JP2001212662A - 清浄な金属から核生成鋳造した物品 - Google Patents

清浄な金属から核生成鋳造した物品

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JP2001212662A JP2000346013A JP2000346013A JP2001212662A JP 2001212662 A JP2001212662 A JP 2001212662A JP 2000346013 A JP2000346013 A JP 2000346013A JP 2000346013 A JP2000346013 A JP 2000346013A JP 2001212662 A JP2001212662 A JP 2001212662A
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    • B22F2009/0856Skull melting

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細結晶粒の均質なミクロ組織を有し、本質
的に酸化物、硫化物を含有せず、偏析欠陥を含まない物
品。 【解決手段】 この物品は、エレクトロスラグ精錬法に
より酸化物および硫化物を除去した清浄な精錬金属の供
給源を形成する工程と、これを核生成鋳造することによ
り物品を形成する工程を含む方法により製造する。本発
明は清浄金属核生成鋳造方法を実施するシステムにより
得られた物品も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】この発明は、清浄金属核生成鋳造による
物品、その物品を形成する方法およびシステムに関す
る。
【0002】金属、たとえば鉄(Fe)基、ニッケル
(Ni)基、チタン(Ti)基およびコバルト(Co)
基合金はよくタービン構成部品用途に用いられ、その場
合微細結晶粒ミクロ組織、均質性そして本質的に欠陥の
ない組成が望ましい。超合金鋳造物およびインゴットに
このような問題があると、超合金形成に伴うコストが高
いので、望ましくなく、これらの問題の結果は、特にタ
ービン構成部品に形成されるインゴットの場合、望まし
くない。鋳造物を生成する従来のシステムでは、鋳造物
から製造した物品に悪影響するおそれのある不純物、汚
染物その他の成分の量を減らそうとしてきた。しかし、
超合金のような金属の比較的大きな物体の加工と精錬は
しばしば、均質な、欠陥のない組織を実現する上で様々
な問題を伴う。これらの問題は、少なくとも部分的に
は、金属本体の嵩高い体積によると考えられる。
【0003】超合金にしばしば生じるこの種の問題とし
て、精錬金属の結晶粒度および他のミクロ組織の制御が
ある。代表的には、精錬する金属の体積が通常5,00
0ポンド程度以上であり、35,000ポンド程度以上
ともなり得るので、精錬加工には、金属の大きな本体を
順次加熱および溶融、成形、冷却そして再加熱するなど
の多数の工程を行う。さらに、加工を大きな金属本体に
行うので、合金または成分の偏析の問題も生じる。多く
の場合、一連の長い経費のかさむ加工工程を選択して、
金属のバルク加工および精錬操作を用いることから来る
上述した難点を克服している。
【0004】当業界で採用されているこのような既知の
手順としては、真空誘導溶融、これに続くエレクトロス
ラグ精錬(ESR=electroslag refining)(たとえ
ば、すべて本出願人に譲渡された米国特許第5,16
0,532,同第5,310,165号、同第5,32
5,906号、同第5,332,197号、同第5,3
48,566号、同第5,366,206号、同第5,
472,177号、同第5,480,097号、同第
5,769,151号、同第5,809,057号およ
び同第5,810,066号に開示されている)、これ
に続く真空アーク精錬(VAR=vacuum arc refinin
g)、そしてこれに続く鍛造および引き抜きによる機械
加工を行い、微細なミクロ組織を達成する。このような
順序により製造された金属はきわめて有用であり、金属
製品自体はきわめて価値あるものであるが、加工プロセ
スが多大な費用と長い時間を要する。さらに、このよう
な手順からの歩留まりは低く、結果としてコストを引き
上げる。
【0005】スクラップ金属を真空誘導溶融して、たと
えば20,000ポンド以上のような大きな金属本体と
することは、スクラップ材料の回収に有用である。スク
ラップを真空誘導溶解工程により加工して、大きなイン
ゴット品を形成する。このタイプの大きなインゴット品
はスクラップよりはるかに価値があるが、大きなインゴ
ット品は通常、ボイド、クラック、酸化物介在物、マク
ロ偏析などの種々の欠陥を有する。スクラップ金属のイ
ンゴットへの回収は、たいていの場合、費用と時間のか
かる金属精錬プロセスの第1工程である。後続の加工工
程で、前の金属加工工程で生じた欠陥を矯正する。たと
えば、スクラップ金属を大きなインゴットとした後、そ
のインゴットをエレクトロスラグ精錬(ESR)により
加工して、不純物、汚染物、酸化物、硫化物その他の望
ましくない成分を除去する。エレクトロスラグ精錬法の
生成物は通常、不純物濃度が低い。
【0006】エレクトロスラグ精錬加工操作中にいくつ
かの問題が生じることがある。たとえば、従来のエレク
トロスラグ精錬法では、精錬用容器を使用し、その内部
でスラグ精錬層が溶融精錬された金属の層の上に浮か
ぶ。通常、未精錬金属のインゴットを消耗電極として使
用し、容器内に降下して溶融したエレクトロスラグ層と
接触させる。スラグ層を通してインゴットに電流を流
し、インゴットとスラグ層との界面で表面溶融を起こさ
せる。インゴットが溶融するにつれて、酸化物介在物や
不純物がスラグにさらされ、インゴットとスラグの接触
点で除去される。精錬された金属の液滴を形成し、これ
らの液滴がスラグ内を通過し、スラグの下側の溶融精錬
された金属のプールに捕集される。
【0007】上述したエレクトロスラグ精錬装置は、個
々のプロセスパラメータ、たとえば精錬電流の強度、特
定の熱入力、溶融速度など(これらに限らない)の関係
に依存する。この関係は、金属のエレクトロスラグ精錬
速度と、金属インゴット温度と、精錬された溶融金属の
冷却速度との間の望ましくない相互依存を含み、これら
はすべて得られる鋳物の冶金学的組織を貧弱なものとす
るおそれがある。
【0008】従来のエレクトロスラグ精錬プロセスと関
連した別の問題として、エレクトロスラグるつぼに比較
的深い金属プールが形成される。深い湯プールは金属中
の成分のマクロ偏析度を変動させる原因となり、これは
微細結晶粒ミクロ組織でないミクロ組織のようなあまり
望ましくないミクロ組織となったり、不均質な組織を形
成するような元素種の偏析を生じたりする。この深い湯
プールの問題を克服するため、エレクトロスラグ精錬プ
ロセスと組み合わせる後続処理操作が提案されている。
この後処理は真空アーク再溶解(VAR=vacuum arc r
emelting)とすることができる。真空アーク再溶解は、
インゴットを真空アーク工程で処理するときに開始さ
れ、比較的浅い湯プールを生成し、これにより水素含量
も低くなる可能性のあるすぐれたミクロ組織を生成す
る。真空アーク精錬プロセスに続いて、得られたインゴ
ットを機械加工して所望の微細結晶粒ミクロ組織を有す
る金属ストックを得る。このような機械加工は鍛造工程
と引抜き工程との組合せとすることができる。この熱機
械的加工には、大型の高価な装置が必要で、また多量で
高価なエネルギー入力も必要である。
【0009】望ましい鋳造ミクロ組織を得ようとする方
法が米国特許第5,381,847号に提案されてお
り、ここでは垂直鋳造プロセスにより、デンドライト成
長を抑制することにより結晶粒子ミクロ組織を制御して
いる。このプロセスにより得られるミクロ組織は用途に
よっては有用であるが、垂直鋳造プロセスは、不純物、
酸化物その他の望ましくない成分などのソース金属含有
物を制御しない。ソース金属含有物を制御しないと、鋳
物のミクロ組織や特性に悪影響を与える。
【0010】したがって、多数の加工工程に依存せず、
供給源から清浄な金属を供給され、比較的均質で、微細
結晶粒のミクロ組織を有する鋳物を製造する金属鋳造プ
ロセスが必要とされている。さらに、比較的均質な微細
結晶粒ミクロ組織を有する鋳物を製造する金属鋳造シス
テムを提供することが必要とされている。さらに、ター
ビン構成部品としての用途に適当な、本質的に酸化物を
含有しない鋳物を製造する金属鋳造プロセスおよびシス
テムを提供することが必要とされている。
【0011】
【発明の概要】本発明の第1の観点によれば、微細結晶
粒均質ミクロ組織を有する物品が提供される。この物品
は本質的に酸化物および硫化物を含有せず、偏析欠陥を
含まない。この物品は、エレクトロスラグ精錬により酸
化物および硫化物を除去した清浄な精錬された金属の供
給源を形成する工程と、核生成鋳造により物品を形成す
る工程とを含むプロセスにより製造する。
【0012】本発明の別の観点によれば、本質的に酸化
物および硫化物を含有せず、偏析欠陥を含まない微細結
晶粒均質ミクロ組織を有する物品が提供される。この物
品は、エレクトロスラグ精錬システムと核生成鋳造シス
テムとを含む清浄金属核生成鋳造システムにより形成さ
れる。エレクトロスラグ精錬システムは、精錬用溶融ス
ラグを受け入れて保持するのに適当なエレクトロスラグ
精錬構造と、エレクトロスラグ精錬構造で精錬すべき金
属の供給源と、エレクトロスラグ精錬構造内の溶融スラ
グの本体とを含む。金属供給源は溶融スラグと接触状態
に配置されている。エレクトロスラグ精錬システムはさ
らに、電流を電極としての前記金属供給源に、そして溶
融スラグを通してスラグの下側の精錬された金属の本体
に供給して、精錬用スラグを溶融状態に保つとともにス
ラグと接触した金属供給源の端部を溶融する構成の電源
と、前記金属供給源を溶融スラグと接触状態にして金属
の精錬が進むにつれて電極の接触表面が溶融される速度
に対応する速度で前進させる前進装置と、前記エレクト
ロスラグ精錬構造の下側に位置するコールドハース構造
であって、エレクトロスラグ精錬された溶融金属を受け
入れ、それをコールドハース容器の壁上に形成される精
錬された金属の固体スカルと接触状態に保持するよう構
成されたコールドハース構造と、コールドハース構造内
で溶融スラグの下側にくる精錬された溶融金属の本体
と、コールドハース構造の下方のコールドフィンガオリ
フィス構造であって、エレクトロスラグ精錬システムに
より加工される精錬された溶融金属のストリームをコー
ルドハース構造およびオリフィスを通して小出しするよ
うに構成されたコールドフィンガオリフィス構造と、精
錬された金属がコールドハース構造およびオリフィスを
含むコールドフィンガオリフィス構造と接触して凝固し
たスカルと、精錬された溶融金属のストリームを溶融金
属の液滴に変換する破砕サイトと、溶融金属液滴を受け
取る冷却ゾーンとを備える。冷却ゾーンは、溶融金属液
滴を部分的に凝固させて半固体液滴とし、平均で各半固
体液滴の約5〜40容量%が固体で、残りが溶融状態と
なるようにする。金型は、半固体液滴を収集し、凝固さ
せ、これにより本発明の1実施態様としての本質的に酸
化物および硫化物を含有せず、偏析欠陥を含まない微細
結晶粒の均質なミクロ組織を有する物品を形成する。こ
の際半固体液滴により金型の上面に乱流ゾーンを形成
し、この乱流ゾーン内で平均で液滴の約50容量%未満
が固体となる。
【0013】本発明のさらに他の観点によれば、物品は
インゴット、鋳物またはプレホーム(予備成形品)の少
なくとも1つである。
【0014】本発明のさらに他の観点によれば、物品は
ニッケル基、コバルト基、チタン基および鉄基金属の少
なくとも1種を含む。
【0015】本発明の上述したまた他の目的、特徴およ
び効果は、添付の図面を参照した以下の説明から明らか
になるであろう。図面には本発明の実施態様を具体的に
示すが、同様の部材は同じ符号で示す。
【0016】
【好適な実施態様】本発明の1実施態様による物品を製
造する清浄金属核生成鋳造プロセスは、エレクトロスラ
グ精錬(ESR)システムから清浄な液体金属の供給源
を形成する工程と、清浄な金属を核生成鋳造システムに
送る工程と、本質的に酸化物を含まず不純物を含まない
材料の物品、たとえばこれらに限らないが鋳物、インゴ
ットまたはプレホーム(予備成形品)を生成する工程を
含む。ここで用語「本質的に含まない」とは、材料中の
いかなる成分もその材料に、たとえばその強度や他の関
連特性に悪影響を与えないことを意味する。さらに、本
発明の1実施態様による清浄金属核生成鋳造プロセス
は、特に上述したような従来の溶融プロセスにより製造
した鋳物と比較して、欠陥の偏析を低減した鋳物が製造
される。本発明の説明は、清浄金属核生成鋳造プロセス
およびシステムにより形成した物品または鋳物に言及す
るが、この説明は例示にすぎず、いかなる意味でも本発
明を限定しようとするものではない。
【0017】本発明の1実施態様による清浄な液体金属
供給源(ソース)は、エレクトロスラグ精錬工程により
清浄な(クリーンな)液体金属を与えるエレクトロスラ
グ精錬装置から構成することができる。たとえばエレク
トロスラグ精錬装置は、たとえば本出願人に譲渡された
前掲の特許に記載されているような、コールド誘導ガイ
ド(CIG=cold-induction guide)と協同するエレク
トロスラグ精錬システムからなる。核生成鋳造システム
は、多数の溶融金属液滴を形成し、冷却ゾーンに通過さ
せることのできるシステムからなり、冷却ゾーンは平均
して各液滴の約30容量%以下を凝固させるのに十分な
長さに形成する。つぎに液滴を金型(モールド)に受け
取り、金属液滴の凝固を金型内で完了させる。液滴の固
体部分が約30容量%未満であれば、液滴は液体特性を
保ち、金型内で容易に流動する。
【0018】本発明の1実施態様による物品を製造する
清浄金属核生成鋳造プロセスは、タービン構成部品の用
途に用いられることが多い、ニッケル(Ni)基および
コバルト(Co)基超合金や、鉄(Fe)およびチタン
(Ti)合金など(これらに限定されない)を含む多数
の金属および合金について、均質な微細結晶粒ミクロ組
織を形成する。本発明の1実施態様においては、清浄金
属核生成鋳造プロセスにより形成される物品は、均質な
微細結晶粒ミクロ組織であるため、わずかな加工および
熱処理工程で最終物品またはビレットに変換し、あるい
は直接鍛造することができる。したがって、清浄金属核
生成鋳造プロセスは、具体的にはディスク、ロータ、ブ
レード、ベーン、ホイール、バケット、リング、シャフ
ト、ホイールその他の要素(これらに限定されない)を
含む回転装置用途、そして他のタービン構成部品用途な
ど、多種多様な用途に使用できる高品質な鍛造品を製造
するのに使用できる。本発明の説明は主に鋳物から形成
するタービン構成部品に言及するが、これは本発明の範
囲内の用途の例示にすぎない。
【0019】ここで添付図面を参照すると、図1は、本
発明の1実施例による清浄金属核生成鋳造プロセスおよ
びシステム3を示す半線図的、部分断面の立面図であ
る。図2〜図4は図1に示した特徴部分の詳細図であ
る。本発明の理解を容易にするために、まずエレクトロ
スラグ精錬システム1について説明し、ついで核生成鋳
造システム3について説明する。
【0020】図1は、本発明の実施例による物品を製造
するための清浄金属核生成鋳造システム3の線図的説明
図である。図1において、エレクトロスラグ精錬システ
ム1により、清浄金属核生成鋳造システム3およびその
関連する清浄金属核生成鋳造プロセスに適切な清浄な金
属を提供する。清浄な金属を核生成鋳造システム2に供
給する。エレクトロスラグ精錬システム1および核生成
鋳造システム2が協同して清浄金属核生成鋳造システム
3を形成し、これにより清浄な金属の核生成した鋳物を
形成する。
【0021】エレクトロスラグ精錬システム1は精錬す
べき金属の消耗電極24をエレクトロスラグ精錬システ
ム1に導入し、その消耗電極24を精錬して清浄な精錬
された金属メルト46(以下「クリーン金属」と言う)
を生成する。消耗電極24としてのエレクトロスラグ精
錬システム1用の金属供給源は単なる例示であり、本発
明の範囲には、インゴット、金属メルト、粉末金属およ
びこれらの組合せからなるソース金属が包含されるが、
これらに限定されない。ここでは本発明を消耗電極に関
連して説明するが、これは単なる例示にすぎず、いかな
る意味でも本発明を限定しようとするものではない。ク
リーン金属46は、エレクトロスラグ精錬装置1の下側
に装着されたコールドハース構造40内に受け入れられ
保持される。クリーン金属46はコールドハース構造4
0から、その下側に装着配置されたコールドフィンガオ
リフィス構造80を通して小出しされる。
【0022】金属のエレクトロスラグ精錬の速度と精錬
された金属をコールドハース構造40に送り出す速度
が、溶融金属(湯)46をコールドハース構造40から
コールドフィンガオリフィス構造80のオリフィス81
を通して抜き出す速度に近ければ、エレクトロスラグ精
錬システム1は、クリーン金属46を供給するのにほぼ
定常状態の作動を行うことができる。したがって、清浄
金属核生成鋳造プロセスは長期間にわたって連続的に運
転でき、したがって大量の金属を処理できる。あるいは
また、清浄金属核生成鋳造プロセスは、清浄金属核生成
鋳造システム3の特徴部分の1つ以上を間欠的に運転す
ることにより間欠的に運転することができる。
【0023】クリーン金属46がコールドフィンガオリ
フィス構造80を通してエレクトロスラグ精錬システム
1から外に出た後、クリーン金属46は核生成鋳造シス
テム2に入る。ここでクリーン金属をさらに加工して比
較的大きな精錬金属のインゴットを生成すことができ
る。あるいはまた、クリーン金属46をここを通して加
工してもっと小さな鋳物、インゴット、物品を生成する
か、連続した鋳造物品に形成することができる。清浄金
属核生成鋳造プロセスは、本発明の実施態様では、所望
の組合せの材料特性を有する金属鋳物を生成するために
今まで必要とされていた上述した加工操作のような加工
操作の多くをなくすることができ、効果的である。
【0024】図1に、鉛直移動制御装置10を線図的に
示す。鉛直移動制御装置10は、ボックス12を鉛直サ
ポート14に装着した構成で、鉛直サポート14は原動
装置(図示せず)、たとえばモータその他の機構(これ
らに限らない)を有する。原動装置はスクリュ部材16
に回転運動を与えるようになっている。
【0025】インゴット支持構造20は、部材、たとえ
ば一端がスクリュ部材16にねじ係合された部材22
(これに限らない)を含む。部材22は他端で、適当な
連結具、たとえばボルト26(これに限らない)により
消耗電極24を支持する。
【0026】エレクトロスラグ精錬構造30は、適当な
冷却材、たとえば水(これに限らない)により冷却され
るリザーバ32を備える。リザーバ32は、溶融スラグ
34を含み、ここで過剰なスラグ34は固体スラググラ
ニュール36として図示されている。清浄金属核生成鋳
造プロセスに用いるスラグ組成は、処理される金属とと
もに変化する。後述するような、内壁82の外側に流れ
る冷却材の冷却作用のため、スラグスカル75がリザー
バ32の内壁82の内面に沿って形成される。
【0027】コールドハース構造40(図1〜図3)は
エレクトロスラグ精錬構造30の下側に装着されてい
る。コールドハース構造40は、ハース(炉床)42を
備え、これは水のような適当な冷却材で冷却される。ハ
ース42は凝固した精錬金属からなるスカル(凝固湯
垢)44と精錬された液体金属の本体46とを含有す
る。リザーバ32はハース42と一体に形成することが
できる。あるいはまた、リザーバ32とハース42を別
個のユニットとして形成し、これらを連結してエレクト
ロスラグ精錬システム1を構成してもよい。
【0028】エレクトロスラグ精錬システム1の底部オ
リフィス81は、コールドフィンガオリフィス構造80
に設けられ、これらを図3および図4を参照して説明す
る。エレクトロスラグ精錬システム1により本質的に酸
化物、硫化物、他の不純物を含まないように精錬された
クリーン金属46は、エレクトロスラグ精錬システム1
を横切り、コールドフィンガオリフィス構造80のオリ
フィス81から流出する。
【0029】電源構造70により精錬用電流をエレクト
ロスラグ精錬システム1に供給することができる。電源
構造70は電力供給兼制御機構74を備える。電気導体
76により電源構造70を部材22に接続し、電流を部
材22に搬送し、ついで電流を消耗電極24に搬送する
ことができる。導体78をリザーバ32に接続し、エレ
クトロスラグ精錬システム1の電源構造70の回路を完
成する。
【0030】図2は、エレクトロスラグ精錬構造30お
よびコールドハース構造40の詳細な部分断面図であ
る。ここでエレクトロスラグ精錬構造30はリザーバ3
2の上方部分を画定し、コールドハース構造40はリザ
ーバ32の下方部分42を画定する。リザーバ32は通
常、内壁82および外壁84を有する二重壁リザーバで
ある。内壁82と外壁84との間に水(これに限定され
ない)などの冷却材86を供給する。冷却材86は、供
給源98(図3)から通常の入口および出口(図示せ
ず)を経て内壁82および外壁84間に画定された流れ
チャンネルに流入し通過する。コールドハース構造40
の壁82を冷却する冷却水86は、エレクトロスラグ精
錬構造30およびコールドハース構造40の冷却を行
い、スカル44をコールドハース構造40の内面上に形
成させる。冷却材86はエレクトロスラグ精錬システム
1、清浄金属核生成鋳造システム3あるいはエレクトロ
スラグ精錬構造30の運転にとって必須ではない。液体
金属46が内壁82に接触し、内壁82を攻撃すると、
内壁82からの若干の溶解をもたらし液体金属46を汚
染するおそれがあるが、冷却により液体金属46の内壁
82との接触や、内壁82への攻撃を防止することがで
きる。
【0031】図2において、コールドハース構造40は
外壁88も備え、この外壁88はフランジ付き管状セク
ション90および92を含むのがよい。2つのフランジ
付き管状セクション90および92が図2の底部に示さ
れている。外壁88は核生成鋳造システム2と協同し
て、後述する制御された雰囲気環境140を形成する。
【0032】コールドハース構造40は、コールドフィ
ンガオリフィス構造80を備え、その詳細を図3および
図4に示す。コールドフィンガオリフィス構造80を図
3にコールドハース構造40および液体メルト46のス
トリーム56との関係で示すが、液体メルト46のスト
リーム56は、コールドフィンガオリフィス構造80を
通ってコールドハース構造40を出てゆく。図2および
図3では、コールドフィンガオリフィス構造80を、固
体金属スカル44および液体金属46との構造的協同関
係にて示している。図4では、コールドフィンガオリフ
ィス構造80を液体金属も固体金属スカルもなしで示し
ているので、コールドフィンガオリフィス構造80の細
部がよくわかる。
【0033】コールドフィンガオリフィス構造80はオ
リフィス81を備え、ここから加工された溶融金属46
がストリーム56の形態で流出することができる。コー
ルドフィンガオリフィス構造80は、コールドハース構
造40およびエレクトロスラグ精錬構造30に連結され
ている。したがってコールドハース構造40は、加工さ
れた不純物をほぼ含有しない合金が、コールドハース構
造40の壁に接触することで、スカル44および83を
形成するのを許す。かくしてスカル44および83は溶
融金属46のためのコンテナとして作用する。その上、
コールドフィンガオリフィス構造80に形成されるスカ
ル83(図3)はその厚さが制御可能で、代表的にはス
カル44より小さな厚さに形成される。厚いスカル44
はコールドハース構造40に接触し、薄いスカル83は
コールドフィンガオリフィス構造80に接触し、これら
のスカル44および83は互いに接触して実質的に連続
したスカルを形成している。
【0034】制御された量の熱をスカル83に与え、液
体金属本体46に熱的に伝達する。この熱は、コールド
ハース構造のまわりに配置された誘導加熱コイル85か
ら与える。誘導加熱コイル85は、水などの適当な冷却
材を供給部87からコイルに流すことで冷却された誘導
加熱コイルである。誘導加熱用電力は図3に線図的に示
す電源89から供給する。コールドフィンガオリフィス
構造80の構成は、誘導エネルギーによる加熱がコール
ドフィンガオリフィス構造80を透過し、液体金属46
およびスカル83を加熱し、オリフィス81を開放状態
に保つことを可能にし、したがってストリーム56がオ
リフィス81から流出できる。加熱用電力をコールドフ
ィンガオリフィス構造80に供給しないと、液体金属4
6のストリーム56が凝固しオリフィスが閉塞してしま
う。加熱は、コールドフィンガオリフィス構造80の絶
縁されている各フィンガに依存し、これらのフィンガは
互いに隣接するフィンガから、たとえば空気またはガス
ギャップによりあるいは適当な絶縁材料により絶縁され
ている。
【0035】コールドフィンガオリフィス構造80が図
4に示されており、ここではスカル44および83も溶
融金属46も図示の便宜上省略されている。個々のコー
ルドフィンガ97は隣接するフィンガ、たとえばフィン
ガ92からギャップ94により分離されている。ギャッ
プ94を設け、ここに絶縁材料、たとえばセラミック材
料または絶縁ガス(これらに限らない)を充填する。か
くて、コールドフィンガオリフィス構造80内に配置さ
れた溶融金属46(図示せず)はギャップを通って漏れ
出ることがない。これはスカル83がコールドフィンガ
の上にブリッジを形成し、そこを通っての液体金属46
の通過を防止するからである。図面を見る者の視線と一
致しているギャップ99が示されている図4から明らか
なように、各ギャップはコールドフィンガオリフィス構
造80の底部まで延在する。ギャップの幅を約20ミル
〜約50ミルの範囲とすることができ、この幅は隣接す
るフィンガ間の絶縁分離を達成するのに十分である。
【0036】個々のフィンガに、水などの冷却材を与え
ることができ、たとえば冷却材を適当な冷却材源(図示
せず)から導管96に通す。冷却材はつぎに、マニホー
ルド98のまわりをぐるりとまわりそこから個々の冷却
チューブ、たとえば冷却チューブ100を通過する。冷
却チューブ100から出た冷却材は冷却チューブ100
の外面とフィンガの内面との間に流れる。つぎに冷却材
はマニホールド102で集められ、水出口チューブ10
4を通ってコールドフィンガオリフィス構造80から外
に出る。この個別のコールドフィンガ水供給チューブ配
列によりコールドフィンガオリフィス構造80全体の冷
却が可能になる。
【0037】コールドフィンガオリフィス構造80を通
してスカル44および83にまた液体金属46に与えら
れる加熱または冷却の量を制御して、ストリーム56と
しての液体金属46のオリフィス81の通過を制御する
ことができる。誘導コイル85への電流およびコールド
フィンガオリフィス構造80に入り、そこを通過する冷
却材の量を制御することにより、制御された加熱または
冷却を実現する。制御された加熱または冷却により、ス
カル44および83の厚さを増減して、オリフィス81
を開閉し、あるいはオリフィス81を通るストリーム5
6の通過を増減することができる。スカル44および8
3の厚さを増減することにより、多量または少量の液体
金属46がコールドフィンガオリフィス構造80を通っ
てオリフィス81に通過し、ストリーム56を規定する
ことができる。スカル44および83の厚さを制御する
とともに、誘導加熱コイル85への冷却水および加熱用
電流および電力を制御してオリフィス81を所定の通過
寸法に維持することにより、ストリーム56の流れを所
望のバランスに維持することができる。
【0038】つぎに、清浄金属核生成鋳造システム3の
エレクトロスラグ精錬システム1の作動を、図面を参照
しながら説明する。清浄金属核生成鋳造システム3のエ
レクトロスラグ精錬システム1は、欠陥および不純物を
含有しうる、あるいは相対的に精錬できるインゴットを
精錬(精製)することができる。消耗電極24をエレク
トロスラグ精錬システム1により溶融する。消耗電極2
4をエレクトロスラグ精錬システム1に、エレクトロス
ラグ精錬システム1内の溶融スラグと接触状態に装着す
る。電力をエレクトロスラグ精錬システム1およびイン
ゴットに供給する。電力により、インゴットを溶融スラ
グと接触する表面で溶融させ、金属の溶融ドロップを形
成する。溶融ドロップが溶融スラグ中を落下する。溶融
スラグ内を通過した後、溶融ドロップを、エレクトロス
ラグ精錬構造30の下側のコールドハース構造40にて
精錬された液体金属の本体として収集する。消耗電極2
4から派生する酸化物、硫化物、汚染物その他の不純物
は、液滴がインゴットの表面上に生成して溶融スラグを
通過する際に除去される。溶融ドロップはエレクトロス
ラグ精錬システム1からコールドフィンガオリフィス構
造80のオリフィス81を通ってストリーム56として
抜き出される。本発明の実施例で物品を形成する清浄金
属核生成鋳造システム3のエレクトロスラグ精錬システ
ム1から出てくるストリーム56は、本質的に酸化物、
硫化物、汚染物その他の不純物を含まない精錬されたメ
ルトからなる。
【0039】さらに金属ストリーム56がコールドフィ
ンガオリフィス構造80から出てくる速度は、オリフィ
ス81の上の液体金属46の静水頭を制御することによ
り制御することができる。静水頭は、コールドフィンガ
オリフィス構造80のオリフィス81の上に延在する液
体金属46およびスカル44,83により決まる。本発
明の実施例によるエレクトロスラグ精錬システム1を有
する清浄金属核生成鋳造システム3を所定の一定な静水
頭および一定な寸法のオリフィス81で運転すれば、液
体金属にほぼ一定な流量を確立することができる。
【0040】代表的には定常状態の電力が望ましく、そ
うすれば溶融速度がストリーム56としての清浄金属核
生成鋳造システム3からの排出速度にほぼ等しくなる。
しかし、清浄金属核生成鋳造システム3に加えられる電
流を調節して、オリフィス81上の液体金属46および
スカル44,83を多くしたり少なくしたりすることが
できる。オリフィス81上の液体金属46およびスカル
44,83の量は、インゴットを溶融する電力と、スカ
ルを生成するエレクトロスラグ精錬システム1の冷却に
よって決められる。適用する電流を調節することによ
り、オリフィス81を通る流れを制御することができ
る。
【0041】また、定常状態の運転を確立するために、
消耗電極24の溶融スラグ34の上面との接触を維持す
ることができる。消耗電極24のメルト46への降下速
度を調節し、これにより溶融スラグ34の上表面との消
耗電極24の接触を定常状態運転に適切な状態に維持す
る。ストリーム56からの定常状態の排出を清浄金属核
生成鋳造システム3に維持することができる。清浄金属
核生成鋳造システム3のエレクトロスラグ精錬システム
1で形成される金属のストリーム56は、エレクトロス
ラグ精錬システム1から外に出、核生成鋳造システム2
に供給される。図1には核生成鋳造システム2を、エレ
クトロスラグ精錬システム1と組み合わせて線図的に示
してある。
【0042】物品を形成する作用をなす核生成鋳造シス
テム2は、清浄金属核生成鋳造システム3のエレクトロ
スラグ精錬システム1からストリーム56を受け取るよ
うに配置された破砕サイト134を備える。破砕サイト
134はストリーム56を多数の溶融金属液滴138に
変換する。ストリーム56を、液滴138の望ましくな
い実質的な酸化を防止するのに十分な雰囲気の制御され
た環境140に置いた破砕サイト134に供給する。雰
囲気の制御された環境140は、ストリーム56の金属
と反応しない任意のガスまたは混合ガスを含有すればよ
い。たとえばストリーム56がアルミニウムまたはマグ
ネシウムである場合、雰囲気の制御された環境140は
液滴138が火災の危険となるのを防止する環境を与え
る。代表的には、希ガスまたは窒素が雰囲気の制御され
た環境140に用いるのに適当である。このようなガス
は通常本発明の範囲内の金属および合金のほとんどと非
反応性であるからである。たとえば、低コストガスであ
る窒素は、過剰な窒化を受けやすい金属および合金以外
なら、雰囲気の制御された環境140に使用できる。ま
た、金属が銅である場合には、雰囲気の制御された環境
140は窒素、アルゴンまたはこれらの混合物とするこ
とができる。金属がニッケルまたは鋼である場合には、
雰囲気の制御された環境140は窒素、アルゴンまたは
これらの混合物とすることができる。
【0043】破砕サイト134は、ストリーム56を液
滴138に変換するのに適当な装置ならいずれでもよ
い。たとえば破砕サイト134は、ストリーム56を1
つ以上のジェット142で包囲するガスアトマイザとす
ることができる。ストリーム56に衝突するジェット1
42からのガスの流れを制御し、こうして液滴138の
大きさと速度を制御することができる。本発明の範囲内
に入る別の微粒化装置として、高圧噴霧ガスがあり、ガ
スの流れを用いて雰囲気の制御された環境140を形成
する。雰囲気の制御された環境140のガスの流れが金
属ストリーム56に衝突し、金属ストリーム56を液滴
138に変換することができる。別の流れ破砕方式とし
ては、2枚の電極をDC電源に接続し、磁石を電界に垂
直になるように配置し、2枚の電極間の狭いギャップに
ストリーム56が流れる磁気流体力学アトマイゼーショ
ン(微粒化)や、機械式流れ破砕装置がある。
【0044】液滴138は破砕サイト134から下向き
に散布され(図1参照)、概して末広がりのコーン形状
を形成する。液滴138は、破砕サイト134と金型
(モールド)146により支持された金属鋳物の上面1
50との間の距離により画定された冷却ゾーン144を
横断する。冷却ゾーン144の長さは、液滴が冷却ゾー
ン144を横断し金属鋳物の上面150にぶつかる時ま
でに液滴の体積分率部分を凝固させるのに十分である。
凝固する液滴138の部分(以下「固体体積分率部分」
という)は、金型146内で液体流れ特性が本質的に失
われる粘度変曲点まで、金型146内での粗いデンドラ
イト成長を阻止するのに十分である。
【0045】部分的に溶融しており、部分的に凝固して
いる金属液滴(以下「半固体液滴」という)が金型14
6内に集まる。半固体液滴は、固体体積分率部分が粘度
変曲点未満であれば液体のように挙動し、そして半固体
液滴は金型の形状に順応する十分な流動性を呈する。一
般に、粘度変曲点を規定する固体体積分率部分の上限は
約40容量%未満である。固体体積分率部分はたとえば
約5〜40容量%の範囲にあり、約15〜30容量%の
範囲の固体体積分率部分は粘度変曲点に悪影響しない。
【0046】液滴138のスプレーは金型146内の鋳
物の表面に乱流ゾーン148を生成する。乱流ゾーン1
48は金型146内に約0.005〜1.0インチの範
囲の適当な深さを有することができる。乱流ゾーン14
8の深さは清浄金属核生成鋳造システム3の種々の要
因、たとえば噴霧ガス速度、液滴速度、冷却ゾーン14
4の長さ、ストリーム温度および液滴寸法などに依存す
る。本発明の範囲内の乱流ゾーン148は、たとえば金
型内での深さが約0.25〜0.50インチの範囲であ
る。通常金型146内の乱流ゾーン148は、金属が主
として液体特性を示す鋳物の領域より大きくてはいけな
い。
【0047】代表的には、乱流ゾーン148における低
い粘度によりガスの混入を低減し、その結果鋳物内にで
きる気孔を最小限に抑える。乱流ゾーン148で固体で
ある液滴の固体体積分率部分が平均約50容量%未満で
あれば、鋳物へのガスの混入が最小限に抑えられる。た
とえば乱流ゾーン148で固体である液滴の固体体積分
率部分が平均約5〜40容量%の範囲にあれば、鋳物へ
のガスの混入が最小限に抑えられる。
【0048】金型146は、金型壁を通しての熱伝導お
よび鋳物の上面150からの対流により鋳物から熱を抽
出する。乱流ゾーン148は、乱流ゾーンに固有の乱流
により鋳物の熱勾配を低減する。熱勾配を小さくする
と、ともに鋳物にとっては望ましくない鋳物の熱間割れ
やデンドライト粗粒化が軽減される。
【0049】金型146は、鋳造用途の適当な材料、た
とえば黒鉛、鋳鉄または銅(これらに限定されない)で
形成することができる。黒鉛は機械加工が比較的簡単
で、熱除去の目的に満足な熱伝導性を有するので、金型
146の材料として適当である。冷却材を循環させる冷
却コイルを金型に埋設して金型146を通しての熱の除
去を効果的にすることができる。本発明の範囲には、当
業界で周知の他の金型冷却手段も含まれる。半固体液滴
が既に部分的に凝固しているので、本発明の実施例にお
ける金型146は、従来の金型ほどの熱的保護を必要と
しない。したがって、半固体液滴からは一部の熱が既に
除去されて液滴を部分的に凝固させているので、完全に
液体金属から形成する従来の鋳物と比較して、半固体液
滴が金型内にある場合に除去しなければならない熱の量
は少ない。熱の除去が少なくなれば、金型146に熱的
に誘引されるひずみを少なくでき、そしてこのことから
鋳物からの熱除去速度が均一になり、鋳物の均一性と均
質性が向上する。
【0050】金型146に半固体液滴138が充満する
につれて、その上面150が破砕サイト134に近づ
き、冷却ゾーン144が狭まる。破砕サイト134また
は金型146の少なくとも一方を可動サポート上に装着
し、一定速度で遠ざけ、冷却ゾーン144の長さを一定
に維持するのがよい。こうすれば、液滴138にほぼ一
定な固体体積分率部分が形成される。核生成鋳造システ
ム2にバッフル132を設けて、雰囲気の制御された環
境140をエレクトロスラグ精錬システム1から金型1
46まで延長するのがよい。バッフル132は部分的に
溶融した金属液滴138の酸化を防止し、雰囲気の制御
された環境140のガスを保存することができる。
【0051】熱を鋳物から抽出して凝固プロセスを完了
し、本発明の1実施態様である物品を形成する。清浄金
属核生成鋳造プロセスにより製造された鋳物内には十分
な数の核が形成されるので、凝固時には、微細な等軸な
ミクロ組織149が鋳物またその結果得られる物品内に
形成される。本発明の清浄金属核生成鋳造プロセスは、
エレクトロスラグ精錬システム1により生成されたクリ
ーン金属と、核生成鋳造システム2により形成された制
御されたミクロ組織の鋳物とを包含し、このことにより
気孔率や熱間加工クラッキングが低下するか、ほとんど
なくなる。
【0052】清浄金属核生成鋳造システム3は、望まし
くないデンドライト成長を阻止し、形成される鋳物およ
び物品の凝固収縮の気孔(率)を低減し、鋳造中および
その後の(本発明の実施態様である)鋳物および物品の
熱間加工中いずれでも熱間割れを低減する。さらに、清
浄金属核生成鋳造システム3は、本発明の実施態様であ
る物品に均一な等軸組織を生成し、これは、鋳造時の金
型のひずみを最小限に抑え、金型内の鋳物の凝固中の熱
伝導を制御し、そして核生成を制御した結果である。清
浄金属核生成鋳造システム3による物品は、従来の鋳物
と比較して、延性および破壊靱性が高い。
【0053】以上、本発明の種々の実施態様を説明した
が、当業者にはこれらの構成要素の種々の組合せや、そ
の変更、改変が可能であり、そのような例も本発明の要
旨の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施態様にしたがって物品を製造す
る、エレクトロスラグ精錬システムおよび核生成鋳造シ
ステムを有する清浄金属核生成鋳造システムの線図であ
る。
【図2】図1に示した清浄金属核生成鋳造システムのエ
レクトロスラグ精錬システムの細部を示す部分的縦断面
図である。
【図3】物品を製造する清浄金属核生成鋳造システムの
エレクトロスラグ精錬システムの細部を示す部分的縦断
面図である。
【図4】本発明の1実施態様にしたがって物品を製造す
る清浄金属核生成鋳造システムのエレクトロスラグ精錬
システムの細部を示す部分的縦断面図である。
【符号の説明】
1:エレクトロスラグ精錬システム 2:核生成鋳造システム 3:清浄金属核生成鋳造システム 24:消耗電極 34:スラグ 46:金属メルト 56:ストリーム 138:溶融金属の液滴 146:金型 149:鋳物のミクロ組織
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 9/193 F27D 11/08 C F01D 5/28 C22B 9/18 D F27D 11/08 (72)発明者 マーク・ギルバート・ベンズ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、バーン ト・ヒルズ、パークウッド・ドライブ、11 番 (72)発明者 ロバート・ジョン・ザバラ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、テリー・アベニュー、39番 (72)発明者 ブルース・アラン・クヌドセン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、アムス テルダム、ベルファンス・ロード、238番 (72)発明者 サミュエル・ヴィノッド・サンボー アメリカ合衆国、ニューヨーク州、ラザ ム、ウティカ、アベニュー、41番

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレクトロスラグ精錬により酸化物およ
    び硫化物を除去した清浄な精錬された金属の供給源を形
    成する工程と、 核生成鋳造により物品を形成する工程を含むプロセスに
    より製造した、本質的に酸化物および硫化物を含有せ
    ず、偏析欠陥を含まない微細結晶粒均質ミクロ組織を有
    する物品。
  2. 【請求項2】 前記エレクトロスラグ精錬工程が、 精錬すべき金属の供給源を設け、 金属供給源のエレクトロスラグ精錬に適当なエレクトロ
    スラグ精錬構造を設け、溶融スラグを容器に入れ、 精錬された溶融金属を溶融スラグの下側に保持するコー
    ルドハース構造を設け、精錬された溶融金属をコールド
    ハース構造に入れ、 金属供給源をエレクトロスラグ精錬構造内に挿入し、か
    つエレクトロスラグ精錬構造内の溶融スラグと接触する
    ように装填し、 電力を供給する電源を設け、 電源、金属供給源、溶融スラグおよびエレクトロスラグ
    精錬構造を含む回路に電力を供給して金属供給源をエレ
    クトロスラグ精錬し、 金属供給源が溶融スラグと接触するところで金属供給源
    を抵抗加熱溶融し、溶融金属の液滴を形成し、 溶融液滴を溶融スラグ中を落下させ、 溶融液滴が溶融スラグを通過した後、溶融液滴をエレク
    トロスラグ精錬構造直下のコールドハース構造内で精錬
    された液体金属本体として収集し、 コールドハース構造の下方部分にオリフィスを有するコ
    ールドフィンガオリフィス構造を設け、 コールドハース構造に集まるエレクトロスラグ精錬され
    た金属をコールドフィンガオリフィス構造のオリフィス
    を通して排出する工程を含む、請求項1に記載の物品。
  3. 【請求項3】 金属供給源がニッケル基、コバルト基、
    チタン基および鉄基金属から選ばれる少なくとも1種の
    合金を含み、前記清浄な金属核生成鋳造プロセスにより
    形成した物品がニッケル基、コバルト基、チタン基およ
    び鉄基金属の少なくとも1種を含む、請求項2に記載の
    物品。
  4. 【請求項4】 金属供給源を精錬構造中に進入させる速
    度がインゴットの下端が抵抗加熱溶融により溶融される
    速度に一致する、請求項2に記載の物品。
  5. 【請求項5】 排出工程が溶融金属のストリームを形成
    する工程を含む、請求項2に記載の物品。
  6. 【請求項6】 エレクトロスラグ精錬構造およびコール
    ドハース構造が同一構造物の上部と下部である、請求項
    2に記載の物品。
  7. 【請求項7】 電力を供給する工程が精錬された液体金
    属に回路を形成する工程を含む、請求項2に記載の物
    品。
  8. 【請求項8】 排出工程が抵抗加熱溶融速度にほぼ等し
    い排出速度を確立する工程を含む、請求項2に記載の物
    品。
  9. 【請求項9】 物品を形成する工程が、 清浄な金属の供給源からの清浄な金属のストリームを溶
    融金属の液滴に破砕し、 溶融金属の液滴を部分的に凝固させて、平均で各液滴の
    約5〜40容量%が固体で、残りが溶融状態となるよう
    にし、 部分的に凝固した液滴を金型内に収集し凝固させ、物品
    を形成する工程を含み、 この際液滴により上面に乱流ゾーンを形成し、部分的に
    凝固した液滴を収集し凝固させる工程が、液滴を乱流ゾ
    ーンで収集し、平均で液滴の約50容量%未満を凝固さ
    せる、請求項1に記載の物品。
  10. 【請求項10】 溶融金属の液滴を部分的に凝固させる
    工程が平均で液滴の約15〜30容量%を凝固させる、
    請求項9に記載の物品。
  11. 【請求項11】 部分的に凝固した液滴を収集し凝固さ
    せる工程が液滴を収集し液滴の約5〜40容量%を凝固
    させる、請求項9に記載の物品。
  12. 【請求項12】 破砕工程が少なくとも1つの噴霧ガス
    ジェットをストリームに衝突させる工程を含む、請求項
    9に記載の物品。
  13. 【請求項13】 エレクトロスラグ精錬工程が、 精錬すべき金属の供給源を設け、 金属供給源のエレクトロスラグ精錬に適当なエレクトロ
    スラグ精錬構造を設け、溶融スラグを容器に入れ、 精錬された溶融金属を溶融スラグの下側に保持するコー
    ルドハース構造を設け、精錬された溶融金属をコールド
    ハース構造に入れ、 金属供給源をエレクトロスラグ精錬構造内に挿入し、か
    つエレクトロスラグ精錬構造内の溶融スラグと接触する
    ように装填し、 電力を供給する電源を設け、 電源、金属供給源、溶融スラグおよびエレクトロスラグ
    精錬構造を含む回路に電力を供給して金属供給源をエレ
    クトロスラグ精錬し、 金属供給源が溶融スラグと接触するところで金属供給源
    を抵抗加熱溶融し、溶融金属の液滴を形成し、 溶融液滴を溶融スラグ中を落下させ、 溶融液滴が溶融スラグを通過した後、溶融液滴をエレク
    トロスラグ精錬構造直下のコールドハース構造内で精錬
    された液体金属本体として収集し、 コールドハース構造の下方部分にオリフィスを有するコ
    ールドフィンガオリフィス構造を設け、 コールドハース構造に集まるエレクトロスラグ精錬され
    た金属をコールドフィンガオリフィス構造のオリフィス
    を通して排出する工程を含み;そして物品を形成する工
    程が、 清浄な金属の供給源からの清浄な金属のストリームを溶
    融金属の液滴に破砕し、 溶融金属の液滴を部分的に凝固させて、平均で各液滴の
    約5〜40容量%が固体で、残りが溶融状態となるよう
    にし、 部分的に凝固した液滴を金型内に収集し凝固させ、物品
    を形成する工程を含み、この際液滴により上面に乱流ゾ
    ーンを形成し、部分的に凝固した液滴を収集し凝固させ
    る工程が、液滴を乱流ゾーンで収集し、平均で液滴の約
    50容量%未満を凝固させる、請求項1に記載の物品。
  14. 【請求項14】 物品がインゴット、鋳物またはプレホ
    ームの少なくとも1つである、請求項1に記載の物品。
  15. 【請求項15】 物品がニッケル基、コバルト基、チタ
    ン基および鉄基金属の少なくとも1種を含む、請求項1
    に記載の物品。
  16. 【請求項16】 物品がタービン構成部品の用途に使用
    できる、請求項1に記載の物品。
  17. 【請求項17】 物品がインゴット、鋳物またはプレホ
    ームの少なくとも1つである、請求項2に記載の物品。
  18. 【請求項18】 物品がニッケル基、コバルト基、チタ
    ン基および鉄基金属の少なくとも1種を含む、請求項2
    に記載の物品。
  19. 【請求項19】 物品がタービン構成部品の用途に使用
    できる、請求項2に記載の物品。
  20. 【請求項20】 物品がインゴット、鋳物またはプレホ
    ームの少なくとも1つである、請求項9に記載の物品。
  21. 【請求項21】 物品がニッケル基、コバルト基、チタ
    ン基および鉄基金属の少なくとも1種を含む、請求項9
    に記載の物品。
  22. 【請求項22】 物品がタービン構成部品の用途に使用
    できる、請求項9に記載の物品。
  23. 【請求項23】 物品がインゴット、鋳物またはプレホ
    ームの少なくとも1つである、請求項13に記載の物
    品。
  24. 【請求項24】 物品がニッケル基、コバルト基、チタ
    ン基および鉄基金属の少なくとも1種を含む、請求項1
    3に記載の物品。
  25. 【請求項25】 物品がタービン構成部品の用途に使用
    できる、請求項13に記載の物品。
  26. 【請求項26】 物品がインゴット、鋳物またはプレホ
    ームの少なくとも1つである、請求項20に記載の物
    品。
  27. 【請求項27】 物品がニッケル基、コバルト基、チタ
    ン基および鉄基金属の少なくとも1種を含む、請求項2
    0に記載の物品。
  28. 【請求項28】 物品がタービン構成部品の用途に使用
    できる、請求項20に記載の物品。
  29. 【請求項29】 金属供給源が消耗電極、粉末金属供給
    源および溶融金属供給源から選ばれる少なくとも1種で
    ある、請求項1に記載の物品。
  30. 【請求項30】 清浄金属核生成鋳造システムにより形
    成された、本質的に酸化物および硫化物を含有せず、偏
    析欠陥を含まない微細結晶粒均質ミクロ組織を有する物
    品であって、前記清浄金属核生成鋳造システムは、エレ
    クトロスラグ精錬システムと核生成鋳造システムとを含
    み、 前記エレクトロスラグ精錬システムは、 精錬用溶融スラグを受け入れ、保持するのに適当なエレ
    クトロスラグ精錬構造と、 前記エレクトロスラグ精錬構造中で精錬すべき金属の供
    給源と、 前記エレクトロスラグ精錬構造内の溶融スラグの本体と
    (ただし金属供給源が溶融スラグと接触状態に配置さ
    れ)、 電流を電極としての前記金属供給源に、そして溶融スラ
    グを通してそのスラグの下側の精錬された金属の本体に
    供給して、精錬用スラグを溶融状態に保つとともにスラ
    グと接触した金属供給源の端部を溶融する構成の電源
    と、 前記金属供給源を溶融スラグと接触状態にして金属の精
    錬が進むにつれて電極の接触表面が溶融される速度に対
    応する速度で前進させる前進装置と、 前記エレクトロスラグ精錬構造の下側に位置するコール
    ドハース構造であって、エレクトロスラグ精錬された溶
    融金属を受け入れ、それをコールドハース容器の壁上に
    形成される精錬された金属の固体スカルと接触状態に保
    持するよう構成されたコールドハース構造と、 コールドハース構造内で溶融スラグの下側にくる精錬さ
    れた溶融金属の本体と、 コールドハース構造の下方のコールドフィンガオリフィ
    ス構造であって、エレクトロスラグ精錬システムにより
    加工される精錬された溶融金属のストリームをコールド
    ハース構造からオリフィスを通して小出しするように構
    成されたコールドフィンガオリフィス構造と、 精錬された金属がコールドハース構造およびオリフィス
    を含むコールドフィンガオリフィス構造と接触して凝固
    したスカルと、 精錬された溶融金属のストリームを溶融金属の液滴に変
    換する破砕サイトと、 溶融金属の液滴を受け取り、溶融金属の液滴を部分的に
    凝固させて、平均で各半固体の液滴の約5〜40容量%
    が固体で、残りが溶融状態となるような半固体の液滴に
    する冷却ゾーンと、 半固体の液滴を収集し、凝固させ、これにより本質的に
    酸化物および硫化物を含有せず、偏析欠陥を含まない微
    細結晶粒均質ミクロ組織を有する物品を形成する金型で
    あって、この際半固体の液滴により金型の上面に乱流ゾ
    ーンを形成し、この乱流ゾーン内で平均で液滴の約50
    容量%未満が固体となるように構成された、金型とを含
    む、物品。
  31. 【請求項31】 物品がインゴット、鋳物またはプレホ
    ームの少なくとも1つである、請求項30に記載の物
    品。
  32. 【請求項32】 物品がニッケル基、コバルト基、チタ
    ン基および鉄基金属の少なくとも1種を含む、請求項3
    0に記載の物品。
  33. 【請求項33】 物品がタービン構成部品である、請求
    項30に記載の物品。
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