JP2001191355A - ステアリングホイールの製造方法 - Google Patents

ステアリングホイールの製造方法

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JP2001191355A
JP2001191355A JP2000007747A JP2000007747A JP2001191355A JP 2001191355 A JP2001191355 A JP 2001191355A JP 2000007747 A JP2000007747 A JP 2000007747A JP 2000007747 A JP2000007747 A JP 2000007747A JP 2001191355 A JP2001191355 A JP 2001191355A
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Japan
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steering wheel
cavity
slide core
tpe
mold
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Application number
JP2000007747A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Masubuchi
徹夫 増渕
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
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  • Molding Of Porous Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソフトな感触を有し、表面外観に優れる
ステアリングホイールの提供。 【解決手段】 キャビティーの非意匠面に設けた、可動
可能なスライドコアを有する金型を用いて、該スライド
コアを予めキャビティー内部にスライドさせた状態で、
(A)ショアD硬さが20〜60の熱可塑性エラストマ
ー100重量部と(B)発泡剤0.01〜10重量部と
からなる発泡性熱可塑性エラストマーを、金型キャビテ
ィー内に、スライドコアをキャビティー内にスライドさ
せた状態での全キャビティー容量の60%以上の充填量
で射出した後、該スライドコアを射出終了から4秒以内
に後退させて発泡させることを特徴とする、ステアリン
グホイールの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、RIM発泡ウレタ
ン製ステアリングホイールの低生産性、低リサイクル性
等の問題を解決し、RIM発泡ウレタンと同等のソフト
感を有し、しかも塗装が不要なステアリングホイールお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステアリングホイールには、イン
サートされた金属芯の周りをポリプロピレン(PP)、
ポリ塩化ビニル(PVC)、等の剛性樹脂材料で被覆さ
れたものが用いられてきた。しかし、PPやPVCのソ
リッド成形品は、握った時の感触が硬く、操作性や安全
性にも問題があるためほとんど実用されていないのが現
状である。一方、RIM発泡ウレタンは、感触、操作性
に優れるため、現在のステアリングホイールのほとんど
が、この材料となっている。しかし、RIM発泡ウレタ
ンは成形サイクルが長く、また歩留まりも悪いという課
題が有り、さらに熱可塑性でないためリサイクル性に劣
り、さらには燃焼時に有毒のシアンガスを発生するとい
う問題が有る。そこで、RIM発泡ウレタンに変わるソ
フトな材料を使用したステアリングホイールが数多く提
案されている。特開平5−294247号公報には表面
硬度がJIS K7215 タイプA 60〜99また
はJIS K7215 タイプD 25〜80のエステ
ル系またはウレタン系熱可塑性エラストマーから成形さ
れてなるステアリングホイールが提案されている。しか
しながらこれらのステアリングホイールは、発泡ウレタ
ンと比較すると発泡していないため、ソフト感が不十分
であり、また軽量化という観点からも不十分であった。
【0003】また、特開平6−170882号公報で
は、オレフィン系またはスチレン系熱可塑性エラストマ
ーの表皮よりなるステアリングホイールが提案されてい
る。オレフィン系またはスチレン系エラストマーはエス
テル系あるいはウレタン系熱可塑性エラストマーに比べ
ると、低硬度化が可能であり、柔らかい感触を得ること
が出来るが、発泡ウレタン製ステアリングホイールに比
べると、握った時の感触が異なり(初期の応力が大き
い)、感触的には不十分である。
【0004】一方、熱可塑性エラストマーの発泡体につ
いても提案がなされている。特開平6−218741号
公報、特開平6−218742号公報、特開平6−23
4133号公報、特開平7−80885号公報、特開平
7−88878号公報、には発泡製の熱可塑性エラスト
マーを金型キャビティー内に射出した後、該キャビティ
ー容積を拡大して発泡させる表面性の優れた弾性発泡体
の成形方法が提案されている。しかし、実質これらの発
明は、射出成形後、発泡させたい意匠面全体を移動させ
キャビティー容量を増大する方法であり、平面に近い形
状の成型品では可能であるが、ステアリングホイールの
ような断面が円形の成形品には適応ができないのが現状
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ステ
アリングホイールの様な、断面が円状の成型品におい
て、発泡性熱可塑性エラストマーの発泡射出成形により
発泡層と表面に非発泡のスキン層を有する成型体を得、
RIM発泡ウレタン製ステアリングホイールの様なソフ
トな感触、および表面外観に優れ、かつ、RIM発泡ウ
レタン製に比べて高い生産性で製造でき、リサイクルも
可能でしかも焼却処理する場合であっても有害なガスを
発生しないステアリングホイールを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はキャビティーの
非意匠面に設けた、可動可能なスライドコアを有する金
型を用いて、該スライドコアを予めキャビティー内部に
スライドさせた状態で、(A)ショアD硬さが20〜6
0の熱可塑性エラストマー100重量部と(B)発泡剤
0.01〜10重量部とからなる発泡性熱可塑性エラス
トマーを、金型キャビティー内に、スライドコアをキャ
ビティー内にスライドさせた状態での全キャビティー容
量の60%以上の充填量で射出した後、該スライドコア
を射出終了から4秒以内に後退させて発泡させることを
特徴とする、ステアリングホイールの製造方法、および
この方法により成形された、内部にインサートされた金
属芯と、発泡倍率1.2〜3.0倍の熱可塑性エラスト
マーの発泡体からなるステアリングホイールであって、
表皮層に0.1mm〜3mmの厚みの非発泡のスキン層
を有するステアリングホイールの成形方法および成形体
を提供するものである。
【0007】本発明における熱可塑性エラストマー(以
下TPEと略記)としては、オレフィン系TPE、スチ
レン系TPE、ポリエステル系TPE、ポリウレタン系
TPE、ポリ塩化ビニール系TPE、等が挙げられる。
【0008】オレフィン系TPEとしては、ポリプロピ
レン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂とエチレン・
プロピレン系ゴム(EPR)、エチレン・ブテン系ゴム
(EBR)、エチレン・オクテン系TPE等のオレフィ
ン系ゴムまたはTPEとの単純ブレンド物および動的に
加硫をほどこしたTPEなどであり、具体的には三菱化
学社製の「サーモラン」、三井石油化学工業社製の「ミ
ラストマー」、住友化学社製の「住友TPE」、AES
社製の「サントプレーン」、旭化成工業社製の「旭化成
TPV」、モンテル社製「キャタロイ」等を挙げること
ができる。
【0009】また、エチレン・プロピレン系TPE、エ
チレン・ブテン系TPE、エチレン・オクテン系TPE
等のメタロセン触媒にて重合で製造されるオレフィン系
TPEも使用することが出来る。具体的には三井石油化
学社製の「タフマー」、デュポンダウエラストマー社製
の「エンゲージ」等を挙げることができる。
【0010】スチレン系TPEとしては、スチレン・ブ
タジエンブロックコポリマー、スチレン・イソプレンブ
ロックコポリマー又はそれらの水素添加誘導体(スチレ
ン・エチレン・ブチレン・スチレンコポリマー、スチレ
ン・エチレ ン・プロピレン・スチレンコポリマー)を
配合成分として含むエラストマーなどであり、具体的に
は、三菱化学社製の「ラバロン」、住友化学社製の「住
友TPE−SB」、アロン化学社製の「エラストマーA
R」、旭化成工業社製の「タフプレン」、「タフテッ
ク」等を挙げることができる。
【0011】ポリエステル系TPEとしては、 ハード
セグメントをポリブチレンテレフタレート等のポリエス
テルとし、ソフトセグメントをそれぞれ、ポリテトラメ
チレングリコールエーテル(PTMG)、PTMEGT
(PTMGとテレフタル酸との縮合物)等のポリエーテ
ルとするポリエステル・ポリエーテル型、ハードセグメ
ントを上記と同様のポリエステルとし、ソフトセグメン
トをポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルとする
ポリエステル・ポリエステル型、のいずれでも使用可能
である。特に、これらの内で、より軟質感を得るために
ポリエステル・ポリエーテル型のものが望ましい。具体
的には、東洋紡績社製「ペルプレン」、東レ・デュポン
社製「ハイトレル」等を挙げることが出来る。
【0012】ポリウレタン系TPEとしては、使用する
直鎖ポリオールに対応して分類され、カプロラクトン
系、アジペート系、ポリカーボネート系、ポリエーテル
系、のいずれも使用可能である。これらの内で、機械的
強度が高く、耐熱老化性及び耐寒性、耐汗性のバランス
のとれているカプロラクトン系、ポリカーボネート系が
望ましい。具体的には、大日本インキ社製「パンデック
ス」、日本エラストラン社製「エラストラン」、大日精
化工業社製「レザミンP」、等を使用することができ
る。
【0013】塩化ビニル系TPEとしては、高重合度の
塩化ビニルポリマーに可塑剤を配合したタイプや、さら
にニトリルゴムやアクリルゴム等のゴム状物を配合した
ブレンド物が挙げられる。具体的には住友ベークライト
社製「スミフレックス」、三菱化学製「サンプレーン」
等が挙げられる。
【0014】上記TPEのなかでは、特に磨耗性の優れ
るポリエステル系TPEおよびポリウレタン系TPEが
好ましい。特に、耐汗性、耐候性(耐変色)の良好なポ
リエステル系TPEEが最も好ましい。
【0015】また上記TPEには必要に応じて可塑剤の
添加を行なっても良い。かかる可塑剤の例としてジオク
チルフタレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレ
ート、ブチルベンジルフタレート、ジ−2−エチルヘキ
シルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシ
ルフタレート、ジイソノニルフタレート等のフタル酸エ
ステル類:トリクレジルホスフェート、トリエチルホス
フェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチル
ヘキシルホスフェート、トリメチルヘキシルホスフェー
ト、トリス−クロロエチルホスフェート、トリス−ジク
ロロプロピルホスフェート等の燐酸エステル類:トリメ
リット酸オクチルエステル、トリメ リット酸イソデシ
ルエステル、トリメリット酸エステル類、ジペンタエリ
スリトールエステル類、ジオクチルアジペート、ジメチ
ルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジ
オクチルアゼレート、ジオクチルセバケート、ジ−2−
エチルヘキシルセバケート、メチルアセチルリシノケー
ト等の脂肪酸エステル類:ピロメリット酸オクチルエス
テル等のピロメリット酸エステル:エポキシ化大豆油、
エポキシ化アマニ油、エポキシ化脂肪酸アルキルエステ
ル等のエポキシ系可塑剤:アジピン酸エーテルエステ
ル、ポリエーテル等のポリエーテル系可 塑剤:液状N
BR、液状アクリルゴム、液状ポリブタジエン等の液状
ゴム:非芳香族系ミネラルオイル等を挙げることが出来
る。これら可塑剤は単独、あるいは2種以上組み合わせ
て使用することが出来る。
【0016】また、物性を損なわない範囲でカオリン、
シリカ、マイカ、二酸化チタン、アルミナ、炭酸カルシ
ウム、珪酸カルシウム、クレー、カオリン、ケイソウ
土、アスベスト、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫
酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブ
デン、グラファイト、ガラス繊維、炭素繊維等の充填剤
や補強材:ステアリン酸亜鉛やステアリン酸ビスアマイ
ドのような滑剤ないしは離型剤:着色のためのカーボン
ブラック、群青、チタンホワイト、亜鉛華、べんが
ら、紺青、アゾ顔料、ニトロ顔料、レーキ顔料、フタロ
シアニン顔料等の染顔料:オクタブロモジフェニル、テ
トラブロモビスフェノールポリカーボネート等の難燃化
剤:エポキシ化合物やイソシアネート化合物等の増粘
剤:シリコーンオイルやシリコーン樹脂等、公知の各種
添加剤を用いることが出来る。
【0017】また、ステアリングホイールは長期の耐光
性が必要なため、酸化防止剤、光安定剤及び熱安定剤を
添加することが望ましい。これらの酸化防止剤としては
燐酸、亜燐酸、の脂肪族、芳香族又はアルキル基置換芳
香族エステルや次亜燐酸誘導体、フェニルホスホン酸、
フェニルホスフィン酸、ジフェニルホスホン酸、ポリホ
スホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ジアルキルビスフェノールAジホスファイト等
のリン化合物;フェノール系誘導体特にヒンダードフェ
ノール化合物、チオエーテル系、ジチオ酸塩系、メルカ
プトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、チオ
ジプロピオン酸エステル等のイオウを含む化合物;スズ
マレート、ジブチルスズモノオキシド等のスズ系化合物
を用いることができる。これらは単独で用いても2種以
上組み合わせて用いても構わない。これら安定剤の添加
量はTPE100重量部に対し、0.01〜2重量部が
望ましい。具体的にはヒンダードフェノール化合物とし
てはIrganox1010(商品名:チバガイギー社
製)、Irganox1520(商品名:チバガイギー
社製)等が好ましい。燐系化合物はPEP−36、PE
P−24G、HP−10(いずれも商品名:旭電化
(株)製)Irgafos168(商品名:チバガイギ
ー社製)が好ましい。また、硫黄化合物としてはジラウ
リルチオプロピオネート(DLTP)、ジステアリルチ
オプロピオネート(DSTP)等のチオエーテル化合物
が好ましい。
【0018】また同様な方法で紫外線吸収剤・光安定剤
を加えるのが望ましい。これらの紫外線吸収剤としては
ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系化合物等が挙
げられる。また、光安定剤としてはヒンダードアミン化
合物のようなラジカル捕捉型光安定剤が好適に用いられ
る。
【0019】これらのTPEの発泡前のショアD硬さ
(ASTM D785)は20〜60、好ましくは25
〜50が好ましい。ショアD硬さが20未満では、発泡
成形後のステアリングホイールにした場合、芯金との追
従性が悪く、操作性に問題が発生する。ショアDが60
を越えると、得られる発泡ステアリングホイールのソフ
ト感が不足するので好ましくない。
【0020】これらのTPEのメルトフローレート(2
30℃、2.16kg加重の値、以下MFRと略記)は
0.5〜100g/10分、好ましくは5〜50g/1
0分、さらに好ましくは10〜30g/10分である。
MFRが0.5g/10分未満では、射出成形性に劣
り、ショートショットとなってしまうので好ましくな
い。また、MFRが100g/10分を越えると、発泡
ガスが保持できず、発泡性が悪くなるので好ましくな
い。
【0021】上記TPEを発泡させるために用いられる
発泡剤としては、通常射出成形によってTPEを発泡成
形できるものであれば有機系、無機系を問ず使用するこ
とができる。このような発泡剤の具体例としては、アゾ
ジカルボン酸アミド等のアゾ化合物、N,N’−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、重
炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム等の炭酸塩、クエ
ン酸、クエン酸ナトリウム、蓚酸等の有機酸、水素化硼
素ナトリウム等を挙げることができる。また、炭酸塩と
有機酸の組み合わせでも良い。比較的高い温度で発泡成
形を行なう場合には、p,p’−オキシビスベンゼンス
ルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルセミ
カルバジド、トリヒドラジノトリアジン、バリウムアゾ
ジカルボキシレート等の化合物も使用することができる
が、一般的にアゾジカルボン酸アミドが好ましい。発泡
剤の添加方法としては、材料混練時に発泡剤を添加する
方法でも、成形時に発泡剤又はそのマスターバッチ(発
泡剤を含むエラストマー)を添加する方法でも良い。
【0022】上記発泡剤の配合量は前記TPE100重
量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは1〜9
重量部、さらに好ましくは2〜7重量部である。発泡剤
の配合量が上記範囲未満であると発泡倍率が劣り、ま
た、配合量が上記範囲を超えると発泡外観が劣るので好
ましくない。
【0023】
【実施例】以下、本発明の製造方法について更に詳細に
説明するため、実施例を図面を使用して説明する。な
お、実施例および比較例にて使用した原材料、および評
価方法は以下のとおりである。
【0024】1.TPE成分 (1)TPE成分−1:ポリエステル系TPE、東洋紡
績社製、ペルプレンP40H(ショアD硬さ;37、M
FR;23.0)
【0025】(2)TPE成分−2:ポリエステル系T
PE、東洋紡績社製、ペルプレンP30B(ショアD硬
さ;29、MFR;29.0)
【0026】(3)TPE成分−3:ポリウレタン系T
PE:大日本インキ製、パンデックスT1185(ショ
アD硬さ;34、MFR;18.5)
【0027】(4)TPE成分−4:スチレン系TP
E:旭化成工業製、タフテックE2051(ショアD硬
さ;14、MFR;1.2)
【0028】(5)TPE成分−5:ポリエステル系T
PE、東洋紡績社製、ペルプレンP280B(ショアD
硬さ;68、MFR;13.5)
【0029】2.発泡剤成分 (1)BA−1:アゾジカルボン酸アミド (2)BA−2:重炭酸ナトリウム
【0030】3.射出成型機 一般樹脂用横型射出成型機、射出容量;1,200cm
3、型締力;1,000tonf。ノズル;バルブノズ
ル(一定圧力以上で射出可能にすることができる圧力バ
ルブ付きノズル。シリンダー内での発泡を抑制する。)
【0031】4.評価方法 (1)発泡倍率の測定 ステアリングホイール金型を用いて成形し、製品の体積
と重量から求めた発泡体の比重で、未発泡時の比重を割
った値を発泡倍率(倍)とした。(金属芯の重量を引い
て補正した)
【0032】(2)スキン層の厚みの測定 成形したステアリングホオールを切断し、目盛り付きル
ーペで観測した。(測定部位は添付図1のB−B断面
部)
【0033】(3)発泡体硬度の測定方法 ステアリングの意匠面(測定部位は添付図1のB−B断
面部のドライバーに面する面)をJIS−K6301に
よるJIS−A硬度を用いて測定した。
【0034】(4)感触 手で握った時の感触で判定。 ○;良好 △;普通 ×;悪い
【0035】(5)外観 目視にて判定。 ○;良好 ×;不良(シルバー、梨地の転写不良等)
【0036】(6)磨耗試験後の外観(JIS K72
04磨耗輪による試験後の外観) (3等級) 3;外観変化が全く認められない 2;外観変化がわずかに認められる 1;外観変化が明らかに認められる
【0037】(7)グリップ空転テスト 添付図1のB−B断面を押さえ工具を用い四方よりクラ
ンプし、加重付加速度8秒/90度で回転させ、30k
gのトルクをくわえた。10秒後にトルクを排除したと
きに、グリップがほぼ元の状態に回復したものを○、元
の状態に回復しないものを×とした。
【0038】図1〜図5を参照して実施例1の説明を行
う。図1は本実施例で成形されるステアリングホイール
を示している。このステアリングホイールには、中心部
にセンターボス11を有し、しかもセンターボス11に
は中心孔12が形成されている。そしてセンターボス1
1からは放射状に2本のスポーク13が外周側に延び、
スポーク13の先端にはリング状のリム14が結合され
ている。これらの11〜14で構成される部分は通常鉄
やアルミ等の金属で作られており、以後芯金と呼ぶ。
【0039】芯金のリム部14およびスポーク13の一
部には、射出発泡成形にて成形されたTPEが被覆形成
されている。
【0040】図2はリング状のリム部14にTPEが被
覆した成型品の断面を示したが、TPEの成形部分は内
部が発泡しており(記号22部)、表面に非発泡のスキ
ン層(記号21)が形成される。
【0041】図3、4は本ステアリングホイールを発泡
成形するための典型的な金型の構造を示している。図3
は成形機の横側から見た金型の構造を示す図であり、芯
金リム部14がインサートされたキャビティー部は、可
動スライドコアにより金型表面の一部(非意匠面。ドラ
イバー側から見て裏側の部分)がキャビテイー内部にス
ライドできる機構を有している。図4は射出成形機のノ
ズル側から見た金型の構造を示す図であり、可動スライ
ドコアはステアリングホイールの円周にそって設けられ
ている。この可動スライドコアの投影断面を大きくする
ことで、得られるステアリングホイールの発泡倍率を高
くすることが可能になる。好ましい投影面積の割合はリ
ム部14にそったリング状の全投影面積の50〜90%
さらに好ましくは70〜85%である。可動スライドコ
アの投影面積が50%未満では、得られる発泡体の発泡
倍率が低く好ましくない。また投影面積が90%以上は
断面が円状の成形体では実質スライドできる距離が取れ
なくなるので好ましくない。ここでスライドコアの投影
面積とは、金型平面図、図4上のスライドコア33の面
積に相当するものであり、また、全投影面積とはリング
状キャビティ37の面積に相当するものである。
【0042】次に図5を用いて実施例1の射出発泡成形
を具体的に説明する。図5は図4のC−C断面上部の拡
大図を射出成形機の横から見た断面図である。まず、ス
ライドコアを前進させた状態でキャビティー断面積を最
小とする。(ステップ1)スライドさせる距離は芯金リ
ム部14にできるだけ近づける。スライドコアとリム1
4の距離は1mm程度となる様に設定する。この状態で
発泡性TPEを射出する。TPEとしてはTPE−1を
使用し、発泡剤としてはアゾジカルボン酸アミドをTP
E100重量部に対して3重量部を射出成形前にドライ
ブレンドして用いた。射出成形機のシリンダー温度は実
施例1では、ホッパー側からノズル側に200℃から2
20℃に設定した。他のTPEについてシリンダー温度
は適宜設定され、通常融点+20〜100℃の範囲に設
定される。充填量はスライドコアを前進させた状態での
全キャビティー容量の60〜100%好ましくは80〜
97%さらに好ましくは90〜95%が充填される。充
填量が60%以下では、得られる最終発泡成形品の外観
が不良となり好ましくない。射出速度は好ましくは8秒
以内、さらに好ましくは5秒以内に完了する。射出速度
が8秒を越えるとスキン層の厚みが厚くなり、ソフト感
が得られないので好ましくない。また金型の温度は20
〜60℃が好ましい。金型温度が20℃未満ではスキン
層が厚くなり、また60℃を越えるとでは成形サイクル
が長くなり好ましくない。
【0043】次に、射出終了直後に可動スライドコア3
3を後退させる(ステップ2)。後退させることにより
キャビティー容量が増大し、発泡倍率を上げることがで
きる。可動スライドコアを後退させるタイミングは射出
終了後4秒以内、好ましくは2秒以内、さらに好ましく
は1秒以内である。可動スライドコアを後退するタイミ
ングが4秒を越えると、冷却が進みスキン層の厚みが厚
くなりソフト感が無くなるので好ましくない。また、可
動スライドコアを後退しても表面が完全に固化してしま
うため、最終成形物のスライド部が窪んだ形状となって
しまうので好ましくない。
【0044】成形品は可動スライドコア後退後、10〜
30秒程度冷却されたのち、金型を開き、取り出す。成
型品を脱型する場合には、金型を開いた状態で可動スラ
イドコアを前進させることにより容易に取り出すことが
できる。この様にして得られたステアリングホイールの
評価結果を表1に示した。
【0045】実施例2〜8 TPE−1〜3を用い、表1、2に示した成形条件にて
実施例1と同様に成形した。得られたステアリングホイ
ールの評価結果を表1、2に示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】比較例1〜4 TPE−1、TPE−4、TPE−5を用い、表3に示
す各条件にてステアリングホイールを成形した。結果を
表3に示した。表3より本発明以外の材料、成形条件で
成形したステアリングホイールは何らかの不具合が有っ
た。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明により成形したステアリングホイ
ールは、RIM発泡ウレタンと同等のソフト感を有する
ものであり、しかもRIM発泡ウレタン製ステアリング
ホイールの低生産性、低リサイクル性等の問題を解決
し、さらには塗装行程も不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明実施例のステアリングホイールの
平面図、およびA−A断面図である。
【図2】図2は図1に示すステアリングホイールのB−
B断面による切り欠き斜視図である。
【図3】図3は成形機の横側から見た金型の構造を示す
図である。
【図4】図4は射出成形機のノズル側から見た金型の構
造を示す図である。
【図5】図5は図4のC−C断面上部の拡大図を射出成
形機の横から見た断面図である。
【符号の説明】
11 ステアリングホイール芯金のセンターボス 12 センターボスの中心孔 13 ステアリングホイール芯金のスポーク 14 ステアリングホイール芯金のリング状のリム 15 リング状リムを金型に固定するピンの痕 21 発泡TPEグリップのスキン層 22 TPEの発泡層 31 移動型 32 固定型 33 可動スライドコア 34 スプルー 35 ランナー 36 ステアリングホイール芯金のリング状リムをイン
サート時に固定するピン 37 リング状キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B29K 105:04 B29L 31:30 B29L 31:30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティーの非意匠面に設けた、可動
    可能なスライドコアを有する金型を用いて、該スライド
    コアを予めキャビティー内部にスライドさせた状態で、
    (A)ショアD硬さが20〜60の熱可塑性エラストマ
    ー100重量部と(B)発泡剤0.01〜10重量部と
    からなる発泡性熱可塑性エラストマーを、金型キャビテ
    ィー内に、スライドコアをキャビティー内にスライドさ
    せた状態での全キャビティー容量の60%以上の充填量
    で射出した後、該スライドコアを射出終了から4秒以内
    に後退させて発泡させることを特徴とする、ステアリン
    グホイールの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の製造方法にて成形された、内
    部にインサートされた金属芯と、発泡倍率1.2〜3.
    0倍の熱可塑性エラストマーの発泡体からなるステアリ
    ングホイールであって、表皮層に0.1mm〜3mmの
    厚みの非発泡のスキン層を有するステアリングホイー
    ル。
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