JP2001198837A - 内周刃切断ブレードの製造方法 - Google Patents
内周刃切断ブレードの製造方法Info
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- JP2001198837A JP2001198837A JP2000013214A JP2000013214A JP2001198837A JP 2001198837 A JP2001198837 A JP 2001198837A JP 2000013214 A JP2000013214 A JP 2000013214A JP 2000013214 A JP2000013214 A JP 2000013214A JP 2001198837 A JP2001198837 A JP 2001198837A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】超砥粒層の厚さが大きく、超砥粒層の形状を容
易かつ正確に制御することができ、シリコンウェーハな
どの半導体材料、ガラス、セラミックスなどの精密切断
に好適に使用することができる内周刃切断ブレードの製
造方法を提供する。 【解決手段】内周刃切断ブレード用台金と、該台金の内
径よりも小さい内径を有する非導電性の円板状ジグと
を、同軸上に交互に組み合わせ、台金とその両隣の円板
状ジグとの間に形成される空間に、メッキにより超砥粒
層を形成することを特徴とする内周刃切断ブレードの製
造方法。
易かつ正確に制御することができ、シリコンウェーハな
どの半導体材料、ガラス、セラミックスなどの精密切断
に好適に使用することができる内周刃切断ブレードの製
造方法を提供する。 【解決手段】内周刃切断ブレード用台金と、該台金の内
径よりも小さい内径を有する非導電性の円板状ジグと
を、同軸上に交互に組み合わせ、台金とその両隣の円板
状ジグとの間に形成される空間に、メッキにより超砥粒
層を形成することを特徴とする内周刃切断ブレードの製
造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内周刃切断ブレー
ドの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、超
砥粒層の厚さが大きく、超砥粒層の形状を容易かつ正確
に制御することができ、シリコンウェーハなどの半導体
材料、ガラス、セラミックスなどの精密切断に好適に使
用することができる内周刃切断ブレードの製造方法に関
する。
ドの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、超
砥粒層の厚さが大きく、超砥粒層の形状を容易かつ正確
に制御することができ、シリコンウェーハなどの半導体
材料、ガラス、セラミックスなどの精密切断に好適に使
用することができる内周刃切断ブレードの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】内周刃切断ブレードは、ステンレス鋼薄
板をドーナツ状に加工し、内周部に超砥粒をメッキなど
の方法で固着したブレードである。内周刃切断ブレード
をドラム状のテーブルに張り上げて、回転させながら軸
と直角の方向に移動させ、刃部の内部に設置された加工
物をスライス加工する。シリコン、ガリウム−ヒ素、G
GGなどの半導体や、石英、特殊ガラスなどの電子部品
を、高能率、高精度でスライス加工することができる。
図1は、内周刃切断ブレードの平面図の一例である。ス
テンレス鋼薄板の台金1の内周部に、超砥粒層2がメッ
キにより形成され、台金の外周辺部にはランプボルト穴
3が明けられている。台金となるステンレス鋼薄板は、
厚み0.1mm程度の高抗張力材が使用されるが、高価な
加工物の切断ロスを低減するために、より薄くなる傾向
がある。一方、シリコンインゴットなどの大型化も進ん
でおり、これに対応して内周刃切断ブレードも大型化し
ている。高価な加工物の切断ロスを少なくして、高精度
で加工するために、内周刃切断ブレードのさまざまな製
造方法が提案されている。例えば、特開平6−1064
82号公報には、1回の処理で複数枚の内周刃砥石を製
造し、しかもマスキングする手間を省き、かつ偏芯しな
いで内周刃を形成し、さらに製造される内周刃砥石の歩
留りを向上させ、その上台金の内周縁の先端から長く成
長した砥粒層を形成することができる内周刃砥石の製造
方法として、内径が台金の内径より大径である(N+1)
枚の円環状スペーサーと、N枚の台金とを交互に配列
し、台金の位置決めをしたのち固定し、スペーサーと台
金を砥粒が入った電解液中で円周方向に回転させ、電解
液と台金の間に電位を加えることにより、台金の内周縁
に砥粒層を形成する内周刃砥石の製造方法が提案されて
いる。図2は、この製造方法の模式的説明図である。台
金1と、内径が台金の内径より大きいスペーサー4とが
交互に配列され、台金の内周部はスペーサーから突出
し、この突出した部分にメッキにより超砥粒が固着さ
れ、超砥粒層2が形成される。台金の内周部のエッジの
電流密度が高いために、超砥粒層は図に示されるような
断面が水滴型の形状に形成される。しかし、この方法で
は刃厚(超砥粒層のブレード軸方向の厚さ)の正確な制
御は困難であった。また、超砥粒層のテーパー(超砥粒
層先端から台金方向へかけての刃厚の減少)も意図的に
制御することは困難であり、成り行きまかせであった。
さらに、超砥粒層の厚さ(超砥粒層の先端から台金の外
周部までの距離、いわゆるX方向寸法)を大きくする
と、刃厚も必然的に厚くなり、そのままでは切断ロスの
少ない内周刃切断ブレードとはなり得なかった。特開平
9−155746号公報には、台金にダイヤモンド砥粒
層を形成したのち、刃の側面を削りとることによって、
切断能力を増加した内周刃ダイヤモンド砥石が提案され
ている。刃の側面を削りとれば、刃厚を薄くすること
や、超砥粒層のテーパーを所定の寸法、形状にすること
も可能であるが、超砥粒層の研削加工は手間のかかる工
程であり、削りとられた超砥粒も無駄になる。このため
に、超砥粒層の厚さが大きく、超砥粒層の形状を容易か
つ正確に制御することができる内周刃切断ブレードの製
造方法が求められていた。
板をドーナツ状に加工し、内周部に超砥粒をメッキなど
の方法で固着したブレードである。内周刃切断ブレード
をドラム状のテーブルに張り上げて、回転させながら軸
と直角の方向に移動させ、刃部の内部に設置された加工
物をスライス加工する。シリコン、ガリウム−ヒ素、G
GGなどの半導体や、石英、特殊ガラスなどの電子部品
を、高能率、高精度でスライス加工することができる。
図1は、内周刃切断ブレードの平面図の一例である。ス
テンレス鋼薄板の台金1の内周部に、超砥粒層2がメッ
キにより形成され、台金の外周辺部にはランプボルト穴
3が明けられている。台金となるステンレス鋼薄板は、
厚み0.1mm程度の高抗張力材が使用されるが、高価な
加工物の切断ロスを低減するために、より薄くなる傾向
がある。一方、シリコンインゴットなどの大型化も進ん
でおり、これに対応して内周刃切断ブレードも大型化し
ている。高価な加工物の切断ロスを少なくして、高精度
で加工するために、内周刃切断ブレードのさまざまな製
造方法が提案されている。例えば、特開平6−1064
82号公報には、1回の処理で複数枚の内周刃砥石を製
造し、しかもマスキングする手間を省き、かつ偏芯しな
いで内周刃を形成し、さらに製造される内周刃砥石の歩
留りを向上させ、その上台金の内周縁の先端から長く成
長した砥粒層を形成することができる内周刃砥石の製造
方法として、内径が台金の内径より大径である(N+1)
枚の円環状スペーサーと、N枚の台金とを交互に配列
し、台金の位置決めをしたのち固定し、スペーサーと台
金を砥粒が入った電解液中で円周方向に回転させ、電解
液と台金の間に電位を加えることにより、台金の内周縁
に砥粒層を形成する内周刃砥石の製造方法が提案されて
いる。図2は、この製造方法の模式的説明図である。台
金1と、内径が台金の内径より大きいスペーサー4とが
交互に配列され、台金の内周部はスペーサーから突出
し、この突出した部分にメッキにより超砥粒が固着さ
れ、超砥粒層2が形成される。台金の内周部のエッジの
電流密度が高いために、超砥粒層は図に示されるような
断面が水滴型の形状に形成される。しかし、この方法で
は刃厚(超砥粒層のブレード軸方向の厚さ)の正確な制
御は困難であった。また、超砥粒層のテーパー(超砥粒
層先端から台金方向へかけての刃厚の減少)も意図的に
制御することは困難であり、成り行きまかせであった。
さらに、超砥粒層の厚さ(超砥粒層の先端から台金の外
周部までの距離、いわゆるX方向寸法)を大きくする
と、刃厚も必然的に厚くなり、そのままでは切断ロスの
少ない内周刃切断ブレードとはなり得なかった。特開平
9−155746号公報には、台金にダイヤモンド砥粒
層を形成したのち、刃の側面を削りとることによって、
切断能力を増加した内周刃ダイヤモンド砥石が提案され
ている。刃の側面を削りとれば、刃厚を薄くすること
や、超砥粒層のテーパーを所定の寸法、形状にすること
も可能であるが、超砥粒層の研削加工は手間のかかる工
程であり、削りとられた超砥粒も無駄になる。このため
に、超砥粒層の厚さが大きく、超砥粒層の形状を容易か
つ正確に制御することができる内周刃切断ブレードの製
造方法が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、超砥粒層の
厚さが大きく、超砥粒層の形状を容易かつ正確に制御す
ることができ、シリコンウェーハなどの半導体材料、ガ
ラス、セラミックスなどの精密切断に好適に使用するこ
とができる内周刃切断ブレードの製造方法を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
厚さが大きく、超砥粒層の形状を容易かつ正確に制御す
ることができ、シリコンウェーハなどの半導体材料、ガ
ラス、セラミックスなどの精密切断に好適に使用するこ
とができる内周刃切断ブレードの製造方法を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、内周刃切断ブレー
ド用台金と、台金より内径の小さい円板状ジグを交互に
組み合わせ、台金とその両隣の円板状ジグの間に形成さ
れる空間にメッキにより超砥粒層を形成することによ
り、厚さが大きい超砥粒層を正確に制御された形状に形
成し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)内周刃
切断ブレード用台金と、該台金の内径よりも小さい内径
を有する非導電性の円板状ジグとを、同軸上に交互に組
み合わせ、台金とその両隣の円板状ジグとの間に形成さ
れる空間に、メッキにより超砥粒層を形成することを特
徴とする内周刃切断ブレードの製造方法、(2)円板状
ジグが、超砥粒層を形成する空間に接する部分がジグの
内周に向かう方向に先細りの斜面となっている第1項記
載の内周刃切断ブレードの製造方法、(3)円板状ジグ
が、内周部に超砥粒層を形成するための厚み方向の段差
を有する第1項記載の内周刃切断ブレードの製造方法、
(4)円板状ジグの台金と接する側面と、円板状ジグの
内周部の厚み方向の段差との間が、斜面で形成されてい
る第3項記載の内周刃切断ブレードの製造方法、(5)
超砥粒層の半径方向の厚さが、0.2〜0.5mmである第
1項、第2項、第3項又は第4項記載の内周刃切断ブレ
ードの製造方法、及び、(6)台金とその両隣の円板状
ジグとの間に形成される空間に、メッキ層を形成したの
ち、メッキにより超砥粒層を形成する第1項記載の内周
刃切断ブレードの製造方法、を提供するものである。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、内周刃切断ブレー
ド用台金と、台金より内径の小さい円板状ジグを交互に
組み合わせ、台金とその両隣の円板状ジグの間に形成さ
れる空間にメッキにより超砥粒層を形成することによ
り、厚さが大きい超砥粒層を正確に制御された形状に形
成し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)内周刃
切断ブレード用台金と、該台金の内径よりも小さい内径
を有する非導電性の円板状ジグとを、同軸上に交互に組
み合わせ、台金とその両隣の円板状ジグとの間に形成さ
れる空間に、メッキにより超砥粒層を形成することを特
徴とする内周刃切断ブレードの製造方法、(2)円板状
ジグが、超砥粒層を形成する空間に接する部分がジグの
内周に向かう方向に先細りの斜面となっている第1項記
載の内周刃切断ブレードの製造方法、(3)円板状ジグ
が、内周部に超砥粒層を形成するための厚み方向の段差
を有する第1項記載の内周刃切断ブレードの製造方法、
(4)円板状ジグの台金と接する側面と、円板状ジグの
内周部の厚み方向の段差との間が、斜面で形成されてい
る第3項記載の内周刃切断ブレードの製造方法、(5)
超砥粒層の半径方向の厚さが、0.2〜0.5mmである第
1項、第2項、第3項又は第4項記載の内周刃切断ブレ
ードの製造方法、及び、(6)台金とその両隣の円板状
ジグとの間に形成される空間に、メッキ層を形成したの
ち、メッキにより超砥粒層を形成する第1項記載の内周
刃切断ブレードの製造方法、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の内周刃切断ブレードの製
造方法においては、内周刃切断ブレード用台金と、該台
金の内径よりも小さい内径を有する複数の非導電性の円
板状ジグとを、同軸上に交互に組み合わせ、台金とその
両隣の円板状ジグとの間に形成される空間に、メッキに
より超砥粒層を形成する。図3(a)は、本発明方法の実
施の一態様の模式的説明図である。内周刃切断ブレード
用台金5と、台金の内径よりも小さい内径を有する非電
導性の円板状ジグ6を、同軸上に交互に組み合わせ、台
金とその両隣の円板状ジグとの間に形成される空間に、
メッキにより超砥粒層7を形成する。本発明方法によれ
ば、刃厚は台金とその両隣の円板状ジグとの間に形成さ
れる空間により決められるので、研削加工などを行うこ
となく、正確な寸法の刃厚を得ることができる。また、
超砥粒層の厚さを大きくしても、刃厚が厚くなることは
なく、常に目的とする制御された寸法の刃厚を有する内
周刃切断ブレードを得ることができる。本発明方法に用
いる円板状ジグは、円形の板の内側を同心円状に取り去
った内周を有するジグである。円板状ジグの内径と、台
金の内径との差に特に制限はないが、通常は、円板状ジ
グの内径が台金の内径より0.8〜1.4mm小さいことが
好ましく、1.0〜1.2mm小さいことがより好ましい。
円板状ジグの内径を台金の内径より0.8〜1.4mm小さ
くすることにより、図3(a)における台金の内周縁から
突出する部分の円板状ジグの長さが0.4〜0.7mmとな
り、深さ0.4〜0.7mmの谷状の空間が形成されるの
で、この空間にメッキにより超砥粒層を形成することが
できる。超砥粒層の厚さに特に制限はないが、0.2〜
0.5mmであることが好ましい。従来のメッキ法による
内周刃切断ブレードは、超砥粒層の厚さは0.08〜0.
15mm程度であり、超砥粒層の側面を研削加工する方法
によっても、超砥粒層の厚さは0.12〜0.2mm程度に
しかできなかったが、本発明方法によれば、超砥粒層の
厚さの大きい寿命の長い内周刃切断ブレードを容易に製
造することができる。
造方法においては、内周刃切断ブレード用台金と、該台
金の内径よりも小さい内径を有する複数の非導電性の円
板状ジグとを、同軸上に交互に組み合わせ、台金とその
両隣の円板状ジグとの間に形成される空間に、メッキに
より超砥粒層を形成する。図3(a)は、本発明方法の実
施の一態様の模式的説明図である。内周刃切断ブレード
用台金5と、台金の内径よりも小さい内径を有する非電
導性の円板状ジグ6を、同軸上に交互に組み合わせ、台
金とその両隣の円板状ジグとの間に形成される空間に、
メッキにより超砥粒層7を形成する。本発明方法によれ
ば、刃厚は台金とその両隣の円板状ジグとの間に形成さ
れる空間により決められるので、研削加工などを行うこ
となく、正確な寸法の刃厚を得ることができる。また、
超砥粒層の厚さを大きくしても、刃厚が厚くなることは
なく、常に目的とする制御された寸法の刃厚を有する内
周刃切断ブレードを得ることができる。本発明方法に用
いる円板状ジグは、円形の板の内側を同心円状に取り去
った内周を有するジグである。円板状ジグの内径と、台
金の内径との差に特に制限はないが、通常は、円板状ジ
グの内径が台金の内径より0.8〜1.4mm小さいことが
好ましく、1.0〜1.2mm小さいことがより好ましい。
円板状ジグの内径を台金の内径より0.8〜1.4mm小さ
くすることにより、図3(a)における台金の内周縁から
突出する部分の円板状ジグの長さが0.4〜0.7mmとな
り、深さ0.4〜0.7mmの谷状の空間が形成されるの
で、この空間にメッキにより超砥粒層を形成することが
できる。超砥粒層の厚さに特に制限はないが、0.2〜
0.5mmであることが好ましい。従来のメッキ法による
内周刃切断ブレードは、超砥粒層の厚さは0.08〜0.
15mm程度であり、超砥粒層の側面を研削加工する方法
によっても、超砥粒層の厚さは0.12〜0.2mm程度に
しかできなかったが、本発明方法によれば、超砥粒層の
厚さの大きい寿命の長い内周刃切断ブレードを容易に製
造することができる。
【0006】本発明方法に用いる非導電性の円板状ジグ
の材質に特に制限はなく、例えば、プラスチック、ガラ
ス、セラミックスなどを挙げることができる。これらの
中で、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、スチロール樹脂、
アセチルセルロース、メタクリル樹脂、ポリカーボネー
ト、四フッ化エチレン樹脂などのプラスチックは、大型
の円板状ジグへの加工が容易なので好適に用いることが
できる。本発明方法に用いる円板状ジグの厚さに特に制
限はないが、0.5〜2.5mmであることが好ましく、
0.8〜1.5mmであることがより好ましい。円板状ジグ
の厚さが0.5mm未満であると、剛性が不足し、加工が
困難になるおそれがある。円板状ジグの厚さが2.5mm
を超えると、必要なメッキ浴槽が大型化し、経済的に不
利となるおそれがある。本発明方法においては、円板状
ジグを、超砥粒層を形成する空間に接する部分がジグの
内周に向かう方向の先細りの斜面となる形状とすること
ができる。図3(b)は、本発明方法の実施の他の態様の
模式的説明図である。本態様においては、円板状ジグ
が、超砥粒層を形成する空間に接する部分がジグの内周
に向かう方向の先細りの斜面8となっているので、形成
される超砥粒層は、超砥粒層先端から台金方向へかけて
の刃厚が減少するいわゆるバックテーパーを有する形状
となり、内周刃切断ブレードの両側面に逃げが形成され
た、切れ味が優れた内周刃切断ブレードを得ることがで
きる。本態様によれば、バックテーパーの形状を成り行
きまかせにすることなく、あらかじめ設計された、台金
とその両隣の円板状ジグとの間に形成される空間と同一
の形状のバックテーパーを形成することができる。
の材質に特に制限はなく、例えば、プラスチック、ガラ
ス、セラミックスなどを挙げることができる。これらの
中で、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、スチロール樹脂、
アセチルセルロース、メタクリル樹脂、ポリカーボネー
ト、四フッ化エチレン樹脂などのプラスチックは、大型
の円板状ジグへの加工が容易なので好適に用いることが
できる。本発明方法に用いる円板状ジグの厚さに特に制
限はないが、0.5〜2.5mmであることが好ましく、
0.8〜1.5mmであることがより好ましい。円板状ジグ
の厚さが0.5mm未満であると、剛性が不足し、加工が
困難になるおそれがある。円板状ジグの厚さが2.5mm
を超えると、必要なメッキ浴槽が大型化し、経済的に不
利となるおそれがある。本発明方法においては、円板状
ジグを、超砥粒層を形成する空間に接する部分がジグの
内周に向かう方向の先細りの斜面となる形状とすること
ができる。図3(b)は、本発明方法の実施の他の態様の
模式的説明図である。本態様においては、円板状ジグ
が、超砥粒層を形成する空間に接する部分がジグの内周
に向かう方向の先細りの斜面8となっているので、形成
される超砥粒層は、超砥粒層先端から台金方向へかけて
の刃厚が減少するいわゆるバックテーパーを有する形状
となり、内周刃切断ブレードの両側面に逃げが形成され
た、切れ味が優れた内周刃切断ブレードを得ることがで
きる。本態様によれば、バックテーパーの形状を成り行
きまかせにすることなく、あらかじめ設計された、台金
とその両隣の円板状ジグとの間に形成される空間と同一
の形状のバックテーパーを形成することができる。
【0007】本発明方法においては、超砥粒層を形成す
る空間に接する部分の円板状ジグの内周に向かう方向の
先細りの斜面を曲面とすることもできる。図3(c)は、
本発明方法の実施の他の態様の模式的説明図である。本
態様においては、円板状ジグが、超砥粒層を形成する空
間に接する部分が円板状ジグの内周に向かう方向の先細
りの斜曲面9となっているので、形成される超砥粒層
は、超砥粒層先端から台金方向へかけての刃厚が減少す
るいわゆるバックテーパーを有する形状となり、内周刃
切断ブレードの両側面に逃げが形成された、切れ味が優
れた内周刃切断ブレードを得ることができる。本態様に
よれば、バックテーパーの形状を成り行きまかせにする
ことなく、あらかじめ設計された、台金とその両隣の円
板状ジグとの間に形成される空間と同一の形状のバック
テーパーを形成することができる。また、本態様におい
ては、超砥粒層が、台金の外周縁のみならず、台金の側
面の一部とも接合しているので、超砥粒層と台金の接合
強度が大きい。本発明方法においては、円板状ジグを、
内周部に超砥粒層を形成するための厚み方向の段差を有
する形状とすることができる。図4(a)は、本発明方法
の実施の他の態様の模式的説明図である。本態様におい
ては、円板状ジグが、超砥粒層を形成するための厚み方
向に段差10を有するので、形成される超砥粒層の刃厚
は台金の厚さより厚く、内周刃切断ブレードの両側面に
逃げが形成された、切れ味が優れた内周刃切断ブレード
を得ることができる。また、本態様においては、超砥粒
層が、台金の外周縁のみならず、台金の側面の一部とも
接合しているので、超砥粒層と台金の接合強度が大き
い。
る空間に接する部分の円板状ジグの内周に向かう方向の
先細りの斜面を曲面とすることもできる。図3(c)は、
本発明方法の実施の他の態様の模式的説明図である。本
態様においては、円板状ジグが、超砥粒層を形成する空
間に接する部分が円板状ジグの内周に向かう方向の先細
りの斜曲面9となっているので、形成される超砥粒層
は、超砥粒層先端から台金方向へかけての刃厚が減少す
るいわゆるバックテーパーを有する形状となり、内周刃
切断ブレードの両側面に逃げが形成された、切れ味が優
れた内周刃切断ブレードを得ることができる。本態様に
よれば、バックテーパーの形状を成り行きまかせにする
ことなく、あらかじめ設計された、台金とその両隣の円
板状ジグとの間に形成される空間と同一の形状のバック
テーパーを形成することができる。また、本態様におい
ては、超砥粒層が、台金の外周縁のみならず、台金の側
面の一部とも接合しているので、超砥粒層と台金の接合
強度が大きい。本発明方法においては、円板状ジグを、
内周部に超砥粒層を形成するための厚み方向の段差を有
する形状とすることができる。図4(a)は、本発明方法
の実施の他の態様の模式的説明図である。本態様におい
ては、円板状ジグが、超砥粒層を形成するための厚み方
向に段差10を有するので、形成される超砥粒層の刃厚
は台金の厚さより厚く、内周刃切断ブレードの両側面に
逃げが形成された、切れ味が優れた内周刃切断ブレード
を得ることができる。また、本態様においては、超砥粒
層が、台金の外周縁のみならず、台金の側面の一部とも
接合しているので、超砥粒層と台金の接合強度が大き
い。
【0008】本発明方法においては、内周部に超砥粒層
を形成するための厚み方向の段差を有する形状の円板状
ジグの代わりに、台金の内径よりも小さい内径を有する
円板状ジグと、台金の内径よりも大きい内径を有する円
板状ジグを組み合わせて、同様な形状とすることができ
る。図4(b)は、本発明方法の実施の他の態様の模式的
説明図である。本態様においては、台金の内径よりも小
さい内径を有する円板状ジグ11の両側面に、台金の内
径よりも大きい内径を有する円板状ジグ12を組み合わ
せ、さらに台金と同軸上に交互に組み合わせる。図4
(b)に示すように、台金とその両隣の円板状ジグとの間
に形成される空間の幅が狭く深いと、電流密度は台金の
外周縁のエッジ部分が最も大きいので、超砥粒層はエッ
ジ部分から成長をはじめ、その下部に超砥粒層が形成さ
れない空間13が残る。本態様においても、形成される
超砥粒層の刃厚は台金の厚さより厚く、内周刃切断ブレ
ードの両側面に逃げが形成された、切れ味が優れた内周
刃切断ブレードを得ることができ、また、超砥粒層が、
台金の外周縁のみならず、台金の側面の一部とも接合し
ているので、超砥粒層と台金の接合強度が大きい。本発
明方法においては、円板状ジグの台金と接する側面と、
円板状ジグの内周部の厚み方向の段差との間が、斜面で
形成された形状とすることができる。図4(c)は、本発
明方法の実施の他の態様の模式的説明図である。本態様
においては、円板状ジグの台金と接する側面と、円板状
ジグの内周部の厚み方向の段差との間が斜面14で形成
されているので、形成される超砥粒層の刃厚は台金の厚
さより厚く、内周刃切断ブレードの両側面に逃げが形成
された、切れ味が優れた内周刃切断ブレードを得ること
ができ、また、超砥粒層が、台金の外周縁のみならず、
台金の側面の一部とも接合しているので、超砥粒層と台
金の接合強度が大きい。
を形成するための厚み方向の段差を有する形状の円板状
ジグの代わりに、台金の内径よりも小さい内径を有する
円板状ジグと、台金の内径よりも大きい内径を有する円
板状ジグを組み合わせて、同様な形状とすることができ
る。図4(b)は、本発明方法の実施の他の態様の模式的
説明図である。本態様においては、台金の内径よりも小
さい内径を有する円板状ジグ11の両側面に、台金の内
径よりも大きい内径を有する円板状ジグ12を組み合わ
せ、さらに台金と同軸上に交互に組み合わせる。図4
(b)に示すように、台金とその両隣の円板状ジグとの間
に形成される空間の幅が狭く深いと、電流密度は台金の
外周縁のエッジ部分が最も大きいので、超砥粒層はエッ
ジ部分から成長をはじめ、その下部に超砥粒層が形成さ
れない空間13が残る。本態様においても、形成される
超砥粒層の刃厚は台金の厚さより厚く、内周刃切断ブレ
ードの両側面に逃げが形成された、切れ味が優れた内周
刃切断ブレードを得ることができ、また、超砥粒層が、
台金の外周縁のみならず、台金の側面の一部とも接合し
ているので、超砥粒層と台金の接合強度が大きい。本発
明方法においては、円板状ジグの台金と接する側面と、
円板状ジグの内周部の厚み方向の段差との間が、斜面で
形成された形状とすることができる。図4(c)は、本発
明方法の実施の他の態様の模式的説明図である。本態様
においては、円板状ジグの台金と接する側面と、円板状
ジグの内周部の厚み方向の段差との間が斜面14で形成
されているので、形成される超砥粒層の刃厚は台金の厚
さより厚く、内周刃切断ブレードの両側面に逃げが形成
された、切れ味が優れた内周刃切断ブレードを得ること
ができ、また、超砥粒層が、台金の外周縁のみならず、
台金の側面の一部とも接合しているので、超砥粒層と台
金の接合強度が大きい。
【0009】本発明方法において、台金と円板状ジグを
同軸上に交互に組み合わせ、台金とその両隣の円板状ジ
グとの間に形成される空間に、メッキにより超砥粒層を
形成する方法に特に制限はなく、例えば、組み合わせた
台金と円板状ジグを中心軸を水平にして、その下部を超
砥粒を含有するメッキ浴に浸漬し、円周方向に回転させ
ながらメッキすることにより超砥粒層を形成することが
でき、あるいは、組み合わせた台金と円板状ジグを、同
様にして超砥粒を含有しないメッキ浴に浸漬し、上方よ
り超砥粒を投入しつつメッキすることにより、超砥粒層
を形成することもできる。超砥粒を含有しないメッキ浴
を用いて上方より超砥粒を投入する方法によれば、電流
などのメッキ条件、超砥粒の種類、投入量、円周方向の
回転速度などを変化させることにより、超砥粒層の厚さ
方向に超砥粒層の構造が変化する多層状の超砥粒層を形
成することができる。図4(d)は、本発明方法の実施の
他の態様の模式的説明図である。本態様においては、交
互に組み合わせた台金5と円板状ジグ6を超砥粒を含有
しないメッキ浴に浸漬し、超砥粒を投入することなくメ
ッキを行って、超砥粒を含有しないメッキ層15を形成
したのち、超砥粒を投入しつつメッキを行って超砥粒層
7を形成する。本態様により製造された内周刃切断ブレ
ードは、金属のみからなるメッキ層が台金に接合してい
るので、接合強度が大きく、切断作業に関与しないメッ
キ層には超砥粒が含まれないので、超砥粒の使用量を節
減することができる。本発明の内周刃切断ブレードの製
造方法によれば、超砥粒層の刃厚を精度よく制御するこ
とができ、メッキによる超砥粒層の形成後の研削加工が
不要である。また、超砥粒層のバックテーパーを精度よ
く形成することができ、さらに、刃厚を厚くすることな
く、超砥粒層の厚さ(X方向寸法)の大きい超砥粒層を
形成することができる。
同軸上に交互に組み合わせ、台金とその両隣の円板状ジ
グとの間に形成される空間に、メッキにより超砥粒層を
形成する方法に特に制限はなく、例えば、組み合わせた
台金と円板状ジグを中心軸を水平にして、その下部を超
砥粒を含有するメッキ浴に浸漬し、円周方向に回転させ
ながらメッキすることにより超砥粒層を形成することが
でき、あるいは、組み合わせた台金と円板状ジグを、同
様にして超砥粒を含有しないメッキ浴に浸漬し、上方よ
り超砥粒を投入しつつメッキすることにより、超砥粒層
を形成することもできる。超砥粒を含有しないメッキ浴
を用いて上方より超砥粒を投入する方法によれば、電流
などのメッキ条件、超砥粒の種類、投入量、円周方向の
回転速度などを変化させることにより、超砥粒層の厚さ
方向に超砥粒層の構造が変化する多層状の超砥粒層を形
成することができる。図4(d)は、本発明方法の実施の
他の態様の模式的説明図である。本態様においては、交
互に組み合わせた台金5と円板状ジグ6を超砥粒を含有
しないメッキ浴に浸漬し、超砥粒を投入することなくメ
ッキを行って、超砥粒を含有しないメッキ層15を形成
したのち、超砥粒を投入しつつメッキを行って超砥粒層
7を形成する。本態様により製造された内周刃切断ブレ
ードは、金属のみからなるメッキ層が台金に接合してい
るので、接合強度が大きく、切断作業に関与しないメッ
キ層には超砥粒が含まれないので、超砥粒の使用量を節
減することができる。本発明の内周刃切断ブレードの製
造方法によれば、超砥粒層の刃厚を精度よく制御するこ
とができ、メッキによる超砥粒層の形成後の研削加工が
不要である。また、超砥粒層のバックテーパーを精度よ
く形成することができ、さらに、刃厚を厚くすることな
く、超砥粒層の厚さ(X方向寸法)の大きい超砥粒層を
形成することができる。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 外径690mm、内径240mm、台金厚0.15mmの内周
刃切断ブレード用台金10枚を作製した。また、外径6
90mm、内径239.5mm、厚さ1.0mmの塩化ビニル樹
脂製の円板状ジグ11枚を作製した。この円板状ジグの
内周縁側は、図5(a)に示すように、内径240.5mm
からジグ内周に向かう方向に先細りの斜面となってお
り、その斜面が台金面となす角度は2.5度である。ま
た、この斜面には、幅0.05mm、高さ0.02mmの帯状
の突起が5本設けられている。台金10枚と円板状ジグ
11枚を同軸上に交互に組み合わせ、スルファミン酸ニ
ッケル400g/L、ホウ酸30g/L及びラウリン酸
ナトリウム0.5g/Lを含有するメッキ浴液に、中心
軸を水平にして、台金及び円板状ジグの下方が浸かるよ
うに浸漬し、台金に陰極を、メッキ浴液に陽極を接続
し、円周方向に回転させながら、台金とその両隣の円板
状ジグとの間に形成される空間にメッキを行った。ニッ
ケルメッキ層が、台金の内周縁から0.1mm成長したと
き、メッキ浴の台金上部から粒度#4000のダイヤモ
ンド砥粒を供給し、ダイヤモンド砥粒層を形成した。ダ
イヤモンド砥粒層の厚さ(X方向寸法)が0.3mmに成
長したとき、通電を停止し、台金と円板状ジグを解体し
て、本発明の内周刃切断ブレード10枚を得た。 実施例2 外径690mm、内径240mm、台金厚0.15mmの内周
刃切断ブレード用台金10枚を作製した。また、外径6
90mm、内径239.4mm、厚さ1.0mmのポリカーボネ
ート製の円板状ジグ11枚を作製した。この円板状ジグ
の内周縁側は、図5(b)に示すように、内径240.2m
mからジグ内周に向かう方向に先細りの斜曲面となって
いる。台金10枚と円板状ジグ11枚を同軸上に交互に
組み合わせ、スルファミン酸ニッケル400g/L、ホ
ウ酸30g/L及びラウリン酸ナトリウム0.5g/L
を含有するメッキ浴液に、中心軸を水平にして、台金及
び円板状ジグの下方が浸かるように浸漬し、台金に陰極
を、メッキ浴液に陽極を接続し、円周方向に回転させ、
粒度#4000のダイヤモンド砥粒を投入しながら、台
金とその両隣の円板状ジグとの間に形成される空間にメ
ッキを行い、ダイヤモンド砥粒層を形成した。ダイヤモ
ンド砥粒層の厚さ(X方向寸法)が0.3mmに成長した
とき、通電を停止し、台金と円板状ジグを解体して、本
発明の内周刃切断ブレード10枚を得た。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 外径690mm、内径240mm、台金厚0.15mmの内周
刃切断ブレード用台金10枚を作製した。また、外径6
90mm、内径239.5mm、厚さ1.0mmの塩化ビニル樹
脂製の円板状ジグ11枚を作製した。この円板状ジグの
内周縁側は、図5(a)に示すように、内径240.5mm
からジグ内周に向かう方向に先細りの斜面となってお
り、その斜面が台金面となす角度は2.5度である。ま
た、この斜面には、幅0.05mm、高さ0.02mmの帯状
の突起が5本設けられている。台金10枚と円板状ジグ
11枚を同軸上に交互に組み合わせ、スルファミン酸ニ
ッケル400g/L、ホウ酸30g/L及びラウリン酸
ナトリウム0.5g/Lを含有するメッキ浴液に、中心
軸を水平にして、台金及び円板状ジグの下方が浸かるよ
うに浸漬し、台金に陰極を、メッキ浴液に陽極を接続
し、円周方向に回転させながら、台金とその両隣の円板
状ジグとの間に形成される空間にメッキを行った。ニッ
ケルメッキ層が、台金の内周縁から0.1mm成長したと
き、メッキ浴の台金上部から粒度#4000のダイヤモ
ンド砥粒を供給し、ダイヤモンド砥粒層を形成した。ダ
イヤモンド砥粒層の厚さ(X方向寸法)が0.3mmに成
長したとき、通電を停止し、台金と円板状ジグを解体し
て、本発明の内周刃切断ブレード10枚を得た。 実施例2 外径690mm、内径240mm、台金厚0.15mmの内周
刃切断ブレード用台金10枚を作製した。また、外径6
90mm、内径239.4mm、厚さ1.0mmのポリカーボネ
ート製の円板状ジグ11枚を作製した。この円板状ジグ
の内周縁側は、図5(b)に示すように、内径240.2m
mからジグ内周に向かう方向に先細りの斜曲面となって
いる。台金10枚と円板状ジグ11枚を同軸上に交互に
組み合わせ、スルファミン酸ニッケル400g/L、ホ
ウ酸30g/L及びラウリン酸ナトリウム0.5g/L
を含有するメッキ浴液に、中心軸を水平にして、台金及
び円板状ジグの下方が浸かるように浸漬し、台金に陰極
を、メッキ浴液に陽極を接続し、円周方向に回転させ、
粒度#4000のダイヤモンド砥粒を投入しながら、台
金とその両隣の円板状ジグとの間に形成される空間にメ
ッキを行い、ダイヤモンド砥粒層を形成した。ダイヤモ
ンド砥粒層の厚さ(X方向寸法)が0.3mmに成長した
とき、通電を停止し、台金と円板状ジグを解体して、本
発明の内周刃切断ブレード10枚を得た。
【0011】
【発明の効果】本発明の内周刃切断ブレードの製造方法
によれば、超砥粒層の刃厚を精度よく制御することがで
き、メッキによる超砥粒層の形成後の研削加工が不要で
ある。また、超砥粒層のバックテーパーを精度よく形成
することができ、さらに、刃厚を厚くすることなく、超
砥粒層の厚さ(X方向寸法)の大きい超砥粒層を形成す
ることができる。
によれば、超砥粒層の刃厚を精度よく制御することがで
き、メッキによる超砥粒層の形成後の研削加工が不要で
ある。また、超砥粒層のバックテーパーを精度よく形成
することができ、さらに、刃厚を厚くすることなく、超
砥粒層の厚さ(X方向寸法)の大きい超砥粒層を形成す
ることができる。
【図1】図1は、内周刃切断ブレードの平面図の一例で
ある。
ある。
【図2】図2は、従来の製造方法の模式的説明図であ
る。
る。
【図3】図3は、本発明方法の実施の態様の模式的説明
図である。
図である。
【図4】図4は、本発明方法の実施の態様の模式的説明
図である。
図である。
【図5】図5は、実施例の模式的説明図である。
1 台金 2 超砥粒層 3 ランプボルト穴 4 スペーサー 5 台金 6 円板状ジグ 7 超砥粒層 8 斜面 9 斜曲面 10 段差 11 台金よりも小さい内径を有する円板状ジグ 12 台金よりも大きい内径を有する円板状ジグ 13 空間 14 斜面 15 メッキ層
Claims (6)
- 【請求項1】内周刃切断ブレード用台金と、該台金の内
径よりも小さい内径を有する非導電性の円板状ジグと
を、同軸上に交互に組み合わせ、台金とその両隣の円板
状ジグとの間に形成される空間に、メッキにより超砥粒
層を形成することを特徴とする内周刃切断ブレードの製
造方法。 - 【請求項2】円板状ジグが、超砥粒層を形成する空間に
接する部分がジグの内周に向かう方向に先細りの斜面と
なっている請求項1記載の内周刃切断ブレードの製造方
法。 - 【請求項3】円板状ジグが、内周部に超砥粒層を形成す
るための厚み方向の段差を有する請求項1記載の内周刃
切断ブレードの製造方法。 - 【請求項4】円板状ジグの台金と接する側面と、円板状
ジグの内周部の厚み方向の段差との間が、斜面で形成さ
れている請求項3記載の内周刃切断ブレードの製造方
法。 - 【請求項5】超砥粒層の半径方向の厚さが、0.2〜0.
5mmである請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4
記載の内周刃切断ブレードの製造方法。 - 【請求項6】台金とその両隣の円板状ジグとの間に形成
される空間に、メッキ層を形成したのち、メッキにより
超砥粒層を形成する請求項1記載の内周刃切断ブレード
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000013214A JP2001198837A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 内周刃切断ブレードの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000013214A JP2001198837A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 内周刃切断ブレードの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001198837A true JP2001198837A (ja) | 2001-07-24 |
Family
ID=18540833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000013214A Pending JP2001198837A (ja) | 2000-01-21 | 2000-01-21 | 内周刃切断ブレードの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001198837A (ja) |
-
2000
- 2000-01-21 JP JP2000013214A patent/JP2001198837A/ja active Pending
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