JP2001219166A - 水処理方法および水処理装置 - Google Patents

水処理方法および水処理装置

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JP2001219166A
JP2001219166A JP2000029060A JP2000029060A JP2001219166A JP 2001219166 A JP2001219166 A JP 2001219166A JP 2000029060 A JP2000029060 A JP 2000029060A JP 2000029060 A JP2000029060 A JP 2000029060A JP 2001219166 A JP2001219166 A JP 2001219166A
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alkaline
acidic water
degassing
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Tomohisa Oguchi
智久 小口
Toru Mashita
徹 真下
Isamu Saito
勇 斉藤
Toshio Ariji
敏雄 有路
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Japan Steel Works Ltd
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  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水道水の塩素分を効果的かつ効率的に除
去して配管へのダメージが小さく、また味覚のよい水を
提供する。 【解決手段】 水を電解槽1で電気分解してアルカリ性
水と酸性水とを生成し、この酸性水に脱気処理部11で
脱気処理を施した後、混合槽10において前記アルカリ
性水と混合する。 【効果】 水を無駄にすることなく塩素分を効果的
に除去し、かつアルカリ性を呈す水を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として水道を通
してマンション、アパート等の集合住宅や戸建住宅に供
給される水を処理して、その給水系配管等で生じる錆の
発生を有効に防止したり、飲料や生活水に適した水に改
質したりする水処理方法および水処理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】マンション等の集合住宅や戸建住宅の給
水系で用いられている金属製配管は、内部を流れる水に
よって経年的に腐食されて内面に錆が発生するので、通
常は定期的に新品に交換する作業が行われている。しか
し、この手法では、材料コスト及び作業コストが多大に
発生するのでランニングコストが嵩むという問題があ
り、また、配管の取り替えによって廃材が発生するため
ゴミ処理問題も併発する。この問題を解決するために、
配管の内面にライニングを施したり耐腐食性の配管を使
用するといった試みがなされているが、高価であるとい
う点や、飲料水としての安全性に懸念がある等の点から
一般には広く浸透するに至っていない。
【0003】また、その他の対策案として、水の電解処
理によって生成されたアルカリ性水を配管ラインに供給
する方法が考えられる。アルカリ性水は、ミネラル成分
等がイオン化した状態で含まれており、還元作用を有し
ているので、配管の防錆を図ることが可能になる。また
アルカリ性水は健康飲料水としても一般に広く知られて
おり、飲料に適した水として供給することができる。水
道水を電気分解してアルカリ性水と酸性水とに分別して
使用することは、特開平8−197071号公報、特開
平9−131591号公報、特開平10−000480
号公報に示されるように周知である。
【0004】しかし、上記公報においても開示されてい
るように、水の電解処理においてはアルカリ性水ととも
に酸性水が発生するため、上記アルカリ性水のみを使用
するものとすれば、酸性水を破棄しなければならない。
したがってこの方法は、一部の水が無駄になるため水資
源の点から好ましくなく、また使用量以上に水コストを
要するという問題がある。さらには、酸性水は酸化性が
強く、そのまま破棄するのは問題がある場合には、上記
公報にも開示されているようにアルカリ性水の一部を用
いて中和処理する手段が講じられる場合がある。このよ
うな場合には水が一層に無駄になるという問題がある。
また、酸性水と分別したアルカリ性水は、上記のように
ミネラル成分を多く含むため、飲料には適しているが、
これを洗濯水や風呂水等に用いると泡立ちが悪くて洗浄
能力を低下させるという問題がある。一方、アルカリ性
水とともに酸性水を使用する場合、この酸性水を美容水
として使用することが可能である。しかし、酸性水には
上記電解によって塩素分が引き寄せられて濃縮された状
態にあり、そのまま使用すると塩素分によって肌や髪に
ダメージを与えるおそれがある。また、この酸性水を配
管を介して移送する場合には、上記塩素分が配管にダメ
ージを与えるというおそれもある。
【0005】本発明は、上記事情を背景としてなされた
ものであり、配管に与えるダメージが小さく、飲料や生
活水に好適な水を得ることができる水処理方法および水
処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のうち第1の発明の水処理方法は、水を電気
分解してアルカリ性水と酸性水とを生成し、これらアル
カリ性水と酸性水とを分別して得た酸性水に脱気処理を
施すことを特徴とする。第2の発明の水処理方法は、第
1の発明において、前記アルカリ性水と脱気処理を施し
た酸性水とを混合することを特徴とする。
【0007】第3の発明の水処理装置は、対となる電極
をイオン透過性隔膜で隔離した電解槽を有しており、該
電解槽には、槽内に水を導入する水導入部と、隔膜で区
画された陰極側槽内に連なるアルカリ性水排出部と、隔
膜で区画された陽極側槽内に連なる酸性水排出部とが設
けられており、該酸性水排出部は水の脱気を行う脱気処
理部に連結され、該脱気処理部には脱気済み酸性水を排
出する脱気酸性水排出部が設けられていることを特徴と
する。
【0008】第4の発明の水処理装置は、第3の発明に
おいて、前記アルカリ水排出部と脱気酸性水排出部と
が、アルカリ性水と脱気酸性水とが混合するように直接
にまたは間接的に連結されており、該連結部分の下流側
に処理水供給部が設けられていることを特徴とする。第
5の発明の水処理装置は、第3または第4の発明におい
て、前記脱気処理部が、酸性水中に気泡を供給する発泡
装置を有することを特徴とする。第6の発明の水処理装
置は、第3または第4の発明において、前記脱気処理部
が、酸性水中に超音波を伝える超音波発生部を有するこ
とを特徴とする。
【0009】本発明によれば、水を電解槽で電気分解す
ることにより、イオン泳動によって、陽極側に陰イオン
(HCO 、Cl、NO SO 2−等)、陰極
側に陽イオン(Na、Ca2+、Mg2+、K等)
が移動する。したがって、表1に示すように電荷均衡の
理論より陽極側に酸性水、陰極側にアルカリ性水が生成
される。なお、表1は、市水を電荷した場合の理論値で
ある(酸性水量:アルカリ性水量=2:8)
【0010】
【表1】
【0011】そして陽極および陰極側では主として、表
2に示される以下のような反応が起こる。すなわち陽極
側では、塩素イオンが反応して、一部は塩素ガスとして
蒸散するが、大部分は水に溶け込んで次亜塩素酸や次亜
塩素酸イオンとして酸性水中に残留する。
【0012】
【表2】
【0013】上記酸性水とアルカリ性水は、電解槽にお
いて陽極と陰極との間にイオン透過性隔膜を配置するこ
とによって分別して回収することが可能である。イオン
透過性隔膜は、イオンの透過が可能であって、生成され
たアルカリ性水と酸性水の混合をできるだけ阻止するも
のが望ましい。透過可能な分子の大きさ等はその材質の
選定によって適宜定めることができ、公知の材料を用い
ることができる。また、隔膜の配置に際しては、アルカ
リ水生成領域を酸性水生成領域よりも大きくして、生成
されるアルカリ水の生成比率を酸性水よりも大きくする
のが望ましい。これにより、酸性水側では陰イオンがよ
り濃縮される。この酸性水側で濃縮された炭酸、塩素
は、濃縮されていることによって後述する脱気処理にお
いて効率的に除去することが可能になる。その際の比率
としては、アルカリ性水:酸性水の比率(アルカリ性
水:酸性水)を1〜4の比率とするのが望ましい。この
比率が1未満であると、酸性水側への濃縮が充分でな
く、後述する脱気処理の効率が悪くなる。一方、4を越
えた比率にすると、電気泳動が阻害されて陰イオンを酸
性水側に効果的に移動させることが難しくなる。
【0014】電解によって得られ、アルカリ性水と分別
された酸性水は、その後、脱気処理がなされる。脱気処
理は脱気処理部で行うことができる。脱気処理は、化学
薬剤を用いない物理的な処理方法によって行うのが望ま
しい。物理的処理とは、質量、力、エネルギ等の物理量
を利用した処理方法であり、本発明としては各種の方法
を採用することができる。例えば、水を攪拌翼等で攪拌
する方法や、酸性水を流水させて邪魔板の配置等によっ
て乱流を生じさせて攪拌作用を与えて脱気を図る方法等
が挙げられる。さらに好適な方法としては、水質に影響
を与えないように器具を直接に水に接触させない方法、
例えば、酸性水中に気泡を発生させたり、超音波を伝達
したりする方法が挙げられる。なお、気泡で脱気を行う
場合、脱炭酸処理した気泡を用いるのが望ましく、例え
ば発泡装置に脱炭酸処理機能を組込む。この脱炭酸処理
により酸性水の炭酸を効率良く除去できるようになる。
【0015】なお、酸性水には、上記したように、酸化
力の強い次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンの形で多くの塩
素分が含まれているが、これらは分解しやすく、上記脱
気処理によって塩素ガスとして酸性水中から容易に放出
される。したがって、電解する前の水に脱気処理を行う
場合に比べれば、脱塩素が極めて効率的になされる。ま
た、この脱気処理によって酸性水中に含まれている炭酸
分も炭酸ガスとして容易に放出される。すなわち酸性水
は、脱気処理によって酸化成分である塩素分や炭酸分が
極力除去されており、イオン当量が減少している。表2
に示す理論値では、脱気処理の結果、酸性水の総イオン
は1.0×10−3equiv/l迄低下し、pH3に
なることが可能となる。ただし、これら成分の脱気によ
って酸性水中の酸化成分は減少するが、多くの陰イオン
成分は残存するので、酸性水としての特性は維持され
る。この酸性水は、そのまま美容水等として使用するこ
とができる。その際には塩素分が効果的に除かれている
ので、肌等へのダメージのおそれがない。また、配管を
通して供給する場合にも塩素分による配管の損傷が避け
られる。配管を通して供給される酸性水は、その後、必
要に応じて強酸性化処理を施して塩素分を取り込むこと
も可能である。
【0016】上記のように脱気処理を施した酸性水は、
電解によって得たアルカリ性水と混合して供給すること
ができる。混合は、アルカリ性水を供給する配管等と酸
性水を供給する配管等を直接連結して行ってもよく、ま
た、混合槽等を介して配管等を間接的に連結して行って
もよい。上記酸性水は、上記のように陰イオン当量が減
少しており、アルカリ性水と混合した処理水は、アルカ
リ性を示すことになる。すなわち、混合水は、表2に示
す理論値では、総陽イオン当量が総陰イオン当量よりも
多くなり、差し引きで陽イオン当量が1.28×10
−3equiv/l多くなる。このイオン当量ではpH
は理論上11.1になり、処理水はアルカリ性を呈する
ことになる。つまり水道水等は炭酸、塩素等の溶解で中
性を保っているが、酸性水で溶解する炭酸が微量とな
り、また陰イオンである塩素を除くため、結果的に炭酸
の酸性分と塩素の酸性分が除かれ、アルカリ性水とな
る。
【0017】この処理水は、酸化成分、特に塩素分が大
幅に減少しているので、移送に際し配管での錆の発生が
効果的に防止される。また、洗濯水等に使用する場合に
も、ミネラル成分の濃度は、電解処理前と変わらないた
め、泡立ちの低下もなく良好な洗浄力を得ることができ
る。さらに、これを飲料として使用する場合には、塩素
分がほとんどないため味覚がよく、またアルカリ性水と
して健康への寄与が期待される。しかも、電解した水が
混合使用されるので、水が無駄になることがなく水資源
の点で問題になることもない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を添
付図に基づいて説明する。処理原水を収容する電解槽1
は、内部に陰極2と陽極3とが配置され、それぞれは直
流電源4に接続されている。電解槽1の内部では、槽内
を上記陰極2が位置する領域と、陽極3が位置する領域
とに隔てるイオン透過性隔膜5が配置されている。さら
に上記電解槽1には、槽内に処理原料を導入する原料水
管6が導入部として設けられており、該原料水配管6は
外部に伸張して水道管100に連結されている。また、
陰極側領域にはアルカリ性水排水管8が接続されてお
り、陽極側領域には酸性水排水管9が接続されている。
【0019】上記アルカリ性水排水管8は、バルブ8a
を介して混合槽10に接続され、酸性水管9は、バルブ
9aを介して脱気処理槽11に接続されている。なお、
酸性水管9には、酸化性の高い酸性水が流れるので、該
配管には耐食性に優れたものを使用するのが望ましい。
この配管は、電解槽1と脱気処理槽11とを近くに設置
することによって材料費の高騰を避けることができ、ま
た、水との接触面が小さくなるので安全性に対するマイ
ナス面も小さくすることができる。脱気処理槽11は、
脱気処理部に相当し、その内部に多数の気泡孔を形成し
た気泡管12が配置されている。脱気処理槽11の外部
には大気を取り入れて圧縮空気を上記気泡管12に供給
する給気装置13が配置されており、上記気泡管12と
給気装置13とによって発泡装置は構成されている。な
お、給気装置13では、図示しないが、アルカリ性の水
溶液が入った水槽にエアを通し、該エア中の炭酸ガスを
アルカリ性水溶液で中和して取除く、脱炭処理機能が組
み込まれている。該脱気処理槽11には、脱気済みの酸
性水を排水する処理酸性水排水管15が接続されてお
り、該排水管15の他端側は、バルブ15aを介して前
記混合槽10に接続されている。混合槽15には、混合
した処理水を混合槽15から取り出して所望箇所に供給
する処理水供給管16が接続されている。上記構成によ
り水処理装置200が構成されている。なお、上記処理
水供給管16は、図2に示すように集合住宅300の配
管系に接続され、図示しない貯水タンクに収容するか各
戸の給水系に直接接続する。
【0020】以下に、上記実施形態の作用について説明
する。水道管100から供給される処理原水は、殺菌の
ために必要量の塩素分が添加されており、さらに通常量
のミネラル成分や炭酸ガスを含んでいる。該処理原水
は、原料水管6を通して電解槽1の陽極側および陰極側
に導入される。この際には、バルブ8aおよびバルブ9
aは閉じておく。次いで、直流電源4によって陰極2と
陽極3との間に通電することによって、電解槽1内の処
理原水が電解される。電解により、水に含まれるイオン
の移動と化学反応とが生じ、陰極側にミネラル成分を含
むアルカリ性水が生成され、陽極側に塩素分(主として
次亜塩素酸や次亜塩素酸イオン)、炭酸成分等を含む酸
性水が生成される。これらアルカリ性水と酸性水とはイ
オン透過性隔膜5によって隔てられている。
【0021】所定の電解を行った後、バルブ8aを開け
てアルカリ性水をアルカリ性水排水管8を通して混合槽
10に移送する。また、同時にバルブ9aを開けて酸性
水を酸性水排水管9を通して脱気処理槽11に移送す
る。脱気処理槽11では、酸性水を導入した後、給気装
置13を作動させ、気泡管12から多数の気泡を発生さ
せてバブリングを行う。酸性水は、この気泡によって、
水に含まれる塩素分や炭酸分が塩素ガスおよび炭酸ガス
として蒸散し、酸性水中からこれら成分が取り除かれ
る。バブリングは所定の時間行うものとしてもよく、ま
た、水道法規則(遊離残留塩素濃度0.1〜0.4mg
/l以上)を保持するためや快適水質(遊離残留塩素濃
度1mg/l以下)を得るため等の観点から、酸性水中
の塩素濃度や酸性水のpH等をセンサで逐次検出し、こ
の検出結果と基準値とを比較して脱気程度を判断してバ
ブリング時間を制御しても良い。これらの制御は、脱気
程度を見知するためのセンサと、基準値を記録した記録
部と、センサと記録部の基準値とを比較すると比較部
と、比較部の結果に基づいて発泡装置を制御する制御部
とによって行うことができる。なお、原水の塩素分濃度
が安定したものである場合には、脱気前のpH測定値か
ら目標pH値を算出し(塩素分の希望除去量より算出可
能)、このpH値に達するまでバブリングを行うように
制御することもできる。
【0022】脱気処理を終了した酸性水は、前記バルブ
15aを開けて排水管15を通して上記混合槽10に移
送する。混合槽10では、前記によって収容されている
アルカリ性水と脱気処理が行われた酸性水とが混合さ
れ、処理水が得られる。処理水は、処理水供給管16を
通して集合住宅300の給水系に送られ、生活用水とし
て使用される。
【0023】なお、この実施形態では、脱気をバブリン
グによって行うものとしたが、本発明としては脱気処理
の方法は、化学薬剤を使用しないのが望ましいことを除
いては、特定のものに限定されるものではない。図3
は、このバブリングを超音波で行うものとしたものであ
り、脱気処理槽11の内壁には超音波発生板20が取り
付けられており、該発生板20は、処理槽11外部の電
源21に接続されている。この脱気処理槽11に電解に
よって生成された酸性水を収容し、外部電源21で超音
波発生板20を動作させることによって発生板20から
発生した超音波が酸性水中を伝播し、酸性水に振動を与
える。この振動によって酸性水に含まれる塩素分や炭酸
分が蒸散して酸性水中から取り除かれる。
【0024】なお、前記実施形態では、水処理装置を集
合住宅の給水系の上流側に設置して、給水系の配管での
錆の発生防止を図っているが、本発明としては、各住戸
の給水口近傍または各戸配水部に設置して飲料等に好適
な水として提供することもできる。また、上記実施形態
では、アルカリ性水と脱気処理済みの酸性水とを混合し
て使用するものとしたが、本発明としては、それぞれを
混合することなく別個に使用するものであってもよい。
【0025】なお、この実施形態では、処理した水を生
活用水として使用する場合について説明したが、塩素分
を効果的に除去する方法として本発明を活用し、得られ
た水を各種の用途に使用することができ、その水はさら
に必要に応じて水処理を行うものであってもよい。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を示す。表1に示
した市水を使用し、上記実施形態の水処理装置で処理を
し、アルカリ性水と酸性水とを混合し処理水を得た。な
お、市水は電解処理前のpHが6.8であり、水中の塩
素分濃度は、10mg/l、炭酸分濃度は60mg/l
であった。なお、電解に際しては、電解槽1内を、陽極
側領域:陰極側領域=2:8となるようにイオン透過性
隔膜2を配置し、電流密度15mA/cmの条件で5
分間の電解処理を行った。得られたアルカリ性水のpH
は10.7であり、酸性水のpHは3.0となった。な
お、この酸性水中の塩素分濃度は、40mg/lであ
り、炭酸分濃度は、130mg/lであった。上記によ
り得られた酸性水の脱気処理では、酸性水1リットル当
たり、10l/分の流量で気泡を発生させ、この処理を
3分間継続した。この結果、酸性水中の塩素分濃度は、
10mg/lとなり、炭酸分濃度は、30mg/lとな
り、pHは3.5となった。なお、この実施形態での測
定結果が、表1に示した計算値と異なるのは、実際には
イオン泳動および化学反応が100%起こることは困難
であるためである。上記アルカリ性水と酸性水とを混合
した処理水は、塩素分濃度および炭素分濃度は、混合に
よって希釈され、さらに濃度が低下しており(塩素分濃
度:4mg/l、炭酸分濃度:40mg/l)、pH
は、10.5となり、アルカリ性を示していた。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、水を電
気分解してアルカリ性水と酸性水とを生成し、この酸性
水に脱気処理を施すものとしたので、味覚や配管、肌等
に悪影響を与える塩素分を酸性水側に濃縮して効率的に
除去することができる。また、この酸性水と前記アルカ
リ性水を混合して使用すれば、上記塩素分が効果的に除
去されているとともに、アルカリ性を示す水を無駄なく
得ることができる。この処理済みのアルカリ性水は、配
管へのダメージが小さく、配管の交換にかかる費用を大
幅に低減できる。また、飲料や洗濯水の生活水等として
も好適な水を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す概略図である。
【図2】 同じく使用形態を示す概略図である。
【図3】 本発明の他の実施形態における脱気処理部を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 電解槽 2 陰極 3 陽極 4 直流電源 5 イオン透過性隔膜 6 原料水管 8 アルカリ性水排水管 9 酸性水排水管 10 混合槽 11 脱気処理槽 12 気泡管 13 給気装置 15 処理酸性水排水管 16 処理水供給管 100 水道管 200 水処理装置 300 集合住宅
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 勇 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式会 社日本製鋼所内 (72)発明者 有路 敏雄 千葉県四街道市鷹の台1丁目3番 株式会 社日本製鋼所内 Fターム(参考) 4D011 AA15 AA18 AD03 4D037 AA02 AB11 AB14 BA23 BA26 BB05 CA04 CA14 4D061 DA03 DB05 DB07 DB08 DB13 EA03 EA04 EB13 FA03 FA07 FA11 FA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を電気分解してアルカリ性水と酸性水
    とを生成し、これらアルカリ性水と酸性水とを分別して
    得た酸性水に脱気処理を施すことを特徴とする水処理方
  2. 【請求項2】 前記アルカリ性水と脱気処理を施した酸
    性水とを混合することを特徴とする請求項1記載の水処
    理方法
  3. 【請求項3】 対となる電極をイオン透過性隔膜で隔離
    した電解槽を有しており、該電解槽には、槽内に水を導
    入する水導入部と、隔膜で区画された陰極側槽内に連な
    るアルカリ性水排出部と、隔膜で区画された陽極側槽内
    に連なる酸性水排出部とが設けられており、該酸性水排
    出部は水の脱気を行う脱気処理部に連結され、該脱気処
    理部には脱気済み酸性水を排出する脱気酸性水排出部が
    設けられていることを特徴とする水処理装置
  4. 【請求項4】 前記アルカリ水排出部と脱気酸性水排出
    部とは、アルカリ性水と脱気酸性水とが混合するように
    直接にまたは間接的に連結されており、該連結部分の下
    流側に処理水供給部が設けられていることを特徴とする
    請求項3記載の水処理装置
  5. 【請求項5】 前記脱気処理部は、酸性水中に気泡を供
    給する発泡装置を有することを特徴とする請求項3また
    は4に記載の水処理装置
  6. 【請求項6】 前記脱気処理部は、酸性水中に超音波を
    伝える超音波発生部を有することを特徴とする請求項3
    または4に記載の水処理装置
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