JP2001192771A - 細径熱間圧延線材 - Google Patents

細径熱間圧延線材

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JP2001192771A
JP2001192771A JP2000004484A JP2000004484A JP2001192771A JP 2001192771 A JP2001192771 A JP 2001192771A JP 2000004484 A JP2000004484 A JP 2000004484A JP 2000004484 A JP2000004484 A JP 2000004484A JP 2001192771 A JP2001192771 A JP 2001192771A
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誠 小坂
Hitoshi Tashiro
均 田代
Yoshiyuki Sasaki
佳行 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 線径が3.0〜5.0mm未満の細径の熱間
圧延線材について熱間圧延のまま(As Rolled
状態)で、コイル内引張り強さのバラツキを低減し、か
つ焼鈍工程を省略或いは簡素化して冷間加工(生引き)
を行えることを可能にした細径熱間圧延線材を提供する
こと。 【解決手段】 質量%で、C:0.01〜0.6%、S
i:0.35%以下、Mn:0.1〜1.0%を含み、
残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼成分であっ
て、炭素当量(Ceq)をCeq={(C質量%)+
(Mn質量%)÷5}とした場合に、熱間圧延のままで
同一炭素当量(Ceq)でのコイル内引張り強さのバラ
ツキを標準偏差で10MPa以下としたことを特徴とす
る、機械的性質のバラツキが小さく変形抵抗が小さい
5.0mm未満の径の細径熱間圧延線材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延線材を冷
間加工する際に、加工途中での焼鈍工程を省略又は簡素
化でき、機械的性質のバラツキが小さく、かつ冷間加工
時の寸法のバラツキを低減できる3.0〜5.0mm未
満径の細径熱間圧延線材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱間圧延線材は、ボルト、ピン、
ナット、ネジ等をはじめとする機械部品用素材として適
用されている。そして、熱間圧延線材を機械部品とする
ために、熱間圧延線材は、冷間伸線加工の後に各種加工
工程を施されている。
【0003】ところが、熱間圧延線材を冷間加工すると
加工硬化が起こり、ある一定の加工度を超えると、その
後の加工が困難となる傾向にある。そのため、強加工の
冷間加工の場合には、加工性の回復のため、一般に加工
前や加工途中で焼鈍工程が行われている。
【0004】しかしながら、このような焼鈍工程は、長
時間を要するのみならず、熱エネルギーのロスとなり生
産コストを上昇させる。
【0005】このため、熱間圧延素材に焼鈍を施すこと
なく、熱間圧延のままで冷間加工を行うようにした技術
が開発されている。例えば、特開昭56−98427号
公報においては、熱間圧延を行った後に冷却速度を低減
することにより、パーライトのラメラー間隔を3〜30
μmとすることで、線材の長手方向の引張り強さとその
バラツキを低減した熱間圧延したままの状態で冷間加工
が可能である圧延線材が提案されている。
【0006】しかし、上記特開昭56−98427号公
報に開示されている熱間圧延線材の径は、一般に製造さ
れている13mm径の線材であって、本来単位質量に対
する表面積が大きくて徐冷が困難な3.0〜5.0mm
未満径の細径熱間圧延線材については何ら具体的な開示
はない。
【0007】つまり、従来技術には、3.0〜5.0m
m未満径の細径熱間圧延線材について熱間圧延のまま
(As Rolled状態)で、機械的性質のバラツキ
低減と冷間加工を行う際の焼鈍工程省略との双方の技術
的課題を実現した例はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、線
径が3.0〜5.0mm未満の細径の熱間圧延線材につ
いて熱間圧延のまま(As Rolled状態)で、コ
イル内引張り強さのバラツキを低減し、かつ焼鈍工程を
省略或いは簡素化して冷間加工(生引き)を行えること
を可能にした細径熱間圧延線材を提供することを課題と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱間圧
延線材巻取り後の徐冷に加え、熱間圧延時の圧下量を増
加させて線径を3.0〜5.0mm未満と細くすること
を組み合わせることにより、圧延後の冷間加工途中での
焼鈍工程を省略又は簡素化できること、そして線材長
手方向及び線材横断面方向の冷却速度偏差を減少するこ
とにより、機械的性質のバラツキを低減できること、
また熱間圧延時の歪速度を増大させることにより、結晶
粒が微細化し、素材の絞りを改善でき、そして徐冷の効
果でパーライトのラメラー間隔が均一化し、伸線加工時
の寸法のバラツキ及び変形抵抗を低減できることを知見
した。
【0010】本発明は、上記知見に基づいて完成したも
ので、その発明の要旨は、以下の通りである。
【0011】(1) 質量%で、C:0.01〜0.6
%、Si:0.35%以下、Mn:0.1〜1.0%を
含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼成分で
あって、炭素当量(Ceq)をCeq={(C質量%)
+(Mn質量%)÷5}とした場合に、熱間圧延のまま
で同一炭素当量(Ceq)でのコイル内引張り強さのバ
ラツキを標準偏差で10MPa以下、かつ引張り強さを
{(627×Ceq+265)±30}MPaとしたこ
とを特徴とする、機械的性質のバラツキが小さく変形抵
抗が小さい3.0〜5.0mm未満の径の細径熱間圧延
線材。
【0012】(2) 質量%で、C:0.01〜0.6
%、Si:0.35%以下、Mn:0.1〜1.0%を
含み、さらに、Cr:0.3〜1.2%、Mo:0.1
5〜0.3%の少なくとも一方を含み、残部がFe及び
不可避的不純物からなる鋼成分であって、炭素当量(C
eq)をCeq={(C質量%)+(Mn質量%)÷
5}とした場合に、熱間圧延のままで同一炭素当量(C
eq)でのコイル内引張り強さのバラツキを標準偏差で
10MPa以下、かつ引張り強さを{(806×Ceq
+274)±30}MPaとしたことを特徴とする、機
械的性質のバラツキが小さく変形抵抗が小さい3.0〜
5.0mm未満の径の細径熱間圧延線材。
【0013】(3) JIS G 0522に規定され
た測定方法で、圧延直後に測定する結晶粒度番号が線材
横断面内のいずれの位置でも7.0以上であることを特
徴とする上記(1)又は(2)に記載の細径熱間圧延線
材。
【0014】(4) 10000倍の倍率の視野で断面
サンプルを10視野観察して得られるパーライトのラメ
ラー間隔の最小値が、0.13±0.01μmの範囲に
あることを特徴とする上記(1)乃至(3)の内のいず
れかに記載の細径熱間圧延線材。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】まず、本発明の鋼成分を規定した理由につ
いて説明する。
【0017】Cは、最終の伸線加工材或いは最終製品の
強度を高めるために必須の元素である。Cが0.01%
未満では、強度と疲労寿命が充分でなく、一方、0.6
%を超えると熱間圧延後の冷却過程で初析セメンタイト
の粗大析出を防止することが困難となり、伸線加工時に
断線の原因となる。このため、Cは0.01〜0.6%
の範囲とした。
【0018】Siは、同一炭素量でも初析セメンタイト
の析出を抑制させる効果がある。さらにSiは、パーラ
イト中のフェライト強度を増加させる作用を持つばかり
ではなく、温度上昇による強度低下を減少させる効果が
あり極めて有効な元素であるが、0.35%を超えると
伸線加工性に有害なSiO2系介在物が発生するので、
0.35%以下の範囲に限定した。
【0019】Mnは、脱酸、脱硫のために必要であるば
かりでなく、鋼の焼入性を向上させ強度を高めるために
有効な元素であるが、0.1%未満では上記の効果が得
られない。一方、1.0%を超えると上記の効果が飽和
し、さらに熱間圧延後の冷却過程で伸線加工性に有害な
マルテンサイトが発生しやすくなるため、0.1〜1.
0%の範囲に限定した。
【0020】Crは、熱処理時の焼入性を増加させると
共に炭化物量及び炭化物硬度も増加させるため、強度を
改善するためには極めて重要な元素である。しかし、
0.3%未満では目的とする焼入性を得ることができ
ず、一方、1.2%を超えるとマルテンサイトが発生し
やすく、加工性を劣化させるので、0.3〜1.2%の
範囲に限定した。
【0021】Moは、Crと同様に有効に焼入性を高
め、強度を改善する作用を有する元素であるが、0.1
5%未満ではその効果が充分得られず、一方、0.3%
を超えるとベイナイト及び/又はマルテンサイトが発生
し、加工性を劣化させるので、0.15〜0.3%の範
囲とした。
【0022】次に、熱間圧延のままでコイル内引張り強
さのバラツキ及び引張り強さを規定したことについて説
明する。
【0023】本発明では、熱間圧延時の圧延量を増加さ
せて線材線径を3.0〜5.0mm未満とすることによ
りオーステナイト結晶粒を微細化できることを知見し
た。
【0024】即ち、図1は、線径の異なる線材(4.0
mmφ、5.0mmφ及び5.5mmφ)の中心からの
距離とJIS結晶粒度との関係を示す図である。なお、
結晶粒度は、JIS G 0522に規定された測定方
法によって測定した。図1に示すように、線径が細いほ
ど結晶粒度が微細化し、線径が5.0mmを下回ると、
線材の表層部の粒径は著しく微細化する。そして、その
結果、中心部と表層部との粒径の差が小さくなり均一化
する。
【0025】金属材料の強度は結晶粒度の−1/2乗に
比例するので、結晶粒度のバラツキが小さくなることは
全体としての引張り強さのバラツキが小さくなることに
つながる。そして、個々の結晶の強度を揃え、全体の結
晶粒度を整えることにより全体としての引張り強さのバ
ラツキが小さくなる。このため、本発明では、引張り強
さのバラツキを小さくするため、圧延直後に測定する結
晶粒度番号が、線材横断面内のいずれの位置でも7.0
以上(JIS G 0522)と規定したものである。
【0026】また、熱間圧延後の徐冷工程において、線
材線径が5.0mm未満となると線材長手方向及び線材
横断面方向の冷却速度偏差が減少し、機械的性質のバラ
ツキを低減でき、かつパーライトのラメラー間隔が均一
化して伸線加工時の寸法のバラツキ及び変形抵抗を低減
できることを知見した。
【0027】即ち、図2は、線材の中心からの距離とパ
ーライトラメラー間隔(μm)との関係を示す図であ
る。図2に示すように、5.5mmφの径の線材では、
表面部と中心部とではパーライトラメラー間隔が大きく
異なるが、5.0mmφを下回る径では表面部と中心部
とのパーライトラメラー間隔がほぼ均一となり、100
00倍の倍率の視野で断面サンプルを10視野観察して
得られるパーライトのラメラー間隔の最小値が、0.1
3±0.01μmの範囲にあることが分かった。
【0028】なお、コンベア上にリング状に巻かれた線
材の徐冷工程としては、温風吹き付けによるリング部の
抜熱、フィードフォワード制御による炉内雰囲気温度の
安定化、及び炉内の下面、側面のヒーター加熱で徐冷を
確保し、0.05〜0.2℃/secで安定的に徐冷を
行った。
【0029】図3は、5.5mmφ及び4.0mmφ線
径のパーライト組織の電子顕微鏡写真(SEM写真)で
ある。図3の10000倍の倍率の顕微鏡写真に示すよ
うに、5.5mmφの線材の表層部及び中心部のパーラ
イトラメラー間隔は、それぞれ0.12μm、0.15
μmと差がある。これに対して、4.0mmφの線材の
パーライトラメラー間隔は、表層部及び中心部とも0.
13μmとなっている。つまり、5.0mmφ未満とな
ると、パーライトラメラー間隔は均一化される。そし
て、パーライト粒単独としての強度はラメラー間隔に依
存するので、この作用でパーライト粒の強度のバラツキ
は小さくなる。
【0030】このように、線材の表層部と中央部におけ
る結晶粒の均一微細化及びパーライトラメラー間隔の均
一化によって、機械的性質のバラツキが低減化する。
【0031】即ち、図4は、クロムモリブデン含有鋼に
ついての線径と引張り強さとの関係を示す図である。図
4に示すように、線径5.5mmφの線材では、引張り
強さの最大値(MAX)と最小値(MIN)とに大きな
差があるのに対し、5.0mmφ以下の線径では、最大
値と最小値とに差がなくなる。
【0032】なお、コイル内の引張り強さ(TS)のバ
ラツキは、線材コイル両端のいずれかから1リングを取
出し、ランダムに少なくとも8等分して引張り試験を行
って算出した。そして、引張り強さのバラツキは、コイ
ルの先端部が最も大きいため、バラツキの評価はこの部
分で行った。
【0033】従って、3.0〜5.0mmφ未満の線径
とすることで、コイル内引張り強さのバラツキを標準偏
差(σ)で10MPa以下のバラツキとすることができ
る。このように10MPa以下のバラツキとすることに
より、機械的性質及び冷間加工時の寸法のバラツキを小
さくすることが可能となる。従って、本発明では、コイ
ル内引張り強さのバラツキを標準偏差で10MPa以下
と規定した。
【0034】さらに、炭素当量(Ceq)と線材の引張
り強さ(TS)との関係を調査した。炭素当量(Ce
q)は、次式に従って決定した。
【0035】 Ceq={(C質量%)+(Mn質量%)÷5}
【0036】その調査結果を図5に示す。図5に示すよ
うに、請求項1の熱間圧延線材の引張り強さ(TS)の
平均値は、TS(MPa)=627×Ceq+265の
式で表すことができる。また、請求項2の熱間圧延線材
の引張り強さ(TS)の平均値は、TS(MPa)=8
06×Ceq+274の式で表すことができる。
【0037】従って、本発明では、引張り強さのバラツ
キを勘案して、請求項1の熱間圧延線材の引張り強さを
{(627×Ceq+265)±30}MPaと、請求
項2の熱間圧延線材の引張り強さを{(806×Ceq
+274)±30}MPaと規定した。そして、引張り
強さがここに規定する値の範囲内であれば、変形抵抗が
小さく熱間圧延ままでの伸線加工を容易に行うことが可
能である。
【0038】図6に、熱間圧延線材を熱延ままで伸線加
工した際の伸線繊維組織の顕微鏡写真を示す。図6
(a)は、5.5mm径の熱間圧延線材を真歪3.2で
もって1.1mm径まで伸線加工した伸線繊維組織を示
し、図6(b)は、4.0mm径の熱間圧延線材を真歪
3.2でもって0.8mm径まで伸線加工した伸線繊維
組織を示している。
【0039】図6に示すように、4.0mm径の線材
(本発明の熱間圧延線材)の伸線繊維組織には、殆ど乱
れは存在していないが、5.5mm径の線材の伸線繊維
組織には乱れが存在する。即ち、両者を対比すると、
4.0mm径の線材の伸線材の方が、伸線加工による寸
法及び機械的性質のバラツキが小さくなっていることが
分かる。
【0040】以上説明したように、本発明で規定した鋼
成分、コイル内引張り強さのバラツキ及び引張り強さ、
結晶粒度、並びにパーライトのラメラー間隔の数値範囲
を満足する3.0〜5.0mm未満の線径の熱間圧延線
材は、変形抵抗が小さく熱延ままで伸線加工を行うこと
ができ、機械的性質のバラツキが小さく、かつ伸線加工
時の寸法のバラツキを低減することができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を具体的実施例に基づいて説明
する。
【0042】表1に、細径線材を製造した際の供試材の
化学成分を示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示す供試材を熱間圧延で細径線材に
仕上げた。この細径熱間圧延線材の性質を表2に示す。
また、線材の冷間加工性についても併記した。
【0045】
【表2】
【0046】表2において、No.1〜3は比較例で、
No.4〜6は本発明の実施例である。
【0047】比較例No.1〜3は、線径が本発明範囲
外であり、フェライト結晶粒度も7.0未満のものが存
在し不均一となっていて、パーライト組織のパーライト
ラメラー間隔も不均一であり、本発明範囲外となってい
た。そして、コイル内引張り強さのバラツキの標準偏差
が20MPa以上と高く、冷間加工を行った際の寸法の
バラツキが大きい。
【0048】これに対して、線径4.4mmの熱間圧延
線材とした本発明の実施例No.4〜6は、フェライト
結晶粒度が7.0以上であり、粒度がほぼ揃っていて、
パーライト組織のパーライトラメラー間隔も0.13±
0.01μmの範囲内となっていた。そして、コイル内
引張り強さのバラツキの標準偏差は10MPa以下とな
っており、かつ、引張り強さも本発明で規定する要件を
満たしていた。この熱間圧延線材を熱延ままで冷間加工
した際の寸法バラツキは少なく、変形抵抗が小さくて良
好な冷間加工を行うことができた。
【0049】総合的に冷間加工性を評価すると、比較例
No.1〜3は冷間加工性が悪く、本発明実施例No.
4〜6は冷間加工性が良好と評価できた。
【0050】
【発明の効果】本発明の熱間圧延線材は、引張り強さが
低減され、かつ長手方向の機械的性質のバラツキが低減
されているので、冷間加工での加工途中での焼鈍工程の
省略又は簡素化ができ、また、冷間加工時の寸法のバラ
ツキを低減することができる。さらに、5.0mm未満
の径に細径化したことで、熱間圧延での加工量を多くす
ることができるので、結晶粒が微細化し、素材の絞りが
改善される。また、冷却速度を低減することによりパー
ライトのラメラー間隔を均一化でき、変形抵抗を低減で
きる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】線径の異なる線材(4.0mmφ、5.0mm
φ及び5.5mmφ)の中心からの距離とJIS結晶粒
度との関係を示す図である。
【図2】線材の中心からの距離とパーライトラメラー間
隔(μm)との関係を示す図である。
【図3】5.5mmφ及び4.0mmφ線径のパーライ
ト組織の電子顕微鏡写真(SEM写真)である。
【図4】クロムモリブデン含有鋼についての線径と引張
り強さ(TS)との関係を示す図である。
【図5】炭素当量(Ceq)と線材の引張り強さ(T
S)との関係を示す図である。
【図6】熱間圧延線材を熱延ままで伸線加工した際の伸
線繊維組織の顕微鏡写真であり、(a)は、5.5mm
径の熱間圧延線材を真歪3.2でもって1.1mm径ま
で伸線加工した伸線繊維組織を示し、(b)は、4.0
mm径の熱間圧延線材を真歪3.2でもって0.8mm
径まで伸線加工した伸線繊維組織を示している顕微鏡写
真である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、C:0.01〜0.6%、S
    i:0.35%以下、Mn:0.1〜1.0%を含み、
    残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼成分であっ
    て、炭素当量(Ceq)をCeq={(C質量%)+
    (Mn質量%)÷5}とした場合に、熱間圧延のままで
    同一炭素当量(Ceq)でのコイル内引張り強さのバラ
    ツキを標準偏差で10MPa以下、かつ引張り強さを
    {(627×Ceq+265)±30}MPaとしたこ
    とを特徴とする、機械的性質のバラツキが小さく変形抵
    抗が小さい3.0〜5.0mm未満の径の細径熱間圧延
    線材。
  2. 【請求項2】 質量%で、C:0.01〜0.6%、S
    i:0.35%以下、Mn:0.1〜1.0%を含み、
    さらに、Cr:0.3〜1.2%、Mo:0.15〜
    0.3%の少なくとも一方を含み、残部がFe及び不可
    避的不純物からなる鋼成分であって、炭素当量(Ce
    q)をCeq={(C質量%)+(Mn質量%)÷5}
    とした場合に、熱間圧延のままで同一炭素当量(Ce
    q)でのコイル内引張り強さのバラツキを標準偏差で1
    0MPa以下、かつ引張り強さを{(806×Ceq+
    274)±30}MPaとしたことを特徴とする、機械
    的性質のバラツキが小さく変形抵抗が小さい3.0〜
    5.0mm未満の径の細径熱間圧延線材。
  3. 【請求項3】 JIS G 0522に規定された測定
    方法で、圧延直後に測定する結晶粒度番号が線材横断面
    内のいずれの位置でも7.0以上であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の細径熱間圧延線材。
  4. 【請求項4】 10000倍の倍率の視野で断面サンプ
    ルを10視野観察して得られるパーライトのラメラー間
    隔の最小値が、0.13±0.01μmの範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の内のいずれかに記載の
    細径熱間圧延線材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101956135A (zh) * 2010-09-23 2011-01-26 舞阳钢铁有限责任公司 一种中碳合金高强度调质钢板及其生产方法
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