JP2001176938A - ウエハプローバ - Google Patents

ウエハプローバ

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JP2001176938A
JP2001176938A JP36061499A JP36061499A JP2001176938A JP 2001176938 A JP2001176938 A JP 2001176938A JP 36061499 A JP36061499 A JP 36061499A JP 36061499 A JP36061499 A JP 36061499A JP 2001176938 A JP2001176938 A JP 2001176938A
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wafer prober
weight
metal
conductor layer
layer
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JP36061499A
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English (en)
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Atsushi Ito
淳 伊藤
Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
Yasutaka Ito
康隆 伊藤
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャックトップ導体層をノイズから保護する
ことができ、このノイズに起因する集積回路等の誤動作
を防止することができ、集積回路等が正常に動作するか
否かを正確に判定することができるウエハプローバを提
供する。 【解決手段】 セラミック基板の一主面にチャックトッ
プ導体層が形成されるとともに、その内部にガード電極
が形成されてなるウエハプローバであって、前記セラミ
ック基板の側面に金属層が形成されていることを特徴と
するウエハプローバ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【従来の技術】半導体は種々の産業において必要とされ
る極めて重要な製品であり、半導体チップは、例えば、
シリコン単結晶を所定の厚さにスライスしてシリコンウ
エハを作製した後、このシリコンウエハに種々の回路等
を形成することにより製造される。この半導体チップの
製造工程においては、シリコンウエハをカットしてそれ
ぞれの半導体チップに分割する前の段階で、その電気的
特性が設計通りに動作するか否かを測定してチェックす
るプロービング工程が必要であり、そのために所謂プロ
ーバが用いられる。
【0003】このようなプローバとして、例えば、特許
第2587289号公報、特公平3−40947号公
報、特開平11−31724号公報等には、アルミニウ
ム合金やステンレス鋼などの金属製チャックトップを有
するウエハプローバが開示されている。
【0004】このようなウエハプローバでは、例えば、
図12に示すように、ウエハプローバ101上にシリコ
ンウエハWを載置し、このシリコンウエハWにテスタピ
ンを持つプローブカード601を押しつけ、加熱、冷却
しながら電圧を印加して導通テストを行う。
【0005】なお、図12において、V3 は、プローブ
カード601に印加する電源33、V 2 は、抵抗発熱体
41に印加する電源32、V1 は、チャックトップ導体
層2とガード電極5に印加する電源31であり、この電
源31は、グランド電極6にも接続され、接地されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
金属製のチャックトップを有するウエハプローバには、
次のような問題があった。まず、金属製であるため、チ
ャックトップの厚みは15mm程度と厚くしなければな
らない。このようにチャックトップを厚くするのは、薄
い金属板では、プローブカードのテスタピンによりチャ
ックトップが押され、チャックトップの金属板に反りや
歪みが発生してしまい、金属板上に載置されるシリコン
ウエハが破損したり傾いたりしてしてしまうからであ
る。このため、チャックトップを厚くする必要がある
が、その結果、チャックトップの重量が大きくなり、ま
たかさばってしまうという問題があった。
【0007】また、熱伝導率が高い金属を使用している
にもかかわらず、昇温、降温特性が悪く、電圧や電流量
の変化に対してチャックトップ板の温度が迅速に追従し
ないため温度制御をしにくく、高温でシリコンウエハを
載置すると温度制御不能になってしまうという問題もあ
った。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、金属製のチャック
トップに代えて、剛性の高いセラミックを基板として用
い、その表面に導体層を設けてこれをチャックトップ導
体層し、さらに、このセラミック基板の高誘電率に起因
するストレイキャパシタをキャンセルするためにガード
電極を設けることを想起した。
【0009】しかしながら、ガード電極を設けたのみで
は、抵抗発熱体等から発生するノイズがガード電極に大
きな影響を与えるのを防止することは難しく、そのた
め、シリコンウエハの導通テストを行った際に、このノ
イズに起因して集積回路等に誤動作が発生することがあ
るため、導通テストにより正確な判定を行うことができ
ない場合があった。
【0010】そこで、本発明者らはさらに検討を重ねた
結果、側面に金属層を設けることにより、ノイズに起因
する集積回路の誤動作をなくすことができ、導通テスト
により集積回路等が正常に動作しているか否かについ
て、正確な判定を行うことできることを見いだし本発明
を完成させたものである。
【0011】本発明は、セラミック基板の一主面にチャ
ックトップ導体層が形成されるとともに、その内部にガ
ード電極が形成されてなるウエハプローバであって、上
記セラミック基板の側面に金属層が形成されていること
を特徴とするウエハプローバである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のウエハプローバは、セラ
ミック基板の一主面にチャックトップ導体層が形成され
るとともに、その内部にガード電極が形成されてなるウ
エハプローバであって、上記セラミック基板の側面に金
属層が形成されていることを特徴とする。
【0013】本発明では、上記セラミック基板の側面に
金属層が形成され、上記金属層は上記ガード電極と接続
されているので、抵抗発熱体などから発生するノイズ
が、セラミック基板側面から外側にまわり出してチャッ
クトップ導体層に達するのを防止することができ、この
ノイズに起因する集積回路の誤動作を防止することがで
き、導通テストにより集積回路が正常に動作するか否か
を正確に判定することが可能となる。
【0014】図1は、本発明のウエハプローバの一実施
形態を模式的に示した断面図であり、図2は、その平面
図であり、図3は、その底面図であり、図4は、図1に
示したウエハプローバにおけるA−A線断面図である。
【0015】このウエハプローバ101では、平面視円
形状のセラミック基板3の表面に同心円形状の溝7が形
成されるとともに、溝7の一部にシリコンウエハを吸引
するための複数の吸引孔8が設けられており、溝7を含
むセラミック基板3の大部分にシリコンウエハの電極と
接続するためのチャックトップ導体層2が円形状に形成
されている。
【0016】一方、セラミック基板3の底面には、シリ
コンウエハの温度をコントロールするために、図3に示
したような平面視同心円形状の発熱体41が設けられて
おり、発熱体41の両端には、外部端子ピン190が接
続、固定され、セラミック基板3の内部には、ストレイ
キャパシタやノイズを除去するためにガード電極5とグ
ランド電極6とが設けられている。
【0017】また、セラミック基板3の側面には金属層
2aが設けられており、この金属層2aは、ガード電極
5に接続されている。そのため、抵抗発熱体41は、ガ
ード電極5と側面の金属層(導体層)2aで囲まれてい
ることになり、抵抗発熱体41等から発生するノイズに
起因する集積回路等の誤動作を確実に防止することがで
きる。
【0018】本発明のウエハプローバは、例えば、図1
〜4に示したような構成を有するものである。以下にお
いて、上記ウエハプローバを構成する各部材、および、
本発明のウエハプローバの他の実施形態について、順
次、詳細に説明していくことにする。
【0019】本発明のウエハプローバで使用されるセラ
ミック基板は、窒化物セラミック、炭化物セラミックお
よび酸化物セラミックに属するセラミックから選ばれる
少なくとも1種であることが望ましい。
【0020】上記窒化物セラミックとしては、金属窒化
物セラミック、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、窒化ホウ素、窒化チタン等が挙げられる。また、上
記炭化物セラミックとしては、金属炭化物セラミック、
例えば、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、
炭化タンタル、炭化タンステン等が挙げられる。
【0021】上記酸化物セラミックとしては、金属酸化
物セラミック、例えば、アルミナ、ジルコニア、コージ
ェライト、ムライト等が挙げられる。これらのセラミッ
クは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】これらのセラミックの中では、窒化物セラ
ミック、炭化物セラミックの方が酸化物セラミックに比
べて望ましい。熱伝導率が高いからである。また、窒化
物セラミックの中では窒化アルミニウムが最も好適であ
る。熱伝導率が180W/m・Kと最も高いからであ
る。
【0023】上記セラミック中には、カーボンを100
〜2000ppm含むことが望ましい。セラミック内の
電極パターンを隠蔽し、かつ、高輻射熱が得られるから
である。カーボンは、X線回折で検出可能な結晶質また
は検出不能な非晶質の一方または両方であってもよい。
【0024】本発明におけるチャックトップのセラミッ
ク基板の厚さは、チャックトップ導体層より厚いことが
必要であり、具体的には1〜10mmが望ましい。ま
た、本発明においては、シリコンウエハの裏面を電極と
して使用するため、セラミック基板の一主面にチャック
トップ導体層が形成されており、側面には、ガード電極
と接続された金属層(以下、側面導体層ともいう)が形
成されている。
【0025】上記チャックトップ導体層および側面導体
層の厚さは、1〜20μmが望ましい。1μm未満では
抵抗値が高くなりすぎて電極として働かず、一方、20
μmを超えると導体の持つ応力によって剥離しやすくな
ってしまうからである。
【0026】チャックトップ導体層および側面導体層と
しては、例えば、銅、チタン、クロム、ニッケル、貴金
属(金、銀、白金等)、タングステン、モリブデンなど
の高融点金属から選ばれる少なくとも1種の金属を使用
することができる。
【0027】チャップトップ導体層や側面導体層は、金
属や導電性セラミックからなる多孔質体であってもよ
い。チャップトップ導体層を多孔質体で形成すると、後
述するような吸引吸着のための溝を形成する必要がな
く、溝の存在を理由としたウエハの破損を防止すること
ができるだけでなく、表面全体で均一な吸引吸着を実現
できるからである。
【0028】このような多孔質体としては、金属焼結体
を使用することができる。また、多孔質体を使用した場
合は、その厚さは、1〜200μmで使用することがで
きる。多孔質体とセラミック基板との接合は、半田やろ
う材を用いる。
【0029】チャックトップ導体層および側面導体層と
しては、ニッケルを含むものであることが望ましい。硬
度が高く、チャックトップ導体層の場合、テスタピンの
押圧に対しても変形等しにくいからである。チャックト
ップ導体層および側面導体層の具体的な構成としては、
例えば、初めにニッケルスパッタリング層を形成し、そ
の上に無電解ニッケルめっき層を設けたものや、チタ
ン、モリブデン、ニッケルをこの順序でスパッタリング
し、さらにその上にニッケルを無電解めっきもしくは電
解めっきで析出させたもの等が挙げられる。
【0030】また、チタン、モリブデン、ニッケルをこ
の順序でスパッタリングし、さらにその上に銅およびニ
ッケルを無電解めっきで析出させたものであってもよ
い。銅層を形成することでチャックトップ電極の抵抗値
を低減させることができるからである。
【0031】さらに、チタン、銅をこの順でスパッタリ
ングし、さらにその上にニッケルを無電解めっきもしく
は無電解めっきで析出させたものであってもよい。ま
た、クロム、銅をこの順でスパッタリングし、さらにそ
の上にニッケルを無電解めっきもしくは無電解めっきで
析出させたものとすることも可能である。
【0032】上記チタン、クロムは、セラミックとの密
着性を向上させることができ、また、モリブデンはニッ
ケルとの密着性を改善することができる。チタン、クロ
ムの厚みは0.1〜0.5μm、モリブデンの厚みは
0.5〜7.0μm、ニッケルの厚みは0.4〜2.5
μmが望ましい。
【0033】上記チャックトップ導体層および側面導体
層の表面には、貴金属層(金、銀、白金、パラジウム)
が形成されていることが望ましい。貴金属層は、卑金属
のマイグレーションによる汚染を防止することができる
からである。貴金属層の厚さは、0.01〜15μmが
望ましい。
【0034】本発明においては、セラミック基板に温度
制御手段を設けておくことが望ましい。加熱または冷却
しながらシリコンウエハの導通試験を行うことができる
からである。
【0035】上記温度制御手段としては図1に示した発
熱体41のほかに、ペルチェ素子であってもよい。発熱
体を設ける場合は、ウエハプローバを嵌め込むための装
置に、冷却手段としてエアー等の冷媒の吹きつけ口など
を設けてもよい。発熱体は、複数層設けてもよい。この
場合は、各層のパターンは相互に補完するように形成さ
れて、加熱面からみるとどこかの層にパターンが形成さ
れた状態が望ましい。例えば、互いに千鳥の配置になっ
ている構造である。
【0036】発熱体としては、例えば、金属または導電
性セラミックの焼結体、金属箔、金属線等が挙げられ
る。金属焼結体としては、タングステン、モリブデンか
ら選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの金属は
比較的酸化しにくく、発熱するに充分な抵抗値を有する
からである。
【0037】また、導電性セラミックとしては、タング
ステン、モリブデンの炭化物から選ばれる少なくとも1
種を使用することができる。さらに、セラミック基板の
外側に発熱体を形成する場合には、金属焼結体として
は、貴金属(金、銀、パラジウム、白金)、ニッケルを
使用することが望ましい。具体的には銀、銀−パラジウ
ムなどを使用することができる。上記金属焼結体に使用
される金属粒子は、球状、リン片状、もしくは球状とリ
ン片状の混合物を使用することができる。
【0038】金属焼結体中には、金属酸化物を添加して
もよい。上記金属酸化物を使用するのは、窒化物セラミ
ックまたは炭化物セラミックと金属粒子を密着させるた
めである。上記金属酸化物により、窒化物セラミックま
たは炭化物セラミックと金属粒子との密着性が改善され
る理由は明確ではないが、金属粒子表面および窒化物セ
ラミックまたは炭化物セラミックの表面はわずかに酸化
膜が形成されており、この酸化膜同士が金属酸化物を介
して焼結して一体化し、金属粒子と窒化物セラミックま
たは炭化物セラミックが密着するのではないかと考えら
れる。
【0039】上記金属酸化物としては、例えば、酸化
鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素(B 23 )、アル
ミナ、イットリア、チタニアから選ばれる少なくとも1
種が好ましい。これらの酸化物は、発熱体の抵抗値を大
きくすることなく、金属粒子と窒化物セラミックまたは
炭化物セラミックとの密着性を改善できるからである。
【0040】上記金属酸化物は、金属粒子に対して0.
1重量%以上10重量%未満であることが望ましい。抵
抗値が大きくなりすぎず、金属粒子と窒化物セラミック
または炭化物セラミックとの密着性を改善することがで
きるからである。
【0041】また、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホ
ウ素(B23 )、アルミナ、イットリア、チタニアの
割合は、金属酸化物の全量を100重量部とした場合
に、酸化鉛が1〜10重量部、シリカが1〜30重量
部、酸化ホウ素が5〜50重量部、酸化亜鉛が20〜7
0重量部、アルミナが1〜10重量部、イットリアが1
〜50重量部、チタニアが1〜50主部が好ましい。但
し、これらの合計が100重量部を超えない範囲で調整
されることが望ましい。これらの範囲が特に窒化物セラ
ミックとの密着性を改善できる範囲だからである。
【0042】発熱体をセラミック基板の表面に設ける場
合は、発熱体の表面は、金属層410で被覆されている
ことが望ましい(図11(e)参照)。発熱体は、金属
粒子の焼結体であり、露出していると酸化しやすく、こ
の酸化により抵抗値が変化してしまう。そこで、表面を
金属層で被覆することにより、酸化を防止することがで
きるのである。
【0043】金属層の厚さは、0.1〜10μmが望ま
しい。発熱体の抵抗値を変化させることなく、発熱体の
酸化を防止することができる範囲だからである。被覆に
使用される金属は、非酸化性の金属であればよい。具体
的には、金、銀、パラジウム、白金、ニッケルから選ば
れる少なくとも1種以上が好ましい。なかでもニッケル
がさらに好ましい。発熱体には電源と接続するための端
子が必要であり、この端子は、半田を介して発熱体に取
り付けるが、ニッケルは半田の熱拡散を防止するからで
ある。接続端子しては、コバール製の端子ピンを使用す
ることができる。なお、発熱体をヒータ板内部に形成す
る場合は、発熱体表面が酸化されることがないため、被
覆は不要である。発熱体をヒータ板内部に形成する場
合、発熱体の表面の一部が露出していてもよい。
【0044】発熱体として使用する金属箔としては、ニ
ッケル箔、ステンレス箔をエッチング等でパターン形成
して発熱体としたものが望ましい。パターン化した金属
箔は、樹脂フィルム等ではり合わせてもよい。金属線と
しては、例えば、タングステン線、モリブデン線等が挙
げられる。
【0045】温度制御手段としてペルチェ素子を使用す
る場合は、電流の流れる方向を変えることにより発熱、
冷却両方行うことができるため有利である。ペルチェ素
子は、図7に示すように、p型、n型の熱電素子440
を直列に接続し、これをセラミック板441などに接合
させることにより形成される。ペルチェ素子としては、
例えば、シリコン・ゲルマニウム系、ビスマス・アンチ
モン系、鉛・テルル系材料等が挙げられる。
【0046】本発明では、温度制御手段とチャックトッ
プ導体層との間に、ガード電極5とグランド電極6とが
設けられている。ガード電極5は、測定回路内に介在す
るストレイキャパシタをキャンセルするための電極であ
り、測定回路(即ち、図1のチャックトップ導体層2)
の接地電位が与えられている。また、ガード電極5およ
びガード電極5に接続された側面導体層2aは、温度制
御手段等からのノイズをキャンセルするために設けられ
ている。これらの電極の厚さは、1〜20μmが望まし
い。薄すぎると、抵抗値が高くなり、厚すぎるとセラミ
ック基板が反ったり、熱衝撃性が低下するからである。
【0047】これらのガード電極5、グランド電極6
は、図4に示したような格子状に設けられていることが
望ましい。即ち、円形状の導体層51の内部に矩形状の
導体層非形成部52が多数整列して存在する形状であ
る。このような形状としたのは、導体層上下のセラミッ
ク同士の密着性を改善するためである。ガード電極5お
よびグランド電極6の材料としては、例えば、上記発熱
体に用いる金属や導電性セラミックが挙げられる。
【0048】本発明のウエハプローバのチャックトップ
導体層形成面には、図2に示したように溝7と空気の吸
引孔8が形成されていることが望ましい。吸引孔8は、
複数設けられて均一な吸着が図られる。シリコンウエハ
Wを載置して吸引孔8から空気を吸引し、シリコンウエ
ハWを吸着させるためである。
【0049】本発明におけるウエハプローバとしては、
例えば、図1に示すように、セラミック基板3の底面に
発熱体41が設けられ、発熱体41とチャックトップ導
体層2との間にガード電極5の層とグランド電極6の層
とがそれぞれ設けられた構成のウエハプローバ101、
図5に示すように、セラミック基板3の内部に扁平形状
の発熱体42が設けられ、発熱体42とチャックトップ
導体層2との間にガード電極5とグランド電極6とが設
けられた構成のウエハプローバ201、図6に示すよう
に、セラミック基板3の内部に発熱体である金属線43
が埋設され、金属線43とチャックトップ導体層2との
間にガード電極5とグランド電極6とが設けられた構成
のウエハプローバ301、図7に示すように、熱電素子
440とセラミック基板441からなるペルチェ素子4
4がセラミック基板3の外側に形成され、ペルチェ素子
44とチャックトップ導体層2との間にガード電極5と
グランド電極6とが設けられた構成のウエハプローバ4
01等が挙げられる。いずれのウエハプローバも、ガー
ド電極5に接続された側面導体層2aと溝7と吸引孔8
とを有しており、17は、ガード電極5と側面導体層2
aとを接続する接続部17である。
【0050】本発明では、図1〜7に示したようにセラ
ミック基板3の内部に発熱体42、43が形成され(図
5〜6)、セラミック基板3の内部にガード電極5、グ
ランド電極6(図1〜7)が形成されているため、これ
らと外部端子とを接続するための接続部(スルーホー
ル)16、17、18が必要となる。スルーホール1
6、18は、タングステンペースト、モリブデンペース
トなどの高融点金属、タングステンカーバイド、モリブ
デンカーバイドなどの導電性セラミックを充填すること
により形成される。接続部17は、ガード電極5を形成
する際、一部またはその全体が外部に露出するように形
成すればよい。
【0051】また、接続部(スルーホール)16、18
の直径は、0.1〜10mmが望ましい。断線を防止し
つつ、クラックや歪みを防止できるからである。このス
ルーホールを接続パッドとして外部端子ピンを接続する
(図11(g)参照)。
【0052】接続は、半田、ろう材により行う。ろう材
としては銀ろう、パラジウムろう、アルミニウムろう、
金ろうを使用する。金ろうとしては、Au−Ni合金が
望ましい。Au−Ni合金は、タングステンとの密着性
に優れるからである。
【0053】Au/Niの比率は、〔81.5〜82.
5(重量%)〕/〔18.5〜17.5(重量%)〕が
望ましい。Au−Ni層の厚さは、0.1〜50μmが
望ましい。接続を確保するに充分な範囲だからである。
また、10-6〜10-5Paの高真空で500〜1000
℃の高温で使用するとAu−Cu合金では劣化するが、
Au−Ni合金ではこのような劣化がなく有利である。
また、Au−Ni合金中の不純物元素量は全量を100
重量部とした場合に1重量部未満であることが望まし
い。
【0054】本発明では、必要に応じてセラミック基板
に熱電対を埋め込んでおくことができる。熱電対により
発熱体の温度を測定し、そのデータをもとに電圧、電流
量を変えて、温度を制御することができるからである。
熱電対の金属線の接合部位の大きさは、各金属線の素線
径と同一か、もしくは、それよりも大きく、かつ、0.
5mm以下がよい。このような構成によって、接合部分
の熱容量が小さくなり、温度が正確に、また、迅速に電
流値に変換されるのである。このため、温度制御性が向
上してウエハの加熱面の温度分布が小さくなるのであ
る。上記熱電対としては、例えば、JIS−C−160
2(1980)に挙げられるように、K型、R型、B
型、S型、E型、J型、T型熱電対が挙げられる。
【0055】図8は、以上のような構成の本発明のウエ
ハプローバを設置するための支持容器11を模式的に示
した断面図である。この支持容器11には、冷媒吹き出
し口12が形成されており、冷媒注入口14から冷媒が
吹き込まれる。また、吸引口13から空気を吸引して吸
引孔8を介してウエハプローバ上に載置されたシリコン
ウエハ(図示せず)を溝7に吸い付けるのである。ま
た、本発明のウエハプローバは、側面に側面導体層2a
が設けられおり、この側面導体層2aは、ガード電極5
と接続され、接地されることになる。一方、支持容器1
1を、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属により
形成する場合は、図8に示したように、側面導体層2a
を支持容器11と接触させ、この支持容器11を接地す
ることにより、特別な配線を設ける必要がなくなる。支
持容器11は、セラミックで形成されていてもよい。
【0056】図9(a)は、支持容器の他の一例を模式
的に示した水平断面図であり、(b)は、(a)図にお
けるB−B線断面図である。図9に示したように、この
支持容器では、ウエハプローバがプローブカードのテス
タピンの押圧によって反らないように、多数の支持柱1
5が設けられている。
【0057】次に、本発明のウエハプローバの製造方法
の一例を図10〜11に示した断面図に基づき説明す
る。 (1)まず、酸化物セラミック、窒化物セラミック、炭
化物セラミックなどのセラミックの粉体をバインダおよ
び溶剤と混合してグリーンシート30を得る。前述した
セラミック粉体としては、例えば、窒化アルミニウム、
炭化ケイ素などを使用することができ、必要に応じて、
イットリアなどの焼結助剤などを加えてもよい。
【0058】また、バインダとしては、アクリル系バイ
ンダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニ
ルアルコールから選ばれる少なくとも1種が望ましい。
さらに、溶媒としては、α−テルピネオール、グリコー
ルから選ばれる少なくとも1種が望ましい。これらを混
合して得られるペーストをドクターブレード法でシート
状に成形してグリーンシート30を作製する。
【0059】グリーンシート30に、必要に応じてシリ
コンウエハの支持ピンを挿入する貫通孔や熱電対を埋め
込む凹部を設けておくことができる。貫通孔や凹部は、
パンチングなどで形成することができる。グリーンシー
ト30の厚さは、0.1〜5mm程度が好ましい。
【0060】次に、グリーンシート30にガード電極、
グランド電極となる導体ペーストを印刷する。印刷は、
グリーンシート30の収縮率を考慮して所望のアスペク
ト比が得られるように行い、これによりガード電極印刷
体50、グランド電極印刷体60を得る。なお、ガード
電極印刷体50には、側面に形成する側面導体層2aと
接続するための接続部用印刷体170を形成しておく。
側面導体層2aと確実に接続するために、接続部用印刷
体170を複数箇所設けてもよい。印刷体は、導電性セ
ラミック、金属粒子などを含む導電性ペーストを印刷す
ることにより形成する。
【0061】これらの導電性ペースト中に含まれる導電
性セラミック粒子としては、タングステンまたはモリブ
デンの炭化物が最適である。酸化しにくく、熱伝導率が
低下しにくいからである。また、金属粒子としては、例
えば、タングステン、モリブデン、白金、ニッケルなど
を使用することができる。
【0062】導電性セラミック粒子、金属粒子の平均粒
子径は0.1〜5μmが好ましい。これらの粒子は、大
きすぎても小さすぎても導体用ペーストを印刷しにくい
からである。このようなペーストとしては、金属粒子ま
たは導電性セラミック粒子85〜97重量部、アクリル
系、エチルセルロース、ブチルセロソルブおよびポリビ
ニルアルコールから選ばれる少なくとも1種のバインダ
1.5〜10重量部、α−テルピネオール、グリコー
ル、エチルアルコールおよびブタノールから選ばれる少
なくとも1種の溶媒を1.5〜10重量部混合して調製
した導体用ぺーストが最適である。さらに、パンチング
等で形成した孔に、導体用ペーストを充填してスルーホ
ール印刷体160を得る。
【0063】次に、図10(a)に示すように、印刷体
50、60、160、170を有するグリーンシート3
0と、印刷体を有さないグリーンシート30′とを積層
する。発熱体形成側に印刷体を有さないグリーンシート
30を積層するのは、スルーホールの端面が露出して、
発熱体形成の焼成の際に酸化してしまうことを防止する
ためである。もしスルーホールの端面が露出したまま、
発熱体形成の焼成を行うのであれば、ニッケルなどの酸
化しにくい金属をスパッタリングする必要があり、さら
に好ましくは、Au−Niの金ろうで被覆してもよい。
【0064】(2)次に、図10(b)に示すように、
積層体の加熱および加圧を行い、グリーンシートおよび
導電ペーストを焼結させる。加熱温度は、1000〜2
000℃、加圧は100〜200kg/cm2 が好まし
く、これらの加熱および加圧は、不活性ガス雰囲気下で
行う。不活性ガスとしては、アルゴン、窒素などを使用
することができる。この工程でスルーホール16、接続
部17、ガード電極5、グランド電極6等が形成され
る。
【0065】(3)次に、図10(c)に示すように、
焼結体の表面に溝7を設け、次に、図10(d)に示す
ように、焼結体の底面に導電ペーストを印刷してこれを
焼成し、発熱体41を作製する。形成された発熱体41
は、セラミック基板の表面にしっかりと密着する。
【0066】(4)次に、ウエハ載置面(溝形成面)お
よび側面にチタン、モリブデン、ニッケル等をスパッタ
リングした後、無電解ニッケルめっき等を施し、チャッ
クトップ導体層2と側面導体層2aとが連続的に形成さ
れた金属層を設ける。このとき同時に、発熱体41の表
面にも無電解ニッケルめっき等により保護層410を形
成する。続いて、チャックトップ導体層2と側面導体層
2aとは、その境界部分を研削により除去し、図11
(e)に示すように、チャックトップ導体層2と側面導
体層2aとに分ける。
【0067】(6)次に、図11(f)に示すように、
溝7から裏面にかけて貫通する吸引孔8、外部端子接続
のための袋孔180を設ける。袋孔180の内壁は、そ
の少なくとも一部が導電化され、その導電化された内壁
は、ガード電極5、グランド電極6などと接続されてい
ることが望ましい。
【0068】(7)最後に、図11(g)に示すよう
に、発熱体41表面の取りつけ部位に半田ペーストを印
刷した後、外部端子ピン190を載せて、加熱してリフ
ローする。加熱温度は、200〜500℃が好適であ
る。
【0069】また、袋孔180にも金ろうを介して外部
端子19を設ける。さらに、必要に応じて、有底孔を設
け、その内部に熱電対を埋め込むことができる。半田は
銀−鉛、鉛−スズ、ビスマス−スズなどの合金を使用す
ることができる。なお、半田層の厚さは、0.1〜50
μmが望ましい。半田による接続を確保するに充分な範
囲だからである。
【0070】なお、上記説明ではウエハプローバ101
(図1参照)を例にしたが、ウエハプローバ201(図
5参照)を製造する場合は、発熱体をグリーンシートに
印刷すればよい。また、ウエハプローバ301(図6参
照)を製造する場合は、セラミック粉末中にガード電
極、グランド電極として金属箔または金属線を発熱体に
して埋め込み、焼結すればよい。さらに、ウエハプロー
バ401(図7参照)を製造する場合は、ペルチェ素子
を溶射金属層を介して接合すればよい。
【0071】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1)ウエハプローバ101(図1参照)の製造 (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.
4μm)4重量部、アクリルバインダ11.5重量部、
分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノール
とからなるアルコール53重量部を混合した組成物を用
い、ドクターブレード法により成形を行って厚さ0.4
7mmのグリーンシートを得た。
【0072】(2)このグリーンシートを80℃で5時
間乾燥させた後、パンチングにて発熱体と外部端子ピン
と接続するためのスルーホール用の貫通孔を設けた。 (3)平均粒子径1μmのタングステンカーバイド粒子
100重量部、アクリル系バインダ3.0重量部、α−
テルピネオール溶媒3.5重量および分散剤0.3重量
部を混合して導電性ペーストAとした。
【0073】また、平均粒子径3μmのタングステン粒
子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α
−テルピネオール溶媒3.7重量および分散剤0.2重
量部を混合して導電性ペーストBとした。
【0074】次に、グリーンシートに、この導電性ペー
ストAを用いたスクリーン印刷で、格子状のガード電極
用印刷体50、グランド電極用印刷体60、接続部用印
刷体170を印刷した。また、端子ピンと接続するため
のスルーホール用の貫通孔に導電性ペーストBを充填し
た。
【0075】さらに、印刷されたグリーンシート30お
よび印刷がされていないグリーンシート30′を50枚
積層して、130℃、80kg/cm2 の圧力で一体化
することにより積層体を作製した(図10(a)参
照)。
【0076】(4)次に、この積層体を窒素ガス中で6
00℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg/
cm2 で3時間ホットプレスし、厚さ4mmの窒化アル
ミニウム板状体を得た。得られた板状体を、直径230
mmの円形状に切り出してセラミック製の板状体とした
(図10(b)参照)。スルーホール16の大きさは、
直径3.0mm、深さ3.0mmであった。
【0077】また、ガード電極5、グランド電極6の厚
さは10μm、ガード電極5の形成位置は、ウエハ載置
面から1.2mm、グランド電極6の形成位置は、ウエ
ハ載置面から3.0mmであった。
【0078】(5)上記(4)で得た板状体のチャック
トップ導体層を形成する面にマスクを載置し、SiC等
によるブラスト処理で表面に熱電対のための凹部(図示
せず)およびシリコンウエハ吸着用の溝7(幅0.5m
m、深さ0.5mm)を設けた(図10(c)参照)。
【0079】(6)さらに、ウエハ載置面に対向する面
に発熱体41を印刷した。印刷は導電ペーストを用い
た。導電ペーストは、プリント配線板のスルーホール形
成に使用されている徳力化学研究所製のソルベストPS
603Dを使用した。この導電ペーストは、銀/鉛ペー
ストであり、酸化鉛、酸化亜鉛、シリカ、酸化ホウ素、
アルミナからなる金属酸化物(それぞれの重量比率は、
5/55/10/25/5)を銀100重量部に対して
7.5重量部含むものであった。また、銀の形状は平均
粒径4.5μmでリン片状のものであった。
【0080】(7)導電ペーストを印刷したヒータ板を
780℃で加熱焼成して、導電ペースト中の銀、鉛を焼
結させるとともにセラミック基板3に焼き付けた。さら
に硫酸ニッケル30g/l、ほう酸30g/l、塩化ア
ンモニウム30g/lおよびロッシェル塩60g/lを
含む水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴にヒータ板
を浸漬して、銀の焼結体41の表面に厚さ1μm、ホウ
素の含有量が1重量%以下のニッケル層410を析出さ
せた。この後、ヒータ板は、120℃で3時間アニーリ
ング処理を施した。銀の焼結体からなる発熱体41は、
厚さが5μm、幅2.4mmであり、面積抵抗率が7.
7mΩ/□であった(図10(d))。
【0081】(8)溝7が形成された面および側面に、
スパッタリング法により、順次、チタン層、モリブデン
層、ニッケル層を形成した。スパッタリングのための装
置は、日本真空技術株式会社製のSV−4540を使用
した。スパッタリングの条件は気圧0.6Pa、温度1
00℃、電力200Wであり、スパッタリング時間は、
30秒から1分の範囲内で、各金属によって調整した。
得られた膜の厚さは、蛍光X線分析計の画像から、チタ
ン層は0.3μm、モリブデン層は2μm、ニッケル層
は1μmであった。
【0082】(9)硫酸ニッケル30g/l、ほう酸3
0g/l、塩化アンモニウム30g/lおよびロッシェ
ル塩60g/lを含む水溶液からなる無電解ニッケルめ
っき浴、および、硫酸ニッケル250〜350g/l、
塩化ニッケル40〜70g/l、ホウ酸30〜50g/
lを含み、硫酸でpH2.4〜4.5に調整した電解ニ
ッケルめっき浴を用いて、上記(8)で得られたセラミ
ック板を浸漬し、スパッタリングにより形成された金属
層の表面に厚さ7μm、ホウ素の含有量が1重量%以下
のニッケル層を析出させ、120℃で3時間アニーリン
グした。発熱体表面は、電流を流さず、電解ニッケルめ
っきで被覆されない。
【0083】さらに、表面にシアン化金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム
50g/lおよび次亜リン酸ナトリウム10g/lを含
む無電解金めっき液に、93℃の条件で1分間浸漬し、
ニッケルめっき層15上に厚さ1μmの金めっき層を形
成した後、ドリル加工による研削を行い、溝7が形成さ
れた面の外周を0.5mm削除し、チャックトップ導体
層2および側面導体層2aとした(図11(e)参
照)。
【0084】(10)溝7から裏面に抜ける空気吸引孔
8をドリル加工により形成し、さらにスルーホール16
を露出させるための袋孔180を設けた(図10(f)
参照)。この袋孔180にNi−Au合金(Au81.
5重量%、Ni18.4重量%、不純物0.1重量%)
からなる金ろうを用い、970℃で加熱リフローしてコ
バール製の外部端子ピン19を接続させた(図11
(g)参照)。また、発熱体に半田(スズ9/鉛1)を
介してコバール製の外部端子ピン190を形成した。
【0085】(11)次に、温度制御のための複数熱電
対を凹部に埋め込み、ウエハプローバヒータ101を得
た。 (12)このウエハプローバ101を図8の断面形状を
有するステンレス製の支持容器11に載置した。
【0086】(実施例2)ウエハプローバ201(図5
参照)の製造 (1)窒化アルミニウム粉末(トクヤマ社製、平均粒径
1.1μm)100重量部、イットリア(平均粒径0.
4μm)4重量部、アクリルバイダー11.5重量部、
分散剤0.5重量部および1−ブタノールとエタノール
とからなるアルコール53重量部を混合した組成物を、
ドクターブレード法により成形し、厚さ0.47mmの
グリーンシートを得た。
【0087】(2)このグリーンシートを80℃で5時
間乾燥させた後、パンチングにて発熱体と外部端子ピン
と接続するためのスルーホール用の貫通孔を設けた。 (3)平均粒子径1μmのタングステンカーバイド粒子
100重量部、アクリル系バインダ3.0重量部、α−
テルピネオール溶媒3.5重量および分散剤0.3重量
部を混合して導電性ペーストAとした。
【0088】また、平均粒子径3μmのタングステン粒
子100重量部、アクリル系バインダ1.9重量部、α
−テルピネオール溶媒3.7重量および分散剤0.2重
量部を混合して導電性ペーストBとした。
【0089】次に、グリーンシートに、この導電性ペー
ストAを用いたスクリーン印刷で、格子状のガード電極
用印刷体、グランド電極用印刷体、接続用印刷体を印刷
した。さらに、発熱体を図3に示すように同心円パター
ンとして印刷した。
【0090】また、端子ピンと接続するためのスルーホ
ール用の貫通孔に導電性ペーストBを充填した。さら
に、印刷されたグリーンシートおよび印刷がされていな
いグリーンシートを50枚積層して130℃、80kg
/cm2 の圧力で一体化し、積層体を作製した。
【0091】(4)次に、この積層体を窒素ガス中で6
00℃で5時間脱脂し、1890℃、圧力150kg/
cm2 で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アル
ミニウム板状体を得た。これを直径230mmの円状に
切り出してセラミック製の板状体とした。スルーホール
の大きさは直径2.0mm、深さ3.0mmであった。
また、ガード電極5、グランド電極6の厚さは6μm、
ガード電極5の形成位置は、ウエハ載置面から0.7m
m、グランド電極6の形成位置は、ウエハ載置面から
1.4mm、発熱体の形成位置は、ウエハ載置面から
2.8mmであった。
【0092】(5)上記(4)で得た板状体チャックト
ップ導体層を形成する面にマスクを載置し、SiC等に
よるブラスト処理で表面に熱電対のための凹部(図示せ
ず)およびシリコンウエハ吸着用の溝7(幅0.5m
m、深さ0.5mm)を設けた。
【0093】(6)溝7が形成された面および側面にス
パッタリングにてチタン、モリブデン、ニッケル層を形
成した。スパッタリングのための装置は、日本真空技術
株式会社製のSV−4540を使用した。スパッタリン
グの条件は気圧0.6Pa、温度100℃、電力200
Wで、スパッタリングの時間は、30秒から1分の間
で、各金属により調整した。得られた膜は、蛍光X線分
析計の画像からチタンは0.5μm、モリブデンは4μ
m、ニッケルは1.5μmであった。
【0094】(7)硫酸ニッケル30g/l、ほう酸3
0g/l、塩化アンモニウム30g/l、ロッシェル塩
60g/lを含む水溶液からなる無電解ニッケルめっき
浴に(6)で得られたセラミック板3を浸漬して、スパ
ッタリングにより形成された金属層の表面に厚さ7μ
m、ホウ素の含有量が1重量%以下のニッケル層を析出
させ、120℃で3時間アニーリングした。
【0095】さらに、表面にシアン化金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム
50g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lからなる
無電解金めっき液に93℃の条件で1分間浸漬して、ニ
ッケルめっき層上に厚さ1μmの金めっき層を形成した
後、ドリル加工による研削を行い、溝7が形成された面
の外周を0.5mm削除し、チャックトップ導体層2お
よび側面導体層2aとした。
【0096】(8)溝7から裏面に抜ける空気吸引孔8
をドリル加工により形成し、さらにスルーホール16、
17を露出させるための袋孔180を設けた。この袋孔
180にNi−Au合金(Au81.5重量%、Ni1
8.4重量%、不純物0.1重量%)からなる金ろうを
用い、970℃で加熱リフローしてコバール製の外部端
子ピン19、190を接続させた。外部端子19、19
0は、W製でもよい。
【0097】(9)温度制御のための複数熱電対を凹部
に埋め込み、ウエハプローバヒータ201を得た。 (10)このウエハプローバ201を、図9の断面形状
を持つステンレス製の支持容器21に載置した。
【0098】(実施例3) ウエハプローバ301(図
6参照)の製造 (1)厚さ10μmのタングステン箔を打抜き加工する
ことにより格子状の電極を形成した。格子状の電極2枚
(ぞれぞれガード電極5、グランド電極6となるもの)
およびタングステン線を窒化アルミニウム粉末(トクヤ
マ社製、平均粒径1.1μm)100重量部、イットリ
ア(平均粒径0.4μm)4重量部とともに、成形型中
に入れて窒素ガス中で1890℃、圧力150kg/c
2 で3時間ホットプレスし、厚さ3mmの窒化アルミ
ニウム板状体を得た。これを直径230mmの円状に切
り出して板状体とした。なお、ガード電極5となる電極
には、その一端が外部に露出するように、接続部を設け
た。 (2)この板状体に対し、実施例2の(5)〜(10)
の工程を実施してウエハプローバ301を得、実施例1
と同様にウエハプローバ301を図8に示した支持容器
11に載置した。
【0099】(実施例4) ウエハプローバ401(図
7参照)の製造 実施例1の(1)〜(5)、および、(8)〜(10)
を実施した後、さらにウエハ載置面に対向する面にニッ
ケルを溶射し、この後、鉛・テルル系のペルチェ素子を
接合させてウエハプローバ401を得、実施例1と同様
にウエハプローバ401を図8に示した支持容器11上
に載置した。
【0100】(実施例5) 炭化珪素をセラミック基板
とするウエハプローバの製造 以下に記載する事項または条件以外は、実施例3の場合
と同様にして、ウエハプローバを製造した。即ち、平均
粒径1.0μmの炭化ケイ素粉末100重量部を使用
し、また、格子状の電極2枚(ぞれぞれガード電極5、
グランド電極6となるもの)、および、表面にテトラエ
トキシシラン10重量%、塩酸0.5重量%および水8
9.5重量%からなるゾル溶液を塗布したタングステン
線を使用し、1900℃の温度で焼成してウエハプロー
バ401を得、このウエハプローバ401を実施例1と
同様に図8に示した支持容器11上に載置した。なお、
ゾル溶液は焼成でSiO2となって絶縁層を構成する。
【0101】(実施例6) アルミナをセラミック基板
とするウエハプローバの製造 以下に記載する工程または条件以外は、実施例1の場合
と同様にして、ウエハプローバを製造した。アルミナ粉
末(トクヤマ製、平均粒径1.5μm)100重量部、
アクリルバイダー11.5重量部、分散剤0.5重量部
および1−ブタノールとエタノールとからなるアルコー
ル53重量部を混合した組成物を、ドクターブレード法
を用いて成形し、厚さ0.5mmのグリーンシートを得
た。また、焼成温度を1000℃とした。そして、実施
例6で得られたウエハプローバを、実施例1と同様に図
8に示した支持容器11上に載置した。
【0102】(比較例1)ガード電極5および側面導体
層2aを形成しなかったほかは、実施例1と同様にして
ウエハプローバを製造した。
【0103】(比較例2)側面導体層2aを形成しなか
ったほかは、実施例1と同様にしてウエハプローバを製
造した。
【0104】(比較例3)側面導体層2aを形成しなか
ったほかは、実施例2と同様にしてウエハプローバを製
造した。
【0105】評価方法 支持容器に載置された実施例1〜6および比較例1〜3
で製造したウエハプローバについて、 図12に示した
ように1000枚の良品のシリコンウエハWを順次載置
し、150℃に加熱しながら、プローブカード601を
押圧して導通テストを行い、誤動作の発生率を調べた。
その結果を下記の表1に示した。
【0106】
【表1】
【0107】上記表1より明らかなように、実施例1〜
6に係るウエハプローバでは、正しい判定がなされてい
るのに対し、グランド電極を備えてはいるものの、ガー
ド電極および側面導体層が形成されていない比較例1に
係るウエハプローバでは、ノイズにより誤った判定がな
される場合があり、同様に、側面導体層が形成されてい
ない比較例2、3に係るウエハプローバでは、その割合
はかなり少ないが、やはりノイズにより誤った判定がな
される場合があった。
【0108】
【発明の効果】以上説明のように、本願発明のウエハプ
ローバは、セラミック基板の側面に金属層が形成され、
上記金属層は、ガード電極と接続されているので、チャ
ックトップ導体層をノイズから保護することができ、こ
のノイズに起因する集積回路等の誤動作を防止すること
ができ、集積回路等が正常に動作するか否かを正確に判
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエハプローバの一例を模式的に示す
断面図である。
【図2】図1に示したウエハプローバの平面図である。
【図3】図1に示したウエハプローバの底面図である。
【図4】図1に示したウエハプローバのA−A線断面図
である。
【図5】本発明のウエハプローバの一例を模式的に示す
断面図である。
【図6】本発明のウエハプローバの一例を模式的に示す
断面図である。
【図7】本発明のウエハプローバの一例を模式的に示す
断面図である。
【図8】本発明のウエハプローバを支持容器と組み合わ
せた場合を模式的に示す断面図である。
【図9】(a)は、本発明のウエハプローバを他の支持
容器と組み合わせた場合を模式的に示す縦断面図であ
り、(b)は、そのB−B線断面図である。
【図10】(a)〜(d)は、本発明のウエハプローバ
の製造工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図11】(e)〜(g)は、本発明のウエハプローバ
の製造工程の一部を模式的に示す断面図である。
【図12】本発明のウエハプローバを用いて導通テスト
を行っている状態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
101、201、301、401 ウエハプローバ 2 チャップトップ導体層 2a 側面導体層 3 セラミック基板 5 ガード電極 6 グランド電極 7 溝 8 吸引孔 10 断熱材 11 支持容器 12 冷媒吹き出し口 13 吸引口 14 冷媒注入口 15 支持柱 16、18 スルーホール 17 接続部 180 袋孔 19、190 外部端子ピン 41、42 発熱体 410 保護層 43 金属線 44 ペルチェ素子 440 熱電素子 441 セラミック基板 51 導体層 52 導体層非形成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 康隆 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社内 Fターム(参考) 4M106 AA01 AA02 BA01 BA14 CA60 CA62 DJ02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板の一主面にチャックトッ
    プ導体層が形成されるとともに、その内部にガード電極
    が形成されてなるウエハプローバであって、前記セラミ
    ック基板の側面に金属層が形成されていることを特徴と
    するウエハプローバ。
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