JP2001218099A - 多板式撮像装置および画像データ処理用記録媒体 - Google Patents

多板式撮像装置および画像データ処理用記録媒体

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JP2001218099A
JP2001218099A JP2000026679A JP2000026679A JP2001218099A JP 2001218099 A JP2001218099 A JP 2001218099A JP 2000026679 A JP2000026679 A JP 2000026679A JP 2000026679 A JP2000026679 A JP 2000026679A JP 2001218099 A JP2001218099 A JP 2001218099A
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Takeshi Utagawa
健 歌川
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2つの撮像素子間の位置ずれ、およびゲイン差
によるノイズを抑制する。 【解決手段】被写体光Lがレンズ3および絞り4を通過
して分割光学系5に入射される。分割光学系5は被写体
光Lを1:1に分離して撮像素子1、2に入射させる。
タイミング発生回路74はCPU73の指令により撮像
素子1、2をそれぞれ駆動する。A/D変換回路21、
22は撮像素子1、2による撮像信号をそれぞれデジタ
ル信号に変換する。合成回路6は、撮像素子1によるG
色の画像データG(図5)、および撮像素子2によるG色
の画像データg(図5)を画素位置に応じて配置して画像
データP(図5)を作る。合成回路6はさらに、画像デー
タPを用いてデータの方向類似度を算出し、方向類似度
に応じて撮像素子1による画像データGと撮像素子2に
よる画像データgとを合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一の被写体像を
複数の撮像装置で撮像し、各々の撮像装置から出力され
た画像データを合成する多板式撮像装置および画像デー
タの合成処理プログラムが格納された記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CCDのような撮像素子を用いて被写体
像を撮像する撮像装置において、画素ならびが互いに相
補的になるように配設された2枚の撮像素子で同一の被
写体を撮像して、各々の撮像素子から出力された2枚の
画像データを合成することにより、画像データの解像度
を向上する撮像方法が知られている。2枚の画像データ
を用いて1枚の画像データに合成する合成処理は、一方
の画像データにおける空白画素位置に対して、その画素
位置に対応する他方の画像データで埋めることにより行
われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た合成には次のような問題があった。すなわち、2枚の
撮像素子の位置合わせを完全に行わないと、合成された
被写体像のエッジ部分がギザギザになってしまう。ま
た、2枚の撮像素子間のゲイン調整を完全に一致させな
いと、合成後の画像において一方の撮像素子による画像
データと他方の撮像素子による画像データ間のレベル差
により格子状のノイズが発生してしまう。
【0004】本発明の目的は、2枚の撮像素子の位置ず
れに起因するジャギーおよび2枚の撮像素子間のゲイン
の不一致に起因するノイズを十分抑制するようにした多
板式撮像装置を提供することにある。また、本発明の他
の目的は、2枚の撮像素子の位置ずれに起因するジャギ
ーおよび2枚の撮像素子間のゲインの不一致に起因する
ノイズを十分抑制するプログラムを格納した記録媒体を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図1
〜2、図4、図7〜9、図16、図19に対応づけて本
発明を説明する。 (1)請求項1に記載の発明は、複数の撮像装置で同一
の被写体像を撮像し、少なくとも2つの撮像装置1,2か
ら出力された撮像データを合成して被写体像を得る多板
式撮像装置に適用される。そして、2つの撮像装置1,2
のいずれか一方から出力された撮像データ、および2つ
の撮像装置1,2の双方から出力された撮像データのいず
れかを用いて類似の方向性を検出する方向性検出手段6
と、方向性検出手段6により検出された方向性を用いて
2つの撮像装置1,2による2つの撮像データに基づいた
合成画像を作成する合成手段6とを備えることにより、
上述した目的を達成する。 (2)請求項2に記載の発明は、複数の撮像装置で同一
の被写体像を撮像し、少なくとも2つの撮像装置1,2か
ら出力された撮像データを合成して被写体像を得る多板
式撮像装置に適用される。そして、2つの撮像装置1,2
にそれぞれ設けられ、少なくとも第1の色を透過する色
フィルタ101,102と、2つの撮像装置1,2の一方による第
1の色成分(G色)の画素データを二次元に配列して第1
の画像データGを作成する第1のデータ配列手段6と、
第1の画像データGと異なる画素位置に関して、2つの
撮像装置1,2の他方による第1の色成分(G色)の画素デー
タgを二次元に配列して第2の画像データを作成する第
2のデータ配列手段6と、第1の画像データGおよび第
2の画像データgの少なくとも一方を用いてデータの類
似の方向性を検出する方向性検出手段6と、注目する画
素位置に関して、第1の画像データGが存在する位置に
対しては、第1の画像データGの値とし、第1の画像デ
ータGが空白となる位置に対しては、方向性検出手段6
で検出された方向性に応じて、(1)空白位置近傍の第1
の画像データGの値および第1の画像データGの値を用
いて算出された値のいずれか一方の値、(2)空白位置近
傍の第2の画像データgの値および第2の画像データg
の値を用いて算出された値のいずれか一方の値、(3)空
白画素位置近傍の第1の画像データGの値と第2の画像
データgの値の双方を用いて算出された値のいずれかの
値とするように第1および第2の画像データG、gを合
成する合成手段6とを備えることにより、上述した目的
を達成する。 (3)請求項3に記載の発明は、複数の撮像装置で同一
の被写体像を撮像し、少なくとも2つの撮像装置1,2か
ら出力された撮像データを合成して被写体像を得る多板
式撮像装置に適用される。そして、2つの撮像装置1,2
にそれぞれ設けられ、少なくとも第1の色を透過する色
フィルタ101,102と、2つの撮像装置1,2の一方による第
1の色成分(G色)の画素データを二次元に配列して第1
の画像データGを作成する第1のデータ配列手段6と、
第1の画像データGと異なる画素位置に関して、2つの
撮像装置1,2の他方による第1の色成分(G色)の画素デー
タを二次元に配列して第2の画像データgを作成する第
2のデータ配列手段6と、第1の画像データGおよび第
2の画像データgの少なくとも一方を用いてデータの類
似の方向性を検出する方向性検出手段6と、注目する画
素位置に関して、第1の画像データGが存在する位置に
対しては、第1の画像データGの値とし、第1の画像デ
ータGが空白となる位置に対しては、方向性検出手段6
で検出された方向性に応じて、(1)空白位置近傍の第1
の画像データGの値および第1の画像データGの値を用
いて算出された値のいずれか一方の値、(2)空白位置近
傍の第2の画像データgの値および第2の画像データg
の値を用いて算出された値のいずれか一方の値、(3)空
白画素位置近傍の第1の画像データGの値と第2の画像
データgの値の双方を用いて算出された値の少なくとも
2つの値を用いた加重平均値とするように第1および第
2の画像データG,gを合成する合成手段6とを備える
ことにより、上述した目的を達成する。
【0006】(4)請求項4に記載の発明は、複数の撮
像装置で同一の被写体像を撮像し、少なくとも2つの撮
像装置1,2から出力された撮像データを合成して被写体
像を得る多板式撮像装置に適用される。そして、2つの
撮像装置1,2にそれぞれ設けられ、少なくとも第1の色
および第2の色を透過する色フィルタ101,102と、2つ
の撮像装置1,2の少なくとも一方による第1の色成分(G
色)の画素データを二次元に配列して第1の画像データ
(P)を作成する第1の画像データ配列手段6と、2つの
撮像装置1,2の一方による第1の色成分(G色)の画素デー
タより低密度な第2の色成分(R色)の画素データを二次
元に配列して第2の画像データRを作成する第2のデー
タ配列手段6と、第2の画像データRと異なる画素位置
に関して、2つの撮像装置1,2の他方による第2の色成
分(R色)の画素データを二次元に配列して第3の画像デ
ータrを作成する第3のデータ配列手段6と、第1の画
像データ(P)を用いてデータの類似の方向性を検出する
方向性検出手段6と、注目する画素位置に関して、第2
の画像データRが存在する位置に対しては、第2の画像
データRの値とし、第2の画像データRが空白となる位
置に対しては、方向性検出手段6で検出された方向性に
応じて、(1)空白位置近傍の第2の画像データRの値お
よび第2の画像データRの値を用いて算出された値のい
ずれか一方の値、(2)空白位置近傍の第3の画像データ
rの値および第3の画像データrの値を用いて算出され
た値のいずれか一方の値、(3)空白画素位置近傍の第2
の画像データRの値と第3の画像データrの値の双方を
用いて算出された値のいずれかの値とするように第2お
よび第3の画像データR、rを合成する合成手段6とを
備えることにより、上述した目的を達成する。 (5)請求項5に記載の発明は、複数の撮像装置で同一
の被写体像を撮像し、少なくとも2つの撮像装置1,2か
ら出力された撮像データを合成して被写体像を得る多板
式撮像装置に適用される。そして、2つの撮像装置1,2
にそれぞれ設けられ、少なくとも第1の色および第2の
色を透過する色フィルタ101,102と、2つの撮像装置1,2
の少なくとも一方による第1の色成分(G色)の画素デー
タを二次元に配列して第1の画像データ(P)を作成する
第1の画像データ配列手段6と、2つの撮像装置1,2の一
方による第1の色成分(G色)の画素データより低密度な
第2の色成分(R色)の画素データを二次元に配列して第
2の画像データRを作成する第2のデータ配列手段6
と、第2の画像データRと異なる画素位置に関して、2
つの撮像装置1,2の他方による第2の色成分(R色)の画素
データを二次元に配列して第3の画像データrを作成す
る第3のデータ配列手段6と、第1の画像データ(P)を
用いてデータの類似の方向性を検出する方向性検出手段
6と、注目する画素位置に関して、第2の画像データR
が存在する位置に対しては、第2の画像データRの値と
し、第2の画像データRが空白となる位置に対しては、
方向性検出手段6で検出された方向性に応じて、(1)空白
位置近傍の第2の画像データRの値および第2の画像デ
ータRの値を用いて算出された値のいずれか一方の値、
(2)空白位置近傍の第3の画像データrの値および第3
の画像データrの値を用いて算出された値のいずれか一
方の値、(3)空白画素位置近傍の第2の画像データRの
値と第3の画像データrの値の双方を用いて算出された
値の少なくとも2つの値を用いた加重平均値とするよう
に第2および第3の画像データR、rを合成する合成手
段6とを備えることにより、上述した目的を達成する。
【0007】(6)請求項6に記載の発明では、第1お
よび第2の撮像装置1,2を有する複数の撮像装置で同一
の被写体像を撮像し、第1および第2の撮像装置1,2か
ら出力された撮像データを合成して被写体像を得る多板
式撮像装置に適用される。そして、第1および第2の撮
像装置1,2にそれぞれ設けられ、少なくとも第1の色お
よび第2の色を透過する色フィルタ101,102と、第2の
撮像装置2に設けられ、1画素分の像ぼかし効果を与え
るぼかし手段52と、第1の撮像装置1による第1の色成
分(G色)の画素データおよび第2の撮像装置2による第1
の色成分(G色)の画素データを二次元に配列して第1の
画像データ(Q)を作成する第1の画像データ配列手段6
と、第1の撮像装置1による第1の色成分(G色)の画素
データより低密度な第2の色成分(R色)の画素データを
二次元に配列して第2の画像データRを作成する第2の
データ配列手段6と、第2の画像データRと異なる画素
位置に関して、第2の撮像装置2による第2の色成分(R
色)の画素データを二次元に配列して第3の画像データ
rを作成する第3のデータ配列手段6と、第1の画像デ
ータ(Q)を用いて少なくとも3方向についてデータの類
似の方向性を検出する方向性検出手段6と、注目する画
素位置に関して、第2の画像データRが存在する位置に
対しては、第2の画像データRの値とし、第2の画像デ
ータRが空白となる位置に対しては、方向性検出手段6
で検出された方向性に応じて、(1)空白位置近傍の第2
の画像データRの値および第2の画像データRの値を用
いて算出された値のいずれか一方の値、(2)空白位置近
傍の第3の画像データrの値および第3の画像データr
の値を用いて算出された値のいずれか一方の値、(3)空
白画素位置近傍の第2の画像データRの値と第3の画像
データrの値の双方を用いて算出された値のいずれかの
値とするように第2および第3の画像データR、rを合
成する合成手段6とを備えることにより、上述した目的
を達成する。 (7)請求項7に記載の発明は、第1および第2の撮像
装置1,2を有する複数の撮像装置で同一の被写体像を撮
像し、第1および第2の撮像装置1,2から出力された撮
像データを合成して被写体像を得る多板式撮像装置に適
用される。そして、第1および第2の撮像装置1,2にそ
れぞれ設けられ、少なくとも第1の色および第2の色を
透過する色フィルタと101,102、第2の撮像装置2に設け
られ、1画素分の像ぼかし効果を与えるぼかし手段52
と、第1の撮像装置1による第1の色成分(G色)の画素デ
ータおよび第2の撮像装置2による第1の色成分(G色)の
画素データを二次元に配列して第1の画像データ(Q)を
作成する第1の画像データ配列手段6と、第1の撮像装
置1による第1の色成分(G色)の画素データより低密度な
第2の色成分(R色)の画素データを二次元に配列して第
2の画像データRを作成する第2のデータ配列手段6
と、第2の画像データRと異なる画素位置に関して、第
2の撮像装置2による第2の色成分(R色)の画素データを
二次元に配列して第3の画像データrを作成する第3の
データ配列手段6と、第1の画像データ(Q)を用いて少
なくとも3方向についてデータの類似の方向性を検出す
る方向性検出手段6と、注目する画素位置に関して、第
2の画像データRが存在する位置に対しては、第2の画
像データRの値とし、第2の画像データRが空白となる
位置に対しては、方向性検出手段6で検出された方向性
に応じて、(1)空白位置近傍の第2の画像データRの値
および第2の画像データRの値を用いて算出された値の
いずれか一方の値、(2)空白位置近傍の第3の画像デー
タrの値および第3の画像データrの値を用いて算出さ
れた値のいずれか一方の値、(3)空白画素位置近傍の第
2の画像データRの値と第3の画像データrの値の双方
を用いて算出された値の少なくとも2つの値を用いた加
重平均値とするように第2および第3の画像データR、
rを合成する合成手段6とを備えることにより、上述し
た目的を達成する。
【0008】(8)請求項8に記載の発明は、第1およ
び第2の撮像装置1,2を有する複数の撮像装置で同一の
被写体像を撮像し、第1および第2の撮像装置1,2から
出力された撮像データを合成して被写体像を得る多板式
撮像装置に適用される。そして、第1および第2の撮像
装置1,2にそれぞれ設けられ、少なくとも第1の色およ
び第2の色を透過する色フィルタ101,102と、第2の撮
像装置2に設けられ、1画素分の像ぼかし効果を与える
ぼかし手段52と、第1の撮像装置1による第1の色成分
(G色)の画素データを二次元に配列して第1の画像デー
タGを作成する第1のデータ配列手段6と、第1の画像
データGと異なる画素位置に関して、第2の撮像装置2
による第1の色成分(G色)の画素データを二次元に配列
して第2の画像データgを作成する第2のデータ配列手
段6と、第1の画像データGおよび第2の画像データg
の少なくとも一方を用いて少なくとも3方向についてデ
ータの類似の方向性を検出する方向性検出手段6と、注
目する画素位置に関して、第1の画像データGが存在す
る位置に対しては、第1の画像データGの値とし、第1
の画像データGが空白となる位置に対しては、方向性検
出手段6で検出された方向性に応じて、(1)空白位置近傍
の第1の画像データGの値および第1の画像データGの
値を用いて算出された値のいずれか一方の値、(2)空白
位置近傍の第2の画像データgの値および第2の画像デ
ータgの値を用いて算出された値のいずれか一方の値、
(3)空白画素位置近傍の第1の画像データGの値と第2
の画像データgの値の双方を用いて算出された値のいず
れかの値とするように第1および第2の画像データG,
gを合成する合成手段6とを備えることにより、上述し
た目的を達成する。 (9)請求項9に記載の発明は、第1および第2の撮像
装置1,2を有する複数の撮像装置で同一の被写体像を撮
像し、第1のおよび第2の撮像装置1,2から出力された
撮像データを合成して被写体像を得る多板式撮像装置に
適用される。そして、第1および第2の撮像装置1,2に
それぞれ設けられ、少なくとも第1の色および第2の色
を透過する色フィルタ101,102と、第2の撮像装置2に設
けられ、1画素分の像ぼかし効果を与えるぼかし手段52
と、第1の撮像装置1による第1の色成分(G色)の画素デ
ータを二次元に配列して第1の画像データGを作成する
第1のデータ配列手段6と、第1の画像データGと異な
る画素位置に関して、第2の撮像装置2による第1の色
成分(G色)の画素データを二次元に配列して第2の画像
データgを作成する第2のデータ配列手段6と、第1の
画像データGおよび第2の画像データgの少なくとも一
方を用いて少なくとも3方向についてデータの類似の方
向性を検出する方向性検出手段6と、注目する画素位置
に関して、第1の画像データGが存在する位置に対して
は、第1の画像データGの値とし、第1の画像データG
が空白となる位置に対しては、方向性検出手段6で検出
された方向性に応じて、(1)空白位置近傍の第1の画像
データGの値および第1の画像データGの値を用いて算
出された値のいずれか一方の値、(2)空白位置近傍の第
2の画像データgの値および第2の画像データgの値を
用いて算出された値のいずれか一方の値、(3)空白画素
位置近傍の第1の画像データGの値と第2の画像データ
gの値の双方を用いて算出された値の少なくとも2つの
値を用いた加重平均値とするように第1および第2の画
像データG、gを合成する合成手段とを備えることによ
り、上述した目的を達成する。
【0009】(10)請求項10に記載の発明は、第1
および第2の撮像装置1,2を有する複数の撮像装置で同
一の被写体像を撮像し、第1および第2の撮像装置1,2
から出力された撮像データを合成して被写体像を得る多
板式撮像装置に適用される。そして、第1の撮像装置1
に設けられ、少なくとも第1の色(G色)を透過する第1
の色フィルタ101Bと、第2の撮像装置2に設けられ、少
なくとも第2の色(s色)、第3の色(t色)および第2の色
と第3の色とを所定の比率で透過する第2の色フィルタ
102Bと、第1の色フィルタ101Bを通して撮像された第1
の色成分の画素データを二次元に配列して第1の画像デ
ータGを作成する第1のデータ配列手段6と、第2の色
フィルタ102Bを通して撮像された第2の色成分(s色)、
第3の色成分(t色)および第2の色と第3の色との混色
成分(n'色、m'色)の画素データを二次元に配列して第2
の画像データを作成する第2のデータ配列手段6と、第
1の画像データGを用いて少なくとも3方向についてデ
ータの類似の方向性を検出する方向性検出手段6と、注
目する画素位置に関して、方向性検出手段6で検出され
た方向性に応じて、注目画素位置近傍の第2の画像デー
タの第2の色成分(s色)の値、第3の色成分(t色)の値お
よび混色成分(n'色,m'色)の値のうち少なくとも2つの
値を用いて、第2の画像データを所定の比率に応じて第
2の色成分(s色)の画像データFと第3の色成分(t色)の
画像データHとに分解および補間する合成手段6とを備
えることにより、上述した目的を達成する。 (11)請求項11に記載の発明による画像データ処理
用記録媒体は、複数の撮像装置で同一の被写体像を撮像
した少なくとも2つの画像データに対し、2つの画像デ
ータのいずれか一方、および2つの画像データの双方の
いずれかを用いて類似の方向性を検出する方向性検出処
理と、方向性検出処理により検出された方向性を用いて
2つの画像データに基づいた合成画像を作成する合成処
理と行うプログラムを格納し、このプログラムを実行す
ることにより、上述した目的を達成する。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が
実施の形態に限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】−第一の実施の形態− 図1は、本発明の第一の実施の形態による電子スチルカ
メラの概要を説明するブロック図である。図1におい
て、レンズ3を通過した被写体光Lが絞り4を通過し、
分割光学系5に入射される。分割光学系5は被写体光L
を透過光L1および反射光L2に分割し、分割された被
写体光L1およびL2が第1の撮像素子1および第2の
撮像素子2にそれぞれ入射される。撮像素子1および撮
像素子2は、たとえば、原色系フィルタがベイヤー配列
されたカラーフィルタ101,102がオンチップされ
たCCDであり、カラーフィルタ101,102を通し
て入射された被写体光L1およびL2を電気的な撮像信
号に光電変換する。また、撮像素子1および撮像素子2
は、レンズ3に対して互いに共役な位置に配設されてお
り、両撮像素子による撮像信号の出力ならびが互いに鏡
像関係にある。なお、撮像素子1および撮像素子2は、
各々の画素位置が互いに1:1に対応する位置に配設さ
れ、いわゆる「画素ずらし」は行われない。A/D変換
回路21および22は、撮像素子1および撮像素子2か
ら出力される撮像信号をアナログ信号からデジタル信号
に変換する。
【0012】合成回路6は、CPU73の指令によりA
/D変換回路21および22から出力される2つの撮像
信号を合成し、合成出力Yを出力する。画像処理回路8
は、CPU73の指令により合成出力Yに対して所定の
処理を施して、記録用のデータに変換する。記憶回路9
は、CPU73の指令により記録用のデータをメモリや
ディスク装置などに記憶する。制御部7は、CPU73
およびタイミング発生器74で構成される。タイミング
発生器74は、撮像素子1および撮像素子2に対して、
それぞれ露光時間をT1およびT2とするようにタイミ
ング信号を発生して出力する。CPU73は、上記のタ
イミング発生器74、合成回路6,画像処理回路8およ
び記憶回路9に対する動作指令を出力する。
【0013】図2は分割光学系5および撮像素子1,2
の拡大図である。被写体光Lは1/4波長板5aを通し
て分割光学系5に入射される。分割光学系5において被
写体光Lを分割するために、たとえば、透過率r1およ
び反射率r2の比を1:1とするハーフミラー51が用
いられる。透過光が入射される撮像素子1に対して、撮
像素子2へ反射光が入射されるため、両撮像素子による
撮像信号の出力ならびは図3に示すような鏡像関係にな
る。合成回路6は、両撮像素子1,2による撮像信号に
ついて、対応する画素位置がそろうようにならべ替えて
図4に示す画像データに変換する。図4において、(a)
は撮像素子1による画像データG、R、Bを表す図、
(b)は撮像素子2による画像データg、b、rを表す図
である。行方向をj、列方向をiで表す。撮像素子1によ
る画像データGおよび撮像素子2による画像データgは
互いに補間し合う位置関係にある。本実施の形態では、
図4(a)の画像データからG色成分の画像データG、図
4(b)の画像データからG色成分の画像データgをそれ
ぞれ抽出して合成することにより、図4(c)に表す合成
後のG色の画像データA[i,j]を得る。
【0014】−画像データの合成− 合成回路6で行われる画像データの合成について説明す
る。画像データの合成手順は、I:撮像素子1および2
による画像データを組合わせて仮の画像データP[i,j]
を作る、II:仮の画像データP[i,j]を用いて方向類似
度を算出する、III:方向類似度を用いて合成画像デー
タA[i,j]を算出することにより行われる。
【0015】仮の画像データP[i,j]は、図4(a)の撮像
素子1によるG色の画像データGおよび図4(b)の撮像
素子2によるG色の画像データgを用いて、両撮像素子
における画素位置に対応して図5のように組合わせるこ
とにより作られる。この配列は、データが存在する格子
位置を座標(j,i)で表すと次式(1)および(2)で表され
る。
【数1】 すなわち、(i+j)が偶数になる格子位置に撮像素子1に
よる画像データGj,iが配置され、(i+j)が奇数にな
る格子位置に撮像素子2による画像データgj,iが配
置される。
【0016】図5のように配列された仮の画像データP
[i,j]に関して、座標(j,i)の位置に存在する画素を注目
画素として、注目画素および注目画素に近接する画素の
データに縦方向、横方向、斜め右上方向および斜め右下
方向に類似性があるか否かが調べられる。座標(j,i)に
関して縦方向の相関量ttが次式(3)で算出され、座標
(j,i)に関する横方向の相関量yyが次式(4)で算出され
る。また、座標(j,i)に関する斜め右上方向の相関量nu
が次式(5)で算出され、座標(j,i)に関する斜め右下方
向の相関量nsが次式(6)で算出される。
【数2】 すなわち、上式(3)〜(6)で算出される相関量tt〜ns
は、各方向におけるデータの類似性が悪いほど算出され
る値が大きくなる。
【0017】各方向における相関量tt〜nsの平均mmを次
式(7)で算出し、算出された相関量の平均mmと縦方向の
相関量ttとの差を次式(8)により算出して縦方向の加重
係数tt1を得る。
【数3】
【0018】同様にして相関量の平均mmと横方向の相関
量yyとの差を次式(9)により算出して横方向の加重係数
yy1を得る。さらに、相関量の平均mmと斜め右上方向の
相関量nu、および相関量の平均mmと斜め右下方向の相関
量nsとの差をそれぞれ次式(10)、(11)により算出し
て、斜め右上方向の加重係数nu1および斜め右下方向の
加重係数ns1を得る。
【数4】 上式(7)〜(11)によれば、各加重係数tt1、yy1、nu1
およびns1は、相関量の平均mmよりデータの類似性が悪
い方向の加重係数を0にするように算出される。各方向
の加重係数tt1〜ns1を用いて各加重係数の和mm1が次式
(12)により算出される。
【0019】合成画像データA[i,j]は、上述した仮の
画像データP[i,j]および各加重係数tt1〜ns1を用い
て、両撮像素子における画素位置に対応して図4(c)に
示すように組合わせて合成される。合成される画像デー
タは、データが存在する格子位置を座標(j,i)で表すと
次式(13)および(14)で表される。
【数5】 上式(13)および(14)の結果、(i+j)が偶数になる格
子位置に撮像素子1による画像データGj,iが配置さ
れる。また、(i+j)が奇数になる格子位置には、データ
の類似方向に応じて、格子位置に隣接する撮像素子1に
よる画像データGから算出されたデータ、あるいは撮像
素子2による画像データgj,iが配置される。すなわ
ち、縦方向にデータの類似性が高い場合は、縦方向に
隣接するGj−1,iおよびGj+1,iの平均が配置
され、横方向にデータの類似性が高い場合は、横方向
に隣接するGj,i−1およびGj,i+1の平均が配
置される。また、斜め右上方向にデータの類似性が高
い場合および斜め右下方向に類似性が高い場合は、撮
像素子2による画像データgj,iが配置される。
【0020】合成回路6は、撮像素子1および撮像素子
2上の画素から読出される撮像信号について、両撮像素
子上で互いに対応する画素位置から読出された撮像信号
ごとに上述した合成を行い、合成結果Yを出力する。
【0021】このような画像合成を行う電子スチルカメ
ラのより具体的な動作を説明する。図1において、被写
体光Lがレンズ3および絞り4を通過して分割光学系5
に入射される。ハーフミラー51は、被写体光Lを透過
光L1および反射光L2に分離する。分離後の被写体光
L1およびL2の分離比率r1:r2は1:1である。
分離された被写体光L1およびL2は、一対の撮像素子
1および撮像素子2にそれぞれ入射される。
【0022】タイミング発生回路74は、CPU73の
指令により撮像素子1の露光時間T1および撮像素子2
の露光時間T2の比を露光量比R=T1/T2=1にす
るようにタイミング信号を発生し、発生したタイミング
信号を撮像素子1および撮像素子2へ出力して両撮像素
子を駆動する。撮像素子1により撮像された撮像信号が
素子出力Aから、撮像素子2により撮像された撮像信号
が素子出力Bからそれぞれ出力される。素子出力Aおよ
び素子出力Bは、A/D変換回路21および22にそれ
ぞれ入力されて、アナログ信号からデジタル信号に変換
される。デジタル信号に変換された両撮像信号は、合成
回路6へ出力される。
【0023】合成回路6において、入力された両撮像信
号に対して上述したような合成処理が行われ、合成出力
Yが出力される。合成回路6から出力された合成出力Y
に対し、画像処理回路8で画像処理が施される。画像処
理回路8は、ガンマ・ニー変換などの階調処理、空格子
点補間、ホワイトバランス調整、画像圧縮などの画像処
理を行う。画像処理後の画像データが画像処理回路8か
ら記憶回路9へ出力される。記憶回路9において、画像
データがメモリなどの記録媒体に所定の形式で記録され
る。
【0024】以上説明した第一の実施の形態では次のよ
うな作用効果が得られる。 (1)2枚の撮像素子1および2による画像データの合
成において、撮像素子1にオンチップされるカラーフィ
ルタ101および撮像素子2にオンチップされるカラー
フィルタ102をともにベイヤー構造とした。したがっ
て、撮像素子1によるG色成分の画像データGおよび撮
像素子2によるG色成分の画像データgが互いに補間し
合う関係となる。この結果、全ての画素位置においてG
色成分の画像データP[i,j]が得られるので、一方の撮
像素子による画像データに比べて画像の解像度が向上す
る。 (2)上記(1)に加えて、G色成分の画像データP[i,
j]を用いて注目画素および注目画素に隣接する画素位置
のデータの類似の方向性を検出し、検出された方向に応
じて注目画素の画像データを合成するようにした。注目
画素位置、すなわち格子位置の座標(j,i)に撮像素子1
による画像データGがある場合は画像データGj,iを
合成値とし、格子位置の座標(j,i)に撮像素子2による
画像データgj,iがある場合は、類似方向が縦および
横のとき、格子位置(j,i)に隣接する2つの画像データ
Gの平均値を合成値とする。また、類似方向が斜めのと
き、撮像素子2による画像データgj,iを合成値とす
る。この結果、撮像素子1および2の位置ずれによるジ
ャギー、および画像データGと画像データgとの間に生
じている撮像素子1,2のゲイン差に起因するノイズが
上記画像データP[i,j]に生じている場合でも、合成時
に行われる平均によりこれらジャギーおよびノイズが低
減される。
【0025】以上の説明ではG色の仮の画像データP
[i,j]を作り、この仮の画像データP[i,j]を用いて方向
類似度を算出するようにしたが、仮の画像データP[i,
j]の代わりに、撮像素子1による画像データGおよび撮
像素子2による画像データgのいずれか一方を用いて方
向類似度を算出するようにしてもよい。
【0026】以上の説明では、カラーフィルタ101,
102がそれぞれ設けられた撮像素子1および撮像素子
2による2板の撮像データからG色成分を合成する処理
について説明したが、カラーフィルタを備えない2板の
撮像素子による画像データを合成する場合にも本発明を
適用することができる。この場合には、上述した画像デ
ータGに相当する撮像信号を撮像素子1から読出し、画
像データgに相当する撮像信号を撮像素子2から読出し
て合成するようにする。
【0027】また、カラーフィルタ101,102がそ
れぞれ設けられた撮像素子1および撮像素子2による2
板の撮像データからG色成分を合成する代わりに、ベイ
ヤー配列によるカラーフィルタが設けられた単板の撮像
素子から読出された画像データに対してゲインの補正を
行う場合に適用することもできる。一般に、単板の撮像
素子において奇数列および偶数列から読出されて増幅さ
れるG色成分の撮像信号のゲインは、奇数列および偶数
列でアンプの利得に差が生じていたり、R色、B色との
位置関係に起因する混色の影響によりわずかに異なるこ
とがある。
【0028】図6はこの場合の画像データを表した図で
あり、G色データのうち奇数列をG、偶数列をgで表し
ている。上述したG色成分の合成処理を奇数列のGデー
タおよび偶数列のgデータの合成に適用すると、Gおよ
びgのレベル差を補正するように合成することができ
る。すなわち、図6を左右いずれかへ45度傾けること
により、図5におけるGデータおよびgデータの配列と
同じになるので、上述した説明と同様の合成処理を行え
ばよい。この結果、撮像素子の奇数列および偶数列でゲ
インが異なることに起因して、画像データの列ごとに強
弱が繰り返されるようなギザギザなノイズが存在する場
合に、このノイズの影響を低減する効果が得られる。
【0029】−第二の実施の形態− 第二の実施の形態は、第一の実施の形態に比べて、分割
光学系5と撮像素子2との間に光学ローパスフィルタ
(以後OLPF)が挿入される点が異なる。図7は第二の
実施の形態における分割光学系5および撮像素子1,2
の拡大図である。OLPF52は、通常光成分から成る
元画像およびその元画像の1方向に1画素分ずれた異常
光成分から成る画像とを加算平均した画像を撮像素子2
上に結像させる。元画像および1画素分ずれた画像との
光量を1:1にするようにOLPF52の前に1/4波
長板53が挿入される。1/4波長板53は、分割光学
系5で分割された被写体光L2がOLPF52を通過す
ることで分離される通常光と異常光成分との比を1:1
にする。また、撮像素子2側の被写体光L2と、撮像素
子1側の被写体光L1との光路長を合わせるために、分
割光学系5と撮像素子1との間にダミーガラス板54が
挿入される。
【0030】−画像データの合成− 合成回路6で行われる第二の実施の形態による画像デー
タの合成について説明する。画像データの合成手順は、
I:撮像素子1および2による画像データを組合わせて仮
の画像データQ[i,j]を作る、II:仮の画像データQ[i,
j]を用いて方向類似度を算出する、III:方向類似度を用
いて合成画像データB[i,j]を算出することにより行わ
れる。
【0031】仮の画像データQ[i,j]は、図8(a)の撮像
素子1によるG色の画像データGおよび図8(b)の撮像
素子2によるG色の画像データgを用いて、両撮像素子
における画素位置に対応して図5のように組合わせて配
列される。図8において、破線は各々の画像データに対
して感度を有する部分の広がりを表したものである。つ
まり、撮像素子2における各画素データは、2画素相当
の広がりの平均値を出力する。したがって、仮の画像デ
ータQ[i,j]の配列は、データが存在する格子位置を座
標(j,i)で表すと次式(15)および(16)で表される。
【数6】 すなわち、(i+j)が偶数になる格子位置に撮像素子1に
よる画像データGj,iが配置され、(i+j)が奇数にな
る格子位置に撮像素子2による画像データgj,iを2
倍した値から撮像素子1による画像データGj+1,i
の値を減算した画像データが配置される。
【0032】図5のように組合わせて配列された仮の画
像データQ[i,j]に関して、第一の実施の形態と同様
に、座標(j,i)の位置に存在する画素を注目画素とし
て、注目画素および注目画素に近接する画素のデータに
縦方向、横方向、斜め右上方向および斜め右下方向に類
似性があるか否かが調べられる。座標(j,i)に関して縦
方向の相関量ttが上式(3)で算出され、座標(j,i)に関
する横方向の相関量yyが上式(4)で算出される。また、
座標(j,i)に関する斜め右上方向の相関量nuが上式(5)
で算出され、座標(j,i)に関する斜め右下方向の相関量n
sが上式(6)で算出される。なお、第二の実施の形態で
は、上式(3)〜(6)におけるPをQと置換えて行う。
【0033】各方向における相関量tt〜nsの平均mmを上
式(7)で算出し、算出された相関量の平均mmと上式(3)
〜(6)で算出された各方向の相関量tt〜nsとの差を上式
(8)〜(11)で算出して、それぞれの方向の加重係数tt
1〜ns1を得る。また、各方向の加重係数tt1〜ns1の和mm
1を上式(12)により算出する。
【0034】合成画像データB[i,j]は、上述した仮の
画像データQ[i,j]および各加重係数を用いて、次式(1
7)および(18)で表される。
【数7】 上式(17)および(18)の結果、(i+j)が偶数になる格
子位置に撮像素子1による画像データGj,iが配置さ
れる。また、(i+j)が奇数になる格子位置には、データ
の類似方向に応じて撮像素子1による画像データGから
算出されたデータ、あるいは上式(16)により算出され
た仮の画像データQ[i,j]によるデータが配置される。
すなわち、縦方向にデータの類似性が高い場合は、縦
方向に隣接するGj−1,iおよびGj+1,iの平均
が配置され、横方向にデータの類似性が高い場合は、
横方向に隣接するGj,i−1およびGj,i+1の平
均が配置される。また、斜め右上方向にデータの類似
性が高い場合および斜め右下方向に類似性が高い場合
は、撮像素子1および撮像素子2による画像データを用
いて上式(16)により算出された画像データQ[i,j]が
配置される。
【0035】合成回路6は、撮像素子1および撮像素子
2上の画素から読出される撮像信号について、両撮像素
子上で互いに対応する画素位置から読出された撮像信号
ごとに上述した合成を行い、合成結果Yを出力する。
【0036】上記の説明では、注目する画素に関して各
方向に対する相関量tt,yy,nuおよびnsを算出するために
上式(3)〜(6)を用いたが、相関量の算出式は上式(3)
〜(6)に限定されるものではない。
【0037】以上説明した第二の実施の形態では、ま
ず、撮像素子1によるG色成分の画像データGおよび撮
像素子2によるG色成分の画像データgを組合わせて、
全ての画素位置においてG色成分の画像データQ[i,j]
を得る。そして、この画像データQ[i,j]を用いて注目
画素および注目画素に隣接する画素位置のデータの類似
の方向性を検出し、検出された方向に応じて注目画素の
画像データを合成するようにした。この結果、撮像素子
1および2の位置ずれによるジャギー、および撮像素子
1,2間のゲイン差に起因するノイズが上記画像データ
Q[i,j]に生じている場合でも、合成時の平均によりこ
れらジャギーおよびノイズが低減される。
【0038】−第三の実施の形態− 第三の実施の形態は、第二の実施の形態で行われたG色
成分の合成に加えて、R色成分の合成を行う点が異な
る。R色成分の合成画像データC[i,j]は、図4(a)の撮
像素子1によるR色の画像データRおよび図4(b)の撮
像素子2によるR色の画像データrを用いて、両撮像素
子における画素位置に対応して図9のように組合わせて
作られる。図9において、(a)は撮像素子1からR色の
部分の画像データRを抽出した図、(b)は撮像素子2か
らR色の部分の画像データrを抽出した図である。
【0039】図9(a)および図9(b)を画素位置に対応し
て組合わせると、G色成分の画像データのように全ての
画素位置において画像データを得ることができない。す
なわち、1行目と3行目に1行おきにR色成分の画像デ
ータがならぶ。この場合に、もし、画像の横方向に類似
性があると、2行目および4行目においてR色成分の正
しい画像データを合成することが難しい。そこで、第三
の実施の形態では、OLPF52により2行目および4
行目に対して撮像素子2によるR色成分の画像データr
が得られるようにして、この画像データrを用いてR色
成分の画像データを補間算出する。図9(c)は補間算出
により合成されたR色の画像データC[i,j]である。ま
た、図9における破線は、各々の画像データに対して感
度を有する部分の広がりを表している。
【0040】画像データの合成手順は、I:G色の合成画
像データB[i,j]を作る、II:G色の合成画像データB
[i,j]を用いて方向類似度を算出する、III:方向類似度
を用いてR色の合成画像データC[i,j]を算出すること
により行われる。
【0041】G色の合成画像データB[i,j]は、上述し
た第二の実施の形態で得られた合成結果が用いられる。
G色の合成画像データB[i,j]に関して、縦横それぞれ
2画素ずつ2×2=4画素が注目するブロックとみなさ
れる。図9(a)において、たとえば、R色のデータR
1,4の画素位置を(1)で表し、(1)の左隣の位置を(3)
とし、(3)の下の画素位置を(2)、(2)の右隣の位置を(4)
で表す。G色の合成画像データB[i,j]に関して、上記
の(1)〜(4)で表される注目ブロックに相当する4画素
が、周囲の画素に対して縦方向、横方向、斜め右上方向
および斜め右下方向に共通の類似性を有するか否かが調
べられる。注目するブロックを構成する(1)〜(4)の画素
位置を図10のような座標(j,i)で表すと、注目するブ
ロックに関して縦方向の相関量ttが次式(19)で算出さ
れ、注目するブロックに関する横方向の相関量yyが次式
(20)で算出される。また、注目するブロックに関する
斜め右上方向の相関量nuが次式(21)で算出され、注目
するブロックに関する斜め右下方向の相関量nsが次式
(22)で算出される。なお、図10において、破線は各
々の画像データに対して感度を有する部分の広がりを表
したものである。
【数8】
【0042】各方向における相関量の平均mmを第二の実
施の形態の説明で用いられた上式(7)により算出し、算
出された相関量の平均mmと上式(19)〜(22)で算出さ
れた各方向の相関量tt〜nsとの差を第二の実施の形態で
用いられた上式(8)〜(11)により算出して、それぞれ
の方向の加重係数tt1〜ns1を得る。また、各方向の加重
係数tt1〜ns1の和mm1を上式(12)により算出する。
【0043】R色の合成画像データC[i,j]は、撮像素
子1によるR色の画像データR、撮像素子2によるR色
の画像データr、および上述した各加重係数tt1〜ns1を
用いて、次式(23)〜(26)で表される。
【数9】
【0044】上式(23)〜(26)によるR色成分の合成
画像データC[i,j]は、撮像素子1によるR色成分の画
像データを有する上記(1)の画素位置に対し、撮像素子
1による画像データが配置される。また、撮像素子1に
よる画像データがない(2)〜(3)の画素位置、すなわち、
空白画素(空格子)に対しては、この空白画素から所定方
向に対して色が均一であると仮定し、この所定方向に存
在する撮像素子1による画像データR、撮像素子2によ
る画像データr、および画像データrの受光領域が広が
りを有する隣接列の画像データRを用いて補間量が算出
される。上記説明において所定の方向とは、縦方向、横
方向、45度(右斜め上)方向、135度(左斜め上)方向
であり、各々の方向の相関量がtt,yy,nuおよびnsとして
算出される。
【0045】合成回路6は、撮像素子1および撮像素子
2上の画素から読出される撮像信号について、両撮像素
子上で互いに対応するブロックの画素位置から読出され
た撮像信号ごとに上述した合成を行い、合成結果Yを出
力する。
【0046】上述した45度方向は空白画素から見て右
斜め上方向とし、135度方向は空白画素から見て左斜
め上方向としたが、上記各方向の代わりに、45度方向
を空白画素から見て左斜め下方向に、135度方向を空
白画素から見て右斜め下方向に定めてもよい。
【0047】また、注目するブロックごとに各方向に対
する相関量tt,yy,nuおよびnsを算出するために上式(1
9)〜(22)を用いたが、相関量の算出式は上式(19)
〜(22)に限定されるものではない。
【0048】さらにまた、上式(26)において、右上類
似の場合の補間量Ru11を算出する方法として、次式(2
7)または次式(28)を用いることもできる。
【数10】
【0049】以上説明した第三の実施の形態では次のよ
うな作用効果が得られる。撮像素子2側にOLPF52
を挿入したので、通常光成分による元画像および元画像
の1方向に1画素分ずれた異常光成分による画像とが加
算平均されて撮像素子2で撮像される。したがって、本
来はR色成分のデータが得られない図9における2行目
および4行目に対して、OLPF52の作用により撮像
素子2によるR色成分の画像データrが得られる。この
画像データrを用いてR色成分の画像データC[i,j]を
補間算出するので、より精度が高いR色成分の合成が可
能になり、高品位の画像が得られる。
【0050】上記の説明では、R色成分の合成画像デー
タC[i,j]を求める場合について説明したが、B色成分
の合成画像データを求めることもできる。この場合に
は、図4(a)の撮像素子1による画像データからB色の
画像データBを抽出し、図4(b)の撮像素子2による画
像データからB色の画像データbを抽出して、抽出され
た画像データを合成すればよい。この結果、より精度が
高いB色成分の合成が可能になり、高品位の画像が得ら
れる。
【0051】以上の説明では、R色成分の合成画像デー
タC[i,j]を直接求める場合について説明したが、R色
成分とG色成分との色差成分(R−G)に対して同様の計
算を行い、合成処理後の画像データ(R−G)に対して、
その位置に対応するG色成分の画像データGを加えてR
色成分の画像データを得るようにすることもできる。こ
の場合には、上式(23)〜(26)のRj,iに代えて
(Rj,i−Gj,i)を、rj,iに代えて(rj,i
−(Gj,i+Gj+1,i)/2)を代入すればよい。
【0052】また、以上の説明ではG色の合成画像デー
タB[i,j]を作り、この合成画像データB[i,j]を用いて
方向類似度を算出するようにしたが、合成画像データB
[i,j]の代わりに、上述した仮の画像データP[i,j]を用
いて方向類似度を算出するようにしてもよい。この場合
には、上式(19)〜(22)のB[i,j]に代えてP[i,j]を
代入する。
【0053】−第四の実施の形態− 第四の実施の形態は、第三の実施の形態で行われたR色
成分の画像データの合成と比較して、撮像素子2側のO
PLF52を省略し、カラーフィルタ102と異なる分
光感度を有するカラーフィルタ102Aが設けられる点
が異なる。図11は第四の実施の形態における分割光学
系5および撮像素子1,2の拡大図である。
【0054】図12はカラーフィルタを構成する分光フ
ィルタの分光特性を表す図である。(a)は撮像素子1側
に設けられているカラーフィルタ101を構成する分光
フィルタの特性図、(b)は撮像素子2側に設けられてい
るカラーフィルタ102Aを構成する分光フィルタの特
性図である。図12(a)において、カラーフィルタ10
1は、B色、G色およびR色に対してそれぞれ高い透過
率を有する3種の分光フィルタb(λ)、g(λ)、r(λ)が
組合わされている。また、図12(b)において、カラー
フィルタ102Aは、R色に対する透過率より低い透過
率をB色に対して有する分光フィルタn(λ)と、B色に
対する透過率より低い透過率をR色に対して有する分光
フィルタm(λ)とを有する。分光フィルタn(λ)およびm
(λ)の分光特性は、分光フィルタb(λ)およびr(λ)の加
重を変えた線形結合で表すことができる。なお、カラー
フィルタ102Aは、上記分光フィルタn(λ)およびm
(λ)に加えてG色に対して高い透過率を有する分光フィ
ルタg(λ)が組合わされるが、図12(b)では分光フィル
タg(λ)の特性を省略してある。
【0055】上述した各分光フィルタは、カラーフィル
タ101および102A上でそれぞれベイヤー配置され
る。したがって、撮像素子1および撮像素子2による撮
像信号の出力ならびが図13に示すような関係になる。
合成回路6は、両撮像素子1,2による撮像信号につい
て、対応する画素位置がそろうようにならべ替えて図1
4に示す画像データに変換する。図14において、(a)
は撮像素子1による画像データG、R、Bを表す図、
(b)は撮像素子2による画像データg、n、mを表す図
である。本実施の形態では、図14(a)の画像データか
らR色成分の画像データRを、図14(b)の画像データ
からn色およびm色成分の画像データnおよびmをそれ
ぞれ抽出して合成することにより、図14(c)に示す合
成後のR色の画像データD[i,j]、図14(d)に示す合成
後のB色の画像データE[i,j]を得る。
【0056】画像データの合成手順は、I:G色の合成画
像データA[i,j]を作る、II:G色の合成画像データA
[i,j]を用いて方向類似度を算出する、III:方向類似度
を用いてR色の合成画像データD[i,j]、およびB色の
合成画像データE[i,j]を算出することにより行われ
る。
【0057】G色の合成画像データA[i,j]の作成およ
び合成画像データA[i,j]を用いた方向類似度の算出
は、第一の実施の形態において説明した通りである。方
向類似度の算出は上式(3)〜(11)により行われる。G
色の仮の画像データP[i,j]に関して、座標(j,i)の位置
に存在する画素を注目画素として、注目画素および注目
画素に近接する画素のデータに縦方向、横方向、斜め右
上方向および斜め右下方向に類似性があるか否かが調べ
られる。座標(j,i)に関して縦方向の相関量ttが上式
(3)で算出され、座標(j,i)に関する横方向の相関量yy
が上式(4)で算出される。また、座標(j,i)に関する斜
め右上方向の相関量nuが上式(5)で算出され、座標(j,
i)に関する斜め右下方向の相関量nsが上式(6)で算出さ
れる。上式(3)〜(6)で算出される相関量tt〜nsは、各
方向におけるデータの類似性が悪いほど算出される値が
大きくなる。
【0058】各方向における相関量tt〜nsの平均mmが上
式(7)で算出され、算出された相関量の平均mmと各方向
の相関量tt〜nsとの差を上式(8)〜(11)により算出し
て各々の方向の加重係数tt1〜ns1が得られる。各方向の
加重係数tt1〜ns1を用いて各加重係数の和mm1が上式(1
2)により算出される。
【0059】上記の各加重係数tt1〜ns1および加重係数
の和mm1を用いて、R色の画像データD[i,j]およびB色
の画像データE[i,j]が以下のように合成される。上述
した分光特性を有するカラーフィルタ102Aが設けら
れた撮像素子2の出力値は、次式(29)、(30)で表す
ことができる。式中のRは、分光フィルタr(λ)が設け
られた場合に画素から出力される値である。式中のB
は、分光フィルタb(λ)が設けられた場合に画素から出
力される値である。
【数11】 ただし、Knr,Knb,Kmr,Kmbは分光フィルタn(λ)およびm
(λ)の分光特性により決定される係数である。
【0060】R色の合成画像データD[i,j]およびB色
の合成画像データE[i,j]は、撮像素子2によるn色の
画像データn、m色の画像データm、およびG色の仮の
画像データP[i,j]から算出された各加重係数tt1〜ns1
を用いて、次式(31)、(32)で表される。
【数12】 ただし、Rt,Ry,Ru,Rs,Bt,Ry,Bu,Bsは以下のように算出
される。
【0061】図15はn色の画像データnにおいて、注
目画素の座標(j,i)およびその周囲を表した図である。
縦方向類似に対するRtおよびBtは、図15において、座
標(j,i)の画像データnj,i、座標(j,i)の上下の座標
(j-1,i)および座標(j+1,i)における画像データBj−
1,iおよびBj+1,iの平均を用いて表された次式
(33)、(34)の連立方程式を解くことにより得られ
る。
【数13】
【0062】横方向類似に対するRyおよびByは、図15
において、座標(j,i)の画像データnj,i、座標(j,i)
の左右の座標(j,i-1)および座標(j,i+1)における画像デ
ータRj,i−1およびRj,i+1の平均を用いて表
された次式(35)、(36)の連立方程式を解くことによ
り得られる。
【数14】
【0063】右上方向類似に対するRuおよびBuは、図1
5において、座標(j,i)の画像データnj,i、座標(j,
i)の右上の座標(j-1,i+1)および左下の座標(j+1,i-1)に
おける画像データmj−1,i+1およびmj+1,i
−1の平均を用いて表された次式(37)、(38)の連立
方程式を解くことにより得られる。
【数15】
【0064】右下方向類似に対するRsおよびBsは、図1
5において、座標(j,i)の画像データnj,i、座標(j,
i)の右下の座標(j+1,i+1)および左上の座標(j-1,i-1)に
おける画像データmj+1,i+1およびmj−1,i
−1の平均を用いて表された次式(39)、(40)の連立
方程式を解くことにより得られる。
【数16】
【0065】合成回路6は、撮像素子1および撮像素子
2上の画素から読出される撮像信号について、両撮像素
子上で互いに対応する注目画素位置から読出された撮像
信号ごとに上述した合成を行い、合成結果Yを出力す
る。
【0066】上式(34)、(36)、(38)、(40)にお
いて、注目画素を挟む2つの画像データの平均値を式の
左辺においたが、平均値の代わりに注目画素を挟む2つ
の画像データの一方の画像データの値を左辺においても
よい。
【0067】以上説明した第四の実施の形態では、R色
およびB色をそれぞれ所定の比率で混色して透過する分
光フィルタn(λ)および分光フィルタm(λ)と、G色を透
過する分光フィルタg(λ)とをベイヤ配置したカラーフ
ィルタ102Aを撮像素子2に設けるようにした。分光
フィルタn(λ)およびm(λ)の分光特性は、それぞれB色
を透過する分光フィルタb(λ)、およびR色を透過する
分光フィルタr(λ)の加重を変えた線形結合で表され
る。したがって、カラーフィルタ102Aの作用によ
り、OPLFを用いずにB色成分およびR色成分のデー
タを同じ画素位置から得ることが可能になる。
【0068】たとえば、図15において、B色成分のデ
ータを有する1行目および3行目に対して撮像素子2に
よるR色成分を含んだ画像データmが得られる。画像の
横方向に類似性がある場合に、この画像データmを用い
て注目画素位置におけるR色成分の画像データD[i,j]
を補間算出するので、より精度が高いR色成分の合成が
可能になり、高品位の画像が得られる。同様に、図15
における2行目および4行目に対して撮像素子2による
B色成分を含んだ画像データnが得られる。この画像デ
ータnを用いて注目画素位置におけるB色成分の画像デ
ータE[i,j]を補間算出するので、より精度が高いB色
成分の合成が可能になり、高品位の画像が得られる。
【0069】以上の説明ではG色の仮の画像データP
[i,j]を用いて方向類似度を算出するようにしたが、画
像データP[i,j]の代わりに、上述した第一の実施の形
態による合成画像データA[i,j]を用いて方向類似度を
算出するようにしてもよい。この場合には、上式(3)〜
(6)のP[i,j]に代えてA[i,j]を代入する。
【0070】−第五の実施の形態− 第五の実施の形態は、第四の実施の形態で行われた画像
データの合成と比較して、撮像素子1側に分光フィルタ
g(λ)を有するカラーフィルタ101Bが設けられ、撮
像素子2側に次のカラーフィルタ102Bが設けられる
点が異なる。カラーフィルタ102Bは、t色成分に高
い透過率を有する分光フィルタt(λ)、s色成分に高い
透過率を有する分光フィルタs(λ)、t色に対する透過
率より低い透過率をs色に対して有する分光フィルタn'
(λ)、およびs色に対する透過率より低い透過率をt色
に対して有する分光フィルタm'(λ)が配置されたカラー
フィルタである。図16は第五の実施の形態における分
割光学系5および撮像素子1,2の拡大図である。
【0071】図17はカラーフィルタを構成する分光フ
ィルタの分光特性を表す図である。図17において、分
光フィルタt(λ)はG色より短い波長域で透過率が高く
なり、分光フィルタs(λ)はG色より長い波長域で透過
率が高くなる。なお、不図示の分光フィルタn'(λ)およ
びm'(λ)の分光特性は、それぞれ分光フィルタt(λ)お
よびs(λ)の加重を変えた線形結合で表すことができ
る。
【0072】カラーフィルタ101Bは、撮像素子1の
画素位置に対応して分光フィルタg(λ)が配置されてい
る。カラーフィルタ102Bは、撮像素子2の画素位置
に対応して上述した4種の分光フィルタn'(λ)、m'
(λ)、t(λ)およびs(λ)が組み合わせて配置されてい
る。このようなカラーフィルタ101B、102Bを通
して撮像された撮像素子1、撮像素子2による撮像信号
の出力ならびは、図18に示すような関係になる。合成
回路6は、両撮像素子1,2による撮像信号について、
対応する画素位置がそろうようにならべ替えて図19に
示す画像データに変換する。図19において、(a)は撮
像素子1による画像データGを表す図、(b)は撮像素子
2による画像データn'、m'、t、sを表す図である。
本実施の形態では、図19(a)の画像データGから方向
類似度を算出し、図19(b)の画像データからn'色、
m'色、t色およびs色成分の画像データをそれぞれ抽
出して合成することにより、図19(c)に示す合成後の
s色の画像データF[i,j]、および図19(d)に示す合成
後のt色の画像データH[i,j]を得る。
【0073】画像データの合成手順は、I:G色のデータ
G[i,j]を用いて方向類似度を算出する、II:方向類似度
を用いてs色の合成画像データF[i,j]およびt色の合
成画像データH[i,j]を算出することにより行われる。
【0074】G色の画像データG[i,j]を用いた方向類
似度の算出は、第一の実施の形態および第四の実施の形
態と同様に、上式(3)〜(11)により行われる。また、
算出された各方向の加重係数tt1〜ns1を用いて各加重係
数の和mm1が上式(12)により算出される。
【0075】上記の各加重係数tt1〜ns1および加重係数
の和mm1を用いて、s色の画像データF[i,j]およびt色
の画像データH[i,j]が以下のように合成される。上述
した分光特性を有するカラーフィルタ102Bが設けら
れた撮像素子2の出力値は、次式(41)〜(44)で表す
ことができる。式中のRは、分光フィルタs(λ)が設け
られた場合に画素から出力される値である。式中のB
は、分光フィルタt(λ)が設けられた場合に画素から出
力される値である。
【数17】 ただし、Ksr,Ksb,Ktr,Ktb,Knr,Knb,Kmr,Kmbは分光フィ
ルタs(λ)、t(λ)、n'(λ)およびm'(λ)の分光特性によ
り決定される係数である。
【0076】s色の合成画像データF[i,j]およびt色
の合成画像データH[i,j]は、撮像素子2によるn'色の
画像データn'、m'色の画像データm'、s色の画像デ
ータs、t色の画像データt、および撮像素子1による
G色の画像データGから算出された各加重係数tt1〜ns1
を用いて、次式(45)、(46)で表される。
【数18】 ただし、Rt,Ry,Ru,Rs,Bt,Ry,Bu,Bsは以下のように算出
される。
【0077】図20はn'色の画像データn'において、
注目画素の座標(j,i)およびその周囲を表した図であ
る。縦方向類似に対するRtおよびBtは、図20におい
て、座標(j,i)の画像データn'j,i、座標(j,i)の上
下の座標(j-1,i)および座標(j+1,i)における画像データ
tj−1,iおよびtj+1,iの平均を用いて表され
た次式(47)、(48)の連立方程式を解くことにより得
られる。
【数19】
【0078】横方向類似に対するRyおよびByは、図20
において、座標(j,i)の画像データn'j,i、座標(j,
i)の左右の座標(j,i-1)および座標(j,i+1)における画像
データsj,i−1およびsj,i+1の平均を用いて
表された次式(49)、(50)の連立方程式を解くことに
より得られる。
【数20】
【0079】右上方向類似に対するRuおよびBuは、図2
0において、座標(j,i)の画像データn'j,i、座標
(j,i)の右上の座標(j-1,i+1)および左下の座標(j+1,i-
1)における画像データm'j−1,i+1およびm'j+
1,i−1の平均を用いて算出される。この場合の方程
式は、上述した式(37)、(38)と同じである。ただ
し、nをn'、mをm'と読み替えて用いる。
【0080】右下方向類似に対するRsおよびBsは、図2
0において、座標(j,i)の画像データn'j,i、座標
(j,i)の右下の座標(j+1,i+1)および左上の座標(j-1,i-
1)における画像データm'j+1,i+1およびm'j−
1,i−1の平均を用いて算出される。この場合の方程
式は、上述した式(39)、(40)と同じである。ただ
し、nをn'、mをm'と読み替えて用いる。
【0081】合成回路6は、撮像素子1および撮像素子
2上の画素から読出される撮像信号について、両撮像素
子上で互いに対応する注目画素位置から読出された撮像
信号ごとに上述した合成を行い、合成結果Yを出力す
る。
【0082】上式(48)、(50)において、注目画素を
挟む2つの画像データの平均値を式の左辺においたが、
平均値の代わりに注目画素を挟む2つの画像データの一
方の画像データの値を左辺においてもよい。
【0083】以上説明した第五の実施の形態では、G色
を透過する分光フィルタg(λ)を有するカラーフィルタ
101Bを撮像素子1に設けるとともに、s色およびt
色をそれぞれ所定の比率で混色して透過する分光フィル
タn'(λ)および分光フィルタm'(λ)と、s色およびt色
をそれぞれ透過する分光フィルタs(λ)および分光フィ
ルタt(λ)とを組合わせたカラーフィルタ102Bを撮
像素子2に設けるようにした。分光フィルタn'(λ)およ
びm'(λ)の分光特性は、それぞれ分光フィルタs(λ)お
よびt(λ)の加重を変えた線形結合で表される。したが
って、カラーフィルタ102Bの作用により、OPLF
を用いずに異なる所定の色成分を同じ画素位置から得る
ことが可能になる。また、カラーフィルタ101Bの作
用により、撮像素子1の全ての画素位置でG色成分のデ
ータが得られるから、撮像素子1による出力を用いて方
向類似度を算出することができる。この結果、第四の実
施の形態と同様に、より精度が高い色成分の合成が可能
になり、高品位の画像が得られる。
【0084】−第六の実施の形態− 第六の実施の形態は、第五の実施の形態と比較して、撮
像素子2側に設けられるカラーフィルタが異なる。撮像
素子2側に設けられるカラーフィルタ102Cは、B色
を透過する分光フィルタb(λ)と、R色を透過する分光
フィルタr(λ)と、R色およびB色を所定の比率で混色
して透過する分光フィルタp(λ)とが配置されている。
図21は、分光フィルタp(λ)の分光特性を表す図であ
る。また、図22の(a)は、撮像素子1による画像デー
タGを表す図、(b)はカラーフィルタ102Cを通して
撮像素子2で撮像され、合成回路6により撮像素子1お
よび2の対応する画素位置がそろうようにならべ替えら
れた画像データR、B、Mを表す図である。RはR色の
データ、BはB色のデータ、MはR色およびB色の混色
データである。
【0085】第六の実施の形態では、撮像素子1による
図22(a)の画像データGから方向類似度を算出し、図
22(b)の画像データからR色、B色、混色されたM色
成分の画像データをそれぞれ抽出して合成することによ
り、図22(c)に示す合成後のR色の画像データK[i,
j]、および図22(d)に示す合成後のB色の画像データ
L[i,j]を得る。
【0086】画像データの合成手順は、I:G色のデータ
G[i,j]を用いて方向類似度を算出する、II:方向類似度
を用いてR色の合成画像データK[i,j]、およびB色の
合成画像データL[i,j]を算出することにより行われ
る。
【0087】図22(b)において、注目画素に対して縦
方向、横方向、右上左下方向および右下左上方向のいず
れの方向についても、隣接する2画素のうち少なくとも
1画素は注目画素の色成分と異なる色成分である。した
がって、RとBデータ、RとMデータおよびMとBデー
タのいずれかの組合わせを得ることができる。得られた
組合わせを色情報として、方向類似度が高い場合のR色
の画像データ、B色の画像データを得ることができる。
第五の実施の形態における上式(41)にKsb=0、上式
(42)にKtr=0を代入すればよい。
【0088】以上の第一〜第六の実施の形態ではデジタ
ルスチルカメラについて説明したが、上述した合成処理
をソフトウエアの形態でCD−ROMやフロッピデイス
クなどの記録媒体に画像処理プログラムとして格納し、
パソコンで画像処理する際に使用することもできる。こ
の場合、撮像素子1および2から出力された画像信号に
基づいて、デジタル化された両画像データを大容量の画
像データ用記録媒体にそれぞれ記録し、この記録媒体を
パソコンにセットして両画像データを取込んだ上で、上
記画像処理プログラムにより上述のような合成処理を行
うようにする。
【0089】上述した画像処理プログラムが記録された
記録媒体から画像処理プログラムをパソコンで読み込む
代わりに、インターネットなどの伝送媒体を利用して上
述した画像処理プログラムを伝送してもよい。この場合
には、伝送された画像処理プログラムをパソコンで読み
込んだ上で上述のような合成処理をパソコンで行うよう
にする。
【0090】特許請求の範囲における各構成要素と、発
明の実施の形態における各構成要素との対応について説
明すると、撮像素子1および2が撮像装置に、合成回路
6が方向性検出手段、合成手段、第1のデータ配列手
段、第2のデータ配列手段および第3のデータ配列手段
に、カラーフィルタ101,102が色フィルタに、G
色が第1の色に、R色およびs色が第2の色に、撮像素
子1によるG色の画像データG、仮の画像データPおよ
び仮の画像データQが第1の画像データに、撮像素子2
によるG色の画像データgおよび撮像素子1によるR色
の画像データRが第2の画像データに、撮像素子2によ
るR色の画像データrが第3の画像データに、t色およ
びB色が第3の色に、OLPF52がぼかし手段に、カ
ラーフィルタ101および101Bが第1の色フィルタ
に、カラーフィルタ102Aおよび102Bが第2の色
フィルタに、n、n'、m、m'色が混色に、それぞれ対
応する。
【0091】
【発明の効果】以上詳細に説明したように請求項1〜1
1の発明では、同一の被写体像を撮像した少なくとも2
つの撮像装置による撮像データを合成する場合に、少な
くとも一方の撮像データを用いてデータの類似の方向性
を検出し、検出された方向性を用いて上記2つの撮像デ
ータを合成するようにした。したがって、たとえば、2
つの撮像装置間の位置ずれ、および2つの撮像装置間の
ゲインの相違に起因して合成画像に生じる格子状のノイ
ズの発生を防止することができる。この結果、高品位の
合成画像を得ることが可能になる。
【0092】とくに、請求項6〜7の発明では、一方の
撮像装置に1画素分の像ぼかし効果を与えるようにした
ので、たとえば、ベイヤー配列による原色系の色フィル
タを用いてカラー画像を撮像する場合に、像ぼかし効果
がないと本来空白となる画素位置に対して色データを得
ることが可能になる。この結果、G色に比べて低密度の
R色およびB色成分の画像を高品位に合成することがで
きる。
【0093】また、請求項10の発明では、混色成分を
透過する色フィルタを用いてカラー撮像を行うようにし
た。たとえば、R色およびB色の混色を例にとれば、混
色成分を透過しない色フィルタを用いるとR色およびB
色のいずれか一方が空白となる画素位置に対して混色デ
ータを得ることが可能になる。この結果、G色に比べて
低密度のR色およびB色成分の画像を高品位に合成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態による電子スチルカメラの概
要を説明するブロック図である。
【図2】図1の分割光学系および撮像素子の拡大図であ
る。
【図3】撮像信号の鏡像関係を説明する図である。
【図4】第一の実施の形態による(a)撮像素子1による
画像データGを表す図、(b)撮像素子2による画像デー
タgを表す図、(c)合成後のG色成分の画像データA[i,
j]を表す図である。
【図5】仮の画像データP[i,j]を表す図である。
【図6】撮像素子の奇数列および偶数列を説明する図で
ある。
【図7】第二の実施の形態による分割光学系および撮像
素子の拡大図である。
【図8】第二の実施の形態による(a)撮像素子1による
画像データGを表す図、(b)撮像素子2による画像デー
タgを表す図である。
【図9】第三の実施の形態による(a)撮像素子1からR
色の画像データRを抽出した図、(b)撮像素子2からR
色の画像データrを抽出した図、(c)補間算出されたR
色の画像データC[i,j]を表す図である。
【図10】注目するブロックを構成する画素位置を説明
する図である。
【図11】第四の実施の形態による分割光学系および撮
像素子の拡大図である。
【図12】第四の実施の形態による(a)カラーフィルタ
101の分光フィルタの分光特性を表す図、(b)カラー
フィルタ102Aの分光フィルタの分光特性を表す図で
ある。
【図13】撮像信号の出力ならびを説明する図である。
【図14】第四の実施の形態による(a)撮像素子1によ
る画像データを表す図、(b)撮像素子2による画像デー
タを表す図、(c)合成後のR色の画像データD[i,j]を表
す図、(d)合成後のB色の画像データE[i,j]を表す図で
ある。
【図15】注目画素の座標およびその周囲を表す図であ
る。
【図16】第五の実施の形態による分割光学系および撮
像素子の拡大図である。
【図17】第五の実施の形態によるカラーフィルタを構
成する分光フィルタの分光特性を表す図である。
【図18】撮像信号の出力ならびを説明する図である。
【図19】第五の実施の形態による(a)撮像素子1によ
る画像データを表す図、(b)撮像素子2による画像デー
タを表す図、(c)合成後のs色の画像データF[i,j]を表
す図、(d)合成後のt色の画像データH[i,j]を表す図で
ある。
【図20】注目画素の座標およびその周囲を表す図であ
る。
【図21】第六の実施の形態によるカラーフィルタを構
成する分光フィルタの分光特性を表す図である。
【図22】第六の実施の形態による(a)撮像素子1によ
る画像データを表す図、(b)撮像素子2による画像デー
タを表す図、(c)合成後のR色の画像データK[i,j]を表
す図、(d)合成後のB色の画像データL[i,j]を表す図で
ある。
【符号の説明】
1,2…撮像素子、 3…レンズ、4…
絞り、 5…分割光学系、6…
合成回路、 7…制御部、8…画像
処理回路、 9…記憶回路、52…OL
PF、101,101B,102,102A,102B…カ
ラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 BA29 CA01 CA12 CA16 CB01 CB12 CB16 CD06 CE02 CE04 CE06 CE08 CE11 CH09 CH11 DB02 DB06 DC08 5C022 AA13 AB37 AB68 AC42 AC69 CA02 5C065 AA03 BB22 BB26 BB48 CC01 CC08 DD01 EE06 GG13 GG18 GG21 GG27 GG32 GG35 5C076 AA19 AA21 AA32 BA01 BA06 BB04 5C079 HB01 JA13 JA23 LA24 LA28 LA40 MA11 NA02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の撮像装置で同一の被写体像を撮像
    し、少なくとも2つの前記撮像装置から出力された撮像
    データを合成して被写体像を得る多板式撮像装置におい
    て、 前記2つの撮像装置のいずれか一方から出力された撮像
    データ、および前記2つの撮像装置の双方から出力され
    た撮像データのいずれかを用いて類似の方向性を検出す
    る方向性検出手段と、 前記方向性検出手段により検出された方向性を用いて前
    記2つの撮像装置による2つの撮像データに基づいた合
    成画像を作成する合成手段とを備えることを特徴とする
    多板式撮像装置。
  2. 【請求項2】複数の撮像装置で同一の被写体像を撮像
    し、少なくとも2つの前記撮像装置から出力された撮像
    データを合成して被写体像を得る多板式撮像装置におい
    て、 前記2つの撮像装置にそれぞれ設けられ、少なくとも第
    1の色を透過する色フィルタと、 前記2つの撮像装置の一方による第1の色成分の画素デ
    ータを二次元に配列して第1の画像データを作成する第
    1のデータ配列手段と、 前記第1の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    2つの撮像装置の他方による前記第1の色成分の画素デ
    ータを二次元に配列して第2の画像データを作成する第
    2のデータ配列手段と、 前記第1の画像データおよび前記第2の画像データの少
    なくとも一方を用いてデータの類似の方向性を検出する
    方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第1の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第1の画像データの値と
    し、前記第1の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第1の画像データの値およ
    び前記第1の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第2の画像デ
    ータの値および前記第2の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第1の画像データの値と前記第2の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値のいずれかの値とする
    ように前記第1および第2の画像データを合成する合成
    手段とを備えることを特徴とする多板式撮像装置。
  3. 【請求項3】複数の撮像装置で同一の被写体像を撮像
    し、少なくとも2つの前記撮像装置から出力された撮像
    データを合成して被写体像を得る多板式撮像装置におい
    て、 前記2つの撮像装置にそれぞれ設けられ、少なくとも第
    1の色を透過する色フィルタと、 前記2つの撮像装置の一方による第1の色成分の画素デ
    ータを二次元に配列して第1の画像データを作成する第
    1のデータ配列手段と、 前記第1の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    2つの撮像装置の他方による前記第1の色成分の画素デ
    ータを二次元に配列して第2の画像データを作成する第
    2のデータ配列手段と、 前記第1の画像データおよび前記第2の画像データの少
    なくとも一方を用いてデータの類似の方向性を検出する
    方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第1の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第1の画像データの値と
    し、前記第1の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第1の画像データの値およ
    び前記第1の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第2の画像デ
    ータの値および前記第2の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第1の画像データの値と前記第2の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値の少なくとも2つの値
    を用いた加重平均値とするように前記第1および第2の
    画像データを合成する合成手段とを備えることを特徴と
    する多板式撮像装置。
  4. 【請求項4】複数の撮像装置で同一の被写体像を撮像
    し、少なくとも2つの前記撮像装置から出力された撮像
    データを合成して被写体像を得る多板式撮像装置におい
    て、 前記2つの撮像装置にそれぞれ設けられ、少なくとも第
    1の色および第2の色を透過する色フィルタと、 前記2つの撮像装置の少なくとも一方による第1の色成
    分の画素データを二次元に配列して第1の画像データを
    作成する第1の画像データ配列手段と、 前記2つの撮像装置の一方による第1の色成分の画素デ
    ータより低密度な第2の色成分の画素データを二次元に
    配列して第2の画像データを作成する第2のデータ配列
    手段と、 前記第2の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    2つの撮像装置の他方による前記第2の色成分の画素デ
    ータを二次元に配列して第3の画像データを作成する第
    3のデータ配列手段と、 前記第1の画像データを用いてデータの類似の方向性を
    検出する方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第2の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第2の画像データの値と
    し、前記第2の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第2の画像データの値およ
    び前記第2の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第3の画像デ
    ータの値および前記第3の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第2の画像データの値と前記第3の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値のいずれかの値とする
    ように前記第2および第3の画像データを合成する合成
    手段とを備えることを特徴とする多板式撮像装置。
  5. 【請求項5】複数の撮像装置で同一の被写体像を撮像
    し、少なくとも2つの前記撮像装置から出力された撮像
    データを合成して被写体像を得る多板式撮像装置におい
    て、 前記2つの撮像装置にそれぞれ設けられ、少なくとも第
    1の色および第2の色を透過する色フィルタと、 前記2つの撮像装置の少なくとも一方による第1の色成
    分の画素データを二次元に配列して第1の画像データを
    作成する第1の画像データ配列手段と、 前記2つの撮像装置の一方による前記第1の色成分の画
    素データより低密度な第2の色成分の画素データを二次
    元に配列して第2の画像データを作成する第2のデータ
    配列手段と、 前記第2の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    2つの撮像装置の他方による前記第2の色成分の画素デ
    ータを二次元に配列して第3の画像データを作成する第
    3のデータ配列手段と、 前記第1の画像データを用いてデータの類似の方向性を
    検出する方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第2の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第2の画像データの値と
    し、前記第2の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第2の画像データの値およ
    び前記第2の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第3の画像デ
    ータの値および前記第3の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第2の画像データの値と前記第3の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値の少なくとも2つの値
    を用いた加重平均値とするように前記第2および第3の
    画像データを合成する合成手段とを備えることを特徴と
    する多板式撮像装置。
  6. 【請求項6】第1および第2の撮像装置を有する複数の
    撮像装置で同一の被写体像を撮像し、前記第1および第
    2の撮像装置から出力された撮像データを合成して被写
    体像を得る多板式撮像装置において、 前記第1および第2の撮像装置にそれぞれ設けられ、少
    なくとも第1の色および第2の色を透過する色フィルタ
    と、 前記第2の撮像装置に設けられ、1画素分の像ぼかし効
    果を与えるぼかし手段と、 前記第1の撮像装置による第1の色成分の画素データお
    よび前記第2の撮像装置による第1の色成分の画素デー
    タを二次元に配列して第1の画像データを作成する第1
    の画像データ配列手段と、 前記第1の撮像装置による前記第1の色成分の画素デー
    タより低密度な第2の色成分の画素データを二次元に配
    列して第2の画像データを作成する第2のデータ配列手
    段と、 前記第2の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    第2の撮像装置による前記第2の色成分の画素データを
    二次元に配列して第3の画像データを作成する第3のデ
    ータ配列手段と、 前記第1の画像データを用いて少なくとも3方向につい
    てデータの類似の方向性を検出する方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第2の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第2の画像データの値と
    し、前記第2の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第2の画像データの値およ
    び前記第2の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第3の画像デ
    ータの値および前記第3の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第2の画像データの値と前記第3の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値のいずれかの値とする
    ように前記第2および第3の画像データを合成する合成
    手段とを備えることを特徴とする多板式撮像装置。
  7. 【請求項7】第1および第2の撮像装置を有する複数の
    撮像装置で同一の被写体像を撮像し、前記第1および第
    2の撮像装置から出力された撮像データを合成して被写
    体像を得る多板式撮像装置において、 前記第1および第2の撮像装置にそれぞれ設けられ、少
    なくとも第1の色および第2の色を透過する色フィルタ
    と、 前記第2の撮像装置に設けられ、1画素分の像ぼかし効
    果を与えるぼかし手段と、 前記第1の撮像装置による第1の色成分の画素データお
    よび前記第2の撮像装置による第1の色成分の画素デー
    タを二次元に配列して第1の画像データを作成する第1
    の画像データ配列手段と、 前記第1の撮像装置による前記第1の色成分の画素デー
    タより低密度な第2の色成分の画素データを二次元に配
    列して第2の画像データを作成する第2のデータ配列手
    段と、 前記第2の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    第2の撮像装置による前記第2の色成分の画素データを
    二次元に配列して第3の画像データを作成する第3のデ
    ータ配列手段と、 前記第1の画像データを用いて少なくとも3方向につい
    てデータの類似の方向性を検出する方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第2の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第2の画像データの値と
    し、前記第2の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第2の画像データの値およ
    び前記第2の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第3の画像デ
    ータの値および前記第3の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第2の画像データの値と前記第3の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値の少なくとも2つの値
    を用いた加重平均値とするように前記第2および第3の
    画像データを合成する合成手段とを備えることを特徴と
    する多板式撮像装置。
  8. 【請求項8】第1および第2の撮像装置を有する複数の
    撮像装置で同一の被写体像を撮像し、前記第1および第
    2の撮像装置から出力された撮像データを合成して被写
    体像を得る多板式撮像装置において、 前記第1および第2の撮像装置にそれぞれ設けられ、少
    なくとも第1の色および第2の色を透過する色フィルタ
    と、 前記第2の撮像装置に設けられ、1画素分の像ぼかし効
    果を与えるぼかし手段と、 前記第1の撮像装置による第1の色成分の画素データを
    二次元に配列して第1の画像データを作成する第1のデ
    ータ配列手段と、 前記第1の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    第2の撮像装置による前記第1の色成分の画素データを
    二次元に配列して第2の画像データを作成する第2のデ
    ータ配列手段と、 前記第1の画像データおよび前記第2の画像データの少
    なくとも一方を用いて少なくとも3方向についてデータ
    の類似の方向性を検出する方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第1の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第1の画像データの値と
    し、前記第1の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第1の画像データの値およ
    び前記第1の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第2の画像デ
    ータの値および前記第2の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第1の画像データの値と前記第2の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値のいずれかの値とする
    ように前記第1および第2の画像データを合成する合成
    手段とを備えることを特徴とする多板式撮像装置。
  9. 【請求項9】第1および第2の撮像装置を有する複数の
    撮像装置で同一の被写体像を撮像し、前記第1のおよび
    第2の撮像装置から出力された撮像データを合成して被
    写体像を得る多板式撮像装置において、 前記第1および第2の撮像装置にそれぞれ設けられ、少
    なくとも第1の色および第2の色を透過する色フィルタ
    と、 前記第2の撮像装置に設けられ、1画素分の像ぼかし効
    果を与えるぼかし手段と、 前記第1の撮像装置による第1の色成分の画素データを
    二次元に配列して第1の画像データを作成する第1のデ
    ータ配列手段と、 前記第1の画像データと異なる画素位置に関して、前記
    第2の撮像装置による前記第1の色成分の画素データを
    二次元に配列して第2の画像データを作成する第2のデ
    ータ配列手段と、 前記第1の画像データおよび前記第2の画像データの少
    なくとも一方を用いて少なくとも3方向についてデータ
    の類似の方向性を検出する方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記第1の画像データが存
    在する位置に対しては、前記第1の画像データの値と
    し、前記第1の画像データが空白となる位置に対して
    は、前記方向性検出手段で検出された方向性に応じて、
    (1)前記空白位置近傍の前記第1の画像データの値およ
    び前記第1の画像データの値を用いて算出された値のい
    ずれか一方の値、(2)前記空白位置近傍の第2の画像デ
    ータの値および前記第2の画像データの値を用いて算出
    された値のいずれか一方の値、(3)前記空白画素位置近
    傍の前記第1の画像データの値と前記第2の画像データ
    の値の双方を用いて算出された値の少なくとも2つの値
    を用いた加重平均値とするように前記第1および第2の
    画像データを合成する合成手段とを備えることを特徴と
    する多板式撮像装置。
  10. 【請求項10】第1および第2の撮像装置を有する複数
    の撮像装置で同一の被写体像を撮像し、前記第1および
    第2の撮像装置から出力された撮像データを合成して被
    写体像を得る多板式撮像装置において、 前記第1の撮像装置に設けられ、少なくとも第1の色を
    透過する第1の色フィルタと、 前記第2の撮像装置に設けられ、少なくとも第2の色、
    第3の色および前記第2の色と前記第3の色とを所定の
    比率で透過する第2の色フィルタと、 前記第1の色フィルタを通して撮像された第1の色成分
    の画素データを二次元に配列して第1の画像データを作
    成する第1のデータ配列手段と、 前記第2の色フィルタを通して撮像された前記第2の色
    成分、前記第3の色成分および前記第2の色と前記第3
    の色との混色成分の画素データを二次元に配列して第2
    の画像データを作成する第2のデータ配列手段と、 前記第1の画像データを用いて少なくとも3方向につい
    てデータの類似の方向性を検出する方向性検出手段と、 注目する画素位置に関して、前記方向性検出手段で検出
    された方向性に応じて、前記注目画素位置近傍の前記第
    2の画像データの前記第2の色成分の値、前記第3の色
    成分の値および前記混色成分の値のうち少なくとも2つ
    の値を用いて、前記第2の画像データを前記所定の比率
    に応じて前記第2の色成分の画像データと前記第3の色
    成分の画像データとに分解および補間する合成手段とを
    備えることを特徴とする多板式撮像装置。
  11. 【請求項11】複数の撮像装置で同一の被写体像を撮像
    した少なくとも2つの画像データに対し、前記2つの画
    像データのいずれか一方、および前記2つの画像データ
    の双方のいずれかを用いて類似の方向性を検出する方向
    性検出処理と、 前記方向性検出処理により検出された方向性を用いて前
    記2つの画像データに基づいた合成画像を作成する合成
    処理と行うプログラムが格納されていることを特徴とす
    る画像データ処理用記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005244399A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Olympus Corp 障害物認識補助装置
EP1761071A1 (de) * 2005-08-29 2007-03-07 Stueckler Gerd Verfahren zur Aufnahme eines Bildes und Digitalkamera
JP2013175807A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Nikon Corp 撮像装置
JP2017118197A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、および撮像装置

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