JP2001193615A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JP2001193615A
JP2001193615A JP2000002709A JP2000002709A JP2001193615A JP 2001193615 A JP2001193615 A JP 2001193615A JP 2000002709 A JP2000002709 A JP 2000002709A JP 2000002709 A JP2000002709 A JP 2000002709A JP 2001193615 A JP2001193615 A JP 2001193615A
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combustion engine
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Katsuaki Fukatsu
克明 深津
Noboru Sugiura
登 杉浦
Takashi Ito
太加志 伊藤
Ryoichi Kobayashi
良一 小林
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流制限による早期着火が最小限の回路構成
で確実に抑えられるようにした内燃機関用点火装置を提
供すること。 【解決手段】 点火コイル3の一次電流をIGBT4に
よりON、OFFスイッチングすると共に、抵抗34と
トランジスタ35により電流制限を掛けるようにした内
燃機関用点火装置において、トランジスタ32とフィー
ドバック用の抵抗36、それにコンデンサ37からなる
回路を設け、電流制限が掛かったときでのトランジスタ
35のONへの移行が緩やかにされ、IGBT4が飽和
状態から不飽和状態に移行したときでのエミッタ・コレ
クタ電圧の跳ね上りが抑えられるようにし、正規の点火
タイミング前で起こる早期着火を適正に抑えることがで
きるようにしたもの。 【効果】 正規の点火時期以外の着火を確実に抑えられ
ると共に、回路が簡略化でき、、IGBTと同一のシリ
コンチップ内に電流制限回路と発振制御手段を組み込み
んだ1チップ化が可能となり、小型、低コスト化が可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガソリンエンジン
など内燃機関の点火装置に係り、特に点火コイルの一次
電流制御用スイッチング素子として絶縁ゲート型バイポ
ーラトランジスタを用いた内燃機関用点火装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンなど電気着火方式の内
燃機関では、点火コイルに通電することにより磁気エネ
ルギーを蓄え、この蓄えた磁気エネルギーを点火時点で
通電を遮断することにより電気エネルギーに変換して高
電圧を発生させ、点火プラグに供給して火花放電させる
ことにより点火が得られるようにした、いわゆるケタリ
ング方式の点火装置が用いられているが、このとき、点
火コイルの一次電流通電遮断用のスイッチング素子とし
て、近年、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジ
スタ)が用いられるようになってきた。
【0003】そこで、このIGBTをスイッチング素子
として用いた従来の一般的な内燃機関用点火装置の一例
について、図6により説明する。
【0004】ここで、まず、1はECU(エンジン制御
ユニット)で、ここでは、点火信号出力段の一部だけが
示してあり、一定の電圧Vcc に安定化された電源ライ
ン1aから給電されるPNPトランジスタ1bを備え、
抵抗1cを介して、点火時点の前の所定のタイミングで
ハイレベルになり、点火時点でローレベルになる点火信
号Sを点火装置の入力端子1dに供給するようになって
いる。
【0005】そして、入力端子1dの右側が内燃機関用
点火装置で、点火コイル3とスイッチング用のIGBT
4、それに電流制限回路40で構成されており、図7に
示すように、入力端子1dから入力されている点火信号
Sがハイレベルになると、IGBT4がON(導通)にな
って、電源ライン6から点火コイル5の一次巻線に通電
を開始し、ローレベルになったときOFF(遮断)して、
点火コイル5の一次巻線に流れていた電流を遮断するよ
うになっている。
【0006】そして、IGBT4がOFFしたとき二次
巻線に発生する高電圧V22を点火プラグ5に供給し、
火花放電を起こさせ、点火が得られるようになってい
る。
【0007】ここで、ダイオード8は逆電圧防止用であ
り、更にIGBT4には保護用のツェナーダイオード1
1、12がビルトインされ、電流制限回路40はハイブ
リッドICで構成されることが多い。
【0008】次に、電流制限回路40について説明する
と、これは、点火コイル3に通電されたときの電流値を
所定値に制限し、これにより点火エネルギーを所定値に
制御し点火コイル3の過熱を抑える働きをするもので、
図示のように、まず、点火コイル3の一次側に流れる一
次電流Ic を、一次電流検出抵抗41により電圧に変換
して検出し、この電圧を抵抗42と抵抗43により分圧
してNPNトランジスタ45のベースに供給するように
なっている。
【0009】従って、一次電流検出抵抗41に流れる電
流が所定の制限電流値以上になるとNPNトランジスタ
35がONして抵抗44の電圧降下が大きくなるので、
IGBT4のゲート電圧が低下され、この結果、一次電
流Ic が所定値に制限されるようにするのである。
【0010】このときの電流制限動作について、図7の
タイミング図により説明する。
【0011】まず電流制限が掛かったときの一次電流I
c の大きさを制限電流ICL とすると、この制限電流I
CL のときIGBT3は飽和状態から不飽和状態にな
り、コレクタ・エミッタ間電圧Vce が上昇する。
【0012】この電圧Vce は、電流制限時、回路計算
上は直ちに電圧Vce2に収斂する筈であるが、実際の動
作では、図示のように、電圧に振動が発生し、跳ね上り
電圧による最大値Vce1が現れてしまう。
【0013】これは、電流制限が掛かったときの一次電
流Ic の変化によるもので、その大きさは、一次電流I
c の変化分ΔIc(=dIc/dt)と点火コイル3の一次
インダクタンスL1 によって決まり、次式のようにな
る。
【0014】Vce1=ΔIc×L1 この結果、点火コイル3の巻数比をaとすると、電流制
限が掛かったとき、点火コイル3の二次巻線には、跳ね
上り電圧の最大値Vce1をa倍した二次電圧V21が発
生し、この電圧が点火プラグ5に印加されてしまうの
で、場合によっては、このとき、点火プラグ5に放電が
生じてしまうことがある。
【0015】ところが、この場合は、正規の点火タイミ
ングの前での放電になるので、ここで着火に至ったとす
ると内燃機関の運転が不調になり、甚だしいときは逆ト
ルクを発生して故障に至る虞れがある。
【0016】一方、例えば特開平6−53795号公報
では、IGBTを用い、過電流保護回路を有する半導体
装置において、電流制限が掛かったときの急激な電流の
振動により、半導体素子が破壊に至ることがないよう
に、過電流保護時の電流の振動を抑える技術について開
示している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、電流
制限が掛かったときに現れる跳ね上り電圧について配慮
がされているとは言えず、早期着火の問題があった。
【0018】すなわち、従来技術では、電流制限が掛か
ったとき現れる跳ね上り電圧の最大値に対して明確な対
応がされておらず、組み合わせられる点火コイルの仕様
によっては、正規の点火タイミング前の時点で着火に至
る二次電圧が発生してしまう可能性があり、従って、上
記の問題が生じてしまうのである。
【0019】また、従来技術では、電流制限が掛かった
とき現れる跳ね上り電圧の値に対して明確な認識がされ
ないまま対策が施されているため、回路が必要以上に複
雑になってしまうと言う問題もあった。
【0020】一方、上記公報に開示されている従来技術
は、電流制限時のゲートの引き抜きを緩慢にすることに
より、電流制限による電圧の跳ね上りを抑えるものであ
り、従って、それを内燃機関用点火装置に用いた場合、
正規の点火時点での動作にも遅れが現れてしまい、内燃
機関用点火装置としては性能上に問題があった。
【0021】本発明の目的は、電流制限による早期着火
が抑制されるようにした内燃機関用点火装置を提供する
ことにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的は、点火コイル
通電制御用スイッチング素子としてIGBTを用い、電
流制限回路を備えた内燃機関用点火装置において、前記
電流制限回路による前記IGBTの飽和状態から非飽和
状態への移行を緩やかに制御する回路手段を設け、前記
電流制限回路による電流制限が掛かった時点で前記IG
BTのエミッタとコレクタの間に現れる跳ね上り電圧が
抑制されるようにして達成される。
【0023】このとき、前記跳ね上り電圧の最大値をV
ce1、前記点火コイルに供給される電源電圧をVB、点
火コイルの一次電流をIc、点火コイルの一次抵抗をR
1、前記IGBTのエミッタからGND間の抵抗値をR
2、前記点火コイルの巻数比をaとしたとき、 [Vce1−〔VB−{Ic×(R1+R2)}〕]×a≦
1000V が成立するように構成してもよい。
【0024】更に、このとき、前記電流制限回路と前記
回路手段が、前記IGBTを構成するチップ内にインテ
リジェント1チップで構成されているようにしてもよ
い。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明による内燃機関用点
火装置について、図示の実施の形態により詳細に説明す
る。
【0026】図1は本発明の一実施形態で、図におい
て、ECU1、点火コイル3、IGBT4、点火プラグ
5、電源ライン6、逆電圧防止用ダイオード8、それに
ツェナーダイオード11、12は、図6で説明した従来
技術と同じである。
【0027】ここで、2は内燃機関用点火装置で、7は
電流制限回路である。
【0028】従って、この図1の実施形態が、図6の従
来技術と異なる点は、主として電流制限回路7の構成に
あるので、以下、この点に重点をおいて説明する。
【0029】なお、内燃機関用点火装置とは、広義には
点火コイル3と点火プラグ5も含むが、ここでは、点火
コイル3と点火プラグ5を含まない部分を指して内燃機
関用点火装置2とし、更にIGBT4を含まない部分を
電流制限回路7としている。
【0030】抵抗25とツェナーダイオード26は、入
力端子1dに連なる信号ラインとGND(共通電位点)の
間に直列接続され、これにより、ECU1から入力され
る点火信号Sの電圧を利用し、電流制限回路7の内部電
源となる定電圧回路を構成している。
【0031】抵抗27とダイオード28、29、それに
抵抗30は、抵抗25とツェナーダイオード26の接続
点とGNDの間に直列に接続され、抵抗25とツェナー
ダイオード26の接続点に現れる定電圧から、抵抗27
とダイオード28の接続点に電流制限用の基準電圧を作
り出す働きをする。
【0032】そして、この基準電圧はダイオード31を
介してNPNトランジスタ32のベースに印加される。
【0033】そして、このトランジスタ32のコレクタ
は抵抗33を介して信号ラインに接続され、信号ライン
の電圧にプルアップされており、エミッタは電流検出電
圧分圧用の抵抗22、23を介して電流検出用の抵抗2
1に接続され、且つ、そのベースとGNDの間にはコン
デンサ37が接続されている。
【0034】ここで、抵抗21は、図6の従来技術にお
ける抵抗41に相当し、抵抗22、23は、同じく抵抗
42、43に相当する。
【0035】更にトランジスタ32のコレクタは、抵抗
34を介してトランジスタ35のベースに接続され、抵
抗36を介してダイオード29と抵抗30の接続点にも
接続されている。
【0036】このトランジスタ35は電流制限用で、図
6の従来技術におけるトランジスタ45に相当し、且つ
抵抗24も、同じく従来技術における抵抗44に相当す
るものであり、従って、このトランジスタ35がONす
ると、IGBT4のゲート電圧が制限され、点火コイル
3の一次電流IC を制限する働きが得られることにな
る。
【0037】次に、この実施形態の動作について説明す
る。
【0038】まず、抵抗22と抵抗23による電圧分圧
比を所定値にし、点火コイル3の一次電流IC が上記し
た制限電流ICL 未満のとき、つまり、抵抗22と抵抗
23の接続点に現れる電流検出電圧が、制限電流ICL
未満の電流に対応した電圧値になっているときは、トラ
ンジスタ32のエミッタ電圧が、ベース電圧以下になる
ように設定しておく。
【0039】従って、点火コイル3の一次電流IC が制
限電流ICL 未満に保たれている間は、トランジスタ3
2はONを、そしてトランジスタ35はOFFを維持し
ており、従って、IGBT4には電流制限が掛からな
い。つまり、このときは、入力端子1dを介してECU
1から供給される点火信号Sが、そのままの電圧でIG
BT4のゲートに印加されることになる。
【0040】次に、点火コイル3の一次電流IC が制限
電流ICL を越えたとすると、トランジスタ32のコレ
クタ電圧が上昇し、ベース電圧よりも高くなる。
【0041】そうすると、トランジスタ32はエミッタ
側からOFFされ、この結果、それまで抵抗33を介し
て信号ラインからトランジスタ32のコレクタに流れて
いた電流は、今度は抵抗34を通ってトランジスタ35
のベースに流れ込むようになり、ここでトランジスタ3
5がONする。
【0042】しかし、トランジスタ32のベースにはコ
ンデンサ37が接続されており、従って、ここでコンデ
ンサ37に蓄えられていた電荷の放電が起こるので、こ
のトランジスタ32のOFFへの移行は直ちには起こら
ず、緩やかなONからOFFへの移行になり、この結
果、トランジスタ35のOFFからONへの移行も緩や
かに進む。
【0043】また、このとき、フィードバック用の抵抗
36が設けられているので、信号ラインから抵抗33、
34を介してトランジスタ35のベースに流れ込む電流
の一部は、この抵抗36を介して抵抗30にも流れ込む
ようになる。
【0044】この結果、抵抗30の電圧降下が増加し、
トランジスタ32のベース電圧が高くされるので、この
点からもトランジスタ32がエミッタ側から急激にOF
Fされるのが抑えられ、トランジスタ35を緩やかにO
FFからONへ移行させる働きが得られることになる。
【0045】図2は、このときの電圧と電流の波形を示
したもので、図7に示した従来技術での電圧Vce 波形
における跳ね上り電圧が、この図2では無くなってお
り、従って、最小電圧から緩やかに電圧Vce2に達し、
電圧Vce1と電圧Vce2が等しくなっている。そして、
この結果、二次電圧V2に不要な高電圧V21が発生し
ていない(破線で示してある)ことが判る。
【0046】従って、この実施形態によれば、電流制限
に伴うIGBT4のゲート電圧の変化が緩やかにされる
ので、電流制限が掛かったとき、IGBT4のコレクタ
・エミッタ電圧Vce に大きな跳ね上りが発生するのを
抑えることができる。
【0047】そして、この結果、この実施形態によれ
ば、電流制限による早期着火を確実に抑えることがで
き、安定した内燃機関の運転を充分に担保することがで
きる。
【0048】ところで、この実施形態による電圧Vce
の跳ね上り抑制の程度は、トランジスタ32を中心とす
る回路の構成や回路素子の特性などにより任意に決める
ことができ、従って、図2で説明したように、跳ね上り
による電圧の最大値Vce1の大きさがほとんどゼロにな
るようにすることもできるが、これは必要要件という訳
ではなく、要は二次電圧V2に不要な高電圧V21が発
生したとしても、それが早期着火に至らない電圧値に抑
えられていれぱ良い。
【0049】従って、跳ね上り電圧による最大値Vce
をどのように規定するかが重要になってくるが、本発明
の実施形態では、これを、次の式で規定することにす
る。
【0050】[Vce1−〔VB−{Ic×(R1+R
2)}〕]×a≦V2LIM V2LIM:点火プラグ5に印加されても火花放電が起こ
らないことが保証される電圧値 VB :電源ライン6に供給されている電源の電圧値 R1:点火コイル3の一次巻線の抵抗値 R2:IGBT4のエミッタからGNDまでの間の抵抗
値 a:点火コイル3の巻線比 ∵ この式の左辺の括弧内は、跳ね上りによる電圧Vce1の
内、実際に点火コイル3の一次巻線に掛かる電圧値であ
り、従って、全体では二次巻線に現れる高圧電圧値とな
る。
【0051】ここで、電圧V2LIM の大きさとしては、
点火プラグ5のギャップ寸法やエンジンシリンダ内での
気圧などからすれば、1000〔V〕が上限であると考
えて良い。すなわち、「V2LIM ≦1000」とすれば
良い。
【0052】但し、組み合わせる点火コイルの仕様など
によっては、高温時にIGBT4のゲインが上昇したと
き、電圧Vce1が大きな値になることもあるので、余裕
をみて、「V2LIM ≦800」とした方が良い場合もあ
る。
【0053】本発明は、このようにして実施することに
より、回路を必要以上に複雑にする必要が無く、常に適
正な回路規模のもとで必要且つ充分な性能が得られるこ
とになり、回路の小型化やコストの低減を大いに図るこ
とができる。
【0054】ところで、本発明によれば、上記したよう
に、回路規模の適正化による小型化が可能なので、この
ことにより、図1に示した内燃機関用点火装置2を、I
GBT4と同一のシリコンチップ内に納めた1チップI
Cとして実施することができる。
【0055】図3は、このようにして1チップ化した本
発明の一実施形態で、点火装置の図8に示す。
【0056】この図3の実施形態では、1チップ化に際
して、IGBT4を、一次電流Icの大部分を流すメイ
ンIGBT4aと、一次電流値を検出するためのセンス
IGBT4bとに分け、センスIGBT4bに流れる電
流がメインIGBT4aに流れる電流の数百分の1から
数万分の1となるように、セルの面積比を定めて構成し
たものであり、これにより電流検出用の抵抗21の大き
さが小さくでき、1チップ内に取り込めるようにしたも
のである。
【0057】ここで、部分7aと部分7bは、図1にお
ける電流制限回路7の回路要素を適宜分けて搭載した部
分である。
【0058】そして、抵抗2aは、入力電流コントロー
ル用のブリーダ抵抗で、これは、ECU1と内燃機関用
点火装置2の間の接続を確実なものとするための入力電
流を確保するために設けたものであり、次に、ツェナー
ダイオード2bは、サージ保護用であり、その順方向電
圧Vfが、後述するように、所定値に選定されているも
のである。
【0059】図4は、本発明による1チップタイプの内
燃機関点火装置2のパッケージの一実施形態で、リード
と一体となった銅(Cu)のフレーム51に1チップタイ
プの内燃機関点火装置52をSn/Sb系はんだ53を
用いて接合したものであり、チップ化された内燃機関点
火装置52は、入力端子57とGND端子56にALワ
イヤ55の超音波ボンディングにより接続された後、エ
ポキシ系樹脂54によりトランスファ成形などにより封
止されている。
【0060】図5は、1チップタイプの内燃機関点火装
置52の構造例を示したもので、部分61はIGBT4
の本体部で、部分62は電流制限回路などの制御回路を
構成する自己分離接合方式によるN-MOSトランジス
タを示したものである。
【0061】そして、上記の図3で説明したサージ保護
用のツェナーダイオード2bは、その順方向電圧Vf
が、部分61でのnソース領域81とpベース領域82
の間に形成されるpn接合電圧Vbe よりも小さくなる
ように、ポリシリコンの面積を確保して構成されたもの
である。
【0062】ここで、この図5のpベース領域82には
抵抗83が存在し、このため、コレクタCからエミッタ
Eに向かって流れる電流が大きくなることによりゲート
制御不能となるラッチアップ状態になる。
【0063】このときの電流はラッチアップ電流84と
呼ばれているものであるが、これを防止するため、ツェ
ナーダイオード2aの順方向電圧Vfを小さくし、チャ
ンネル電流を増やすことによりラッチアップ電流を低減
し、ラッチアップによる局部発熱による素子破壊が防止
できるようにしてある。
【0064】このように、スイッチング部を構成するI
GBTと同一のチップ内に他の回路をインテリジェント
化することにより、点火装置の小形化と低コスト化が可
能になる。
【0065】更に、インテリジェント化したときの回路
の作り込みに自己分離接合方式を用いることもでき、こ
の場合には、接合分離方式など他の分離方式に比べマス
ク数を低減しコストを低減することができる。
【0066】また、1チップ化した点火装置を低αのエ
ポキシ系樹脂によりトランスファーモールドすることに
より、低コスト、長寿命化も容易に得られる。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、電流制限回路を有する
内燃機関用点火装置において電流制限動作時に発生する
二次電圧が的確に抑制できるので、内燃機関の過早着火
の確実な防止と共に、回路構成の簡略化を充分に得るこ
とができる。
【0068】また、回路構成の簡略化が得られることか
か、IGBTチップ内に、電流制限回路が含まれた1チ
ップ化が可能になるので、内燃機関用点火装置の小型化
と低コスト化を充分に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内燃機関用点火装置の一実施形態
を示す回路図である。
【図2】本発明による内燃機関用点火装置の一実施形態
の動作を説明するための波形図である。
【図3】本発明による内燃機関用点火装置の他の一実施
形態を示す回路図である。
【図4】本発明により1チップ化された内燃機関用点火
装置の一実施形態を示す説明図である。
【図5】本発明により1チップ化された内燃機関用点火
装置の一実施形態を示す断面図である。
【図6】従来技術による内燃機関用点火装置の一例を示
す回路図である。
【図7】従来技術による内燃機関用点火装置の一例の動
作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1 ECU 2 内燃機関用点火装置 3 点火コイル 4 IGBT 5 点火プラグ 6 電源ライン 7 電流制限回路 8 逆電圧防止用ダイオード 11 C−G間ツェナーダイオード 12 G−E間ツェナーダイオード 1a 定電圧化されている電源ライン 1b PNPトランジスタ 1c 抵抗 2a ブリーダー用の抵抗 2b ツェナーダイオード 3 点火コイル 4 IGBT 5 点火プラグ 6 電源ライン 7 電流制限回路 21 電流検出用抵抗 22、23、24、25 抵抗 26 定電圧回路用のツェナーダイオード 27 抵抗 28、29 ダイオード 30 抵抗 31 ダイオード 32 NPNトランジスタ 33、34 抵抗 35 NPNトランジスタ 36 抵抗 37 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 登 茨城県ひたちなか市高場2520番地 株式会 社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 伊藤 太加志 茨城県ひたちなか市高場2520番地 株式会 社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 小林 良一 茨城県ひたちなか市高場2520番地 株式会 社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 3G019 CA02 EA13 EA17 EA19 FA14 KD06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイル通電制御用スイッチング素子
    としてIGBTを用い、電流制限回路を備えた内燃機関
    用点火装置において、 前記電流制限回路による前記IGBTの飽和状態から非
    飽和状態への移行を緩やかに制御する回路手段を設け、 前記電流制限回路による電流制限が掛かった場合に現れ
    る前記IGBTのエミッタとコレクタの間の電圧がなだ
    らかに変化するように構成したことを特徴とする内燃機
    関用点火装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、 前記跳ね上り電圧の最大値をVce1、前記点火コイルに
    供給される電源電圧をVB、点火コイルの一次電流を
    c、点火コイルの一次抵抗をR1、前記IGBTのエ
    ミッタからGND間の抵抗値をR2、前記点火コイルの
    巻数比をaとしたとき、 [Vce1−〔VB−{Ic×(R1+R2)}〕]×a≦
    1000V が成立するように、前記回路手段が構成されていること
    を特徴とする内燃機関用点火装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の発明において、 前記電流制限回路と前記回路手段が、前記IGBTを構
    成するチップ内にインテリジェント1チップ構成されて
    いることを特徴とする内燃機関用点火装置。
JP2000002709A 2000-01-11 2000-01-11 内燃機関用点火装置 Pending JP2001193615A (ja)

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