JP2001195307A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2001195307A
JP2001195307A JP2000000702A JP2000000702A JP2001195307A JP 2001195307 A JP2001195307 A JP 2001195307A JP 2000000702 A JP2000000702 A JP 2000000702A JP 2000000702 A JP2000000702 A JP 2000000702A JP 2001195307 A JP2001195307 A JP 2001195307A
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thin
semiconductor device
thin film
semiconductor substrate
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JP2000000702A
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English (en)
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Manabu Henmi
学 逸見
Hideyuki Unno
秀之 海野
Tadao Takeda
忠雄 竹田
Koji Ban
弘司 伴
Nobuhiro Shimoyama
展弘 下山
Masaaki Tanno
雅明 丹野
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装作業を容易にし、薄型化と高信頼化を図
る。 【解決手段】 半導体装置は、不揮発性メモリ6を含む
集積回路と、メモリ6に格納された情報を消去するため
の破壊回路と、破壊回路に電力を供給するための薄膜電
池3と、ICチップ2と薄膜電池3とを覆うように配置
された薄膜電池4と、薄膜電池4の電圧低下を検出した
とき薄膜電池3と破壊回路とを接続する制御回路14と
を備えている。薄膜電池4は、正極集電体と負極集電体
のうち何れか一方の第1の集電体の側に正極集電体と負
極集電体の両方の少なくとも一部が露出し、第1の集電
体とICチップ2の素子形成面とが向かい合うようにし
てシリコン基板上のアルミニウム電極12a,12bと
の電気的接続が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重要な機密情報が
格納されたメモリ素子を含む集積回路を搭載した半導体
装置に係り、特に物理的なセキュリティ機能に優れた半
導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、セキュリティを重視した薄型で携
帯可能な電子機器の開発が活発に行われている。図7
(a)はこのような薄型携帯電子機器に用いられる半導
体装置の平面図、図7(b)は図7(a)のX−X’線
断面図、図8は図7(a)の半導体装置の実装途中の様
子を示す斜視図、図9は図7(a)の半導体装置の回路
図である。
【0003】半導体装置は、ICチップ42と、第1の
薄膜電池43と、第2の薄膜電池44とから構成されて
いる。ICチップ42のシリコン基板上には、電子機器
に本来必要な集積回路45として、パスワードや暗号情
報など、特に重要な機密情報を記憶している不揮発性メ
モリ46と、読み出し専用のリードオンリメモリ(RO
M)47と、演算や制御を行う中央演算処理装置(CP
U)48と、データを一時的に蓄えるためのランダムア
クセスメモリ(RAM)49とが形成されている。ま
た、ICチップ42のシリコン基板上には、集積回路4
5と外部との接続のためのアルミニウム電極50が形成
されている。
【0004】さらに、以上の構成に加えて、ICチップ
42のシリコン基板上には、薄膜電池43の正極43
a、負極43bと接続するためのアルミニウム電極51
a,51bと、薄膜電池44の正極44a、負極44b
と接続するためのアルミニウム電極52a,52と、不
揮発性メモリ46の情報を消去するための破壊回路(不
図示)と、この破壊回路に消去用の電気エネルギーを供
給するためのコンデンサ(キャパシタ)53と、電圧検
出回路(コンパレータ)54aとスイッチ用トランジス
タ54bとを含む制御回路54が形成されている。
【0005】電圧検出回路54aは、アルミニウム電極
52a,52b間の電圧、すなわち薄膜電池44の出力
電圧を常時、監視している。電圧検出回路54aによっ
て制御されるスイッチ用トランジスタ54bは、通常、
非導通状態となっている。次に、以上のような半導体装
置の実装方法を説明する。まず、ICチップ42の裏面
と薄膜電池44の負極44b側とを向かい合わせて、I
Cチップ42を薄膜電池44上に接着剤で接着する。
【0006】続いて、図7(b)に示すように、薄膜電
池43の端部を折り返した上で、ICチップ42の表面
(素子形成面)と薄膜電池43の負極43b側とを向か
い合わせて、薄膜電池43の正極43aの折り返し部4
3cとアルミニウム電極51aとを電気的に接続すると
共に、負極43bとアルミニウム電極51bとを電気的
に接続する。また、薄膜電池44の端部を折り返した上
で、ICチップ42の表面と薄膜電池44の負極44b
側とを向かい合わせて、薄膜電池44の正極44aの折
り返し部44cとアルミニウム電極52aとを電気的に
接続すると共に、負極44bとアルミニウム電極52b
とを電気的に接続する。薄膜電池44でICチップ42
と薄膜電池43とを覆うようにするのは、ICチップ内
部の情報を守るための方策である。
【0007】ICチップ42の不正使用を目的とする第
三者が、ICチップ42を観察するためには、薄膜電池
43,44を取り外してICチップ42を露出させなけ
ればならない。薄膜電池44を取り外そうとすると、薄
膜電池44の正極44aとアルミニウム電極52aとの
電気的接続が失われる。電圧検出回路54aは、電気的
接続が失われたことによる電圧低下を検出し、スイッチ
用トランジスタ54bを導通状態にする。これにより、
薄膜電池43の電力(薄膜電池43も取り外された場合
にはコンデンサ53に蓄えられた電力)がICチップ4
2の図示しない破壊回路に供給される。そして、破壊回
路は、集積回路45内の不揮発性メモリ46に格納され
たパスワードや暗号情報等の機密情報を消去する。こう
して、自己破壊メカニズムが起動し、ICチップ42の
機密情報が破壊される。単に、薄膜電池44を破損させ
た場合も、電圧降下が生じるため、電圧検出回路54a
がそれを感知し、自動的に不揮発性メモリ46の情報を
消去することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ICチ
ップ42と薄膜電池43とを薄膜電池44で挟んだ構造
にして、ICチップ42上にコンデンサ53と制御回路
54を設けると、物理的なセキュリティ機能に優れた半
導体装置を実現できる。しかしながら、従来の半導体装
置では、薄膜電池43,44の折り返しを行う必要があ
り、薄膜電池43,44に損傷を与えることなく折り返
しを行う作業に手間がかかるという製作時の問題点があ
った。また、折り返し部分があることで、図7(b)に
示すように表面の凹凸が大きく、薄型化を阻害するとい
う問題点があった。さらに、薄膜電池43,44に損傷
を与えることなく折り返しを行ったとしても、長期間の
使用の中で局所的なストレスに起因する信頼性低下が発
生するという問題点があった。本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、実装作業を容易にし、薄
型化と高信頼化を図ることができるセキュリティ重視の
半導体装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
半導体基板上に形成された、メモリ素子(6)を含む集
積回路(5)と、半導体基板上に形成された、メモリ素
子に格納された情報を消去するための破壊回路と、半導
体基板の素子形成面を覆うように配置された、破壊回路
に電力を供給するための第1の薄膜電池(3)と、第1
の薄膜電池との電気的接続を得るために半導体基板の素
子形成面上に形成された第1の接続端子(11a,11
b)と、半導体基板の素子形成面と第1の薄膜電池とを
覆うように配置された第2の薄膜電池(4,34)と、
第2の薄膜電池との電気的接続を得るために半導体基板
の素子形成面上に形成された第2の接続端子(12a,
12b)と、半導体基板上に形成された、第2の接続端
子を介して第2の薄膜電池の電圧を監視しその電圧低下
を検出したとき、第1の薄膜電池と破壊回路とを第1の
接続端子を介して接続する制御回路(14)とを備えて
いる。そして、第2の薄膜電池は、正極集電体と負極集
電体のうち何れか一方の第1の集電体の側に正極集電体
と負極集電体の両方の少なくとも一部が露出し、第1の
集電体と半導体基板の素子形成面とが向かい合うように
して第2の接続端子との電気的接続が行われる。
【0010】また、本発明の半導体装置の1構成例とし
て、第2の薄膜電池は、半導体基板の素子形成面と裏面
の両方を被覆するよう配置されるものである。また、本
発明の半導体装置の1構成例は、破壊回路により情報消
去を行うための電荷を蓄積しておくコンデンサ(13)
を半導体基板上に有するものである。また、本発明の半
導体装置の1構成例は、第1の薄膜電池の熱に対する劣
化・消耗特性が第2の薄膜電池の熱に対する劣化・消耗
特性よりも優れているようにしたものである。また、本
発明の半導体装置の1構成例として、第2の接続端子
は、正極用の接続端子と負極用の接続端子とが隣り合う
よう半導体基板の素子形成面上に形成されるものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】[実施の形態の1]次に、本発明
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は本発明の第1の実施の形態となる半導体装
置の平面図、図1(b)は図1(a)のX−X’線断面
図、図2は図1(a)の半導体装置の実装途中の様子を
示す斜視図、図3は図1(a)の半導体装置の回路図で
ある。
【0012】本実施の形態の半導体装置は、ICチップ
2と、第1の薄膜電池3と、第2の薄膜電池4とから構
成されている。ICチップ2のシリコン基板上には、電
子機器に本来必要な集積回路5として、パスワードや暗
号情報など、特に重要な機密情報を記憶している不揮発
性メモリ6と、読み出し専用のリードオンリメモリ(R
OM)7と、演算や制御を行う中央演算処理装置(CP
U)8と、データを一時的に蓄えるためのランダムアク
セスメモリ(RAM)9とが形成されている。
【0013】不揮発性メモリ6は、電気的に書込/消去
が可能なフラッシュEEPROMあるいは強誘電体メモ
リからなる。また、ICチップ2のシリコン基板上に
は、集積回路5と外部との接続のためのアルミニウム電
極10が形成されている。集積回路5には、アルミニウ
ム電極10のうちの電力供給端子を介して外部から電力
が供給される。
【0014】さらに、以上の構成に加えて、ICチップ
2のシリコン基板上には、薄膜電池3の正極3a、負極
3bと接続するためのアルミニウム電極11a,11b
と、薄膜電池4の正極4a、負極4bと接続するための
アルミニウム電極12a,12と、不揮発性メモリ6の
情報を消去するための破壊回路(不図示)と、この破壊
回路に消去用の電気エネルギーを供給するためのコンデ
ンサ(キャパシタ)13と、電圧検出回路(コンパレー
タ)14aとスイッチ用トランジスタ14bとを含む制
御回路14が形成されている。
【0015】本実施の形態では、消去用の電気エネルギ
ーを蓄えておくコンデンサ13の両端に薄膜電池3がア
ルミニウム電極11a,11bを介して接続されると共
に、電圧検出回路14aによって端子電圧が常時監視さ
れているアルミニウム電極12a,12b間に薄膜電池
4が接続されている。コンデンサ13は、シリコン基板
上に形成された熱酸化膜(Si02 )を絶縁膜として利
用する構造が望ましい。その理由は、熱酸化膜の場合、
リークによるエネルギー消費を少なくできるからであ
る。
【0016】図4(a)は薄膜電池3の平面図、図4
(b)は図4(a)のY−Y’線断面図、図4(c)は
薄膜電池3の構造を示す斜視図である。図4において、
21は正極集電体(正極3a)、22は活物質を含む材
料(正極剤、セパレータ、負極剤、以下、これらを便宜
上、活物質と呼ぶ)、23は負極集電体(負極3b)で
ある。
【0017】本実施の形態の薄膜電池3では、活物質2
2と負極集電体23にそれぞれ開口部24,25を設
け、電池の一方の面、すなわち負極集電体23側から見
たときに、正極集電体21の一部が見える構造にしてい
る。このように、本実施の形態では、正極集電体21
(正極3a)と負極集電体23(負極3b)の両方の少
なくとも一部が同一の面(負極3bの側)に露出するよ
うにしている。なお、図1(b)では、開口部24,2
5を開口部3gとして記載している。
【0018】同様に、薄膜電池4についても、活物質と
負極集電体にそれぞれ開口部を設け、正極集電体(正極
4a)と負極集電体(負極4b)の両方の少なくとも一
部が同一の面(負極4bの側)に露出するようにしてい
る。図1(b)では、活物質と負極集電体に設けられた
開口部を4gとして記載している。なお、薄膜電池3,
4の表面には樹脂等の絶縁膜が形成されており、実装時
にICチップ2のアルミニウム電極11a,11b,1
2a,12bと対向する部分のみが露出しており、この
露出部には予め金コートが施されている。
【0019】電圧検出回路14aは、アルミニウム電極
12a,12b間の電圧、すなわち薄膜電池4の出力電
圧を常時、監視している。電圧検出回路14aによって
制御されるスイッチ用トランジスタ14bは、通常、非
導通状態となっている。
【0020】次に、本実施の形態の半導体装置の実装方
法を説明する。まず、図2に示すように、ICチップ2
の裏面と薄膜電池4の負極4b側とを向かい合わせて、
ICチップ2を薄膜電池4上に接着剤で接着する。
【0021】続いて、ICチップ2の表面(素子形成
面)と薄膜電池3の負極3b側とを向かい合わせて、薄
膜電池3の正極3aとアルミニウム電極11aとを電気
的に接続すると共に、負極3bとアルミニウム電極11
bとを電気的に接続する。この電気的接続を実現するた
めには、薄膜電池3の負極3b側から見て開口部3gの
底面を構成している、露出した正極3a上に金などから
なる金属球を形成した上で、この金属球とアルミニウム
電極11aとを接触させ、更に負極3bとアルミニウム
電極11bとを接触させ、加熱圧着する。こうして、薄
膜電池3の正極3aは、開口部3gを通してアルミニウ
ム電極11aと接続される。
【0022】次に、ICチップ2の表面と薄膜電池4の
負極4b側とを向かい合わせて、薄膜電池4の正極4a
とアルミニウム電極12aとを電気的に接続すると共
に、負極4bとアルミニウム電極12bとを電気的に接
続する。この電気的接続も薄膜電池3と同様に行うこと
ができる。すなわち、薄膜電池4の負極4b側から見て
開口部4gの底面を構成している、露出した正極4a上
に金などからなる金属球を形成した上で、この金属球と
アルミニウム電極12aとを接触させ、更に負極4bと
アルミニウム電極12bとを接触させ、加熱圧着する。
こうして、薄膜電池4の正極4aは、開口部4gを通し
てアルミニウム電極12aと接続される。
【0023】なお、加熱圧着を行うにあたっては、予め
アルミニウム電極11a,11b,12a,12b上に
金コートを施しておいてもよい。また、異方性導電膜を
用いて電気的接続を行ってもよい。以上で、半導体装置
の実装工程が終了する。
【0024】ICチップ2の不正使用を目的とする第三
者が、ICチップ2を観察するためには、薄膜電池3,
4を取り外してICチップ2を露出させなければならな
い。薄膜電池4を取り外そうとすると、薄膜電池4の正
極4aとアルミニウム電極12aとの電気的接続が失わ
れる。電圧検出回路14aは、電気的接続が失われたこ
とによる電圧低下を検出し、スイッチ用トランジスタ1
4bを導通状態にする。
【0025】これにより、薄膜電池3の電力(薄膜電池
3も取り外された場合にはコンデンサ13に蓄えられた
電力)がICチップ2の図示しない破壊回路に供給され
る。そして、破壊回路は、集積回路5内の不揮発性メモ
リ6に格納されたパスワードや暗号情報等の機密情報を
消去する。こうして、自己破壊メカニズムが起動し、I
Cチップ2の機密情報が破壊される。単に、薄膜電池4
を破損させた場合も、電圧降下が生じるため、電圧検出
回路14aがそれを感知し、自動的に不揮発性メモリ6
の情報を消去することができる。
【0026】本発明によれば、薄膜電池3,4の折り返
し部分を減らすことができるので、薄膜電池3,4に損
傷を与えるという従来の製作時の問題を大幅に軽減する
ことができる。また、図1(b)に示すように、半導体
装置の表面の凹凸を軽減することができ、図7、図8に
示した従来の半導体装置と比べ、薄形化を達成すること
ができる。
【0027】なお、本実施の形態においても、薄膜電池
4の一端に折り返し部4eが生じるが、この折り返し部
4eは大きな問題にはならない。何故ならば、折り返し
部4eの内側に緩衝材(薄膜電池3と同程度の厚さの部
材)を部分的に介在させることによって、急激な曲げを
避けることができるからである。
【0028】薄膜電池3の厚さを1.5mm、薄膜電池
4の厚さを1.5mm、ICチップ2の厚さを0.1m
mとすると、本実施の形態の半導体装置の厚さは4.6
mmとなり、薄型の携帯電子機器内に十分格納できる厚
さとなる。
【0029】さらに、ICチップ2の大きさを15mm
×15mm、薄膜電池3の大きさを12mm×12m
m、薄膜電池4の大きさを13mm×40mmとする
と、薄膜電池4の放電容量値を50mAh前後確保で
き、薄膜電池3の放電容量値を15mAh前後、放電電
流値(の最大値)を80mA前後確保することができ
る。これらの値は電圧検出回路14aの駆動、不揮発性
メモリ6内の機密情報の迅速消去に充分な値である。薄
膜電池3,4は、セキュリティ専用の電池であり、通常
の集積回路5の動作には使われないためである。
【0030】また、熱酸化膜(SiO2 )を絶縁膜とし
たコンデンサ(MOS型キャパシタ)13のリーク電流
も極めて小さく、このコンデンサ13を充電した後、電
池3を外して放電特性を調べたところ、2年経過した時
点でも初期の電気エネルギーの85%以上が保持されて
いるという優れた特性を有していることを確認した。
【0031】なお、本実施の形態では、薄膜電池3の構
造を正極3aと負極3bとが同一の面に露出するよう開
口部3gを設けた構造としたが、これに限るものではな
く、従来の薄膜電池と同様に開口部のない構造でもよ
い。この場合は、薄膜電池3の負極3bのみをアルミニ
ウム電極11bと直接接続し、正極3aについては銅箔
等(厚さ20μm)のリードを介してアルミニウム電極
11aと接続すればよい。したがって、リードが薄膜電
池3上に露出することになるが、このリードは薄膜電池
4で隠れるので、セキュリティ上の問題は生じない。
【0032】なお、本実施の形態では、ICチップ2の
裏面を薄膜電池4で覆っているが、ICチップ2の裏面
を露出させたままでもよい。ICチップ2の裏面が露出
すると、セキュリティ機能を若干低下させることになる
が、決定的な低下はないからである。
【0033】[実施の形態の2]図5(a)は本発明の
第2の実施の形態となる半導体装置の平面図、図5
(b)は図5(a)のX−X’線断面図、図6は図5
(a)の半導体装置の実装途中の様子を示す斜視図であ
り、図1〜図3と同様の構成には同一の符号を付してあ
る。
【0034】本実施の形態においても、半導体装置の回
路ブロック構成は図3と同様であり、異なるのは、IC
チップ2の代わりにICチップ2aを用い、薄膜電池4
の代わりに薄膜電池34を用いることである。ICチッ
プ2aの回路ブロック構成は実施の形態の1と全く同じ
であるが、薄膜電池34と接続するためのアルミニウム
電極12aと12bとをシリコン基板上に隣接させて配
置している。
【0035】本実施の形態においても、薄膜電池3の実
装方法は、実施の形態の1と全く同じである。また、薄
膜電池34の構造は薄膜電池4と同様であるが、実装方
法が異なる。すなわち、薄膜電池34を実装する際に
は、薄膜電池34を2箇所で折り曲げて、その内側にI
Cチップ2aと薄膜電池3を包み込むようにする。
【0036】そして、薄膜電池34の正極34aとアル
ミニウム電極12aとを電気的に接続すると共に、負極
34bとアルミニウム電極12bとを電気的に接続す
る。この電気的接続を実現するためには、薄膜電池34
の負極34b側から見て開口部34gの底面を構成して
いる、露出した正極34a上に金などからなる金属球を
形成した上で、この金属球とアルミニウム電極12aと
を接触させ、更に負極34bとアルミニウム電極12b
とを接触させ、加熱圧着する。
【0037】不揮発性メモリ6の機密情報を消去する自
己破壊メカニズムの動作は実施の形態の1と全く同じで
ある。本実施の形態では、ICチップ2のシリコン基板
上にアルミニウム電極12aとアルミニウム電極12b
とを隣接させて配置することを特徴とする。
【0038】実施の形態の1では、薄膜電池4の下側だ
けを外して、自己破壊メカニズムを動作させることな
く、ICチップ2の裏面を観察することができる。これ
に対して、本実施の形態では、ICチップ2aの表面、
裏面の何れを観察しようとしても、薄型電池34とアル
ミニウム電極12a,12bとの接続を外さなければな
らないので、第三者による攻撃を確実に検知することが
できるという利点がある。
【0039】また、言うまでもないが、本実施の形態の
構成は、正極34aと負極34bが同一面から接続可能
になり、実装工程が軽減され、表面凹凸が緩やかになっ
たことで、無理なく作れるようになる。
【0040】なお、実施の形態の1,2では、薄膜電池
3,4,34として、リチウム電池、リチウムポリマー
電池、電気二重層キャパシタ等を想定している。薄膜電
池3と薄膜電池4,34とは、必ずしも同種の電池であ
る必要はなく、互いに特性の異なる電池でもよい。パス
ワードや暗号情報を不正に読み取る目的で100℃以上
の加熱で電池3,4,34を劣化・消耗させようとする
攻撃に対して、この互いに特性の異なる電池の採用は有
効である。
【0041】薄膜電池3と薄膜電池4,34とが同一の
特性を持っている場合、この加熱攻撃に対して薄膜電池
3と薄膜電池4,34とが同時に劣化・消耗し、上述し
たセキュリティ機能を果たすことができなくなる。これ
に対して、薄膜電池3の温度耐性が薄膜電池4,34の
温度耐性よりも優れている場合、加熱攻撃によって薄膜
電池4,34の電圧低下が生じ始めた時点でも、薄膜電
池3が電圧を維持している。
【0042】これにより、薄膜電池4,34の電圧低下
を電圧検出回路14aが感知し、スイッチ用トランジス
タ14bを導通させて、薄膜電池3の電力(あるいはコ
ンデンサ13に蓄えられた電力)で不揮発性メモリ6の
機密情報を消去することができる。一般に、リチウムポ
リマー電池よりも、電気二重層キャパシタの方が、10
−20℃程度温度耐性が優れているため、薄膜電池4,
34をリチウムポリマー電池にし、薄膜電池3を電気二
重層キャパシタにすると都合がよい。
【0043】また、実施の形態の1,2において、薄膜
電池3とICチップ2,2aの電気的接続箇所は、正
極、負極共に1箇所ずつとしたが、セキュリティ向上を
目的として、複数個ずつにしてもよいことは言うまでも
ない。同様に、薄膜電池4,34とICチップ2,2a
の電気的接続箇所も、正極、負極共に1箇所ずつとした
が、セキュリティ向上を目的として、複数個ずつにして
もよいことは言うまでもない。
【0044】また、実施の形態の1,2において、アル
ミニウム電極10をICチップ2,2aの両側に設けた
が、これを片側だけにすると、薄膜電池3,4,34の
面積をICチップ2,2aの面積の制約を受けずに大き
くすることができる。このような構成をとると、薄膜電
池3,4,34の放電容量値と電流値を格段に大きくす
ることができるという利点があるため、その点でのセキ
ュリティの信頼性が格段に向上する。
【0045】また、不揮発性メモリ6がフラッシュメモ
リで、書き換えに必要な電圧12−15Vを供給する必
要がある場合、薄膜電池3を多層にしてもよいことは言
うまでもない。以上のような本発明の半導体装置を具備
する電子機器としては、携帯電話、各種モバイル機器、
携帯音楽機器、ICカード等がある。本発明の半導体装
置を用いることにより、電子機器の携帯性が更に向上
し、より広い普及が期待できる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、正極集電体と負極集電
体のうち何れか一方の第1の集電体の側に正極集電体と
負極集電体の両方の少なくとも一部が露出する第2の薄
膜電池を用い、この第2の薄膜電池の第1の集電体と半
導体基板の素子形成面とが向かい合うようにして第2の
接続端子との電気的接続を行うことにより、第2の薄膜
電池と半導体基板との電気的接続箇所及び第1の薄膜電
池と半導体基板との電気的接続箇所を第2の薄膜電池自
体で隠蔽することができるので、電気的接続が容易に解
明できない構造にすることができ、セキュリティ機能に
優れた半導体装置を実現できる。また、第1、第2の薄
膜電池の折り返し部分を減らすことができるので、薄膜
電池に損傷を与えるという従来の製作時の問題を大幅に
軽減することができ、実装作業を容易にすることができ
る。さらに、半導体装置の表面の凹凸を軽減することが
でき、従来の半導体装置と比べ、薄形化を達成すること
ができる。また、第1、第2の薄膜電池の折り返し部分
を減らすことができるので、信頼性低下の原因となる局
所的なストレスを減らすことができ、信頼性を向上させ
ることができる。
【0047】また、半導体基板の素子形成面と裏面の両
方を第2の薄膜電池で被覆することにより、半導体装置
の素子形成面だけでなく、裏面をも隠蔽することができ
る。
【0048】また、破壊回路により情報消去を行うため
の電荷を蓄積しておくコンデンサを半導体基板上に設け
ることにより、第1の薄膜電池が除去された場合でも、
メモリ素子に格納された情報を消去することができる。
【0049】また、第1の薄膜電池の熱に対する劣化・
消耗特性が第2の薄膜電池の熱に対する劣化・消耗特性
よりも勝るようにすることにより、加熱攻撃によって第
2の薄膜電池の電圧低下が生じ始めた時点でも、第1の
薄膜電池が出力電圧を維持しているので、メモリ素子に
格納された情報を確実に消去することができる。
【0050】また、半導体基板の素子形成面と裏面の両
方を第2の薄膜電池で被覆し、かつ正極用の接続端子と
負極用の接続端子とが隣り合うように第2の接続端子を
半導体基板の素子形成面上に形成することにより、セキ
ュリティ機能をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となる半導体装置
の平面図及び断面図である。
【図2】 図1の半導体装置の実装途中の様子を示す斜
視図である。
【図3】 図1の半導体装置の回路図である。
【図4】 薄膜電池の平面図、断面図及び活物質と正極
集電体と負極集電体とを貼り合わせる前の薄膜電池の構
造を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態となる半導体装置
の平面図及び断面図である。
【図6】 図5の半導体装置の実装途中の様子を示す斜
視図である。
【図7】 薄型携帯電子機器に用いられる従来の半導体
装置の平面図及び断面図である。
【図8】 図7の半導体装置の実装途中の様子を示す斜
視図である。
【図9】 図7の半導体装置の回路図である。
【符号の説明】
2、2a…ICチップ、3…第1の薄膜電池、4、34
…第2の薄膜電池、5…集積回路、6…不揮発性メモ
リ、7…ROM、8…CPU、9…RAM、10、11
a、11b、12a、12b…アルミニウム電極、13
…コンデンサ、14…制御回路、14a…電圧検出回
路、14b…スイッチ用トランジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹田 忠雄 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 伴 弘司 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 下山 展弘 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 丹野 雅明 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 4M109 AA01 BA07 CA22 DA04 DA10 GA03 5B017 AA07 AA08 BA05 BA07 BA08 BB03 CA12 CA14 CA16 5B035 AA13 BB09 CA38 5F061 AA01 BA07 CA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成された、メモリ素子
    を含む集積回路と、 前記半導体基板上に形成された、前記メモリ素子に格納
    された情報を消去するための破壊回路と、 前記半導体基板の素子形成面を覆うように配置された、
    前記破壊回路に電力を供給するための第1の薄膜電池
    と、 前記第1の薄膜電池との電気的接続を得るために前記半
    導体基板の素子形成面上に形成された第1の接続端子
    と、 前記半導体基板の素子形成面と前記第1の薄膜電池とを
    覆うように配置された第2の薄膜電池と、 前記第2の薄膜電池との電気的接続を得るために前記半
    導体基板の素子形成面上に形成された第2の接続端子
    と、 前記半導体基板上に形成された、前記第2の接続端子を
    介して前記第2の薄膜電池の電圧を監視しその電圧低下
    を検出したとき、前記第1の薄膜電池と破壊回路とを前
    記第1の接続端子を介して接続する制御回路とを備えた
    半導体装置において、 前記第2の薄膜電池は、正極集電体と負極集電体のうち
    何れか一方の第1の集電体の側に正極集電体と負極集電
    体の両方の少なくとも一部が露出し、前記第1の集電体
    と前記半導体基板の素子形成面とが向かい合うようにし
    て前記第2の接続端子との電気的接続が行われることを
    特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記第2の薄膜電池は、前記半導体基板の素子形成面と
    裏面の両方を被覆するよう配置されることを特徴とする
    半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置において、 前記破壊回路により情報消去を行うための電荷を蓄積し
    ておくコンデンサを前記半導体基板上に有することを特
    徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置において、 前記第1の薄膜電池の熱に対する劣化・消耗特性が前記
    第2の薄膜電池の熱に対する劣化・消耗特性よりも優れ
    ていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の半導体装置において、 前記第2の接続端子は、正極用の接続端子と負極用の接
    続端子とが隣り合うよう前記半導体基板の素子形成面上
    に形成されることを特徴とする半導体装置。
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