JP2001198443A - 緊急用膜ろ過装置 - Google Patents

緊急用膜ろ過装置

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JP2001198443A
JP2001198443A JP2000011415A JP2000011415A JP2001198443A JP 2001198443 A JP2001198443 A JP 2001198443A JP 2000011415 A JP2000011415 A JP 2000011415A JP 2000011415 A JP2000011415 A JP 2000011415A JP 2001198443 A JP2001198443 A JP 2001198443A
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JP
Japan
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water
membrane
filtration
emergency
metal filter
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JP2000011415A
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English (en)
Inventor
Chikakazu Murata
周和 村田
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緊急時に容易に飲料水などを得る。 【解決手段】 膜ろ過装置18の内部には、ろ過モジュ
ール18bが配置され、これによって原水をろ過する。
このろ過膜モジュール18bのろ過膜に金属フィルタを
用いる。金属フィルタは乾燥状態で保存できるため、不
使用時の保存が容易になる。また、金属フィルタの孔径
を適切なものにすることで、十分な水質の処理水を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】緊急時において、原水をろ過
膜によりろ過処理して清澄水を得る緊急用膜ろ過装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】地震、台風などによる災害発生時には、
水道の供給が停止してしまうような事態が発生すること
がある。このような緊急時に、医療用水や飲料水を確保
することは非常に重要な問題である。このような緊急時
における浄水装置として、簡単な砂ろ過装置、逆浸透膜
を用いた海水淡水化装置、限外ろ過膜や精密ろ過膜を用
いたろ過装置などが提案されている。例えば、特開平6
−206070号公報には、原水を精密ろ過膜もしくは
限外ろ過膜などのろ過膜モジュールによりクロスフロー
ろ過して処理水を得る緊急用膜ろ過装置が示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、砂ろ過装置
は、それだけで十分清澄なろ過処理水を得ることは難し
く、また使用開始当初は十分なろ過処理が行えないた
め、清澄な処理水を得るまでに時間がかかるという問題
があった。また、逆浸透膜を用いる海水淡水化装置は、
装置が大がかりであり、また逆浸透膜は乾燥に弱いため
その保管が面倒であり、かつ保管中の膜の劣化問題があ
る。さらに、限外ろ過膜や精密ろ過膜も乾燥に弱く、保
管や保管中の膜劣化の問題があった。
【0004】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、医療用水の前処理や飲料水に使用できる水質を確
保できるとともに、不使用時における保管が容易な緊急
用膜ろ過装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、緊急時におい
て、原水をろ過膜によりろ過処理して清澄水を得る緊急
用膜ろ過装置であって、前記ろ過膜に金属製のろ過膜
(金属フィルタ)を用いることを特徴とする。
【0006】このように、本発明では金属フィルタを用
いる。この金属フィルタは、乾燥して保管することがで
きる。そこで、運転停止中は、ろ過膜を乾燥状態とで
き、保管中における微生物などによる膜面の汚染などを
効果的に防止できる。
【0007】逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜など膜
ろ過に用いるろ過膜は、通常高分子製であり、乾燥させ
て保存することができない。そこで、通常時に用いない
緊急用の膜ろ過装置にこれらを使用した場合には、湿潤
かつ無菌の状態を保つ必要がありその保存が面倒であ
る。本実施形態のように、金属フィルタを用いること
で、保存が簡単になる。
【0008】また、この金属フィルタは、孔径を比較的
均一に構成することができ、孔径以上の径の懸濁物を確
実にろ過除去することができる。特に、クリプトスポリ
ジウムのオーシストなども分離除去することができ、飲
用水や医療用水の前処理水として十分な水質を確保する
ことができる。
【0009】また、前記緊急用膜ろ過装置は、車両に搭
載されていることが好適である。これによって、緊急時
に必要な場所で、必要なだけの飲用水などを容易に得る
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0011】図1は、実施形態に係る緊急用膜ろ過装置
の全体構成を示す図である。水中ポンプ10は河川、
池、プール、雨水溜等の水源に設置される。水源からの
水を汲み上げることができればどのような形式のポンプ
(例えば、吸い込み揚程がある程度大きなポンプ)でも
よいが、適宜場所に容易に設置することができる水中ポ
ンプが好適である。水中ポンプ10には、フレキシブル
パイプ12が接続されており、このフレキシブルパイプ
12の他端にはフランジ14が接続されている。このフ
ランジ14の他側は、原水管16により膜ろ過装置18
の底部に接続されている。フランジ14は、例えばボル
トなどで接続され、適宜取り外しが可能であるが、ワン
タッチで脱着できる構成も好適である。
【0012】膜ろ過装置18は、密閉タンク18aの内
部配置されたパイプ状のろ過膜モジュール18bを有し
ている。このろ過膜モジュール18bは、密閉タンク1
8aの上部の仕切り板18cに取り付けられており、密
閉タンク18a内の仕切り板の下方であってろ過膜モジ
ュール18bの外側の原水室18dと、仕切り板18c
の上方およびこれに連通するろ過膜モジュール18bの
内側の処理水室18eに仕切られている。
【0013】原水は、膜ろ過装置18の原水室18dに
供給され、ろ過膜モジュール18bを通過したろ過処理
水が処理水室18eに得られる。膜ろ過装置18の処理
水室18eには、配水管20が接続され、この配水管2
0によって、処理水が処理水貯槽22に導入される。
【0014】処理水貯槽22には、消毒剤貯槽24から
消毒剤が供給されるようになっており、処理水貯槽22
内で処理水が消毒される。消毒剤は、次亜塩素酸ナトリ
ウムや次亜塩素酸カルシウム等の溶液である。例えば、
次亜塩素酸カルシウムの錠剤を所定数投入し攪拌混合し
て消毒液を用意する方法などが好適に採用できる。
【0015】処理水貯槽22には、バルブ26が配設さ
れた配水管28が接続されており、バルブ26を開くこ
とにより、処理水貯槽22内の消毒済み処理水を適宜配
水することができる。
【0016】また、本実施形態においては、水中ポンプ
10、フレキシブルパイプ12、フランジ14、原水管
16、膜ろ過装置18、処理水管20、処理水貯槽2
2、消毒剤貯槽24、バルブ26、配水管28を、車両
に搭載させている。そこで、装置全体として移動するこ
とが可能である。
【0017】地震や台風などの災害緊急時においては、
水源があり、配水が必要な場所に装置全体を移動する。
そして、その場所で、水中ポンプ10を車両から降ろ
し、水源に設置して駆動する。なお、車両が発電装置も
有していることが好ましい。これによって、水中ポンプ
10から原水が膜ろ過装置18に供給され、その処理水
が、処理水貯槽22に得られる。そして、消毒剤貯槽2
4から適量の消毒剤を添加することで、消毒済みの飲用
水などが得られる。
【0018】なお、消毒剤の添加量は、消毒剤の供給管
の管径の設定や、バルブによる流量調整や、消毒剤をバ
ッチ的に添加することなどの適宜方法によって調整する
ことができる。また、処理水貯槽22内の処理水を配水
ポンプなどで圧送できるように構成することも好適であ
る。
【0019】さらに、処理水貯槽22にレベル計を設け
ておき、このレベルが所定水位に達したときに水中ポン
プ10の運転を停止するように制御することも好適であ
る。その場合、原水管12に逆止弁を設けておくとよ
い。
【0020】そして、本実施形態の膜ろ過装置18にお
いては、膜ろ過モジュール18bのろ過膜として、金属
フィルタを利用している。この金属フィルタは、ステン
レスなどの耐食性金属の金属繊維のフェルトを積層し焼
結した不織布フィルタである。この金属フィルタは、メ
ッシュ状の支持層状に密な金属繊維のフェルト層と、比
較的粗い金属繊維のフェルト層を積層し、その上にメッ
シュ状の保護層を形成した構造を基本構造としている。
そして、保護層から原水を透過させ、2つのフェルト層
により、原水中の懸濁物質をろ過除去する。
【0021】本実施形態の場合、パイプ状の支持体の周
囲に円筒状の金属フィルタを保護層が外側になるように
して巻き付け固定して、ろ過モジュール18bを形成し
ている。
【0022】このような金属フィルタは、乾燥して保管
することができる。そこで、運転停止中は、ろ過モジュ
ール18eを乾燥状態とする。これによって、保管中に
おける微生物などによる膜面の汚染などを効果的に防止
できる。なお、殺菌剤を噴霧器に混入させたり、銀など
の殺菌効果のある金属をフィルタに混在させることも好
適である。
【0023】また、金属フィルタは、耐薬品性、耐熱性
などが十分あるため、加熱蒸気や、オゾンガス、オゾン
水、その他の殺菌剤による滅菌処理などが容易に行え
る。
【0024】逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜など膜
ろ過に用いるろ過膜は、通常高分子製であり、乾燥させ
て保存することができない。そこで、通常時に用いない
緊急用の膜ろ過装置にこれらを使用した場合には、その
保存が面倒である。本実施形態のように、金属フィルタ
を用いることで、保存が簡単になる。
【0025】また、この金属フィルタは、フェルト層の
構成によって、孔径を比較的均一に構成することができ
る。例えば、公称孔径1μm程度の金属フィルタを用い
ることで、それ以上の径の懸濁物を確実にろ過除去する
ことができる。特に、クリプトスポリジウムのオーシス
トなども分離除去することができ、飲用水や医療用水の
前処理水として十分な水質を確保することができる。
【0026】また、逆洗用の設備なども備えることがで
きるが、ろ過モジュール18bを余分に準備しておき、
ろ過モジュール18bを新しいものに交換することも好
適である。これによって、水を生成する場所では、逆洗
等を行わず、配水を係属することができる。この場合、
ろ過モジュール18bの洗浄は、十分な設備のある場所
で行えばよい。
【0027】金属製のフィルタは、その孔径によって、
精密ろ過膜や限外ろ過膜として、利用することができ、
さらにそれより孔径が若干大きな膜としても利用でき
る。従って、用途に応じて、適切なものを採用すること
ができる。
【0028】また、上述の例では、管型としたが、これ
に限らず平膜型、プリーツ型モジュールなど各種のもの
が利用できる。さらに、上述の例では外圧型としたが、
内圧型でもよく、クロスフロー運転、全量ろ過など通水
方法も限定されるものではない。なお、クロスフローチ
ャート運転の場合には、膜ろ過装置18の原水室18d
の原水の一部を水源に返送する。
【0029】本実施形態の膜ろ過装置の原水は、特に限
定されるものではないが、濁度が数度〜数百度の範囲の
ものが好適である。例えば、河川水井戸水、湖沼水など
の産業用、水道用の原水のみならず、プールや遊水池な
ども水源として利用することができる。
【0030】
【実施例】図1に示す装置において、処理実験を行っ
た。装置仕様は、ろ過水量:400L/hr、クロスフ
ロー水量:0〜400、回収率:50%以上である。ま
た、膜ろ過モジュールとしては、富士フィルター工業
(株)製の富士メタルファイバー(FP−06040−
S05)(商品名)を用いた。この富士メタルファイバ
ーは径50mm、長さ1000mm、膜孔径0.5μ
m、膜面積0.2m、本数10本、全膜面積:2m
である。
【0031】このような装置により、河川水を原水とし
て処理を行った結果を表1に示す。このように、濁度5
度程度の原水を処理して、濁度0.1度以下の処理水が
得られる。また、細菌などは完全に除去されており、そ
の他の水質も飲用水などとして十分なものが得られてい
る。
【0032】
【表1】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ろ過膜に金属フィルタを用いる。そこで、ろ過膜を、乾
燥して保管することができ、保管中における微生物など
による膜面の汚染などを効果的に防止できる。また、金
属フィルタにより、その孔径以上の径の懸濁物を確実に
ろ過除去することができる。さらに、緊急用膜ろ過装置
を車両に搭載することで、緊急時に必要な場所で、必要
なだけの飲用水などを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係る緊急用膜ろ過装置の構成を示
す図である。
【符号の説明】
10 水中ポンプ、18 膜ろ過装置、22 処理水貯
槽、24 消毒剤貯槽。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊急時において、原水をろ過膜によりろ
    過処理して清澄水を得る緊急用膜ろ過装置であって、 前記ろ過膜に金属製のろ過膜を用いることを特徴とする
    緊急用膜ろ過装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、 前記緊急用膜ろ過装置は、車両に搭載されていることを
    特徴とする緊急用膜ろ過装置。
JP2000011415A 2000-01-20 2000-01-20 緊急用膜ろ過装置 Pending JP2001198443A (ja)

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JP2000011415A JP2001198443A (ja) 2000-01-20 2000-01-20 緊急用膜ろ過装置

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ID=18539279

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007061748A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Sakamoto Seiki Kk 浄水装置

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