JP2001201169A - 空気調和機及び空気清浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】空気調和機に新たな装置を付加させることなく
装置の汚れを防ぎ、空調性能を長期に亘って維持し、マ
イナスイオンを含んだ空気を発生させること。 【解決手段】空気調和機の室内ユニット１は、室内ユニ
ット１内部の室内熱交換器３３の底部には凝縮水を受け
るドレンパン３７が備えられており、このドレンパン３
７の表面３７Ａは磁性体素材で構成されている。さら
に、送風ファン３６及び送風口４０の備えられた送風フ
ラップ３４も磁性体素材で構成されている。室内ユニッ
ト１内には余分な装置を設置することなく、送風フラッ
プ３４、送風ファン３６、ドレンパン３７自身が磁気を
発生し周囲の空気をマイナスイオン化する為に、通風抵
抗が増大することなくケーシング内の雑菌発生を防ぐ事
ができる。この結果、清潔な空調能力を長期間に亘って
維持する事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機及び空
気清浄器に関し特にこれら機内に配置される送風フラッ
プ、送風ファン、ドレンパン等に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の空気調和機として、特開平８−
２５４３５２号公報で示されるように送風口に送風フラ
ップを配置したり、また特開平１１−２２９９８号公報
で示されるように凝縮水を受けるドレンパンを配置した
りする構造を示している。これらの提案では、上記送風
フラップやドレンパンに用いられる材料として金属材料
や樹脂材料を単独もしくは組み合わせて使用しており、
空気調和機の運転時に生じる結露を防止する、または雑
菌の発生を防止する目的で、送風フラップの表面加工方
法や抗菌剤コーティングなどの対策がなされている。ま
た従来、空気調和機等の内部の雑菌発生防止の為に、機
内でマイナスイオンを発生させる技術として放電管を用
いる方法がとられている。しかしながら、この方法では
マイナスイオンを発生させる為の放電管が必要となりコ
ストＵＰや、構造の複雑化は否めなかった。

【０００３】本発明は、上述の趣旨に応えるとともにマ
イナスイオンを発生させる方法を、低コスト且つ構造の
簡略化を図りながら空気調和機及び空気清浄器に提供す
ることを目的とする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、空気
調和機の空気送風口に設けられた送風フラップ、送風さ
れる空気を発生させる送風ファン、凝縮水を受けるドレ
ンパン等の材料を改良して、雑菌などの発生を抑制し、
且つマイナスイオンを含む空気を発生させる空気調和機
及び空気清浄器を低コストで提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者はかかる問題に
ついて鋭意研究した結果、磁性体素材が発生する磁気に
より抗菌作用のあるマイナスイオンが発生することに着
目し、例えば空気調和機の送風口に配置される送風フラ
ップ、送風される空気を発生させる送風ファン、及び凝
縮水を受けるドレンパン等の材料として磁性体素材を用
いることによって雑菌などの繁殖が抑制され、またマイ
ナスイオンにリフレッシュ作用がある事に着目し、本発
明を成すに至った。

【０００６】すなわち、請求項１の発明は、送風口に配
置され、この送風口から吐出される空気の流れ方向を制
御する送風フラップの材料が磁性体素材で形成されてい
ることである。

【０００７】請求項２の発明は、機内の送風路に配置さ
れこの機内に吸込まれた空気を吐出させる送風ファンの
材料が磁性体素材で形成されることである。

【０００８】請求項３の発明は、機内の熱交換器にて生
成された凝縮水を受けるドレンパンの材料が磁性体素材
で形成されていることである。

【０００９】請求項４の発明は、機内に空気を導入する
吸込口にフィルタの材料が磁性体素材で形成されている
ことである。

【００１０】請求項５の発明は、請求項１に記載の送風
ファンを収納するファンケーシングが磁性体素材で形成
されていることである。

【００１１】請求項６の発明は、請求項１ないし５に記
載の空気調和機及び空気清浄器において、送風フラッ
プ、送風ファン、ドレンパン、フィルタ及びファンケー
シングの少なくとも一つはその材料が磁性体素材で形成
されていることである。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づき説明する。

【００１３】図１、図２は、夫々空気調和機の四方向天
井吊り下げ型及び壁掛け型の室内ユニットの外観図であ
る。この室内ユニットは、本発明の特徴とする送風口か
ら吐出される空気の流れ方向を制御する送風フラップ２
及び２２がマイナスイオンを発生する磁性体素材で形成
されており、室内の空気調和を行うものである。

【００１４】図３は、図１に示した四方向天井吊り下げ
型室内ユニット１の内部構造を示す断面図であり、本発
明の特徴とするマイナスイオンを発生する磁性体素材を
使用した送風フラップ３４、フィルタ３５、送風ファン
３６、ドレンパン３７を備えている。

【００１５】すなわち、室内ユニット１には、室内熱交
換器３３の底面に凝縮水を受けるドレンパン３７が、底
面中央に吸込口３９が形成されており、室内ユニット１
の内部には吸込口３９から送風口４０に亘って空気通路
３８が形成されている。また、上記室内ユニット１の吸
込口３９には、空気通路３８に位置してフィルタ３５、
送風ファン３６、室内熱交換器３３が設けられている。

【００１６】ここで、ドレンパン３７の表面３７Ａは磁
性体素材及び内部３７Ｂは発砲ウレタン等で形成されて
いる。さらに、送風ファン３６、送風口４０に備えられ
た送風フラップ３４、及び吸込口３９に備えられたフィ
ルタ３５も磁性体素材で構成されている。

【００１７】上記磁性体素材としては、例えばフェライ
ト磁石粉、サマコバ磁石粉、ネオジム磁石粉とナイロン
系樹脂、ゴム等、及び添加剤等を混合して成形するボン
ド磁石が有効であり、形状自由度が高く信頼性に優れ、
しかも比較的低コストで済む。

【００１８】また、プラセオジム磁石、プラチナ磁石等
を用いれば機械加工が容易で穴あけ、ねじ切り、さらい
などを有する磁石を形成することが可能であり、且つ高
温で曲げ加工ができ一定の厚みのセグメント磁石等が製
作可能である。また、この磁性体素材は、酸素含有率が
低く錆びにくい特徴をもつ為、本発明の実施例に最も適
していると言える。

【００１９】更に、これらの磁性体素材を実際の実施例
に用いる場合、ドレンパン３７等のように機器の厚さが
大きいものは表面３７Ａのみに用いて、送風ファン３
６、送風フラップ３４等の板厚が薄いものはそのまま用
いることになる。

【００２０】このような構成を備えた室内ユニット１を
冷房運転させると室内空気は図３の矢印で示したように
流れ、吸込口３９から吸込まれた空気はフィルタで埃が
除去された後、室内熱交換器３３で冷却され、送風フラ
ップ３４によって空気の流れ方向が制御されつつ送風口
４０から吐出される。

【００２１】尚、室内熱交換器３３で生成された凝縮水
はドレンパン３７で受けられ、図示しない排水ホースを
介して外部へ排出される。

【００２２】ここで、上述したようにドレンパン３７、
送風ファン３６、送風フラップ３４は、その材料が磁性
体素材で形成され、且つこの素材には雑菌などの繁殖が
抑制される。

【００２３】詳述すれば、室内ユニット内のドレンパン
３７等には、外気の埃や凝縮水が貯まり、且つ高温多湿
になり易いため雑菌が発生してしまうが、この雑菌は電
気的にプラスに帯電している為、マイナスの電気を持つ
マイナスイオンと結合しやすく、結合後には感電死して
しまう。このマイナスイオンの作用により、室内ユニッ
トの雑菌の発生を防ぐ事ができる。

【００２４】これによって、室内ユニット１の内部は汚
れにくくなり、上述した機器のメンテナンス作業間隔の
長寿命化を図ることができる。しかも、上述の素材は例
えば８時間程度のマイナスイオンを発生する為、送風口
４０から吐出される空気もマイナスイオンを含む使用者
にリフレッシュ作用を与えることとなる。

【００２５】詳述すれば、送風フラップ３４、送風ファ
ン３６、ドレンパン３７等が自ら磁気を発生する。この
発生した磁気は、周囲の空気を構成している分子から電
子をローレンツ力によって外に押し出す。押し出される
電子は、酸素や二酸化炭素と結合してマイナスイオンと
なる。

【００２６】図４は、空気調和機としての壁掛け型室内
ユニット２１であり、本発明の特徴とするマイナスイオ
ンを発生する磁性体素材を使用した、ファンケーシング
４２、送風フラップ４４、フィルタ４５、送風ファン４
６、ドレンパン４７を備えて構成された空気調和機の断
面図である。

【００２７】図５は、空気調和機としての一方向天井吊
り下げ型室内ユニット５１であり、本発明の特徴とする
マイナスイオンを発生する磁性体素材を使用した、ファ
ンケーシング５２、送風フラップ５４、フィルタ５５、
送風ファン５６、ドレンパン５７を備えて構成された空
気調和機の断面図である。

【００２８】図４、図５で示した空気調和機の場合にお
いても室内ユニット２１及び５１内部の室内熱交換器４
３、５３の底部には凝縮水を受けるドレンパン４７、５
７が備えられており、このドレンパン４７及び５７の表
面４７Ａ、５７Ａは磁性体素材及び内部は発砲ウレタン
等で形成されている。さらに、ファンケーシング４２及
び５２、送風ファン４６及び５６、送風口５０及び６０
に備えられた送風フラップ４４、５４、吸込口４９及び
５９に備えられたフィルタ４５、５５も磁性体素材で構
成されている。

【００２９】なお、本発明の主旨を逸脱しない限り実施
例に限定されるものではなく空気清浄器、ショーケー
ス、冷蔵庫等に摘要できることは言うまでもない。

【００３０】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、本発明
の空気調和機の室内ユニットは、マイナスイオン発生装
置等を設置しなくとも室内ユニットに内蔵される室内フ
ァン、ドレンパン等からマイナスイオンが発生するため
通風抵抗が増大することなく、清潔な空調能力を長期間
に亘って維持する事ができる。

【００３１】また、吸込空気中に含まれる臭気物質の持
つ正電荷をマイナスイオンによって中和し該臭気物質を
分解することができるため、室内空気の脱臭効果および
送風される空気に森林浴をするときに感じるような爽快
感を与えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における四方向天吊型空気調
和機の室内ユニット外観図である。

【図２】本発明の一実施例における壁掛型空気調和機の
室内ユニット外観図である。

【図３】本発明の一実施例における四方向天吊型空気調
和機の室内ユニットの断面図である。

【図４】本発明の一実施例における壁掛型空気調和機の
室内ユニットの断面図である。

【図５】本発明の一実施例における一方向天吊型空気調
和機の室内ユニットの断面図である。

【符号の説明】

２、２２、３４、４４、５４ 送風フラップ ３２、４２，５２ ファンケーシング ３５、４５、５５ フィルタ ３６、４６、５６ 送風ファン ３７、４７、５７ ドレンパン

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】送風口に配置されこの送風口から吐出され
   る空気の流れ方向を制御する送風フラップを備えた空気
   調和機及び空気清浄器において、前記送風フラップはそ
   の材料が磁性体素材で形成されていることを特徴とする
   空気調和機及び空気清浄器。
2. 【請求項２】機内の送風路に配置されこの機内に吸込ま
   れた空気を吐出させる送風ファンを備えた空気調和機及
   び空気清浄器において、前記送風ファンはその材料が磁
   性体素材で形成されることを特徴とする空気調和機及び
   空気清浄器。
3. 【請求項３】機内の熱交換器にて生成された凝縮水を受
   けるドレンパンを備えた空気調和機において、前記ドレ
   ンパンはその材料が磁性体素材で形成されていることを
   特徴とする空気調和機。
4. 【請求項４】機内に空気を導入する吸込口にフィルタを
   備えた空気調和機及び空気清浄器において、前記フィル
   タはその材料が磁性体素材で形成されていることを特徴
   とする空気調和機及び空気清浄器。
5. 【請求項５】請求項１に記載の送風ファンを収納するフ
   ァンケーシングが磁性体素材で形成されていることを特
   徴とする空気調和機及び空気清浄器。
6. 【請求項６】請求項１ないし５に記載の空気調和機及び
   空気清浄器において、送風フラップ、送風ファン、ドレ
   ンパン、フィルタ及びファンケーシングの少なくとも一
   つはその材料が磁性体素材で形成されていることを特徴
   とする空気調和機及び空気清浄器。