JP2001197548A - 移動体通信システム - Google Patents

移動体通信システム

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JP2001197548A
JP2001197548A JP2000334558A JP2000334558A JP2001197548A JP 2001197548 A JP2001197548 A JP 2001197548A JP 2000334558 A JP2000334558 A JP 2000334558A JP 2000334558 A JP2000334558 A JP 2000334558A JP 2001197548 A JP2001197548 A JP 2001197548A
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mobile radio
radio terminal
mobile
signal
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JP2000334558A
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Kiyoshi Nomura
潔 野村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動無線端末の消費電力の低減および小
型化を図り、かつ、無線チャネル上のトラヒックの低減
を図ること。 【解決手段】 本発明にかかる移動体通信システムは、
通信対象の基地局装置により送信された、位置情報の算
出を指示する信号を受信することにより、前記基地局装
置を含む複数の基地局装置における基準基地局装置によ
り送信されたタイミング信号と前記基準基地局装置以外
の各基地局装置により送信されたタイミング信号との間
の到達時間差を算出し、算出した到達時間差を前記通信
対象の基地局装置に送信する移動無線端末装置を具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話・PHS
端末等の移動無線端末を扱う移動体通信システムに関
し、特に移動無線端末の位置検出機能を備えた移動体通
信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信サービスの利用者増大
に伴い、携帯電話・PHS端末等の移動無線端末の位置
を検出することが必要とされてきている。これまでに、
移動無線端末の位置を検出する方法がいくつか提案・実
用化されている。
【0003】それらの方法の中で、移動無線端末の位置
の検出精度が高くかつ既存の移動体通信システムでの実
現が比較的容易である方法として、例えば、特開平7−
181242号公報に開示されているものがある。
【0004】上記公報に開示されている方法は、移動無
線端末と複数の基地局との間でCDMA方式の通信が行
われる移動体通信システムにおいて用いられるものであ
る。この移動体通信システム(以下「第1の移動体通信
システム」という。)では、移動無線端末は、各基地局
の送信信号が移動無線端末に到達するまでの時間(伝搬
遅延時間)の差と、各基地局の送信信号間における送信
タイミングの差と、各基地局の位置に関する情報とを含
む3つの要素を用いて、自局の位置を算出している。以
下、各基地局の送信信号が移動無線端末に到達するまで
の時間の差を「伝搬遅延時間差」と称する。
【0005】上記3つの要素のうち伝搬遅延時間差は、
移動無線端末により算出されている。また、上記3つの
要素のうち送信タイミングの差および各基地局の位置に
関する情報は、所定の無線チャネルを介して、基地局か
ら移動無線端末に対して通知される。
【0006】この移動体通信システムでは、移動無線端
末は、この移動無線端末が待ち受け状態時には、アクセ
ス・チャネルを介し、また、この移動無線端末が通話状
態時には、音声情報の送信に用いられるトラヒック・チ
ャネルを介し、算出した位置に関する情報を基地局ある
いは位置検出専用の管理局に送信している。
【0007】ところが、上述した第1の移動体無線シス
テムでは、基地局から移動無線端末への通信に用いられ
る通信資源の一部を、上述した送信タイミングの差およ
び各基地局の位置に関する情報の通信のために割り当て
る必要性が生ずる。
【0008】さらに、この移動体通信システムでは、移
動無線端末において、上記3つの要素を用いて位置の算
出を行うので、CPUの稼動率が上がるとともに、メモ
リが余分に必要となる。このため、移動無線端末の消費
電力および装置規模が大きくなるという問題がある。
【0009】このような問題を解決するために、本発明
者は、移動無線端末が算出した伝搬遅延時間差を基地局
に通知し、基地局が、移動無線端末から通知された伝搬
遅延時間差を位置算出局に通知し、位置算出局が、上記
送信タイミングの差、および、各基地局の位置に関する
情報、および、基地局から通知された伝搬遅延時間差を
用いて、移動無線端末の位置を検出する移動体通信シス
テム(以下「第2の移動体通信システム」という。)を
発明した。この発明は特開平11−252632号公報
に開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の移動体通信システムにおいては、以下に示すよ
うな問題がある。まず第1に、上記第1の移動体通信シ
ステムおよび上記第2の移動体通信システムのいずれに
おいても、移動無線端末は、複数の基地局の送信信号
(スペクトル拡散信号)を受信し、自局の位置を検出す
るために、受信した上記各送信信号を用いて、基地局の
送信信号が移動無線端末に到達するまでの時間の差すな
わち伝搬遅延時間差を算出している。
【0011】この伝搬遅延時間差の算出時には、移動無
線端末は、伝搬遅延時間差を算出するための回路(CP
UやDSP(digital signal processor)を含む)を動
作させる必要がある。よって、移動無線端末は、伝搬遅
延時間差の算出を頻繁に行うと、前記回路の稼働率が上
がるとともにメモリも余分に必要となるため、より大き
な電力を消費することになる。
【0012】したがって、特に小型の電池を電力源とし
ている移動無線端末の稼働時間(すなわち待ち受け時間
および通話時間)が、著しく短くなる。移動無線端末の
稼動時間を向上させるために、より大きな電池を移動無
線端末に搭載することが考えられる。この場合には、移
動無線端末の小型化を図ることが困難となる。
【0013】このように、従来の移動体通信システムに
おいては、移動無線端末の位置の検出に必要な伝搬遅延
時間差を算出することが、移動無線端末の小型化・待ち
受け時間及び通話時間の長時間化を阻む要因となってい
る。
【0014】第2に、移動無線端末の位置の検出は、待
ち受け状態時にも行われる場合がある。この場合、第1
の移動体通信システムにおいては、移動無線端末から基
地局に対し、アクセス・チャネルを介して移動無線端末
の位置に関する情報が送信される。これにより、位置登
録や発信のトラヒックのみに用いられるアクセス・チャ
ネル上のトラヒックが大幅に増大する。このようなトラ
ヒックの増大は、アクセス・チャネルの容量不足の要因
となり、上記位置に関する情報を受信する基地局や位置
検出専用の管理局の処理負荷を増大させる要因となる可
能性がある。第2の移動体通信システムにおいては、移
動無線端末から基地局に対して、移動無線端末の位置に
関する情報ではなく伝搬遅延時間差が、所定の無線チャ
ネルを介して送信される。よって、上記所定無線チャネ
ルにおいて同様なトラヒックの増大が生ずる可能性があ
る。
【0015】第3に、第1の移動体通信システム(第2
の移動体通信システム)において、移動無線端末は、位
置に関する情報(伝搬遅延時間差)を基地局に対して頻
繁に送信すると、より多くの電力を消費することにな
る。これにより、主に小型の電池を電力源としている移
動無線端末の稼動時間は著しく短くなるので、移動無線
端末の小型化と待ち受け及び通話時間の長時間化を図る
ことが困難となる。
【0016】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、移動無線端末の消費電力の低減および小型化を
図り、かつ、無線チャネル上のトラヒックの低減を図る
移動体通信システムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の移動体通信シス
テムは、通信対象の基地局装置により送信された、位置
情報の算出を指示する信号を受信することにより、前記
基地局装置を含む複数の基地局装置における基準基地局
装置により送信されたタイミング信号と前記基準基地局
装置以外の各基地局装置により送信されたタイミング信
号との間の到達時間差を算出し、算出した到達時間差を
前記通信対象の基地局装置に送信する移動無線端末装置
を具備する構成を採る。
【0018】この構成によれば、移動無線端末は、位置
検出のためのタイミング信号の受信(具体的には、各基
地局により送信されたタイミング信号を受信信号から抽
出すること)、到達時間差の算出、および、算出した到
達時間の基地局への送信を、常時行うのではなく、基地
局から位置情報の算出を指示する信号を受信した場合に
のみ行う。これにより、移動無線端末の消費電力を低く
抑えることができるとともに、無線チャネル上のトラヒ
ックを低減することができる。また、移動無線端末から
位置情報(到達時間差)を受信する基地局および位置算
出局における処理負荷(例えば、到達時間差の送受信処
理における負荷や移動無線端末の位置算出における負荷
等)を低減することもできる。
【0019】本発明の移動体通信システムは、移動無線
端末装置が、位置情報の算出を指示する信号を受信した
際における移動状態に応じて、算出された到達時間差を
通信対象の基地局装置に送信する構成を採る。
【0020】この構成によれば、移動無線端末は、位置
検出のためのタイミング信号の受信、到達時間差の算
出、および、算出した到達時間の基地局への送信を、常
時行うのではなく、基地局から位置情報の算出を指示す
る信号を受信し、かつ、自端末が移動した場合にのみ行
うので、移動無線端末の消費電力をさらに低く抑えるこ
とができるとともに、無線チャネル上のトラヒックをさ
らに低減することができる。また、移動無線端末から位
置情報(到達時間差)を受信する基地局および位置算出
局における処理負荷をさらに低減することもできる。
【0021】本発明の移動体通信システムは、移動無線
端末装置が、基地局装置により送信された信号の受信レ
ベルの変化に基づいて移動状態を検出する構成を採る。
【0022】この構成によれば、位置情報の算出を指示
する信号を受信した移動無線端末のうち、基地局から送
信された信号の現受信レベルと前受信レベルとの差が所
定値以上である移動無線端末のみが、到達時間差を算出
して基地局に送信している。これにより、移動無線端末
の消費電力を低く抑えることができるとともに、無線チ
ャネル上のトラヒックを低減することができる。また、
移動無線端末から位置情報(到達時間差)を受信する基
地局および位置算出局における処理負荷を低減すること
もできる。
【0023】本発明の移動体通信システムは、移動無線
端末装置が、算出した到達時間差の変化に基づいて移動
状態を検出する構成を採る。
【0024】この構成によれば、位置情報の算出を指示
する信号を受信した移動無線端末のうち、現到達時間差
と前到達時間差との差が所定値以上である移動無線端末
のみが、到達時間差を基地局に送信している。これによ
り、移動無線端末の消費電力を低く抑えることができる
とともに、無線チャネル上のトラヒックを低減すること
ができる。また、移動無線端末から位置情報(到達時間
差)を受信する基地局および位置算出局における処理負
荷を低減することもできる。
【0025】本発明の移動体通信システムは、移動無線
端末装置が、この移動無線端末装置の移動状態に応じ
て、通信対象の基地局装置により位置情報の算出を指示
する信号が送信される構成を採る。
【0026】この構成によれば、基地局は、位置検出が
必要な移動無線端末のうち、実際に移動している移動無
線端末のみに対して、位置情報の算出を指示する信号を
送信する。これにより、位置情報の検出が要求されてい
る移動無線端末は、自端末が確実に移動している場合に
のみ、到達時間差を算出して基地局に送信する。よっ
て、移動無線端末の消費電力を低く抑えることができる
とともに、無線チャネル上のトラヒックを低減すること
ができる。したがって、移動無線端末の消費電力を低く
抑えることが可能となるので、この移動無線端末に使用
する電池(充電式の電池も含む)として容量の小さな小
型のものを選択することができる。これにより、移動無
線端末の小型化を実現することができる。
【0027】本発明の移動体通信システムは、通信対象
の基地局装置が、移動無線端末装置により送信された信
号の受信レベルに基づいて、前記移動無線端末装置の移
動状態を検出する構成を採る。
【0028】この構成によれば、基地局は、移動無線端
末により送信された信号の受信レベルを検出し、位置検
出が必要な移動無線端末のうち、前受信レベルと現受信
レベルとの差が所定値以上である移動無線端末のみに対
して、位置情報の算出を指示する信号を送信する。これ
により、位置情報の検出が要求されている移動無線端末
は、自端末が確実に移動している場合にのみ、到達時間
差を算出して基地局に送信する。よって、移動無線端末
の消費電力を低く抑えることができるとともに、無線チ
ャネル上のトラヒックを低減することができる。したが
って、移動無線端末の消費電力を低く抑えることが可能
となるので、この移動無線端末に使用する電池(充電式
の電池も含む)として容量の小さな小型のものを選択す
ることができる。
【0029】本発明の移動体通信システムは、通信対象
の基地局装置が、移動無線端末装置により送信された信
号の伝搬遅延に基づいて、前記移動体無線端末装置の移
動状態を検出する構成を採る。
【0030】この構成によれば、基地局は、移動無線端
末により送信された信号の伝搬遅延を検出し、位置検出
が必要な移動無線端末のうち、前伝搬遅延と現伝搬遅延
との差が所定値以上である移動無線端末のみに対して、
位置情報の算出を指示する信号を送信する。これによ
り、位置情報の検出が要求されている移動無線端末は、
自端末が確実に移動している場合にのみ、到達時間差を
算出して基地局に送信する。よって、移動無線端末の消
費電力を低く抑えることができるとともに、無線チャネ
ル上のトラヒックを低減することができる。したがっ
て、移動無線端末の消費電力を低く抑えることが可能と
なるので、この移動無線端末に使用する電池(充電式の
電池も含む)として容量の小さな小型のものを選択する
ことができる。
【0031】本発明の移動体通信システムは、移動無線
端末装置が、通信対象の基地局装置との間において、通
話状態の関係または待ち受け状態の関係を維持する構成
を採る。
【0032】この構成によれば、位置情報の算出を指示
された移動無線端末のみ(さらには、位置情報の算出を
指示された移動無線端末のうち実際に移動している移動
無線端末のみ)が、この移動無線端末の位置情報の算出
に必要な伝搬遅延時間差を、算出して基地局に送信する
ことにより、移動無線端末が通話状態にあるか待ち受け
状態にあるかに関係なく、移動無線端末の消費電力の低
減および小型化を図り、かつ、無線チャネル上のトラヒ
ックの低減を図ることができる。
【0033】本発明の移動体通信システムは、通信対象
の基地局装置を介して受信した到達時間差を用いて、移
動無線端末装置の位置を算出する位置算出局を具備する
構成を採る。
【0034】この構成によれば、移動無線端末は、位置
検出のためのタイミング信号の受信(具体的には、各基
地局により送信されたタイミング信号を受信信号から抽
出すること)、到達時間差の算出、および、算出した到
達時間の基地局への送信を、常時行うのではなく、基地
局から位置情報の算出を指示する信号を受信した場合に
のみ行う。これにより、移動無線端末から位置情報(到
達時間差)を受信する基地局および位置算出局における
処理負荷(例えば、到達時間差の送受信処理における負
荷や移動無線端末の位置算出における負荷等)を低減す
ることもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の骨子は、位置情報の算出
を指示された移動無線端末(すなわち位置情報の検出を
要求された移動無線端末)のみが、この移動無線端末の
位置情報の算出に必要な伝搬遅延時間差(到達時間差)
を、算出して基地局に送信することである。また、本発
明の骨子は、位置情報の算出を指示された移動無線端末
のうち、移動している移動無線端末のみが、伝搬遅延時
間差を算出して基地局に送信することである。
【0036】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。 (実施の形態1)本実施の形態では、待ち受け状態の移
動無線端末の位置を検出する場合について、図1を参照
して説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる
移動体通信システムの構成を示すブロック図である。
【0037】図1に示すように、本実施の形態にかかる
移動体通信システムは、移動無線端末5と、この移動無
線端末5の周辺に存在する基地局1〜4と、基地局1〜
4とそれぞれ有線回線21〜24を介して接続された位
置算出局6と、を具備する。なお、本実施の形態では、
説明の簡略化のために、移動無線端末5は基地局1と通
常の無線通信を行う(すなわち通信対象の基地局が基地
局1である)ものとする。
【0038】基地局1〜4は、それぞれタイミング信号
11〜14を送信する。これらのタイミング信号は、各
基地局の送信信号が移動無線端末5に到達するまでの時
間の差(すなわち到達時間差)を算出することを目的し
て、移動無線端末5により用いられる信号である。な
お、本実施の形態では、タイミング信号として、止まり
木チャネルを介して送信される信号(以下「止まり木チ
ャネル信号」という。)を用いた場合を例にとり説明を
行う。各基地局により送信される止まり木チャネル信号
は、基地局固有の止まり木チャネル用の拡散符号により
拡散されたものである。
【0039】なお、タイミング信号としては、移動無線
端末5が到達時間差を算出できるという条件を満たす限
り、止まり木チャネル信号以外のどのような信号を用い
ることも可能である。例えば、基地局により実際に送信
される時間を示す情報を含む信号が、この基地局により
タイミング信号として送信されれば、移動無線端末5
は、このタイミング信号を受信したときの時間と、この
タイミング信号に含まれた時間を示す情報とを用いて、
この基地局についての到達時間を算出することができ
る。これにより、移動無線端末5は、各基地局により送
信されたタイミング信号を用いて、到達時間差を算出す
ることができる。
【0040】また、基地局1〜4は、自局と通常の無線
通信を行っている移動無線端末に対して、位置情報用信
号(すなわち位置情報の算出を指示する情報を含む信
号)を送信する。これらの位置情報用信号は、移動無線
端末5に対して位置情報(具体的には、この移動無線端
末5の位置を算出するために必要な情報すなわちこの移
動無線端末5における到達時間差)の算出を指示するこ
とを目的として用いられる信号である。なお、本実施の
形態では、位置情報用信号として、ページングチャネル
を介して送信される信号(以下「ページングチャネル信
号」という。)を用いた場合を例にとり説明を行う。各
基地局により送信されるページングチャネル信号は、基
地局固有のページングチャネル用の拡散符号により拡散
されたものである。
【0041】ここでは、移動無線端末5は基地局1と通
常の無線通信を行っている(すなわち、移動無線端末5
にとって基地局1が通信対象の基地局である)ので、図
1には、基地局1のみが移動無線端末5に対してページ
ングチャネル信号15が送信される様子が示されてい
る。図1には示されていないが、基地局2〜4も、自局
と無線通信を行っている移動無線端末に対してページン
グチャネル信号を送信している。
【0042】図2は、本発明の実施の形態1にかかる移
動体通信システムにおける基地局の構成を示すブロック
図である。図2に示すように、基地局1〜4は、移動無
線端末5に対してタイミング信号(止まり木チャネル信
号)をアンテナ30を介して送信するタイミング信号送
信部31と、移動無線端末5より送信されアンテナ30
を介して受信された信号を用いて、移動無線端末5によ
り算出された到達時間差に関する情報等を抽出して送受
信部34に転送する信号転送部35と、移動無線端末5
に対してページングチャネル信号(位置情報用信号)を
送信するページングチャネル送信部36と、信号転送部
35により転送された信号、および、タイミング信号送
信部31により送信されるタイミング信号のタイミング
に関する情報を、有線回線37を通して位置算出局6へ
送信する送受信部34と、を具備する。
【0043】図3は、本発明の実施の形態1にかかる移
動体通信システムにおける移動無線端末の構成を示すブ
ロック図である。図3に示すように、移動無線端末5
は、アンテナ40により受信された信号(受信信号)か
らページングチャネル信号(位置情報用信号)を抽出す
るページングチャネル受信部44と、ページングチャネ
ル受信部44により抽出されたページングチャネル信号
の内容を解析し、解析結果に応じて移動無線端末5の各
部(タイミング信号受信部41、算出部42および比較
部46)を制御する解析部47と、アンテナ40により
受信された信号(受信信号)から基地局1〜4により常
時送信されるタイミング信号11〜14を抽出するタイ
ミング信号受信部41と、タイミング信号受信部41に
より抽出されたタイミング信号11〜14間における到
達時間差を算出する算出部42と、算出部42により算
出された到達時間差を蓄積する蓄積部45と、算出部4
2により算出された現在の到達時間差(現到達時間差)
と蓄積部45により蓄積された到達時間差(前到達時間
差)との差を算出し、算出した差と所定値とを比較する
比較部46と、比較部46における比較の結果に応じ
て、算出部42により算出された現到達時間差を基地局
1に対して送信する送信部43と、を具備する。
【0044】図4は、本発明の実施の形態1にかかる移
動体通信システムにおける位置算出局の構成を示すブロ
ック図である。図4に示すように、位置算出局6は、各
基地局1〜4と接続される有線回線37と、この有線回
線37を通して得られる信号(例えば音声等の情報信号
および後述する到達時間差に関する情報等)を受信する
受信部51と、基地局1〜4の位置に関する情報(以下
「位置情報」という。)を記憶している記憶部52と、
受信部51により受信された移動無線端末5における到
達時間差、記憶部52に記憶された基地局1〜4の位置
情報、および、基地局1〜4により送信されるタイミン
グ信号間の送信タイミングの差を用いて、移動無線端末
5の位置を算出する位置情報算出部53と、を具備す
る。
【0045】次に、本実施の形態にかかる移動体通信シ
ステムの動作について、図1〜図4に加えて、さらに図
5を参照して詳細に説明する。図5は、本発明の実施の
形態1にかかる移動体通信システムにおける基地局によ
り送信されるページングチャネルのフレームフォーマッ
トの一例を示す模式図である。
【0046】ページングチャネルとは、待ち受け状態の
移動無線端末が、間欠的に基地局から情報を受信(間欠
受信)するために用いられるチャネルである。このペー
ジングチャネルの詳細は以下の通りである。
【0047】基地局1から間欠受信する各移動無線端末
は、自端末が属する群として、予め用意された複数の群
のいずれかが割り当てられる。すなわち、基地局1から
間欠受信する各移動無線端末は群分けされる。基地局1
は、各単位フレームを所定数のタイムスロットに分割
し、各タイムスロットに対して、情報の送信先となる群
を割り当てる。さらに、基地局1は、所定の群について
の情報を、上記所定の群が割り当てられたタイムスロッ
トを用いて送信する。基地局1から間欠的に受信する各
移動無線端末は、自端末が属する群に対応するタイムス
ロットのみを受信する。
【0048】具体的には、図5を参照するに、各単位フ
レーム(例えば第1フレーム〜第3フレーム)は所定数
(例えば5)のタイムスロットに分割されている。各タ
イムスロットに対して、情報の送信先となる群(例えば
第1群および第2群)が割り当てられる。例えば、タイ
ムスロット61−1、62−2、63−3に対しては、
第1群が割り当てられ、タイムスロット62−1、63
−2に対しては、第2群が割り当てられる。
【0049】各群(に属する移動無線端末)についての
情報は、制御部とデータ部1〜データ部4とを含むもの
となっている。第1群についての情報における制御部
は、第1群が割り当てられたタイムスロットのうちタイ
ムスロット61−1において送信され、第1群について
の情報におけるデータ部1は、第1群が割り当てられた
タイムスロットのうちタイムスロット62−2において
送信され、第1群についての情報におけるデータ部2
は、第1群が割り当てられたタイムススロットのうちタ
イムスロット63−3において送信される。
【0050】各群についての情報の詳細は以下の通りで
ある。すなわち、各群についての情報は、制御部と複数
のデータ部とを含んでいる。制御部には、データ部1〜
4に有効なデータが入っているかを示すデータ(00:
有効なデータなし、01:着信指示、10:位置情報算
出指示、11:位置情報算出停止指示)が設定される。
データ部1〜4には、制御部が示す制御の対象となる端
末の番号を示す情報が含まれている。
【0051】「00(有効なデータなし)」を示す制御
部を受信した移動無線端末は、自端末が属する群につい
てのデータ部1〜4を受信しない。この移動無線端末
は、自端末が属する群についての次の制御部が送信され
る所定フレームにおけるタイムスロットまでの間、受信
動作を停止させる。
【0052】「01(着信指示)」を示す制御部を受信
した移動無線端末は、まず、次フレーム以降に送られて
くる自端末が属する群についてのデータ部1〜4を受信
する。さらに、この移動無線端末は、受信したデータ部
1〜4に自端末を示す情報が含まれている場合には、着
信動作に移行した後、通話(通常の通信)を開始する。
【0053】「10(位置情報算出指示)」を示す制御
部を受信した移動無線端末は、「01(着信指示)」を
示す制御部を受信した場合と同様に、まず、次フレーム
以降に送られてくる自端末が属する群についてのデータ
部1〜4を受信する。さらに、この移動無線端末は、受
信したデータ部1〜4に自端末を示す情報が含まれてい
る場合には、到達時間差の算出を行う。この到達時間差
の算出の詳細については後述する。なお、この「10
(位置情報算出指示)」を示す制御部は、例えば、位置
情報が必要となった移動無線端末(例えば徘徊老人等が
所有している移動無線端末)に対して、一定時間間隔毎
に送信されるようにしてもよいし、所定回数だけ送信さ
れるようにしてもよい。
【0054】「11(位置情報算出停止指示)」を示す
制御部を受信した移動無線端末は、「01(着信指
示)」を示す制御部を受信した場合と同様に、まず、次
フレーム以降に送られてくる自端末が属する群について
のデータ部1〜4を受信する。さらに、この移動無線端
末は、受信したデータ部1〜4に自端末を示す情報が含
まれている場合には、到達時間差の算出を中止する。以
上がページングチャネルの詳細である。
【0055】まず、移動無線端末5における動作につい
て説明する。図3を参照するに、アンテナ40では、主
に、基地局1〜4のそれぞれにより送信されたタイミン
グ信号11〜14、および、基地局1により送信された
ページングチャネル信号が同一時間に符号多重された信
号が受信される。
【0056】アンテナ40により受信された信号(受信
信号)は、ページングチャネル受信部44およびタイミ
ング信号受信部41に送られる。ページングチャネル受
信部44では、アンテナ40からの受信信号に対して、
基地局1に割り当てられたページングチャネル用の拡散
符号を用いた逆拡散処理がなされることにより、ページ
ングチャネル信号が抽出される。抽出されたページング
チャネル信号は、解析部47に送られる。なお、このペ
ージングチャネル信号受信部44の動作は、自端末が属
する群についての制御部(図5参照)が基地局1により
送信されている際になされる。
【0057】加えて、上記のようなページングチャネル
信号受信部44の動作は、自端末が属する群についての
データ部1〜4(図5参照)が基地局1により送信され
ている際になされる。ただし、この際には、上記制御部
の内容を解析した解析部47の制御を受けて、ページン
グチャネル信号受信部44の動作がなされる。
【0058】解析部47では、ページングチャネル受信
部44により抽出されたページングチャネル信号の内容
(具体的には、自端末が属する群についての制御部)が
解析される。この解析の結果に応じて、まず、解析部4
7により、ページングチャネル受信部44が制御され
る。すなわち、抽出されたページングチャネル信号にお
ける制御部が「01」「10」「11」のいずれかであ
る場合には、自端末が属する群についてのデータ部1〜
4が基地局1により送信されるので、データ部1〜4が
受信されるタイミングでページングチャネルの抽出を行
うように、解析部47によりページングチャネル受信部
44が制御される。これにより、解析部47には、ペー
ジングチャネル受信部44により抽出されたページング
チャネル信号の内容(具体的には、自端末が属する群に
ついてのデータ部1〜4)が入力される。
【0059】さらに、解析部47により、解析部とデー
タ部1〜4の解析の結果に応じて、タイミング信号受信
部41、算出部42および比較部46が制御される。す
なわち、抽出されたページングチャネル信号における制
御部が「10(位置情報算出指示)」を示し、かつ、抽
出されたページングチャネル信号におけるデータ部1〜
4のいずれかに自端末を示す情報が含まれている場合に
のみ、解析部47により、タイミング信号受信部41、
算出部42および比較部46が起動される。上述したよ
うに、基地局1は位置情報が必要となった移動無線端末
に対して、一定時間間隔毎に、または、所定回数だけ、
「10(位置情報算出指示)」を示す制御部を送信す
る。よって、自端末が基地局1から位置情報算出指示を
受信し、かつ、データ部1〜4のいずれかに自端末を示
す情報が含まれている毎に、解析部47により、上記各
部が起動される。
【0060】抽出されたページングチャネル信号におけ
る制御部が「00(有効なデータなし)」または「01
(着信指示)」である場合には、解析部47により上記
各部は起動されない。抽出されたページングチャネル信
号における制御部が「11(位置情報算出停止指示)」
であり、かつ、抽出されたページングチャネル信号にお
けるデータ部1〜4のいずれかに自端末を示す情報が含
まれている場合(この場合、以前に、制御部が「10」
であり、かつ、データ部1〜4のいずれかに自端末を示
す情報が含まれていたことにより上記各部が起動されて
いることはいうまでもない)には、解析部47により上
記各部の起動が中止される。
【0061】なお、抽出されたページングチャネル信号
における制御部が「01(着信指示)」であり、かつ、
抽出されたページングチャネル信号におけるデータ部1
〜4のいずれかに自端末を示す情報が含まれている場合
にも、解析部47により上記各部の起動がなされるよう
にしてもよい。ただし、この場合には、上記各部による
処理が頻繁になされることに起因して、消費電力が大き
くなる可能性がある。よって、抽出されたページングチ
ャネル信号における制御部が「10」であり、かつ、抽
出されたページングチャネル信号におけるデータ部1〜
4のいずれかに自端末を示す情報が含まれている場合に
のみ、解析部47により上記各部が起動されるようにす
ることが好ましい。
【0062】解析部47により上記各部が起動される
と、以下のような処理がなされる。すなわち、タイミン
グ信号受信部41では、アンテナ40からの受信信号に
対して、基地局1〜4のそれぞれに固有の止まり木チャ
ネル用の拡散符号を用いた逆拡散処理がなされることに
より、基地局1〜4により送信されたタイミング信号1
1〜14が抽出される。抽出された各タイミング信号
は、算出部42に送られる。
【0063】算出部42では、タイミング信号受信部4
1により抽出された各タイミング信号を用いて、各タイ
ミング信号間の到達時間差が算出される。すなわち、全
基地局(基地局1〜4)における基準基地局により送信
されたタイミング信号と、基準基地局以外の各基地局に
より送信されたタイミング信号との間の到達時間差が算
出される。具体的には、基地局1により送信されたタイ
ミング信号11を基準とする(すなわち基地局1を基準
基地局とする)と、このタイミング信号11とタイミン
グ信号12〜14との間の到達時間差(tp12、tp
13、tp14)が算出される。なお、基準基地局とし
ては、基地局1〜基地局4のいずれが選択されてもよ
い。算出された到達時間差は、比較部46および蓄積部
45に送られる。
【0064】蓄積部45では、算出部42により算出さ
れた到達時間差が、現時点の到達時間差(現到達時間
差)として蓄積される。比較部46では、現時点で算出
部42により算出された到達時間差(現到達時間差)
と、以前に算出部42により算出されて蓄積部45に蓄
積された到達時間差(前到達時間差)との差が算出され
る。さらに、算出された差と所定値との比較がなされ
る。
【0065】算出された差が所定値以上である場合に
は、比較部46により、移動無線端末5が以前の位置よ
り移動したと判断され、現時点で算出された到達時間差
が送信部43に転送される。逆に、算出された差が所定
値未満である場合には、比較部46により、移動無線端
末5が以前の位置に存在していると判断され、到達時間
差は送信部43に転送されない。
【0066】なお、上記所定値は、基地局1により設定
され、例えばアクセスチャネル等のチャネルを介して、
移動無線端末5により受信されるものである。さらに、
上記所定値は、位置検出の必要精度に応じた値となるよ
うに、基地局1により設定される。当然ながら、基地局
1と無線通信を行う移動無線端末は複数台存在するの
で、上記所定値は、各移動無線端末に対して基地局1に
より設定される。
【0067】なお、本実施の形態では、移動無線端末
は、基地局から位置情報算出指示が出され、かつ、自端
末が移動していない(すなわち、到達時間差が所定値以
上となった)ときにのみ、基地局に対して到達時間差を
示す情報を送信する場合について説明した。しかし、本
発明は、これに限定されず、移動無線端末が、自端末の
移動とは無関係に、基地局から位置情報算出指示が出さ
れたときに、基地局に対して到達時間差を示す情報を送
信する場合にも、適用することが可能なものである。こ
の場合には、基地局は、位置検出が必要な移動無線端末
のみから確実に、この移動無線端末における到達時間差
を受信できるので、この移動無線端末の現在位置を確実
に検出することができる。
【0068】このように、位置検出の必要精度に応じて
各移動無線端末についての所定値を設定することによ
り、検出精度が低くても構わない移動無線端末による位
置情報(到達時間差)の送信頻度を低く抑えることがで
きるので、この移動無線端末の電力消費を低く抑えるこ
とが可能となる。なお、上記所定値の設定は基地局1の
みにより行われるのではなく、基地局2〜4でも同様に
行われる。
【0069】比較部46から転送されてきた到達時間差
は、送信部43によりアンテナ40を通して基地局1に
送信される。ここで、自端末は待ち受け状態にあるの
で、到達時間差は、待ち受け状態時に用いられるチャネ
ル(本実施の形態ではアクセスチャネル)に重畳されて
基地局1に送信される。すなわち、基地局1から移動無
線端末5に対して、到達時間差を示す情報が含まれた信
号がアクセスチャネルを介して、送信される。以後、ア
クセスチャネルを介して送信される信号を「アクセスチ
ャネル信号」と称する。
【0070】次に、基地局1における動作について説明
する。まず、送信処理に着目すると、ページングチャネ
ル送信部36では、図5に示したようなフレームフォー
マットに従って各群についての情報(例えば制御部およ
びデータ部1〜4)を含む信号が生成され、この信号が
基地局1に固有のページングチャネル用の拡散符号によ
り逆拡散されて、ページングチャネル信号が生成され
る。タイミング信号送信部31では、自局により送信さ
れるタイミング信号の送信タイミングを示す情報(すな
わちタイミング信号が実際に送信される時間を示す情
報)等を含む信号が生成され、この信号が基地局1に固
有の止まり木チャネル用の拡散符号により拡散されて、
タイミング信号(止まり木チャネル信号)が生成され
る。
【0071】生成されたページングチャネル信号とタイ
ミング信号は、同一時間に多重されてアンテナ30を介
して送信される。このように送信された信号は、上述し
た移動無線端末5に受信される。
【0072】一方、受信処理に着目すると、上述した移
動無線端末5により送信されたアクセスチャネル信号
は、アンテナ30を介して受信されて信号転送部35に
送られる。信号転送部35では、アンテナ30により受
信された信号(受信信号)から、移動無線端末5により
算出された到達時間差に関する情報が抽出される。
【0073】ここで、受信信号から移動無線端末5によ
り算出された到達時間差に関する情報が抽出されるの
は、以下のすべての条件が満たされている場合のみであ
ることはいうまでもない。すなわち、まず第1の条件
は、基地局1から移動無線端末5に対して、ページング
チャネルを介して位置情報算出指示が出されており、か
つ、基地局1からこの移動無線端末5に対して、ページ
ングチャネルを介して位置情報算出停止指示が出されて
いないことである。第2の条件は、この移動無線端末5
が移動している(すなわち、図3の比較部46におい
て、前到達時間差と現到達時間差との差が所定値以上で
あることが認識される)ことである。
【0074】抽出された到達時間差に関する情報は、送
信部34により、自局により送信されるタイミング信号
の送信タイミングに関する情報と併せて、有線回線37
を通して位置算出局6に対して送信される。
【0075】なお、基地局の動作について基地局1を例
にとり説明したが、基地局2〜4は、基地局1と同様の
構成を有しており、自局と無線通信を行う移動無線端末
との間で上述したものと同様の送信処理および受信処理
を行う。
【0076】次に、位置算出局の動作について説明す
る。受信部51には、有線回線37を介して基地局1〜
4のタイミング信号の送信タイミングに関する情報が送
られる。さらに、受信部51には、有線回線37を介し
て基地局1から移動無線端末5に算出された到達時間差
に関する情報が送られる。これらの情報は、受信部51
から位置情報算出部53に送られる。
【0077】記憶部52には、基地局1〜4の位置情報
が記憶されている。具体的には、記憶部52には、基地
局1〜4の位置が3次元軸上で表現された情報が記憶さ
れている。本実施の形態では、基地局1〜4の位置情報
を、それぞれ、(X1,Y1,Z1)、(X2,Y2,
Z2)、(X3,Y3,Z3)、(X4,Y4,Z4)
とする。記憶部52に記憶された基地局1〜4の位置情
報は、位置情報算出部53に送られる。
【0078】位置情報算出部53では、基地局1〜4の
位置情報、基地局1〜4により送信されるタイミング信
号の送信タイミング、および、移動無線端末5により算
出された到達時間差を用いて、移動無線端末5の位置が
算出される。移動無線端末の算出は、例えば、本発明者
により特開平11−252632号公報に開示された方
法により実現できる。この方法の概略は以下の通りであ
る。
【0079】すなわち、まず、基地局1〜4により送信
されるタイミング信号の送信タイミングを用いて、基準
基地局のタイミング信号と、基準基地局以外の各基地局
のタイミング信号との間の送信タイミングの差が算出さ
れる。なお、基準基地局としては、全基地局のいずれの
基地局でもよい。本実施の形態では、基地局1が基準基
地局となっているので、基地局1のタイミング信号と基
地局2〜4のタイミング信号との間の送信タイミングの
差(すなわち、td12、td13、td14)が算出
される。さらに、基地局1〜4の位置情報と、基地局1
のタイミング信号と基地局2〜4のタイミング信号との
間の送信タイミングの差と、移動無線端末5における到
達時間差と、を用いた連立方程式が解かれることによ
り、移動無線端末5の3次元軸上の位置(X,Y,Z)
が算出される。なお、具体的な位置の算出方法は上記公
報に開示の通りである。ここに、上記公報に開示された
移動無線端末の位置の算出方法を含めておく。
【0080】上記構成を有する移動体通信システムにお
いては、基地局は、位置検出が必要となった移動無線端
末のみに対して、ページングチャネルを介して位置情報
(到達時間差)の算出を指示する信号(すなわち「10
(位置情報算出指示」)を送信し、この移動無線端末の
位置情報が不要となった場合には、この移動無線端末に
対して、ページングチャネルを介して位置情報(到達時
間差)の算出の停止を指示する信号(すなわち「11
(位置情報算出停止指示)」を送信することができる。
これにより、待ち受け状態にある全移動無線端末のうち
位置検出が必要な移動無線端末のみに、到達時間差を算
出させることができる。よって、位置検出が不要な移動
無線端末に対しては到達時間差を算出させないので、移
動無線端末の消費電力を低く抑えることができる。
【0081】このように、本実施の形態にかかる移動体
通信システムによれば、移動無線端末は、位置検出のた
めのタイミング信号の受信(具体的には、各基地局によ
り送信されたタイミング信号を受信信号から抽出するこ
と)、到達時間差の算出、および、算出した到達時間の
基地局への送信を、常時行うのではなく、基地局から位
置情報の算出を指示する信号を受信した場合にのみ行
う。これにより、移動無線端末の消費電力を低く抑える
ことができるとともに、アクセスチャネル上のトラヒッ
クを低減することができる。また、移動無線端末から位
置情報(到達時間差)を受信する基地局および位置算出
局における処理負荷(例えば、到達時間差の送受信処理
における負荷や移動無線端末の位置算出における負荷
等)を低減することもできる。
【0082】さらに、本実施の形態にかかる移動体通信
システムによれば、移動無線端末は、位置検出のための
タイミング信号の受信、到達時間差の算出、および、算
出した到達時間の基地局への送信を、常時行うのではな
く、基地局から位置情報の算出を指示する信号を受信
し、かつ、自端末が移動した場合にのみ行うので、移動
無線端末の消費電力をさらに低く抑えることができると
ともに、アクセスチャネル上のトラヒックをさらに低減
することができる。また、移動無線端末から位置情報
(到達時間差)を受信する基地局および位置算出局にお
ける処理負荷をさらに低減することもできる。
【0083】また、本実施の形態にかかる移動体通信シ
ステムによれば、移動無線端末の消費電力を低く抑える
ことが可能となるので、この移動無線端末に使用する電
池(充電式の電池も含む)として容量の小さな小型のも
のを選択することができる。これにより、移動無線端末
の小型化を実現することができる。
【0084】また、本実施の形態では、移動無線端末に
対して位置情報(到達時間差)の算出を指示する信号を
送信するためのチャネルとして、以下のような利点を生
かすために、ページングチャネルを用いた場合について
説明した。 (1)PDCおよびW−CDMAにおいては、待ち受け
状態の移動無線端末が間欠的に受信するのに用いるチャ
ネルが、ページングチャネルであること。(2)ページ
ングチャネルには群分けの概念が含まれており、このペ
ージングチャネルを用いて移動無線端末が間欠受信を行
うことにより、移動無線端末の消費電力を低減すること
ができること。(3)ページングチャネルには、移動無
線端末に着信動作をさせるために、着信すべき端末の番
号を送信するフィールドが存在している。よって、この
フィールドに、位置情報の算出を指示する信号を含める
ことができる。
【0085】しかし、本発明は、位置情報の算出を指示
する信号を送信するチャネルとして、ページングチャネ
ル以外のチャネルを用いた場合にも適用可能である。具
体的には、位置情報の算出を指示する信号を送信するチ
ャネルとしては、以下の条件を満足するいかなるチャネ
ルを用いることが可能である。すなわち、(1)基地局
と間欠受信を行うすべての移動無線端末が、位置情報の
算出を指示する信号を共通に受信できるチャネル(共通
チャネル)であること。(2)位置情報の算出の開始お
よび停止を指示する信号を送信できるチャネルであるこ
と。(3)位置情報の算出の開始および停止の対象とな
る移動無線端末を示す信号を送信できるチャネルである
こと。
【0086】ここで、ページングチャネルは、上記
(1)〜(3)を満足し、かつ、間欠受信している移動
無線端末に対して、着信動作を指示することができるチ
ャネルである。したがって、ページングチャネルを採用
した場合、移動無線端末は、ページングチャネルを介し
て間欠受信を行うことのみにより、待ち受け状態から着
信動作に移行することができるとともに、位置情報の算
出の開始または停止を行うことができる。これにより、
位置情報の算出の開始または停止を示す信号を受信する
こと、および、待ち受け状態から着信動作に移行する旨
の信号を受信することを、1つのチャネルを受信するこ
とにより実現できる。よって、必要となる無線チャネル
の数を減らすこと、移動無線端末の受信部の構成を簡略
化すること、および、移動無線端末の消費電力を抑える
ことができる。
【0087】以上のように、本実施の形態にかかる移動
体通信システムによれば、移動無線端末の消費電力の低
減および小型化を図り、かつ、無線チャネル上のトラヒ
ックの低減を図ることができる。
【0088】(実施の形態2)本実施の形態では、実施
の形態1において、位置情報の算出を指示する信号を受
信した移動無線端末のうち、基地局から送信された信号
の現受信レベルと前受信レベルとの差が所定値以上であ
る移動無線端末のみが、到達時間差を算出して基地局に
送信する場合について、図6を参照して説明する。図6
は、本発明の実施の形態2にかかる移動体通信システム
における移動無線端末の構成を示すブロック図である。
なお、図6における実施の形態1(図3)と同様の構成
については、図3におけるものと同一の符号を付して、
詳しい説明を省略する。
【0089】図6において、解析部70は、解析結果に
応じて各部を制御するのではなく、解析結果を後述する
比較部73に送る点を除いて、実施の形態1における解
析部47と同様の構成を有する。受信レベル検出部71
は、ページングチャネル信号受信部44により抽出され
たページング信号の受信レベルを所定時間間隔毎に検出
し、検出結果を記憶部72および比較部73に送る。記
憶部72は、受信レベル検出部71により検出されたペ
ージング信号の受信レベルを記憶し、記憶結果を比較部
73に送る。
【0090】比較部73は、解析部70の解析結果に応
じて、以下のような動作を行う。すなわち、比較部73
は、現時点でのページングチャネルの受信レベル(現受
信レベル)と以前に検出されたページングチャネルの受
信レベル(前受信レベル)との差を算出し、算出された
差と所定値とを比較する。さらに、比較部73は、算出
された差が所定値以上である場合にのみ、タイミング信
号受信部41および算出部74を起動させる。算出部7
4は、算出した到達時間差を送信部43に送る点を除い
て、実施の形態1における算出部42と同様の構成を有
する。
【0091】次いで、上記構成を有する移動無線端末の
動作について、実施の形態1と相違する点のみに着目し
て説明する。ページングチャネル受信部44により抽出
されたページングチャネル信号は、解析部70および受
信レベル検出部71に送られる。受信レベル検出部71
では、抽出されたページングチャネル信号の受信レベル
が所定時間間隔毎に検出される。検出されたページング
チャネル信号の受信レベルは、記憶部72に記憶され
る。解析部70では、実施の形態1における解析部47
と同様に、ページングチャネル信号の内容(制御部また
は制御部およびデータ部1〜4)が解析される。解析結
果は比較部73に送られる。なお、ページングチャネル
受信部44におけるページングチャネル信号の抽出(制
御部が「01」「10」「11」である場合のデータ部
1〜4の抽出)は、実施の形態1と同様に、解析部70
により制御されることはいうまでもない。
【0092】比較部73では、ページングチャネル信号
における制御部が「10(位置情報算出指示)」であ
り、かつ、ページングチャネル信号におけるデータ部1
〜4のいずれかに自端末を示す情報が含まれている場合
には、まず、受信レベル検出部71により検出されたペ
ージングチャネル信号の現受信レベルと、記憶部72に
記憶されたページングチャネル信号の前受信レベルと、
の差が算出される。さらに、算出された差と所定値との
比較がなされる。なお、上記所定値は、実施の形態1に
おける比較部46により用いられる所定値と同様な方法
により、設定することが可能なものである。
【0093】算出された差が所定値未満である場合に
は、自端末が移動していないことが認識されて、比較部
73によりタイミング信号受信部41および算出部74
の起動はなされない。逆に、算出された差が所定値以上
である場合には、自端末が移動していることが認識され
て、比較部73によりタイミング信号受信部41および
算出部74が起動される。
【0094】タイミング信号受信部41および算出部7
4における処理については、実施の形態1におけるもの
と同様であるので、詳しい説明を省略する。ただし、算
出部74により算出された到達時間差は、直接送信部4
3によりアンテナ40を介して送信される。
【0095】なお、本実施の形態では、移動無線端末の
移動状態を示す指標として、ページングチャネルの受信
レベルの変化を用いた場合について説明したが、基地局
により送信されたいかなる信号の受信レベルの変化に基
づいて、移動無線端末の移動状態を認識してもよい。具
体的には、基地局から送信される信号のうち、送信レベ
ルが常時一定である信号を用いることが好ましい。ただ
し、送信レベルが移動無線端末に通知されるのであれ
ば、移動無線端末は、相対的な受信レベルの変化を認識
することができるので、基地局から送信される信号のう
ち送信レベルが一定でない信号を用いることも可能であ
る。
【0096】さらに、本実施の形態では、移動無線端末
は、通信対象の基地局(図1における基地局1)により
送信された信号の受信レベルの変化に基づいて、自端末
の移動状態を検出する場合について説明したが、上記の
ような方法を採用するのであれば、通信対象の基地局以
外の基地局(図1における基地局2〜4)により送信さ
れた信号の受信レベルに基づいて、自端末の移動状態を
検出することも可能である。
【0097】このように、本実施の形態にかかる移動体
通信システムよれば、位置情報の算出を指示する信号を
受信した移動無線端末のうち、基地局から送信された信
号の現受信レベルと前受信レベルとの差が所定値以上で
ある移動無線端末のみが、到達時間差を算出して基地局
に送信している。これにより、移動無線端末の消費電力
を低く抑えることができるとともに、アクセスチャネル
上のトラヒックを低減することができる。また、移動無
線端末から位置情報(到達時間差)を受信する基地局お
よび位置算出局における処理負荷を低減することもでき
る。さらに、実施の形態1に比べて、受信レベルを検出
するための構成が必要となるものの、到達時間差を算出
する頻度を下げることができるので、移動無線端末の消
費電力を低く抑えることができる。
【0098】(実施の形態3)本実施の形態では、通話
状態の移動無線端末の位置を検出する場合について説明
する。通話状態の移動無線端末においては、通話のため
に様々な処理がなされるので、一般に消費電力が大きく
なる。このような通話状態の移動無線端末において、基
地局から位置情報の算出を指示する信号が受信される
と、通話のための処理に加えて、到達時間差を算出する
ための処理がなされることになるので、消費電力がさら
に大きくなる。
【0099】具体的には、基地局から位置情報の算出を
指示する信号が受信されると、実施の形態1の移動無線
端末においては、自端末の移動状態を検出するために一
定時間間隔毎に、到達時間差の算出がなされる。この到
達時間差の算出により移動無線端末の消費電力が大きく
なる。しかし、算出された到達時間差のうち実際に基地
局に送信されるのは、前到達時間差との差が所定値以上
である場合にだけである。すなわち、移動無線端末の移
動状態を検出するだけのために、消費電力を増大させる
到達時間差の算出がなされている。
【0100】そこで、本実施の形態では、移動無線端末
の移動状況は、移動無線端末から送信される信号につい
ての到達時間差または受信レベルを用いて、基地局によ
り検出できることに着目する。すなわち、本実施の形態
では、基地局が、移動無線端末により送信された信号の
到達時間(伝搬遅延)または受信レベルを検出し、位置
検出が必要な移動無線端末のうち、現到達時間と前到達
時間との差が所定値を上回る移動無線端末のみに対し
て、または、現受信レベルと前受信レベルとの差が所定
値を上回る移動無線端末のみに対して、位置情報の算出
を指示する信号を送信する。
【0101】具体的には、基地局は、情報信号(音声や
データ)の通信に用いられるトラヒックチャネルを介し
て受信した信号(以下「トラヒックチャネル信号」とい
う。)の到達時間(または受信レベル)を、各移動無線
端末について所定時間間隔毎に検出して記憶する。
【0102】基地局は、位置情報の検出が必要となった
移動無線端末が発生した場合には、まず、この移動無線
端末についての現到達時間(現受信レベル)と前到達時
間(前受信レベル)との差と、所定値と、の比較を行
う。上記差が所定値以上である場合には、この移動無線
端末は移動していると判断できるので、基地局は、この
移動無線端末に対して、制御チャネル等を介して位置情
報の算出を指示する信号を送信する。逆に、上記差が所
定値未満である場合には、この移動無線端末は移動して
いないと判断できるので、基地局は、この移動無線端末
に対して位置情報の算出を指示する信号を送信しない。
【0103】一方、移動無線端末は、制御チャネルを介
して受信した信号(以下「制御チャネル信号」とい
う。)に位置情報の算出を指示する信号が含まれている
場合にのみ、各基地局により送信されたタイミング信号
を用いて到達時間差を算出する。なお、到達時間差の算
出については、上記実施の形態と同様であるので、詳し
い説明を省略する。さらに、この移動無線端末は、算出
された到達時間差に関する信号を挿入させたトラヒック
チャネル信号を基地局に送信する。
【0104】基地局は、トラヒックチャネル信号から到
達時間差に関する情報を抽出し、抽出した到達時間差に
関する情報を位置算出局に送信する。以後の位置算出局
によりなされる動作については、上記実施の形態におけ
るものと同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0105】このように、本実施の形態にかかる移動体
通信システムによれば、移動無線端末が通話状態にある
場合において、基地局が、移動無線端末により送信され
た信号の到達時間(伝搬遅延)または受信レベルを検出
し、位置検出が必要な移動無線端末のうち、現到達時間
と前到達時間との差が所定値を上回る移動無線端末のみ
に対して、または、現受信レベルと前受信レベルとの差
が所定値を上回る移動無線端末のみに対して、位置情報
の算出を指示する信号を送信する。これにより、位置情
報の検出が要求されている移動無線端末は、自端末が確
実に移動している場合にのみ、到達時間差を算出して基
地局に送信する。よって、移動無線端末の消費電力を低
く抑えることができるとともに、トラヒックチャネル上
のトラヒックを低減することができる。したがって、移
動無線端末の消費電力を低く抑えることが可能となるの
で、この移動無線端末に使用する電池(充電式の電池も
含む)として容量の小さな小型のものを選択することが
できる。これにより、移動無線端末の小型化を実現する
ことができる。
【0106】なお、本実施の形態では、通話状態時の移
動無線端末の消費電力をできるだけ抑えるという意図に
より、通話状態の移動無線端末の移動状態を基地局が検
出し、位置情報の検出を要求された移動無線端末のうち
実際に移動している移動無線端末のみに対して、位置情
報の算出を指示する信号を送信する場合について説明し
た。しかし、位置情報の検出を要求された移動無線端末
すべてに、基地局が位置情報の算出を指示する信号を送
信するようにしてもよい。このとき、位置情報の算出を
指示する信号を受信した移動無線端末は、自端末の移動
状態に関係なく、到達時間差を算出して基地局に送信し
てもよい。さらに、このとき、位置情報の算出を指示す
る信号を受信した移動無線端末は、実施の形態1(実施
の形態2)と同様に、到達時間差(受信信号のレベル)
の変化を用いて自端末が移動している場合にのみ、到達
時間差を算出して基地局に送信してもよい。この場合で
も、従来方式に比べて、移動無線端末の消費電力を抑え
られる。
【0107】本実施の形態では、移動無線端末の移動状
態を基地局が検出し、位置情報の検出を要求された移動
無線端末(さらには実際に移動している移動無線端末)
のみに対して、位置情報の算出を指示する信号を送信す
ることを、通話状態の移動無線端末との通信に限定して
説明したが、実施の形態1および実施の形態2で説明し
た待ち受け状態の移動無線端末との通信に適用すること
も可能である。これにより、実施の形態1および実施の
形態2に比べて、待ち受け状態の移動無線端末の消費電
力をさらに低減することができる。
【0108】上記実施の形態1〜3では、移動無線端末
の位置を算出するために、位置算出局を設ける場合につ
いて説明したが、移動無線端末の位置をいずれかの基地
局が行うことも可能である。この場合には、移動無線端
末の位置を算出する基地局(図1では例えば基地局1)
は、複数の基地局(図1では例えば基地局1〜4)の位
置情報、基地局1により送信されるタイミング信号のタ
イミングと基地局2〜4により送信されるタイミング信
号との差を認識する必要がある。上記差については、基
地局1は、例えば、受信した基地局2〜4のタイミング
信号を用いて、算出することができる。このように、移
動無線端末の位置を算出する装置としては、基地局およ
び位置算出局のいずれを用いることも可能である。本明
細書は、平成11年11月2日出願の特願平11−31
2153号に基づくものである。この内容をここに含め
ておく。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
位置情報の算出を指示された移動無線端末のみが、この
移動無線端末の位置情報の算出に必要な伝搬遅延時間差
を、算出して基地局に送信することにより、移動無線端
末の消費電力の低減および小型化を図り、かつ、無線チ
ャネル上のトラヒックの低減を図る移動体通信システム
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる移動体通信シス
テムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1にかかる移動体通信シス
テムにおける基地局の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1にかかる移動体通信シス
テムにおける移動無線端末の構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態1にかかる移動体通信シス
テムにおける位置算出局の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態1にかかる移動体通信シス
テムにおける基地局により送信されるページングチャネ
ルのフレームフォーマットの一例を示す模式図
【図6】本発明の実施の形態2にかかる移動体通信シス
テムにおける移動無線端末の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1〜4 基地局 5 移動無線端末 6 位置算出局 41 タイミング信号受信部 42,74 算出部 43 送信部 44 ページングチャネル受信部 45 蓄積部 46,73 比較部 47,70 解析部 71 受信レベル検出部 72 記憶部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信対象の基地局装置により送信され
    た、位置情報の算出を指示する信号を受信することによ
    り、前記基地局装置を含む複数の基地局装置における基
    準基地局装置により送信されたタイミング信号と前記基
    準基地局装置以外の各基地局装置により送信されたタイ
    ミング信号との間の到達時間差を算出し、算出した到達
    時間差を前記通信対象の基地局装置に送信する移動無線
    端末装置を具備することを特徴とする移動体通信システ
    ム。
  2. 【請求項2】 移動無線端末装置は、位置情報の算出を
    指示する信号を受信した際における移動状態に応じて、
    算出された到達時間差を通信対象の基地局装置に送信す
    ることを特徴とする請求項1に記載の移動体通信システ
    ム。
  3. 【請求項3】 移動無線端末装置は、基地局装置により
    送信された信号の受信レベルの変化に基づいて移動状態
    を検出することを特徴とする請求項2に記載の移動体通
    信システム。
  4. 【請求項4】 移動無線端末装置は、算出した到達時間
    差の変化に基づいて移動状態を検出することを特徴とす
    る請求項2に記載の移動体通信システム。
  5. 【請求項5】 移動無線端末装置は、この移動無線端末
    装置の移動状態に応じて、通信対象の基地局装置により
    位置情報の算出を指示する信号が送信されることを特徴
    とする請求項1に記載の移動体通信システム。
  6. 【請求項6】 通信対象の基地局装置は、移動無線端末
    装置により送信された信号の受信レベルに基づいて、前
    記移動無線端末装置の移動状態を検出することを特徴と
    する請求項5に記載の移動体通信システム。
  7. 【請求項7】 通信対象の基地局装置は、移動無線端末
    装置により送信された信号の伝搬遅延に基づいて、前記
    移動体無線端末装置の移動状態を検出することを特徴と
    する請求項5に記載の移動体通信システム。
  8. 【請求項8】 移動無線端末装置は、通信対象の基地局
    装置との間において、通話状態の関係または待ち受け状
    態の関係を維持することを特徴とする請求項1から請求
    項7のいずれかに記載の移動体通信システム。
  9. 【請求項9】 通信対象の基地局装置を介して受信した
    到達時間差を用いて、移動無線端末装置の位置を算出す
    る位置算出局を具備することを特徴とする請求項1から
    請求項8のいずれかに記載の移動体通信システム。
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