JP2001196353A - ビューポート、光源付きビューポート、ビューポートガラス窓の透過状態測定装置、プラズマモニタ装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

ビューポート、光源付きビューポート、ビューポートガラス窓の透過状態測定装置、プラズマモニタ装置およびプラズマ処理方法

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JP2001196353A
JP2001196353A JP2000001723A JP2000001723A JP2001196353A JP 2001196353 A JP2001196353 A JP 2001196353A JP 2000001723 A JP2000001723 A JP 2000001723A JP 2000001723 A JP2000001723 A JP 2000001723A JP 2001196353 A JP2001196353 A JP 2001196353A
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plasma
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spectrum
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Harumasa Yoshida
治正 吉田
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマプロセスを通して時々刻々と変化す
るガラス窓の光透過率変化の影響をリアルタイムで補正
し、ガラス窓の経時変化の影響を受けずにプラズマ状態
をモニタすることができるビューポート、光源付きビュ
ーポート、ビューポートガラス窓の透過状態測定装置、
プラズマモニタ装置およびプラズマ処理方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明のビューポート70は、チャンバ
20に取り付けられる筒体72に第1および第2ガラス
窓74,75を取り付けてなるビューポート70であっ
て、第1および第2ガラス窓74,75は、第1から第
2ガラス窓に光が透過するように対向配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス等
を製造する分野で、特にプラズマプロセス(エッチン
グ、CVD、スパッタ等)においてプラズマからの発光
をモニタするためのビューポート、光源付きビューポー
ト、ビューポートガラス窓の透過状態測定装置、プラズ
マモニタ装置およびプラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造のプラズマプロセスにおいて
は、真空チャンバ内でのプラズマの発光をガラス窓を通
して外部の分光器に取り込み、プラズマの発光スペクト
ルをモニタしている。プラズマの発光スペクトルのモニ
タは、Siウエハなど半導体材料のエッチングや酸化膜
形成のためのCVD、磁性膜形成のためのスパッタなど
におけるプラズマ反応の状態の監視や、特定波長の強度
変化に基づくエッチングの終点監視に利用される。
【0003】しかし、ガラス窓の内面には反応ガスによ
って生成された生成物が堆積したり、また、ガラス窓も
僅かずつであるが反応ガスにより表面がエッチングされ
たりする。このため、堆積した生成物により特定の波長
成分が吸収されたり、あるいはガラス窓表面の削れによ
り光が乱反射されたりして、ガラス窓の光透過率は経時
的に減少していく。この堆積やエッチングの程度は、プ
ラズマプロセスに使用されるガスの種類や量、チャンバ
ー内の圧力、ウエハの種類やビューポートの配置、ガラ
ス窓の温度など様々な要因によって異なるため、この影
響をあらかじめ推測することは難しく、真空チャンバー
内でのプラズマ状態を外部から正確にモニタすることは
困難である。
【0004】そこで、特開平5−259250号公報
(以下、文献1という)には、ガラス窓(採光窓)の光
透過率の変化の影響を受けることなくチャンバ(処理
室)内のプラズマ状態を外部からモニタし、プラズマ処
理装置における処理特性の経時変化を正しくモニタする
ことを目的としたプラズマモニタ装置が開示されてい
る。
【0005】すなわち、文献1に開示のプラズマモニタ
装置では、プラズマ発生前にチャンバの外部に設けられ
た参照光源からスペクトル分布が既知の光を参照光とし
てチャンバ内に導入し、導入された光をガラス窓を通し
てチャンバ外に設けられた分光器にて受光し、受光した
光に基づいてガラス窓の内面状態を推定してそのデータ
をメモリに記憶している。その後、実際にチャンバ内に
ウエハを搬送してプラズマを発生させ、その発光をガラ
ス窓を通してチャンバ外に設けられた分光器にて受光
し、メモリに記憶されているデータに基づいて、受光し
た光に対してガラス窓の内面状態に応じた補正を施し、
補正後の光に基づいてチャンバ内のプラズマ状態をモニ
タしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、チャンバ内で
プラズマを発光させてウエハの処理を進めるにつれ、ガ
ラス窓には時々刻々と生成物が堆積されて汚れを増し、
ガラス窓の光透過率は時々刻々と変化する。しかし、従
来のプラズマモニタ装置では、プラズマ発光前に予め測
定してメモリに記憶しておいたガラス窓の内面状態のデ
ータに基づいてプラズマの発光スペクトルの補正を行っ
ているため、プラズマプロセス中に逐次変化するガラス
窓の光透過率の変化を加味して発光スペクトルの補正を
リアルタイムで行うことができなかった。すなわち、従
来のプラズマモニタ装置では、プラズマの発光中にガラ
ス窓の内面状態を示すデータを得ることが構造的にでき
なかったため、プラズマの発光を停止した状態でガラス
窓の内面状態を示すデータを取得しておき、そのデータ
を次の測定までのガラス窓の内面状態を示すデータとし
て使用している。したがって、このデータに基づいて補
正して得られるプラズマの発光スペクトルは、必ずしも
正確なプラズマ状態を示すものではなかった。このよう
に、従来のプラズマモニタ装置では、プラズマからの発
光スペクトルをリアルタイムで補正し、長時間連続して
正確にモニタすることができず、プラズマプロセスを監
視する上で問題であった。
【0007】そこで本発明は、プラズマプロセスを通し
て時々刻々と変化するガラス窓の光透過率変化の影響を
リアルタイムで補正し、ガラス窓の経時変化の影響を受
けずにプラズマ状態をモニタすることができるビューポ
ート、光源付きビューポート、ビューポートガラス窓の
透過状態測定装置、プラズマモニタ装置およびプラズマ
処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のビューポート
は、チャンバに取り付けられる筒体に第1および第2ガ
ラス窓を取り付けてなるビューポートであって、第1お
よび第2ガラス窓は、第1から第2ガラス窓に光が透過
するように対向配置されていることを特徴とする。
【0009】このビューポートでは、第1ガラス窓から
筒体内に入射した光は、第2ガラス窓から出射する。そ
して、第2ガラス窓から出射した光に基づいてガラス窓
の透過状態を測定することが可能となる。
【0010】また本発明のビューポートでは、第1およ
び第2ガラス窓は、筒体の軸方向に対してそれぞれ所定
角度をなすように、当該筒体の一方の開口部に対向配置
されていることを特徴としてもよい。このビューポート
では、筒体の軸方向に沿って走行し第1および第2ガラ
ス窓の少なくともいずれかを透過してくる光を受光する
と同時に、当該軸方向と交差するように第1ガラス窓か
ら入射して第2ガラス窓から出射してくる光を受光する
ことができる。
【0011】また本発明の光源付きビューポートは、上
記した構成のビューポートの第1ガラス窓に光を入射さ
せる光源装置を備える、ことを特徴とする。この光源付
きビューポートでは、光源装置から第1ガラス窓に光が
入射され、第2ガラス窓からその光が出射する。
【0012】また本発明の光源付きビューポートでは、
光源装置は、第1ガラス窓側に開口を有する第1遮光体
と、第1遮光体内に配置された基準光源と、を備え、開
口が第1ガラス窓を塞ぐように筒体に取り付けられてい
ることを特徴としてもよい。このようにすれば、基準光
源は第1遮光体内に配置されているため、外部からの光
の影響を受けることなく基準光源から第1ガラス窓に光
が入射される。
【0013】本発明のビューポートガラス窓の透過状態
測定装置は、上記した構成の光源付きビューポートの第
2ガラス窓から出射する光を受光する受光装置を備え
る、ことを特徴とする。
【0014】この透過状態測定装置では、光源装置から
第1ガラス窓に光が入射され、第2ガラス窓から出射し
た光が受光装置により受光される。そして、受光装置に
より受光した光に基づいて、ガラス窓の透過状態の測定
が可能となる。
【0015】また本発明のビューポートガラス窓の透過
状態測定装置では、受光装置は、第2ガラス窓からの光
を分光する分光器と、分光器によって分光された光を光
電変換する光電変換素子と、を備えることを特徴として
もよい。このようにすれば、第2ガラス窓からの光は分
光器により分光され、分光された光は光電変換素子によ
り光信号から電気信号へと光電変換される。
【0016】また本発明のビューポートガラス窓の透過
状態測定装置では、受光装置は、第2ガラス窓側に開口
を有し分光器および光電変換素子を包囲する第2遮光体
を備え、開口が第2ガラス窓を塞ぐように筒体に取り付
けられていることを特徴としてもよい。このようにすれ
ば、分光器および光電変換素子は第2遮光体に包囲され
ているため、外部からの光の影響を受けることなく第2
ガラス窓から出射する光が受光される。
【0017】本発明のプラズマモニタ装置は、第1およ
び第2ガラス窓のうちの少なくともいずれかから出射さ
れるチャンバ内のプラズマからの光のプラズマスペクト
ルをモニタし、上記した構成の透過状態測定装置におけ
る光電変換素子の出力信号に基づいてプラズマスペクト
ルを補正することを特徴とする。
【0018】このプラズマモニタ装置では、透過状態測
定装置における光電変換素子の出力信号に基づいて、第
1および第2ガラス窓のうちの少なくともいずれかから
出射されるチャンバ内のプラズマからの光のプラズマス
ペクトルの補正がなされる。そして、当該補正後のプラ
ズマスペクトルに基づいて、ガラス窓の経時変化の影響
を受けずにチャンバ内のプラズマ状態を長時間連続して
正確にモニタすることができる。
【0019】また本発明のプラズマモニタ装置では、光
電変換素子の出力信号は、プラズマ処理前に受光装置に
より受光される光源装置からの光の基準スペクトルの信
号と、プラズマ処理中に受光装置により受光される光源
装置からの光の経時スペクトルの信号を含み、基準スペ
クトルの信号と経時スペクトルの信号とに基づいて補正
が行われることを特徴としてもよい。このようにすれ
ば、基準スペクトルの信号と経時スペクトルの信号とに
基づいてプラズマスペクトルの補正が行われる。
【0020】また本発明のビューポートでは、第1およ
び第2ガラス窓は筒体の側面に対向配置されると共に、
筒体の一方の開口部に配置される第3ガラス窓を更に備
えることを特徴としてもよい。このビューポートでは、
第1ガラス窓から筒体内に入射した光は、第2ガラス窓
から出射する。そして、第2ガラス窓から出射した光に
基づいて、プラズマからの光が出射する第3ガラス窓の
透過状態を推定することが可能となる。
【0021】本発明の光源付きビューポートは、上記し
た構成のビューポートの第1ガラス窓に光を入射させる
光源装置を備える、ことを特徴とする。この光源付きビ
ューポートでは、光源装置から第1ガラス窓に光が入射
され、第2ガラス窓からその光が出射する。
【0022】また本発明の光源付きビューポートでは、
光源装置は、第1ガラス窓側に開口を有する第1遮光体
と、第1遮光体内に配置された基準光源と、を備え、開
口が第1ガラス窓を塞ぐように筒体に取り付けられてい
ることを特徴としてもよい。このようにすれば、基準光
源は第1遮光体内に配置されているため、外部からの光
の影響を受けることなく基準光源から第1ガラス窓に光
が入射される。
【0023】本発明のビューポートガラス窓の透過状態
測定装置は、上記した構成の光源付きビューポートの第
2ガラス窓から出射する光を受光する受光装置を備え
る、ことを特徴とする。この透過状態測定装置では、光
源装置から第1ガラス窓に光が入射され、第2ガラス窓
から出射した光が受光装置により受光される。そして、
受光装置により受光した光に基づいて、第3ガラス窓の
透過状態の推定が可能となる。
【0024】また本発明のビューポートガラス窓の透過
状態測定装置では、受光装置は、第2ガラス窓からの光
を分光する分光器と、分光器によって分光された光を光
電変換する光電変換素子と、を備えることを特徴として
もよい。このようにすれば、第2ガラス窓からの光は分
光器により分光され、分光された光は光電変換素子によ
り光信号から電気信号へと光電変換される。
【0025】また本発明のビューポートガラス窓の透過
状態測定装置では、受光装置は、第2ガラス窓側に開口
を有し分光器および光電変換素子を包囲する第2遮光体
を備え、開口が第2ガラス窓を塞ぐように筒体に取り付
けられていることを特徴としてもよい。このようにすれ
ば、分光器および光電変換素子は第2遮光体に包囲され
ているため、外部からの光の影響を受けることなく第2
ガラス窓から出射する光が受光される。
【0026】本発明のプラズマモニタ装置は、第3ガラ
ス窓から出射されるチャンバ内のプラズマからの光のプ
ラズマスペクトルをモニタし、上記した構成の透過状態
測定装置における光電変換素子の出力信号に基づいてプ
ラズマスペクトルを補正することを特徴とする。
【0027】このプラズマモニタ装置では、透過状態測
定装置における光電変換素子の出力信号に基づいて、第
3ガラス窓から出射されるチャンバ内のプラズマからの
光のプラズマスペクトルの補正がなされる。そして、当
該補正後のプラズマスペクトルに基づいて、ガラス窓の
経時変化の影響を受けずにチャンバ内のプラズマ状態を
長時間連続して正確にモニタすることができる。
【0028】また本発明のプラズマモニタ装置では、光
電変換素子の出力信号は、プラズマ処理前に受光装置に
より受光される光源装置からの光の基準スペクトルの信
号と、プラズマ処理中に受光装置により受光される光源
装置からの光の経時スペクトルの信号を含み、基準スペ
クトルの信号と経時スペクトルの信号とに基づいて補正
が行われることを特徴としてもよい。このようにすれ
ば、基準スペクトルの信号と経時スペクトルの信号とに
基づいてプラズマスペクトルの補正が行われる。
【0029】本発明のプラズマ処理方法は、チャンバ内
におけるプラズマ状態をガラス窓を通してモニタしなが
らターゲットにプラズマ処理を施すプラズマ処理方法で
あって、(1)プラズマ処理前にガラス窓に基準光を照
射し透過してくる光を受光して基準スペクトルを測定
し、(2)プラズマ処理中にガラス窓から出射してくる
プラズマ光を受光してプラズマスペクトルを測定すると
同時に、ガラス窓に対して基準光を照射し透過してくる
光を受光して経時スペクトルを測定し、(3)基準スペ
クトルと経時スペクトルとに基づいてプラズマスペクト
ルに対して補正を施し、(4)当該補正後のプラズマス
ペクトルに基づいてチャンバ内におけるプラズマ状態を
調整しながらプラズマ処理を行う、ことを特徴とする。
【0030】この方法によれば、ガラス窓の光透過率変
化の影響をリアルタイムで補正し、ガラス窓の経時変化
の影響を受けずにチャンバ内のプラズマ状態を長時間連
続して正確にモニタしながら、長時間連続して安定した
プラズマ処理を行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明のビューポート、光源付きビューポート、ビューポ
ートガラス窓の透過状態測定装置、プラズマモニタ装置
およびプラズマ処理方法の好適な実施形態について説明
する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0032】(第1実施形態)
【0033】図1〜図3は、本発明の第1の実施形態を
示し、図1はプラズマモニタ装置を備えたプラズマ処理
装置の外観を示す分解斜視図、図2はプラズマ処理装置
の構成を示す構成図、図3はプラズマモニタ装置の構成
を示す断面図である。
【0034】図1に示すように、プラズマ処理装置10
は大別して真空チャンバ20と、プラズマモニタ装置5
0とを備えている。
【0035】真空チャンバ20は、図1に示すように外
形が円柱状をなしている。そして図2に示すように、真
空チャンバ20を構成する天板22、底板24および側
壁26で囲まれる内部空間がプラズマ処理を行うための
処理室28として機能している。この処理室28内の上
方には上部電極30が、また下方には下部電極32が平
行に対向配置されており、下部電極32の上面にターゲ
ットT、例えばシリコンウエハを載置するようになって
いる。これら上部電極30と下部電極32とは高周波電
源34に接続されており、両電極間30,32に高周波
を印加することで、真空チャンバ20内に導入されたエ
ッチングガスをプラズマ状態に励起する。このエッチン
グガスを導入するためのガス導入ライン36が側壁26
に接続されており、また真空チャンバ20内を真空に保
持するための排気ライン38が底板24に接続されてい
る。
【0036】また、図1および図2に示すように、真空
チャンバ20の側壁26には円形の貫通孔40が形成さ
れている。そして、側壁26の外周面上であって貫通孔
40の形成部分には、後述するビューポート70を接続
するためのボルト孔を複数有するフランジ部42が形成
されている。
【0037】プラズマモニタ装置50は、図1〜図3に
示すように、ビューポートガラス窓の透過状態測定装置
(以下、透過状態測定装置という)60を備えている。
そしてこの透過状態測定装置60は、ビューポート70
と、光源装置80と、基準光用受光装置90とを備えて
いる。
【0038】ビューポート70は、円筒状の筒体72
と、当該筒体72の一方の開口部に対向配置される第1
及び第2ガラス窓74,75とを備えている。これらガ
ラス窓74,75は、図3に示すように筒体72の軸方
向Xに対してそれぞれ所定角度θ、本実施形態では45
度の角度をなすように対向配置されている。
【0039】光源装置80は、第1ガラス窓74側に開
口を有する第1遮光体82と、第1遮光体82内に配置
された基準光源84とを備えている。基準光源84は、
スペクトル分布が既知の、例えば白色光のような連続的
な波長成分を有する基準光を照射可能な光源である。こ
の基準光源84は、第1及び第2ガラス窓74,75を
結ぶ光軸Y上に配置されており、光軸Yは第1ガラス窓
74上において筒体72の軸方向Xに対して平行に伸び
る光軸Zと直交している。したがって、基準光源84か
ら発せられた基準光は、光軸Zと直交するように第1ガ
ラス窓74からビューポート70内に入射して第2ガラ
ス窓75から出射する。なお、第1遮光体82は開口が
第1ガラス窓74を塞ぐように筒体72に取り付けられ
ており、外部からの光の進入が阻止されている。
【0040】基準光用受光装置90は、筒体72の軸方
向Xと交差、本実施形態では直交するように、第1ガラ
ス窓74からビューポート70内に入射して第2ガラス
窓75から出射してくる光を受光できるように、第2ガ
ラス窓75の外部であって光軸Y上に配置されている。
この基準光用受光装置90は、所定波長毎に光を分光す
ることが可能なグレーティングからなる基準光用分光器
92と、分光された光を受光するための1次元フォトダ
イオードアレイ等からなる基準光用リニアイメージセン
サ94とを備えている。そして、この基準光用分光器9
2と基準光用リニアイメージセンサ94とは外部からの
光の進入がないように第2遮光体96に包囲されてい
る。この第2遮光体96は第2ガラス窓75側に開口を
有し、当該開口が第2ガラス窓75を塞ぐように筒体7
2に取り付けられている。
【0041】プラズマモニタ装置50は、更に透過状態
測定装置60に取り付けられるプラズマ用受光装置10
0を備えている。
【0042】プラズマ用受光装置100は、筒体72の
軸方向Xに沿って進み、第1ガラス窓74から出射して
くる光を受光できるように、第1ガラス窓74の外部で
あって光軸Z上に配置されている。このプラズマ用受光
装置100は、所定波長毎に光を分光することが可能な
グレーティングからなるプラズマ用分光器102と、分
光された光を受光するための1次元フォトダイオードア
レイ等からなるプラズマ用リニアイメージセンサ104
とを備えている。そして、このプラズマ用分光器102
とプラズマ用リニアイメージセンサ104とは外部から
の光の進入がないように第3遮光体106に覆われてい
る。
【0043】これら基準光用及びプラズマ用リニアイメ
ージセンサ94,104は、図2に示すようにそれぞれ
A/Dコンバータ112,110に接続されており、A
/Dコンバータ110は直接演算器114に接続されて
いる。一方、A/Dコンバータ112は信号切替器11
6に接続されている。信号切替器116は、A/Dコン
バータ112から送出されてきたデジタルの光電変換信
号を、演算器114と基準スペクトル記憶メモリ118
とのいずれかに切り換えて送出する。
【0044】基準スペクトル記憶メモリ118は、プラ
ズマ発生前に基準光源84から発せられ、基準光用受光
装置90によって受光して得られた光電変換信号を、第
1および第2ガラス窓74,75の初期の光透過率を反
映した基準スペクトルとして記憶する。
【0045】演算器114は、プラズマ用受光装置10
0から送られてくるプラズマスペクトル信号と、基準光
用受光装置90から送られてくる基準光の経時スペクト
ル信号と、基準スペクトル記憶メモリ118から送られ
てくる基準スペクトル信号とから、真空チャンバ20内
のプラズマ状態や、第1および第2ガラス窓74,75
の光透過率の経時劣化の度合いを算出する。
【0046】なお、図1に示すように、ビューポート7
0を構成する筒体72の他方の開口部にはフランジ部7
6が形成されており、フランジ部76には複数のボルト
孔が形成されている。そして、ビューポート70のフラ
ンジ部76と真空チャンバ20のフランジ部42とがボ
ルトを介して締結されて、プラズマ処理装置10が構成
されている。
【0047】次に、図3を参照して本モニタ装置50に
よるプラズマからの光のモニタ原理について説明する。
【0048】まず、図3に示すようにプラズマ発光前に
基準光源84から基準光を発し、第1ガラス窓74から
ビューポート70内に入射して第2ガラス窓75から出
射してくる光を基準光用受光装置90により受光する。
このとき、基準光源84から発せられる基準光のスペク
トル強度をR(λ)とすると、その光は2つのガラス窓7
4、75を透過するため、基準光用受光装置90により
受光される基準スペクトル強度Ir0(λ)は、第1および
第2ガラス窓74,75の当初の光透過率をa 0(λ)と
すると、
【0049】
【数1】
【0050】と表される。
【0051】次に、プラズマプロセス中に真空チャンバ
20内のプラズマから発せられ、光軸Z上を走行して第
1ガラス窓74から出射してくる光をプラズマ用受光装
置100により受光する。
【0052】第1ガラス窓74は、プラズマによって当
初の光透過率(角度45度方向からの光透過率)がa
0(λ)だったものが徐々に曇りの度合いを増して光透過
率が低下する。プロセス中の第1ガラス窓74の光透過
率をa(λ)とすれば(実際には時間の関数なのでa
(λ,t)となる)、プラズマ用受光装置100によって受
光されるプラズマスペクトル強度Ip(λ)は、プラズマ
の真のスペクトル強度をP(λ)とすれば、
【0053】
【数2】
【0054】と表される。
【0055】一方、プラズマ用受光装置100によりプ
ラズマの発光を受光するのと同時に、光軸Zと直交する
光軸Y上を走行するように基準光源84から基準光を出
射し、その光を第1及び第2ガラス窓74,75を通し
て基準光用受光装置90により受光する。この時、基準
光源84からの光はガラス窓を2枚分透過する。したが
って、基準光用受光装置90により受光される基準光の
経時スペクトル強度I r(λ)は、
【0056】
【数3】
【0057】と表される。
【0058】プラズマプロセス中にIp(λ)、Ir(λ)
を逐次測定し、その都度以下のように第1および第2ガ
ラス窓74,75の曇りの変動を補正し、補正後のプラ
ズマスペクトル強度I(λ)に基づいて、真空チャンバ
20内のプラズマ状態をモニタする。
【0059】すなわち、補正後のプラズマスペクトル強
度I(λ)は、
【0060】
【数4】
【0061】と表される。
【0062】初期の光透過率a0(λ)は時間的変動の無
い一定値であるため、この補正後のプラズマスペクトル
強度I(λ)は、第1ガラス窓74の光透過率の変動の
影響を受けることのない値である。したがって、この補
正後のプラズマスペクトル強度I(λ)を利用すること
で、第1ガラス窓74の光透過率の変動の影響を受ける
ことなくプラズマ状態をモニタすることができる。な
お、a0(λ)の影響も補正の必要があれば、プラズマ処
理装置10の使用前毎に第1および第2ガラス窓74,
75の初期の透過状態を測定しておけば良い。
【0063】またこのプラズマモニタ装置50では、ビ
ューポート70の第1および第2ガラス窓74,75の
光透過率劣化を監視することにより、真空チャンバ20
内部への付着物の堆積状態を把握することもできる。
【0064】すなわち、初期の光透過率a0(λ)に対す
るプロセス中の光透過率a (λ)は、
【0065】
【数5】
【0066】として求めることができる。
【0067】次に、図1〜図3を参照して上記したプラ
ズマ処理装置10を用いたプラズマ処理方法について説
明する。
【0068】まず、プラズマ処理を施すターゲットT、
例えばシリコンウエハを実際に下部電極32上に載置す
る。そして、真空チャンバ20にプラズマモニタ装置5
0を取り付ける。その後、排気ライン38より真空チャ
ンバ20内の空気を排出して所望の真空状態を維持す
る。次に、基準光源84から光を発し、第1ガラス窓7
4から入射して第2ガラス窓75から出射してくる光を
基準光用受光装置90により受光し、基準光用分光器9
2により所定波長毎にスペクトル分解する。そして、ス
ペクトル分解された光を基準光用リニアイメージセンサ
94によって受光して電気信号に変換する。この基準光
用リニアイメージセンサ94によって光電変換されたア
ナログの光電変換信号をA/Dコンバータ112によっ
てデジタルの光電変換信号に変換する。そして、この光
電変換信号を信号切替器116を介して基準スペクトル
記憶メモリ118に入力し、そのデータを第1および第
2ガラス窓74,75の初期の光透過率a0(λ)を反
映した基準スペクトル強度Ir 0(λ)として記憶してお
く。
【0069】次に、ガス導入ライン36からエッチング
ガスを導入し、高周波電源34により上下両電極30,
32間に高周波を印加してシリコンウエハT上でプラズ
マを発生させ、シリコンウエハTの表面をエッチング処
理する。
【0070】エッチング処理の際には、プラズマからの
光をビューポート70の第1ガラス窓74を通してプラ
ズマ用受光装置100により受光し、プラズマ用分光器
102により所定波長毎にスペクトル分解する。そし
て、スペクトル分解された光をプラズマ用リニアイメー
ジセンサ104によって受光して電気信号に変換する。
このプラズマ用リニアイメージセンサ104によって光
電変換されたアナログの光電変換信号をA/Dコンバー
タ110によってデジタルの光電変換信号に変換し、こ
の光電変換信号をプラズマスペクトル強度Ip(λ)と
して演算器114に入力する。
【0071】またエッチング処理の際には、基準光源8
4から発せられ、第1ガラス窓74から入射して第2ガ
ラス窓75から出射してくる光を基準光用受光装置90
により受光し、基準光用分光器92により所定波長毎に
スペクトル分解する。そして、スペクトル分解された光
を基準光用リニアイメージセンサ94によって受光して
電気信号に変換する。この基準光用リニアイメージセン
サ94によって光電変換されたアナログの光電変換信号
を、A/Dコンバータ112によってデジタル信号に変
換する。そして、この光電変換信号を信号切替器116
を介して基準光の経時スペクトル強度Ir(λ)として
演算器114に入力する。
【0072】次に、演算器114において、基準スペク
トル強度Ir0(λ)および経時スペクトル強度I
r(λ)を用い、(4)式に基づいてプラズマスペクト
ル強度Ip(λ)に対して補正を施す。
【0073】そして、補正後のプラズマスペクトル強度
I(λ)に基づいて、真空チャンバ20内におけるプラ
ズマ状態をリアルタイムで連続してモニタし、上下部両
電極30,32間に印加する高周波や導入するエッチン
グガス量等を調節しながらプラズマ処理を行う。
【0074】また、基準スペクトル強度Ir0(λ)、経
時スペクトル強度Ir(λ)を用い、(5)式に基づい
て第1および第2ガラス窓74,75の光透過率劣化T
を算出し、この光透過率劣化Tをモニタすることで、真
空チャンバ20内部への付着物の堆積状態をリアルタイ
ムで長時間連続して把握することもできる。
【0075】次に、本実施形態の作用および効果につい
て説明する。
【0076】本実施形態では、ビューポート70は、筒
体72の軸方向Xに対してそれぞれ所定角度θをなすよ
うに一方の開口部に対向配置される第1及び第2ガラス
窓74,75を備えている。したがって、筒体72の軸
方向Xに沿う光軸Z上を走行してくる真空チャンバ20
内のプラズマからの光をプラズマ用受光装置100によ
り受光すると同時に、光軸Zと交差する光軸Y上を走行
してくる基準光を基準光用受光装置90により受光する
ことができる。したがって、基準光用受光装置90によ
って受光される光に基づいて、プラズマからの光の受光
時における第1ガラス窓74の内面状態を測定し、プラ
ズマ用受光装置100により受光した光に対してこの内
面状態に応じた補正を施すことで、第1ガラス窓74の
光透過率変化の影響をリアルタイムで補正し、第1ガラ
ス窓74の経時変化の影響を受けずに真空チャンバ20
内のプラズマ状態を長時間連続して正確にモニタするこ
とができる。
【0077】特に、第1および第2ガラス窓74,75
は筒体72の軸方向Xに対してそれぞれ45度の角度を
なすように対向配置されているため、プラズマから発せ
られた光が走行する光軸Zと第1ガラス窓74とのなす
角度と、基準光源84から発せらた光が走行する光軸Y
と第1および第2ガラス窓74,75とのなす角度は、
ともに45度で等しくなる。ここで、入射する角度によ
って第1および第2ガラス窓74,75の光透過率は変
化するものであるが、本実施形態では、第1ガラス窓7
4に45度の角度で入出射してプラズマ用受光装置10
0により受光されたプラズマからの光を、同じ45度の
角度で第1および第2ガラス窓74,75に入出射して
基準光用受光装置90により受光された基準光源84か
らの光に基づいて補正することが可能となる。その結
果、ガラス窓に入射する角度による光透過率の変動を考
慮する必要がなくなり、プラズマ状態のモニタ精度の一
層の向上を図ることができる。
【0078】また、本実施形態では、上記したプラズマ
モニタ装置50を備えたプラズマ処理装置10を用い
て、第1ガラス窓74の光透過率変化の影響をリアルタ
イムで補正し、第1ガラス窓74の経時変化の影響を受
けずに真空チャンバ20内のプラズマ状態を長時間連続
して正確にモニタしながら、長時間連続して安定したプ
ラズマ処理を行うことができる。
【0079】なお、本実施形態において、基準光源84
から発せられた基準光の第1ガラス窓74によるプラズ
マ用受光装置100への反射光が、その程度は非常に小
さいもののプラズマ発光の強度に比べて誤差を生ずるほ
どに影響のある場合には、それぞれの光軸Y、Zをずら
して基準光源84およびプラズマ用受光装置100を配
置すればよい。またプラズマ発光の第1ガラス窓74に
よる基準光用受光装置90への反射光については、必要
であればその影響が無視できる程度に基準光源84の強
度を確保すればよい。
【0080】これら反射光の影響は、基準光源84を周
期的にパルス点灯する構造とし、点灯時、非点灯時のプ
ラズマの発光スペクトルと基準光源84の基準光のスペ
クトルをその周期に同期して測定し、各周期間のスペク
トルの差をとることによっても補正することができる。
【0081】(第2実施形態)
【0082】以下、図4を参照しながら、本発明の第2
実施形態について説明する。なお、上述した第1実施形
態に関して説明した要素と同一の要素には同一の符号を
付し、重複する説明を省略する。
【0083】本実施形態では、プラズマモニタ装置50
の構成が第1の実施形態と相違している。すなわち、第
1の実施形態のプラズマモニタ装置50は、ビューポー
ト70の第1および第2ガラス窓74,75の内面状態
の経時変化がほぼ等しいとした場合の構成を示している
が、第1および第2ガラス窓74,75のそれぞれで内
面状態の経時変化が無視できないほどに異なる場合は、
図4に示すように、第2ガラス窓75についてもプラズ
マからの光を受光できるようにプラズマ用受光装置10
0を設ける。
【0084】この場合、第1および第2ガラス窓74,
75のそれぞれのプロセス中の光透過率をそれそれa
1(λ)、a2(λ)とし、第1および第2ガラス窓74,7
5のそれぞれを透過してプラズマ用受光装置100によ
り受光されるプラズマスペクトル強度をIP1(λ)、IP2
(λ)とすれば、補正後のプラズマスペクトル強度Iは、
【0085】
【数6】
【0086】と表される。
【0087】上述したとおり、初期の光透過率a0(λ)
は時間的変動の無い一定値であるため、この補正後のプ
ラズマスペクトル強度I(λ)は、第1および第2ガラ
ス窓74,75の光透過率の変動の影響を受けることの
ない値である。したがって、この補正後のプラズマスペ
クトル強度I(λ)を利用することで、第1および第2
ガラス窓74,75の光透過率の変動の影響を受けるこ
となくプラズマ状態を長時間連続して正確にモニタする
ことができる。
【0088】また第1および第2ガラス窓74,75の
光透過率劣化は、両ガラス窓74,75の光透過率の平
均として、
【0089】
【数7】
【0090】として求めることができる。
【0091】このように、本実施形態では、第1および
第2ガラス窓74,75のそれぞれで内面状態の経時変
化が無視できないほどに異なる場合であっても、ガラス
窓の光透過率変化の影響をリアルタイムで補正し、第1
および第2ガラス窓74,75の経時変化の影響を受け
ずに真空チャンバ20内のプラズマ状態を長時間連続し
て正確にモニタすることができる。
【0092】(第3実施形態)
【0093】以下、図5を参照しながら、本発明の第3
実施形態について説明する。なお、上述した第1実施形
態に関して説明した要素と同一の要素には同一の符号を
付し、重複する説明を省略する。
【0094】本実施形態では、プラズマモニタ装置50
の構成が第1の実施形態と相違している。すなわち本実
施形態では、プラズマモニタ装置50を構成するビュー
ポート120は、筒体122と、筒体122の側面に対
向配置される第1および第2ガラス窓126,127
と、筒体122の一方の開口部に配置される第3ガラス
窓124とを備えている。
【0095】第1および第2ガラス窓126,127
は、筒体122の側面において、筒体122の軸方向X
に直交する光軸W上に対向配置されている。一方、第3
ガラス窓124は、筒体122の一方の開口部に筒体1
22の軸方向Xに対して直交するように配置されてい
る。
【0096】基準光源84は、第1および第2ガラス窓
126,127を結ぶ光軸W上に配置されている。した
がって、基準光源84から発せられた基準光は、筒体1
22の軸Xと直交するように第1ガラス窓126からビ
ューポート120内に入射して第2ガラス窓127から
出射する。なお、この基準光源84は第1遮光体84に
覆われており、外部からの光の進入が阻止されている。
【0097】基準光用受光装置90は、筒体122の軸
方向Xと交差、本実施形態では直交するように、第1ガ
ラス窓126からビューポート120内に入射して第2
ガラス窓127から出射してくる光を受光できるよう
に、第2ガラス窓127の外部であって第1および第2
ガラス窓126,127を結ぶ光軸W上に配置されてい
る。この基準光用受光装置90は、所定波長毎に光を分
光することが可能なグレーティングからなる基準光用分
光器92と、この分光された光を受光するための1次元
フォトダイオードアレイ等からなる基準光用リニアイメ
ージセンサ94を備えている。そして、この基準光用分
光器92と基準光用リニアイメージセンサ94とは外部
からの光の進入がないように第2遮光体96に覆われて
いる。
【0098】一方、プラズマ用受光装置100は、筒体
122の軸方向Xに沿って進み、第3ガラス窓124か
ら出射してくる光を受光できるように、第3ガラス窓1
24の外部であって筒体122の軸X上に配置されてい
る。プラズマ用受光装置100は、所定波長毎に光を分
光することが可能なグレーティングからなるプラズマ用
分光器102と、この分光された光を受光するための1
次元フォトダイオードアレイ等からなるプラズマ用リニ
アイメージセンサ104とを備えている。そして、この
プラズマ用分光器102とプラズマ用リニアイメージセ
ンサ104とは外部からの光の進入がないように第3遮
光体106に覆われている。
【0099】また、筒体122の他方の開口部にはフラ
ンジ部128が形成されており、フランジ部128には
複数のボルト孔が形成されている。そして、ビューポー
ト120のフランジ部128と真空チャンバ20のフラ
ンジ部42とがボルトを介して締結されて、プラズマ処
理装置10が構成されている。
【0100】このように本実施形態では、筒体122の
軸方向Xに沿って走行してくる真空チャンバ20内のプ
ラズマからの光をプラズマ用受光装置100により受光
すると同時に、筒体122の軸Xと交差する光軸W上を
走行してくる基準光を基準光用受光装置90により受光
することができる。したがって、第1、第2および第3
ガラス窓126,127,124の方向によらず堆積物
が均一に堆積する場合、基準光用受光装置90によって
受光される光に基づいて、プラズマからの光の受光時に
おける第3ガラス窓124の内面状態を推定し、プラズ
マ用受光装置100により受光した光に対してこの内面
状態に応じた補正を施すことで、第3ガラス窓124の
光透過率変化の影響をリアルタイムで補正し、第3ガラ
ス窓124の経時変化の影響を受けずに真空チャンバ2
0内のプラズマ状態を長時間連続して正確にモニタする
ことができる。
【0101】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れることなく、種々の変形が可能である。
【0102】例えば、第1から第3の実施形態では、筒
体72,122と第1、第2および第3ガラス窓74,
75,126,127,124とによりビューポート7
0,120を構成したが、これに光源装置80まで含め
て光源付きビューポートを構成してもよい。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス窓の光透過率変
化の影響をリアルタイムで補正し、ガラス窓の経時変化
の影響を受けずにチャンバ内のプラズマ状態を長時間連
続して正確にモニタすることができる。
【0104】また本発明によれば、チャンバ内のプラズ
マ状態を正確にモニタしながら長時間連続して安定した
プラズマ処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態を示し、プラ
ズマモニタ装置を備えたプラズマ処理装置の外観を示す
分解斜視図である。
【図2】図2は、プラズマ処理装置の構成図である。
【図3】図3は、プラズマモニタ装置の構成を示す断面
図である。
【図4】図4は、本発明の第2の実施形態を示し、プラ
ズマモニタ装置の構成を示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の第3の実施形態を示し、プラ
ズマ処理装置の外観を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10…プラズマ処理装置、20…真空チャンバ、50…
プラズマモニタ装置、60…ビューポートガラス窓の透
過状態測定装置、70,120…ビューポート、72,
122…筒体、74…第1ガラス窓、75…第2ガラス
窓、80…光源装置、82…第1遮光体、84…基準光
源、90…基準光用受光装置、92…基準光用分光器、
94…基準光用リニアイメージセンサ、96…第2遮光
体、100…プラズマ用受光装置、124…第3ガラス
窓、126…第1ガラス窓、127…第2ガラス窓、T
…ターゲット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/205 H01L 21/302 E Fターム(参考) 2G043 AA03 CA02 DA05 EA06 EA08 EA13 FA03 GA04 GB01 JA04 LA03 MA06 NA01 NA06 NA13 2G057 AA04 AA14 AB01 AB06 AC03 BA01 BB01 DA04 DA06 DB05 DC01 2G086 EE12 5F004 BA04 BB13 BB29 CB02 CB09 CB16 5F045 EB02 EB03 EC03 GB08

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバに取り付けられる筒体に第1お
    よび第2ガラス窓を取り付けてなるビューポートであっ
    て、 前記第1および第2ガラス窓は、前記第1から第2ガラ
    ス窓に光が透過するように対向配置されていることを特
    徴とするビューポート。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2ガラス窓は、前記筒
    体の軸方向に対してそれぞれ所定角度をなすように、当
    該筒体の一方の開口部に対向配置されていることを特徴
    とする請求項1に記載のビューポート。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のビューポートの前記第
    1ガラス窓に光を入射させる光源装置を備える、ことを
    特徴とする光源付きビューポート。
  4. 【請求項4】 前記光源装置は、前記第1ガラス窓側に
    開口を有する第1遮光体と、前記第1遮光体内に配置さ
    れた基準光源と、を備え、前記開口が前記第1ガラス窓
    を塞ぐように前記筒体に取り付けられていることを特徴
    とする請求項3に記載の光源付きビューポート。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の光源付きビューポート
    の前記第2ガラス窓から出射する光を受光する受光装置
    を備える、ことを特徴とするビューポートガラス窓の透
    過状態測定装置。
  6. 【請求項6】 前記受光装置は、前記第2ガラス窓から
    の光を分光する分光器と、前記分光器によって分光され
    た光を光電変換する光電変換素子と、を備えることを特
    徴とする請求項5に記載のビューポートガラス窓の透過
    状態測定装置。
  7. 【請求項7】 前記受光装置は、前記第2ガラス窓側に
    開口を有し前記分光器および前記光電変換素子を包囲す
    る第2遮光体を備え、前記開口が前記第2ガラス窓を塞
    ぐように前記筒体に取り付けられていることを特徴とす
    る請求項6に記載のビューポートガラス窓の透過状態測
    定装置。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2ガラス窓のうちの少
    なくともいずれかから出射される前記チャンバ内のプラ
    ズマからの光のプラズマスペクトルをモニタし、請求項
    6に記載の透過状態測定装置における前記光電変換素子
    の出力信号に基づいて前記プラズマスペクトルを補正す
    ることを特徴とするプラズマモニタ装置。
  9. 【請求項9】 前記光電変換素子の出力信号は、プラズ
    マ処理前に前記受光装置により受光される前記光源装置
    からの光の基準スペクトルの信号と、プラズマ処理中に
    前記受光装置により受光される前記光源装置からの光の
    経時スペクトルの信号を含み、前記基準スペクトルの信
    号と前記経時スペクトルの信号とに基づいて前記補正が
    行われることを特徴とする請求項8に記載のプラズマモ
    ニタ装置。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2ガラス窓は前記筒
    体の側面に対向配置されると共に、前記筒体の一方の開
    口部に配置される第3ガラス窓を更に備えることを特徴
    とする請求項1に記載のビューポート。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のビューポートの前
    記第1ガラス窓に光を入射させる光源装置を備える、こ
    とを特徴とする光源付きビューポート。
  12. 【請求項12】 前記光源装置は、前記第1ガラス窓側
    に開口を有する第1遮光体と、前記第1遮光体内に配置
    された基準光源と、を備え、前記開口が前記第1ガラス
    窓を塞ぐように前記筒体に取り付けられていることを特
    徴とする請求項11に記載の光源付きビューポート。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の光源付きビューポ
    ートの前記第2ガラス窓から出射する光を受光する受光
    装置を備える、ことを特徴とするビューポートガラス窓
    の透過状態測定装置。
  14. 【請求項14】 前記受光装置は、前記第2ガラス窓か
    らの光を分光する分光器と、前記分光器によって分光さ
    れた光を光電変換する光電変換素子と、を備えることを
    特徴とする請求項13に記載のビューポートガラス窓の
    透過状態測定装置。
  15. 【請求項15】 前記受光装置は、前記第2ガラス窓側
    に開口を有し前記分光器および前記光電変換素子を包囲
    する第2遮光体を備え、前記開口が前記第2ガラス窓を
    塞ぐように前記筒体に取り付けられていることを特徴と
    する請求項14に記載のビューポートガラス窓の透過状
    態測定装置。
  16. 【請求項16】 前記第3ガラス窓から出射される前記
    チャンバ内のプラズマからの光のプラズマスペクトルを
    モニタし、請求項14に記載の透過状態測定装置におけ
    る前記光電変換素子の出力信号に基づいて前記プラズマ
    スペクトルを補正することを特徴とするプラズマモニタ
    装置。
  17. 【請求項17】 前記光電変換素子の出力信号は、プラ
    ズマ処理前に前記受光装置により受光される前記光源装
    置からの光の基準スペクトルの信号と、プラズマ処理中
    に前記受光装置により受光される前記光源装置からの光
    の経時スペクトルの信号を含み、前記基準スペクトルの
    信号と前記経時スペクトルの信号とに基づいて前記補正
    が行われることを特徴とする請求項16に記載のプラズ
    マモニタ装置。
  18. 【請求項18】 チャンバ内におけるプラズマ状態をガ
    ラス窓を通してモニタしながらターゲットにプラズマ処
    理を施すプラズマ処理方法であって、 プラズマ処理前に前記ガラス窓に基準光を照射し透過し
    てくる光を受光して基準スペクトルを測定し、 プラズマ処理中に前記ガラス窓から出射してくるプラズ
    マ光を受光してプラズマスペクトルを測定すると同時
    に、前記ガラス窓に対して基準光を照射し透過してくる
    光を受光して経時スペクトルを測定し、 前記基準スペクトルと前記経時スペクトルとに基づいて
    前記プラズマスペクトルに対して補正を施し、 当該補正後のプラズマスペクトルに基づいて前記チャン
    バ内におけるプラズマ状態を調整しながらプラズマ処理
    を行う、ことを特徴とするプラズマ処理方法。
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