JP2001223595A - 圧縮方法及び装置、伸長方法及び装置、記録媒体 - Google Patents

圧縮方法及び装置、伸長方法及び装置、記録媒体

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JP2001223595A
JP2001223595A JP2000033864A JP2000033864A JP2001223595A JP 2001223595 A JP2001223595 A JP 2001223595A JP 2000033864 A JP2000033864 A JP 2000033864A JP 2000033864 A JP2000033864 A JP 2000033864A JP 2001223595 A JP2001223595 A JP 2001223595A
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Yukio Koyanagi
裕喜生 小柳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高い圧縮率とより高品質な再生データを
得ることができる新しい圧縮・伸長方式を提供する。 【解決手段】 入力デジタルデータの微分値の極性が変
化する点を標本点として検出し、標本点間の時間間隔を
タイミングデータとして出力するタイミングジェネレー
タ1と、各標本点における圧縮振幅データとして所定の
値で丸められたデジタルデータを得る振幅ジェネレータ
2および丸め演算部3と、圧縮振幅データどうしの差分
を演算する差分演算部4とを設け、各標本点における振
幅データのみを抽出してデータ量を削減し、その振幅デ
ータを更に所定の値で丸めることでデータ長を削減し、
丸められた振幅データの差分データを求めることで、圧
縮データに必要なビット数を更に少なくできるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮方法及び装置、
伸長方法及び装置、記録媒体に関し、特に、連続的なア
ナログ信号もしくはデジタル信号の圧縮および伸長方式
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像信号や音声信号など情報量の
多い信号を伝送したり蓄積したりする場合に、伝送情報
量の削減や、蓄積メディアへの保存可能時間の長時間化
等を目的として、信号を圧縮・伸長することが行われて
いる。一般に、アナログ信号を圧縮する場合、まず所定
のサンプリング周波数に従ってアナログ信号をサンプリ
ングしてデジタル化し、得られたデジタルデータに対し
て圧縮処理を行う。
【0003】例えば、画像信号や音声信号の圧縮におい
ては、DCT(Discrete-Cosine-Transform )等の時間
軸−周波数軸の変換フィルタを用いて元のデータを加工
した後に、周波数領域で圧縮を行う手法が用いられる。
音声信号の圧縮方式として電話回線で良く用いられるD
PCM(Differential Pulse Code Modulation)も、こ
の点を意図して使用している。なお、このDPCMによ
る圧縮方式は、波形をサンプリングするとき隣り合うサ
ンプル値の差分を符号化する方式である。
【0004】また、時間/周波数変換を行う方式として
は、サブバンドフィルタやMDCT(Modified Discrete
Cosine Transform)を用いた方式もあり、このような方
式を用いた符号化方式としてMPEG(Moving Picture
Image Coding Experts Group )オーディオが挙げられ
る。また、最も広く使用されている画像の圧縮システム
も、このMPEG規格として一般的に知られている。
【0005】上述の圧縮方式に従って圧縮されたデータ
の伸長処理は、基本的には同じ圧縮方式の圧縮処理と逆
の操作によって行われる。すなわち、圧縮されたデジタ
ルデータは、周波数/時間変換処理によって周波数領域
の信号から時間領域の信号に変換された後、所定の伸長
処理が施されることにより、元のデジタルデータが再現
される。そして、このようにして求められた元データ
が、必要に応じてデジタル−アナログ変換され、アナロ
グ信号として出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧縮・伸長方式では、時間軸上の信号を周波数軸上
の信号に変換して圧縮するようにしているので、圧縮の
際の時間/周波数変換および伸長の際の周波数/時間変
換などの処理が必要となる。そのため、処理が煩雑化す
るとともに、これを実現するための構成が非常に複雑に
なるという問題があった。これは、圧縮・伸長にかかる
処理時間が長くなるだけでなく、装置の小型化を困難に
する要因となっていた。
【0007】また、一般に、データの圧縮・伸長を考え
る場合には、圧縮率を高めつつ再生データの品質もいか
に向上させるかが重要な課題となっている。ところが、
上記従来の圧縮・伸長方式では、画像信号や音声信号の
圧縮率を高めようとすると、圧縮データを伸長して再生
される画像や音声の品質が劣化してしまい、逆に、再生
画像や再生音声の品質を重視すると、画像信号や音声信
号の圧縮率が低くなってしまうという問題があった。そ
のため、圧縮率の向上と再生データの品質向上との両方
を実現することは極めて困難であった。
【0008】本出願人は、このような問題に鑑みて、圧
縮・伸長処理の簡素化、および圧縮率の向上と再生デー
タの品質向上を実現するべく、特願平11−24188
5号や特願平11−312878号などに記載された新
しい圧縮・伸長方式を既に提案した。これらの圧縮・伸
長方式は、時間軸上の処理で、かつ、テーブルを用いた
可変クロック長の補間方式を採用したものである。
【0009】本発明は、これらの既提案の方式に比べ
て、更に高い圧縮率と更に高品質な再生データを得るこ
とができる新しい圧縮・伸長方式を提供することを目的
としている。また、本発明は、テーブルを用いずより簡
単に圧縮・伸長処理を行うことができるようにすること
をも目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の圧縮側においては、入力されるデジタルデ
ータを微分してその微分値の極性が変化する点を標本点
として検出し、各標本点における離散的な圧縮振幅デー
タとして所定の値で丸められたデジタルデータを得て、
当該圧縮振幅データどうしの差分を演算した結果の圧縮
振幅差分データと、各標本点間の時間間隔を表すタイミ
ングデータとの組を圧縮データとして得るようにしてい
る。
【0011】また、伸長側においては、偶数倍にオーバ
ーサンプリングされた上記圧縮振幅差分データを多重積
分するとともに当該積分値に対して移動平均演算を行
い、これにより得られた移動平均演算値とタイミングデ
ータとを用いて、上記タイミングデータによって示され
る時間間隔を有する各標本点における振幅データの間を
補間する2乗補間データを求めてこれを伸長データとし
て得るようにしている。
【0012】本発明の他の態様では、圧縮側において、
入力されるデジタルデータを第1の値で丸める演算を行
い、当該第1の値で丸められたデジタルデータを微分し
てその微分値の極性が変化する点を標本点として検出
し、各標本点における離散的な圧縮振幅データとして上
記第1の値より大きい第2の値で丸められたデジタルデ
ータを得るようにしている。
【0013】本発明のその他の態様では、圧縮側におい
て、上記圧縮振幅差分データおよび上記タイミングデー
タを可変長ブロックデータに変換するようにしている。
【0014】本発明のその他の態様では、伸長側におい
て、上記偶数倍にオーバーサンプリングされた圧縮振幅
差分データを上記タイミングデータによって表される各
標本点の区切りごとにその中間位置で符号反転し、これ
により得られたデータ列を多重積分するようにしてい
る。
【0015】本発明のその他の態様では、伸長側におい
て、上記偶数倍にオーバーサンプリングされた圧縮振幅
差分データに対する多重積分および移動平均演算を各標
本点の区切りごとに行うようにしている。
【0016】本発明は上記技術手段より成るので、時間
軸上の信号を圧縮する際に、時間/周波数変換を行って
周波数軸上で処理を行うことなく、時間軸上のままで処
理を行うことが可能となる。また、このようにして圧縮
されたデータを伸長する際にも、時間軸上のままで処理
を行うことが可能となる。しかも、伸長処理の際には、
時間軸上での簡単な2乗補間演算によって、テーブル情
報を用いることなく、入力される圧縮データを順次に処
理して再生することが可能となる。
【0017】また、本発明によれば、デジタルデータの
微分値の極性が変化する標本点における振幅データ値
と、各標本点が現れる時間間隔を表すタイミングデータ
値とから圧縮データが生成されるので、離散的な標本点
のデータのみを圧縮データとして得ることができる。ま
た、本発明においては、各標本点における振幅データを
所定の値で丸めているので、振幅データのデータ長を1
ワードにつき数ビット削減することができる。さらに、
本発明では、丸められた振幅データをそのまま圧縮デー
タとするのではなく、更にその差分データを求めて圧縮
データとしているので、圧縮データに必要なビット数を
更に少なくすることができ、データ量をより削減でき
る。
【0018】また、本発明の他の特徴によれば、上述よ
うにして得られた圧縮振幅差分データとタイミングデー
タとを可変長のブロックデータにエンコードして最終的
な圧縮データとしているので、圧縮率を更に高めること
が可能である。
【0019】また、本発明の他の特徴によれば、適当な
値で丸めたデジタルデータを微分して標本点を検出して
いるので、ノイズ成分や不要な信号成分の位置を標本点
として検出しないようにすることが可能となり、正確な
位置のみを標本点として確実に検出することができる。
【0020】また、本発明の他の特徴によれば、偶数倍
にオーバーサンプリングされた圧縮振幅差分データを各
標本点の区切りごとにその中間位置で符号反転している
ので、この符号反転されたデータ列に多重積分および移
動平均演算を行う際に、圧縮側における丸め誤差を相殺
することができるとともに、より滑らかに振幅値が変化
するデジタル波形を再生することが可能となる。
【0021】また、本発明の他の特徴によれば、伸長側
において、多重積分の処理を各標本点の区切りごとに行
うようにしているので、積分による累積誤差を排除する
ことができ、より正確なデジタル波形を再生することが
可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。本実施形態の圧縮装置では、ま
ず、圧縮対象の信号としてアナログ信号を入力する場合
には、その入力されたアナログ信号をA/D変換してデ
ジタルデータに変換する。そして、第1の値および第2
の値を用いて、A/D変換されたデジタルデータを丸め
る処理を行う。第1の値と第2の値は同じ値でも良い
が、第1の値より第2の値の方を大きくすることがより
好ましい。
【0023】また、上記第1の値で丸められたデジタル
データを各サンプリングポイント毎に1回微分して、そ
の微分値の極性が変化するポイントを標本点として検出
する。そして、検出した各標本点における圧縮振幅デー
タとして上記第2の値で丸められたデジタルデータを求
めるとともに、各標本点が現れる時間間隔を表すタイミ
ングデータを求める。さらに、得られた圧縮振幅データ
どうしの差分データを求め、この圧縮振幅差分データと
タイミングデータとの組を圧縮データとして伝送または
記録する。
【0024】一方、上記のように生成された圧縮データ
の伸長装置では、圧縮データ(圧縮振幅差分データとタ
イミングデータとの組)のうち圧縮振幅差分データを、
偶数倍周波数のクロックに従ってオーバーサンプリング
する。そして、このオーバーサンプリングした圧縮振幅
差分データを、タイミングデータによって表される各標
本点の区切りごとにその中間位置で符号反転し、これに
より得られたデータ列に対して各標本点の区切りごとに
多重積分を行った後、移動平均演算あるいは畳み込み演
算を行う。
【0025】これにより、各標本点の区間ごとに独立し
た滑らかな波形の圧縮振幅データが得られる。次に、こ
のようにして得た圧縮振幅データと上述のタイミングデ
ータとを用いて、圧縮側において第2の値で丸め演算さ
れたビット数の分だけ倍数化する処理を含む補間演算を
行うことにより、各区間毎の振幅データどうしを滑らか
につないだ補間データを生成する。さらに、生成された
補間データを必要に応じてD/A変換してアナログ信号
に変換し、出力する。
【0026】図1は、上記の圧縮方式を実現する本実施
形態による圧縮装置の全体構成例を示すブロック図であ
る。この図1では、例えば44.1KHzのサンプリン
グ周波数(これを基準周波数とする)でサンプリングさ
れたデジタルデータを圧縮対象のデータとして入力する
場合について示している。ここで入力されるデジタルデ
ータは、例えば16ビットの符号付きデジタルデータで
ある。以下ではデジタルデータの一例として、音声信号
を圧縮する場合について説明する。
【0027】なお、ここでは圧縮対象のデータとしてデ
ジタルデータを直接入力しているが、アナログ信号を入
力するようにしても良い。この場合には、圧縮装置の入
力段に、例えばLPFやA/D変換器が備えられる。す
なわち、入力アナログ信号は、標本点の検出を行いやす
くするために、LPFによってノイズが除去された後、
A/D変換器によってデジタルデータに変換される。
【0028】図1に示すように、本実施形態の圧縮装置
は、タイミングジェネレータ1と、振幅ジェネレータ2
と、丸め演算部3と、差分演算部4と、エンコーダ5
と、データメモリ6(オプション)とを備えて構成されて
いる。
【0029】タイミングジェネレータ1は、入力される
デジタルデータを各サンプリングポイント毎に1回微分
し、その微分値の極性の変化に応じて標本点を検出す
る。そして、その検出点のタイミングを表すタイミング
パルスTPと、各標本点間の時間間隔を表すタイミング
データ(基準周波数のクロックCKの数)とを求めてそ
れぞれ出力する。また、このタイミングジェネレータ1
は、データメモリ6の読み出しクロックを含む各種クロ
ックも生成して出力する。
【0030】また、振幅ジェネレータ2は、基準周波数
のクロックCKに従ってサンプリングされて入力される
各サンプリングポイントのデジタルデータの中から、上
述のタイミングジェネレータ1より出力されるタイミン
グパルスTPにより示されるタイミングに該当する標本
点位置のデジタルデータのみを取り出し、それを各標本
点の振幅データとして出力する。
【0031】図2は、上記タイミングジェネレータ1お
よび振幅ジェネレータ2の動作原理を説明するための図
である。なお、タイミングジェネレータ1および振幅ジ
ェネレータ2に入力されるデータはデジタルデータであ
るが、図2では説明のために、デジタルデータの波形を
アナログ的に示している。
【0032】本実施形態においては、圧縮対象として入
力されたデジタルデータ101の中から、微分値の極性
が変化する点および微分値がゼロの点102a〜102
fを標本点として検出する。そして、これら各標本点1
02a〜102fにおける振幅データ値と、各標本点1
02a〜102fが現れる時間間隔を表すタイミングデ
ータ値とを求め、次段に出力する。
【0033】図2の例では、各標本点102a〜102
fにおけるデジタルの振幅データ値として“D0,D
1,D2,D3,D4,D5”が求まり、各標本点10
2a〜102fが現れる時刻t0−t1間、t1−t2
間、t2−t3間、t3−t4間、t4−t5間のそれ
ぞれの時間間隔を表すタイミングデータとして“T1,
T2,T3,T4,T5”が求まっている。
【0034】時刻t0の時点では、標本点102aの振
幅データ値“D0”と、それより前に標本点(図示せ
ず)が検出された時刻からの時間間隔を表すタイミング
データ値(図示せず)とが得られているので、それらデ
ータ値の組を時刻t0のデータとして出力する。
【0035】次に、標本点102bが検出された時刻t
1の時点では、それより前に標本点102aが検出され
た時刻t0からの時間間隔を表すタイミングデータ値
“T1”と、標本点102bの振幅データ値“D1”と
が得られているので、これらデータ値の組(T1,D
1)を時刻t1のデータとして出力する。
【0036】さらに、次に標本点102cが検出された
時刻t2の時点では、それより前に標本点102bが検
出された時刻t1からの時間間隔を表すタイミングデー
タ値“T2”と、標本点102cの振幅データ値“D
2”とが得られているので、これらデータ値の組(T
2,D2)を時刻t2のデータとして出力する。
【0037】以下同様にして、時刻t2−t3間、t3
−t4間、t4−t5間の時間間隔を表すタイミングデ
ータ値と、時刻t3,t4,t5で検出された各標本点
102d,102e,102fの振幅データ値との組
(T3,D3)、(T4,D4)、(T5,D5)を、
それぞれ時刻t3,t4,t5におけるデータとして出
力する。
【0038】図3は、上記タイミングジェネレータ1の
構成例を示すブロック図である。図3において、丸め演
算部11は、圧縮対象のデータとして入力されたデジタ
ルデータに対して、第1の値N1で丸め演算(第1の値
1を用いた除算)を行う。例えば、丸め演算部11
は、入力されるデジタルデータを8あるいは16で丸め
る処理を行う。
【0039】微分器12は、丸め演算部11により丸め
られたデジタルデータを1回微分する。このとき微分器
12は、44.1KHzの入力クロックCKが与えられ
る毎に、つまり基準周波数に基づく各サンプリングポイ
ント毎にデジタルデータの微分を行う。微分値は、例え
ば、ある入力クロックCKのタイミングで取り込んだ現
データを時間的に1つ前のクロックのタイミングで取り
込んだデータから減算することによって求まる。
【0040】また、標本点検出部13は、微分器12に
より算出された微分値に基づいて、デジタルデータの微
分値の極性が変化する点を標本点として検出する。例え
ば、標本点検出部13は、微分値の極性が正から負また
は負から正に変わる点、および微分値が0となる点を検
出する。そして、微分値の極性が正から負または負から
正に変わる点に関しては、その極性が変化する直前の点
を標本点として検出する。一方、微分値が0となる点に
関しては、その点自体を標本点として検出する。なお、
微分値が0となる点が2つ以上連続して現れる場合は、
例えばその両端の位置を標本点として検出する。
【0041】タイミング生成部14は、1つの標本点が
検出されてから次の標本点が検出されるまでに供給され
るクロックCKの数をカウントし、これをタイミングデ
ータTとして出力するとともに、各標本点の検出点のタ
イミングを表すタイミングパルスTPを出力する。ま
た、このタイミング生成部14は、読み出しクロックを
含む各種クロックも生成して出力する。
【0042】以上のように、本実施形態では、標本点を
検出するべくデジタルデータの微分を行う前に、当該デ
ジタルデータに対して丸め演算を行っている。この丸め
演算は必ずしも行わなくても良いが、行った方がより好
ましい。すなわち、丸め演算を行わずに元データのまま
で微分すると、元データ中に含まれる小さなノイズ成分
や不要な信号成分の部分も標本点として検出してしまう
ことがあり、圧縮率が低下する。よって、丸め演算をし
てから微分を行うのが好ましい。
【0043】ただし、丸め演算を行う第1の値N1をあ
まり大きくすると、本来は微分値の極性が変化する元デ
ータの変曲点(ピーク点)が平滑化されてしまい、必要
な点が標本点として検出されなくなってしまうことが考
えられる。この場合には、伸長側で正しいデータを再生
できなくなってしまうことになる。そのため、第1の値
1は、小さすぎず、かつ大きすぎない適当な値を選ぶ
必要がある(第1の値N1=8または16が好まし
い)。
【0044】図4は、上記タイミングパルスTPを生成
する部分の詳細な構成例を示す図である。図4におい
て、第1のD型フリップフロップ21は、圧縮対象とし
て入力されるデジタルデータを基準周波数のクロックC
Kに従ってサンプリングし保持する。乗算器(あるいは
除算器)22は、第1のD型フリップフロップ21に保
持されたデジタルデータを1/N1倍する。
【0045】この乗算器22により1/N1倍されたデ
ジタルデータは、減算器24の負側に供給されるととも
に、第2のD型フリップフロップ23にて1つのクロッ
クCK分だけ遅延された後、減算器24の正側に供給さ
れる。これにより、減算器24では、ある入力クロック
CKのタイミングで取り込んだ現データを時間的に1つ
前のタイミングで取り込んだデータから減算することに
より、微分値が求められる。
【0046】本実施形態において、標本点を検出する際
に微分値そのものは必要でなく、その極性が分かれば良
い。そこで、減算器24からは、微分データの符号ビッ
トのみが出力される。減算器24から出力された微分デ
ータの符号ビットは、EXNOR回路26の一方の入力
端に供給されるとともに、第3のD型フリップフロップ
25にて1つのクロックCK分だけ遅延された後、EX
NOR回路26の他方の入力端に供給される。これによ
り、EXNOR回路26によって微分値の極性が変化す
る標本点が検出され、その検出点を表すデータとしてタ
イミングパルスTPが出力される。
【0047】図1に戻って説明を続ける。丸め演算部3
は、振幅ジェネレータ2より出力された振幅データに対
し、上記第1の値N1よりも大きな第2の値N2で丸め演
算を行い、圧縮振幅データを出力する。例えば、丸め演
算部3は、振幅ジェネレータ2より出力される各標本点
における振幅データを1024で丸める処理を行う。1
024で振幅データを丸めることにより、1ワードにつ
きデータ長を10ビット削減することができ、ここでデ
ータ量を大幅に削減することができる。
【0048】また、差分演算部4は、丸め演算部3によ
り求められた圧縮振幅データどうしの差分を求める。例
えば、ある標本点における圧縮振幅データから、それよ
り時間的に1つ前の標本点における圧縮振幅データを減
算することにより、差分データを逐次求める。図2に示
した例に従って説明すると、差分演算部4では、D1/
1024−D0/1024、D2/1024−D1/1
024、D3/1024−D2/1024、……を演算
することになる(1024で除算しているのは丸め演算
部3による丸め演算である)。このように差分を演算す
ることにより、差分をとる前の圧縮振幅データと比べて
個々のデータ値を更に小さくすることができ、データ長
を更に削減することができる。
【0049】エンコーダ5は、タイミングジェネレータ
1により求められたタイミングデータと、差分演算部4
により求められた圧縮振幅差分データとの組をブロック
化し、これをシリアル圧縮ブロックデータとして図示し
ない伝送路またはデータメモリ6に出力する。
【0050】すなわち、エンコーダ5は、圧縮振幅差分
データとタイミングデータとの組をパラレル/シリアル
変換してブロック化し、そのデータブロックの先頭にヘ
ッダや各種フラグを付加して出力する。ヘッダには、例
えば、ヘッダの識別マーク、丸め演算部11による丸め
の値N1などの情報が含まれる。このようなヘッダの後
に、圧縮振幅データの初期値、および圧縮振幅差分デー
タとタイミングデータとの組から成るデータブロックが
昇順に続くことになる。なお、丸めの値N1をヘッダに
含ませているのは、圧縮対象の信号に応じて丸めの値N
1を当該信号に適した値に変えることを可能としている
ためである。
【0051】データメモリ6は、圧縮データを蓄積する
記録媒体であり、エンコーダ5により生成されたシリア
ル圧縮ブロックデータを、タイミングジェネレータ1か
らエンコーダ5を介して送られてくるクロックに従って
取り込んで記録する。また、外部から与えられる読み出
しクロックに応じて、蓄積されている圧縮データを読み
出して出力する。
【0052】図5は、上記図1に示した圧縮装置によっ
て行われる圧縮処理の実際の動作例を説明するための図
である。なお、図5において、縦方向は上から下へと時
間の経過を示している。図5に示す各種のデータ列A〜
Iのうち、一番左のデータ列Aは、圧縮処理が行われる
前の生データである。この生データは、44.1KHz
のサンプリング周波数に従ってサンプリングされてい
る。
【0053】左から2番目のデータ列Bは、図3に示し
た丸め演算部11(図4に示した乗算器22)によって
生データを16で丸めた結果のデータである。3番目の
データ列Cは、図1に示した丸め演算部3によって生デ
ータを1024で丸めた結果のデータである。
【0054】4番目のデータ列Dは、図3に示した微分
器12によって2番目のデータ列B(生データを16で
丸めたデータ)を微分した結果のデータである。例え
ば、上から2番目の微分値“24”は、データ列Bのデ
ータを用いて“696−672”から求まり、次の微分
値“11”は、データ列Bの次のデータを用いて“70
7−696”から求まる。
【0055】5番目のデータ列Eは、微分値の極性が正
から負または負から正に変わる直前の点を示すフラグで
ある。すなわち、微分値の極性が変わる直前の点に
“1”を立て、それ以外の点には“0”を立てている。
例えば、4番目のデータ列Dに示される各微分値のう
ち、微分値が“11”から“−47”に変わる部分にお
いて、微分値の極性が変わる直前の“11”の点にフラ
グ“1”を立てる。また、微分値が“−15”から“2
0”に変わる部分において、微分値の極性が変わる直前
の“−15”の点にフラグ“1”を立てる。このフラグ
“1”の立っている点が標本点となる。
【0056】6番目のデータ列Fは、図1の丸め演算部
3により生成される圧縮振幅データである。ここでは、
後の伸長処理との比較で説明上分かりやすくするため
に、圧縮振幅データを2倍周波数でオーバーサンプリン
グした場合の各ポイント毎に示しているが、実際にはデ
ータ列Eのフラグ“1”が立っている標本点においての
み圧縮振幅データが存在する。これは、以下のデータ列
G〜Iについても同様である。
【0057】7番目のデータ列Gは、図1の差分演算部
4により生成される圧縮振幅差分データである。例え
ば、1番上のデータ値“−1”は、データ列F中の連続
する標本点におけるデータ値を用いて“10−11”か
ら求まり、次のデータ値“0”は、データ列F中の次の
連続する標本点におけるデータ値を用いて“10−1
0”から求まる。
【0058】8番目のデータ列Hは、図1のタイミング
ジェネレータ1により生成されるタイミングデータであ
る。ここでは、1つの標本点が検出されてから次の標本
点が検出されるまでに供給されるクロックCKの数を示
している。ここでもタイミングデータを2倍周波数の各
サンプリングポイント毎に示しているが、実際にはフラ
グ“1”の標本点においてのみタイミングデータが存在
する。
【0059】9番目のデータ列Iは、データの切り替わ
りを示すフラグである。すなわち、連続する標本点にお
ける圧縮振幅データが同じ値である場合に、その標本点
の区切りを示すために“0”および“1”のフラグ値が
設定される。例えば、データ列Fに示される2番目の標
本点と3番目の標本点における圧縮振幅データの値は何
れも“10”であるため、同じ圧縮振幅データ値ではあ
るが異なる標本点におけるデータ値であることを示すた
めに、それまでとは異なる値のデータ切替フラグがここ
に設定される。
【0060】以上のような各種データ列のうち、データ
列Fに示される圧縮振幅データの初期値“11”、およ
びデータ列G,Hに示される各標本点における圧縮振幅
差分とタイミングデータとの組(−1,2),(0,
1),(−3,3)……がエンコーダ5によりブロック
化され、シリアル圧縮ブロックデータとして出力される
ことになる。
【0061】これから分かるように、本実施形態の圧縮
装置によれば、データ列Aに示される圧縮対象の生デー
タをほぼデータ列G,Hに示される各標本点だけのデー
タに圧縮することができ、しかも、各標本点におけるデ
ータの値を生データと比べて極めて小さい値に圧縮する
ことができる。
【0062】図6は、本実施形態によるシリアル圧縮ブ
ロックデータの構成例を示す図である。本実施形態にお
いては、以下に説明するように、ブロックデータを可変
長のデータとしている。図6(a)は、圧縮振幅差分デ
ータのブロック構造を示している。この図6(a)にお
いて、1番目のビットはデータ符号ビット(サインビッ
ト)であり、圧縮振幅差分データの極性を示す。例え
ば、データ符号ビットの値が“1”のときは負数を表
し、“0”のときは正数を表す。
【0063】また、2番目のビットは区切りフラグであ
り、圧縮振幅差分データのビット数を示す。例えば、区
切りフラグの値が“1”のときは、圧縮振幅差分データ
は続く2ビット(3〜4番目のビット)であり、“0”
のときは、圧縮振幅差分データは続く5ビット(3〜7
番目のビット)であることを表す。この意味で、区切り
フラグは、次のデータブロックとの区切りを示してい
る。
【0064】図5のデータ列Gに示したように、圧縮振
幅差分データは、符号ビットを除けばほとんどが2ビッ
トで表すことができる。そこで、ほとんどの圧縮振幅差
分データに対して区切りフラグを“1”にして2ビット
長を割り当て、2ビットでは表現し切れない圧縮振幅差
分データに対しては区切りフラグを“0”にして5ビッ
ト長を割り当てる。最大でも5ビットを割り当てれば、
全ての圧縮振幅差分データは表現することが可能であ
る。
【0065】一方、図6(b)は、タイミングデータの
ブロック構造を示している。このタイミングデータのブ
ロックは、圧縮振幅差分データのブロックの後に続くも
のである。図6(b)において、1番目のビットは区切
りフラグであり、タイミングデータのビット数を示す。
例えば、区切りフラグの値が“1”のときは、タイミン
グデータは続く3ビット(2〜4番目のビット)であ
り、“0”のときは、タイミングデータは続く8ビット
(2〜9番目のビット)であることを表す。
【0066】図5のデータ列Hに示したように、タイミ
ングデータは全て正数であり、そのほとんどが3ビット
で表すことができる。そこで、ほとんどのタイミングデ
ータに対して区切りフラグを“1”にして3ビット長を
割り当て、3ビットでは表現し切れないタイミングデー
タに対しては区切りフラグを“0”にして8ビット長を
割り当てる。最大でも8ビットを割り当てれば、全ての
タイミングデータは表現することが可能である。
【0067】このように、本実施形態の圧縮装置では、
生成された圧縮データをさらに可変長ブロックデータと
して伝送あるいは記録するようにしている。これによ
り、圧縮率を更に1.5倍程度に高めることができ、更
なる高圧縮率を実現することができる。例えば、CDの
音楽データの一部で12以上の圧縮率を達成することが
できる。
【0068】次に、以上に説明した圧縮装置に対応する
伸長装置について説明する。図7は、本実施形態による
伸長装置の構成例を示すブロック図である。図7に示す
ように、本実施形態の伸長装置は、PLL(Phase Lock
ed Loop )回路31と、データメモリ(オプション)3
2と、デコーダ33と、タイミングジェネレータ34
と、2乗補間データ生成部35とを備えて構成されてい
る。
【0069】PLL回路31は、基準周波数(44.1
KHz)の入力クロックCKから2倍周波数(88.2
KHz)のクロック2CKを生成し、それをタイミング
ジェネレータ34および2乗補間データ生成部35に供
給する。また、データメモリ32は、圧縮装置から送ら
れてくるシリアル圧縮ブロックデータを蓄積する記録媒
体である。
【0070】デコーダ33は、データメモリ32より読
み出されるシリアル圧縮ブロックデータを、2倍周波数
のクロック2CKに同期した各種クロックによりデコー
ドし、圧縮振幅差分データとタイミングデータとの組を
取り出す。そして、取り出した圧縮振幅差分データを2
乗補間データ生成部35に出力するとともに、取り出し
たタイミングデータをタイミングジェネレータ34およ
び2乗補間データ生成部35に出力する。圧縮振幅差分
データは、2乗補間データ生成部35においてタイミン
グパルスTPに従ってサンプリングされることにより、
各標本点間の周期と同期したデータとなる。
【0071】タイミングジェネレータ34は、デコーダ
33より供給されるタイミングデータを受けて、圧縮側
で検出された標本点間と同じ不定の時間間隔を表すタイ
ミングパルスTPを入力クロック2CKから生成する。
また、このタイミングジェネレータ34は、データメモ
リ32に対する読み出しクロックを含む各種クロックも
生成して出力する。
【0072】2乗補間データ生成部35は、デコーダ3
3より入力される圧縮振幅差分データとタイミングデー
タとを用いて所定の2乗補間演算を行うことにより、各
標本点の間を埋めるデジタル補間データを生成する。こ
の2乗補間演算の詳細については後述するが、ここで生
成される補間データは、圧縮される前の元データに対し
て2倍のオーバーサンプリングが施された一連の振幅デ
ータである。このようにして生成されたデジタル補間デ
ータが伸長データとして出力される。
【0073】なお、図7の例ではデジタルデータの伸長
について示しているが、得られたデジタルデータを必要
に応じてアナログ信号に変換して出力するようにしても
良い。この場合は、例えば、2乗補間データ生成部35
の出力段にD/A変換器およびLPFが備えられる。す
なわち、2乗補間データ生成部35より出力されたデジ
タル補間データがD/A変換器によってアナログ信号に
変換された後、LPFを介して再生アナログ信号として
出力される。
【0074】図8は、上記2乗補間データ生成部35の
詳細な構成例を示す図である。図8において、圧縮デー
タの一部として入力されるタイミングデータ(T)は、
逐次与えられるタイミングパルスTPに従って、3つの
D型フリップフロップ43,46,49にそれぞれ保持
される。また、2倍周波数のクロック2CKは、第1の
カウンタ41に入力され、ここでその数が順次カウント
される。
【0075】第1の比較器42は、第1のカウンタ41
にてカウントされたクロック2CKの数と、D型フリッ
プフロップ43に保持されたタイミングデータとを比較
する。そして、カウントされたクロック2CKの数がタ
イミングデータの値を超えるごとに、その旨を表す信号
(A>B)を出力する。第2のOR回路48は、この第
1の比較器42より出力される信号と外部スタート信号
との論理和をとり、その結果をタイミングパルスTPと
して出力する。
【0076】なお、この第2のOR回路48でタイミン
グパルスTPを生成しているのは、伸長装置のみでタイ
ミングパルスTPを再生する必要もあるためである。こ
の場合は、第1の比較器42の出力信号と外部スタート
信号との論理和を第2のOR回路48でとれば、そこか
らタイミングパルスTPを得ることができる。
【0077】また、第2のカウンタ44は、基準周波数
のクロックCKの数を順次カウントする。第2の比較器
45は、第2のカウンタ44にてカウントされたクロッ
クCKの数と、D型フリップフロップ46に保持された
タイミングデータとを比較する。そして、カウントされ
たクロックCKの数がタイミングデータの値を超えるご
とに、その旨を表す信号を出力する。第1のOR回路4
7は、この第2の比較器45より出力される信号と外部
スタート信号との論理和をとり、その結果をEXOR回
路51に出力する。
【0078】以上のように、基準周波数に基づくクロッ
クCKの数および2倍周波数に基づくクロック2CKの
数をそれぞれタイミングデータと比較し、それぞれの比
較結果の信号を用いて論理和をとると、タイミングデー
タで示される2つの標本点間における時間間隔のちょう
ど中間位置(当該時間間隔を表すクロック2CKの数の
半分の位置)で、第1のOR回路47から一致信号(A
>B)が出力される。
【0079】一方、圧縮データの一部として入力される
圧縮振幅差分データは、逐次与えら得るタイミングパル
スTPに従ってD型フリップフロップ52に保持され
る。このD型フリップフロップ52に保持された圧縮振
幅差分データは、2倍周波数のクロック2CKに従って
D型フリップフロップ53によりオーバーサンプリング
された後、第1の加算器54に供給される。
【0080】第1の加算器54は、D型フリップフロッ
プ53より供給される圧縮振幅差分データと、D型フリ
ップフロップ55に保持されているそれまでの累算デー
タとを加算することにより、圧縮振幅差分データの積分
を実行する。
【0081】この積分の際、第1の加算器54は、上記
EXOR回路51からの出力信号に基づいて、D型フリ
ップフロップ53より入力される圧縮振幅差分データの
符号を適宜反転させる。上記EXOR回路51には、上
述した第1のOR回路47から出力される一致信号(A
>B)の他に、タイミングパルスTPに従ってD型フリ
ップフロップ52に保持されたデータ符号ビット(図6
のサインビット)が入力されている。
【0082】これにより、第1の加算器54は、圧縮振
幅差分データのブロックデータ中に含まれるデータ符号
ビットあるいは第1のOR回路47からの一致信号(A
>B)の値が反転したとき、つまり、各標本点の位置お
よび2つの標本点間のちょうど中間位置で圧縮振幅差分
データの符号を反転させることになる。
【0083】この第1の加算器54により求められた圧
縮振幅差分データの1回積分値は、第2の加算器56に
供給される。第2の加算器56は、第1の加算器54よ
り供給された圧縮振幅差分データの1回積分値と、D型
フリップフロップ57に保持されているそれまでの累算
データとを加算することにより、上記1回積分値に対し
て更に積分を実行する。
【0084】この第2の加算器56により求められた圧
縮振幅差分データの2回積分値は、第3の加算器59の
一方の入力端に直接入力されるとともに、D型フリップ
フロップ58に一時保持された後、第3の加算器59の
他方の入力端に入力される。第3の加算器59は、圧縮
振幅差分データの2回積分値と、それを1つのクロック
2CK分だけシフトした値とを加算することにより移動
平均演算(畳み込み演算)を実行し、その結果を乗算器
60に出力する。
【0085】上記1段目の積分器および2段目の積分器
を構成するD型フリップフロップ55,57と、2回積
分値を1つのクロック2CK分だけシフトさせるD型フ
リップフロップ58との3つのD型フリップフロップ
は、タイミングパルスTPが与えられる毎に値がゼロに
リセットされる。これにより、圧縮振幅差分データの2
回積分と移動平均演算は、各タイミングパルスTPの周
期ごと(各標本点間の区間ごと)に別に実行される。
【0086】乗算器60は、第3の加算器59により求
められた移動平均データ値に対して512/T2(Tは
タイミングデータ)を乗算し、その結果を第4の加算器
61に出力する。第4の加算器61は、この乗算器60
からのデータ値と、別の乗算器62で圧縮振幅データの
初期値(図5の例では“11”)を1024倍したデー
タ値とを加算する。そして、この第4の加算器61より
出力されたデータは、2倍周波数のクロック2CKに従
ってD型フリップフロップ62にて一時保持された後、
伸長データとして出力される。
【0087】以上の構成により、圧縮振幅差分データを
2回積分した後、1段の移動平均演算を行い、その演算
結果のデータMに対して以下の式(1)に示す演算が実行
される。 ただし、Fは圧縮振幅データの現在値である。これによ
り、テーブルを使用することなく、不定間隔の標本点
(可変クロック)に対応するオーバーサンプリング2乗
補間を行う回路が実現できる。
【0088】図9は、上記図7に示した伸長装置によっ
て行われる伸長処理の実際の動作例を説明するための図
である。なお、図9において、縦方向は上から下へと時
間の経過を示している。図9に示す各種のデータ列A〜
Gのうち、一番左のデータ列Aは、圧縮振幅差分データ
を2倍周波数のクロック2CKでオーバーサンプリング
し、タイミングパルスTPの周期の1/2の周期で符号
を反転させたデータである。例えば、上から4つのデー
タ列{−1,−1,1,1}は、図5のデータ列Gで上
から4つのデータ列{−1,−1,−1,−1}に対し
てその中間位置で符号を反転させたものである。
【0089】左から2番目のデータ列Bは、図8に示し
た第1の加算器54によって圧縮振幅差分データを1回
積分した結果のデータである。例えば、最上段の演算で
は、D型フリップフロップ55の初期値“0”とD型フ
リップフロップ53からのデータ値“−1”とが加算さ
れてD型フリップフロップ55の累算値が“−1”とな
る。2段目の演算では、D型フリップフロップ55の累
算値“−1”とD型フリップフロップ53からのデータ
値“−1”とが加算されてD型フリップフロップ55の
累算値が“−2”となる。以下同様に3段目、4段目の
演算を行うことにより、D型フリップフロップ55の累
算値が順次“−1”,“0”となる。
【0090】3番目のデータ列Cは、図8に示した第2
の加算器56によって圧縮振幅差分データを2回積分し
た結果のデータである。例えば、最上段の演算では、D
型フリップフロップ57の初期値“0”と第1の加算器
54からのデータ値“−1”とが加算されてD型フリッ
プフロップ57の累算値が“−1”となる。また、2段
目の演算では、D型フリップフロップ57の累算値“−
1”と第1の加算器54からのデータ値“−2”とが加
算されてD型フリップフロップ57の累算値が“−3”
となる。以下同様に3段目、4段目の演算を行うことに
より、D型フリップフロップ57の累算値が順次“−
4”,“−4”となる。
【0091】4番目のデータ列Dは、図8に示したD型
フリップフロップ58によって3番目のデータ列Cを1
つのクロック2CK分だけシフトした結果のデータであ
る。また、5番目のデータ列Eは、図8に示した第3の
加算器59によって、3番目のデータ列Cと4番目のデ
ータ列Dとを加算した結果のデータである。
【0092】上述したように、この5番目のデータ列E
を求めるまでの2回積分と移動平均演算は、各タイミン
グパルスTPの周期ごと(各標本点間の区間ごと)に別
に実行される。すなわち、図9中に点線で区切った個々
の区切りごとに以上の演算が実行される。これにより、
それぞれの標本点間の区切りごとに独立したデジタル波
形が生成されることになる。
【0093】6番目のデータ列Fは、図8に示した乗算
器60以降の処理により生成される伸長データである。
すなわち、上述のようにして個々の標本点の区間ごとに
求められたデジタル波形に対して式(1)の補間演算を行
うことにより、個々の区間のデジタル波形を滑らかにつ
ないだ全体のデジタル波形(オーバーサンプリングされ
た補間データ)を得る。
【0094】本実施形態においては、図2に示したよう
に、デジタル波形の各変曲点(ピーク点)を標本点とし
て検出し、この標本点におけるデータを処理して圧縮デ
ータとしている。したがって、伸長処理によって元デー
タを再現するために最低限必要なデータは圧縮データ中
に全て含まれている。よって、これを用いて2乗補間処
理を行うことにより、変曲点以外のデータを16ビット
精度で滑らかに補間することができる。
【0095】また、本実施形態では、圧縮振幅差分デー
タの2重積分を行うに際して、初段の積分器(第1の加
算器54)に入力される圧縮振幅差分データの符号を、
各標本点間の周期の半分の周期で切り替えるようにして
いる。これにより、これに続く2段目の積分および移動
平均演算によって、より滑らかに振幅値が変化するデジ
タル波形を得ることができる。
【0096】また、本実施形態では、積分等の演算を実
行する際に、各段の積分器および移動平均演算器のD型
フリップフロップの値を1タイミングパルスTPごとに
リセットしている。これにより、全体のアルゴリズムを
正しく実行させるとともに、積分器の累積誤差を排除す
ることができ、より正確なデジタル波形を再生すること
ができる。以上のことより、本実施形態の伸長装置によ
れば元データをほぼ忠実に再現することができる。
【0097】図9に示す7番目のデータ列Gは、圧縮前
の元データを2倍の周波数で補間したデータを示す。こ
のデータ列Gに示す圧縮前元データと、データ列Fに示
す伸長データとを比較すれば分かるように、本実施形態
の伸長装置により生成される伸長データは、圧縮前元デ
ータとほぼ同様の値となっている。
【0098】図10は、このデータ列F,Gをグラフ化
したものである。これからも分かるように、本実施形態
の伸長装置によれば、圧縮前の元データとほぼ同等のデ
ータを再生することができる。
【0099】以上詳しく説明したように、本実施形態に
よれば、圧縮対象となるデジタルデータを時間/周波数
変換することなく、時間軸上でそのまま圧縮・伸長する
ことができるので、処理が複雑にならず、構成を簡素化
することもできる。また、時間軸上での簡単な補間演算
によって、テーブル情報を用いることなく、入力される
圧縮データを順次に処理して再生することができるの
で、リアルタイム動作を実現することができる。
【0100】また、本実施形態では、デジタルデータの
微分値の極性が変化する点を標本点として検出し、検出
した各標本点における振幅データ値と、各標本点が現れ
る時間間隔を表すタイミングデータ値とから圧縮データ
を生成して伝送または記録しているので、標本点のデー
タのみを圧縮データとして得ることができ、高い圧縮率
を達成することができる。
【0101】また、本実施形態では、各標本点における
振幅データをそのまま圧縮データとするのではなく、こ
れを1024の値で丸めているので、1ワードにつきデ
ータ長を数ビット削減することができ、ここでデータ量
を大幅に削減することができる。さらに、丸められた振
幅データをそのまま圧縮データとするのではなく、更に
その差分データを求めて圧縮データとすることにより、
圧縮データに必要なビット数を更に少なくすることがで
き、データ量をより削減できる。
【0102】さらに、本実施形態では、得られた圧縮振
幅差分データとタイミングデータとを可変長のブロック
データにエンコードして最終的な圧縮データとするよう
にしている。したがって、ここで圧縮率を更に1.5倍
程度に高めることができ、その結果として非常に高い圧
縮率を実現することができる。
【0103】また、本実施形態では、標本点を検出する
ために微分値を求める前に、デジタルデータを適当な値
で丸めているので、ノイズ成分や不要な信号成分の位置
を標本点として検出しないようにすることができ、正確
な位置のみを標本点として確実に検出することができ
る。また、伸長処理の際に、2重積分器の初段では、タ
イミングパルスTPの周期の前半と後半とで加算と減算
を切り替えているので、圧縮側における丸め誤差を相殺
することができるとともに、より滑らかに振幅値が変化
するデジタル波形を再現することができる。
【0104】また、本実施形態では、オーバーサンプリ
ングを伴う2重積分等の演算を実行する際に、各段にお
ける積分器の累算値を各タイミングパルスTPごとにリ
セットしているので、積分器の累積誤差を排除すること
ができ、より正確なデジタル波形を再生することができ
る。これにより、圧縮前の元データに近い高品質な伸長
データを得ることができる。
【0105】以上のことから、本実施形態の圧縮・伸長
方式によれば、非常に高い圧縮率と再生データの品質向
上との両方を実現する新しい圧縮・伸長方式を提供する
ことができる。
【0106】なお、上記実施形態では、丸め演算部3で
は振幅データ値を1024で丸める例を示したが、この
値に限定されるものではない。また、上記実施形態で
は、2倍のオーバーサンプリングを実施しているが、偶
数倍であれば2倍には限定されない。
【0107】また、上記実施形態では、圧縮処理の際
に、圧縮対象として入力されたデジタルデータの中から
標本点における振幅データを抽出した後に、当該抽出し
た振幅データを第2の値N2で丸めていたが、入力され
たデジタルデータを先に丸めてから標本点における圧縮
振幅データを抽出するようにしてもよい。
【0108】また、上記実施形態では、伸長処理の際
に、積分を2重に行うとともに、1段の移動平均演算を
行っているが、積分は2重に限らず、それより多い多重
積分を行うようにしても良い。また、移動平均演算も1
段に限らず、それより多い段数の移動平均演算あるいは
畳み込み演算を行うようにしても良い。
【0109】また、以上に説明した本実施形態による圧
縮・伸長の手法は、ロジック回路などのハードウェア構
成によっても実現可能であるし、DSP(Digital Sign
al Processor)あるいはソフトウェア(ROMやRAM
などに格納されたプログラムの何れによっても実現する
ことが可能である。例えばソフトウェアによって実現す
る場合、本実施形態の圧縮装置および伸長装置は、実際
にはコンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、R
OMなどで構成されるものであり、RAMやROMに記
憶されたプログラムが動作することによって実現でき
る。
【0110】したがって、コンピュータが上記本実施形
態の機能を果たすように動作させるプログラムを例えば
CD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータ
に読み込ませることによって実現できるものである。上
記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−RO
M以外に、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気
テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用
いることができる。
【0111】また、コンピュータが供給されたプログラ
ムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現さ
れるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおい
て稼働しているOS(オペレーティングシステム)ある
いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実
施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラ
ムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張
ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形
態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発
明の実施形態に含まれる。
【0112】なお、上記に説明した実施形態は、本発明
を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過
ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解
釈されてはならないものである。すなわち、本発明はそ
の精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、
様々な形で実施することができる。
【0113】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、時間軸上の信号を圧縮・伸長する際に、周波数変
換を行うことなく時間軸上のままで処理することがで
き、圧縮および伸長の処理を簡素化して処理時間を短く
することができるとともに、そのための構成を簡素化す
ることもできる。また、伸長処理の際には、時間軸上で
の簡単な2乗補間演算によって、テーブル情報を用いる
ことなく、入力される圧縮データを順次に処理して再生
することができ、リアルタイム動作を実現することもで
きる。
【0114】また、本発明によれば、デジタルデータの
微分値の極性が変化する標本点における振幅データ値
と、各標本点が現れる時間間隔を表すタイミングデータ
値との少ない離散データのみから圧縮データを生成する
ことができる。また、各標本点における振幅データを所
定の値で丸めているので、振幅データのデータ長を1ワ
ードにつき数ビット削減することができ、ここでデータ
量を大幅に削減することができる。さらに、本発明で
は、丸められた振幅データの差分データを求めて圧縮デ
ータとしているので、圧縮データに必要なビット数を更
に少なくすることができ、データ量をより削減できる。
【0115】また、本発明の他の特徴によれば、上述よ
うにして得られた圧縮振幅差分データとタイミングデー
タとを可変長のブロックデータにエンコードして最終的
な圧縮データとしているので、圧縮率を更に高めること
ができる。
【0116】また、本発明の他の特徴によれば、適当な
値で丸めたデジタルデータを微分して標本点を検出して
いるので、ノイズ成分や不要な信号成分の位置を標本点
として検出しないようにすることができ、正確な位置の
みを標本点として確実に検出することができる。これに
より、伸長側で再生される伸長データに関し、圧縮前の
元のデータへの再現性を向上させることができる。
【0117】また、本発明の他の特徴によれば、偶数倍
にオーバーサンプリングされた圧縮振幅差分データを各
標本点の区切りごとにその中間位置で符号反転している
ので、この符号反転されたデータ列に多重積分および移
動平均演算を行う際に、圧縮側における丸め誤差を相殺
することができるとともに、より滑らかに振幅値が変化
するデジタル波形を再生することができる。
【0118】また、本発明の他の特徴によれば、伸長側
において、多重積分の処理を各標本点の区切りごとに行
うようにしているので、積分による累積誤差を排除する
ことができ、より正確なデジタル波形を再生することが
できる。
【0119】以上のことから、本発明によれば、簡単な
構成で、圧縮・伸長の処理時間が短く、かつ、非常に高
い圧縮率と再生データの品質向上との両方を実現するこ
とが可能な新しい圧縮・伸長方式を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による圧縮装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図2】タイミングジェネレータおよび振幅ジェネレー
タの動作原理を説明するための図である。
【図3】タイミングジェネレータの構成例を示すブロッ
ク図である。
【図4】タイミングパルスを生成する部分の詳細な構成
例を示す図である。
【図5】本実施形態の圧縮装置によって行われる圧縮処
理の実際の動作例を説明するための図である。
【図6】本実施形態によるシリアル圧縮ブロックデータ
の構成例を示す図である。
【図7】本実施形態による伸長装置の構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】2乗補間データ生成部の詳細な構成例を示す図
である。
【図9】本実施形態の伸長装置によって行われる伸長処
理の実際の動作例を説明するための図である。
【図10】圧縮前の元データと伸長データの例を示す図
である。
【符号の説明】
1 タイミングジェネレータ 2 振幅ジェネレータ 3 丸め演算部 4 差分演算部 5 エンコーダ 6 データメモリ 11 丸め演算部 12 微分器 13 標本点検出部 14 タイミング生成部 21 D型フリップフロップ 22 乗算器(除算器) 23 D型フリップフロップ 24 減算器 25 D型フリップフロップ 26 EXNOR回路 31 PLL回路 32 データメモリ 33 デコーダ 34 タイミングジェネレータ 35 2乗補間データ生成部 50 D型フリップフロップ 51 EXOR回路 54 第1の加算器 55 D型フリップフロップ 56 第2の加算器 57 D型フリップフロップ 58 D型フリップフロップ 59 第3の加算器 60 乗算器 61 加算器 62 乗算器 101 デジタルデータ 102a〜102f 標本点

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されるデジタルデータを微分してそ
    の微分値の極性が変化する点を標本点として検出し、各
    標本点における離散的な圧縮振幅データとして所定の値
    で丸められたデジタルデータを得て、当該圧縮振幅デー
    タどうしの差分を演算した結果の圧縮振幅差分データ
    と、各標本点間の時間間隔を表すタイミングデータとの
    組を圧縮データとして得るようにしたことを特徴とする
    圧縮方法。
  2. 【請求項2】 入力されるデジタルデータを第1の値で
    丸める演算を行い、当該第1の値で丸められたデジタル
    データを微分してその微分値の極性が変化する点を標本
    点として検出し、各標本点における離散的な圧縮振幅デ
    ータとして上記第1の値より大きい第2の値で丸められ
    たデジタルデータを得るようにしたことを特徴とする請
    求項1に記載の圧縮方法。
  3. 【請求項3】 上記圧縮振幅差分データおよび上記タイ
    ミングデータを可変長ブロックデータに変換することを
    特徴とする請求項1または2に記載の圧縮方法。
  4. 【請求項4】 上記圧縮振幅差分データの1つの可変長
    ブロックは、上記圧縮振幅差分データの極性を表すサイ
    ンビットと、上記圧縮振幅差分データのビット長を表す
    区切りフラグと、上記区切りフラグで表されるビット長
    を有する上記圧縮振幅差分データとにより構成されるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の圧縮方法。
  5. 【請求項5】 上記タイミングデータの1つの可変長ブ
    ロックは、上記タイミングデータのビット長を表す区切
    りフラグと、上記区切りフラグで表されるビット長を有
    する上記タイミングデータとにより構成されることを特
    徴とする請求項3または4に記載の圧縮方法。
  6. 【請求項6】 入力されるデジタルデータを微分してそ
    の微分値の極性が変化する点を標本点として検出し、各
    標本点間の時間間隔を表すタイミングデータを求めるタ
    イミングデータ生成手段と、 上記タイミングデータ生成手段により検出された各標本
    点における離散的な圧縮振幅データとして、上記入力さ
    れるデジタルデータを所定の値で丸めたデータを生成す
    る圧縮振幅データ生成手段と、 上記圧縮振幅データ生成手段により求められた圧縮振幅
    データどうしの差分を演算する差分演算手段とを備え、 上記差分演算手段により求められた圧縮振幅差分データ
    と、上記タイミングデータ生成手段により求められたタ
    イミングデータとの組を圧縮データとして得るようにし
    たことを特徴とする圧縮装置。
  7. 【請求項7】 上記入力されるデジタルデータを第1の
    値で丸める第1の丸め演算手段を備え、 上記タイミングデータ生成手段は、上記第1の丸め演算
    手段により丸められたデジタルデータを微分してその微
    分値の極性が変化する点を標本点として検出し、 上記圧縮振幅データ生成手段は、上記第1の値より大き
    い第2の値で上記デジタルデータを丸めることによって
    上記圧縮振幅データを生成することを特徴とする請求項
    6に記載の圧縮装置。
  8. 【請求項8】 上記圧縮振幅データ生成手段は、上記タ
    イミングデータ生成手段により検出された各標本点にお
    けるデジタルデータを離散的な振幅データとして抽出す
    る振幅データ抽出手段と、 上記振幅データ抽出手段により抽出された振幅データを
    第2の値で丸める第2の丸め演算手段とを備えることを
    特徴とする請求項6または7に記載の圧縮装置。
  9. 【請求項9】 上記圧縮振幅差分データおよび上記タイ
    ミングデータを可変長ブロックデータに変換するエンコ
    ード手段を備えることを特徴とする請求項6〜8の何れ
    か1項に記載の圧縮装置。
  10. 【請求項10】 上記圧縮振幅差分データの1つの可変
    長ブロックは、上記圧縮振幅差分データの極性を表すサ
    インビットと、上記圧縮振幅差分データのビット長を表
    す区切りフラグと、上記区切りフラグで表されるビット
    長を有する上記圧縮振幅差分データとにより構成される
    ことを特徴とする請求項9に記載の圧縮装置。
  11. 【請求項11】 上記タイミングデータの1つの可変長
    ブロックは、上記タイミングデータのビット長を表す区
    切りフラグと、上記区切りフラグで表されるビット長を
    有する上記タイミングデータとにより構成されることを
    特徴とする請求項9または10に記載の圧縮装置。
  12. 【請求項12】 圧縮対象のデジタルデータから抽出さ
    れた所定の標本点における圧縮振幅差分データと各標本
    点間の時間間隔を表すタイミングデータとの組から構成
    される圧縮データに関し、 偶数倍にオーバーサンプリングされた上記圧縮振幅差分
    データを多重積分するとともに当該積分値に対して移動
    平均演算を行い、これにより得られた移動平均演算値と
    上記タイミングデータとを用いて、上記タイミングデー
    タによって示される時間間隔を有する各標本点における
    振幅データの間を補間する2乗補間データを求め、これ
    を伸長データとして得るようにしたことを特徴とする伸
    長方法。
  13. 【請求項13】 上記偶数倍にオーバーサンプリングさ
    れた上記圧縮振幅差分データを上記タイミングデータに
    よって表される各標本点の区切りごとにその中間位置で
    符号反転し、これにより得られたデータ列を多重積分す
    るようにしたことを特徴とする請求項12に記載の伸長
    方法。
  14. 【請求項14】 上記偶数倍にオーバーサンプリングさ
    れた上記圧縮振幅差分データに対する多重積分および移
    動平均演算を、上記タイミングデータによって表される
    各標本点の区切りごとに行うようにしたことを特徴とす
    る請求項12または13に記載の伸長方法。
  15. 【請求項15】 圧縮対象のデジタルデータから抽出さ
    れた所定の標本点における圧縮振幅差分データと各標本
    点間の時間間隔を表すタイミングデータとの組から構成
    される圧縮データに関し、 偶数倍にオーバーサンプリングされた上記圧縮振幅差分
    データを多重積分する積分手段と、 上記積分手段により求められた積分値に対して移動平均
    演算を行う移動平均演算手段と、 上記移動平均演算手段により求められた移動平均演算値
    と上記タイミングデータとを用いて、上記タイミングデ
    ータによって示される時間間隔を有する各標本点におけ
    る振幅データの間を補間する2乗補間データを求めてこ
    れを伸長データとする補間データ生成手段とを備えるこ
    とを特徴とする伸長装置。
  16. 【請求項16】 上記積分手段は、上記多重積分の初段
    において、上記偶数倍にオーバーサンプリングされた上
    記圧縮振幅差分データを上記タイミングデータによって
    表される各標本点の区切りごとにその中間位置で符号反
    転する符号反転手段を備えることを特徴とする請求項1
    5に記載の伸長装置。
  17. 【請求項17】 上記積分手段は、上記偶数倍にオーバ
    ーサンプリングされた上記圧縮振幅差分データに対する
    積分値を、上記タイミングデータによって表される各標
    本点の区切りごとにリセットするリセット手段を備える
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の伸長装
    置。
  18. 【請求項18】 上記移動平均演算手段は、上記積分手
    段により求められた積分値に対する移動平均演算値を、
    上記タイミングデータによって表される各標本点の区切
    りごとにリセットするリセット手段を備えることを特徴
    とする請求項15〜17の何れか1項に記載の伸長装
    置。
  19. 【請求項19】 請求項1〜5の何れか1項に記載の圧
    縮方法の処理手順をコンピュータに実行させるためのプ
    ログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体。
  20. 【請求項20】 請求項12〜14の何れか1項に記載
    の伸長方法の処理手順をコンピュータに実行させるため
    のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体。
  21. 【請求項21】 請求項6〜11の何れか1項に記載の
    各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラ
    ムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
  22. 【請求項22】 請求項15〜18の何れか1項に記載
    の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログ
    ラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り
    可能な記録媒体。
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