JP2001208291A - 液体凝縮装置 - Google Patents

液体凝縮装置

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JP2001208291A JP2000014218A JP2000014218A JP2001208291A JP 2001208291 A JP2001208291 A JP 2001208291A JP 2000014218 A JP2000014218 A JP 2000014218A JP 2000014218 A JP2000014218 A JP 2000014218A JP 2001208291 A JP2001208291 A JP 2001208291A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】常時オープンで動作するオリフィス型は省エネ
でよいと分かっていてもドレン量に見合ったオリフィス
孔の面積選定のわずらわしさと負荷変動に対しての追従
性が悪いというイメージから採用が敬遠されがちだが、
本発明は、かかる問題点を解決した。 【解決手段】本発明は、上記課題を解決するため、次の
手段を採用する。第1に、オリフィス孔の形状と大きさ
及びバイメタルの感温特性を用いてドレン水量をコント
ロールする液体凝縮装置とする。第2に、バイメタルの
感温特性によりオリフィス孔開口面と略水平方向に移動
してオリフィス孔を塞ぐバイメタルを取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オリフィス孔の形
状と大きさ及びバイメタルの感温特性を用いてドレン水
量をコントロールする液体凝縮装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】蒸気をエネルギー源として用いた加熱装
置は消費エネルギーに見合ったドレン水を発生させる。
スチームトラップは蒸気を吐き出すことがなく、ドレン
水のみを放出させるのがベストであり、スチームトラッ
プは、一般に加熱装置の加熱管末端に取り付けられて動
作機能する。
【0003】スチームトラップは、ドレン水を断続的に
排出する弁機能付きスチームトラップとドレン水を常時
流し続けるオリフィス型スチームトラップが一般的であ
る。弁機能付きスチームトラップは、蒸気と水の比重差
で動作する浮力型、蒸気と水の温度差で感知するバイメ
タル型、ベロー等のスリーブに温度で気化する膨張液体
を封入し、蒸気と水の温度差により膨張収縮する膨張収
縮型などがある。弁機能付きスチームトラップは、ドレ
ン排出口を開閉する弁機能によりドレンの排出をコント
ロールしようとするものである。他方、オリフィス型ス
チームトラップは、ドレン水量に適合する面積のオリフ
ィス孔でドレン水を常時排出させ、オリフィスの開口面
積でドレン水量をコントロールするものである。
【0004】弁機能付きスチームトラップは、弁を動作
させる可動部を有しており、構造が複雑である上に、湯
や蒸気内に配置されるものであるため、可動部の腐食や
摩耗劣化という欠点がある。更に、弁の接触面の摩耗や
ごみの付着などにより弁機能の信頼性が低下するという
欠点がある。オリフィス型スチームトラップは常時オー
プンで使われる。ドレン水量は、圧力とオリフィス孔の
面積で決まる。圧力一定で毎時100リットルのドレン
水量を排出する適切オリフィス孔面積がAの場合に、オ
リフィス孔面積が2倍の2Aのオリフィスを取り付けた
とき、加熱装置の負荷変動範囲を100パーセントから
25パーセントに変化しても、蒸気ロスは従来の弁機能
付きスチームトラップと比較しても数分の一であること
が知られている。更に、オリフィス型スチームトラップ
は、可動部分がないので信頼性が高いものである。
【0005】弁機能付きスチームトラップは、目詰まり
対策とウオーミングアップ時のドレン水量を排出する目
的から、一般に100パーセント負荷時の適正ドレンを
排出する量の10倍程度の面積の開口部が設けられてい
るので、加熱装置のウオーミングアップ時に発生する通
常負荷時の数倍のドレン水を排出させるのには適してい
る。
【0006】しかし、弁を開閉させる機構部が劣化し機
能が低下すると、開口部がオープン状態になり、過大な
蒸気をロスする。これは開口部の面積を小さくすれば解
決できるが、従来の開口部の形状では目詰まりが多発
し、著しく信頼性を低下させるので、目詰まりが発生し
ない程度の開口部面積として、適正ドレン水排出量の決
定は、弁機能の性能に頼っているのが現状である。ま
た、弁を開閉させる機構部分の劣化は、弁が閉じた状態
にもなるので開口部を塞いでしまいトラップとしての機
能を停止してしまうこともあった。
【0007】その点、ドレン水量に適合したオリフィス
型スチームトラップは、蒸気のロスは、極めて少なくな
るが、孔面積が直径2ミリメートルより小さくなると、
目詰まりが極端に発生しやすいという欠点がある。更
に、ウオーミングアップ時の大量に発生するドレン水を
速やかに排出する能力に不足が生じる。この現象はオリ
フィス孔面積が小さいほど顕著である。
【0008】一般に蒸気負荷設備では、ウオーミングア
ップ時、定格100パーセント負荷時、25パーセント
負荷時によってドレン水量が大きく変動する。一般蒸気
設備ではウオーミングアップ時は定格100パーセント
負荷時の2乃至3倍程度で、25パーセント負荷時は定
格100パーセント負荷時の4分の1程度となる。ウオ
ーミングアップ時と定格負荷の25パーセント時を考え
るとドレン水は約12倍変化する。オリフィス型スチー
ムトラップは定格100パーセント負荷時の適正面積の
1.5倍にセットして、負荷が25パーセントに変化し
ても蒸気ロスは1.0パーセント以下で従来の弁機能付
きスチームトラップに比較しても極めてロスが少なく、
極めて有効であり、ウオーミングアップ時のドレン水の
排出能力をどう解決するかが問題であった。ウオーミン
グアップ時に対応できる孔面積のオリフィスを取り付け
ると通常負荷時に蒸気ロスが多く発生するので定格10
0パーセント負荷時に見合った孔径のオリフィスを取り
付けるため、ウオーミングアップ時に大量に発生するド
レン水を排出するのに時間を要するという欠点があっ
た。また、ウオーミングアップ時の大量のドレン水を排
出する手動弁や自動化された電磁弁などによって解決す
る方法もあるがコスト高の上、不合理でもあった。
【0009】オリフィス型の欠点であった目詰まりの問
題は既に別の発明でよって解決されている。しかし、目
詰まりの問題は解決されたが、ドレン水量に適合するオ
リフィス孔の面積を選定する必要はある。これが弁型に
比較して煩わしく不合理であった。
【0010】オリフィス孔の面積は、省エネ上、1.5
倍ピッチ以下で選定する必要があるので、直径0.4か
ら4.0ミリメートルまで、直径0.4、0.5、0.
6、0.8、1.0、1.2、1.4、1.6、1.
8、2.0、2.4、2.8、3.2、4.0ミリメー
トルの14種程度の孔径を作成し、これらから選定した
方がよい。尚、孔径は定格100パーセント負荷時のド
レン水量とトラップにかかる差圧が判れば計算にて算出
して求めて選定するか、差圧とドレン水を測定して選定
表より選定して取り付ける。いずれにしろこの選定作業
は必要であり、煩わしいものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】オリフィス型は省エネ
でよいと分かっていても選定のわずらわしさと負荷変動
に対しての追従性が悪いというイメージから採用が敬遠
されがちであった。本発明は、かかる問題点を解決する
ためのものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、オリフィス孔の形状と大きさ及びバイメタ
ルの感温特性を用いてドレン水量をコントロールする液
体凝縮装置において、バイメタルの感温特性によりオリ
フィス孔開口面と略水平方向に移動してオリフィス孔を
塞ぐバイメタルを取り付けたことを特徴とする液体凝縮
装置を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って、実施例と共
に本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発
明に係る液体凝縮装置の構造を示す断面図であり、図中
符号1は、オリフィス2を収納するためのボディーであ
る。オリフィス2は、パッキング3を介して、ボディー
1内に取り付けられている。
【0014】ボディー1は、ダクタイル鋳鉄によって構
成し、左右両端には4分の3インチのガスネジが切られ
ている。オリフィス2はステンレス鋼などを加工して製
作する。オリフィス孔9は、直径1ミリメートル、2ミ
リメートル、3ミリメートル、4ミリメートルのものを
用意する。これらのオリフィス孔9の形状は、孔径Lに
対して孔部の厚みtが2分の1以下(L/t>2)で、
ドレンの入る側が平面で、ドレンが出る側が120度の
角度を設けて加工される。オリフィス孔9の下部には、
直径6ミリの通し孔を下方に向かって開け、ドレン水を
下流側へと排出される。
【0015】オリフィス2の上部は、ボディー1内でス
クリーン4で囲われている。スクリーン4は、キャップ
5とオリフィス2で固定される。キャップ5は、真鍮や
ステンレス材によって加工され、ねじによってパッキン
グ6を介してボディー1に密封固定される。
【0016】スクリーン4はキャップ5のねじ下部とオ
リフィス2の上端外周部に密着してセットされる。スク
リーン4は、オリフィス孔9を通らない粗大ゴミを除去
するフィルタ機能を有しており、ステンレス製メッシュ
で内径20ミリメートル、長さ50ミリメートルの筒状
に構成されており、オリフィス2の上端外周径とキャッ
プ5のねじ下部の内径によって固定される。固定部の隙
間よりゴミが通ってもオリフィス孔9が目詰まりしない
程度の気密性を持っている。
【0017】図中7はドレン受けボルトである。ドレン
受けボルト7は、ステンレス材を用いねじが切られた座
付きボルトであり、内径10ミリメートルの受け穴15
と、その外周にドレン水を通す排出孔A、A′が、2乃
至5ミリメートルの径で1乃至3カ所空けられている。
ドレン受けボルト7は、ドレン受けボルト7の外周に切
られた雄ねじとボディー1の雌ねじでパッキング8を介
して締めつけ封止固定されている。ドレン受けボルト7
とオリフィス2は、オリフィス2の出口側先端部に雄ね
じ部を形成し、ドレン受けボルト7の先端部内径に雌ね
じ部を形成し、パッキング3を介してパッキング部より
ドレン水がバイパスして漏れないよう締めつけ固定す
る。
【0018】受け穴15は、オリフィス2から排出され
たドレン水を受けた後、排出孔A、A′を通してボディ
ー1内部の下流側に放出され、ドレン管に排出される。
【0019】符号10、11は、バイメタルである。バ
イメタルの目的は、ドレン温度に感温して動作し、オリ
フィス孔9から放出されるドレン水の量を変化させるこ
とであって、弁のごときドレン水排出口を開閉させるこ
とではない。オリフィス孔9を塞いだ場合でも、ドレン
水の通過面積が5分の1程度になれば十分である。バイ
メタル10、11は同一材質のものでよく、オリフィス
孔9のドレン水の通過面積の変化にも、温度による動作
特性にも、ねじにより設定できる。
【0020】バイメタル10、11の材質は、ニッケル
クロム系の2種の金属板を用い、耐腐食性の強い材質を
用いた。第1のバイメタル10は、厚み1.0ミリメー
トル、幅5ミリメートルを成形加工した後、焼き戻し、
ニッケルメッキを施してより耐腐食性をあげている。
尚、第1のバイメタル10は、85ミリメートルの長さ
で図1の形状にし、温度摂氏50度と100度の液体に
交互に浸した時、略水平方向への変化量5ミリメートル
で戻るときの力は270グラムであった。第2のバイメ
タル11は、厚み0.5ミリメートルで幅5ミリメート
ルを成形加工した後、焼き戻しし、ニッケルメッキを施
す。温度上昇に対して、外側に感温変形してオリフィス
孔9の開口面に接する。第2のバイメタル11を、上記
同一の実験を行ったところ、下方への変形量2ミリメー
トル、下方への押しつけ力80グラムであった。
【0021】第1のバイメタル10は、感温すると図1
中Bの方向に変形する。上記実験例での温度設定では変
形に要する時間は1秒以下であった。すなわち、温度上
昇に対して、図2に示すように内側に感温変形する。他
方、第2のバイメタル11は、感温すると、図中1中C
の矢印の方向へ変形する。上記実験例での温度設定では
変形に要する時間は0.3秒以下であった。第1のバイ
メタル10は、第2のバイメタル11より、厚くて変形
量も応力も大きい。第2のバイメタル11がオリフィス
孔9を塞いだとき蒸気圧力によって第2のバイメタル1
1は吸着される。温度が下がっても吸着力はかかってい
るので第2のバイメタル11を右方向に引き戻す必要が
ある。吸着力に負けない力以上の力が必要だからであ
る。
【0022】第2のバイメタル11は、第1のバイメタ
ル10より、薄くして感温速度を第1のバイメタル10
より速くさせてあり、第2のバイメタル11の先端部が
オリフィス孔9の開口面に対して斜め上方より進入して
接した後、第1のバイメタル10が動作するのでオリフ
ィス孔9付近を擦るよう移動する。このような動作がで
きるようねじ13、14で取付位置を調整した後に固定
される。
【0023】第1のバイメタル10は、スクリーン4内
径側にステンレス加工されたリング12によって取付固
定される。第1のバイメタル10の取付部には長穴を形
成し、固定調節用のねじ13をゆるめて上下アジャスト
する。尚、リング12は上下移動自在でねじ固定ができ
るようにする。
【0024】他方、第2のバイメタル11も、ねじ14
によって図中左右方向に移動できるアジャスト機能を持
っている。第2のバイメタル11は、第1のバイメタル
10との取付部に長穴を形成し、第1のバイメタル10
のオリフィス2側の端部をL状に曲げた所に形成された
長穴とをあわせてねじ14により左右アジャスト自在に
固定されている。
【0025】オリフィス孔9と第2のバイメタル11の
先端の位置調整は、飽和蒸気温度やドレン水の排出温度
等の動作目的に合わせて行う。この位置調整は、ねじ1
3での高さ調整及び、ねじ14での左右位置調整により
アジャストして固定することにより行う。摂氏80度か
ら90度のドレン水温度でふさぎたいときも同様にアジ
ャストする。オリフィス孔9の径が1φから4φでも同
様な方法で行う。
【0026】以下、バイメタルの作用について詳しく説
明する。配管をつなぎ、動作初期にはドレン水の温度が
低く、第1のバイメタル10及び第2のバイメタル11
は、図1に示す位置にあり、オリフィス孔9は開口され
ている。すなわち、第2のバイメタル11の先端部はオ
リフィス孔9をふさがない位置にある。このとき配管内
の空気や低い温度のドレン水は最も多く排出される。
【0027】ドレン水の温度が上昇し、飽和蒸気圧温度
に達すると第1のバイメタル10及び第2のバイメタル
11は変形し、オリフィス孔9を塞ぐように動作する。
例えば、トラップに差圧10キログラムでオリフィス孔
直径2ミリメートルで断面積3.14平方ミリメートル
のとき吸着力は314グラムである。ドレン水温度が上
がるか、蒸気がオリフィス孔9を流れると第2のバイメ
タル11は、オリフィス孔9の方向に変形し、第1のバ
イメタル10も変形するので、開口部が塞がり吸着され
る。これを戻すには第1のバイメタル10によって行
う。圧力10キログラムでオリフィス孔面積の吸着力3
14グラムに対し、オリフィス孔9を開口させる力は、
略水平方向なので約60グラム程度の力で戻すことがで
きた。開口部の調整は、バイメタルの熱変形係数、成形
形状によってもある程度の調整は可変できるが、材質や
形状のばらつきによって性能が変化するので、性能の均
一性に欠けるため実用的には調整はねじ13、14によ
って行う方がよい。ふさぎ精度はそれほど必要ない。オ
リフィス孔9が全開口のときを100%として、20%
までふさげば良く、ドレン水の通過面積は約5倍変化す
れば十分である。ここでドレン水の通過面積をKとする
とKは5倍変化することになる。この変化は、第1及び
第2のバイメタル10、11の動作によって起こる。K
の面積がドレン水の温度により塞がれて、最小である5
分の1の面積で動作し続けたとき、負荷が100パーセ
ントから25パーセントに変わっても蒸気ロスは1.5
パーセント弱である。
【0028】第1及び第2のバイメタル10、11の動
作でオリフィス孔9を塞いだり、目詰まりのようなと
き、長時間ドレン水の排出不足状態が続くと、ドレン水
の温度が下がるので、第1及び第2のバイメタル10、
11はオリフィス孔9が開口するように動作する。この
とき第2のバイメタル11の先端部は、オリフィス孔9
の付近を押さえつけ、斜め上方に戻される。ドレン水温
度が上がると第2のバイメタル11の先端部は上方より
オリフィス孔9付近を上方より削り取るよう塞ぐ動作を
するので、オリフィス孔9周辺のスケールは取り除か
れ、目詰まりの発生を防止できる。万一目詰まりが発生
した場合であっても、ドレン水の温度が低下し、ドレン
水の通過面積が大きくなるので、スケールや付着物は排
出されてしまい、機能は回復する。尚、第2のバイメタ
ル11や閉鎖片が摩耗しても、ドレン水を多く排出する
と温度が上昇するので、第1及び第2のバイメタル1
0、11は変化し、適正排出面積は第1及び第2のバイ
メタル10、11によって補正される。
【0029】本発明の特徴は、オリフィス孔9を垂直方
向に塞ぐのではなく水平方向に塞ぐものであること、オ
リフィス孔9をふさいでも100%遮断することではな
く、100〜20%程度範囲で可変でき、ドレン水を常
時流れている状態でコントロールすることにある。尚、
本実施例は単板のバイメタルを加工しツーピース型につ
いて説明した。第1及び第2のバイメタル10、11の
動作を、水平に塞ぐようにしたため垂直にかかる圧力の
5分の1の力で動作させることができた。圧力が高く開
口面積が大きくなると吸着力は大きくなり、戻すための
力不足も生じる場合がある。この問題の解決のためには
形状の変更や、厚み増し、2枚重ねなどの方策により力
を増すことで可能となる。
【0030】バイメタルによりオリフィス孔9を水平方
向に塞ぐ手段として図3乃至図5に示す他実施例があ
る、図3は第1のバイメタル21が温度上昇により開く
ように感温変化し、第2のバイメタル22も開くように
変化する。
【0031】図4は、バイメタル31の先端にオリフィ
ス孔9を塞ぐ金属製の閉鎖片32を取り付け、オリフィ
ス孔9の位置に応じてバイメタル31の変形特性の異な
るものを利用している。
【0032】図5は、バイメタル41が、図示するよう
に渦巻きバネ状のものとし、F点を固定して、その後、
外側端部に閉鎖片42をつけ、感温すると外周が広が
り、矢印方向に閉鎖片42は変位し、オリフィス孔9を
塞ぐものである。
【0033】図2乃至図5に示すバイメタルはスクリー
ン4に固定するものであるが、キャップ5に取り付ける
こともできる。図6の例について説明する。図6は、バ
イメタルの感温部をキャップ5に取り付ける。
【0034】バイメタル51と52は、第1実施例のも
のを用いる。バイメタル51は、キャップ5にネジ53
で固定され、バイメタル51の固定部は第7図に示すよ
うに左右アジャスト可能なるよう長穴加工がされてい
る。バイメタル52はねじ54で固定される。その固定
部も第7図に示しようにアジャストできる長穴加工がさ
れている。
【0035】バイメタル51は、温度上昇を感温すると
図中左方に変位し、バイメタル52は下方に変位するの
でオリフィス孔9を斜め上方より擦るように水平方向に
移動するので、オリフィス孔9の開口面積を変化させる
ことができる。
【0036】図8は、渦巻き方式のバイメタル61であ
り、バイメタル61は温度上昇を感温すると外径が広が
るように加工する。その外周端部にオリフィス孔9を塞
ぐ閉鎖片62をねじで取り付ける。バイメタル61の中
央部は支持板63によって固定される。指示板63の他
端はキャップ5にネジで固定される。
【0037】バイメタル61の閉鎖片62は、左右にア
ジャストできるようにバイメタル61に長穴を加工して
ある。オリフィス孔9との高さ調整はキャップ5と支持
板63にライナーを入れて調整する。
【0038】
【発明の効果】以下、本発明は以下のような効果を発揮
する。第1に、バイメタルの感温特性によりオリフィス
孔開口面と略水平方向に移動してオリフィス孔を塞ぐバ
イメタルを取り付けたので、オリフィス孔開口面に対し
て垂直方向に作動させる場合の5分の1以下の力で動か
すことができるものとなった。
【0039】詳しく説明する。従来の弁機能付きスチー
ムトラップの弁は、蒸気側の排出孔に対して垂直方向に
作動するものとして取り付けられている。従って、圧力
がかかりドレン水や蒸気が排出孔から流れると、排出孔
には吸着力が働く、例えば直径2ミリメートルで10k
gの圧力の場合、314gの吸着力が働くことになり、
弁を閉じる動作はしやすいが、開く場合には、これ以上
の力がないと開かない。
【0040】浮力で弁を動作させるには上記吸着力に打
ち勝つ浮力を持つ必要がある。浮力を生じさせる球形ボ
ールは蒸気トラップ内でその圧力につぶされないで且つ
温度に耐えうる材料と大きさを選定すると金属製で大型
のものとなり、トラップ自体は大型化し、コスト高を招
く。そればかりか大型化は表面からの熱放出が大きく熱
損失の原因ともなる。このことはバケット型トラップで
も同様である。
【0041】バイメタルで弁を動作させるものについて
は、耐腐食性からニッケル、クロム、鉄の合金でできて
いるものを使用する必要がある。しかし、これらの材質
は温度による変化量が小さい。他の要素でバイメタルの
熱に対する変化量を大きくするには、バイメタルの厚さ
を薄くする、幅を狭くする、長さを長くすること考えら
れる。そこで熱感度の低い材質で上記吸着力より強い力
を得るためには薄い板状のものを重ね合わせて使用する
か、長さを長くして所定の変形量を得ることになる。こ
れでは熱に対する反応が遅れる欠点やトラップが大型化
する欠点が生じる。いずれも蒸気ロスとコスト高の要因
となる。
【0042】弁を垂直に開閉することはこのような欠点
を有する他、弁と排出孔の接する面にスケールやスラッ
ジが付着した場合に、押しつぶすことはできても除去す
ることはできない。そして、スケールが付着すると弁と
排出孔の接する面にギャップが生じ、弁機能としての信
頼性が低下し、蒸気漏れを生じさせる。例えば直径2ミ
リメートルの排出口の面積(3.14平方ミリメート
ル)に0.3ミリメートルのギャップが生じると2×
3.14×0.3のギャップ面積(ドレン水の通過面
積)約1.9平方ミリメートルの実質開口となり弁機能
を果たさなくなる。
【0043】しかし、本発明は、バイメタルを水平方向
に移動させるものであるので、バイメタルとオリフィス
孔の接する面(オリフィス孔開口面)の摩擦係数と接す
る面積により決まるが、上記垂直方向の吸着力の5分の
一以下の力でバイメタルを動かすことができるのであ
る。この動作の力を小さくできることは、バイメタルの
厚み、幅、長さなどを小さくすることができるので、ス
チームトラップ自体も小さくできるのである。これによ
り大型化による蒸気ロスもコスト高も防ぐことができる
のである。
【0044】第2に、請求項2の効果ではあるが、バイ
メタル先端部がオリフィス孔開口面に対して斜め上方よ
り進入してオリフィス孔付近を擦るよう移動して、オリ
フィス孔を塞ぐものであるので、オリフィス孔開口面に
付着したスケール等を常時削り取ることができ、常に一
定のふさぎ状態を維持することができる。
【0045】請求項3記載の効果ではあるが、バイメタ
ルの先端にオリフィス孔を塞ぐ閉鎖片を取り付けたこと
により、オリフィス孔の閉鎖状態のコントロールが容易
なものとなった。特に閉鎖片に上下左右のガタが生じる
ように取り付けることにより吸着力により閉鎖片が自在
に動き、オリフィス孔の閉鎖状態のコントロールが容易
なものとなる。
【0046】実施例の効果ではあるが、従来直径0.4
〜4.0ミリメートルに対応するオリフィス孔は0.2
ミリメートルピッチで18種類ほどあったものが、1.
0、2.0、4.0の3種類で対応可能となったので生
産の合理化ができる。更に、負荷装置のドレン水量を推
定して、取り付けてもほとんど間違うことなく、取付選
定の煩わしさが改良され、且つ、省エネ効果を発揮して
動作する。尚、ドレン水を断水することなく動作するの
で、オリフィスが常時オープンで使用される利点は確保
されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体凝縮装置の構造を示す断面図
【図2】バイメタルの変化を示す説明図
【図3】バイメタルの第2実施例を示す説明図
【図4】バイメタルの第3実施例を示す説明図
【図5】バイメタルの第4実施例を示す説明図
【図6】バイメタルの第5実施例を示す説明図
【図7】同の調整機構の説明図
【図8】バイメタルの第6実施例を示す説明図
【符号の説明】
1........ボディー 2........オリフィス 3、6、8....パッキング 4........スクリーン 5........キャップ 7........ドレン受けボルト 9........オリフィス孔 10、21....第1のバイメタル 11、22....第2のバイメタル 12.......リング 13、14、...ねじ 15.......受け穴 31、41....バイメタル 32、42、62.閉鎖片 51、52....バイメタル 53、54....ねじ 61.......バイメタル 63.......支持板 A、A′.....排出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白澤 正弘 栃木県栃木市沼和田町45番39号 白澤電気 株式会社内 Fターム(参考) 3H057 AA05 BB32 BB38 CC07 DD12 EE03 FA26 FC02 FC05 HH02 HH03 HH08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オリフィス孔の形状と大きさ及びバイメタ
    ルの感温特性を用いてドレン水量をコントロールする液
    体凝縮装置において、バイメタルの感温特性によりオリ
    フィス孔開口面と略水平方向に移動してオリフィス孔を
    塞ぐバイメタルを取り付けたことを特徴とする液体凝縮
    装置。
  2. 【請求項2】バイメタル先端部がオリフィス孔開口面に
    対して斜め上方より進入してオリフィス孔付近を擦るよ
    う移動して、オリフィス孔を塞ぐことを特徴とする請求
    項1記載の液体凝縮装置。
  3. 【請求項3】バイメタルの先端にオリフィス孔を塞ぐ閉
    鎖片を取り付けた請求項1または請求項2記載の液体凝
    縮装置。
  4. 【請求項4】バイメタルを感温速度が異なる2片を用
    い、オリフィス孔開口面に接するバイメタルを感温速度
    が速く且つオリフィス孔開口面に略垂直に動作するもの
    とし、それを動かすバイメタルを感温速度が遅く且つオ
    リフィス開口面に略水平に動作するものとした請求項1
    または請求項2記載の液体凝縮装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2011085199A (ja) * 2009-10-15 2011-04-28 Tlv Co Ltd 熱応動式スチームトラップ
JP2015045377A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 株式会社クレハ スチームトラップ

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