JP2001192047A - プラスチックキャップ及びそれを使用した高温充填ボトル詰の密封部殺菌方法 - Google Patents

プラスチックキャップ及びそれを使用した高温充填ボトル詰の密封部殺菌方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3面シール構造の耐熱性プラスチックキャッ
プにおいて、過酷な熱処理過程でも高い密封性が確保で
き、且つ転倒殺菌でボトル口部先端まで確実に殺菌でき
る高い転倒殺菌効果を得る。 【解決手段】 プラスチックボトルのボトル口先端部1
6の外側面と接触する外側面シール部11、頂面と接触
する天面シール部12及び内側面に接触する内側面シー
ル部13を有し、内側面シール部13とボトル口先端部
の内側面との間にクリアランス15を形成し、殺菌時の
ボトル口先端部の縮径によって、ボトル口先端部の内側
面シールを可能とする。外側面シール部、天面シール
部、及び内側面シール部の少なくとも一つのシール部が
ライナー10によって構成し、他のシール部をキャップ
シェルと同一材料で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックキャ
ップ、特に高温充填用プラスチックボトルに用いられる
耐熱用のプラスチックキャップ、及び該耐熱用のプラス
チックキャップを用いた高温充填ボトル詰の密封部殺菌
方法、並びに密封性を高めたプラスチックキャップに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、高温充填ラインは、図4に示すよ
うな(ア)〜(ク)の工程からなり、フィラーで耐熱ポ
リエステルボトル50に内容液を高温充填後、キャッパ
ーでプラスチックキャップ51を装着し、その後ボトル
を転倒等させて、ヘッドスペースに面しているボトル口
内側面及びキャップ内面に熱い内容液を接触させること
によってキャップ内面及びボトル口部内面の殺菌(以
下、転倒殺菌という)を行っている。その後、パストラ
イザーの中を通過する間に温水シャワー、次いで冷却水
シャワーにより常温近くまで冷却している。このような
高温充填ラインにおいて、耐熱ポリエステルボトルは、
高温充填〜パストライザ工程を経ることによって、ボト
ル口先端部が熱影響により、内径方向に変形して、ボト
ル口先端部が縮径する。
【0003】一方、このようなボトルに使用される耐熱
用プラスチックキャップは、一般に図5に示すようなも
のが使用されている。該キャップ52は、天壁内面にボ
トル口の外周面及び頂面に接触するライナー53が形成
された2ピース構造となっており、インナーリングは有
していない。従って、このキャップは、ボトル口外周面
と頂面との2か所でのシール構造となっている。しかし
ながら、このキャップは転倒殺菌効果は得られるもの
の、上記のようにボトル口54が熱履歴により内径方向
に変形(内倒れ)すると、図5(b)に示すように、ボ
トル口外周面との接触が弱くなり、密封性の低下を招く
欠点がある。
【0004】また、図6に示すようにインナーリング5
6を有する1ピース構造のキャップ55も使用されてい
る。この場合は、ボトル口54の内側面、頂面、外周面
での3か所でのシール構造となっており、上記3個所で
密封性を保持している。このキャップは、熱履歴でボト
ル口が内径方向に変形すると、インナーリング56がボ
トル口の内側面と部分的に接触状態を保っており、転倒
殺菌において、インナーリング内側面からボトル口頂面
接触部に到る部分に加熱された内容液が侵入できず、該
部の殺菌ができず、転倒殺菌効果が得られないという欠
点がある。特に、インナーリング56の先端部が接触し
た部分的な接触状態の場合は空隙部57が形成されるた
め、インナーリング56及び空隙部57を介してボトル
口54の内側面を殺菌しなければならず、殺菌温度に達
するまで昇温させるのに時間がかかり、あるいは殺菌不
足となる。さらに、インナーリングを有するプラスチッ
クキャップは、前記のように3か所でのシール構造とな
っているため、シール性の高いキャップとして常温充填
用にも広く使用されているが、該キャップの場合は、シ
ール部が全てキャップシェルと同一材料で構成されてい
るため、個々のシール部の密封性はライナーで構成され
ているシール部よりも劣り、特に高密封性が要求される
場合は未だ満足するものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、過
酷な熱処理過程中の密封性の低下を招く恐れがなく、且
つ高い転倒殺菌効果が得られる耐熱用プラスチックキャ
ップ及びそれを使用した高温ボトル詰の密封部殺菌方
法、並びに密封性をより向上させたプラスチックキャッ
プを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決する本
発明の耐熱用のプラスチックキャップは、プラスチック
ボトルのボトル口先端部の外側面、天面及び内側面をそ
れぞれシールする外側面シール部、天面シール部及び内
側面シール部を有する耐熱用のプラスチックキャップで
あって、前記内側面シール部は少なくとも殺菌前は前記
ボトル口先端部の内側面とクリアランスを形成し、その
後熱影響による前記ボトル口先端部の縮径によって、少
なくとも前記内側面シール部でボトル口先端部の内側面
シールが可能であるように形成されていることを特徴と
するものである。
【0007】前記外側面シール部、天面シール部、及び
内側面シール部の少なくとも一つ以上のシール部がライ
ナーによって構成することが望ましい。例えば、前記外
側面シール部、天面シール部、及び内側面シール部と全
てのシール部をライナーで構成することは、密封性の向
上の点でより望ましいが、外側面シール部、天面シール
部をライナーで構成し、内側面シール部をキャップシェ
ルと同一材料で形成しても良い。また、他の形態とし
て、ライナーを有さないで、全てのシール部ともキャッ
プシェルと同一材料で構成することも可能である。
【0008】また、上記耐熱用のプラスチックキャップ
を使用した本発明の高温充填ボトルの密封部殺菌方法
は、プラスチックボトルのボトル口先端部の外側面と接
触する外側面シール部、頂面と接触する天面シール部及
び内側面に接触する内側面シール部を有する耐熱用のプ
ラスチックキャップを用いて、該キャップを内側面シー
ル部をプラスチックボトルのボトル口先端部の内面とク
リアランスを形成するようにキャッピングし、殺菌時に
前記クリアランスに内容物を供給して少なくともクリア
ランス部内の表面を殺菌すると共に、ボトル口先端部を
縮径させて、前記内側面シール部によってボトル口先端
部の内面をシールすることを特徴とする。
【0009】さらに、本発明のプラスチックキャップ
は、ボトル口先端部の外側面に対面するアウターリング
とボトル口先端部内側面に対面するインナーリング及び
天壁内面とで、ボトル口先端部が嵌合する環状シール溝
を形成し、該環状シール溝にライナーが形成された構成
を採用することによって、密封性を高めることができ
た。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。図1は、本発明の耐熱用プラスチックキャッ
プの一実施形態を示している。この耐熱用プラスチック
キャップ1は、スカート壁2と天壁3とからなるキャッ
プシェルと一体に、インナーリング4及び該インナーリ
ングと対向してボトル頂部が嵌合する環状シール溝6を
形成するアウターリング5がポリプロピレン等の耐熱性
樹脂で成形されている。前記環状シール溝6がプラスチ
ックボトル口先端部に嵌合することによって、プラスチ
ックボトルのボトル口先端部16の外側面をシールする
外側面シール部11、頂面と接触する天面シール部12
及び内側面に接触する内側面シール部13を構成する。
本実施形態は、外側面シール部、天面シール部及び内側
面シール部が共にキャップシェルと同一材料で構成され
ている1ピース型である。
【0011】前記環状シール溝6は、外側面シール部1
1及び天面シール部12が、ボトルに嵌合した状態でボ
トル口先端の外周面及び天面に密着するように形成され
ているが、内側面シール部13はボトル口先端の内側面
と接触してなく、所定幅のクリアランス15を有するよ
うに形成されている。該クリアランス15の幅は、転倒
殺菌時に内容液がボトル口部先端まで達することがで
き、且つ熱変形でボトル口が縮径した際、ボトル口先端
内側面が前記内側面シール部と密着してシールができる
ような寸法関係で形成されている。また、クリアランス
15は、ボトル口先端内面角部に対向する部分まで延
び、ボトル口先端内面角部まで確実に殺菌できるように
なっている。なお、図において、17は該耐熱プラスチ
ックキャップをボトル口先端部にキャッピングしたとき
の嵌合代となる部分を表している。
【0012】本実施形態の耐熱用プラスチックキャップ
は、以上のように構成され、ボトルへの高温充填後のキ
ャッピング工程を経て、図4に示すように、転倒殺菌工
程で転倒させることによって、熱い内容液がヘッドスペ
ース部に達し、ボトル口内面及びキャップ内面に接触し
て該部を熱殺菌する。その際、ボトル口先端内面と環状
シール溝6の内側面シール部13との間には、上記のよ
うにクリアランス15が存在するので、熱い内容液はボ
トル口先端内面角部まで達し、従来インナーリングを有
するキャップでは殺菌が不可能であったボトル口先端内
面角部及び内側面シール部が良好に殺菌できる。なお、
外側面シール部は図1(a)に示すように嵌合代17を
もってきつく嵌合され、天面シール部と共に十分な密封
性が確保されているので、転倒殺菌開始時に内側面シー
ル部にクリアランスがあっても外部に液漏れが生じるこ
とはない。
【0013】そして、転倒殺菌工程、パストライザ工程
を経て、ボトル口先端が縮径することによって、前記ク
リアランス15が消えてボトル口内面と内側面シール部
13が密着し、内側面シールが達成される。以上のよう
に、本実施形態のキャップによれば、ボトル口先端内面
角部及び内側面シール部の高い転倒殺菌効果が得られ、
且つ密封性は少なくともキャップ内側面シール部でボト
ル口先端部の内側面シールが可能で、従来のインナーリ
ングを有する1ピース型のキャップと同等の密封性が得
られる。
【0014】図2は、本発明の耐熱用プラスチックキャ
ップの他の実施形態を示している。前記実施形態と共通
する部分は、同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
この実施形態における耐熱用プラスチックキャップ20
の環状シール溝6には、プラスチックボトルのボトル口
先端部16の外側面をシールする外側面シール部11、
頂面と接触する天面シール部12及び内側面に接触する
内側面シール部13の3面シール部を構成する断面略コ
字状のライナー21が形成され、2ピース構造となって
いる。
【0015】ライナー21は、例えばポリエチレン系、
エチレン−酢酸重合体等の樹脂に、密封性、開栓性向上
のために滑剤等をブレンドした材料が用いられ、環状シ
ール溝にライナー材料を供給して型成形することによっ
て形成する。前記ライナー21において、外側面シール
部11及び天面シール部12は、ボトルに嵌合した状態
でボトル口先端の外周面及び天面に密着するように形成
されているが、内側面シール部13はボトル口先端の内
側面と接触してなく、前記実施例と同様な寸法関係で所
定幅のクリアランス15を有するように形成されてい
る。
【0016】本実施形態の耐熱用プラスチックキャップ
は、以上のように構成され、ボトル口先端内面とライナ
ー21の内側面シール部との間には、上記のようにクリ
アランス15が存在するので、熱い内容液はボトル口先
端内面角部まで達し、ボトル口先端内面角部及び内側面
シール部も良好に殺菌できる。そして、転倒殺菌工程、
パストライザ工程を経て、ボトル口先端が縮径すること
によって、同図(b)に示すように、前記クリアランス
15が消えてボトル口内面と内側面シール部が密着し、
内側面シールが達成される。本実施形態では、特にコ字
型のライナーによって、外側面シール部、天面シール
部、及び内側面シール部が構成されているので、通常の
シェルキャップと同一材料によるインナーリングを有す
る1ピースの3面シール構造よりも高い密封性が得られ
る。
【0017】図3(a)〜(e)は、本発明の耐熱用プ
ラスチックキャップのさらに他の実施形態をそれぞれ示
している。前記実施形態と共通する部分は、同一符号を
付し、詳細な説明は省略する。(a)に示す耐熱用プラ
スチックキャップ23は、外側面シール部と天面シール
部がライナー24で構成され、内側面シール面はキャッ
プシェルと同一材料であるインナーリング4で構成され
ている。(b)に示す耐熱用プラスチックキャップ26
は、外側面シール部と天面シール部がキャップシェルと
同一材料で構成され、内側面シールがリング状のライナ
ー27で構成されている。(a)、(b)の実施形態に
示すように、必ずしも3か所のシール部全てをライナー
で構成しなくても、キャップシェルと同一材料で構成す
るよりは、密封性の向上が図られる。なお、図示されて
いないが、シール部を部分的にライナーで構成する他の
実施形態として、外側面シール部のみ、天面シール部の
み、天面シール部と内側面シール部、内側面シール部と
外側面シール部を、それぞれライナーで構成することも
できる。
【0018】(c)に示す耐熱用プラスチックキャップ
30は、外側面シール部、天面シール部及び内側面シー
ル部が共にライナー31で構成されているが、該ライナ
ー31は、インナーリング32の下端を越えてキャップ
天壁内面全体を被っている。従って、この実施形態は、
シール部より内側のキャップ内面全体がライナー31で
構成されているので成形し易い構造となっている。
(d)に示す耐熱用プラスチックキャップ35は、キャ
ップシェル天壁36を下方に凹ませた天壁37を形成す
ることで内側面シール壁38を構成している。そして、
環状シール溝6からキャップ天壁内面には、外側面シー
ル部、天面シール部及び内側面シール部が共にライナー
39で構成されている。(e)に示す耐熱用プラスチッ
クキャップ40は、インナーリング4の周方向に数個
所、環状シール溝と天壁内面とを繋ぐ穴が形成され、該
穴を通して環状シール溝にライナー材料を供給してライ
ナー41を一体成形したものである。従って、(c)〜
(e)の実施形態によれば、ライナーがキャップ内面か
ら環状シール溝まで繋がっているで、ライナーの成形が
より容易である。
【0019】以上、本発明の耐熱用プラスチックキャッ
プの種々の実施形態を示したが、本発明は上記実施形態
に限らず、3面シール部を有する点、少なくとも転倒殺
菌時までは内側面シール部とボトル口先端内側面との間
にクリアランスがある点の条件を満たす範囲で種々の設
計変更が可能である。例えば、上記実施形態では、アウ
ターリングをスカート壁と別に構成しているが、スカー
ト壁がアウターリングを兼ねるように構成しても良い。
【0020】以上は、耐熱用プラスチックキャップの実
施形態であるが、図1に示す実施形態のキャップを除き
他の実施形態のものは、外側面シール部、天面シール
部、内側面シール部の3面シール部を有するキャップに
おいて、該3面シール部のうち少なくとも1か所のシー
ル部はライナーで構成されている。ライナーは一般にキ
ャップの材質に比べ、剛性が小さく、復元性の大きい材
質が用いられるので、上記のように構成することによっ
て、従来の3面シール部を有するプラスチックキャップ
と比較して、密封性が向上するキャップが得られる。従
って、高温充填用に使用されないキャップの場合は、上
記実施形態で示す内側面シール部とボトル先端部内側面
との間のクリアランスを無くし、逆に嵌合代部を形成す
ることによって、常温充填用に供される高密封性のプラ
スチックキャップを得ることができる。このようなキャ
ップは、無菌充填用ボトルのキャップとして、製造コス
トを低減させるのには好適である。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐熱用プラスチ
ックキャップ及びそれを使用した高温充填ボトル詰の密
封部殺菌方法によれば、過酷な熱処理過程中の密封性の
低下を招く恐れがなく、高い密封性が確保でき、且つ従
来の3面シール部構造では不足であった、ボトル口部先
端までのシール部が殺菌ができ、高い転倒殺菌効果が得
られる。より詳述すれば、本発明のキャップにおける内
側面シール部は殺菌前は前記ボトル口先端部の内側面と
クリアランスを形成しているので、従来のインナーリン
グ付き1ピースキャップより高い転倒殺菌効果が得ら
れ、図5に示す従来の2ピースキャップと同等の転倒殺
菌効果が得られる。また、熱殺菌中の密封性について
は、従来の2ピースキャップではボトル先端部の熱変形
により密封性が低下するのに対し、本発明ではボトル先
端部の熱変形で内側面シール部による高い密封性が得ら
れる。さらに、従来のインナーリング付き1ピースキャ
ップでは、嵌合代+ボトル口部の縮径の影響でボトル口
部の内面接触部に変形が起こるが、本発明ではクリアラ
ンスがあることから、ボトル口部の変形が抑えられ、開
栓時への密封保持低下の影響がでない。
【0022】さらに、請求項6のプラスチックキャップ
によれば、複雑な密封構造を採用することなく密封性を
より向上さることができる常温充填ボトル詰用のキャッ
プを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る耐熱用プラスチックキ
ャップを、ボトルに装着した状態での要部断面図であ
り、(a)は転倒殺菌前の状態、(b)は転倒殺菌後の
状態を示す。
【図2】本発明の他の実施形態に係る耐熱用プラスチッ
クキャップを、ボトルに装着した状態での要部断面図で
あり、(a)は転倒殺菌前の状態、(b)は転倒殺菌後
の状態を示す。
【図3】(a)〜(e)は、それぞれ本発明の他の実施
形態に係る耐熱用プラスチックキャップのボトルに装着
した転倒殺菌前の状態の要部断面図である。
【図4】高温充填ラインの工程を示す模式図である。
【図5】従来の耐熱用プラスチックキャップを、ボトル
に装着した状態での要部断面図であり、(a)は転倒殺
菌前の状態、(b)は転倒殺菌後の状態を示す。
【図6】従来の耐熱用プラスチックキャップを、ボトル
に装着した状態での要部断面図であり、(a)は転倒殺
菌前の状態、(b)は転倒殺菌後の状態を示す。
【符号の説明】
1,20,23,26,30,35,40 耐熱用プラ
スチックキャップ 2 スカート壁 3 天壁 4 インナーリング 5 アウターリ
ング 6 環状シール溝 10,24,27,31,39,41 ライナー 12 外側面シール部 12 天面シー
ル部 13 内側面シール部 15 クリアラ
ンス 16 ボトル口先端部 17 嵌合代

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックボトルのボトル口先端部の
    外側面、天面及び内側面をそれぞれシールする外側面シ
    ール部、天面シール部及び内側面シール部を有する耐熱
    用のプラスチックキャップであって、前記内側面シール
    部は少なくとも殺菌前は前記ボトル口先端部の内側面と
    クリアランスを形成し、その後熱影響による前記ボトル
    口先端部の縮径によって、少なくとも前記内側面シール
    部でボトル口先端部の内側面シールが可能であるように
    形成されていることを特徴とする耐熱用のプラスチック
    キャップ。
  2. 【請求項2】 前記外側面シール部、天面シール部、及
    び内側面シール部の少なくとも一つのシール部がライナ
    ーによって構成され、他のシール部がキャップシェルと
    同一材料で構成されていることを特徴とする請求項1の
    プラスチックキャップ。
  3. 【請求項3】 前記外側面シール部、天面シール部、及
    び内側面シール部がライナーで構成されていることを特
    徴とする請求項2のプラスチックキャップ。
  4. 【請求項4】 前記外側面シール部、天面シール部及び
    内側面シール部が共にキャップシェルと同一材料で構成
    されている請求項1のプラスチックキャップ。
  5. 【請求項5】 プラスチックボトルのボトル口先端部の
    外側面と接触する外側面シール部、頂面と接触する天面
    シール部及び内側面に接触する内側面シール部を有する
    耐熱用のプラスチックキャップを用いて、該キャップを
    内側面シール部をプラスチックボトルのボトル口先端部
    の内面とクリアランスを形成するようにキャッピング
    し、殺菌時に前記クリアランスに内容物を供給して少な
    くともクリアランス部内の表面を殺菌すると共に、ボト
    ル口先端部を収縮させて、前記内側面シール部によって
    ボトル口先端部の内面をシールすることを特徴とする高
    温充填ボトル詰の密封部殺菌方法。
  6. 【請求項6】 ボトル口先端部の外側面に対面するアウ
    ターリングとボトル口先端部内側面に対面するインナー
    リング及び天壁内面とで、ボトル口先端部が嵌合する環
    状シール溝を形成し、該環状シール溝にライナーが設け
    られ、該ライナーで外側面シール部、天面シール部、及
    び内側面シール部の少なくとも一つのシール部が構成さ
    れていることを特徴とするプラスチックキャップ。
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