JP2001203623A - 基地局アンテナシステム - Google Patents

基地局アンテナシステム

Info

Publication number
JP2001203623A
JP2001203623A JP2000009736A JP2000009736A JP2001203623A JP 2001203623 A JP2001203623 A JP 2001203623A JP 2000009736 A JP2000009736 A JP 2000009736A JP 2000009736 A JP2000009736 A JP 2000009736A JP 2001203623 A JP2001203623 A JP 2001203623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sector
base station
unit
beams
antenna system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000009736A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiji Amazawa
泰治 雨澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2000009736A priority Critical patent/JP2001203623A/ja
Publication of JP2001203623A publication Critical patent/JP2001203623A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路規模の面でも信号処理の面でも処理負担
が過大となっている。 【解決手段】 ある基地局の管理下にある移動局が、当
該基地局の構成する複数のセクタのいずれかに属する無
線通信システムにおける基地局アンテナシステムに、基
地局のサービス範囲を予め定められた方向でかつ予め定
められたビーム幅の複数のビームによって網羅できるよ
うに形成するマルチビームアンテナ部と、前記マルチビ
ームアンテナ部の複数のビームをグループ化しセクタを
構成するセクタ構成部とを備えるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のセクタを有
する基地局が、そのいずれかに属する移動局との間で相
互に無線通信を行うためのシステム、すなわち基地局ア
ンテナシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】文献:唐沢他,「DBFアンテナのCD
MA移動通信基地局システムヘの適用に関する考察」,
電子情報通信学会信学技報,RCS94−129昨今、
ビームアンテナのCDMA通信システムへの適用が検討
されている。上記文献はその一例であり、CDMA移動
通信システムを構成する基地局の上りリンク(移動局か
ら基地局への通信)にビームアンテナを適用するための
方法が示されている。
【0003】この文献に示されている上りリンクの受信
動作を簡単に説明すると次のようになる。まず、基地局
に設けられた複数のアレーアンテナにおいて、複数の移
動局から到来する複数の上り信号が受信される。これら
上り信号はキャリア周波数fcを用いて準同期検波され
べースバンド信号に復調される。ベースバンド信号は次
にADコンバータによってディジタル信号に変換され、
ディジタルビーム形成部(DBF部)に入力される。D
BF部に入力されたディジタル信号は、例えばフーリエ
変換(FFT)アルゴリズムなどを用いて複数のビーム
へと形成される。この後、得られた複数のビームのそれ
ぞれに対して各移動局用の遅延プロファイルを生成し、
その中から電力の大きなパスを選択し、最大比合成する
ことで所望の上り信号を得る。
【0004】かかる受信動作の採用により、アレーアン
テナによるアレー利得が得られ、各ビーム毎の希望信号
電力対干渉信号電力比が改善されることになる。さら
に、改善されたビーム出力の中から希望信号電力の大き
なパスを選択する最大比合成が可能となるため受信特性
の向上も実現される。また、かかるDBFアンテナを用
いることは、1つのアレーアンテナでありながら複数の
ビームを独立に形成することが可能となり、受信環境の
優劣に関わらずアレー利得に応じた特性の改善を実現で
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記文献の手
法では(DBFアンテナの基地局システムヘの適用方
法)では、全てのビームに対して遅延プロファイルを生
成し、生成された遅延プロファイルの中から電力の大き
なパスを選択しなければならず、回路規模の増大や処理
の複雑さが問題となる。
【0006】また、下りリンク(基地局から移動局への
通信)への適用を考えると、全てのビームをセクタと考
えるとビーム幅が狭くなるに従ってハンドオフが頻繁に
発生してハンドオフに伴う処理が増大するという問題が
ある。
【0007】逆に、セクタを意識しないとすると、全て
のビームパターンに対する遅延プロファイルの中から希
望信号電力が最も大きい方向にのみ出力する方法が考え
られるが、その結果としてアレー利得により収容可能な
ユーザ数が増えたとしても、下りリンクにおいて無線チ
ャネルを識別する符号(例えばWalsh符号など)の
数による制限が発生し、収容可能なユーザ数が頭打ちに
なるという問題が生じる。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、ある基地局の管理下にある移動局が、当該基地局の
構成する複数のセクタのいずれかに属する無線通信シス
テムにおける基地局アンテナシステムにおいて、以下の
各種の手段を備えるようにする。
【0009】(A)第1の発明では、基地局のサービス
範囲を予め定められた方向でかつ予め定められたビーム
幅の複数のビームによって網羅できるように形成するマ
ルチビームアンテナ部と、前記マルチビームアンテナ部
の複数のビームをグループ化しセクタを構成するセクタ
構成部とを備えるようにする。
【0010】このように、単一のセクタを複数のビーム
で構成するようにしたことにより、移動局があるビーム
のサービス範囲を超えて隣接するビームのサービス範囲
内に移動する場合でもハンドオフ(又はハンドオーバ)
が発生しないため、当該動作に必要な処理負担を低減で
きる。また、単一のセクタで収容する移動局数を増加さ
せる必要が生じる場合にも容易に対処できる。また、セ
クタを構成する各ビームの指向性特性は、同一範囲を単
一のビームでカバーする場合に比して向上するため、そ
の分、通信特性の向上を実現できる。
【0011】(B)第2の発明では、第1の発明におけ
るマルチビームアンテナ部を、複数のアレーアンテナ部
と、基地局のサービス範囲を網羅できるビームをべース
バンド又は中間周波数帯域における処理により形成する
マルチビーム形成部とで構成するようにする。このよう
な構成とすることで、基地局アンテナシステムの大規模
な変更をしなくても第1の発明の導入を可能とできる。
【0012】(C)第3の発明では、第1又は第2の発
明に、移動局の属するセクタを構成する複数のビームの
中から単一又は複数のビームを選択してダイバーシチ受
信を行うダイバーシチ受信部を更に備えるようにする。
このようにすると、基地局を構成するサービス範囲の全
てのビームについて遅延プロファイルを生成しなくても
良くなるため、上りリンクの受信に必要な回路規模の抑
制を実現できる。
【0013】(D)第4の発明では、第1〜第3の発明
のいずれかに対し、移動局の属するセクタを構成する複
数のビーム出力から移動局の方向を検知する移動局方向
推定部と、移動局方向推定部で推定された方向に対応す
るビームに対してのみ移動局に対する信号を送信する送
信ビーム選択部とを更に備えるようにする。このように
することで、下りリンクについての不要な電力放射を無
くすことができ、他局間干渉の軽減を実現できる。
【0014】(E)第5の発明では、第4の発明の移動
局方向推定部で、該当セクタを構成する複数のビーム出
力のうち移動局の希望信号パワーが最も大きいビームの
向けられている方向を移動局の方向とする。このように
することで、方向の推定に必要な信号処理を少なく済ま
せることができる。
【0015】(F)第6の発明では、第1〜第5の発明
のいずれかのセクタ構成部で、複数のセクタに属する移
動局からの受信平均SIRに応じてセクタを構成する複
数のビームのグループ化を変更するようにする。このよ
うにすることで、セクタ間の平均受信SIRをほぼ同程
度に保つことができ、基地局全体としての収容容量の増
加を実現できる。
【0016】(G)第7の発明では、第1〜第5の発明
のいずれかのセクタ構成部で、複数のセクタに属する移
動局数に応じてセクタを構成する複数のビームのグルー
プ化を変更するようにする。このようにすることで、セ
クタ間の平均受信SIRをほぼ同程度に保つことがで
き、基地局全体としての収容容量の増加を実現できる。
【0017】(H)第8の発明では、第1〜第5の発明
のいずれかのセクタ構成部で、複数のビームそれぞれに
属するの移動局数に応じて複数のビームのグループ化を
変更するようにする。このようにすることで、セクタ間
の平均受信SIRをほぼ同程度に保つことができ、基地
局全体としての収容容量の増加を実現できる。
【0018】(I)第9の発明では、第1〜第8の発明
のいずれかに、基地局に接続している移動局数に応じて
セクタ分割数を決定するセクタ分割数決定部を更に備え
るようにする。かかる手段を備えることで、例えば、接
続される総移動局数が少ない場合にはセクタ分割数自体
を少なくしてハンドオフ(又はハンドオーバ)の回数を
少なくしたり、接続される総移動局数が多い場合にはセ
クタ分割数自体を多くして収容できる移動局数を多くす
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下の各実施形態においては、ビ
ーム数を12、セクタ数を6として説明する。なお、こ
れらの数が変化したとしても同様な構成で同様な効果が
得られることは言うまでもない。
【0020】(A)第1の実施形態 (A−1)システム構成 図1に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第1の
実施形態例を示す。ただし、図1では当該システムの主
要部を機能的に表すにとどめ、周知の信号処理部に関し
ては記載を省略している。図1に示すように、本実施形
態に係る基地局アンテナシステムは、マルチビームアン
テナ部100と、セクタ構成部101と、送受信信号入
出力端子102A〜102Fとを有する。なお、前述の
ように実際には、送受信信号入出力端子102A〜10
2Fに不図示の信号処理回路が接続されることになる。
【0021】このマルチビームアンテナ部100は12
本のビームアンテナ#0〜#11で構成されている。勿
論、ビームアンテナの数はサービスエリア内に設定する
ビーム数に応じて異なるのは言うまでもない。ここで、
12本のビームアンテナは、図2に示すように、各アン
テナの主ビームの方向が放射状に配置されるように、か
つ、各ビームが全体として基地局の提供するサービス範
囲の全てを網羅するように配置される。
【0022】因みに、マルチビームアンテナ部100
は、各ビームアンテナのビーム範囲が基地局のサービス
範囲を網羅するように、12本のビームアンテナ#0〜
#11のそれぞれが30度づつ角度をずらしならが設置
されるものとする。もっとも、図2においては、各ビー
ム同士に重なりが生じないように表記しているが、実際
には隣り合うビームが少しずつ重なり合うように配置さ
れる。
【0023】各ビームアンテナ#0〜#11は、例え
ば、ダイポールアンテナと反射板とで構成される。反射
板の大きさや反射板からのダイポールアンテナの高さを
変更することによりビーム幅を変更することが可能であ
り、また反射板とダイポールアンテナの角度を変えるこ
とにより放射角を変更することができる。
【0024】セクタ構成部101は、マルチビームアン
テナ部100の12本のビームアンテナに接続されてお
り、図2に示すようにビームアンテナ#0,#1をセク
タAに、ビームアンテナ#2、#3をセクタBに、ビー
ムアンテナ#4,#5をセクタCに、ビームアンテナ#
6,#7をセクタDに、ビームアンテナ#8,#9をセ
クタEに、ビームアンテナ#10,#11をセクタFに
割り振るスイッチとして機能する。
【0025】送受信信号入出力端子102A〜102F
は、セクタ構成部101を介して接続されたビームアン
テナとの間で各セクタA〜Fに対応する信号を入出力す
るための端子であり、不図示の信号処理回路(変復調回
路等)に接続されている。すなわち、送受信信号入出力
端子102A〜102Fは、各セクタA〜Fに属する移
動局への信号(下りチャネル)をセクタ構成部101へ
出力する一方、各セクタA〜Fに属する移動局からの信
号(上りチャネル)を不図示の信号処理回路へ出力する
のに用いられる。
【0026】(A−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。ここでは、
基地局と移動局との通信に、符号分割多元接続(CDM
A)方式を用いる場合について説明する。もっとも、他
のスペクトル拡散技術を用いる場合その他の通信方法を
適用する場合にも適用できることは言うまでもない。
【0027】なお以下の説明では、セクタの認識は、セ
クタ認識用のチャネルやセクタ固有のチャンネル(制御
チャネル)を用いて行われるものとし、同一のセクタを
構成するビーム(例えば、セクタAを構成するビーム
0,1)からは同一の制御チャネルが送信されているも
のとする。
【0028】もっとも、移動局固有のチャネル(例え
ば、トラフィックチャネルや個別チャネル)に関して
は、同一セクタを構成するビームの全てに対して当該セ
クタの管理下にある移動局全ての移動局固有のチャネル
を送信しても良いし、セクタの管理下にある移動局の方
向を推定し当該方向に対応するビームのみに基地局固有
のチャネルを送信するようにしても良いものとする。
【0029】まず、送信時の動作を説明する。送信動作
は次のように各セクタ毎行われる。例えば、セクタAに
対する信号の送信は次のように実行される。まず、不図
示のセクタAに対応する送信部から送受信信号入力端子
102Aに対し送信信号(下りチャネル)が入力され
る。当該送信信号は、その後、セクタ構成部101の設
定に応じてビームアンテナ#0,#1に振り分けられ、
当該ビームアンテナ#0,#1を通じて空中へ放射され
る。なお、当該送信信号はビーム0,1の範囲内に位置
する移動局で受信される。他のセクタB〜Fについても
同様である。
【0030】一方、セクタAのサービス範囲に属する移
動局から送信された送信信号(上りチャネル)は、基地
局側に設けられたビームアンテナ#0,#1において受
信され、セクタ構成部101へと出力される。セクタ構
成部101は、その設定に基づいて当該受信信号を対応
する出力先へと、すなわち送受信信号入力端子102A
へと出力し、当該端子に接続された不図示の送受信部
(セクタA受信用)に当該信号を入力する。
【0031】ここで、不図示の送受信部(セクタA受信
用)は、セクタAを構成するビーム#0,#1で受信さ
れた信号を復調する。同様に、セクタBに対応する送受
信部、セクタCに対応する送受信部、セクタDに対応す
る送受信部、セクタEに対応する送受信部、セクタFに
対応する送受信部のそれぞれも、セクタAに対応する送
受信部と同様の動作により移動局の間との通信を実現す
る。
【0032】(A−3)実施形態の効果 以上のように、本実施形態によれば、セクタ構成部10
1をマルチビームアンテナ部100と不図示の送受信部
の中間に配置して、1つのセクタ内の通信を複数のビー
ムでカバーできるようにしたことにより、1つのセクタ
を指向性利得の高い複数のビームで網羅的にカバーでき
る。かかるセクタ構成を採用することにより、同一範囲
を1つのビームでカバーする場合に比して指向性利得を
向上することができる。また、指向性利得が高い分、他
局間干渉を一層低減することができ、通信特性の向上を
実現できる。
【0033】また、本実施形態によれば、1つのセクタ
を複数のビームで網羅的にカバーできるため(すなわ
ち、1つのセクタを1つのビームでカバーするのではな
いため)、セクタ間ハンドオフ(又はセクタ間ハンドオ
ーバ)の回数の増大を押えることができる。これによ
り、セクタ間ハンドオフ(又はセクタ間ハンドオーバ)
に伴う処理の増加を抑制できる。
【0034】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちをも回避できる。
【0035】(B)第2の実施形態 (B−1)システム構成 図3に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第2の
実施形態例を示す。この図3の場合も、周知の信号処理
部については記載を省略する点については図1の場合と
同じである。図3に示すように、本実施形態に係る基地
局アンテナシステムも、その基本構成は第1の実施形態
例と同じである。すなわち、マルチビームアンテナ部2
00と、セクタ構成部201と、送受信信号入出力端子
202A〜202Fを有している。ここで、セクタ構成
部201の構成は第1の実施形態におけるセクタ構成部
101の構成と同じである。勿論、送受信信号入出力端
子202A〜202Fには不図示の送受信部が接続され
ている。
【0036】違いは、マルチビームアンテナ部200
が、アレーアンテナ部200−1と、マルチビーム形成
部200−2とで構成されている点である。
【0037】このうち、アレーアンテナ部200−1
は、キャリア周波数の波長の1/2間隔で直線状に並べ
た無指向性アンテナ4本でなるアンテナユニットを、4
5度、135度、225度、315度の4方向に向ける
ように配置することによって構成される手段である。
【0038】また、マルチビーム形成部200−2は、
アレーアンテナ部200−1の16本のアンテナに接続
され、第1の実施形態例におけるマルチビームアンテナ
部100の出力と同様、12本のビームを形成する手段
である。なお、このマルチビーム形成部200−2によ
って形成された12本のビームは、図2に示すように、
基地局のサービス範囲を網羅する方向に向けられるもの
とする。
【0039】図4に、マルチビーム形成部200−2の
受信系部分の構成例を示す。なお、送信系についてこれ
らの各部に対応する回路素子が割り当てられることにな
る。また、この図4に示す構成は一例であって、その実
現には他の周知の方法を適用することも可能である。
【0040】図4に示すマルチビーム形成部20−2
は、n個(図3の場合、16個)のアレーアンテナ部2
00−1で受信された高周波信号を中間周波信号に変換
するミキサ10〜1nと、中間周波信号から高周波成分
をカットしベースバンド成分(拡散符号のベースバン
ド)のみを通過させるローパスフィルタ20〜2nと、
ベースバンド成分をディジタル信号に変換するアナログ
/ディジタル変換回路30〜3nと、ディジタル信号を
1対mに分岐する分岐回路40〜4nと、分岐信号にそ
れぞれ固有の重みを付した信号を加算して出力するm個
(図3の場合、12個)の加算器50〜5mとを備えて
なる。
【0041】なおここでは、べースバンド信号に変更し
たものを分岐しているが、中間周波信号の段階で出力す
るようにしても良い。また、アナログ/ディジタル変換
動作をベースバンド信号への変換後に実行する場合を表
しているが、高周波信号の段階で実行しても良く、また
中間周波信号の段階で実行しても良い。
【0042】(B−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。なお、本実
施形態の場合にも、基地局と移動局との通信には、符号
分割多元接続(CDMA)方式が用いられるものとす
る。もっとも、他のスペクトル拡散技術を用いる場合そ
の他の通信方法を適用する場合にも適用できることは言
うまでもない。
【0043】また、セクタの認識は、セクタ認識用のチ
ャネルやセクタ固有のチャンネル(制御チャネル)を用
いて行われるものとし、同一のセクタを構成するビーム
(例えば、セクタAを構成するビーム0,1)からは同
一の制御チャネルが送信されているものとする。また、
移動局固有のチャネル(例えば、トラフィックチャネル
や個別チャネル)に関しては、同一セクタを構成するビ
ームの全てに対して当該セクタの管理下にある移動局全
ての移動局固有のチャネルを送信しても良いし、セクタ
の管理下にある移動局の方向を推定し当該方向に対応す
るビームのみに基地局固有のチャネルを送信するように
しても良いものとする。
【0044】ここではまず、受信時の動作を説明する。
各セクタに属する移動局から送信された送信信号(上り
チャネル)は、基地局側に設けられたアレーアンテナ部
200−1で受信される。ここでは合計で16本のアン
テナ出力が得られ、それらはマルチビーム形成部200
−2に入力される。
【0045】マルチビーム形成部200−2は、アレー
アンテナ部200−1から入力された16本のアンテナ
出力に対し準同期検波を行うことにより、高周波信号を
中間周波数、べースバンド信号へと順に変換する。そし
て、この16本のべースバンド信号のうち45度の方向
に向けられたアンテナユニットから得られた4本のアン
テナ出力に対してFFT(Fast Fourier Transform)処
理を施すことにより、アレーアンテナに対して0度、±
30度、±90度方向のビームを生成する。この中から
0度、±30度方向のビームを採用することにより15
度、45度、75度方向のビーム(すなわち、図2のビ
ーム0、ビーム1、ビーム2に相当するビーム出力)を
得る。
【0046】同様に、135度、225度、315度の
方向に向けられた各アンテナユニットから得られた4本
のアンテナ出力に対しても同様な操作を行うことによ
り、図2のビーム3〜11に相当するビーム出力を得
る。
【0047】セクタ構成部201は、このようにして得
られた12個のビーム出力を入力し、ビーム0,1をセ
クタAに、ビーム2,3をセクタBに、ビーム4,5を
セクタCに、ビーム6,7をセクタDに、ビーム8,9
をセクタEに、ビーム10,11をセクタFに割り振
る。
【0048】このように割り振られたビームは、それぞ
れ対応する送受信信号入出力端子202A〜202Fを
介して不図示の送受信部に接続され復調される。すなわ
ち、ビーム0,1はセクタA用の送受信部にて復調さ
れ、ビーム2,3はセクタB用の送受信部にて復調さ
れ、ビーム4,5はセクタC用の送受信部にて復調さ
れ、ビーム6,7はセクタD用の送受信部にて復調さ
れ、ビーム8,9はセクタE用の送受信部にて復調さ
れ、ビーム10,11はセクタF用の送受信部にて復調
される。
【0049】一方、送信動作は、受信時とは逆の経路で
実現される。例えば、セクタA用の送受信部から出力さ
れた送信信号(下りチャネル)は、送受信信号入出力端
子202Aを介してセクタ構成部201に入力されビー
ム0,1に振り分けられる。その後、マルチビーム形成
部200−2を受信時とは逆に辿り、45度の方向に向
けられたアンテナユニットへと出力され、その4本の無
指向性アンテナを通じて空中に放射される。セクタB〜
Fについても同様である。
【0050】(B−3)実施形態の効果 以上のように、本実施形態においても、セクタ構成部2
01をマルチビームアンテナ部200と不図示の送受信
部の中間に配置して、1つのセクタ内の通信を複数のビ
ームでカバーできるようにしたことにより、1つのセク
タを指向性利得の高い複数のビームで網羅的にカバーで
きる。かかるセクタ構成を採用することにより、同一範
囲を1つのビームでカバーする場合に比して指向性利得
を向上することができる。また、指向性利得が高い分、
他局間干渉を一層低減することができ、通信特性の向上
を実現できる。
【0051】また同様に、1つのセクタを複数のビーム
で網羅的にカバーできるため(すなわち、1つのセクタ
を1つのビームでカバーするのではないため)、セクタ
間ハンドオフ(又はセクタ間ハンドオーバ)の回数の増
大を押えることができる。これにより、セクタ間ハンド
オフ(又はセクタ間ハンドオーバ)に伴う処理の増加を
抑制できる。
【0052】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちをも回避できる。
【0053】さらに、本実施形態の場合には、マルチビ
ームの形成を、図4に示すように中間周波数帯又はべー
スバンドで行えるため高周波帯域(RF帯)の回路につ
いては修正を行うことなく、中間周波帯又はべースバン
ド帯域での回路変更のみでマルチビームが形成できるた
め、基地局アンテナシステムに大幅な変更を加えなくて
も本発明の導入を可能とすることができる。
【0054】(C)第3の実施形態 (C−1)システム構成 図5に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第3の
実施形態例を示す。この図5の場合も、周知の信号処理
部については記載を省略する点については図1の場合と
同じである。
【0055】なお、この第3の実施形態は、上り信号
(移動局から基地局への送信信号)の受信に専ら適した
アンテナシステムに関するものである。図5に示すよう
に、本実施形態に係る基地局アンテナシステムにおいて
も、第1、第2の実施形態例と同様に、マルチビームア
ンテナ部300と、セクタ構成部301とを備えてい
る。
【0056】本実施形態に特有な部分は、各ビームに対
応する受信信号出力端子のそれぞれにダイバーシチ受信
部303が接続される点である。このダイバーシチ受信
部303は、上り信号をダイバーシチ受信して出力する
手段であり、ある移動局の属するセクタを示す受信セク
タ情報を受信セクタ情報入力端子303から入力される
たび、該当するセクタの該当するチャネルの信号のダイ
バーシチ受信出力を受信データ出力端子304から出力
する。因みに、ここでのダイバーシチ受信は、パスダイ
バーシチとスペースダイバーシチの複合処理となる。
【0057】なお図5においては、マルチビームアンテ
ナ部300として、第2の実施形態で説明したマルチビ
ームアンテナ部200と同じ構成のものを用いている
が、第1の実施形態で説明したマルチビームアンテナ部
100と同じ構成のものを用いることもできる。また、
セクタ構成部301には、第1の実施形態や第2の実施
形態におけるセクタ構成部の構成と同じものを使用する
ものとする。
【0058】(C−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。なお、本実
施形態の場合にも、基地局と移動局との通信には、符号
分割多元接続(CDMA)方式が用いられるものとす
る。もっとも、他のスペクトル拡散技術を用いる場合そ
の他の通信方法を適用する場合にも適用できることは言
うまでもない。
【0059】まず、マルチビームアンテナ部300から
は基地局のサービス範囲を網羅する12本のビームに対
応する受信出力がセクタ構成部301に接続される。す
なわち、第1の実施形態のマルチビームアンテナ部10
0を適用する場合には各ビームアンテナの出力が、第2
の実施形態のマルチビームアンテナ部200を適用する
場合にはマルチビーム形成部によって形成された出力が
接続される。
【0060】セクタ構成部301は、ビーム0,1をセ
クタAに、ビーム2,3をセクタBに、ビーム4,5を
セクタCに、ビーム6,7をセクタDに、ビーム8,9
をセクタEに、ビーム10,11をセクタFに割り振
り、各ビームに対応する受信信号出力端子へと出力す
る。
【0061】ダイバーシチ合成部302は、不図示の上
位プロセッサから指示される受信すべき移動局の情報
(チャネル情報)と、そのセクタ情報を受信セクタ情報
入力端子303を介して入力し、対応するビームの遅延
プロファイルを図6に示すように生成する。なお、図6
では、全てのセクタの全チャネルの遅延プロファイルを
表している。例えば、上位プロセッサの指定した移動局
が、セクタAの第1チャネルch(a1)であった場
合、ダイバーシチ受信部302は、ビーム#0,#1の
第1チャネルch(a1)について得られた遅延プロフ
ァイルを生成する。
【0062】さらに、ダイバーシチ合成部302は、生
成された遅延プロファイルの中から大きな電力の得られ
るパス(図6の場合、斜線で表した3つのパス)を選択
し、その受信信号をレイク受信(RAKE受信)するこ
とにより(すなわち、スペース/パスダイバーシチ受信
することにより)、上位プロセッサによって指定された
移動局に対する上り信号を得る。
【0063】このように、本実施形態では、スペースダ
イバーシチとパスダイバーシチを組み合わせたダイバー
シチ受信を実現できるため、いずれか単独で受信を行う
場合に比して高い受信特性を実現することが可能であ
る。
【0064】しかも、本実施形態では、1つのセクタを
複数のビームで構成しているために、各ビームそれぞれ
の指向性利得は1つのセクタを1つのビームで構成する
場合に比して格段に向上されているため、非常に高い受
信特性を実現できる。
【0065】その一方で、本実施形態の場合、ダイバー
シチ受信の対象は、上位プロセッサに指定された移動局
が属するセクタを構成するビームから得られた受信出力
のみであり、従来技術のように全セクタの全ビームを対
象とするのではないため、ダイバーシチ受信に必要なハ
ードウェアの規模並びに必要な信号処理量を格段に少な
くて済むといった効果も得られる。
【0066】ダイバーシチ合成部302は、このように
して得られた受信信号を受信データ出力端子304から
出力する。なお、セクタ間ハンドオフ時には、受信セク
タ情報入力端子303からハンドオフしている複数のセ
クタの情報が入力され、それらに対応するビーム全てに
対しての遅延プロファイルが生成され、そのダイバーシ
チ受信出力が受信データ出力端子304から出力される
ことになる。
【0067】(C−3)実施形態の効果 以上のように、本実施形態においても、セクタ構成部3
01をマルチビームアンテナ部300とダイバーシチ受
信部302の中間に配置して、1つのセクタ内の通信を
複数のビームでカバーできるようにしたことにより、1
つのセクタを指向性利得の高い複数のビームで網羅的に
カバーできる。かかるセクタ構成を採用することによ
り、同一範囲を1つのビームでカバーする場合に比して
指向性利得を向上することができる。また、指向性利得
が高い分、他局間干渉を一層低減することができ、通信
特性の向上を実現できる。
【0068】また同様に、1つのセクタを複数のビーム
で網羅的にカバーできるため(すなわち、1つのセクタ
を1つのビームでカバーするのではないため)、セクタ
間ハンドオフ(又はセクタ間ハンドオーバ)の回数の増
大を押えることができる。これにより、セクタ間ハンド
オフ(又はセクタ間ハンドオーバ)に伴う処理の増加を
抑制できる。
【0069】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちをも回避できる。
【0070】また、本実施形態の場合にも、マルチビー
ムの形成を、図4に示すように中間周波数帯又はべース
バンドで行えるため高周波帯域(RF帯)の回路につい
ては修正を行うことなく、中間周波帯又はべースバンド
帯域での回路変更のみでマルチビームが形成できるた
め、基地局アンテナシステムに大幅な変更を加えなくて
も本発明の導入を可能とすることができる。
【0071】さらに、本実施形態の場合には、あるチャ
ネルの受信信号を復調するのに当り、上りリンクの全て
のビームに対して遅延プロファイルを生成してその中か
ら電力の大きなパスを選択するような複雑な処理を行わ
なくて良く、単に、セクタに割り振られているビームに
対してのみダイバーシチ合成を行えば良いため、その分
回路規模の抑制を実現することができる。
【0072】(D)第4の実施形態 (D−1)システム構成 図7に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第4の
実施形態例を示す。この図7の場合も、周知の信号処理
部については記載を省略する点については図1の場合と
同じである。
【0073】この第4の実施形態は、下り信号(基地局
から移動局への送信信号)の送信方法に特徴を有するア
ンテナシステムに関するものである。特に、ある移動局
のセクタ内の移動に伴って下り信号の送信に使用するビ
ームを追従させる方式のアンテナシステムに関する。
【0074】図7に示すように、本実施形態に係る基地
局アンテナシステムは、マルチビームアンテナ部400
と、セクタ構成部401と、移動局方向推定部402
と、送信ビーム選択部403とを備えている。
【0075】本実施形態に特有な部分は、移動局方向推
定部402と、送信ビーム選択部403の2つである。
このうち、移動局方向推定部402には、セクタ構成部
401の割り振りに従って、各セクタA〜Fを構成する
各ビームで受信された受信信号がセクタ構成部401か
ら入力されるように構成されている。また、移動局方向
推定部402には、送信信号の送信対象となる移動局の
識別情報と当該移動局の属するセクタの情報とが、受信
セクタ情報入力端子404を介し不図示の上位プロセッ
サから入力されるよう構成されている。移動局方向推定
部402は、受信セクタ情報入力端子404より与えら
れた情報と該当するセクタにおける受信状態を基に対象
となっている移動局の方向を推定し、これを送信ビーム
選択部403に出力するように構成されている。
【0076】送信ビーム選択部403は、前述の移動局
方向推定部402から移動局の方向を入力し、その方向
に対応するビームに送信データ入力端子405から入力
される送信信号を出力するよう構成されている。この送
信信号は、送信ビーム選択部403よりセクタ構成部4
01の対応する端子へと出力されるよう構成されてい
る。
【0077】なお図7においては、マルチビームアンテ
ナ部400として、第2の実施形態で説明したマルチビ
ームアンテナ部200と同じ構成のものを用いている
が、第1の実施形態で説明したマルチビームアンテナ部
100と同じ構成のものを用いることもできる。また、
セクタ構成部301には、第1の実施形態や第2の実施
形態におけるセクタ構成部の構成と同じものを使用する
ものとする。
【0078】(D−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。なお、本実
施形態の場合にも、基地局と移動局との通信には、符号
分割多元接続(CDMA)方式が用いられるものとす
る。もっとも、他のスペクトル拡散技術を用いる場合そ
の他の通信方法を適用する場合にも適用できることは言
うまでもない。
【0079】まず、マルチビームアンテナ部400から
は基地局のサービス範囲を網羅する12本のビームがセ
クタ構成部401に接続される。すなわち、第1の実施
形態のマルチビームアンテナ部100を適用する場合に
は各ビームアンテナの出力が、第2の実施形態のマルチ
ビームアンテナ部200を適用する場合にはマルチビー
ム形成部によって形成された出力が接続される。
【0080】セクタ構成部401は、ビーム0,1をセ
クタAに、ビーム2,3をセクタBに、ビーム4,5を
セクタCに、ビーム6,7をセクタDに、ビーム8,9
をセクタEに、ビーム10,11をセクタFに割り振
り、各ビームに対応する受信信号出力端子から移動局方
向推定部402へと出力する。
【0081】移動局方向推定部402は、不図示の上位
プロセッサから移動局の情報と、その移動局の属してい
るセクタ情報を入力し、次に示す処理によって移動局の
方向を推定する。まず、移動局方向推定部402は、セ
クタ構成部401により割り振られたビームのうち入力
されたセクタ情報に対応するビームに対して遅延プロフ
ァイルを生成し、それらの中から電力の最も大きなパス
を含んでいるビームアンテナの番号を移動局方向として
出力する。
【0082】送信ビーム選択部403は、移動局方向推
定部402の出力する移動局方向に対応するビームに対
して送信データ入力端子405を介して入力された送信
データを出力する。これにより、移動局が属しているセ
クタ内の1つのビームに対してのみ送信信号(下りリン
ク)が出力されることになる。
【0083】なお、セクタ間ハンドオフ(又はセクタ間
ハンドオーバ)中の場合は、受信セクタ情報入力端子4
04より複数のセクタ情報が入力され、それぞれのセク
タの中で電力の最も大きなパスを含んでいるビームに対
してのみ送信信号(下りリンク)が出力されることにな
る。すなわち、ハンドオフ(又はハンドオーバ)の対象
となっている複数のセクタから同一の送信信号(下りリ
ンク)が出力されることになるが、セクタ単位で見れば
1ビームから送信データが出力されることになる。
【0084】(D−3)実施形態の効果 以上の実施形態によれば、前述の第1及び第2の実施形
態の効果と同様、複数のビームアンテナでセクタを構成
しているため指向性利得を確保しつつ、ハンドオフ(又
はハンドオーバ)回数の増大を押え、ハンドオフ(又は
ハンドオーバ)に伴う処理の増加を抑制することができ
る。
【0085】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちをも回避できる。
【0086】また同様に、マルチビームの形成を、中間
周波数帯又はべースバンド帯域で行えるため高周波帯域
(RF帯)の回路については修正を行うことなく、中間
周波帯又はべースバンド帯域での回路変更のみでマルチ
ビームが形成できるため、基地局アンテナシステムに大
幅な変更を加えなくても本発明の導入を可能とすること
ができる。
【0087】さらに、本実施形態の場合には、移動局が
属しているセクタに割り当てられている複数のビームの
うちの1つのビームに対してのみ下りリンクの出力を行
うため、下りリンクについて問題となっている他局間干
渉を軽減することができ、基地局で収容できる容量を増
加させることができる。
【0088】(E)第5の実施形態 (E−1)システム構成 図8に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第5の
実施形態例を示す。この図8の場合も、周知の信号処理
部については記載を省略する点については図1の場合と
同じである。
【0089】この第5の実施形態は、上り信号(移動局
から基地局への送信信号)の送信方法にも下り信号(基
地局から移動局への送信信号)の送信方法にも使用でき
るアンテナシステムに関するものである。
【0090】図8に示すように、本実施形態に係る基地
局アンテナシステムは、マルチビームアンテナ部500
と、セクタ構成部501と、ダイバーシチ受信部502
と、送信ビーム選択部503とを備えている。
【0091】本実施形態に特有な部分は、セクタ構成部
501である。この実施形態におけるセクタ構成部50
1には、平均SIR入力端子504A〜504Fが設け
られており、当該端子を介して入力される各セクタの平
均受信SIRに基づいてマルチビームアンテナ部500
から与えられるビームのセクタへの割り振りを適応的に
変更する機能が設けられている。この点が前述の他の実
施形態との違いである。
【0092】なお図8においては、マルチビームアンテ
ナ部500として、第2の実施形態で説明したマルチビ
ームアンテナ部200と同じ構成のものを用いている
が、第1の実施形態で説明したマルチビームアンテナ部
100と同じ構成のものを用いることもできる。また、
送信ビーム選択部503には、第4の実施形態における
送信ビーム選択部と同じものを使用する。
【0093】同様に、ダイバーシチ受信部502につい
ても、第3の実施形態におけるダイバーシチ受信部と同
じものを使用すれば良いが、ここでは移動局の方向の検
出機能として、該当セクタについて得られた遅延プロフ
ァイルの中で最も電力の大きなパスを含むビームを移動
局の方向として送出する機能を備えるものとする。
【0094】因みに、端子505は、ある移動局の属す
るセクタを示す受信セクタ情報が入力される受信セクタ
情報入力端子であり、端子506は、ダイバーシチ受信
された受信信号を出力する受信データ出力端子である。
端子507は、方向の推定された移動局へ出力する送信
信号を入力するのに用いる送信データ入力端子である。
【0095】(E−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。なお、本実
施形態の場合にも、基地局と移動局との通信には、符号
分割多元接続(CDMA)方式が用いられるものとす
る。もっとも、他のスペクトル拡散技術を用いる場合そ
の他の通信方法を適用する場合にも適用できることは言
うまでもない。
【0096】まず、マルチビームアンテナ部500から
は基地局のサービス範囲を網羅する12本のビームがセ
クタ構成部501に接続される。すなわち、第1の実施
形態のマルチビームアンテナ部100を適用する場合に
は各ビームアンテナの出力が、第2の実施形態のマルチ
ビームアンテナ部200を適用する場合にはマルチビー
ム形成部によって形成された出力が接続される。
【0097】このセクタ構成部501には、不図示の上
位プロセッサから上位プロセッサ等で演算された各セク
タの平均受信SIR(Signal Interference Ratio)が
平均SIR入力端子504A〜504Fを介して入力さ
れている。セクタ構成部501は、各セクタの平均受信
SIRが等しくなるようにビームの割り振りを適応的に
変更する。
【0098】例えば、ビームの割り振りが運用開始時に
図2に示すような割り振りになっていたとする。その
後、ビーム0方向の移動局数が増加しセクタAの平均受
信SIRがセクタBやセクタFに比べて劣化した場合、
セクタBとセクタFの平均受信SIRを比較し、平均受
信SIRの良好なセクタ(例えば、セクタB)で現在セ
クタAに属していた移動局の一部を管理することにより
セクタAとセクタBの平均受信SIRを等しくするよう
に制御する。この結果、セクタ構成部501は、図9に
示すように、セクタAにはビーム0が、セクタBにはビ
ーム1,ビーム2,ビーム3が割り振られるように割り
振りを変更する。
【0099】ダイバーシチ受信部502には、かかる割
り振り変更後の受信信号が入力される。ダイバーシチ受
信部502は、不図示の上位プロセッサから移動局の情
報と、その移動局の属しているセクタ情報とを入力する
と、セクタ構成部501により割り振られたビームのう
ち入力されたセクタ情報に対応するビームに対して遅延
プロファイルを生成し、それらの中から電力の大きなパ
スを用いてスペース/パスダイバーシチ受信を行う(図
6参照)。ダイバーシチ受信部502は、このように求
めた受信信号を受信データ出力端子506から出力す
る。
【0100】また、ダイバーシチ受信部502は、この
ダイバーシチ受信時の際に使用した遅延プロファイルの
中から電力の最も大きなパスを含んでいるビームを検出
し、そのビームの番号を移動局方向として送信ビーム選
択部503に出力する。
【0101】送信ビーム選択部503では、ダイバーシ
チ受信部502の出力する移動局方向に対応するビーム
のみに向けて、送信データ入力端子507より入力のあ
った送信データを出力する。
【0102】なお、セクタ間ハンドオフ(又はセクタ間
ハンドオーバ)中の場合は、受信セクタ情報入力端子5
05より複数のセクタ情報が入力され、それぞれのセク
タの中で電力の最も大きなパスを含んでいるビームに対
してのみ送信信号(下りリンク)が出力されることにな
る。すなわち、ハンドオフ(又はハンドオーバ)の対象
となっている複数のセクタから同一の送信信号(下りリ
ンク)が出力されることになるが、セクタ単位で見れば
1ビームから送信データが出力されることになる。
【0103】(E−3)実施形態の効果 以上の実施形態によれば、前述の第1〜第4の実施形態
の効果と同様、複数のビームアンテナでセクタを構成し
ているため指向性利得を確保しつつ、ハンドオフ(又は
ハンドオーバ)回数の増大を押え、ハンドオフ(又はハ
ンドオーバ)に伴う処理の増加を抑制することができ
る。
【0104】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちをも回避できる。
【0105】また同様に、マルチビームの形成を、中間
周波数帯又はべースバンド帯域で行えるため高周波帯域
(RF帯)の回路については修正を行うことなく、中間
周波帯又はべースバンド帯域での回路変更のみでマルチ
ビームが形成できるため、基地局アンテナシステムに大
幅な変更を加えなくても本発明の導入を可能とすること
ができる。
【0106】さらに、本実施形態の場合には、あるチャ
ネルの受信信号を復調するのに当り、上りリンクの全て
のビームに対して遅延プロファイルを生成してその中か
ら電力の大きなパスを選択するような複雑な処理を行わ
なくて良く、単に、セクタに割り振られているビームに
対してのみダイバーシチ合成を行えば良いため、その分
回路規模の抑制を実現することができる。
【0107】また、本実施形態によれば、移動局が属し
ているセクタに割り当てられている複数のビームのうち
の1つのビームに対してのみ下りリンクの出力を行うた
め、下りリンクについて問題となっている他局間干渉を
軽減することができ、基地局で収容できる容量を増加さ
せることができる。
【0108】さらに、本実施形態の場合には、各セクタ
に属している移動局の数やサービス内容に応じてセクタ
毎の平均受信SIRに粗密が発生した時でも、適応的に
セクタ角(割り振るビーム数)を変更できるため、基地
局全体での収容容量を増加させることが可能となる。
【0109】(F)第6の実施形態 (F−1)システム構成 図10に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第6
の実施形態例を示す。この図10の場合も、周知の信号
処理部については記載を省略する点については図1の場
合と同じである。
【0110】この第6の実施形態も、上り信号(移動局
から基地局への送信信号)の送信方法と下り信号(基地
局から移動局への送信信号)の送信方法の両方に使用で
きるアンテナシステムに関するものである。
【0111】図10に示すように、本実施形態に係る基
地局アンテナシステムは、マルチビームアンテナ部60
0と、セクタ構成部601と、ダイバーシチ受信部60
2と、送信ビーム選択部603とを備えている。この構
成は、第5の実施形態に係る基地局アンテナシステムの
構成と同じである。
【0112】違いは、セクタ構成部601に入力される
情報の内容である。すなわち、第5の実施形態において
は、各セクタの平均受信SIRがセクタ構成部に与えら
れていたが、本実施形態の場合には、ある移動局の属す
るセクタを示す受信セクタ情報が受信セクタ情報入力端
子605から入力されるようになっている。
【0113】ここで、セクタ構成部601は、受信セク
タ情報入力端子605から入力されるセクタ情報を基
に、各セクタにおける移動局数が等しくなるようにビー
ムの割り振りの変更を適応的に実施する。
【0114】なお、本実施形態の場合にも、図面では、
マルチビームアンテナ部600として第2の実施形態で
説明したマルチビームアンテナ部200と同じ構成のも
のを用いる場合を表しているが、第1の実施形態で説明
したマルチビームアンテナ部100と同じ構成のものを
用いることもできる。
【0115】(F−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。なお、本実
施形態の場合にも、基地局と移動局との通信には、符号
分割多元接続(CDMA)方式が用いられるものとす
る。もっとも、他のスペクトル拡散技術を用いる場合そ
の他の通信方法を適用する場合にも適用できることは言
うまでもない。
【0116】まず、マルチビームアンテナ部600から
は基地局のサービス範囲を網羅する12本のビームがセ
クタ構成部601に接続される。すなわち、第1の実施
形態のマルチビームアンテナ部100を適用する場合に
は各ビームアンテナの出力が、第2の実施形態のマルチ
ビームアンテナ部200を適用する場合にはマルチビー
ム形成部によって形成された出力が接続される。
【0117】このセクタ構成部601には、不図示の上
位プロセッサから上位プロセッサ等で管理されている各
セクタの移動局数が移動局数入力端子604A〜604
Fを介して入力されている。セクタ構成部601は、各
セクタに属する移動局数が等しくなるようにビームの割
り振りを適応的に変更する。
【0118】例えば、ビームの割り振りが運用開始時に
図2に示すような割り振りになっていたとする。その
後、ビーム0方向の移動局数が増加しセクタAの移動局
数がセクタBやセクタFに比べて増加した場合、セクタ
Bの移動局数とセクタFの移動局数とを比較し、移動局
数の少ないセクタ(例えば、セクタB)で現在セクタA
に属していた移動局の一部を管理することによりセクタ
AとセクタBの移動局数を等しくするように制御する。
この結果、セクタ構成部601は、図9に示すように、
セクタAにはビーム0が、セクタBにはビーム1,ビー
ム2,ビーム3が割り振られるように割り振りを変更す
る。
【0119】ダイバーシチ受信部602には、かかる割
り振り変更後の受信信号が入力される。ダイバーシチ受
信部602は、不図示の上位プロセッサから移動局の情
報と、その移動局の属しているセクタ情報とを入力する
と、セクタ構成部601により割り振られたビームのう
ち入力されたセクタ情報に対応するビームに対して遅延
プロファイルを生成し、それらの中から電力の大きなパ
スを用いてスペース/パスダイバーシチ受信を行う(図
6参照)。ダイバーシチ受信部602は、このように求
めた受信信号を受信データ出力端子606から出力す
る。
【0120】また、ダイバーシチ受信部602は、この
ダイバーシチ受信時の際に使用した遅延プロファイルの
中から電力の最も大きなパスを含んでいるビームを検出
し、そのビームの番号を移動局方向として送信ビーム選
択部603に出力する。
【0121】送信ビーム選択部603では、ダイバーシ
チ受信部602の出力する移動局方向に対応するビーム
のみに向けて、送信データ入力端子607より入力のあ
った送信データを出力する。
【0122】なお、セクタ間ハンドオフ(又はセクタ間
ハンドオーバ)中の場合は、受信セクタ情報入力端子6
05より複数のセクタ情報が入力され、それぞれのセク
タの中で電力の最も大きなパスを含んでいるビームに対
してのみ送信信号(下りリンク)が出力されることにな
る。すなわち、ハンドオフ(又はハンドオーバ)の対象
となっている複数のセクタから同一の送信信号(下りリ
ンク)が出力されることになるが、セクタ単位で見れば
1ビームから送信データが出力されることになる。
【0123】(F−3)実施形態の効果 以上の実施形態によれば、前述の第5の実施形態と同様
の効果、すなわち、複数のビームアンテナでセクタを構
成しているため指向性利得を確保しつつ、ハンドオフ
(又はハンドオーバ)回数の増大を押え、ハンドオフ
(又はハンドオーバ)に伴う処理の増加を抑制すること
ができる。
【0124】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちをも回避できる。
【0125】また同様に、マルチビームの形成を、中間
周波数帯又はべースバンド帯域で行えるため高周波帯域
(RF帯)の回路については修正を行うことなく、中間
周波帯又はべースバンド帯域での回路変更のみでマルチ
ビームが形成できるため、基地局アンテナシステムに大
幅な変更を加えなくても本発明の導入を可能とすること
ができる。
【0126】さらに、本実施形態の場合には、あるチャ
ネルの受信信号を復調するのに当り、上りリンクの全て
のビームに対して遅延プロファイルを生成してその中か
ら電力の大きなパスを選択するような複雑な処理を行わ
なくて良く、単に、セクタに割り振られているビームに
対してのみダイバーシチ合成を行えば良いため、その分
回路規模の抑制を実現することができる。
【0127】また、本実施形態によれば、移動局が属し
ているセクタに割り当てられている複数のビームのうち
の1つのビームに対してのみ下りリンクの出力を行うた
め、下りリンクについて問題となっている他局間干渉を
軽減することができ、基地局で収容できる容量を増加さ
せることができる。
【0128】さらに、本実施形態の場合には、各セクタ
に属している移動局の数やサービス内容に応じてセクタ
毎の平均受信SIRに粗密が発生した時でも、適応的に
セクタ角(割り振るビーム数)を変更できるため、基地
局全体での収容容量を増加させることが可能となる。
【0129】(G)第7の実施形態 (G−1)システム構成 図11に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第7
の実施形態例を示す。この図11の場合も、周知の信号
処理部については記載を省略する点については図1の場
合と同じである。
【0130】この第7の実施形態も、上り信号(移動局
から基地局への送信信号)の送信方法と下り信号(基地
局から移動局への送信信号)の送信方法の両方に使用で
きるアンテナシステムに関するものである。
【0131】図11に示すように、本実施形態に係る基
地局アンテナシステムは、マルチビームアンテナ部70
0と、セクタ構成部701と、ダイバーシチ受信部70
2と、送信ビーム選択部703とを備えている。この構
成は、第6の実施形態に係る基地局アンテナシステムの
構成と同じである。
【0132】違いは、移動局の方向が、移動局方向出力
端子708から別途外部へ出力されるように構成される
点である。その他の構成は第6の実施形態の場合と同じ
であるので説明は省略する。
【0133】(G−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。なお、本実
施形態の場合にも、基地局と移動局との通信には、符号
分割多元接続(CDMA)方式が用いられるものとす
る。もっとも、他のスペクトル拡散技術を用いる場合そ
の他の通信方法を適用する場合にも適用できることは言
うまでもない。
【0134】まず、マルチビームアンテナ部700から
は基地局のサービス範囲を網羅する12本のビームがセ
クタ構成部701に接続される。すなわち、第1の実施
形態のマルチビームアンテナ部100を適用する場合に
は各ビームアンテナの出力が、第2の実施形態のマルチ
ビームアンテナ部200を適用する場合にはマルチビー
ム形成部によって形成された出力が接続される。
【0135】このセクタ構成部701には、不図示の上
位プロセッサから上位プロセッサ等で管理されている各
ビームの移動局数が移動局数入力端子704A〜704
Lを介して入力されている。セクタ構成部701は、各
セクタの移動局数が等しくなるようにビームの割り振り
を適応的に変更する。
【0136】例えば、ビームの割り振りが運用開始時に
図2に示すような割り振りになっていたとする。その
後、ビーム0方向の移動局数が増加しセクタAの移動局
数がセクタBやセクタFに比べて増加した場合、セクタ
Bの移動局数とセクタFの移動局数とを比較し、移動局
数の少ないセクタ(例えば、セクタB)で現在セクタA
に属していた移動局の一部を管理することによりセクタ
AとセクタBの移動局数を等しくするように制御する。
この結果、セクタ構成部501は、図9に示すように、
セクタAにはビーム0が、セクタBにはビーム1,ビー
ム2,ビーム3が割り振られるように割り振りを変更す
る。
【0137】ダイバーシチ受信部702には、かかる割
り振り変更後の受信信号が入力される。ダイバーシチ受
信部702は、不図示の上位プロセッサから移動局の情
報と、その移動局の属しているセクタ情報とを入力する
と、セクタ構成部701により割り振られたビームのう
ち入力されたセクタ情報に対応するビームに対して遅延
プロファイルを生成し、それらの中から電力の大きなパ
スを用いてスペース/パスダイバーシチ受信を行う(図
6参照)。ダイバーシチ受信部702は、このように求
めた受信信号を受信データ力端子706から出力する。
【0138】また、ダイバーシチ受信部702は、この
ダイバーシチ受信時の際に使用した遅延プロファイルの
中から電力の最も大きなパスを含んでいるビームを検出
し、そのビームの番号を移動局方向として送信ビーム選
択部703と移動局方向出力端子708へと出力する。
【0139】ここで、移動局方向出力端子708から出
力された移動局の方向は、不図示の上位CPUによって
管理され、移動局数入力端子704A〜704Lから入
力される各ビームの移動局数を測定するためのデータと
して用いられる。
【0140】送信ビーム選択部703では、ダイバーシ
チ受信部702の出力する移動局方向に対応するビーム
のみに向けて、送信データ入力端子707より入力のあ
った送信データを出力する。
【0141】なお、セクタ間ハンドオフ(又はセクタ間
ハンドオーバ)中の場合は、受信セクタ情報入力端子7
05より複数のセクタ情報が入力され、それぞれのセク
タの中で電力の最も大きなパスを含んでいるビームに対
してのみ送信信号(下りリンク)が出力されることにな
る。すなわち、ハンドオフ(又はハンドオーバ)の対象
となっている複数のセクタから同一の送信信号(下りリ
ンク)が出力されることになるが、セクタ単位で見れば
1ビームから送信データが出力されることになる。
【0142】(G−3)実施形態の効果 以上の実施形態によれば、前述の第5の実施形態と同様
の効果、すなわち、複数のビームアンテナでセクタを構
成しているため指向性利得を確保しつつ、ハンドオフ
(又はハンドオーバ)回数の増大を押え、ハンドオフ
(又はハンドオーバ)に伴う処理の増加を抑制すること
ができる。
【0143】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちをも回避できる。
【0144】また同様に、マルチビームの形成を、中間
周波数帯又はべースバンド帯域で行えるため高周波帯域
(RF帯)の回路については修正を行うことなく、中間
周波帯又はべースバンド帯域での回路変更のみでマルチ
ビームが形成できるため、基地局アンテナシステムに大
幅な変更を加えなくても本発明の導入を可能とすること
ができる。
【0145】さらに、本実施形態の場合には、あるチャ
ネルの受信信号を復調するのに当り、上りリンクの全て
のビームに対して遅延プロファイルを生成してその中か
ら電力の大きなパスを選択するような複雑な処理を行わ
なくて良く、単に、セクタに割り振られているビームに
対してのみダイバーシチ合成を行えば良いため、その分
回路規模の抑制を実現することができる。
【0146】また、本実施形態によれば、移動局が属し
ているセクタに割り当てられている複数のビームのうち
の1つのビームに対してのみ下りリンクの出力を行うた
め、下りリンクについて問題となっている他局間干渉を
軽減することができ、基地局で収容できる容量を増加さ
せることができる。
【0147】さらに、本実施形態の場合には、各セクタ
に属している移動局の数やサービス内容に応じてセクタ
毎の平均受信SIRに粗密が発生した時でも、適応的に
セクタ角(割り振るビーム数)を変更できるため、基地
局全体での収容容量を増加させることが可能となる。
【0148】(H)第8の実施形態 (H−1)システム構成 図12に、本発明に係る基地局アンテナシステムの第8
の実施形態例を示す。この図12の場合も、周知の信号
処理部については記載を省略する点については図1の場
合と同じである。
【0149】この第8の実施形態も、上り信号(移動局
から基地局への送信信号)の送信方法と下り信号(基地
局から移動局への送信信号)の送信方法の両方に使用で
きるアンテナシステムに関するものである。
【0150】図12に示すように、本実施形態に係る基
地局アンテナシステムは、マルチビームアンテナ部80
0と、セクタ構成部801と、ダイバーシチ受信部80
2と、送信ビーム選択部803と、セクタ分割数決定部
804とを備えている。この構成は、セクタ分割数決定
部804の存在を除き、第7の実施形態に係る基地局ア
ンテナシステムの構成と同じである。
【0151】本実施形態に特有のセクタ分割数決定部8
04には、総移動局数入力端子806から基地局の管理
下にある移動局数の総数が入力され、当該数値に応じて
決定されたセクタ分割数がセクタ構成部801に出力さ
れるよう構成されている。
【0152】従って、本実施形態におけるセクタ構成部
801の場合には、各セクタの移動局数の情報だけでな
くセクタ分割数をも考慮に入れて、各ビームの割り振り
の変更を行うよう構成されている。
【0153】(H−2)通信動作 続いて、本システムの通信動作を説明する。なお、本実
施形態の場合にも、基地局と移動局との通信には、符号
分割多元接続(CDMA)方式が用いられるものとす
る。もっとも、他のスペクトル拡散技術を用いる場合そ
の他の通信方法を適用する場合にも適用できることは言
うまでもない。
【0154】まず、マルチビームアンテナ部800から
は基地局のサービス範囲を網羅する12本のビームがセ
クタ構成部801に接続される。すなわち、第1の実施
形態のマルチビームアンテナ部100を適用する場合に
は各ビームアンテナの出力が、第2の実施形態のマルチ
ビームアンテナ部200を適用する場合にはマルチビー
ム形成部によって形成された出力が接続される。
【0155】このセクタ構成部801には、不図示の上
位プロセッサから上位プロセッサ等で管理されている各
ビームの移動局数が移動局数入力端子805A〜805
Lを介して入力されている。また、セクタ構成部801
には、セクタ分割数決定部804からセクタ分割数が入
力されている。
【0156】ここで、セクタ構成部801は、セクタ分
割数決定部804より入力されたセクタ分割数に従い、
各セクタの移動局数が等しくなるようにビームの割り振
りを適応的に変更する。
【0157】例えば、ビームの割り振りが運用開始時に
図2に示すような割り振りになっていたとする。その
後、総移動局数が低下したとすると、セクタ分割数決定
部804には不図示の上位プロセッサより現在の総移動
局数が入力される。かかる情報を入力すると、セクタ分
割数決定部804は、予め定められた関数又はテーブル
に従ってセクタ分割数を決定する。ここでは、このとき
入力のあった総移動局数に相当するセクタ分割数が4で
あったとすると、セクタ分割数4をすべきとの情報が、
セクタ分割数決定部804からセクタ構成部801に出
力される。
【0158】他方、セクタ構成部801には、不図示の
上位プロセッサより各ビームに属する移動局数が移動局
数入力端子805A〜805Lから入力される。セクタ
構成部801は、入力されたセクタ分割数及び各ビーム
の移動局数に従って、各セクタの移動局数が等しくなる
ようにビームの割り振りを決定する。例えば、ビーム
0,ビーム10,ビーム11の方向に移動局数が多く、
それと反対方向には移動局数が少なかった場合、図13
に示すように、セクタに対するビームの割当の変更が実
施される。
【0159】この場合、セクタはA,B,C,Dの4セ
クタになり、セクタAにはビーム0、セクタBにはビー
ム1,ビーム2,ビーム3,ビーム4,ビーム5、セク
タCにはビーム6,ビーム7,ビーム8,ビーム9、セ
クタDにはビーム10,ビーム11がそれぞれ割り振ら
れる。
【0160】ダイバーシチ合成部802には、かかる割
り振り変更後の受信信号が入力される。ダイバーシチ受
信部802は、不図示の上位プロセッサから移動局の情
報と、その移動局の属しているセクタ情報とを入力する
と、セクタ構成部801により割り振られたビームのう
ち入力されたセクタ情報に対応するビームに対して遅延
プロファイルを生成し、それらの中から電力の大きなパ
スを用いてスペース/パスダイバーシチ受信を行う(図
6参照)。ダイバーシチ受信部802は、このように求
めた受信信号を受信データ出力端子806から出力す
る。
【0161】また、ダイバーシチ受信部802は、この
ダイバーシチ受信時の際に使用した遅延プロファイルの
中から電力の最も大きなパスを含んでいるビームを検出
し、そのビームの番号を移動局方向として送信ビーム選
択部803と移動局方向出力端子808へと出力する。
【0162】ここで、移動局方向出力端子810から出
力された移動局の方向は、不図示の上位CPUによって
管理され、移動局数入力端子805A〜805Lから入
力される各ビームの移動局数や総移動局数入力端子80
6から入力される基地局の管理下にある移動局数の総数
を測定するためのデータとして用いられる。
【0163】送信ビーム選択部803では、ダイバーシ
チ受信部802の出力する移動局方向に対応するビーム
のみに向けて、送信データ入力端子809より入力のあ
った送信データを出力する。
【0164】なお、セクタ間ハンドオフ(又はセクタ間
ハンドオーバ)中の場合は、受信セクタ情報入力端子8
07より複数のセクタ情報が入力され、それぞれのセク
タの中で電力の最も大きなパスを含んでいるビームに対
してのみ送信信号(下りリンク)が出力されることにな
る。すなわち、ハンドオフ(又はハンドオーバ)の対象
となっている複数のセクタから同一の送信信号(下りリ
ンク)が出力されることになるが、セクタ単位で見れば
1ビームから送信データが出力されることになる。
【0165】(H−3)実施形態の効果 以上の実施形態によれば、前述の第1〜第7の実施形態
と同様の効果、すなわち、複数のビームアンテナでセク
タを構成しているため指向性利得を確保しつつ、ハンド
オフ(又はハンドオーバ)回数の増大を押え、ハンドオ
フ(又はハンドオーバ)に伴う処理の増加を抑制するこ
とができる。
【0166】また、無線チャネルを識別する符号の数に
伴う収容可能なユーザ数の頭打ちを回避できる。
【0167】また同様に、マルチビームの形成を、中間
周波数帯又はべースバンド帯域で行えるため高周波帯域
(RF帯)の回路については修正を行うことなく、中間
周波帯又はべースバンド帯域での回路変更のみでマルチ
ビームが形成できるため、基地局アンテナシステムに大
幅な変更を加えなくても本発明の導入を可能とすること
ができる。
【0168】さらに、本実施形態の場合には、あるチャ
ネルの受信信号を復調するのに当り、上りリンクの全て
のビームに対して遅延プロファイルを生成してその中か
ら電力の大きなパスを選択するような複雑な処理を行わ
なくて良く、単に、セクタに割り振られているビームに
対してのみダイバーシチ合成を行えば良いため、その分
回路規模の抑制を実現することができる。
【0169】また、本実施形態によれば、移動局が属し
ているセクタに割り当てられている複数のビームのうち
の1つのビームに対してのみ下りリンクの出力を行うた
め、下りリンクについて問題となっている他局間干渉を
軽減することができ、基地局で収容できる容量を増加さ
せることができる。
【0170】さらに、本実施形態の場合には、各セクタ
に属している移動局の数やサービス内容に応じてセクタ
毎の平均受信SIRに粗密が発生した時でも、適応的に
セクタ角(割り振るビーム数)を変更できるため、基地
局全体での収容容量を増加させることが可能となる。
【0171】さらに、さらに、本実施形態の場合には、
基地局の管理下にある移動局数に応じてセクタ分割数を
適応的に変化させることができるため、総移動局数が少
ない場合にはセクタ分割数が少なくすることができ、そ
の分、ハンドオフ回数を少なくできる。他方、総移動局
数が多い場合には、セクタ分割数を多くできるため、無
線チャネルを識別する符号の数に伴う影響を回避でき
る。
【0172】(I)他の実施形態 (1)上述の第2の実施形態においては、マルチビーム
形成部200−2の動作において16本のアンテナ出力
に対して準同期検波によりべースバンド信号に変換した
信号を用いて高速フーリエ変換(FFT)によりマルチ
ビームを形成する方法について説明したが、準同期検波
により中問周波数の信号に変換し、その信号に対して高
速フーリエ変換(FFT)処理を行うことによりマルチ
ビームを形成する方法を適用するようにしても良い。ま
た、べースバンド信号や中間周波数の信号を用いたとし
ても高速フーリエ変換(FFT)処理ではなく、予め定
めた遅延と係数の掛け合わせによりマルチビームを形成
する方法を用いたとしても同様な効果を得ることができ
る。
【0173】なお言うまでもなく、第2の実施形態のマ
ルチビームアンテナ部200を採用する各実施形態例に
は同様の変形例が考えられる。
【0174】(2)上述の第3の実施形態以降のダイバ
ーシチ合成部においては、セクタ構成部により割り振ら
れたビームのうち入力されたセクタ情報に対応するビー
ムに対して遅延プロファイルを生成し、それらの中から
電力の大きなパスを用いてスペース/パスダイバーシチ
受信を行うと説明したが、具体的には従来技術のように
電力の大きなパスについて最大比合成を行うようにして
も特性の向上を期待することができる。
【0175】なお、電力の大きなパスそれぞれについて
希望信号の振幅値(複素共役値)と干渉及び雑音パワー
の比を演算により求め、それぞれのパスの重み付け係数
をそれぞれのパスの希望信号の振幅値と干渉及び雑音パ
ワー比として合成するようにすれば更に特性の改善が期
待できる。
【0176】(3)上述の第4の実施形態以降の移動局
方向推定部又はダイバーシチ合成部においては、移動局
の方向を推定する方法としてセクタ構成部により割り振
られたビームのうち入力されたセクタ情報に対応するビ
ームに対して遅延プロファイルを生成し、それらの中か
ら電力の最も大きなパスを含んでいるビームの方向を移
動局方向として出力する方法を用いて説明したが、遅延
プロファイルの加算値又は予め定めた閾値以上の値の加
算値を演算し、加算値の最も大きなビームの方向を移動
局の方向とするようにしても同様な効果を得ることがで
きる。
【0177】(4)上述の第5の実施形態においては、
受信平均SIRに応じてセクタを構成するビームのグル
ープ化を変更する場合について述べたが、第1〜第4の
実施形態にも同様に適用できる。
【0178】(5)上述の第6の実施形態においては、
セクタに属する移動局数に応じてセクタを構成するビー
ムのグループ化を変更する場合について述べたが、第1
〜第4の実施形態にも同様に適用できる。
【0179】(6)上述の第7及び第8の実施形態にお
いては、各ビームそれぞれに属する移動局数に応じてビ
ームのグループ化を変更する場合について述べたが、第
1〜第4の実施形態にも同様に適用できる。
【0180】(7)上述の第7及び第8の実施形態にお
いては、推定された移動局の方向を不図示の上位プロセ
ッサ等に出力する場合について述べたが、第4〜第6の
各実施形態においても同様に推定された移動局の方向を
不図示の上位プロセッサ等に出力するようにしても良
い。
【0181】(8)上述の第8の実施形態においては、
第7の実施形態にセクタ分割数決定部804を組み合わ
せる場合について述べたが、第1〜第6の各実施形態に
係る基地局アンテナシステムのそれぞれに当該機能を組
み合わせても良い。
【0182】
【発明の効果】(A)上述のように第1の発明によれ
ば、基地局のサービス範囲を予め定められた方向でかつ
予め定められたビーム幅の複数のビームによって網羅で
きるように形成するマルチビームアンテナ部と、前記マ
ルチビームアンテナ部の複数のビームをグループ化しセ
クタを構成するセクタ構成部とを基地局アンテナシステ
ムに備えることにより、移動局があるビームのサービス
範囲を超えて隣接するビームのサービス範囲内に移動す
る場合でもハンドオフ(又はハンドオーバ)が発生しな
いようにでき、当該動作に必要な処理負担を低減でき
る。また、単一のセクタで収容する移動局数を増加させ
る必要が生じる場合にも容易に対処できる。また、セク
タを構成する各ビームの指向性特性は、同一範囲を単一
のビームでカバーする場合に比して向上するため、その
分、通信特性の向上を実現できる。
【0183】(B)また、上述のように第2の発明によ
れば、第1の発明におけるマルチビームアンテナ部を、
複数のアレーアンテナ部と、基地局のサービス範囲を網
羅できるビームをべースバンド又は中間周波数帯域にお
ける処理により形成するマルチビーム形成部とで構成す
ることにより、基地局アンテナシステムの大規模な変更
をしなくても第1の発明の導入を可能とできる。
【0184】(C)また、上述のように第3の発明によ
れば、第1又は第2の発明に、移動局の属するセクタを
構成する複数のビームの中から単一又は複数のビームを
選択してダイバーシチ受信を行うダイバーシチ受信部を
更に備えることで、基地局を構成するサービス範囲の全
てのビームについて遅延プロファイルを生成しなくても
良くすることができ、上りリンクの受信に必要な回路規
模の抑制を実現できる。
【0185】(D)また、第4の発明によれば、第1〜
第3の発明のいずれかに対し、移動局の属するセクタを
構成する複数のビーム出力から移動局の方向を検知する
移動局方向推定部と、移動局方向推定部で推定された方
向に対応するビームに対してのみ移動局に対する信号を
送信する送信ビーム選択部とを更に備えるようにしたこ
とにより、下りリンクについての不要な電力放射を無く
すことができ、他局間干渉の軽減を実現できる。
【0186】(E)また、第5の発明によれば、第4の
発明の移動局方向推定部において、該当セクタを構成す
る複数のビーム出力のうち移動局の希望信号パワーが最
も大きいビームの向けられている方向を移動局の方向と
することにより、方向の推定に必要な信号処理を少なく
済ませることができる。
【0187】(F)また、第6の発明によれば、第1〜
第5の発明のいずれかのセクタ構成部において、複数の
セクタに属する移動局からの受信平均SIRに応じてセ
クタを構成する複数のビームのグループ化を変更させる
ようにしたことにより、セクタ間の平均受信SIRをほ
ぼ同程度に保つことができ、基地局全体としての収容容
量の増加を実現できる。
【0188】(G)また、第7の発明によれば、第1〜
第5の発明のいずれかのセクタ構成部において、複数の
セクタに属する移動局数に応じてセクタを構成する複数
のビームのグループ化を変更させるようにしたことによ
り、セクタ間の平均受信SIRをほぼ同程度に保つこと
ができ、基地局全体としての収容容量の増加を実現でき
る。
【0189】(H)また、第8の発明によれば、第1〜
第5の発明のいずれかのセクタ構成部において、複数の
ビームそれぞれに属するの移動局数に応じて複数のビー
ムのグループ化を変更させるようにしたことにより、セ
クタ間の平均受信SIRをほぼ同程度に保つことがで
き、基地局全体としての収容容量の増加を実現できる。
【0190】(I)また、第9の発明によれば、第1〜
第8の発明のいずれかに、基地局に接続している移動局
数に応じてセクタ分割数を決定するセクタ分割数決定部
を更に備えるようにしたことにより、総移動局数によら
ず通信状態を常に最適化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基地局アンテナシステムの第1の
実施形態例を示す図である。
【図2】セクタとビームの配置関係を示す図である(そ
の1)。
【図3】本発明に係る基地局アンテナシステムの第2の
実施形態例を示す図である。
【図4】マルチビーム形成部の構成例を示す図である。
【図5】本発明に係る基地局アンテナシステムの第3の
実施形態例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る基地局アンテナシステムで実
現されるスペース/パスダイバーシチの概念動作を示す
図である。
【図7】本発明に係る基地局アンテナシステムの第4の
実施形態例を示す図である。
【図8】本発明に係る基地局アンテナシステムの第5の
実施形態例を示す図である。
【図9】セクタとビームの配置関係を示す図である(そ
の2)。
【図10】本発明に係る基地局アンテナシステムの第6
の実施形態例を示す図である。
【図11】本発明に係る基地局アンテナシステムの第7
の実施形態例を示す図である。
【図12】本発明に係る基地局アンテナシステムの第8
の実施形態例を示す図である。
【図13】セクタとビームの配置関係を示す図である
(その3)。
【符号の説明】
100、200、300、400、500、600、7
00、800…マルチビームアンテナ部、101、20
1、301、401、501、601、701、801
…セクタ構成部、102A〜102F、202A〜20
2F…送受信信号入出力端子、200−1…アレーアン
テナ部、200−2…マルチビーム形成部、302、5
02、602、702、802…ダイバーシチ受信部、
303…受信セクタ情報入力端子、304、506、6
06、706、808…受信データ出力端子、402…
移動局方向推定部、403、503、603、703、
803…送信ビーム選択部、404、505、605、
705、807…受信セクタ情報入力端子、405、5
07、607、707、809…送信データ入力端子、
504A〜504F…平均SIR入力端子、604A〜
604F、704A〜704L、805A〜805L…
移動局数入力端子、708、810…移動局方向出力端
子、804…セクタ分割数決定部、806…総移動局数
入力端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/08 H04B 7/08 D 7/26 7/26 B D Fターム(参考) 5J021 AA05 AA06 CA06 DB02 DB03 DB04 EA04 FA17 FA20 FA26 FA31 FA32 GA02 HA02 HA05 HA06 HA10 5K059 CC02 CC03 CC04 DD07 DD10 DD37 5K067 AA03 AA13 AA23 AA42 AA44 CC24 DD44 EE02 EE10 EE46 EE53 GG01 GG11 JJ63 KK02 KK03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある基地局の管理下にある移動局が、当
    該基地局の構成する複数のセクタのいずれかに属する無
    線通信システムにおける基地局アンテナシステムにおい
    て、 前記基地局のサービス範囲を予め定められた方向でかつ
    予め定められたビーム幅の複数のビームによって網羅で
    きるように形成するマルチビームアンテナ部と、 前記マルチビームアンテナ部の複数のビームをグループ
    化しセクタを構成するセクタ構成部とを備えることを特
    徴とする基地局アンテナシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基地局アンテナシステ
    ムにおいて、 前記マルチビームアンテナ部が、複数のアレーアンテナ
    部と、前記基地局のサービス範囲を網羅できるビームを
    べースバンド又は中間周波数帯域における処理により形
    成するマルチビーム形成部とを備えることを特徴とする
    基地局アンテナシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の基地局アンテナ
    システムにおいて、 前記移動局の属するセクタを構成する前記複数のビーム
    の中から単一又は複数のビームを選択してダイバーシチ
    受信を行うダイバーシチ受信部を更に備えることを特徴
    とする基地局アンテナシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の基地局
    アンテナシステムにおいて、 前記移動局の属するセクタを構成する前記複数のビーム
    出力から前記移動局の方向を検知する移動局方向推定部
    と、 前記移動局方向推定部で推定された方向に対応するビー
    ムに対してのみ前記移動局に対する信号を送信する送信
    ビーム選択部とを更に備えることを特徴とする基地局ア
    ンテナシステム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の基地局アンテナシステ
    ムにおいて、 前記移動方向推定部は、該当セクタを構成する前記複数
    のビーム出力のうち前記移動局の希望信号パワーが最も
    大きいビームの向けられている方向を前記移動局の方向
    とすることを特徴とする基地局アンテナシステム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の基地局
    アンテナシステムにおいて、 前記セクタ構成部は、前記複数のセクタに属する移動局
    からの受信平均SIRに応じてセクタを構成する前記複
    数のビームのグループ化を変更することを特徴とする基
    地局アンテナシステム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の基地局
    アンテナシステムにおいて、 前記セクタ構成部は、前記複数のセクタに属する移動局
    数に応じてセクタを構成する前記複数のビームのグルー
    プ化を変更することを特徴とする基地局アンテナシステ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の基地局
    アンテナシステムにおいて、 前記セクタ構成部は、前記複数のビームそれぞれに属す
    る移動局数に応じて前記複数のビームのグループ化を変
    更することを特徴とする基地局アンテナシステム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の基地局
    アンテナシステムにおいて、 基地局に接続している移動局数に応じてセクタ分割数を
    決定するセクタ分割数決定部を更に備えることを特徴と
    する基地局アンテナシステム。
JP2000009736A 2000-01-19 2000-01-19 基地局アンテナシステム Withdrawn JP2001203623A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000009736A JP2001203623A (ja) 2000-01-19 2000-01-19 基地局アンテナシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000009736A JP2001203623A (ja) 2000-01-19 2000-01-19 基地局アンテナシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001203623A true JP2001203623A (ja) 2001-07-27

Family

ID=18537845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000009736A Withdrawn JP2001203623A (ja) 2000-01-19 2000-01-19 基地局アンテナシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001203623A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005055466A1 (ja) * 2003-12-01 2005-06-16 Nec Corporation マルチビーム送受信装置および送受信方法
WO2005104142A1 (ja) * 2004-04-22 2005-11-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha 無線タグ通信装置
JP2005311740A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Brother Ind Ltd 無線タグ通信装置
US7149548B2 (en) 2002-02-14 2006-12-12 Ntt Docomo, Inc. Antenna apparatus for base station and method of optimizing traffic capacity in CDMA communications system
WO2005120096A3 (en) * 2004-05-27 2007-04-12 Interdigital Tech Corp Three-dimensional control channel beams
JP2009010968A (ja) * 2008-08-01 2009-01-15 Mitsubishi Electric Corp 無線伝送装置
JP2010527166A (ja) * 2007-03-22 2010-08-05 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) アンテナアレイの第1のセクタにおけるセクタ化次数の増加
JP2011101440A (ja) * 2003-08-11 2011-05-19 Alcatel-Lucent デジタル無線通信ネットワークにおけるマルチメディアサービスを提供する方法
JP2011522463A (ja) * 2008-05-16 2011-07-28 アルカテル−ルーセント 半静的ビーム形成方法及びその装置
JP2015046839A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 国立大学法人九州工業大学 Mu−mimoシステムとmu−mimoの通信方法
WO2017149601A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 三菱電機株式会社 ビーム送受信方法、基地局、端末、および無線通信システム
JP7328303B2 (ja) 2020-01-14 2023-08-16 ソフトバンク株式会社 基地局及びシステム

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7149548B2 (en) 2002-02-14 2006-12-12 Ntt Docomo, Inc. Antenna apparatus for base station and method of optimizing traffic capacity in CDMA communications system
JP2011101440A (ja) * 2003-08-11 2011-05-19 Alcatel-Lucent デジタル無線通信ネットワークにおけるマルチメディアサービスを提供する方法
US7482975B2 (en) 2003-12-01 2009-01-27 Nec Corporation Multi-beam transmitting/receiving apparatus and transmitting/receiving method
WO2005055466A1 (ja) * 2003-12-01 2005-06-16 Nec Corporation マルチビーム送受信装置および送受信方法
JP2005311740A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Brother Ind Ltd 無線タグ通信装置
WO2005104142A1 (ja) * 2004-04-22 2005-11-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha 無線タグ通信装置
WO2005120096A3 (en) * 2004-05-27 2007-04-12 Interdigital Tech Corp Three-dimensional control channel beams
JP2010527166A (ja) * 2007-03-22 2010-08-05 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) アンテナアレイの第1のセクタにおけるセクタ化次数の増加
JP2011522463A (ja) * 2008-05-16 2011-07-28 アルカテル−ルーセント 半静的ビーム形成方法及びその装置
JP2009010968A (ja) * 2008-08-01 2009-01-15 Mitsubishi Electric Corp 無線伝送装置
JP2015046839A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 国立大学法人九州工業大学 Mu−mimoシステムとmu−mimoの通信方法
WO2017149601A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 三菱電機株式会社 ビーム送受信方法、基地局、端末、および無線通信システム
JPWO2017149601A1 (ja) * 2016-02-29 2018-03-22 三菱電機株式会社 ビーム送受信方法、基地局、端末、および無線通信システム
US10897717B2 (en) 2016-02-29 2021-01-19 Mitsubishi Electric Corporation Beam transmission-reception method, base station, terminal, and wireless communication system
JP7328303B2 (ja) 2020-01-14 2023-08-16 ソフトバンク株式会社 基地局及びシステム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6108323A (en) Method and system for operating a CDMA cellular system having beamforming antennas
US5893033A (en) Methods for making a faster handover, and a cellular radio systems
KR100883943B1 (ko) 적응형 안테나 어레이를 이용한 무선 통신
US20010033600A1 (en) Sectorized smart antenna system and method
US6985466B1 (en) Downlink signal processing in CDMA systems utilizing arrays of antennae
KR20010014223A (ko) 셀룰라 씨디엠에이-시스템의 섹터화
CN106031210B (zh) 一种基站及波束覆盖方法
JPH09504934A (ja) 通信ユニットと基地サイトとの間で通信信号を伝達する方法および装置
IL111433A (en) Method and instrument for performing FFOKNAH between sectors with a common base
US6535733B1 (en) Measurement radio system for producing operating information for traffic radios
CN101622798A (zh) 具有数字控制的加权射频组合的切换波束天线系统和方法
JPH11298954A (ja) 無線通信方法及び無線通信装置
JP3956739B2 (ja) マルチビームアンテナ送受信装置及び送受信方法並びに送信ビーム選択方法
KR19990083110A (ko) 적응성 안테나용 지향성 제어 회로
JP2001203623A (ja) 基地局アンテナシステム
US6212387B1 (en) Method and apparatus for collector arrays of directional antennas co-located with zone managers in wireless communications systems
US20030017853A1 (en) Method and apparatus for enhancing the data transmission capacity of a wireless communication system
EP0936756B1 (en) An architecture for multi-sector base stations
US6275482B1 (en) Combined angular, spatial, and temporal diversity for mobile radio system
US20040009791A1 (en) Radio communication device,radio communication method, and radio base station device
JP2008136089A (ja) 基地局装置およびそのアンテナ切替方法
WO2004054121A1 (ja) マルチビームアンテナ受信装置およびマルチビーム受信方法
JP2002232350A (ja) 無線通信方法及びビーム方向可変型アンテナを用いた無線通信システム
US6980832B1 (en) Method of reducing transmission power in a wireless communication system
WO2002003498A1 (en) Antenna system

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060728

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070403