JP2001196426A - ウエハプローバ装置およびウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板 - Google Patents

ウエハプローバ装置およびウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板

Info

Publication number
JP2001196426A
JP2001196426A JP2000318064A JP2000318064A JP2001196426A JP 2001196426 A JP2001196426 A JP 2001196426A JP 2000318064 A JP2000318064 A JP 2000318064A JP 2000318064 A JP2000318064 A JP 2000318064A JP 2001196426 A JP2001196426 A JP 2001196426A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer prober
chuck top
guard electrode
conductor layer
ceramic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000318064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3681628B2 (ja
Inventor
Atsushi Ito
淳 伊藤
Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Yasutaka Ito
康隆 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP2000318064A priority Critical patent/JP3681628B2/ja
Priority to PCT/JP2001/003770 priority patent/WO2002035603A1/ja
Publication of JP2001196426A publication Critical patent/JP2001196426A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3681628B2 publication Critical patent/JP3681628B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
  • Measuring Leads Or Probes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定回路内に介在するストレイキャパシタを
キャンセルすることができ、このストレイキャパシタに
起因するノイズが発生せず、誤動作が発生しないウエハ
プローバ装置を提供すること。 【解決手段】 セラミック基板の表面にチャックトップ
導体層が形成され、前記セラミック基板にガード電極が
配設されたウエハプローバ、および、電源を含んで構成
されるウエハプローバ装置であって、前記電源により、
前記チャックトップ導体層と前記ガード電極とが、概ね
同電位となるように電圧が印加されていることを特徴と
するウエハプローバ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【従来の技術】半導体は種々の産業において必要とされ
る極めて重要な製品であり、半導体チップは、例えば、
シリコン単結晶を所定の厚さにスライスしてシリコンウ
エハを作製した後、このシリコンウエハに種々の回路等
を形成することにより製造される。この半導体チップの
製造工程においては、シリコンウエハの段階でその電気
的特性が設計通りに動作するか否かを測定してチェック
するプロービング工程が必要であり、そのために所謂プ
ローバが用いられる。
【0003】このようなプローバとして、例えば、特許
第2587289号公報、特公平3−40947号公
報、特開平11−31724号公報等には、アルミニウ
ム合金やステンレス鋼などの金属製チャックトップを有
するウエハプローバが開示されている。このようなウエ
ハプローバでは、例えば、ウエハプローバ上にシリコン
ウエハを載置し、このシリコンウエハにテスタピンを持
つプローブカードを押しつけ、加熱、冷却しながら電圧
を印加して導通テストを行う。
【0004】ところが、このような金属製のチャックト
ップを有するウエハプローバには、次のような問題があ
った。まず、金属製であるため、チャックトップの厚み
は15mm程度と厚くしなければならない。このように
チャックトップを厚くするのは、薄い金属板では、プロ
ーブカードのテスタピンによりチャックトップが押さ
れ、チャックトップの金属板に反りや歪みが発生してし
まい、金属板上に載置されるシリコンウエハが破損した
り傾いたりしてしてしまうからである。このため、チャ
ックトップを厚くする必要があるが、その結果、チャッ
クトップの重量が大きくなり、またかさばってしまうと
いう問題があった。
【0005】また、熱伝導率が高い金属を使用している
にもかかわらず、昇温、降温特性が悪く、電圧や電流量
の変化に対してチャックトップ板の温度が迅速に追従し
ないため温度制御をしにくく、高温でシリコンウエハを
載置すると温度制御不能になってしまうという問題があ
った。
【0006】本発明者らは、上記課題を解決するために
鋭意研究した結果、金属製のチャックトップに代えて、
剛性の高いセラミックを基板として用い、その表面に導
体層を設けてこれをチャックトップ導体層し、さらに、
このセラミック基板に発熱手段を設けることを想起し
た。
【0007】しかしながら、セラミック基板は誘電率が
高いため、チャックトップ導体層上にシリコンウエハを
載置し、このシリコンウエハにテスタピンを持つプロー
ブカードのテスタピンを押しつけて導通テストを行う
際、このセラミック基板の高誘電性に起因して測定回路
内にストレイキャパシタが発生するとともに、このスト
レイキャパシタに起因してノイズが発生し、ウエハプロ
ーバ装置を誤動作させる原因となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
鑑みてなされたものであり、測定回路内に介在するスト
レイキャパシタをキャンセルすることができるため、こ
のストレイキャパシタに起因するノイズが発生すること
がなく、誤動作が発生しないウエハプローバ装置および
該ウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のウエハプローバ
装置は、セラミック基板の表面にチャックトップ導体層
が形成されるとともに、上記セラミック基板にガード電
極が配設されたウエハプローバ(以下、その表面にチャ
ックトップ導体層が形成されるとともに、ガード電極が
配設されたセラミック基板を含む)、および、電源を含
んで構成されるウエハプローバ装置であって、上記電源
により、上記チャックトップ導体層と上記ガード電極と
が、概ね同電位となるように電圧が印加されていること
を特徴とするウエハプローバ装置である。
【0010】また、本発明のセラミック基板は、その両
主面に、それぞれチャックトップ導体層およびガード電
極が配設され、上記ガード電極上に絶縁体を介してグラ
ンド電極が配設されていることを特徴とするウエハプロ
ーバ装置に使用されるセラミック基板である。本発明の
セラミック基板は、上記ウエハプローバ装置に使用さ
れ、具体的には、半導体ウエハのプロービング用ステー
ジ(いわゆるチャックトップ)として機能する。このよ
うに上記セラミック基板は、上記ウエハプローバ装置を
構成する一部品であるので、以下においては、ウエハプ
ローバ装置とともに説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のウエハプローバ装置は、
セラミック基板の表面にチャックトップ導体層が形成さ
れるとともに、上記セラミック基板にガード電極が配設
されたウエハプローバ、および、電源を含んで構成され
るウエハプローバ装置であって、上記電源により、上記
チャックトップ導体層と上記ガード電極とが、概ね同電
位となるように電圧が印加されていることを特徴とす
る。「概ね」とあるのは、チャックトップ導体層とガー
ド電極との電位差が、チャックトップ導体層の電位の±
10%以内であることを意味する。
【0012】本発明では、セラミック基板の表面に形成
されたチャックトップ導体層と、上記セラミック基板に
配設されたガード電極とに同電位となるように電圧が印
加されるので、これにより測定回路内に介在するストレ
イキャパシタをキャンセルすることができ、このストレ
イキャパシタに起因するノイズの発生を防止することが
できる。その結果、このウエハプローバ装置に誤動作が
発生することはない。
【0013】また、本発明では、剛性の高いセラミック
基板を使用し、かつ、このセラミック基板にガード電極
および/またはグランド電極を配設しているので、これ
らが補強効果を有し、プローブカードのテスタピンによ
りチャックトップが押されてもチャックトップが反るこ
とはなく、チャックトップの厚さを金属に比べて小さく
することができる。
【0014】また、チャックトップの厚さを金属に比べ
て小さくすることができるため、熱伝導率が金属より低
いセラミックであっても結果的に熱容量が小さくなり、
昇温、降温特性を改善することができる。
【0015】図1は、本発明のウエハプローバを含んで
構成されたウエハプローバ装置の一実施形態を模式的に
示した概念図である。図2は、図1に示したウエハプロ
ーバの平面図であり、図3は、その底面図であり、図4
は、図1に示したウエハプローバのA−A線断面図であ
る。
【0016】このウエハプローバ装置を構成するウエハ
プローバ101では、平面視円形状のセラミック基板3
の表面(吸着面)に、同心円形状の溝7が形成されると
ともに、溝7の一部にシリコンウエハを吸引するための
複数の吸引孔8が設けられており、溝7を含むセラミッ
ク基板3の大部分にシリコンウエハの電極と接続するた
めのチャックトップ導体層2が円形状に形成されてい
る。
【0017】一方、セラミック基板3の内部にガード電
極5とグランド電極6とが設けられており、ガード電極
5はスルーホール16、外部端子ピン(図示せず)およ
び配線を介して定電圧電源31と接続されている。ま
た、セラミック基板3の底面には、シリコンウエハの温
度をコントロールするために、図3に示したような平面
視同心円形状の発熱体41が設けられており、発熱体4
1の両端には、外部端子ピン191が接続、固定されて
いる。
【0018】このガード電極5は、誘電率の比較的高い
セラミック基板に起因して、測定回路内に介在するスト
レイキャパシタをキャンセルするために設けられた電極
であり、定電圧電源31により、測定回路(即ち図1の
チャックトップ導体層2)の接地電位と同じ電位V1
与えられている。即ち、グランド電極6とチャックトッ
プ導体層2との間、および、グランド電極6とガード電
極5との間に、通常、100Vの電圧(V1 )を印加
し、かつ、チャックトップ導体層2とガード電極5とに
同じ接地電位を与え、ストレイキャパシタをキャンセル
している。
【0019】グランド電極6は、温度制御手段からのノ
イズをキャンセルするために設けられ、接地されてお
り、発熱体41には、所定の温度に発熱させるために、
所定の電圧(V2 )が印加されている。発熱体41に印
加する電圧は、直流である。
【0020】図1〜4に示したウエハプローバ装置で
は、ガード電極5およびグランド電極6を、セラミック
基板3の内部に形成しているが、これらガード電極およ
びグランド電極は、セラミック基板の表面に設けられて
いてもよい。
【0021】図8は、セラミック基板の両主面に、それ
ぞれチャックトップ導体層およびガード電極が配設さ
れ、前記ガード電極に絶縁体を介してグランド電極が配
設されたウエハプローバ(セラミック基板)を模式的に
示す断面図である。
【0022】このウエハプローバ(セラミック基板)で
は、吸着面にチャックトップ導体層72が形成されると
ともに、底面にガード電極75が形成され、このガード
電極75の上にアルミナ等のセラミック板77が配設さ
れ、セラミック板77にグランド電極76が設けられて
いる。
【0023】なお、セラミック板77は、セラミック基
板73上に形成された絶縁層74を介して結合されてお
り、セラミック基板73とセラミック板77との間は、
ガード電極75と絶縁層74とで完全に充填されてお
り、吸引孔78は、これらセラミック基板73、絶縁層
74およびセラミック板77を貫通するように形成され
ている。
【0024】この絶縁層74は、例えば、シリカゾル等
の無機接着材をセラミック基板の底面に塗布した後、セ
ラミック板77をその上に重ねて加熱処理することによ
り形成されており、充分な耐熱性と接着力とを有する。
また、このウエハプローバ(セラミック基板73)で
は、その内部に発熱体71が設けられている。なお、発
熱体はグランド電極に、例えば、シリコンゴム、樹脂、
セラミック等の絶縁体を介して接触させて配設してもよ
い。
【0025】このように構成されたウエハプローバ(セ
ラミック基板)は、図1に示したウエハプローバ(セラ
ミック基板)と同様の機能を有する。
【0026】本発明のウエハプローバ装置を構成するウ
エハプローバは、例えば、図1〜4、8に示したような
構成を有するものである。以下において、上記ウエハプ
ローバ装置を構成する各部材、および、本発明のウエハ
プローバ装置の他の実施形態について、順次詳細に説明
していくことにする。
【0027】上述したように、ウエハプローバを構成す
るセラミック基板3には、ストレイキャパシタをキャン
セルするためのガード電極5と温度制御手段からのノイ
ズをキャンセルするためのグランド電極6とが設けられ
ている。これらの導体層は、図4に示したように格子状
に設けられていることが望ましい。導体層上下のセラミ
ック同士の密着性を改善することができ、熱衝撃が加え
られた場合でもクラックが発生したり、ガード電極5、
グランド電極6とセラミックの界面で剥離が生じないか
らである。
【0028】格子の導体非形成部分は、図4に示したよ
うな方形であってもよく、円、楕円であってもよい。ま
た、導体非形成部分が方形の場合には、その角にアール
が設けられていてもよい。
【0029】ガード電極5、グランド電極6としては、
例えば、銅、チタン、クロム、ニッケル、貴金属(金、
銀、白金等)、タングステン、モリブデンなどの高融点
金属から選ばれる少なくとも1種、または、タングステ
ンカーバイド、モリブデンカーバイドなどの導電性セラ
ミックから選ばれる少なくとも1種を使用することがで
きる。ガード電極5および/またはグランド電極6の少
なくとも一部は、上記導電性セラミックで構成されてい
ることが望ましい。
【0030】ガード電極5およびグランド電極6の厚さ
は、1〜20μmが望ましい。これらの電極の厚さが1
μm未満では抵抗が高くなり、一方、20μmを超える
と耐熱衝撃性が低下するからである。
【0031】定電圧電源31、32、33、81、8
2、83は、特に限定されるものではなく、通常用いら
れている定電圧を発生する装置を用いることができる。
定電圧電源31、81は、ガード電極5、75とグラン
ド電極6、76との間、および、チャックトップ導体層
2、72とグランド電極6、76との間に挿入され、こ
れらの電圧が制御されている。また、プローブカード6
01のテスタピンには、別の定電圧電源33、83が接
続され、これによりプローブカード601の電圧が制御
されている。
【0032】図1に示したウエハプローバ101では、
定電圧電源31、32、33を用いているが、本発明で
は、これらの定電圧電源の代わりに、定電流電源を用い
ることもできる。
【0033】本発明のウエハプローバ装置に使用される
セラミック基板は、窒化物セラミック、炭化物セラミッ
クおよび酸化物セラミックに属するセラミックから選ば
れる少なくとも1種であることが望ましい。
【0034】上記窒化物セラミックとしては、金属窒化
物セラミック、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、窒化チタン等が挙げられる。また、上
記炭化物セラミックとしては、金属炭化物セラミック、
例えば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、
炭化タンタル、炭化タンステン等が挙げられる。
【0035】上記酸化物セラミックとしては、金属酸化
物セラミック、例えば、アルミナ、ジルコニア、コージ
ェライト、ムライト等が挙げられる。これらのセラミッ
クは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0036】これらのセラミックの中では、窒化物セラ
ミック、炭化物セラミックの方が酸化物セラミックに比
べて望ましい。熱伝導率が高いからである。また、窒化
物セラミックの中では窒化アルミニウムが最も好適であ
る。熱伝導率が180W/m・Kと最も高いからであ
る。
【0037】上記セラミック中には、カーボンを100
〜2000ppm含むことが望ましい。セラミック内の
電極パターンを隠蔽し、かつ、高輻射熱が得られるから
である。カーボンは、X線回折で検出可能な結晶質また
は検出不能な非晶質の一方または両方であってもよい。
【0038】本発明におけるチャックトップのセラミッ
ク基板の厚さは、チャックトップ導体層より厚いことが
必要であり、具体的には1〜10mmが望ましい。ま
た、本発明においては、シリコンウエハの裏面を電極と
して使用するため、セラミック基板の表面(吸着面)に
チャックトップ導体層が形成されている。
【0039】上記チャックトップ導体層の厚さは、1〜
20μmが望ましい。1μm未満では抵抗値が高くなり
すぎて電極として働かず、一方、20μmを超えると導
体の持つ応力によって剥離しやすくなってしまうからで
ある。
【0040】チャックトップ導体層としては、例えば、
銅、チタン、クロム、ニッケル、貴金属(金、銀、白金
等)、タングステン、モリブデンなどの高融点金属から
選ばれる少なくとも1種の金属を使用することができ
る。
【0041】チャックトップ導体層は、金属や導電性セ
ラミックからなる多孔質体であってもよい。多孔質体の
場合は、後述するような吸引吸着のための溝を形成する
必要がなく、溝の存在を理由としたウエハの破損を防止
することができるだけでなく、表面全体で均一な吸引吸
着を実現できるからである。このような多孔質体として
は、金属焼結体を使用することができる。また、多孔質
体を使用した場合は、その厚さは、1〜200μmで使
用することができる。多孔質体とセラミック基板との接
合は、半田やろう材を用いる。
【0042】チャックトップ導体層としては、ニッケル
を含むものであることが望ましい。硬度が高く、テスタ
ピンの押圧に対しても変形等しにくいからである。ま
た、ニッケルを含むチャックトップ導体層では、マイグ
レーションがおきにくい。チャックトップ導体層の具体
的な構成としては、例えば、初めにニッケルスパッタリ
ング層を形成し、その上に無電解ニッケルめっき層を設
けたものや、チタン、モリブデン、ニッケルをこの順序
でスパッタリングし、さらにその上にニッケルを無電解
めっきもしくは電解めっきで析出させたもの等が挙げら
れる。
【0043】また、チタン、モリブデン、ニッケルをこ
の順序でスパッタリングし、さらにその上に銅およびニ
ッケルを無電解めっきで析出させたものであってもよ
い。銅層を形成することでチャックトップ電極の抵抗値
を低減させることができるからである。
【0044】さらに、チタン、銅をこの順でスパッタリ
ングし、さらにその上にニッケルを無電解めっきもしく
は無電解めっきで析出させたものであってもよい。ま
た、クロム、銅をこの順でスパッタリングし、さらにそ
の上にニッケルを無電解めっきもしくは無電解めっきで
析出させたものとすることも可能である。
【0045】上記チタン、クロムは、セラミックとの密
着性を向上させることができ、また、モリブデンはニッ
ケルとの密着性を改善することができる。チタン、クロ
ムの厚みは0.1〜0.5μm、モリブデンの厚みは
0.5〜7.0μm、ニッケルの厚みは0.4〜2.5
μmが望ましい。
【0046】上記チャックトップ導体層の表面には、貴
金属層(金、銀、白金、パラジウム)が形成されている
ことが望ましい。貴金属層は、卑金属のマイグレーショ
ンによる汚染を防止することができるからである。貴金
属層の厚さは、0.01〜15μmが望ましい。
【0047】本発明においては、セラミック基板に温度
制御手段を設けておくことが望ましい。加熱または冷却
しながらシリコンウエハの導通試験を行うことができる
からである。上記温度制御手段としては図3に示した発
熱体41のほかに、ペルチェ素子であってもよい。発熱
体を設ける場合は、冷却手段としてエアー等の冷媒の吹
きつけ口などを設けておいてもよい。発熱体は、複数層
設けてもよい。この場合は、各層のパターンは相互に補
完するように形成されて、加熱面からみるとどこかの層
にパターンが形成された状態が望ましい。例えば、互い
に千鳥の配置になっている構造である。
【0048】発熱体としては、例えば、金属または導電
性セラミックの焼結体、金属箔、金属線等が挙げられ
る。金属焼結体としては、タングステン、モリブデンか
ら選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの金属は
比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を有する
からである。
【0049】また、導電性セラミックとしては、タング
ステン、モリブデンの炭化物から選ばれる少なくとも1
種を使用することができる。さらに、セラミック基板の
外側に発熱体を形成する場合には、金属焼結体として
は、貴金属(金、銀、パラジウム、白金)、ニッケルを
使用することが望ましい。具体的には銀、銀−パラジウ
ムなどを使用することができる。上記金属焼結体に使用
される金属粒子は、球状、リン片状、もしくは球状とリ
ン片状の混合物を使用することができる。
【0050】金属焼結体中には、金属酸化物を添加して
もよい。上記金属酸化物を使用するのは、窒化物セラミ
ックまたは炭化物セラミックと金属粒子を密着させるた
めである。上記金属酸化物により、窒化物セラミックま
たは炭化物セラミックと金属粒子との密着性が改善され
る理由は明確ではないが、金属粒子表面および窒化物セ
ラミックまたは炭化物セラミックの表面はわずかに酸化
膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物を介
して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物セラミックま
たは炭化物セラミックが密着するのではないかと考えら
れる。
【0051】上記金属酸化物としては、例えば、酸化
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 23 )、アル
ミナ、イットリア、チタニアから選ばれる少なくとも1
種が好ましい。これらの酸化物は、発熱体の抵抗値を大
きくすることなく、金属粒子と窒化物セラミックまたは
炭化物セラミックとの密着性を改善できるからである。
【0052】上記金属酸化物は、金属粒子に対して0.
1重量%以上10重量%未満であることが望ましい。抵
抗値が大きくなりすぎず、金属粒子と窒化物セラミック
または炭化物セラミックとの密着性を改善することがで
きるからである。
【0053】また、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホ
ウ素(B23 )、アルミナ、イットリア、チタニアの
割合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合
に、酸化鉛が1〜10重量部、シリカが1〜30重量
部、酸化ホウ素が5〜50重量部、酸化亜鉛が20〜7
0重量部、アルミナが1〜10重量部、イットリアが1
〜50重量部、チタニアが1〜50主部が好ましい。但
し、これらの合計が100重量部を超えない範囲で調整
されることが望ましい。これらの範囲が特に窒化物セラ
ミックとの密着性を改善できる範囲だからである。
【0054】発熱体をセラミック基板の表面に設ける場
合は、発熱体の表面は、金属層410で被覆されている
ことが望ましい(図12(e)参照)。発熱体は、金属
粒子の焼結体であり、露出していると酸化しやすく、こ
の酸化により抵抗値が変化してしまう。そこで、表面を
金属層で被覆することにより、酸化を防止することがで
きるのである。
【0055】金属層の厚さは、0.1〜10μmが望ま
しい。発熱体の抵抗値を変化させることなく、発熱体の
酸化を防止することができる範囲だからである。被覆に
使用される金属は、非酸化性の金属であればよい。具体
的には、金、銀、パラジウム、白金、ニッケルから選ば
れる少なくとも1種以上が好ましい。なかでもニッケル
がさらに好ましい。発熱体には電源と接続するための端
子が必要であり、この端子は、半田を介して発熱体に取
り付けるが、ニッケルは半田の熱拡散を防止するからで
ある。接続端子しては、コバール製の端子ピンを使用す
ることができる。なお、発熱体をヒータ板内部に形成す
る場合は、発熱体表面が酸化されることがないため、被
覆は不要である。発熱体をヒータ板内部に形成する場
合、発熱体の表面の一部が露出していてもよい。
【0056】発熱体として使用する金属箔としては、ニ
ッケル箔、ステンレス箔をエッチング等でパターン形成
して発熱体としたものが望ましい。パターン化した金属
箔は、樹脂フィルム等ではり合わせてもよい。金属線と
しては、例えば、タングステン線、モリブデン線等が挙
げられる。
【0057】温度制御手段としてペルチェ素子を使用す
る場合は、電流の流れる方向を変えることにより発熱、
冷却両方行うことができるため有利である。ペルチェ素
子は、図7に示すように、p型、n型の熱電素子440
を直列に接続し、これをセラミック板441などに接合
させることにより形成される。ペルチェ素子としては、
例えば、シリコン・ゲルマニウム系、ビスマス・アンチ
モン系、鉛・テルル系材料等が挙げられる。
【0058】本発明で用いるウエハプローバの吸着面に
は図2に示したように溝7と空気の吸引孔8が形成され
ていることが望ましい。吸引孔8は、複数設けられて均
一な吸着が図られる。シリコンウエハWを載置して吸引
孔8から空気を吸引してシリコンウエハWを吸着させる
ことができるからである。
【0059】本発明におけるウエハプローバ装置として
は、例えば、図1に示すようにセラミック基板3の底面
に発熱体41が設けられ、発熱体41とチャックトップ
導体層2との間にガード電極5の層とグランド電極6の
層とがそれぞれ設けられた構成のウエハプローバ101
を定電圧電源31等と組み合わせたウエハプローバ装
置、図5に示すようにセラミック基板3の内部に扁平形
状の発熱体42が設けられ、発熱体42とチャックトッ
プ導体層2との間にガード電極5とグランド電極6とが
設けられた構成のウエハプローバ201を定電圧電源又
は定電流電源(図示せず)と組み合わせたウエハプロー
バ装置、図6に示すようにセラミック基板3の内部に発
熱体である金属線43が埋設され、金属線43とチャッ
クトップ導体層2との間にガード電極5とグランド電極
6とが設けられた構成のウエハプローバ301を定電圧
電源又は定電流電源(図示せず)と組み合わせたウエハ
プローバ装置、図7に示すようにペルチェ素子44(熱
電素子440とセラミック基板441からなる)がセラ
ミック基板3の外側に形成され、ペルチェ素子44とチ
ャックトップ導体層2との間にガード電極5とグランド
電極6とが設けられた構成のウエハプローバ401を定
電圧電源又は定電流電源(図示せず)と組み合わせたウ
エハプローバ装置等が挙げられる。いずれのウエハプロ
ーバも、溝7と吸引孔8とを必ず有している。
【0060】また、本発明のウエハプローバ装置として
は、図8に示すように、セラミック基板73の両主面
に、それぞれチャックトップ導体層72およびガード電
極75が配設され、ガード電極75上に絶縁体であるセ
ラミック板77を介してグランド電極76が配設された
構成のウエハプローバ501を定電圧電源81等と組み
合わせたウエハプローバ装置も挙げられる。
【0061】本発明で用いるウエハプローバでは、図1
〜8に示したようにセラミック基板3、73の内部に発
熱体42、43、71が形成され(図5、6、8)、セ
ラミック基板3の内部にガード電極5、グランド電極6
(図1〜7)が形成されるため、これらと外部端子とを
接続するための接続部(スルーホール)16、17、1
8、87が必要となる。スルーホール16、17、1
8、87は、ガード電極5、グランド電極6の端部付近
から延設され、袋孔180によりセラミック基板の底部
に露出し、外部端子ピン19、190により接続されて
いてもよく、側面の付近に袋孔(図示せず)により露出
し、外部端子により接続されていてもよい。スルーホー
ル16、17、18、87は、タングステンペースト、
モリブデンペーストなどの高融点金属、タングステンカ
ーバイド、モリブデンカーバイドなどの導電性セラミッ
クを充填することにより形成される。
【0062】また、接続部(スルーホール)16、1
7、18、87の直径は、0.1〜10mmが望まし
い。断線を防止しつつ、クラックや歪みを防止できるか
らである。このスルーホール16、17、18、87を
接続パッドとして外部端子ピンを接続する(図12
(g)参照)。
【0063】袋孔(図示せず)の作成に関しては、グリ
ーンシートを作成した後、このグリーンシートにパンチ
ング等により袋孔となる貫通孔を設けてもよく、セラミ
ック基板を作成した後、サンドブラスト、ドリル等によ
り袋孔を形成してもよい。
【0064】接続は、半田、ろう材により行う。ろう材
としては銀ろう、パラジウムろう、アルミニウムろう、
金ろうを使用する。金ろうとしては、Au−Ni合金が
望ましい。Au−Ni合金は、タングステンとの密着性
に優れるからである。
【0065】Au/Niの比率は、〔81.5〜82.
5(重量%)〕/〔18.5〜17.5(重量%)〕が
望ましい。Au−Ni層の厚さは、0.1〜50μmが
望ましい。接続を確保するに充分な範囲だからである。
また、10-6〜10-5Paの高真空で500℃〜100
0℃の高温で使用するとAu−Cu合金では劣化する
が、Au−Ni合金ではこのような劣化がなく有利であ
る。また、Au−Ni合金中の不純物元素量は全量を1
00重量部とした場合に1重量部未満であることが望ま
しい。
【0066】本発明では、必要に応じてセラミック基板
に熱電対を埋め込んでおくことができる。熱電対により
発熱体の温度を測定し、そのデータをもとに電圧、電流
量を変えて、温度を制御することができるからである。
熱電対の金属線の接合部位の大きさは、各金属線の素線
径と同一か、もしくは、それよりも大きく、かつ、0.
5mm以下がよい。このような構成によって、接合部分
の熱容量が小さくなり、温度が正確に、また、迅速に電
流値に変換されるのである。このため、温度制御性が向
上してウエハの吸着面の温度分布が小さくなるのであ
る。上記熱電対としては、例えば、JIS−C−160
2(1980)に挙げられるように、K型、R型、B
型、S型、E型、J型、T型熱電対が挙げられる。
【0067】K型は、Ni/Cr合金とNi合金の組合
せ、R型はPt−13%Rh合金とPtの組合せ、B型
は、Pt−30%Rh合金とPt−65%Rh合金の組
合せ、S型は、Pt−10%Rh合金とPtの組合せ、
E型は、Ni/Cr合金とCu/Ni合金の組合せ、J
型はFeとCu/Ni合金の組合せ、T型は、CuとC
u/Ni合金の組合せである。
【0068】図9は、以上のような構成の本発明で用い
るウエハプローバを設置するための支持台11を模式的
に示した断面図である。この支持台11には、冷媒吹き
出し口12が形成されており、冷媒注入口14から冷媒
が吹き込まれる。また、吸引口13から空気を吸引して
吸引孔8を介してウエハプローバ上に載置されたシリコ
ンウエハ(図示せず)を溝7に吸い付けるのである。
【0069】図10(a)は、支持台の他の一例を模式
的に示した縦断面図であり、(b)は、(a)図におけ
るB−B線断面図である。図10に示したように、この
支持台21では、ウエハプローバがプローブカードのテ
スタピンの押圧によって反らないように、多数の支持柱
15が設けられている。支持台は、アルミニウム合金、
ステンレスなどを使用することができる。
【0070】さらに、この支持台11、21には、ガー
ド電極5、グランド電極6、発熱体41からの配線を外
に取り出すための配線や端子等(図示せず)が設けられ
ているため、これらの配線等を用いて定電圧電源等(図
示せず)との接続等を行い、シリコンウエハの導通テス
トを行うウエハプローバ装置を組み立てる。そして、グ
ランド電極6とチャックトップ導体層2との間、およ
び、グランド電極とガード電極5との間に、例えば、1
00Vの電圧を印加し、チャックトップ導体層2とガー
ド電極5とに同じ接地電位を与えることにより、ストレ
イキャパシタをキャンセルする。
【0071】次に、本発明のウエハプローバ装置を構成
するウエハプローバ(セラミック基板)の製造方法の一
例を図11〜12に示した断面図に基づき説明する。 (1)まず、酸化物セラミック、窒化物セラミック、炭
化物セラミックなどのセラミックの粉体をバインダおよ
び溶剤と混合してグリーンシート30を得る。前述した
セラミック粉体としては、例えば、窒化アルミニウム、
炭化ケイ素などを使用することができ、必要に応じて、
イットリアなどの焼結助剤などを加えてもよい。
【0072】また、バインダとしては、アクリル系バイ
ンダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニ
ルアルコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
さらに、溶媒としては、α−テルピネオール、グリコー
ルから選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらを混
合して得られるペーストをドクターブレード法でシート
状に成形してグリーンシート30を作製する。
【0073】グリーンシート30に、必要に応じてシリ
コンウエハの支持ピンを挿入する貫通孔や熱電対を埋め
込む凹部を設けておくことができる。貫通孔や凹部は、
パンチングなどで形成することができる。グリーンシー
ト30の厚さは、0.1〜5mm程度が好ましい。
【0074】次に、グリーンシート30にガード電極、
グランド電極を印刷する。印刷は、グリーンシート30
の収縮率を考慮して所望のアスペクト比が得られるよう
に行い、これによりガード電極印刷体50、グランド電
極印刷体60を得る。印刷体は、導電性セラミック、金
属粒子などを含む導電性ペーストを印刷することにより
形成する。
【0075】これらの導電性ペースト中に含まれる導電
性セラミック粒子としては、タングステンまたはモリブ
デンの炭化物が最適である。酸化しにくく熱伝導率が低
下しにくいからである。また、金属粒子としては、例え
ば、タングステン、モリブデン、白金、ニッケルなどを
使用することができる。
【0076】導電性セラミック粒子、金属粒子の平均粒
子径は0.1〜5μmが好ましい。これらの粒子は、大
きすぎても小さすぎてもペーストを印刷しにくいからで
ある。このようなペーストとしては、金属粒子または導
電性セラミック粒子85〜97重量部、アクリル系、エ
チルセルロース、ブチルセロソルブおよびポリビニルア
ルコールから選ばれる少なくとも1種のバインダ1.5
〜10重量部、α−テルピネオール、グリコール、エチ
ルアルコールおよびブタノールから選ばれる少なくとも
1種の溶媒を1.5〜10重量部混合して調製したぺー
ストが最適である。さらに、パンチング等で形成した孔
に、導電ペーストを充填してスルーホール印刷体16
0、170を得る。
【0077】次に、図11(a)に示すように、印刷体
50、60、160、170を有するグリーンシート3
0と、印刷体を有さないグリーンシート30を積層す
る。発熱体形成側に印刷体を有さないグリーンシート3
0を積層するのは、スルーホールの端面が露出して、発
熱体形成の焼成の際に酸化してしまうことを防止するた
めである。もしスルーホールの端面が露出したまま、発
熱体形成の焼成を行うのであれば、ニッケルなどの酸化
しにくい金属をスパッタリングする必要があり、さらに
好ましくは、Au−Niの金ろうで被覆してもよい。
【0078】(2)次に、図11(b)に示すように、
積層体の加熱および加圧を行い、グリーンシートおよび
導電ペーストを焼結させる。加熱温度は、1000〜2
000℃、加圧は100〜200kg/cm2 が好まし
く、これらの加熱および加圧は、不活性ガス雰囲気下で
行う。不活性ガスとしては、アルゴン、窒素などを使用
することができる。この工程でスルーホール16、1
7、ガード電極5、グランド電極6が形成される。
【0079】(3)次に、図11(c)に示すように、
焼結体の表面に溝7を設ける。溝7は、ドリル、サンド
ブラスト等により形成する。 (4)次に、図11(d)に示すように、焼結体の底面
に導電ペーストを印刷してこれを焼成し、発熱体41を
作製する。
【0080】(5)次に、図12(e)に示すように、
吸着面(溝形成面)にチタン、モリブデン、ニッケル等
をスパッタリングした後、無電解ニッケルめっき等を施
しチャックトップ導体層2を設ける。このとき同時に、
発熱体41の表面にも無電解ニッケルめっき等により保
護層410を形成する。
【0081】(6)次に、図12(f)に示すように、
溝7から底面にかけて貫通する吸引孔8、外部端子接続
のための袋孔180を設ける。袋孔180の内壁は、そ
の少なくとも一部が導電化され、その導電化された内壁
は、ガード電極、グランド電極などと接続されているこ
とが望ましい。 (7)最後に、図12(g)に示すように、発熱体41
表面の取りつけ部位に半田ペーストを印刷した後、外部
端子ピン191を乗せて、加熱してリフローする。加熱
温度は、200〜500℃が好適である。
【0082】また、袋孔180にも金ろうを介して外部
端子19、190を設ける。さらに、必要に応じて、有
底孔を設け、その内部に熱電対を埋め込むことができ
る。半田は銀−鉛、鉛−スズ、ビスマス−スズなどの合
金を使用することができる。なお、半田層の厚さは、
0.1〜50μmが望ましい。半田による接続を確保す
るに充分な範囲だからである。
【0083】この後、ガード電極5に接続された外部端
子19に定電圧電源31からの配線をソケット等を介し
て接続し、同様に、チャックトップ導体層2、発熱体4
1、グランド電極6、プローブカード601等からの配
線を定電圧電源31、32、33に接続することによ
り、ウエハプローバ装置を組み立てる。
【0084】なお、上記説明ではウエハプローバ101
(図1参照)を例にしたが、ウエハプローバ201(図
5参照)を製造する場合は、発熱体をグリーンシートに
印刷すればよい。また、ウエハプローバ301(図6参
照)を製造する場合は、セラミック粉体にガード電極、
グランド電極として金属板を、また金属線を発熱体にし
て埋め込み、焼結すればよい。さらに、ウエハプローバ
401(図7参照)を製造する場合は、ペルチェ素子を
溶射金属層を介して接合すればよい。
【0085】また、ウエハプローバ501(図8参照)
を製造する場合は、発熱体をグリーンシートに印刷して
セラミック基板を成形した後、底面にガード電極を形成
し、そのセラミック基板に、グランド電極を配設したセ
ラミック板を無機接着剤で接合すればよい。
【0086】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1)ウエハプローバ101(図1参照)の製造
とウエハプローバ装置の組み立て (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.
4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、
分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノール
とからなるアルコール53重量部を混合した組成物を用
い、ドクターブレード法により成形を行って厚さ0.4
7mmのグリーンシートを得た。
【0087】(2)このグリーンシートを80℃で5時
間乾燥させた後、パンチングにて発熱体と外部端子ピン
と接続するためのスルーホール用の貫通孔を設けた。 (3)平均粒子径1μmのタングステンカーバイド粒子
100重量部、アクリル系バインダ3.0重量部、α−
テルピネオール溶媒3.5重量および分散剤0.3重量
部を混合して導電性ペーストAとした。
【0088】また、平8粒子径3μmのタングステン粒
子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α
−テルピネオール溶媒3.7重量および分散剤0.2重
量部を混合して導電性ペーストBとした。
【0089】次に、グリーンシートに、この導電性ペー
ストAを用いたスクリーン印刷で、格子状のガード電極
用印刷体50、グランド電極用印刷体60を印刷印刷し
た。また、端子ピンと接続するためのスルーホール用の
貫通孔に導電性ペーストBを充填した。
【0090】さらに、印刷されたグリーンシートおよび
印刷がされていないグリーンシートを50枚積層して1
30℃、80kg/cm2 の圧力で一体化することによ
り積層体を作製した(図11(a)参照)。
【0091】(4)次に、この積層体を窒素ガス中で6
00℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg/
cm2 で3時間ホットプレスし、厚さ4mmの窒化アル
ミニウム板状体を得た。得られた板状体を、直径230
mmの円形状に切り出してセラミック製の板状体とした
(図11(b)参照)。スルーホール16、17の大き
さは、直径3.0mm、深さ3.0mmであった。ま
た、ガード電極5、グランド電極6の厚さは10μm、
ガード電極5の形成位置は、吸着面から1.2mm、グ
ランド電極6の形成位置は、吸着面から3.0mmであ
った。
【0092】(5)上記(4)で得た板状体を、ダイア
モンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等に
よるブラスト処理で吸着面に熱電対のための凹部(図示
せず)およびシリコンウエハ吸着用の溝7(幅0.5m
m、深さ0.5mm)を設けた(図11(c)参照)。
【0093】(6)さらに、吸着面に対向する面に発熱
体41を印刷した。印刷は導電ペーストを用いた。導電
ペーストは、プリント配線板のスルーホール形成に使用
されている徳力化学研究所製のソルベストPS603D
を使用した。この導電ペーストは、銀/鉛ペーストであ
り、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素、アルミナ
からなる金属酸化物(それぞれの重量比率は、5/55
/10/25/5)を銀100重量部に対して7.5重
量部含むものであった。また、銀の形状は平均粒径4.
5μmでリン片状のものであった。
【0094】(7)導電ペーストを印刷したヒータ板を
780℃で加熱焼成して、導電ペースト中の銀、鉛を焼
結させるとともにセラミック基板3に焼き付けた。さら
に硫酸ニッケル30g/l、ほう酸30g/l、塩化ア
ンモニウム30g/lおよびロッシェル塩60g/lを
含む水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴にヒータ板
を浸漬して、銀の焼結体41の表面に厚さ1μm、ホウ
素の含有量が1重量%以下のニッケル層410を析出さ
せた。この後、ヒータ板は、120℃で3時間アニーリ
ング処理を施した。銀の焼結体からなる発熱体は、厚さ
が5μm、幅2.4mmであり、面積抵抗率が7.7m
Ω/□であった(図11(d))。
【0095】(8)溝7が形成された面に、スパッタリ
ング法により、順次、チタン層、モリブデン層、ニッケ
ル層を形成した。スパッタリングのための装置は、日本
真空技術株式会社製のSV−4540を使用した。スパ
ッタリングの条件は気圧0.6Pa、温度100℃、電
力200Wであり、スパッタリング時間は、30秒から
1分の範囲内で、各金属によって調整した。得られた膜
の厚さは、蛍光X線分析計の画像から、チタン層は0.
3μm、モリブデン層は2μm、ニッケル層は1μmで
あった。
【0096】(9)硫酸ニッケル30g/l、ほう酸3
0g/l、塩化アンモニウム30g/lおよびロッシェ
ル塩60g/lを含む水溶液からなる無電解ニッケルめ
っき浴、および、硫酸ニッケル250〜350g/l、
塩化ニッケル40〜70g/l、ホウ酸30〜50g/
lを含み、硫酸でpH2.4〜4.5に調整した電解ニ
ッケルめっき浴を用いて、上記(8)で得られたセラミ
ック板を浸漬し、スパッタリングにより形成された金属
層の表面に厚さ7μm、ホウ素の含有量が1重量%以下
のニッケル層を析出させ、120℃で3時間アニーリン
グした。発熱体表面は、電流を流さず、電解ニッケルめ
っきで被覆されない。
【0097】さらに、表面にシアン化金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム
50g/lおよび次亜リン酸ナトリウム10g/lを含
む無電解金めっき液に、93℃の条件で1分間浸漬し、
ニッケルめっき層15上に厚さ1μmの金めっき層を形
成した(図12(e)参照)。
【0098】(10)溝7から底面に抜ける空気吸引孔
8をドリル加工により形成し、さらにスルーホール1
6、17を露出させるための袋孔180を設けた(図1
2(f)参照)。この袋孔180にNi−Au合金(A
u81.5重量%、Ni18.4重量%、不純物0.1
重量%)からなる金ろうを用い、970℃で加熱リフロ
ーしてコバール製の外部端子ピン19、190を接続さ
せた(図12(g)参照)。また、発熱体に半田(スズ
9/鉛1)を介してコバール製の外部端子ピン191を
形成した。
【0099】(11)次に、温度制御のための複数熱電
対を凹部に埋め込み、ウエハプローバヒータ101を得
た。 (12)このウエハプローバ101を図9の断面形状を
有するステンレス製の支持台にセラミックファイバー
(イビデン社製 商品名 イビウール)からなる断熱材
10を介して載置した。この支持台11は冷却ガスの噴
射ノズル12を有し、ウエハプローバ101の温度調整
を行うことができ、吸引口13から空気を吸引してシリ
コンウエハの吸着を行うことができる。
【0100】さらに、この支持台11には、ガード電極
5、グランド電極6、発熱体41からの配線を外に取り
出すための配線や端子等(図示せず)が設けられている
ため、これらの配線等を用いて定電圧電源等(図示せ
ず)との接続等を行い、シリコンウエハの導通テストを
行うことができるウエハプローバ装置を組み立てた。そ
して、グランド電極とチャックトップ導体層2との間、
および、グランド電極とガード電極5との間に100V
の電圧を印加し、チャックトップ導体層2とガード電極
5とに同じ接地電位を与えた。
【0101】(実施例2)ウエハプローバ201(図5
参照)の製造とウエハプローバ装置の組み立て (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.
4μm)4重量部、アクリルバイダー11.5重量部、
分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノール
とからなるアルコール53重量部を混合した組成物を、
ドクターブレード法により成形し、厚さ0.47mmの
グリーンシートを得た。
【0102】(2)このグリーンシートを80℃で5時
間乾燥させた後、パンチングにて発熱体と外部端子ピン
と接続するためのスルーホール用の貫通孔を設けた。 (3)平均粒子径1μmのタングステンカーバイド粒子
100重量部、アクリル系バインダ3.0重量部、α−
テルピネオール溶媒3.5重量および分散剤0.3重量
部を混合して導電性ペーストAとした。
【0103】また、平均粒子径3μmのタングステン粒
子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α
−テルピネオール溶媒3.7重量および分散剤0.2重
量部を混合して導電性ペーストBとした。
【0104】次に、グリーンシートに、この導電性ペー
ストAを用いたスクリーン印刷で、格子状のガード電極
用印刷体、グランド電極用印刷体を印刷した。さらに、
発熱体を図3に示すように同心円パターンとして印刷し
た。
【0105】また、端子ピンと接続するためのスルーホ
ール用の貫通孔に導電性ペーストBを充填した。さら
に、印刷されたグリーンシートおよび印刷がされていな
いグリーンシートを50枚積層して130℃、80kg
/cm2 の圧力で一体化し、積層体を作製した。
【0106】(4)次に、この積層体を窒素ガス中で6
00℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg/
cm2 で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アル
ミニウム板状体を得た。これを直径230mmの円状に
切り出してセラミック製の板状体とした。スルーホール
の大きさは直径2.0mm、深さ3.0mmであった。
また、ガード電極5、グランド電極6の厚さは6μm、
ガード電極5の形成位置は、吸着面から0.7mm、グ
ランド電極6の形成位置は、吸着面から1.4mm、発
熱体の形成位置は、吸着面から2.8mmであった。
【0107】(5)上記(4)で得た板状体を、ダイア
モンド砥石で研磨した後、マスクを載置し、SiC等に
よるブラスト処理で表面に熱電対のための凹部(図示せ
ず)およびシリコンウエハ吸着用の溝7(幅0.5m
m、深さ0.5mm)を設けた。
【0108】(6)溝7が形成された面にスパッタリン
グにてチタン、モリブデン、ニッケル層を形成した。ス
パッタリングのための装置は、日本真空技術株式会社製
のSV−4540を使用した。スパッタリングの条件は
気圧0.6Pa、温度100℃、電力200Wで、スパ
ッタリングの時間は、30秒から1分の間で、各金属に
より調整した。得られた膜は、蛍光X線分析計の画像か
らチタンは0.5μm、モリブデンは4μm、ニッケル
は1.5μmであった。
【0109】(7)硫酸ニッケル30g/l、ほう酸3
0g/l、塩化アンモニウム30g/l、ロッシェル塩
60g/lを含む水溶液からなる無電解ニッケルめっき
浴に(6)で得られたセラミック板3を浸漬して、スパ
ッタリングにより形成された金属層の表面に厚さ7μ
m、ホウ素の含有量が1重量%以下のニッケル層を析出
させ、120℃で3時間アニーリングした。
【0110】さらに、表面にシアン化金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム
50g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lからなる
無電解金めっき液に93℃の条件で1分間浸漬して、ニ
ッケルめっき層上に厚さ1μmの金めっき層を形成し
た。
【0111】(8)溝7から底面に抜ける空気吸引孔8
をドリル加工により形成し、さらにスルーホール16、
17を露出させるための袋孔180を設けた。この袋孔
180にNi−Au合金(Au81.5重量%、Ni1
8.4重量%、不純物0.1重量%)からなる金ろうを
用い、970℃で加熱リフローしてコバール製の外部端
子ピン19、190を接続させた。外部端子19、19
0は、W製でもよい。
【0112】(9)温度制御のための複数熱電対を凹部
に埋め込み、ウエハプローバヒータ201を得た。 (10)このウエハプローバ201を図9の断面形状を
持つステンレス製の支持台にセラミックファイバー(イ
ビデン社製:商品名 イビウール)からなる断熱材10
を介して載置した。この支持台11には、ウエハプロー
バの反り防止のための支持柱15が形成され、吸引口1
3から空気を吸引してシリコンウエハの吸着を行うこと
ができるように構成されている。
【0113】さらに、この支持台21には、ガード電極
5、グランド電極6、発熱体41からの配線を外に取り
出すための配線や端子等(図示せず)が設けられている
ため、これらの配線等を用いて定電圧電源等(図示せ
ず)との接続等を行い、シリコンウエハの導通テストを
行うことができるウエハプローバ装置を組み立てた。そ
して、グランド電極とチャックトップ導体層2との間、
および、グランド電極とガード電極5との間に100V
の電圧を印加し、チャックトップ導体層2とガード電極
5とに同じ接地電位を与えた。
【0114】(実施例3) ウエハプローバ301(図
6参照)の製造とウエハプローバ装置の組み立て (1)厚さ10μmのタングステン箔を打抜き加工する
ことにより格子状の電極を形成した。格子状の電極2枚
(ぞれぞれガード電極5、グランド電極6となるもの)
およびタングステン線を窒化アルミニウム粉末(トクヤ
マ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、イットリ
ア(平均粒径0.4μm)4重量部とともに、成形型中
に入れて窒素ガス中で1890℃、圧力150kg/c
2 で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アルミ
ニウム板状体を得た。これを直径230mmの円状に切
り出して板状体とした。 (2)この板状体に対し、実施例2の(5)〜(10)
の工程を実施し、ウエハプローバ301を得、実施例1
と同様にウエハプローバ301を図9に示した支持台1
1上に載置し、実施例1の場合と同様にしてウエハプロ
ーバ装置を組み立てた。そして、グランド電極とチャッ
クトップ導体層2との間、および、グランド電極とガー
ド電極5との間に100Vの電圧を印加し、チャックト
ップ導体層2とガード電極5とに同じ接地電位を与え
た。
【0115】(実施例4) ウエハプローバ401(図
7参照)の製造とウエハプローバ装置の組み立て 実施例1の(1)〜(5)、および、(8)〜(10)
を実施した後、さらに吸着面に対向する面にニッケルを
溶射し、この後、鉛・テルル系のペルチェ素子を接合さ
せ、ウエハプローバ401を得、実施例1と同様にウエ
ハプローバ401を図9に示した支持台11上に載置
し、実施例1の場合と同様にしてウエハプローバ装置を
組み立てた。そして、グランド電極とチャックトップ導
体層2との間、および、グランド電極とガード電極5と
の間に100Vの電圧を印加し、チャックトップ導体層
2とガード電極5とに同じ接地電位を与えた。
【0116】(実施例5) 炭化珪素をセラミック基板
とするウエハプローバの製造とウエハプローバ装置の組
み立て 以下に記載する事項または条件以外は、実施例3の場合
と同様にして、ウエハプローバを製造した。即ち、平均
粒径1.0μmの炭化ケイ素粉末100重量部を使用
し、また、格子状の電極2枚(ぞれぞれガード電極5、
グランド電極6となるもの)、および、表面にテトラエ
トキシシラン10重量%、塩酸0.5重量%および水8
9.5重量%からなるゾル溶液を塗布したタングステン
線を使用し、1900℃の温度で焼成した。なお、ゾル
溶液は焼成でSiO2 となって絶縁層を構成する。次
に、実施例5で得られたウエハプローバ401を、実施
例1と同様に図9に示した支持台11上に載置し、実施
例1の場合と同様にしてウエハプローバ装置を組み立て
た。そして、グランド電極とチャックトップ導体層2と
の間、および、グランド電極とガード電極5との間に1
00Vの電圧を印加し、チャックトップ導体層2とガー
ド電極5とに同じ接地電位を与えた。
【0117】(実施例6) アルミナをセラミック基板
とするウエハプローバの製造とウエハプローバ装置の組
み立て 以下に記載する工程または条件以外は、実施例1の場合
と同様にして、ウエハプローバを製造した。アルミナ粉
末(トクヤマ製、平均粒径1.5μm)100重量部、
アクリルバイダー11.5重量部、分散剤0.5重量部
および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコー
ル53重量部を混合した組成物を、ドクターブレード法
を用いて成形し、厚さ0.5mmのグリーンシートを得
た。また、焼成温度を1000℃とした。次に、実施例
6で得られたウエハプローバを、実施例1と同様に図9
に示した支持台11上に載置し、実施例1の場合と同様
にしてウエハプローバ装置を組み立てた。そして、グラ
ンド電極とチャックトップ導体層2との間、および、グ
ランド電極とガード電極5との間に100Vの電圧を印
加し、チャックトップ導体層2とガード電極5とに同じ
接地電位を与えた。
【0118】(実施例7)多孔質チャックトップ導体層
を含むウエハプローバの製造とウエハプローバ装置の組
み立て (1)平均粒子径3μmのタングステン粉末を円板状の
成形治具に入れて、窒素ガス中で温度1890℃、圧力
150kg/cm2 で3時間ホットプレスして、直径2
00mm、厚さ110μmのタングステン製の多孔質チ
ャックトップ導体層を得た。
【0119】(2)次に、実施例1の(1)〜(4)、
および、(5)〜(7)と同様の工程を実施し、ガード
電極、グランド電極、発熱体を有するセラミック基板を
得た。
【0120】(3)上記(1)で得た多孔質チャックト
ップ導体層を金ろう(実施例1の(10)と同じもの)
の粉末を介してセラミック基板に載置し、970℃でリ
フローした。 (4)実施例1の(10)〜(12)と同様の工程を実
施してウエハプローバを得た。この実施例で得られたウ
エハプローバは、チャックトップ導体層に半導体ウエハ
が均一に吸着する。次に、実施例7で得られたウエハプ
ローバを、実施例1と同様に図9に示した支持台11上
に載置し、実施例1の場合と同様にしてウエハプローバ
装置を組み立てた。そして、グランド電極とチャックト
ップ導体層2との間、および、グランド電極とガード電
極5との間に100Vの電圧を印加し、チャックトップ
導体層2とガード電極5とに同じ接地電位を与えた。
【0121】(比較例1)実施例1と同様にして、ウエ
ハプローバを製造した後、実施例1と同様にしてウエハ
プローバ装置を組み立てた。そして、グランド電極とチ
ャックトップ導体層2との間には、100Vの電圧を印
加し、グランド電極とガード電極5との間には回路を形
成せず、チャックトップ導体層2とガード電極5との電
位を異なったものとした。
【0122】評価方法 支持台上に載置された上記実施例および比較例で製造し
たウエハプローバの上に、図1に示したように良品のシ
リコンウエハWを載置し、150℃に加熱しながら、プ
ローブカード601を押圧して導通テストを行い、誤動
作の有無を調べた。その結果を下記の表1に示した。
【0123】
【表1】
【0124】上記表1より明らかなように、ガード電極
を備え、チャックトップ導体層2とガード電極5とに同
じ接地電位を与えたウエハプローバ装置(実施例1〜
7)では、正しい判定がなされているのに対し、ガード
電極を備えてはいるものの、チャックトップ導体層2と
ガード電極5とに同じ接地電位を与えなかったウエハプ
ローバ装置(比較例1)では、ノイズにより誤った判定
がなされてしまう。
【0125】
【発明の効果】以上説明のように、本発明のウエハプロ
ーバ装置では、チャックトップ導体層と上記ガード電極
とが、概ね同電位となるように電圧が印加されているの
で、測定回路内に介在するストレイキャパシタをキャン
セルすることができ、このストレイキャパシタに起因す
るノイズが発生せず、誤動作が発生しないウエハプロー
バ装置を提供することができる。また、本発明のウエハ
プローバに使用されるセラミック基板は、上記ウエハプ
ローバ装置に使用されるセラミック基板であり、このセ
ラミック基板を使用することにより、ストレイキャパシ
タに起因するノイズが発生せず、誤動作が発生しないウ
エハプローバ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエハプローバを含んで構成されたウ
エハプローバ装置の一例を模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示したウエハプローバの平面図である。
【図3】図1に示したウエハプローバの底面図である。
【図4】図1に示したウエハプローバのA−A線断面図
である。
【図5】本発明のウエハプローバ装置を構成するウエハ
プローバの一例を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明のウエハプローバ装置を構成するウエハ
プローバの一例を模式的に示す断面図である。
【図7】本発明のウエハプローバ装置を構成するウエハ
プローバの一例を模式的に示す断面図である。
【図8】本発明のウエハプローバ装置を構成するウエハ
プローバの一例を模式的に示す断面図である。
【図9】本発明で用いるウエハプローバを支持台と組み
合わせた場合を模式的に示す断面図である。
【図10】(a)は、本発明で用いるウエハプローバを
他の支持台と組み合わせた場合を模式的に示す縦断面図
であり、(b)は、そのB−B線断面図である。
【図11】(a)〜(d)は、本発明で用いるウエハプ
ローバの製造工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図12】(e)〜(g)は、本発明で用いるウエハプ
ローバの製造工程の一部を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
101、201、301、401、501 ウエハプロ
ーバ 2、72 チャックトップ導体層 3、73 セラミック基板 5、75 ガード電極 6、76 グランド電極 7 溝 8、78 吸引孔 10 断熱材 11 支持台 12 吹き出し口 13 吸引口 14 冷媒注入口 15 支持柱 16、17、18、87 スルーホール 180 袋孔 19、190、191 外部端子ピン 41、42、71 発熱体 410 保護層 43 金属線 44 ペルチェ素子 440 熱電素子 441 セラミック基板 51 導体層 52 導体層非形成部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板の表面にチャックトップ
    導体層が形成されるとともに、前記セラミック基板にガ
    ード電極が配設されたウエハプローバ、および、電源を
    含んで構成されるウエハプローバ装置であって、前記電
    源により、前記チャックトップ導体層と前記ガード電極
    とが、概ね同電位となるように電圧が印加されているこ
    とを特徴とするウエハプローバ装置。
  2. 【請求項2】 その表面にチャックトップ導体層が形成
    されるとともに、ガード電極が配設されたセラミック基
    板、および、電源を含んで構成されるウエハプローバ装
    置であって、前記電源により、前記チャックトップ導体
    層と前記ガード電極とが、概ね同電位となるように電圧
    が印加されていることを特徴とするウエハプローバ装
    置。
  3. 【請求項3】 その両主面に、それぞれチャックトップ
    導体層およびガード電極が配設され、前記ガード電極上
    に絶縁体を介してグランド電極が配設されていることを
    特徴とするウエハプローバ装置に使用されるセラミック
    基板。
JP2000318064A 1999-10-25 2000-10-18 ウエハプローバ装置およびウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板 Expired - Fee Related JP3681628B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000318064A JP3681628B2 (ja) 1999-10-25 2000-10-18 ウエハプローバ装置およびウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板
PCT/JP2001/003770 WO2002035603A1 (fr) 2000-10-18 2001-05-01 Dispositif d'etalonnage de tranche, et substrat en ceramique utilise dans ledit dispositif d'etalonnage de tranche

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30252099 1999-10-25
JP11-302520 1999-10-25
JP2000318064A JP3681628B2 (ja) 1999-10-25 2000-10-18 ウエハプローバ装置およびウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001196426A true JP2001196426A (ja) 2001-07-19
JP3681628B2 JP3681628B2 (ja) 2005-08-10

Family

ID=26563141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000318064A Expired - Fee Related JP3681628B2 (ja) 1999-10-25 2000-10-18 ウエハプローバ装置およびウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3681628B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102102974B1 (ko) * 2019-05-02 2020-05-29 윤장수 반도체 테스트 소켓의 제조 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102102974B1 (ko) * 2019-05-02 2020-05-29 윤장수 반도체 테스트 소켓의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3681628B2 (ja) 2005-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2002101816A1 (fr) Dispositif d'etalonnage de tranche
JP2001033484A (ja) ウエハプローバ
JP2004153288A (ja) ウエハプローバ装置
JP3320706B2 (ja) ウエハプローバ、ウエハプローバに使用されるセラミック基板およびウエハプローバ装置
JP2001135684A (ja) ウエハプローバ装置
JP3813420B2 (ja) ウエハプローバ装置
JP3396468B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP3681628B2 (ja) ウエハプローバ装置およびウエハプローバ装置に使用されるセラミック基板
JP3514384B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP3320705B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP3320704B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP2001196425A (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP3396469B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP3614764B2 (ja) ウエハプローバ、および、ウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP2001230284A (ja) ウエハプローバ
JP2001135685A (ja) ウエハプローバ
JP2001176938A (ja) ウエハプローバ
JP3670200B2 (ja) ウエハプローバ
JP3847537B2 (ja) ウエハプローバ用チャックトップおよびウエハプローバ用チャックトップに使用されるセラミック基板
JP2004104152A (ja) ウエハプローバ装置
JP2004104150A (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP3810992B2 (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP2001196424A (ja) ウエハプローバおよびウエハプローバに使用されるセラミック基板
JP2001110879A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板
JP2004104151A (ja) ウエハプローバ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040305

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3681628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080527

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080527

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090527

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100527

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110527

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110527

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120527

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120527

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130527

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees