JP2001204044A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JP2001204044A
JP2001204044A JP2000013864A JP2000013864A JP2001204044A JP 2001204044 A JP2001204044 A JP 2001204044A JP 2000013864 A JP2000013864 A JP 2000013864A JP 2000013864 A JP2000013864 A JP 2000013864A JP 2001204044 A JP2001204044 A JP 2001204044A
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JP
Japan
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dct
signal
coefficient
color difference
luminance signal
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JP2000013864A
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Masaaki Takemoto
雅昭 竹本
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】DCT変換したビデオデータに対して、フェー
ドイン・フェードアウト、輝度反転、クロマ反転、色相
調整などの特殊効果処理を行なう画像処理方法および画
像処理装置において、演算量を減らして処理速度を向上
する方法および装置を提供する。 【解決手段】入力データのDCT係数に対して直接演算
を実行して、出力データのDCT係数を生成することに
より、従来行なわれていた入力データのIDCT処理、
および画像処理後の再DCT処理を行なわない方法また
は構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DCT(Disc
rete Cosine Transform、離散コ
サイン変換)を用いて変換したコンポーネントビデオ信
号に対して、フェードインおよびフェードアウトを含む
信号レベルの可変、輝度反転、クロマ反転、色相調整な
どの特殊効果を施す画像処理方法および画像処理装置に
関する。
【0002】最近のパーソナルコンピュータでは、ビデ
オ信号を圧縮してハードディスクなどの記録手段に記録
することが可能となってきている。そのようなパーソナ
ルコンピュータを用いてビデオ信号の編集を行ったり、
特殊効果処理をしたりすることも行われるようになって
きている。
【0003】ビデオ信号に対して実施される特殊効果処
理は、例えば、フェードイン、フェードアウト、ディゾ
ルブ(溶転:2つの画面が重なりつつ切り換わる)、輝
度反転、クロマ反転、色相調整などがある。
【0004】また、ビデオ信号を圧縮する方式として
は、M−JPEG、DV、Digital−Sなどがあ
り、これらはDCTを用いて信号の空間領域から周波数
領域への変換を行っている。
【0005】DCT係数を求める演算式は、係数をF
(u,v)、画面を構成する個々の画素の信号レベルで
ある画素値をf(x、y)とすると、両者には以下の関
係がある。
【式1】 ただし、u,vはDCT変換後の周波数軸、x、yはブ
ロック内の座標、Nはブロックサイズ(ひとつの変換ブ
ロックはN×N個の画素より構成されるとする)で、M
PEG2では8である。
【0006】DCTを用いて変換したビデオ信号に対
し、特殊効果処理を行う画像処理装置について、従来技
術に係る装置(1)を図10を用いて説明する。図10
は従来技術に係る画像処理装置(1)の構成図である。
【0007】図10に示した画像処理装置(1)は以下
のように構成されている。すなわち装置の外部とビデオ
信号の入出力処理を行うビデオ信号入出力部(2)、ビ
デオ信号をDCT、量子化、ハフマン符号化を用いて圧
縮し、あるいは圧縮したビデオ信号をハフマン復号化、
逆量子化、DCTの逆変換であるIDCT(逆離散コサ
イン変換、Inverse Discrete Cos
ine Transform)を用いて原信号であるビ
デオ信号に伸張する圧縮・伸張部(3)、圧縮したビデ
オ信号を含むデータを記憶するハードディスク(4)、
装置(1)の制御と画像処理の実行を行うCPU(Ce
ntral Processing Unit)
(5)、データを一時的に記憶するメモリ(6)を含む
ように構成されている。
【0008】画像処理装置(1)は、その構成は汎用の
パーソナルコンピュータを利用し、専用の画像処理プロ
グラムを起動して画像処理装置(1)実現している。ま
た上記と異なり、専用のハードウェアを構成し、画像処
理装置(1)を実現する場合もある。
【0009】次に従来技術に係る画像処理装置(1)の
動作を、図1のフローチャートを用いて説明する。画像
処理を行う際の前提として、あらかじめビデオ信号入出
力部(2)などを経由して装置(1)に入力したビデオ
信号が圧縮・伸張部(3)によってDCT等を用いて圧
縮され、ハードディスク(4)に記録されているものと
する。
【0010】図1のフローチャートにおいて、まずCP
U(5)はハードディスク(4)に記録された画像処理
をしようとするビデオ信号の、DCT圧縮の単位である
ひとつのDCTブロックを読み出す(ステップS10
1)。
【0011】DCTブロックは例えば、縦横がそれぞれ
8個の画素よりなるブロックで原画像を分解したひとつ
のブロックを2次元DCT処理して生成したDCT係数
をエントロピー圧縮したデータよりなる。
【0012】次にCPU(5)は読み出したDCTブロ
ックに対してハフマン復号化(ステップS102)、逆
量子化(ステップS103)を行い、DCT係数まで伸
張する。
【0013】更にCPU(5)は得られたDCT係数に
対してIDCT処理を行い、原画像にデコードする(ス
テップS104)。伸張した原画像に対して例えばフェ
ードインなどの特殊効果処理を行う(ステップS10
5)。
【0014】特殊効果処理を行った原画像に対し、CP
U(5)は上記の伸張と逆の手順を行って再圧縮を行
う。すなわち、DCT処理を行い(ステップS10
6)、量子化(ステップS107)、ハフマン符号化を
行い(ステップS108)、再圧縮したDCTブロック
を得る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】図1のフローチャート
を用いて上記に説明した、従来技術に係る画像処理方法
および画像処理装置においては、解決すべき以下のよう
な課題が存在した。
【0016】すなわち従来の方法および装置では、ひと
つのDCTブロックのデコード(ステップS104)
と、再エンコード(ステップS106)とを行なう必要
があり、大きな演算量を要するDCTとIDCTとを行
なうことにより、画像処理の処理速度が遅くなるという
課題が有った。
【0017】またその他の従来技術として、DCT変換
したビデオ信号に直接演算処理を行なう画像処理方法と
して、例えば特開平10-13833号公報記載の技術
が存在する。
【0018】上記の従来技術は、処理の流れを説明する
図2のフローチャートに示すように、DCTブロックの
データを読み出し(ステップS109)、ハフマン復号
化を行い(ステップS110)、逆量子化を行なって
(ステップS111)、得られたDCT係数に対してフ
ィルタリング処理を行なった後(ステップS112)、
再び量子化(ステップS113)とハフマン符号化(ス
テップS114)とを行なうことにより、圧縮されたD
CTブロックを得るものであった。
【0019】すなわち上記従来技術はDCT係数に対し
て直接演算を行なうことにより、信号の空間領域におけ
るフィルタリングを行なおうとするものであって、フェ
ードイン、フェードアウト、輝度反転、クロマ反転、色
相調整などの特殊効果処理に関しては触れられていなか
った。
【0020】本発明は上記の状況に鑑みてなされたもの
であり、DCTを用いて変換したコンポーネントビデオ
信号に対して、フェードイン、フェードアウト、輝度反
転、クロマ反転、色相調整などの特殊効果を施す画像処
理方法および画像処理装置において、画像処理の処理速
度を向上させるために、「輝度信号及び色差信号からな
るコンポーネントビデオ信号を離散コサイン変換(DC
T変換)して得たDCTコンポーネントビデオ信号のD
CT係数は、前記輝度信号の直流成分に対応した輝度信
号DC係数と、前記輝度信号の交流成分に対応した輝度
信号AC係数と、前記色差信号の交流成分に対応した色
差信号AC係数とから構成されており、前記DCTコン
ポーネントビデオ信号に対して、フェードイン処理又は
フェードアウト処理を行なう画像処理方法であって、前
記輝度信号DC係数に、前記輝度信号の直流バイアスに
対応したDC定数を加算し、この加算結果に、フェード
イン処理又はフェードアウト処理に対応した可変倍率を
乗算し、この乗算結果から前記DC定数を減算する第1
のステップ(S16)と、前記輝度信号AC係数及び前
記色差信号AC係数に前記可変倍率をそれぞれ乗算する
第2のステップ(S17,S18)と、フェードイン処
理又はフェードアウト処理に対応して、前記可変倍率を
予め定めた変化分だけ増加又は減少する第3のステップ
と、前記第1のステップ乃至第3のステップを順次繰り
返して実行する第4のステップとを有することを特徴と
する画像処理方法。」と、「輝度信号及び色差信号から
なるコンポーネントビデオ信号を離散コサイン変換(D
CT変換)して得たDCTコンポーネントビデオ信号の
DCT係数は、前記輝度信号の直流成分に対応した輝度
信号DC係数と、前記輝度信号の交流成分に対応した輝
度信号AC係数と、前記色差信号の交流成分に対応した
色差信号AC係数とから構成されており、前記DCTコ
ンポーネントビデオ信号に対して、フェードイン処理又
はフェードアウト処理を行なう画像処理装置(1)であ
って、前記輝度信号DC係数に、前記輝度信号の直流バ
イアスに対応したDC定数を加算し、この加算結果に、
フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応した可
変倍率を乗算し、この乗算結果から前記DC定数を減算
する各演算を行なう第1の演算手段(CPU 5)と、
前記輝度信号AC係数及び前記色差信号AC係数に前記
可変倍率をそれぞれ乗算する演算を行なう第2の演算手
段(5)と、フェードイン処理又はフェードアウト処理
に対応して、前記可変倍率を予め定めた変化分だけ増加
又は減少させて更新する可変倍率更新手段(5)と、前
記可変倍率更新手段(5)が前記可変倍率の更新を継続
的に行ないつつ、新たに更新された前記可変倍率に対し
て前記第1の演算手段(5)及び前記第2の演算手段
(5)が前記演算を実行するよう制御する制御手段
(5)とを有することを特徴とする画像処理装置
(1)。」と、「輝度信号及び色差信号からなるコンポ
ーネントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)
して得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数
は、前記輝度信号の直流成分に対応した輝度信号DC係
数と、前記輝度信号の交流成分に対応した輝度信号AC
係数と、前記色差信号の交流成分に対応した色差信号A
C係数とから構成されており、2系統の前記DCTコン
ポーネントビデオ信号に対して、第1の系統のDCTコ
ンポーネントビデオ信号がフェードインしつつ第2のD
CTコンポーネント信号がフェードアウトすることによ
り、前記第1及び第2の系統のDCTコンポーネント信
号が重複しつつ次第に前記第1の系統のDCTコンポー
ネント信号に切り換わるディゾルブ処理を行なう画像処
理方法であって、前記第1の系統のDCTコンポーネン
トビデオ信号に対しては、前記輝度信号DC係数に前記
輝度信号の直流バイアスに対応したDC定数を加算し、
この加算結果に前記フェードインに対応した第1の可変
倍率を乗算した乗算結果から前記DC定数を減算し、前
記輝度信号AC係数及び前記色差信号AC係数に前記第
1の可変倍率をそれぞれ乗算することにより、前記第1
の可変倍率を予め定めた変化分だけ増加する第1のステ
ップと、前記第2の系統のDCTコンポーネントビデオ
信号に対しては、前記輝度信号DC係数に前記輝度信号
の直流バイアスに対応したDC定数を加算し、この加算
結果に前記フェードアウトに対応した第2の可変倍率を
乗算した乗算結果から前記DC定数を減算し、前記輝度
信号AC係数及び前記色差信号AC係数に前記第2の可
変倍率をそれぞれ乗算することにより、前記第2の可変
倍率を予め定めた変化分だけ減少する第2のステップ
と、前記第1の系統のDCTコンポーネントビデオ信号
に係る前記輝度信号DC係数と前記輝度信号AC係数と
前記色差信号AC係数と、前記第2の系統のDCTコン
ポーネントビデオ信号に係る前記輝度信号DC係数と前
記輝度信号AC係数と前記色差信号AC係数とを加算す
ることにより、ディゾルブ処理されたDCTコンポーネ
ントビデオ信号を生成する第3のステップと、前記第1
のステップ乃至第3のステップを順次繰り返して実行す
る第4のステップとを有することを特徴とする画像処理
方法。」と、「輝度信号及び色差信号からなるコンポー
ネントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)し
て得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数
は、前記輝度信号に対応した輝度信号DCT係数と、前
記色差信号に対応した色差信号DCT係数とから構成さ
れており、前記DCTコンポーネントビデオ信号に対し
て、輝度反転処理又は色差反転するクロマ反転処理を行
なう画像処理方法であって、前記輝度反転を行なう際に
は、前記輝度信号DCT係数に−1を乗算し、前記クロ
マ反転処理を行なう際には、前記色差信号DCT係数に
−1を乗算することを特徴とする画像処理方法。」と、
「輝度信号及び2つの色差信号Cb,色差信号Crから
なるコンポーネントビデオ信号を離散コサイン変換(D
CT変換)して得たDCTコンポーネントビデオ信号の
DCT係数は、前記輝度信号に対応した輝度信号DCT
係数と、前記色差信号Cbに対応した第1の色差信号D
CT係数と、前記色差信号Crに対応した第2の色差信
号DCT係数とから構成されており、かつ前記DCTコ
ンポーネントビデオ信号の前記DCT係数は、所定の基
本周波数の整数倍の関係にある次数にそれぞれ対応した
DCT係数の集合であり、前記DCTコンポーネントビ
デオ信号に対して、色相調整処理を行なう画像処理方法
であって、同一次数同士の前記色差信号Cb,色差信号
Crに係る各色差信号DCT係数によりなる2次元ベク
トルを生成する第1のステップと、前記第1のステップ
により生成した前記2次元ベクトルを、色相調整に対応
した所定の角度で回転させる第2のステップ(S45)
と、前記第2のステップ(S45)により回転した前記
2次元ベクトルの各要素によって、前記色差信号Cb,
色差信号Crに係る各色差信号DCT係数を更新する第
3のステップと、前記した全ての次数について前記第1
のステップ乃至第3のステップを実行する第4のステッ
プとを有することを特徴とする画像処理方法。」とを提
供することを発明の目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願の請求項1に記載の発明は、「輝度信号及び
色差信号からなるコンポーネントビデオ信号を離散コサ
イン変換(DCT変換)して得たDCTコンポーネント
ビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信号の直流成分に
対応した輝度信号DC係数と、前記輝度信号の交流成分
に対応した輝度信号AC係数と、前記色差信号の交流成
分に対応した色差信号AC係数とから構成されており、
前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、フェー
ドイン処理又はフェードアウト処理を行なう画像処理方
法であって、前記輝度信号DC係数に、前記輝度信号の
直流バイアスに対応したDC定数を加算し、この加算結
果に、フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応
した可変倍率を乗算し、この乗算結果から前記DC定数
を減算する第1のステップ(S16)と、前記輝度信号
AC係数及び前記色差信号AC係数に前記可変倍率をそ
れぞれ乗算する第2のステップ(S17,S18)と、
フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応して、
前記可変倍率を予め定めた変化分だけ増加又は減少する
第3のステップと、前記第1のステップ乃至第3のステ
ップを順次繰り返して実行する第4のステップとを有す
ることを特徴とする画像処理方法。」を提供する。
【0022】さらに上記の課題を解決するために、本願
の請求項2に記載の発明は、「輝度信号及び色差信号か
らなるコンポーネントビデオ信号を離散コサイン変換
(DCT変換)して得たDCTコンポーネントビデオ信
号のDCT係数は、前記輝度信号の直流成分に対応した
輝度信号DC係数と、前記輝度信号の交流成分に対応し
た輝度信号AC係数と、前記色差信号の交流成分に対応
した色差信号AC係数とから構成されており、前記DC
Tコンポーネントビデオ信号に対して、フェードイン処
理又はフェードアウト処理を行なう画像処理装置(1)
であって、前記輝度信号DC係数に、前記輝度信号の直
流バイアスに対応したDC定数を加算し、この加算結果
に、フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応し
た可変倍率を乗算し、この乗算結果から前記DC定数を
減算する各演算を行なう第1の演算手段(CPU 5)
と、前記輝度信号AC係数及び前記色差信号AC係数に
前記可変倍率をそれぞれ乗算する演算を行なう第2の演
算手段(5)と、フェードイン処理又はフェードアウト
処理に対応して、前記可変倍率を予め定めた変化分だけ
増加又は減少させて更新する可変倍率更新手段(5)
と、前記可変倍率更新手段(5)が前記可変倍率の更新
を継続的に行ないつつ、新たに更新された前記可変倍率
に対して前記第1の演算手段(5)及び前記第2の演算
手段(5)が前記演算を実行するよう制御する制御手段
(5)とを有することを特徴とする画像処理装置
(1)。」を提供する。
【0023】さらに上記の課題を解決するために、本願
の請求項3に記載の発明は、「輝度信号及び色差信号か
らなるコンポーネントビデオ信号を離散コサイン変換
(DCT変換)して得たDCTコンポーネントビデオ信
号のDCT係数は、前記輝度信号の直流成分に対応した
輝度信号DC係数と、前記輝度信号の交流成分に対応し
た輝度信号AC係数と、前記色差信号の交流成分に対応
した色差信号AC係数とから構成されており、2系統の
前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、第1の
系統のDCTコンポーネントビデオ信号がフェードイン
しつつ第2のDCTコンポーネント信号がフェードアウ
トすることにより、前記第1及び第2の系統のDCTコ
ンポーネント信号が重複しつつ次第に前記第1の系統の
DCTコンポーネント信号に切り換わるディゾルブ処理
を行なう画像処理方法であって、前記第1の系統のDC
Tコンポーネントビデオ信号に対しては、前記輝度信号
DC係数に前記輝度信号の直流バイアスに対応したDC
定数を加算し、この加算結果に前記フェードインに対応
した第1の可変倍率を乗算した乗算結果から前記DC定
数を減算し、前記輝度信号AC係数及び前記色差信号A
C係数に前記第1の可変倍率をそれぞれ乗算することに
より、前記第1の可変倍率を予め定めた変化分だけ増加
する第1のステップと、前記第2の系統のDCTコンポ
ーネントビデオ信号に対しては、前記輝度信号DC係数
に前記輝度信号の直流バイアスに対応したDC定数を加
算し、この加算結果に前記フェードアウトに対応した第
2の可変倍率を乗算した乗算結果から前記DC定数を減
算し、前記輝度信号AC係数及び前記色差信号AC係数
に前記第2の可変倍率をそれぞれ乗算することにより、
前記第2の可変倍率を予め定めた変化分だけ減少する第
2のステップと、前記第1の系統のDCTコンポーネン
トビデオ信号に係る前記輝度信号DC係数と前記輝度信
号AC係数と前記色差信号AC係数と、前記第2の系統
のDCTコンポーネントビデオ信号に係る前記輝度信号
DC係数と前記輝度信号AC係数と前記色差信号AC係
数とを加算することにより、ディゾルブ処理されたDC
Tコンポーネントビデオ信号を生成する第3のステップ
と、前記第1のステップ乃至第3のステップを順次繰り
返して実行する第4のステップとを有することを特徴と
する画像処理方法。」を提供する。
【0024】さらに上記の課題を解決するために、本願
の請求項4に記載の発明は、「輝度信号及び色差信号か
らなるコンポーネントビデオ信号を離散コサイン変換
(DCT変換)して得たDCTコンポーネントビデオ信
号のDCT係数は、前記輝度信号に対応した輝度信号D
CT係数と、前記色差信号に対応した色差信号DCT係
数とから構成されており、前記DCTコンポーネントビ
デオ信号に対して、輝度反転処理又は色差反転するクロ
マ反転処理を行なう画像処理方法であって、前記輝度反
転を行なう際には、前記輝度信号DCT係数に−1を乗
算し、前記クロマ反転処理を行なう際には、前記色差信
号DCT係数に−1を乗算することを特徴とする画像処
理方法。」を提供する。
【0025】さらに上記の課題を解決するために、本願
の請求項5に記載の発明は、「輝度信号及び2つの色差
信号Cb,色差信号Crからなるコンポーネントビデオ
信号を離散コサイン変換(DCT変換)して得たDCT
コンポーネントビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信
号に対応した輝度信号DCT係数と、前記色差信号Cb
に対応した第1の色差信号DCT係数と、前記色差信号
Crに対応した第2の色差信号DCT係数とから構成さ
れており、かつ前記DCTコンポーネントビデオ信号の
前記DCT係数は、所定の基本周波数の整数倍の関係に
ある次数にそれぞれ対応したDCT係数の集合であり、
前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、色相調
整処理を行なう画像処理方法であって、同一次数同士の
前記色差信号Cb,色差信号Crに係る各色差信号DC
T係数によりなる2次元ベクトルを生成する第1のステ
ップと、前記第1のステップにより生成した前記2次元
ベクトルを、色相調整に対応した所定の角度で回転させ
る第2のステップ(S45)と、前記第2のステップ
(S45)により回転した前記2次元ベクトルの各要素
によって、前記色差信号Cb,色差信号Crに係る各色
差信号DCT係数を更新する第3のステップと、前記し
た全ての次数について前記第1のステップ乃至第3のス
テップを実行する第4のステップとを有することを特徴
とする画像処理方法。」を提供する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図3乃至図9を用いて本発
明の実施の形態を説明する。以下に説明する本実施の形
態の構成は、先に図10を用いて説明した従来技術と同
様の汎用パーソナルコンピュータにより実現され、画像
処理を実行する専用のソフトウェアにより後に説明する
本実施の形態特有の効果を発揮するものである。
【0027】また上記と異なり、専用のハードウェア構
成により以下の説明と同じ動作を行なう画像処理装置を
構成してもよい。
【0028】まず、本発明の第1の実施の形態である画
像処理方法および画像処理装置を、図3を用いて説明す
る。(請求項1または請求項2に対応)
【0029】本実施の形態においては、「輝度信号及び
色差信号からなるコンポーネントビデオ信号を離散コサ
イン変換(DCT変換)して得たDCTコンポーネント
ビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信号の直流成分に
対応した輝度信号DC係数と、前記輝度信号の交流成分
に対応した輝度信号AC係数と、前記色差信号の交流成
分に対応した色差信号AC係数とから構成されており、
前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、フェー
ドイン処理又はフェードアウト処理を行なう画像処理方
法であって、前記輝度信号DC係数に、前記輝度信号の
直流バイアスに対応したDC定数を加算し、この加算結
果に、フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応
した可変倍率を乗算し、この乗算結果から前記DC定数
を減算する第1のステップ(S16)と、前記輝度信号
AC係数及び前記色差信号AC係数に前記可変倍率をそ
れぞれ乗算する第2のステップ(S17,S18)と、
フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応して、
前記可変倍率を予め定めた変化分だけ増加又は減少する
第3のステップと、前記第1のステップ乃至第3のステ
ップを順次繰り返して実行する第4のステップとを有す
ることを特徴とする画像処理方法。」または、「輝度信
号及び色差信号からなるコンポーネントビデオ信号を離
散コサイン変換(DCT変換)して得たDCTコンポー
ネントビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信号の直流
成分に対応した輝度信号DC係数と、前記輝度信号の交
流成分に対応した輝度信号AC係数と、前記色差信号の
交流成分に対応した色差信号AC係数とから構成されて
おり、前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、
フェードイン処理又はフェードアウト処理を行なう画像
処理装置(1)であって、前記輝度信号DC係数に、前
記輝度信号の直流バイアスに対応したDC定数を加算
し、この加算結果に、フェードイン処理又はフェードア
ウト処理に対応した可変倍率を乗算し、この乗算結果か
ら前記DC定数を減算する各演算を行なう第1の演算手
段(CPU 5)と、前記輝度信号AC係数及び前記色
差信号AC係数に前記可変倍率をそれぞれ乗算する演算
を行なう第2の演算手段(5)と、フェードイン処理又
はフェードアウト処理に対応して、前記可変倍率を予め
定めた変化分だけ増加又は減少させて更新する可変倍率
更新手段(5)と、前記可変倍率更新手段(5)が前記
可変倍率の更新を継続的に行ないつつ、新たに更新され
た前記可変倍率に対して前記第1の演算手段(5)及び
前記第2の演算手段(5)が前記演算を実行するよう制
御する制御手段(5)とを有することを特徴とする画像
処理装置(1)。」としたことを特徴とする。
【0030】本実施の形態は、M−JPEGを用いて圧
縮されたビデオデータのレベルを可変させ、フェードイ
ン、フェードアウトなどの特殊効果を実現する方法また
は前記特殊効果を実現する装置である。
【0031】本実施の形態が扱うコンポーネントデジタ
ルビデオデータは、輝度信号であるY,色差信号である
CbおよびCrという3種類の信号から構成されてい
る。
【0032】空間領域において、コンポーネントデジタ
ルビデオデータの信号レベルを可変させる場合、輝度信
号Yの処理は次式で表せる。 Yout=k・Yin (式2) ここで、Yinは輝度信号の入力データ、Youtは信
号レベルが可変された輝度信号の出力データ、kは乗算
係数で、フェードイン、フェードアウトの場合は0から
1までの値を有する。
【0033】式2において、乗算係数kを0から1へ徐
昇(徐々に値を増加させる)させれば輝度信号Yのフェ
ードインが、1から0へ徐降(徐々に値を減少させる)
させればフェードアウトが実現する。
【0034】輝度信号Yは、本来正の値を有し、すなわ
ち正のバイアス成分を有するが、DCTを用いて輝度信
号Yを変換する場合には、変換前にあらかじめバイアス
成分がゼロとなるようにシフトされる。
【0035】例えば信号を8ビットで表現する場合、シ
フトを行う前の輝度信号Yの値は0から255の範囲を
取り得るが、DCT変換を行う場合、前もって−128
を加算し−128から127までの範囲にシフトした後
にDCT変換がなされる。
【0036】これを周波数領域において考えると、上記
のように空間領域で一律に−128を加算しているとい
うことは信号に直流成分が加えられていることである。
従って直流成分を加えた信号をDCT変換した場合、直
流成分のDCT係数(以下、DC係数ともいう)に上記
の加算に伴う定数が加算され、交流成分のDCT係数
(以下、AC係数ともいう)には上記加算の前後で変化
が無い。
【0037】例えばDCTブロックの大きさを8×8画
素とし、全画素の信号に一律に−128が加算されたと
すると、上記加算によってDC係数に加わる定数は−1
024となる。この定数は式1より算出される。
【0038】またDCTの定義式である式1から明らか
なように、DCTは線形演算であるので、ある信号の各
DCT係数をk倍すると、その後IDCT変換で得られ
た原信号はk倍されている。
【0039】従って周波数領域において、フェードイ
ン、フェードアウトを含む輝度信号Yの信号レベルを可
変するには、DCT係数のうちのDC係数に対してはバ
イアス分を補償する第1の定数(上記の例では102
4)を加算してから可変倍率である第2の定数(乗算係
数k)を乗算し、その後第1の定数(上記は1024)
を減算すればよい。
【0040】AC係数については、そのまま可変倍率で
ある第2の定数(乗算係数k)を乗算すればよい。
【0041】輝度信号Yにおける処理をまとめると次式
のようになる。 (DC係数について)Xout=k・(Xin+1024)−1024 (式3 ) (AC係数について)Xout=k・Xin (式4) ただし、Xinは処理前の輝度信号のDCT係数、Xo
utは処理後の輝度信号のDCT係数、kは乗算係数で
ある。
【0042】次に色差信号Cbおよび色差信号Crの処
理を説明する。色差信号は本来バイアス成分がゼロであ
るので、DCT変換するに際してもシフトされること無
く変換がなされる。
【0043】また空間領域において色差信号のレベルを
可変する式は次式で与えられる。 Cout=k・Cin (式5) ただしCoutは色差信号CbまたはCrの変換前の入
力データ、Coutは同じく変換後の出力データ、kは
乗算係数である。
【0044】色差信号についても、周波数領域において
信号レベルを可変するには上記と同じ考え方で、全ての
DCT係数に対して前記第2の定数(乗算係数k)を乗
算すればよい。これは次式であらわされる。 Xout=k・Xin (式6) ただしXinは入力される変換前の色差信号のDCT係
数、Xoutは出力される変換後のDCT係数、kは乗
算係数である。
【0045】上記に示した原理に基づき本実施の形態に
おいて実行される信号レベルを可変する画像処理方法
を、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0046】図3において、まず処理を行おうとするD
CTブロックのデータが読み出され(ステップS1
0)、ハフマン復号化(ステップS11)、逆量子化
(ステップS12)を経た後、輝度信号であれば(ステ
ップS13)、DC係数に対しては式3の処理がなされ
(ステップS14,ステップS15,ステップS1
6)、AC係数に対しては式4の処理がなされる(ステ
ップS14,ステップS15,ステップS17)。
【0047】また色差信号に対しては、式6の処理がな
される(ステップS13,ステップS18)。その後、
処理後のDCT係数に対して量子化(ステップS1
9)、ハフマン符号化(ステップS20)を行い処理を
完了する。
【0048】上記の処理は信号レベルをk倍するひとつ
の手順であり、乗算係数kを徐昇あるいは徐降しつつフ
ローを繰り返すことにより、ビデオデータのフェードイ
ンあるいはフェードアウト処理を実現することが出来
る。上記に説明した方法により、DCTおよびIDCT
を行なう必要のない、処理速度の向上した画像処理方法
を実現することが可能となる。また、上記に説明した処
理、制御を行なう装置を用いることにより、DCTおよ
びIDCTを行なう必要のない、処理速度の向上した画
像処理装置を実現することができる。装置を実現するに
は、例えば図10に示すパーソナルコンピュータ(1)
を用い、専用のソフトウェアを実行することにより可能
となる。その場合、上記に説明した画像処理に伴う演算
はCPU(5)で実行される。また、上記とは別に、専
用のハードウェアを構成し、上記に説明した処理、制御
を行なう構成の装置としてもよい(不図示)。
【0049】次に本発明の第2の実施の形態に係る画像
処理方法を説明する(請求項3に対応)。
【0050】本実施の形態においては、「輝度信号及び
色差信号からなるコンポーネントビデオ信号を離散コサ
イン変換(DCT変換)して得たDCTコンポーネント
ビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信号の直流成分に
対応した輝度信号DC係数と、前記輝度信号の交流成分
に対応した輝度信号AC係数と、前記色差信号の交流成
分に対応した色差信号AC係数とから構成されており、
2系統の前記DCTコンポーネントビデオ信号に対し
て、第1の系統のDCTコンポーネントビデオ信号がフ
ェードインしつつ第2のDCTコンポーネント信号がフ
ェードアウトすることにより、前記第1及び第2の系統
のDCTコンポーネント信号が重複しつつ次第に前記第
1の系統のDCTコンポーネント信号に切り換わるディ
ゾルブ処理を行なう画像処理方法であって、前記第1の
系統のDCTコンポーネントビデオ信号に対しては、前
記輝度信号DC係数に前記輝度信号の直流バイアスに対
応したDC定数を加算し、この加算結果に前記フェード
インに対応した第1の可変倍率を乗算した乗算結果から
前記DC定数を減算し、前記輝度信号AC係数及び前記
色差信号AC係数に前記第1の可変倍率をそれぞれ乗算
することにより、前記第1の可変倍率を予め定めた変化
分だけ増加する第1のステップと、前記第2の系統のD
CTコンポーネントビデオ信号に対しては、前記輝度信
号DC係数に前記輝度信号の直流バイアスに対応したD
C定数を加算し、この加算結果に前記フェードアウトに
対応した第2の可変倍率を乗算した乗算結果から前記D
C定数を減算し、前記輝度信号AC係数及び前記色差信
号AC係数に前記第2の可変倍率をそれぞれ乗算するこ
とにより、前記第2の可変倍率を予め定めた変化分だけ
減少する第2のステップと、前記第1の系統のDCTコ
ンポーネントビデオ信号に係る前記輝度信号DC係数と
前記輝度信号AC係数と前記色差信号AC係数と、前記
第2の系統のDCTコンポーネントビデオ信号に係る前
記輝度信号DC係数と前記輝度信号AC係数と前記色差
信号AC係数とを加算することにより、ディゾルブ処理
されたDCTコンポーネントビデオ信号を生成する第3
のステップと、前記第1のステップ乃至第3のステップ
を順次繰り返して実行する第4のステップとを有するこ
とを特徴とする画像処理方法。」としたことを特徴とす
る。
【0051】本実施の形態は、DCTを用いて圧縮され
た2系統のビデオデータにディゾルブ(溶転)をかける
画像処理方法である。
【0052】空間領域におけるディゾルブの処理は、一
方の系統のビデオデータにつきフェードアウトをかけつ
つ他方の系統のビデオデータにフェードインをかけ、最
後に2系統のビデオデータを合成することにより実現す
る。
【0053】周波数領域でディゾルブを実現しようとす
ると、DCTは線形演算であることは先に説明した通り
であるので、空間領域で信号を加算することと周波数領
域で信号を加算することとは等価である。
【0054】従って本実施の形態では、一方の系統のビ
デオデータのDCT係数に上記第1の実施の形態で説明
したフェードインをかけ、他方の系統のビデオデータの
DCT係数にフェードアウトをかけ、その後2系統のD
CT係数を加算した後に量子化とハフマン符号化を行う
画像処理方法とする。上記の画像処理方法とすることに
より、DCTおよびIDCTを行うことなく画像処理に
要する時間を短縮する効果を発揮する。
【0055】本発明の第3の実施の形態である画像処理
方法について、図4を用いて説明する(請求項4に対
応)。
【0056】本実施の形態においては、「輝度信号及び
色差信号からなるコンポーネントビデオ信号を離散コサ
イン変換(DCT変換)して得たDCTコンポーネント
ビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信号に対応した輝
度信号DCT係数と、前記色差信号に対応した色差信号
DCT係数とから構成されており、前記DCTコンポー
ネントビデオ信号に対して、輝度反転処理又は色差反転
するクロマ反転処理を行なう画像処理方法であって、前
記輝度反転を行なう際には、前記輝度信号DCT係数に
−1を乗算し、前記クロマ反転処理を行なう際には、前
記色差信号DCT係数に−1を乗算することを特徴とす
る画像処理方法。」としたことを特徴とする。
【0057】本実施の形態ではDCTを用いて圧縮され
たビデオデータの輝度反転を行う方法を提供する。
【0058】輝度反転を行なう画像処理では、色差信号
CbおよびCrは処理を行わず、輝度信号Yに対しての
み処理を行う。
【0059】空間領域において輝度反転をかける処理
は、輝度信号Yが8ビットで表現されている場合、次式
で表せる。 Yout=255−Yin (式7) ただしYinは輝度信号の処理前の入力データ、You
tは処理後の出力データ、255は8ビットデータの最
大値である。
【0060】しかし輝度信号をDCT変換するに際して
は、あらかじめバイアス成分がゼロとなるようにシフト
してからDCT変換を行っていることを先に説明した。
シフトした輝度信号の輝度反転させるには、輝度信号の
符号を反転させればよい。
【0061】DCTは線形演算であるので、DCT係数
の符号を反転させれば原信号(空間領域)の輝度信号の
輝度が反転される。処理は次式で表される。 Xout=−Xin (式8) ただしXinは入力される輝度信号のDCT係数、Xo
utは輝度反転処理が行なわれて出力されるDCT係数
である。
【0062】以上説明した原理に基づく、本実施の形態
における処理を図4のフローチャートを用いて説明す
る。
【0063】図4において、本実施の形態の画像処理装
置は、まずDCTブロックのデータを読み出し(ステッ
プS21)、ハフマン復号化(ステップS22)と逆量
子化(ステップS23)とを行なってDCT係数まで伸
張する。
【0064】さらにブロック内の全てのDCT係数につ
いて(ステップS24)、色差信号であれば何も行わず
(ステップS25)、輝度信号については式8の処理を
行なう(ステップS26)。
【0065】全てのDCT係数の処理が終了したら、量
子化(ステップS27)、ハフマン符号化(ステップS
28)とを行なって、処理を完了する。
【0066】次に本発明の第4の実施の形態である画像
処理方法を、図5を用いて説明する(請求項4に対
応)。
【0067】本実施の形態においては、「輝度信号及び
色差信号からなるコンポーネントビデオ信号を離散コサ
イン変換(DCT変換)して得たDCTコンポーネント
ビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信号に対応した輝
度信号DCT係数と、前記色差信号に対応した色差信号
DCT係数とから構成されており、前記DCTコンポー
ネントビデオ信号に対して、輝度反転処理又は色差反転
するクロマ反転処理を行なう画像処理方法であって、前
記輝度反転を行なう際には、前記輝度信号DCT係数に
−1を乗算し、前記クロマ反転処理を行なう際には、前
記色差信号DCT係数に−1を乗算することを特徴とす
る画像処理方法。」としたことを特徴とする。
【0068】本実施の形態は、DCTを用いて圧縮され
たビデオデータのクロマ反転処理を行なう画像処理方法
である。クロマ反転処理では輝度信号Yは処理する必要
がなく、色差信号(クロマ信号)CbおよびCrに対し
てのみ処理を行なう。
【0069】先に説明したように、色差信号Cbおよび
Crは、前もってバイアス成分がゼロとなるようにシフ
トしてからDCT処理がなされるので、周波数領域で反
転処理を行なうためには、正負の符号を反転すればよ
い。これは次式で表わされる。 Xout=−Xin (式9) ただしXinは色差信号CbおよびCrの入力されるD
CT係数、Xoutはクロマ反転処理された出力される
色差信号CbおよびCrのDCT係数である。
【0070】以上の原理に基づく本実施の形態における
クロマ反転処理を、図5のフローチャートを用いて説明
する。図5において、本実施の形態の画像処理装置は、
まずDCTブロックのデータを読み出し(ステップS3
0)、ハフマン復号化(ステップS31)と逆量子化
(ステップS32)とを行なってDCT係数まで伸張す
る。
【0071】さらにブロック内の全てのDCT係数につ
いて(ステップS33)、輝度信号であれば何も行わず
(ステップS34)、色差信号については式9の処理を
行なう(ステップS35)。
【0072】全てのDCT係数の処理が終了したら、量
子化(ステップS36)、ハフマン符号化(ステップS
37)とを行なって、処理を完了する。
【0073】次に本発明に係る第5の実施の形態である
画像処理方法を、図6を用いて説明する(請求項5に対
応)。
【0074】本実施の形態においては、「輝度信号及び
2つの色差信号Cb,色差信号Crからなるコンポーネ
ントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)して
得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数は、
前記輝度信号に対応した輝度信号DCT係数と、前記色
差信号Cbに対応した第1の色差信号DCT係数と、前
記色差信号Crに対応した第2の色差信号DCT係数と
から構成されており、かつ前記DCTコンポーネントビ
デオ信号の前記DCT係数は、所定の基本周波数の整数
倍の関係にある次数にそれぞれ対応したDCT係数の集
合であり、前記DCTコンポーネントビデオ信号に対し
て、色相調整処理を行なう画像処理方法であって、同一
次数同士の前記色差信号Cb,色差信号Crに係る各色
差信号DCT係数によりなる2次元ベクトルを生成する
第1のステップと、前記第1のステップにより生成した
前記2次元ベクトルを、色相調整に対応した所定の角度
で回転させる第2のステップ(S45)と、前記第2の
ステップ(S45)により回転した前記2次元ベクトル
の各要素によって、前記色差信号Cb,色差信号Crに
係る各色差信号DCT係数を更新する第3のステップ
と、前記した全ての次数について前記第1のステップ乃
至第3のステップを実行する第4のステップとを有する
ことを特徴とする画像処理方法。」としたことを特徴と
する。
【0075】本実施の形態では、DCTを用いて圧縮さ
れたビデオデータの色相調整を行なう。
【0076】空間領域における色相調整は、二つの色差
信号CbおよびCrを要素とする2次元ベクトル(クロ
マベクトルともいう)を所定角度θ回転する処理を行な
い、回転後の2次元ベクトルの要素を新たな色差信号C
bおよびCrとする処理により行なっている。
【0077】この処理は次式で表わせる。
【式10】 ただしCbinはひとつの画素の処理前の色差信号Cb
の入力データ、Crinは前記の画素の処理前の色差信
号Crの入力データ、Cboutは色差信号Cbの処理
後の出力データ、Croutは色差信号Crの処理後の
出力データ、θは色相の調整量に相当する、クロマベク
トルの回転量である。
【0078】上記の色相調整処理を周波数領域で実行す
るには、先に説明したようにDCTは線形演算であるの
で、ひとつのDCTブロックに含まれる色差信号の、全
ての次数のDCT係数について、同次のCbおよびCr
のDCT係数を要素とする2次元ベクトルに対して、上
記回転量θの回転処理を行ない、回転後の各2次元ベク
トルの要素をCbおよびCrの新たなDCT係数とすれ
ばよい。なお、輝度信号及び2つの色差信号Cb,色差
信号Crからなるコンポーネントビデオ信号をDCT変
換して得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係
数は、前記輝度信号に対応した輝度信号DCT係数と、
前記色差信号Cbに対応した第1の色差信号DCT係数
と、前記色差信号Crに対応した第2の色差信号DCT
係数とから構成されており、かつ前記DCTコンポーネ
ントビデオ信号の前記DCT係数は、所定の基本周波数
の整数倍の関係にある次数にそれぞれ対応したDCT係
数の集合であることは公知である。
【0079】すなわち、周波数領域において、次式を行
なえば色相調整が実行される。
【式11】 ただしXinは、入力される色差信号Cbのひとつの次
数のDCT係数、Yinは入力される色差信号CrのX
inと同じ次数のDCT係数、XoutはCbの処理後
のDCT係数、YoutはCrの処理後のDCT係数、
θは色相の調整量に相当する、クロマベクトルの回転量
である。
【0080】以上の原理に基づく、本実施の形態におけ
る色相調整方法を、図6のフローチャートを用いて説明
する。
【0081】図6において、本実施の形態の画像処理装
置は、まずDCTブロックのデータを読み出し(ステッ
プS40)、ハフマン復号化(ステップS41)と逆量
子化(ステップS42)とを行なってDCT係数まで伸
張する。
【0082】さらにブロック内の全てのDCT係数につ
いて(ステップS43)、輝度信号であれば何も行わず
(ステップS44)、色差信号については式10の処理
を行なう(ステップS45)。
【0083】全てのDCT係数の処理が終了したら、量
子化(ステップS46)、ハフマン符号化(ステップS
47)とを行なって、処理を完了する。
【0084】以上に説明した本発明に係る第1ないし第
5の実施の形態においては、M−JPEGを代表とする
圧縮されたビデオ信号を処理する方法に関するものであ
った。次に、DVやDIGITAL−Sによって圧縮さ
れたデータに特殊効果処理をかける方法について説明す
る。
【0085】DVやDIGITAL−SでもM−JPE
Gと同様にDCTを用いてデータを圧縮しているが、ブ
ロックによって8−8DCTモードと2−4−8DCT
モードの2種類の演算が使われている点が異なる。
【0086】これら2つのモードを図7を用いて説明す
る。図7の制御の流れ図において、8−8DCTモード
で処理したDCT係数は、8×8画素のブロックにDC
Tをかけたものであり、上記に説明したM−JPEGの
場合と同じ処理を行なっている。
【0087】一方、2−4−8DCTモードで処理した
DCT係数は、第1フィールドと第2フィールドの画素
の和をとった4×8のブロック、および第1フィールド
と第2フィールドの画素の差をとった4×8のブロック
を作成し、これら和のブロックと差のブロックに対し
て、それぞれDCTをかけたものである。
【0088】このように、DVやDIGITAL−Sで
圧縮されたデータでは、8−8DCTモードで処理され
たブロックと2−4−8DCTモードで処理されたブロ
ックが混在しているので、ブロックのモードに応じて異
なる処理をする必要がある。
【0089】8−8DCTモードで処理されたブロック
についてはM−JPEGと同じ処理が使えるので、上記
の各実施の形態で説明した同じ処理でそれぞれの特殊効
果処理をかけることができる。そこで以下の実施の形態
では、2−4−8DCTモードで処理されたDCT係数
に効果をかける方法について説明する。
【0090】本発明に係る第6の実施の形態を説明す
る。
【0091】本実施の形態は、2−4−8DCTモード
で圧縮されたビデオデータにフェードイン、フェードア
ウトをかける画像処理方法に関する。輝度信号Yについ
ては前述したようにバイアス成分がゼロとなるようにシ
フトされてDCTがなされる。
【0092】例えば信号を8ビットで表現する場合、あ
らかじめ128が減算されている。従って2−4−8D
CTモードの和のブロックではこの減算値が2重になる
のであらかじめ256が減算されることになり、差のブ
ロックでは減算が相殺されることにより何も減算されな
いことになる。
【0093】4×8個の画素に−256を加算したもの
をDCTすると、式1に示したDCTの定義式から明ら
かなように、DC係数には−1448が加算され、AC
係数には変化がない。従って周波数領域においてフェー
ドイン、フェードアウトを行う場合の輝度信号の処理
は、和のブロックのDCT係数のうちのDC係数に14
48を加算してから乗算係数を乗算し、最後に1448
を減算すればよい。和のブロックのAC係数について
は、そのまま乗算係数を乗算すればよい。また差のブロ
ックについては、差をとることによりバイアス成分が相
殺されるので、DC係数、AC係数ともにそのまま乗算
係数を乗算すればよい。
【0094】輝度信号の処理をまとめると次式のように
なる。 (和のブロックのDC係数について) Xout=k・
(Xin+1448)−1448 (和のブロックのAC係数について) Xout=k・
Xin (差のブロックの全てのDCT係数について) Xou
t=k・Xin (式11) ただし、Xinは輝度信号のDCT係数の入力値、Xo
utは輝度信号のDCT係数の出力値、kは乗算の係数
である。
【0095】色差信号CbおよびCrについては、和の
DCT係数、差のDCT係数ともに定数を乗算すればよ
い。これは次式のように表現できる。 Xout=k・Xin (式12) ただしXinは色差信号のDCT係数の入力値、Xou
tは色差信号のDCT係数の出力値、kは0から1まで
の乗算係数である。
【0096】以上説明した第6の実施の形態での処理を
図8にフローチャートとして示す。図8において、本実
施の形態の画像処理装置は、まずDCTブロックのデー
タを読み出し(ステップS50)、ハフマン復号化(ス
テップS51)と逆量子化(ステップS52)とを行な
ってDCT係数まで伸張する。
【0097】さらに輝度信号の和のDCT係数について
(ステップS53,ステップS54)、DC係数および
AC係数について式11の処理を行なう(ステップS5
6,ステップS57、ステップS58)。
【0098】また輝度信号の差のDCT係数に対して式
11の処理を(ステップS54、ステップS59)、色
差信号に対しては式12の処理を行ない(ステップS5
3、ステップS59)、処理された全てのDCT係数に
ついて量子化(ステップS60)、ハフマン符号化(ス
テップS61)を行なって処理を完了する。
【0099】次に本発明に係る第7の実施の形態の説明
を行なう。
【0100】本実施の形態は、2−4−8DCTモード
および8−8DCTモードによる圧縮されたビデオデー
タが混在する場合に画像にモザイクをかける画像処理方
法に関する。
【0101】画像にモザイクをかける処理とは、ひとつ
のブロックに含まれる画素のデータを一律に同一とし、
原画像のディテールを隠す処理を指す。
【0102】8−8DCTモードで圧縮されたデータに
ついては、直流成分であるDC係数を残し、交流成分で
あるAC係数をゼロにすれば、ブロックに含まれる画素
の平均のデータでもあるDC係数が指し示すデータによ
りブロック内の全画素が表示され、画面がモザイクにな
ることは容易にわかる。
【0103】2−4−8DCTモードで圧縮されたデー
タに直接演算を行なって、原画像をモザイク画面とする
には、和のDCT係数については8−8DCTモードと
同様の理由により、DC係数を残しAC係数をゼロにす
ればよい。差のDCT係数については、DC係数とAC
係数をともにゼロにすればよい。何となれば、DCTで
処理する前の原画像がモザイク画面であるとすると、2
フィールドのモザイク画面の差の画像は全画素がゼロの
値を持ち、その画像のDCT係数も全てがゼロとなるか
らである。以上説明した第7の実施の形態での処理を、
図9にフローチャートとして示す。
【0104】図9において、本実施の形態の画像処理装
置は、まずDCTブロックのデータを読み出し(ステッ
プS70)、ハフマン復号化(ステップS71)と逆量
子化(ステップS72)とを行なってDCT係数まで伸
張する。
【0105】さらに、2−4−8DCTモードの差のD
CT係数については(ステップS73、ステップS7
4)、ブロック内の全てのDCT係数をゼロにし(ステ
ップS75)、2−4−8DCTモードの和のDCTブ
ロックのAC係数については((ステップS73、ステ
ップS74、ステップS76、ステップS77)、ゼロ
とする(ステップS78)。
【0106】その他のDCT係数については何もせず、
処理後の全てのDCT係数に対して量子化(ステップS
79)と、ハフマン符号化(ステップS80)とを行な
って処理を完了する。
【0107】以上の第1乃至第7の実施の形態において
は、DCT変換されたビデオデータに対して、IDCT
およびDCTを行なうことなくフェードイン、フェード
アウトを含む信号レベル可変、ディゾルブ、輝度反転、
クロマ反転、色相調整、モザイク処理等の特殊効果処理
を行なう画像処理方法および画像処理装置としたので、
演算量を削減し、画像処理速度が向上する効果が発揮さ
れる。
【0108】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
「輝度信号及び色差信号からなるコンポーネントビデオ
信号を離散コサイン変換(DCT変換)して得たDCT
コンポーネントビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信
号の直流成分に対応した輝度信号DC係数と、前記輝度
信号の交流成分に対応した輝度信号AC係数と、前記色
差信号の交流成分に対応した色差信号AC係数とから構
成されており、前記DCTコンポーネントビデオ信号に
対して、フェードイン処理又はフェードアウト処理を行
なう画像処理方法であって、前記輝度信号DC係数に、
前記輝度信号の直流バイアスに対応したDC定数を加算
し、この加算結果に、フェードイン処理又はフェードア
ウト処理に対応した可変倍率を乗算し、この乗算結果か
ら前記DC定数を減算する第1のステップ(S16)
と、前記輝度信号AC係数及び前記色差信号AC係数に
前記可変倍率をそれぞれ乗算する第2のステップ(S1
7,S18)と、フェードイン処理又はフェードアウト
処理に対応して、前記可変倍率を予め定めた変化分だけ
増加又は減少する第3のステップと、前記第1のステッ
プ乃至第3のステップを順次繰り返して実行する第4の
ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。」
あるいは、「輝度信号及び色差信号からなるコンポーネ
ントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)して
得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数は、
前記輝度信号の直流成分に対応した輝度信号DC係数
と、前記輝度信号の交流成分に対応した輝度信号AC係
数と、前記色差信号の交流成分に対応した色差信号AC
係数とから構成されており、前記DCTコンポーネント
ビデオ信号に対して、フェードイン処理又はフェードア
ウト処理を行なう画像処理装置(1)であって、前記輝
度信号DC係数に、前記輝度信号の直流バイアスに対応
したDC定数を加算し、この加算結果に、フェードイン
処理又はフェードアウト処理に対応した可変倍率を乗算
し、この乗算結果から前記DC定数を減算する各演算を
行なう第1の演算手段(CPU 5)と、前記輝度信号
AC係数及び前記色差信号AC係数に前記可変倍率をそ
れぞれ乗算する演算を行なう第2の演算手段(5)と、
フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応して、
前記可変倍率を予め定めた変化分だけ増加又は減少させ
て更新する可変倍率更新手段(5)と、前記可変倍率更
新手段(5)が前記可変倍率の更新を継続的に行ないつ
つ、新たに更新された前記可変倍率に対して前記第1の
演算手段(5)及び前記第2の演算手段(5)が前記演
算を実行するよう制御する制御手段(5)とを有するこ
とを特徴とする画像処理装置(1)。」あるいは、「輝
度信号及び色差信号からなるコンポーネントビデオ信号
を離散コサイン変換(DCT変換)して得たDCTコン
ポーネントビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信号の
直流成分に対応した輝度信号DC係数と、前記輝度信号
の交流成分に対応した輝度信号AC係数と、前記色差信
号の交流成分に対応した色差信号AC係数とから構成さ
れており、2系統の前記DCTコンポーネントビデオ信
号に対して、第1の系統のDCTコンポーネントビデオ
信号がフェードインしつつ第2のDCTコンポーネント
信号がフェードアウトすることにより、前記第1及び第
2の系統のDCTコンポーネント信号が重複しつつ次第
に前記第1の系統のDCTコンポーネント信号に切り換
わるディゾルブ処理を行なう画像処理方法であって、前
記第1の系統のDCTコンポーネントビデオ信号に対し
ては、前記輝度信号DC係数に前記輝度信号の直流バイ
アスに対応したDC定数を加算し、この加算結果に前記
フェードインに対応した第1の可変倍率を乗算した乗算
結果から前記DC定数を減算し、前記輝度信号AC係数
及び前記色差信号AC係数に前記第1の可変倍率をそれ
ぞれ乗算することにより、前記第1の可変倍率を予め定
めた変化分だけ増加する第1のステップと、前記第2の
系統のDCTコンポーネントビデオ信号に対しては、前
記輝度信号DC係数に前記輝度信号の直流バイアスに対
応したDC定数を加算し、この加算結果に前記フェード
アウトに対応した第2の可変倍率を乗算した乗算結果か
ら前記DC定数を減算し、前記輝度信号AC係数及び前
記色差信号AC係数に前記第2の可変倍率をそれぞれ乗
算することにより、前記第2の可変倍率を予め定めた変
化分だけ減少する第2のステップと、前記第1の系統の
DCTコンポーネントビデオ信号に係る前記輝度信号D
C係数と前記輝度信号AC係数と前記色差信号AC係数
と、前記第2の系統のDCTコンポーネントビデオ信号
に係る前記輝度信号DC係数と前記輝度信号AC係数と
前記色差信号AC係数とを加算することにより、ディゾ
ルブ処理されたDCTコンポーネントビデオ信号を生成
する第3のステップと、前記第1のステップ乃至第3の
ステップを順次繰り返して実行する第4のステップとを
有することを特徴とする画像処理方法。」あるいは、
「輝度信号及び色差信号からなるコンポーネントビデオ
信号を離散コサイン変換(DCT変換)して得たDCT
コンポーネントビデオ信号のDCT係数は、前記輝度信
号に対応した輝度信号DCT係数と、前記色差信号に対
応した色差信号DCT係数とから構成されており、前記
DCTコンポーネントビデオ信号に対して、輝度反転処
理又は色差反転するクロマ反転処理を行なう画像処理方
法であって、前記輝度反転を行なう際には、前記輝度信
号DCT係数に−1を乗算し、前記クロマ反転処理を行
なう際には、前記色差信号DCT係数に−1を乗算する
ことを特徴とする画像処理方法」あるいは、「輝度信号
及び2つの色差信号Cb,色差信号Crからなるコンポ
ーネントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)
して得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数
は、前記輝度信号に対応した輝度信号DCT係数と、前
記色差信号Cbに対応した第1の色差信号DCT係数
と、前記色差信号Crに対応した第2の色差信号DCT
係数とから構成されており、かつ前記DCTコンポーネ
ントビデオ信号の前記DCT係数は、所定の基本周波数
の整数倍の関係にある次数にそれぞれ対応したDCT係
数の集合であり、前記DCTコンポーネントビデオ信号
に対して、色相調整処理を行なう画像処理方法であっ
て、同一次数同士の前記色差信号Cb,色差信号Crに
係る各色差信号DCT係数によりなる2次元ベクトルを
生成する第1のステップと、前記第1のステップにより
生成した前記2次元ベクトルを、色相調整に対応した所
定の角度で回転させる第2のステップ(S45)と、前
記第2のステップ(S45)により回転した前記2次元
ベクトルの各要素によって、前記色差信号Cb,色差信
号Crに係る各色差信号DCT係数を更新する第3のス
テップと、前記した全ての次数について前記第1のステ
ップ乃至第3のステップを実行する第4のステップとを
有することを特徴とする画像処理方法。」とした画像処
理方法および画像処理装置としたので、DCTされたビ
デオデータに対して、信号レベル可変(フェードイン、
フェードアウトを含む)、ディゾルブ、輝度反転、クロ
マ反転、色相調整等の特殊効果処理を行なう際に、ID
CTおよびDCT処理を行なう必要がないので、処理に
伴う演算量が削減され、画像処理の処理速度が向上する
効果が発揮されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の画像処理方法における処理を示すフロ
ーチャートである。
【図2】 従来の画像処理方法における処理を示すフロ
ーチャートである。
【図3】 本発明に係る第1の実施の形態における処理
を示すフローチャートである。
【図4】 本発明に係る第3の実施の形態における処理
を示すフローチャートである。
【図5】 本発明に係る第4の実施の形態における処理
を示すフローチャートである。
【図6】 本発明に係る第5の実施の形態における処理
を示すフローチャートである。
【図7】 2−4−8DCTモードを説明するための流
れ図である。
【図8】 本発明に係る第6の実施の形態における処理
を示すフローチャートである。
【図9】 本発明に係る第7の実施の形態における処理
を示すフローチャートである。
【図10】 従来技術および本発明に係る実施の形態に
共通するハードウェア構成を有する画像処理装置の構成
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C023 AA12 AA34 CA03 DA04 DA08 5C055 AA05 CA16 EA02 EA04 FA22 HA18 5C059 KK11 KK37 KK39 LA05 MA00 MA23 MC11 ME02 PP16 SS12 UA00 5C066 AA07 AA11 BA20 CA01 DD01 EB01 ED06 ED13 GA02 GA05 HA02 KA05 KA13 KE02 KE03 KE09 KE17 KF05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】輝度信号及び色差信号からなるコンポーネ
    ントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)して
    得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数は、
    前記輝度信号の直流成分に対応した輝度信号DC係数
    と、前記輝度信号の交流成分に対応した輝度信号AC係
    数と、前記色差信号の交流成分に対応した色差信号AC
    係数とから構成されており、 前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、フェー
    ドイン処理又はフェードアウト処理を行なう画像処理方
    法であって、 前記輝度信号DC係数に、前記輝度信号の直流バイアス
    に対応したDC定数を加算し、この加算結果に、フェー
    ドイン処理又はフェードアウト処理に対応した可変倍率
    を乗算し、この乗算結果から前記DC定数を減算する第
    1のステップと、 前記輝度信号AC係数及び前記色差信号AC係数に前記
    可変倍率をそれぞれ乗算する第2のステップと、 フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応して、
    前記可変倍率を予め定めた変化分だけ増加又は減少する
    第3のステップと、 前記第1のステップ乃至第3のステップを順次繰り返し
    て実行する第4のステップとを有することを特徴とする
    画像処理方法。
  2. 【請求項2】輝度信号及び色差信号からなるコンポーネ
    ントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)して
    得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数は、
    前記輝度信号の直流成分に対応した輝度信号DC係数
    と、前記輝度信号の交流成分に対応した輝度信号AC係
    数と、前記色差信号の交流成分に対応した色差信号AC
    係数とから構成されており、 前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、フェー
    ドイン処理又はフェードアウト処理を行なう画像処理装
    置であって、 前記輝度信号DC係数に、前記輝度信号の直流バイアス
    に対応したDC定数を加算し、この加算結果に、フェー
    ドイン処理又はフェードアウト処理に対応した可変倍率
    を乗算し、この乗算結果から前記DC定数を減算する各
    演算を行なう第1の演算手段と、 前記輝度信号AC係数及び前記色差信号AC係数に前記
    可変倍率をそれぞれ乗算する演算を行なう第2の演算手
    段と、 フェードイン処理又はフェードアウト処理に対応して、
    前記可変倍率を予め定めた変化分だけ増加又は減少させ
    て更新する可変倍率更新手段と、 前記可変倍率更新手段が前記可変倍率の更新を継続的に
    行ないつつ、新たに更新された前記可変倍率に対して前
    記第1の演算手段及び前記第2の演算手段が前記演算を
    実行するよう制御する制御手段とを有することを特徴と
    する画像処理装置。
  3. 【請求項3】輝度信号及び色差信号からなるコンポーネ
    ントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)して
    得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数は、
    前記輝度信号の直流成分に対応した輝度信号DC係数
    と、前記輝度信号の交流成分に対応した輝度信号AC係
    数と、前記色差信号の交流成分に対応した色差信号AC
    係数とから構成されており、 2系統の前記DCTコンポーネントビデオ信号に対し
    て、第1の系統のDCTコンポーネントビデオ信号がフ
    ェードインしつつ第2のDCTコンポーネント信号がフ
    ェードアウトすることにより、前記第1及び第2の系統
    のDCTコンポーネント信号が重複しつつ次第に前記第
    1の系統のDCTコンポーネント信号に切り換わるディ
    ゾルブ処理を行なう画像処理方法であって、 前記第1の系統のDCTコンポーネントビデオ信号に対
    しては、前記輝度信号DC係数に前記輝度信号の直流バ
    イアスに対応したDC定数を加算し、この加算結果に前
    記フェードインに対応した第1の可変倍率を乗算した乗
    算結果から前記DC定数を減算し、前記輝度信号AC係
    数及び前記色差信号AC係数に前記第1の可変倍率をそ
    れぞれ乗算することにより、前記第1の可変倍率を予め
    定めた変化分だけ増加する第1のステップと、 前記第2の系統のDCTコンポーネントビデオ信号に対
    しては、前記輝度信号DC係数に前記輝度信号の直流バ
    イアスに対応したDC定数を加算し、この加算結果に前
    記フェードアウトに対応した第2の可変倍率を乗算した
    乗算結果から前記DC定数を減算し、前記輝度信号AC
    係数及び前記色差信号AC係数に前記第2の可変倍率を
    それぞれ乗算することにより、前記第2の可変倍率を予
    め定めた変化分だけ減少する第2のステップと、 前記第1の系統のDCTコンポーネントビデオ信号に係
    る前記輝度信号DC係数と前記輝度信号AC係数と前記
    色差信号AC係数と、前記第2の系統のDCTコンポー
    ネントビデオ信号に係る前記輝度信号DC係数と前記輝
    度信号AC係数と前記色差信号AC係数とを加算するこ
    とにより、ディゾルブ処理されたDCTコンポーネント
    ビデオ信号を生成する第3のステップと、 前記第1のステップ乃至第3のステップを順次繰り返し
    て実行する第4のステップとを有することを特徴とする
    画像処理方法。
  4. 【請求項4】輝度信号及び色差信号からなるコンポーネ
    ントビデオ信号を離散コサイン変換(DCT変換)して
    得たDCTコンポーネントビデオ信号のDCT係数は、
    前記輝度信号に対応した輝度信号DCT係数と、前記色
    差信号に対応した色差信号DCT係数とから構成されて
    おり、 前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、輝度反
    転処理又は色差反転するクロマ反転処理を行なう画像処
    理方法であって、 前記輝度反転を行なう際には、前記輝度信号DCT係数
    に−1を乗算し、 前記クロマ反転処理を行なう際には、前記色差信号DC
    T係数に−1を乗算することを特徴とする画像処理方
    法。
  5. 【請求項5】輝度信号及び2つの色差信号Cb,色差信
    号Crからなるコンポーネントビデオ信号を離散コサイ
    ン変換(DCT変換)して得たDCTコンポーネントビ
    デオ信号のDCT係数は、前記輝度信号に対応した輝度
    信号DCT係数と、前記色差信号Cbに対応した第1の
    色差信号DCT係数と、前記色差信号Crに対応した第
    2の色差信号DCT係数とから構成されており、かつ前
    記DCTコンポーネントビデオ信号の前記DCT係数
    は、所定の基本周波数の整数倍の関係にある次数にそれ
    ぞれ対応したDCT係数の集合であり、 前記DCTコンポーネントビデオ信号に対して、色相調
    整処理を行なう画像処理方法であって、 同一次数同士の前記色差信号Cb,色差信号Crに係る
    各色差信号DCT係数によりなる2次元ベクトルを生成
    する第1のステップと、 前記第1のステップにより生成した前記2次元ベクトル
    を、色相調整に対応した所定の角度で回転させる第2の
    ステップと、 前記第2のステップにより回転した前記2次元ベクトル
    の各要素によって、前記色差信号Cb,色差信号Crに
    係る各色差信号DCT係数を更新する第3のステップ
    と、 前記した全ての次数について前記第1のステップ乃至第
    3のステップを実行する第4のステップとを有すること
    を特徴とする画像処理方法。
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