JP2001207172A - 移動式炭化炉 - Google Patents

移動式炭化炉

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JP2001207172A
JP2001207172A JP2000021218A JP2000021218A JP2001207172A JP 2001207172 A JP2001207172 A JP 2001207172A JP 2000021218 A JP2000021218 A JP 2000021218A JP 2000021218 A JP2000021218 A JP 2000021218A JP 2001207172 A JP2001207172 A JP 2001207172A
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screw conveyor
furnace
chimney
oil
mobile
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JP2000021218A
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English (en)
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Kazuo Morooka
一雄 諸岡
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MOROOKA KK
Original Assignee
MOROOKA KK
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Abstract

(57)【要約】 【課題】 間伐材の伐採現場や家屋解体現場にお
いて移動可能であり、これらの現場で発生する間伐採材
や廃棄木材を、有害煙を排出することなく炭化処理す
る。 【解決手段】 ゴムクローラ5で移動可能なシャーシ
フレーム2上に、水ジャケット槽21、炉本体22、サ
イクロン燃焼器23及びスクリューコンベア25とから
構成される炭化炉14が搭載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間伐採材、あるい
は家屋の解体等で生じる廃木材等の廃棄木材を燃焼し、
炭を製造する移動式炭化炉に関し、特に、これらの廃棄
木材が発生する現場において移動可能な機動性のある移
動式炭化炉に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、間伐採をすることにより森林を活
性化し、森林資源及び環境の保護を図る必要性が重要視
されている。この場合、間伐採はするが、その間伐採材
の有効活用も必要であるが、山間地からの運搬費用の点
で採算が合わず、又、間伐採材自体に品質等から見た利
用価値も薄いことから有効利用はされていない。
【0003】しかし、間伐採材を伐採した森林地に放置
することは、下方への落下、流木による危険性があり、
又乾燥し森林火災の原因ともなり、あるいは森林生育へ
の悪影響等の問題がある。従って、間伐採現場から、別
の場所に移動して廃棄、焼却することが好ましい。しか
しながら、その費用は運搬費等を考慮するときわめて経
済的な負担となる。
【0004】又、家屋解体現場等で生じる廃木材につい
ても、近年、大気環境の保全のために、いわゆる野焼等
の焼却処理も規制されており、その処理は、従来は所定
の焼却処理施設等に送られ、そこに設置された焼却設備
により処理されていた。しかしながら、集中焼却処理施
設に運搬することは、取り扱いが面倒で、運搬費も高く
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題を解決することを目的とするものであり、その課題
とするところは、次の通りである。 (1)間伐採材や廃材等が発生する現場に置いて、これ
らを燃焼させて炭化し炭を発生させるとともに、その煙
については、高温で燃焼処理して、黒鉛、ダイオキシ
ン、オキシデント等の有害物質を除去しクリーンな状態
として排出し、環境維持に資するとともに、資源のリサ
イクルに寄与する移動式炭化炉を実現する。
【0006】(2)炭化炉本体(第1燃焼室)及びサイ
クロン燃焼器(第2燃焼室)を設け、第1燃焼室におけ
る燃焼で発生する煙を、燃焼バーナーで発生した高温火
炎ガス流とともにサイクロン燃焼器内に渦巻き状に流入
させ、煙内の未燃焼物、有害物質等を、をさらに燃焼さ
せるとともに、細かい固形物や微粒の固形物(炭化物や
ゴミ等)は、サイクロン燃焼器方式により分離、落下さ
せて、完全にクリーンな排気ガスのみを排出する移動式
炭化炉を実現する。
【0007】(3)ゴムクローラによる移動式として、
間伐採材や廃材等が発生する山間僻地や家屋解体現場
等、足場が悪く作業環境の悪い現場において自由に移動
でき、間伐採材や廃材等を運ぶことなく小回りの利く移
動式炭化炉を実現する。
【0008】(4)炉の耐熱構造壁として、耐火煉瓦等
の構造が複雑でコスト高となる構造物を利用することな
く、炉を水ジャケット槽で囲うことで、耐熱構造を簡単
化し、しかも、積雪地域では、水ジャケット槽用に雪を
利用し、加熱された雪は、移動しながら放水することで
融雪を可能とする移動式炭化炉を実現する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、シャーシフレームに取り付けられた左右
の前輪及び後輪間にゴムクローラと、上記シャーシフレ
ームの前部にエンジンマウントを介して取り付けられた
エンジンと、上記シャーシフレームに搭載された、水ジ
ャケット槽、炉本体、サイクロン燃焼器、燃焼バーナ及
びスクリューコンベアを有する炭化炉と、を備えた移動
式炭化炉であって、上記水ジャケット槽は、炉本体の全
体、及び上記スクリューコンベアを内装するスクリュー
コンベア筒の取出し部を除く全てを、収納して冷却する
構成であり、上記炉本体は、その底部は上記スクリュー
コンベア筒に連通しており、頂壁には尾根状に膨出し後
方に向かって上方に傾斜して成る煙道が形成されてお
り、上記煙道の出口はサイクロン燃焼器の入口に連通路
を介して連通しており、該連通路には、高温火炎ガス流
供給管の先端が開口しており、上記燃焼バーナは上記高
温火炎ガス流供給管の基端に配設され、上記高温火炎火
炎ガス流を発生し、これを上記高温火炎ガス流供給管を
通して上記連通路に噴出させて、上記煙道の出口から排
出される煙とともにサイクロン燃焼器内に渦巻き状に流
入するように構成されており、上記サイクロン燃焼器
は、全体的に円錐状に形成され、その頂壁に煙突の基端
部が取り付けられており、その底部はスクリューコンベ
ア筒に連通しており、上記高温火炎ガス流で上記煙内の
未燃物質をさらに燃焼させながら渦巻き状に下方に流動
させ、ガスと細かい固形物を分離し、上記分離されたガ
スは上記煙突から排出させ、上記分離された細かい固形
物や微粒のはスクリューコンベア筒内に落下させるよう
に構成しており、上記スクリューコンベアの取出し部に
は注水器及び取出し口が配設されており、炭化炉本体及
びサイクロン燃焼器から発生した炭化物が上記注水器に
よって注水され消火されてから、取出し口から取り出さ
れようにして成る構成であることを特徴とする移動式炭
化炉。
【0010】上記左右の前輪は、夫々オイルモータによ
り独立して駆動されることを特徴とする。
【0011】上記路本体には、その内部に火格子が配設
され、該火格子の下方における周壁には、空気を供給す
る複数の空気供給ノズルが周方向に間隔をおいて配設さ
れていることを特徴とする。
【0012】上記シャーシフレームには載置板上に、左
前輪駆動用オイルポンプ、右前輪駆動用オイルポンプ及
び炭化炉作動用オイルポンプが、直列に配設されてお
り、上記炭化炉作動用オイルポンプは、上記燃焼バーナ
及び空気供給ノズルに空気を供給するブロア、スクリュ
ーコンベアを駆動するオイルモータ及び注水器に水を供
給する水ポンプ用オイルモータに切換弁を介して給油す
ることを特徴とする。
【0013】上記煙突は、その基端部がサイクロン燃焼
器に取り付けられており、煙突本体は、上記基端部にヒ
ンジで枢着されているとともに上記水ジャケット槽の頂
壁上と上記煙突本体の間に取り付けられた油圧シリンダ
により起伏自在であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る移動式炭化炉の実施
の形態を実施例に基づいて図面を参照して以下説明す
る。図1〜4は、本発明に係る移動式炭化炉の実施例を
説明する図であり、図1は移動式炭化炉1の全体の側面
を示す図であり、図2は図1のA−A断面を示し、図3
(a)は図1のB−B断面を示し、図3(b)は図1の
C−C断面を示す図である。
【0015】移動式炭化炉1は、図1〜3で示すよう
に、シャーシフレーム2と左右前輪3及び左右後輪4を
有し、前後車輪間にはゴムクローラ(エンドレスゴム走
行無限軌道帯)5が張設されて構成される。このシャー
シフレーム2の前部において、運転操作部6、ブロア
7、燃料タンク8、油圧用オイルタンク9、灯油タンク
10が配設され、さらにエンジンマウント11によって
エンジン12が搭載され、又シャーシフレーム2の中央
部において載置板13に後述する複数のオイルポンプが
載置されている。そして、シャーシフレーム2の後部に
おいて、炭化炉14が搭載されている。
【0016】シャーシフレーム2は、図3で明示するよ
うに、左右一対の断面逆L型部材が一定間隔で配設さ
れ、載置板13等で左右互いに結合されて構成されてい
る。逆L型部材は、垂直板15と水平板16とから一体
に構成されている。
【0017】シャーシフレーム2の前部における垂直板
15の内側に、左右一対のエンジンマウント11が固着
されており、このエンジンマウント11上にエンジン1
2が搭載され固定されている。シャーシフレーム2の前
部における左側の水平板16上に運転操作部6及び圧搾
空気を発生するブロア7が夫々配設されている。シャー
シフレーム2の前部における右側の水平板16上に、燃
料タンク8、油圧用オイルタンク9及び灯油タンク10
が夫々載置されている。
【0018】シャーシフレーム2の前部及び後部におい
て、左右の垂直板15の外側に左右前後輪3、4が取り
付けられている。図3(b)に示すように、左右の前輪
3は、その車軸17が垂直板15に軸受(図示せず)で
回転可能に支持され、かつ左右の前輪駆動用のオイルモ
ータ18が左右の前輪3の夫々に対して設けられ、左右
の前輪3が夫々独立に駆動されるような構成となってい
る。
【0019】後輪4の車軸19は、後部における垂直板
15に軸受20によって回転可能に支持されている。こ
のように、左右の前輪3は、夫々オイルモータで独立し
て駆動されるから、左右の前輪3の回転数の差により操
舵が可能となる。
【0020】シャシーフレーム2の後部の水平板16上
に、炭化炉14が配設される。炭化炉14は、その主要
構成要素として、水ジャケット槽21、炉本体22、サ
イクロン燃焼器23及びスクリューコンベア筒24内に
内装されたスクリューコンベア25とから構成される。
【0021】水ジャケット槽21は、図1〜図3に示す
ように、鉄板等の材料によりほぼ矩形の容器状に水密状
態で形成されている。水ジャケット槽21の底部26
は、図3(a)に示すように、左右の垂直板15の間に
位置するように、横断面がはぼV型に形成されており、
水ジャケット槽21全体が左右の水平板16上に載置さ
れ取り付けられている。この水ジャケット槽21の底部
を避けるように、左右後輪4の位置における左右の垂直
板15を結合する連結杆27は、若干下方に屈曲して形
成されている。
【0022】水ジャケット槽21は、その内部に炉本体
22を完全に収納し、炉本体22の周囲にスペース形成
し、このスペース内に水を充填するような構成に形成さ
れている。さらに、水ジャケット槽21は、スクリュー
コンベア筒24も、その取出し部28を除いて全体的に
収納して囲うように、後部29が連続的に伸設されてい
る。水ジャケット槽21の頂壁30には取水栓31が形
成されているとともに、底部26には排水栓32が形成
されている。
【0023】炉本体22は、図3(a)に示すように、
その横断面はほぼ扇のような形状をしており、そして、
図1に示すように、その前後壁の下部は漏斗状に狭めら
れて形成されている。炉本体22の底部はスクルリュー
コンベア筒24に開口している。即ち、スクリューコン
ベア筒24は、炉本体の22の底部に連通するように開
口している。
【0024】炉本体22の内部であって底部より若干上
方に、火格子33が形成されている。この火格子33の
網の目は、炉内に投入した木材を落下しないように保持
するが、この木材がある程度燃焼が進み、いわゆるおき
(燠)の状態となって、小さくなり又くずれてきた状態
では落下させる程度の比較的粗い目をして形成される。
火格子33の位置よりやや下方の位置であって炉本体2
2の周面に、水ジャケット槽21を貫通した空気供給ノ
ズル34が複数本(20本程度)装着されている。この
空気供給ノズル34には、ブロア7によって空気が送ら
れ、炉本体22内に常に新鮮な空気が供給され燃焼が促
進される。
【0025】炉本体22の側面上方には、燃焼すべき木
材等を投入する投入口35が形成され、この投入口35
に連通する投入通孔36が水ジャケット槽21を貫通し
て水密的に形成されており、水ジャケット槽21の投入
通孔36の開口には開閉ドア37が開閉自在に装着され
ている。
【0026】炉本体22の頂壁38の横(幅)方向中央
部には、尾根状に膨出し前後方向に伸び、後方に向かっ
て上方に傾斜して形成された煙道39が形成されてい
る、この煙道39は、尾根状に膨出した隆起壁40を頂
壁38と一体的に溶着して形成される。この隆起壁40
は、横断面がほぼ三角形状又はかまぼこ状であり、後方
に向かって徐々に上方傾斜されて煙道39を形成してい
る。
【0027】炉本体22の隆起壁40の後端部は、図2
に示すように湾曲状となり、煙道39の出口41を形成
している。この煙道39の出口41は、連通路42を介
してサイクロン燃焼器23の入口43に連通している。
この連通路42に、高温火炎ガス流供給管44の先端が
開口している。高温火炎ガス流供給管44は、サイクロ
ン燃焼器23の周面の接線方向に配置され、水ジャケッ
ト槽21の後端側に取り付けられている。
【0028】高温火炎ガス流供給管44の基端には、燃
焼バーナー45が設けられている。燃焼バーナ45に
は、灯油タンク10から灯油が供給されるとともにブロ
ア7から圧搾空気が送られ、高温火炎ガス流を発生し、
それを高温火炎ガス流供給管44を通して連通路42に
向けてジェット状に噴射し送給する。煙道39の出口4
1から排出された煙は、連通路42でこの高温火炎ガス
流と一緒になって(炭化炉からの煙は高温火炎ガス流の
ジェット流により連通路に生じる負圧で連通路42に吸
引される。)、ともに、図2に示すように、時計方向に
旋回しながら入口43からサイクロン燃焼器23の上部
に流入する。
【0029】サイクロン燃焼器23は、図1に示すよう
に、上部の筒部46とその下部に形成された円錐部47
とから全体としてはほぼ円錐状に構成されており、支持
ブラケット(図示せず)等で適宜水平板16上に固定さ
れている。サイクロン燃焼器23の底部は水ジャケット
槽21内を貫通し、スクリューコンベア筒24内に開口
している。即ち、スクリューコンベア筒24は、サイク
ロン燃焼器23の底部に対して開口している。底部サイ
クロン燃焼器23の頂壁を貫通し、煙突の基部48が固
定されいる。
【0030】煙突の基部48は、その下端はサイクロン
燃焼器23の筒部46内に伸び、その上端は、互いにヒ
ンジ49で枢着された一対のフランジ50を介して煙突
本体51に回転可能に取り付けられている。そして、煙
突本体51は、水ジャケット槽21の頂壁30に付設さ
れた油圧シリンダ52により起伏可能に構成されてい
る。
【0031】スクリューコンベア筒24の後端部53
は、水ジャケット槽21内を貫通するように後方に伸び
ており、この後端部53は、冷却かつ無酸素又は少ない
酸素状態とされ、いわゆる火消し壺としての機能を奏す
る。そして、スクリューコンベア筒24の後端は取出し
部28となっている。この取出し部28に下方に曲げら
れた炭の取出し口55が形成されている。スクリューコ
ンベア筒24の後端面54にスクリュー駆動用オイルモ
ータ56が付設されている。
【0032】取出し部28において、取出し口55から
取り出される寸前で、燃焼炭化物に水をかて消火する。
そのために、取出し部28における取出し口55の手前
(図2中取出し口の55少し左側)の箇所に注水器57
が配設されている。この注水器57は、スクリューコン
ベア筒24の上部から燃焼炭化物に向けて少量の水を注
水するものである。
【0033】注水器57は、水栓58及び給水ポンプ5
9を介して、水平板16の後部に搭載された貯水槽60
に連通している。なお、特に貯水槽60を設けなくて
も、この移動式炭化炉1を使用する現場に給水設備があ
れば、それにパイプをつなげて注水器に給水してもよ
い。
【0034】図1、2に示すように、エンジン12の後
方において、左右の垂直板15間にオイルポンプの載置
板13が固設されている。この載置板13上に、前方か
ら後方に向けて順次、左前輪駆動用オイルポンプ61、
右前輪駆動用オイルポンプ62、オイル補給用オイルポ
ンプ63、炭化炉作動用オイルポンプ64が配設されて
いる。
【0035】図4は、各オイルポンプ、オイルモータ等
の関連を示す図である。左右の前輪駆動用オイルポンプ
61、62は、夫々左右の前輪駆動用オイルモータ18
に連通し油を供給している。そして、左右の前輪駆動用
オイルポンプ61、62は、夫々周知の斜板式流量可変
ポンプを採用し、斜板角度を制御することにより、送り
出し油量を調整乃至送り出し方向の調整を可能とし、左
右の前輪駆動用オイルモータ速度を制御乃至前進後退の
制御をすることができ、さらに、又左右の前輪駆動用オ
イルモータ18の夫々に回転速度に差を持たせることに
より、操舵を可能とする。
【0036】オイル補給用オイルポンプ63は、ギアポ
ンプが採用されており、油圧用オイルタンク9から油を
供給され、左右前輪駆動用オイルポンプ61、62、炭
化炉作動用オイルポンプ64の夫々に油を補給し、油循
環路における油の消耗を補給する。
【0037】炭化炉作動用オイルポンプ64は、切換弁
65の切換操作により、ブロア用オイルモータ66、ス
クリュー用オイルモータ67、煙突起伏用の油圧シリン
ダ52及び給水ポンプ用オイルモータ68に、夫々連通
して油を供給する。ブロア7からの圧搾空気は、図2に
一部を示すようなパイプ69を通して複数の空気供給ノ
ズル34、及びパイプ70を通して燃焼バーナ45に供
給される。
【0038】なお、エンジン12の出力軸に一連のオイ
ルポンプを直列的に接続しているが、出力軸に対して各
オイルポンプを選択的に接続するカップリング又はクラ
ッチ機構を設けることにより、各オイルポンプ乃至オイ
ルモータ稼働の稼働時にのみ作動させることができる。
【0039】あるいは、このようなカップリングやクラ
ッチを設けずに、エンジン12の稼働時には、オイルポ
ンプは作動状態にあるが、オイルポンプ内の出口と入口
を直接連通した状態とし、各オイルポンプと対応するオ
イルモータ等への連通路を閉じるように作動し、各オイ
ルモータの稼働必要時にのみ連通路を開くような選択的
に作動する弁を設けておけば、エンジン12の作動時に
選択的に所要のオイルモータを駆動することもできる。
【0040】以上の構成から成る本発明に係る移動式炭
化炉1の作用を、以下説明する。移動式炭化炉1は、通
常の建設機械同様に、トラックで山間部の伐採現場や、
家屋解体現場等に搬送する。現場で、作業者は、運転操
作部6でこの移動式炭化炉1の運転、操作を行う。エン
ジン12始動して、左前輪駆動用オイルポンプ61及び
右前輪駆動用オイルポンプ62を作動して、左右の前輪
3を駆動して前進、操舵、後退等を行い移動式炭化炉1
の本体を、現場の作業しやすい場所、或いは炭化する材
木の集積された場所に移動する。
【0041】なお、この移動式炭化炉1は、現場で移動
できることで、炭化すべき間伐材や廃木材を炭化炉迄運
ばなくてよい等のメリットがある。しかし、一般道路を
走行して遠距離動き回るようなものではないから、運転
操作部6は、通常の建設機械の運転席ほどの必要なく、
作業者が移動式炭化炉1の移動や操作等の必要最小限の
操作ができればよい。
【0042】燃焼、炭化作業を行う場合は、エンジン1
2を運転状態にして、炭化炉作動用オイルポンプ64及
びブロア7を稼働状態として、まず煙突本体51を煙突
起伏用油圧シリンダ52で起立させる。そして、間伐採
した材木、あるいは建物解体現場から発生した廃木材等
を、開閉ドア37を開いて投入通孔36から投入口35
を通して炉本体22内に投入、重油などをかけて着火さ
せるとともに、ブロア7からの供給される空気を空気供
給ノズル34から炉本体22内に吹き込み、投入した材
木や廃木材を燃焼させる。
【0043】炉本体22内で、間伐採材や廃木材は、燃
焼され、そしていわゆるおき(燠)の状態まで燃焼する
と、大きな寸法の材木が崩れて小さくなり、火格子33
を通過してスクリューコンベア25内に落下する。スク
リューコンベア筒24内のおき(燠)の状態の燃焼炭化
物はスクリューコンベア25で後方に送られ、水ジャケ
ット槽の後部29を通過する過程で、無酸素あるいは酸
素が少ない状態かつ冷却された状態(いわゆる火消し壺
内の状態)となり、さらに注水器57から注水される水
で消火され、最終的に炭化状態の炭が製造される。そし
て、この炭は、スクリューコンベア25の取出し口55
から取り出される。この取出し口55の下方に炭の収容
器を配設しておけばこの中に製造された炭が収納され
る。
【0044】炉本体22で生じた煙は、煙道39を通り
その出口41から排出される。この煙に対して、燃焼バ
ーナー45から高温(1000゜C以上)の火炎ガス流
が吹き付け、かつこの火炎ガス流とともに煙をサイクロ
ン燃焼器23の入口43からサイクロン燃焼器23内に
渦巻き状に流入させる。
【0045】このような流入からサイクロン燃焼器23
内を渦巻き状に流れ込むみながら、炉本体22から発生
した煙内の黒煙やその他の未燃焼物等が、燃焼バーナ4
5の高温火炎ガス流により燃焼、分解されて、黒煙、二
酸化窒素等のオキシデント生成物、建物等の廃材等から
生じやすいダイオキシン等の有害ガス成分が除去された
クリーンなガスとなる。
【0046】そして、上記煙と高温火炎ガス流は、サイ
クロン燃焼器23内をその内壁に沿って渦巻き状に巻き
込まれながら下方に流れ込んでいき、未燃焼の細かい固
形物(微粒固形物も含まれる)は、その遠心力によりサ
イクロン燃焼器23の内壁に沿って渦流となって下降
し、底部からスクリューコンベア筒24内に入り、スク
リューコンベア25により後方に送られ、取出し口55
から取り出される。
【0047】一方、上記クリーンとなったガスは、サイ
クロン燃焼器23内壁に沿って渦となって運ばれる固形
物と分離され、煙突の基部48及び煙突本体51を通っ
て大気に排出される。これにより、ダイオキシンやオキ
シデント生成物等の有害成分を大気中に放出することが
ない。又、細かい固形物(微粒の固形物も含まれる)も
分離されるから、排気ガスに混じって煙突から排出され
ることがない。
【0048】以上、本発明に係る移動式炭化炉の実施の
形態を実施例に基づいて説明したが、本発明の実施例は
以上のものに限定されることなく、上記特許請求の範囲
の記載の範囲内で、その他いろいろな実施例があること
は言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上のような構成であるから、
次のような優れた効果を奏する。 (1)間伐採材や廃
材等が発生する現場で、これらを、黒鉛、ダイキシン、
オキシデント等の有害未燃焼物を除去しクリーンな状態
の排気ガスを排出し、しかも炭を製造し、環境維持に資
するとともに、資源のリサイクルに寄与する。
【0050】(2)炭化炉本体(第1燃焼室)及びサイ
クロン燃焼器(第2燃焼室)を設け、第1燃焼室におけ
る燃焼で発生する煙を、燃焼バーナーで発生した高温火
炎ガス流とともにサイクロン燃焼器内に流入させ、煙内
の未燃焼物、有害物質をさらに燃焼させるとともに、細
かい固形物(炭化物やゴミ等であり、微粒の固形物も含
まれる)は、サイクロン燃焼器23方式により分離、落
下させて、完全にクリーンな排気ガスのみを排出するこ
とができる。
【0051】(3)ゴムクローラで自走する移動式移動
式炭化炉としたので、被燃焼材の発生する山間僻地や家
屋解体現場等、足場が悪く作業環境の悪い現場において
自由に移動でき、間伐採材や廃材等を炉まで別の機器を
利用して運搬する必要がなく、直接炉がそこに移動でき
るという機動性を発揮することができる。特に、山間僻
地等足場の劣悪な環境の伐採現場等まで移動して入り込
むことができ、その場で燃焼処理し、炭を製造でき、森
林資源の有効活用を図ることができる。
【0052】(4)移動式炭化炉は、全体的に、オイル
モータ等の油圧機器を活用することにより構成をきわめ
て簡単でありて、その製造コストを低くし、取り扱い等
も簡単とすることができる。特に、炉の耐熱構造壁とし
て、耐火煉瓦等の構造が複雑でコスト高となる構造物を
利用することなく、炉を水ジャケット槽で囲うことで、
耐熱構造を簡単化することができる。
【0053】(5)このような移動式炭化炉を積雪地域
で利用すると、積雪状態でもゴムクローラで容易に移動
可能であり、雪を水ジャケット槽21内に投入すれば給
水と除雪が同時にできる。しかも、水ジャケット槽内で
加熱された温水は、移動しながら雪面に流すことで除雪
効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動式炭化炉の全体を示す側面図
である。
【図2】図1のA−A断面を示す図である。
【図3】図3(a)は、図1のB−B断面示す図であ
り、図3(b)は、図1のC−C断面を示す図である。
【図4】本発明に係る移動式炭化炉の粉砕機に装備され
た各オイルポンプ、オイルモータ等の油圧機器の関連を
示す図である。
【符号の説明】
1 移動式炭化炉 2 シャーシフレーム 3 左右前輪 4 左右後輪 5 ゴムクローラ 12 エンジン 14 炭化炉 15 シャーシフレームの垂直板 16 シャーシフレームの水平板 18 前輪駆動用オイルモータ 21 水ジャケット槽 22 炉本体 23 サイクロン燃焼器 24 スクリューコンベア筒 25 スクリューコンベア 28 スクリューコンベアの取出し部 30 水ジャケット槽の頂壁 33 火格子 34 空気供給ノズル 35 投入口 38 炉本体の頂壁 39 煙道 40 隆起壁 41 煙道の出口 42 連通路 43 サイクロン燃焼器の入口 44 高温火炎ガス流供給管 45 燃焼バーナ 48 煙突の基部 51 煙突本体 52 油圧シリンダ 55 スクリューコンベアの取出し口 56 スクリュー駆動用オイルモータ 57 注水器 60 貯水槽

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャーシフレームに取り付けられた左
    右の前輪及び後輪間に張設されたゴムクローラと、上記
    シャーシフレームの前部にエンジンマウントを介して取
    り付けられたエンジンと、上記シャーシフレームに搭載
    された、水ジャケット槽、炉本体、サイクロン燃焼器、
    燃焼バーナ及びスクリューコンベアを有する炭化炉と、
    を備えた移動式炭化炉であって、 上記水ジャケット槽は、炉本体の全体、及び上記スクリ
    ューコンベアを内装するスクリューコンベア筒の取出し
    部を除く全てを、収納して冷却する構成であり、 上記炉本体は、その底部は上記スクリューコンベア筒に
    連通しており、頂壁には尾根状に膨出し後方に向かって
    上方に傾斜して成る煙道が形成されており、 上記煙道の出口はサイクロン燃焼器の入口に連通路を介
    して連通しており、該連通路には、高温火炎ガス流供給
    管の先端が開口しており、 上記燃焼バーナは上記高温火炎ガス流供給管の基端に配
    設され、上記高温火炎火炎ガス流を発生し、これを上記
    高温火炎ガス流供給管を通して上記連通路に噴出させ
    て、上記煙道の出口から排出される煙とともにサイクロ
    ン燃焼器内に渦巻き状に流入するように構成されてお
    り、 上記サイクロン燃焼器は、全体的に円錐状に形成され、
    その頂壁に煙突の基端部が取り付けられており、その底
    部はスクリューコンベア筒に連通しており、上記高温火
    炎ガス流で上記煙内の未燃物質をさらに燃焼させながら
    渦巻き状に下方に流動させ、ガスと細かい固形物を分離
    し、上記分離されたガスは上記煙突から排出させ、上記
    分離された細かい固形物はスクリューコンベア筒内に落
    下させるように構成しており、 上記スクリューコンベアの取出し部には注水器及び取出
    し口が配設されており、炭化炉本体及びサイクロン燃焼
    器から発生した燃焼炭化物が上記注水器によって注水さ
    れ消火されてから、取出し口から取り出されようにして
    成る構成であることを特徴とする移動式炭化炉。
  2. 【請求項2】 上記左右の前輪は、夫々オイルモータに
    より独立して駆動されることを特徴とする請求項1記載
    の移動式炭化炉。
  3. 【請求項3】 上記路本体には、その内部に火格子が配
    設され、該火格子の下方における周壁には、空気を供給
    する複数の空気供給ノズルが周方向に間隔をおいて配設
    されていることを特徴とする請求項1又は2記載の移動
    式炭化炉。
  4. 【請求項4】 上記シャーシフレームには載置板上に、
    左前輪駆動用オイルポンプ、右前輪駆動用オイルポンプ
    及び炭化炉作動用オイルポンプが、直列に配設されてお
    り、 上記炭化炉作動用オイルポンプは、上記燃焼バーナ及び
    空気供給ノズルに空気を供給するブロア、スクリューコ
    ンベアを駆動するオイルモータ及び注水器に水を供給す
    る水ポンプ用オイルモータに切換弁を介して給油するこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の移動式炭化
    炉。
  5. 【請求項5】 上記煙突は、その基端部がサイクロン燃
    焼器に取り付けられており、煙突本体は、上記基端部に
    ヒンジで枢着されているとともに上記水ジャケット槽の
    頂壁上と上記煙突本体の間に取り付けられた油圧シリン
    ダにより起伏自在であることを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載の移動式炭化炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105032042A (zh) * 2015-08-03 2015-11-11 沭阳嘉盛再生资源有限公司 全自动废气、废水、废渣处理系统
CN105032042B (zh) * 2015-08-03 2017-01-25 沭阳嘉盛再生资源有限公司 全自动废气、废水、废渣处理系统

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