JP2001215177A - 変位履歴確認センサ - Google Patents

変位履歴確認センサ

Info

Publication number
JP2001215177A
JP2001215177A JP2000025536A JP2000025536A JP2001215177A JP 2001215177 A JP2001215177 A JP 2001215177A JP 2000025536 A JP2000025536 A JP 2000025536A JP 2000025536 A JP2000025536 A JP 2000025536A JP 2001215177 A JP2001215177 A JP 2001215177A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deformation
displacement
counter
level
projection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000025536A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Tsuji
靖彦 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2000025536A priority Critical patent/JP2001215177A/ja
Publication of JP2001215177A publication Critical patent/JP2001215177A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り返して変形する部材の変形量の頻度分
布、最大変形量、および残留変形量を検知して、この部
材の損傷状態をより正確に判定することが可能な変位履
歴確認センサを提供する。 【解決手段】 リンク材14のせん断変形に応じて往復
動する変位部材24に突起24aを設ける。突起24a
を収容するように設けられた筒状のカウンタ保持部材2
6に複数のカウンタ装置28を設ける。カウンタ装置2
8は、カウンタ保持部材26の内壁面から突出するボー
ル、所定角刻みで回転するカウンタ歯車、および、両端
においてボールおよびカウンタ歯車の歯に係合する軸部
材を備える。突起24aがカウンタ装置28を通過する
と、突起24aがボールを押し上げてカウンタ歯車を回
転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変位履歴確認セン
サに係り、特に、被評価部材の変位の履歴に基づいてそ
の損傷状態を確認するうえで好適な変位履歴確認センサ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、地震時に建物の揺れを抑える
装置として、鋼材の塑性変形を利用したダンパー装置が
知られている。このダンパー装置は、建物の架構または
架構に組み込まれる耐震要素の一部に低降伏点鋼からな
る部材(リンク材)を設け、建物が揺れた際に、その揺
れに応じてリンク材を降伏させることにより、地震のエ
ネルギーを吸収するものである。このようにリンク材は
建物の揺れに応じて繰り返し塑性変形するため、リンク
材の損傷状態を適切に評価して、破損が起きる前に交換
等の措置を講ずることが必要である。
【0003】リンク材の損傷状態を評価する手法とし
て、リンク材の累積変形量が所定値に達するとリンク材
が破損するという知見に基づき、累積変位メータと称さ
れる変位メータを用いてリンク材の累積変形量を検出す
る方法が知られている。累積変位メータは、リンク材の
変形に応じて回転できるように構成された回転部と、こ
の回転部の回転を一方向に規制する爪部とを供えてお
り、回転部はリンク材の一の向きの変形量に応じた角度
だけ回転する。従って、累積変位メータによれば、回転
部の回転角を目視で読み取ることにより、リンク材の累
積変形量を検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リンク材の
損傷状態は、その累積変形量のみならず、種々のレベル
への変形の頻度、最大変形量、および残留変形量にも依
存する。しかしながら、累積変位メータを用いる手法
は、累積変形量しか検出できないため、リンク材の損傷
状態を正確に判定するうえで必ずしも最適なものではな
かった。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、繰り返して変形する部材の累積変形量のみなら
ず、種々のレベルへの変形の頻度、最大変形量、及び残
留変形量をも検出することで、この部材の損傷状態を正
確に判定することが可能な変位履歴確認センサを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、被評価部材の変形に追従して変位する
変位部材と、この変位部材が複数の所定位置を通過する
回数を夫々カウントする通過回数カウント手段とを備え
る変位履歴確認センサにより達成される。
【0007】請求項1記載の発明において、変位部材は
被評価部材の変形に連動して変位するため、変位部材が
各所定位置を通過する回数は、被評価部材の変形量が、
各所定位置に対応する各レベルを通過する回数に相当す
る。したがって、通過回数カウント手段によるカウント
値により、被評価部材の変形量の頻度分布を求めること
ができると共に、この頻度分布より被評価部材の変形量
の最大値を求めることができる。更に、変形量の頻度分
布より被評価部材の累積変形量を求めることもできる。
また、被評価部材が変形した後、変形量がゼロに戻る場
合には、被評価部材の変形量は、各レベルを往復2回通
過することになるため、各レベルの通過頻度は偶数とな
る。これに対して、被評価部材の変形量がゼロに戻らず
残留変形が生ずる場合には、残留変形量より小さなレベ
ルはその残留変形が生ずる直前に片道1回しか通過しな
いので、これらのレベルの通過回数は奇数となる。した
がって、通過回数のカウント値が奇数となるレベルか
ら、被評価部材の残留変形量を求めることができる。
【0008】また、請求項2に記載する如く、請求項1
記載の変位履歴確認センサにおいて、前記通過回数検出
手段は、前記複数の所定位置に夫々対応して設けられ、
対応する前記所定位置を前記変位部材が通過する毎に反
応する複数の反応手段と、各反応手段の反応回数をカウ
ントするカウント手段とを含むこととしてもよい。
【0009】また、請求項3に記載する如く、請求項2
記載の変位履歴確認センサにおいて、前記複数の反応手
段は、夫々に対応する前記所定位置を前記変位部材が通
過する毎に前記変位部材によって押される複数の検知部
材であり、前記カウント手段は、各検知部材が押された
回数をカウントすることとしてもよい。
【0010】更に、請求項4に記載する如く、請求項2
記載の変位履歴確認センサにおいて、前記複数の反応手
段は、夫々、光検出手段を備え、各光検出手段は、対応
する前記所定位置を前記変位部材が通過する毎に当該光
検出手段への光の入射強度が変化するように構成されて
おり、前記カウント手段は前記各光検出手段による検出
値の変化回数をカウントすることとしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。本実施形態では、本発明に
係る変位履歴確認センサによって、建物の揺れを抑える
ダンパー装置のリンク材の損傷状態を判定する。
【0012】図1は、本発明が適用されるダンパー装置
10を表す立面図である。図1に示す如く、ダンパー装
置10は、リンク材14と、一対のブレース16とを備
えている。リンク材14は、建物の架構やブレース16
に比べて低い降伏点を有する材料(例えば低降伏点鋼)
よりなる板状の部材である。リンク材14の一端は下部
の梁18に連結されており、また、他端は各ブレース1
6の下端部に連結されている。ブレース16は斜め上方
へ互いに対称に伸び、それらの他端において上部の梁2
0の両脇部に連結されている。このように、ダンパー装
置10はY型のブレースダンパとして構成されている。
リンク材14には、変位履歴確認センサ22が取り付け
られている。
【0013】上記したダンパー装置10によれば、地震
によって建物が揺れると、リンク材14に繰り返し横方
向の塑性変形が生ずることで、地震のエネルギーが吸収
される。なお、リンク材14およびブレース16の配置
は図1に示すものに限らず、例えば、図1に示す配置を
上下反転させてもよい。
【0014】本実施形態では、公知のMANSON−C
OFFIN則およびMINER則に基づいて、変位履歴
確認センサ22によりリンク材14の損傷状態を判定す
る。
【0015】MANSON−COFFIN則とは、部材
のせん断変形角の大きさをδ-s、・・・,δ-2,δ-1,
δ1,δ2,・・・,δsとレベル分けし、部材に単一の
レベルδiでの繰り返し変形が生じた場合に、その部材
に亀裂が生ずるまでの繰り返し変形回数をNiとしたと
き、 δi・Ni=C ・・・(1) (ただし、kおよびCは部材の断面寸法に応じて定まる
定数)が成立するというものである。なお、δの添え字
の符号はせん断変形の向きに対応している。
【0016】また、MINER則とは、部材に種々のレ
ベルの変形が繰り返し生じた場合において、各レベルδ
iの変形の頻度をniとしたとき、 D=Σ(ni/Ni) ・・・(2) で定義される判定値Dが1以上になると、部材に損傷が
生ずるおそれがあり交換が必要であるというものであ
る。
【0017】本実施形態では、予め各レベルδiの値を
設定して(1)式より各Niの値を求めておく。そし
て、変位履歴確認センサ22により、リンク材14のせ
ん断変形角が各レベルδiを通過する回数をカウント
し、カウントされた回数から頻度niの値を求めたうえ
で(2)式を用いて判定値Dを算出する。この判定値D
の値に基づいて、リンク材14の損傷状態(つまり、リ
ンク材14を交換する必要があるか否か)を判定する。
例えば、リンク材14に図2に示すような変化パターン
でせん断変形が生じたとすると、図3に示すように、各
レベルδiへの変形の頻度niを求め、求められたniよ
り(2)式に基づいてリンク材14の損傷状態を判定す
るのである。
【0018】以下、変位履歴確認センサ22について詳
細に説明する。図4は、変位履歴確認センサ22の概略
構成図である。図4に示す如く、変位履歴確認センサ2
2は棒状の変位部材24を備えている。変位部材24
は、図示しないガイド部材により長手方向(図4におけ
る左右方向)に変位可能に保持されている。変位部材2
4の外周面には突起24aが設けられている。変位部材
24の一端(図4における右端)はリンク材14の上端
部に連結されている。したがって、リンク材14にせん
断変形が生ずると、変位部材24はリンク材14の変形
量に応じて長手方向に変位する。
【0019】変位履歴センサ22は、また、筒状のカウ
ンタ保持部材26を備えている。カウンタ保持部材26
は、その内部に変位部材24の突起24aが収容され、
かつ、突起24aの先端がカウンタ保持部材26の内壁
面と接触し又は極く僅かな隙間を隔てるように配置され
ている。なお、カウンタ保持部材26の断面形状は矩
形、円形など任意の形状であってよい。
【0020】カウンタ保持部材26には、複数(本例で
は4個)のカウンタ装置28-1〜28-4が設けられてい
る。カウンタ装置28-1〜28-4は、カウンタ保持部材
26の所定の基準位置に関して対称な位置に配置されて
いる。なお、カウンタ装置28-1〜28-4を区別しない
場合は、カウンタ装置28と表す。
【0021】カウンタ保持部材26は、リンク材14に
せん断変形が生じていない状態で、変位部材24の突起
24aがカウンタ保持部材26の上記基準位置(つま
り、中央の2つのカウンタ装置28-2、28-3の間の中
央)に位置するように配置されている。そして、カウン
タ装置28-1〜28-4の上記基準位置からの距離は、そ
れぞれ、リンク材14にレベルδ-2,δ-1,δ1,δ2の
せん断変形が生じた際の変位部材24の変位量に等しく
なるように設定されている。なお、本実施形態では、4
個のカウンタ装置28-1〜28-4が設けられ、4つのレ
ベルδ-2、δ-1、δ1、δ2のせん断変形の頻度を求め
る場合について説明するが、カウンタ装置28の個数
(つまり、頻度を求めるべきせん断変形のレベルδiの
レベル数)はこれに限られるものではない。
【0022】図5は、カウンタ装置28の構成の一例を
示す拡大図である。図5に示す如く、カウンタ装置28
は、カウンタ保持部材26に設けられた取付穴30に取
り付けられている。取付穴30は、カウンタ保持部材2
6の壁面を貫通し、その内側開口部の近傍において縮径
されている。取付穴30の内部には、ボール32および
スプリング34が配設されている。
【0023】ボール32は、取付穴30の内側開口径よ
りも大きな外径を有している。また、スプリング34
は、ボール32をカウンタ保持部材26の内向きに付勢
している。このため、ボール32は、スプリング34の
付勢力により取付穴30の内周側開口部へ押し付けら
れ、その一部をカウンタ保持部材26の内壁面から突出
させた状態で保持されている。また、ボール部材32に
は、取付穴30の軸方向に伸びる軸部材36が連結され
ている。
【0024】カウンタ装置28は、また、カウンタ歯車
38を備えている。カウンタ歯車38の外周面には所定
角間隔で歯38aが形成されている。カウンタ歯車38
は、歯38aの形成間隔に等しい角度刻みで回転するよ
うに構成されており、カウンタ保持部材26の外周面に
取り付けられた支持部材40によって支持されている。
カウンタ歯車38の歯38aには、軸部材36の端面が
係合している。
【0025】上記したカウンタ装置28の構成によれ
ば、リンク材14のせん断変形に伴って、例えば、変位
部材24が図4中左向きに変位して突起24aがカウン
タ装置28-2を通過する際、突起24aがボール32を
押し上げる。これに連動して、軸部材36がカウンタ歯
車38の歯を押し上げ、カウンタ歯車38を所定角度だ
け回転させる。したがって、カウンタ装置28-1〜28
-4の各カウンタ歯車38の回転角を目視により又は電気
的に検知することで、突起24aがカウンタ装置28-1
〜28-4を通過した回数を夫々カウントすることができ
る。上述の如く、各カウンタ装置28の基準位置からの
距離は、リンク材14のせん断変形のレベルδiに対応
している。したがって、突起24aがカウンタ装置28
-1〜28-4をそれぞれ通過した回数は、リンク材14の
せん断変形角が各レベルδiを通過した回数に等しい。
【0026】例えば、図6に示すように、リンク材14
に、レベルδ2のせん断変形が1回、レベルδ1のせん断
変形が2回、レベルδ-1のせん断変形が2回、レベルδ
-2のせん断変形が1回、それぞれ生じたとする。この場
合、例えばレベルδ1のせん断変形が生ずる毎に、変位
部材24の突起24aはレベルδ1に対応するカウンタ
装置28-2を往復2回通過し、また、レベルδ2のせん
断変形が生じた場合には、その都度、突起24aはレベ
ルδ1およびδ2に対応するカウンタ装置28-2および2
8-3を夫々往復2回通過する。逆向きのレベルδ-1,δ
-2に対応するカウンタ装置28-3,28-4についても同
様である。このため、図6に例示する変形が生じた場
合、レベルδ2、δ1、δ-1、δ-2に対応するカウント値
C2、C1、C-1、C-2は、それぞれ、「2」,「6」,
「6」,「2」となる。
【0027】すなわち、リンク材14にレベルδiを超
えるせん断変形がm回生ずると、そのレベルδiを往復
2回通過することになるため、レベルδiに対応するカ
ウント値Ciは2・mとなる。そして、このカウント値
Ciには、レベルδiを超えるレベルへの変形回数が含ま
れている。したがって、上記の如く、カウント値C2、
C1、C-1、C-2として、それぞれ、「2」、「6」、
「6」、「2」が得られた場合、せん断変形の各レベル
δiへの変形頻度niは、次のように求められる。
【0028】n2 =n2/2=2/2=1 n1 =(C1―C2)/2=(6―2)/2=2 n-1=(C-1―C-2)/2=(6―2)/2=2 n-2=C-2/2=2/2=1 これを一般化すると、 ni=(Ci―Ci+1―Ci+2―・・・Cs)/2 (i>0の場合) ni=(Ci―Ci-1―Ci-2―・・・C-s)/2 (i<0の場合) となる。
【0029】このようにして、各レベルδiへのせん断
変形の頻度niを求め、上記(2)式に従って判定値D
を計算することにより、リンク材14を交換すべきか否
かを判断することができる。また、せん断変形角の各レ
ベルδiと、これに対応する頻度niとの積の総和(すな
わちΣδi・ni)を計算することにより、リンク材14
の累積せん断変形量を求めることもできる。更に、頻度
niがゼロでない最大のレベルδi(つまり、カウント値
Ciがゼロでない最大のレベルδi)は、リンク材14に
生じたせん断変形角の最大値に相当する。したがって、
本実施形態の変位履歴確認センサ22によれば、頻度n
i又はカウント値Ciに基づいてリンク材14に生じた最
大せん断変形角を検知することもできる。
【0030】ところで、リンク材14がせん断変形した
後、変形量がゼロに戻らず残留変形が生ずることがあ
る。例えば、図7に示す如く、レベルδ2のせん断変形
の後に、レベルδ1とレベルδ2との間の残留変形が生じ
たとする。この場合、せん断変形角が最後にレベルδ1
を通過した後、レベルδ1を再び通過することはないた
め、レベルδ1に対応するカウント値C1は奇数となる。
具体的には、図7に示す場合、カウント値C2、C1、C
-1、C-2は、それぞれ、「2」、「5」、「4」、
「0」となる。従って、あるカウント値Cjが奇数とな
った場合、リンク材14にはカウント値Cjに対応する
レベルδj(カウント値が奇数となるレベルが複数ある
場合には、そのうちの最大レベル)の残留変形が生じて
いると判断できる。このように、本実施形態の変位履歴
確認センサ22によれば、リンク材14に生じた残留変
形の大きさを検知することもできる。
【0031】このように、本実施形態の変位履歴確認セ
ンサによれば、リンク材14の累積変形量、各レベルへ
の変形の頻度、最大変形量、および、残留変形量を全て
求めることができるため、リンク材14の損傷状態を正
確に判定することができる。
【0032】ところで、リンク材14の損傷状態は、リ
ンク材14に生じた塑性変形にのみ影響され、弾性変形
には影響されない。したがって、リンク材14の損傷状
態を正確に評価するうえでは、リンク材14の塑性変形
のみを考慮することが必要である。本実施形態では、リ
ンク材14に最低のレベルδ1又はδ-1に達しないよう
なせん断変形が生じても、その変形はカウントされない
ため損傷状態の評価結果は影響を受けない。したがっ
て、本実施形態によれば、レベルδ1およびδ-1をリン
ク材14の弾性限度より大きく設定することで、塑性変
形のみを考慮したより正確な評価を行うことが可能とな
る。
【0033】なお、カウンタ装置28をカウンタ保持部
材26の軸方向に沿って同一直線上に配置するものとす
ると、カウンタ装置28の設置間隔(つまり、せん断変
形のレベルδiのレベル間隔)の下限は、カウンタ装置
28の寸法により制限されてしまう。これに対して、カ
ウンタ装置28の設置間隔を短くする必要がある場合
(つまり、せん断変形のレベルδiを細かく設定する必
要がある場合)には、カウンタ装置28をカウンタ保持
部材26の軸回り方向にずらせて配置すればよい。例え
ば、図8および図9は、カウンタ保持部材26の断面形
状を矩形とし、カウンタ装置28をカウンタ保持部材2
6の各側面に順次配置した場合の構成を示す断面図およ
び正面図である。このようにカウンタ装置28を配置す
ることで、カウンタ装置28の寸法に制限されることな
く、その設置間隔小さくすることができる。なお、この
場合、図8に示されるように、伝達部材24の突起24
aは、カウンタ保持部材26の各面に対応して4方向に
設けられることになる。
【0034】また、上記実施形態では、リンク材14に
せん断変形が生じていない状態で、伝達部材24の突起
24aが複数のカウンタ装置28の中央部に配置される
ように変位履歴センサ22を構成することで、リンク材
14の両方向へのせん断変形を検出するものとした。し
かしながら、リンク材14のせん断変形が両方向にほぼ
対称に生ずるとみなせる場合には、突起24aの片側に
のみカウンタ装置28を配置することにより、カウンタ
装置28の個数を削減して低コスト化を図ることもでき
る。
【0035】また、伝達部材24の各位置の通過頻度を
検出する構成は、上記したカウンタ装置28に限られる
ものではなく、例えば、カウンタ装置28に代えて、プ
ッシュスイッチを、伝達部材24の突起24aが通過す
る際に押下されるように配置することとしてもよい。こ
の場合、各プッシュスイッチのオン・オフ状態を電気的
に検出することにより、突起24aが各プッシュスイッ
チを通過した回数をカウントすることができる。
【0036】あるいは、図10に示す如く、筒状部材2
6の内壁面に発光素子50と光検出素子52とを互いに
対向するように設けると共に、伝達部材24に突起24
aに代えて貫通穴24bを設け、この貫通穴24bが発
光素子50と光検出素子52との間を通過する際にのみ
発光素子50からの光が光検出素子52に入射するよう
に構成してもよい。この場合、光検出素子52の出力信
号の変化に基づいて突起24aが両素子間を通過した回
数をカウントすることができる。あるいは、発光素子と
光検出素子とを隣接して設けると共に、伝達部材24の
所定位置に反射板を設け、この反射板が発光素子と光検
出素子との間を通過する際にのみ、発光素子からの光が
反射板で反射されて光検出素子に入射するように構成し
てもよい。その他、伝達部材24に磁石を取り付けて、
この磁石の通過に伴う磁場の変化を検出する方法など、
機械的、光学的、電気的、および磁気的方法を含む種々
の方法で伝達部材24の通過を検出することが可能であ
る。
【0037】なお、上記実施形態では、本発明がY型の
ダンパー装置に適用された場合について説明したが、こ
れに限らず、例えば、図11に示すように、2本の間柱
の間にリンク材114を設けてなるダンパー装置の場合
にも、変位履歴確認センサ22を変位部材24がリンク
材114のせん断変形に応じて変位するように構成すれ
ばよい。また、図12に示すように、上下の梁の間に斜
めに架け渡した部材の一部をリンク材214とした場合
は、リンク材214が伸縮変形することになるが、この
場合にも同図中に示すように、リンク材214の伸縮変
形に応じて変位部材24が変位するように構成すればよ
い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被評価部材の累積変形量に加えて、種々のレベルへの変
形の頻度、最大変形量、及び残留変形量を検出すること
ができる。このため、本発明に係る変位履歴確認センサ
によれば、被評価部材の累積変形量のみを検出する場合
に比べて、被評価部材の損傷状態をより正確に判定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変位履歴確認センサが適用されるダン
パー装置を表す立面図である
【図2】リンク材のせん断変形の変化パターンの一例を
示す図である。
【図3】図2に例示するパターンでリンク材にせん断変
形が生じた場合におけるリンク材の各レベルδiの変形
の頻度niを示すヒストグラムである。
【図4】本実施形態の変位履歴確認センサの概略構成図
である
【図5】カウンタ装置の構成の一例を示す拡大図である
【図6】リンク材のせん断変形の変化パターンの一例を
示す図である。
【図7】リンク材のせん断変形の変化パターンの一例を
残留変形が生ずる場合について示す図である。
【図8】カウンタ保持部材の断面形状を矩形とし、カウ
ンタ装置をカウンタ保持部材の各側面に順次配置した場
合の構成を示す断面図である。
【図9】図8に示す構成の正面図である。
【図10】変位部材が所定位置を通過するのを光学的に
検出する構成の一例を示す図である。
【図11】本発明の変位履歴確認センサが異なる構成の
ダンパー装置に適用された場合の構成を示す図である。
【図12】本発明の変位履歴確認センサが更に異なる構
成のダンパー装置に適用された場合の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
14 リンク材 22 変位履歴確認センサ 24 変位部材 24a 突起 32 ボール 36 軸部材 38 カウンタ歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA65 CC14 FF02 GG12 HH02 HH04 HH15 JJ15 QQ03 QQ43 QQ51 2F069 AA06 AA68 AA99 BB40 DD30 GG07 GG65 HH02 MM04 2G024 AD34 BA21 BA27 CA04 CA30 DA01 DA08 FA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被評価部材の変形に連動して変位する変
    位部材と、この変位部材が複数の所定位置を通過する回
    数を夫々求める通過回数検出手段とを備えることを特徴
    とする変位履歴確認センサ。
  2. 【請求項2】 前記通過回数検出手段は、前記複数の所
    定位置に夫々対応して設けられ、対応する前記所定位置
    を前記変位部材が通過する毎に反応する複数の反応手段
    と、各反応手段の反応回数をカウントするカウント手段
    とを含むことを特徴とする請求項1記載の変位履歴確認
    センサ。
  3. 【請求項3】 前記複数の反応手段は、夫々に対応する
    前記所定位置を前記変位部材が通過する毎に前記変位部
    材によって押される複数の検知部材であり、前記カウン
    ト手段は、各検知部材が押された回数をカウントするこ
    とを特徴とする請求項2記載の変位履歴確認センサ。
  4. 【請求項4】 前記複数の反応手段は、夫々、光検出手
    段を備え、各光検出手段は、対応する前記所定位置を前
    記変位部材が通過する毎に当該光検出手段への光の入射
    強度が変化するように構成されており、前記カウント手
    段は前記各光検出手段による検出値の変化回数をカウン
    トすることを特徴とする請求項2記載の変位履歴確認セ
    ンサ。
JP2000025536A 2000-02-02 2000-02-02 変位履歴確認センサ Pending JP2001215177A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000025536A JP2001215177A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 変位履歴確認センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000025536A JP2001215177A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 変位履歴確認センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001215177A true JP2001215177A (ja) 2001-08-10

Family

ID=18551383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000025536A Pending JP2001215177A (ja) 2000-02-02 2000-02-02 変位履歴確認センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001215177A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006214738A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Shimizu Corp 変位計
JP2007206035A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Ohbayashi Corp 変形履歴検出装置及び変形履歴検出方法
CN103791880A (zh) * 2014-01-23 2014-05-14 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 用于精确测量空间用复合材料杆件微小变形量的装置
JP2017082556A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 オムロン株式会社 異常検知装置
CN111879279A (zh) * 2020-08-11 2020-11-03 武汉大学 高堆石坝的心墙变形监测方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006214738A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Shimizu Corp 変位計
JP4552130B2 (ja) * 2005-02-01 2010-09-29 清水建設株式会社 変位計および累積変位量測定機構
JP2007206035A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Ohbayashi Corp 変形履歴検出装置及び変形履歴検出方法
CN103791880A (zh) * 2014-01-23 2014-05-14 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 用于精确测量空间用复合材料杆件微小变形量的装置
CN103791880B (zh) * 2014-01-23 2016-08-17 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 用于精确测量空间用复合材料杆件微小变形量的装置
JP2017082556A (ja) * 2015-10-30 2017-05-18 オムロン株式会社 異常検知装置
CN111879279A (zh) * 2020-08-11 2020-11-03 武汉大学 高堆石坝的心墙变形监测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108693515B (zh) 激光雷达系统和用于获知激光雷达系统的系统状态的方法
US7518709B2 (en) Processing apparatus for pulsed signal and processing method for pulsed signal and program therefor
EP1524528A2 (en) Digital angular velocity detection device
JP2006284746A (ja) 故障診断機能付きmemsデバイス
EP2023094A2 (en) Reference signal generating configuration for an interferometric miniature grating encoder readhead using fiber optic receiver channels
JP2007064800A (ja) 建物診断システム
JP2001215177A (ja) 変位履歴確認センサ
US20200081103A1 (en) Angular magnetic field sensor for a scanner
WO2003019113A1 (en) Apparatus for optically monitoring safety structure
US20200378803A1 (en) Optical encoder
US9140584B2 (en) Passive, reversible deformation sensor
JP4824593B2 (ja) 風力監視装置
JP2017053772A (ja) 変位測定装置
KR102178291B1 (ko) 시설물 안전진단을 위한 광섬유 센서
JP2574722B2 (ja) 相対角度の測定装置
JP5005968B2 (ja) 位置測定装置と位置測定装置の組立及び調整をするための方法
JP2005331679A (ja) プレーナ型アクチュエータ
KR101647063B1 (ko) 다중 왕복경로 톰슨 산란을 이용한 플라즈마 진단 시스템
JP2004053437A (ja) 変位測定装置
JP4661167B2 (ja) ポリゴンミラーモータの測定装置
RU2310160C1 (ru) Устройство для измерения угла наклона
JP2799492B2 (ja) 位置または長さの測定装置
JPH07270133A (ja) 断面形状計測装置
JP2011043427A (ja) 構造物の内部欠陥探知装置
KR101674554B1 (ko) 고 분해능을 가진 레이저 변위 센서 장치

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040922