JP2001205039A - 放電型排ガス処理装置 - Google Patents
放電型排ガス処理装置Info
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- JP2001205039A JP2001205039A JP2000018749A JP2000018749A JP2001205039A JP 2001205039 A JP2001205039 A JP 2001205039A JP 2000018749 A JP2000018749 A JP 2000018749A JP 2000018749 A JP2000018749 A JP 2000018749A JP 2001205039 A JP2001205039 A JP 2001205039A
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D53/00—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
- B01D53/32—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by electrical effects other than those provided for in group B01D61/00
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01N—GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
- F01N3/00—Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust
- F01N3/08—Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous
- F01N3/0892—Electric or magnetic treatment, e.g. dissociation of noxious components
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プラズマ密度を均一化して、十分な排ガスの
浄化能力を発揮できる放電型排ガス処理装置を提供す
る。 【解決手段】 放電極7と接地極8との間に誘電体5を
配設し、この誘電体5に多数の独立した空隙6を形成
し、高電圧発生器により両極7,8間に電圧を印加して
コロナ放電場を発生させて、各空隙6内を流通するエン
ジンの排ガスを浄化する。各空隙6を独立させることで
放電極7と接地極8とを確実に区画して、コロナ放電に
よるプラズマを両極7,8間で直接生起させることなく
個々の空隙6内で生起させ、その放電距離を短縮化する
ことで均一なプラズマ密度を実現する。
浄化能力を発揮できる放電型排ガス処理装置を提供す
る。 【解決手段】 放電極7と接地極8との間に誘電体5を
配設し、この誘電体5に多数の独立した空隙6を形成
し、高電圧発生器により両極7,8間に電圧を印加して
コロナ放電場を発生させて、各空隙6内を流通するエン
ジンの排ガスを浄化する。各空隙6を独立させることで
放電極7と接地極8とを確実に区画して、コロナ放電に
よるプラズマを両極7,8間で直接生起させることなく
個々の空隙6内で生起させ、その放電距離を短縮化する
ことで均一なプラズマ密度を実現する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電極と接地極と
の間に電圧を印加してコロナ放電場を形成し、両極間に
エンジン等の燃焼装置から排出される琲ガスを流通させ
て浄化する放電型排ガス処理装置に関するものである。
の間に電圧を印加してコロナ放電場を形成し、両極間に
エンジン等の燃焼装置から排出される琲ガスを流通させ
て浄化する放電型排ガス処理装置に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】この種の放電型排ガス処理装置と
して、例えば特開平5−59934号公報に記載のもの
を挙げることができる。この放電型排ガス処理装置は、
線状の放電極を中心として接地極を円筒状に配置してコ
ロナ放電管を構成し、そのコロナ放電管をエンジンの排
気通路に配置している。エンジンの運転時において、エ
ンジンからの排ガスは円筒状の接地極の内部を流通し、
その際に高電圧発生器により両極間に所定の電圧を印加
して、その結果形成されたコロナ放電場により排ガスを
浄化している。そして、この放電型排ガス処理装置で
は、両極間に粒状若しくはペレット状の多数の誘電体を
充填することにより、隣接する誘電体間の近距離で放電
させて電界の均一化を図っている。
して、例えば特開平5−59934号公報に記載のもの
を挙げることができる。この放電型排ガス処理装置は、
線状の放電極を中心として接地極を円筒状に配置してコ
ロナ放電管を構成し、そのコロナ放電管をエンジンの排
気通路に配置している。エンジンの運転時において、エ
ンジンからの排ガスは円筒状の接地極の内部を流通し、
その際に高電圧発生器により両極間に所定の電圧を印加
して、その結果形成されたコロナ放電場により排ガスを
浄化している。そして、この放電型排ガス処理装置で
は、両極間に粒状若しくはペレット状の多数の誘電体を
充填することにより、隣接する誘電体間の近距離で放電
させて電界の均一化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した公報に記載の
放電型排ガス処理装置では、誘電体として粒状若しくは
ペレット状のものを用いていることから、放電極と接地
極とは各誘電体の僅かな間隙を介して相互に連通してい
る。従って、コロナ放電によるプラズマは各誘電体の間
を縫って主に両極間に生起されてしまい、各誘電体の間
ではほとんど生起されないことから電界が十分に均一化
されず、例えば外周側の接地極付近のようにプラズマ密
度が低い領域では、排ガスが未浄化のまますり抜けて大
気中に排出されてしまう可能性があった。
放電型排ガス処理装置では、誘電体として粒状若しくは
ペレット状のものを用いていることから、放電極と接地
極とは各誘電体の僅かな間隙を介して相互に連通してい
る。従って、コロナ放電によるプラズマは各誘電体の間
を縫って主に両極間に生起されてしまい、各誘電体の間
ではほとんど生起されないことから電界が十分に均一化
されず、例えば外周側の接地極付近のようにプラズマ密
度が低い領域では、排ガスが未浄化のまますり抜けて大
気中に排出されてしまう可能性があった。
【0004】本発明の目的は、プラズマ密度を均一化し
て、十分な排ガスの浄化能力を発揮することができる放
電型排ガス処理装置を提供することにある。
て、十分な排ガスの浄化能力を発揮することができる放
電型排ガス処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、燃焼装置の排気通路上に配設
された放電極と接地極との間に電圧を印加し、形成され
たコロナ放電場により放電極と接地極との間を流通する
排ガスを浄化する放電型排ガス浄化装置において、放電
極と接地極との間に誘電体を配設し、誘電体に複数の独
立した空隙を形成して内部に燃焼装置の排ガスを流通さ
せるようにした。
め、請求項1の発明では、燃焼装置の排気通路上に配設
された放電極と接地極との間に電圧を印加し、形成され
たコロナ放電場により放電極と接地極との間を流通する
排ガスを浄化する放電型排ガス浄化装置において、放電
極と接地極との間に誘電体を配設し、誘電体に複数の独
立した空隙を形成して内部に燃焼装置の排ガスを流通さ
せるようにした。
【0006】そして、このように誘電体の各空隙が独立
して形成されていることから、放電極と接地極が確実に
区画されて、コロナ放電によるプラズマは、放電極と接
地極との間で直接生起されることなく各空隙内で個々に
生起され、その放電距離が短くなって両極間において均
一なプラズマ密度が実現される。又、請求項2の発明で
は、放電極及び接地極を相互に所定間隔をおいて配置
し、誘電体に両極間の方向に複数の空隙を列設して各空
隙内に排ガスを流通させるようにし、放電極及び接地極
間の放電に要する印加電圧V、分解に必要な空隙層に作
用する電界Ea、空隙層の誘電率εa、誘電体層の誘電率
εs、両極間方向の空隙層の総厚さDa、両極間方向の誘
電体層の総厚さDs、及び温度及び圧力と相関する相対
ガス密度Rの関係を、 V≧Ea×(Ds×εa/εs+Da)×R を満足するように設定した。
して形成されていることから、放電極と接地極が確実に
区画されて、コロナ放電によるプラズマは、放電極と接
地極との間で直接生起されることなく各空隙内で個々に
生起され、その放電距離が短くなって両極間において均
一なプラズマ密度が実現される。又、請求項2の発明で
は、放電極及び接地極を相互に所定間隔をおいて配置
し、誘電体に両極間の方向に複数の空隙を列設して各空
隙内に排ガスを流通させるようにし、放電極及び接地極
間の放電に要する印加電圧V、分解に必要な空隙層に作
用する電界Ea、空隙層の誘電率εa、誘電体層の誘電率
εs、両極間方向の空隙層の総厚さDa、両極間方向の誘
電体層の総厚さDs、及び温度及び圧力と相関する相対
ガス密度Rの関係を、 V≧Ea×(Ds×εa/εs+Da)×R を満足するように設定した。
【0007】従って、上式を満たすように空隙層や誘電
体層の総厚さDa,Ds、両極間の印加電圧V等を設定す
れば、これらの各値を理想的な関係に保つことが可能と
なる。更に、請求項3の発明では、放電極及び接地極
を、線状に形成されたいずれか一方を中心として他方を
円筒状に配置し、誘電体を複数の円筒状に形成して中心
側の極を中心として同心円状に配設して、各誘電体間に
形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通させるように
し、放電極及び接地極間の放電に要する印加電圧V、分
解に必要な空隙層に作用する電界Ea、両極間の空隙層
及び誘電体層の数をN,Kとしたときのn=1〜N,k
=1〜Kまでの総和Σ、n層目の空隙層の誘電率εan、
k層目の誘電体層の誘電率εsk、m層目の空隙層の誘電
率εam、n層目の空隙層の内周側半径ra1n、n層目の
空隙層の外周側半径をra2n、k層目の誘電体層の内周
側半径rs1k、k層目の誘電体層の外周側半径rs2k、m
層目の空隙層の内周側半径ra1m、m層目の空隙層の外
周側半径ra2m、及び温度及び圧力と相関する相対ガス
密度Rの関係を、各(m)層の空隙層に対して、 V≧Ea×{εam×(ra2m−ra1m)/ln(ra2m/ra
1m)}×R×Σ{ln(ra2n/ra1n)/εan+ln(r
s2k/rs1k)/εsk} を満足するように設定した。
体層の総厚さDa,Ds、両極間の印加電圧V等を設定す
れば、これらの各値を理想的な関係に保つことが可能と
なる。更に、請求項3の発明では、放電極及び接地極
を、線状に形成されたいずれか一方を中心として他方を
円筒状に配置し、誘電体を複数の円筒状に形成して中心
側の極を中心として同心円状に配設して、各誘電体間に
形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通させるように
し、放電極及び接地極間の放電に要する印加電圧V、分
解に必要な空隙層に作用する電界Ea、両極間の空隙層
及び誘電体層の数をN,Kとしたときのn=1〜N,k
=1〜Kまでの総和Σ、n層目の空隙層の誘電率εan、
k層目の誘電体層の誘電率εsk、m層目の空隙層の誘電
率εam、n層目の空隙層の内周側半径ra1n、n層目の
空隙層の外周側半径をra2n、k層目の誘電体層の内周
側半径rs1k、k層目の誘電体層の外周側半径rs2k、m
層目の空隙層の内周側半径ra1m、m層目の空隙層の外
周側半径ra2m、及び温度及び圧力と相関する相対ガス
密度Rの関係を、各(m)層の空隙層に対して、 V≧Ea×{εam×(ra2m−ra1m)/ln(ra2m/ra
1m)}×R×Σ{ln(ra2n/ra1n)/εan+ln(r
s2k/rs1k)/εsk} を満足するように設定した。
【0008】従って、上式を満たすように空隙層及び誘
電体層の半径ra1n,ra2n,rs1k,rs2kや両極間の印
加電圧V等を設定すれば、これらの各値を理想的な関係
に保つことが可能となる。一方、請求項4の発明では、
放電極及び接地極を、線状に形成されたいずれか一方を
中心として他方を円筒状に配置し、誘電体を複数の円筒
状に形成して中心側の極を中心として同心円状に配設し
て、各誘電体間に形成された円筒状の空隙内に排ガスを
流通させるようにし、外周側の空隙の誘電率に対して内
周側の空隙の誘電率を高めるように、空隙内に周方向の
一部を塞ぐ電界調整部を配設した。
電体層の半径ra1n,ra2n,rs1k,rs2kや両極間の印
加電圧V等を設定すれば、これらの各値を理想的な関係
に保つことが可能となる。一方、請求項4の発明では、
放電極及び接地極を、線状に形成されたいずれか一方を
中心として他方を円筒状に配置し、誘電体を複数の円筒
状に形成して中心側の極を中心として同心円状に配設し
て、各誘電体間に形成された円筒状の空隙内に排ガスを
流通させるようにし、外周側の空隙の誘電率に対して内
周側の空隙の誘電率を高めるように、空隙内に周方向の
一部を塞ぐ電界調整部を配設した。
【0009】従って、各空隙内に配設された電界調整部
により、外周側の空隙の誘電率に対して内周側の空隙の
誘電率が高められ、結果として内周側の空隙ほど静電容
量が増加して電界が低下する。ここで、一方の極を中心
として他方の極を円筒状に配置すると、その外周側ほど
静電容量が増加して電界が低下する傾向となるが、この
電極配置の構造上から生じる電界変化は、上記した電界
調整部による電界変化で相殺される。
により、外周側の空隙の誘電率に対して内周側の空隙の
誘電率が高められ、結果として内周側の空隙ほど静電容
量が増加して電界が低下する。ここで、一方の極を中心
として他方の極を円筒状に配置すると、その外周側ほど
静電容量が増加して電界が低下する傾向となるが、この
電極配置の構造上から生じる電界変化は、上記した電界
調整部による電界変化で相殺される。
【0010】この請求項4の発明は好適には、外周側の
空隙より内周側の空隙で電界調整部をより広範囲に設け
た放電型排ガス処理装置として具体化できる。この場
合、誘電率が低い空隙内に誘電率が高い電界調整部が部
分的に設けられることから、電界調整部が空隙の全体的
な誘電率を増加させて静電容量も増加させる作用を奏す
る。そして、上記のように電界調整部が内周側ほど広範
囲に設けられていることから、結果として内周側の空隙
ほど静電容量が増加して電界が低下する。
空隙より内周側の空隙で電界調整部をより広範囲に設け
た放電型排ガス処理装置として具体化できる。この場
合、誘電率が低い空隙内に誘電率が高い電界調整部が部
分的に設けられることから、電界調整部が空隙の全体的
な誘電率を増加させて静電容量も増加させる作用を奏す
る。そして、上記のように電界調整部が内周側ほど広範
囲に設けられていることから、結果として内周側の空隙
ほど静電容量が増加して電界が低下する。
【0011】又、この請求項4の発明は好適には、外周
側の誘電体に対して内周側の誘電体を誘電率の高い材料
で構成した放電型排ガス処理装置として具体化できる。
上記のように内周側の空隙ほど電界調整部を広範囲に設
けると、内周側ほど空隙(排ガス通過部分)の体積が減
少してプラズマ密度をあまり下げることができない可能
性がある。ここで、内周側の誘電体を誘電率の高い材料
で構成すると、電界調整部を設けることによる空隙(排
ガスの通過部分)体積の減少が抑制され、その結果、上
記した体積減少から生じる問題は相殺される。
側の誘電体に対して内周側の誘電体を誘電率の高い材料
で構成した放電型排ガス処理装置として具体化できる。
上記のように内周側の空隙ほど電界調整部を広範囲に設
けると、内周側ほど空隙(排ガス通過部分)の体積が減
少してプラズマ密度をあまり下げることができない可能
性がある。ここで、内周側の誘電体を誘電率の高い材料
で構成すると、電界調整部を設けることによる空隙(排
ガスの通過部分)体積の減少が抑制され、その結果、上
記した体積減少から生じる問題は相殺される。
【0012】又、請求項5の発明では、放電極及び接地
極を、線状に形成されたいずれか一方を中心として他方
を円筒状に配置し、誘電体を複数の円筒状に形成して中
心側の極を中心として同心円状に配設して、各誘電体間
に形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通させるよう
にし、各空隙の半径方向の厚さを、内周側に対して外周
側の方を小さく設定した。
極を、線状に形成されたいずれか一方を中心として他方
を円筒状に配置し、誘電体を複数の円筒状に形成して中
心側の極を中心として同心円状に配設して、各誘電体間
に形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通させるよう
にし、各空隙の半径方向の厚さを、内周側に対して外周
側の方を小さく設定した。
【0013】従って、外周側の空隙では厚さが小さくて
狭いことから、内部を流通する排ガスの流量は自己の粘
性の影響で減少することになる。ここで、外周側の空隙
では電界が弱くて浄化作用が低い傾向があるが、上記し
た流量の減少により空隙内での排ガスの滞留時間が長く
なるため、プラズマの浄化作用をより長く受ける。更
に、請求項6の発明では、放電極及び接地極を、線状に
形成されたいずれか一方を中心として他方を円筒状に配
置し、誘電体を複数の円筒状に形成して中心側の極を中
心として同心円状に配設して、各誘電体間に形成された
円筒状の空隙内に排ガスを流通させるようにし、各誘電
体の表面に空隙内に向けて突出する突起状部を設け、突
起状部の配置密度を、内周側の誘電体に対して外周側の
誘電体の方を高くした。
狭いことから、内部を流通する排ガスの流量は自己の粘
性の影響で減少することになる。ここで、外周側の空隙
では電界が弱くて浄化作用が低い傾向があるが、上記し
た流量の減少により空隙内での排ガスの滞留時間が長く
なるため、プラズマの浄化作用をより長く受ける。更
に、請求項6の発明では、放電極及び接地極を、線状に
形成されたいずれか一方を中心として他方を円筒状に配
置し、誘電体を複数の円筒状に形成して中心側の極を中
心として同心円状に配設して、各誘電体間に形成された
円筒状の空隙内に排ガスを流通させるようにし、各誘電
体の表面に空隙内に向けて突出する突起状部を設け、突
起状部の配置密度を、内周側の誘電体に対して外周側の
誘電体の方を高くした。
【0014】従って、外周側の誘電体ほど曲率半径の増
加により放電開始電圧が増加して放電し難くなるが、外
周側の誘電体は高い密度で突起状部が設けられており、
その突起状部が電界不均一部分として機能してコロナ放
電を開始させることから、放電開始電圧が半径方向に均
一化される。
加により放電開始電圧が増加して放電し難くなるが、外
周側の誘電体は高い密度で突起状部が設けられており、
その突起状部が電界不均一部分として機能してコロナ放
電を開始させることから、放電開始電圧が半径方向に均
一化される。
【0015】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、本発明を
具体化した放電型排ガス処理装置の第1実施形態を説明
する。図1は第1実施形態の放電型排ガス処理装置のシ
ステム全体を示す構成図、図2はコロナ放電管内の誘電
体及び電極の構成を示す斜視図である。これらの図に示
すように、車両に搭載された燃焼装置としてのエンジン
1の排気通路2には排ガス処理装置のコロナ放電管3が
配置され、そのコロナ放電管3内をエンジン1からの排
ガスが流通するようになっている。コロナ放電管3のケ
ーシング4内には、例えばアルミナ等の誘電体5が全体
として直方体状をなして配設されている。誘電体5には
多数の断面四角状の空隙6が縦横に併設され、これらの
空隙は誘電体の層を介して互いに独立して閉じた空間を
形成している。各空隙6は排ガスの流通方向に誘電体を
貫通するように形成されて、ケーシング4内の上流側と
下流側とを相互に連通させている。
具体化した放電型排ガス処理装置の第1実施形態を説明
する。図1は第1実施形態の放電型排ガス処理装置のシ
ステム全体を示す構成図、図2はコロナ放電管内の誘電
体及び電極の構成を示す斜視図である。これらの図に示
すように、車両に搭載された燃焼装置としてのエンジン
1の排気通路2には排ガス処理装置のコロナ放電管3が
配置され、そのコロナ放電管3内をエンジン1からの排
ガスが流通するようになっている。コロナ放電管3のケ
ーシング4内には、例えばアルミナ等の誘電体5が全体
として直方体状をなして配設されている。誘電体5には
多数の断面四角状の空隙6が縦横に併設され、これらの
空隙は誘電体の層を介して互いに独立して閉じた空間を
形成している。各空隙6は排ガスの流通方向に誘電体を
貫通するように形成されて、ケーシング4内の上流側と
下流側とを相互に連通させている。
【0016】図2に示すように、誘電体5の上下方向ほ
ぼ中央には、多数の線状の放電極7が排ガスの流通方向
に列設され、これらの放電極7は誘電体5内に埋設され
ている。各放電極7は誘電体5の幅方向全体に延び、そ
の一端は相互に連結されて高電圧発生器9に接続されて
いる。又、誘電体5の上面及び下面には平板状の接地極
8が配設され、これらの接地極8は相互に連結されて接
地されている。尚、誘電体5の左右両側は絶縁体10に
て覆われている。そして、上記のように各空隙6が誘電
体5の層を介して独立していることから、中央の放電極
7と上下の接地極8とは空隙6を介して互いに連通する
ことなく確実に区画されている。
ぼ中央には、多数の線状の放電極7が排ガスの流通方向
に列設され、これらの放電極7は誘電体5内に埋設され
ている。各放電極7は誘電体5の幅方向全体に延び、そ
の一端は相互に連結されて高電圧発生器9に接続されて
いる。又、誘電体5の上面及び下面には平板状の接地極
8が配設され、これらの接地極8は相互に連結されて接
地されている。尚、誘電体5の左右両側は絶縁体10に
て覆われている。そして、上記のように各空隙6が誘電
体5の層を介して独立していることから、中央の放電極
7と上下の接地極8とは空隙6を介して互いに連通する
ことなく確実に区画されている。
【0017】一方、上記した高電圧発生器9にはECU
(電子制御ユニット)11が接続され、このECU11
からの指令に基づいて高電圧発生器9にて生成された所
定の電圧が放電極7に印加されるようになっている。
尚、このECU11はエンジン1や図示しない自動変速
機等の制御も行う。以上のように構成された放電型排ガ
ス処理装置において、運転者にてエンジン1の運転が開
始されると、その排ガスは排気通路2を経てコロナ放電
管3のケーシング4内に導入されて、誘電体5の各空隙
6内を流通した後に、図示しない消音器を経て大気中に
排出される。このエンジン1の運転中において、ECU
11は高電圧発生器9に指令を出力して所定の電圧を放
電極7に印加させ、その結果、放電極7と上下の接地極
8との間にコロナ放電場が形成されて、排ガスの浄化作
用が奏される。
(電子制御ユニット)11が接続され、このECU11
からの指令に基づいて高電圧発生器9にて生成された所
定の電圧が放電極7に印加されるようになっている。
尚、このECU11はエンジン1や図示しない自動変速
機等の制御も行う。以上のように構成された放電型排ガ
ス処理装置において、運転者にてエンジン1の運転が開
始されると、その排ガスは排気通路2を経てコロナ放電
管3のケーシング4内に導入されて、誘電体5の各空隙
6内を流通した後に、図示しない消音器を経て大気中に
排出される。このエンジン1の運転中において、ECU
11は高電圧発生器9に指令を出力して所定の電圧を放
電極7に印加させ、その結果、放電極7と上下の接地極
8との間にコロナ放電場が形成されて、排ガスの浄化作
用が奏される。
【0018】そして、本実施形態の排ガス処理装置で
は、上記のように誘電体5の各空隙6を独立して形成す
ることで放電極7と接地極8とを確実に区画しているた
め、コロナ放電によるプラズマは、例えば特開平5−5
9934号公報に記載のように放電極7と接地極8との
間で直接生起されることなく各空隙6内で個々に生起さ
れ、その放電距離が極めて短くなる。よって、放電極7
と接地極8との間において均一なプラズマ密度(つま
り、均一な電界)が実現される。
は、上記のように誘電体5の各空隙6を独立して形成す
ることで放電極7と接地極8とを確実に区画しているた
め、コロナ放電によるプラズマは、例えば特開平5−5
9934号公報に記載のように放電極7と接地極8との
間で直接生起されることなく各空隙6内で個々に生起さ
れ、その放電距離が極めて短くなる。よって、放電極7
と接地極8との間において均一なプラズマ密度(つま
り、均一な電界)が実現される。
【0019】しかも、以上のように放電極7と接地極8
との間に誘電体5を配置して個々の空隙6内で放電させ
た場合には、同一の印加電圧Vの下でより高い印加電
界、換言すれば浄化能力を向上させることができる。以
下、その根拠を論証する。図3は空隙層と誘電体層の関
係を等価回路で表した説明図である。この図に示すよう
に、放電極7及び接地極8間の方向(図3では上下方
向)では、空隙6の層と誘電体5の層とが交互に配列さ
れることになり、以下、空隙層の厚さをda、誘電体層
の厚さdsとする。そして、これらの関係は、空隙層
(実際には空隙6内を流通する排ガス)と同等の静電容
量Caを有するコンデンサ、及び誘電体5と同等の静電
容量Csを有するコンデンサから構成される等価回路と
して表すことができる。
との間に誘電体5を配置して個々の空隙6内で放電させ
た場合には、同一の印加電圧Vの下でより高い印加電
界、換言すれば浄化能力を向上させることができる。以
下、その根拠を論証する。図3は空隙層と誘電体層の関
係を等価回路で表した説明図である。この図に示すよう
に、放電極7及び接地極8間の方向(図3では上下方
向)では、空隙6の層と誘電体5の層とが交互に配列さ
れることになり、以下、空隙層の厚さをda、誘電体層
の厚さdsとする。そして、これらの関係は、空隙層
(実際には空隙6内を流通する排ガス)と同等の静電容
量Caを有するコンデンサ、及び誘電体5と同等の静電
容量Csを有するコンデンサから構成される等価回路と
して表すことができる。
【0020】ここで、極間方向の空隙層の数をN、誘電
体層の数をK、放電極7と接地極8との間に印加される
電圧をV、個々の空隙層に印加される電圧をVa、個々
の誘電体層に印加される電圧をVsとすると、印加電圧
Vは、 V=K×Vs+N×Va ………(1) で表すことができ、電荷Qはどの空隙層及び誘電体層で
も同一のため、周知の式Q=CVより、 V=K×Q/Cs+N×Q/Ca ………(2) と変形することができる。更に、ある空隙層において、
Q=Ca×Vaとすると、 V={K/Cs+N/Ca}×(Ca×Va) ………(3) とおくことができ、式変形すると、 Va=(1/Ca)/{K/Cs+N/Ca}×V ………(4) となる。ここで、空隙層の誘電率をεa、誘電体層の誘
電率をεsとして、周知の式C=2πε/dを代入する
と、 Va=(da/εa)/{K×ds/εs+N×da/εa}×V ………(5) となる。更に、ある空隙層に作用する印加電界Eaは、
Ea=Va/daで表すことができるため、上式(5)より、 Ea=(1/εa)/{K×ds/εs+N×da/εa}×V ………(6) となる。空隙層の極間方向の総厚さDaは、Da=da×
Nであり、誘電体層の極間方向の総厚さDsは、Ds=d
s×(N+1)であるため、 Ea=εs/(Ds×εa+Da×εs)×V ………(7) これに対して、両極間に誘電体5を配置しない場合の平
均的な印加電界E0は、E0=V/(Ds+Da)で表すこ
とができ、この式により上式(7)中のVを消去する
と、 Ea=(Ds+Da)/(Ds×εa/εs+Da)×E0 ………(8) となる。ここで、排ガスの誘電率と誘電体5の誘電率と
の比εa/εsは通常1以上で、例えば誘電体5がアルミ
ナの場合にはεa/εs=10程度であることから、常に
εa/εs<1、つまり、Ea>E0の関係が成り立ち、誘
電体5を配置した本実施形態の排ガス浄化装置の方が、
同一の印加電圧Vの下でより高い印加電界Eaが得られ
ることがわかる。
体層の数をK、放電極7と接地極8との間に印加される
電圧をV、個々の空隙層に印加される電圧をVa、個々
の誘電体層に印加される電圧をVsとすると、印加電圧
Vは、 V=K×Vs+N×Va ………(1) で表すことができ、電荷Qはどの空隙層及び誘電体層で
も同一のため、周知の式Q=CVより、 V=K×Q/Cs+N×Q/Ca ………(2) と変形することができる。更に、ある空隙層において、
Q=Ca×Vaとすると、 V={K/Cs+N/Ca}×(Ca×Va) ………(3) とおくことができ、式変形すると、 Va=(1/Ca)/{K/Cs+N/Ca}×V ………(4) となる。ここで、空隙層の誘電率をεa、誘電体層の誘
電率をεsとして、周知の式C=2πε/dを代入する
と、 Va=(da/εa)/{K×ds/εs+N×da/εa}×V ………(5) となる。更に、ある空隙層に作用する印加電界Eaは、
Ea=Va/daで表すことができるため、上式(5)より、 Ea=(1/εa)/{K×ds/εs+N×da/εa}×V ………(6) となる。空隙層の極間方向の総厚さDaは、Da=da×
Nであり、誘電体層の極間方向の総厚さDsは、Ds=d
s×(N+1)であるため、 Ea=εs/(Ds×εa+Da×εs)×V ………(7) これに対して、両極間に誘電体5を配置しない場合の平
均的な印加電界E0は、E0=V/(Ds+Da)で表すこ
とができ、この式により上式(7)中のVを消去する
と、 Ea=(Ds+Da)/(Ds×εa/εs+Da)×E0 ………(8) となる。ここで、排ガスの誘電率と誘電体5の誘電率と
の比εa/εsは通常1以上で、例えば誘電体5がアルミ
ナの場合にはεa/εs=10程度であることから、常に
εa/εs<1、つまり、Ea>E0の関係が成り立ち、誘
電体5を配置した本実施形態の排ガス浄化装置の方が、
同一の印加電圧Vの下でより高い印加電界Eaが得られ
ることがわかる。
【0021】一方、Ea=10と仮定した上で、上式(7)
を変形すると、 V≧10×(Ds×εa/εs+Da)×R ………(9) となる。ここに、Rは、常温(300K)、1気圧のガ
ス密度を1としたときの温度及び圧力に相関する相対ガ
ス密度である。つまり、この式(9)を満たすように空隙
層や誘電体層の総厚さDa,Ds、両極間の印加電圧V等
を設定すれば、これらの各値を理想的な関係に保つこと
ができ、例えば、総厚さDa,Dsが予め定められている
ときには、コロナ放電場を形成可能な必要最小限の適切
な印加電圧を設定でき、逆に、車両の使用等により供給
電圧の上限が定められているときには、その電圧を前提
としてコロナ放電場を形成可能な適切な総厚さDa,Ds
を設定できる。
を変形すると、 V≧10×(Ds×εa/εs+Da)×R ………(9) となる。ここに、Rは、常温(300K)、1気圧のガ
ス密度を1としたときの温度及び圧力に相関する相対ガ
ス密度である。つまり、この式(9)を満たすように空隙
層や誘電体層の総厚さDa,Ds、両極間の印加電圧V等
を設定すれば、これらの各値を理想的な関係に保つこと
ができ、例えば、総厚さDa,Dsが予め定められている
ときには、コロナ放電場を形成可能な必要最小限の適切
な印加電圧を設定でき、逆に、車両の使用等により供給
電圧の上限が定められているときには、その電圧を前提
としてコロナ放電場を形成可能な適切な総厚さDa,Ds
を設定できる。
【0022】このように第1実施形態の放電型排ガス処
理装置によれば、誘電体5に独立した多数の空隙6を形
成したため、両極間の電圧印加により個々の空隙6内の
極めて短い距離でプラズマを生起させて、プラズマ密度
の均一化を達成し、その結果、未浄化の排ガスのすり抜
けを未然に防止して、十分な浄化能力を発揮することが
できる。
理装置によれば、誘電体5に独立した多数の空隙6を形
成したため、両極間の電圧印加により個々の空隙6内の
極めて短い距離でプラズマを生起させて、プラズマ密度
の均一化を達成し、その結果、未浄化の排ガスのすり抜
けを未然に防止して、十分な浄化能力を発揮することが
できる。
【0023】しかも、上式(8)に基づいて説明したよう
に、誘電体5を配置しない場合の平均的な印加電界E0
に比較して、同一の印加電圧Vの下でより高い印加電界
Eaが得られるため、トータルとして浄化能力を向上さ
せることができる。更に、式(9)を満たすように空隙層
や誘電体層の総厚さDa,Ds、両極間の印加電圧V等を
設定すれば、これらの値を理想的な関係とすることがで
き、その結果、不適切な設定による無駄な電力消費等の
弊害を抑制した上で、確実にプラズマを生起させて排ガ
スの浄化作用を得ることができる。
に、誘電体5を配置しない場合の平均的な印加電界E0
に比較して、同一の印加電圧Vの下でより高い印加電界
Eaが得られるため、トータルとして浄化能力を向上さ
せることができる。更に、式(9)を満たすように空隙層
や誘電体層の総厚さDa,Ds、両極間の印加電圧V等を
設定すれば、これらの値を理想的な関係とすることがで
き、その結果、不適切な設定による無駄な電力消費等の
弊害を抑制した上で、確実にプラズマを生起させて排ガ
スの浄化作用を得ることができる。
【0024】[第2実施形態]以下、本発明を具体化し
た放電型排ガス処理装置の第2実施形態を説明する。こ
の第2実施形態の排ガス処理装置は、第1実施形態のも
のと比較して放電極7及び接地極8の配置を変更したも
のである。よって、同一箇所の説明は省略し、相違点を
重点的に説明する。
た放電型排ガス処理装置の第2実施形態を説明する。こ
の第2実施形態の排ガス処理装置は、第1実施形態のも
のと比較して放電極7及び接地極8の配置を変更したも
のである。よって、同一箇所の説明は省略し、相違点を
重点的に説明する。
【0025】図4は第2実施形態の放電型排ガス処理装
置の誘電体及び電極の構成を示す斜視図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、接地極22を平板状から線状に変更して、放電極2
1と同様に排ガスの流通方向に多数列設し、これらの放
電極21及び接地極22を上下方向に交互に設けた多層
構造(例えば、放電極2層、接地極3層)としている。
そして、各放電極21は高電圧発生器9に接続され、各
接地極22はそれぞれ接地されている。
置の誘電体及び電極の構成を示す斜視図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、接地極22を平板状から線状に変更して、放電極2
1と同様に排ガスの流通方向に多数列設し、これらの放
電極21及び接地極22を上下方向に交互に設けた多層
構造(例えば、放電極2層、接地極3層)としている。
そして、各放電極21は高電圧発生器9に接続され、各
接地極22はそれぞれ接地されている。
【0026】以上のように構成した場合でも第1実施形
態と同様の機能を奏し、誘電体5の個々の空隙6内でプ
ラズマが生起されるため、プラズマ密度を均一化して十
分な浄化能力を発揮できると共に、同一の印加電圧Vの
下でより高い印加電界Eaを得て、トータルとして浄化
能力を向上させることができる。 [第3実施形態]以下、本発明を具体化した放電型排ガ
ス処理装置の第3実施形態を説明する。
態と同様の機能を奏し、誘電体5の個々の空隙6内でプ
ラズマが生起されるため、プラズマ密度を均一化して十
分な浄化能力を発揮できると共に、同一の印加電圧Vの
下でより高い印加電界Eaを得て、トータルとして浄化
能力を向上させることができる。 [第3実施形態]以下、本発明を具体化した放電型排ガ
ス処理装置の第3実施形態を説明する。
【0027】図5は第3実施形態の放電型排ガス処理装
置の誘電体及び電極の構成を示す断面図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、一本の線状の放電極31を中心として周囲に円筒状
の接地極32を配置しており、放電極31は高電圧発生
器9に接続され、接地極32は接地されている。放電極
31と接地極32との間には、多数の円筒状をなすアル
ミナ等の誘電体33が放電極31を中心とした同心円状
に配設され、各誘電体33の間にはそれぞれ円筒状をな
す空隙34が互いに独立して形成されている。この誘電
体33はケーシング4(図1に示す)内に収容されて、
エンジン1からの排ガスが各空隙34内を流通するよう
になっている。
置の誘電体及び電極の構成を示す断面図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、一本の線状の放電極31を中心として周囲に円筒状
の接地極32を配置しており、放電極31は高電圧発生
器9に接続され、接地極32は接地されている。放電極
31と接地極32との間には、多数の円筒状をなすアル
ミナ等の誘電体33が放電極31を中心とした同心円状
に配設され、各誘電体33の間にはそれぞれ円筒状をな
す空隙34が互いに独立して形成されている。この誘電
体33はケーシング4(図1に示す)内に収容されて、
エンジン1からの排ガスが各空隙34内を流通するよう
になっている。
【0028】エンジン1の運転時においては、ECU1
1からの指令に基づいて高電圧発生器9により所定の電
圧が放電極31に印加され、その結果、放電極31と接
地極32との間にはコロナ放電場が形成されて、排ガス
の浄化作用が奏される。そして、第1実施形態と同様に
各空隙34が独立していることから、放電極31と接地
極32が確実に区画され,その結果、コロナ放電による
プラズマは、放電極31と接地極32との間で直接生起
されることなく各空隙34内で個々に生起されて、放電
距離が短くなって均一なプラズマ密度が実現される。
1からの指令に基づいて高電圧発生器9により所定の電
圧が放電極31に印加され、その結果、放電極31と接
地極32との間にはコロナ放電場が形成されて、排ガス
の浄化作用が奏される。そして、第1実施形態と同様に
各空隙34が独立していることから、放電極31と接地
極32が確実に区画され,その結果、コロナ放電による
プラズマは、放電極31と接地極32との間で直接生起
されることなく各空隙34内で個々に生起されて、放電
距離が短くなって均一なプラズマ密度が実現される。
【0029】一方、本実施形態でも第1実施形態と同様
に、空隙層及び誘電体層や印加電圧Vの関係を式に基づ
いて最適設定することができ、以下、その手順を説明す
る。本実施形態においても、放電極31と接地極32間
の方向(この場合は半径方向)では、空隙34の層と誘
電体33の層とが交互に配列されることになり、空隙層
及び誘電体層の数をN,Kとし、n=1〜N,k=1〜
Kまでの総和をΣ、n層目の空隙層の印加電圧をVan、
k層目の誘電体層の印加電圧をVskとすると、両極間の
印加電圧Vは、 V=Σ(Van+Vsk) ………(10) で表すことができ、n層目の空隙層の静電容量をCan、
k層目の誘電体層の静電容量をCskとすると、電荷Qは
周知の式Q=CVより、 V=Q×Σ(1/Can+1/Cck) ………(11) と変形することができる。更に、n層目の空隙層の誘電
率をεan、k層目の誘電体層の誘電率をεsk、n層目の
空隙層の内周側半径をra1n、n層目の空隙層の外周側
半径をra2n、k層目の誘電体層の内周側半径をrs1k、
k層目の誘電体層の外周側半径をrs2k(内極の外側に
誘電体層がある場合にはrs2k=ra1k)、m層目の空隙
層の内周側半径をra1m、m層目の空隙層の外周側半径
をra2mとし、m層目の静電容量をCm=2πεm/ln
(r2m/r1m)、電荷Q=Cam×Vamとすると、 V=Σ{ln(ra2n/ra1n)/εan+ln(rs2k/rs1k)/εsk} ×{εam/ln(ra2m/ra1m)}×Vam ………(12) とおくことができ、m層目の空隙層に作用する電界Eam
は、Eam=Vam/(ra2m−ra1m)で表すことができる
ため、上式(12)より、 V=Σ{ln(ra2n/ra1n)εan+ln(rs2k/rs1k)/εsk} ×{εam×(ra2m−ra1m)/ln(ra2m/ra1m)}×Eam ……(13) が得られる。
に、空隙層及び誘電体層や印加電圧Vの関係を式に基づ
いて最適設定することができ、以下、その手順を説明す
る。本実施形態においても、放電極31と接地極32間
の方向(この場合は半径方向)では、空隙34の層と誘
電体33の層とが交互に配列されることになり、空隙層
及び誘電体層の数をN,Kとし、n=1〜N,k=1〜
Kまでの総和をΣ、n層目の空隙層の印加電圧をVan、
k層目の誘電体層の印加電圧をVskとすると、両極間の
印加電圧Vは、 V=Σ(Van+Vsk) ………(10) で表すことができ、n層目の空隙層の静電容量をCan、
k層目の誘電体層の静電容量をCskとすると、電荷Qは
周知の式Q=CVより、 V=Q×Σ(1/Can+1/Cck) ………(11) と変形することができる。更に、n層目の空隙層の誘電
率をεan、k層目の誘電体層の誘電率をεsk、n層目の
空隙層の内周側半径をra1n、n層目の空隙層の外周側
半径をra2n、k層目の誘電体層の内周側半径をrs1k、
k層目の誘電体層の外周側半径をrs2k(内極の外側に
誘電体層がある場合にはrs2k=ra1k)、m層目の空隙
層の内周側半径をra1m、m層目の空隙層の外周側半径
をra2mとし、m層目の静電容量をCm=2πεm/ln
(r2m/r1m)、電荷Q=Cam×Vamとすると、 V=Σ{ln(ra2n/ra1n)/εan+ln(rs2k/rs1k)/εsk} ×{εam/ln(ra2m/ra1m)}×Vam ………(12) とおくことができ、m層目の空隙層に作用する電界Eam
は、Eam=Vam/(ra2m−ra1m)で表すことができる
ため、上式(12)より、 V=Σ{ln(ra2n/ra1n)εan+ln(rs2k/rs1k)/εsk} ×{εam×(ra2m−ra1m)/ln(ra2m/ra1m)}×Eam ……(13) が得られる。
【0030】一方、Eam=10と仮定した上で、上式(1
3)を変形すると、 V≧10×{εam×(ra2m−ra1m)/ln(ra2m/ra1m)}×R ×Σ{ln(ra2n/ra1n)/εan+ln(rs2k/rs1k)/εsk} …(14) となり、空隙層及び誘電体層の半径ra1n,ra2n,rs1
k,rs2kや両極間の印加電圧V等の関係を設定すること
ができる。
3)を変形すると、 V≧10×{εam×(ra2m−ra1m)/ln(ra2m/ra1m)}×R ×Σ{ln(ra2n/ra1n)/εan+ln(rs2k/rs1k)/εsk} …(14) となり、空隙層及び誘電体層の半径ra1n,ra2n,rs1
k,rs2kや両極間の印加電圧V等の関係を設定すること
ができる。
【0031】このように第3実施形態の放電型排ガス処
理装置によれば、各空隙34を誘電体33により区画し
て独立させたため、両極間の電圧印加により個々の空隙
34内でプラズマを生起させてプラズマ密度を均一化
し、その結果、未浄化の排ガスのすり抜けを未然に防止
して、十分な浄化能力を発揮することができる。又、式
(14)を満たすように空隙層及び誘電体層の半径ra1n,
ra2n,rs1k,rs2kや両極間の印加電圧V等を設定す
れば、これらの値を理想的な関係とすることができ、そ
の結果、不適切な設定による無駄な電力消費等の弊害を
抑制した上で、確実にプラズマを生起させて排ガスの浄
化作用を得ることができる。
理装置によれば、各空隙34を誘電体33により区画し
て独立させたため、両極間の電圧印加により個々の空隙
34内でプラズマを生起させてプラズマ密度を均一化
し、その結果、未浄化の排ガスのすり抜けを未然に防止
して、十分な浄化能力を発揮することができる。又、式
(14)を満たすように空隙層及び誘電体層の半径ra1n,
ra2n,rs1k,rs2kや両極間の印加電圧V等を設定す
れば、これらの値を理想的な関係とすることができ、そ
の結果、不適切な設定による無駄な電力消費等の弊害を
抑制した上で、確実にプラズマを生起させて排ガスの浄
化作用を得ることができる。
【0032】[第4実施形態]以下、本発明を具体化し
た放電型排ガス処理装置の第4実施形態を説明する。こ
の第4実施形態の排ガス処理装置は、第3実施形態のも
のと比較して誘電体33の構成を変更したものである。
よって、同一箇所の説明は省略し、相違点を重点的に説
明する。
た放電型排ガス処理装置の第4実施形態を説明する。こ
の第4実施形態の排ガス処理装置は、第3実施形態のも
のと比較して誘電体33の構成を変更したものである。
よって、同一箇所の説明は省略し、相違点を重点的に説
明する。
【0033】図6は第4実施形態の放電型排ガス処理装
置の誘電体及び電極の構成を示す断面図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、各空隙34内に部分的にアルミナからなる電界調整
部41を配置している。これらの電界調整部41は、誘
電体33の製造時に同時に形成して、内外の誘電体33
を連結するように一体的に設けてもよいし、誘電体33
とは別体として設けてもよい。各電界調整部41の形成
範囲は、誘電体33の軸方向(排ガスの流通方向)にお
いては全体に形成され、又、誘電体33の周方向におい
ては、全ての電界調整部41が放電極31を中心とした
角度θの範囲内で形成されている。つまり、個々の電界
調整部41が空隙34内で占める割合は等しく、よっ
て、空隙34に対して均等な影響度を有するようになっ
ている。そして、各空隙34内の電界調整部41の数
は、例えば、外周側より2、3、4、8の順に、内周側
ほど増加設定されている。
置の誘電体及び電極の構成を示す断面図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、各空隙34内に部分的にアルミナからなる電界調整
部41を配置している。これらの電界調整部41は、誘
電体33の製造時に同時に形成して、内外の誘電体33
を連結するように一体的に設けてもよいし、誘電体33
とは別体として設けてもよい。各電界調整部41の形成
範囲は、誘電体33の軸方向(排ガスの流通方向)にお
いては全体に形成され、又、誘電体33の周方向におい
ては、全ての電界調整部41が放電極31を中心とした
角度θの範囲内で形成されている。つまり、個々の電界
調整部41が空隙34内で占める割合は等しく、よっ
て、空隙34に対して均等な影響度を有するようになっ
ている。そして、各空隙34内の電界調整部41の数
は、例えば、外周側より2、3、4、8の順に、内周側
ほど増加設定されている。
【0034】第3実施形態で述べたように個々の空隙3
4内でプラズマを生起させることにより、プラズマ密度
(換言すれば、半径方向の電界変化)をある程度均一化
できるものの、本実施形態や第3実施形態では放電極3
1を中心として円筒状に接地極32を配置する構成上、
その外周側ほど静電容量が増加して電界が低下する傾向
は依然として有している。
4内でプラズマを生起させることにより、プラズマ密度
(換言すれば、半径方向の電界変化)をある程度均一化
できるものの、本実施形態や第3実施形態では放電極3
1を中心として円筒状に接地極32を配置する構成上、
その外周側ほど静電容量が増加して電界が低下する傾向
は依然として有している。
【0035】ここで、上記のように誘電率が低い空隙3
4内に誘電率が高い電界調整部41が部分的に設けられ
ると、全体的な誘電率が増加して静電容量も増加するこ
とになる。そして、上記のように内周側の空隙34ほど
多くの電界調整部41が設けられていることから、結果
として内周側の空隙34ほど静電容量が大きく増加し
て、上記した電極配置の構造上から生じる電界変化が相
殺される。よって、半径方向の電界変化を抑制してプラ
ズマ密度を更に均一化でき、より高い排ガスの浄化能力
を実現することができる。言うまでもないが、上記した
全体的な誘電率とは、電界調整部41を含めた上での空
隙34の正味の誘電率を表すものであり、請求項3のε
an,εamに相当するものである。
4内に誘電率が高い電界調整部41が部分的に設けられ
ると、全体的な誘電率が増加して静電容量も増加するこ
とになる。そして、上記のように内周側の空隙34ほど
多くの電界調整部41が設けられていることから、結果
として内周側の空隙34ほど静電容量が大きく増加し
て、上記した電極配置の構造上から生じる電界変化が相
殺される。よって、半径方向の電界変化を抑制してプラ
ズマ密度を更に均一化でき、より高い排ガスの浄化能力
を実現することができる。言うまでもないが、上記した
全体的な誘電率とは、電界調整部41を含めた上での空
隙34の正味の誘電率を表すものであり、請求項3のε
an,εamに相当するものである。
【0036】尚、図6では空隙34内において複数の電
界調整部41を周方向に等間隔に配置したが、要は電界
調整部41の形成により空隙34を減少させて静電容量
を増加できればよいため、例えば空隙34内で電界調整
部41を一箇所にまとめて形成してもよい。ところで、
本実施形態のように空隙34内に電界調整部41を設け
ると、必然的に空隙34の体積が減少し、この体積減少
は静電容量を低下させる方向に作用する。従って、例え
ば内周側の空隙34に対して非常に多数の電界調整部4
1を設定した場合には、内周側において本来の電界調整
部41による静電容量の増加作用が妨げられてしまい、
プラズマ密度を十分に均一化できない可能性がある。
界調整部41を周方向に等間隔に配置したが、要は電界
調整部41の形成により空隙34を減少させて静電容量
を増加できればよいため、例えば空隙34内で電界調整
部41を一箇所にまとめて形成してもよい。ところで、
本実施形態のように空隙34内に電界調整部41を設け
ると、必然的に空隙34の体積が減少し、この体積減少
は静電容量を低下させる方向に作用する。従って、例え
ば内周側の空隙34に対して非常に多数の電界調整部4
1を設定した場合には、内周側において本来の電界調整
部41による静電容量の増加作用が妨げられてしまい、
プラズマ密度を十分に均一化できない可能性がある。
【0037】そこで、内周側の電界調整部41ほど誘電
率が高い材料(強誘電体)で製造することにより、静電
容量の増加を図る対策が考えられる。具体的な材料とし
ては、例えば内周側の電界調整部41には、比誘電率1
000以上のチタン酸バリウム、或いは比誘電率100
程度のチタニア等を適用し、外周側の電界調整部41に
は、比誘電率3程度の石英等を適用する。
率が高い材料(強誘電体)で製造することにより、静電
容量の増加を図る対策が考えられる。具体的な材料とし
ては、例えば内周側の電界調整部41には、比誘電率1
000以上のチタン酸バリウム、或いは比誘電率100
程度のチタニア等を適用し、外周側の電界調整部41に
は、比誘電率3程度の石英等を適用する。
【0038】これにより、上記した空隙34の体積減少
から生じる静電容量の変化を相殺できる。その結果、電
界調整部41の設定数に拘わらず、常に確実にプラズマ
密度を均一化することができる。 [第5実施形態]以下、本発明を具体化した放電型排ガ
ス処理装置の第5実施形態を説明する。この第5実施形
態の排ガス処理装置は、第3実施形態のものと比較して
誘電体33の構成を変更したものである。よって、同一
箇所の説明は省略し、相違点を重点的に説明する。
から生じる静電容量の変化を相殺できる。その結果、電
界調整部41の設定数に拘わらず、常に確実にプラズマ
密度を均一化することができる。 [第5実施形態]以下、本発明を具体化した放電型排ガ
ス処理装置の第5実施形態を説明する。この第5実施形
態の排ガス処理装置は、第3実施形態のものと比較して
誘電体33の構成を変更したものである。よって、同一
箇所の説明は省略し、相違点を重点的に説明する。
【0039】図7は第5実施形態の放電型排ガス処理装
置の誘電体及び電極の構成を示す断面図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、各空隙34の半径方向の厚さdを外周側ほど小さく
設定しており、その他の構成は第3実施形態と同一であ
る。そして、厚さdが小さくて空隙34が狭いほど、内
部を流通する排ガスは自己の粘性の影響を顕著に受ける
ことから、図8の特性図に示すように、外周側ほど排ガ
スの流量が減少すると共に空隙34内での滞留時間が長
くなる。上記のように外周側では電界が弱くて浄化作用
が低くなる傾向があるが、排ガスが長時間滞留すること
でプラズマの浄化作用をより長く受けることになる。よ
って、半径方向の浄化作用の相違を抑制して、より高い
排ガスの浄化能力を実現することができる。
置の誘電体及び電極の構成を示す断面図である。この図
に示すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置で
は、各空隙34の半径方向の厚さdを外周側ほど小さく
設定しており、その他の構成は第3実施形態と同一であ
る。そして、厚さdが小さくて空隙34が狭いほど、内
部を流通する排ガスは自己の粘性の影響を顕著に受ける
ことから、図8の特性図に示すように、外周側ほど排ガ
スの流量が減少すると共に空隙34内での滞留時間が長
くなる。上記のように外周側では電界が弱くて浄化作用
が低くなる傾向があるが、排ガスが長時間滞留すること
でプラズマの浄化作用をより長く受けることになる。よ
って、半径方向の浄化作用の相違を抑制して、より高い
排ガスの浄化能力を実現することができる。
【0040】尚、図7では空隙34の厚さdを変化させ
ることにより排ガスの流量を調整したが、例えば誘電体
33自体は第3実施形態と同様に各空隙34の厚さが等
しいものを用い、その上流側に図9に示すような流量調
整板51を配置して、その流量調整板51に外周側ほど
幅を狭くした同心円状の溝51aを形成することで、同
様の流量調整作用を奏するようにしてもよい。
ることにより排ガスの流量を調整したが、例えば誘電体
33自体は第3実施形態と同様に各空隙34の厚さが等
しいものを用い、その上流側に図9に示すような流量調
整板51を配置して、その流量調整板51に外周側ほど
幅を狭くした同心円状の溝51aを形成することで、同
様の流量調整作用を奏するようにしてもよい。
【0041】[第6実施形態]以下、本発明を具体化し
た放電型排ガス処理装置の第6実施形態を説明する。こ
の第6実施形態の排ガス処理装置は、第3実施形態のも
のと比較して誘電体33の構成を変更したものである。
よって、同一箇所の説明は省略し、相違点を重点的に説
明する。
た放電型排ガス処理装置の第6実施形態を説明する。こ
の第6実施形態の排ガス処理装置は、第3実施形態のも
のと比較して誘電体33の構成を変更したものである。
よって、同一箇所の説明は省略し、相違点を重点的に説
明する。
【0042】図10は第6実施形態の放電型排ガス処理
装置の電線の巻回状態を示す斜視図である。この図に示
すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置では、各
誘電体33の外周に突起状部としての電線61を螺旋状
に巻回している。図では最も外周側の誘電体33を示し
ているが、図示はしないが内周側の誘電体33ほど電線
61の巻回数を減少させている。つまり、電線61の配
置密度は、外周側の誘電体33ほど高くなっている。
装置の電線の巻回状態を示す斜視図である。この図に示
すように、本実施形態の放電型排ガス処理装置では、各
誘電体33の外周に突起状部としての電線61を螺旋状
に巻回している。図では最も外周側の誘電体33を示し
ているが、図示はしないが内周側の誘電体33ほど電線
61の巻回数を減少させている。つまり、電線61の配
置密度は、外周側の誘電体33ほど高くなっている。
【0043】周知のようにコロナ放電は平面上では発生
し難く、突起等の電界不均一部分で発生し易い。例えば
第3実施形態を示した図5等から明らかなように、誘電
体33は外周側ほど曲率半径が増加するため、コロナ放
電に要求される電圧(放電開始電圧)が高くなって放電
し難い傾向が強くなる。上記した電線61は電界不均一
部分として機能して図11のようにコロナ放電を開始さ
せ、結果として放電開始電圧を低下させる役割を果たす
と共に、ストリーマ放電をより均一に発生させる。そし
て、電線61の巻回数がコロナ放電し難い外周側ほど多
いことから、半径方向に放電開始電圧を均一化して、両
極間に印加した電圧を各空隙34に均等に作用させるこ
とができ、より高い排ガスの浄化能力を実現することが
できる。
し難く、突起等の電界不均一部分で発生し易い。例えば
第3実施形態を示した図5等から明らかなように、誘電
体33は外周側ほど曲率半径が増加するため、コロナ放
電に要求される電圧(放電開始電圧)が高くなって放電
し難い傾向が強くなる。上記した電線61は電界不均一
部分として機能して図11のようにコロナ放電を開始さ
せ、結果として放電開始電圧を低下させる役割を果たす
と共に、ストリーマ放電をより均一に発生させる。そし
て、電線61の巻回数がコロナ放電し難い外周側ほど多
いことから、半径方向に放電開始電圧を均一化して、両
極間に印加した電圧を各空隙34に均等に作用させるこ
とができ、より高い排ガスの浄化能力を実現することが
できる。
【0044】ここで、図11において、電線の巻回ピッ
チPは、その電線61が配置されている空隙34の厚さ
d(より具体的には、電線61から放電すべき相手側の
誘電体33の内周面との距離)以上に設定する必要があ
る。即ち、巻回ピッチPが過小であると、隣り合う電線
61により発生した電界が影響し合って放電し難くなる
ためである。
チPは、その電線61が配置されている空隙34の厚さ
d(より具体的には、電線61から放電すべき相手側の
誘電体33の内周面との距離)以上に設定する必要があ
る。即ち、巻回ピッチPが過小であると、隣り合う電線
61により発生した電界が影響し合って放電し難くなる
ためである。
【0045】尚、図10では誘電体33の外周に電線6
1を巻回して突起状部として機能させたが、誘電体33
の製造時にその外周に一体的に突起を形成し、その突起
を突起状部として機能させてもよい。又、この一体的な
突起は誘電体33の内周側に設けてもよく、この場合で
も上記と同様の作用効果を得ることができる。以上で実
施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態
に限定されるものではない。例えば上記各実施形態で
は、コロナ放電による排ガスの浄化作用のみを利用した
が、触媒による浄化作用を併用するように構成してもよ
い。例えば第1実施形態の排ガス処理装置に適用する場
合には、図12に示すように、誘電体5の空隙6の内面
に触媒層71を形成して、空隙6内を流通する排ガスを
触媒にて浄化するように構成する。ここで、通常の三元
触媒やNOx触媒等では、最大限の排ガスとの接触面積
を確保するために触媒層を全面に形成しているが、上記
各実施形態のように空隙6内でコロナ放電場を形成する
場合には、導体である触媒層71による短絡でコロナ放
電が妨害されてしまう現象が生じる可能性がある。そこ
で、図に示すように、極間方向(図の上下方向)におい
て区間Hに亘って触媒層71を分断して、触媒層71に
よる短絡を防止する対策を実施してもよい。尚、図では
極間と直交する方向にも触媒層71を分断しているが、
この方向は必ずしも分断する必要はない。
1を巻回して突起状部として機能させたが、誘電体33
の製造時にその外周に一体的に突起を形成し、その突起
を突起状部として機能させてもよい。又、この一体的な
突起は誘電体33の内周側に設けてもよく、この場合で
も上記と同様の作用効果を得ることができる。以上で実
施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態
に限定されるものではない。例えば上記各実施形態で
は、コロナ放電による排ガスの浄化作用のみを利用した
が、触媒による浄化作用を併用するように構成してもよ
い。例えば第1実施形態の排ガス処理装置に適用する場
合には、図12に示すように、誘電体5の空隙6の内面
に触媒層71を形成して、空隙6内を流通する排ガスを
触媒にて浄化するように構成する。ここで、通常の三元
触媒やNOx触媒等では、最大限の排ガスとの接触面積
を確保するために触媒層を全面に形成しているが、上記
各実施形態のように空隙6内でコロナ放電場を形成する
場合には、導体である触媒層71による短絡でコロナ放
電が妨害されてしまう現象が生じる可能性がある。そこ
で、図に示すように、極間方向(図の上下方向)におい
て区間Hに亘って触媒層71を分断して、触媒層71に
よる短絡を防止する対策を実施してもよい。尚、図では
極間と直交する方向にも触媒層71を分断しているが、
この方向は必ずしも分断する必要はない。
【0046】又、上記各実施形態では、1つの構成単位
の誘電体5,33(例えば、図2や図5に示す)を備え
た排ガス処理装置として具体化したが、例えば、排ガス
の流量や要求される浄化能力等によっては、図13に示
すように第1実施形態で説明した複数の誘電体5を積層
して配置したり、或いは、図14に示すように第3実施
形態で説明した複数の誘電体33を縦横に配置したりし
てもよい。
の誘電体5,33(例えば、図2や図5に示す)を備え
た排ガス処理装置として具体化したが、例えば、排ガス
の流量や要求される浄化能力等によっては、図13に示
すように第1実施形態で説明した複数の誘電体5を積層
して配置したり、或いは、図14に示すように第3実施
形態で説明した複数の誘電体33を縦横に配置したりし
てもよい。
【0047】更に、上記第1及び第2実施形態では四角
状の空隙6を縦横に併設し、第3乃至第6実施形態では
円筒状の空隙34を同心円状に配設して、これらの空隙
6,34内にコロナ放電場を発生させたが、空隙の形状
や配置は、相互に独立して放電距離を短縮化できればど
のようなものでもよい。従って、例えば触媒等で一般的
なハニカム状をなすように空隙を形成してもよい。
状の空隙6を縦横に併設し、第3乃至第6実施形態では
円筒状の空隙34を同心円状に配設して、これらの空隙
6,34内にコロナ放電場を発生させたが、空隙の形状
や配置は、相互に独立して放電距離を短縮化できればど
のようなものでもよい。従って、例えば触媒等で一般的
なハニカム状をなすように空隙を形成してもよい。
【0048】一方、上記各実施形態では、エンジン1を
対象とした放電型排ガス処理装置に具体化したが、浄化
を要する排ガスを排出する燃焼装置を対象としたもので
あれば、これに限定されることはなく、例えばプラント
等から排出される排ガスの浄化を目的とした放電型排ガ
ス処理装置に具体化してもよい。
対象とした放電型排ガス処理装置に具体化したが、浄化
を要する排ガスを排出する燃焼装置を対象としたもので
あれば、これに限定されることはなく、例えばプラント
等から排出される排ガスの浄化を目的とした放電型排ガ
ス処理装置に具体化してもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明の放
電型排ガス処理装置によれば、放電極と接地極との間の
誘電体に排ガスが流通する多数の独立した空隙を形成し
て、各空隙内でコロナ放電を発生させるようにしたた
め、その放電距離を短縮化してプラズマ密度を均一化で
き、その結果、十分な排ガスの浄化能力を発揮すること
ができる。
電型排ガス処理装置によれば、放電極と接地極との間の
誘電体に排ガスが流通する多数の独立した空隙を形成し
て、各空隙内でコロナ放電を発生させるようにしたた
め、その放電距離を短縮化してプラズマ密度を均一化で
き、その結果、十分な排ガスの浄化能力を発揮すること
ができる。
【0050】又、請求項2の発明の放電型排ガス処理装
置によれば、空隙層や誘電体層の総厚さDa,Ds、両極
間の印加電圧V等を理想的な関係とすることができ、そ
の結果、不適切な設定による無駄な電力消費等の弊害を
抑制した上で、確実にプラズマを生起させて排ガスの浄
化作用を得ることができる。更に、請求項3の発明の放
電型排ガス処理装置によれば、空隙層及び誘電体層の半
径ra1n,ra2n,rs1k,rs2kや両極間の印加電圧V等
を理想的な関係とすることができ、その結果、不適切な
設定による無駄な電力消費等の弊害を抑制した上で、確
実にプラズマを生起させて排ガスの浄化作用を得ること
ができる。
置によれば、空隙層や誘電体層の総厚さDa,Ds、両極
間の印加電圧V等を理想的な関係とすることができ、そ
の結果、不適切な設定による無駄な電力消費等の弊害を
抑制した上で、確実にプラズマを生起させて排ガスの浄
化作用を得ることができる。更に、請求項3の発明の放
電型排ガス処理装置によれば、空隙層及び誘電体層の半
径ra1n,ra2n,rs1k,rs2kや両極間の印加電圧V等
を理想的な関係とすることができ、その結果、不適切な
設定による無駄な電力消費等の弊害を抑制した上で、確
実にプラズマを生起させて排ガスの浄化作用を得ること
ができる。
【0051】一方、請求項4の発明の放電型排ガス処理
装置によれば、各空隙内に電界調整部を配設して、外周
側の空隙の誘電率より内周側の空隙の誘電率を高めたた
め、内周側の空隙ほど静電容量が増加して電界が低下
し、その結果、電極配置の構造上から生じる半径方向の
電界変化を抑制してプラズマ密度を均一化し、より高い
排ガスの浄化能力を実現することができる。
装置によれば、各空隙内に電界調整部を配設して、外周
側の空隙の誘電率より内周側の空隙の誘電率を高めたた
め、内周側の空隙ほど静電容量が増加して電界が低下
し、その結果、電極配置の構造上から生じる半径方向の
電界変化を抑制してプラズマ密度を均一化し、より高い
排ガスの浄化能力を実現することができる。
【0052】又、請求項5の発明の放電型排ガス処理装
置によれば、外周側の空隙の厚さを小さくして排ガス流
量を減少させたため、外周側の空隙では排ガスの滞留時
間が長くなってプラズマの浄化作用をより長く受け、そ
の結果、半径方向の浄化作用の相違を抑制して、より高
い排ガスの浄化能力を実現することができる。更に、請
求項6の発明の放電型排ガス処理装置によれば、各誘電
体の表面に電界不均一部分として機能する突起状部を設
け、その突起状部を、曲率半径の増加により放電開始電
圧が増加する傾向にある外周側を内周側より高い密度で
設けたため、放電開始電圧を半径方向に均一化し、その
結果、両極間に印加した電圧を各空隙に均等に作用させ
て、より高い排ガスの浄化能力を実現することができ
る。
置によれば、外周側の空隙の厚さを小さくして排ガス流
量を減少させたため、外周側の空隙では排ガスの滞留時
間が長くなってプラズマの浄化作用をより長く受け、そ
の結果、半径方向の浄化作用の相違を抑制して、より高
い排ガスの浄化能力を実現することができる。更に、請
求項6の発明の放電型排ガス処理装置によれば、各誘電
体の表面に電界不均一部分として機能する突起状部を設
け、その突起状部を、曲率半径の増加により放電開始電
圧が増加する傾向にある外周側を内周側より高い密度で
設けたため、放電開始電圧を半径方向に均一化し、その
結果、両極間に印加した電圧を各空隙に均等に作用させ
て、より高い排ガスの浄化能力を実現することができ
る。
【図1】第1実施形態の放電型排ガス処理装置のシステ
ム全体を示す構成図である。
ム全体を示す構成図である。
【図2】コロナ放電管内の誘電体及び電極の構成を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図3】空隙層と誘電体層の関係を等価回路で表した説
明図である
明図である
【図4】電極の配置を変更した第1実施形態の別例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図5】第3実施形態の放電型排ガス処理装置の誘電体
及び電極の構成を示す断面図である。
及び電極の構成を示す断面図である。
【図6】第4実施形態の放電型排ガス処理装置の誘電体
及び電極の構成を示す断面図である。
及び電極の構成を示す断面図である。
【図7】第5実施形態の放電型排ガス処理装置の誘電体
及び電極の構成を示す断面図である。
及び電極の構成を示す断面図である。
【図8】排ガス流量を示す特性図である。
【図9】流量調整板を用いた第5実施形態の別例を示す
正面図である。
正面図である。
【図10】第6実施形態の放電型排ガス処理装置の電線
の巻回状態を示す斜視図である。
の巻回状態を示す斜視図である。
【図11】空隙の厚さdと巻回ピッチPとの関係を示す
誘電体の拡大断面図である。
誘電体の拡大断面図である。
【図12】誘電体に触媒層を形成した別例を示す拡大断
面図である。
面図である。
【図13】第1実施形態の誘電体を複数積層した別例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図14】第3実施形態の誘電体を縦横に複数配置した
別例を示す斜視図である。
別例を示す斜視図である。
1 エンジン(燃焼装置) 2 排気通路 5,33 誘電体 6,34 空隙 7,31 放電極 8,32 接地極 41 電界調整部 61 電線(突起状部) V 印加電圧 Ea 印加電界 Da 空隙層の総厚さ Ds 誘電体層の総厚さ R 相対ガス密度 εa,εs,εan,εsk,εam 誘電率 ra1n,ra2n,rs1k,rs2k,ra1m,ra2m 半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 公二郎 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 古賀 一雄 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 中山 修 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 川村 啓介 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 河村 陽 愛知県小牧市大字東田中1200番地 三菱重 工業株式会社名古屋誘導推進システム製作 所内 Fターム(参考) 4D002 AA00 AA12 AC10 BA07 CA20 EA20 GA01 GB02 GB03 GB04 GB20 4G075 AA03 AA37 BA01 BA05 BD14 BD22 CA15 CA20 CA47 DA02 EB21 EB27 EC06 EC09 EC21 FB02 FB04 FC11 FC15
Claims (6)
- 【請求項1】 燃焼装置の排気通路上に配設された放電
極と接地極との間に電圧を印加し、形成されたコロナ放
電場により上記放電極と接地極との間を流通する排ガス
を浄化する放電型排ガス浄化装置において、 上記放電極と接地極との間に誘電体を配設し、該誘電体
に複数の独立した空隙を形成して内部に上記燃焼装置の
排ガスを流通させることを特徴とする放電型排ガス処理
装置。 - 【請求項2】 上記放電極及び接地極は相互に所定間隔
をおいて配置され、上記誘電体は、上記両極間の方向に
複数の空隙が列設され、各空隙内に排ガスを流通させる
ものであり、 上記放電極及び接地極間の放電に要する印加電圧V、上
記分解に必要な空隙層に作用する電界Ea、上記空隙層
の誘電率εa、上記誘電体層の誘電率εs、上記両極間方
向の空隙層の総厚さDa、上記両極間方向の誘電体層の
総厚さDs、及び温度及び圧力と相関する相対ガス密度
Rの関係が、 V≧Ea×(Ds×εa/εs+Da)×R を満足するように設定されたことを特徴とする請求項1
に記載の放電型排ガス処理装置。 - 【請求項3】 上記放電極及び接地極は、線状に形成さ
れたいずれか一方を中心として他方が円筒状に配置さ
れ、上記誘電体は複数の円筒状をなして、上記両極の間
において中心側の極を中心として同心円状に配設され、
各誘電体間に形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通
させるものであり、 上記放電極及び接地極間の放電に要する印加電圧V、上
記分解に必要な空隙層に作用する電界Ea、上記両極間
の空隙層及び誘電体層の数をN,Kとしたときのn=1
〜N,k=1〜Kまでの総和Σ、n層目の空隙層の誘電
率εan、k層目の誘電体層の誘電率εsk、m層目の空隙
層の誘電率εam、n層目の空隙層の内周側半径ra1n、
n層目の空隙層の外周側半径をra2n、k層目の誘電体
層の内周側半径rs1k、k層目の誘電体層の外周側半径
rs2k、m層目の空隙層の内周側半径ra1m、m層目の空
隙層の外周側半径ra2m、及び温度及び圧力と相関する
相対ガス密度Rの関係が、各(m)層の空隙層に対し
て、 V≧Ea×{εam×(ra2m−ra1m)/ln(ra2m/ra
1m)}×R×Σ{ln(ra2n/ra1n)/εan+ln(r
s2k/rs1k)/εsk} を満足するように設定されたことを特徴とする請求項1
に記載の放電型排ガス処理装置。 - 【請求項4】 上記放電極及び接地極は、線状に形成さ
れたいずれか一方を中心として他方が円筒状に配置さ
れ、上記誘電体は複数の円筒状をなして、上記両極の間
において中心側の極を中心として同心円状に配設され、
各誘電体間に形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通
させるものであり、 上記外周側の空隙の誘電率に対して内周側の空隙の誘電
率を高めるように、該空隙内に周方向の一部を塞ぐ電界
調整部を配設したことを特徴とする請求項1に記載の放
電型排ガス処理装置。 - 【請求項5】 上記放電極及び接地極は、線状に形成さ
れたいずれか一方を中心として他方が円筒状に配置さ
れ、上記誘電体は複数の円筒状をなして、上記両極の間
において中心側の極を中心として同心円状に配設され、
各誘電体間に形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通
させるものであり、 上記各空隙の半径方向の厚さを、内周側に対して外周側
の方を小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載
の放電型排ガス処理装置。 - 【請求項6】 上記放電極及び接地極は、線状に形成さ
れたいずれか一方を中心として他方が円筒状に配置さ
れ、上記誘電体は複数の円筒状をなして、上記両極の間
において中心側の極を中心として同心円状に配設され、
各誘電体間に形成された円筒状の空隙内に排ガスを流通
させるものであり、 上記各誘電体の表面に上記空隙内に向けて突出する突起
状部を設け、該突起上部の配置密度を、内周側の誘電体
に対して外周側の誘電体の方を高くしたことを特徴とす
る請求項1に記載の放電型排ガス処理装置。
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