JP2001195760A - トラッキング制御装置 - Google Patents

トラッキング制御装置

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JP2001195760A
JP2001195760A JP2000001952A JP2000001952A JP2001195760A JP 2001195760 A JP2001195760 A JP 2001195760A JP 2000001952 A JP2000001952 A JP 2000001952A JP 2000001952 A JP2000001952 A JP 2000001952A JP 2001195760 A JP2001195760 A JP 2001195760A
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春樹 徳丸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CLV方式及びZCLV方式のように光ディ
スクの半径によって1回転の周期が変化する場合を含め
高速で回転する光ディスク上のトラックに対し安定で高
い追従性能を持ったトラッキング制御装置を提供する。 【解決手段】光ディスク上のトラック位置と光ヘッドか
ら出射される光スポット位置との差に対応したトラッキ
ング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段
1と、駆動信号に基づき前記光スポットに前記光ディス
ク上の目的のトラックを走査させる制御手段2,3と、
前記光ディスクの少なくとも1周分の回転周期前の前記
トラッキング誤差信号に基づき補正信号を生成する補正
信号生成手段5と、前記補正信号の振幅及び位相の補償
を行った補償信号を生成する前置補償手段6と、前記ト
ラッキング誤差信号と前記補償信号とを加算し前記駆動
信号を出力する加算手段7とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの記録
・再生に用いられるトラッキング制御装置に関する。
【0002】[発明の概要]本発明は、光ディスクの記
録・再生に用いられるトラッキング制御装置に関するも
のである。本発明は、トラッキング制御装置を構成する
フィードバック制御系内のトラッキング誤差信号を光デ
ィスク1周分の周期に相当する時間遅延させた信号を、
前記フィードバック制御系の入力に対する出力の閉ルー
プ伝達関数の逆数の伝達関数を持つ前置補償手段を介し
て前記フィードバック制御系内のトラッキング誤差信号
に加算する。
【0003】または、本発明は、前記トラッキング信号
を光ディスクの複数回の回転周期に相当する時間に渡っ
て記憶したトラッキング誤差信号に対して演算処理を行
った信号を、前記フィードバック制御系の入力に対する
出力の閉ループ伝達関数の逆数の伝達関数を持つ前置補
償手段を介して前記フィードバック制御系内のトラッキ
ング誤差信号に加算する。
【0004】これにより、トラッキング制御装置の安定
性を低下させることなく光ディスク及び光ディスク回転
機構などに起因する偏心による追従誤差を減少させると
ともに、追従可能な光ディスク回転数を向上させるもの
である。
【0005】
【従来の技術】光ディスクの記録・再生に用いられるト
ラッキング制御装置は、フィードバック制御系で構成さ
れる。図17は、従来のトラッキング制御装置の構成ブ
ロック図である。図17に示すように、このトラッキン
グ制御装置のフィードバック制御系は、トラッキング誤
差検出手段1、伝達関数Gを持つ安定化補償手段2、
伝達関数Gを持つトラッキングアクチュエータ3によ
って構成される。
【0006】このトラッキング制御装置のフィードバッ
ク制御系では、光ディスク上のトラック位置tとトラ
ッキングアクチュエー夕3によって制御される光スポッ
ト位置sとの差をトラッキング誤差検出手段1によっ
て検出し、トラッキング誤差信号eを得た後、これを
安定化補償手段2に入力する。
【0007】安定化補償手段2は、トラッキング制御装
置が所望の応答特性を持ち、かつ安定な動作を行うよう
に、トラッキング誤差信号eの振幅と位相の周波数特
性の補償を行い、出力する。安定化補償手段2の出力信
号は、トラッキングアクチュエー夕3を駆動し、光スポ
ット位置sを制御する。
【0008】このようなフィードバック制御系の追従性
能を上げる技術としては、例えば文献1『日本機械学会
編、養賢堂発行「情報機器のダイナミックスと制御」の
4.10節』に述べられているような繰り返しトラッキ
ング制御の方法が知られている。
【0009】図18は、この繰り返しトラッキング制御
の方法を用いたトラッキング制御装置の構成ブロック図
である。図18に示すように、このトラッキング制御装
置のフィードバック制御系では、図17に示す構成にお
いて、トラッキング誤差検出手段1と安定化補償手段2
との間に加算手段7を設けるとともに、加算手段7の出
力を伝達関数e−Lsでもって加算手段7の入力へ帰還
する遅延手段72を設けたものである。
【0010】この繰り返しトラッキング制御の方法で
は、トラッキング誤差信号eは、加算手段7によって
遅延手段72の出力と加算され、制御信号fが出力さ
れる。制御信号fは、遅延手段72及び安定化補償手
段2に入力される。
【0011】遅延手段72は、制御信号fを光ディス
クの回転周期Lに相当する時間の遅延を行い、加算手段
7にトラッキング誤差信号eと加算させ、制御信号f
を出力させる。
【0012】安定化補償手段2は、トラッキング制御装
置が所望の応答特性を持ち、かつ安定な動作を行うよう
に、制御信号fの振幅と位相の周波数特性の補償を行
い、出力する。安定化補償手段2の出力信号は、トラッ
キングアクチュエータ3を駆動し光スポット位置s
制御する。
【0013】これにより、光ディスクの1回転前に修正
しきれなかったトラッキング誤差が予め補正されるの
で、追従性能が改善される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
媒体に高品質の画像データを長時間記録するためには、
光ディスクの記録密度を高めることとデータ転送レート
を上げることが求められる。
【0015】記録密度を高めるためには、短波長の光源
を用いるとともに、対物レンズの開口数を大きくするこ
とによって光スポット径を小さくすることが必要であ
る。これにより、光ディスク上に記録されるマーク長を
縮小するとともに、狭いトラックピッチを使用し、1ビ
ットあたりのデータが占める面積を小さくする。
【0016】この狭いトラックピッチに対応するため
に、トラッキング制御装置はその追従誤差がトラックピ
ッチに比較して充分に小さいことが求められる。例え
ば、CD−ROMの場合、1.6μmのトラックピッチ
に対して追従誤差の許容値は±0.1μm以下であり、
DVD−ROMでは、0.74μmのトラックピッチに
対して±0.02μm以下の追従誤差でなければならな
い。
【0017】また、光ディスク記録装置においてデータ
の転送レートを上げるためには、光ディスク上に記録さ
れるビット長を小さくすると同時に光ディスクの回転数
を上げることが求められる。
【0018】ところで、光ディスク上のトラックは、同
心円状あるいは螺旋状となっている。また、光ディスク
には、製造工程において発生する偏心がある。さらに、
光ディスクを回転させるためのスピンドルモータ及び光
ディスクをスピンドルモータに取り付ける取付部分にも
偏心がある。偏心の最悪値は、これらの総和となるの
で、光ヘッドの光スポットから光ディスク上のトラック
を見ると±100μm程度の偏心となる。この偏心によ
ってトラッキング制御装置の目標値であるトラック位置
は、光ディスクの回転に伴って変化する周期的な関数と
なる。
【0019】したがって、光ディスクの高速回転に対応
するためには、前述のように偏心している光ディスク上
のトラック位置に対して光スポット位置を高速に追従さ
せなければならない。このためには光ヘッドに使用され
るトラッキングアクチュエータの機械的共振周波数を上
げると同時にトラッキング制御装置の帯域を広げること
が必要である。
【0020】トラッキングアクチュエータの機械的共振
周波数を上げる方法には、可動部の質量の低減、弾性係
数の増加があるが、いずれの方法でも限界があり、現在
実現されているトラッキングアクチュエータの機械的共
振周波数の上限は100Hz程度である。
【0021】一方、トラッキング制御装置の帯域を広げ
ることで光ディスクの高速回転に対する追従性能は向上
するが、雑音、振動などの外乱に対する抑圧特性が低下
する。
【0022】上記の理由によって図17に示すようなフ
ィードバック制御系のみを用いたトラッキング制御装置
においては、要求される追従誤差の許容値を満たしつ
つ、高速で回転する光ディスク上のトラックに対して高
速で光スポット位置を追従させることは困難であった。
【0023】一方、文献1に述べられているような図1
8に示した繰り返し制御の手法を用いたトラッキング制
御装置においては、周期的に変化する入力に対しては優
れた追従性能を示す。しかし、周期的な成分であれば無
限に高い周波数まで誤差を抑圧しようとする性質がある
ため、トラッキング制御装置内部の安定性に問題が生じ
ること、及び非周期的な外乱に対して弱いことが広く知
られている。
【0024】また、光ディスクが一定の角速度で回転す
る方式(CAV方式:Constant Angular Velocity或い
は、ZCAV方式:Zoned Constant Angular Velocit
y)では、図18に示すように一定の遅延量を持つ遅延
手段72を用いた繰り返し制御で良い。しかし、CDの
ように一定の線速度で回転する方式(CLV方式:Cons
tant Linear Velocity)、あるいはDVD−RAMのよ
うに光ディスクの半径をいくつかの領域に分割し、その
領域内でほぼ一定の線速度で回転する方式(ZCLV方
式:Zoned Constant Linear Velocity)では、光ディス
クの半径によって1回転の周期が変化するため、図18
に示した方法では繰り返し制御を行うことができない。
【0025】本発明は、このような問題を解決すべく創
作されたもので、トラッキング制御装置の安定性を確保
するとともに、高速で回転する光ディスク上のトラック
に対する追従性能の向上を図り、CLV方式及びZCL
V方式のように光ディスクの半径によって1回転の周期
が変化する場合においても安定で高い追従性能を持った
トラッキング制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明に係るトラッキング制御装置
は、光ディスク上のトラック位置と光ヘッドから出射さ
れる光スポット位置との差に対応したトラッキング誤差
信号を生成するトラッキング誤差信号生成手段と、 前
記光ディスクの少なくとも1周分の回転周期前の前記ト
ラッキング誤差信号に基づき補正信号を生成する補正信
号生成手段と、生成された補正信号の振幅及び位相の補
償を行った補償信号を生成する前置補償手段と、前記ト
ラッキング誤差信号と前記補償信号とを加算した駆動信
号を生成する加算手段と、生成された駆動信号に基づき
前記光スポットに前記光ディスク上の目的のトラックを
走査させる制御手段とを備えることを特徴としている。
【0027】請求項2に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項1に記載のトラッキング制御装置に
おいて、前記補正信号生成手段は、前記トラッキング誤
差信号を前記光ディスクの1周分の回転周期に相当する
時間遅延させて前記補正信号を出力し、かつ、前記前置
補償手段は、当該フィードバック制御系の入力に対する
出力の閉ループ伝達関数の逆数の伝達関数でもって前記
補正信号の振幅及び位相の補償を行うことを特徴として
いる。
【0028】請求項3に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項1に記載のトラッキング制御装置に
おいて、前記補正信号生成手段は、前記トラッキング誤
差信号を前記光ディスクの少なくとも1周分の回転周期
に相当する時間に渡って記憶手段に記憶するとともに、
その記憶した信号から1回転周期前のトラッキング誤差
信号を演算して補正信号を出力し、かつ、前記前置補償
手段は、所定のパルス伝達関数でもって前記補正信号の
振幅及び位相の補償を行った補償信号を生成することを
特徴としている。
【0029】請求項4に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項1に記載のトラッキング制御装置に
おいて、前記補正信号生成手段は、光ディスクの複数回
の回転周期に相当する時間のトラッキング誤差信号を記
憶手段に記憶するとともに、記憶された信号について統
計的手法を適用し、1回転周期前のトラッキング誤差信
号に相当する信号を抽出する演算処理を行い補正信号を
出力し、かつ、前記前置補償手段は、所定のパルス伝達
関数でもって前記補正信号の振幅及び位相の補償を行っ
た補償信号を生成することを特徴としている。
【0030】請求項5に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項1に記載のトラッキング制御装置に
おいて、前記補正信号生成手段は、前記光ヘッドが光デ
ィスク上のトラックに追従している状態での光ヘッドの
位置情報及び光ディスクの回転角度情報をトラッキング
誤差信号もしくはトラッキング誤差信号に対して演算処
理を行った結果得られた信号と共に記憶し、少なくとも
光ディスクの1周分の回転周期に対応する時間を経た
後、記憶されていた光ヘッドの位置情報と光ディスクの
回転角度情報が、いずれも光ヘッドが光ディスク上を走
査している現在の時点におけるこれら2つの情報と一致
する時、既に記憶されていたトラッキング誤差信号を、
もしくはトラッキング誤差信号に対して演算処理を行っ
た結果得られた信号を補正信号として出力し、かつ、前
記前置補償手段は、所定のパルス伝達関数でもって前記
補正信号の振幅及び位相の補償を行った補償信号を生成
することを特徴としている。
【0031】請求項6に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項5に記載のトラッキング制御装置に
おいて、前記補正信号生成手段は、光ヘッドの位置情報
を光ディスクの半径に応じて複数の領域に分け、光ヘッ
ドが光ディスク上のトラックに追従している際の光ヘッ
ドの位置が属する領域の情報及びその時点での光ディス
クの回転角度情報を光ディスクの1回転周期に相当する
時間のトラッキング誤差信号もしくはトラッキング誤差
信号に対して演算処理を行った結果得られた信号と共に
記憶手段に記憶しておき、光ヘッドが走査を行っている
現在の時点において、光ヘッドの位置が前記分割された
いずれの領域に属するかを判断し、その領域における光
ディスクの回転角度情報に対応するトラッキング誤差信
号を、もしくはトラッキング誤差信号に対して演算処理
を行った結果得られた信号を記憶手段から補正信号とし
て読み出すことを特徴としている。
【0032】請求項7に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記
載のトラッキング制御装置において、前記前置補償手段
が持つ所定のパルス伝達関数は、当該フィードバック制
御系の入力に対する出力の閉ループのパルス伝達関数が
安定な零点を持つ場合、前記閉ループのパルス伝達関数
の逆数のパルス伝達関数であることを特徴としている。
【0033】請求項8に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記
載のトラッキング制御装置において、前記前置補償手段
が持つ所定のパルス伝達関数は、当該フィードバック制
御系の入力に対する出力の閉ループのパルス伝達関数が
不安定な零点あるいは安定限界の零点を持つ場合、前記
閉ループのパルス伝達関数の極及び安定な零点のみを相
殺し、前記前置補償手段の直流ゲインを前記閉ループの
直流ゲインの逆数に一致させたパルス伝達関数であるこ
とを特徴としている。
【0034】請求項9に記載の発明に係るトラッキング
制御装置は、請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記
載のトラッキング制御装置において、前記前置補償手段
が持つ所定のパルス伝達関数は、当該フィードバック制
御系の入力に対する出力の閉ループのパルス伝達関数が
不安定な零点あるいは安定限界の零点を持つ場合、前記
閉ループのパルス伝達関数の極及び安定な零点を相殺
し、さらに前記閉ループのパルス伝達関数との積がすべ
ての周波数において位相差を零とし、前記前置補償手段
の直流ゲインを前記閉ループの直流ゲインの逆数に一致
させたパルス伝達関数であることを特徴としている。
【0035】請求項10に記載の発明に係るトラッキン
グ制御装置は、請求項3乃至請求項9のいずれか1項に
記載のトラッキング制御装置において、前記記憶手段に
記憶される信号は、光ディスクの回転に従って逐次更新
されることを特徴としている。
【0036】かかる請求項1〜10に記載の発明によれ
ば、少なくとも光ディスクの1周前のトラッキング誤差
信号に振幅と位相の補償をした信号を生成し、それとト
ラッキング誤差信号とを加算した信号により、光スポッ
ト位置を制御することができる。したがって、装置の安
定性を確保しつつ光ディスクの回転数全般にわたって追
従誤差を低減することができる。
【0037】また、請求項3に記載の発明によれば、記
憶手段に学習機能を持たせることができる。したがっ
て、追従誤差を一層小さくすることができる。
【0038】また、請求項4に記載の発明によれば、光
ディスク上に傷やゴミなどがあってトラッキング誤差信
号が得られない期間が生じても、トラッキング外れを生
じる可能性を低くできる。
【0039】また、請求項5,6に記載の発明によれ
ば、CLV方式、ZCLV方式などを用いた光ディスク
の記録・再生において、追従誤差を低減することが可能
となる。そして、請求項6に記載の発明によれば、メモ
リ容量を低減できる。
【0040】
【発明の実施形態】[第1の実施形態]図1は、本発明
の第1の実施形態に係るトラッキング制御装置の構成ブ
ロック図である。第1の実施形態は、請求項1に対応
し、本発明に係るトラッキング制御装置の原理構成を示
すものである。即ち、以下に示す第2の実施形態〜第9
の実施形態は、第1の実施形態を基本としている。
【0041】図1に示すように、第1の実施形態のトラ
ッキング制御装置は、図17に示す構成において、トラ
ッキング誤差検出手段1と安定化補償手段2との間に加
算手段7を設けるとともに、加算手段7の一方の入力
(トラッキング誤差検出手段1の出力)を加算手段7の
他方の入力へ導入する経路に、補正信号生成手段5と伝
達関数P1を持つ前置補償手段6をこの順序に配置した
ものである。
【0042】補正信号生成手段5は、トラッキング誤差
検出手段1によって検出されたトラッキング誤差信号e
を取り込み、光ディスクの少なくとも1回転前におい
て検出されたトラッキング誤差信号eに基づいた補正
信号cを生成する。
【0043】前置補償手段6は、補正信号cに基づき
前置補償信号hを生成し、加算手段7の他方の入力へ
出力する。
【0044】なお、第1の実施形態においても、トラッ
キング誤差検出手段1、加算手段7、安定化補償手段2
及びトラッキングアクチュエータ3によって横成される
フィードバック制御系に対し、安定化補償手段2によっ
て振幅および位相の周波数特性の補償が行われており、
安定なフィードバック制御が実現されている。この点
は、以下の第2〜第9の各実施形態においても同様であ
る。
【0045】以上の構成と請求項1との対応関係は、次
のようになっている。トラッキング誤差検出手段には、
トラッキング誤差検出手段1が対応する。制御手段に
は、安定化補償手段2及びトラッキングアクチュエータ
3が対応する。加算手段には、加算手段7が対応する。
補正信号生成手段には、補正信号生成手段5が対応す
る。前置補償手段には、前置補償手段6が対応する。
【0046】次に、図1を参照して第1の実施形態のト
ラッキング制御装置の基本動作を説明する。
【0047】図1において、トラック位置tと光スポ
ット位置sの差をトラッキング誤差検出手段1によっ
て検出し、トラッキング誤差信号eを得る。トラッキ
ング誤差信号eは2つに分岐され、一方は加算手段7
に入力され、他方は補正信号生成手段5に入力される。
【0048】補正信号生成手段5は、光ディスクの少な
くとも1回転前において検出されたトラッキング誤差信
号eを用いた補正信号cを出力する。前置補償手段
6は、伝達関数Pでもって補正信号cの振幅及び位
相の周波数特性の補償を行い、前置補償信号hとして
出力する。
【0049】この前置補償信号hは、加算手段7によ
ってトラッキング誤差信号eと加算され、その結果得
られた信号(駆動信号)が安定化補償手段2によって振
幅と位相の周波数特性が補償され、トラッキングアクチ
ュエータ3に入力されて、これを駆動し、光スポット位
置sを制御する。
【0050】このように、第1の実施形態では、光ヘッ
ドが走査を行っているトラックに対するトラッキング誤
差信号の他に、光ディスクの少なくとも1回転前におい
て検出されたトラッキング誤差信号を用いて前置補償信
号を生成し、この前置補償信号とトラッキング誤差信号
とを用いて演算を行った結果得られた信号を用いてトラ
ッキング制御を行うので、追従誤差を減少させることが
できる。以下、具体的に説明する。
【0051】まず、安定化補償手段2、トラッキングア
クチュエータ3の伝達関数をそれぞれG,Gと定め
る。図1から、トラッキング誤差検出手段1の入出力の
関係は、 t1−s1=e1 ・・・(1) である。また、トラッキングアクチュエータ3が制御す
るスポット位置sは、 (e1+h1)G12=s1 ・・・(2) である。
【0052】前述したように光ディスクやスピンドルモ
ータ及び光ディスク取付部に偏心があるため、光ヘッド
の光スポットに対して回転中の光ディスク上のトラック
位置は、周期的に変化する関数となる。さらに、互いに
隣接するトラック同士は、位置的な相関関係が大きい。
【0053】そこで、少なくとも1回転前で抑えきれな
かった追従誤差を基にして前置補償信号hを生成す
る。さらにこの信号を用いて、次の回転において補正を
行うことによって、追従誤差を減少させることが可能で
あることが理解できる。
【0054】ここで、光ディスクのm回転目でのトラッ
ク位置をt1,m、光スポット位置をs1,m、トラッ
キング誤差信号をe1,m、前置補償信号をh1,m
記述する。光ディスクの(m−1)回転目以前における
トラッキング誤差信号e1, m−1を用いて得られた前
置補償信号h1,m−1を用いると、m回転目での光ス
ポット位置s1,mは、 s1,m=(e1,m+h1,m-1)G12 ・・・(3) となる。この動作を繰り返すことによって、t1,m
1,mを実現することができる。以下の第2〜第9の
各実施形態では、これを高速かつ安定に実現するための
具体的な手段・構成を説明している。これらの実施形態
により、図2に示すような追従誤差特性が得られる。
【0055】図2は、本発明により得られる光ディスク
の回転数に対するトラッキング制御装置の追従誤差特性
の比較図である。図2において、(イ)は本発明のトラ
ッキング制御装置で得られる追従誤差特性であり、
(ロ)は、従来のトラッキング制御装置で得られる追従
誤差特性である。
【0056】図2に示すように、追従誤差が許容値e
以下となる回転数が、従来のトラッキング制御装置で
は、同図(ロ)に示すように、回転数N以下であった
が、本発明の各実施形態のトラッキング制御装置では、
同図(イ)に示すように、回転数Nまで拡大される。
つまり、本発明の各実施形態によれば、光ディスクの回
転数全般に渡って追従誤差の低減が実現されることが解
る。
【0057】[第2の実施形態]図3は、本発明の第2
の実施形態に係るアナログ制御によるトラッキング制御
装置の構成ブロック図である。第2の実施形態は、請求
項2に対応する。
【0058】図3に示すように、第2の実施形態では、
補正信号生成手段5として遅延手段10を備え、前置補
償手段6として補償手段11を備える。その他は、第1
の実施形態と同様である。
【0059】遅延手段10は、トラッキング誤差信号e
を光ディスクの1回転周期に相当する時間遅延させた
補正信号cを出力する。補償手段11は、補正信号c
に対して振幅と位相の補償を行った前置補償信号h
を出力する。
【0060】次に、図3,図4を参照して第2の実施形
態の動作を説明する。なお、図4は、第2の実施形態の
トラッキング制御装置の基本動作のフローチャートであ
る。
【0061】まず、図3を用いて第2の実施形態のトラ
ッキング制御装置の動作原理を説明する。補償手段11
の伝達関数をP(s)、安定化補償手段2及びトラッキ
ングアクチュエータ3の伝達関数をそれぞれG(s)、
(s)で表す。
【0062】トラッキング誤差検出手段1、加算手段
7、安定化補償手段2及びトラッキングアクチュエータ
3によって横成されるフィードバック制御系に関して補
償手段11と加算手段7との間の接続を切ると、加算手
段7への入力信号hに対する光スポット位置sの伝
達関数Gcl(s)は、以下の式(4)によって求められ
る。
【0063】
【数1】 Gcl(s)=G1(s)G2(s)/{1+G1(s)G2(s)} ・・・(4) そこで、前置補償手段6は、補償手段11の伝達関数P
(s)が
【0064】
【数2】 P1(s)={1+G1(s)G2(s)}/G1(s)G2(s) ・・・(5) を満たすように実現される。つまり、前置補償手段6
は、当該フィードバック制御系の入力に対する出力の閉
ループ伝達関数の逆数の伝達関数を持つ。
【0065】そして、前置補償手段6の補償手段11
は、式(5)に示した伝達関数P(s)によって、補正
信号cに対して振幅と位相の周波数特性を補正し、加
算手段7に出力し、トラッキング制御を行う。
【0066】このとき、補正信号cに対して光スポッ
ト位置sは、式(4)、式(5)から次の式(6)で
表される。
【0067】
【数3】 即ち、補正信号cは、振幅差及び時間遅れを生じるこ
となく光スポット位置sを直接制御し、補正を行うこ
とができる。
【0068】次に、図3を適宜参照しつつ図4に沿って
第2の実施形態のトラッキング制御装置の基本的な動作
を説明する。図において、トラッキング誤差検出手段1
は、光ヘッドが走査を行っているトラックに対するトラ
ッキング誤差信号eを検出した後、このトラッキング
誤差信号eを補正信号生成手段5中の遅延手段10に
入力する(ステップS1)。遅延手段10は、トラッキ
ング誤差信号eについて光ディスクの1回転周期に相
当する時間の遅延を行い、それを補正信号cとして出
力する(ステップS2)。
【0069】そして、前置補償手段6中の補償手段11
は、補正信号cから前置補償信号hを生成する(ス
テップS3)、加算手段7は、この前置補償信号h
光ヘッドが走査を行っているトラックに対するトラッキ
ング誤差信号eに加算する(ステップS4)。
【0070】次に、安定化補償手段2は、この加算した
信号によってトラッキングアクチュエータ3を駆動し、
トラッキング制御を行わせる(ステップS5)。回転中
の光ディスクに対して継続してトラッキング制御を行う
ために再びステップS1に戻り、前述の動作を繰り返
す。
【0071】これにより、光ディスクの回転数全般に渡
っての追従誤差の低減が実現される。
【0072】[第3の実施形態]図5は、本発明の第3
の実施形態に係るデジタル制御によるトラッキング制御
装置の構成ブロック図である。第3の実施形態は、請求
項3、7〜9に対応する。
【0073】図5において、第3の実施形態では、加算
手段18及び安定化補償手段19をそれぞれデジタル信
号処理回路で構成し、トラッキング誤差信号eをA/
D変換器(ADC)15によってデジタル信号e(k)
に変換して加算手段18の一方の入力に与え、安定化補
償手段19の出力デジタル信号をD/A変換器(DA
C)20によってアナログ信号に変換してトラッキング
アクチュエータ3に与えるように構成してある。
【0074】即ち、このデジタル制御によるトラッキン
グ制御装置では、トラッキング誤差信号eをデジタル
信号e(k)に変換した後、トラッキング制御装置とし
ての処理を実行する。
【0075】図5に示すように、トラッキング誤差検出
手段1によって検出されたトラッキング誤差信号e
は、A/D変換器(ADC)15にてデジタル信号e
(k)に変換され、補正信号生成手段5及び加算手段1
8に入力される。
【0076】ここに、補正信号生成手段5は、記憶手段
16を備える。記憶手段16は、光ディスクの少なくと
も1回転周期に相当する時間のトラッキング誤差信号e
のデジタルデータe(k)を記憶する。そして、記憶
手段16は、光ディスクの1周前のトラッキング誤差信
号e(k)を用いて、サンプリング時刻kにおいてdサ
ンプリング周期に相当する時間だけ進んだ時刻でのトラ
ッキング誤差信号を補正信号c(k+d)として前置補
償手段6へ出力する。
【0077】また、前置補償手段6は、パルス伝達関数
(z−1)を持つ補償手段17を備える。補償手段1
7は、記憶手段16から入力する補正信号c(k+d)
をデジタル的に処理し、前置補償信号h(k)を出力す
る。
【0078】加算手段18は、デジタル化されたトラッ
キング誤差信号e(k)と前置補償信号h(k)を加算
し、その加算結果を安定化補償手段19に入力する。安
定化補償手段19の出力は、D/A変換器(DAC)2
0によってアナログ信号に変換され、トラッキングアク
チュエータ3を駆動し、光スポット位置sを変化させ
ることによりトラッキング制御を行う。
【0079】なお、安定化補償手段19は、トラッキン
グ制御装置のフィードバック制御系が安定に動作するよ
うに振幅と位相の周波数特性の補償を行うと同時に、所
望の応答特性を実現するためのパルス伝達関数G(z
−1)を持つ。また、D/A変換器(DAC)20とト
ラッキングアクチュエータ3を縦続接続した系は、パル
ス伝達関数G(z−1)を持つ。
【0080】次に、図5〜図8を参照して第3の実施形
態の基本動作を説明する。なお、図6は、第1次の共振
モードを持つムービングコイル型トラッキングアクチュ
エータの回路/運動モデル図である。図7は、記憶手段
に記憶された補正信号のデータとサンプリングクロック
との関係模式図である。図8は、第3の実施形態のトラ
ッキング制御装置の基本動作のフローチャートである。
【0081】まず、図5〜図7を用いて第3の実施形態
のトラッキング制御装置の動作原理を説明する。このデ
ジタル制御系では、補償手段17のパルス伝達関数P
(z −1)を、トラッキングアクチュエータ3のパルス伝
達関数が不安定な零点を持つ場合と持たない場合とに分
けて決定する。
【0082】いずれの場合も連続系でトラッキングアク
チュエータ3の伝達関数を求めた後、それを離散系に変
換することによりデジタル制御系における閉ループのパ
ルス伝達関数を得る。さらに、閉ループのパルス伝達関
数に基づいて補償手段17のパルス伝達関数P(z
−1)を決定する。
【0083】光ヘッドに用いられる一般的なムービング
コイル型のトラッキングアクチュエータは、例えば、文
献2『ラジオ技術社、ラジオ技術選書「光ディスク技
術」134頁』で述べられているように、第1次の共振
モードを持つ図6のモデルで表される。図6(a)はト
ラッキングアクチュエータの回路モデルであり、vは駆
動電圧、iは駆動電流、Rは抵抗分、Lはリアクタンス
分である。図6(b)は運動モデルであり、K
,m,f(t)およびx(t)は、それぞれ弾性係数、
粘性係数、可動部70の質量、駆動力及び位置を表す。
図6(a)(b)から、駆動電圧v(t)、駆動力f(t)
は、
【0084】
【数4】 となる。また、推力定数をKとおけば、駆動力f(t)
は、 f(t)=Ki(t) ・・・ (9) となる。
【0085】そして、式(8)、式(9)を用いて、初
期値を0としてラプラス変換を行うことにより、トラッ
キングアクチュエータ3を電流で駆動した場合の伝達関
数G 2i(s)は、
【0086】
【数5】 となる。また、トラッキングアクチュエータ3を電圧で
駆動した場合の伝達関数G2v(s)は、式(7)、式
(8)、式(9)を用いて
【0087】
【数6】 となる。即ち、連続系におけるトラッキングアクチュエ
ータ3のモデルは、電流駆動では2次、電圧駆動では3
次の低域フィルタ型になる。
【0088】次に、トラッキングアクチュエータ3を駆
動する信号を出力するD/A変換器(DAC)20は、
0次ホールダとして機能することを考慮して、連続系で
の伝達関数をデジタル制御系のパルス伝達関数G(z
−1)に変換すると、例えば、文献3『コロナ社「基礎
デジタル制御」59頁、表3.5』が示すように、分母
と分子の次数差に応じて不安定零点が生じることが知ら
れている。ここで、z=exp(jωT)である。但
し、Tはサンプリング周期である。
【0089】
【表1】
【0090】表1は、文献3の表3.5を示している。
この文献3の表3.5において、トラッキングアクチュ
エータ3を電流で駆動した場合はk=2となる。電圧で
駆動した場合は電圧から電流に変化する過度現象のため
にkの値は1つ増えてk=3となる。そして、いずれの
場合も不安定零点が1個以上生じる。一方、図5の安定
化補償手段19のパルス伝達関数G(z−1)について
は、不安定零点、不安定極のいずれも持たないように設
計を行う。ここで、表1におけるkは連続系の伝達関数
の分母の次数から分子の次数を減じた数値であり、サン
プリング時刻を表すkとは異なる。
【0091】前置補償信号h(k)に対する光スポット
位置sの閉ループのパルス伝達関数Gcl(z−1)
は、
【0092】
【数7】 によって表される。なお、式(12)において、A
(z−1)、B(z−1)は、いずれもz−1の多項式
である。また、z−dは、d・T、即ちdサンプリン
グ周期分の時刻の遅れに相当する。
【0093】そこで、式(12)に基づいて補償手段1
7のパルス伝達関数P(z−1)を下記の手順により定
める。まず、閉ループのパルス伝達関数Gcl(z−1)
を用いて、P’(z−1),P(z−1)をそれぞれ式
(13)、式(14)のように定める。
【0094】
【数8】
【0095】
【数9】 ここで、式(13)において、分子のzは、入力に対
して出力がdサンプリング周期分進んだ時刻となること
を示す。そこで、P(z−1)の入力は、dサンプリン
グ周期分進んだ時刻における補正信号c(k+d)を用
いる。これを図7を用いて説明する。図7において、例
えば、光ディスクの1周についてn回のサンプリングを
行って制御しているものとする。m周目のサンプリング
クロックkに相当する時刻において、(m−1)周目の
サンプリングクロック(k+d)に相当する時刻におい
て記憶された信号を用いる。その他の時刻においても同
様の処理を行う。
【0096】互いに隣接するトラックは、位置的な相関
関係が大きいので、この方法によって等価的にdサンプ
リング周期分進んだ時刻における補正信号c(k+
d)が得られる。式(12)と式(14)によって、補
正信号c(k+d)に対する光スポット位置sは、
【0097】
【数10】 となり、補正信号c(k)に対して光スポット位置s
は、振幅差及び時間遅れを生じることなく追従する。
【0098】(A)このように、デジタル制御系におい
てトラッキングアクチュエータが不安定零点を持たない
場合には、式(14)によりパルス伝達関数P(z
−1)を定めれば、安定な制御系を実現できる。即ち、
パルス伝達関数P(z−1)として、当該フィードバッ
ク制御系の入力に対する出力の閉ループのパルス伝達関
数Gcl(z−1)の逆数から導出したパルス伝達関数を
採用する。
【0099】しかし、前述のようにムービングコイル型
のトラッキングアクチュエータを使用したトラッキング
制御装置では、閉ループのパルス伝達関数Gcl(z
−1)は不安定な零点を持つため、式(12)から直接
式(14)を利用してパルス伝達関数P(z−1)を定
めると、パルス伝達関数P(z−1)は、不安定な極を
持つことになり安定な制御系を構成できない。
【0100】(B)そこで、トラッキングアクチュエー
タ3のパルス伝達関数が不安定な零点を持つ場合は、次
のようにしてデジタル制御系におけるパルス伝達関数P
(z−1)を定める。
【0101】式(12)のパルス伝達関数Gcl(z
−1)において、零点を安定な零点及び不安定な零点に
分けて次の式(16)のように記述する。なお、式(1
6)において、B (Z−1)は安定な零点、B
(Z−1)は不安定な零点を含むz−1の多項式であ
る。
【0102】
【数11】 そして、この式(16)を用いて以下に説明する第1及
び第2の2つの方法でパルス伝達関数P(z−1)を定
めて、安定な制御系を構成する。
【0103】第1の方法では、パルス伝達関数G
cl(z−1)の安定な零点のみをパルス伝達関数P
(z−1)の極で相殺する。また、不安定な零点を含む
(Z−1)にはz−1=1を代入して定数とす
る。即ち、P’(z−1),P(z−1)をそれぞれ
【0104】
【数12】
【0105】
【数13】 と定める。
【0106】補償手段17のパルス伝達関数P(z
−1)を式(18)の形にすることで、パルス伝達関数
cl(z−1)の安定な零点のみをパルス伝達関数P
(z−1)の極で相殺し、補正信号c(k+d)に対する
光スポット位置sの応答において安定な制御系が構成
される。
【0107】即ち、第1の方法では、式(12)、式
(16)及び式(18)により、補正信号c(k+d)
に対する光スポット位置sの応答は、
【0108】
【数14】 となり、低周波領域において光スポット位置sは補正
信号c(k)に時間遅れを生じることなく追従する。ま
た、トラッキング制御装置の安定性も保たれる。
【0109】次に、第2の方法では、パルス伝達関数P
’(z−1),P(z−1)は、それぞれ下記の式(2
0)、式(21)のように定める。なお、式(20)、
式(21)において、B (Z)は、多項式B
(Z−1)においてz−1をzによって置き換えた
ものである。
【0110】
【数15】
【0111】
【数16】 この第2の方法では、式(12)、式(16)及び式
(21)によって補正信号c(k+d)に対する光スポ
ット位置sの応答は、
【0112】
【数17】 となる。
【0113】ここで、B (Z)とB (Z−1
は、互いに複素共役となることから、光スポット位置s
は補正信号c(k)に対してすべての周波数で時間遅
れを生じることなく追従する。また、トラッキング制御
装置の安定性も保たれる。
【0114】次に、図5を適宜参照しつつ図8に沿って
動作を詳細に説明する。図において、トラッキング誤差
検出手段1は、光ヘッドが走査を行っているトラックに
対するトラッキング誤差信号eを検出する。このトラ
ッキング誤差信号eは、A/D変換器(ADC)15
によってデジタル信号e(k)に変換された後、補正信
号生成手段5及び加算手段18に入力される。
【0115】補正信号生成手段5は、例えばメモリを使
用した記憶手段16の所定記憶領域にトラッキング誤差
信号e(k)を逐一格納するとともに、光ディスクの1
周前のトラッキング誤差信号e(k)を用いて、時刻k
においてd・Tsに相当する時間だけ進んだ時刻でのト
ラッキング誤差信号を演算し(ステップS11)、それ
を補正信号c(k+d)として記憶手段16の別の記憶
領域に格納する(ステップS12)。
【0116】そして、補正信号生成手段5は、光ディス
クの1回転前に記憶された補正信号c(k+d)がある
かどうかを判断し(ステップS13)、なければ補正信
号=0とし(ステップS14)、記憶された補正信号c
(k+d)があればそれを読み出し(ステップS1
5)、前置補償手段6に与えて前置補償信号h(k)を
出力させる(ステップ16)。
【0117】ここに、前置補償手段6を構成する補償手
段17は、上記第1及び第2の方法で定めたパルス伝達
関数P(z−1)を持つように構成される。即ち、D/
A変換器(DAC)20の0次ホールド機能とトラッキ
ングアクチュエータ3の伝達関数によって得られるパル
ス伝達関数G(z−1)が不安定な零点を持たない場
合、補償手段17は、そのパルス伝達関数P(z−1)
が式(14)となるように構成される。また、パルス伝
達関数G(z−1)が不安定な零点を持つ場合、補償手
段17は、そのパルス伝達関数P(z−1)が式(1
8)あるいは式(21)となるように構成される。
【0118】次いで、加算手段18では、補償手段17
の出力から得られる前置補償信号h (k)とトラッキン
グ誤差信号e(k)とを加算し、安定化補償手段19に
出力する(ステップ17)。
【0119】安定化補償手段19は、フィードバック制
御系を安定化すると同時に所望の応答特性を実現するた
めのパルス伝達関数G(z−1)を持つ。安定化補償手
段19の出力は、D/A変換器(DAC)20によって
アナログ信号に変換されトラッキングアクチュエータを
駆動することによって光スポット位置sを制御する
(ステップ18)。
【0120】回転中の光ディスクに対して継続してトラ
ッキング制御を行うためには再びステップS11に戻
り、以上の動作を繰り返す。これにより、光ディスクの
回転数全般に渡っての追従誤差の低減が実現される。
【0121】[第4の実施形態]図9は、本発明の第4
の実施形態に係るデジタル制御によるトラッキング制御
装置の構成ブロック図である。第4の実施形態は、請求
項3,7〜10に対応する。
【0122】第4の実施形態のデジタル制御によるトラ
ッキング制御装置では、第3の実施形態において、補正
信号生成手段5を、パルス伝達関数Q(z−1)を持つ
第1の演算手段25、パルス伝達関数Q(z−1)を持
つ第2の演算手段26、加算手段27及び記憶手段16
によって構成し、前置補償手段6をパルス伝達関数P
(z−1)を持つ補償手段29、遅延量z−dを持つ遅延
手段30及び減算手段31によって構成してある。
【0123】補正信号生成手段5では、第1の演算手段
25には、A/D変換器(ADC)15が出力するトラ
ッキング誤差信号e(k)が入力され、第2の演算手段
26には、前置補償信号h(k)が入力される。また、
加算手段27は、2つの演算手段25,26の出力を受
けて仮想的なトラック位置を記憶手段16に出力する。
記憶手段16は、補正信号c(k+d)を前置補償手段
6に出力する。
【0124】前置補償手段6では、補正信号c(k+
d)が補償手段29と遅延手段30とに入力され、補償
手段29と遅延手段30の出力が減算手段31に入力さ
れ、減算手段31から前置補償信号h(k)が出力され
る。
【0125】要するに、第4の実施形態では、A/D変
換後のトラッキング誤差信号e(k)及び前置補償手段
6の出力h(k)を補正信号生成手段5に入力して補正
信号c(k+d)を生成し、それを前置補償手段6に入
力して前置補償信号h(k)を得る。加算手段18は、
前置補償信号h(k)をトラッキング誤差信号e (k)
と加算して安定化補償手段19に入力する。D/A変換
器(DAC)20は、安定化補償手段19の出力をアナ
ログ信号に変換し、トラッキングアクチュエータ3を駆
動する。
【0126】次に、図9を参照して第4の実施形態の基
本動作を説明する。第4の実施形態は、上記第3の実施
形態において説明したトラッキングアクチュエータ3の
パルス伝達関数が不安定な零点を持つ場合と持たない場
合のデジタル制御系におけるパルス伝達関数P(z
−1)を定める方法の他の例(第3の方法)を実現する
ものである。
【0127】A/D変換器(ADC)15によってデジ
タル化されたトラッキング誤差信号e(k)は、第1の
演算手段25及び加算手段18に入力される。また、第
2の演算手段26には、前置補償信号h(k)が入力さ
れる。
【0128】第1の演算手段25は、入力されたトラッ
キング誤差信号e(k)に対して次の式(23)で表さ
れるパルス伝達関数Q(z−1)の出力を求め、この結
果を加算手段27の一方の入力に与える。
【0129】
【数18】 Q1(z-1)=1+G1(z-1)G2(z-1) ・・・ (23) また、第2の演算手段26は、入力された前置補償信号
(k)に対して次の式(24)で表されるパルス伝達
関数Q(z−1)の出力を求め、この結果を加算手段2
7の他方の入力に与える。
【0130】
【数19】 Q2(z-1)=G1(z-1)G2(z-1) ・・・ (24) 加算手段27は、第1及び第2演算手段25、26の出
力を加算し、次の式
【外1】
【0131】
【数20】
【外2】 記憶し、光ディスクの1周前に記憶された信号を用い
て、時刻kにおいてd・T 進んだ時刻に相当する信号
を補正信号c(k+d)として補償手段29及び遅延手
段30に出力する。
【0132】具体的には、記憶手段16は、図7に示し
たように、m周目のサンプリングクロックkに相当する
時刻においては、(m−1)周目のサンプリングクロッ
クk+dに相当する時刻において記憶された信号を補正
信号c(k+d)として出力する。
【0133】この補正信号c(k+d)に対して、補償
手段29は、式(14)、式(18)あるいは式(2
1)のいずれかで表されるパルス伝達関数P(z−1)
の演算を行う一方、遅延手段30は、d・Tに相当す
るdサンプリング周期分の時間遅延を行う。減算手段3
1は、補償手段29の出力から遅延手段30の出力を減
算し、次の式(26)によって表される前置補償信号h
(k)を発生し、加算手段18及び第2の演算手段26
に対して出力する。
【0134】
【数21】 h1(k)=P1(z-1)c1(k+d)−z-d1(k+d) ・・・ (26) 加算手段18は、この前置補償信号h(k)とトラッキ
ング誤差信号e(k)を加算し、安定化補償手段19
に出力する。安定化補償手段19の出力は、D/A変換
器(DAC)20を介してトラッキングアクチュエー夕
3を駆動し、光スポット位置sの制御を行う。
【0135】これにより、以上の各実施形態と同様に、
光ディスクの回転数全般にわたっての追従誤差の低減が
実現される。
【0136】[第5の実施形態]図10は、本発明の第
5の実施形態に係るデジタル制御によるトラッキング制
御装置で用いる記憶手段の構成図である。第5の実施形
態は、請求項3,7〜10に対応する。
【0137】図10では、説明を容易にするため、図5
または図9に示したトラッキング制御装置における記憶
手段16に関係する部分のみを取り出してある。その他
の部分は、それぞれ図5または図9と共通である。
【0138】図10に示すように、第5の実施形態で
は、第2〜第4の実施形態における記憶手段16を、n
個のメモリ素子40と加算手段41および乗算手段39
によって構成するものである。メモリ素子40は、例え
ば演算を行うデータのビット数に対応する複数のD−フ
リップ・フロップによって構成し、サンプリングクロッ
ク毎に縦続接続されている前段のメモリ素子の出力デー
タを取り込むと共に、1クロック前に記憶していた値を
縦続接続されている後段のメモリ素子に対して出力す
る。n番目のメモリ素子40の出力は乗算手段39に入
力される。乗算手段39は入力されたデータに対して、
|w|<1であり、w=0を含む適切な係数を乗算す
る。乗算手段39の出力は加算手段41に接続されてお
り、入力信号と加算された信号を1番目のメモリ素子に
入力する。補正信号c(k+d)は、(n−d)番目の
メモリ素子40の出力から取り出す。
【0139】第5の実施形態によれば、記憶手段16に
学習効果を持たせることができるので、追従誤差をより
小さくすることが可能となる。
【0140】[第6の実施形態]図11は、本発明の第
6の実施形態に係るデジタル制御によるトラッキング制
御装置で用いる記憶手段の構成図である。第6の実施形
態は、請求項4,7〜10に対応する。
【0141】図11では、説明を容易にするため、図5
または図9に示したトラッキング制御装置における記憶
手段16に関係する部分のみを取り出してある。その他
の部分は、それぞれ図5または図9と共通である。
【0142】図11に示すように、第6の実施形態で
は、第2〜第4の実施形態における記憶手段16を、高
速のCPUまたはデジタル・シグナル・プロセッサ(D
SP)などの演算素子43及びこの演算素子43とデー
タバス44、アドレスバス45を介して接続されたメモ
リ46によって構成したものである。
【0143】演算素子43は、トラッキング制御装置の
クロックに同期して入力信号を時系列的に取り込んでメ
モリ46上に記憶し、その記憶した入力信号に対して光
ディスク1回転分の遅延を行った後、補正信号c(k
+d)を出力する。
【0144】または、演算素子43は、トラッキング制
御装置のクロックに同期して入力信号を時系列的に取り
込んでメモリ46上に記憶し、その記憶した入力信号に
対して、例えば移動平均処理、最小二乗法などの統計的
な信号処理を行った後、補正信号c(k+d)を出力す
る。
【0145】第6の実施形態によれば、光ディスク上に
傷やゴミなどがあってトラッキング誤差信号が得られな
い期間が生じても、トラッキング外れが生じる可能性を
低くすることができる。
【0146】なお、メモリ46に記憶するデータは、光
ディスク1周分に相当する入力信号でも、光ディスクの
複数回の回転によって得られた入力信号でも良い。
【0147】[第7の実施形態]図12は、本発明の第
7の実施形態に係るデジタル制御によるトラッキング制
御装置で用いる記憶手段の構成図である。第7の実施形
態は、請求項5,7〜10に対応する。なお、第7の実
施形態は、CLV方式、ZCLV方式、CAV方式、Z
CAV方式に対応するトラッキング制御装置の原理構成
を示し、具体的には、例えば第8、第9の各実施形態の
ように構成される。
【0148】図12では、説明を容易にするため、図5
または図9に示したトラッキング制御装置における記憶
手段16に関係する部分のみを取り出してある。その他
の部分は、それぞれ図5または図9と共通である。
【0149】図12に示すように、第7の実施形態の記
憶手段16では、入力信号やトラッキング制御装置のク
ロックに加え、光ディスクの半径方向における光ヘッド
位置情報と光ディスク回転角度情報が入力される。
【0150】次に、第7の実施形態のトラッキング制御
装置の基本動作を説明する。まず、走査中のトラックに
対するトラッキング誤差信号を用いて演算した補正信号
を入力信号として、光ヘッド位置情報、光ディスク回転
角度情報と共にトラッキング制御装置のクロックに同期
して記憶手段16に記憶する。光ヘッド位置情報は、光
ヘッドが走査を行っているトラックの光ディスク上での
半径位置を知るために用いる。
【0151】次に、光ディスクの少なくとも1回転前の
時刻において記憶手段16に記憶された補正信号のう
ち、現在の光ヘッド位置及び光ディスクの回転角度に対
応した補正信号を出力信号として読み出す。
【0152】この補正信号を前置補償手段6に入力して
前置補償信号を出力し、前置補償信号を走査中のトラッ
クに対するトラッキング誤差信号に加算し、加算後の信
号を用いてトラッキング制御を行う。
【0153】[第8の実施形態]図13は、本発明の第
8の実施形態に係るデジタル制御によるトラッキング制
御装置で用いる記憶手段の構成図である。第8の実施形
態は、請求項5,7〜10に対応する。なお、第8の実
施形態は、CLV方式、ZCLV方式、CAV方式、Z
CAV方式の対応するトラッキング制御装置の具体的構
成例を示す。
【0154】図13では、説明を容易にするため、図5
または図9に示したトラッキング制御装置における記憶
手段16に関係する部分のみを取り出してある。その他
の部分は、それぞれ図5または図9と共通である。
【0155】図13に示すように、第8の実施形態で
は、第2〜第4の実施形態における記憶手段16を、高
速のCPUまたはデジタル・シグナル・プロセッサ(D
SP)などの演算素子47及びこの演算素子47とデー
タバス44、アドレスバス45を介して接続されたメモ
リ48によって構成したものである。
【0156】図13に示すように、第8の実施形態の記
憶手段16における演算素子47には、入力信号やトラ
ッキング制御装置のクロックに加え、光ディスクの半径
方向における光ヘッド位置情報と光ディスク回転角度情
報が入力される。
【0157】次に、図13,図14を参照して第8の実
施形態のトラッキング制御装置の動作を説明する。な
お、図14は、第8の実施形態のトラッキング制御装置
の基本動作のフローチャートである。
【0158】図において、演算素子47には、光ヘッド
が走査を行っているトラックに対するトラッキング誤差
信号が入力信号として入力されるとともに、光ディスク
の半径方向における光ヘッド位置情報及び光ディスク回
転角度情報が入力される。
【0159】演算素子47は、光ヘッドが走査を行って
いるトラックに対するトラッキング誤差信号を検出した
後、この信号を用いて補正信号を演算し(ステップS3
1)、補正信号を光ヘッド位置情報と光ディスク回転角
度情報と共にメモリ48に記憶する(ステップS3
2)。光ヘッド位置情報は光ヘッドが走査を行っている
トラックが光ディスク上で半径上のいずれの位置にある
かを知るために用いる。
【0160】具体的には、演算素子47は、光ヘッド位
置情報及び光ディスク回転角度情報を用いてメモリアド
レスを一意に決定し、そのアドレスにトラッキング制御
装置のクロックに同期して入力信号を時系列的に取り込
んでメモリ48上に記憶し、その記憶した入力信号に対
して光ディスク1回転分の遅延を行い、光ヘッド位置情
報と光ディスク回転情報と共にメモリ48に記憶する。
【0161】または、演算素子47は、光ヘッド位置情
報及び光ディスク回転角度情報を用いてメモリアドレス
を一意に決定し、そのアドレスにトラッキング制御装置
のクロックに同期して入力信号を時系列的に取り込んで
メモリ48上に記憶し、その記憶した入力信号に対し
て、例えば移動平均処理、最小二乗法などの統計的な信
号処理を行い、光ヘッド位置情報と光ディスク回転情報
と共にメモリ48に記憶する。
【0162】次に、演算素子47は、現在の光ヘッド位
置情報と光ディスク回転角度情報に対応する補正信号が
メモリ48に記憶されているかを判断し(ステップS3
3)、記憶されていなければ補正信号=0とし(ステッ
プS34)、記憶されていれば、メモリ48から現在の
光ヘッド位置と光ディスク回転角度に対応する補正信号
(k+d)を読み出す(ステップS35)。
【0163】このとき、ステップ35では、読み出すべ
き補正信号の光ヘッド位置情報及び光ディスク回転角度
情報と記憶されている補正信号の光ヘッド位置情報及び
光ディスク回転角度情報が一致しない場合は、一番近い
光ヘッド位置情報及び光ディスク回転角度情報を持つ補
正信号を用いて補間処理を行った後、それを補正信号c
(k+d)として出力する。
【0164】そして、補正信号c(k+d)を前置補償
手段に入力して前置補償信号を加算手段に出力し(ステ
ップS36)、この前置補償信号を光ヘッドが走査を行
っているトラックに対するトラッキング誤差信号に加算
させる(ステップS37)。
【0165】次に、この加算された信号を用いてトラッ
キング制御を行う(ステップS38)。回転中の光ディ
スクに継続してトラッキング制御を行うためには再びス
テップS31へ戻り、前述の動作を繰り返す。
【0166】なお、メモリ48に記憶するデータは、光
ディスク1周分に相当する入力信号でも、光ディスクの
複数回の回転によって得られた入力信号でも良い。
【0167】次に、図15は、光ヘッド位置情報及び光
ディスク回転角度情報を検出する方法を説明する図であ
る。図15において、スピンドルモータ51に取り付け
られて回転する光ディスク50を光ヘッド53から出射
される光スポット54が走査する。光ヘッド53は、リ
ニアモータなどの光ヘッド移動機構55に取り付けられ
ており、光ディスク50の半径方向に移動する。
【0168】例えば、DVD−RAMを用いた光ディス
ク記録装置においては、光ディスク50上に予め記録さ
れているヘッダを光学的に読み出し、アドレス復号手段
57によってアドレス信号を生成する。クロック再生手
段58は、光ディスク50上に形成されているグルーブ
の蛇行信号を光学的に読み出し、例えばPLL回路を用
いてクロック信号を再生する。
【0169】このように得られたアドレス信号を用いる
と、光ヘッド53が光ディスク50上で走査しているト
ラックの位置がわかるので、それを光ヘッド位置情報検
出手段59を用いて光ヘッド位置情報に変換し出力す
る。また、光ディスク回転角度検出手段60は、アドレ
ス信号を回転角度の原点信号として用いてクロック信号
を計測し、光ディスク回転角度情報を出力する。
【0170】これらの手段のほか、光ヘッド位置情報
は、例えば、光ヘッド移動機構55に取り付けられたリ
ニアエンコーダなどの位置検出手段56によっても得ら
れる。また、光ディスク回転角度情報は、例えば、スピ
ンドルモータ51に取り付けられたロータリーエンコー
ダなどの回転角度検出手段52によっても得られる。上
記第7、第8の各実施形態で用いる光ヘッド位置情報及
び光ディスク回転角度情報は、前述のいずれの手段を用
いて取得しても良い。
【0171】第8の実施形態によれば、光ヘッド位置情
報と光ヘッド回転速度情報を用いるので、光ディスクの
半径によって1回転の周期が変化するCLV方式や、Z
CLV方式を用いた記録・再生の装置において追従誤差
を低減できる。
【0172】[第9の実施形態]図16は、本発明の第
9の実施形態に係るデジタル制御によるトラッキング制
御装置で用いる光ディスクの概念図である。第9の実施
形態は、請求項6,7〜10に対応する。なお、第9の
実施形態は、CLV方式、ZCLV方式、CAV方式、
ZCAV方式の対応するトラッキング制御装置の具体的
構成例を示す。
【0173】第9の実施形態は、第8の実施形態におい
て、光ヘッド位置情報をその数値に従って複数の範囲に
分類し、同一の範囲内では1種類の補正信号c1(k+
d)を用いるものである。
【0174】図16に示すように、第9の実施形態の光
ディスク50は、中心からの半径によってn個の領域に
分割される。中心からの半径rは、
【0175】
【数22】 rj≦r≦rj+1 (j=1,2,・・,n) ・・・ (27) によって表される。
【0176】光ディスク50では、近接したトラック同
士は偏心及びトラックの蛇行の傾向などが類似してい
る。したがって、このように領域を分割して式(27)
で表される各領域内では、光ディスク1周分の補正信号
(k+d)のみを用いることで、補正信号c(k
+d)のデー夕を記憶するためのメモリ容量を減らすこ
とができる。
【0177】なお、第8、第9の各実施形態において、
光ヘッド位置情報及び光ディスク回転角度情報を用いて
メモリアドレスを一意に決定する方法は、これら2つの
情報を用いてアドレスを決定する方法でも、これら2つ
の情報を用いて対応するメモリアドレスを割り当てるた
めの変換テーブルを予めメモリ48に記憶しておき、こ
の変換テーブルを用いる方法でも同様の動作が得られ
る。
【0178】また、第1〜第9の各実施形態において、
トラッキング誤差を検出する方法は、一般に広く使われ
ている3ビーム法、プッシュプル法、ヘテロダイン法、
位相差検出法でも良い。さらには、光ディスク上に予め
形成されたピットの反射光を用いて検出する方法、グル
ーブからの回折光を用いて検出する方法、予め記録され
たトラッキング誤差検出用の信号を用いて検出する方法
のいずれを用いても良い。
【0179】さらに、第3の実施形態(図5)、第4の
実施形態(図9)では、補正信号生成手段5、前置補償
手段6、加算手段18及び安定化補償手段19をそれぞ
れ個別のブロックとして示したが、これらは高速のCP
Uまたはデジタル・シグナル・プロセッサなどの演算ユ
ニットとメモリの組み合わせで実現できることはもちろ
んである。
【0180】また、安定化補償手段19の出力をD/A
変換器(DAC)20によってアナログ信号に変換しト
ラッキングアクチュエータ3を駆動する構成としている
が、安定化補償手段19の出力をパルス幅変調手段(P
WM)に入力し、その出力パルスによってトラッキング
アクチュエータ3を駆動しても全く同様な動作を実現で
きる。
【0181】また、第1〜第9の各実施形態において使
用する安定化補償手段2あるいは安定化補償手段19
は、ロバスト安定化補償器を使用できることはもちろん
のこと、一般に広く使われている位相進み遅れ補償型の
補償器、PI型の補償器あるいはPID型の補償器でも
良いことは当然である。
【0182】さらに、第1〜第9の各実施形態において
使用するトラッキングアクチュエータ3は、図6に示し
た第1次の共振モードを持つムービングコイル型のアク
チュエータの他に、例えば第2次、第3次など高次の共
振モードを持つムービングコイル型のアクチュエータも
使用できるのはもちろんである。また、ムービングコイ
ル型以外にも、例えば圧電型、リニアモータ型、スイン
グアーム型、あるいはこれら複数のものを組み合わせた
複合型のアクチュエータでも良いことは当然である。こ
れらのいずれの形式のトラッキングアクチュエータを用
いたトラッキング制御装置に対しても同様に本発明を実
施できることはいうまでもない。
【0183】そして、上記各実施形態は、光ディスク記
録装置のみならず、光ディスク再生装置、光ディスク記
録再生装置及び光テープ記録装置のトラッキング制御系
にも適用可能である。また、フォーカス制御装置にも同
様の構成で適用可能である。その場合、トラッキング誤
差検出手段、トラッキングアクチュエータに代えて、そ
れぞれフォーカス誤差検出手段、フォーカスアクチュエ
ータを用いる。
【0184】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至請求
項10に記載の発明によれば、少なくとも光ディスクの
1周前のトラッキング誤差信号に振幅と位相の補償をし
た信号を生成し、それとトラッキング誤差信号とを加算
した信号により、光スポット位置を制御するようにした
ので、装置の安定性を確保しつつ光ディスクの回転数全
般に渡って追従誤差を低減することができる。
【0185】また、請求項3に記載の発明によれば、記
憶手段に学習機能を持たせることができるので、追従誤
差を一層小さくすることができる。
【0186】また、請求項4に記載の発明によれば、光
ディスク上に傷やゴミなどがあってトラッキング誤差信
号が得られない期間が生じても、トラッキング外れを生
じる可能性を低くできる。
【0187】また、請求項5,6に記載の発明によれ
ば、CLV方式、ZCLV方式などを用いた光ディスク
の記録・再生において、追従誤差を低減することが可能
となる。そして、請求項6に記載の発明によれば、メモ
リ容量を低減できる。
【0188】したがって、本発明に係るトラッキング制
御装置によれば、狭いトラックピッチを持つ大容量の光
ディスクに対しての安定した記録・再生が可能となる。
また、高速で回転する光ディスクに対してもトラッキン
グ制御が可能となりデータ転送レートの向上が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るフィードバック
制御装置としてのトラッキング制御装置の原理構成ブロ
ック図である。
【図2】光ディスクの回転数に対するトラッキング制御
装置の追従誤差特性の比較図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るアナログ制御に
よるトラッキング制御装置の構成ブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態のトラッキング制御装
置の基本動作のフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施形態に係るデジタル制御に
よるトラッキング制御装置の構成ブロック図である。
【図6】第1次の共振モードを持つムービングコイル型
トラッキングアクチュエータの回路モデル/運動モデル
を示す図である。
【図7】記憶手段に記憶された補正信号のデータとサン
プリングクロックとの関係模式図である。
【図8】本発明の第3の実施形態のトラッキング制御装
置の基本動作フローチャートである。
【図9】本発明の第4の実施形態に係るデジタル制御に
よるトラッキング制御装置の構成ブロック図である。
【図10】本発明の第5の実施形態に係るデジタル制御
によるトラッキング制御装置で用いる記憶手段の構成図
である。
【図11】本発明の第6の実施形態に係るデジタル制御
によるトラッキング制御装置で用いる記憶手段の構成図
である。
【図12】本発明の第7の実施形態に係るデジタル制御
によるトラッキング制御装置で用いる記憶手段の構成図
である。
【図13】本発明の第8の実施形態に係るデジタル制御
によるトラッキング制御装置で用いる記憶手段の構成図
である。
【図14】本発明の第8の実施形態のトラッキング制御
装置の基本動作フローチャートである。
【図15】光ヘッド位置情報及び光ディスク回転角度情
報を検出する方法を説明する図である。
【図16】本発明の第9の実施形態に係るデジタル制御
によるトラッキング制御装置で用いる光ディスクの概念
図である。
【図17】従来の一般的に用いられているトラッキング
制御装置の構成ブロック図である。
【図18】繰り返しトラッキング制御により追従性能を
改善する従来のトラッキング制御装置の構成ブロック図
である。
【符号の説明】
1 トラッキング誤差検出手段 2 安定化補償手段 3 トラッキングアクチュ工一夕 5 補正信号生成手段 6 前置補償手段 7 加算手段 10 遅延手段 11 補償手段 15 A/D変換器(ADC) 16 記憶手段 17 補償手段 18 加算手段 19 安定化補償手段 20 D/A変換器(DAC) 25 第1の演算手段 26 第2の演算手段 27 加算手段 29 補償手段 30 遅延手段 31 減算手段 39 乗算手段 40 メモリ素子 41 加算手段 43 演算素子 44 データバス 45 アドレスバス 46 メモリ 47 演算素子 48 メモリ 50 光ディスク 51 スピンドルモータ 52 回転角度検出手段 53 光ヘッド 54 光スポット 55 光ヘッド移動機構 56 位置検出手段 57 アドレス復号手段 58 クロック再生手段 59 光ヘッド位置情報検出手段 60 光ディスク回転角度検出手段 70 可動部 72 遅延手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳丸 春樹 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 大石 潔 新潟県長岡市上富岡町1603−1 長岡技術 科学大学内 Fターム(参考) 5D118 AA13 AA19 BA01 CA09 CB02 CD03 CD17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク上のトラック位置と光ヘッド
    から出射される光スポット位置との差に対応したトラッ
    キング誤差信号を生成するトラッキング誤差信号生成手
    段と、 前記光ディスクの少なくとも1周分の回転周期前の前記
    トラッキング誤差信号に基づき補正信号を生成する補正
    信号生成手段と、 生成された補正信号の振幅及び位相の補償を行った補償
    信号を生成する前置補償手段と、 前記トラッキング誤差信号と前記補償信号とを加算した
    駆動信号を生成する加算手段と、 生成された駆動信号に基づき前記光スポットに前記光デ
    ィスク上の目的のトラックを走査させる制御手段と、 を備えることを特徴とするトラッキング制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトラッキング制御装置
    において、 前記補正信号生成手段は、前記トラッキング誤差信号を
    前記光ディスクの1周分の回転周期に相当する時間遅延
    させて前記補正信号を出力し、かつ、 前記前置補償手段は、当該フィードバック制御系の入力
    に対する出力の閉ループ伝達関数の逆数の伝達関数でも
    って前記補正信号の振幅及び位相の補償を行う、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のトラッキング制御装置
    において、 前記補正信号生成手段は、前記トラッキング誤差信号を
    前記光ディスクの少なくとも1周分の回転周期に相当す
    る時間に渡って記憶手段に記憶するとともに、その記憶
    した信号から1回転周期前のトラッキング誤差信号を演
    算して補正信号を出力し、かつ、 前記前置補償手段は、所定のパルス伝達関数でもって前
    記補正信号の振幅及び位相の補償を行った補償信号を生
    成する、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のトラッキング制御装置
    において、 前記補正信号生成手段は、光ディスクの複数回の回転周
    期に相当する時間のトラッキング誤差信号を記憶手段に
    記憶するとともに、記憶された信号について統計的手法
    を適用し、1回転周期前のトラッキング誤差信号に相当
    する信号を抽出する演算処理を行い補正信号を出力し、
    かつ、 前記前置補償手段は、所定のパルス伝達関数でもって前
    記補正信号の振幅及び位相の補償を行った補償信号を生
    成する、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のトラッキング制御装置
    において、 前記補正信号生成手段は、前記光ヘッドが光ディスク上
    のトラックに追従している状態での光ヘッドの位置情報
    及び光ディスクの回転角度情報をトラッキング誤差信号
    もしくはトラッキング誤差信号に対して演算処理を行っ
    た結果得られた信号と共に記憶し、少なくとも光ディス
    クの1周分の回転周期に対応する時間を経た後、記憶さ
    れていた光ヘッドの位置情報と光ディスクの回転角度情
    報が、いずれも光ヘッドが光ディスク上を走査している
    現在の時点におけるこれら2つの情報と一致する時、既
    に記憶されていたトラッキング誤差信号を、もしくはト
    ラッキング誤差信号に対して演算処理を行った結果得ら
    れた信号を補正信号として出力し、かつ、 前記前置補償手段は、所定のパルス伝達関数でもって前
    記補正信号の振幅及び位相の補償を行った補償信号を生
    成する、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のトラッキング制御装置
    において、 前記補正信号生成手段は、光ヘッドの位置情報を光ディ
    スクの半径に応じて複数の領域に分け、光ヘッドが光デ
    ィスク上のトラックに追従している際の光ヘッドの位置
    が属する領域の情報及びその時点での光ディスクの回転
    角度情報を光ディスクの1回転周期に相当する時間のト
    ラッキング誤差信号もしくはトラッキング誤差信号に対
    して演算処理を行った結果得られた信号と共に記憶手段
    に記憶しておき、光ヘッドが走査を行っている現在の時
    点において、光ヘッドの位置が前記分割されたいずれの
    領域に属するかを判断し、その領域における光ディスク
    の回転角度情報に対応するトラッキング誤差信号を、も
    しくはトラッキング誤差信号に対して演算処理を行った
    結果得られた信号を記憶手段から補正信号として読み出
    す、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至請求項6のいずれか1項に
    記載のトラッキング制御装置において、 前記前置補償手段が持つ所定のパルス伝達関数は、当該
    フィードバック制御系の入力に対する出力の閉ループの
    パルス伝達関数が安定な零点を持つ場合、前記閉ループ
    のパルス伝達関数の逆数のパルス伝達関数である、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至請求項6のいずれか1項に
    記載のトラッキング制御装置において、 前記前置補償手段が持つ所定のパルス伝達関数は、当該
    フィードバック制御系の入力に対する出力の閉ループの
    パルス伝達関数が不安定な零点あるいは安定限界の零点
    を持つ場合、前記閉ループのパルス伝達関数の極及び安
    定な零点のみを相殺し、前記前置補償手段の直流ゲイン
    を前記閉ループの直流ゲインの逆数に一致させたパルス
    伝達関数である、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項3乃至請求項6のいずれか1項に
    記載のトラッキング制御装置において、 前記前置補償手段が持つ所定のパルス伝達関数は、当該
    フィードバック制御系の入力に対する出力の閉ループの
    パルス伝達関数が不安定な零点あるいは安定限界の零点
    を持つ場合、前記閉ループのパルス伝達関数の極及び安
    定な零点を相殺し、さらに前記閉ループのパルス伝達関
    数との積がすべての周波数において位相差を零とし、前
    記前置補償手段の直流ゲインを前記閉ループの直流ゲイ
    ンの逆数に一致させたパルス伝達関数である、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項3乃至請求項9のいずれか1項
    に記載のトラッキング制御装置において、 前記記憶手段に記憶される信号は、光ディスクの回転に
    従って逐次更新される、 ことを特徴とするトラッキング制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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