JP2001214833A - ディーゼルエンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射装置

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JP2001214833A
JP2001214833A JP2000021534A JP2000021534A JP2001214833A JP 2001214833 A JP2001214833 A JP 2001214833A JP 2000021534 A JP2000021534 A JP 2000021534A JP 2000021534 A JP2000021534 A JP 2000021534A JP 2001214833 A JP2001214833 A JP 2001214833A
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pressure control
chamber
plunger
pressure
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Tadashi Jinbo
匡志 神保
Hiroki Sato
浩樹 佐藤
Takashi Sakasai
隆 逆井
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディーゼルエンジンの燃料噴射装置におい
て、パイプの破損や燃料漏れといった不具合をなくす。 【解決手段】 ディーゼルエンジンのシリンダヘッドに
取り付けるインジェクタボディ20を備え、インジェク
タボディ20に作動手段27によって上下に摺動するメ
インプランジャ25を備え、メインプランジャ25の下
方に液体を流出入させることで、容積を可変とする圧力
制御チャンバ28を形成し、圧力制御チャンバ28の下
方に上下に摺動する圧力制御プランジャ32を備え、圧
力制御プランジャ32の下方に供給手段46により供給
されてきた燃料を入れる噴射燃料チャンバ36を形成
し、かつ圧力制御プランジャ32の径は噴射燃料チャン
バ36の径より大きな径とし、噴射燃料チャンバ36の
下方に噴射燃料チャンバ36内の燃料を噴射する噴射口
38を備えた構成となり、メインプランジャ25を介し
て噴射燃料チャンバ36内の燃料を圧縮し、燃料を高圧
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの燃料噴射装置に関し、特に高圧噴射用の燃料噴射装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンにおける高圧
噴射用の燃料噴射装置としては、図1の説明図に示すよ
うに、燃料を圧縮して高圧にする燃料供給ポンプ1と、
高圧となる燃料を貯蔵するコモンレール2と、ディーゼ
ルエンジンのシリンダヘッドに取り付けて高圧となる燃
料を噴射する複数のインジェクタ3とからなり、燃料供
給ポンプ1とコモンレール2、コモンレール2とインジ
ェクタ3それぞれをパイプ4で接続している。そして、
この燃料供給ポンプ1はエンジンを駆動源として作動す
るカム5によってプランジャ6を介して供給された燃料
を圧縮して高圧にすると共に、この燃料の圧力を制御す
る圧力制御弁7を備えている。また、コモンレール2は
燃料供給ポンプ1側の燃料流入口8とインジェクタ3側
の複数の燃料排出口9を備えている。また、インジェク
タ3は高圧となった燃料を噴射する噴射口10を備える
と共に、この燃料の噴射を制御する電磁弁11を備えて
いる。
【0003】一方、ディーゼルエンジンにおける高圧噴
射用の燃料噴射装置として、特開平10−122090
号には、インジェクタ内において、上部プランジャとタ
イミングプランジャと下部プランジャを備え、上部プラ
ンジャとタイミングプランジャとの間に液体を入れると
共に、タイミングプランジャと下部プランジャとを所定
の隙間を有しつつスプリングで接続した構成となり、上
部プランジャが押されると下部プランジャで燃料を高圧
化すると共に、タイミングプランジャと下部プランジャ
との間の隙間により所望の噴射タイミングで燃料を噴射
するようになるものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来のディーゼ
ルエンジンにおける高圧噴射用の燃料噴射装置にあっ
て、前者では、燃料供給ポンプとコモンレール、コモン
レールとインジェクタ、それぞれをパイプで接続してい
るため、高圧となる燃料によってパイプに大きな圧力が
作用していた。このパイプはエンジン外部に配管されて
おり、パイプが破損したり、あるいは燃料漏れを起こす
と非常に危険な状態になるおそれがあるため、噴射する
燃料の高圧化に限界があった。
【0005】また、従来のディーゼルエンジンにおける
高圧噴射用の燃料噴射装置にあって、後者では、タイミ
ングプランジャと下部プランジャとの間の隙間により所
望の噴射タイミングで燃料を噴射するようにしていた
が、下部プランジャにより燃料を高圧化する際、下部プ
ランジャは上部プランジャが押されてもタイミングプラ
ンジャと下部プランジャとの間の隙間分動くことがない
ので、例えば、エンジンを低速回転速度で回転させてい
るとき、下部プランジャによる燃料の高圧化が良好に行
えないといった問題が生じていた。そこで、本発明は、
パイプに大きな圧力が作用するのを無くして、パイプの
破損あるいは燃料漏れを防止して、噴射する燃料のさら
なる高圧化を図ると共に、低エンジン回転速度域におい
ても高噴射圧を得ることができるディーゼルエンジンの
燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用効果】第一の発明
は、本体に明けられた穴に枢密に挿入され、往復摺動す
るプランジャを備え、前記プランジャの一端側に燃料を
入れる噴射燃料チャンバと、前記噴射燃料チャンバ内の
燃料を噴射する噴射口を備えたディーゼルエンジンの燃
料噴射装置において、前記プランジャをメインプランジ
ャと圧力制御プランジャとに分割し、前記分割したメイ
ンプランジャと前記圧力制御プランジャとの間に圧力制
御チャンバを形成して、前記圧力制御チャンバに液体を
流出入させることで、前記圧力制御チャンバの容積を可
変にする手段を設けると共に、プランジャの摺動により
噴射燃料チャンバ内の燃料を圧縮し、この燃料を高圧に
するディーゼルエンジンの燃料噴射装置である。
【0007】第一の発明によれば、エンジン外部に配管
する高圧燃料供給用のパイプを無くすことで、パイプの
破損や燃料漏れが防止でき、さらなる噴射圧の高圧化を
図ることができる。
【0008】第二の発明は、ディーゼルエンジンのシリ
ンダヘッドに取り付けるインジェクタボディを備え、前
記インジェクタボディに作動手段によって上下に摺動す
るメインプランジャを備え、前記メインプランジャの下
方に液体を流出入させることで、容積を可変とする圧力
制御チャンバを形成し、前記圧力制御チャンバの下方に
上下に摺動する圧力制御プランジャを備え、前記圧力制
御プランジャの下方に供給手段により供給されてきた燃
料を入れる噴射燃料チャンバを形成し、かつ前記圧力制
御プランジャの径は前記噴射燃料チャンバの径より大き
な径とし、前記噴射燃料チャンバの下方に噴射燃料チャ
ンバ内の燃料を噴射する噴射口を備えた構成となり、メ
インプランジャを介して噴射燃料チャンバ内の燃料を圧
縮し、前記燃料を高圧にするディーゼルエンジンの燃料
噴射装置である。
【0009】第二の発明によれば、インジェクタボディ
内部の噴射燃料チャンバ内において燃料を圧縮すること
で、インジェクタボディの外部において燃料が高圧とな
るのを無くすことができ、インジェクタボディの外部に
配管するパイプに大きな圧力が作用することを無くし
て、パイプの破損や燃料漏れといった非常に危険な状態
になるのをなくすことができ、噴射する燃料のさらなる
高圧化を図ることができる。また、噴射燃料チャンバの
径を圧力制御チャンバの径より小さくして、圧力制御チ
ャンバと噴射燃料チャンバとの断面積比を大きくするこ
とで、燃料の圧縮を効率良く行うことができ、燃料の高
圧化を良好に行うことができる。さらに、燃料を高圧化
する際の燃料の圧力は圧力制御チャンバの容積を変える
ことで容易に変更することができ、噴射する燃料を所望
の圧力に正確に設定することができる。しかも、エンジ
ンを低速回転速度で回転させているときでも噴射燃料チ
ャンバ内の燃料を良好に高圧にすることができる。
【0010】第三の発明は、第一または第二の発明にお
いて、前記圧力制御チャンバ内に入れる液体を供給手段
により供給されてきた燃料としたディーゼルエンジンの
燃料噴射装置である。
【0011】第三の発明によれば、噴射燃料チャンバ内
に燃料を供給する供給手段と、圧力制御チャンバ内に液
体を供給する供給手段とを共通化することができ、圧力
制御チャンバ内のみに液体を供給するための供給手段を
備えることを無くして、部品点数の増加を防止すること
ができる。
【0012】第四の発明は、第一または第二または第三
の発明において、圧力制御チャンバに所望の圧力となる
液体を供給する供給手段をインジェクタボディの外部に
備えたディーゼルエンジンの燃料噴射装置である。
【0013】第四の発明によれば、噴射燃料チャンバ内
の燃料の圧力に影響されること無く、圧力制御チャンバ
内を最適な圧力に設定することができる。
【0014】第五の発明は、第一または第二または第三
または第四の発明において、圧力制御プランジャをメイ
ンプランジャにバネを介してつなげると共に、このメイ
ンプランジャと圧力制御プランジャとの間に形成する圧
力制御チャンバにおいて、ここに供給する液体の圧力を
変更することで、圧力制御チャンバの容積を変更するよ
うにしたディーゼルエンジンの燃料噴射装置である。
【0015】第五の発明によれば、圧力制御チャンバの
容積を正確に変更することができ、これにより、噴射口
より噴射する高圧となる燃料の圧力を極めて正確な圧力
に設定することができる。
【0016】第六の発明は、第一または第二または第三
または第四または第五の発明において、噴射燃料チャン
バ内に供給手段より供給されてきた燃料を供給するため
の燃料供給通路を圧力制御プランジャ内に備えたディー
ゼルエンジンの燃料噴射装置である。
【0017】第六の発明によれば、インジェクタボディ
に燃料供給通路を備えることを無くして、これによって
も装置全体をコンパクトにすることができる。
【0018】第七の発明は、第一または第二または第三
または第四または第五または第六の発明において、噴射
燃料チャンバ内の圧力が圧力制御プランジャ内に設けた
燃料供給通路内の圧力より、所定圧低くなったとき開
く、噴射燃料チャンバ内と燃料供給通路内とを連通遮断
する逆止弁を設けたディーゼルエンジンの燃料噴射装置
である。
【0019】第七の発明によれば、噴射燃料チャンバに
燃料を供給できると共に、プランジャによる噴射燃料チ
ャンバの燃料加圧行程時には噴射燃料チャンバを密閉と
し、高圧を作ることができる。また、圧力制御プランジ
ャ内に燃料供給通路を設けたのでインジェクタをコンパ
クトにすることができる。また、逆止弁をインジェクタ
内部に設けたので、高圧部が外部に存在しないことによ
り外部への燃料漏れを防止でき、さらなる噴射圧の高圧
化を図っても安全である。
【0020】第八の発明は、第一または第二または第三
または第四または第五または第六または第七の発明にお
いて、エンジン回転速度を検出するセンサ、アクセル開
度を検出するセンサ、エンジン負荷を検出するセンサ、
エンジン水温を検出するセンサ、大気温度を検出するセ
ンサの内、少なくとも1つのセンサよりデータを受け取
り、受け取ったデータに基づいて圧力制御チャンバに供
給する液体の圧力を制御するようにしたディーゼルエン
ジンの燃料噴射装置である。
【0021】第八の発明によれば、センサから受け取っ
たデータに基づいて圧力制御チャンバに供給する液体の
圧力を制御することで、噴射する燃料の圧力を各状況下
において最適な圧力にすることができ、エンジンを常に
良好に駆動させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明によるディーゼルエンジン
の燃料噴射装置の一実施の形態について説明すると、図
2の断面図や図3のA―A断面図に示すように、ディー
ゼルエンジンのシリンダヘッドに取り付けるインジェク
タボディ20を備え、このインジェクタボディ20は円
筒形状の本体21と、この本体21の上部の側面に一体
的に形成したブロック22とからなり、このブロック2
2には開閉自在となるバルブ23を有し燃料噴射量及び
タイミングを制御する電磁弁24を取り付ける。
【0023】そして、インジェクタボディ20の上部に
メインプランジャ25をバネ26により上方へ付勢する
ように備える。このメインプランジャ25は図示しない
エンジンを駆動源として作動する作動手段27であるカ
ム27aによって上下に摺動する。
【0024】このメインプランジャ25の下方には液体
である燃料を入れる径の大きな圧力制御チャンバ28を
形成し、この圧力制御チャンバ28は後述する圧力制御
プランジャ32の上下の摺動により容積が可変するもの
で、この容積の可変は、後述する供給手段46における
圧力制御弁48より供給する燃料の圧によって圧力制御
プランジャ32の摺動する量が変化して、容積を変更す
る。
【0025】また、インジェクタボディ20の本体21
の側面に備えた燃料供給口29より供給される燃料を圧
力制御チャンバ28に流すための第一油路30をインジ
ェクタボディ20の本体21とブロック22とに形成す
る。
【0026】そして、圧力制御チャンバ28の下方にメ
インプランジャ25にバネ31を介してつながる圧力制
御プランジャ32を備え、この圧力制御プランジャ32
は上部側を大径にすると共に下部側を小径にした形状と
する。この圧力制御プランジャ32も上下に摺動するこ
とで、この圧力制御プランジャ32とメインプランジャ
25との間に形成される圧力制御チャンバ28の容積が
変更される。また、この圧力制御プランジャ32の下部
には前記第一油路30より燃料を入れる燃料供給通路3
3を形成し、ここにバネ34により上方に付勢された逆
止弁35を取り付け、この逆止弁35は燃料供給通路3
3と後述する噴射燃料チャンバ36との圧力差が少ない
時、閉じるようになり、圧力差が大きくなる、すなわち
燃料供給通路33内の圧力が噴射燃料チャンバ36内の
圧力より所定圧以上高くなると、ここを開いて噴射燃料
チャンバ36内と圧力制御プランジャ32内とを連通し
て噴射燃料チャンバ36内に燃料を供給する。
【0027】さらに、圧力制御プランジャ32の下方に
はインジェクタボディ20の本体21の側面に備えた燃
料供給口29より供給される燃料を入れる径の小さな噴
射燃料チャンバ36を形成し、この噴射燃料チャンバ3
6において、メインプランジャ25の摺動により圧力制
御チャンバ28と圧力制御プランジャ32とを介して当
該噴射燃料チャンバ36内の燃料を圧縮し、燃料を高圧
にする。また、図4の一部拡大断面図に示すように、噴
射燃料チャンバ36は下方において第二油路37を介し
て燃料を噴射する噴射口38につながると共に、この噴
射口38内に配置されたニードル弁39のニードル弁圧
力室40にも第一オリフィス41を介してつながる。こ
のニードル弁39はニードル弁圧力室40の受圧面積が
下側の受圧面積より大きくなることで、通常は噴射口3
8をニードル弁39で閉じる。
【0028】そして、このニードル弁39のニードル弁
圧力室40が第二オリフィス42を介して第三油路43
につながり、この第三油路43はインジェクタボディ2
0の本体21の下部側において上方へ向かいここからイ
ンジェクタボディ20のブロック22内へと延び、この
ブロック22に取り付けた電磁弁24までつながり、こ
の電磁弁24のバルブ23により第三油路43の開閉を
行う。
【0029】そして、この電磁弁24に第四油路44を
つなげて、この第四油路44はインジェクタボディ20
の本体21の側面に備えた燃料排出口45につながる。
【0030】さらに、インジェクタボディ20の外部に
は、インジェクタボディ20の本体21の側面に備えた
燃料供給口29に圧力を制御した燃料を供給する供給手
段46を備え、この供給手段46としては、ポンプ47
と、この供給する燃料の圧力を所望の圧力に制御する圧
力制御弁48とからなる。この供給手段46により燃料
供給口29から圧力制御チャンバ28や噴射燃料チャン
バ36に所望の圧となる燃料を供給する。
【0031】このような構成となるディーゼルエンジン
の燃料噴射装置では、噴射口38より噴射する高圧とな
る燃料において圧力を非常に高い高圧から普通の高圧ま
でコントロールすることができる。これは、インジェク
タボディ20の本体21内に形成した圧力制御チャンバ
28の容積と噴射燃料チャンバ36の容積を足した総容
積において、この総容積が小さければ圧力上昇が大きく
燃料を非常に高い高圧にすることができると共に、総容
積が大きければ圧力上昇が小さく燃料を普通の高圧にす
ることができるものである。これについては、次式にお
いて分かる。圧力上昇をΔP、体積弾性率をK、総容積
をV、圧縮した容積(行程容積)をΔVとすると、
【0032】ΔP=K・ΔV/V
【0033】となり、体積弾性率Kは燃料の種類により
一定であり、圧縮した容積ΔVも一定であることから、
圧力上昇ΔPは総容積Vにより決定されるもので、この
式から明らかなように、総容積Vが大きければ大きいほ
ど圧力上昇ΔPは小さい。
【0034】次に、このディーゼルエンジンの燃料噴射
装置における作動状態について説明する。非常に高い高
圧の燃料をディーゼルエンジンのシリンダ内に噴射する
場合、図5示すように、供給手段46より供給された所
望の圧力となる燃料がインジェクタボディ20の本体2
1の燃料供給口29より流入し、ここから分岐して、燃
料の一方が第一油路30を経て圧力制御チャンバ28内
へ流れ、小さな容積となる圧力制御チャンバ28を形成
する。また、分岐した燃料の他方は噴射燃料チャンバ3
6内へ流れて、この噴射燃料チャンバ36より第二油路
37を介して噴射口38に流れると共に、第一オリフィ
ス41を介してニードル弁39のニードル弁圧力室40
にも流れる。そして、このニードル弁39のニードル弁
圧力室40より第二オリフィス42を介して第三油路4
3に流れ、この第三油路43を経て電磁弁24へ流れ
て、この電磁弁24のバルブ23が閉状態となること
で、燃料の流れをここで遮断している。
【0035】そして、図6に示すように、カム27aに
よってメインプランジャ25を下方に摺動すると、圧力
制御チャンバ28と圧力制御プランジャ32も下方へと
移動して、噴射燃料チャンバ36内の燃料を圧縮して非
常に高い高圧にする。この状態において、所望のタイミ
ングで電磁弁24を作動してバルブ23を開状態にする
と、第三油路43、ニードル弁39のニードル弁圧力室
40の燃料が電磁弁24を経て第四油路44内を流れて
燃料排出口45より外部に排出される。これにより、ニ
ードル弁39のニードル弁圧力室40の圧力が低下する
ことで、ニードル弁39が上方に移動して噴射口38が
開き、この噴射口38より噴射燃料チャンバ36及び噴
射口38内の非常に高い高圧となる燃料をディーゼルエ
ンジンのシリンダ内に噴射する。
【0036】そして、図7に示すように、所望の量の燃
料を噴射後、電磁弁24を作動してバルブ23を閉状態
にすると、今度はニードル弁圧力室40の圧力が噴射燃
料チャンバ36及び噴射口38内の圧力と同圧となり、
ニードル弁39が下方に移動して噴射口38を塞ぎ、デ
ィーゼルエンジンのシリンダ内への燃料の噴射を停止す
る。
【0037】そして、図8に示すように、カム27aを
戻すと、バネ26によりメインプランジャ25が上方に
摺動し、圧力制御チャンバ28と圧力制御プランジャ3
2も上方へと移動する。これにより、噴射燃料チャンバ
36内が負圧になり、圧力制御プランジャ32の下部に
取り付けた逆止弁35が下がって開き、第一油路30と
燃料供給通路33を介して燃料が燃料供給通路33内に
流れ込むようになる。そして、再びもとの状態へと戻
る。
【0038】次に、普通の高圧の燃料をディーゼルエン
ジンのシリンダ内に噴射する場合、図9に示すように、
供給手段46より供給された所望の圧力となる燃料がイ
ンジェクタボディ20の本体21の燃料供給口29より
第一油路30に流入し、ここから分岐して、燃料の一方
が第一油路30を経て圧力制御チャンバ28内へ流れ、
大きな容積となる圧力制御チャンバ28を形成する。ま
た、分岐した燃料の他方は燃料供給通路33を経て噴射
燃料チャンバ36内へ流れて、この噴射燃料チャンバ3
6より第二油路37を介して噴射口38に流れると共
に、第一オリフィス41を介してニードル弁39のニー
ドル弁圧力室40にも流れる。そして、このニードル弁
39のニードル弁圧力室40より第二オリフィス42を
介して第三油路43に流れ、この第三油路43を経て電
磁弁24へ流れて、この電磁弁24のバルブ23が閉状
態となることで、燃料の流れをここで遮断している。
【0039】そして、図10に示すように、カム27a
によってメインプランジャ25を下方に摺動すると、圧
力制御チャンバ28と圧力制御プランジャ32も下方へ
と移動して、噴射燃料チャンバ36内の燃料を圧縮して
普通の高圧にする。この状態において、所望の噴射タイ
ミングで電磁弁24を作動してバルブ23を開状態にす
ると、第三油路43、ニードル弁39のニードル弁圧力
室40の燃料が電磁弁24を経て第四油路44内を流れ
て燃料排出口45より外部に排出される。これにより、
ニードル弁39のニードル弁圧力室40の圧力が低下す
ることで、ニードル弁39が上方に移動して噴射口38
が開き、この噴射口38より噴射燃料チャンバ36及び
噴射口38内の普通の高圧となる燃料をディーゼルエン
ジンのシリンダ内に噴射する。
【0040】そして、図11に示すように、所望の量の
燃料を噴射後、電磁弁24を作動してバルブ23を閉状
態にすると、今度はニードル弁圧力室40の圧力が噴射
燃料チャンバ36及び噴射口38内の圧力と同圧とな
り、ニードル弁39が下方に移動して噴射口38を塞
ぎ、ディーゼルエンジンのシリンダ内への燃料の噴射を
停止する。
【0041】そして、図12に示すように、カム27a
を戻すと、バネ26によりメインプランジャ25が上方
に摺動し、圧力制御チャンバ28と圧力制御プランジャ
32も上方へと移動する。これにより、噴射燃料チャン
バ36内が負圧になり、圧力制御プランジャ32の下部
に取り付けた逆止弁35が下がって開き、第一油路30
と燃料供給通路33を介して燃料が燃料供給通路33内
に流れ込むようになる。そして、再びもとの状態へと戻
る。
【0042】このようにインジェクタボディ20内部の
噴射燃料チャンバ36内において燃料を圧縮し高圧にす
ることにより、インジェクタボディ20の外部において
燃料が高圧となるのを無くすことができ、エンジン外部
に配管する高圧燃料供給用のパイプを無くすことで、パ
イプの破損や燃料漏れが防止でき、さらなる噴射圧の高
圧化を図ることができる。
【0043】しかも、このインジェクタボディ20には
燃料噴射量及びタイミングを制御する電磁弁24を1個
だけ備えるだけで良く、すなわち気筒分のみの電磁弁2
4を用意するだけで良く、制御を容易にすることができ
ると共に、装置を安価に提供することができる。
【0044】また、このように圧力制御チャンバ28の
径を噴射燃料チャンバ36の径より大きくて、燃料の圧
縮を効率良く行うことで、作動手段27であるカム27
aの作動力を小さくすることができ、装置全体をコンパ
クトにすることができる。
【0045】次に、前述したディーゼルエンジンの燃料
噴射装置の一実施の形態の変形例について説明すると、
前述のものとほぼ同様となるものの、圧力制御チャンバ
28において異なる。これは、図13の断面図に示すよ
うに、圧力制御チャンバ28の径を噴射燃料チャンバ3
6の径とほぼ同じにすると共に、この圧力制御チャンバ
28内と連通する油路49を形成し、この油路49がイ
ンジェクタボディ20の本体21の外側に備えた圧力制
御外部チャンバ50につながっており、この圧力制御外
部チャンバ50内にはカム51を装着して内部の容積が
変更するようになる。これにより、圧力制御チャンバ2
8の容積と圧力制御外部チャンバ50の容積とを足した
ものが圧力制御チャンバ28側の容積となる。このよう
に圧力制御チャンバ28の径を噴射燃料チャンバ36の
径とほぼ同じにすることで、メインプランジャ25の小
型化や構造の簡素化が図れる。
【0046】さらに、前述したディーゼルエンジンの燃
料噴射装置の一実施の形態の別の変形例について説明す
ると、車体に配置したエンジン回転速度を検出するセン
サ、アクセル開度を検出するセンサ、エンジン負荷を検
出するセンサ、エンジン水温を検出するセンサ、大気温
度を検出するセンサの内、少なくとも1つのセンサより
データを受け取る車載コントローラを備え、この車載コ
ントローラにおいては、受け取ったデータに基づいて圧
力制御チャンバ28に供給する燃料の圧力を制御する。
これは、あらかじめ車載コントローラに記憶させたプロ
グラムによってセンサより受け取ったデータに基づいて
圧力制御チャンバ28に供給する燃料の圧力を演算して
制御するもので、圧力制御チャンバ28に供給する燃料
の圧力を所望の圧力にする。これにより、噴射する燃料
の圧力を各状況下において最適な圧力にする。
【0047】なお、前述の各説明において、圧力制御チ
ャンバ28内に入れる液体として、燃料を使用していた
が、この液体を燃料とは別の作動油や潤滑油を使用する
ようにしても良い。この場合、第一油路30は燃料供給
口29につながるのではなく、新たに備える液体供給口
につながり、液体供給口が外部に備えた液体供給手段に
つながることで、この液体供給手段より供給された作動
油または潤滑油を圧力制御チャンバ28内に入れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のディーゼルエンジンにおける燃料噴射装
置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射装
置の断面図である。
【図3】図2におけるA―A断面図である。
【図4】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射装
置の一部拡大断面図である。
【図5】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射装
置の作動状態を示す説明図である。
【図6】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射装
置の作動状態を示す説明図である。
【図7】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射装
置の作動状態を示す説明図である。
【図8】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射装
置の作動状態を示す説明図である。
【図9】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射装
置の作動状態を示す説明図である。
【図10】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射
装置の作動状態を示す説明図である。
【図11】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射
装置の作動状態を示す説明図である。
【図12】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射
装置の作動状態を示す説明図である。
【図13】本発明によるディーゼルエンジンの燃料噴射
装置の変形例の断面図である。
【符号の説明】
1…燃料供給ポンプ 2…コモンレール 3…インジェクタ 4…パイプ 5…カム 6…プランジャ 7…圧力制御弁 8…燃料流入口 9…燃料排出口45 10…噴射口38 11…電磁弁 20…インジェクタボディ 21…本体 22…ブロック 23…バルブ 24…電磁弁 25…メインプランジャ 26…バネ 27…作動手段 27a…カム 28…圧力制御チャンバ 29…燃料供給口 30…第一油路 31…バネ 32…圧力制御プランジャ 33…燃料供給通路 34…バネ 35…逆止弁 36…噴射燃料チャンバ 37…第二油路 38…噴射口 39…ニードル弁 40…ニードル弁圧力室 41…第一オリフィス 42…第二オリフィス 43…第三油路 44…第四油路 45…燃料排出口 46…供給手段 47…ポンプ 48…圧力制御弁 49…油路 50…圧力制御外部チャンバ 51…カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/38 F02D 41/38 A F02M 47/00 F02M 47/00 L P E A 47/02 47/02 51/00 51/00 B (72)発明者 逆井 隆 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小松 製作所小山工場内 Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC08 AD12 BA05 BA35 BA61 BA67 CA01S CA01T CA07 CA08 CA09 CA31 CA33 CA34 CA36 CA39T CB07U CB16 CC06T CC08T CC14 CC26 CC64T CC67 CC68U CC70 CD02 CD25 CD26 CE02 CE13 CE22 CE34 DB12 DC01 DC04 DC09 DC13 DC14 3G301 HA02 LB06 LB11 PA10Z PA17Z PE01Z PE08Z PF03Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体(21)に明けられた穴に枢密に挿
    入され、往復摺動するプランジャを備え、前記プランジ
    ャの一端側に燃料を入れる噴射燃料チャンバ(36)
    と、前記噴射燃料チャンバ(36)内の燃料を噴射する
    噴射口(38)を備えたディーゼルエンジンの燃料噴射
    装置において、前記プランジャをメインプランジャ(2
    5)と圧力制御プランジャ(32)とに分割し、前記分
    割したメインプランジャ(25)と前記圧力制御プラン
    ジャ(32)との間に圧力制御チャンバ(28)を形成
    して、前記圧力制御チャンバ(28)に液体を流出入さ
    せることで、前記圧力制御チャンバ(28)の容積を可
    変にする手段を設けると共に、プランジャの摺動により
    噴射燃料チャンバ(36)内の燃料を圧縮し、この燃料
    を高圧にすることを特徴とするディーゼルエンジンの燃
    料噴射装置。
  2. 【請求項2】 ディーゼルエンジンのシリンダヘッドに
    取り付けるインジェクタボディ(20)を備え、前記イ
    ンジェクタボディ(20)に作動手段(27)によって
    上下に摺動するメインプランジャ(25)を備え、前記
    メインプランジャ(25)の下方に液体を流出入させる
    ことで、容積を可変とする圧力制御チャンバ(28)を
    形成し、前記圧力制御チャンバ(28)の下方に上下に
    摺動する圧力制御プランジャ(32)を備え、前記圧力
    制御プランジャ(32)の下方に供給手段(46)によ
    り供給されてきた燃料を入れる噴射燃料チャンバ(3
    6)を形成し、かつ前記圧力制御プランジャ(32)の
    径は前記噴射燃料チャンバ(36)の径より大きな径と
    し、前記噴射燃料チャンバ(36)の下方に噴射燃料チ
    ャンバ(36)内の燃料を噴射する噴射口(38)を備
    えた構成となり、メインプランジャ(25)を介して噴
    射燃料チャンバ(36)内の燃料を圧縮し、前記燃料を
    高圧にすることを特徴とするディーゼルエンジンの燃料
    噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力制御チャンバ(28)内に入れ
    る液体を供給手段(46)により供給されてきた燃料と
    したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のデ
    ィーゼルエンジンの燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力制御チャンバ(28)に所望の
    圧力となる液体を供給する供給手段(46)をインジェ
    クタボディ(20)の外部に備えたことを特徴とする請
    求項1または請求項2または請求項3記載のディーゼル
    エンジンの燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力制御プランジャ(32)をメイ
    ンプランジャ(25)にバネ(31)を介してつなげる
    と共に、このメインプランジャ(25)と圧力制御プラ
    ンジャ(32)との間に形成する圧力制御チャンバ(2
    8)において、ここに供給する液体の圧力を変更するこ
    とで、圧力制御チャンバ(28)の容積を変更するよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項2または
    請求項3または請求項4記載のディーゼルエンジンの燃
    料噴射装置。
  6. 【請求項6】 噴射燃料チャンバ(36)内に供給手段
    より供給されてきた燃料を供給するための燃料供給通路
    (33)を圧力制御プランジャ(32)内に備えたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2または請求項3ま
    たは請求項4または請求項5記載のディーゼルエンジン
    の燃料噴射装置。
  7. 【請求項7】 噴射燃料チャンバ(36)内の圧力が圧
    力制御プランジャ(32)内に設けた燃料供給通路(3
    3)内の圧力より、所定圧低くなったとき開く、噴射燃
    料チャンバ(36)内と燃料供給通路(33)内とを連
    通遮断する逆止弁(35)を設けたことを特徴とする請
    求項1または請求項2または請求項3または請求項4ま
    たは請求項5または請求項6記載のディーゼルエンジン
    の燃料噴射装置。
  8. 【請求項8】 エンジン回転速度を検出するセンサ、ア
    クセル開度を検出するセンサ、エンジン負荷を検出する
    センサ、エンジン水温を検出するセンサ、大気温度を検
    出するセンサの内、少なくとも1つのセンサよりデータ
    を受け取り、受け取ったデータに基づいて圧力制御チャ
    ンバ(28)に供給する液体の圧力を制御するようにし
    たことを特徴とする請求項1または請求項2または請求
    項3または請求項4または請求項5または請求項6また
    は請求項7記載のディーゼルエンジンの燃料噴射装置。
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