JP2001212720A - ワイヤ電極の処理装置とその処理方法、及びワイヤカット放電加工装置 - Google Patents

ワイヤ電極の処理装置とその処理方法、及びワイヤカット放電加工装置

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JP2001212720A
JP2001212720A JP2000024435A JP2000024435A JP2001212720A JP 2001212720 A JP2001212720 A JP 2001212720A JP 2000024435 A JP2000024435 A JP 2000024435A JP 2000024435 A JP2000024435 A JP 2000024435A JP 2001212720 A JP2001212720 A JP 2001212720A
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electric discharge
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wire
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Hiroshi Matsumoto
洋 松本
Sadao Sano
定男 佐野
Shunichi Asahara
俊一 麻原
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KHS KK
Sodick Co Ltd
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KHS KK
Sodick Co Ltd
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工対象物の加工面精度に影響を与えずに、
使用済みワイヤ電極を細かく切断もしくは破断して回収
することができるワイヤ電極の処理装置とその処理方
法、及びワイヤカット放電加工装置を提供する。 【解決手段】 使用済みワイヤ電極8が弛み、案内パイ
プ72aと接触すると、駆動歯車71a,従動歯車71
bと案内パイプ72aとの間が導通状態になる。その結
果、検出用電源72dの電圧が入力端子73bに供給さ
れ、制御装置73が出力端子73aから電圧を供給し、
使用済みワイヤ電極8が破断される。使用済みワイヤ電
極8の弛み量が徐々に小さくなると、使用済みワイヤ電
極8が案内パイプ72aと離間して、各歯車71a,7
1bと案内パイプ72aとの間が絶縁状態になる。その
結果、入力端子73bに供給される電圧がゼロになり、
制御装置73がモータ71cの駆動を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤカット放
電加工装置の本機から排出されてくる使用済みワイヤ電
極を処理するワイヤ電極の処理装置とその処理方法、お
よびワイヤ電極と加工対象物との間に連続的に放電を発
生させて、この加工対象物を放電加工する、上記処理装
置を含んで成るワイヤカット放電加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加工対象物(被加工物)を挟んで設けら
れる一対のワイヤガイド間に所要の張力が付与されて張
架されるワイヤ電極と加工対象物との間に所定の加工電
圧パルスを供給して加工対象物を放電により加工するワ
イヤカット放電加工装置が知られている。この種の放電
加工装置にあっては、ワイヤ電極が放電により消耗する
ので、ワイヤ電極は所定の速度で走行し、常時新しいワ
イヤ電極が加工間隙に供給されている。一方、使用済み
のワイヤ電極は、一対の排出ローラ(巻取ローラ)によ
り巻き取られてワイヤカット放電加工装置の本機の外側
に送り出されている。
【0003】送り出された使用済みのワイヤ電極は、一
般的には、ワイヤカット放電加工装置の本機に隣接して
設置されるバケットに回収される。しかし、単にバケッ
トに使用済みのワイヤ電極を収納するだけでは、短時間
でバケットが使用済みのワイヤ電極で満杯になるので、
近年、ワイヤカット放電加工において要求されている長
時間の連続加工に対応できなくなってきている。そこ
で、ワイヤ電極を細断してバケットに回収する、使用済
みワイヤ電極の処理装置が採用されつつある。
【0004】これまで考え出されているワイヤ電極を細
断して回収する処理装置は、細断する方法によりいくつ
かのタイプに分類される。現在は、特定長で連続的に確
実に切断でき、構成も比較的簡単であるカッタや回転刃
により切断する処理装置が最も多く採用されている。し
かしながら、カッタや回転刃により切断する処理装置
は、次の2つの点について課題がある。第1に、相当回
数連続して金属製のワイヤ電極を切断するので、刃先の
摩耗が激しく、切断刃の寿命が比較的短い点である。第
2に、ワイヤ電極を切断するときに僅かながらにワイヤ
電極を引っ張るために、あるいは回転する回転刃の振動
のために、加工間隙のワイヤ電極の張力を連続的に微小
に変動させる点である。特に、加工間隙におけるワイヤ
電極の張力が変動すると、加工面に筋が形成されて加工
面精度が低下する原因になる。
【0005】特開平10−277844号公報に開示さ
れているような、ワイヤカット放電加工装置の本機から
排出されてくる使用済みワイヤ電極を破断するワイヤ電
極の処理装置が開示されている。具体的には、このワイ
ヤ電極の処理装置は、互いに噛み合いながら回転する従
動歯車と駆動歯車との間にワイヤ電極を挟み込み、この
ワイヤ電極に引っ張り力を与えて破断する。この処理装
置は、ワイヤ電極を引っ張って破断するものであるか
ら、切断刃の刃先の摩耗という概念がなくなり、実質的
に切断刃の摩耗の問題が解消されている。また、排出ロ
ーラから駆動歯車にタイミングベルトなどによって動力
を伝達し、排出ローラと同期して駆動歯車が回転する構
成の場合、初期の状態として、排出ローラと駆動歯車の
間のワイヤ電極に張力がかからないような状態にしてお
けば、ワイヤ電極の張力を連続的に微小に変動させる点
も従前に比べて改善される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな処理装置であってさえも、回転する歯車の振動を完
全には取り除くことができない。また、張力がかからな
いようにされた排出ローラと駆動歯車との間のワイヤ電
極を常に同じ状態に維持しておくことは容易ではない。
このため、ワイヤカット放電加工装置の構造及び要求さ
れる仕様を予め検討して、加工に影響のない場合に、ワ
イヤ電極の処理装置の取付けが認められている。また、
相当精密な加工が要求される形式のワイヤカット放電加
工装置では、加工面精度に対する要求が厳しく、ワイヤ
電極の処理装置をワイヤカット放電加工装置に取り付け
ることが困難である。特に、事情により、ワイヤカット
放電加工装置の本機の外側に取り付けなければならない
ワイヤ電極の処理装置は、排出ローラと、駆動歯車ある
いは回転刃との間の使用済みワイヤ電極の状態を上述し
た初期の状態に維持する構成にすることは相当困難であ
る。
【0007】この発明は、加工対象物の加工面精度に影
響を与えずに、使用済みワイヤ電極を処理することがで
きるワイヤ電極の処理装置とその処理方法、ワイヤカッ
ト放電加工装置及びワイヤカット放電加工方法を提供す
ることを主たる目的とする。その他、本発明で得られる
いくつかの有利な点については、本発明の詳細な説明に
おいてその都度説明される。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、以下のよう
な解決手段により、前記課題を解決する。なお、この発
明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これ
に限定するものではない。請求項1の発明は、ワイヤカ
ット放電加工装置(1)の排出装置(6)から排出され
てくる使用済みワイヤ電極(8)を処理するワイヤ電極
の処理装置(7)であって、前記使用済みワイヤ電極を
切断または破断する細断手段(71)と、前記放電加工
装置と前記排出装置との間で前記使用済みワイヤ電極の
弛みを検出する検出手段(72)と、前記検出手段が前
記使用済みワイヤ電極の弛みを検出したときに、前記細
断手段を動作させる制御手段(73)とを含むワイヤ電
極の処理装置である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載のワイ
ヤ電極の処理装置において、前記検出手段は、前記使用
済みワイヤ電極と接触可能な接点部(72a)を備え、
前記制御手段は、前記使用済みワイヤ電極の弛み量が大
きくなって前記接点部と接触したときには、前記細断手
段を動作させ、前記使用済みワイヤ電極の弛み量が小さ
くなって前記接点部から離間したときには、前記細断手
段の動作を停止させることを特徴とするワイヤ電極の処
理装置である。
【0010】請求項3の発明は、ワイヤカット放電加工
装置の排出装置から排出されてくる使用済みワイヤ電極
を処理するワイヤ電極の処理方法であって、排出されて
くる前記使用済みワイヤ電極の弛みを検出し、この使用
済みワイヤ電極が所定量弛んだことを検出したときに、
前記使用済みワイヤ電極を弛んだ状態で引っ張って切断
または破断することを特徴とするワイヤ電極の処理方法
である。
【0011】請求項4の発明は、請求項3に記載のワイ
ヤ電極の処理方法において、前記使用済みワイヤ電極の
弛み量が所定量より大きくなったときには、この使用済
みワイヤ電極を切断し、前記使用済みワイヤ電極の弛み
量が所定量より小さくなったときには、この使用済みワ
イヤ電極の切断を停止することを特徴とするワイヤ電極
の処理方法である。
【0012】請求項5の発明は、ワイヤ電極(8)の張
力を調節しながらこのワイヤ電極と加工対象物(9)と
の間で放電させて、この加工対象物を加工する放電加工
装置(1)であって、請求項1又は請求項2に記載のワ
イヤ電極の処理装置(7)を含んで成るワイヤカット放
電加工装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について詳しく説明する。図1は、この発明
の実施形態に係るワイヤ電極の処理装置を備えるワイヤ
カット放電加工装置の構成図である。ワイヤカット放電
加工装置1は、ワイヤ電極8と加工対象物9との間の放
電現象を利用して加工対象物9を切断加工する。ワイヤ
カット放電加工装置1は、図1に示すように、供給装置
2、テンション装置3、自動結線装置4、ガイド装置
5、排出装置6及び処理装置7を備えている。ワイヤカ
ット放電加工装置1には、図示しない加工用電源装置か
らパルス電圧が供給されている。
【0014】供給装置2は、ワイヤボビン2aに巻き取
られたワイヤ電極8を繰り出してテンション装置3に供
給する。テンション装置3は、プーリ3aとプーリ3b
とにクロス掛けされたワイヤ電極8にピンチローラ3c
を接触させて、上側ワイヤガイド5aと下側ワイヤガイ
ド5bとの間のワイヤ電極8を所定の張力に調節する。
自動結線装置4は、繰り出されてくるワイヤ電極8の先
端を上側ワイヤガイド5aから下側ワイヤガイド5bに
挿入し、ガイド装置5は、上側ワイヤガイド5aと下側
ワイヤガイド5bとの間でワイヤ電極8をガイドする。
排出装置6は、放電加工後の使用済みワイヤ電極8を排
出する。排出装置6は、駆動ローラ6aと、駆動ローラ
6aとの間で使用済みワイヤ電極8を挟み込む従動ロー
ラ6bと、駆動ローラ6aを回転駆動するモータ6cと
を備えている。
【0015】ワイヤ電極8は、φ0.01mm〜φ0.
3mm程度の硬質な黄銅線などからなり、プーリ2b、
テンション装置3、プーリ3d、自動結線装置4及びガ
イド装置5の順に繰り出される。
【0016】加工対象物9は、図示しない移動テーブル
上に固定されており、この移動テーブルによって位置決
めされる。加工対象物9は、上側ワイヤガイド5aと下
側ワイヤガイド5bとの間のワイヤ放電加工領域でワイ
ヤ電極8により放電加工される。
【0017】図2は、この発明の実施形態に係るワイヤ
電極の処理装置の構成図である。図3は、この発明の実
施形態に係るワイヤ電極の処理装置における検出装置及
び作動装置の構成図である。なお、図2及び図3では、
図1に示す従動歯車71bについては図示を省略する。
処理装置7は、排出装置6から排出されてくる使用済み
ワイヤ電極8を処理する装置である。処理装置7は、図
2及び図3に示すように、細断装置71、検出装置7
2、制御装置73、支持装置74及び回収装置75を備
えている。
【0018】この実施の形態に示される細断装置71
は、放電加工後の使用済みワイヤ電極8を引っ張りなが
ら破断することにより細断して廃棄しやすいように処理
する。細断装置71は、その詳細が図2及び図3に示さ
れるように、約45mm〜50mmの程度の幅広の駆動
歯車71aと従動歯車71bと、駆動歯車71aを回転
駆動するモータ71cと、一対の歯車71a,71b及
びモータ71cを固定する固定部材71dとを備えてい
る。歯車71a,71bは、使用済みワイヤ電極8を挟
み込みながらくの字状に細断する。歯車71a,71b
は、水平面に対して僅かに傾斜して配置されているため
に、使用済みワイヤ電極8に付着した加工液が歯車71
a,71bを伝わって下方に落下し水切れが良くなると
ともに、歯車71a,71bを容易に交換することがで
きる。
【0019】検出装置72は、排出装置6と細断装置7
1との間で使用済みワイヤ電極8の弛みを検出する。検
出装置72は、図3に示すように、円筒部72bとホッ
パ部72cとを有する案内パイプ72aと、検出用電源
72dとを備えている。案内パイプ72aは、円筒部7
2bの端部と歯車71a,71bとの間に間隙部を形成
するように配置されている。
【0020】円筒部72bは、使用済みワイヤ電極8が
内部で弛んだ状態になるように案内する。円筒部72b
の内周面は、使用済みワイヤ電極8と接触したときに導
通する電気的な接点部分を構成している。この実施の形
態では、円筒部72bとしているが、断面形状は円に限
らず、特に歯車の幅を広くしたときには、その幅に合わ
せて楕円あるいは四角形状にすることが好ましい。ホッ
パ部72cは、排出装置6から排出されてくる使用済み
ワイヤ電極8を円筒部72bに案内する。検出用電源7
2dは、歯車71a,71bと案内パイプ72aとの間
が使用済みワイヤ電極8によって電気的に導通状態にな
ったときに、制御装置73の入力端子(IN)73bに
所定の電圧を供給する。検出用電源72dは、プラス端
子側が歯車71a,71bにそれぞれ接続されている。
【0021】制御装置73は、検出装置72が使用済み
ワイヤ電極8が所定量弛んだことを検出したときに、細
断装置71を動作させるモータドライバである。制御装
置73は、使用済みワイヤ電極8が案内パイプ72aの
円筒部72bの内周面に接触する程度に、使用済みワイ
ヤ電極8の弛み量が大きくなって、円筒部72bの内周
面に使用済みワイヤ電極8が接触したときには、モータ
71cの回転速度を上昇させる。また、制御装置73
は、使用済みワイヤ電極8の弛み量が小さくなり、円筒
部72bの内周面から使用済みワイヤ電極8が離間した
ときには、モータ71cの回転速度を低下させる。制御
装置73は、モータ71cに接続された出力端子(OU
T)73aと、円筒部72bに接続された入力端子(I
N)73bと、検出用電源72dのマイナス端子側に接
続されたアース端子(G)73cとを備えている。
【0022】図2に示す支持装置74は、固定部材71
dを支持する支柱74aと、この支柱74aの下端部を
固定するベース74bとを備えている。支持装置74
は、ワイヤカット放電加工装置1との間に機械的な接続
部分がなく単独で設置可能である。このために、タイミ
ングベルトなどを介してワイヤカット放電加工装置1の
本機側から駆動力を得る必要がなくなって、構造がコン
パクトで簡単になるとともに、モータ71cの振動がワ
イヤカット放電加工装置1側に伝わるのを防止すること
ができる。その結果、ワイヤカット放電加工装置1の機
種を選ばずに処理装置7を使用することができる。
【0023】回収装置75は、細断装置71によって細
断された使用済みワイヤ電極8を回収するバケットであ
る。回収装置75は、底部にベース74bが取り付けら
れており、細断装置71から落下してくるチップ状に細
断された使用済みワイヤ電極8を受け止める。
【0024】次に、この発明の実施形態に係る放電加工
装置の動作を説明する。図3に示すように、使用済みワ
イヤ電極8が排出装置6から排出されてくると、使用済
みワイヤ電極8の先端部が案内パイプ72aによって案
内されて、歯車71a,71bと接触する。使用済みワ
イヤ電極8が案内パイプ72a内に更に送り込まれる
と、図中実線で示すように、使用済みワイヤ電極8が弛
み、弛んだ部分が円筒部72bの内周面と接触する。そ
の結果、歯車71a,71bと案内パイプ72aとの間
が使用済みワイヤ電極8によって電気的に導通状態にな
る。そして、検出用電源72dの電圧が入力端子73b
に供給されると、制御装置73が出力端子73aからモ
ータの駆動電流を供給し、モータ71cが駆動を開始す
る。歯車71a,71bが回転すると、駆動歯車71a
と従動歯車71bとの間で使用済みワイヤ電極8が破断
される。
【0025】弛んだ状態の使用済みワイヤ電極8を歯車
71a,71bが破断するときに、使用済みワイヤ電極
8の先端部と歯車71a,71bとの接触位置が歯幅方
向に移動(トラバース)する。この実施形態では、歯車
71a,71bが幅広であるために、歯車71a,71
bから使用済みワイヤ電極8がはみ出すのを防止するこ
とができる。また、歯車71a,71bが使用済みワイ
ヤ電極8を破断する位置が歯幅方向に移動するために、
歯車71a,71bと使用済みワイヤ電極8とが一個所
で接触して歯車71a,71bが局部的に消耗するのを
防止することができる。
【0026】図3に示すように、使用済みワイヤ電極8
の弛み量が徐々に小さくなると、図中二点鎖線で示すよ
うに、使用済みワイヤ電極8が案内パイプ72aの円筒
部72bの内周面と離間して直線状になる。その結果、
歯車71a,71bと案内パイプ72aとの間が電気的
に絶縁状態になり、入力端子73bに供給される電圧が
ゼロになる。入力端子73bに供給される電圧がゼロに
なると、出力端子73aから供給される電圧がゼロにな
り、モータ71cが駆動を停止する。この間も排出装置
6からはワイヤ電極8が順次送り出されてきているの
で、その結果、図中実線で示すように、使用済みワイヤ
電極8が再び弛み、撓んだ部分が案内パイプ72aの内
周面と接触する。以上の動作を繰り返して、使用済みワ
イヤ電極8が細断されていく。
【0027】このように、弛んだ使用済みワイヤ電極8
は、案内パイプ72aの円筒部72bに接触し続けると
いうよりは、むしろ断続的に接触する。このとき、モー
タ73cは実質的に入力端子73bに間欠的に供給され
る電圧が平滑化された電圧値で制御される。このため、
単位時間当たりの使用済みワイヤ電極8と円筒部72b
との接触回数が増加するのにしたがって入力端子73b
から入力される平均電圧値が高くなり、回転速度も速く
なる。また、回転速度が速くなると、モータ73cの回
転方向の慣性により、モータ73cが停止するときは緩
やかに停止する。このようにして、使用済みワイヤ電極
8は滑らかに送られて、使用済みワイヤ電極8が弛んだ
状態は常に適当に維持され、細断処理が円滑に行なわれ
る。
【0028】ただし、モータ71cの回転速度が所定以
上の高速度になり過ぎると、歯車71a,71bが停止
するまでの時間が相当長くなり、モータ71cが駆動ロ
ーラ6aよりも速い速度で回転し続けたり、駆動ローラ
6aが停止してもモータ73cが回転し続けるなどし
て、使用済みワイヤ電極8が排出装置6と歯車71a,
71bとの間で緊張する可能性が生じる。そこで、好ま
しくは、少なくともモータ71cの回転速度が所定以上
の速度になったときには、駆動ローラ6aの回転速度に
追従して歯車71a,71bが回転するように、出力端
子73aから供給される駆動電流を調節して出力させる
ように制御装置73を構成するとよい。
【0029】この発明の実施形態に係る放電加工装置に
は、以下に記載するような効果がある。 (1) この実施形態では、排出装置6と細断装置71
との間で使用済みワイヤ電極8を弛ませて、弛んだ状態
の使用済みワイヤ電極8を細断装置71が引っ張り破断
する。このために、使用済みワイヤ電極8を破断すると
きに生ずる張力の変動が上側ワイヤガイド5aと下側ワ
イヤガイド5bとの間の放電加工領域に伝わるのを防止
することができる。その結果、放電加工領域におけるワ
イヤ電極8の速度や張力が変動して、加工面精度が低下
するのを防止することができる。
【0030】(2) この実施形態では、使用済みワイ
ヤ電極8の弛み量が大きくなって、使用済みワイヤ電極
8が円筒部72bと接触するとモータ71cの回転速度
が上昇し、使用済みワイヤ電極8の弛み量が小さくなっ
て、使用済みワイヤ電極8が円筒部72bから離間する
とモータ71cが停止する。このために、使用済みワイ
ヤ電極8を常に弛んだ状態を維持した状態で切断するこ
とができる。
【0031】(3) この実施形態では、細断装置71
は、排出装置6が停止して使用済みワイヤ電極8が排出
されなくなったときには、自動的に停止するので、NC
プログラムによる自動運転をするときにも、別にプログ
ラムされた制御機構を設けたり、ワイヤカット放電加工
装置1の本機に連動するように特別な改造をすることな
く、そのまま採用できる。
【0032】この発明は、以上説明した実施形態に限定
するものではなく、種々の変形又は変更が可能であり、
これらもこの発明の範囲内である。例えば、この実施形
態では、使用済みワイヤ電極8を引っ張り破断する細断
装置71を例に挙げて説明したが、使用済みワイヤ電極
8を回転刃により切断する装置、あるいは使用済みワイ
ヤ電極8を引っ張りながら巻き取るような処理装置など
の放電加工領域の張力に変動を及ぼす虞のある処理装置
であっても、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、こ
の発明を適用することができる。また、この発明の実施
形態では、放電加工装置1と独立して支持装置73を単
独で設置しているが、加工面精度に影響を与えないとき
には、ワイヤカット放電加工装置1の本機に処理装置7
を直接取り付けてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、加工対象物の加工面精度に影響を与えずに、使用済
みワイヤ電極を細断して回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るワイヤ電極の処理装
置を備える放電加工装置の構成図である。
【図2】この発明の実施形態に係るワイヤ電極の処理装
置の構成図である。
【図3】この発明の実施形態に係るワイヤ電極の処理装
置における検出装置及び制御装置の構成図である。
【符号の説明】
1 ワイヤカット放電加工装置 7 処理装置 8 ワイヤ電極(使用済みワイヤ電極) 9 加工対象物 71 細断装置 71a,71b 歯車 71c モータ 72 検出装置 72a 案内パイプ 73 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 定男 神奈川県横浜市緑区長津田町5289番地 株 式会社ケイ・エッチ・エス長津田事業所内 (72)発明者 麻原 俊一 神奈川県横浜市緑区長津田町5289番地 株 式会社ケイ・エッチ・エス長津田事業所内 Fターム(参考) 3C059 AA01 AB05 FC05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤカット放電加工装置の排出装置か
    ら排出されてくる使用済みワイヤ電極を処理するワイヤ
    電極の処理装置であって、 前記使用済みワイヤ電極を切断または破断する細断手段
    と、 前記排出装置と前記細断手段との間で前記使用済みワイ
    ヤ電極の弛みを検出する検出手段と、 前記検出手段が前記使用済みワイヤ電極の弛みを検出し
    たときに、前記細断手段を動作させる制御手段と、 を含むワイヤ電極の処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のワイヤ電極の処理装置
    において、 前記検出手段は、前記使用済みワイヤ電極と接触可能な
    接点部を備え、 前記制御手段は、前記使用済みワイヤ電極の弛み量が大
    きくなって前記接点部と接触したときには、前記細断手
    段を動作させ、前記使用済みワイヤ電極の弛み量が小さ
    くなって前記接点部から離間したときには、前記細断手
    段の動作を停止させること、 を特徴とするワイヤ電極の処理装置。
  3. 【請求項3】 ワイヤカット放電加工装置の排出装置か
    ら排出されてくる使用済みワイヤ電極を処理するワイヤ
    電極の処理方法であって、 前記排出装置から排出されてくる前記使用済みワイヤ電
    極の弛みを検出し、前記使用済みワイヤ電極が所定量弛
    んだことを検出したときに、この使用済みワイヤ電極を
    弛んだ状態で引っ張って切断または破断すること、 を特徴とするワイヤ電極の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のワイヤ電極の処理方法
    において、 前記使用済みワイヤ電極の弛み量が所定量より大きくな
    ったときには、この使用済みワイヤ電極を切断し、前記
    使用済みワイヤ電極の弛み量が所定量より小さくなった
    ときには、この使用済みワイヤ電極の切断を停止するこ
    と、 を特徴とするワイヤ電極の処理方法。
  5. 【請求項5】 ワイヤ電極の張力を調節しながらこのワ
    イヤ電極と加工対象物との間で放電させて、この加工対
    象物を放電加工するワイヤカット放電加工装置であっ
    て、 請求項1又は請求項2に記載のワイヤ電極の処理装置を
    含んで成るワイヤカット放電加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7230200B2 (en) * 2004-09-08 2007-06-12 Agie Sa. Wire cutting device, wire transport system, and method for severing of a wire electrode in an EDM machine

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