JP2001220060A - 巻き取り機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 変更系ガイドの半径方向案内が微かな部品で
達成できる巻取機の提供。 【解決手段】 一個の巻き取り機１は一個の糸敷設装置
２を有する。その糸敷設装置は、ケ−シング３と、ケ−
シング内で回転可能に支承されて無端ねじみぞ４を有す
る駆動可能な逆ねじ軸５と、変更糸ガイド６とを有す
る。その変更糸ガイドは基体７と、逆ねじ軸のねじみぞ
に作用するシャトル８と、糸ガイド９とを有し、変更糸
ガイドは逆ねじ軸によって軸方向において前後に駆動で
き、そしてケ−シングはスリット状開口１１を有し、そ
の開口を通して変更糸ガイドの糸ガイドがケ−シングか
ら外部に突き出している。変更糸ガイドは、変更糸ガイ
ドを半径方向に案内するガイドブッシュ１２を有し、そ
のブッシュの内部周面１３は逆ねじ軸の外部周面１４を
少なくとも部分的に取り囲む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、糸敷設装置（Fa
denverlegevorrichung) を備える巻き取り機に関する。
その糸敷設装置は無端螺子みぞを有する駆動可能な逆ね
じ軸が回転可能に支承されているケ−シングを有する。
変更糸ガイドは、基体、逆ねじ軸のねじみぞに作用する
シャトルと糸ガイドを有する。その変更糸ガイドは逆ね
じ軸によって軸方向において前後駆動でき、ケ−シング
がスリット状開口を有し、その開口を通して変更糸ガイ
ドの糸ガイドが糸敷設装置のケ−シングから外部に突き
出す。

【０００２】この種の巻き取り機の場合では、特に糸巻
に連続的に送られる糸を巻き上げる糸巻き機が重要であ
る。けれども、巻き取り機の他の構造形状も重要であ
る。

【０００３】

【従来の技術】はじめに記載された種類の巻き取り機は
ドイツ特許出願公開第１９５３６７６１号明細書から知
られている。巻き取り機は無端螺子みぞを有する駆動可
能な逆ねじ軸が回転可能に支承されているケ−シングを
備える糸敷設装置を有する。変更糸ガイドは、基体、逆
ねじ軸のねじみぞに作用するシャトルと糸ガイドを有す
る。その変更糸ガイドは逆ねじ軸によって軸方向におい
て前後駆動でき、ケ−シングがスリット状開口を有し、
その開口を通して変更糸ガイドの糸ガイドがケ−シング
から外部に突き出す。変更糸ガイドを半径方向に案内す
るためにその変更糸ガイドの基体は逆ねじ軸の軸線と平
行に延びている二個の間隔を置いたガイドロッド５と連
結されていて、その基体は二つの円形孔を有し、その孔
を通して円筒状ガイドロッドが延びている。そのガイド
ロッドは逆ねじ軸或いは無端螺子みぞが存在する逆ねじ
軸の領域の全長に渡り延びている。ガイドロッドに案内
された変更糸ガイドの締めつけを回避するために、ガイ
ドロッドは正確に平行に延びていることが必要である。
個々のガイドロッドは正確に製造され、硬化されて研磨
されることが必要である。ガイドロッドの組み立ては正
確な整頓を注意しなければならない。

【０００４】ドイツ特許出願公開第１９６４２４７１号
明細書から他の巻き取り機が知られている。その巻き取
り機はケ−シング、逆ねじ軸と変更糸ガイドを備える糸
敷設装置を有する。ケ−シングには二個の平行なガイド
レ−ルが設けられており、そのガイドレ−ルは半径方向
に案内されるように、変更糸ガイドの基体と接触してい
る。そのガイドレ−ルは別々に製造され、硬化されて、
変更糸ガイドの基体に対する接触領域にて研磨されてい
る。引き続いて、ガイドレ−ルはケ−シングによりねじ
止めされて、そのために適切なフライス削りがケ−シン
グに備えられている。そのフライス削りはケ−シングの
構造的欠点を引き起こす。ガイドレ−ルの加工は比較的
費用がかかり、価格が高くなる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、変
更糸ガイドの半径方向案内が適切な価格であり、僅かな
構成部品により実現される糸敷設装置を備える巻き取り
機を準備することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明によると、この
課題は、変更糸ガイドが変更糸ガイドを半径方向に案内
するガイドブッシュを有し、そのブッシュの内部周面が
逆ねじ軸の外部周面を少なくとも部分的に取り囲むこと
によって達成される。

【０００７】新たな巻き取り機の場合には変更糸ガイド
の半径方向案内がケ−シングの外部に或いはケ−シング
のスリット状開口の領域にもはやなく、むしろケ−シン
グの内部において逆ねじ軸に実現している。逆ねじ軸の
外部周面は少なくとも部分的に変更糸ガイドのガイドブ
ッシュの内部周面により取り囲み、変更糸ガイドの半径
方向案内を保証するために、取り囲みが１８０°より大
きい。ガイドロッド或いはガイドレ−ルのような新たな
別の案内要素は、必要ない。それにより構造部材の数が
好都合に減少される。逆ねじ軸は変更糸ガイドのシャト
ルに接触するために大抵どっちみち研磨されているの
で、逆ねじ軸に変更糸ガイドを半径方向に案内する新た
な機能のために、追加的加工工程が必要がない。スリッ
ト状開口の領域が変更糸ガイドの半径方向支承を形成す
る必要はないので、ケ−シングの加工は好ましく簡略化
されている。例えばガイドレ−ルを形成するケ−シング
の僅かな材料が必要とされないから、ケ−シングの安定
性が改良される。ガイドブッシュの内部周面と逆ねじ軸
の外部周面は変更糸ガイドを半径方向に案内する比較的
大きな載置面を形成し、それにより変更糸ガイドにおけ
る磨耗が減少される。

【０００８】特にガイドブッシュの内部周面と逆ねじ軸
の外部周面は研磨形成されて、同時にすべり適合を形成
する。既に上述される如く、逆ねじ軸の周面は大抵どっ
ちみち研磨されるので、追加的加工過程は必要がない。
変更糸ガイドのガイドブッシュと逆ねじ軸との間に準備
するすべり適合に正確な軸方向相対移動を達成するため
にガイドブッシュの内部周面も研磨されている。ガイド
ブッシュは特に逆ねじ軸の僅かな軸方向領域にのみ延び
ているので、ガイドブッシュの加工すべき面が同様に僅
かである。これによりガイドブッシュの内部周面の研磨
過程は僅かな時間で済み且つ価格も適切である。

【０００９】ガイドブッシュは円リング状に閉鎖形成さ
れ得る。それは、ガイドブッシュが変更糸ガイドの基体
と連結されて逆ねじ軸の全周を取り囲むことを意味す
る。このことは、逆ねじ軸の周面に変更糸ガイドの確実
な半径方向案内が保証されていると言う利点を有する。
ガイドブッシュを製造するために簡単な方法でパイプ材
が使用され得る。変更糸ガイドのガイドブッシュ或いは
基体は孔を有し、その孔にシャトルが差し込まれるの
で、シャトルは孔で自由に回転可能である。逆ねじ軸の
ねじみぞの転向位置の通過の際にシャトルの破壊を生じ
ないために、シャトルの自由回転可能性は保証されるに
ちがいない。

【００１０】しかし、ガイドブッシュはその周辺に沿っ
て部分的に開放形成され得る。その際にガイドブッシュ
は少なくとも広く閉鎖されていて、ガイドブッシュが半
径方向において逆ねじ軸から取り去ることができないの
で、変更糸ガイドの半径方向保持が何時も保証されてい
る。このことは、ガイドブッシュが逆ねじ軸の周辺を１
８０°以上まで取り囲むことを意味する。ガイドブッシ
ュの完全には閉鎖されない構成は、ガイドブッシュと全
変更糸ガイドの質量或いは重量が減少されると言う利点
を有する。ガイドブッシュの加工すべき内面は閉鎖され
たガイドブッシュの場合より小さく、それにより研磨費
用がさらに減少する。ガイドブッシュの質量を減少させ
るために、同様にこのガイドブッシュに半径方向孔等を
備えることができる。

【００１１】逆ねじ軸は多数の無端ねじみぞを有し得
て、そのねじみぞによってそれぞれ一個の変更糸ガイド
が駆動できる。その場合にねじみぞは軸方向に間隔を置
いているので、変更糸ガイドも軸方向に間隔を置いて移
動する。変更糸ガイドの組み立て位置に応じて、これら
変更糸ガイドは相対的に互いに移動する。変更糸ガイド
はねじみぞに挿入され得るので、変更糸ガイドは何時も
同じ間隔で互いに移動する。変更糸ガイドは位相をずら
して互いに移動され得る。

【００１２】二つの１８０°だけずれて配置された糸ガ
イドが設けられ得る。この時、ケ−シングは二つの１８
０°だけずれて配置されたスリット状開口を有する。こ
の方法では、二つの糸ガイドが、糸を二つの別々の糸巻
に巻き上げるために利用され得る。

【００１３】変更糸ガイドは、空隙の形成の下で基体と
連結されているカバ−を有し、ケ−シングのスリット状
開口を密封するパッキングテ−プが空隙を通って延びて
いる。この方法では、汚物、糸破片やそのような汚染が
ケ−シングの内部や逆ねじ軸の領域に進入することは阻
止される。巻き取り機では基本的に、糸巻領域において
糸破片が生じて、それでケ−シングのスリット状開口を
通って到達し、逆ねじ軸のねじみぞに沈殿されると言う
問題は生じない。さらに、この破片は逆ねじ軸を潤滑す
るケ−シングの内部にあるグリ−スと連結されて、変更
糸ガイドの移動に否定的に影響を与える極めて粘性のあ
る物質を形成する。巻き取り機のエネルギ−消費は汚染
物によって条件付けられて上昇する摩擦により上昇す
る。変更糸ガイドがこの汚物粒子中に引っかって損傷さ
れると言う危険を生じる。例えばそのような汚染物は変
更糸ガイドのシャトルの破壊を生じさせる。新たな種類
の密封は汚染が逆ねじ軸領域に侵入することを有効に阻
止する。その際に変更糸ガイドの駆動手段、即ちねじみ
ぞを備える逆ねじ軸が糸巻位置の領域にあり、それによ
り糸敷設装置は好ましくコンパクトな寸法を有する。巻
き取り機の糸敷設装置の新たな種類の密封は変更糸ガイ
ドを半径方向に案内するガイドブッシュの使用なしでも
大きな利点である。特にパッキングテ−プはその両端に
よりケ−シングと固定的に連結されているならば、この
パッキングテ−プはケ−シングのスリット状開口を有効
に密封する。そのために、ケ−シングはスリット状開口
を制限する壁の領域において平らなフライス削り面を有
し、その面にはパッキングテ−プが変更糸ガイドの領域
にまで載置する。変更糸ガイドの領域では、パッキング
テ−プがケ−シングから浮き上がっていて、その時に変
更糸ガイド自体はケ−シングのスリット状開口を密封し
ている。変更糸ガイドの軸方向移動の場合にはこの変更
糸ガイドは場所固定的なパッキングテ−プに沿って滑動
して、パッキングテ−プと空隙との間の相対移動、即ち
変更糸ガイドがそのカバ−と一緒にパッキングテ−プの
上を移動する。

【００１４】カバ−にはパッキングテ−プへの方向に延
びる二つの下向き保持体が設けられ得る。その下向き保
持体は変更糸ガイドの領域の外部にパッキングテ−プを
低く保持するのに役立ち、その上に汚物が変更糸ガイド
内や逆ねじ軸の領域内に侵入することを阻止する。パッ
キングテ−プは一部材に形成され、ケ−シングのおよそ
スリット状開口の長さに一致する長さを有し、パッキン
グテ−プの寸法決定や固定の場合には、或る余分な長さ
がパッキングテ−プの載置面と空隙との間の克服すべき
半径方向間隔と考えるべきであることを考慮すべきであ
る。

【００１５】パッキングテ−プの必要な長さはその材料
或いはその弾性に左右される。特にパッキングテ−プは
硬化されて研磨された鋼テ−プとして形成されている。
このことは、パッキングテ−プが僅かな摩擦や最小の磨
耗の場合に良好な形状安定性を有すると言う利点を有す
る。けれども、パッキングテ−プは他の適した材料、例
えば含有されたガラス繊維糸による合成樹脂織物から成
り得る。常に、パッキングテ−プの僅かな摩擦、僅かな
磨耗、十分な形状安定性や柔軟性を達成することが目標
である。特に、空隙の領域はパッキングテ−プの厚さよ
りほんの僅かに大きい。パッキングテ−プの厚さは、例
えば０．５ｍｍである。パッキングテ−プの組み立ての
場合には、このパッキングテ−プは、ケ−シングへの完
全な載置が保証されるように緊張されている。

【００１６】この発明は、次に好ましい実施例に基づい
て詳細に説明されて記載されている。図１は糸敷設装置
を備える巻き取り機の第一実施態様の断面図を示し、図
２は図１による糸敷設装置の線II−IIに沿う断面を示
し、図３は糸敷設装置を備える巻き取り機の第二実施態
様の断面図を示し、図４は図３による糸敷設装置の線IV
−IVに沿う断面を示し、図５は糸敷設装置を備える巻き
取り機の第三実施態様の断面図を示し、図６は図５によ
る糸敷設装置の線VI−VIに沿う断面を示し、図７は糸敷
設装置を備える巻き取り機の他の実施態様の断面図を示
し、図８は図７による糸敷設装置の線VIII−VIIIに沿う
断面を示し、図９は糸敷設装置を備える巻き取り機の他
の実施態様の断面図を示し、図１０は図９による糸敷設
装置の線X−Xに沿う断面を示し、図１１は変更糸ガイド
の詳細な断面図を示し、図１２は糸敷設装置を備える巻
き取り機の概略図を示す。

【００１７】

【実施の形態】図１は糸敷設装置２を備える巻き取り機
１の一部分を通る縦断面図を示す。それは単に巻き取り
機１の本発明の本質的構造部品のみが図示されている。
糸敷設装置２はケ−シング３を有し、そのケ−シング３
内には無端ねじみぞ４を有する駆動可能な逆螺子軸５が
回転可能に支承されている。逆螺子軸５の駆動手段は通
常の方法で実現されているから、図示されていない。巻
き取り機１は更に基体７、逆螺子軸５のねじみぞ４に作
用するシャトル８と糸ガイド９を備える変更糸ガイド６
を有する。変更糸ガイド６は回転する逆螺子軸５によっ
て二重矢印１０による軸方向においてねじみぞ４の領域
にて前後に駆動できる。ケ−シング３はその上領域にス
リット状開口１１を有し、その開口を通して変更糸ガイ
ド６の糸ガイド９と他の部品は糸３６（図１２）と接触
できるようにケ−シング３から外部に突き出す。変更糸
ガイド６はケ−シング３に対して変更糸ガイド６を半径
方向に案内するガイドブッシュ１２を有し、そのブッシ
ュの内部周面１３は逆螺子軸５の外部周面１４を取り囲
む。図２は、ガイドブッシュ１２がこの実施態様におい
て円リング状に閉鎖形成されていることが認識される。
ガイドブッシュ１２の内部周面１３と逆螺子軸５の外部
周面１４は研磨形成されて、同時にすべり適合を形成す
る。この方法では回転する逆螺子軸５に対する前進的移
動の場合に変更糸ガイド６の遊びや摩擦が乏しく正確な
案内が実現される。変更糸ガイド６の接線方向案内はス
リット状開口１１を制限するケ−シング３の壁によって
保証される。それ故に、変更糸ガイド６は半径方向に或
いは接線方向における実質的移動成分なしにスリット状
開口１１に沿う正確な前進移動を実現する。

【００１８】逆螺子軸５は軸受１５、１６と軸方向保持
リング１７、１８によってケ−シング３の内部で回転可
能に支承されて、逆螺子軸が回転駆動手段（図示なし）
と連結できるように構成されている。逆螺子軸５の大き
な直径には無端ねじみぞ４が設けられている。変更糸ガ
イド６のシャトル８は逆螺子軸５のねじみぞ４に係合す
るので、ねじみぞ４の幾何学に基づいて逆螺子軸５の回
転運動が二重矢印１０による軸方向における変更糸ガイ
ド６の前進運動に変換される。二重矢印１０による軸線
２８に沿う変更糸ガイド６の軸方向前後運動の場合に
は、変更糸ガイド６は半径方向に、即ち軸線２８に対し
て垂直に、逆螺子軸５の外部周面１４とガイドブッシュ
１２の内部周面１３との接触によって保持される。

【００１９】変更糸ガイド６は、空隙２０の形成の下で
変更糸ガイド６の基体７と固定的に連結されているカバ
−１９を有する。平らに縦に延びたパッキングテ−プ２
１は、糸敷設装置２のケ−シング３の軸方向においてス
リット状開口１１に沿って且つ空隙２０を通して延びて
いて、ケ−シング３の内部は糸破片、汚物、ほこり、汚
染などの侵入から守られている。パッキングテ−プ２１
は、その両軸方向端２２、２３にてボルト２４、２５に
よってケ−シングに固定的に連結されている。ケ−シン
グ３は開口１１の限界領域においてパッキングテ−プ２
１が平らに載置する平らなフライス削り面を有する。パ
ッキングテ−プ２１は開口１１より大きい幅を有するの
で、この開口は完全に閉鎖されている。カバ−１９には
パッキングテ−プ２１への方向に延びる二つの下向き保
持体２６、２７は開口１１への方向における変更糸ガイ
ド６の領域の外部にパッキングテ−プ２１を下向き保持
するように設けられている。パッキングテ−プ２１は硬
化されて研磨された鋼テ−プとして形成されているの
で、変更糸ガイド６とパッキングテ−プ２１の間の相対
運動或いは空隙２０を通るパッキングテ−プ２１のすべ
りの際に僅かな摩擦や僅かな磨耗が発生される。

【００２０】図２は、同様にシャトル８が一方で逆螺子
軸５のねじみぞ４に基づいて載置して、他方で変更糸ガ
イド６の基体７における中央孔に緩く挿入されている。
しかし、カバ−１９は変更糸ガイド６の基体７と分解可
能に固定的に連結されている。その連結は特にねじ締め
により行われる。カバ−１９は更に糸３６を案内する穴
２９を有する糸ガイド９と固定的に連結されている。

【００２１】図３と図４は、糸敷設装置２のいくらか異
なる実施態様を備える巻き取り機１の第二実施態様を示
す。図１と図２と異なって、図３と図４による糸敷設装
置２はその逆螺子軸５の領域において二つの軸方向に間
隔を置いたねじみぞ４、４’を有し、それらみぞに二つ
の分離された変更糸ガイド６、６’が前後に案内されて
いる。それに応じて、二つの別々の開口１１、１１’と
二つの別々のパッキングテ−プ２１、２１’も設けられ
ている。この配置により一個のみの逆螺子軸５によって
二つの変更糸ガイド６、６’は同時に駆動され得る。そ
の際に、変更糸ガイド６、６’の組み立て位置に基づい
て、互いの変更糸ガイド６、６’の等距離或いは位相同
じ運動或いは位相ずれ運動が生じる。図３は変更糸ガイ
ド６、６’の位相の同一運動を示す。

【００２２】図５と図６は、糸敷設装置２を備える巻き
取り機１の第三実施態様を示す。その際に糸敷設装置２
はさらにスリット状開口１１を有するけれども、その開
口はパッキングテ−プによって閉鎖されていない。この
場合に、ケ−シング３の密封を断念した、即ち変更糸ガ
イド６の新たな種類の半径方向保持は糸敷設装置２のケ
−シング３の開口１１の新たな種類の密封なしに実現さ
れた。それに一致して、変更糸ガイド６はカバ−やカバ
−に形成された空隙を必要としない。

【００２３】図７と図８は、糸敷設装置２を備える巻き
取り機１の他の実施態様を示し、ここで、変更糸ガイド
６は二つの１８０°だけずれて配置された基体７、
７”、二つのシャトル８、８”や二つの糸ガイド９、
９”を有し、それらは両方の同様に１８０°だけずれて
配置されたスリット状開口１１、１１”を通して糸敷設
装置２のケ−シング３から外部に突き出している。それ
に応じてケ−シング３はパッキングテ−プ２１”によっ
て第二糸ガイド９”の運動領域において密封されてお
り、そのテ−プはボルト２４”、２５”によりケ−シン
グ３と固定的に連結されている。穴２９の代わりに糸ガ
イド９”はここで二つのロ−ラ３０、３０”を有し、そ
れらロ−ラ間に糸３６が走る。糸ガイド９或いは９”の
他の構造形状は同様に考えられる。図８はシャトル８”
がシャトル８に対して１８０°だけずれて等しく形成さ
れて、その一方の自由端により逆螺子軸５のねじみぞ４
に係合することが確認される。

【００２４】図９と図１０は、図７と図８の様に、巻き
取り機１と糸敷設装置２の同様な実施態様を示し、この
例において同様にカバ−、空隙やパッキングテ−プによ
るケ−シング３の密封を断念していた。

【００２５】図１１は、巻き取り機１の変更糸ガイド６
の一部の詳細図を示す。特に変更糸ガイド６の下向き保
持体２６、２７の構成はこの図において良く認識でき
る。下向き保持体２６、２７は、汚染や異物がケ−シン
グ３の領域（図１）や巻き取り機１の糸敷設装置２の逆
螺子軸５のねじみぞ４に侵入することが阻止されるよう
に、スリット状開口１１（図１）の方向にパッキングテ
−プ２１（図１）を下方に押圧するのに役立つ。

【００２６】図１２は、最終的に糸敷設装置２を備える
巻き取り機１の実質的部品の概略図を示す。巻き取り機
１は基体に備えられた長穴スリット３２を備える基板３
１を有し、その円状軸線に沿って糸巻軸３３はその軸に
配置されたブッシュ３４により案内されている。糸巻３
５を形成するブッシュ３４に巻き上げる糸３６は変更糸
ガイド６によってその糸巻道を走行して、押圧ロ−ラ３
７の作用の下でブッシュ３４に巻き上げられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】糸敷設装置を備える巻き取り機の第一実施態様
の断面図を示す。

【図２】図１による糸敷設装置の線II−IIに沿う断面を
示す。

【図３】糸敷設装置を備える巻き取り機の第二実施態様
の断面図を示す。

【図４】図３による糸敷設装置の線IV−IVに沿う断面を
示す。

【図５】糸敷設装置を備える巻き取り機の第三実施態様
の断面図を示す。

【図６】図５による糸敷設装置の線VI−VIに沿う断面を
示す。

【図７】糸敷設装置を備える巻き取り機の他の実施態様
の断面図を示す。

【図８】図７による糸敷設装置の線VIII−VIIIに沿う断
面を示す。

【図９】糸敷設装置を備える巻き取り機の他の実施態様
の断面図を示す。

【図１０】図９による糸敷設装置の線X−Xに沿う断面を
示す。

【図１１】変更糸ガイドの詳細な断面図を示す。

【図１２】糸敷設装置を備える巻き取り機の概略図を示
す。

【符号の説明】

０１．．．．巻き取り機 １１．．．．開口 ０２．．．．糸敷設装置 １２．．．．ガイ
ドブッシュ ０３．．．．ケ−シング １３．．．．内部
周面 ０４．．．．ねじみぞ １４．．．．外部
周面 ０５．．．．逆螺子軸 １５．．．．軸受 ０６．．．．変更糸ガイド １６．．．．軸受 ０７．．．．基体 １７．．．．保持
リング ０８．．．．シャトル １８．．．．保持
リング ０９．．．．糸ガイド １９．．．．カバ
− １０．．．．二重矢印 ２０．．．．空隙 ２１．．．．パッキングテ−プ ３１．．．．基板 ２２．．．．端 ３２．．．．長穴
スリット ２３．．．．端 ３３．．．．糸巻
軸 ２４．．．．ボルト ３４．．．．ブッ
シュ ２５．．．．ボルト ３５．．．．糸巻 ２６．．．．下向き保持体 ３６．．．．糸 ２７．．．．下向き保持体 ３７．．．．押圧
ロ−ラ ２８．．．．軸 ２９．．．．穴 ３０．．．．ロ−ラ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケ−シング（３）を備える糸敷設装置
   （２）と、ケ−シング（３）内で回転可能に支承されて
   無端ねじみぞ（４）を有する駆動可能な逆ねじ軸（５）
   と、基体（７）、逆ねじ軸（５）のねじみぞ（４）に作
   用するシャトル（８）と糸ガイド（９）を備える変更糸
   ガイド（６）と備え、変更糸ガイド（６）は逆ねじ軸
   （５）によって軸方向において前後に駆動でき、ケ−シ
   ング（３）はスリット状開口（１１）を有し、その開口
   を通して変更糸ガイド（６）の糸ガイド（９）がケ−シ
   ング（３）から外部に突き出す巻き取り機において、変
   更糸ガイド（６）は変更糸ガイド（６）を半径方向に案
   内するガイドブッシュ（１２）を有し、そのブッシュの
   内部周面（１３）は逆ねじ軸（５）の外部周面（１４）
   を少なくとも部分的に取り囲むことを特徴とする巻き取
   り機。
2. 【請求項２】 ガイドブッシュ（１２）の内部周面（１
   ３）と逆ねじ軸（５）の外部周面（１４）は研磨形成さ
   れていて、同時にすべり適合を形成することを特徴とす
   る請求項１に記載の巻き取り機。
3. 【請求項３】 ガイドブッシュ（１２）は円リング状に
   閉鎖形成されていることを特徴とする請求項１或いは請
   求項２に記載の巻き取り機。
4. 【請求項４】 ガイドブッシュ（１２）はその周辺に沿
   って部分的に開放形成されていることを特徴とする請求
   項１或いは請求項２に記載の巻き取り機。
5. 【請求項５】 逆ねじ軸（５）は多数の無端ねじみぞ
   （４、４’）を有し、それらねじみぞによってそれぞれ
   一個の変更糸ガイド（６）が駆動できることを特徴とす
   る請求項１乃至請求項４のいずれか一項に記載の巻き取
   り機。
6. 【請求項６】 １８０°だけずれて配置された二個の糸
   ガイド（９、９”）が設けられていることを特徴とする
   請求項１乃至請求項３のいずれかの一項に記載の巻き取
   り機。
7. 【請求項７】 変更糸ガイド（６）は、空隙（２０）の
   形成の下で基体（７）と連結されているカバ−（１９）
   を有し、ケ−シング（３）のスリット状開口（１１）を
   密封するパッキングテ−プ（２１）が空隙（２０）を通
   って延びていることを特徴とする請求項１乃至請求項６
   のいずれかの一項に記載の巻き取り機。
8. 【請求項８】 パッキングテ−プ（２１）はその両端
   （２２、２３）をケ−シング（３）と固定的に連結され
   ていることを特徴とする請求項７に記載の巻き取り機。
9. 【請求項９】 カバ−（１９）にはパッキングテ−プ
   （２１）への方向に延びるる二個の下向き保持体（２
   ６、２７）が設けられていることを特徴とする請求項７
   或いは請求項８に記載の巻き取り機。
10. 【請求項１０】 パッキングテ−プ（２１）は硬化され
    且つ研磨された鋼テ−プとして形成されていることを特
    徴とする請求項７から請求項９までのいずれかの一項に
    記載の巻き取り機。