JP2001205513A - 筒状体の開先加工装置及びその方法 - Google Patents

筒状体の開先加工装置及びその方法

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JP2001205513A
JP2001205513A JP2000018861A JP2000018861A JP2001205513A JP 2001205513 A JP2001205513 A JP 2001205513A JP 2000018861 A JP2000018861 A JP 2000018861A JP 2000018861 A JP2000018861 A JP 2000018861A JP 2001205513 A JP2001205513 A JP 2001205513A
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Kenji Jitsuhara
憲二 實原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒状体の周面に沿って移送させながらその加
工を行う加工装置を、所定の加工位置に確実に案内さ
せ、加工精度を向上させる。 【解決手段】 筒状体の内部に固定する支持体と、該支
持体に角度調節可能に設けられたガイド部材と、該ガイ
ド部材に連結する切削装置と、該切削装置を回動可能に
連結し筒状体の端面に沿って移送する案内装置とによっ
て構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管などの筒状体
に開先加工を施すための装置及び開先加工方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ガス管や各種プラントなどの配管におい
ては、鋼管を順次溶接して連結する。鋼管の連結部分の
溶接を行なう場合、これに先立って母材の溶接すべき面
を削り取るいわゆる開先加工を施す必要がある。この開
先に溶着金属を埋め込ませることにより、接触面積を大
きくして溶接部分の強度を高くするためであり、特にガ
ス管の場合には極めて高い精度の開先加工が要求され
る。開先加工は、通常フライスや旋盤などによる切削加
工の他、グラインダなど研削加工によって行われてい
る。
【0003】また、本発明者が先に開発したものとし
て、筒状体の端部に沿って移送させながら加工する装置
がある。これは、特開平7−51933号公報に開示さ
れているように、回転駆動用モータで回転駆動される移
送ドラムと、バネで該移送ドラム方向に付勢され該移送
ドラムとの間で被加工物を挟み付ける押圧体と、切削装
置とによって構成したものである。この端面加工装置に
よれば、被加工物の端面形状が真円でなければならない
旋盤等による加工に比し、移送ドラムで装置本体を被加
工物に沿って移送しながら加工するため、端面形状を問
わず加工精度を極めて高くできる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鋼管などの筒状体の端
面加工においては、その端面を該筒状体の中心軸に対し
て直角以外の角度(以下「斜め端面」という)にしなけ
ればならないことが比較的多くなる。つまり、一の筒状
体と他の筒状体を所定の角度(180°以外のくの字
状)に接合することが多いためである。斜め端面におけ
る開先加工は、端面に対して所定の開先角度を取る必要
があるものの、上述した端面加工装置では筒状体の軸方
向に対する開先角度にしか加工できず、斜め端面には使
用できない問題があった。このため、従来ではグライン
ダなど手作業で開先加工しているのが現状であり、精度
が低くしかもかなりの手間を要していた。特に、鋼管の
埋設作業では現場合わせの場合がほとんどであり、接続
箇所毎にその接合面を所定の角度に切断して開先加工を
施さなければならず、劣悪な作業環境下でかなりの労力
を費やさなければならなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は上記問
題に鑑みさらに鋭意研究の結果、本発明を成し得たもの
であり、その特徴とするところは、物の発明にあって
は、筒状体の周面に沿って移送させながら端面に開先加
工を施す装置において、該筒状体の内部に固定する支持
体と、該支持体に対し角度調節可能に設けられたガイド
部材と、該ガイド部材に連結する切削装置と、該切削装
置を回動可能に連結するものであり少なくとも3つの可
回動に支持したローラで該筒状体の端部部分を挟持する
構造の案内装置とによって構成したこと。
【0006】或いは、筒状体の周面に沿って移送させな
がら端面に開先加工を施す装置において、該筒状体の内
部に固定する支持体と、該支持体に対し角度調節可能に
設けられたガイド部材と、該ガイド部材に連結するガス
切断装置と、該ガス切断装置と取り替えて該ガイド部材
に連結する切削装置と、該切削装置を回動可能に連結す
るものであり少なくとも3つの可回動に支持したローラ
で該筒状体の端部部分を挟持する構造の案内装置とによ
って構成したことにある。
【0007】方法の発明にあっては、筒状体の周面に沿
って加工装置を移送させながらその端面に開先加工を施
す方法において、該筒状体の内部に支持体を固定して、
該支持体に角度調節可能に設けられたガイド部材にガス
切断装置を連結し、該ガス切断装置で該筒状体の内周面
側からガス切断した後、該ガス切断装置を取り外し、少
なくとも3つの可回動に支持したローラで該筒状体の端
部部分を挟持する構造の案内装置を装着して、切削装置
を該案内装置に回動可能に連結すると共に該ガイド部材
に連結し、該切削装置を端面に沿って移送させながらガ
ス切断された該筒状体の端面を開先加工すること。
【0008】或いは、筒状体の周面に沿って加工装置を
移送させながらその端面に開先加工を施す方法におい
て、該筒状体の内部に支持体を固定して、該支持体に角
度調節可能に設けられたガイド部材にガス切断装置を連
結し、該ガス切断装置で該筒状体の内周面側からガス切
断した後、該ガス切断装置を取り外し、切削装置を回動
可能に支持したもので少なくとも3つの可回動に支持し
たローラで該筒状体の端部部分を挟持する構造の案内装
置を装着して、該切削装置と該ガイド部材を連結し、該
切削装置を端面に沿って移送させながらガス切断された
該筒状体の端面を開先加工することにある。
【0009】ここで、本明細書中でいう「筒状体」と
は、金属製の円筒状部材であってその端面に切削やガス
切断によって開先加工を施すための被加工部材をいう。
この場合の加工には、直接切削やガス切断して開先加工
する他、ガスやカッタなどで切断してから切削で開先加
工する場合がある。本発明装置や本発明方法が利用でき
る筒状体は、φ100mm以上の内径を有する円筒状のも
のであればよい。開先加工する端面の角度は、筒状体の
中心軸に対して直角の他、所定の角度に傾けた場合があ
る。また、鋼管には内周面や外周面の軸方向に突出した
シームが存在するものがある。このシームによって案内
装置の移送に支障が生じる場合は、シームをグラインダ
ー等で削ったり、シームの厚みをカバーする厚みの鉄板
等を該シームを挟み付けるように設け、該シームによる
段差の影響を少なくすればよい。
【0010】「支持体」とは、筒状体の内部に該筒状体
の中心軸に対して所定の角度になるように固定する部材
をいう。この支持体としては、筒状体の周方向だけでな
く軸方向にある程度の長さをもって固定させることで、
筒状体に対する取付角度が変化しないようにするのが好
ましい。この場合の所定の角度とは、通常、支持体全体
の中心軸や該支持体の一の部材の中心軸が、筒状体の中
心軸と合致若しくは平行になるようにする場合である。
勿論、これ以外の予め設定した角度としてもよい。この
ように筒状体に固定させた支持体に、切削装置などの加
工装置を取り付けるガイド部材を設けることにより、加
工装置による加工面を設定通りの角度に加工ことが可能
となる。例えば、筒状体の中心軸と合致若しくは平行と
なるように支持体及びガイド部材を取り付ければ、筒状
体の中心軸に対して直角の加工面が得られる。直角以外
の場合には、支持体をその角度に設けてもよいが、支持
体にガイド部材を首振り可能に取り付け、該ガイド部材
の角度調節によって任意の角度に設定するのが一般的で
ある。
【0011】支持体の構造としては、例えば支持体の軸
方向にネジ部材を設け、これを回転させることによりこ
れに螺合した伸縮アームなどを上下動させることで被加
工物の内周面に突っ張らせるようにする。この他、リン
ク機構や油空圧のシリンダ等を利用して固定させる構造
のものでもよい。また、種々の内径の異なる筒状体に装
着させた場合でも、これに設けたガイド部材が筒状体の
中心位置など所定の位置に位置する構造のものが好まし
い。このような方法としては、筒状体に接当する部分が
夫々均等に突出する構造としたり、筒状体に接当する部
分に所定の厚みのスペーサ等を設けることによって行な
う。
【0012】「ガイド部材」とは、筒状体の内周面に固
定した支持体に、角度調節可能に取り付けられるもの
で、これに加工装置を取り付け該加工装置を所定の加工
位置に案内させるための部材をいう。このガイド部材と
しては、例えば円板、リング、アーム状などである。ガ
イド部材は、これ自体可回転若しくは可回動に支持体に
支持したり、モータなどで回転駆動させる。また、円板
やリングなどの場合には固定してもよく、要はこれに取
り付けた加工装置を筒状体の周方向に案内させる機能が
あればよい。ガイド部材と加工装置との連結は、加工装
置の一部をガイド部材に接当、固定などによって係合さ
せる他、別体の連結部材を利用して連結させるようにし
てもよい。ガイド部材に連結した加工装置を取り替えて
他の加工を行わせると、加工位置が異なる場合がある。
この場合には、ガイド部材と加工装置との連結位置や、
加工装置のトーチや切削刃などの加工具の位置調整で調
整させるようにする。ガイド部材を可回転に設けた場合
や回転駆動させる場合には、通常ガイド部材の一部に加
工装置に連結させる連結部を設ける。また、ガイド部材
が円板やリングなどのように固定される場合には、連結
具としてガイド部材に転動させるローラなどを利用す
る。
【0013】支持体にガイド部材を角度調節可能に設け
るには、例えばガイド部材と支持体とをピンで軸支した
り、一方に球面状の凹部、他方に球面状の凸部を設けて
組み合わせる場合などである。また、ガイド部材の加工
装置に連結する部分を伸縮可能にし、バネなどの弾性体
で放射方向に付勢させて加工位置に追従させるようにす
る。このようにすれば、斜め端面のときの端面が楕円形
の場合や、ガイド部材の中心軸が円筒体の中心軸から離
反している場合など、これをカバーして案内部材として
正確に機能させることができる。また、円筒体自体が真
円でない場合にも極めて有効となる。
【0014】本発明に係る開先加工装置による開先の加
工は、切削装置と案内装置による切削加工、ガス切断装
置による切断加工、そしてこれら組み合わせたガス切断
後の切削加工がある。この場合のガス切断においては、
ガス切断装置で筒状体を斜め端面に切断すると、切断位
置がズレる他、筒状体の内周面に接当させるローラ等を
焼損させる問題が生じることがある。特に、ガス切断装
置で開先をとるように切断させるとこの問題が大きくな
る。このため、該ローラ等の筒状体に対する接当角度が
変化することに対して、トーチを平行移動させる構造に
するのが好ましい。例えば、ローラ等とは別体に筒状体
の内周面に接当させる作動部材を設け、ローラ等が筒状
体との接当角度が変化することによって、該作動部材の
上下動の動きをトーチの平行移動に変換する構造であ
る。この変換機構としては、例えばカム、斜面板、レバ
ーなどの機構を利用する。
【0015】「案内装置」とは、鋼管など被加工物であ
る筒状体の端部部分に沿って移送するものであって、切
削装置を該筒状体の開先加工位置に位置させるための装
置をいう。この案内装置としては、例えば前述した特開
平7−51933号公報に開示した端面加工装置から切
削装置と回転駆動用のモータを除いた構造である。要
は、少なくとも3つの可回動に支持したローラで筒状体
の端部に挟持させ、筒状体の周囲に沿って移動する構造
のものであればよい。案内装置には、切削装置を可回動
に連結させる連結部を設ける。切削装置を案内装置に対
して可回動に連結させることにより、斜め端面の筒状体
における開先角度を一定に連結させることが可能とな
る。
【0016】また、斜め端面の筒状体に案内装置を移送
させる場合、筒状体の端部を挟持するローラの回転軸と
該筒状体の軸にズレが生じるため、該ローラに対し該筒
状体の軸と平行になるような力が働き、該案内装置の走
行が不安定になる問題が考えられる。この問題は、筒状
体の径がφ500mm程度の大きさであればさほど問題に
はならないが、径が小さくなるに従って影響が大きくな
る。しかし、本発明においては、案内装置に回転駆動装
置を設けていないことから、各ローラの軸方向の長さを
短くできることや、ローラを支持するメインフレームに
対し該ローラを遊動可能に支持させるなどの方法によっ
て対処することができる。
【0017】案内装置と切削装置の連結位置は、筒状体
の端面部分を通る軸線上に設ける。この場合における筒
状体の端面部分とは、開先のない状態における筒状体の
端面部分であって、筒状体を真っ直ぐに(斜め端面も含
む)切断したときの端面である。ガス切断などで開先を
とって切断した場合は、開先部分を埋めた仮想の端面を
いう。この端面を通り、筒状体の中心軸に直交する軸に
平行な軸線上に連結部を設けたり、回動可能に取り付け
るようにする。例えば、筒状体の肉厚全てに開先を施す
場合にはその最先端位置、筒状体の肉厚の一部を残して
開先を施す場合には肉厚を残した部分と開先加工した部
分の交点の軸線上に連結位置を設ける。連結位置をこの
位置に設けることで、斜め端面の筒状体に開先加工を施
す場合における案内装置と切削装置の連結角度の連続的
な変化に対して、正確な開先角度に加工することが可能
となる。ただ、実質的に連結位置は、上述した端面部分
のいずれかの軸線上に設けておいて、開先角度の調整や
筒状体の肉厚を残すか残さないかの調整を行なうように
する。これらの調整は、例えば切削装置と案内装置との
取り付け位置の調整や、切削装置の刃物台を回動可能且
つスライド可能に設け、該刃物台の切削刃が連結軸と直
交する方向に移動させて行なう。
【0018】本発明に係る開先加工装置における切削装
置と案内装置の連結は、回動可能に連結しなければなら
ないため、切削部分の剛性の低下による切削不良の問題
が生じやすく、切削刃のできるだけ近い部分を案内装置
で支持させるようにするのが好ましい。例えば、切削刃
を可回転に支持するホルダーの両側(筒状体の周方向)
を支持する挟持部を案内装置に設けるようにする。ま
た、筒状体の軸方向の支持については、斜め端面のとき
には切削装置と案内装置との連結角度が変化することか
ら、これらの連結軸上の近傍に、連結角度の変化に対応
できるように突き合わせ部分を双方に設けるのが好まし
い。例えば、受部と突合部を案内装置と切削装置に設
け、少なくとも一方を凸面に形成することで連結角度の
変化に対応させる。この他、案内装置と切削装置との間
を弾性体で付勢させるようにしてもよい。
【0019】切削装置の筒状体の開先加工位置への保持
は、案内装置の他、ガイド部材やこれに連結する切削装
置に、筒状体の端面に接当させるローラなどを設けて切
削刃を所定の加工位置に保持させるようにする。筒状体
の端面が中心軸に対して直角の場合は、案内装置側にロ
ーラ等を設けても問題ないが、斜め端面の場合はガイド
部材や切削装置などガイド部材と同様に回動する部分
に、筒状体の端面に接当させるローラ等を設けて該端面
に対する切削刃の位置を保持させるようにするのが好ま
しい。
【0020】本発明に係る開先加工方法としては、先ず
筒状体をガス切断装置で所定の角度に切断する。そし
て、ガス切断装置を取り外して案内装置を筒状体に装着
する。そして、切削装置を該案内装置に回動可能に連結
すると共にガイド部材に連結して所定の開先角度に切削
する。このように、ガス切断時に使用した支持体とガイ
ド部材をそのままにして、ガイド部材に切削装置を連結
して切削するため、加工精度が著しく向上することにな
る。また、本発明の他の方法として、切削装置を回動可
能に支持した案内装置を用いてもよく、この場合には、
ガス切断後ガス切断装置を取り外し、案内装置を筒状体
に装着して、切削装置とガイド部材を連結させればよ
い。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す発明の
実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0022】図1(a)(b)(c)は、本発明に係る
筒状体の開先加工方法の実施の形態の一例を示すもので
ある。先ず、同図(a)のように筒状体である鋼管Pの
内周面の軸方向と周方向に支持体2を接当固定する。該
支持体2には、ピン26を軸として角度調節可能に支持
されたガイド部材3を設けており、該ガイド部材3にガ
ス切断装置4を装着する。ガイド部材3の角度調節よっ
て鋼管Pの端面を所定の角度に加工する。本例では図の
垂直方向に3°傾けた加工例を示す。また、鋼管Pは外
径φ750でt18であり、支持体2のネジ部材21の
中心軸と鋼管Pの中心軸をほぼ合致させている。ガイド
部材3はモータM1によって回動駆動されるリング状部
材31に、加工装置を連結するための取付部材32を伸
縮可能に設けた構造であり、加工装置を鋼管Pの内周面
に追従させるため、取付部材32を外方に押圧させるた
めのバネ33を設けている。加工装置としてのガス切断
装置4は、鋼管Pの内周面に転動させるためのローラ4
1を備え、モータM1によって鋼管Pの内周面を一周さ
せて切断する。
【0023】あまり精度が要求されない場合は、このよ
うにして行うガス切断装置4による開先加工だけでもよ
いが、通常は次のようにガス切断面を切削して仕上げ加
工を施す。これは、同図(b)のようにガイド部材3か
らガス切断装置4を取り外し、案内装置5を鋼管Pに装
着する。案内装置5は、可回転に支持した3つのローラ
で鋼管Pの端部部分を挟持する構造のものであり、モー
タM1によって該鋼管Pの端面に沿って周回する。本例
の案内装置5では、一つの内接ローラ51と二つの外接
ローラ52で鋼管Pを挟持させている。また、案内装置
5のメインフレーム53の両側部には、切削装置6を回
動可能に支持するための連結部57を設けている。連結
部57は、切削装置6のエンドミル61が開先加工した
ときの鋼管Pの最も先端に接する位置の軸線上に設けて
いる。
【0024】そして、同図(c)のように切削装置6を
該案内装置5の連結部57に回動可能に連結させると共
に、該ガイド部材3の取付部材32に連結して、本発明
に係る開先加工装置1が形成される。この状態で、該切
削装置6のエンドミル61を作動させ、モータM1を起
動させて、ガス切断された鋼管Pの端面部分を切削して
開先加工が完了する。また、本例ではモータM1でガイ
ド部材3を回転させて、切削装置6及び案内装置5を鋼
管Pの周方向に駆動させていることから、各装置や部材
を保護するために、モータM1とガイド部材3の間にク
ラッチ34を設けている。
【0025】筒状体の斜め端面に開先加工を施す場合
は、切削装置6と案内装置5との連結角度は、筒状体の
鋭角側と鈍角側とでは図2のようになり、連結軸を点A
にすることで開先角度が一定になるようにしている。本
発明に係る開先加工装置1は、筒状体である鋼管Pの内
周面に固定する支持体2、該支持体2に角度調節可能に
設けたガイド部材3、該ガイド部材に連結する切削装置
6、該切削装置6を回動可能に連結し鋼管Pの端面に沿
って移送する案内装置5とによって構成したものであ
り、これによって極めて高精度の開先加工を行なうこと
が可能となる。開先角度や開先加工する部分における鋼
管Pの肉厚を残すか残さないかの調整は、通常、切削装
置6のエンドミル61を角度調節可能及びスライド可能
に支持することによって行うが、勿論、これらの調整を
行うことなく、所定の切込深さや開先角度で切削するよ
うに固定した構造にしてもよい。
【0026】ガス切断装置4としては、図3に示すよう
にトーチ42をスライド可能に支持し、作動部材43で
該トーチ42を移動させるさせるようにすれば、図のよ
うな斜め端面に切断する場合でも、切断位置がズレるこ
となく所定の切断位置に矯正させることができる。これ
は、同図(a)のようにガス切断装置4が作動部材43
を押し上げるように傾いたとき、ローラ41に対して切
断位置が近づくため、トーチ42をローラ41から離れ
る方向に移動させる。また、この位置からは同図(b)
のように逆に傾いていけば、切断位置がローラ41から
徐々に離れることとなり、トーチ42をローラ41に近
づける方向に移動させることによって、ローラ41に対
する切断位置を一定にさせることができる。
【0027】図4(a)は、案内装置5の実施の形態の
一例を示すもので、メインフレーム53に内接ローラ5
1と、該内接ローラ51方向に押圧付勢して設けた2つ
の外接ローラ52とによって構成したものである。この
案内装置5には、鋼管Pの端面に沿って周回させると
き、特に鋼管Pの上端部と下端部における上昇と下降が
切り替わる時点での移送の安定化を図るために、メイン
フレーム53の側部に安定ローラ54を設けている。同
図(b)は、案内装置5の実施の形態の他の例を示すも
ので、図1に示したものと同様の構造であり、メインフ
レーム53の一端側の軸59に可回転に支持した押圧用
フレーム60に外接ローラ52を設けている。メインフ
レーム53と押圧用フレーム60を軸59の反対側部分
でバネで押圧付勢させて、外接ローラ52を内接ローラ
51側に押圧させる構造である。
【0028】図5(a)は、案内装置5の実施の形態の
さらに他の例を示すもので、切削装置6の挟持部56を
設けたものである。切削装置6は、案内装置5のメイン
フレーム53に設けた連結部57に回動可能に支持され
るが、これだけでは切削時における剛性が低く、加工精
度が著しく低下する問題が生じる。このため、切削装置
6のエンドミル61を可回転に支持するホルダー62を
支持する挟持部56を設けることにより、切削時におけ
る剛性を高めている。本例では、挟持部56の一方をバ
ネ63で押圧して挟み付ける構造としている。斜め端面
に加工する場合には、案内装置5に対し切削装置6の連
結角度が変化するため、挟持部56のホルダー62に接
当させる部分にローラ64を設けて回動しやすくしてい
る。ローラ64に代えて滑りやすい材料を設けたり、摩
擦抵抗を低くする構造としてもよい。尚、本図は図示し
やすくするため、エンドミル61を駆動するモータや駆
動ベルトなどの駆動部を省略している。
【0029】また、本例では切削装置6に突合部65、
案内装置5のメインフレーム53に受部58を設け、こ
れらを突き合わせて接当させることにより、鋼管Pの軸
方向に対する剛性を高めている。受部58は、同図
(b)のように蒲鉾型の凸面に形成することによって、
連結部57を軸とする点Aを中心に回動しても、突合部
65との部58の突き合わせ状態を保持させることがで
きる。尚、開先角度を調節した場合など、切削刃を適正
な位置に調整したとき突合部65が受部58に対し上下
方向にズレることがあるため、該突合部65の位置を調
整できるようにしておくのが好ましい。また、本図では
エンドミル61とこれを駆動するモータを設けた刃物台
66を、切削装置6に角度調節可能に支持し、ノブ67
を回して矢印方向にスライドさせる構造を示している。
【0030】エンドミル61を所定の切削位置に保持さ
せるため、前述した実施の形態では、鋼管Pの端面に接
当させる支持ローラ68をメインフレーム53に設けて
いるが、図6(a)(b)のように該支持ローラ68を
切削装置6に設けてもよい。このように、切削装置6側
に支持ローラ68を設ければ、鋼管Pの端面が斜めの場
合でもエンドミル61の切り込み量を一定にして切削さ
せることが可能となる。支持ローラ68を設ける位置
は、図の実線のようにエンドミル61近傍の位置が好ま
しいが、鎖線の位置でもよい。
【0031】図7は支持体2の実施の形態の一例を示す
もので、2つの支持板22の間に右ネジと左ネジを刻設
したネジ部材21を可回転に設け、ネジ部材21を回転
させることにより、各ネジ部に螺合させた作動部23を
ネジ部材21の軸方向に夫々反対方向に移動させるよう
にする。この作動部23と、支持板22に設けた伸縮ア
ーム24を連結し、該伸縮アーム24を上下動させて、
鋼管Pへの固定解除を行なう。各支持板22に設けた固
定アーム25を所定の長さにすることで、標準の鋼管P
の中心軸にネジ部材21の中心軸が合致するようにして
いる。内径が異なる他の鋼管Pに対応させる場合は、固
定アーム25と鋼管Pの内周面との間に所定の厚みのス
ペーサー等を介在させるようにすればよい。この他、固
定アーム25を伸縮させる構造としてもよい。
【0032】支持体2の中心軸を鋼管4の中心軸に合致
させる方法としては、前述したスペーサー等を利用する
他、図8(a)に示すように支持板22に均等に回動す
る支持脚71を設けることにより、各支持脚71を鋼管
Pの内周面に接当させて固定するようにしてもよい。こ
の方式に依れば、鋼管Pの中心軸に自動的に合致できる
だけでなく、支持脚71のストロークが大きくとれるた
め、径の異なる鋼管Pに対しても極めて容易に対応させ
ることができる。
【0033】各支持脚71を均等に回動させるための手
段としては、例えば同図(b)に示すように傘歯車の組
み合わせで可能となる。これは、作動側傘歯車72の内
部にネジ棒74を螺合させ、該作動側傘歯車72を駆動
側傘歯車73で回転させて該ネジ棒74を軸方向に移動
させて支持脚71を回動させる構造である。この場合、
作動側傘歯車72は回動可能に支持された歯車受75に
可回転に支持することによって、ネジ棒74の移動によ
る振れに対応させている。この歯車受75は、駆動側傘
歯車73を可回転に支持するベアリング76を設けた枠
体77に回動可能に設けられ、作動側傘歯車72と駆動
側傘歯車73の位置関係を保持した状態で回動する。従
って、このように配した複数の駆動側傘歯車73のシャ
フトをモータM4でチェーン駆動させることにより、各
支持脚71を均等に回動させることが可能となる。ま
た、支持脚71としては、周面にローレット加工を施し
たローラを設けるなど、鋼管Pの内周面に接当させる部
分に滑り止め機能を付加するのが好ましい。
【0034】図9は図1に示したガイド部材3の詳細を
示すもので、リング状部材31は内周面に刻設した内歯
車を、チェーン36で駆動される4つのギア35に噛合
させることによって回転駆動する構造である。勿論、リ
ング状部材31や円板などの板状部材を可回転に軸支
し、該リング状部材31本体等や支持軸を歯車、チェー
ン、ベルト駆動などの方法で、回転駆動させてもよい。
【0035】前述した各実施の形態では、切削装置6は
鋼管Pに装着した案内装置5に回動可能に連結させる構
造としているが、案内装置5に回動可能に連結した一体
的な構造としてもよい。従って、本発明に係る筒状体の
開先加工方法の実施の形態の他の例としては、図1
(b)に示す時点で案内装置5に設けられた切削装置6
をガイド部材3に連結して、切削による開先加工を行な
うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明に係る筒状体の開先
加工装置及びその方法によれば、筒状体の端面に極めて
高い精度で開先加工を施すことが可能となる。特に、斜
め端面に開先加工を施す場合においても、簡単確実に行
うことができる。また、切削による開先加工では、切削
部分の剛性を極めて高くすることができ、加工精度が著
しく高くなる。しかも、案内装置にモータなどの駆動手
段を設けていないため、構造が簡単となり、被加工物へ
の脱着や切削加工する場合の操作性が高くなるなど、極
めて有益な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)(c)は本発明に係る筒状体の開
先加工方法の実施の形態の一例を示す側面図である。ま
た、(c)は本発明に係る筒状体の開先加工装置の実施
の形態の一例を示す側面図である。
【図2】本発明に係る筒状体の開先加工装置の作動状態
を示す概略断面図である。
【図3】(a)(b)はガス切断装置の実施の形態の他
の例の作動状態を示す側面図である。
【図4】(a)は案内装置の実施の形態の他の例を示す
背面図、(b)は案内装置の実施の形態のさらに他の例
を示す平面図である。
【図5】案内装置と切削装置の実施の形態の夫々他の例
を示すもので、(a)は底面図、(b)は断面図であ
る。
【図6】案内装置と切削装置の実施の形態のさらに他の
例を示すもので、(a)は正面図、(b)は断面図であ
る。
【図7】支持体の実施の形態の他の例を示す斜視図であ
る。
【図8】(a)は支持体の実施の形態のさらに他の例を
示す概略背面図、(b)は(a)に示した支持体の作動
構造の実施の形態の一例を示す部分断面図である。
【図9】ガイド部材の実施の形態の一例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 筒状体の開先加工装置 2 支持体 3 ガイド部材 4 ガス切断装置 5 案内装置 6 切削装置 P 鋼管 M1モータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状体の周面に沿って移送させながら端
    面に開先加工を施す装置において、該筒状体の内部に固
    定する支持体と、該支持体に対し角度調節可能に設けら
    れたガイド部材と、該ガイド部材に連結する切削装置
    と、該切削装置を回動可能に連結するものであり少なく
    とも3つの可回動に支持したローラで該筒状体の端部部
    分を挟持する構造の案内装置とによって構成したことを
    特徴とする筒状体の開先加工装置。
  2. 【請求項2】 切削装置と案内装置との連結軸は、筒状
    体の端面部分を通る軸線上に設けたものである請求項1
    記載の筒状体の開先加工装置。
  3. 【請求項3】 案内装置は、切削装置の切削刃を可回転
    に支持するホルダーを筒状体の周方向に支持する挟持部
    を設けたものである請求項1記載の筒状体の開先加工装
    置。
  4. 【請求項4】 切削装置は、筒状体の端面に接当させる
    支持ローラを設けたものである請求項1記載の筒状体の
    開先加工装置。
  5. 【請求項5】 ガイド部材は、伸縮可能に形成され、弾
    性体によって伸長する方向に付勢支持した連結部材を備
    えたものである請求項1記載の筒状体の開先加工装置。
  6. 【請求項6】 筒状体の周面に沿って移送させながら端
    面に開先加工を施す装置において、該筒状体の内部に固
    定する支持体と、該支持体に対し角度調節可能に設けら
    れたガイド部材と、該ガイド部材に連結するガス切断装
    置と、該ガス切断装置と取り替えて該ガイド部材に連結
    する切削装置と、該切削装置を回動可能に連結するもの
    であり少なくとも3つの可回動に支持したローラで該筒
    状体の端部部分を挟持する構造の案内装置とによって構
    成したことを特徴とする筒状体の開先加工装置。
  7. 【請求項7】 筒状体の周面に沿って加工装置を移送さ
    せながらその端面に開先加工を施す方法において、該筒
    状体の内部に支持体を固定して、該支持体に角度調節可
    能に設けられたガイド部材にガス切断装置を連結し、該
    ガス切断装置で該筒状体の内周面側からガス切断した
    後、該ガス切断装置を取り外し、少なくとも3つの可回
    動に支持したローラで該筒状体の端部部分を挟持する構
    造の案内装置を装着して、切削装置を該案内装置に回動
    可能に連結すると共に該ガイド部材に連結し、該切削装
    置を端面に沿って移送させながらガス切断された該筒状
    体の端面を開先加工することを特徴とする筒状体の開先
    加工方法。
  8. 【請求項8】 筒状体の周面に沿って加工装置を移送さ
    せながらその端面に開先加工を施す方法において、該筒
    状体の内部に支持体を固定して、該支持体に角度調節可
    能に設けられたガイド部材にガス切断装置を連結し、該
    ガス切断装置で該筒状体の内周面側からガス切断した
    後、該ガス切断装置を取り外し、切削装置を回動可能に
    支持したもので少なくとも3つの可回動に支持したロー
    ラで該筒状体の端部部分を挟持する構造の案内装置を装
    着して、該切削装置と該ガイド部材を連結し、該切削装
    置を端面に沿って移送させながらガス切断された該筒状
    体の端面を開先加工することを特徴とする筒状体の開先
    加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102465991B1 (ko) * 2022-03-24 2022-11-10 주식회사 디.에스.케이 실린더 라이너 마모단차 가공기

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