JP2001192219A - 薄板硝子の連続製法 - Google Patents

薄板硝子の連続製法

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JP2001192219A
JP2001192219A JP2000001088A JP2000001088A JP2001192219A JP 2001192219 A JP2001192219 A JP 2001192219A JP 2000001088 A JP2000001088 A JP 2000001088A JP 2000001088 A JP2000001088 A JP 2000001088A JP 2001192219 A JP2001192219 A JP 2001192219A
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glass ribbon
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ribbon
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JP2000001088A
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Gen Kojima
弦 小島
Takeshi Kubo
岳 久保
Kenji Oda
健嗣 織田
Isamu Kaneko
勇 金子
Yoshihiro Shiraishi
喜裕 白石
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Asahi Glass Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B35/00Transporting of glass products during their manufacture, e.g. hot glass lenses, prisms
    • C03B35/14Transporting hot glass sheets or ribbons, e.g. by heat-resistant conveyor belts or bands
    • C03B35/22Transporting hot glass sheets or ribbons, e.g. by heat-resistant conveyor belts or bands on a fluid support bed, e.g. on molten metal
    • C03B35/24Transporting hot glass sheets or ribbons, e.g. by heat-resistant conveyor belts or bands on a fluid support bed, e.g. on molten metal on a gas support bed
    • C03B35/246Transporting continuous glass ribbons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B17/00Forming molten glass by flowing-out, pushing-out, extruding or drawing downwardly or laterally from forming slits or by overflowing over lips
    • C03B17/06Forming glass sheets
    • C03B17/061Forming glass sheets by lateral drawing or extrusion
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Abstract

(57)【要約】 【課題】平坦性に優れた薄肉な硝子を安定的に成形する
ことができる。 【解決手段】硝子リボンGLの支持体12反対側面を空
気に接触させることにより該空気と蒸気膜の薄層18と
で硝子リボンGLに対して断熱的な環境を形成するとと
もに、蒸気膜の薄層18上を成形されながら移動する硝
子リボンGLの移動方向を上向きに傾斜させることによ
り硝子リボンGLに対して重力による張力を付与しなが
ら成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄板硝子の連続製法
に係り、溶融硝子を薄肉な板硝子に連続的に成形する薄
板硝子の連続製法に関する。
【0002】
【従来の技術】板硝子の製法としては、引き上げ法、ダ
ウンドロー法、ロールアウト法、フュージョン法、スズ
フロート法等が知られているが、現在最も普及している
板硝子の成形方法はスズフロート法である。この方法
は、溶解窯の中で所定原料を溶解した溶融硝子を、還元
性雰囲気下に溶融した金属スズ浴上に導入し、機械的な
外力を用いて縦横方向に延展、移動せしめ、ガラス転移
点温度付近まで徐々に冷却して平滑な表面を有する平面
状の硝子板を成形するもので、それまでの引き上げ法等
に比べ、製品の平滑度が格段に向上するため、磨き工程
を不要とした。
【0003】しかし、スズフロート法は、スズ資源の枯
渇が懸念されること、金属スズを酸化させないために水
素ガスを用いて還元性の雰囲気に保つ必要があること、
スズと接触した面から硝子内部にスズが浸透し製品の品
質に悪影響を及ぼすこと、地震等の揺れに弱くまた地震
後の生産回復に時間がかかること、硝子の加熱保温に大
量のエネルギーを費やすこと等の問題がある。
【0004】また、ロールアウト法やスズフロート法に
よる板硝子の成形は、高温の溶融硝子が熱伝導性の高い
基材(金属ロール)や媒体(スズ)と接触するため、溶
融硝子との間の熱流束が大きく、溶融硝子は基材や媒体
の温度の影響を大きく受ける。従って、基材や媒体の温
度制御が非常に重要であり、また困難を伴うという問題
を有している。
【0005】更に、ロールアウト法では金属ロールとの
接触により硝子面が急激に冷却されるために、成形され
た板硝子面にロールとの接触跡、皺や凸凹状態が残るこ
とが避けがたく、製品の品質が悪くなる。一方、スズフ
ロート法では、冷却中における硝子表面や内部の温度分
布が発生しないようにスズ浴の温度を硝子の温度に近づ
けて徐々に冷却する緩慢冷却を行なわざるを得ず、成形
時間が長くかかるので、生産効率の点で問題がある。
【0006】また、引き上げ法、ダウンドロー法、フュ
ージョン法は、溶融硝子の両面が硝子よりも熱伝導性の
小さな媒体である空気に接触されるが、垂直方向の成形
のために重力に起因する溶融硝子への張力の制御が困難
で、何れの方法の場合にも最上部に最も大きな応力が働
き、板硝子の肉厚の制御が困難となり、それを軽減する
ための媒体の温度制御が煩雑になるという問題がある。
【0007】また、別の製法として、支持体表面の細孔
から空気等の気体を供給し、その上に溶融硝子を延展し
て硝子板の成形を行なう提案(特公昭50─36445
号公報)があるが、このように気体を直接連続的に供給
し、溶融又は流動性のある高温の硝子を安定に保持する
のは至難の技である。
【0008】このように、従来の板硝子の製法は、それ
らの各製法によって、使用する基材や媒体の問題、板硝
子の均質性、均厚性、表面平滑性等の品質的な問題、成
形時の温度制御、成形時間等の生産的な問題等を有して
おり、いずれの製法も満足できるものではなかった。
【0009】このような背景から、本出願人は、溶融硝
子を蒸気膜形成剤を気化した蒸気膜の薄層を用いて板状
に成形する板硝子の成形方法に関する基本技術を提案し
た(特開平9─295819号公報)。この板硝子の製
法によれば、省資源、省エネルギー化、板硝子の高品質
化、設備及び運転コストの低減、ジョブチェンジの容易
化、小規模生産から大規模生産までの多様な対応等の効
果を奏することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶融硝
子を蒸気膜の薄層を用いて板状に成形する板硝子の製法
は、従来の発想の枠を越えた斬新な成形方法であり、成
形の際の最適条件を検討することにより品質及びプロセ
スの改良を行なう必要がある。特に、成形の際に硝子リ
ボンに接触することなく一様な引っ張り張力を付与する
ことが、平坦性に優れた薄肉な板硝子を成形する上で重
要である。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、平坦性に優れた薄肉な板硝子を連続して安定
的に成形することのできる薄板硝子の連続製法を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、支持体上に供給された溶融状態の硝子リボ
ンを板硝子に連続的に成形する製法であって、液体を内
部に包含しうる材質または構造からなる支持体中に、少
なくとも常温付近では気体ではなく、該硝子のガラス転
移点以上で気体である蒸気膜形成剤を液体状態で導入す
る工程と、該支持体とガラス転移点以上の温度にある硝
子とを、前記蒸気膜形成剤を気化した蒸気膜の薄層を介
して互いに摺動させる工程と、を含む板硝子の製法にお
いて、前記硝子リボンの前記支持体に面している面の反
対側の面を気体に接触させることにより、該気体と前記
蒸気膜の薄層とで前記硝子リボンに対して断熱的な環境
を形成するとともに、前記蒸気膜の薄層上を成形されな
がら移動する前記硝子リボンの移動方向を上向きに傾斜
させることにより前記硝子リボンに重力による張力を付
与しながら成形を行なうことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って、本発明の
好ましい実施の形態について詳説する。
【0014】図1は、本発明を実施するための板硝子の
成形装置の構成を模式的に示した側面図である。
【0015】成形装置10は、主として、蒸気膜形成剤
を内部に包含可能に形成された支持体12、12…と、
蒸気膜形成剤を支持体12に給液する給液装置16と、
支持体12と硝子リボンGLとを蒸気膜形成剤を気化し
た蒸気膜の薄層18を介して相対的に摺動させるベルト
コンベア20とで構成される。また、成形装置10の前
段側には、硝子原料を溶解した硝子メルトGを支持体1
2上に供給する硝子溶解炉14が配設され、硝子メルト
Gは成形装置10に供給された後、支持体12上で硝子
リボンGLとして成形される。また、成形装置10の後
段側には徐冷装置24が配設される。
【0016】硝子溶解炉14は、板硝子となる所定原料
を溶解するとともに溶解温度を制御して成形に好適な粘
度範囲と温度範囲の硝子メルトGを調製する。硝子メル
トGの粘度は温度に支配されるので、粘度は温度の管理
をすることにより同時に管理される。板硝子を成形する
場合、溶解は硝子組成によるが、通常、1000〜16
00°C程度の温度範囲で硝子の泡欠点、組成のバラツ
キ、その他の欠点が解消されるよう充分な時間をかけて
行なわれる。
【0017】硝子溶解炉14により温度及び粘度の調整
された硝子メルトGは、硝子溶解炉14の出口孔14A
からリボン状の流れとなって支持体12上に供給され
る。硝子溶解炉14からの硝子メルトGの供給は、その
粘度や温度において過度の分布が生じない状態で供給可
能であれば、如何なる方式で供給されてもよい。即ち、
硝子溶解炉14のオレフィス、リップ、スリット(図1
はリップの例)から支持体12上に直接供給してもよ
く、また、過度の冷却を防止できるのであればロール等
(図示せず)による予備成形を行なってもよい。
【0018】支持体12は、単位ユニットを連続させた
ものや所定長の単位ユニットを組み合わせたものでもよ
く、更にはベルト状に加工したもの、単位ロールを連続
的に配列させたもの等を使用することができるが、本実
施の形態では、複数の支持体12、12…がベルトコン
ベア20の無端状ベルト20Aの表面に一定の間隔をあ
けて配列固定して構成された例で説明する。このように
支持体12同士を間隔を開けて配列することにより、支
持体12同士の間には硝子リボンGLの移動方向とは平
行でない溝12Bが形成される。この溝12Bは、支持
体12と蒸気膜の薄層18との界面から余分な蒸気を効
率的に逃がすために有効である。無端状ベルト20A
は、駆動ロール20C及び従動ロール20Dから成る一
対のロールの間に張設され、駆動ロール20Cの回転に
よって駆動される。これにより、無端状ベルト20A
は、図1の実線矢印26又は破線方向28の周回移動を
行なうことができる。更に、無端状ベルト20Aの移動
速度は、支持体12上の硝子リボンGLの移動速度と異
なるように設定される。これにより、支持体12と硝子
リボンGLとは蒸気膜の薄層18を介して相対的に摺動
運動する。また、ベルトコンベア20には、無端状ベル
ト20Aの上側移動経路をガイドするガイド板21が設
けられ、無端状ベルト20Aの上面の移動はこのガイド
板21にガイドされて安定して移動する。
【0019】支持体12は、液体を内部に包含しうる材
質又は液体を内部に包含しうる構造であることが必要で
あり、例えば多孔質体や繊維質体のものが使用される。
多孔質体の場合には、連通孔であることが好ましい。ま
た、多孔質体の表面は、好ましくは5mm以下、より好
ましくは1mm以下、更に好ましくは100μm以下の
孔径の微細な孔を有している。また、蒸気膜形成剤と親
和性の高い材質であることが好ましい。
【0020】支持体12の基本となる材料としては、多
孔質親水性カーボンが特に好適であるが、その他の例え
ば、セルロース、紙、木、竹等の天然物由来の高分子材
料、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム等の合成高分子
系材料、炭素系材料等が好適に使用できる。また、鉄、
ステンレス鋼、白金等の金属材料、酸化アルミニウム、
酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の金属酸
化物、金属炭化物、金属窒化物を主成分とするセラミッ
クス材料等も使用できる。なお、支持体12の成形面
は、微細な孔や繊維状の凸凹以外は非常に平滑であって
もよく、逆に一定の凸凹があってもよい。
【0021】また、ベルトコンベア20には、ベルトコ
ンベア20を上向きに傾斜させると共に傾斜角度αを調
整するための傾斜調整装置25が設けられる。傾斜調整
装置25は、駆動ロール20C及び従動ロール20Dの
両端にそれぞれ設けられた4つの支持部25A、25A
…(2つは図1の裏面側)を支持する4本の支柱25
B、25B…(2本は図1の裏面側)と、支柱25Bと
基台23との間にそれぞれ設けられた伸縮手段25C、
25C…とで構成される。伸縮手段25Cとしては、例
えば図1に示したパンタグラフ機構を利用したもの、そ
の他ジャッキ装置等を使用することができ、要は上下方
向に伸縮するものであれば何でもよい。この場合、伸縮
手段25Cは機械動力で伸縮するものが好ましい。これ
により、駆動ロール20C側の支柱25B、伸縮手段2
5Cと、従動ロール20D側の支柱25B、伸縮手段2
5Cとを伸縮動作させて、図1のように硝子リボンGL
の移動方向が上向きに傾斜させると共に、伸縮手段25
C同士の伸縮量を調整することにより傾斜角度αを調整
する。傾斜角度αとしては、最小は0°を超え、最大は
45°までであることが好ましく、更に好ましは5°以
上、30°までの範囲である。
【0022】しかし、成形装置10の傾斜に合わせて後
段の徐冷装置24を傾斜させて配設することは、設備の
設置、作業のし易さ等の観点から余り好ましいとは言え
ないので、徐冷装置24を水平に配設することがより好
ましい。従って、この場合は、硝子リボンGLがまだ柔
軟性を保持している温度領域に方向変換用ロール27を
配設して、硝子リボンGLの向きを傾斜状態から水平に
戻してやることが必要である。具体的には、例えば13
00°Cで硝子溶解炉14から支持体12上に供給され
た硝子リボンGLの温度が800°Cに低下するまでは
斜め上向きに傾斜移動し、硝子リボンGLの温度がガラ
ス転移点以上800°C以下の範囲で水平移動に移行さ
せるとよい。これにより、硝子リボンGLの破損やヒビ
を発生させることなく硝子リボンGLの移動方向を上向
き傾斜から水平にスムーズに移行させることができる。
但し、成形される硝子の用途や硝子に要求される条件等
によっては徐冷装置24を傾斜させたまま徐冷を終える
場合もあり、何れにしても用途や要求特性等によって最
も望ましい方法を適宜選択することが望ましい。
【0023】支持体12には、給液装置16から蒸気膜
形成剤が供給され、この蒸気膜形成剤を硝子リボンGL
の高熱で瞬間的に気化させることにより、配列された複
数の支持体12、12…と硝子リボンGLの間に蒸気膜
の薄層18を形成する。
【0024】蒸気膜形成剤としては、常温において液体
で、且つガラス転移点以上では気体である有機物、無機
物の各種の物質を使用することができる。また、支持体
12への供給の操作性の点から、融点が40°C以下
で、大気圧下における沸点が50〜500°C、更に好
ましくは300°C以下のものがよい。更に、蒸気膜形
成剤が気化した蒸気が硝子に悪影響を与えない程に化学
的に反応せず、毒性が低く、使用される温度で不燃性で
あることが好ましく、代表的なものとして水を使用する
ことができる。このように、蒸気膜形成剤としては、硝
子リボンGLの高熱によって瞬間的に気化し、安定な蒸
気膜を形成することのできる液体を適切に選択すること
が必要である。高熱で瞬間的に気化することにより形成
された蒸気膜の薄層18の熱伝導性は、液体や固体の熱
伝導性に比べて著しく小さいため、硝子リボンGLに対
して断熱的な環境を効果的に形成することができる。
【0025】蒸気膜形成剤を支持体に供給する給液装置
16は、主として、蒸気膜形成剤を噴霧するノズル16
Aで構成され、このノズル16Aは支持体12と硝子リ
ボンGLとが摺動する手前のベルトコンベア20位置に
配設される。これにより、給液装置16から支持体12
に蒸気膜形成剤が供給される。尚、給液装置16として
は、ノズル方式のものに限定するものではなく、例え
ば、浴槽内に蒸気膜形成剤を貯留しておいて、蒸気膜形
成剤を含ませた湿潤ロールを支持体12に接触させて蒸
気膜形成剤を給液する方式のものでもよい。
【0026】上記の如く構成された板硝子の成形装置1
0を使用して本発明の連続薄肉板硝子の改良製法を説明
する。また、蒸気膜形成材として水の例で説明する。
【0027】硝子溶解炉14から硝子メルトGがリボン
状となって支持体12上に連続的に供給されると、支持
体12に保持された水は、硝子リボンGLの高熱により
瞬間的に気化する。これにより、硝子リボンGLと支持
体12の界面で水蒸気が連続的に発生し、硝子リボンG
Lと支持体12との間には蒸気膜の薄層18が形成され
る。そして、硝子リボンGLは、蒸気膜の薄層18上で
流延することにより蒸気膜の薄層18上を硝子溶解炉1
4の下流側から徐冷装置24に向かって移動しながら板
状の硝子に成形される。
【0028】かかる硝子リボンGLの成形において重要
なことは、硝子リボンGLの支持体12に面している面
の反対側面を気体に接触させることにより、該気体と蒸
気膜の薄層18とで硝子リボンGLに対して断熱的な環
境を形成するとともに、蒸気膜の薄層18上を成形され
ながら移動する硝子リボンGLの移動方向を上向きに傾
斜させることにより硝子リボンGLに重力による張力を
付与しながら成形を行なうようにし、これにより高品質
で薄肉な板硝子を安定的に成形することができるように
したことである。
【0029】硝子リボンGLが上向きに傾斜する傾斜角
度αとしては、上記したように、最小は0°を超え、最
大は45°までであることが好ましく、更に好ましは5
°以上、30°までの範囲である。傾斜角度αが小さす
ぎると、効果が小さくなり、大きすぎると、操作や装置
の負担が増加する。例えば、傾斜角度αが大きすぎる
と、硝子リボンGLを支持体12から水平に移行するの
が大変になる。
【0030】ここで、断熱的環境とは、硝子リボンGL
が硝子よりも顕著に熱伝導性の低い媒体(蒸気膜の薄
層、気体)に覆われ、また硝子リボンGLの冷却が妨げ
られる程には当該媒体を通して加熱を受けない環境を言
い、板硝子の成形過程における硝子リボンGLの厚み方
向及び硝子リボンGL面に平行な方向の温度分布を小さ
くできるという利点がある。
【0031】通常、薄肉な板硝子を成形しようとする場
合、硝子リボンGLの面方向と平行な張力を付与するこ
とが有効である。例えば、ピンチローラで硝子リボンG
Lを長手方向に引っ張る方法等が種々考えられ、水平方
向(スズフロート法)、直下方向(フュージョンダウン
ドロー法)、若しくは直上方向(引上げ法、フルコール
法)に引っ張る方法である。しかし、スズフロート法と
フュージョンダウンドロー法では、硝子リボンGLの上
流側の最も粘度の低い部分にまで応力が一様に伝幡し、
最も粘度の低い部分が必要以上に延伸され易いので、そ
れを防ぐために部分的な冷却や硝子リボン側部の支持等
の煩雑な対応策が必要となる。また、引上げ法、フルコ
ール法では、硝子の自重によって硝子リボンGLの上部
ほど応力は大きくなるが、厚みの制御等を行なうのは容
易ではなく、また、引き上げ部の制御が非常に大変であ
る。
【0032】これに対し、本発明によれば、硝子リボン
GLの移動方向を斜め上向きにすることにより、硝子リ
ボンGLの流下地点に近い部分、即ち硝子リボンGLの
上流側には小さな自重が掛かり、下流側に大きな自重が
掛かるので、上流側から下流側にいくにつれて張力が自
然に大きくなるようにすることができる。このように、
人工の力による張力を硝子リボンGLに付与するのでは
なく、硝子リボンGLの自重を利用して張力を発生させ
ることにより、硝子リボンGLに対して無理のない張力
を硝子リボンGLの幅方向に一様に付与しながら成形す
ることができる。また、傾斜の角度αを変えることによ
り付与する張力の大きさを容易に制御することができ
る。
【0033】この場合、蒸気膜の薄層18を介しての硝
子リボンGLと支持体12との摺動は、支持体12を硝
子リボンGLの上流側から下流側に向けて移動させて行
なってもよく、下流側から上流側に向けて行なってもよ
い。更に、硝子リボンGLの移動方向に対して平行でな
い溝12Bを持つ支持体12を用いることも均一な薄板
化を行なう上で有効である。また、蒸気膜の薄層18上
で成形されながら移動する硝子リボンGLの温度がガラ
ス転移点以上、800°C以下になった時点で硝子リボ
ンGLの移動方向を上向き傾斜から水平に変えるように
することが望ましい。これにより、水平な徐冷装置24
に移動せしめることが可能となる。
【0034】このように、本発明によれば、硝子リボン
GLの自重を利用して硝子リボンGLに対して無理のな
い張力を硝子リボンGLの幅方向に一様に付与しながら
成形でき、且つ熱伝導度の高い物体を硝子リボンに接触
させて硝子リボンGLに張力を付与する必要もないの
で、平坦性に優れた薄板状の板硝子を安定的に成形する
ことができる。
【0035】また、本発明は、蒸気膜の薄層の厚み、冷
却速度、支持体12と硝子リボンGLとの相対的な摺動
等の成形要因が、有機的に関連しあって高品質な板硝子
を製法するものであり、これらの成形要因の制御をコン
ピュータ制御によることが望ましい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
平坦性に優れた薄肉な板硝子を連続して安定的に成形す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための板硝子の成形装置を模
式的に示した側面図
【符号の説明】
10…板硝子の成形装置、12…支持体、12B…溝、
14…硝子溶解炉、16…給液装置、18…蒸気膜の薄
層、20…ベルトコンベア、24…徐冷装置、25…傾
斜調整装置、27…方向変換用ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 織田 健嗣 東京都千代田区有楽町一丁目12番1号 旭 硝子株式会社内 (72)発明者 金子 勇 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内 (72)発明者 白石 喜裕 神奈川県横浜市鶴見区末広町1丁目1番地 旭硝子株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に供給された溶融状態の硝子リボ
    ンを板硝子に連続的に成形する製法であって、液体を内
    部に包含しうる材質または構造からなる支持体中に、少
    なくとも常温付近では気体ではなく、該硝子のガラス転
    移点以上で気体である蒸気膜形成剤を液体状態で導入す
    る工程と、該支持体とガラス転移点以上の温度にある硝
    子とを、前記蒸気膜形成剤を気化した蒸気膜の薄層を介
    して互いに摺動させる工程と、を含む板硝子の製法にお
    いて、 前記硝子リボンの前記支持体に面している面の反対側の
    面を気体に接触させることにより、該気体と前記蒸気膜
    の薄層とで前記硝子リボンに対して断熱的な環境を形成
    するとともに、前記蒸気膜の薄層上を成形されながら移
    動する前記硝子リボンの移動方向を上向きに傾斜させる
    ことにより前記硝子リボンに重力による張力を付与しな
    がら成形を行なうことを特徴とする薄板硝子の連続製
    法。
  2. 【請求項2】前記硝子リボンの移動方向を上向きに傾斜
    させる傾斜角度(α)は、最小は0°を超え、最大は4
    5°までであることを特徴とする請求項1の薄板硝子の
    連続製法。
  3. 【請求項3】前記蒸気膜形成剤は水であることを特徴と
    する請求項1又は2の薄板硝子の連続製法。
  4. 【請求項4】前記蒸気膜の薄層上で成形されながら移動
    する硝子リボンの温度がガラス転移点以上、800°C
    以下になった時点で前記硝子リボンの移動方向を水平方
    向に変えることを特徴とする請求項1、2又は3の薄板
    硝子の連続製法。
  5. 【請求項5】前記支持体を前記硝子リボンの移動方向と
    は逆向きに移動させることを特徴とする請求項1、2、
    3又は4の薄板硝子の連続製法。
  6. 【請求項6】前記支持体自体又は支持体同士の間には、
    前記硝子リボンの移動方向と平行でない溝が形成されて
    いることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の薄
    板硝子の連続製法。
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