JP2001221141A - 軸流水車発電装置 - Google Patents

軸流水車発電装置

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JP2001221141A JP2000244840A JP2000244840A JP2001221141A JP 2001221141 A JP2001221141 A JP 2001221141A JP 2000244840 A JP2000244840 A JP 2000244840A JP 2000244840 A JP2000244840 A JP 2000244840A JP 2001221141 A JP2001221141 A JP 2001221141A
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Hirotaka Akamatsu
弘隆 赤松
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朗 篠原
Masahiko Nakazono
昌彦 中薗
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康巳 木崎
Hiromaro Inaba
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多様な落差、流量の仕様に対しても大量生産
によって製造能率が向上した水車を適用することができ
る軸流水車発電装置を得ること。 【解決手段】 固定案内羽根と回転羽根車からなるユニ
ット軸流水車102,103の複数台を、同一流路内に
おいて流水方向の同一軸線上に直列に配置し、複数台の
ユニット軸流水車102,103の軸出力により、同一
軸線上に設置した1台の発電機111を回転駆動し、発
電するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定案内羽根と回
転羽根車を流水方向と同一軸線上に配設した軸流水車を
有する軸流水車発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水力発電装置においては、その
装置の設置場所毎に落差、流量の仕様が異なるため、水
車は設置場所毎に異なる条件に対応して一品一様に製作
することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、設置場所毎に
異なる仕様の水車を設計・製作するのは製造上能率が悪
く、プラント建設費が高くつき採算性が悪い等の問題が
ある。そこで、採算性を改善するためには大量生産し製
造能率を向上させることが考えられるが、異なる仕様の
水車を大量生産することは非常に困難である。
【0004】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、多様な落差、流量の仕様に対しても大量生産によっ
て製造能率が向上した水車を適用することができるよう
にした軸流水車発電装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る軸流水車発電装置は、固定案内羽根と
回転羽根車からなるユニット軸流水車の複数台を、同一
流路内において流水方向の同一軸線上に直列に配置し、
前記複数台のユニット軸流水車の軸出力により同一軸線
上に設置した1台の発電機を回転駆動し、発電するよう
にしたことを特徴とする。
【0006】前記軸流水車発電装置において、流水方向
に相前後する2台のユニット軸流水車の回転羽根車を互
いに反対方向に回転させるようにしてもよい。
【0007】前記軸流水車発電装置において、最下流に
位置するユニット軸流水車の流路の出口側に固定式の案
内羽根を設けるようにしてもよい。
【0008】また、本発明に係る軸流水車発電装置は、
固定案内羽根と回転羽根車とからなるユニット軸流水車
の複数台を、同一流水路内において流水方向に平行な軸
に対して並列に配置し、前記複数台のユニット軸流水車
の軸出力を1台または複数の発電機に伝えるようにした
ことを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る軸流水車発電装置は、
固定案内羽根と回転羽根車とからなるユニット軸流水車
の複数台を流水方向の同一軸上に直列に配置した軸流水
車を流水方向に平行な軸に対して並列に配置し、前記複
数の軸流水車の各軸出力を1台または複数の発電機に伝
えるようにしたことを特徴とする。
【0010】前記軸流水車発電装置において、各ユニッ
ト軸流水車の回転羽根車の羽根形状を同一とするととも
に、各ユニット軸流水車の羽根角度を変えて設置するよ
うにしてもよい。
【0011】また、本発明に係る軸流水車発電装置は、
固定案内羽根と回転羽根車とからなるユニット軸流水車
の複数台を、同一流路内に流水方向に対して互いに平行
に配設し、前記複数のユニット軸流水車の軸出力を少な
くとも一つのグループにまとめ、1台または複数台の発
電機に伝え、発電するようにしたことを特徴とする。
【0012】前記軸流水車発電装置において、各ユニッ
ト軸流水車の回転羽根車の外輪の外周に、これと同心状
の伝動輪を形成し、前記伝動輪にベルトまたはチェーン
を巻装して前記伝動輪を互いに連動連結するようにして
もよい。
【0013】前記軸流水車発電装置において、各ユニッ
ト軸流水車の水車軸を歯車伝動装置によって互いに連動
連結するようにしてもよい。
【0014】また、本発明に係る軸流水車発電装置は、
固定案内羽根と回転羽根車とからなる軸流水車とこれに
より駆動される発電機とにより構成される軸流水車発電
装置において、前記軸流水車は直線状の流路の中に設置
されるとともに前記回転羽根車の出力を前記流路外に伝
達する出力伝達手段を備え、前記発電機は前記流路外に
設置され、前記出力伝達手段によって前記回転羽根車の
出力を伝達されることを特徴とする。
【0015】また、本発明に係る軸流水車発電装置は、
固定案内羽根と回転羽根車とからなる軸流水車発電装置
において、前記回転羽根車の上流側もしくは下流側のう
ち、前記軸流水車と発電機との連結部が設けられていな
い側の水車ケーシングを、前記水車ケーシングに固定さ
れた固定案内羽根とともに流路から半径方向に取り外す
ことができることを特徴とする。
【0016】また、本発明に係る軸流水車発電装置は、
固定案内羽根と回転羽根車とからなる軸流水車発電装置
において、前記回転羽根車を支持する軸受けを回転羽根
車の上流側または下流側のみとし、回転羽根車の上流側
または下流側のうち水車軸を支持する軸受けを有さない
側に設置され、前記固定案内羽根が固定されたケーシン
グを一括して前記軸流水車より円筒形流路の半径方向に
取り外せるようにしたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。 <第1の実施の形態>図1は本発明の第1の実施の形態
による軸流水車発電装置の構成を示す断面図である。同
図において、符号101は水車ケーシングであって、こ
の水車ケーシング101は、上流部水車ケーシング10
1a、中間部水車ケーシング101b、下流部水車ケー
シング101cの3つの円筒を直列に配設した構成とな
っている(その部分の詳細を図3に示す)。そして、本
実施の形態では、このうちの中間部水車ケーシング10
1b及び下流部水車ケーシング101cは、円周方向に
2分割された円筒をフランジにより接続したものとなっ
ている。
【0018】この水車ケーシング101内には第1のユ
ニット軸流水車102及び第2のユニット軸流水車10
3が順に同一軸線上に配設されている。上記第1のユニ
ット軸流水車102及び第2のユニット軸流水車103
は、第1のユニット軸流水車102の回転羽根車104
の上流側に設けられ下流部水車ケーシング101cの内
周面の内側に固定された上流側固定案内羽根105、及
び第2のユニット軸流水車103の回転羽根車106の
下流側に設けられ下流部水車ケーシング101cの内周
面に固定された下流側固定案内羽根107によって支持
されている。また、上記第1のユニット軸流水車102
の回転羽根車104と第2のユニット軸流水車103の
回転羽根車106との間の流水路は中間部水車ケーシン
グ101bにより構成されており、この中間部水車ケー
シング101b内には中間固定案内羽根108が固定さ
れている。
【0019】第1のユニット軸流水車102の回転羽根
車104及び、第2のユニット軸流水車103の回転羽
根車106は、一体として取り外しができるようにそれ
ぞれ第1のユニット軸流水車102の回転軸102a及
び、第2のユニット軸流水車103の回転軸103aに
取り付けられている。さらに、これらの羽根はそれぞれ
1枚ずつの交換もできるようにもなっている。
【0020】ところで、第2のユニット軸流水車103
は、上流側に位置する第1のユニット軸流水車102の
出口における水の流れの旋回成分を吸収し、水車効率を
向上させるために、後述するように第1のユニット軸流
水車102の回転方向と逆になるようにしてある。この
ため、第1のユニット軸流水車102の回転軸102a
は、第2のユニット軸流水車103の回転軸103aよ
りその径が大きく中空となっており、この中空部に第2
のユニット軸流水車103の回転軸103aが同軸に貫
挿されている。
【0021】図2は、上記第1及び第2のユニット軸流
水車102,103と発電機111との連結部の拡大図
である。なお、図2において図1と同一の構成について
は同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0022】第1のユニット軸流水車102の回転軸1
02aには第1の太陽歯車114が設けられており、そ
の第1の太陽歯車114にはその外周に配設された歯車
115が噛合されている。一方、第2のユニット軸流水
車103の回転軸103aに設けられている第2の太陽
歯車116にはその外周に配設された中間歯車117が
噛合されており、その中間歯車117には前記歯車11
5と一体的に回転する歯車118が噛合されている。そ
して、上記中間歯車117と一体的に回転する歯車11
9が、発電機主軸111aに設けられている歯車120
に噛合されている。
【0023】したがって、水車ケーシング101内を流
れる流水によって第1及び第2のユニット軸流水車10
2,103の各回転羽根車104,106が回転される
と、回転羽根車106の回転力、及び第1の太陽歯車1
14と歯車115等によって反転された回転羽根車10
4の回転力がともに中間歯車117に加えられ、その回
転力が歯車119及び120を介して発電機主軸111
aに伝えられ発電が行われる。
【0024】このように、一定の落差、流量に対応させ
て設計した固定案内羽根と回転羽根車とからなるユニッ
ト軸流水車を直列に複数組み合わせ各々の軸出力を一台
の発電機に伝え発電を行うものであるため、異なる落
差、流量仕様であっても、同一設計で大量生産された製
造能率の高いユニット水車を複数台設置して使用落差を
各々分担して発電させることができ、採算性を向上させ
ることができる。しかも、前述のように流水方向に相前
後する水車の回転方向を逆にすることによって、上流側
の水車の出口の流れに旋回成分が残るような落差、流量
の仕様である場合、下流側の水車によって上記流れの旋
回成分を吸収し、水車の効率を向上させることができ
る。また、最下流に位置するユニット軸流水車の出口側
流路に固定式の案内羽根を設けることによって、水車出
口の流れの旋回成分による振動を軽減させ、静かな運転
を可能とすることができる。さらに、反転ギア112を
構成する歯車のギア比を適切に設定することにより、第
1及び第2のユニット軸流水車102,103の回転速
度の関係を水力的に最適に保ち、さらにこれら第1及び
第2のユニット軸流水車の軸出力を発電機111に最適
な回転速度として伝えることができる。なお、歯車機構
の代りに巻掛け伝動装置を使用してもよい。
【0025】なお、以降に示す各実施の形態では、上記
第1の実施の形態と共通する要素には同一符号を付し、
その詳細な説明を省略する。
【0026】<第2の実施の形態>図3は、図1および
図2に示した軸流水車発電装置の老朽化した回転羽根車
104または回転羽根車106を交換する場合の、軸流
水車発電装置の分解状態を示している。
【0027】図1および図2に示した軸流発電装置で
は、発電機111が流路の上流側に設置されており、水
車と発電機111の連結部も回転羽根車104および回
転羽根車106の上流側に設置されている。このため、
回転羽根車104もしくは回転羽根車106を上流側に
引き抜いて取り外すことは作業上合理的ではなく、本実
施の形態では、回転羽根車104および回転羽根車10
6を下流側に引き抜いて取り外すことを一つの特徴とし
ている。
【0028】まず、下流側にある第2のユニット軸流水
車103の回転羽根車106を取り外す方法について以
下に述べる。
【0029】第2のユニット軸流水車103の回転羽根
車106を取り外す際には、前もって、下流部水車ケー
シング101c及びこの内側に固定された下流部固定案
内羽根107を取り外す。ここで、下流部水車ケーシン
グ101c及びこれに固定された下流部固定案内羽根1
07は、下流部水車ケーシング101cに設けられたフ
ランジで取り付けられているため、ここから円周方向に
2つに分割して取り外すことができる。
【0030】このようにして下流部水車ケーシング10
1c及びこれに固定された下流部固定案内羽根107を
取り外し、流路外に取り出すことで、第2のユニット軸
流水車103の下流側には空間ができるため、この空間
に第2のユニット軸流水車103の回転羽根車106を
引き抜いて取り外すことができる。
【0031】次に、この状態からさらに第1のユニット
軸流水車102の回転羽根車104を取り外す場合は以
下のようにする。
【0032】第2のユニット軸流水車103の回転羽根
車106を取り外した後、中間部水車ケーシング101
b及びこの内側に固定された中間部固定案内羽根108
を取り外す。ここで、中間部水車ケーシング101b及
びこれに固定された中間部固定案内羽根108は、中間
部水車ケーシング101bに設けられたフランジで取り
付けられているため、ここから円周方向に2つに分割し
て取り外すことができる。
【0033】こうして、さらに中間部水車ケーシング1
01b及びこれに固定された中間部固定案内羽根108
を取り外し、流路外に取り出すことで、第1のユニット
軸流水車102の下流側に空間ができるため、この空間
に第1のユニット軸流水車102の回転羽根車104を
引き抜いて取り外すことができる。ここで、第1のユニ
ット軸流水車102の回転軸102aのうち、回転羽根
車106の取り付け部では、第2のユニット軸流水車1
03の回転軸103aのうち回転羽根車104の取り付
け部よりもその径が大きく構成されているため、問題無
く取り外すことができる。
【0034】この実施の形態によれば、軸流水車発電装
置のメンテナンスなどの際に、複雑な構造部であるユニ
ット軸流水車と発電機との連結部や発電機本体を分解す
ることなくユニット軸流水車の回転羽根車を取り外すこ
とができる。また、この際に軸流水車発電装置の前後の
水管を取り外す必要も無いため、工期が短く済むという
利点もある。
【0035】<第3の実施の形態>図4は本発明の第3
の実施の形態による軸流水車発電装置の構成を示す図で
ある。第1のユニット軸流水車122と第2のユニット
軸流水車水車123が同一方向の回転を行うようにして
ある。しかして、この場合両ユニット軸流水車122,
123の軸出力を増速ギア124により発電機111に
最適な回転速度として伝え、発電機111を駆動するこ
とができる。この実施の形態は、図1に示すものと異な
り、上流側のユニット軸流水車の出口部の流れに旋回成
分が残らない場合に適する。
【0036】<第4の実施の形態>図5は本発明の第4
の実施の形態による軸流水車発電装置の構成を示す図で
あり、図1の水車より更に高落差になった場合に適用す
る軸流水車発電装置を示す。同図に示す軸流水車発電装
置は、図1に示す2つの軸流水車を中間軸125を介し
て流路の軸方向に直列に連結し、一つの発電機111を
駆動し発電するようにしたものである。
【0037】<第5の実施の形態>上記第1の実施の形
態においては、軸流水車の上流側に発電機ケーシング1
09を設け、その中に発電機111を設けたものを示し
たが、図6のように、水車ケーシング101の上流側に
エルボ121を取付け、流路外に設置した発電機111
の発電機主軸111aをエルボ121内に挿入し、軸流
水車に連結するようにしてもよい。
【0038】しかして、この場合には、図1に示すもの
に比し、発電機の大きさが制限されることがなく、また
流水の抵抗を低減せしめることもできる。
【0039】<第6の実施の形態>図7は本発明の第6
の実施の形態による軸流水車発電装置の構成を示す図で
ある。
【0040】同図において、符号301は水車ケーシン
グであって、この水車ケーシング301は上流部水車ケ
ーシング301a、第1のユニット軸流水車ケーシング
301b、中間部水車ケーシング301c、第2のユニ
ット軸流水車ケーシング301d、下流部水車ケーシン
グ301eの5つのケーシングを直線状に配置したもの
となっている。これらのうち、上流部水車ケーシング3
01aの内側には、上流部内筒311が上流部水車ケー
シング301aの内周面に固定された上流部固定案内羽
根305によって支えられており、中間部水車ケーシン
グ301cの内側には、中間部内筒312が中間部水車
ケーシング301c内周面に固定された中間部固定案内
羽根308によって支持されている。そして、上流部水
車ケーシング301a及び中間部水車ケーシング301
cはそれぞれ外周面に設けられたフランジにより接続さ
れており、このフランジを外すことによって円周方向に
2分割して取り外せる構成となっている。
【0041】この水車ケーシング301内には第1のユ
ニット軸流水車302及び第2のユニット軸流水車30
3が順に同一軸線上に配設されている。この第1のユニ
ット軸流水車302は第1のユニット軸流水車ケーシン
グ301bの内周面に固定された第1ユニット軸流水車
出口固定案内羽根310によって支持されており、この
部位に第1のユニット軸流水車302の軸受部が構成さ
れ、回転軸302aが設けられている。そしてこの第1
のユニット軸流水車302の回転軸302aの上流側
に、第1のユニット軸流水車302の回転羽根車304
が取り付けられている。さらに第2のユニット軸流水車
303は第2のユニット軸流水車ケーシング301dの
内周面に固定された下流部固定案内羽根316によって
支持されており、この部位に軸受部が構成され、回転軸
303aが設けられている。そしてこの第2のユニット
軸流水車の回転軸303aの上流側には、第2のユニッ
ト軸流水車303の回転羽根車306が取り付けられて
いる。また、上記第1のユニット軸流水車302と第2
の軸流水車303との間の流水路は中間部水車ケーシン
グ301cにより構成されている。
【0042】上述したように、第1のユニット軸流水車
302の回転軸302aと第2のユニット軸流水車30
3の回転軸303aは接続されており、それぞれのユニ
ット軸流水車の軸出力は一つにまとめられる。そして、
この駆動力を第2のユニット軸流水車303の回転軸3
03aの下流端に設置された水車プーリ317からベル
ト322を介して回転軸302a、回転軸303aに平
行な発電機軸319の先端に接続された発電機プーリ3
20へ伝え、発電機323を駆動する。ここで、本実施
の形態では、ベルト322を用いて駆動力を伝えている
が、ベルト322の代わりにチェーンなどを用いてもよ
い。そして、このとき水車軸315と発電機軸319と
の相対的な位置関係は下流部水車ケーシング301eに
より維持されるとともに、この下流部水車ケーシング3
01eの発電機323側には、ベルト通し321が設け
られており、このベルト通し321に上述のベルト32
2が通されている。
【0043】このようにして、本実施の形態による軸流
水車発電装置を設置する際に、第1のユニット軸流水車
302、第2のユニット軸流水車303および発電機3
23を構造的に一体のものとして取り扱うことを可能と
している。
【0044】図8は図7のベルト322近傍における発
電機軸に垂直な断面を下流側より見た図である。ベルト
322は、ベルト通し321を通って流路内にある水車
出口内筒336内に設置された水車プーリ317の出力
を流路外にある発電機プーリ320へ伝え、発電機を駆
動する。
【0045】この実施の形態によれば、軸流発電装置は
発電機の回転軸を水車軸の軸線上ではなく水車軸と平行
に配置することで、軸流水車を設置する管路を曲げずに
直線管路の状態で発電機を設置することができ、少ない
設置面積での軸流水車発電装置の設置を可能とし、また
直線流路となるので水力損失を低減することができる。
【0046】また、この実施の形態によれば、回転羽根
車の回転軸の先端に設置したプーリと発電機軸先端に設
置したプーリと軸流水車の内筒と外筒との間の流路に設
置した管の中を通したベルトまたはチェーンで結ぶこと
で、軸流水車の内筒と外筒との間の流路をあまり狭めず
に、軸流水車の回転羽根車の軸出力を発電機に伝えるこ
とが可能となる。
【0047】<第7の実施の形態>図9は、本発明の第
7の実施の形態による軸流水車発電装置の構成を示す図
である。なお、本実施の形態において、図7および図8
と同一な構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を
省略する。
【0048】本実施の形態においては、第1のユニット
軸流水車302と第2のユニット軸流水車303は一つ
にまとめられて、歯車機構によりその駆動力を発電機3
23へ伝達するように構成したことを特徴とするもので
ある。
【0049】すなわち、第1のユニット軸流水車302
の回転軸302aと第2のユニット軸流水車303の回
転軸303aとを接続し、それぞれのユニット軸流水車
の軸出力を一つにまとめ、その駆動力を第2のユニット
軸流水車303の回転軸303aの下流端に設置された
水車歯車327から第1のユニット軸流水車302の回
転軸302a及び第2のユニット軸流水車303の回転
軸303aに垂直な方向の回転軸を有する水車歯車32
8、動力伝達軸329、発電機歯車330を介して発電
機軸319の先端に接続された発電機歯車331へ伝
え、発電機323を駆動する。ここで、本実施の形態に
おいては、発電機軸319を第1のユニット軸流水車3
02の回転軸302aおよび第2のユニット軸流水車3
03の回転軸303aと平行になるような構成としてい
るが、歯車機構を用いてユニット軸流水車の出力を伝達
すればよいため、必ずしも平行である必要はなく、特
に、発電機歯車331を省略し、発電機軸319が第1
のユニット軸流水車302の回転軸302aおよび第2
のユニット軸流水車303の回転軸303aと垂直にな
るように構成してもよい。
【0050】図10は図9の動力伝達軸329近傍にお
ける発電機軸319に垂直な断面を下流側より見た図を
示す。なお、図10において図7〜図9と同一な構成に
ついては同一の符号を付し、その詳細な説明を省略す
る。このときの第2のユニット軸流水車303の回転軸
303aと発電機軸319との相対的な位置関係は下流
部水車ケーシング301eにより維持され、本発明によ
る軸流水車発電装置を設置する際に、第1のユニット軸
流水車302、第2の軸流水車303および発電機32
3を構造的に一体のものとして取り扱うことを可能とし
ている。
【0051】この実施の形態によれば、前述の第6の実
施の形態と同様、発電機の回転軸を水車軸の軸線上に配
置せずに済むため、軸流水車を設置する管路を曲げずに
直線管路の状態のまま発電機を設置することができ、少
ない設置面積での軸流水車発電装置の設置を可能とし、
また、直流線路となることで水力損失を低減することが
できる。
【0052】また、この実施の形態によれば、軸流水車
の軸出力を発電機軸へ、軸流水車の回転軸と直交する歯
車機構によって伝達することで、軸流水車下流の流路を
あまり狭めずに済むという利点もある。
【0053】また、上述した第6および第7の実施の形
態では、軸流水車を構成する部材の一部と発電機を構成
する部材の一部とを構造上強度的に一体とすることで、
軸流水車と発電機とから成る軸流水車発電装置を管路に
設置する際に軸流水車発電装置を一体として取り扱うこ
とを可能とし、水車軸と発電機軸との位置関係を正確に
安定して保ち、運転時の軸振動等の発生を抑制する。ま
た、水車軸と発電機軸との距離を短く保ち、発電機と軸
流水車とを別々の構造物として設置する場合と比較して
軸流水車と発電機とからなる発電装置の設置面積を小さ
くすることが可能となる。
【0054】ここでは、第6の実施の形態及び第7の実
施の形態として、水車の軸出力をプーリを介して流路外
に設置された発電機に伝達するものと、水車の軸出力を
歯車機構を用いて発電機に伝達するものについて述べた
が、直線状の流路から水車の軸出力を流路外に取り出せ
ばよいため、この他にも、フレキシブルジョイント等を
用いることも可能である。
【0055】<第8の実施の形態>図11は、図7に示
す軸流水車発電装置の老朽化した回転羽根車304また
は回転羽根車306を交換する場合の軸流水車発電装置
の分解状態を示している。なお、図11においても、図
7から図10と同一な構成については同一の符号を付
し、その詳細な説明を省略する。
【0056】図7及び図9に示した軸流水車発電装置で
は、軸流水車の軸出力の発電機への伝達は下流部水車ケ
ーシング301eに設けられた動力伝達機構により行
う。このため、回転羽根車304もしくは回転羽根車3
06をこの下流部水車ケーシング301eの設置されて
いる下流側に引き抜いて取り外すことは作業上合理的で
なく、本実施の形態では、回転羽根車304及び回転羽
根車306を上流側に引き抜いて取り外すことをその一
つの特徴としている。
【0057】まず、上流側にある第1のユニット軸流水
車302の回転羽根車304を取り外す方法について以
下に述べる。
【0058】第1のユニット軸流水車302の回転羽根
車304を取り外す際には、前もって、上流部水車ケー
シング301a、この上流水車ケーシング301aの内
側に固定された上流部固定案内羽根305、及びこの上
流部固定案内羽根305により支持されている上流部内
筒311を取り外す。ここで、上流部水車ケーシング3
01a、上流部固定案内羽根305、及び上流部内筒3
11は上流部水車ケーシング301aの外周面に設けら
れたフランジで取り付けられているため、このフランジ
を外すことによって円周方向に2分割されて取り外すこ
とができる。
【0059】このようにして、上流部水車ケーシング3
01a、上流部固定案内羽根305、及び上流部内筒3
11を取り外して流路外に取り出すことによって、第1
のユニット軸流水車302の上流側には空間ができるた
め、この空間に第1のユニット軸流水車302の回転羽
根車304を引き抜いて取り出すことができる。
【0060】次に、この状態からさらに第2のユニット
軸流水車303の回転羽根車306を取り外す場合は以
下のようにする。
【0061】第1のユニット軸流水車302の回転羽根
車304を取り外した後、第1のユニット軸流水車ケー
シング301bを取り外す。この第1のユニット軸流水
車ケーシング301bの内周面に固定された第1のユニ
ット軸流水車出口固定案内羽根310の内側には、第1
のユニット軸流水車302の軸受部が構成されている
が、ここでは第1のユニット軸流水車ケーシング301
bをそのまま取り外すため、軸受部の分解の必要はな
い。
【0062】そして、さらに中間部水車ケーシング30
1c、この中間部水車ケーシング301cの内周面に固
定された中間部固定案内羽根308、及びこの中間部固
定案内羽根308によって支持されている中間内筒31
2を取り外す。ここで、中間部水車ケーシング301
c、中間部固定案内羽根308、及び中間内筒312は
中間部水車ケーシング301cの外周面に設けられたフ
ランジで取り付けられているため、このフランジを外す
ことによって円周方向に2分割されて取り外すことがで
きる。
【0063】このように、中間部水車ケーシング301
c、この中間部水車ケーシング301cの内周面に固定
された中間部固定案内羽根308、及び中間内筒312
を取り外し、流路外に取り出すことで、第2のユニット
軸流水車303の上流側に空間ができるため、この空間
に第2のユニット軸流水車303の回転羽根車306を
引き抜いて取り外すことができる。
【0064】この実施の形態によれば、軸流水車の水車
軸を支持する軸受を回転羽根車の上流側または下流側の
みに設置し、前記軸流水車の回転羽根車の直前または直
後の水車ケーシングのうち、水車軸を支持する軸受を有
さない方の内筒を固定案内羽を介して外筒に固定して外
筒と一体構造とし、この水車ケーシングの外周面にフラ
ンジを設けて円周方向に2分割して取り外すことが可能
となるように構成したことによって、回転羽根車の直前
または直後に回転羽根車を流路内から取り出す空間を確
保し、水車軸を引き抜くために軸受を分解することなし
に回転羽根車を水車軸から取り外し、前記軸流水車前後
の管路を取り外すことなしに回転羽根車を流路外に取り
外すことが可能となる。
【0065】<第9の実施の形態>図12は本発明の第
9の実施の形態による軸流水車発電装置の構成を示す図
であり、大流量に対応できるようにした軸流水車発電装
置を示す。この実施の形態では、一定の落差、流量に対
応させて設計した図1に示すような軸流水車を同一流路
内の流水方向に水平な軸に対し並列に複数組み合わせ、
各々の軸出力を交差軸ギア126を介して中間軸127
に伝え、さらにこれに連結されている発電機主軸111
aによって発電機111を駆動するようにしてある。
【0066】ところで、図12は上述のように図1に示
すような軸流水車を複数個並列に設けたものであるが、
図5に示すような軸流水車を複数個並列に設けることが
でき、より高落差、大流量の発電設備に使用することが
できる。
【0067】なお、上記各実施の形態においては、各回
転羽根車は一定落差、一定流量に対応するように設計さ
れており、各羽根の取付角度は一定であるが、その各羽
根の取り付け角度を変化させることで、各ユニット軸流
水車の水力的性能を微調整し、軸流水車発電装置の落
差、流量仕様を設置場所の落差、流量の仕様に合わせる
こともできる。
【0068】<第10の実施の形態>図13は本発明の
第10の実施の形態による軸流水車発電装置の構成を示
す縦断正面図、図14は図13に示す装置を流路の下流
側から見た図である。管路201の途中には水車ケーシ
ング202が設けられ、その水車ケーシング202内に
は第1のユニット軸流水車203A、第2のユニット軸
流水車203B、及び第3のユニット軸流水車203C
が流水方向に対して互いに平行に配設されている。
【0069】各ユニット軸流水車203A,203B,
203Cはそれぞれ同一形状、同一寸法に形成されてお
り、それぞれ入口導管204及び出口導管205を有
し、その入口導管204および出口導管205の間に回
転羽根車206が配設されている。そして、入口導管2
04には回転羽根車206に流入する水を案内する複数
枚の固定案内羽根207が設けられている。しかして、
管路201内を流れる水は各固定案内羽根207によっ
て案内されて回転羽根車206に流入し、その回転羽根
車206を回転駆動する。
【0070】ところで、各ユニット軸流水車203A,
203B,203Cの回転羽根車206の外輪206a
の外周には、その外輪206aと同心状に駆動プーリ2
08及び従動プーリ209が形成されている。また、各
ユニット軸流水車203A,203B,203Cの間に
は、第1の伝動輪210a,211a及び第2の伝動輪
210b,211bを有する中間ホイール210,21
1が配設されている。
【0071】しかして、第1のユニット軸流水車203
Aの回転羽根車206の外輪206aに設けられた駆動
プーリ208と、第1及び第2のユニット軸流水車20
3A,203B間の中間ホイール210の第1の伝動輪
210aとの間にはベルト212aが巻回され、上記中
間ホイール210の第2の伝動輪210bと第2のユニ
ット軸流水車203Bの従動プーリ209との間にはベ
ルト212bが巻装されている。同様にして第2のユニ
ット軸流水車203Bの駆動プーリ208と第2の中間
ホイール211の第1の伝動輪211aとの間にベルト
212cが巻装され、上記第2の中間ホイール211の
第2の伝動輪211bと第3のユニット軸流水車203
Cの従動プーリ209との間にはベルト212dが巻装
されている。
【0072】そして、第3のユニット軸流水車203C
の駆動プーリ208に巻装されたベルト212eが、発
電機軸213に設けられたプーリ214に巻装されてい
る。
【0073】しかして、第1のユニット軸流水車203
Aで生じた軸出力はベルト212a,212bを介して
隣接する第2のユニット軸流水車203Bの従動プーリ
209に伝えられ、第2のユニット軸流水車203Bの
軸出力に合わされる。さらに、第1のユニット軸流水車
203Aの軸出力と合わさった第2のユニット軸流水車
203Bの軸出力は、ベルト212c及びベルト212
dを介して第3のユニット軸流水車203Cの軸出力に
合わされる。そして、第1及び第2のユニット軸流水車
203A,203Bの軸出力が合わさった第3のユニッ
ト軸流水車203Cの軸出力がベルト212e及びプー
リ214を介して発電機軸213に伝えられ発電機(図
示せず)を駆動する。
【0074】このようにして、互いに隣接するユニット
軸流水車の軸出力が順次一つにまとめられ、複数のユニ
ット軸流水車の軸出力が一つに合計され、これによって
発電機が回転駆動され発電が行われる。
【0075】ところで、上記実施の形態においては3台
のユニット軸流水車を並列に設けたものを示したが、図
15に示すように、さらに多数台のユニット軸流水車を
並設してもよい。
【0076】すなわち、図15は7台のユニット軸流水
車203A,203B…203Gを並設したものであっ
て、ユニット軸流水車203Aを中心として残りのユニ
ット軸流水車203B〜203Gがその外周側に配列さ
れている。そして、第1のユニット軸流水車203Aと
第2のユニット軸流水車203Bが図14に示すものと
同様にベルト212a,212bを介して連動連結さ
れ、第2のユニット軸流水車203Bと第3の軸流水車
203Cがベルト212c,212dによって連動連結
されている。以後同様にして順次隣接するユニット軸流
水車が連動連結され、第7のユニット軸流水車の軸出力
がプーリ214を介して発電機軸213に伝動される。
【0077】ところで、上記第10の実施の形態におい
ては、複数のユニット軸流水車の軸出力を一つにまと
め、一台の発電機に伝えるようにしたものを示したが、
複数のグループにまとめ複数台の発電機に伝えるように
してもよい。
【0078】なお、以降に示す各実施の形態では、上記
第10の実施の形態と共通する要素には同一符号を付
し、その詳細な説明を省略する。
【0079】<第11の実施の形態>図16及び図17
は本発明の第11の実施の形態による軸流水車発電装置
の構成を示す図であり、図13及び図14に対応してい
る。
【0080】図16及び図17において、第1〜第3の
ユニット軸流水車203A,203B,203Cにおけ
る回転羽根車206の外輪206aの外周には伝動プー
リ215が同心状に形成されており、互いに隣接するユ
ニット軸流水車203Aと203B或は203Bと20
3C間及び第3のユニット軸流水車203Cとプーリ2
14との間には、図17に示すように、それぞれ伝動輪
216aを有する中間ホイール216が2個ずつ配設さ
れている。
【0081】そして、上記第1〜第3のユニット軸流水
車203A〜203Cにおける回転羽根車206の外輪
206aに形成された伝動プーリ215及び発電機軸2
13に設けられたプーリ214には1本のベルト217
が巻装されており、そのベルト217の中間部が一対を
なす中間ホイール216の伝動輪216aによって互い
に接近する方向に付勢されている。
【0082】しかして、各ユニット軸流水車203A〜
203Cによって発生した軸出力は1本のベルト217
に伝えられ、そのベルト217による軸出力がプーリ2
14を介して発電機軸213に伝えられる。したがっ
て、この場合も各ユニット軸流水車の軸出力が合計して
一つの発電機軸に出力される。
【0083】図18は、図17の変形例であって、ユニ
ット軸流水車を7台並設したものであり、図16及び図
17に示したものと同様に7台のユニット軸流水車の伝
動プーリ215及び発電機軸213に設けたプーリ21
4に一本のベルト217が巻装されている。したがっ
て、7台のユニット軸流水車203A〜203Gの軸出
力がベルト17によって合計され、発電機軸13に伝え
られ、図16等に示すものと同様の効果を奏する。
【0084】なお、上記各実施の形態においては、伝動
装置としてプーリとベルトを使用したものを示したが、
チェーンホイール及びチェーンを使用してもよい。
【0085】<第12の実施の形態>図19及び図20
は本発明の第12の実施の形態による軸流水車発電装置
の構成を示す図であり、図13及び図14に対応する図
である。各ユニット軸流水車203A、203B、20
3Cにおける回転羽根車206の外輪206aの外周に
は歯車218がそれぞれ形成されており、第1のユニッ
ト軸流水車203Aにおける歯車218が第1の中間歯
車219aを介して第2のユニット軸流水車203Bに
おける歯車218に噛合され、さらに第2のユニット軸
流水車203Bにおける歯車218が第2の中間歯車2
19bを介して第3のユニット軸流水車203Cにおけ
る歯車218と噛合されている。すなわち、互いに隣接
するユニット軸流水車203Aと203B、或は203
Bと203Cにおける歯車218が中間歯車219a或
は219bを介して互いに連動連結されている。そし
て、第3のユニット軸流水車203Cにおける歯車21
8が発電機軸213に設けられた従動歯車220に噛合
されている。
【0086】しかして、この場合も、各ユニット軸流水
車203A〜203Cの軸出力が合計され、従動歯車2
20を介して発電機軸213に伝えられ、前記各実施例
と同様な作用効果を奏する。
【0087】また、図21は7台のユニット軸流水車2
03A〜203Gを並設したものを示し、この場合にも
互いに隣接するユニット軸流水車における歯車218が
順次中間歯車219a,219b,…を介して噛合さ
れ、各軸出力が合計され、発電機軸213に伝えられ
る。
【0088】<第13の実施の形態>図22は本発明の
第13の実施の形態による軸流水車発電装置の構成を示
す図である。互いに流水方向に対して平行に配設された
第1〜第3のユニット軸流水車203A,203B、2
03Cの各水車軸221には、それぞれ第1の傘歯車2
22a,第2の傘歯車222bが設けられている。ま
た、第1のユニット軸流水車203Aと第2のユニット
軸流水車203B間及び第2のユニット軸流水車203
Bと第3のユニット軸流水車203C間には、各水車軸
221と直交する方向に延びる伝達軸223a,223
bが配設されており、その伝達軸223aの一端に設け
られた傘歯車224aが第1のユニット軸流水車203
Aの水車軸221に設けられた第1の傘歯車222aに
噛合されている。そして、上記伝達軸223aの他端に
設けられた傘歯車224bが第2のユニット軸流水車2
03Bの水車軸221に設けられた第1の傘歯車222
aに噛合されている。
【0089】また、第2のユニット軸流水車203Bの
水車軸221に設けられた第2の傘歯車222bには伝
達軸223bの一端に設けられた傘歯車225aが噛合
され、その伝達軸223bの他端に設けられた傘歯車2
25bが第3のユニット軸流水車203Cの水車軸22
1に設けられた第2の傘歯車222bに噛合されてい
る。そして、上記第3のユニット軸流水車203Cの水
車軸221に設けられた第1の傘歯車222aが、発電
機軸213に設けられた傘歯車226に噛合されてい
る。
【0090】しかして、第1のユニット軸流水車203
Aで発生した軸出力は、傘歯車222a,224a,伝
達軸223a及び傘歯車224b,222aを介して第
2のユニット軸流水車の軸出力に合わされ、さらに第1
のユニット軸流水車203Aの軸出力と合わさった第2
のユニット軸流水車203Bの軸出力は、第2のユニッ
ト軸流水車203Bの傘歯車222b,伝達軸223b
の傘歯車225a,伝達軸223b,その伝達軸223
bに設けられた傘歯車225b,及びその傘歯車225
bと噛合する傘歯車222bを介して第3のユニット軸
流水車203Cの軸出力に合わされる。そして、第1〜
第3のユニット軸流水車203A〜203Cの軸出力が
合わさった軸出力が第3のユニット軸流水車203Cの
傘歯車222a及びこれと噛合する傘歯車226を介し
て発電機軸213に伝えられる。
【0091】このようにして、互いに隣接するユニット
軸流水車203A〜203Cの軸出力が順次一つにまと
められ、これによって発電機が駆動される。
【0092】また、図23は7台のユニット軸流水車2
03A〜203Gによって発電装置を構成し、各ユニッ
ト軸流水車の軸出力を図22に示すものと同様な傘歯車
伝動機構によって順次加えて一つにまとめるようにした
ものである。しかして、この場合も前記各実施の形態と
同様な作用効果を奏する。
【0093】なお、上記第10の実施の形態〜第13の
実施の形態においては、3台または7台のユニット軸流
水車によって発電装置を構成したものを示したが、その
他複数台のユニット軸流水車によって構成してもよいこ
とは勿論である。また、各ユニット軸流水車に設ける駆
動プーリ208,従動プーリ209等は1個でなくそれ
ぞれ複数個ずつ設けてもよい。さらに、各実施の形態に
おいては、流水方向に対してのユニット軸流水車と発電
機の位置を入れ替えた構成にしてもよい。
【0094】なお、本発明は上述した各実施の形態に限
定されるものではなく、その要旨の範囲で種々変形して
実施することが可能である。
【0095】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、同
一設計の単位流量,単位落差のユニット軸流水車を複数
組み合わせることにより、多様な落差、流量の仕様に対
処することができ、大量生産によって製造能率を向上さ
せることができ、従来採算上の理由で水車を設置できな
かったような個所へも水車の設置が可能となる。また、
比較的簡単な機構によって互いに平行に配設されたユニ
ット軸流水車の軸出力を一つにまとめることができる。
更に、軸流水車発電装置の流路を曲管を介さずに直線的
に配置することが可能となり、流路を簡素化し軸流水車
発電装置の設置面積が小さくなり、曲管による水力的損
失も小さくなる。また、軸流水車発電装置の上流側管路
および下流側管路を分解せずに回転羽根車を交換できる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による軸流水車発電
装置の構成を示す断面図。
【図2】図1におけるユニット軸流水車と発電機との連
結部の拡大図。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるパーツ交換
を行なえる状態を示す断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態による軸流水車発電
装置の構成を示す断面図。
【図5】本発明の第4の実施の形態による軸流水車発電
装置の構成を示す断面図。
【図6】本発明の第5の実施の形態による軸流水車発電
装置の構成を示す断面図。
【図7】本発明の第6の実施の形態による軸流水車発電
装置の構成を示す断面図。
【図8】図7のベルト近傍における発電機軸に垂直な断
面を下流側より見た図。
【図9】本発明の第7の実施の形態による軸流水車発電
装置の構成を示す断面図。
【図10】図9の動力伝達軸近傍における発電機軸に垂
直な断面を下流側より見た図。
【図11】本発明の第8の実施の形態による軸流水車発
電装置の分解状態を表す図。
【図12】本発明の第9の実施の形態による軸流水車発
電装置の構成を示す断面図。
【図13】本発明の第10の実施の形態による軸流水車
発電装置の構成を示す縦断正面図。
【図14】図13に示す装置を流路の下流から見た概略
構成図。
【図15】図14に示す装置の変形例を示す図。
【図16】本発明の第11の実施の形態による軸流水車
発電装置の構成を示す縦断正面図。
【図17】図16に示す装置を流路の下流から見た概略
構成図。
【図18】図17に示す装置の変形例を示す図。
【図19】本発明の第12の実施の形態による軸流水車
発電装置の構成を示す縦断正面図。
【図20】図19に示す装置を流路の下流から見た概略
構成図。
【図21】図20に示す装置の変形例を示す図。
【図22】本発明の第13の実施の形態による軸流水車
発電装置の構成を示す縦断正面図。
【図23】図22に示す装置の変形例を示す図。
【符号の説明】
101 水車ケーシング 101a 上流部水車ケーシング 101b 中間部水車ケーシング 101c 下流部水車ケーシング 102,122 第1のユニット軸流水車 103,123 第2のユニット軸流水車 102a,103a 回転軸 104,106 回転羽根車 105 上流側固定案内羽根 107 下流側固定案内羽根 108 中間固定案内羽根 109 発電機ケーシング 111 発電機 112 反転ギア 113,124 増速ギア 121 エルボ 125 中間軸 126 交差軸ギア 202 水車ケーシング 203A,203B,…203G ユニット軸流水車 206 回転羽根車 207 固定案内羽根 208 駆動プーリ 209 従動プーリ 210,211 中間ホイール 210a,210b,211a,211b 伝動輪 212a,212b ベルト 213 発電機軸 214 プーリ 216 中間ホイール 216a 伝動輪 217 ベルト 218 歯車 219a,219b 中間歯車 220 従動歯車 221 水車軸 222a 第1の傘歯車 222b 第2の傘歯車 223a,223b 伝達軸 224a,224b,225a,225b,226 傘
歯車 301 水車ケーシング 301a 上流部水車ケーシング 301b 第1のユニット軸流水車ケーシング 301c 中間部水車ケーシング 301d 第2のユニット軸流水車ケーシング 301e 下流部水車ケーシング 302 第1のユニット軸流水車 302a,303a 回転軸 303 第2のユニット軸流水車 304,306 回転羽根車 305 上流部固定案内羽根 308 中間部固定案内羽根 310 第1ユニット軸流水車出口固定案内羽根 311 上流部内筒 312 中間部内筒 315 水車軸 316 下流部固定案内羽根 317 水車プーリ 319 発電機軸 320 発電機プーリ 321 ベルト通し 322 ベルト 323 発電機 327,328 水車歯車 329 動力伝達軸 330,331 発電機歯車 336 水車出口内筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本間 啓 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 清水 光一郎 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 赤松 弘隆 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 篠原 朗 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 中薗 昌彦 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 木崎 康巳 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 稲葉 裕麿 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3H072 AA09 AA22 AA23 BB01 BB02 BB07 BB08 CC10 CC23 CC31 CC43 CC62 CC99 3H074 AA10 AA12 BB09 BB10 BB15 BB19 CC16 CC20 CC43

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定案内羽根と回転羽根車からなるユニッ
    ト軸流水車の複数台を、同一流路内において流水方向の
    同一軸線上に直列に配置し、前記複数台のユニット軸流
    水車の軸出力により同一軸線上に設置した1台の発電機
    を回転駆動し、発電するようにしたことを特徴とする軸
    流水車発電装置。
  2. 【請求項2】流水方向に相前後する2台のユニット軸流
    水車の回転羽根車を互いに反対方向に回転させるように
    したことを特徴とする請求項1記載の軸流水車発電装
    置。
  3. 【請求項3】最下流に位置するユニット軸流水車の流路
    の出口側に固定式の案内羽根を設けたことを特徴とする
    請求項1乃至2のいずれかに記載の軸流水車発電装置。
  4. 【請求項4】固定案内羽根と回転羽根車とからなるユニ
    ット軸流水車の複数台を、同一流水路内において流水方
    向に平行な軸に対して並列に配置し、前記複数台のユニ
    ット軸流水車の軸出力を1台または複数の発電機に伝え
    るようにしたことを特徴とする軸流水車発電装置。
  5. 【請求項5】固定案内羽根と回転羽根車とからなるユニ
    ット軸流水車の複数台を流水方向の同一軸上に直列に配
    置した軸流水車を流水方向に平行な軸に対して並列に配
    置し、前記複数の軸流水車の各軸出力を1台または複数
    の発電機に伝えるようにしたことを特徴とする軸流水車
    発電装置。
  6. 【請求項6】各ユニット軸流水車の回転羽根車の羽根形
    状を同一とするとともに、各ユニット軸流水車の羽根角
    度を変えて設置したことを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれかに記載の軸流水車発電装置。
  7. 【請求項7】固定案内羽根と回転羽根車とからなるユニ
    ット軸流水車の複数台を、同一流路内に流水方向に対し
    て互いに平行に配設し、前記複数のユニット軸流水車の
    軸出力を少なくとも一つのグループにまとめ、1台また
    は複数台の発電機に伝え、発電するようにしたことを特
    徴とする軸流水車発電装置。
  8. 【請求項8】各ユニット軸流水車の回転羽根車の外輪の
    外周に、これと同心状の伝動輪を形成し、前記伝動輪に
    ベルトまたはチェーンを巻装して前記伝動輪を互いに連
    動連結したことを特徴とする請求項7記載の軸流水車発
    電装置。
  9. 【請求項9】各ユニット軸流水車の水車軸を歯車伝動装
    置によって互いに連動連結したことを特徴とする請求項
    7記載の軸流水車発電装置。
  10. 【請求項10】固定案内羽根と回転羽根車とからなる軸
    流水車とこれにより駆動される発電機とにより構成され
    る軸流水車発電装置において、前記軸流水車は直線状の
    流路の中に設置されるとともに前記回転羽根車の出力を
    前記流路外に伝達する出力伝達手段を備え、前記発電機
    は前記流路外に設置され、前記出力伝達手段によって前
    記回転羽根車の出力を伝達されることを特徴とする軸流
    水車発電装置。
  11. 【請求項11】固定案内羽根と回転羽根車とからなる軸
    流水車発電装置において、前記回転羽根車の上流側もし
    くは下流側のうち、前記軸流水車と発電機との連結部が
    設けられていない側の水車ケーシングを、前記水車ケー
    シングに固定された固定案内羽根とともに流路から半径
    方向に取り外すことができることを特徴とする軸流水車
    発電装置。
  12. 【請求項12】固定案内羽根と回転羽根車とからなる軸
    流水車発電装置において、前記回転羽根車を支持する軸
    受けを回転羽根車の上流側または下流側のみとし、回転
    羽根車の上流側または下流側のうち水車軸を支持する軸
    受けを有さない側に設置され、前記固定案内羽根が固定
    されたケーシングを一括して前記軸流水車より円筒形流
    路の半径方向に取り外せるようにしたことを特徴とする
    軸流水車発電装置。
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