JP2001198196A - 砂殺菌抗菌装置及び砂場殺菌抗菌処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に砂を殺菌抗菌処理することのできる装
置、および、砂場を殺菌抗菌処理する方法を提供する。 【解決手段】 砂殺菌抗菌処理装置は、砂Ｓを投入する
ホッパー１１と、回転自在な網目円筒体１２ａの内周面
に搬送スクリュー１２ｂを設け、砂のみをふるい落して
異物Ａを除去する除去部１２と、ふるい落された砂を焼
いて殺菌処理する殺菌部１３と、回転自在なドラム体１
４ａの内周面に送りスクリュー１４ｂを設け、砂を送り
ながら、抗菌剤Ｇで抗菌処理する抗菌部１４と、砂をそ
の自重によって排出するシューター１５とで構成する。
砂場殺菌抗菌処理方法は、砂場Ｂの砂Ｓを取り出して殺
菌処理と抗菌処理を施し、砂場およびその周辺を焼いて
殺菌処理を施した後、抗菌剤Ｇを散布して抗菌処理を施
し、殺菌抗菌処理を施した砂Ｓを砂場に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】 本発明は、砂を殺菌及び抗
菌処理する装置、及び砂場を殺菌及び抗菌処理する方法
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】 公園や幼稚園などに設けられている砂
場は、小さな子どもたちにとって欠かすことのできない
遊び場である。しかし、この砂場は、犬や猫にとって格
好のトイレとなっており、大腸菌や寄生虫等の繁殖場と
なっているのが現状である。こうした大腸菌や寄生虫等
が、砂場で遊ぶ子どもたちの体内に入ると、さまざまな
障害や病気を引き起こすため危険である。

【０００３】近年、こうした問題に鑑み、砂場の砂や砂
場を殺菌する様々な手段が考えられている。例えば、砂
場の砂を取り出して熱処理し、熱によって砂に付着して
いる大腸菌等を殺菌するものや、砂場に殺菌剤を散布し
て、薬剤によって殺菌するものがそれである。また、砂
場の砂を全て、抗菌処理されている新しい砂と取り替え
る手段も考えられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】 しかし、熱処理や薬
剤処理によって殺菌した砂も、犬や猫の侵入によって、
比較的短期間で再び大腸菌等に汚染されてしまう。砂場
をネット等で覆い、犬等の侵入を阻止する方法もある
が、取り扱いが面倒であり実用的ではない。また、抗菌
処理した新しい砂と入れ替える手段はコストが嵩むた
め、実用的とは言えない。

【０００５】本発明はこうした問題に鑑み創案されたも
ので、容易に、砂を殺菌及び抗菌処理することのできる
装置を提供すること、および、砂場を殺菌及び抗菌処理
する方法を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 図１乃至図５を参照し
て説明する。本発明に係る砂殺菌及び抗菌処理装置は、
砂Ｓを殺菌及び抗菌処理する装置であって、砂Ｓを投入
するホッパー１１と、網目材を円筒状に形成し回転自在
とした網目円筒体１２ａの内周面に搬送スクリュー１２
ｂを螺旋状に設け、ホッパー１１から供給される砂Ｓを
送りながら、砂Ｓのみを網目１２ｃからふるい落して、
砂Ｓに含まれる異物Ａを除去する除去部１２と、除去部
１２からふるい落された砂Ｓを、固定バーナー１３ａで
焼いて殺菌処理する殺菌部１３と、円筒状で回転自在な
ドラム体１４ａの内周面に送りスクリュー１４ｂを螺旋
状に設け、殺菌部１３から供給される砂Ｓを送りなが
ら、噴射体１４ｃから砂Ｓに抗菌剤Ｇを散布して抗菌処
理する抗菌部１４と、抗菌部１４から送られてきた砂Ｓ
を、その自重によって排出するシューター１５とからな
る。

【０００７】また、本発明に係る砂場殺菌抗菌処理方法
は、砂場Ｂを殺菌及び抗菌処理する方法であって、砂場
Ｂの砂Ｓを取り出して殺菌処理と抗菌処理を施し、砂場
Ｂおよびその周辺を移動バーナー３０で焼いて殺菌処理
を施した後、砂場Ｂおよびその周辺に抗菌剤Ｇを散布し
て抗菌処理を施し、前記殺菌処理と抗菌処理を施した砂
Ｓを砂場Ｂに戻してなるものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】 本発明に係る砂殺菌抗菌処理装
置１０の一実施形態を、図１乃至図４を参照して説明す
る。この装置１０は、ホッパー１１、除去部１２、殺菌
部１３、抗菌部１４およびシューター１５とで構成して
いる。

【０００９】ホッパー１１は、砂場Ｂの砂Ｓを投入する
部分であり、上端に広口の投入開口部１１ａを備えてい
る。除去部１２は、金属製の網目材を円筒状に形成し回
転自在とした網目円筒体１２ａの内周面に搬送スクリュ
ー１２ｂを螺旋状に固定して構成し、ホッパー１１から
供給される砂Ｓを送りながら、砂Ｓのみを網目１２ｃか
らふるい落して、砂Ｓに含まれる異物Ａを除去するもの
である。

【００１０】殺菌部１３は、除去部１２からふるい落さ
れた砂Ｓを、固定バーナー１３ａで焼いて殺菌処理す
る。本実施形態においては、プロパンガスや灯油を燃焼
源としている。抗菌部１４は、円筒状で回転自在なドラ
ム体１４ａの内周面に送りスクリュー１４ｂを螺旋状に
固定し、殺菌部１３から供給される砂Ｓを送りながら、
噴射体１４ｃから砂Ｓに抗菌剤Ｇを散布して抗菌処理す
る。そして、シューター１５は、抗菌部１４から送られ
てきた砂Ｓを、その自重によって排出するものであり、
その下端に排出開口部１５ａを備えている。

【００１１】なお、除去部１２を構成する網目円筒体１
２ａと抗菌部１４を構成するドラム体１４ａの回転は、
共に、駆動モーター１７によって行われる。すなわち、
駆動モーター１７の回転を、プーリー１７ａ、駆動ベル
ト１７ｂ、回転シャフト１７ｃおよび第一ベルト１７ｄ
を介して網目円筒体１２ａに伝達して回転させ、また、
回転シャフト１７ｃから第二ベルト１７ｅを介してドラ
ム体１４ａを回転させることとしている。また、網目円
筒体１２ａとドラム体１４ａの下端外周面を、回転自在
な複数のコロ１８，２８に上載させることによって、こ
れらの回転を自在なものとしている。

【００１２】なお、この装置１０は枠体１９に固定さ
れ、この枠体１９には当該装置１０を吊上げて移動し易
くするためのフック２０が取付けられている。また、本
装置１０を作動するための操作スイッチ盤２１も取付け
られている。

【００１３】この砂殺菌抗菌処理装置１０の作用につい
て説明する。砂場Ｂの砂Ｓを殺菌及び抗菌処理するに
は、まず、当該砂Ｓをベルトコンベヤー等を介してホッ
パー１１内に投入する。投入された砂Ｓは除去部１２に
到達し、当該除去部１２の回転により、螺旋状に設けた
搬送スクリュー１２ｂに沿って搬送される。この際、砂
Ｓは網目円筒体１２ａの網目１２ｃからふるい落される
と共に、網目１２ｃを通過することのできない犬の糞，
ゴミ，ガラス片あるいは釘片等の異物Ａはそのまま搬送
されて排出ガイド１６から排出される。

【００１４】除去部１２からふるい落された砂Ｓは、殺
菌部１３に達し、そこに内蔵された固定バーナー１３ａ
によって焼かれ、当該砂Ｓに付着している大腸菌や寄生
虫等が死滅する。殺菌処理が完了した砂Ｓは、次に、抗
菌部１４に到達し、抗菌部１４の回転により、螺旋状に
設けた送りスクリュー１４ｂに沿って搬送されながら、
噴射体１４ｃから噴射される抗菌剤Ｇによって抗菌コー
ティングされる。

【００１５】この抗菌剤Ｇは、大腸菌等を破壊し、また
その成長を阻害する性質を有するので、殺菌作用と共に
当該大腸菌等の繁殖を未然に阻止するはたらきをする。
従って、この殺菌及び抗菌処理装置１０によって処理さ
れた砂Ｓは、殺菌処理と抗菌処理の両方により、長期間
にわたって大腸菌や寄生虫等から砂場Ｂを守ることがで
きる。

【００１６】また、この砂殺菌及び抗菌処理装置１０に
よる殺菌処理と抗菌処理は、砂Ｓを、ホッパー１１内に
投入するのみで自動的に行うことができる。従って、作
業が容易であり、処理コストも低廉に抑えることができ
る。

【００１７】本発明に係る砂場滅菌方法の一実施形態
を、図５を参照しながら説明する。この方法において
は、まず、砂場Ｂの砂Ｓを取り出して殺菌処理と抗菌処
理を施す（図５（ａ））。この処理は、本発明に係る砂
殺菌抗菌処理装置１０で行うと良い。

【００１８】砂Ｓを取出した後、砂場Ｂおよびその周辺
を移動バーナー３０で焼いて殺菌処理を施す（図５
（ｂ））。これによって、砂場Ｂやその周辺に繁殖して
いる大腸菌や寄生虫等を死滅させることができる。次
に、砂場Ｂおよびその周辺に抗菌剤Ｇを散布して抗菌処
理を施す（図５（ｃ））。この抗菌剤Ｇのはたらきによ
って大腸菌や寄生虫等をさらに殺菌すると共に、その繁
殖を阻止することができる。そして最後に、砂殺菌及び
抗菌処理装置１０で殺菌処理と抗菌処理を施した砂Ｓ
を、元通り砂場Ｂに戻し、作業を完了する（図５
（ｄ））。

【００１９】この方法にあっては、砂Ｓのみでなく、砂
Ｓを取除いた状態の砂場Ｂも殺菌処理と抗菌処理を施す
こととしているので、大腸菌や寄生虫等を確実且つ完全
に死滅させることができると共にその繁殖を抑えること
ができる。よって、長期間にわたって砂場Ｂをこれら大
腸菌や寄生虫等から守ることができる。

【００２０】

【発明の効果】 本発明に砂殺菌抗菌処理装置１０は、
砂場Ｂの砂Ｓに殺菌処理のみでなく抗菌処理をも施すこ
とができるので、大腸菌や寄生虫等を確実且つ完全に死
滅させることができると共に、繁殖を阻止することがで
きる。従って、砂場Ｂを長期間にわたって大腸菌や寄生
虫等から守ることができる。また、殺菌処理と抗菌処理
の両方を、ホッパー１１に砂Ｓを投入するのみで行うこ
とができるので、処理作業が容易で、処理コストも低廉
とすることができる。

【００２１】また、本発明の砂殺菌抗菌処理方法は、砂
Ｓと、砂Ｓを取除いた状態の砂場Ｂの両方に、殺菌処理
と抗菌処理を施すこととしているので、大腸菌や寄生虫
等をより確実且つ完全に死滅させることができると共
に、その繁殖もより未然に阻止することができる。これ
によって、砂場Ｂを、さらに確実に、大腸菌や寄生虫等
から守ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る砂殺菌及び抗菌処理装置の一実
施形態を示す正面図である。

【図２】 図１の左側面図である。

【図３】 図１の平面図である。

【図４】 本発明に係る砂殺菌抗菌処理装置の作用を示
す説明図である。

【図５】 本発明に係る砂場殺菌抗菌処理方法の一実施
形態を示す説明図である。

【符号の説明】

１０ 砂殺菌抗菌処理装置 １１ ホッパー １１ａ 投入開口部 １２ 除去部 １２ａ 網目円筒体 １２ｂ 搬送スクリュー １２ｃ 網目 １３ 殺菌部 １３ａ 固定バーナー １４ 抗菌部 １４ａ ドラム体 １４ｂ 送りスクリュー １４ｃ 噴射体 １５ シューター １５ａ 排出開口部 １６ 排出ガイド １７ 駆動モーター １７ａ プーリー １７ｂ 駆動ベルト １７ｃ 回転シャフト １７ｄ 第一ベルト １７ｅ 第二ベルト １８ コロ １９ 枠体 ２０ フック ２１ 操作スイッチ盤 ２８ コロ ３０ 移動ガスバーナー Ｂ 砂場 Ｓ 砂 Ａ 異物 Ｇ 抗菌剤

フロントページの続き Ｆターム(参考） 2B121 AA20 CC03 CC04 DA47 EA25 EA30 FA15 4C058 AA26 BB02 BB07 BB09 CC04 EE26 JJ06 JJ24 4D021 AA15 AB02 AC01 CA11 CB09 DA13 DA15 DB01 DB20 EA10 4H011 AA02 DC10 DE15

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 砂（Ｓ）を殺菌及び抗菌処理する装置で
   あって、砂を投入するホッパー（１１）と、 網目材を円筒状に形成し回転自在とした網目円筒体（１
   ２ａ）の内周面に搬送スクリュー（１２ｂ）を螺旋状に
   設け、ホッパーから供給される砂を送りながら、砂のみ
   を網目（１２ｃ）からふるい落して、砂に含まれる異物
   （Ａ）を除去する除去部（１２）と、 除去部からふるい落された砂を、固定バーナー（１３
   ａ）で焼いて殺菌処理する殺菌部（１３）と、 円筒状で回転自在なドラム体（１４ａ）の内周面に送り
   スクリュー（１４ｂ）を螺旋状に設け、殺菌部から供給
   される砂を送りながら、噴射体（１４ｃ）から砂に抗菌
   剤（Ｇ）を散布して抗菌処理する抗菌部（１４）と、 抗菌部から送られてきた砂を、その自重によって排出す
   るシューター（１５）とからなる砂殺菌抗菌処理装置。
2. 【請求項２】 砂場（Ｂ）を殺菌及び抗菌処理する方法
   であって、砂場の砂（Ｓ）を取り出して殺菌処理と抗菌
   処理を施し、砂場およびその周辺を移動バーナー（３
   ０）で焼いて殺菌処理を施した後、砂場およびその周辺
   に抗菌剤（Ｇ）を散布して抗菌処理を施し、前記殺菌処
   理と抗菌処理を施した砂を砂場に戻してなる砂場殺菌抗
   菌処理方法。