JP2001213880A - 光学活性オキサゾリジンジオン化合物 - Google Patents

光学活性オキサゾリジンジオン化合物

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JP2001213880A
JP2001213880A JP2000024773A JP2000024773A JP2001213880A JP 2001213880 A JP2001213880 A JP 2001213880A JP 2000024773 A JP2000024773 A JP 2000024773A JP 2000024773 A JP2000024773 A JP 2000024773A JP 2001213880 A JP2001213880 A JP 2001213880A
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JP
Japan
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phenyl
methyl
methoxy
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thiazolyl
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JP2000024773A
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English (en)
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Yu Momose
百瀬  祐
Hiroyuki Odaka
裕之 小高
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】優れた血糖低下作用および血中脂質低下作用を
有し、糖尿病、高脂血症、耐糖能不全、炎症性疾患、動
脈硬化症などの予防・治療剤として有用な光学活性オキ
サゾリジンジオン化合物を提供する。 【解決手段】(R)−(+)−5−[3−[4−[(5
−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]
フェニル]プロピル]−2,4−オキサゾリジンジオン
またはその塩。および、(R)−2−エトキシカルボニ
ルオキシ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−
4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタンアミド
またはその塩を閉環反応に付すことを特徴とする、
(R)−(+)−5−[3−[4−[(5−メチル−2
−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]プ
ロピル]−2,4−オキサゾリジンジオンまたはその塩
の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた血糖低下作
用および血中脂質低下作用を有し、糖尿病、高脂血症、
耐糖能不全、炎症性疾患、動脈硬化症などの予防・治療
剤として有用な光学活性オキサゾリジンジオン化合物に
関する。また、本発明は、光学活性オキサゾリジンジオ
ン化合物を含有してなるレチノイド関連受容体機能調節
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】EP−A−612743には、血糖低下
作用および血中脂質低下作用を有するオキサゾリジンジ
オン誘導体が記載され、実施例39には、5−[3−
[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリ
ル)メトキシ]フェニル]プロピル]−2,4−オキサ
ゾリジンジオンが記載されている。しかしながら、オキ
サゾリジンジオン誘導体の光学活性体については何ら記
載されていない。また、オキサゾリジンジオン誘導体
は、例えば、特開平10−182623、EP−A−7
10659などにも記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】糖尿病の病態は複雑で
あり、糖代謝異常と同時に脂質代謝異常を伴うことが多
い。そのため、血糖低下作用ばかりでなく、脂質代謝改
善作用にも優れた化合物の開発が望まれている。また、
このような化合物は、体内吸収性が良く、優れた安定性
を有していることが望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、糖尿病治
療薬として有用なオキサゾリジンジオン化合物について
鋭意検討した結果、(R)−(+)−5−[3−[4−
[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メト
キシ]フェニル]プロピル]−2,4−オキサゾリジン
ジオンが、優れた血糖低下作用を有するとともに、意外
にも、優れた脂質代謝改善作用(高リポタンパクコレス
テロール(HDL-C)/非高リポタンパクコレステロール
(nonHDL-C)比率上昇作用)を有することを見出した。
また、本発明者らは、本発明化合物を安定な結晶として
得ることに成功した。本発明は、 1)(R)−(+)−5−[3−[4−[(5−メチル
−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニ
ル]プロピル]−2,4−オキサゾリジンジオンまたは
その塩(以下、本発明化合物と略記することがある); 2)本発明化合物の結晶; 3)粉末X線結晶回折により、面間隔(d値)約10.
2、約9.4、約7.3、約4.7オングストロームに
特徴的ピークを有する回折パターンを示す前記2)記載
の結晶; 4)本発明化合物を含有してなる医薬組成物; 5)糖尿病の予防・治療剤である前記4)記載の医薬組
成物; 6)高脂血症の予防・治療剤である前記4)記載の医薬
組成物; 7)耐糖能不全の予防・治療剤である前記4)記載の医
薬組成物; 8)炎症性疾患の予防・治療剤である前記4)記載の医
薬組成物; 9)動脈硬化症の予防・治療剤である前記4)記載の医
薬組成物; 10)インスリン抵抗性改善剤である前記4)記載の医
薬組成物; 11)インスリン感受性増強剤である前記4)記載の医
薬組成物; 12)本発明化合物を含有してなるレチノイド関連受容
体機能調節剤; 13)ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンドで
ある前記12)記載の剤; 14)レチノイドX受容体リガンドである前記12)記
載の剤; 15)(R)−2−エトキシカルボニルオキシ−5−
[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリ
ル)メトキシ]フェニル]ペンタンアミドまたはその塩
を閉環反応に付すことを特徴とする本発明化合物の製造
法; 16)(R)−2−エトキシカルボニルオキシ−5−
[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリ
ル)メトキシ]フェニル]ペンタンアミドまたはその
塩;などに関する。
【0005】(1)塩 本発明化合物は、塩であってもよいが、このような塩と
しては、薬理学的に許容される塩、例えば無機塩基との
塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩
基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機
塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、
カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグ
ネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミ
ニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基
との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、
トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
シクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジ
アミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な
例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リ
ン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例
としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマ
ル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアル
ギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパ
ラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。上記
した塩の中でも無機塩基との塩、有機塩基との塩などが
好ましい。また、本発明化合物は、同位元素(例、
3H、14C、35S、125Iなど)で標識されていてもよ
い。さらに、本発明化合物は、無水物であっても、水和
物であってもよい。
【0006】(2)本発明化合物の製造法 本発明化合物は、自体公知の方法、例えば特開平10−
182623などに記載の方法、あるいはこれに準じる
方法にしたがって製造することができる。具体的には、
本発明化合物は、(R)−2−エトキシカルボニルオキ
シ−5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チ
アゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタンアミドまたは
その塩(以下、化合物Aと略記する)を閉環反応に付す
ことにより製造される。化合物Aの塩としては、本発明
化合物における塩として例示したものが挙げられる。閉
環反応は、化合物Aを、有機溶媒中、塩基と接触させる
ことにより行われる。有機溶媒は、反応を阻害しないも
のであればよく、具体的には、アルコール類(例、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)、エ
ーテル類(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、エステル
類(例、酢酸エチル等)、ケトン類(例、アセトン、メ
チルエチルケトン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジ
クロロメタン、クロロホルム等)、芳香族炭化水素類
(例、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、アミン類
(例、ピリジン等)、酸アミド類(例、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等)、ニトリル類(例、アセトニトリル
等)などが用いられる。これらの有機溶媒は、二種以上
を適当な割合で混合して用いてもよい。有機溶媒は、好
ましくはエタノール、テトラヒドロフラン、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどであり、なかでもエタノールが
好ましい。有機溶媒中の化合物Aの濃度は、例えば1〜
50(w/w)%、好ましくは5〜20(w/w)%で
ある。
【0007】塩基としては、例えば水素化カリウム、水
素化ナトリウムなどの金属水素化物;ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシド
などのアルカリ金属C1−4アルコキシド;トリエチル
アミン、トリn−ブチルアミン、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリジン、4−ジメチ
ルアミノピリジンなどのアミン類などが挙げられる。塩
基は、好ましくはカリウムt-ブトキシド、トリエチルア
ミンであり、なかでも1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセンが好ましい。塩基の使用量は、化
合物Aに対し、好ましくは約1〜約10当量である。反
応温度は、通常、約−50〜約100℃、好ましくは約
−30〜約50℃、さらに好ましくは約0〜約30℃で
ある。反応時間は、通常、約10分〜約20時間、好ま
しくは約30分〜約5時間である。このようにして得ら
れる本発明化合物は、公知の分離精製手段、例えば濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0008】化合物Aは、自体公知の方法、例えば特開
平10−182623などに記載の方法、あるいはこれ
に準じる方法にしたがって製造することができる。
【0009】本発明化合物は、EP−A−612743
に記載された、5−[3−[4−[(5−メチル−2−
フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]プロ
ピル]−2,4−オキサゾリジンジオン(以下、ラセミ
化合物と略記することがある)またはその塩を光学分割
することによっても製造することができる。ここで、ラ
セミ化合物の塩としては、本発明化合物における塩とし
て例示したものが挙げられる。光学分割は、自体公知の
方法、例えば分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステ
レオマー法等により行われる。「分別再結晶法」として
は、ラセミ化合物と光学活性な化合物[例えば(+)−
1−フェネチルアミン、(−)−1−フェネチルアミ
ン、シンコニン、(−)−シンコニジン、キニーネ、キ
ニジン等]とで塩を形成させ、これを再結晶などによっ
て分離し、所望により中和してフリーの光学異性体を得
る方法が挙げられる。「キラルカラム法」としては、ラ
セミ化合物またはその塩を光学異性体分離用カラム(キ
ラルカラム)に付して光学異性体を得る方法が挙げられ
る。「ジアステレオマー法」としては、ラセミ化合物に
光学活性な試薬を反応させてジアステレオマーの混合物
を得、次いで通常の分離手段(例えば再結晶、クロマト
グラフィー等)により一方のジアステレオマーを得た
後、化学反応に付して光学活性試薬部分を切り離し、目
的とする光学異性体を得る方法が挙げられる。該「光学
活性な試薬」としては、例えばMTPA[α−メトキシ
−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸]などが挙
げられる。
【0010】さらに、本発明化合物は、ラセミの合成中
間体を光学分割した後、本発明化合物に導く方法などに
よっても製造することができる。ここで、光学分割は、
前記と同様の方法によって行えばよい。
【0011】(3)本発明化合物の結晶 本発明化合物の結晶(以下、「本発明の結晶」と略記す
ることもある)は、本発明化合物を、自体公知の方法に
したがって結晶化することによって製造される。ここ
で、結晶化の方法としては、例えば、溶液からの結晶
化、蒸気からの結晶化、溶融体からの結晶化などが挙げ
られる。該「溶液からの結晶化」の方法としては、例え
ば濃縮法、除冷法、反応法(拡散法、電解法)、水熱育
成法、融剤法などが挙げられる。用いられる溶媒として
は、例えば、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロ
ロメタン、クロロホルム等)、飽和炭化水素類(例、ヘ
キサン、ヘプタン、シクロヘキサン等)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等)、ニトリル類(例、
アセトニトリル等)、ケトン類(例、アセトン等)、ス
ルホキシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、酸アミ
ド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド等)、エステ
ル類(例、酢酸エチル等)、アルコール類(例、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール等)、水な
どが用いられる。これらの溶媒は、二種以上を適当な割
合(例、1:1ないし1:100)で混合して用いても
よい。該「蒸気からの結晶化」の方法としては、例えば
気化法(封管法、気流法)、気相反応法、化学輸送法な
どが挙げられる。該「溶融体からの結晶化」の方法とし
ては、例えばノルマルフリージング法(引上げ法、温度
傾斜法、ブリッジマン法)、帯溶融法(ゾーンレベリン
グ法、フロートゾーン法)、特殊成長法(VLS法、液
相エピタキシー法)などが挙げられる。上記した結晶化
により得られた結晶の解析方法としては、X線回折によ
る結晶解析の方法が一般的である。さらに、結晶の方位
を決定する方法としては、機械的な方法または光学的な
方法なども挙げられる。
【0012】(4)「本発明の結晶」の性質 本発明の結晶としては、例えば約110℃〜約115℃
の範囲内に融点を有し、粉末X線結晶回折により、面間
隔(d値)約13.5、約5.2、約4.6、約3.7
オングストロームに特徴的ピークを有する回折パターン
を示す結晶;約125℃〜約135℃の範囲内に融点を
有し、粉末X線結晶回折により、面間隔(d値)約1
0.2、約9.4、約7.3、約5.1、約4.7、約
4.1、約3.0オングストロームに特徴的ピークを有
する回折パターンを示す結晶などが挙げられる。本明細
書中、融点は、例えば微量融点測定器(ヤナコ、MP−
500D型)を用いて測定される融点を意味する。ま
た、本明細書中、粉末X線回折による特徴的ピークは、
例えば線源としてCu−Kα1線(管電圧:40KV;
管電流:40mA)を用い、RINT1100型(理学
電気)を用いて測定されるピークを意味する。一般に、
融点および粉末X線回折による特徴的ピークは、測定機
器、測定条件などによって変動する場合がある。本発明
の結晶は、通常の誤差範囲内であれば、上記した融点ま
たは粉末X線回折による特徴的ピークと異なる値を示す
結晶であってもよい。本発明の結晶は、好ましくは約1
20℃以上の融点を有する結晶である。とりわけ、約1
25℃〜約135℃の範囲内(好ましくは約129℃〜
約133℃の範囲内)に融点を有し、粉末X線結晶回折
により、面間隔(d値)約10.2、約9.4、約7.
3、約4.7オングストロームに特徴的ピークを有する
回折パターンを示す結晶が好ましい。該結晶は、物理化
学的性質(例、融点、溶解度、安定性など)および生物
学的性質(例、体内吸収性、体内動態、薬効発現など)
に優れ、医薬として極めて有用である。
【0013】(5)処方 本発明化合物および本発明の結晶は、毒性が低く、その
まま、または薬理学的に許容し得る担体などと混合して
医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マ
ウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブ
タ、サル等)に対して、後述する各種疾患の予防・治療
剤として用いることができる。
【0014】ここにおいて、薬理学的に許容される担体
としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機
担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢
剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助
剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして
配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着
色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マ
ンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプ
ン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン、軽
質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。滑沢剤の好適
な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙
げられる。結合剤の好適な例としては、例えばα化デン
プン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マ
ンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられ
る。崩壊剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、デ
ンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウ
ム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケ
イ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙
げられる。
【0015】溶剤の好適な例としては、例えば注射用
水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウ
モロコシ油、オリーブ油、綿実油などが挙げられる。溶
解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、D−マンニトール、ト
レハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスア
ミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、
炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナト
リウム、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の
好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールア
ミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピ
オン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼ
トニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性
剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの
親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油などが挙げられる。等張化剤の好適な例と
しては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マン
ニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖などが挙げられ
る。緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸
塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられ
る。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアル
コールなどが挙げられる。
【0016】防腐剤の好適な例としては、例えばパラオ
キシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジル
アルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソ
ルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例として
は、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられ
る。着色剤の好適な例としては、例えば水溶性食用ター
ル色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号お
よび5号、食用青色1号および2号などの食用色素、水
不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のア
ルミニウム塩など)、天然色素(例、β−カロチン、ク
ロロフィル、ベンガラなど)などが挙げられる。甘味剤
の好適な例としては、例えばサッカリンナトリウム、グ
リチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビアな
どが挙げられる。
【0017】(6)投与形態 医薬組成物の剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤
(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒
剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などの経口剤;お
よび注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注
射剤、腹腔内注射剤など)、外用剤(例、経鼻投与製
剤、経皮製剤、軟膏剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、膣
坐剤など)、ペレット、点滴剤等の非経口剤が挙げら
れ、これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的に安全に
投与できる。医薬組成物は、製剤技術分野において慣用
の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等により製造す
ることができる。以下に、製剤の具体的な製造法につい
て詳述する。
【0018】例えば、経口剤は、有効成分に、例えば賦
形剤(例、乳糖,白糖,デンプン,D−マンニトールな
ど)、崩壊剤(例、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウムなど)、結合剤(例、α化デンプン,アラビアゴ
ム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシプロピル
セルロース,ポリビニルピロリドンなど)または滑沢剤
(例、タルク,ステアリン酸マグネシウム,ポリエチレ
ングリコール6000など)などを添加して圧縮成形
し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるい
は持続性を目的として、コーティング基剤を用いて自体
公知の方法でコーティングすることにより製造される。
該コーティング基剤としては、例えば糖衣基剤、水溶性
フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティン
グ基剤、徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げら
れる。糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タ
ルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、
プルラン、カルナバロウなどから選ばれる1種または2
種以上を併用してもよい。水溶性フィルムコーティング
基剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなど
のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチル
アミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコ
ポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;プ
ルランなどの多糖類などが挙げられる。
【0019】腸溶性フィルムコーティング基剤として
は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース フタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテ
ートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系高分
子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL
(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポ
リマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品
名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマー
S〔オイドラギットS(商品名)、ロームファルマ社〕
などのアクリル酸系高分子;セラックなどの天然物など
が挙げられる。徐放性フィルムコーティング基剤として
は、例えばエチルセルロースなどのセルロース系高分
子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS
〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ
社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合
体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割
合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際
に、例えば酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を
用いてもよい。
【0020】注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソ
ルベート80,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60な
ど),ポリエチレングリコール,カルボキシメチルセル
ロース,アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メ
チルパラベン,プロピルパラベン,ベンジルアルコー
ル,クロロブタノール,フェノールなど)、等張化剤
(例、塩化ナトリウム,グリセリン,D−マンニトー
ル,D−ソルビトール,ブドウ糖など)などと共に水性
溶剤(例、蒸留水,生理的食塩水,リンゲル液等)ある
いは油性溶剤(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,トウ
モロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)な
どに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造され
る。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナ
トリウム,酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清
アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール
等)等の添加物を用いてもよい。
【0021】(7)剤 本発明化合物および本発明の結晶は、糖尿病、高脂血
症、耐糖能不全、炎症性疾患、動脈硬化症などの予防・
治療に使用できる。また、本発明化合物および本発明の
結晶は、インスリン抵抗性改善剤、インスリン感受性増
強剤、レチノイド関連受容体機能調節剤(例、ペルオキ
シソーム増殖剤応答性受容体リガンド、レチノイドX受
容体リガンドなど)などとしても使用できる。ここでい
う機能調節剤とは、アゴニストあるいはアンタゴニスト
自身か、それらの作用を増強あるいは減弱させる物質を
意味し、好ましくはアゴニスト自身である。本発明化合
物および本発明の結晶は、血糖低下作用、血中脂質低下
作用、血中インスリン低下作用、インスリン感受性増強
作用、インスリン抵抗性改善作用およびレチノイド関連
受容体機能調節活性を有する。ここで、レチノイド関連
受容体とは、核内レセプターに含まれ、脂溶性ビタミン
などのシグナル分子をリガンドとするDNA結合性の転
写因子であり、これらは単量体型受容体、ホモ二量体型
受容体およびヘテロ二量体型受容体のいずれであっても
よい。ここで、単量体型受容体としては、例えばレチノ
イドO受容体(以下、RORと略記することがある)α
(GenBank Accession No. L14611)、RORβ(GenBan
k Accession No. L14160)、RORγ(GenBank Access
ion No. U16997);Rev−erb α(GenBank Acce
ssion No. M24898)、Rev−erb β(GenBank Ac
cession No. L31785);ERRα(GenBank Accession
No. X51416)、ERRβ(GenBank Accession No. X514
17);Ftz−FI α(GenBank Accession No. S658
76)、Ftz−FI β(GenBank Accession No. M813
85);TIx(GenBank Accession No. S77482);GC
NF(GenBank Accession No. U14666)などが挙げられ
る。ホモ二量体型受容体としては、例えばレチノイドX
受容体(以下、RXRと略記することがある)α(GenB
ank Accession No. X52773)、RXRβ(GenBankAcces
sion No. M84820)、RXRγ(GenBank Accession No.
U38480);COUPα(GenBank Accession No. X1279
5)、COUPβ(GenBank Accession No.M64497)、C
OUPγ(GenBank Accession No. X12794);TR2α
(GenBankAccession No. M29960)、TR2β(GenBank
Accession No. L27586);またはHNF4α(GenBank
Accession No. X76930)、HNF4γ(GenBank Acces
sion No. Z49826)などが形成するホモ二量体が挙げら
れる。
【0022】ヘテロ二量体型受容体としては、例えば上
記したレチノイドX受容体(RXRα、RXRβまたは
RXRγ)と、レチノイドA受容体(以下、RARと略
記することがある)α(GenBank Accession No. X0661
4)、RARβ(GenBank Accession No. Y00291)、R
ARγ(GenBank Accession No. M24857);甲状腺ホル
モン受容体(以下、TRと略記することがある)α(Ge
nBank Accession No. M24748)、TRβ(GenBank Acce
ssion No. M26747);ビタミンD受容体(VDR)(Ge
nBank Accession No. JO3258);ペルオキシソーム増殖
剤応答性受容体(以下、PPARと略記することがあ
る)α(GenBank Accession No. L02932)、PPARβ
(PPARδ)(GenBank Accession No. U10375)、P
PARγ(GenBank Accession No. L40904);LXRα
(GenBank Accession No. U22662)、LXRβ(GenBan
k Accession No. U14534);FXR(GenBank Accessio
n No.U18374);MB67(GenBank Accession No. L29
263);ONR(GenBank Accession No. X75163);お
よびNURα(GenBank Accession No. L13740)、NU
Rβ(GenBank Accession No. X75918)、NURγ(Ge
nBank Accession No. U12767)から選ばれる1種の受容
体とが形成するヘテロ二量体が挙げられる。
【0023】本発明化合物および本発明の結晶は、上記
したレチノイド関連受容体の中でも、とりわけレチノイ
ドX受容体(RXRα、RXRβ、RXRγ)またはペ
ルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPARα、PP
ARβ(PPARδ)、PPARγ)に対して優れた調
節活性を有する。さらに、本発明化合物および本発明の
結晶は、レチノイドX受容体とペルオキシソーム増殖剤
応答性受容体とが形成するヘテロ二量体、好ましくはR
XRαとPPARγとが形成するヘテロ二量体において
優れたアゴニスト活性を有する。また、本発明化合物お
よび本発明の結晶は、レチノイドX受容体とペルオキシ
ソーム増殖剤応答性受容体とが形成するヘテロ二量体、
好ましくはRXRαとPPARαとが形成するヘテロ二
量体において優れたアゴニスト活性を有する。
【0024】(8)対象疾患 本発明化合物および本発明の結晶は、例えば糖尿病
(例、インスリン依存型糖尿病、インスリン非依存型糖
尿病、妊娠糖尿病等)の予防・治療剤;高脂血症(例、
高トリグリセライド血症、高コレステロール血症、低H
DL血症等)の予防・治療剤;インスリン抵抗性改善
剤;インスリン感受性増強剤;耐糖能不全(IGT)の
予防・治療剤;および耐糖能不全から糖尿病への移行抑
制剤として用いることができる。
【0025】糖尿病の判定基準については、1999年
に日本糖尿病学会から新たな判定基準が報告されてい
る。この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以
上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2
時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200m
g/dl以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコー
ス濃度)が200mg/dl以上のいずれかを示す状態
である。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時
血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110m
g/dl未満および75g経口ブドウ糖負荷試験(75
gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃
度)が140mg/dl未満の両方を満たす状態」(正
常型)でない状態を、「境界型」と呼ぶ。
【0026】また、糖尿病の判定基準については、19
97年にADA(米国糖尿病学会)から、1998年に
WHOから、新たな判定基準が報告されている。これら
の報告においても、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血
漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上
か、あるいは75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以
上を示す状態である。また、上記報告によれば、耐糖能
異常とは、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈
血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl以上
200mg/dl未満を示す状態である。さらに、AD
Aの報告によれば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグ
ルコース濃度)が110mg/dl以上126mg/d
l未満の状態をIFG(Impaired Fasting Glucose)
と呼ぶ。一方、WHOの報告によれば、該IFG(Impa
ired Fasting Glucose)のうち、75g経口ブドウ糖
負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)
が140mg/dl未満である状態のみIFG(Impair
ed Fasting Glycemia)と呼ぶ。本発明化合物および
本発明の結晶は、上記した新たな判定基準により決定さ
れる糖尿病、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired
Fasting Glucose)およびIFG(Impaired Fasting
Glycemia)の予防・治療剤としても用いられる。さら
に、本発明化合物またはその塩は、境界型、耐糖能異
常、IFG(ImpairedFasting Glucose)またはIFG
(Impaired Fasting Glycemia)から糖尿病への進展
を防止することもできる。
【0027】本発明化合物および本発明の結晶は、例え
ば糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、白内
障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感
染症(呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚
軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔
乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害等];
肥満;骨粗鬆症;悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液
質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性
悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群に
よる悪液質);脂肪肝;高血圧;多嚢胞性卵巣症候群;
腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸
球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末
期腎臓疾患等);筋ジストロフィー;心筋梗塞;狭心
症;脳梗塞;インスリン抵抗性症候群;シンドローム
X;高インスリン血症における知覚障害;腫瘍(例、白
血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌等);過敏性腸症候群;
急性または慢性下痢;炎症性疾患(例、慢性関節リウマ
チ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術外
傷後の炎症、腫脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、
肝炎、肺炎、膵炎等);動脈硬化症(例、アテローム性
動脈硬化症等)などの予防・治療剤としても用いること
ができる。また、本発明化合物および本発明の結晶は、
消化性潰瘍、急性または慢性胃炎、胆道ジスキネジア
ー、胆のう炎等に伴う腹痛、悪心、嘔吐、上腹部不快感
などの症状の改善などにも用いることができる。さら
に、本発明化合物および本発明の結晶は、食欲を調整
(亢進または抑制)するため、例えば痩身、虚食症の治
療剤(痩身または虚食症の投与対象における体重増加)
または肥満の治療剤として用いることもできる。
【0028】本発明化合物および本発明の結晶の投与量
は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっ
ても異なるが、例えば成人に経口投与する場合、有効成
分である本発明化合物または本発明の結晶を通常1回量
として約0.05〜約100mg/kg体重、好ましく
は約0.5〜約50mg/kg体重であり、この量を1
日1回〜3回投与するのが望ましい。
【0029】(9)薬剤の併用 本発明化合物および本発明の結晶は、糖尿病治療剤、糖
尿病性合併症治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤、抗肥満
剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤などの薬剤(以
下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることが
できる。この際、本発明化合物、本発明の結晶、および
併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に
対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与し
てもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている
用量を基準として適宜選択することができる。また、本
発明化合物または本発明の結晶と併用薬剤との配合比
は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わ
せなどにより適宜選択することができる。例えば投与対
象がヒトである場合、本発明化合物または本発明の結晶
1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用
いればよい。
【0030】なお、糖尿病治療剤としては、インスリン
製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インス
リン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合
成したヒトインスリン製剤など)、インスリン抵抗性改
善剤(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシ
グリタゾン、GI−262570、JTT−501、M
CC−555、YM−440、KRP−297、CS−
011等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボ
ース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート
等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホル
ミン、ブホルミン等)、あるいはスルホニルウレア剤
(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジ
ド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミ
ド、グリクロピラミド、グリメピリド等)やその他のイ
ンスリン分泌促進剤(例、レパグリニド、セナグリニ
ド、ナテグリニド、ミツグリニド、GLP−1等)、ア
リミンアゴニスト(例、プラリンチド等)、フォスフォ
チロシンフォスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)
等が挙げられる。
【0031】糖尿病性合併症治療剤としては、アルドー
ス還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタ
ット、ゼナレスタット、ゾポレスタット、ミナレスタッ
ト、フィダレスタット、SK−860、CT−112
等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3、BDNF
等)、PKC阻害剤(例、LY−333531等)、A
GE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキ
サチン、N−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(A
LT766)等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸
等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン
等)が挙げられる。抗高脂血剤としては、コレステロー
ル合成阻害剤であるスタチン系化合物(例、セリバスタ
チン、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチ
ン、アトルバスタチン、フルバスタチン等)、スクアレ
ン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセリド低下作用を有
するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、ク
ロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラー
ト等)等が挙げられる。降圧剤としては、アンジオテン
シン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリ
ル、デラプリル等)あるいはアンジオテンシンII拮抗剤
(例、カンデサルタン シレキセチル、ロサルタン、エ
プロサルタン、バルサンタン、テルミサルタン、イルベ
サルタン、タソサルタン等)等が挙げられる。
【0032】抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬
(例、デキスフェンフルアミン、フェンフルラミン、フ
ェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキ
サンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノール
アミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬
(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL
−316243、SR−58611−A、UL−TG−
307、SB−226552,AJ−9677、BMS
−196085等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプ
チン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシス
トキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−1
5849等)等が挙げられる。利尿剤としては、例えば
キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロ
ミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジ
ド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリ
クロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフル
メチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフル
チジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アル
ドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレ
ン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド
等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロ
ルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミ
ド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタ
ニド、フロセミド等が挙げられる。
【0033】化学療法剤としては、例えばアルキル化剤
(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド
等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオ
ロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシ
ン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤(例、ビン
クリスチン、ビンデシン、タキソール等)、シスプラチ
ン、カルボプラチン、エトポキシドなどが挙げられる。
なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロン
あるいはネオフルツロンなどが好ましい。免疫療法剤と
しては、例えば微生物または細菌成分(例、ムラミルジ
ペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増強活性のあ
る多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン
等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、
インターフェロン、インターロイキン(IL)等)、コ
ロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリス
ロポエチン等)などが挙げられ、なかでもIL−1、I
L−2、IL−12などが好ましい。
【0034】さらに、動物モデルや臨床で悪液質改善作
用が認められている薬剤、すなわち、シクロオキシゲナ
ーゼ阻害剤(例、インドメタシン等)〔キャンサー・リ
サーチ(Cancer Reseach)、第49巻、5935〜59
39頁、1989年〕、プロゲステロン誘導体(例、メ
ゲステロールアセテート)〔ジャーナル・オブ・クリニ
カル・オンコロジー(Journal of Clinical Oncolog
y)、第12巻、213〜225頁、1994年〕、糖
質ステロイド(例、デキサメサゾン等)、メトクロプラ
ミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤(文献
はいずれも上記と同様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコ
サペンタエン酸等)〔ブリティシュ・ジャーナル・オブ
・キャンサー(British Journal of Cancer)、第68
巻、314〜318頁、1993年〕、成長ホルモン、
IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTN
F−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する
抗体なども本発明化合物と併用することができる。
【0035】併用薬剤は、好ましくはインスリン製剤、
インスリン抵抗性改善剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、
ビグアナイド剤、インスリン分泌促進剤(好ましくはス
ルホニルウレア剤)などである。上記併用薬剤は、2種
以上を適宜の割合で組み合せて用いてもよい。2種以上
の併用薬剤を用いる場合の好ましい組み合わせしては、
例えば以下のものが挙げられる。 1)インスリン抵抗性改善剤およびインスリン製剤; 2)インスリン抵抗性改善剤およびインスリン分泌促進
剤(好ましくはスルホニルウレア剤); 3)インスリン抵抗性改善剤およびα−グルコシダーゼ
阻害剤; 4)インスリン抵抗性改善剤およびビグアナイド剤; 5)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびビ
グアナイド剤; 6)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびイ
ンスリン分泌促進剤(好ましくはスルホニルウレア
剤); 7)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびα
−グルコシダーゼ阻害剤; 8)インスリン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤
(好ましくはスルホニルウレア剤)およびビグアナイド
剤; 9)インスリン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤
(好ましくはスルホニルウレア剤)およびα−グルコシ
ダーゼ阻害剤;および 10)インスリン抵抗性改善剤、ビグアナイド剤および
α−グルコシダーゼ阻害剤。
【0036】本発明化合物または本発明の結晶が、併用
薬剤と組み合せて使用される場合には、これらの薬剤の
使用量は、薬剤の反対効果を考えて安全な範囲内で低減
できる。特に、インスリン抵抗性改善剤、インスリン分
泌促進剤(好ましくはスルホニルウレア剤)およびビグ
アナイド剤は通常の投与量よりも低減できる。したがっ
て、これらの薬剤により引き起こされるであろう反対効
果は安全に防止できる。それに加えて、糖尿病合併症
剤、抗高脂血症剤、降圧剤の投与量は低減でき、その結
果これらの薬剤により引き起こされるであろう反対効果
は効果的に防止できる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に、参考例、実施例、製剤例
および試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらにより限定されるものではない。ま
た、以下の参考例および実施例において、%は特記しな
い限り重量パーセントを示し、融点は、微量融点測定器
(ヤナコ、MP−500D型)を用いて測定した値を示
し、すべて未補正である。また、粉末X線回折のデータ
は、線源としてCu−Kα1線(管電圧:40KV;管
電流:40mA)を用い、RINT1100型(理学電
気)を用いて測定した。
【0038】
【実施例】参考例1 水素化ナトリウム(60%、油性、9.04 g)をジメチル ス
ルホキシド (50 mL)と テトラヒドロフラン (400 mL)の
混合溶媒へ室温で加えた。この混合物を50℃ で1.5時
間かき混ぜた後、室温へと戻した。この混合物に [2-
(1,3-ジオキソラン-2-イル)エチル]トリフェニルホスホ
ニウム ブロミド (81.13 g) を室温で加え、30分かき
混ぜた後に、4-ベンジルオキシベンズアルデヒド (30.0
g) のジメチル スルホキシド (50 mL) 溶液を滴下し
た。反応混合物を1時間還流した後に水を加え、さらに
1規定塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥 (MgSO4) 後、溶媒
を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル (6:1, v/v)溶
出部から、(E)-2-[3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-プ
ロペニル]-1,3-ジオキソラン (36.03 g、収率 86%) を
無色結晶として得た。 参考例2 (E)-2-[3-(4-ベンジルオキシフェニル)-2-プロペニル]-
1,3-ジオキソラン (35.50 g) と 5% パラジウム-炭素
(40.0 g)、テトラヒドロフラン (500 mL) の混合物を室
温、1気圧で接触還元した。触媒をろ去後、溶媒を減圧
留去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和食塩水で
洗浄し、乾燥 (MgSO4) 後溶媒を減圧留去した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサ
ン−酢酸エチル (4:1, v/v) 溶出部から、2-[3-(4-ヒド
ロキシフェニル)プロピル]-1,3-ジオキソラン (21.9
g、収率 88%) を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘ
キサンから再結晶し、無色プリズム晶を得た。融点67-6
8 ℃。
【0039】参考例3 2-[3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル]-1,3-ジオキソ
ラン (21.8 g)と4-クロロメチル-5-メチル-2-フェニル
チアゾール (26.0 g)、炭酸カリウム (14.5 g)、N,N-ジ
メチルホルムアミド (200 mL) の混合物を90℃で5時
間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥 (MgSO4)
後溶媒を減圧留去した。得られた結晶をヘキサンで洗浄
し、4-[4-[3-(1,3-ジオキソラン-2-イル)プロピル]フェ
ノキシメチル]-5-メチル-2-フェニルチアゾール (30.98
g)を得た。母液を減圧で濃縮し、残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチ
ル (4:1, v/v) 溶出部から、4-[4-[3-(1,3-ジオキソラ
ン-2-イル)プロピル]フェノキシメチル]-5-メチル-2-フ
ェニルチアゾール(4.68 g) を淡黄色結晶として得た。
収量35.66 g。収率 86%。酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶し、淡黄色プリズム晶を得た。融点80-81℃。 参考例4 4-[4-[3-(1,3-ジオキソラン-2-イル)プロピル]フェノキ
シメチル]-5-メチル-2-フェニルチアゾール (6.0 g)、1
規定塩酸 (60 ml)、テトラヒドロフラン (60 mL) の混
合物を5時間還流した。反応混合物を酢酸エチルで抽出
した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥 (Mg
SO4) 後溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル
(9:1, v/v) 溶出部から、4-[4-[(5-メチル-2-フェニル-
4-チアゾリル)メトキシ]フェニル]ブチルアルデヒド
(4.83 g、収率90 %) を無色結晶として得た。酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶し、無色プリズム晶を得た。融
点45-46 ℃。
【0040】参考例5 4-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]
フェニル]ブチルアルデヒド (4.68 g)、ベンジルトリブ
チルアンモニウム クロリド(2.07 g) 、酢酸エチル (15
0 mL)および水 (30 mL)の混合物に、シアン化ナトリウ
ム (650 mg)を室温で加えた。1.5時間室温でかきまぜた
後、反応混合物に2規定塩酸 (10 mL)を加えて酸性とし
た。酢酸エチル層を分離し、水 (80 mL)、飽和食塩水
(50 mL)で順次洗った後に乾燥 (MgSO4)し、溶媒を減圧
留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(2:1, v/v)溶出部か
ら、2-ヒドロキシ-5-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チア
ゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタンニトリル(4.22
g、84%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し、
無色プリズム晶を得た。融点101-102℃ 参考例6 (R)-(+)-α-メトキシ-α-(トリフルオロメチル)フェニ
ル酢酸 (5.15 g)、トリエチルアミン (2.45 g)および無
水テトラヒドロフラン (100 mL)の混合物を室温で30分
かき混ぜた。得られる混合物に塩化2,4,6-トリクロロベ
ンゾイル (5.37 g) を室温で滴下し、さらに室温で2.5
時間かき混ぜた。得られる混合物に2-ヒドロキシ-5-[4-
[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]フェニ
ル]ペンタンニトリル (4.15 g) と4-ジメチルアミノピ
リジン (1.34 g) を加え、さらに室温で3時間かき混ぜ
た。反応混合物に水 (50 mL)を加え、酢酸エチルで抽出
した。有機層を1規定塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で
順次洗浄し、乾燥 (MgSO4) 後、溶媒を減圧留去した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
ヘキサン−ジエチルエーテル (7:1, v/v) で約12時間か
けて溶出し、フラクションコレクターを利用して、約20
mLずつのフラクションに分け、薄層クロマトグラフィー
で極性の低いスポットとして検出される (1R)-1-シアノ
-4-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]
フェニル]ブチル (2R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキシ
-2-フェニルプロピオネートを無色油状物(2.79 g、43
%)として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ:1.62-1.74 (2H, m), 1.86-1.98 (2
H, m), 2.53 (3H, s), 2.51-2.58 (2H, m), 3.57 (3H,
d, J=1.0 Hz), 5.15 (2H, s), 5.50 (1H, t, J=6.6 H
z), 6.92-7.03 (4H, m), 7.37-7.49 (8H, m), 7.87-7.9
2 (2H, m).
【0041】参考例7 (1R)-1-シアノ-4-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾ
リル)メトキシ]フェニル]ブチル (2R)-3,3,3-トリフル
オロ-2-メトキシ-2-フェニルプロピオネート (2.71 g)
と10% 塩酸-メタノール (100 mL; 東京化成製)の混合物
を、封管中で室温で3日間かき混ぜた。反応混合物に水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、乾燥 (MgSO4) 後、溶媒を減圧留去し、メチル
(2R)-5-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メト
キシ]フェニル]-2-[(2R)-3,3,3-トリフルオロ-2-メトキ
シ-2-フェニルプロピオニルオキシ]ペンタノエートを無
色油状物(2.83 g、98%)として得た。1 H-NMR (CDCl3)δ:1.50-1.63 (2H, m), 1.82-1.93 (2
H, m), 2.45-2.53 (2H, m), 2.53 (3H, s), 3.65 (3H,
d, J=1.0 Hz), 3.76 (3H, s), 5.15 (2H, s), 5.19 (1
H, t, J=6.6 Hz), 6.90-7.00 (4H, m), 7.35-7.45 (6H,
m), 7.61-7.65 (2H, m), 7.87-7.92 (2H, m). 参考例8 メチル (2R)-5-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリ
ル)メトキシ]フェニル]-2-[(2R)-3,3,3-トリフルオロ-2
-メトキシ-2-フェニルプロピオニルオキシ]ペンタノエ
ート (1.80 g) のメタノール (10 mL)-テトラヒドロフ
ラン (10 mL) 溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液
(8.7 mL) を室温で滴下し、50℃で 7時間かき混ぜた。
反応混合物を室温に戻してから、1規定塩酸 (12 mL) と
水 (150 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、乾燥 (MgSO)後、溶媒を
減圧留去して無色油状物(1.74g)を得た。得られ
る油状物 (1.74 g)、濃硫酸 (0.5 mL)およびメタノール
(100 mL) の混合物を5時間加熱還流した。反応混合物
を減圧で濃縮し、酢酸エチルを加え、飽和重曹水、飽和
食塩水で順次洗浄し、乾燥 (MgSO4) 後、溶媒を減圧留
去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、ヘキサン−酢酸エチル (3:1, v/v)溶出部か
ら、メチル (2R)-2-ヒドロキシ-5-[4-[(5-メチル-2-フ
ェニル-4-チアゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタノエー
トを無色結晶として得た。得られた結晶はヘキサンを用
いてろ取した。収量:0.74 g (62%、98.1%e.e.)。1 H-NMR (CDCl3)δ:1.61-1.84 (4H, m), 2.53 (3H, s),
2.55-2.70 (3H, m), 3.77 (3H, s), 4.18 (1H, brs),
5.15 (2H, s), 6.93-7.01 (2H, m), 7.07-7.12 (2H,
m), 7.39-7.45 (3H, m), 7.87-7.92 (2H, m).
【0042】参考例9 メチル (2R)-2-ヒドロキシ-5-[4-[(5-メチル-2-フェニ
ル-4-チアゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタノエート
(2.80 g)のメタノール (40 mL) 溶液に、1規定水酸化
ナトリウム水溶液 (14 mL) を室温で滴下し、室温で 1
時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で
酸性化後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、乾燥
(MgSO4) 後、溶媒を減圧留去して、(R)-2-ヒドロキシ-
5-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]
フェニル]ペンタン酸の無色結晶を得た。得られた結晶
はイソプロピルエーテルを用いてろ取した。収量:2.24
g (83%)。融点117-118℃。 参考例10 (R)-2-ヒドロキシ-5-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チア
ゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタン酸(2.20 g)およ
びトリエチルアミン(1.23 g)のテトラヒドロフラン
(70 mL)溶液に、クロロ炭酸エチル (1.50 g)を−20〜
−15℃で滴下し、2時間かき混ぜた後、25%アンモニア
水(30 mL)を加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合
物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2
規定塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥 (MgSO4)
後、溶媒を減圧留去して、(R)-2-エトキシカルボニルオ
キシ-5-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メト
キシ]フェニル]ペンタンアミドの結晶を得た。得られた
結晶はイソプロピルエーテルを用いてろ取した。収量:
2.07 g (80%)。融点130-131℃。
【0043】参考例11 (±)-5-[3-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メ
トキシ]フェニル]プロピル]-2,4-オキサゾリジンジオン
(1002 mg)を、キラルカラム法(約3 mg/1ショット;
カラム:CHIRALPAK AD,10 mmφ×250 mm;移動相:ヘ
キサン/エタノール/酢酸=20/80/0.1;流速:3.5 m
l/min)を用いて分割し、保持時間が大きい異性体を集
め、濃縮して(S)-(-)-5-[3-[4-[(5-メチル-2-フェニル-
4-チアゾリル)メトキシ]フェニル]プロピル]-2,4-オキ
サゾリジンジオン(407 mg、99.9%e.e.)を得た。アセ
トン−イソプロピルエーテルから再結晶して無色プリズ
ム晶を得た。融点113-114℃。
【0044】実施例1 (R)-2-エトキシカルボニルオキシ-5-[4-[(5-メチル-2-
フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタンア
ミド(2.00 g)、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデ
セン (DBU, 1.43 g)およびエタノール(40 mL)の混合
物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した。有機層を水、2規定塩酸、飽和
食塩水で順次洗浄し、乾燥 (MgSO4) 後、溶媒を減圧留
去して、(R)-(+)-5-[3-[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チ
アゾリル)メトキシ]フェニル]プロピル]-2,4-オキサゾ
リジンジオンの結晶(1.70 g、94%)を得た。アセトン
−イソプロピルエーテルから再結晶して無色プリズム晶
(99.9%e.e.)を得た。[α]D+37.3°(c=0.505、クロロ
ホルム)。融点113-114℃。粉末X線結晶回析パターンを
図1に示す。 元素分析 理論値:C,65.38; H,5.25; N,6.6
3 実測値:C,65.30; H,5.07; N,6.6
【0045】実施例2 (R)-2-エトキシカルボニルオキシ-5-[4-[(5-メチル-2-
フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタンア
ミド(51.4 g)のエタノール(500 mL)溶液に、1,8-
ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン (DBU, 36.7 g)を
15〜20℃で滴下した。20〜25℃で2時間かき混ぜた後、
反応混合物に水(1 L)、2規定塩酸(150mL)を加
え、析出した結晶をろ取した。シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーを用いて精製(シリカゲル700 g、アセト
ン−ヘキサン(1:1, v/v)溶出)し、(R)-(+)-5-[3-[4-
[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]フェニ
ル]プロピル]-2,4-オキサゾリジンジオンの結晶(44.1
g、95%)を得た。酢酸エチル−イソプロピルエーテル
から再結晶して無色針状晶(>99.9%e.e.)を得た。
[α]D+36.7°(c=0.497、メタノール)。融点130-131℃。
粉末X線結晶回析パターンを図2に示す。 元素分析 理論値:C,65.38; H,5.25; N,6.6
3 実測値:C,65.23; H,5.29; N,6.5
【0046】 製剤例1(カプセルの製造) 1)実施例2の結晶 30 mg 2)微粉末セルロース 10 mg 3)乳糖 19 mg 4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg 計 60 mg 1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプ
セルに充填し、実施例2の結晶30mgを含有するカプセ
ルを得る。
【0047】 製剤例2(錠剤の製造) 1)実施例2の結晶 30 g 2)乳糖 50 g 3)トウモロコシデンプン 15 g 4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g 5)ステアリン酸マグネシウム 1 g 1000錠 計 140 g 1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合
し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの
4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠す
る。このようにして、1錠あたり実施例2の結晶30mg
を含有する錠剤1000錠を得る。
【0048】試験例1 肥満・インスリン非依存型糖尿病(2型糖尿病)モデル
であるウィスターファティー(Wistar fatty)ラット
(18週齢、雄性、1群5匹)に、被検化合物を、0.
2mg/kg体重/日の投与量で、1週間、連日強制経
口投与した。投与終了後、ラットの血液から分離した血
漿中の成分測定を行い、被検化合物の薬理活性を評価し
た。なお、被検化合物としては、実施例2で得られた化
合物結晶、および該化合物のラセミ体である(±)-5-[3-
[4-[(5-メチル-2-フェニル-4-チアゾリル)メトキシ]フ
ェニル]プロピル]-2,4-オキサゾリジンジオンの結晶
(以下、比較化合物と略記する)を用いた。
【0049】(1)グルコースおよびトリグリセリド
(TG)低下作用 ラット血漿中のグルコースおよびトリグリセリドを、そ
れぞれLタイプワコーGlu2(和光純薬)およびLタ
イプワコーTG・H(和光純薬)で定量し、被検化合物
のグルコースおよびトリグリセリド(TG)低下作用を
評価した。結果を[表1]に示す。表中、「血漿グルコ
ース低下作用」は、被検化合物非投与群の血漿グルコー
ス値を100%とした場合の被検化合物投与群の血漿グ
ルコース値の低下率(%)を表す。また、「血漿TG低
下作用」は、被検化合物非投与群の血漿トリグリセリド
値を100%とした場合の被検化合物投与群の血漿トリ
グリセリド値の低下率(%)を表す。
【表1】 本発明化合物 比較化合物 血漿グルコース低下作用 18% 6% 血漿TG低下作用 28% 11% [表1]から明らかなように、本発明化合物は、優れた
血漿グルコース低下作用および血漿TG低下作用を有
し、糖尿病、高脂血症(特に、高トリグリセリド血
症)、耐糖能不全などの予防・治療剤として有用であ
る。さらに、本発明化合物は、対応するラセミ体(比較
化合物)と比較して、予想外に優れた血漿グルコース低
下作用および血漿TG低下作用を有する。
【0050】(2)HDLコレステロール上昇作用およ
び抗動脈硬化指数上昇作用 ラット血漿中の総コレステロールをLタイプワコーコレ
ステロール(和光純薬)で定量した。また、血漿の一部
に、HDLコレステロール沈殿試薬(和光純薬)を加え
て、非HDLリポ蛋白を沈殿させ、その上清のコレステ
ロール(HDLコレステロール)を定量した。さらに、
これらのコレステロール値から非HDLコレステロール
値を算出した。このようにして得られたコレステロール
値から、抗動脈硬化指数[(HDLコレステロール/非
HDLコレステロール)×100]を算出した。結果を
[表2]に示す。表中、「HDLコレステロール上昇作
用」および「抗動脈硬化指数上昇作用」は、それぞれ被
検化合物非投与群のHDLコレステロール値および抗動
脈硬化指数を100%とした場合の被検化合物投与群に
おける上昇率(%)を表す。また、「非HDLコレステ
ロール低下作用」は、被検化合物非投与群の非HDLコ
レステロール値を100%とした場合の被検化合物投与
群における低下率(%)を表す。
【表2】 本発明化合物 比較化合物 HDLコレステロール上昇作用 17% 4% 非HDLコレステロール低下作用 13% 0% 抗動脈硬化指数上昇作用 35% 4% [表2]から明らかなように、本発明化合物は、優れた
HDLコレステロール上昇作用、非HDLコレステロー
ル低下作用および抗動脈硬化指数上昇作用を有し、高脂
血症(特に、高コレステロール血症、低HDL血症)、
動脈硬化症などの予防・治療剤として有用である。さら
に、本発明化合物は、対応するラセミ体化合物(比較化
合物)と比較して、予想外に優れたHDLコレステロー
ル上昇作用、非HDLコレステロール低下作用および抗
動脈硬化指数上昇作用を有する。
【0051】試験例2 WO99/58510に記載の方法に従って、本発明化
合物のPPARγ−RXRα ヘテロ二量体リガンド活
性を評価した。すなわち、PPARγ:RXRα:4E
RPP/CHO−K1細胞を10%ウシ胎児血清[ライ
フテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米
国]を含むハムF12培地(日水製薬製)で培養した
後、96ウェルホワイトプレート[コーニング コース
ター社(Corning Coster Corporation)製、米国]へ2
×104cells/well となるように播種し、37℃の炭
酸ガスインキュベーター中で一晩培養した。96ウェル
ホワイトプレートをPBS(Phosphate-buffered salin
e)で洗浄後、90μl の0.1%脂肪酸不含ウシ血清ア
ルブミン(BSA)を含むハムF12培地と被検化合物
10μlとを添加し、37℃の炭酸ガスインキュベータ
ー中で48時間培養した。培地を除去後、ビッカジーン
7.5(和光純薬製)を40μl 添加し、撹拌後、ルミ
スター(Lumistar)[ビー・エム・ジー・ラブテクノロ
ジーズ社(BMG Labtechnologies GmbH)製、ドイ
ツ]を用いて、ルシフェラーゼ活性を測定した。被検化
合物非投与群のルシフェラーゼ活性を1としたときの、
被検化合物のルシフェラーゼ活性から誘導倍率を算出し
た。被検化合物濃度と誘導倍率の値をプリズム(PRI
SM)2.01[グラフパッド ソフトウェア社(Graph
Pad Software, Inc.)製、米国]を用いて解析すること
により、被検化合物のEC50値(誘導倍率の最大値の5
0%を示す化合物濃度)を算出した。なお、被検化合物
としては、実施例2で得られた結晶を用いた。本発明化
合物のEC50値は、240nMであった。このように、
本発明化合物は、優れたPPARγ−RXRα ヘテロ
二量体リガンド活性を有する。
【0052】
【発明の効果】本発明化合物および本発明の結晶は、低
毒性であり、例えば糖尿病[例、インスリン依存型糖尿
病(1型糖尿病)、インスリン非依存型糖尿病(2型糖
尿病)、妊娠糖尿病等]の予防・治療剤;高脂血症
(例、高トリグリセライド血症、高コレステロール血
症、低HDL血症等)の予防・治療剤;インスリン抵抗
性改善剤;インスリン感受性増強剤;耐糖能不全(IG
T)の予防・治療剤;および耐糖能不全から糖尿病への
移行抑制剤として用いることができる。また、本発明化
合物および本発明の結晶は、例えば糖尿病性合併症
[例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、
骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(呼吸器感染
症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、
下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低
下、脳血管障害、末梢血行障害等];肥満;骨粗鬆症;
悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液
質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性
悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質);脂
肪肝;高血圧;多嚢胞性卵巣症候群;腎臓疾患(例、糖
尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフ
ローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患等);
筋ジストロフィー;心筋梗塞;狭心症;脳梗塞;インス
リン抵抗性症候群;シンドロームX;高インスリン血症
における知覚障害;腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺
癌、皮膚癌等);過敏性腸症候群;急性または慢性下
痢;炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎
炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術外傷後の炎症、腫
脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎、肺炎、膵
炎等);動脈硬化症(例、アテローム性動脈硬化症等)
などの予防・治療剤としても用いることができる。ま
た、本発明化合物および本発明の結晶は、消化性潰瘍、
急性または慢性胃炎、胆道ジスキネジアー、胆のう炎等
に伴う腹痛、悪心、嘔吐、上腹部不快感などの症状の改
善などにも用いることができる。さらに、本発明化合物
および本発明の結晶は、食欲を調整(亢進または抑制)
するため、例えば痩身、虚食症の治療剤(痩身または虚
食症の投与対象における体重増加)または肥満の治療剤
として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1で得られた結晶の粉末X線結晶回
折パターンを示す。
【図2】は、実施例2で得られた結晶の粉末X線結晶回
折パターンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 5/50 A61P 5/50 9/10 9/10 29/00 29/00 43/00 111 43/00 111 C07D 277/24 C07D 277/24 // C07M 7:00 C07M 7:00 Fターム(参考) 4C033 AD03 AD16 AD17 4C063 AA01 BB08 DD52 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC82 GA09 GA10 GA15 GA16 MA01 MA04 NA07 NA14 ZA02 ZA08 ZA33 ZA36 ZA40 ZA42 ZA45 ZA66 ZA70 ZA71 ZA73 ZA75 ZA81 ZA94 ZA97 ZB11 ZB26 ZB27 ZB35 ZC33 ZC35 ZC54

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(R)−(+)−5−[3−[4−[(5
    −メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]
    フェニル]プロピル]−2,4−オキサゾリジンジオン
    またはその塩。
  2. 【請求項2】(R)−(+)−5−[3−[4−[(5
    −メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]
    フェニル]プロピル]−2,4−オキサゾリジンジオン
    またはその塩の結晶。
  3. 【請求項3】粉末X線結晶回折により、面間隔(d値)
    約10.2、約9.4、約7.3、約4.7オングスト
    ロームに特徴的ピークを有する回折パターンを示す請求
    項2記載の結晶。
  4. 【請求項4】(R)−(+)−5−[3−[4−[(5
    −メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メトキシ]
    フェニル]プロピル]−2,4−オキサゾリジンジオン
    またはその塩を含有してなる医薬組成物。
  5. 【請求項5】糖尿病の予防・治療剤である請求項4記載
    の医薬組成物。
  6. 【請求項6】高脂血症の予防・治療剤である請求項4記
    載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】耐糖能不全の予防・治療剤である請求項4
    記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】炎症性疾患の予防・治療剤である請求項4
    記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】動脈硬化症の予防・治療剤である請求項4
    記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】インスリン抵抗性改善剤である請求項4
    記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】インスリン感受性増強剤である請求項4
    記載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】(R)−(+)−5−[3−[4−
    [(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メト
    キシ]フェニル]プロピル]−2,4−オキサゾリジン
    ジオンまたはその塩を含有してなるレチノイド関連受容
    体機能調節剤。
  13. 【請求項13】ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リ
    ガンドである請求項12記載の剤。
  14. 【請求項14】レチノイドX受容体リガンドである請求
    項12記載の剤。
  15. 【請求項15】(R)−2−エトキシカルボニルオキシ
    −5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チア
    ゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタンアミドまたはそ
    の塩を閉環反応に付すことを特徴とする、(R)−
    (+)−5−[3−[4−[(5−メチル−2−フェニ
    ル−4−チアゾリル)メトキシ]フェニル]プロピル]
    −2,4−オキサゾリジンジオンまたはその塩の製造
    法。
  16. 【請求項16】(R)−2−エトキシカルボニルオキシ
    −5−[4−[(5−メチル−2−フェニル−4−チア
    ゾリル)メトキシ]フェニル]ペンタンアミドまたはそ
    の塩。
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