JP2001207291A - 連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき方法及びめっき装置 - Google Patents
連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき方法及びめっき装置Info
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- JP2001207291A JP2001207291A JP2000018207A JP2000018207A JP2001207291A JP 2001207291 A JP2001207291 A JP 2001207291A JP 2000018207 A JP2000018207 A JP 2000018207A JP 2000018207 A JP2000018207 A JP 2000018207A JP 2001207291 A JP2001207291 A JP 2001207291A
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Abstract
板に対してめっきを容易に行うことができ、更に、必要
なめっき液量の低減が可能な連続鋳造用鋳型のめっき方
法及びめっき装置を提供する。 【解決手段】 一対の長辺銅板Lをそれぞれバックフレ
ーム10に取り付けた状態で長手方向が水平となるよう
に起立させ、非導電性材料からなる一対のダミー板12
を、内面が長辺銅板Lの起立した両端面とそれぞれ当接
した状態でバックフレーム10間に液密に狭持すること
により筒状体Tを形成し、筒状体Tを基台30上に液密
に載置して内部にめっき液を保持し、陽極部材を長辺銅
板Lと対向するようにめっき液に浸漬させ長辺銅板Lを
陰極として電気めっきを行う。
Description
使用される連続鋳造用鋳型にめっきを行う方法及び装置
に関し、より詳しくは、矩形の鋳造用開口を形成するよ
うに一対の長辺銅板間に一対の短辺銅板が移動自在に狭
持された連続鋳造用鋳型における前記長辺銅板にめっき
を行う方法及び装置に関する。
の表面を冷却し、シェル層と言われる薄い膜を形成する
ための役割を担っている。このため、鋳型には、放熱性
に優れた銅又は銅合金からなる板(以下、これらを総称
して「銅板」と記す)が用いられており、更に銅板の外
面側を支持するバックフレームに通水して放熱性を高め
ている。銅板は軟質であるため、鋳型の内面には、シェ
ル層の摺動による磨耗を防止すべく通常ニッケル系の合
金めっき層を施しており、使用によりこのめっき層が損
傷すると、再度のめっきによる補修を行っている。
短辺銅板が、一対のバックフレーム同士を締結するボル
ト等の締結手段によって一対の長辺銅板間に移動自在に
狭持された構成のものが、従来から知られている。この
鋳型にめっき層を施す場合、各辺の銅板をバックフレー
ムから取り外してめっき液槽に浸漬するか、或いは、各
辺の銅板毎にそれを支持するバックフレームと共にめっ
き液層に浸漬することが行われていた。
来のめっき方法は以下に示すような問題を有していた。
即ち、鋳型として使用された銅板をバックフレームから
取り外すと、銅板に歪みを生じることが多いため、銅板
を再びバックフレームに取り付ける際に精度良く取り付
けることができないという問題があった。特に、最近で
は連続鋳造の高速鋳込み化に対応できるように銅板の厚
みを薄くする傾向にあるため、銅板に残留する歪みが大
きく、これを除去することが非常に困難である。したが
って、バックフレームから一旦取り外した銅板を再びバ
ックフレームに取り付けると、歪みによって銅板に亀裂
を生じたり、銅板が割れるおそれがあるという問題があ
った。
銅板のめっきを行う場合には、このような問題は生じな
いが、不必要なめっきがバックフレームに析出しないよ
うにするため、及び、バックフレームに付着している油
類、微粉鉄などによりめっき液を汚さないために、バッ
クフレーム全体をマスキングする必要がある。この場
合、銅板を支持するバックフレームに多くのマスキング
材が必要であり、多くの費用を要するだけでなく、剥離
した大量のマスキング材の廃棄についての問題が生じて
いた。また、バックフレームにはボルト等の突部が多数
存在することから隙間なくマスキングを行うことが困難
であるため、めっきの不必要箇所へのめっき析出及びめ
っき液の汚れを確実に防止することができないという問
題があった。更に、必要なマスキング材の量が多いと、
マスキング作業が非常に繁雑で時間がかかるという問題
があった。
びこれに付設された通水配管等を一体としてめっき液槽
に浸漬しなければならないので、大型のめっき液槽が必
要になる。このため、余分なめっき液を使用しなければ
ならず、不経済であるという問題があった。
量に必要になるという問題は、特に長辺銅板をめっきす
る場合に顕著となっており、従来からその改善が求めら
れていた。
ものであって、めっき液の汚れを生じさせることなく長
辺銅板に対してめっきを容易に行うことができ、更に、
必要なめっき液量の低減が可能な連続鋳造用鋳型のめっ
き方法及びめっき装置の提供を目的とする。
形の鋳造用開口を形成するように一対の長辺銅板間に一
対の短辺銅板が移動自在に狭持された連続鋳造用鋳型に
おける、前記長辺銅板にめっきを行う方法であって、前
記一対の長辺銅板をそれぞれバックフレームに取り付け
た状態で長手方向が水平となるように起立させ、非導電
性材料からなる一対のダミー板を、内面が前記長辺銅板
の起立した両端面とそれぞれ当接した状態で前記バック
フレーム間に液密に狭持することにより、一対の前記長
辺銅板及び一対の前記ダミー板からなる筒状体を形成
し、該筒状体を基台上に液密に載置して、該筒状体の内
部にめっき液を保持し、陽極部材を、前記長辺銅板と対
向するように前記めっき液に浸漬させ、前記長辺銅板を
陰極として電気めっきを行うことを特徴とする連続鋳造
用鋳型の長辺銅板のめっき方法により達成される。
の長手方向と略同じ長さを有する上部当接板及び下部当
接板を、それぞれ前記長辺銅板の上下端面に接した状態
で取り付け、前記下部当接板を介して前記筒状体を前記
基台上に液密に載置し、前記上部当接板及び下部当接板
の筒状内面における少なくとも前記長辺銅板との当接部
側を、前記長辺銅板の長手方向に沿って延びる導電部と
することが好ましく、前記長辺銅板の筒状内面における
起立した縁部に導電性テープを貼着することが好まし
い。
液を前記筒状体の上方から供給して循環させることが好
ましい。
開口を形成するように一対の長辺銅板間に一対の短辺銅
板が移動自在に狭持された連続鋳造用鋳型における前記
長辺銅板にめっきを行う装置であって、前記長辺銅板が
取り付けられる一対のバックフレームと、非導電性材料
からなる一対のダミー板と、前記長辺銅板を長手方向が
水平となるように起立させて、前記一対のダミー板を、
内面に前記長辺銅板の起立した両端面がそれぞれ当接す
るように前記バックフレーム間に液密に狭持することに
より、一対の前記長辺銅板及び一対の前記ダミー板から
なる筒状体を形成する狭持手段と、前記筒状体の内部に
めっき液を保持できるように該筒状体が液密に載置され
る基台と、前記長辺銅板と対向するように前記筒状体の
内部に収容される陽極部材と、前記陽極部材に接続され
る陽極側端子及び前記長辺銅板に接続される陰極側端子
を有する電源装置とを備えることを特徴とする連続鋳造
用鋳型の長辺銅板のめっき装置により達成される。
向と略同じ長さを有し、前記長辺銅板の上下端にそれぞ
れ取り付けられる上部当接板及び下部当接板を更に備
え、該上部当接板及び下部当接板の筒状内面における少
なくとも前記長辺銅板との当接部側を、前記長辺銅板の
長手方向に沿って延びる導電部とすることが好ましく、
前記長辺銅板の筒状内面における起立した縁部に導電性
テープを貼着することが好ましい。
き液の流出口を形成し、一端側が前記流出口に接続され
他端側が前記筒状体の上方に開口する配管と、該配管を
介して前記筒状体内部のめっき液を循環させるポンプ
と、前記配管内を通過するめっき液を濾過するフィルタ
とを更に備えることが好ましい。
型のめっき方法及びめっき装置の実施形態につき、添付
図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形
態に係るめっき装置の要部を一部省略して示す斜視図で
あり、図2は図1のA−A部の断面図である。また、図
3は、本発明の一実施形態に係るめっき装置の全体構成
を示すブロック図である。
の短辺銅板が移動自在に狭持された連続鋳造用鋳型にお
ける長辺銅板にめっきを行う装置であり、図1に示すよ
うに、一対の長辺銅板L,Lを支持する一対のバックフ
レーム10,10、及び、一対のダミー板12,12を
備えており、更に、バックフレーム10,10間にダミ
ー板12,12を両側で液密に狭持する狭持手段として
の複数の締結ボルト14及びナット(図示せず)を備え
ている。尚、図1においては、一対のバックフレーム1
0,10及びダミー板12,12のうち一方のみを示し
他方については図示を省略しており、締結ボルト14に
ついても、バックフレーム10,10の一方側に設けら
れたもののみを示し、図面手前側のものについては図示
を省略している。また、長辺銅板Lは、上述したように
銅合金からなる板も含まれる。
ブロック状の部材であり、ボルト(図示せず)によって
長辺銅板Lの背面側が取り付けられる。バックフレーム
10の両側には、締結ボルト14が挿通される複数の貫
通孔11が形成されている。ダミー板12は、例えばガ
ラス繊維やアルミナ繊維で強化された非導電性FRP
(繊維強化プラスチック)等の非導電性材料からなる平
板状の部材である。ダミー板12の材質としては、この
他に、塩化ビニル等のような強度を付与することのでき
るプラスチック類、或いは鉄などの金属板を塩化ビニル
等の高分子物質で被覆して電気絶縁性を付与したもの等
を例示することができる。
すように、長辺銅板Lの上下端にそれぞれ取り付けられ
る上部当接板20及び下部当接板22、並びに基台30
を備えている。尚、図1においては、一対の長辺銅板
L,Lのうち、図示された一方の長辺銅板Lに取り付け
られる上部当接板20及び下部当接板22のみを示して
おり、他方の長辺銅板Lに取り付けられた上部当接板2
0及び下部当接板22の図示を省略している。
辺銅板Lと略同じ左右方向(長手方向)長さを有するブ
ロック状の部材であり、シール材(図示せず)を介して
長辺銅板Lの上下両端にボルト(図示せず)によってそ
れぞれ取り付けられる。上部当接板20及び下部当接板
22の材料としては、鉄、銅、ニッケル等の導電性材料
が挙げられる。また、シール材としては、シリコンゴ
ム、フッ素ゴム、ポリエステル、ポリプロピレン等の柔
軟性、耐めっき液性及び耐熱性を有する材料を用いるこ
とができ、以下のシール材についても同様である。
面に流出口34及び排出バルブ(図示せず)を有する筐
体である。この基台30は、めっき液の液圧に耐えるこ
とができるように高強度で、耐めっき液性を有し、非導
電性の材料を用いることが好ましい。具体的には、耐熱
性塩化ビニル、FRPやPTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)などの高分子材料からなる板材、或いは、こ
れら板材の裏面側が同種素材や金属からなる補強材で補
強されたものにより、基台30を構成することができ
る。
に、一対の陽極板40,40及びめっき電流形成用の電
源装置42を備える。一対の陽極板40,40は、一対
の長辺銅板L,Lのそれぞれに対して平行に且つ一定の
間隔をあけて設けられており、長手方向に沿って複数に
分割されている。めっき時に使用される各陽極板40
は、例えば、チタン製アノードケースにめっき金属と同
じ金属を入れて布製のアノードバッグにより被覆したも
のや、めっき金属と同じ金属の板をブスバーに直接掛着
してアノードバッグで被覆したものを用いることができ
る。尚、脱脂時の陽極板は、鉄やSUSなどの平板、網
板とすることが可能である。電源装置42は、陽極板4
0,40及び長辺銅板L,Lに対してそれぞれ導線等を
介して電気的に接続される陽極側端子及び陰極側端子を
有する直流電源である。
で示すように、一端側が基台30の流出口34に接続さ
れ他端側が筒状体Tの上方に開口する配管50を備えて
おり、更に、配管50の途中に設けられたフィルタ5
2、循環ポンプ54、遮断弁56及びめっき液タンク6
0を備えている。めっき液タンク60は、めっき液の組
成、pH、温度等を調整することができるように、補給
タンク62、撹拌ポンプ64及びヒータ(図示せず)が
付設されている。
液タンク及び水洗用水源がめっき液タンク60と共に設
けられており、バルブ(図示せず)の切替によって、前
処理液、めっき液、洗浄水のいずれかを、筒状体Tを介
して循環させることができるように構成されている。
にめっきを行う方法について説明する。まず、長辺銅板
Lがバックフレーム10に取り付けられた状態で、長辺
銅板Lの内面に付着している汚れ、残留するめっき被
膜、凹凸等を、薬品による溶解や研磨などにより除去す
る。その後、図1に示すように、長辺銅板Lの内面にお
ける長手方向縁部に導電性テープ(かぶり止め)70を
貼着する。導電性テープ70は、表面に析出しためっき
が離脱、剥離しない程度にめっきとの密着性を有するも
のが好ましく、例えば、鉄、アルミ、銅などを基材とす
るものが使用可能である。導電性テープ70の幅は、め
っき液の種類や電流密度、或いは鋳型として使用する範
囲などを考慮して決定すれば良いが、一般には5〜15
mmであり、好ましくは7〜12mmである。
2の内面における長辺銅板Lとの当接部側に、帯状の導
電部を設ける。上部当接板20及び下部当接板22が導
電性材料からなる場合には、図1及び図2に示すよう
に、上部当接板20及び下部当接板22の内面に非導電
性テープの貼着、非導電性塗料の塗布、或いは非導電性
板材の取り付け等によりマスキングすることで、マスキ
ングが施されていない残余の部分を導電部72とするこ
とができる。一方、上部当接板20及び下部当接板22
が非導電性材料からなる場合には、導電性テープの貼
着、導電性塗料の塗布、或いは導電板の取り付けにより
導電部を形成することができる。導電性材料としては、
上述した導電性テープ70と同様に、鉄、アルミ、銅な
どを使用することが好ましい。
辺銅板Lの上下縁部で電流密度が大きくなることが防止
され、長辺銅板内面の上下方向におけるめっき厚を均一
にすることができる。導電部72の幅は30mm〜70
mmであることが好ましく、より好ましくは30mm〜
50mmである。導電部72の幅が小さすぎると、導電
部72を設けたことによるめっき厚を均一にする効果が
薄れ、長辺銅板Lの上下縁部が他のめっき部分よりもめ
っき厚が厚くなるので、鋳型として使用する際に、短辺
が厚肉部に干渉して移動できなくなったり、或いは短辺
との隙間に浸入した溶鋼が固まり短辺が固定されるとい
った弊害を生じ易くなる傾向にある。一方、導電部の幅
が大きすぎると、上記弊害を防止するのに不必要な部分
までめっきされることになり、めっき液の浪費を招くこ
とになる。
ール材を介して下部当接板22を取り付ける。そして、
一対のダミー板12,12を、内面に長辺銅板L,Lの
左右端部がそれぞれ当接した状態で、一対のバックフレ
ーム10,10間に締結ボルト14によって狭持するこ
とにより、一対の長辺銅板L,L及び一対のダミー板1
2,12からなる角形の筒状体Tを形成する。めっき装
置1を長辺銅板Lのめっき層の補修に用いる場合には、
鋳型の使用時に用いられた長辺銅板を冷却するバックフ
レーム及び短辺銅板を狭持する締結ボルトを、そのまま
めっき装置1のバックフレーム10及び締結ボルト14
として使用することができ、めっき作業を効率よく行う
ことができる。
シール材を介して上部当接板20を取り付けた後、筒状
体Tを、下部当接板22が下方となるようにシール材を
介して基台30の上面に載置する。筒状体Tは、その自
重により基台30と密着し、筒状体Tの内部に前処理
液、めっき液等を保持することが可能になる。
前処理液タンク(図示せず)に貯留された前処理液を筒
状体Tを介して循環させ、アルカリ脱脂、酸洗、電解脱
脂などの長辺銅板Lの前処理を行う。前処理の終了後、
前処理液を、基台の排出用バルブ(図示せず)から排出
する。
て、水洗用水源から筒状体Tに洗浄水を供給し、長辺銅
板、ダミー板及び上下治具を十分に洗浄する。この洗浄
水は、基台の排出用バルブ(図示せず)から排出され
る。
て、めっき液タンクのめっき液を筒状体Tを介して循環
させる。めっき液の組成、pH、温度等の調整は、めっ
き液タンクで行うことができ、筒状体Tの液面高さの調
整は、めっき液タンクを上下させるか、或いは、めっき
液タンクのめっき液量を調整することによって行うこと
ができる。また、めっき液は、公知のものを各種使用す
ることができ、Ni、Ni−P、Ni−B、Ni−C
o、Co、Cr、Ni−Fe、Ni−W、Ni−Co−
W、Co−W、Ni−P−W、Ni−B−W等のめっき
を行うことが可能である。
板40を正、長辺銅板Lを負として電圧を供給し、温
度、電流密度、通電時間などを所定の条件として、長辺
銅板Lの内面にめっきを析出させる。一般に平板へのめ
っきは、縁部での電流密度が大となるのでその縁部のめ
っき厚が厚くなるが、本発明に係るめっき装置1は上部
当接板20及び下部当接板22に導電部72を有してい
るので、この導電部72に厚肉のめっきが形成され、長
辺銅板Lの上下縁部におけるめっき厚を他のめっき部分
と略同じ厚さにすることができる。また、長辺銅板Lの
左右縁部における導電性テープ70を貼着した部分には
他のめっき部分よりも厚肉のめっきが形成されるが、こ
の厚肉のめっきは、めっき終了後に導電性テープを剥が
すことにより、容易に除去することができる。この結
果、長辺銅板に施されためっき層の厚みを、長辺銅板の
全体にわたって均一にすることができる。
本発明による方法でめっきを行った。長辺銅板の長さは
1800mm、高さ950mm、厚さ45mmであり、
この長辺銅板がセットされるバックフレームは、長さ2
500mm、高さ950mm、厚さ300mmである。
た油分を火炎により焼却し、埃や錆等をワイヤーブラシ
により手作業にて除去した。
m幅で鉄製導電性テープを張り、かぶり止めとした。そ
して、長辺銅板の上部にシール材を介して鉄製の当接板
を載置し、上方からボルトで固定した。当接板は、10
0×100mmの正方形断面を有し長手方向長さが長辺
銅板と略同一のものを使用した。
即ち、H鋼を組合せて枠組みを形成し上面の水平を確認
した後に、厚さ約10mmの鉄板を置き、更にその上に
FRP板を載置した。尚、鉄板及びFRP板には、液抜
き用のパイプが取り付けられる貫通孔を予め形成し、F
RP板の貫通孔はバルブにより開閉可能とした。
ダミー板を使用して、次のように筒状体を形成した。 1)一方の長辺銅板を、取り付けられた当接板が下にな
るように載置する。 2)この長辺銅板の長手方向両側端部に、シール材を介
してダミー板をそれぞれ取り付ける。 3)他方の長辺銅板を、取り付けられた当接板が下にな
るように載置する。 4)他方の長辺銅板とダミー板との位置合わせを行い、
長辺銅板同士を締め付けボルトで締め付けて、ダミー板
を固定する。
銅板の上部に別の当接板をシール材を介して取り付け、
この当接板とバックフレームとを電気的に接続した。こ
の当接板は、高さ200mm、幅10mmで、長手方向
長さが長辺銅板と略同一の鉄板を使用し、長辺銅板側に
おける高さ10mmの帯状域以外を非導電材で覆うこと
により、かぶり止めとした。
上に垂直に載置して槽を形成し、配管により外部タンク
に接続した。そして、この槽内に外部タンクから脱脂液
を供給し、ステンレス製の電極を浸漬させて印加するこ
とにより、電解脱脂を行った。尚、電解脱脂条件は、公
知のものとした。
電極などを取り除き、槽内を上水で洗浄した。その後、
めっき用電極としてスクリーン電極を用い、公知のスル
ファミン酸ニッケルめっき液を外部タンクから供給し
て、槽内が55℃に達してから電流密度3A/dm2 で
8時間めっきを行った。その後、めっき液を排出し、槽
を解体して長辺銅板のめっき厚を測定したところ、めっ
き部全体にわたって均一な厚みが得られた。更に、長辺
銅板をバックフレームごとめっき液槽に浸漬させる従来
の方法により同じ厚さのめっきを施した場合に比べて、
使用しためっき液の量は約30%、使用したマスキング
材は約5%、めっき所要時間は約40%であった。
に係る連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき方法及びめっ
き装置によれば、鋳型の使用時に長辺銅板を支持する冷
却用のバックフレームを、長辺銅板が取り付けられた状
態のままでめっき作業に使用することができ、更に、短
辺銅板を狭持する狭持手段をダミー板の狭持手段として
そのまま使用することができる。したがって、装置の低
コスト化、作業の効率化を図ることができる。
により筒状体を形成し、この筒状体の内部に貯留された
めっき液によりめっきを行うので、従来のようにバック
フレームごと長辺銅板をめっき槽に浸漬する場合に比べ
て、必要なめっき液の量を低減することができる。更
に、めっきを必要としないバックフレーム等にめっき液
が接触しないことから、めっき液の汚れが少なくなると
共に、従来の煩雑なマスキング作業が不要になる。
使用できることから、長辺銅板の大きさに応じて適宜選
択することにより、長辺銅板の大きさに拘わらず筒状体
の容積を一定にすることができる。したがって、従来の
めっき槽と同様に、筒状体内部におけるめっき液の量や
濃度の管理を容易に行うことができる。
る上部当接板及び下部当接板をそれぞれ取り付けた場合
には、長辺銅板内面のめっき厚を上下方向に沿って均一
にすることができ、更に、長辺銅板の左右縁部に導電性
テープを貼着した場合には、長辺銅板内面のめっき厚を
左右方向に沿って均一にすることができる。
筒状体が載置された基台の流出口から排出するようにし
てめっき液を循環させるようにした場合には、筒状体の
内部で上部から下部へのめっき液の流れが生じる。した
がって、めっき液における浮遊物質がこの液流によって
吐出口から排出され易くなり、めっきのざらの発生(密
着不良)を防止することができる。
を一部省略して示す斜視図である。
構成を示すブロック図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 矩形の鋳造用開口を形成するように一対
の長辺銅板間に一対の短辺銅板が移動自在に狭持された
連続鋳造用鋳型における、前記長辺銅板にめっきを行う
方法であって、 前記一対の長辺銅板をそれぞれバックフレームに取り付
けた状態で長手方向が水平となるように起立させ、非導
電性材料からなる一対のダミー板を、内面が前記長辺銅
板の起立した両端面とそれぞれ当接した状態で前記バッ
クフレーム間に液密に狭持することにより、一対の前記
長辺銅板及び一対の前記ダミー板からなる筒状体を形成
し、 該筒状体を基台上に液密に載置して、該筒状体の内部に
めっき液を保持し、 陽極部材を、前記長辺銅板と対向するように前記めっき
液に浸漬させ、 前記長辺銅板を陰極として電気めっきを行うことを特徴
とする連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき方法。 - 【請求項2】 前記長辺銅板の長手方向と略同じ長さを
有する上部当接板及び下部当接板を、それぞれ前記長辺
銅板の上下端面に接した状態で取り付け、前記下部当接
板を介して前記筒状体を前記基台上に液密に載置し、 前記上部当接板及び下部当接板の筒状内面における少な
くとも前記長辺銅板との当接部側を、前記長辺銅板の長
手方向に沿って延びる導電部とすることを特徴とする請
求項1に記載の連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき方
法。 - 【請求項3】 前記長辺銅板の筒状内面における起立し
た縁部に導電性テープを貼着することを特徴とする請求
項1又は2に記載の連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき
方法。 - 【請求項4】 めっき液を前記筒状体の上方から供給し
て循環させることを特徴とする請求項1から3のいずれ
かに記載の連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき方法。 - 【請求項5】 矩形の鋳造用開口を形成するように一対
の長辺銅板間に一対の短辺銅板が移動自在に狭持された
連続鋳造用鋳型における前記長辺銅板にめっきを行う装
置であって、 前記長辺銅板が取り付けられる一対のバックフレーム
と、 非導電性材料からなる一対のダミー板と、 前記長辺銅板を長手方向が水平となるように起立させ
て、前記一対のダミー板を、内面に前記長辺銅板の起立
した両端面がそれぞれ当接するように前記バックフレー
ム間に液密に狭持することにより、一対の前記長辺銅板
及び一対の前記ダミー板からなる筒状体を形成する狭持
手段と、 前記筒状体の内部にめっき液を保持できるように該筒状
体が液密に載置される基台と、 前記長辺銅板と対向するように前記筒状体の内部に収容
される陽極部材と、 前記陽極部材に接続される陽極側端子及び前記長辺銅板
に接続される陰極側端子を有する電源装置とを備えるこ
とを特徴とする連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき装
置。 - 【請求項6】 前記長辺銅板の長手方向と略同じ長さを
有し、前記長辺銅板の上下端にそれぞれ取り付けられる
上部当接板及び下部当接板を更に備え、 該上部当接板及び下部当接板の筒状内面における少なく
とも前記長辺銅板との当接部側を、前記長辺銅板の長手
方向に沿って延びる導電部としたことを特徴とする請求
項5に記載の連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき装置。 - 【請求項7】 前記長辺銅板の筒状内面における起立し
た縁部に導電性テープを貼着することを特徴とする請求
項5又は6に記載の連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき
装置。 - 【請求項8】 前記基台にめっき液の流出口を形成し、 一端側が前記流出口に接続され他端側が前記筒状体の上
方に開口する配管と、 該配管を介して前記筒状体内部のめっき液を循環させる
ポンプと、 前記配管内を通過するめっき液を濾過するフィルタとを
更に備えることを特徴とする請求項5から7のいずれか
に記載の連続鋳造用鋳型の長辺銅板のめっき装置。
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