JP2001221865A - 排ガスの放射線モニタ - Google Patents

排ガスの放射線モニタ

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JP2001221865A JP2000033966A JP2000033966A JP2001221865A JP 2001221865 A JP2001221865 A JP 2001221865A JP 2000033966 A JP2000033966 A JP 2000033966A JP 2000033966 A JP2000033966 A JP 2000033966A JP 2001221865 A JP2001221865 A JP 2001221865A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置内で腐食防止対策を施す必要のある範囲
をできるだけ小さくし、被測定物に触れることなく放射
能を測定することができ、被曝のおそれの低い放射線モ
ニタを提供する。 【解決手段】 本発明の排ガスの放射線モニタは、排気
ダクト1に分岐接続されたサンプリング配管2と、吸引
ポンプ3と、ダスト捕集装置4と、ダスト放射線検出器
5と、ガス捕集装置6と、ガス放射線検出器7、および
データ処理装置8とを備えている。そしてダスト捕集装
置4では、水9を収容したタンク10内に排ガスを導入
してダストを捕集し、捕集されたダストの放射能を、水
面より下方に配置されたダスト放射線検出器5により検
出・測定するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスの放射線モ
ニタに係わり、特に、原子力発電施設の焼却炉等から放
出される排ガス(排気)中の放射性物質の放射能(放射
能濃度または放射線量など)を測定し監視する放射線モ
ニタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、軽水型原子炉のような原子力
発電施設から放出されるXe−135やKr−85等の
ガス状放射性物質(以下、希ガスと示す。)は、測定タ
ンク内に連続的に導かれ、放射能濃度などが直接測定さ
れる。また、同様に原子力発電施設から放出されるCo
―60やCs−137等を含む粒子状放射性物質(以
下、ダストと示す。)は、ダストサンプラと呼ばれる捕
集装置において、ろ紙により捕集され放射能が検出・測
定されている。
【0003】ダストサンプラは、図9〜図11に示すよ
うに、サンプリングされた排ガスをろ紙51に通すこと
によりダストを集塵するろ紙集塵器52と、ろ紙51に
付着したダストから放射される放射線を検出する放射線
検出器53とを組み合わせて成り、放射線検出器53の
配置により、図9に示す検出器別置き型と図10および
図11に示す検出器一体型とに分けられる。また、検出
器一体型のダストサンプラにおいて、ろ紙集塵器52と
しては、図10に示すようなろ紙固定式の集塵器、ある
いは図11に示すようなろ紙移動式の集塵器が用いられ
ている。なお、これらの図中で、符号54はろ紙ホルダ
ー、55はろ紙自動送り機構をそれぞれ示す。また、吸
気から排気への排ガスの流れを矢印で示している。
【0004】発電用原子炉施設の焼却炉から放出される
排ガスについても、放射性物質からの放射線を測定し管
理する必要があり、従来から、図12に示すような放射
線モニタにより測定・管理が行なわれていた。そして、
この放射線モニタにおいては、配管途中での水分結露に
よる粒子状放射性物質(ダスト)の欠落や、酸露点が1
70℃程度の硫黄酸化物(SOx)や塩化水素(HC
l)のような腐食成分の結露による腐食を防止するた
め、ダストサンプラ56の配管や捕集用タンク57を1
80℃程度に加熱した状態でダストを捕集するように構
成されていた。また、ガス状放射性物質(希ガス)の捕
集および測定部(ガスサンプラ)58では、ガス捕集タ
ンク59の前段に除湿器60を設置し、この除湿器60
により排ガス中の腐食成分を冷却・除去した後、放射能
を測定していた。なお、図中符号61は、吸引ポンプ、
62はデータ処理装置を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来からの排ガスの放射線モニタにおいては、配管
やタンクの腐食を防止するための対策として、これらの
配管やタンクを高温に加熱することにより、水分結露や
硫黄酸化物等の腐食成分の結露を防止したり、あるいは
配管やタンクの構成材料として耐食性の材料を使用した
りするなどの方法が用いられているため、高価になるば
かりでなく、高温加熱により配管やタンクの使用寿命が
短くなるという問題があった。また、ダストサンプラの
ダスト捕集用のろ紙が目詰まりを生じやすいため、ろ紙
を定期的に交換しなければならず、交換作業中に被曝の
おそれがあった。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、装置内で腐食を防止するための対策
を施す必要のある範囲をできる限り小さくすることがで
きるとともに、捕集されたダストのような被測定物に触
れないで測定することができ、さらにろ紙を使用しない
ので、ろ紙交換のような被曝のおそれが高い作業を行な
う必要がない、排ガスの放射線モニタを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、排
ガス配管に分岐接続されたサンプリング配管と、前記排
ガス配管内を流れる排ガスを前記サンプリング配管内に
引き込む吸引ポンプと、前記サンプリング配管内に引き
込まれた前記排ガス中の粒子状放射性物質を捕集するダ
スト捕集装置と、前記排ガス中のガス状放射性物質を捕
集するガス捕集装置と、前記ダスト捕集装置により捕集
された粒子状放射性物質から放射される放射線を検出す
るダスト放射線検出器と、前記ガス捕集装置により捕集
されたガス状放射性物質から放射される放射線を検出す
るガス放射線検出器と、前記ダスト放射線検出器からの
信号と前記ガス放射線検出器からの信号をそれぞれ処理
し、前記排ガス中に含まれる放射能を測定するデータ処
理装置とを備えた排ガスの放射線モニタにおいて、前記
ダスト捕集装置が、ダスト捕集用の水を収容したタンク
と、前記サンプリング配管から前記タンク内の水中に排
ガスを導入する排ガス導入機構と、前記タンク内の気相
から排ガスを排出する排ガス排出機構とを有し、このダ
スト捕集装置の前記タンク内の水面より下方に、前記ダ
スト放射線検出器が配置されていることを特徴とする。
【0008】請求項1の排ガスの放射線モニタにおいて
は、排ガスをダスト捕集装置のタンク内の水に吹き込む
ことにより、排ガス中のダストが捕集され、こうして水
中に捕集されたダストからの放射線が、タンク内の水面
より下方に配置されたダスト放射線検出器により測定さ
れており、ダストの捕集にろ紙が使用されていない。し
たがって、ろ紙を定期的に交換する必要がなく、交換作
業時の捕集物による放射線被曝が防止される。
【0009】本発明の請求項2は、請求項1記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記ダスト捕集装置のタン
クの内面が、耐腐食性の樹脂により被覆されていること
を特徴とする。
【0010】請求項2の排ガスの放射線モニタにおいて
は、排ガス中の腐食成分による配管やタンク内面の腐食
が完全に防止される。
【0011】本発明の請求項3は、請求項1記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記ダスト捕集装置が、前
記タンク内の水の温度をコントロールする温度調節器を
備え、この温度調節器により、前記タンク内の温度が前
記ガス捕集装置の捕集用タンク内の温度に比べて十分に
低く保たれていることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の排ガスの放射線モニタにお
いては、ダスト捕集装置のタンク内の水温が温度調節器
によりコントロールされ、このタンク内の温度がガス捕
集装置内の温度に比べて十分に低く保たれることによ
り、ガス捕集装置の配管やタンク内での排ガス中の腐食
成分の結露が防止される。したがって、これらの配管や
タンク内面の腐食が効果的に防止される。
【0013】本発明の請求項4は、請求項1記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記ダスト捕集装置が、前
記タンク内にダスト捕集用の水を供給する給水機構と前
記水を排出する排水機構の少なくとも一方をさらに備え
たことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の排ガスの放射線モニタにお
いては、放射線測定限界時やタンクの水量減少により水
レベルが異常に低くなったとき、あるいはタイマ設定値
に合わせ、ダスト捕集装置の給水機構および/または排
水機構により自動的にタンク内の水を交換することで、
捕集されたダストによる交換作業時の放射線被曝を防止
することができる。また、水の給水および/または排水
が自動的に行われるので、人手を要しない。
【0015】本発明の請求項5は、請求項4記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記給水機構が、前記ダス
ト捕集用の水を前記タンク内面に噴射する散水機構であ
ることを特徴とする。
【0016】請求項5記載の排ガスの放射線モニタにお
いては、給水の際に、注水配管により供給される水をタ
ンク内面に噴射・散水することにより、タンク内を除染
することができ、これにより放射能測定のバックグラン
ドを低減することができる。
【0017】本発明の請求項6は、請求項1記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記ダスト捕集装置の排ガ
ス導入機構のガス導入口が、前記タンクの底部に配設さ
れ、前記排ガスが前記タンク内の水中に、下方から上方
に向かう水流を形成するように吹き込まれることを特徴
とする。
【0018】請求項6記載の排ガスの放射線モニタにお
いては、タンクの底部に配設された排ガス導入機構によ
り吹き込まれ、タンク内に下方から上方に向かう水流が
形成されるので、水中に捕集されたダストの沈殿が防止
され、タンク内の放射能濃度が均一に保たれる。そし
て、こうしてタンク内の放射能濃度が均一に保持される
ことにより、放射能の測定の効率が確保される。
【0019】本発明の請求項7は、請求項1記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記ダスト捕集装置の前記
タンク内に撹拌装置が配設されていることを特徴とす
る。
【0020】請求項7記載の排ガスの放射線モニタにお
いては、タンク内に配設された撹拌装置により水が撹拌
され、水中に捕集されたダストの沈殿が防止される。こ
うしてタンク内の放射能濃度が均一に保持されることに
より、放射能の測定効率が確保される。
【0021】本発明の請求項8は、請求項1記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記ダスト放射線検出器
が、前記ダスト捕集装置の前記タンクの底部に配設さ
れ、前記水中に捕集されたダストが、前記タンクの底部
に沈降した状態で放射線が検出されるように構成したこ
とを特徴とする。
【0022】請求項8記載の排ガスの放射線モニタにお
いては、水中に捕集されたダストの放射能が、タンクの
底部に配置されたダスト放射線検出器により、ダストが
沈殿した状態で測定されるので、放射線検出器の検出感
度が向上される。
【0023】本発明の請求項9は、請求項1記載の排ガ
スの放射線モニタにおいて、前記ダスト捕集装置のタン
クが、前記排ガス導入機構と前記排ガス排出機構とをそ
れぞれ備えたダスト捕集部と、水面より下方に前記ダス
ト放射線検出器が配置された放射線検出部とを有し、か
つこれらの間で水が循環されるように配管を介して接続
されたことを特徴とする。
【0024】請求項9記載の排ガスの放射線モニタにお
いては、ダスト捕集装置のタンクが、別々に設置された
ダスト捕集部と放射線検出部とを有し、これらの間に水
が循環するように配管を介して接続されているので、ダ
ストの捕集と放射線の検出という所要の機能に合わせ
て、タンクの各部をそれぞれ最適な形状に設計すること
ができる。
【0025】本発明の請求項10は、請求項1記載の排
ガスの放射線モニタにおいて、前記ダスト捕集装置が、
前記タンク内の水のpHを測定するpH測定器と、この
pH測定器での測定値により前記水中に中和剤を注入す
る機構とをさらに備えたことを特徴とする。
【0026】一般に、焼却炉から放出される排ガス中に
は硫黄酸化物や塩化水素などが含まれ、このような排ガ
スをタンク内の水中に吹き込んだ場合、タンク内の水は
強酸性になる。請求項10記載の排ガスの放射線モニタ
においては、タンク内の水のpHをpH測定器により測
定・監視し、中和剤を自動的に注入することで、水中の
強酸を中和して中性にすることができ、こうしてタンク
内の水を安全に排出することができる。
【0027】本発明の請求項11は、請求項4記載の排
ガスの放射線モニタにおいて、前記排水機構が、排水中
の放射能を測定し監視する排水モニタに接続されている
ことを特徴とする。
【0028】請求項11記載の排ガスの放射線モニタに
おいては、排水中の放射能を測定する排水モニタによっ
て、ダスト捕集装置のタンクから排出される排水の放射
能が測定・監視されるので、ダスト捕集装置からの排水
監視用として別に排水モニタを設ける必要がなく、放射
能測定系を簡素化することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0030】図1は、本発明に係わる排ガスの放射線モ
ニタの第1の実施例を概略的に示す図である。
【0031】この実施例の排ガスの放射線モニタは、図
1に示すように、放射性の排ガスを排出する排気ダクト
1に分岐接続されたサンプリング配管2と、排気ダクト
1内を流れる排ガスをサンプリング配管2内に引き込む
吸引ポンプ3と、サンプリング配管2内に引き込まれた
排ガス中の粒子状放射性物質(ダスト)を捕集するダス
ト捕集装置4と、このダスト捕集装置4で捕集されたダ
ストから放射される放射線を検出するダスト放射線検出
器5と、ダスト捕集装置4によりダストが捕集された後
の排ガスから、ガス状放射性物質(希ガス)を捕集する
ガス捕集装置6と、このガス捕集装置6で捕集された希
ガスから放射される放射線を検出するガス放射線検出器
7と、ダスト放射線検出器5からの検出信号とガス放射
線検出器7からの検出信号とを合わせて処理し、排ガス
中の放射能を測定するデータ処理装置8とを備えてい
る。
【0032】そして、ダスト捕集装置4は、内部に水9
を収容したガス捕集タンク(以下、単にタンクと示
す。)10と、このタンク10内にサンプリング配管2
から排ガスを導入するための排ガス導入配管11と、タ
ンク10内の気相から、ダストが捕集された排ガスを排
出するための排ガス排出配管12とを有しており、タン
ク10内の水面より下方に、ダスト放射線検出器5の検
出部が配置されている。さらに、ダスト捕集装置4のタ
ンク10内には、ダスト捕集用の水9の水面(レベル)
が所定の高さ以上であることが確認するためのレベル計
13と、水9の温度を所定の温度以下に冷却するための
冷却装置14がそれぞれ配置されている。
【0033】このように構成される第1の実施例では、
ダスト捕集装置4のタンク10内の水中に、排ガス導入
配管11を通して排ガスを吹き込み通過させることによ
り、排ガス中のダストが水中に捕集され、さらにこの水
中に捕集されたダストの放射能が、水面より下方に検出
部が配置されたダスト放射線検出器5により、効率的に
測定される。また、レベル計13によりタンク10内の
水面の高さを管理し、水量および放射能の指示値を監視
することで、連続的に放射能を測定することができる。
【0034】さらに、冷却装置14でタンク10内の水
9を冷却することにより、タンク10内の気相から排出
される排ガスの温度を、後段に配置されたガス捕集装置
6のガス捕集タンク内の温度より、十分に低い温度に冷
却・保持することができ、こうしてガス捕集装置6内で
の腐食成分の結露を防止し、配管やタンクの腐食を防止
することができる。さらにこのとき、ダスト捕集装置4
のタンク10内の水9の温度をコントロールすること
で、このタンク10内での腐食成分の除去量を調整する
ことができる。
【0035】次に、本発明の排ガスの放射線モニタの第
2乃至第9の実施例についてそれぞれ説明する。なお、
以下の実施例では、第1の実施例と同様に構成されてい
る部分について、図示および説明を省略する。
【0036】第2の実施例では、図2に示すように、ダ
スト捕集装置4のタンク10の内面に、フッ素系樹脂の
ような耐腐食性樹脂の被覆層15が設けられている。
【0037】この実施例の排ガスの放射線モニタにおい
ては、ダスト捕集装置4のタンク10の内面が耐食性に
優れた樹脂により被覆されているので、原子力発電施設
の焼却炉等から放出される硫黄酸化物や塩酸等の腐食成
分を含んだ排ガスの放射能測定において、排ガス中の腐
食成分によるタンク10内面の腐食が完全に防止され
る。
【0038】第3の実施例では、図3に示すように、ダ
スト捕集装置4のタンク10に、注水配管16を有する
注水機構と排水配管17を有する排水機構とがそれぞれ
配設され、注水配管16を通してタンク10内にダスト
捕集用の水9が注入・供給され、かつ排水配管17を通
してタンク10内からダスト捕集済みの水が排出される
ように構成されている。また、注水配管16がダスト放
射線検出器5の検出部を囲むように配設され、その環状
の端部16aに、ダスト捕集用の水9をタンク10内面
に噴射するための噴射孔18が設けられている。
【0039】この実施例の排ガスの放射線モニタにおい
ては、放射線測定の限界時やタンク10内の水量が減少
して水面が異常に低くなったとき、あるいは予め設定さ
れたタイマ値に合わせて、注水機構および/または排水
機構により、タンク10内の水9を自動的に交換するこ
とができ、これにより、水交換作業時の捕集されたダス
トによる放射線被曝を防止することができる。また、水
9の注入および排水を自動的に行うことができ、交換作
業に人手を要しない。
【0040】さらに第3の実施例では、タンク10への
注水時に、注水配管16により供給される水9を、その
環状端部16aに設けられた噴射孔18からタンク10
内面に噴射し散水することにより、タンク10内を除染
し、放射能測定のバッググランドを低減することができ
る。
【0041】第4の実施例では、図4に示すように、ダ
スト捕集装置4の排ガス導入配管11のガス導入口11
aが、タンク10の底部に配設されている。そして、こ
のガス導入口11aから排ガスが上方に向けて吹き込ま
れ、タンク10内の水9中に下方から上方に向かう水流
が形成されるように構成されている。
【0042】この実施例の排ガスの放射線モニタにおい
ては、排ガスの吹き込みにより形成された水流により、
タンク10内の水9が均一に撹拌されるので、この水9
に捕集されたダストの沈降あるいは沈殿が防止される。
こうして、タンク10内の各部での放射能濃度を均一に
することができ、放射能測定の効率が良好に確保され
る。
【0043】第5の実施例では、図5に示すように、ダ
スト捕集装置4のタンク10内に撹拌装置19が配設さ
れている。
【0044】この実施例の排ガスの放射線モニタにおい
ては、撹拌装置19によりタンク10内の水9が撹拌さ
れ、水中に捕集されたダストの沈殿が防止されるので、
タンク10内各部の放射能濃度が均一に保持され、放射
能測定の効率が確保される。
【0045】第6の実施例では、図6に示すように、ダ
スト放射線検出器5がダスト捕集装置4のタンク10の
底部に配設されている。
【0046】この実施例の排ガスの放射線モニタにおい
ては、捕集されたダスト20が水底に沈降し、その状態
でのダスト20の放射能が、タンク10の底部に配置さ
れたダスト放射線検出器5により検出される。したがっ
て、ダスト放射線検出器5により、高感度の検出・測定
を行なうことができる。
【0047】第7の実施例では、図7に示すように、ダ
スト捕集装置4のタンク10が、排ガス導入配管11と
排ガス排出配管12とをそれぞれ備えたダスト捕集用タ
ンク部10aと、放射線検出用タンク部10bとに分割
されて構成されている。放射線検出用タンク部10bに
は、その水面より下方にダスト放射線検出器5の検出部
が配置されている。また、ダスト捕集用タンク部10a
と放射線検出用タンク部10bとの間には、水循環用配
管21が配設され、図示を省略したポンプにより、これ
らのタンク部間を水9が循環されるように構成されてい
る。
【0048】この実施例の排ガスの放射線モニタにおい
ては、ダスト捕集装置4のタンク10が、水中にダスト
を捕集するためのダスト捕集用タンク部10aと、捕集
されたダストからの放射線を検出するための放射線検出
用タンク部10bとに分割され、それぞれ別に設置され
ているので、各タンク部を、ダストの捕集および放射線
の検出という所要の機能に最適な形状および構造に設計
することができる。
【0049】第8の実施例では、図8に示すように、ダ
スト捕集装置4のタンク10内に、タンク内の水9のp
Hを測定するためのpH測定器22と、中和剤注入機構
23とがそれぞれ配置され、pH測定器22から中和剤
注入機構23への信号により、アルカリ溶液のような中
和剤が自動的に水中に注入されるようになっている。ま
た、タンク10の底部には、タンク10内の水9を外部
に排出するための排水配管17が配設されている。
【0050】一般に、原子力発電施設の焼却炉等から放
出される排ガス中には、硫黄酸化物や塩化水素などの酸
性成分が含まれ、このような排ガスをタンク10内に吹
き込んだ場合タンク10内の水9は強酸性になるが、第
8の実施例の放射線モニタにおいては、タンク10内の
水9のpHがpH測定器22により測定され、さらにこ
のpH測定器22からの信号を受けた中和剤注入機構に
より、自動的に水中に中和剤が注入されて強酸が中和さ
れるので、タンク10内の水9を安全に排出することが
できる。
【0051】なお、この実施例では、タンク10内の水
9を排出するための排水配管17を、排水モニタ(図示
を省略。)に直接接続することも可能である。このよう
に構成した場合には、施設全体から排出される排水中の
放射能を検出・測定する排水モニタによって、ダスト捕
集装置4のタンク10から排出される排水の放射能が測
定され監視されるので、ダスト捕集装置4からの排水の
監視用として別に排水モニタを設ける必要がなく、放射
能測定系を簡素化することができる。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の排ガスの放射線モニタによれば、配管、容器などの装
置内で、腐食を防止するための対策を施す必要のある範
囲をできる限り小さくし、また捕集されたダストのよう
な被測定物に触れないで放射能を測定することができ
る。また、装置コストが安く、使用寿命も長い。さら
に、排ガス中のダストの捕集にろ紙を使用しないので、
ろ紙交換のような被曝のおそれが高い作業を行なう必要
がなく、安全に測定を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる排ガスの放射線モニタの第1の
実施例を概略的に示す図。
【図2】本発明の第2の実施例の要部を示す断面図。
【図3】本発明の第3の実施例の要部を模式的に示す
図。
【図4】本発明の第4の実施例の要部を模式的に示す
図。
【図5】本発明の第5の実施例の要部を模式的に示す
図。
【図6】本発明の第6の実施例の要部を模式的に示す
図。
【図7】本発明の第7の実施例の要部を模式的に示す
図。本特許の実施例
【図8】本発明の第8の実施例の要部を模式的に示す
図。
【図9】従来からの検出器別置き型のダストサンプラの
構成を示す図。
【図10】従来からのろ紙固定式の集塵器を有するダス
トサンプラの構造を示す断面図。
【図11】従来からのろ紙移動式の集塵器を有するダス
トサンプラの構造を示す断面図。
【図12】従来からの排ガスの放射線モニタの構成を概
略的に示す図。
【符号の説明】
1………排気ダクト 2………サンプリング配管 3………吸引ポンプ 4………ダスト捕集装置 5………ダスト放射線検出器 6………ガス捕集装置 7………ガス放射線検出器 8………データ処理装置 9………水 10……ガス捕集タンク(タンク) 10a……ガス捕集用タンク部 10b……放射線検出用タンク部 13………レベル計 14………冷却装置 15………耐腐食性樹脂の被覆層 16………注水配管 17………排水配管 18………噴射孔 19………撹拌装置 21………水循環用配管 22………pH測定器 23………中和剤注入機構

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス配管に分岐接続されたサンプリン
    グ配管と、 前記排ガス配管内を流れる排ガスを前記サンプリング配
    管内に引き込む吸引ポンプと、 前記サンプリング配管内に引き込まれた前記排ガス中の
    粒子状放射性物質を捕集するダスト捕集装置と、 前記排ガス中のガス状放射性物質を捕集するガス捕集装
    置と、 前記ダスト捕集装置により捕集された粒子状放射性物質
    から放射される放射線を検出するダスト放射線検出器
    と、 前記ガス捕集装置により捕集されたガス状放射性物質か
    ら放射される放射線を検出するガス放射線検出器と、 前記ダスト放射線検出器からの信号と前記ガス放射線検
    出器からの信号をそれぞれ処理し、前記排ガス中に含ま
    れる放射能を測定するデータ処理装置とを備えた排ガス
    の放射線モニタにおいて、 前記ダスト捕集装置が、ダスト捕集用の水を収容したタ
    ンクと、前記サンプリング配管から前記タンク内の水中
    に排ガスを導入する排ガス導入機構と、前記タンク内の
    気相から排ガスを排出する排ガス排出機構とを有し、 このダスト捕集装置の前記タンク内の水面より下方に、
    前記ダスト放射線検出器が配置されていることを特徴と
    する排ガスの放射線モニタ。
  2. 【請求項2】 前記ダスト捕集装置の前記タンクの内面
    が、耐腐食性の樹脂により被覆されていることを特徴と
    する請求項1記載の排ガスの放射線モニタ。
  3. 【請求項3】 前記ダスト捕集装置が、前記タンク内の
    水の温度をコントロールする温度調節器を備え、この温
    度調節器により、前記タンク内の温度が前記ガス捕集装
    置の捕集用タンク内の温度に比べて十分に低く保たれて
    いることを特徴とする請求項1記載の排ガスの放射線モ
    ニタ。
  4. 【請求項4】 前記ダスト捕集装置が、前記タンク内に
    ダスト捕集用の水を供給する給水機構と前記水を排出す
    る排水機構の少なくとも一方をさらに備えたことを特徴
    とする請求項1記載の排ガスの放射線モニタ。
  5. 【請求項5】 前記給水機構が、前記ダスト捕集用の水
    を前記タンク内面に噴射する散水機構であることを特徴
    とする請求項4記載の排ガスの放射線モニタ。
  6. 【請求項6】 前記ダスト捕集装置において、前記排ガ
    ス導入機構のガス導入口が前記タンクの底部に配設さ
    れ、前記排ガスが前記タンク内の水中に、下方から上方
    に向かう水流を形成するように吹き込まれることを特徴
    とする請求項1記載の排ガスの放射線モニタ。
  7. 【請求項7】 前記ダスト捕集装置の前記タンク内に、
    撹拌装置が配設されていることを特徴とする請求項1記
    載の排ガスの放射線モニタ。
  8. 【請求項8】 前記ダスト放射線検出器が、前記ダスト
    捕集装置の前記タンクの底部に配設され、前記水中に捕
    集された粒子状放射性物質が、前記タンクの底部に沈降
    した状態で放射線が検出されることを特徴とする請求項
    1記載の排ガスの放射線モニタ。
  9. 【請求項9】 前記ダスト捕集装置のタンクが、前記排
    ガス導入機構と前記排ガス排出機構とをそれぞれ備えた
    ダスト捕集部と、水面より下方に前記ダスト放射線検出
    器が配置された放射線検出部とを有し、かつこれらの間
    で水が循環されるように配管を介して接続されたことを
    特徴とする請求項1記載の排ガスの放射線モニタ。
  10. 【請求項10】 前記ダスト捕集装置が、前記タンク内
    の水のpHを測定するpH測定器と、このpH測定器で
    の測定値により前記水中に中和剤を注入する機構とをさ
    らに備えたことを特徴とする請求項1記載の排ガスの放
    射線モニタ。
  11. 【請求項11】 前記排水機構が、排水中の放射能を測
    定し監視する排水モニタに接続されていることを特徴と
    する請求項4記載の排ガスの放射線モニタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011220923A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Mitsubishi Electric Corp 放射性物質のモニタシステム
JP2013015349A (ja) * 2011-06-30 2013-01-24 Toshiba Corp 放射性ガス漏洩量測定装置および放射性ガス漏洩量測定方法
JP2014152973A (ja) * 2013-02-07 2014-08-25 Ube Machinery Corporation Ltd 移動式焼却設備
JP2015099028A (ja) * 2013-11-18 2015-05-28 京都電子工業株式会社 排ガス用放射性物質測定装置
JP2015230196A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 三菱電機株式会社 放射線モニタ

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