JP2001203888A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2001203888A
JP2001203888A JP2000012295A JP2000012295A JP2001203888A JP 2001203888 A JP2001203888 A JP 2001203888A JP 2000012295 A JP2000012295 A JP 2000012295A JP 2000012295 A JP2000012295 A JP 2000012295A JP 2001203888 A JP2001203888 A JP 2001203888A
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Kazuyuki Hamada
和之 濱田
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像処理における、階調表現に用いられる誤
差拡散処理の処理速度を高速化する。 【解決手段】 画像データを誤差拡散処理するための誤
差拡散処理手段21・22を複数設ける。階調性優先モ
ードおよび高速処理モードを備える切り替え手段23
を、これらの各モードに応じて、各誤差拡散処理手段2
1・22をそれぞれ制御するように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルカラー複
写機等に用いられる、誤差拡散処理により階調再現を行
う画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー画像処理装置における、階
調表現に用いられる誤差拡散処理の例としては、Floyd-
Steinberg による文献"An Adaptive for Spatial Grey
Scale"SID 75 Digestが知られている。また、上記文献
に記載の誤差拡散処理を発展させた、多階調画像に対す
る階調再現のための誤差拡散処理に関する種々の態様の
提案として、Proceeding of the IEEE, vol. 76, No.
1, January 1988, RobertA. Ulichney "Dithering with
Blue Noise" pp. 56-79が知られている。上記各文献に
より、容易に誤差拡散処理の概念を得ることができる。
【0003】これら文献は、入力画像信号を単位画素毎
に時系列的に処理するもので、任意の注目画素濃度に対
して、設定された閾値と比較し、その大小関係により量
子化値を決定し、入力画像信号を該量子化値に変換す
る。
【0004】このとき発生する量子化誤差を、拡散マト
リクスにより決定されるマトリクス係数と乗算し、未量
子化画素に拡散するという一連の処理を繰り返すことに
より、必要な濃度階調数を削減し、なおかつ画像全体と
しての濃度階調を維持するものである。多値の誤差拡散
処理は、2値の誤差拡散処理における、量子化レベル数
や、量子化閾値などを多階調に拡張することにより、容
易に実現可能であることが想定される。
【0005】さらに、特開昭63−309458号公報
には、カラー多値誤差拡散処理の高速化などのために、
画像の分割処理を行う画像処理装置が開示されている。
上記画像処理装置においては、画像を複数の領域に分割
し、各領域における処理に際し、それぞれの領域の繋ぎ
目部分の量子化誤差データ情報を専用のメモリに記憶
し、この情報を用いた誤差拡散処理を行うといった手法
が提案されている。
【0006】一般に、誤差拡散処理においては、画像全
体としての階調性を保存するため、注目画素の量子化処
理に伴う誤差を量子化処理の行われていない周辺画素に
拡散する、という処理工程を必要とするので、誤差の拡
散マトリクスで決定される数のラインメモリと量子化誤
差の拡散用のバッファメモリなどを必要とする。
【0007】このことから、特開昭63−309458
号公報に開示されているように、処理の高速化を図るた
め、画像の分割/並列処理を行う場合には、分割された
領域毎に独立に処理を行う方法を用いていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
公報に記載の方法を用いた場合、画像データにおける、
各画像領域の境界部分で誤差の拡散が行われないことに
起因した、テクスチャの相違が顕著に発生し、誤差拡散
処理後の画質に悪影響を与えるという問題を生じてい
る。
【0009】この問題を解決するためには、領域の境界
部分で発生した量子化誤差をメモリ等に保存し、量子化
を行うときに必要となる画素に対応した画像データの処
理のために、誤差情報の受け渡しを行う必要があり、処
理が複雑化して、処理速度が低下するという問題点を招
来していた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、以上の課題を解決するために、単色または複数色の
画像データを用いて多階調の画像データ変換処理を行う
画像処理装置において、画像データを誤差拡散処理する
ための誤差拡散処理手段が複数設けられ、階調性優先モ
ードおよび高速処理モードを備える制御手段が、これら
の各モードに応じて、複数の誤差拡散処理手段をそれぞ
れ制御するように設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】上記構成によれば、各モードに応じて、複
数の誤差拡散処理手段をそれぞれ制御、例えば、各誤差
拡散処理手段を交互に切り替えて画像データを誤差拡散
処理することで、各画像領域の境界部分においても、各
誤差拡散処理手段を各画像領域に対応する画像データに
わたって誤差拡散処理するように制御できる。
【0012】このことから、上記構成では、従来生じて
いた各画像領域の境界部分で発生する誤差情報の受け渡
しのための専用メモリを省いて、高速に誤差拡散処理を
実行することが可能となる。
【0013】上記画像処理装置においては、前記誤差拡
散処理手段は、入力された画像データに関する濃度を判
定する濃度判定手段を有し、前記制御手段は、階調性優
先モードのとき、濃度判定手段において、入力された画
像データの濃度情報を基に上記画像データを低濃度領域
と判断された場合には、互いに隣接する各画素の濃度情
報を基に、2画素以上を疑似的に一括して誤差拡散処理
を行うようになっていてもよい。
【0014】ところで、電子写真プロセスを用いた画像
処理装置に多値の誤差拡散処理を用いたとき、一般的に
は、入力された画像データは、入力画像濃度の閾値近辺
の量子化値に変換され、また、量子化誤差の拡散処理が
発生するため、低濃度部分については孤立した低濃度ド
ットで形成され易い。このとき、電子写真プロセスの特
徴上、孤立した低濃度ドットの再現性が悪いことに起因
して、高濃度部分と比較して低濃度部分は階調の再現性
が劣化し易いという問題点を有している。
【0015】しかしながら、上記の構成によれば、低濃
度部分において、隣接する画素濃度情報を基に、2画素
以上を疑似的に一括して誤差拡散処理を行うようにした
ため、孤立した低濃度ドットを形成せず、ある程度密集
したドットあるいは比較的高濃度のドットで形成するこ
とにより、多値の誤差拡散処理で問題となり易かった低
濃度部分の再現性を向上させることが可能となる。
【0016】また、上記画像処理装置では、前記制御手
段は、高速処理モードのとき、複数の誤差拡散処理手段
を、並列的に用い、かつ、互いに相違する各色信号に対
応する各画像データに対してそれぞれ誤差拡散処理を行
うように制御するものであってもよい。
【0017】上記構成によれば、画素毎、あるいは各pl
ane 毎に交互に各誤差拡散処理手段を切り替えるように
することで、従来生じていたように、画像データにおけ
る各画像領域の境界部分で発生する誤差情報の受け渡し
のための専用メモリを省いて、高速に誤差拡散処理を実
行することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
ないし図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0019】図2に示すように、本発明の画像処理装置
としてのカラー画像処理装置1は、カラー画像入力装置
2からの画像データを、画像処理した後、その処理後の
画像データを、例えば紙等の転写材に印字したり、液晶
パネル等の表示画面に表示したりするためのカラー画像
出力装置3に出力するためのものである。
【0020】カラー画像入力装置2は、例えば、スキャ
ナ部により構成されており、原稿からの反射光像を、複
写用の三原色であるRGB(R:赤、G:緑、B:青)
の各アナログ信号として、CCD(Charge Coupled Dev
ice)にて読み取って、アナログの画像データとして出力
するものである。
【0021】また、カラー画像出力装置3としては、カ
ラー画像処理装置1にて処理後の画像データを、記録媒
体(例えば紙など)上に出力するものであればよく、例
えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたモノ
カラー・カラー画像印字装置(プリンタ)等を挙げるこ
とができるが、特に、それらに限定されるものではな
い。
【0022】このようなカラー画像処理装置1、カラー
画像入力装置2およびカラー画像出力装置3は、上記三
装置を含む画像形成装置に備えられた操作パネル4から
の入力情報に基づいて駆動・制御されるようになってい
る。
【0023】カラー画像処理装置1は、カラー画像入力
装置2からのアナログの画像データが入力されるA/D
(アナログ/デジタル)変換部10と、上記A/D変換
部10からのデジタル化された画像データが入力される
シェーディング補正部11と、シェーディング補正部1
1からの補正後の画像データが入力される入力階調補正
処理部12とを有している。
【0024】上記A/D変換部10は、入力されたアナ
ログの画像データを、デジタル化された画像データに変
換するものである。上記シェーディング補正部11は、
カラー画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じ
る各種の歪みを取り除く処理を行うものである。上記入
力階調補正処理部12は、RGB(赤、緑、青)の各反
射率信号を、カラーバランスを整えると同時に、濃度信
号など画像処理システムの扱い易い信号に変換する処理
およびCMYの各色信号への変換処理を施すものであ
る。CMYは、シアン、マゼンタ、イエローの各色を示
す。
【0025】さらに、カラー画像処理装置1は、CMY
の各色に対応した各画像データ(以下、各色信号とい
う)が入力される領域分離処理部14と、領域分離処理
部14からの各色信号が入力される黒生成/下色除去部
15と、黒生成/下色除去部15からのCMYKの各色
信号が入力される色補正部16と、色補正部16からの
各色信号が入力される空間フィルタ処理部17と、空間
フィルタ処理部17からの各色信号が入力される階調再
現処理部(中間調生成)18とを有している。上記のK
は、黒色の色信号を示す。
【0026】上記領域分離処理部14は、文字および写
真の混在原稿における、特に黒文字あるいは色文字の再
現性を高め、写真領域においては、階調性を高めるため
に、それぞれの領域信号を各画素毎に生成するものであ
る。上記階調再現処理部18では、誤差拡散処理を用い
て、領域分離情報を基に最適な二値化処理または多値化
処理が行われる。この処理の詳細については後述する。
【0027】上記黒生成/下色除去部15は、領域分離
処理部14にて、黒文字として抽出された画像領域にお
いて、黒生成量が高くなるように調整し、一方、写真領
域として抽出された画像領域においては、黒生成量を、
その画像処理システムに応じて適量となるように調整
し、さらに、CMYの三色の各色信号を、CMYKの四
色の各色信号に変換するものである。
【0028】前記色補正部16は、色再現の忠実化を図
るために、不要吸収成分を含むCMYの各色材の分光特
性に基づいた色濁りの発生を防止するための処理、およ
び原稿と複写物との間のカラーマッチング処理が行われ
るものである(CMYKの各色信号は、処理後にC’
M’Y’Kの各色信号に変換される)。
【0029】前記空間フィルタ処理部17は、得られた
C’M’Y’Kの各色信号である画像信号に対して、デ
ジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周
波数特性を補正するこにより、出力画像のボヤケや、粒
状性劣化を防ぐよう処理、例えば、領域分離処理部14
にて、文字および写真の混在原稿における、特に黒文字
などの再現性を高めるために、黒文字として抽出された
画像領域を、空間フィルタ処理部17における鮮鋭度強
調処理にて高域周波数の強調量が大きくなるように設定
するものである。
【0030】また、空間フィルタ処理部17は、領域分
離処理部14にて写真(網点を含む)と判別された領域
の各色信号に関しては、入力網点成分を除去するための
ローパス・フィルタ処理を施すようになっている。
【0031】このように処理が施された画像データであ
る各色信号は、一旦、記憶手段(RAM:Randam Access
Memory やハードディスク等)に記憶され、所定のタイ
ミングで読み出されてカラー画像出力装置3に入力され
る。
【0032】次に、本発明における階調再現処理部18
について、図1を参照して、さらに詳細に説明すると以
下の通りである。階調再現処理部18には、少なくとも
2組の第1および第2誤差拡散処理手段21・22が、
階調性優先モードと高速処理モードとに対応するように
設けられている。
【0033】さらに、上記階調再現処理部18は、空間
フィルタ処理部17から入力されたC’M’Y’Kの各
色信号を、上記各色信号に応じて、第1および第2誤差
拡散処理手段21・22に対し、それぞれ分配するため
のスイッチ等の切り替え手段(制御手段)23と、誤差
拡散処理後のC’M’Y’Kの各色信号を合成してカラ
ー画像出力装置3に対し入力するためのスイッチ等の合
成手段24とを備えている。
【0034】前記第1誤差拡散処理手段21には、切り
替え手段23を介して入力された各色信号について濃度
判定を行う濃度判定手段21a、濃度判定手段21aか
らの各色信号について量子化処理を施して出力する量子
化処理手段21b、量子化処理手段21bからの各色信
号に基づいて量子化誤差を発生する量子化誤差発生手段
21cが設けられている。上記量子化誤差発生手段21
cは、さらに、量子化閾値、量子化レベル等のパラメー
タを動的に設定する設定手段を有している。
【0035】さらに、第1誤差拡散処理手段21では、
濃度判定手段21aと量子化誤差発生手段21cとから
の信号に基づいて量子化誤差を拡散させるための量子化
誤差拡散手段21dが設けられている。上記量子化誤差
拡散手段21dは、誤差拡散処理において発生した量子
化誤差を、未処理画素に対応する各色信号に拡散すべき
範囲並びに拡散係数(拡散マトリクス)を決定するよう
になっている。
【0036】その上、第1誤差拡散処理手段21におい
ては、量子化誤差拡散手段21dからの信号を、切り替
え手段23からの各色信号に対応した各画像データに加
減算して濃度判定手段21aに入力するための加算器2
1eが設けられている。
【0037】一方、前記第2誤差拡散処理手段22にお
いても、同様に、濃度判定手段22a、量子化処理手段
22b、量子化誤差発生手段22c、量子化誤差拡散手
段22dおよび加算器22eが設けられている。
【0038】そして、この階調再現処理部18は、階調
性優先モードと、後述する高速処理モードとに対し、例
えば前記の操作パネル4からの入力により選択されて、
それぞれ対応できるように設定されている。
【0039】まず、階調性優先モードが選択されると、
C’M’Y’Kに分割された各色信号を、2組の第1誤
差拡散処理手段21と第2誤差拡散処理手段22とで、
それぞれ、例えば、第1誤差拡散処理手段21では、
C’Y’の各色信号を、第2誤差拡散処理手段22で
は、M’Kの各色信号を、それぞれ誤差拡散処理するよ
うに制御されている。
【0040】このとき、第1誤差拡散処理手段21で
は、濃度判定手段21aにより、画像データの濃度階調
値が低いと判断された場合には、図3に示すように、量
子化処理手段21bにおいて、主走査方向に沿って互い
に隣接する各画素に相当する各色信号を、複数、疑似的
に例えば2画素分を1組にて処理を行うように設定され
ている。その処理の一例として、2つの各画素に相当す
る色信号の平均値を採用する方法、または、簡易的に最
初の1画素に相当する色信号の値を代表として採用する
等の方法を挙げることができ、それらの何れかの方法を
用いて2つの画素に対して、同一の量子化値を割り当て
るように設定されている。
【0041】なお 各色信号の濃度が、例えば256階
調で表現されるものとし、最低濃度を0、最高濃度を2
55で表現した場合、濃度が低いとは、50程度以下を
示す。この値は、システムの能力により異なるので、各
システムに応じて適切な値を設定すればよい。
【0042】この時、誤差拡散処理に際して、量子化誤
差発生手段21c・22cにより生成される量子化誤差
は既に量子化されている部分に拡散してはいけないの
で、隣接画素の色信号(纏めて量子化される画素)への
拡散処理は行われない(この処理は濃度判定手段21a
・22aでの判定結果を基に量子化誤差拡散手段21d
・22dにて行われる)。これは、例えば拡散マトリク
スの要素において、隣接画素に対応する拡散係数(また
は拡散マトリクスの要素)の部分を、予め0に設定して
おく事で容易に実現可能である。
【0043】他の例としては、2画素の加重平均(画素
濃度がDi,j 、i:主走査方向の位置、j:副走査方向
の位置)を表わすとき、{2画素の加重平均}={a×
(Di,j )+(1−a)×(Di+1,j )}をとり(ただ
し、a=0.5〜1.0)、この濃度をもとに上記と同
様の処理を行なってもよい。
【0044】また、量子化誤差拡散手段21d・22d
では、図3に示すように、副走査方向に処理位置を移動
するにしたがって、纏めて処理を行う各色信号位置を主
走査方向に1画素ずらして処理を行う。更に、C’
Y’、M’Kのそれぞれの組は、図4に示すように、1
画素づつ処理の組(各色信号)が交差するように誤差拡
散処理を行なってもよい。即ち、C’−Plane の処理が
終了し、Y’−Plane の誤差拡散処理を行うに際して、
1画素分主走査方向にずらして処理を行う。
【0045】この方法を拡張し、階調性優先モードの処
理方法としては、主走査方向のみの画素に対応する色信
号の平均値のみでなく、副走査方向の画素に対応する色
信号を含め、例えば、主走査方向2画素、副走査方向2
画素の計4画素に対応する各色信号の平均値を用いて処
理を行う事も可能である。この時も同様に、量子化誤差
は既に量子化された色信号の部分には誤差拡散処理を行
なわないように設定されている。
【0046】次に、本発明における、高速処理モードが
選択された場合について以下に説明すると、まず、各色
信号とも2組の第1および第2誤差拡散処理手段21・
22を並列に用いるようにするため、スイッチ等の切り
替え手段23を用いて、2組の第1および第2誤差拡散
処理手段21・22においては、1画素刻みの各色信号
で処理を分担するように制御されている。
【0047】即ち、図5に示すように、各色信号全体を
1画素刻みで2組の第1および第2誤差拡散処理手段2
1・22にそれぞれ分配し、その後、処理が終わった各
色信号を再び、スイッチ等の合成手段24を用いて結合
し、画像データとして再現させる。言い換えると、上記
第1および第2誤差拡散処理手段21・22では、互い
に相違する各色信号に対してそれぞれ誤差拡散処理を行
うように制御されている。
【0048】この場合、各色信号の濃度の判定は不要で
あるので、濃度判定手段21a・22aでの処理は省か
れる。すなわち、選択されたモードに応じて濃度判定手
段21a・22aでの処理が切り替えられる。
【0049】このように誤差拡散処理される場合につい
て、以下に具体例を挙げて説明すると、まず、2組の第
1および第2誤差拡散処理手段21・22では、それぞ
れ、例えば、C’−Plane に於いて、第1誤差拡散処理
手段21で、主走査方向i 、副走査方向j の位置の誤差
拡散処理を行なったとき、第2誤差拡散処理手段22で
は、主走査方向i+1 、副走査方向j の位置の誤差拡散処
理を行なう事となる(図6参照)。
【0050】この時、M’−Plane では、第1誤差拡散
処理手段21で、主走査方向i-1 、副走査方向j の位置
の誤差拡散処理を行い、第2誤差拡散処理手段22で
は、主走査方向i 、副走査方向j の位置の誤差拡散処理
を行なう。
【0051】同様に、Y’−Plane では、第1誤差拡散
処理手段21で、主走査方向i 、副走査方向j の位置の
誤差拡散処理を行なったとき、第2誤差拡散処理手段2
2では、主走査方向i+1 、副走査方向j の位置の誤差拡
散処理を行なう。
【0052】K−Plane では、第1誤差拡散処理手段2
1で、主走査方向i-1 、副走査方向j の位置の誤差拡散
処理を行い、第2誤差拡散処理手段22では、主走査方
向i、副走査方向j の位置の誤差拡散処理を行なう。
【0053】また、各Plane で、副走査方向に処理が移
行したとき、処理画素を担当する誤差拡散処理手段21
・22の何れかが主走査方向に1画素分毎にシフトさせ
る(図3と同様)。
【0054】このように上記構成では、第1誤差拡散処
理手段21および第2誤差拡散処理手段22の組み合わ
せを変えて、各色信号を、各画像領域に対して、各画素
分毎に、順次、ずらして誤差拡散処理するようになって
いるので、誤差拡散の並列処理における、従来生じてい
た、各画像領域の接続部分(境界部分)でのテクスチャ
の相違による画質の低下の発生を防止でき、また、誤差
情報の受け渡し専用のメモリの設置を省いて高速に処理
を行なう事が可能となる。
【0055】なお、上記実施の形態では、3つの色を用
いるカラーの画像データを用いた場合について説明した
が、本発明は、特に上記に限定されることはなく、例え
ば、単色(例えば黒色)の画像データを用いた場合にも
適用されるものである。また、誤差拡散処理手段を2組
設けた例を挙げたが、3組以上設けてもよい。
【0056】
【発明の効果】本発明の画像処理装置は、単色または複
数色の画像データを用いて多階調の画像データ変換処理
を行う画像処理装置において、画像データを誤差拡散処
理するための誤差拡散処理手段が複数設けられ、階調性
優先モードおよび高速処理モードを備える制御手段が、
これらの各モードに応じて、複数の誤差拡散処理手段を
それぞれ制御するように設けられているという構成であ
る。
【0057】それゆえ、上記構成では、階調性優先モー
ドおよび高速処理モードの選択に応じて、複数の誤差拡
散処理手段をそれぞれ制御することにより、誤差拡散処
理を高速化できる。
【0058】さらに、上記構成では、例えば、各誤差拡
散処理手段の組み合わせを変えて、画像データを、例え
ば、順次、ずらして処理すれば、誤差拡散の並列処理に
おける、従来生じていた、各画像領域の接続部分でのテ
クスチャの相違による画質の低下を引き起こすことを防
止でき、また、誤差情報の受け渡し専用のメモリの設置
を省いて高速に処理を行なう事が可能となるという効果
を奏する。
【0059】上記画像処理装置では、前記誤差拡散処理
手段は、入力された画像データに関する濃度を判定する
濃度判定手段を有し、前記制御手段は、階調性優先モー
ドのとき、濃度判定手段において、入力された画像デー
タの濃度情報を基に上記画像データを低濃度領域と判断
された場合には、互いに隣接する各画素の濃度情報を基
に、2画素以上を疑似的に一括して誤差拡散処理を行う
ようになっていてもよい。
【0060】上記構成によれば、複数の各画素に対応す
る各画像データを一括して処理を行なう事で、従来、多
値の誤差拡散処理で問題となり易かった低濃度領域の階
調性の再現性を向上させる事が可能となるという効果を
奏する。
【0061】上記画像処理装置では、前記制御手段は、
高速処理モードのとき、複数の誤差拡散処理手段を、並
列的に用い、かつ、互いに相違する各色信号に対応する
各画像データに対してそれぞれ誤差拡散処理を行うよう
に制御するものであってもよい。
【0062】上記構成によれば、画素毎に対応する各画
像データを交互に各誤差拡散処理手段を切り替えて誤差
拡散処理することで、各画像領域の境界部分で発生する
誤差情報の受け渡しの為の専用メモリの設置を省いて、
高速に誤差拡散処理を行なう事が可能となるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像処理装置の階調処理部(階
調性優先モード選択時)のブロック図である。
【図2】上記カラー画像処理装置の概要を示すブロック
図である。
【図3】上記カラー画像処理装置における、量子化処理
の方法の一例を示した説明図である。
【図4】上記カラー画像処理装置における量子化処理の
方法、及び量子化処理を行う画素の位置関係を示した説
明図であり、(a)はC’−Plane の例であり、(b)
はM’−Plane の例である。
【図5】上記カラー画像処理装置の階調再現処理部の概
略ブロック図(高速処理モード選択時、C’−Plane で
の例)である。
【図6】上記カラー画像処理装置の並列誤差拡散処理結
果の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
21 第1誤差拡散処理手段(誤差拡散処理手段) 22 第2誤差拡散処理手段(誤差拡散処理手段) 23 切り替え手段(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB07 CB12 CB16 CE13 CE18 DA08 DB02 DB06 DB09 DC22 5C077 LL17 LL18 MP08 NN11 NN19 PP32 PP33 PP52 PP54 TT06 5C079 HB01 HB03 HB12 LA31 LC09 NA10 NA11 PA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単色または複数色の画像データを用いて多
    階調の画像データ変換処理を行う画像処理装置におい
    て、 画像データを誤差拡散処理するための誤差拡散処理手段
    が複数設けられ、 階調性優先モードおよび高速処理モードを備える制御手
    段が、これらの各モードに応じて、複数の誤差拡散処理
    手段をそれぞれ制御するように設けられていることを特
    徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記誤差拡散処理手段は、入力された画像
    データに関する濃度を判定する濃度判定手段を有し、 前記制御手段は、階調性優先モードのとき、濃度判定手
    段において、入力された画像データの濃度情報を基に上
    記画像データを低濃度領域と判断された場合には、互い
    に隣接する各画素の濃度情報を基に、2画素以上を疑似
    的に一括して誤差拡散処理を行うようになっていること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、高速処理モードのとき、
    複数の誤差拡散処理手段を、並列的に用い、かつ、互い
    に相違する各色信号に対応する各画像データに対してそ
    れぞれ誤差拡散処理を行うように制御するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
JP2000012295A 2000-01-20 2000-01-20 画像処理装置 Pending JP2001203888A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009154365A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体

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