JP2001219577A - インク吸収体及びその製法 - Google Patents

インク吸収体及びその製法

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JP2001219577A
JP2001219577A JP2000034350A JP2000034350A JP2001219577A JP 2001219577 A JP2001219577 A JP 2001219577A JP 2000034350 A JP2000034350 A JP 2000034350A JP 2000034350 A JP2000034350 A JP 2000034350A JP 2001219577 A JP2001219577 A JP 2001219577A
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JP
Japan
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ink
ink absorber
porosity
fiber
stainless steel
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JP2000034350A
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English (en)
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Masatomo Kawashima
正智 川嶋
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、インクジェットプリンターのインク
タンク内に収納されるインク吸収体に関するものであ
る。 【解決手段】ステンレス鋼の集束材から得られる線径が
2〜20μのファイバーを原材料とし、当該ファイバー
を開繊して綿状のウェブとし、当該ウェブを加圧するこ
となく真空または還元雰囲気中で、温度1000℃〜1
200℃で焼結することを特徴とする空隙率が50〜9
9%のインク吸収体の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンターのインクタンク内に収納されるインク吸収体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクタンクに収納されるインク
吸収体としては、ウレタンフォームが広く用いられてい
る。このウレタンフォームは発泡時に膜(セル膜)が形
成されることから、インク吸収体としてはそのまま用い
られることはなく、通常は加熱或いはアルカリ洗浄等に
よって除膜処理が施されている。
【0003】かかるウレタンフォームをインクタンク内
の吸収体として用いる場合には、圧縮した状態で収納さ
れたり、或いはインク導出用接続部材との連通部におい
て適切な負圧の勾配を設けるためにその部分が圧縮され
るが、上記除膜処理によっても膜の完全な除去は極めて
困難であって実際には膜がかなり残っている。このた
め、圧縮時に隣接するセル間で残った膜が相補しあい、
インクの消費に伴って生ずべき吸収体内でのインクの流
れを阻害し、インクタンク外部へのインク供給性に支障
を来す恐れがある。
【0004】また、ポリビニルなどのスポンジも使用さ
れてはいるが、これらのスポンジ体を含めて耐アルカリ
性が低く劣化し易いという特性がある。従って、劣化す
ると粒状のかけらがインク中に混ざり例えばインクジェ
ットのノズル詰まりを発生させる。これがインクジェッ
トプリンターのカートリッジ寿命の短縮の要因の一つと
なっていた。尚、材料の切り出し時の膜等の細かい裁断
破片がそのままインク吸収体中に残ってしまうこともあ
り、これがノズルを詰まらせる原因ともなることがあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ットプリンターのカートリッジ寿命を向上することをそ
の課題とし、更に言えば、新たなインク吸収体を提供す
ることを目的としたものである。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明の第1は、金属フ
ァイバーの焼結体からなることを特徴とするインク吸収
体であって、通常は金属ファイバーがステンレスであ
り、このステンレスファイバーの線径が2〜20μで、
空隙率が50〜99%、好ましくは70〜98%である
インク吸収体にかかるものである。
【0007】そして、通常はインクジェットプリンター
のインクカートリッジに用いられるもので、用いられる
インクがアルカリ性のインク吸収体であって、場合によ
ってはインクタンク中に2以上のインク吸収体を積層し
て用いることも可能である。例えば、インクタンクにお
けるインク吐出側のインク吸収体は、毛管力を高めるた
めに細線径で空隙率を小さくし、インク吐出側から離れ
た貯液側のインク吸収体は貯液性を高めるためそれより
太線径で、前者より空隙率の大きなインク吸収体である
2以上のインク吸収体を積層してなるインク吸収体が提
案できる。
【0008】本発明の第2は、インク吸収体の製法にか
かるもので、ステンレス鋼の集束材から得られる線径が
2〜20μのファイバーを原材料とし、当該ファイバー
を開繊して綿状のウェブとし、当該ウェブを加圧するこ
となく真空または還元雰囲気中で、温度1000℃〜1
200℃で焼結する空隙率が50〜99%のインク吸収
体の製法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】現在、インクジェットプリンター
による画像の鮮明度を上げるため、好ましくはアルカリ
性のインクが使用される。しかるに、アルカリ性のイン
クを使用すると前記したようにインク吸収体が劣化する
傾向があり、吸収体から遊離した粉末状のかけらが発生
して寿命を短くしたり、そのかけらがノズルに詰まった
りして画像が鮮明でなくなる。そして、一度カートリッ
ジが使えなくなると再生はほぼ不可能である。
【0010】しかるに、本発明の第1にあっては、イン
ク吸収体を金属繊維またはステンレスファイバーにした
ので、インクの性状がどうあろうともこれが溶解したり
破損したりすることがなく、裁断破片も発生しない。本
発明の好ましいインク吸収体はステンレス製であるが、
これ以外にも鉄、銅の金属を用いることができる。そし
て、金属繊維の線径を小さくすることで、空隙率を小さ
くすることなく焼結体の隙間を小さくできるので、イン
クの保持力を高めることができるが、あまり細線径にす
るとファイバーの製造コストが高くなる傾向にあり、線
径及び空隙率については自らその限界がある。
【0011】又、ステンレス等の焼結体を用いること
で、インク吸収体として劣化がほとんどなくなり、その
寿命が延び、ノズル詰まりがなくなるので画像も鮮明に
なる特徴があり、又、使用後にインクタンク内へインク
を追加するのみで再生でき経済的である。
【0012】本発明の第2は、今までに全く存在しなか
ったインク吸収体の製法にかかるもので、例えば線径2
〜20μのステンレスファイバーを開繊してなるウェブ
を焼き固めた空隙率が50〜99%の焼結体をアルカリ
性のインク吸収体として使用できる新たなインク吸収体
素材を提供することとなったものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって更に説明す
る。焼結体の仕様は次の通りである。材料:SUS31
6L、使用ファイバー径:18ミクロン、フィルターサ
イズ:36×44.5×10mm、フイルター目付:3
000g/m2 、空隙率:96.3%。
【0014】インク吸収体の製法は次の通りである。 (1)開繊シートの作成から焼結炉入れまで (a)18ミクロンのファイバーを長さ30mmにカッ
トし開繊する。そしてエアーレイにて開繊シート300
g/m2 の目付で、36×44.5mm以上の大きさの
シートを10枚以上作成する。 (b)(a)の300g/m2 目付の開繊シートを10
枚積層し3000g/m2 目付の開繊シートを作成す
る。 (c)(b)の3000g/m2 目付の開繊シートを1
2mm厚の鉄製スぺーサーと共に開繊シートよりも十分
に大きい厚さ1.5mmの表面にアルミナを溶射したカ
ーボン板で挟み込む。
【0015】(2)焼結炉条件 (d)雰囲気:1×10-5torrレベルの真空中で3
時間で1050〜1200℃に昇温、1〜3時間保持
し、アルゴンガスにて急冷した。尚、1torr、水素
ガス4%、アルゴンガス96%、下、或いは1tor
r、アルゴンガス100%、のガス雰囲気下でも同様に
処理できる。
【0016】(3)仕上げ (e)焼結されたファイバーをインク吸収体のサイズに
カットし、厚さを10mmに圧延した。
【0017】(吸水テスト・1) (a)吸水速度:厚み10mm以上のインク吸収体の上
に水0.5mlを落とし、完全に吸い込むまでの時間
(単位=秒)。 (b)吸水量:10×50×5(mm)の試験片を水中
に30分沈め、次いでこれを引き上げて金網上に10分
間放置し付着した水を切った後の吸水量(g/g)。 (c)保持量:吸水量測定後、60度に傾斜させた金網
上に試験片を2時間放置後、保持している水分の量
(%)。
【0018】試験結果を図1に示すが、上記実施例に示
した本発明のインク吸収体は、通常使用されているポリ
ウレタンフォ−ムの熱圧縮体によるインク吸収体とほぼ
同等の優れた吸水性を示しており、十分に実用化できる
ことを示している。
【0019】(吸水テスト・2)インク保持体としての
吸収試験を行った。評価方法としては、トレ−内に顔料
インクを入れ、吸収材(10×10×200mm)を立
ててインクを10mm深さ浸漬し、所定時間におけるイ
ンクの到達高さを測定した。
【0020】本発明の焼結体は1時間後の高さが60m
m、24時間後の高さが70mmであったが、広く採用
されているポリウレタンフォ−ムの熱圧縮体によるイン
ク吸収体とほぼ同等であったが、これ又実用化されてい
るフェルト材にあっては、夫々55mm、60mmの高
さで、これよりも優れた結果が得られた。
【0021】(耐アルカリ性テスト)水酸化ナトリウム
の5%水溶液によるアルカリ処理(24時間ディップ)
を行い、形崩れの度合いを判定した。その結果、従来の
ウレタンフォームによるインク吸収体はアルカリ処理に
より溶け出し、形崩れが見られたが、本発明のインク吸
収体は形崩れが全くなかった。
【0022】
【発明の効果】以上、本発明についてその詳細を述べた
が、従来より用いられているウレタンフォームの熱圧縮
成形体とほぼ同等の効果が得られたものであり、その実
用性は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はインク吸収体の吸収試験の結果を示す表
である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ファイバーの焼結体からなることを
    特徴とするインク吸収体。
  2. 【請求項2】 金属がステンレスである請求項1記載の
    インク吸収体。
  3. 【請求項3】 ステンレスファイバーの線径が2〜20
    μで、空隙率が50〜99%である請求項1又は2記載
    のインク吸収体。
  4. 【請求項4】 空隙率が70〜98%である請求項3記
    載のインク吸収体。
  5. 【請求項5】 インク吐出側のインク吸収体は、毛管力
    を高めるために細線径で空隙率を小さくし、インク吐出
    側から離れた貯液側のインク吸収体は貯液性を高めるた
    めそれより太線径で、前者より空隙率の大きなインク吸
    収体である2以上のインク吸収体を積層してなる請求項
    1乃至4記載のインク吸収体。
  6. 【請求項6】 インクジェットプリンターのインクカー
    トリッジに用いられる請求項1乃至5記載のインク吸収
    体。
  7. 【請求項7】 用いられるインクがアルカリ性である請
    求項6記載のインク吸収体。
  8. 【請求項8】 ステンレス鋼の集束材から得られる線径
    が2〜20μのファイバーを原材料とし、当該ファイバ
    ーを開繊して綿状のウェブとし、当該ウェブを加圧する
    ことなく真空または還元雰囲気中で、温度1000℃〜
    1200℃で焼結することを特徴とする空隙率が50〜
    99%のインク吸収体の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007038054A (ja) * 2005-08-01 2007-02-15 Ulvac Japan Ltd 印刷装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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