JP2001210796A - 誘電体素子 - Google Patents

誘電体素子

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JP2001210796A JP2000285667A JP2000285667A JP2001210796A JP 2001210796 A JP2001210796 A JP 2001210796A JP 2000285667 A JP2000285667 A JP 2000285667A JP 2000285667 A JP2000285667 A JP 2000285667A JP 2001210796 A JP2001210796 A JP 2001210796A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上部電極の酸化を有効に抑制することにより
ヒロック(突起部)の発生を抑制することが可能な誘電
体素子を提供する。 【解決手段】 酸化物系誘電体膜としてのSBT膜7か
らなるキャパシタ絶縁膜と、IrSiN膜8を含むキャ
パシタ上部電極とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘電体素子に関
し、より特定的には、酸化物系誘電体膜を用いたキャパ
シタ素子などの誘電体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体メモリは、高速で低消費電力な
不揮発性メモリとして、近年、精力的に研究がなされて
いる。図7は、従来の1トランジスタ1キャパシタ型の
強誘電体メモリのキャパシタ素子の一例を示した断面図
である。
【0003】図7に示すキャパシタ素子は、一般に、ス
タック型キャパシタ素子と呼ばれる。図7に示す従来の
キャパシタ素子では、Si基板110の表面上に、フィ
ールド絶縁膜111が形成されている。フィールド絶縁
膜111に囲まれた素子形成領域には、チャネル領域を
挟むように所定の間隔を隔ててソース領域112とドレ
イン領域113とが形成されている。チャネル領域上に
は、ゲート電極114が形成されている。ソース領域1
12とドレイン領域113とゲート電極114とによっ
て、MOSトランジスタ130が形成されている。
【0004】また、全面を覆うように、SiO2膜から
なる層間絶縁膜115が形成されている。ソース領域1
12には、ソース電極116を介してビット線117が
接続されている。ビット線117上には、層間絶縁膜1
18が形成されている。また、ドレイン領域113に
は、ポリシリコンまたはタングステンからなるプラグ1
19を介して、強誘電体キャパシタ124が接続されて
いる。
【0005】強誘電体キャパシタ124は、IrO2
120とIr膜121との積層膜からなる下部電極と、
強誘電体材料であるPZT(PbZrxTi1-x3)ま
たはSBT(SrBi2Ta29)などからなる強誘電
体膜122と、Ir膜123からなる上部電極とによっ
て構成される。また、層間絶縁膜118および強誘電体
キャパシタ124を覆うように、層間絶縁膜125が形
成されている。層間絶縁膜125に設けられたコンタク
トホール125aを介して、プレート線126が、上部
電極を構成するIr膜123に接続されている。なお、
図7に示した従来のキャパシタ素子では、SBT膜など
からなる強誘電体膜122の焼結のため、酸素雰囲気中
でのアニールを行うが、このアニール後も良好な導電性
を示すPtやIrなどが、電極材料として用いられる。
【0006】図7に示した従来の強誘電体メモリの書き
込み動作としては、MOSトランジスタ130をオン状
態にして、ビット線117の電圧とプレート線126の
電圧との大小関係を制御することによって、強誘電体膜
122の分極反転の方向をデータが“0”の場合と
“1”の場合とで異ならせる。その後、MOSトランジ
スタ130をオフ状態にする。これにより、キャパシタ
124に、データ“0”または“1”を書き込むととも
に、キャパシタ124にデータ“0”または“1”を蓄
積した状態を維持することができる。また、読み出す際
には、MOSトランジスタ130をオン状態にして、プ
レート線126に電圧を印加してビット線117に加わ
る電圧を検知することによって、キャパシタ124に蓄
積されているデータが“0”であるか“1”であるかを
判別する。
【0007】一方、ダイナミック・ランダム・アクセス
・メモリ(DRAM)においても、近年、セルの微細化
にともないキャパシタサイズが縮小化されている。この
ため、BST(BaxSr1-xTiO3)膜などの誘電率
の高い酸化物系誘電体膜を用いたキャパシタ素子が開発
されている。そのDRAMのキャパシタ素子は、図7に
示したキャパシタ素子と同様な構造を有している。
【0008】次に、図8〜図13を参照して、図7に示
した従来のキャパシタ素子の製造プロセスについて説明
する。
【0009】まず、図8に示すように、Si基板110
上に、フィールド絶縁膜111を形成した後、ソース領
域112とドレイン領域113とゲート電極114とか
らなるMOSトランジスタ130を形成する。そして、
全面を覆うように層間絶縁膜115を形成した後、コン
タクトホールを形成する。そのコンタクトホール内を埋
め込むように、ソース電極116を形成する。ソース電
極116に接続するようにビット線117を形成した
後、シリコン酸化膜(SiO2膜)からなる層間絶縁膜
118を形成する。その後、層間絶縁膜118をCMP
(Chemical Mechanical Poli
shing)法を用いて平坦化する。
【0010】次に、図9に示すように、層間絶縁膜11
5および118にコンタクトホールを形成した後、その
コンタクトホールを埋め込むように減圧CVD法を用い
てドープトポリシリコン膜を堆積する。そのドープトポ
リシリコン膜をCMP法を用いて平坦化することによっ
て、ドープトポリシリコン膜からなるプラグ119を形
成する。
【0011】次に、図10に示すように、プラグ119
に接続するとともに層間絶縁膜118の表面に沿って延
びるように、下部電極を構成するIrO2膜120およ
びIr膜121を形成する。そして、フォトリソグラフ
ィ技術とミリングによるエッチング技術とを用いてパタ
ーンニングすることによって、図10に示されるよう
な、パターンニングされたIrO2膜120およびIr
膜121が形成される。
【0012】次に、図11に示すように、ゾル・ゲル法
を用いて、SBT膜からなる強誘電体膜122を約20
0nmの厚みで形成する。この際、スピナーを用いて数
回SBT膜を塗布する。この場合、各回の塗布後、水分
などの蒸発のためのアニールを行う。その後、RTA
(Rapid Thermal Annealing)
法を用いて、約750℃、30秒程度のアニールを酸素
雰囲気中で行う。
【0013】続いて、図12に示すように、Ir膜12
3を形成した後、フォトリソグラフィ技術とミリングに
よるエッチング技術とを用いて、Ir膜123と、SB
T膜からなる強誘電体膜122とをパターンニングす
る。これにより、図12に示されるような強誘電体キャ
パシタ124が得られる。そして、SBT膜からなる強
誘電体膜122を焼結するために、酸素雰囲気中で約8
00℃、約40分のアニールを行う。
【0014】この後、図13に示すように、全面を覆う
ように層間絶縁膜125を形成した後、層間絶縁膜12
5にコンタクトホール125aを形成する。
【0015】最後に、図7に示したように、コンタクト
ホール125aを介して、上部電極としてのIr膜12
3に電気的に接続するように、プレート線126を形成
する。
【0016】このようにして従来のキャパシタ素子が形
成される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示した従来のキャパシタ素子では、SBT膜からなる強
誘電体膜122を焼結のために酸素雰囲気中でアニール
する際に、上部電極を構成するIr膜123が酸化され
てしまうという不都合が生じる。図14および図15
は、従来の問題点を説明するための概略断面図である。
【0018】上記のように、SBT膜の焼結のための酸
素雰囲気中でのアニールの際に、上部電極を構成するI
r膜123が酸化されると、図14および図15に示す
ように、Ir膜123の表面に巨大なヒロック(突起
部)123aが発生しやすいという不都合があった。こ
のようにヒロック123aが発生すると、図14に示す
ように、プレート線126aが断線するという問題点が
あった。また、図15に示すように、プレート線126
b上に層間絶縁膜127を介して形成される上層配線1
28と、プレート線126bとが短絡するという問題点
もあった。
【0019】また、上部電極を構成するIr膜123が
酸化されると、Ir膜123が組成変化を起こし、その
結果、Ir膜123に応力変化が発生するという不都合
もある。そのため、強誘電体特性も変化しやすくなると
いう問題点があった。
【0020】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、この発明の一つの目的は、上
部電極の酸化を抑制することによって上部電極の表面に
ヒロック(突起部)が発生するのを抑制することが可能
な誘電体素子を提供することである。
【0021】この発明のもう一つの目的は、上部電極材
料の組成変化に起因する応力変化を抑制することであ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1による誘電体素
子は、酸化物系誘電体膜を含む絶縁膜と、少なくとも金
属およびシリコンを含有する第1導電膜を含む上部電極
とを備え、上記金属は、Ir、Pt、Ru、Re、N
i、Ta、CoおよびMoからなるグループより選択さ
れる少なくとも1つを含む。
【0023】請求項1では、上記のように、上部電極
を、酸素拡散のバリア性に優れた少なくとも金属および
シリコンを含有する第1導電膜を含むように構成するこ
とによって、上部電極が酸化されるのを有効に抑制する
ことができる。それにより、上部電極の酸化に起因して
上部電極の表面にヒロック(突起部)が発生するのを抑
制することができる。その結果、配線の断線や配線間の
短絡などを抑制することができる。また、上部電極の酸
化による上部電極材料の組成変化を抑制することができ
る。それにより、上部電極材料の応力変化を抑制するこ
とができ、その結果、素子特性が変化するのを抑制する
ことができる。
【0024】請求項2による誘電体素子は、酸化物系誘
電体膜を含む絶縁膜と、TaNを含有する第1導電膜を
含む上部電極とを備えている。請求項2では、上部電極
を、酸素拡散のバリア性に優れたTaNを含有する第1
導電膜を含むように構成することによって、上部電極が
酸化されるのを有効に抑制することができる。それによ
り、上部電極の酸化に起因して上部電極の表面にヒロッ
ク(突起部)が発生するのを抑制することができる。そ
の結果、配線の断線や配線間の短絡などを抑制すること
ができる。また、上部電極の酸化による上部電極材料の
組成変化を抑制することができ、その結果、上部電極材
料の応力変化を抑制することができる。
【0025】請求項3による誘電体素子は、請求項1の
構成において、第1導電膜は、さらに窒素を含有する。
請求項3では、このように、第1導電膜にさらに窒素を
含有させることによって、第1導電膜の酸素の拡散を阻
止する機能をさらに高めることができる。
【0026】請求項4による誘電体素子は、請求項3の
構成において、第1導電膜は、Irとシリコンと窒素と
を含有する。請求項4では、このように、Irとシリコ
ンと窒素とを含有する第1導電膜を用いることによっ
て、高い酸素拡散阻止能力を実現することができる。こ
れにより、第1導電膜(上部電極)の酸化を有効に抑制
することができる。
【0027】請求項5による誘電体素子は、請求項1〜
4のいずれか1項の構成において、上部電極は、複数の
層を含み、少なくとも上部電極の最上層が、第1導電膜
からなる。請求項5では、このように、少なくとも上部
電極の最上層を第1導電膜によって形成することによ
り、上部電極の最表面の酸化を抑制することができる。
【0028】請求項6による誘電体素子は、請求項5の
構成において、上部電極は、Irとシリコンと窒素とを
含有する最上層となる第1導電膜と、Irを含有する第
2導電膜との積層構造からなる。請求項6では、このよ
うに構成することによって、Irとシリコンと窒素とを
含有する第1導電膜により上部電極の酸化を有効に抑制
しながら、Irを含有する第2導電膜により上部電極の
低抵抗化を図ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0030】図1は、本発明の一実施形態による強誘電
体キャパシタ素子を示した断面図である。図2は、図1
に示した第1実施形態の強誘電体キャパシタ素子と比較
するために形成した比較例による強誘電体キャパシタ素
子を示した断面図である。
【0031】図1を参照して、本発明の一実施形態によ
るキャパシタ素子は、以下の手順で形成される。まず、
Si基板1上に、タングステンシリサイド(WSi)膜
2を形成する。WSi膜2上に、層間絶縁膜3を形成し
た後、その層間絶縁膜3にコンタクトホール3aを形成
する。そして、コンタクトホール3a内にドープトポリ
シリコンからなるポリシリコンプラグ4を形成する。
【0032】ポリシリコンプラグ4に接続するように、
IrO2膜5を形成した後、その上にIr膜6を形成す
る。このIrO2膜5とIr膜6とによってキャパシタ
下部電極が構成される。また、Ir膜6上に、強誘電体
膜としてのSBT膜7を形成する。SBT膜7上に、キ
ャパシタ上部電極としてのIrSiN膜8を形成する。
そして、IrO2膜5、Ir膜6、SBT膜7およびI
rSiN膜8をエッチングしてパターニングすることに
よって、キャパシタ9を形成する。その後、SBT膜7
を結晶化するため、アニールを行う。なお、SBT膜7
が、本発明の「絶縁膜」に相当し、IrSiN膜8が、
本発明の「第1導電膜」および「上部電極」に相当す
る。
【0033】つまり、図1に示した本実施形態では、強
誘電体キャパシタ9の上部電極として、IrSiN膜8
を用いている。
【0034】これに対して、図2に示す比較例による強
誘電体キャパシタ素子では、図1に示した実施形態のキ
ャパシタ素子において、上部電極を構成するIrSiN
膜8に代えて、Ir膜208を用いている。つまり、図
2に示す比較例では、強誘電体キャパシタ209の上部
電極として、Ir膜208を用いている。図2に示した
比較例のその他の構造は、図1に示した実施形態の構造
と同様である。
【0035】図1および図2に示した両方の構造におい
て、強誘電体膜としてのSBT膜7の結晶化の際に、酸
素雰囲気中で、800℃、40分間のアニールを施して
いる。
【0036】図3は、図1に示した実施形態の構造にお
ける酸素アニール後の上部電極の表面をSEM(Sca
nning Electron Microscop
y)で観察した顕微鏡写真であり、図4は、図2に示し
た比較例の構造における酸素アニール後の上部電極の表
面をSEMで観察した顕微鏡写真である。図3に示すよ
うに、上部電極として本実施形態によるIrSiN膜8
を用いた場合、ヒロック(突起部)は全く発生していな
いことがわかる。これに対して、図4に示すように、上
部電極として比較例によるIr膜208を用いた場合、
最大1μm程度の高さを有するヒロック(突起部)が成
長していることがわかる。従って、その後の工程におい
て層間絶縁膜をたとえば500nm程度の厚みで形成し
たとしても、このようなヒロックを覆い隠すことは困難
である。そのような場合には、図14および図15を用
いて説明したような配線の断線や配線間の短絡が発生し
てしまうという不都合が生じる。
【0037】図5は、図1に示した本実施形態による上
部電極と同じ条件で、ポリシリコン膜上に作製したIr
SiN(200nm)/ポリシリコン(600nm)膜
に対して、酸素雰囲気中で800℃、40分のアニール
を行った場合における元素組成比をRBS(Ruthe
rford Backscattering Spec
trometry)法を用いて調べた結果を示した特性
図である。また、図6は、図2に示した比較例による上
部電極と同じ条件で、ポリシリコン膜上に作製したIr
(100nm)/ポリシリコン(600nm)膜に対し
て、酸素雰囲気中で800℃、40分のアニールを行っ
た場合における元素組成比をRBS法を用いて調べた結
果を示した特性図である。
【0038】図5に示すように、本実施形態によるIr
SiN膜8の場合は、IrSiN膜8中への酸素の拡散
がほとんどなく、IrSiN膜8が酸化されていないこ
とがわかる。これに対して、図6に示すように、比較例
によるIr膜208の場合は、Ir膜208全体にわた
って酸素を含有するようになり、Ir膜208が酸化さ
れていることがわかる。このことから、図4に示した比
較例によるヒロック(突起部)は、Irの酸化物である
と考えられる。
【0039】従って、本実施形態のように、上部電極と
して酸化されにくい導電層であるIrSiN膜8を形成
することによって、ヒロック(突起部)の生成を有効に
抑制することができる。これにより、ヒロックに起因す
る配線の断線や配線間の短絡などの問題点を解決するこ
とができる。
【0040】次に、図1に示した実施形態で用いたIr
SiN膜8と、図2に示した比較例で用いたIr膜20
8との酸素アニール前後の膜応力を測定したところ、以
下の表1のようになった。
【0041】
【表1】 上記表1において、酸素アニールは、800℃、40分
の条件で行っている。また、表1に示す値は、全て圧縮
応力を示している。表1を参照して、本実施形態による
IrSiN膜8では、酸素アニール前後であまり応力変
化が生じていないことがわかる。これに対して、比較例
によるIr膜208では、酸素アニール前後で大きな応
力変化が生じていることがわかる。これは、Irの酸化
によりIrの組成が変化し、ヒロックの発生もともなっ
て、応力が大きく変化したものと考えられる。
【0042】ところで、応力の変化により強誘電体膜の
特性が変化することが知られている。このことは、たと
えば、Y.Kumagaiらの報告(Extended
Abstracts of the 1999 In
ternational Conference on
Solid State Device andMa
terials,pp.388−389)に開示されて
いる。この文献によると、応力によりPZTの残留分極
値Prや飽和分極値Psが変化することが報告されてい
る。従って、本発明のように、上部電極の表面に酸化さ
れにくい導電層(IrSiN膜8)を形成することによ
り、上部電極の酸化に起因する組成変化およびそれにと
もなう応力変化を抑制することができる。これにより、
安定した強誘電体特性を得ることができ、その結果、キ
ャパシタ素子の特性の均一性を向上させることができ
る。
【0043】なお、今回開示された実施形態は、すべて
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明
ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請
求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が
含まれる。
【0044】たとえば、上記実施形態では、上部電極を
構成する酸化されにくい導電層として、IrSiN膜を
用いたが、本発明はこれに限らず、IrSiNに代え
て、IrSi、TaNまたはTaSiNを用いても同様
の効果を得ることができる。また、Ir、Pt、Ru、
Re、Ni、Ta、CoおよびMoからなるグループよ
り選択される少なくとも1つを含む金属と、シリコンと
を含有する上部電極を用いても、上部電極の酸化を有効
に抑制することができる。
【0045】また、上記実施形態では、上部電極として
IrSiN膜を用いたが、本発明はこれに限らず、上部
電極として、IrSiN/Irなどの積層膜を用いても
良い。この場合、最上層はIrSiN膜であるため、酸
素の拡散を阻止することができる。これにより、Ir膜
の酸化は生じない。また、Ir膜によって、上部電極の
低抵抗化を図ることができる。なお、この場合のIrS
iN膜は、本発明の「第1導電膜」に相当し、Ir膜
は、本発明の「第2導電膜」に相当する。
【0046】また、上記実施形態では、酸化物系誘電体
膜として強誘電体膜であるSBT膜7を用いたが、本発
明はこれに限らず、PZT膜などの他の酸化物系の強誘
電体膜を用いても良い。
【0047】また、上記実施形態では、強誘電体キャパ
シタ素子を用いて説明したが、本発明はこれに限らず、
高誘電率を有する酸化物系常誘電体を用いたキャパシタ
素子を用いても良い。すなわち、強誘電体膜であるSB
T膜7に代えて、BST膜などの高誘電率を有する酸化
物系常誘電体膜を用いても良い。
【0048】なお、本発明は、キャパシタ素子のみなら
ず、誘電体を用いる素子全般に適用可能である。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、誘電体
素子の上部電極が酸化されるのを有効に抑制することが
できる。それにより、上部電極の酸化に起因して上部電
極の表面にヒロック(突起部)が発生するのを抑制する
ことができ、その結果、配線の断線や配線間の短絡など
を防止することできる。また、上部電極の酸化による上
部電極材料の組成変化を抑制することができる。それに
より、上部電極材料の応力変化を抑制することができ、
その結果、素子特性が変化するのを抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による強誘電体キャパシタ
素子を示した断面図である。
【図2】図1に示した一実施形態による強誘電体キャパ
シタ素子と比較するための比較例による強誘電体キャパ
シタ素子を示した断面図である。
【図3】図1に示した一実施形態による強誘電体キャパ
シタ素子において、酸素アニール後の上部電極の表面を
SEMで観察した場合の顕微鏡写真である。
【図4】図2に示した比較例による強誘電体キャパシタ
素子において、酸素アニール後の上部電極の表面をSE
Mで観察した場合の顕微鏡写真である。
【図5】図1に示した一実施形態による上部電極の特性
を説明するための図である。
【図6】図2に示した比較例による上部電極の特性を説
明するための図である。
【図7】従来の強誘電体キャパシタ素子を示した断面図
である。
【図8】図7に示した従来の強誘電体キャパシタ素子の
製造プロセスを説明するための断面図である。
【図9】図7に示した従来の強誘電体キャパシタ素子の
製造プロセスを説明するための断面図である。
【図10】図7に示した従来の強誘電体キャパシタ素子
の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図11】図7に示した従来の強誘電体キャパシタ素子
の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図12】図7に示した従来の強誘電体キャパシタ素子
の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図13】図7に示した従来の強誘電体キャパシタ素子
の製造プロセスを説明するための断面図である。
【図14】従来の強誘電体キャパシタ素子の問題点を説
明するための断面図である。
【図15】従来の強誘電体キャパシタ素子の問題点を説
明するための断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 タングステンシリサイド膜 4 ポリシリコンプラグ 5 IrO2膜 6 Ir膜 7 SBT膜 8 IrSiN膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物系誘電体膜を含む絶縁膜と、 少なくとも金属およびシリコンを含有する第1導電膜を
    含む上部電極とを備え、 前記金属は、Ir、Pt、Ru、Re、Ni、Ta、C
    oおよびMoからなるグループより選択される少なくと
    も1つを含む、誘電体素子。
  2. 【請求項2】 酸化物系誘電体膜を含む絶縁膜と、 TaNを含有する第1導電膜を含む上部電極とを備え
    た、誘電体素子。
  3. 【請求項3】 前記第1導電膜は、さらに窒素を含有す
    る、請求項1に記載の誘電体素子。
  4. 【請求項4】 前記第1導電膜は、Irとシリコンと窒
    素とを含有する、請求項3に記載の誘電体素子。
  5. 【請求項5】 前記上部電極は、複数の層を含み、 少なくとも前記上部電極の最上層が、前記第1導電膜か
    らなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘電体素
    子。
  6. 【請求項6】 前記上部電極は、Irとシリコンと窒素
    とを含有する前記最上層となる第1導電膜と、Irを含
    有する第2導電膜との積層構造からなる、請求項5に記
    載の誘電体素子。
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