JP2001194382A - 落下センサー - Google Patents

落下センサー

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JP2001194382A
JP2001194382A JP2000004039A JP2000004039A JP2001194382A JP 2001194382 A JP2001194382 A JP 2001194382A JP 2000004039 A JP2000004039 A JP 2000004039A JP 2000004039 A JP2000004039 A JP 2000004039A JP 2001194382 A JP2001194382 A JP 2001194382A
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container
movable
movable electrode
sensor
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English (en)
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Mitsuhiro Urano
充弘 浦野
Teruyuki Takeda
照之 武田
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Ubukata Industries Co Ltd
Original Assignee
Ubukata Industries Co Ltd
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  • Switches Operated By Changes In Physical Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ノートパソコンのような携帯電子機器の落下状
態を検出する小形の落下センサーを得る。 【構成】落下センサー1は、複数の可動部6Aが配置さ
れた可動電極6と、この可動電極の外側に設けられた固
定電極2と、慣性体10を有している。落下センサー1
は中心軸を重力方向に対して直角となるように配置され
ることにより、通常時には慣性体10の重量で可動電極
6Aが弾性的に変形されて固定接点2と接触する。落下
によって慣性体10の重量が所定の値以下になると可動
接点6Aは慣性体10を押し戻すと共に固定接点2から
開離して電路を開放する。 【効果】複数の可動部6Aをセンサーの中心軸に対して
等距離の円周上に均等な間隔で配置したことにより、落
下センサー1は中心軸が重力方向と直角になるように配
置されれば所定の特性を得ることができる。よって落下
センサーおよびそれが取り付けられた機器の取付姿勢の
自由度が増し取付作業が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばノートパソコンの
ような携帯電子機器などの落下状態を検出する小形の落
下センサーに関する。
【0002】
【従来の技術】上記の携帯電子機器はその使用中に落下
事故などを起こすことによってハードウェアにほとんど
損傷がなくてもデータに重大な損傷を与える恐れがあ
る。例えばこれらの携帯電子機器の記憶装置として使わ
れるハードディスクは衝撃などに対する強度が近年向上
しているが、データの書き込み・読み取り時にはアーム
に支えられたヘッドがハードディスクのディスク表面近
くを微小な間隔で走査しているため、前記機械的強度を
超えない比較的小さな衝撃によってもディスクとヘッド
先端が接触・損傷してしまう可能性がある。このような
衝撃に対してもヘッドをディスクの外周に設けられた退
避場所に移動しておくことなどにより、損傷の危険性を
最小限とすることができるが、そのためには落下によっ
て衝撃を受ける前の段階で退避処理などを行う必要があ
る。このように機器が落下した時のハード・ソフト両面
の損傷を最小限にとどめるために、機器が落下状態とな
ったこと自体を検出できるセンサーが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】加速度センサーとして
は種々のものが提案されている。例えば鋼球や重錘を使
用した機械式のものがあるが、その多くは横方向の加速
度にのみ対応したものであり、重力方向の加速度に対応
したものは少ない。その上、従来、重力方向の加速度に
対応したものの多くは落下した衝撃加速度を検出するも
のであって落下衝撃を受ける前に落下状態を検出できる
ものはほとんどない。
【0004】例えば特開平8−321236に示された
応震スイッチは、図6に示すように応震スイッチ101
内のコイルバネ102によって錘103を支え、その周
囲の傘状の電極104と錘103が接触することで電路
が形成されるものであるが事実上、横方向の加速度にし
か対応していない。
【0005】つまりこのような構造で重力方向の加速度
を検出するということは、別の言い方をすれば重錘等の
見かけ上の重量変化を検出するものである。しかしなが
ら特に落下による重量の減少変化を検出するには、重錘
を支えるバネは通常時には重錘の重量を支えるものであ
るとともに落下に伴う僅かな重量変化に対しても充分に
変化しなければならない。例えば特開平8−32123
6においてはコイルバネ102がその長さを変化しなけ
ればならない為に、バネの選定は非常に困難である。
【0006】また特開平8−249995に示された振
動検知スイッチにおいては、図7に示すように振動検知
スイッチ111上に設けられたコイルバネ112の先端
からL字形の支杆113を介して可動側の接点部材11
4を横方向に支持し3次元方向の振動に対してこの接点
部材114と固定側の接点部材115が接触して信号を
発するものが記載されている。しかしながらこのような
構造ではそのセンサーの取付姿勢は決められてしまう。
つまり例えばこの振動検知スイッチ111を正立姿勢と
した場合と倒立姿勢とした場合、さらには90°傾けた
場合とではそれぞれコイルバネにかかる力の方向が引張
り、圧縮、曲げと異なるためにそれぞれの姿勢での特性
を一致させることが困難である。これに対して落下状態
を検出するセンサーとしては正立・倒立の両方向での特
性が同一であることはもちろん、できるだけ取付姿勢に
自由度があることが好ましい。
【0007】つまり従来の加速度スイッチのようなセン
サーは比較的大きな機器に取り付けられることを前提と
しており、そのような機器は使用時の姿勢もほぼ決まっ
ていた。これに対して例えば、センサーをノートパソコ
ン用の一構成部品であるハードディスクなどに使用する
場合には、センサーは設置場所の制約等からハードディ
スク内で正立・倒立のどちらで使用される場合も想定さ
れ、さらには例えばこのようなハードディスクをデスク
トップパソコン等に流用する場合には近年の省スペース
デスクトップ等においては収納場所の制約によってハー
ドディスク自体が横向きに使用される可能性もある。そ
のため使用時の姿勢が限定されるセンサーではそれが取
り付けられた機器の姿勢も限定されてしまうこととな
り、利用者の利便性が制限されてしまう。そこで使用時
の姿勢の制限が少ないセンサーが求められている。
【0008】加速度センサーとしては別の方法として、
磁力により重錘を保持し検出された加速度に応じて重錘
の位置を常に一定に保つようにフィードバックを行うサ
ーボ型加速度センサーや、光ファイバーのゆがみを利用
する加速度センサーは、その構造上電力消費量が大きく
携帯機器などに使用できるほどに小型化することは困難
である。
【0009】小形の加速度センサーとしては半導体を使
用したものも多く提案されている。これらは例えば片持
ち式のカンチレバーの先端に重錘部を、また根元付近に
検出部を設け、加速度の変化によるカンチレバーの形状
変化を検出部の歪み量として検出するものである。
【0010】しかしながら落下して床面等に落ちた瞬間
に落下物が受ける衝撃加速度は容易に重力加速度の10
00倍以上に、また通常の使用において机の上に置かれ
たときなどに受ける衝撃加速度でも容易に重力加速度の
10倍以上になりうる。これに対してその方式にかかわ
らず、見かけ上の重量減少のように小さな加速度変化を
検出することができる構造とされた従来の加速度センサ
ーでは、重錘を保持する部分の構造は非常に弱く、上記
のような落下時の衝撃を受けた後にも繰り返し使用でき
るようにすることが非常に困難であることはもちろん、
通常の使用において受ける軽微な衝撃においてもセンサ
ーが損傷を受けて本来の機能を失う可能性がある。
【0011】またこれらの加速度センサーにも前述した
取付姿勢の問題があり、特にセンサーを横にしても同様
の特性が得られるセンサーは複数のセンサーを組み合わ
せたもの以外では事実上得られていない。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は実用性に優れた落下センサーを提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の落下センサー
は、複数の可動部が中心軸に対して等距離の円周上に均
等な間隔で配置された可動電極と、この可動電極の外側
に設けられ可動電極と接離可能とされた固定電極と、慣
性体を有し、中心軸が重力の方向に対して直角を成すよ
うに配置されることにより、通常時は可動電極を慣性体
がその重量によって弾性的に変形させて可動接点と固定
接点とを接触させて電路を構成し、落下によって慣性体
の重量が所定の値以下に減少すると可動接点の弾性によ
り慣性体が押し戻されると共に可動接点と固定接点が開
離して電路を開放することを特徴としている。
【0014】上記手段によれば、センサーの静止時には
慣性体の重量により可動電極の可動部が曲がり、センサ
ーの落下時には可動部が戻ることにより可動電極と固定
電極が接触・開離するので両電極間の導通状態を監視す
ることによりセンサー及びそれが取り付けられた機器の
落下を検出できる。また可動電極の複数の可動部をセン
サーの中心軸に対して等距離の円周上に均等な間隔とな
るように配置したことにより、センサーは中心軸を重力
方向と直角になるように設置すれば正立・倒立を含めて
取付姿勢は自由になりセンサーの取付けが容易になると
共に、センサーを取りつけられた機器の取付姿勢の自由
度も増す。
【0015】請求項2の落下センサーは、それぞれの可
動部の間に慣性体が固定電極に達するのを防止するため
の緩衝部を設けたことを特徴とする。
【0016】上記手段によれば、緩衝部を設けたことに
より慣性体は固定電極に当接することは無く静止時に慣
性体が容器内の最下部に位置していても固定接点とは所
定の距離を保つので、緩衝部の間に位置する可動接点が
慣性体と固定接点によって挟みこまれることはない。そ
のためセンサーが落下衝撃を受けた場合はもちろん、慣
性体が長期間に亘り繰り返し可動部に接触しても、可動
部が延展されたり塑性変形することを防止できる。その
ため長期間に亘り安定した動作性能を有する落下センサ
ーを得ることができる。
【0017】請求項3の落下センサーは、導電性の端子
ピンを貫通固定されたヘッダと、金属製の有底筒状容器
とを有し、この容器の開口端には前記ヘッダが端子ピン
を容器と電気的に絶縁するように固定されており、容器
内部には電気絶縁性のガイドと球状の慣性体が配置さ
れ、前記端子ピンの容器内部側にはセンサーの実質的な
中心軸に対して等距離の円周上に複数の可動部が均等に
配置された可動電極が導電的に固定され、それぞれの可
動電極の先端は自由状態では実質的な固定電極である容
器の内面と等距離となるように配置され、また前記可動
部は水平に配置されたときに慣性体の重量を受けると弾
性的に変形して容器内面に接触すると共にその重量が所
定値にまで減少した場合には慣性体の重量に抗して先端
を容器から開離する弾性を有し、前記ガイドによって慣
性体が可動接点と端子ピンとの固着部及び容器内面に直
接接触しないようにされていることを特徴とする。
【0018】上記手段によれば、センサーの静止時には
慣性体の重量により可動電極の可動部が曲がり、センサ
ーの落下時には可動部が戻ることにより可動電極と固定
電極である容器内面が接触・開離するので両電極間の導
通状態を監視することによりセンサー及びそれが取り付
けられた機器の落下を検出できる。また可動電極の複数
の可動部をセンサーの中心軸に対して均等な間隔となる
ように配置したことにより、センサーの取付姿勢の自由
度が増してセンサーの取付けが容易になると共に、セン
サーが取り付けられた機器の取付姿勢の自由度も増す。
さらにガイドにより、慣性体が可動部を挟み込むことも
防止され、可動部の塑性変形の発生を防ぐことができ
る。そのため長期間に亘り安定した動作性能を有する落
下センサーを得ることができる。
【0019】請求項4の落下センサーは、ヘッダが金属
板と端子ピンからなり、この金属板の中心に設けられた
貫通孔に端子ピンを電気絶縁性充填材料によって気密に
貫通固定し、この金属板を容器の開口端面に気密に固定
して密閉容器を構成したことを特徴とする。上記手段に
よれば、センサーの容器を気密な密閉容器とすることが
でき、いわゆる不活性ガスのような汚損防止ガス等を封
入したり、容器内への不所望な気体等の侵入を防ぐこと
ができ、長期に亘り安定した特性を得ることができる。
【0020】請求項5の落下センサーは、ヘッダの金属
板と容器との固定をレーザー溶接により行うことを特徴
とする。上記手段によれば特にセンサーを小形にする場
合にもその溶接作業は容易になる。
【0021】請求項6の落下センサーは、可動電極の端
子ピンとの固定部分の中央に貫通孔が設けられ、この貫
通孔を介して金属製の固定板と端子ピンの端面とを溶接
固定することにより可動電極を固定板と端子ピンとで導
電的に挟持固定していることを特徴とする。上記手段に
よれば、可動電極が非常に薄い金属板である場合にも不
所望な変形をさせることなく端子ピンに導電的に固定す
ることができる。
【0022】請求項7の落下センサーは、ガイドの端子
ピン側に固定板の形状に合わせた凹部が設けられ、固定
板をこの凹部に配置する際にガイドと固定板との間に可
動電極を配置し、可動電極の可動部の根元近傍をこのガ
イドと固定板とで挟持して所定の形状に整形しているこ
とを特徴とする。上記手段によれば、可動電極を予め整
形しておく必要がないので可動電極の取り扱いが容易に
なり、且つ確実に所定の形状を得ることができる。
【0023】請求項8の落下センサーは、固定板の平面
形状を非円形とされ、ガイドの凹部に固定板の平面形状
に対応する突起を設けたことを特徴とする。上記手段に
よれば固定板はガイドの突起により回転を防止されるの
で、ガイドの凹部への挿入時に可動接点を不必要にねじ
れさせたりすることがなくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1ない
し図5に基づいて説明する。図1は本発明の落下センサ
ーの縦断面図、図2(a)はそのA−A断面矢視図であ
り図2(b)は慣性球を除いた状態を示す。また図3は
この落下センサーに使用される可動電極の平面図、図4
(a)及び(b)は部品を説明するための斜視図、図5
はこの落下センサーが落下状態に入った時の例を示す断
面図である。
【0025】この実施例の落下センサー1は金属製の容
器2を有している。この容器2は金属板を絞り成型した
ものであり一方をふさがれた円筒形をしており、その開
口端には金属製のヘッダ3が嵌合される。このヘッダ3
は容器2の内周とほぼ同径の外周を持つ円環状の金属板
であり、その中央の貫通孔3Aには導電性の端子ピン4
がガラスなどの電気絶縁性充填材料5によって気密に貫
通固定されている。また容器2とヘッダ3とはその端面
を溶接などによって気密に固定されて密閉容器を構成し
ている。特にこの溶接方法としては小形の密閉容器を構
成する場合にはレーザー溶接が適している。
【0026】この密閉容器内の空間には電気的な接触部
分である可動電極6や実質的な固定接点である容器2の
内面、及び慣性体である慣性球10のそれぞれが電気的
接触状態や移動に支障をきたすような腐食を起こさない
ように窒素やアルゴン、ヘリウムのような不活性ガスを
置換封入することが望ましいが、例えばこれらの箇所に
メッキなどの表面処理を行い腐食防止が図られている場
合や腐食し難い材料を選定されている等には通常の大気
を封入しても良い。また落下センサーが設置される空間
自体を不活性ガスで満たしている場合のように使用上の
問題がないのであれば、必ずしも落下センサー1自体を
気密に封入する必要はなく、かしめや接着などの方法で
容器とヘッダとを固定してもよい。
【0027】端子ピン4の容器内部側の端面には可動電
極6が導電的に固定されている。この可動電極6はリン
青銅などの弾性のある導電材料からなり、図3に示すよ
うに実質的な可動部である複数の腕状の接触部6Aが放
射状に設けられている。実施例においてはこの可動電極
6の中央には貫通孔6Bが設けられており、この貫通孔
6Bを挟んで金属製の固定板7の中央に設けたプロジェ
クションと端子ピン4の端面とを溶接固定することによ
り、可動電極6は固定板7と端子ピン4とにより挟持固
定される。
【0028】容器内部の両端面にはそれぞれ電気絶縁材
料により成型された第一のガイド8及び第二のガイド9
が配置されている。第一のガイド8はその中央に前記端
子ピン4を挿通するための貫通孔8Aが設けられている
と共に、一端面には前記可動電極6及び固定板7を配置
するための凹部8Bを有している。実施例においては凹
部8Bには内側に向って3ヶ所の突起8Cが設けられて
おり、固定板7もまたこの突起を避けるような平面形状
とされている。また凹部8Bの周囲には可動電極の接触
部6Aの動きを妨げないための窪み8Dが接触部6Aに
合わせて6ヵ所設けられている。
【0029】前記可動電極6は第一のガイド8上に図3
のような平面形状のままで各々の接触部を上記窪み8D
に合わせて配置し、その上から固定板7を凹部8Bに嵌
入することによって接触部6Aはその根元を凹部8Bと
固定板7によって挟まれて所定の形状に整形され、さら
にそのまま固定板7と前記端子ピン4とを溶接すること
によりヘッダ3に第一のガイド8と固定板7、及び可動
電極6を全て固定することができる。そのため後述する
ように非常に薄い金属板である可動電極6を予め整形し
ておく必要がなく、その取り扱いは容易になる。さらに
凹部8Bに突起8Cを設け、固定板7はこの突起を避け
るような非円形の平面形状としたことにより、固定板7
の凹部8Bへの挿入時に回転することを防止でき、接触
部6Aがねじれたり傾いたりするような不所望な変形を
防ぐことができる。
【0030】第二のガイド9は容器2の非開口部側に設
けられるものであり、その端面に複数の柱状体9Aが設
けられている。この柱状体9Aは後述する慣性球が容器
と直接接触しないようにする緩衝部であるとともに、そ
れぞれの先端が第一のガイド8の端面と当接することに
よりその軸方向の位置関係を決定することができる。さ
らに円周方向の位置関係は製造時に画像処理などによっ
て両者を合わせることで決定される。さらに第二のガイ
ド9を容器2に挿入した後の軸に対する回転は例えば柱
状体9Aをその先端部が外周方向に向って開くような形
状とすることによって防止することができるが、この他
にも接着剤などによって容器2に固定しても良いし、第
1のガイド8との接触部分に嵌合部を設けて両者の位置
関係を固定してもよい。
【0031】容器2の内部には慣性体である金属製の慣
性球10が配置されている。慣性球10は落下センサー
1が図1に示すように正規姿勢でかつ静止状態にある時
には常に可動電極6が有する実質的な可動部である複数
の接触部6Aのいずれかを弾性的に変位させて、接触部
6A先端と実質的な固定電極である容器2の内面を接触
させて端子ピン4と容器2との間を電気的に接続してい
る。
【0032】この可動電極6は落下センサーを小形にし
た場合、慣性球10によって充分に弾性変形するために
は非常に薄いものとなる。例えば実施例の場合、容器2
の直径を約5mmとした場合には慣性球10の直径は約
3.5mmであり、この場合の接触部6Aは幅0.3m
mで厚さは15μmである。
【0033】ここで慣性球10が容器2の内面にまで達
するような構造とされていると、センサーの落下時等に
慣性球10と容器2との間で接触部6Aが衝撃加速度を
受けて強く挟まれて接触部6Aが塑性変形したり、接触
部6Aが長期間に亘り繰り返し挟まれることにより徐々
に延展されて変形してしまい、落下センサーとして所定
の性能を得られなくなる可能性がある。そこで実施例で
は前述した第二のガイド9に設けられた緩衝部である柱
状部9Aの働きによって、慣性球10は固定電極である
容器2の内面と直接接触しないようにされており、柱状
部9Aの間に配置された可動接点である接触部6Aは慣
性球10と容器2とで直接挟まれることはなく塑性変形
を防止することができる。
【0034】また可動電極6を直接溶接などで端子ピン
4に固着しようとするとその固着部分が熱膨張で変形し
たり溶融変形してしまい、可動電極全体が所定の形状を
保てなくなると言う問題がある。そこで可動電極6を直
接溶接するのではなく、可動電極6に設けられた貫通孔
6Bを通して固定板7と端子ピン4を溶接することによ
って可動電極を挟み込むことにより、固着時にも可動電
極に変形を生じさせるような熱を加えることはなく電極
形状の不所望な変形を防ぐことができる。さらに固定板
7は可動電極6の固着部近傍の保護板としての役割もな
し、慣性球10が直接可動電極6に直接当たることによ
る電極の変形を防止することができる。また固定板7を
第一のガイド8に装着する際に、固定板7とガイドの凹
部8Bとで可動電極6の接触部6Aを挟むことにより接
触部を確実に所定の形状に整形することができる。
【0035】さらに本実施例においては第一のガイド8
に突起8Cを設けたことにより、慣性球10は固定板
7、特にその端面とも当たらないので、これによって慣
性球の表面に傷がつくことも防止される。また固定板7
を突起8Cに合わせた切りこみを設けた形状としたこと
により、固定板7を第1のガイド8の凹部8Bに装着す
る際に固定板の回転が防止され、装着と同時に整形され
る可動電極6の接触部6Aが予想外の変形をすることを
防ぐことができる。
【0036】次にこの落下センサー1の動作について説
明する。この落下センサー1はその中心軸が重力方向に
対して直角を成すように検出対象物に取り付けられる。
落下センサーが静止しているときは、慣性球10は重力
を受けて可動電極6の接触部6Aを撓ませて容器内の一
番低い位置に位置する。この時、慣性球10は第二のガ
イド9の柱状部9A上に位置し、接触部6Aを容器2と
の間で直接挟むことなく接触部6Aの先端を容器2の内
面に接触させて端子ピン4と容器との間を電気的に接続
している。
【0037】落下センサー1を取り付けた検出対象物が
落下状態になると落下センサー1そのものが落下状態と
なるので、一時的に慣性球10にかかる重力は見掛け上
減少する。そのため慣性球10が可動電極6の接触部6
Aを押し下げていた力は減少し、やがては接触部6Aの
先端は例えば図5に示すように容器2から離れて電路を
遮断する。ここで例えば接触部6Aの弾性を慣性球10
の重量が見かけ上半分になったときに容器2から先端部
が離れるように設定することにより、落下センサー1に
かかる重力が0.5G以下となったときに検出対象物が
落下状態に陥ったと判定することができる。もちろんこ
の値は慣性球10の質量と接触部6Aの弾性を選定する
ことにより自由に設定することができる。
【0038】本発明の落下センサーは重力の検出方向に
対して直角に中心軸を有する円筒形とし、その周辺方向
に可動電極の複数の可動部を均等に配置したことにより
落下センサーの取付け時に軸方向だけを合わせれば、容
器の取付け姿勢がこの軸を中心にどのような角度で回転
した状態で固定されていても基本的な特性に変化はな
い。そのため例えばノートパソコン等のハードディスク
に取り付けられた場合には、その機種毎の仕様によりハ
ードディスクを表向きに取り付けた場合も裏向きに取り
付けた場合も同様の保護特性を得ることができる。さら
に落下センサーの軸方向に対して回転させた状態で固定
されているのであれば、デスクトップパソコンに対して
横向きに取り付けても問題はない。
【0039】なお、実施例においては緩衝部である柱状
部を第二のガイド側に設けたものについて説明したが、
例えば第一のガイド側に設けたとしても同様の効果が得
られることは言うまでもなく、さらに両ガイドから独立
した部品として構成してもよい。
【0040】また落下センサーの容器内にその粘性を調
整されたシリコンオイルの如き制動液体を適量封入する
ことにより、特に落下以外の短時間で且つ問題にならな
い程度の振動などを受けた場合にも慣性体の動きを抑
え、不必要に保護機構などが動作しないようにしてもよ
い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、可動電極が複数の可動
部をセンサーの中心軸に対して等距離の円周上に均等な
間隔となるように配置されることにより、センサーの取
付姿勢の自由度が高まり、センサーを取りつけられた機
器の取付姿勢の自由度も増える。そのため従来のような
設置姿勢の決められたもの以外にも例えばノートパソコ
ンのハードディスクのような小形の構成部品に使用する
ことが可能になる。
【0042】またそれぞれの可動電極の間に緩衝部を設
けたことにより、慣性体が固定電極にまで達して可動電
極を挟み込むことを防止し、衝撃加速度を受けた場合の
慣性体の衝接による可動電極の塑性変形や、可動電極が
固定接点と慣性体に繰り返し挟まれることによる延展等
の塑性変形を防ぐことができる。
【0043】さらにセンサーの容器を気密な密閉容器と
することにより、容器内部の電気的接触面等を清浄に保
つことができ、長期に亘り所期の性能を安定して得るこ
とができる。
【0044】また容器の封入溶接手段としてレーザー溶
接を使用することにより、センサーを小形にする場合に
もその溶接作業は容易になる。
【0045】また可動電極を固定板と端子ピンとで挟持
固定する構造とすることにより、可動電極が非常に薄い
金属板である場合にも不所望な変形をさせることなく端
子ピンに導電的に固定することができる。
【0046】さらに可動電極の可動部を固定板とガイド
とで挟持して所定の形状とすることにより、可動電極を
予め変形しておく必要がないので可動電極の取り扱いが
容易になり、且つ確実に所定の形状を得ることができ
る。
【0047】また固定板の平面形状を非円形としガイド
の凹部に固定板の形状と合わせた突起を設けたことによ
り、固定板はガイドの突起により回転を防止され、ガイ
ドの凹部への固定板の挿入時に可動接点を不必要にねじ
れさせたりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の落下センサーの一例を示す縦断面図
【図2】図1に示す落下センサーのA−A断面矢視図
【図3】図1の落下センサーに使用される可動電極の整
形前の平面図、
【図4】図1の落下センサーに使用される第一及び第二
のガイドの斜視図
【図5】図1の落下センサーが落下状態に入った例を示
す断面図
【図6】従来の加速度スイッチの一実施例
【図7】従来の加速度スイッチを示す他の実施例
【符号の説明】
1:落下センサー 2:容器 3:ヘッダ 4:端子ピン 5:電気絶縁性充填材 6:可動電極 6A:接触部(可動部) 7:固定板 8:第一のガイド 8C:突起 9:第二のガイド 9A:柱状部(緩衝部) 10:慣性体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の可動部が中心軸に対して等距離の
    円周上に均等な間隔で配置された可動電極と、この可動
    電極の外側に設けられ可動電極と接離可能とされた固定
    電極と、慣性体を有し、中心軸が重力の方向に対して直
    角を成すように配置されることにより、通常時は可動電
    極を慣性体がその重量によって弾性的に変形させて可動
    接点と固定接点とを接触させて電路を構成し、落下によ
    って慣性体の重量が所定の値以下に減少すると可動接点
    の弾性により慣性体が押し戻されると共に可動接点と固
    定接点が開離して電路を開放することを特徴とする落下
    センサー。
  2. 【請求項2】 それぞれの可動部の間に慣性体が固定電
    極に達するのを防止するための緩衝部を設けたことを特
    徴とする請求項1に記載の落下センサー。
  3. 【請求項3】 導電性の端子ピンを貫通固定されたヘッ
    ダと、金属製の有底筒状容器とを有し、この容器の開口
    端には前記ヘッダが端子ピンを容器と電気的に絶縁する
    ように固定されており、容器内部には電気絶縁性のガイ
    ドと球状の慣性体が配置され、前記端子ピンの容器内部
    側にはセンサーの実質的な中心軸に対して等距離の円周
    上に複数の可動部が均等に配置された可動電極が導電的
    に固定され、それぞれの可動電極の先端は自由状態では
    実質的な固定電極である容器の内面と等距離となるよう
    に配置され、また前記可動部は水平に配置されたときに
    慣性体の重量を受けると弾性的に変形して容器内面に接
    触すると共にその重量が所定値にまで減少した場合には
    慣性体の重量に抗して先端を容器から開離する弾性を有
    し、前記ガイドによって慣性体が可動接点と端子ピンと
    の固着部及び容器内面に直接接触しないようにされてい
    ることを特徴とする落下センサー。
  4. 【請求項4】 ヘッダは金属板と端子ピンからなり、金
    属板の中心に設けられた貫通孔に端子ピンを電気絶縁性
    充填材料によって気密に貫通固定し、この金属板を容器
    の開口端面に気密に固定して密閉容器を構成したことを
    特徴とする請求項3に記載の落下センサー。
  5. 【請求項5】 ヘッダの金属板と容器との固定はレーザ
    ー溶接により行われることを特徴とする請求項4に記載
    の落下センサー。
  6. 【請求項6】 可動電極には端子ピンとの固定部分の中
    央に貫通孔が設けられ、この貫通孔を介して金属製の固
    定板と端子ピンの端面とを溶接固定することにより可動
    電極を固定板と端子ピンとで導電的に挟持固定している
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載
    の落下センサー。
  7. 【請求項7】 ガイドの端子ピン側には固定板の形状に
    合わせた凹部が設けられ、固定板をこの凹部に配置する
    際にガイドと固定板との間に可動電極を配置し、可動電
    極の可動部の根元近傍をこのガイドと固定板とで挟持し
    て所定の形状に整形していることを特徴とする請求項6
    に記載の落下センサー。
  8. 【請求項8】 固定板の平面形状は非円形とされ、ガイ
    ドの凹部に固定板の平面形状に対応する突起を設けたこ
    とにより固定板の回転を防ぐことを特徴とする請求項7
    に記載の落下センサー。
JP2000004039A 2000-01-12 2000-01-12 落下センサー Pending JP2001194382A (ja)

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CA002330512A CA2330512C (en) 2000-01-12 2001-01-09 Free fall sensor
TW090100496A TW491940B (en) 2000-01-12 2001-01-10 Free fall sensor
KR10-2001-0001298A KR100379754B1 (ko) 2000-01-12 2001-01-10 낙하센서
DE10101039A DE10101039C2 (de) 2000-01-12 2001-01-11 Freifall-Sensor
FR0100291A FR2803662B1 (fr) 2000-01-12 2001-01-11 Detecteur de chute libre
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003048785A1 (en) * 2001-12-07 2003-06-12 Ubukata Industries Co.,Ltd. Falling detection device

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