JP2001213789A - 抗炎症組成物 - Google Patents

抗炎症組成物

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JP2001213789A JP2000067739A JP2000067739A JP2001213789A JP 2001213789 A JP2001213789 A JP 2001213789A JP 2000067739 A JP2000067739 A JP 2000067739A JP 2000067739 A JP2000067739 A JP 2000067739A JP 2001213789 A JP2001213789 A JP 2001213789A
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Shinji Azumaguchi
伸二 東口
Busaku Kin
武祚 金
Hajime Hatta
一 八田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全かつ簡便に調製可能であって、継続的に
摂取しても副作用の問題のない食品由来の抗炎症組成物
を提供する。 【解決手段】 カラギナン、流動パラフィン、中鎖脂肪
酸トリグリセリド、リポ多糖類、ムラミルジペプチド及
びそれらの混合物から選ばれた少なくとも一種の起炎物
質の投与により炎症を誘発させた畜産動物の血液成分及
び/又はその血液成分が移行した畜産食品を有効成分と
する抗炎症組成物。本発明において、前記起炎物質とし
ては、カラギナン、流動パラフィン及びそれらの混合物
から選ばれた少なくとも一種であることが特に好まし
い。また、前記畜産動物が鶏又は牛であることが好まし
く、前記畜産食品が卵又は乳であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体内の炎症反応
に起因する疾病、例えば慢性関節リュウマチなどの症状
を軽減する効果を有する抗炎症組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、生体内に細菌、ウイルス、寄生虫
などの病原体や異物が侵入したり、生体が傷を負った場
合、局所的な組織障害が起こる。炎症は、その組織障害
を修復する生体防御反応の一つであり、しばしば疼痛、
発赤、発熱、腫脹、機能障害等を伴う。すなわち、炎症
とは、顆粒球、単球、リンパ球等の免疫担当細胞が病原
体、壊死組織や異物などの排除を行う免疫反応の一つで
ある。
【0003】このような生体内の炎症反応に起因する疾
病(以下、炎症性疾患という。)として、慢性関節リュ
ウマチや全身性エリテマトーデス等の自己免疫疾患や、
痛風、関節炎等が知られている。炎症性疾患は、細胞性
の免疫反応が連鎖的に関与しており、その発症機序が複
雑である。
【0004】現在、炎症性疾患の治療薬としては、副腎
皮質ホルモンを代表とするステロイド系、サリチル酸、
インドメタシン、フェニル酢酸誘導体、アントラニル酸
誘導体等の非ステロイド系の抗炎症薬、及びシクロホス
ファミドや金剤等の免疫療法剤が知られている。また、
キモトリプシン、ブロメライン、プロナーゼ等のタンパ
ク質分解酵素やリゾチームが消炎酵素剤として浮腫を伴
う炎症を軽減する医薬品として利用されている。
【0005】一方、炎症性疾患を軽減する食品の研究も
進められており、人病原性細菌の死菌混合物を抗原とし
て乳牛や産卵鶏を免疫化して得られる、それら人病原性
細菌に対する抗体を含むミルク(免疫ミルク)や鶏卵
(免疫卵)が抗炎症活性を有することが報告されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記抗炎症剤
や消炎酵素剤は対症療法的なものであり、また、連続服
用による副作用の問題があり、その使用が制限されてい
た。
【0007】一方、上記免疫ミルクや免疫卵は、継続的
な摂取による副作用の問題はないが、抗原として26種
類もの人病原性細菌を用いなければならず、その調製上
の安全性及び簡便性の点で問題があった。
【0008】したがって、本発明の目的は、安全かつ簡
便に調製可能であって、継続的に摂取しても副作用の問
題のない食品由来の抗炎症組成物を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、人為的に
炎症を誘発させた家畜の血液やその血液からの成分移行
が知られているミルクや卵等の食品には、従来考えられ
ていたイムノグロブリン等の免疫タンパク質とは全く異
なる成分、すなわち炎症を抑制する生理活性物質が蓄積
されると考え、鋭意研究した結果、それらに抗炎症活性
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明(以下、本
発明1という)の抗炎症組成物は、カラギナン、流動パ
ラフィン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、リポ多糖類、ム
ラミルジペプチド及びそれらの混合物から選ばれた少な
くとも一種の起炎物質の投与により、炎症を誘発させた
畜産動物の血液成分及び/又はその血液成分が移行した
畜産食品を有効成分として含有することを特徴とする。
【0011】本発明2においては、前記起炎物質が、カ
ラギナン、流動パラフィン及びそれらの混合物から選ば
れる少なくとも一種であることが特に好ましい。
【0012】また、本発明3においては、前記畜産動物
が鶏であることが好ましく、前記畜産食品が卵であるこ
とが好ましい。
【0013】さらに、本発明4においては、前記畜産動
物が牛であることが好ましく、前記畜産食品が乳である
ことが好ましい。
【0014】そして、本発明5において、前記畜産食品
が卵である場合には、全卵液、卵白液、卵黄液、全卵粉
末、卵白粉末、卵黄粉末、脱脂全卵粉末、脱脂卵黄粉末
から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
【0015】一方、本発明6において、前記畜産食品が
乳である場合には、全乳粉末、脱脂乳、脱脂粉乳から選
ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
【0016】本発明によれば、例えば、慢性関節リュウ
マチ、痛風や関節炎等の炎症性疾患による疼痛等の症状
を軽減し、継続的に摂取しても副作用の問題のない抗炎
症組成物を安全かつ簡便に得ることができる。
【0017】 〔発明の詳細な説明〕 本発明において、起炎物質とは、動物に投与した場合に
疼痛、発赤、発熱、腫脹、機能障害等の炎症症状(以
下、単に炎症症状という。)を誘発する物質をいい、例
えば、フロイント完全アジュバンド、フロイント不完全
アジュバンド、流動パラフィン、中鎖脂肪酸トリグリセ
リド、カラギナン、コラーゲン、リポ多糖類、ムラミル
ジペプチド等が挙げられる。
【0018】本発明においては、カラギナン、中鎖脂肪
酸トリグリセリド、リポ多糖類、ムラミルジペプチド、
流動パラフィン及びそれらの混合物から選ばれた少なく
とも一種が好ましく用いられ、安全性の点からカラギナ
ン、流動パラフィン又はそれらの混合物から選ばれる少
なくとも一種が特に好ましく用いられる。
【0019】カラギナンは、紅藻類に属するツノマタ
属、スギノリ属の海藻から抽出された粘質多糖類であ
り、通常、食品用の増粘剤として利用されている。そし
て、その構成糖の硫酸基数の違いにより、イオタカラギ
ナン、カッパーカラギナン、ラムダカラギナンの3種類
に分類される。本発明においては、上記いずれのカラギ
ナンでも使用できるが、水への溶解性の点から、ラムダ
カラギナンが特に好ましく用いられる。
【0020】また、流動パラフィンは、粘度の比較的低
い脱ろう油を高純度に精製したもので、医薬品用、化粧
品用、食品添加物用のいずれも使用できる。
【0021】本発明で用いられる畜産動物としては、
牛、馬、羊、ヤギ、鶏、アヒル、うずら等の家畜が挙げ
られるが、生産性の点から、牛又は鶏、特に泌乳中の乳
牛又は産卵鶏が好ましく用いられる。
【0022】上記畜産動物に起炎物質を投与する方法と
しては、起炎物質を水などの適当な溶媒に溶解、懸濁、
乳化等させて経口投与、腹腔内注射、筋肉注射、皮内注
射する方法が挙げられるが、効率性の点から筋肉注射が
好ましい。そして、起炎物質の1回当たりの投与量は、
投与する起炎物質や投与の対象となる畜産動物の種類、
投与方法等により異なるが、例えば筋肉注射による場合
は、通常1〜3回の投与により炎症症状(発赤又は腫
脹)が確認される程度の量であることが好ましい。した
がって、例えば、鶏に筋肉注射する場合は、カラギナン
は0.1〜50mg/回投与することが好ましく、流動
パラフィンは0.2〜2ml/回投与することが好まし
い。一方、牛に筋肉注射する場合は、カラギナンは1〜
500mg/回投与することが好ましく、流動パラフィ
ンは2〜20ml/回投与することが好ましい。
【0023】本発明において、畜産動物の血液成分と
は、血液、血清、血漿等をいい、好ましくはこれらの乾
燥粉末が用いられる。さらに、本発明においては、血清
又は血漿を限外濾過やゲル濾過等の適当な手段で精製し
て得られる分子量10,000以下、より好ましくは
1,000以下の画分を用いてもよい。
【0024】本発明の抗炎症活性を示す生理活性物質の
詳細についてはまだ分かっていないが、少なくとも分子
量の点などから従来から知られている抗体成分(イムノ
グロブリン)とは異なると考えられる。すなわち、本発
明は、従来の免疫応答によって生ずる抗体を得ようとす
るのではなく、炎症を誘発させる起炎物質を畜産動物に
投与することにより、積極的に生体に対して炎症を惹起
させ、これにより抗炎症成分を得ようとするものであ
る。
【0025】本発明において、血液成分が移行した畜産
食品とは、卵又は乳をいう。そして、前記畜産食品が卵
である場合は、全卵液、卵白液、卵黄液、全卵粉末、卵
白粉末、卵黄粉末、脱脂全卵粉又は脱脂卵黄粉末を使用
することができ、中でも脱脂全卵粉又は脱脂卵黄粉末が
好ましく用いられる。また、本発明においては、上記脱
脂全卵粉末又は脱脂卵黄粉末から水抽出して得られる水
溶性画分を用いてもよい。このような水溶性画分は、例
えば、脱脂卵黄にその質量の5〜10倍量の水を加えて
撹拌した後、濾過して得られる濾液を濃縮後、噴霧乾燥
又は凍結乾燥して得ることができる。
【0026】一方、前記畜産食品が乳である場合は、脱
脂乳、全乳粉末、脱脂粉乳を使用することができ、中で
も脱脂粉乳が好ましく用いられる。また、脱脂粉乳から
水抽出して得られる水溶性画分を用いてもよい。
【0027】さらに、本発明においては、上記水溶性画
分を限外濾過やゲル濾過等の適当な手段で精製して得ら
れる分子量10,000以下、より好ましくは1,00
0以下の画分を用いてもよい。
【0028】上記畜産食品は、必要に応じてプロテアー
ゼで分解して低分子化してもよい。上記プロテアーゼと
しては、食品に用いることができるプロテアーゼであれ
ば特に制限されず、酸性プロテアーゼ、中性プロテアー
ゼ、アルカリプロテアーゼのいずれも用いることができ
る。本発明においては、中性プロテアーゼが好ましく用
いられる。中性プロテアーゼとしては、例えば、オリエ
ンターゼONS(商品名、阪急バイオ物産製)、フレバ
ザイム(商品名、ノボノルディスク製)等が挙げられ
る。
【0029】本発明において、血液の採取、卵や乳の採
取は、上述した方法により炎症を惹起させ、炎症症状が
確認されてから行えばよく、炎症症状が見られる間に採
取される血液、卵、乳は抗炎症活性を有している。そし
て、一度惹起された炎症症状は、通常8〜20週間持続
するため、2〜5ヶ月毎に起炎物質を追加投与すればよ
い。
【0030】本発明の抗炎症組成物は、慢性関節リュウ
マチや全身性エリテマトーデス等の自己免疫疾患、痛
風、関節炎等の炎症疾患、特に好ましくは慢性関節リュ
ウマチに適用される。また、その有効摂取量は、成人一
日当り脱脂卵黄粉末換算で10〜30g、脱脂粉乳換算
で15〜50gである。
【0031】本発明の抗炎症組成物は、上述した成分の
ほかに、賦形剤、乳化剤、安定剤、甘味料、pH調整
剤、増粘剤、タンパク質、ペプチド、脂質、多糖類、オ
リゴ糖等の通常、食品に用いられる成分を含んでいても
よい。
【0032】本発明の抗炎症組成物は、投与形態に応じ
て種々の形に調製され、粉末(又は顆粒)、ドリンク
剤、錠剤、カプセル剤等として摂取してもよく、また、
飲食品等に添加してもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明をよ
り詳細に説明する。
【0034】
【実施例】実施例1 (A)起炎物質の投与 白色レグホン種の産卵鶏(孵化後180日齢)を3群
(1群10羽)に分け、カラギナン群、混合群、対照群
とした。
【0035】カラギナン群には、胸筋へ鶏1羽当たりラ
ムダカラギナン水溶液(10mg/ml)を1ml筋肉
注射した。また、混合群には、同様にしてラムダカラギ
ナン水溶液(10mg/ml)を1ml及び流動パラフ
ィン1mlを乳化させて筋肉注射した。一方、対照群に
は、同様にして水1mlを筋肉注射した。さらに、初回
の筋肉注射から2週間目に、各群に対して初回と同様の
方法で2回目の筋肉注射を行った。
【0036】そして、初回注射から16週間にわたり、
隔週で各群の鶏の注射局所の炎症状態を調べ、体重測定
を行った。また、各群の鶏の翼下静脈から採血(2ml
/羽)した。その結果、カラギナン群は、2週目にほと
んどの鶏に発赤が起こり、4週目以降には明らかな腫脹
が観察された。また、混合群は2週目には明らかな腫脹
が起こり、それが16週目でも継続していた。一方、対
照群には、全く炎症が起こらなかった。
【0037】さらに、毎日、各群の鶏が産する卵をそれ
ぞれ集め、2週間ごとに集計して産卵率を計算した。そ
の結果を図1に示す。図1から分かるように、全ての群
において約30%程度の産卵率の低下が見られたもの
の、各群間には明らかな差は見られなかった。
【0038】(B)被験試料の調製 卵黄試料:カラギナン群(10羽)が2〜8週目に産卵
した全ての卵を割卵して卵黄を分離し均質化した後、噴
霧乾燥して乾燥卵黄粉末を得た。次いで、この乾燥卵黄
粉末をエタノールで脱脂して脂質成分を除去した後、減
圧下で乾燥した。得られた脱脂乾燥卵黄を乳鉢で微粉末
化してカラギナン群脱脂卵黄粉末を得た。同様にして、
混合群脱脂卵黄粉末及び対照群脱脂卵黄粉末を得た。
【0039】血清試料:カラギナン群(10羽)から4
週目に採血した各血液を5℃で一夜放置した後、遠心分
離して血清を分離した。そして、各血清を混合したプー
ル血清をカラギナン群血清とした。同様にして、混合群
血清を得た。
【0040】(C)抗炎症活性の評価 生後4週目のICR系雄マウスを経口投与する被験試料
の違いにより、表1に示す1〜6群(各群10匹)に分
け、各マウスの右耳介の厚さを厚さ計(尾崎製作所製)
を用いて測定した。各群の被験試料の投与量は、1〜3
群には、マウス体重kg当たり500mgの各脱脂卵黄
粉末を水懸濁液として与え、4、5群には、マウス当た
り0.25mlの血清を与え、6群には、抗炎症薬とし
てマウス体重kg当たり1mgのデキサメタゾンを与え
た。
【0041】
【表1】
【0042】各被験試料を経口投与後、直ちに各マウス
の右耳介の裏表に炎症誘発物質として、アセトンに溶解
したTPA(ホルボール・12−ミリステート・13−
アセテート)1μgを塗布した。その後、4時間後ま
で、1時間ごとに各群のマウスの右耳介の厚さを測定
し、その膨張率(%)を計算した。その結果を図2に示
す。図2から、カラギナン群、混合群の血清又は脱脂卵
黄粉末を投与した2〜5群のマウスの膨張率は、対照群
脱脂卵黄粉末を投与した1群のマウスの膨張率に比べて
明らかに低く、炎症が抑制されていることが分かる。特
に、混合群脱脂卵黄粉末を投与した3群の膨張率は、抗
炎症剤であるデキサメタゾンを投与した6群とほとんど
変わらず、強い抗炎症活性を有することが分かる。
【0043】実施例2 卵が日常的に食されている食品であることから、実施例
1で得られたカラギナン群脱脂卵黄粉末を関節リウマチ
患者に与え、疼痛の軽減効果を調べた。
【0044】罹病期間が5年以上と認められている患者
30名(男性11名、女性19名、平均年齢55歳)
に、抗炎症組成物として1日当たり30gのカラギナン
群脱脂卵黄粉末をぬるま湯に懸濁して飲用してもらっ
た。そして、3ヶ月間毎日飲用を続けてもらい、その間
の疼痛の自覚症状について問診した。その結果、83%
の患者(25名)が飲用期間中に疼痛が緩和した又は改
善したと答えた。なお、試験期間中、本発明の抗炎症組
成物の摂取が原因と思われる体調の不良等は一切認めら
れなかった。
【0045】実施例3 実施例2の患者の中で、定期的な血液検査に同意して頂
いた20名(男性9名、女性11名、平均年齢58歳)
について、試験開始時、抗炎症組成物(脱脂卵黄粉末)
の飲用開始1ヶ月後、2ヶ月後、そして飲用終了に当た
る3ヶ月後にそれぞれ血液検査を行い、リウマチ活性を
表すアルブミン/グロブリン比(A/G比)とC−反応
性蛋白(CRP)について調べた。その結果、16名に
ついてはA/G比及びCRPの改善が見られた。具体的
には、A/G比の平均値が1.05から、3ヶ月後には
1.3に上昇し、また、CRPの平均値が2.8から
1.2に減少していた。
【0046】実施例4(カプセル剤) 実施例1(B)と同様にして起炎物質としてカラギナン
を用いて得られた脱脂卵黄100gを水900mlに懸
濁し、30分間撹拌した後、濾過して濾液を回収した。
この濾液を濃縮後、凍結乾燥して、15gの脱脂卵黄水
抽出画分粉末を得た。
【0047】カプセル1個(内容量200mg)当た
り、上記脱脂卵黄水抽出画分粉末100mg、コーンス
ターチ66mg、乳糖34mgを含むように各原料を配
合してゼラチンカプセルに充填して、カプセル剤を作っ
た。
【0048】実施例5(錠剤) 錠剤1錠(300mg)当たり、実施例4で得られた脱
脂卵黄水抽出画分粉末150mg、還元麦芽糖71m
g、結晶セルロース70mg、ショ糖エステル9mgを
含むように各原料を配合して打錠して錠剤を作った。
【0049】実施例6(ドリンク剤) ドリンク剤1本(150ml)当たり、実施例4で得ら
れた脱脂卵黄水抽出画分粉末750mg、砂糖10g、
ソルビトール1.0g、クエン酸ナトリウム90mg、
香料30mgを含むように各原料を配合して水に溶かし
てドリンク剤を作った。
【0050】実施例7(顆粒) 実施例1(B)と同様にして起炎物質としてカラギナン
を用いて得られた脱脂卵黄800gに、デキストリン1
00gと乳糖100gを混合し、造粒機にて造粒して顆
粒を作った。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
起炎物質としてカラギナンや流動パラフィン等を使用す
ることにより、継続的に摂取しても副作用の問題のない
食品由来の抗炎症組成物を安全かつ簡便に得ることがで
きる。
【0052】そして、本発明の抗炎症組成物を摂取する
ことにより、慢性関節リュウマチ、痛風や関節炎等の炎
症性疾患による疼痛等の症状を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラギナン群、混合群、対照群の産卵率を示す
図表である。
【図2】マウスの右耳介の厚さの膨張率を示す図表であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 1/32 A23L 1/32 D A61K 35/16 A61K 35/16 35/20 35/20 35/54 35/54 A61P 19/02 A61P 19/02 19/06 19/06 29/00 101 29/00 101 Fターム(参考) 4B001 AC06 AC20 EC05 4B018 MD71 MD72 ME09 4B042 AC04 AD40 AG07 AH09 AH10 AH11 AP30 4C087 AA01 AA02 AA03 BB33 BB35 BB39 CA03 CA07 CA21 DA02 DA15 NA14 ZA96 ZB11 ZB15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラギナン、流動パラフィン、中鎖脂肪
    酸トリグリセリド、リポ多糖類、ムラミルジペプチド及
    びそれらの混合物から選ばれた少なくとも一種の起炎物
    質の投与により、炎症を誘発させた畜産動物の血液成分
    及び/又はその血液成分が移行した畜産食品を有効成分
    として含有してなる抗炎症組成物。
  2. 【請求項2】 前記起炎物質が、カラギナン、流動パラ
    フィン及びそれらの混合物から選ばれた少なくとも一種
    である請求項1に記載の抗炎症組成物。
  3. 【請求項3】 前記畜産動物が鶏であって、前記畜産食
    品が卵である請求項1又は2に記載の抗炎症組成物。
  4. 【請求項4】 前記畜産動物が牛であって、前記畜産食
    品が乳である請求項1又2に記載の抗炎症組成物。
  5. 【請求項5】 前記畜産食品が、全卵液、卵白液、卵黄
    液、全卵粉末、卵白粉末、卵黄粉末、脱脂全卵粉末、脱
    脂卵黄粉末から選ばれる少なくとも一種である請求項3
    に記載の抗炎症組成物。
  6. 【請求項6】 前記畜産食品が、全乳粉末、脱脂乳、脱
    脂粉乳から選ばれる少なくとも一種である請求項4に記
    載の抗炎症組成物。
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