JP2001193408A - タービン冷却翼 - Google Patents

タービン冷却翼

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JP2001193408A
JP2001193408A JP37523899A JP37523899A JP2001193408A JP 2001193408 A JP2001193408 A JP 2001193408A JP 37523899 A JP37523899 A JP 37523899A JP 37523899 A JP37523899 A JP 37523899A JP 2001193408 A JP2001193408 A JP 2001193408A
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cooling
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blade
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JP37523899A
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English (en)
Inventor
Katsuyasu Ito
勝康 伊藤
Yushi Saeki
祐志 佐伯
Takashi Sasaki
隆 佐々木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】限られた少ない冷却媒体で翼内を効果的に、か
つ均一に冷却させるタービン冷却翼を提供することを目
的とする。 【解決手段】本発明に係るタービン冷却翼は、翼有効部
36の翼内に、回収用冷却媒体RCFを供給・回収させ
る前縁側回収用冷却媒体供給通路45、回収用冷却媒体
回収通路46、翼内中間部回収用冷却媒体供給通路47
を備えるとともに、吹出し冷却媒体LCFを翼内に供給
し、翼外に吹き出す後縁側吹出し用冷却媒体供給通路4
9、吹出し通路55と備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空構造の翼内に
冷却媒体を供給して翼内を効果的に冷却するタービン冷
却翼に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のシングルサイクルやコンバインド
サイクルに適用されるガスタービンプラントは、高出力
化、高熱効率化の研究開発が進められており、これに伴
って燃焼ガス(駆動流体としての主流)の高温化が図ら
れている。
【0003】また、燃焼ガスの高温化に伴ってガスター
ビンプラントは、適用する燃料を、例えば灯油等の液体
燃料から、例えばLNG等の気体燃料に移行させてお
り、その燃焼ガス温度も1000℃から1300℃を経
て1500℃になりつつある。
【0004】また、最近のガスタービンプラントでは、
さらに高温化を求めて水素に純酸素を燃焼促進剤として
加える水素燃焼ガス方式が発表されており、水素燃焼ガ
ス温度を1700℃にする計画が進められている。
【0005】このように高温化の一途を辿るガスタービ
ンプラントは、図4に示すように、空気圧縮機1の駆動
により吐出された高圧空気ARをガスタービン燃焼器2
に案内し、このガスタービン燃焼器2の燃焼器ランナ3
内に形成される燃焼室4で燃料と共に燃焼させ、その燃
焼ガスFGをトランジションピース5を経てガスタービ
ン6に案内し、ここで静翼7で高めた燃焼ガスFGの速
度エネルギを利用して動翼8を回転させ、その回転トル
クにより発電機(図示せず)を駆動するようになってい
る。
【0006】一方、燃焼ガスの熱エネルギを速度エネル
ギに変える静翼7および燃焼ガスの流れを転向させる動
翼8は、耐熱性超合金鋼を使用しているが、何分にも許
容限界温度が800℃〜900℃程度の低いものであ
り、高温化に対処するため必然的に翼内に空気を供給し
て材料強度の維持を図る冷却構造のものを採用してい
る。
【0007】冷却構造を備えた、例えば静翼7は、図5
および図6に示すように、凹状の外輪側エンドウォール
部9と平板状の内輪側エンドウォール部10の間に、翼
有効部11を一体成形させ、この翼有効部11の前縁1
2に吹出し口14を、またその後縁13にピンフィン1
6を設けた吹出し口15をそれぞれ備えた構成になって
いる。
【0008】また、翼有効部11の内部は、図5および
図6に示すように、腹側17と背側18とを接続する内
部仕切壁19で区画される空間部20a,20bに多数
の噴出し口21を備えたインサートコア22a,22b
を収容し、インサートコア22a,22bを翼内壁隆起
部23で支持して通路24を形成するようになってい
る。なお、内部仕切壁19は、連絡口25を備え、空間
部20a,20bを互いに連通させている。
【0009】また、外輪側エンドウォール部9は、その
頂部に冷却空気を翼内に案内する入口27a,27b,
27cを備えた仕切板26aで覆設されている。
【0010】また、内輪側エンドウォール部10は、そ
の下部を仕切板26bで覆設しており、仕切板26bの
入口30およびケーシング支持部29の入口32から案
内された冷却空気でその内部を冷却した後、出口31か
ら翼外の燃焼ガスに流出させている。
【0011】このような冷却構造を備えた静翼7におい
て、冷却空気は、図5および図6に示すように、外輪側
エンドウォール部9の仕切板26aを介して入口27
a,27b,27cのそれぞれからエンドウォール支持
片28およびインサートコア22a,22bを収容する
空間部20a,20bに供給される。
【0012】エンドウォール支持片28に供給されて冷
却空気は、その内部を冷却した後、翼外の燃焼ガスに流
出する。
【0013】一方、空間部20aに供給された冷却空気
は、図6に示すように、一部を内部仕切壁19の連絡口
25を介して隣りの空間部20bに案内されると共に、
その残りをインサートコア22aの噴出し口21から翼
内壁に向って噴流衝突させる、いわゆるインピンジ冷却
を行った後、通路24を流れる間に翼内壁の対流冷却を
行って、燃焼ガスに合流させている。特に、前縁12
は、燃焼ガスの高熱負荷を受けているので、インピンジ
冷却後の冷却空気を燃焼ガスに流出させる際、前縁12
の吹出し口14を小口径かつ密に配置してシャワー状に
流出させる、いわゆるシャワーヘッド冷却を行ってい
る。
【0014】また、隣りの空間部20bに供給された冷
却空気は、上述と同様に、インサートコア22bの噴出
し口21から翼内壁に向って噴流衝突させた後、通路2
4を介して後縁13のピンフィン16に案内され、ここ
でその流れを乱して熱伝達を高めて後縁13を冷却し、
冷却後、吹出し口15から燃焼ガスに流出させている。
【0015】このように、従来のガスタービンプラント
は、冷却媒体として空気圧縮機からの高圧空気を用い、
対流冷却、インピンジ冷却、シャワーヘッド冷却を巧み
に組み合せて静翼7の冷却を行っていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ガスタービンプラント
は、高出力化、高熱効率化を求めて燃焼ガス温度を、現
状の1300℃から例えば1500℃あるいは1700
℃まで上昇させると、冷却空気の消費量も比例して増加
する。冷却空気の消費量が増加すると、本来、燃焼ガス
用に供していた空気量がその分だけ減少し、ヒートバラ
ンスを考察すると、プラント熱効率が従来よりも低下す
る不具合・不都合がある。
【0017】また、静翼7は、翼有効部11のうち、前
縁12皮および中間部分側のそれぞれの空間部20a,
20bが比較的広く、翼内冷却に必要な高圧空気量を確
保することができるが、後縁13側の空間が前縁12側
に較べて相対的に狭く、翼内冷却に必要な高圧空気量の
確保が難しく、設計値通りの効果的な冷却が行われてい
ない。特に、後縁13は、燃焼ガスのウェーク(後流)
や剥離を抑制して流力性能を向上させる必要上、肉厚を
薄くさせているものの、それでも出口側と前縁12側に
向う側の途中部分(後縁13側だけに絞った一定領域
幅)との肉厚を較べた場合、前縁12に向う側の肉厚が
厚くなっている。この場合、後縁13は、冷却孔を穿設
する際、一番肉厚の薄い部分を基準にしてその口径を設
定し、設定した口径と同じ口径の冷却孔を前縁12に向
う側にも穿設している。このため、後縁13は、冷却孔
の口径と肉厚との関係を考察したとき、前縁12に向う
側が肉厚の厚い割合には冷却孔の開口面積が小さくなっ
ており、燃焼ガスによる熱負荷が高いが故に前縁12に
向う側の後縁13の冷却が設計値どおりに行われていな
い問題点があった。
【0018】このように、従来の冷却技術には、ガスタ
ービンプラントの高温化に伴う冷却空気の過大消費、冷
却空気の過大消費に伴うプラント熱効率の低下、後縁1
3の不均一な冷却等の問題があった。現在、このような
問題点に対処するため、模索中である。
【0019】本発明は、このような問題点に対処してな
されたもので、限られた少ない冷却媒体で翼内を効果的
に、かつ均一に冷却させて冷却効率をより一層増加させ
るとともに、高温化に充分に対処させたタービン冷却翼
を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係るタービン冷
却翼は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載
したように、外輪側エンドウォール部と内輪側エンドウ
ォール部との間に翼有効部を一体成形したタービン冷却
翼において、上記翼有効部の前縁から後縁に向って順
に、前縁側回収用冷却媒体供給通路、回収用冷却媒体回
収通路、翼内中間部回収用冷却媒体供給通路、後縁側吹
出し用冷却媒体供給通路および吹出し通路を備えるとと
もに、回収用冷却媒体を供給し、回収する上記前縁側回
収用冷却媒体供給通路、回収用冷却媒体回収通路および
翼内中間部回収用冷却媒体供給通路と、吹出し用冷却媒
体を供給し、吹き出す上記後縁側吹出し用冷却媒体供給
通路および吹出し通路とを互いに別個独立に区分けした
ものである。
【0021】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項2に記載したよう
に、前縁側回収用冷却媒体供給通路、回収用冷却媒体回
収通路、翼内中間部回収用冷却媒体供給通路、後縁側吹
出し用冷却媒体供給通路および吹出し通路は、ともに伝
熱促進リブを備えたものである。
【0022】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項3に記載したよう
に、前縁側回収用冷却媒体供給通路は、仕切りで第1前
縁側回収用冷却媒体供給通路と第2前縁側回収用冷却媒
体供給通路とに区分けしたものである。
【0023】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項4に記載したよう
に、翼内中間部回収用冷却媒体供給通路は、仕切りで第
1翼内中間部回収用冷却媒体供給通路と第2翼内中間部
回収用冷却媒体供給通路とに区分けしたものである。
【0024】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項5に記載したよう
に、吹出し通路は、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路の
吹出し用冷却媒体の流れ方向に対し、横断させて配置し
た区画壁で形成したものである。
【0025】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項6に記載したよう
に、区画壁は、そのピッチを外輪側エンドウォール部側
および内輪側エンドウォール部側で粗にし、中央部側で
密にしたことを特徴とするものである。
【0026】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項7に記載したよう
に、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路は、後縁冷却室を
形成し、後縁冷却室にインサートを収容させたものであ
る。
【0027】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、また、本発明に係るタービ
ン冷却翼は、上述の目的を達成するために、請求項8に
記載したように、翼有効部に連通させる外輪側エンドウ
ォール部は、外輪側エンドウォール部室を備えるととも
に、外輪側エンドウォール部室に噴出し孔を穿設したイ
ンピンジプレートを設けたものである。
【0028】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項9に記載したよう
に、翼有効部に連通させる内輪側エンドウォール部は、
底部をプレートで塞いで内輪側エンドウォール部室を形
成するとともに、内輪側エンドウォール部室内の、上記
翼有効部の前縁側および後縁側のそれぞれに噴出し孔を
穿設したインピンジプレートを設けたものである。
【0029】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項10に記載したよう
に、回収用冷却媒体回収通路は、底部に噴出し孔を穿設
したプレートを設けたものである。
【0030】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項11に記載したよう
に、回収用冷却媒体は蒸気であることを特徴とするもの
である。
【0031】また、本発明に係るタービン冷却翼は、上
述の目的を達成するために、請求項12に記載したよう
に、吹出し用冷却媒体は空気であることを特徴とするも
のである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るタービン冷却
翼の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して
説明する。
【0033】図1は、本発明に係るタービン冷却翼の実
施形態を示す概略縦断面図である。なお、本発明に係る
タービン冷却翼は、静翼を例に採った実施形態を説明す
るが、この例に限らず動翼にも適用することができる。
【0034】本実施形態に係る静翼33は、頭部側およ
び底部側のそれぞれに、凹状に形成した外輪側エンドウ
ォール部34と凹状に形成した内輪側エンドウォール部
35との間に一体成形した翼有効部36を備えて構成さ
れる。
【0035】外輪側エンドウォール部34は、入口37
に連通し、回収用冷却媒体RCFを一旦溜める外輪側エ
ンドウォール部室38と、この外輪側エンドウォール部
室38と翼有効部36とを区画するインピンジプレート
39とを備えて構成されている。
【0036】このインピンジプレート39は、噴出し孔
51を備えるとともに、翼有効部36の前縁40から後
縁41まで延び、外輪側エンドウォール部室38からの
回収用冷却媒体RCFを翼有効部36に供給するように
なっている。
【0037】また、内輪側エンドウォール部35は、底
部を塞ぐプレート42を設けて内輪側エンドウォール部
室43を形成するとともに、翼有効部36から供給され
た回収用冷却媒体RCFを反転させ、プレート42を冷
却させた後、再び翼有効部36に戻すインピンジプレー
ト44a,44bを翼有効部36の前縁40側と後縁4
1側とのそれぞれに設けている。これらインピンジプレ
ート44a,44bも回収用冷却媒体RCFを噴出させ
る噴出し孔51を備えている。
【0038】一方、翼有効部36は、前縁40から後縁
41に向って順に、前縁側回収用冷却媒体供給通路4
5、回収用冷却媒体回収通路46、翼内中間部回収用冷
却媒体供給通路47、および入口48に連通させ、かつ
吹出し用冷却媒体LCFを後縁41に案内する後縁側吹
出し用冷却媒体供給通路49を翼内に設けている。
【0039】前縁側回収用冷却媒体供給通路45は、仕
切り50で第1前縁側回収用冷却媒体供給通路45aと
第2前縁側回収用冷却媒体供給通路45bとに区分けす
るとともに、各通路45a,45bに回収用冷却媒体R
CFの流れに交差させて伝熱促進リブ53aを配置して
いる。
【0040】また、回収用冷却媒体回収通路46は、底
部を噴出し孔51を備えたプレート52で塞ぐととも
に、翼内冷却後の回収用冷却媒体RCFの流れに交差さ
せて伝熱促進リブ53bを配置している。
【0041】また、翼内中間部回収用冷却媒体供給通路
47は、前縁側回収用冷却媒体供給通路45と同様に、
仕切り50で第1翼内中間部回収用冷却媒体供給通路4
7aと第1翼内中間部回収用冷却媒体供給通路47bと
に区分けするとともに、各通路47a,47bに回収用
冷却媒体RCFの流れに交差させて伝熱促進リブ53c
を配置している。
【0042】また、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路4
9は、入口48から供給された吹出し用冷却媒体LCF
の流れに交差させて伝熱促進リブ53dを配置するとと
もに、吹出し用冷却媒体LCFを、その流れ方向に横断
させ、かつ後縁41に向って翼外に吹き出させる区画壁
54,54,…で区分けした吹出し通路55,55,…
を設けている。吹出し通路55,55,…もまた、吹出
し用冷却媒体LCFの流れに交差させて伝熱促進リブ5
3eを配置している。なお、吹出し通路55,55,…
は、外輪側エンドウォール部34側および内輪側エンド
ウォール部35側のピッチを粗に配置し、中央部分のピ
ッチを密に配置し、吹出し用冷却媒体LCFの流速を高
め、熱伝達係数増加の促進を図っている。
【0043】また、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路4
9は、図2に示すように、壁面に沿って長く延びる伝熱
促進リブ53dを備えるとともに、吹出し通路55,5
5,…に連通している。吹出し通路55,55,…は、
後縁41の腹側56と背側57との交互に配置した伝熱
促進リブ53eを備えている。
【0044】なお、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路4
9は、吹出し用冷却媒体LCFの流れに交差させて伝熱
促進リブ53dを備えているが、この例に限らず、例え
ば、図3に示すように、後縁冷却室58を形成し、この
後縁冷却室58に噴出し孔51を備えたインサート59
を収容させてもよい。
【0045】次に作用を説明する。
【0046】本実施形態に係る静翼33は、前縁側回収
用冷却媒体供給通路45および翼内中間部回収用冷却媒
体供給通路47のそれぞれに供給する回収用冷却媒体R
CFと、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路49に供給す
る吹出し用冷却媒体LCFとを互いに分離させて独立に
実施できるようになっている。
【0047】前縁40側の外輪側エンドウォール部45
の入口37から供給された回収用冷却媒体RCFは、外
輪側エンドウォール部室38に一旦集められた後、イン
ピンジプレート39の噴出し孔51を介して前縁側回収
用冷却媒体供給通路45、翼内中間部回収用冷却媒体供
給通路47および後縁41側のそれぞれに供給される。
【0048】前縁側回収用冷却媒体供給通路45、翼内
中間部回収用冷却媒体供給通路47に供給された回収用
冷却媒体RCFは、ここで第1前縁側回収用冷却媒体供
給通路45a、第2前縁側回収用冷却媒体供給通路45
b、第1翼内中間部回収用冷却媒体供給通路47aおよ
び第2翼内中間部回収用冷却媒体供給通路47bのそれ
ぞれに分配され、さらに伝熱促進リブ53a,53bで
その流れを乱して熱伝達係数の増加を促進させ、前縁4
0側および翼内中間部分を対流冷却させる。
【0049】前縁40側および翼内中間部分を対流冷却
させた回収冷却媒体RCFは、内輪側エンドウォール部
室43に集められ、ここでプレート42を対流冷却させ
た後、反転させ、その一部をプレート52の噴出し孔5
1を介して回収用冷却媒体回収通路46に供給され、そ
の残りをインピンジプレート44a,44bの噴出し孔
51,51を介して前縁40側の内輪側エンドウォール
部35および後縁41側の内輪側エンドウォール部35
のそれぞれに供給され、前縁40側の内輪側エンドウォ
ール部35および後縁41側の内輪側エンドウォール部
35のそれぞれをインピンジ冷却させた後、回収用冷却
媒体回収通路46に供給される。なお、インピンジプレ
ート39の噴出し孔51を介して後縁41側の外輪側エ
ンドウォール部室38に供給された回収用冷却媒体RC
Fは、外輪側エンドウォール部室38をインピンジ冷却
させた後、回収用冷却媒体回収通路46に供給される。
【0050】回収用冷却媒体回収通路46に供給された
回収用冷却媒体RCFは、伝熱促進リブ53bでその流
れを乱して熱伝達係数の増加を促進させ、回収用冷却媒
体回収通路46を対流冷却させた後、出口60から他の
機器に回収される。
【0051】一方、後縁41側の外輪側エンドウォール
部34の入口48から供給された吹出し用冷却媒体LC
Fは、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路49を流れる
際、伝熱促進リブ53dでその流れを乱して熱伝達係数
の増加を促進させ、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路4
9を対流冷却させた後、区画壁54,54,…で区分け
された吹出し通路55,55,…に供給され、ここでも
伝熱促進リブ53eで熱伝達係数の増加を促進させ、後
縁41を対流冷却させた後、燃焼ガス(ガスタービン駆
動ガス)に合流させる。なお、後縁側吹出し用冷却媒体
供給通路49は、図3に示すように、インサート59を
収容させ、後縁41の腹側56および背側57のそれぞ
れの壁面を吹出し用冷却媒体LCFでインピンジ冷却さ
せてもよい。
【0052】このように、本実施形態は、翼有効部46
の前縁40から後縁41に向って順に、前縁側回収用冷
却媒体供給通路45、回収用冷却媒体回収通路46、翼
内中間部回収用冷却媒体供給通路47、後縁側吹出し用
冷却媒体供給通路49および吹出し通路55を設けると
ともに、各通路45,46,47,49,55に伝熱促
進体53a〜53eを設け、回収用冷却媒体RCFおよ
び吹出し用冷却媒体LCFのそれぞれの熱伝達係数の増
加を促進させて対流冷却を強化したので、限られた少な
い冷却媒体であっても翼内の全域を効果的に、かつ均一
に冷却させることができる。
【0053】また、本実施形態は、前縁側回収用冷却媒
体供給通路45、回収用冷却媒体回収通路46および翼
内中間部回収用冷却媒体供給通路47と、後縁側吹出し
用冷却媒体供給通路49および吹出し通路55とを翼内
で互いに別個に実施できるように区分けし、前縁側回収
用冷却媒体供給通路45等に回収用冷却媒体RCFを供
給する一方、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路49等に
吹出し用冷却媒体LCFを供給するので、いずの通路に
供給される冷却媒体でも限られた少ない流量で効果的
に、かつ均一に翼内を冷却させることができる。
【0054】なお、本実施形態では、タービン冷却翼と
して静翼を例に採ったが、動翼にも適用することができ
る。また、最近の火力発電プラントは、ガスタービンに
蒸気タービンおよび排熱回収ボイラを組み合せたコンバ
インドサイクル発電プラントが主流を占めつつあるの
で、この発電プラントのタービンに組み込まれる静翼お
よび動翼のそれぞれに供給される冷却媒体のうち、回収
用冷却媒体RCFに冷却能力の高い蒸気が、また吹出し
用冷却媒体LCFに空気がそれぞれ適用される。
【0055】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係るター
ビン冷却翼は、高温燃焼ガスに晒されたタービン翼の、
その翼内に限られた少ない冷却媒体を供給して効果的か
つ均一に冷却させ、冷却効率をより一層増加せしめたの
で、タービンの熱効率を向上させることと相俟ってター
ビンの高温化に充分に対処させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタービン冷却翼の実施形態を示す
概略縦断面図。
【図2】図1のA−A矢視方向から切断した断面図で、
かつ翼有効部の後縁のみを破断させて表わした概略断面
図。
【図3】本発明に係るタービン冷却翼のうち、翼有効部
の後縁のみを破断させて表わした変形例を示す一部切欠
概略断面図。
【図4】従来のガスタービンプラントを示す一部切欠概
略断面図。
【図5】従来のタービン冷却翼のうち、静翼を示す概略
縦断面図。
【図6】図5のU−U矢視方向から切断した断面図。
【符号の説明】
1 空気圧縮機 2 ガスタービン燃焼器 3 燃焼器ライナ 4 燃焼室 5 トランジションピース 6 ガスタービン 7 静翼 8 動翼 9 外輪側エンドウォール部 10 内輪側エンドウォール部 11 翼有効部 12 前縁 13 後縁 14,15 吹出し口 16 ピンフィン 17 腹側 18 背側 19 内部仕切壁 20a,20b 空間部 21 噴出し口 22a,22b インサートコア 23 翼内壁隆起部 24 通路 25 連絡口 26a,26b 仕切板 27a,27b,27c 入口 28 エンドウォール支持片 29 ケーシング支持部 30 入口 31 出口 32 入口 33 静翼 34 外輪側エンドウォール部 35 内輪側エンドウォール部 36 翼有効部 37 入口 38 外輪側エンドウォール部室 39 インピンジプレート 40 前縁 41 後縁 42 プレート 43 内輪側エンドウォール部室 44a,44b インピンジプレート 45 前縁側回収用冷却媒体供給通路 45a 第1前縁側回収用冷却媒体供給通路 45b 第2前縁側回収用冷却媒体供給通路 46 回収用冷却媒体回収通路 47 翼内中間部回収用冷却媒体供給通路 47a 第1翼内中間部回収用冷却媒体供給通路 47b 第2翼内中間部回収用冷却媒体供給通路 48 入口 49 後縁側吹出し用冷却媒体供給通路 50 仕切り 51 噴出し孔 52 プレート 53a,53b,53c,53d,53e 伝熱促進リ
ブ 54 区画壁 55 吹出し通路 56 腹側 57 背側 58 後縁冷却室 59 インサート 60 出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 隆 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 3G002 GA08 GB01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪側エンドウォール部と内輪側エンド
    ウォール部との間に翼有効部を一体成形したタービン冷
    却翼において、上記翼有効部の前縁から後縁に向って順
    に、前縁側回収用冷却媒体供給通路、回収用冷却媒体回
    収通路、翼内中間部回収用冷却媒体供給通路、後縁側吹
    出し用冷却媒体供給通路および吹出し通路を備えるとと
    もに、回収用冷却媒体を供給し、回収する上記前縁側回
    収用冷却媒体供給通路、回収用冷却媒体回収通路および
    翼内中間部回収用冷却媒体供給通路と、吹出し用冷却媒
    体を供給し、吹き出す上記後縁側吹出し用冷却媒体供給
    通路および吹出し通路とを互いに別個独立に区分けした
    ことを特徴とするタービン冷却翼。
  2. 【請求項2】 前縁側回収用冷却媒体供給通路、回収用
    冷却媒体回収通路、翼内中間部回収用冷却媒体供給通
    路、後縁側吹出し用冷却媒体供給通路および吹出し通路
    は、ともに伝熱促進リブを備えたことを特徴とする請求
    項1記載のタービン冷却翼。
  3. 【請求項3】 前縁側回収用冷却媒体供給通路は、仕切
    りで第1前縁側回収用冷却媒体供給通路と第2前縁側回
    収用冷却媒体供給通路とに区分けしたことを特徴とする
    請求項1記載のタービン冷却翼。
  4. 【請求項4】 翼内中間部回収用冷却媒体供給通路は、
    仕切りで第1翼内中間部回収用冷却媒体供給通路と第2
    翼内中間部回収用冷却媒体供給通路とに区分けしたこと
    を特徴とする請求項1記載のタービン冷却翼。
  5. 【請求項5】 吹出し通路は、後縁側吹出し用冷却媒体
    供給通路の吹出し用冷却媒体の流れ方向に対し、横断さ
    せて配置した区画壁で形成したことを特徴とする請求項
    1記載のタービン冷却翼。
  6. 【請求項6】 区画壁は、そのピッチを外輪側エンドウ
    ォール部側および内輪側エンドウォール部側で粗にし、
    中央部側で密にしたことを特徴とする請求項5記載のタ
    ービン冷却翼。
  7. 【請求項7】 後縁側吹出し用冷却媒体供給通路は、後
    縁冷却室を形成し、後縁冷却室にインサートを収容させ
    たことを特徴とする請求項1記載のタービン冷却翼。
  8. 【請求項8】 翼有効部に連通させる外輪側エンドウォ
    ール部は、外輪側エンドウォール部室を備えるととも
    に、外輪側エンドウォール部室に噴出し孔を穿設したイ
    ンピンジプレートを設けたことを特徴とする請求項1記
    載のタービン冷却翼。
  9. 【請求項9】 翼有効部に連通させる内輪側エンドウォ
    ール部は、底部をプレートで塞いで内輪側エンドウォー
    ル部室を形成するとともに、内輪側エンドウォール部室
    内の、上記翼有効部の前縁側および後縁側のそれぞれに
    噴出し孔を穿設したインピンジプレートを設けたことを
    特徴とする請求項1記載のタービン冷却翼。
  10. 【請求項10】 回収用冷却媒体回収通路は、底部に噴
    出し孔を穿設したプレートを設けたことを特徴とする請
    求項1記載のタービン冷却翼。
  11. 【請求項11】 回収用冷却媒体は蒸気であることを特
    徴とする請求項1記載のタービン冷却翼。
  12. 【請求項12】 吹出し用冷却媒体は空気であることを
    特徴とする請求項1記載のタービン冷却翼。
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