JP2001223163A - シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法 - Google Patents

シリコンエピタキシャルウェーハ及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡面研磨工程の工数を削減しつつ、寸法の大
きなピット等の残留効果的に抑制されたシリコンエピ
タキシャルウェーハと、その製造方法とを提供する。 【解決手段】 鏡面研磨工程において、1次研磨の研磨
代を6μm以上となし、さらに仕上研磨を施すことによ
り、鏡面ウェーハの主表面に残存するピットの光学的な
大きさを2μm以下、より好ましくは0.4μm以下と
し、かつ、主表面の面粗さをRMS表示で0.3nm以
上1.2nm以下とする。この製造方法の採用により、
主表面の面粗さがRMS表示で0.3nm以上1.2n
m以下であり、かつ主表面に存在するピットの光学的な
大きさが2μm以下である鏡面ウェーハが得られる。そ
のような鏡面ウェーハの主表面上に、厚さ1μm以上の
シリコン単結晶薄膜を気相成長すると、実質的にピット
の全く発生していないエピタキシャルウェーハを得る事
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンエピタキ
シャルウェーハ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶基板上にシリコン単結晶
薄膜を気相成長させたシリコンエピタキシャルウェーハ
(以下、単に「エピウェーハ」とも呼ぶ)は、通常、以
下のような工程に従い製造されている。まず、FZ(フ
ローティングゾーン)法あるいはCZ(チョクラルスキ
ー)法等により製造されたシリコン単結晶インゴット
を、スライサーを用いてスライシングする。スライシン
グ後のウェーハは、縁部に面取りが施された後、両面が
ラップ研磨され、さらに化学エッチング処理がなされ
る。化学エッチング終了後のウェーハは、さらに機械的
化学的研磨処理により鏡面研磨(以下、鏡面研磨後のウ
ェーハを鏡面ウェーハとも称する)がなされた後、シリ
コン単結晶薄膜の気相成長工程に回される。
【0003】通常、エピウェーハの製造に用いられる鏡
面ウェーハの面粗さは、原子間力顕微鏡による1μm×
lμm測定面積における面粗さのRMS(二乗平均平方
根:Root Mean Square)表示で、0.3nm未満のもの
が用いられている。しかし、このような面粗さレベルと
なるまで鏡面研磨するには、通常、1次研磨、2次研磨
(場合によっては3次研磨)及び仕上研磨よりなる3〜
4段階の工程が必要であり、研磨時間の長大化による製
造能率の低下がしばしば問題となっている。そこで、特
開平8−139033号には、鏡面研磨工程を1次研磨
のみに留める一方、その鏡面ウェーハの面粗さがRMS
表示で0.3nm以上1.2nm以下とすることによ
り、面粗さレベルが比較的大きくとも、これを用いて製
造される半導体デバイスの電気的特性が影響を受けにく
く、結果として鏡面研磨工程の高能率化を図ることがで
きる主旨の発明が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者ら
が、特開平8−139033号公報による1次研磨のみ
を施したシリコン単結晶ウェーハ主表面上にシリコンエ
ピタキシャル層(シリコン単結晶薄膜として形成され
る:以下、単にエピタキシャル層ともいう)を気相成長
せしめたエピウェーハを、光散乱式ウェーハ表面検査装
置(パーティクル検出装置)で評価したところ、シリコ
ン単結晶薄膜表面において、局所的に深さあるいは大き
さが数〜十数μmのピットが多数のパーティクルとして
検出されることがわかった。
【0005】また、本発明者らがさらに検討した結果、
鏡面ウェーハの面粗さは、1次研磨のみを施すことによ
りRMS表示で1.2nm以下に保つことは難しいこと
が判ってきた。鏡面ウェーハの面粗さがRMS表示で
1.2nmより大きいと、該鏡面ウェーハの主表面上に
エピタキシャル層を1μm以上気相成長させた後もその
影響が強く残り、エピタキシャル層の表面にヘイズ(Ha
ze)と呼ばれる表面状態が発生しやすくなる。ヘイズ
は、鏡面ウェーハ表面に発生した微少な凹凸であり、暗
室内で集光ランプ等を用いてエピタキシャル層の表面を
観察すると、光が乱反射して白く曇って見えるものであ
る。
【0006】本発明の課題は、鏡面研磨工程の工数を削
減しつつ、寸法の大きなピット等の残留を効果的に抑制
することができ、ひいてはエピタキシャル層の表面にヘ
イズ(Haze)が発生しにくいシリコンエピタキシャルウ
ェーハと、その製造方法とを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の要旨は以下の通りである。すなわち、本発明に係
るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、鏡面
研磨工程において、1次研磨の研磨代を6μm以上とな
し、さらに仕上研磨を施すことにより、鏡面ウェーハの
主表面に残存するピットの光学的な大きさを2μm以
下、より好ましくは0.4μm以下とし、かつ、主表面
の面粗さをRMS表示で0.3nm以上1.2nm以下
とする。
【0008】上記の製造方法の採用により、主表面の面
粗さがRMS表示で0.3nm以上1.2nm以下であ
り、かつ主表面に残存するピットの光学的な大きさが2
μm以下である鏡面ウェーハが得られる。本発明のシリ
コンエピタキシャルウェーハは、上記のような鏡面ウェ
ーハの主表面上に、厚さ1μm以上のシリコン単結晶薄
膜(シリコンエピタキシャル層)を形成したことを特徴
とする。主表面の面粗さが上記のように調整された鏡面
ウェーハの主表面上に、厚さ1μm以上のシリコン単結
晶薄膜を気相成長すると、実質的にピットの全く残存し
ていないエピウェーハを得る事ができる。しかし、成長
するシリコン単結晶薄膜の厚さが1μmより薄い場合、
シリコン単結晶薄膜の表面にピットが残存することが多
くなる。また、本発明においては、主表面の面粗さをR
MS表示で0.3nm以上1.2nm以下としつつ、鏡
面ウェーハの主表面に残存するピットの光学的な大きさ
を5μm以下とし、そのような鏡面ウェーハの主表面上
に、厚さ12μm以上のシリコン単結晶薄膜を気相成長
すると、実質的にピットの全く残存していないエピウェ
ーハを得る事ができる。なお、本発明において、シリコ
ン単結晶薄膜の厚さに特に上限はないが、200μmを
超える膜厚にてシリコン単結晶薄膜を気相成長すること
は実質的にない。
【0009】そして、上記の製造方法によると、鏡面研
磨工程は、1次研磨と仕上研磨との2工程で済み、1次
研磨、2次研磨(場合によっては3次研磨)及び仕上研
磨の3〜4段階の工程を必要とするの従来の鏡面研磨に
比べ、エピウェーハの品質を従来とほぼ同等に保ったま
まで製造工程を短縮することができる。
【0010】なお、本明細書においてピットの「光学的
大きさ」とは、レーザー光を用いた光散乱式ウェーハ表
面検査装置による散乱光強度測定値を、既知粒径のポリ
スチレンラテックス標準粒子の散乱光強度を用いて粒径
換算した、標準粒子等価粒径を意味するものとする。ま
た、RMS表示による面粗さQは、原子間力顕微鏡によ
るウェーハ主表面の3次元形状プロファイル測定におい
て、測定面積を1μm×lμm(高さ方向をzとするx
−y−z直交座標系を設定したときに、x−y平面への
投影面積にて表す)とし、測定点毎の高さ方向座標測定
値をZ、その平均値をZm、全測定点についての(Z−
Zm)の和をΣ(Z−Zm)として、これを測定点数N
にて除した値の平方根: Q={(1/N)×Σ(Z−Zm)1/2‥‥‥ を意味する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシリコンエピ
タキシャルウェーハ及びその製造方法について、詳細に
説明する。図1は、本発明の工程の一例を概略的に示す
流れ図であり、図2は、その主要工程を示す模式図であ
る。まず、FZ法あるいはCZ法等の公知の方法にてシ
リコン単結晶インゴットを製造する(工程a)。こうし
て得られる単結晶インゴットは、一定の抵抗率範囲のブ
ロックに切断され(工程b)、さらに外径研削が施され
る(工程c)。外径研削後の各ブロックには、オリエン
テーションフラットあるいはオリエンテーションノッチ
が形成される(工程d)。このように仕上げられたブロ
ックは、図2(a)に示すように、内周刃切断等により
スライシングされる(工程e)。スライシング後のシリ
コン単結晶ウェーハの両面外周縁にはベベル加工により
面取りが施される(工程f)。
【0012】面取り終了後のシリコン単結晶ウェーハ
は、図2(b)に示すように、遊離砥粒を用いて両面が
ラッピングされ、ラップウェーハとなる(工程g)。次
に、図2(c)に示すように、そのラップウェーハをエ
ッチング液に浸漬することにより、両面が化学エッチン
グ処理され、化学エッチウェーハとなる(工程h)。化
学エッチング工程(工程h)は、工程b〜工程gの機械
加工工程においてシリコン単結晶ウェーハの表面に生じ
たダメージ層を除去するために行われる。このダメージ
層の化学エッチングによる除去は、弗酸と硝酸と酢酸か
らなる混酸水溶液による酸エッチング(図3(c))、
あるいは、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカリエッ
チングと前記酸エッチングとの両方(図3(d)、
(e))により行われる。
【0013】なお、図3(a)に示すように、ラッピン
グ工程(工程g)において、砥粒がウェーハ表面に突き
刺さることでピットが形成された場合、図3(b)に示
すように、ラッピング後に砥粒を除去するために行うア
ルカリ洗浄によりその直径や深さが増大して、局所的に
深いピット(例えば深さd0が10μm程度)に成長す
ることがある。その場合、図3(d)及び(e)に示す
ように、アルカリエッチングと酸エッチングとの両方を
この順に行うと、局所的な深いピットの深さd3を7μ
m程度に改善することができる。なお、図3(d)のア
ルカリエッチングにおけるエッチング代は、ウェーハの
表裏の合計にて10〜30μmとするのがよく、図3
(e)の酸エッチング代は同じく5〜20μmとするの
がよい。
【0014】図1に戻り、化学エッチング工程(工程
h)の後に、鏡面研磨工程(工程i)が行われる。本発
明の鏡面研磨工程においては、工程短縮のために、1次
研磨と仕上研磨のみを行う。図2(d)に示すように、
いずれの工程もいわゆる片面研磨法で行うことができ
る。具体的には、回転研磨ブロックにワックス等で化学
エッチウェーハを貼り付け、研磨クロスを接着した回転
研磨定盤上に、所定の圧力にて押し付ける。そして、研
磨クロスに、例えばSiOを主成分としたアルカリ性
コロイダルシリカ等の研磨液を供給しながら定盤を回転
させ、研磨を行う。この研磨は、コロイダルシリカ等を
砥粒とした機械的研磨と、アルカリ液による化学エッチ
ングとの複合作用による、いわゆる機械的化学的研磨で
ある。
【0015】1次研磨は、面の平坦化と前記した深いピ
ットの除去とを目的として行われ、例えば、発泡ウレタ
ンシートやポリエステル等の不織布にウレタン樹脂を含
潰させた硬質なベロアタイプの研磨クロスと、研磨促進
剤のアミンと砥粒のコロイダルシリカとを添加した研磨
削が用いられる。
【0016】前記深いピットの除去程度は、1次研磨の
研磨代に応じて変化する。図4は、1次研磨における研
磨代と、仕上研磨後に研磨面において観察される、光学
的な大きさが0.3μm以上のピット個数との関係を示
すものであるが、この結果からも明らかなように、深い
ピットは、1次研磨の研磨代が6μm以上の場合に実質
的に完全に除去可能となる。逆に、1次研磨の研磨代が
6μmより少ない場合には、深いピットは仕上研磨後も
研磨面にピットとして残存する。ただし、図4において
研磨代が7.3μm付近で観察されるように、研磨代を
6μm以上にした場合でも、光学的な大きさが0.3μ
m以上のピットが多少残存する場合がある。この場合
の、シリコン単結晶薄膜を形成するための、さらに適切
な鏡面ウェーハの条件については後述する。また、研磨
代が10μmを超えると鏡面ウェーハのフラットネスが
悪くなり始めるので、許容されるフラットネスの大きさ
に応じて研磨代を定める必要がある。
【0017】次に、仕上研磨は、図2(f)に示すよう
に、1次研磨時の加工歪を取り除くとともに、ウェーハ
主表面におけるnmオーダーの周期の微細な粗さを改善
することを目的として行われ、例えば、前記不織布の基
布の上にウレタン樹脂を発泡させたスエードタイプの研
磨クロスと、アンモニア水(NHOH)とコロイダル
シリカとを添加した研磨剤が用いられる。この仕上研磨
を施すことにより、主表面の面粗さをRMS表示で0.
3nm以上1.2nm以下に保つことができる。
【0018】図1に戻り、主表面が鏡面研磨された鏡面
ウェーハは、洗浄(工程j)後、その主表面上に水素雰
囲気中で単結晶薄膜が気相成長される(工程k:以下、
気相成長された単結晶薄膜をエピタキシャル層とも称す
る)。図5(a)〜(c)は、形成するエピタキシャル
層の厚さteをそれぞれ1μm、3μm及び4μmと
し、エピタキシャル層形成前のピットサイズ(以下、
「エピ前サイズ」と略記する)を横軸座標値、エピタキ
シャル層形成後のピットサイズ(以下、「エピ後サイ
ズ」と略記する)を縦軸座標値として、ウェーハ主表面
上にて観察された各ピット毎にそれらの値を座標点とし
てプロットしたものである。また、各グラフの枠内に
は、エピ前及びエピ後における0.3μmを超えるピッ
トの検出個数と、該ピットのエピ後の残留率とを示して
いる。エピタキシャル層を気相成長すると、前記した仕
上研磨後に研磨面に残存するピットは、幾分エピタキシ
ャル層に被覆されて消滅する傾向があることがわかる。
この傾向は、エピタキシャル層の厚さteが大きくなる
ほど顕著である。
【0019】図6(a)〜(c)は、図5のグラフを両
対数プロットに変換したものである。これによると、鏡
面ウェーハの主表面に残存するピットの光学的な大きさ
が2μm以下の場合、その上に厚さ1μm以上の単結晶
薄膜を気相エピタキシャル成長することで、エピ後のピ
ットの大きさが0.3μm以下となっていることがわか
る。また、エピタキシャル層の厚さteが大きいほど、
成長したエピタキシャル層の表面に発現するピットの光
学的な大きさは小さくなる。
【0020】また、鏡面ウェーハの主表面に残存するピ
ットの光学的な大きさが0.4μm以下の場合、その上
に厚さ1μm以上の単結晶薄膜を気相エピタキシャル成
長すると、ピットが略完全に消失することもわかる。消
失するピットの大きさと成長する単結晶薄膜の厚さとの
関係を図7に示す。すなわち、成長する単結晶薄膜が厚
いほど、消失させることのできるピットの大きさは大き
くなる。換言すると、単結晶薄膜を形成する際に消失さ
せることのできるピットの大きさは、成長させるシリコ
ン単結晶薄膜の厚さにより異なる。例えば、鏡面ウェー
ハの主表面上に厚さ12μm以上のシリコン単結晶薄膜
を気相成長することにより、光学的な大きさが5μm又
はそれ以下のピットを消失させることができる。また、
鏡面ウェーハの主表面に残存するピットの光学的な大き
さが0.4μm以下の場合、その上に厚さ1μm以上の
単結晶薄膜を気相エピタキシャル成長することによりピ
ットが完全に消失する。
【0021】なお、図7には、シリコン単結晶薄膜の成
長前に、鏡面研磨ウェーハを水素雰囲気にて1170℃
にて60秒熱処理を施した場合と、300秒熱処理を施
した場合との結果を比較する形で示している。これによ
ると、水素熱処理の時間が長いほど、同じ厚さのシリコ
ン単結晶薄膜により、より大きなピットを消失できてい
ることがわかる。なお、水素熱処理は、1100℃〜1
1190℃にて0.5分〜30分行うのがよい。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 [実施例1]先ず、CZ法によりシリコン単結晶棒とし
て引上げられ(図1の工程a)、同図の工程b〜工程g
を通してラッピングされた、直径200mm、結晶面方
位略(100)、抵抗率0.008Ω・cm〜0.02
Ω・cmのpラップウェーハを準備した。
【0023】この準備したラップウェーハは、工程hに
おいて、弗酸と硝酸と酢酸からなる混酸水溶液による酸
エッチング(ウェーハ表裏の合計のエッチング代:30
μm)あるいは、水酸化ナトリウム水溶液によるアルカ
リエッチングと前記酸エッチングの二段階化学エッチン
グ(ウェーハ表裏の合計のエッチング代:アルカリ20
μm+酸10μm)により化学エッチングされる。本実
施例においては、後者の二段階化学エッチングを行っ
た。具体的な処理内容は以下の通りである。まず、アル
カリエッチングは、85℃に保持した濃度50重量%の
NaОH水溶液中に450秒浸漬して行った。次に、親
水化処理として0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、
最後に、50%弗酸、70%硝酸及び99%酢酸を体積
比にて1:2:1にて混合した酸液に浸漬して行った。
【0024】前記二段階化学エッチングを施した化学エ
ッチウェーハに、工程iにて研磨代10μmの1次研磨
と研磨代0.1μmの仕上研磨を施して、鏡面ウェーハ
とした。1次研磨と仕上研磨の条件を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】また、原子間力顕微鏡により鏡面ウェーハ
の主表面の1μm×lμm測定面積における三次元形状
プロファイルを測定し、バンドパスフィルタにより波長
0.87μm〜38.59μmの成分を抽出してRMS
表示による面粗さ値Qを求めたところ、0.49nmで
あった。
【0027】上記鏡面ウェーハは、工程jで所定の洗浄
工程をし、さらに、光散乱式ウェーハ表面検査装置を用
いて表面状態を検査することにより鏡面ウェーハの選別
を行い、鏡面ウェーハの主表面に残存するピットの光学
的な大きさが0.4μm以下のウェーハについてのみ、
工程kのエピタキシャル層の気相成長を行った。気相成
長は、枚葉式気相成長装置を用い、水素雰囲気中117
0℃で60秒の成長前熱処理に引き続いて、水素雰囲気
中1130℃でシリコンエピタキシャル層を鏡面ウェー
ハの主表面上に4μm成長する形で行った。そして、得
られたエピウェーハの表面状態を再度検査したところ、
成長したシリコンエピタキシャル層の面粗さは、前記R
MS表示で0.48nmであり、全く問題の無いレベル
であった。また、ピットは1個も観察されなかった。
【0028】[比較例1]工程iにおいて、研磨代5μ
mの1次研磨のみを施し、仕上研磨を行わなかった以外
は、実施例と同じ条件で行った。その結果、鏡面ウェー
ハの面粗さは、RMS表示で1.26nmであった。ま
た、鏡面ウェーハの主表面に残存する光学的な大きさが
0.4μmより大きいピットの数は、29個/ウェーハ
であった。ただし、1次研磨のみでは面荒れが大きいた
めにピットを観察することができないので、ピットの評
価は仕上研磨を施した後に行った。成長したシリコンエ
ピタキシャル層の面粗さは、前記RMS表示で1.11
nmであった。また、ピットは7個観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコンエピタキシャルウェーハの製
造方法の一例を示す流れ図。
【図2】図1の主要工程を模式的に示す工程説明図。
【図3】深いピットの形成過程とその後の化学エッチン
グ工程とを模式的に示す図。
【図4】鏡面研磨による研磨代と、研磨後の残留ピット
個数との関係を示すグラフ。
【図5】エピ前のピットサイズとエピ後のピットサイズ
との関係を、各種のエピタキシャル層成長厚さ毎に示す
グラフ。
【図6】図5を両対数プロットに変換したグラフ。
【図7】各種のエピタキシャル層成長厚さ毎の、消滅可
能なピットサイズを示すグラフ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面に存在するピットの光学的な大き
    さが2μm以下であり、かつ、主表面の面粗さがRMS
    表示で0.3nm以上1.2nm以下の鏡面ウェーハの
    主表面上に、厚さ1μm以上のシリコン単結晶薄膜を形
    成したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェー
    ハ。
  2. 【請求項2】 前記鏡面ウェーハの主表面に存在するピ
    ットの光学的な大きさは、0.4μm以下であることを
    特徴とする請求項1記載のシリコンエピタキシャルウェ
    ーハ。
  3. 【請求項3】 前記鏡面ウェーハの主表面は、鏡面研磨
    として1次研磨と仕上研磨のみが施されてなることを特
    徴とする請求項1記載のシリコンエピタキシャルウェー
    ハ。
  4. 【請求項4】 主表面に存在するピットの光学的な大き
    さが5μm以下であり、かつ、主表面の面粗さがRMS
    表示で0.3nm以上1.2nm以下の鏡面ウェーハの
    主表面上に、厚さ12μm以上のシリコン単結晶薄膜を
    形成したことを特徴とするシリコンエピタキシャルウェ
    ーハ。
  5. 【請求項5】 1次研磨及び仕上研磨よりなり、かつ1
    次研磨の研磨代が6μm以上であって、仕上研磨後に得
    られる鏡面ウェーハの主表面に残存するピットの光学的
    な大きさを2μm以下、かつ、主表面の面粗さをRMS
    表示で0.3nm以上1.2nm以下とする鏡面研磨工
    程と、鏡面ウェーハの主表面上に、厚さ1μm以上のシ
    リコン単結晶薄膜を気相成長するエピタキシャル成長工
    程とを有することを特徴とするシリコンエピタキシャル
    ウェーハの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記鏡面ウェーハの主表面に残存するピ
    ットの光学的な大きさは、0.4μm以下であることを
    特徴とする請求項5記載のシリコンエピタキシャルウェ
    ーハの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記鏡面研磨工程は、シリコン単結晶棒
    をスライスして得た半導体ウェーハに対して、少なくと
    も面取り、ラッピング、アルカリエッチング、酸エッチ
    ングをこの順に施した後に行われることを特徴とする請
    求項5記載のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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