JP2001187038A - 磁気共鳴スペクトロスコピー装置、関心領域の位置決め方法、及び記録媒体 - Google Patents

磁気共鳴スペクトロスコピー装置、関心領域の位置決め方法、及び記録媒体

Info

Publication number
JP2001187038A
JP2001187038A JP37523699A JP37523699A JP2001187038A JP 2001187038 A JP2001187038 A JP 2001187038A JP 37523699 A JP37523699 A JP 37523699A JP 37523699 A JP37523699 A JP 37523699A JP 2001187038 A JP2001187038 A JP 2001187038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
interest
magnetic field
fat
polarity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP37523699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4380867B2 (ja
JP2001187038A5 (ja
Inventor
Satoshi Sugiura
聡 杉浦
Masao Yui
正生 油井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP37523699A priority Critical patent/JP4380867B2/ja
Publication of JP2001187038A publication Critical patent/JP2001187038A/ja
Publication of JP2001187038A5 publication Critical patent/JP2001187038A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4380867B2 publication Critical patent/JP4380867B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】MRS画像を得るための関心領域の位置決めを
する場合に、設定した関心領域が脂肪組織を多く含む部
分をできるだけ含まないようにして、水及び脂肪以外の
代謝物質の濃度分布を視覚的に明確に捉えることができ
るようにしたことを目的としたものである。 【解決手段】操作者が位置決め画像上で関心領域(通常
は、水の励起される領域)を設定すると、この設定した
関心領域とは別に、脂肪の励起される領域が表示され
る。これにより、操作者は、脂肪の励起される領域が、
脂肪組織を多く含んでいる部分を含んでいるか否かを認
識することができる。そのため、たとえ脂肪組織を多く
含んでいる部分を含んでいても、関心領域を再設定すれ
ば、上記課題を解決することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴(mag
netic resonance)現象を利用して、生
体の機能情報としてMRスペクトルを得る磁気共鳴スペ
クトロスコピー(MRS)装置におけるスペクトルデー
タの位相補正に関する。
【0002】
【従来の技術】現在広く普及している磁気共鳴イメージ
ング(MRI:Magnetic Resonance
Imaging)装置は、被検体中(主に水分子に含
まれる)の水素原子核の濃度分布に反映した画像を取得
するものである。従って、このMRI装置では、腫瘍や
出血等によって、コリン、クレアチン、NAA、脂肪等
の代謝物質の濃度分布における強度比が変化しても、こ
の腫瘍や出血等の情報は得られない。
【0003】一方、MRIの画像では得られない代謝物
質(コリン、クレアチン、NAA、脂肪等)の濃度分布
を複素スペクトルにより視覚的に捉えることができる磁
気共鳴スペクトロスコピー(MRS:Magnetic
Resonance Spectroscopy)装
置が開発されている。MRSとは、様々な分子の化学結
合の違いによる磁気共鳴周波数の差異(ケミカルシフ
ト)を手掛かりに、分子ごとの信号を分離する方法であ
る。このケミカルシフトが生じるのは、同一の核種でも
周囲の電子の状態など環境の異なる物質は、それぞれ少
しずつ異なる静磁場を感ずるため、これにより異なる共
振周波数を持つためである。
【0004】図11(a)は、一般的なMRI画像を示
しており、図11(b)は、このMRI画像中の関心領
域(ROI)におけるMRスペクトルを示している。こ
れらMRI画像及びMRスペクトルにより、多数の画素
のスペクトルを同時に取得して、分子ごとに画像化を行
うことで、代謝物質ごとの濃度分布を視覚的に捉えるこ
とが可能となる。
【0005】通常は、まず関心領域の位置決め用画像と
してMRI画像を表示させ、その後に操作者がこのMR
I画像上で関心領域100を設定すると、この関心領域
におけるMRスペクトルが表示されるようになってい
る。
【0006】ここで、Hスペクトロスコピーでは、関
心のある代謝物質(NAA、クレアチン、コリン、乳酸
等)は、おおよそ水と脂肪のケミカルシフトの間に存在
し、水及び脂肪は、これら乳酸等の代謝物質に比べて極
めて大きな信号値(信号強度)を持つ。従って、水及び
脂肪の信号が混入すると、乳酸等のピークそのものが隠
れて見えなくなるか、或いはこれらの大きなスペクトル
のベースラインにより歪みを受けて、定量的な評価がで
きなくなるなどの問題が生じてしまう。そのため、この
問題を解消すべく、ほとんどの組織に存在する水信号に
ついては、通常、周波数選択的励起パルスによりプリサ
チュレーションさせて抑制する方法が取られている。
【0007】ところが、観測の対象である乳酸などのス
ペクトルピークは、脂肪のケミカルシフトとほぼ同じ周
波数領域に存在する。そのため、脂肪信号については、
上記水信号と同様にプリサチュレーションさせて抑制す
ると、観測の対象である乳酸信号なども一緒に抑制され
てしまう。このように、脂肪信号についてはプリサチュ
レーションできないため、関心領域を設定する際に、脂
肪の組織を極力含まないように設定しなければならな
い。
【0008】しかしながら、位置決め画像(MRI画
像)上に表示される関心領域は、ほとんどの組織に存在
する水信号を基準としているため、脂肪組織を含まない
ように関心領域を設定しても、実際には関心領域内に脂
肪組織を多く含む領域を含むおそれがある。これに関し
ては、以下詳細に説明する。
【0009】一般に、MRSには、一つの特定領域を対
象にする場合と、多数の画素(ボクセル)のスペクトル
を同時に取得し、分子ごとに画像化を行う場合がある。
前者は、領域選択スペクトロスコピー又はシングルボク
セルスペクトロスコピー(single−voxel
Spectroscopy)と呼ばれている。また、後
者は、マルチボクセルスペクトロスコピー(multi
−voxel Spectroscopy)又は磁気共
鳴スペクトロスコピックイメージング(MRSI:Ma
gnetic Resonance Spectros
copic Imaging)若しくはケミカルシフト
イメージング(CSI:Chemical Shift
Imaging)と呼ばれている。
【0010】ここで、シングルボクセルスペクトロスコ
ピーでは、MR信号の発生する領域を関心領域に限定す
るため、パルス状の線形な傾斜磁場と、特定の中心周波
数及び帯域を持つ高周波磁場とを組み合わせて、この周
波数に対応する領域を選択的に励起する方法(「選択励
起法」という。)が使用される場合が多い。そこで、領
域選択スペクトロスコピーのパルスシーケンスを図12
に示す。この図12に示すごとく、領域選択スペクトロ
スコピーでは、90°、180°、180°の高周波パ
ルス(RFパルス)のそれぞれにX,Y,Zの直交する
3方向の傾斜磁場(Gx,Gy,Gz)を付加して、直
方体の領域より2ndスピンエコーを得ている。この選
択励起法は、一般のMRIでスライス面選択に使用され
る方法と同じである。
【0011】一方、MRSIでは、基本的に空間的な識
別は位相エンコードとフーリエ変換によって行うが、
Hスペクトロスコピーでは、周囲の脂肪組織の信号の折
り返しなどを防ぐために、上記領域選択スペクトロスコ
ピーの場合と同様の選択励起法を組み合わせる場合があ
る。そこで、MRSIのパルスシーケンスを図13に示
す。これは、選択励起法と位相エンコードを組み合わせ
た空間2Dのパルスシーケンスである。
【0012】ところが、上記シングルボクセルスペクト
ロスコピーやMRSIのように選択励起法を用いると、
位置決め画像上で関心領域を設定する場合に不具合を生
じることがある。即ち、ケミカルシフトにより異なる代
謝物質は少しずつずれた周波数で共振するため、このケ
ミカルシフトに相当する分だけ、各代謝物質のMR信号
は異なる領域から発生することになる。これについて、
以下、具体的に説明する。
【0013】今、主磁場Bに加えて空間のX方向に線
形の傾斜磁場Gを印加し、その時のケミカルシフトσ
の代謝物質の共鳴周波数Fは、磁気回転比をγとする
と、(1)式のようになる。
【0014】
【数1】
【0015】ここで、第4項は、他の項に比べて充分小
さいため無視することができる。そのため、中心周波数
を(γ/2π)Bと設定して、検波した後に観測され
る周波数fは、(2)式で表される。
【0016】
【数2】
【0017】そこで、この(2)式を用いて、ケミカル
シフトがそれぞれσ,σの2つの代謝物質A、Bの
共鳴周波数と励起される領域の様子を表すと、図14に
示す関係が成り立つ。即ち、代謝物質AとBから励起さ
れるMR信号は、ケミカルシフトに相当する分だけずれ
て、異なる領域から発生する。
【0018】更に、この領域のずれが、実際のMRI画
面上でどの程度になるかについて例示する。
【0019】選択励起のRFパルスの帯域をΔf、傾斜
磁場強度をG、関心領域の一辺の大きさをL、水と脂肪
のケミカルシフトをσ、対象核種の共鳴周波数をf
水と脂肪の位置ずれをDとすると、(3)、(4)式の
ように表される。
【0020】
【数3】G=Δf/L ……(3)
【数4】D=(σ・f)/G ……(4)
【0021】ここで、Δfの値を大きくする必要がある
場合を考えると、同じフリップ角を得るには、RFの波
高値を上げる必要があるため、RFパルスを出力するハ
ードウェアの性能、人体に照射されるRFパワーの上
限、RFコイルの耐圧などから制限を受ける。従って、
上記Δfの値をむやみに大きくすることはできない。
【0022】そこで、RFパルスの帯域が2000〔H
z〕である領域選択スペクトロスコピーの場合を考えて
みる。ボクセルサイズを1辺2〔cm〕とすると、付加
する傾斜磁場強度は、上記(3)式より、2000/2
=1000〔Hz/cm〕となる。水と脂肪のケミカル
シフトは約3.5〔ppm〕であり、静磁場強度1.5
〔T〕におけるラーモア周波数は63.9×10〔H
z〕であるから、静磁場強度1.5〔T〕での共鳴周波
数は、3.5×10−6×63.9×10=224
〔Hz〕である。従って、水と脂肪の位置のずれは、
(4)式より、224/1000=0.22〔cm〕に
なる。
【0023】次に、MRSIの場合を考える。この方法
では、シングルボクセルスペクトロスコピーの場合に比
べて、複数のボクセルを含む広い領域を選択励起する必
要がある。しかし、上記の理由により、高周波パルスの
帯域をこれに合わせて広げることは現実的に困難である
ため、実際には傾斜磁場パルスの強度を下げる方法が取
られている。ここで、MRSIの選択領域を1辺8〔c
m〕とすると、傾斜磁場の強度は上記の場合の1/4と
なるため、水信号と脂肪信号の位置ずれは4倍の0.9
〔cm〕にもなる。即ち、RFパルスの最大出力振幅が
一定の場合、スライス厚が厚いほど、ケミカルシフトの
位置ずれは大きくなることになる。
【0024】しかしながら、位置決め画像上に表示され
る関心領域は、上記の如く、ほとんどの組織に存在する
水信号を基準とするものである。そのため、上記のよう
に水信号と脂肪信号の励起される領域の位置ずれが生じ
ると、操作者は脂肪組織を多く含んだ領域を避けて関心
領域を設定したつもりでも、実際には脂肪組織を多く含
んだ領域を関心領域に含めてしまうことになる。その結
果、周囲の脂肪組織が励起されてMRスペクトルデータ
に混入してしまう。特に、上記の如く、MRSIの場合
には、水と脂肪の位置のずれは0.9〔cm〕にもなる
ため、MRI画像上で関心領域の位置決めをする際に、
このずれを無視することはできない。ここで、位置のず
れが実際にどの程度になるかを、ヒトの頭部を例にとっ
てに説明する。
【0025】図15は、ヒトの頭部のMRI画像(位置
決め画像)を示す。頭部の脂肪組織103は、主に頭皮
下に存在する。そのため、操作者は脂肪組織103を避
けて、関心領域の位置決めをする必要がある。しかし、
実線101で示す如く、操作者が脂肪組織103を避け
て関心領域の位置決めをしたつもりでも、上記のように
水信号と脂肪信号の励起される領域の位置がずれている
ため、実際には、点線102で示した領域を位置決めし
たことになる。これでは、脂肪組織が励起されてスペク
トルデータに混入するため、脂肪組織を避けて位置決め
をしても意味がない。
【0026】ところで、水信号に対する脂肪信号の励起
される領域の位置ずれがどの方向に発生するかというこ
とに関しては、選択励起の際の傾斜磁場の極性により決
まる。即ち、図16(a)に示すように、システムの座
標軸に対して正方向の傾斜磁場を加えた場合には、脂肪
の励起される領域は常にシステムの座標軸の正方向にシ
フトする。一方、図16(b)に示すように、傾斜磁場
の極性を反転させると、システムの座標軸の負方向にシ
フトする。ところが、実際のMRI画像を用いた位置決
め操作の際には、操作者は、傾斜磁場の印加される極性
を知ることができないため、脂肪の励起される領域も知
ることができない。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】以上より、従来のMR
S装置では、操作者は水信号に対して脂肪信号の励起さ
れる領域の位置がずれるという事実を分かっていても、
それがどのように(どの方向へ及びどの程度)ずれてい
るかを認識することはできないため、関心領域の周囲の
脂肪組織が励起されて多量にMRスペクトルデータに混
入し、水及び脂肪以外の代謝物質の濃度分布を視覚的に
明確に捉えることができない場合があるという問題が生
じていた。
【0028】本発明は上述した事情を鑑みてなされたも
のであり、MRスペクトルを得るために位置決め画像
(MRI画像)上で関心領域の設定をする場合に、設定
した関心領域が脂肪組織を多く含む部分をできるだけ含
まないようにして、水及び脂肪以外の代謝物質の濃度分
布を視覚的に明確に捉えることができるようにしたこと
を目的としたものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、関心領域の
位置決め画像上で関心領域を設定することにより、当該
設定した関心領域における代謝物質ごとの濃度分布を示
すスペクトルデータを表示することができる磁気共鳴ス
ペクトロスコピー装置において、前記関心領域の位置決
め画像上に、前記設定した関心領域とは別に、脂肪の励
起される領域を表示することを特徴とする。ここで、脂
肪の励起される領域は、設定された関心領域とは別個に
表示されていればよく、脂肪の励起される領域と設定さ
れた関心領域の表示態様(例えば、線、図形、記号、模
様、色彩等)が同じであってもよい。また、脂肪の励起
される領域を点滅させて表示してもよい。更に、脂肪の
励起される領域と設定された関心領域を、別の表示画面
にそれぞれ別個に表示してもよい。
【0030】また、請求項2に記載の発明は、関心領域
の位置決め画像上で関心領域を設定することにより、当
該設定した関心領域における代謝物質ごとの濃度分布を
示すスペクトルデータを表示することができる磁気共鳴
スペクトロスコピー装置において、前記位置決め画像上
における関心領域の設定位置に応じて傾斜磁場の極性を
制御することを特徴とする。
【0031】更に、請求項3に記載の発明は、関心領域
の位置決め画像上で関心領域を設定することにより、当
該設定した関心領域における代謝物質ごとの濃度分布を
示すスペクトルデータを表示することができる磁気共鳴
スペクトロスコピー装置において、前記位置決め画像上
における関心領域の設定位置に応じて傾斜磁場の極性を
制御する磁場極性制御手段と、前記関心領域の位置決め
画像上に、前記設定した関心領域とは別に、脂肪の励起
される領域を表示させる脂肪領域表示手段と、を具備し
たことを特徴とする。
【0032】また、請求項4に記載の発明は、関心領域
の位置決め画像上で関心領域を設定することにより、当
該設定した関心領域における代謝物質ごとの濃度分布を
示すスペクトルデータを表示することができる磁気共鳴
スペクトロスコピー装置において、前記位置決め画像上
における関心領域の設定位置に応じて傾斜磁場の極性を
制御する磁場極性制御手段と、前記関心領域の位置決め
画像上に、前記設定した関心領域とは別に、脂肪の励起
される領域を表示させる脂肪領域表示手段と、前記設定
した関心領域を再設定する関心領域再設定手段と、を具
備したことを特徴とする。
【0033】更に、請求項5に記載の発明は、関心領域
の位置決め画像上で関心領域を設定することにより、当
該設定した関心領域における代謝物質ごとの濃度分布を
示すスペクトルデータを表示することができる磁気共鳴
スペクトロスコピー装置において、前記位置決め画像上
における関心領域の設定位置に応じて傾斜磁場の極性を
制御する磁場極性制御手段と、前記関心領域の位置決め
画像上に、前記設定した関心領域とは別に、脂肪の励起
される領域を表示させる脂肪領域表示手段と、前記磁場
極性制御手段により制御された傾斜磁場の極性を再制御
する磁場極性再制御手段と、を具備したことを特徴とす
る。
【0034】請求項6に記載の発明は、代謝物質ごとの
濃度分布を示すスペクトルデータの表示対象となる関心
領域を位置決めする方法において、前記位置決め画像上
における関心領域の設定位置に応じて傾斜磁場の極性を
制御する磁場極性制御処理と、前記関心領域の位置決め
画像上に、前記設定した関心領域とは別に、脂肪の励起
される領域を表示させる脂肪領域表示処理と、前記磁気
極性制御処理及び前記脂肪領域表示処理の後に、前記設
定した関心領域を再設定する関心領域再設定処理と、を
行うことを特徴とする。
【0035】また、請求項7に記載の発明は、代謝物質
ごとの濃度分布を示すスペクトルデータの表示対象とな
る関心領域を位置決めする方法において、前記位置決め
画像上における関心領域の設定位置に応じて、傾斜磁場
の極性を制御する磁場極性制御処理と、前記関心領域の
位置決め画像上に、前記設定した関心領域とは別に、脂
肪の励起される領域を表示させる脂肪領域表示処理と、
前記磁気極性制御処理及び前記脂肪領域表示処理の後
に、前記磁場極性制御処理により制御された傾斜磁場の
極性を再制御する磁場極性再制御処理と、を行うことを
特徴とする。
【0036】請求項8に記載の発明は、請求項2乃至5
のいずれか一項に記載の磁気共鳴スペクトロスコピー装
置又は請求項6、7に記載の関心領域位置決め方法にお
いて、前記傾斜磁場の極性を制御するとは、前記脂肪の
励起される領域が前記関心領域よりも静磁場の中心側に
位置するように、傾斜磁場の極性を変化することである
ことを特徴とする。
【0037】請求項9に記載の発明は、請求項5に記載
の磁気共鳴スペクトロスコピー装置又は請求項7に記載
の関心領域位置決め方法において、前記磁場極性再制御
手段又は前記磁気極性再制御処理により傾斜磁場の極性
を再制御するとは、前記磁場極性制御手段又は前記磁気
極性制御処理により制御された傾斜磁場の極性を反転す
ることであることを特徴とする。
【0038】請求項10に記載の発明は、請求項5に記
載の磁気共鳴スペクトロスコピー装置又は請求項7に記
載の関心領域位置決め方法において、前記磁場極性再制
御手段又は前記磁気極性再制御処理による傾斜磁場の極
性の再制御は、前記脂肪領域表示手段又は前記脂肪領域
表示処理により表示されている脂肪の励起された領域を
移動させることにより始動することを特徴とする。
【0039】請求項11に記載の発明は、請求項1、
3、4若しくは5に記載の磁気共鳴スペクトロスコピー
装置又は請求項6若しくは7に記載の関心領域位置決め
方法において、前記関心領域と前記脂肪の励起される領
域との表示態様を異ならせることを特徴とする。
【0040】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載の磁気共鳴スペクトロスコピー装置又は関心領域位
置決め方法において、前記関心領域と脂肪の励起される
領域の表示態様を異ならせることは、関心領域の外枠を
実線で表し、脂肪の励起される領域を点線で表すことで
あることを特徴とする。
【0041】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の磁気共鳴スペクトロスコピー装置又は関心領域位
置決め方法において、前記関心領域と脂肪の励起される
領域の表示態様を異ならせることは、カラー表示におけ
る色の違いにより行うことであることを特徴とする。
【0042】また、請求項14に記載の発明は、請求項
1乃至13のいずれか一項に記載の磁気共鳴スペクトロ
スコピー装置、関心領域位置決め方法における各手段又
は各処理を実行可能なプログラムを記録した記録媒体で
あることを特徴とする。ここで、前記「記録媒体」と
は、上記磁気共鳴スペクトロスコピー装置側で上記手順
を実行するためのプログラムが読み取り可能であればよ
く、物理的な記録方法には依存しない。
【0043】
【発明の実施の形態】〔第1の実施形態〕(請求項1に
記載の発明に対応)以下に本発明の第1の実施形態につ
いて、主に図1〜図3に基づいて説明する。図1は、本
発明が適用された一実施形態のMRS装置の概略図であ
る。このMRS装置は、被検体としての患者Pを載せる
寝台部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場
に位置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、RF信
号を送受信する送受信部と、システム全体のコントロー
ル及び画像再構成を担う制御・演算部と、患者Pの心時
相を表す信号としてのECG(心電図)信号を計測する
心電計測部とを機能的に備えている。
【0044】静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石
1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備
え、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空
間)の長手軸方向(Z軸方向)に静磁場Hを発生させ
る。なお、この磁石部にはシムコイル14が設けられて
いる。このシムコイル14には、後述するホスト計算機
6の制御下で、シムコイル電源15から静磁場均一化の
ための電流が供給される。寝台部は、被検体Pを載せた
天板を磁石1の開口部に退避可能に挿入できる。
【0045】傾斜磁場発生部は、磁石1に組み込まれた
傾斜磁場コイルユニット3を備える。この傾斜磁場コイ
ルユニット3は、互いに直交するX、Y、Z軸方向の傾
斜磁場を発生させるための3組(種類)のx,y,zコ
イル3x〜3zを備える。傾斜磁場部はさらに、x,
y,zコイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場電源
4を備える。この傾斜磁場電源4は、後述するシーケン
サの制御のもと、x,y,zコイル3x〜3zに傾斜磁
場を発生させるためのパルス電流を供給する。
【0046】傾斜磁場電源4からx,y,zコイル3x
〜3zに供給されるパルス電流を制御することにより、
3軸X,Y,Z方向の傾斜磁場を合成して、Z軸に沿っ
たスライス用傾斜磁場、X軸に沿った第1位相エンコー
ド用傾斜磁場、Y軸方向に沿った第2位相エンコード用
傾斜磁場の各方向を任意に設定・変更することができ
る。スライス方向、第1及び第2の位相エンコード方向
の各傾斜磁場は、静磁場Hに重畳される。
【0047】送受信部は、磁石1内の撮影空間にて患者
Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このRFコイル
7に接続された送信器8T及び受信器8Rとを備える。
後述するシーケンサの制御のもと、この送信器8Tは、
磁気共鳴(NMR)を励起させるためのラーモア周波数
のRF電流パルスをRFコイル7に供給する一方、受信
器8Rは、RFコイル7が受信したMR信号(高周波信
号)を受信し、この受信信号に各種の信号処理を施し
て、対応するデジタルデータを形成するようになってい
る。
【0048】さらに、制御・演算部は、シーケンサ
(「シーケンスコントローラ」とも呼ばれる)5、ホス
ト計算機6、演算ユニット10、記憶ユニット11、表
示器12、および入力器13を備える。この内、ホスト
計算機6は、記憶したソフトウエア手順により、シーケ
ンサ5にパルスシーケンス情報を指令するとともに、シ
ーケンサ5を含む装置全体の動作を統括する機能を有す
る。
【0049】シーケンサ5は、CPUおよびメモリを備
えており、ホスト計算機6から送られてきたパルスシー
ケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場電
源4、送信器8T、受信器8Rの一連の動作を制御す
る。ここで、パルスシーケンス情報とは、一連のパルス
シーケンスにしたがって傾斜磁場電源4、送信器8Tお
よび受信器8Rを動作させるために必要な全ての情報で
あり、例えばx,y,zコイル3x〜3zに印加するパ
ルス電流の強度、印加時間、印加タイミングなどに関す
る情報を含む。また、シーケンサ5は、受信器8Rが出
力するデジタルデータ(MR信号)を入力して、このデ
ータを演算ユニット10に転送する。
【0050】演算ユニット10は、受信器8Rからシー
ケンサ5を介して送られてくるMR信号のデジタルデー
タを入力してフーリエ空間(k空間または周波数空間と
も呼ばれる)への原データ(「生データ」とも呼ばれ
る)の配置、および、原データを実空間画像に再構成す
るための2次元または3次元のフーリエ変換処理を行う
一方で、画像データの合成処理を行うようになってい
る。この画像データは表示器12に送信され、MRI画
像又はMRS画像として表示される。尚、フーリエ変換
処理はホスト計算機6に担当させてもよい。
【0051】また、演算ユニット10は、上述の機能に
加え、本発明の特徴部分を担う機能として、以下のもの
を有する。即ち、演算ユニット10は、入力器13によ
り設定した関心領域(水信号の励起される領域)のMR
I画像上における位置を認識することができる。また、
上記(3)式及び(4)式に基づいて、水信号に対して
脂肪信号が励起される領域のずれ量を計算し、上記関心
領域とは別に、MRI画像上に脂肪の励起された領域
(例えば、当該領域の外枠を点線で表す)を表示させる
ことができる。更に、操作者が入力器13により関心領
域の大きさ又は位置の設定を変更した場合には、脂肪の
励起された領域も変更して表示させることができる。
【0052】また、入力器13により、操作者が希望す
る同期タイミング選択用のパラメータ情報、スキャン条
件、パルスシーケンス、画像合成法などの情報をホスト
計算機6に入力できるようになっている。
【0053】記憶ユニット11は、原データおよび再構
成画像データのみならず、上述の合成処理が施された画
像データを保管することができる。また、記憶ユニット
11には、後述するアルゴリズムを実行するためのプロ
グラムが記録されており、演算ユニット10によって読
み取られて実行されるようになっている。
【0054】尚、MRI画像を得る場合には、上記x,
y,zコイル3x〜3zは、それぞれスライス方向傾斜
磁場、位相エンコード方向傾斜磁場、読出し方向(周波
数エンコード方向)傾斜磁場の発生に用いられる。
【0055】続いて、本実施形態におけるMRS装置の
動作について、主に図1乃至図3を用いて説明する。
【0056】まず、MRスペクトルを表示させる前に、
関心領域の位置決め画像(MRI画像)を表示器12に
表示する必要がある。このMRI画像を表示させるため
のパルスシーケンスは、特開平4−227232号公報
等に示されているように、従来から一般に使用されてい
るものであるため、ここでは説明を省略する。
【0057】このパルスシーケンスにより、x,y,z
コイル3x〜3zは、それぞれスライス方向傾斜磁場、
位相エンコード方向傾斜磁場、読出し方向(周波数エン
コード方向)傾斜磁場を静磁場Hに重畳する。この
間、送信器8Tから供給されたRF電流パルスにより、
RFコイル7からRFパルスが患者Pに印加されて、磁
気共鳴を励起させる。一方、受信器8Rは、励起された
MR信号を受信し、この受信信号に各種の信号処理を施
して、対応するデジタルデータを形成する。このデジタ
ルデータはシーケンサ5を介して演算ユニット10に送
られる。
【0058】演算ユニット10では、フーリエ空間への
原データの配置、及び、原データを実空間画像に再構成
するための2次元又は3次元のフーリエ変換処理を行う
一方で、画像データの合成処理を行う。演算ユニット1
0で合成処理が行われた画像データは、表示器12にM
RI画像として表示される。
【0059】次に、本発明の特徴部分である関心領域の
位置決め動作に入る。この位置決め動作に関しては、図
3に示すアルゴリズムに基づき、以下のような処理によ
って行われる。尚、本実施形態では、位置決め画像の一
例として、ヒトの頭部のMRI画像を用いる。
【0060】まず、図2に示す如く、操作者が、入力器
13を使用して、位置決め画像上で関心領域(実線の四
角形21)を設定すると(ステップS1)、関心領域を
表す実線の四角形21とは別に、脂肪の励起される領域
が点線の四角形22で表される(ステップS2)。これ
により、操作者は、脂肪の励起される領域が頭皮部分2
3を含んでいるか否かを認識することができる。
【0061】ここで、点線の四角形22が頭皮部分23
を含んでいるように表示された場合には(ステップS
3)、操作者は、点線の四角形22が頭皮部分23を含
まないように、再度、関心領域を設定し直し(ステップ
S4)、関心領域の設定が完了する。一方、点線の四角
形22が頭皮部分23を含んでいない場合は(ステップ
S3)、この時点で関心領域の設定が完了する。
【0062】関心領域の設定が完了すると、操作者は、
入力器13によりMRスペクトルを表示させるための操
作を行う。この操作は、例えば、入力器13に設けられ
た図示しないスイッチを押すことにより行う。これによ
り、従来と同様、図12及び図13に示すパルスシーケ
ンスに基づいて、MRスペクトルが表示器13に表示さ
れる。
【0063】以上のように、本実施形態では、操作者が
MRI画像上で関心領域(水が励起される領域)を設定
すると、脂肪が励起される領域も同時に表示することが
可能である。そのため、たとえ脂肪の励起される領域が
人体の脂肪を多く含む部分を含んでいても、操作者は脂
肪の励起される領域が脂肪組織を多く含んでいる部分を
含まないように関心領域を容易に設定し直すことができ
る。これによって、脂肪組織が励起されてMRスペクト
ルデータに混入することを防止でき、水及び脂肪以外の
代謝物質の濃度分布を視覚的に明確に捉えることができ
る。
【0064】尚、上記例では、X,Yの2方向のみが表
示されているが、これに限るものではなく、MRI画像
として矢状断面、冠状断面を表示する場合には、脂肪信
号が励起される領域の3方向のずれ量を計算して、Z方
向についても同様に脂肪の励起される領域が同時に表示
される。
【0065】〔第2の実施形態〕(請求項2に記載の発
明に対応)以下に本発明の第2の実施形態について、主
に図1、図4及び図5に基づいて説明する。ここで、本
実施形態は、第1の実施形態の特徴部分である脂肪の励
起される領域を表示させる機能以外は、第1の実施形態
と同じであるため、同一の構成要素には同一の符号を用
いて、その説明を省略する。
【0066】上記「従来の技術」の欄で説明したよう
に、水に対する脂肪の位置ずれがどの方向に発生するか
否かは、選択励起の際の傾斜磁場の極性により決まる
が、実際のMRI画像を用いた位置決め操作の際には、
操作者は傾斜磁場の印加される極性を知ることはできな
い。そのため、操作者は、脂肪の励起される領域が関心
領域に対してどの方向にあるかを知ることができない。
【0067】しかし、Hスペクトロスコピーの主なタ
ーゲットは脳であり、混入を避けるべき頭部の脂肪は主
に頭皮部分、即ち、関心領域の周辺部(静磁場中心から
外側に向かう方向)に存在していることは分かってい
る。
【0068】そこで、本実施形態では、この分かってい
る事実に基づき、傾斜磁場の極性について以下に示すよ
うな一定の規則に従った既定義の設定を持たせて、自動
的に傾斜磁場の極性(磁場勾配の正・負)を変える機能
を演算ユニット10に追加したものである。尚、以下、
説明の便宜上、X方向1次元のみについて説明する。
【0069】位置Xの磁場強度をB、静磁場強度をB
、関心領域の中心のX座標をXとすると、一定の規
則に従った既定義は、(5)式及び(6)式で表され
る。
【0070】
【数5】
【0071】この(5)、(6)式により、例えば、図
4(a)に示すように、関心領域の中心が、磁石1の中
心に対して、システムのX座標軸の正側にある場合は、
シーケンサ5から負の磁場勾配を与えるようなパルスを
出力する。即ち、空間的にX座標の正方向の増加に対し
て、静磁場強度が減少する極性のパルスを出力する。一
方、図4(b)に示すように、関心領域の中心が、磁石
1の中心に対して、システムのX座標軸の負側にある場
合は、シーケンサ5から正の磁場勾配を与えるようなパ
ルスを出力する。即ち、空間的にX座標の正方向の増加
に対して、静磁場強度が増加する極性のパルスを出力す
る。
【0072】尚、Y方向及びZ方向についても、X方向
と同様な既定義の設定を持たせることはいうまでもな
い。
【0073】次に、本実施形態の動作について図8を用
いて説明する。尚、関心領域の位置決めに至るまでの動
作については、第1の実施形態と同じであるため、その
説明を省略し、関心領域の位置決め動作から説明する。
この位置決め動作に関しては、図5に示すアルゴリズム
に基づき、以下のような処理によって行われる。
【0074】まず、操作者が、入力器13を使用して位
置決め画像上で関心領域を設定する(ステップS1
1)。すると、演算ユニット10により、この設定され
た関心領域の中心が磁石1の中心に対してシステムのX
座標軸の正側にあるか或いは負側にあるかが判断される
(ステップS12)。演算ユニット10により、関心領
域の中心が、磁石1の中心に対してシステムのX座標軸
の正側にあると判断された場合には、送信器8Tにより
与えられる傾斜磁場が、負の磁場極性となるように変化
する(ステップS13)。一方、演算ユニット10によ
り、関心領域の中心が、磁石1の中心に対してシステム
のX座標軸の負側にあると判断された場合には、送信器
8Tにより与えられる傾斜磁場が、正の磁場勾配となる
ように変化する(ステップS14)。これにより、関心
領域の設定が完了する。これ以降は、上記第1の実施形
態と同様であるため、その説明を省略する。
【0075】このように、本実施の形態では、位置決め
画像上における関心領域の設定位置に応じて、磁場勾配
の正・負を変えて与えるようにしたため、脂肪の励起さ
れる領域は、水の励起される領域に対して常に静磁場中
心側にシフトすることになる。これにより、上記第1の
実施形態と同様の効果を得ると共に、更に、操作者が関
心領域を設定し直す手間が省けるため、より円滑な診断
を行うことが可能となる。
【0076】〔第3の実施形態〕(請求項3に記載の発
明に対応)以下に本発明の第3の実施形態について、主
に図6〜図8に基づいて説明する。本実施形態は、要約
すると、第1の実施形態の特徴部分である脂肪の励起さ
れる領域を表示する機能、及び、第2の実施形態の特徴
部分である関心領域の設定位置に応じて傾斜磁場の極性
を制御する機能を合わせたものである。このように、本
実施形態は第1及び第2の実施の形態を合わせた構成で
あるため、同一の構成要素には同一の符号を用いて、そ
の説明を省略する。また、関心領域の位置決めに至るま
での動作については、第1の実施形態と同じであるた
め、その説明を省略する。
【0077】まず、本実施の形態の必要性(意義)から
説明する。
【0078】上記第2の実施形態は、Hスペクトロス
コピーの主なターゲットが脳であり、混入を避けるべき
頭部の脂肪は主に頭皮部分、即ち、関心領域の周辺部分
(静磁場中心から外側に向かう方向)に存在すると仮定
した場合の好適な設定である。そのため、例えば、頭部
の中心が静磁場中心から大きくずれている場合に、上記
と同様の方法でMRS画像を得ようとすると、関心領域
内に脂肪組織を含む事態が生じる。これに関しては、更
に以下詳細に説明する。
【0079】頭部の中心が静磁場中心から大きく外れて
いる場合の一例を図6に示す。この図6は、関心領域の
中心は頭部の中心を基準にすると負方向(左側)にある
が、静磁場(システム)の中心を基準にすると正方向
(右側)にある場合を示している。この様な場合に、第
2の実施形態と同様に傾斜磁場の極性を制御すると、脂
肪の励起される領域は更に負方向(左側)になり、更に
多くの脂肪組織が励起されてスペクトルデータに混入し
てしまう。
【0080】そこで、本実施形態では、図7に示すよう
に、第2の実施形態に加えて、第1の実施形態の特徴で
ある「関心領域の表示とは別に、脂肪の励起される領域
を点線の四角形22で表示する機能」を用いたものであ
る。
【0081】尚、本実施形態でも、第2の実施形態と同
様に、Y方向及びZ方向についても、X方向と同様な既
定義の設定を持たせることはいうまでもない。
【0082】次に、本実施形態の動作について図8を用
いて説明する。尚、関心領域の位置決めに至るまでの動
作については、第1の実施形態と同じであるため、その
説明を省略し、関心領域の位置決め動作から説明する。
この位置決め動作に関しては、図8に示すアルゴリズム
に基づき、以下のような処理によって行われる。
【0083】まず、操作者が、入力器13を使用して位
置決め画像上で関心領域を設定する(ステップS2
1)。すると、上記第2の実施形態と同様に、演算ユニ
ット10により、この設定された関心領域の中心が磁石
1の中心に対してシステムのX座標軸の正側にあるか或
いは負側にあるかが判断される(ステップS22)。演
算ユニット10により、関心領域の中心が、磁石1の中
心に対してシステムのX座標軸の正側にあると判断され
た場合には、送信器8Tにより与えられる傾斜磁場が、
負の磁場極性となるように変化する(ステップS2
3)。一方、演算ユニット10により、関心領域の中心
が、磁石1の中心に対してシステムのX座標軸の負側に
あると判断された場合には、送信器8Tにより与えられ
る傾斜磁場が、正の磁場勾配となるように変化する(ス
テップS24)。
【0084】続いて、上記第1の実施形態と同様に、図
2に示すように、関心領域を表す実線の四角形21とは
別に、脂肪の励起される領域が点線の四角形22で表さ
れる(ステップS25)。これにより、操作者は、脂肪
の励起される領域が頭皮部分23を含んでいるか否かを
認識することができる。
【0085】ここで、点線の四角形22が頭皮部分23
を含んでいるように表示された場合には(ステップS2
6)、操作者は、点線の四角形22が頭皮部分23を含
まないように、再度、関心領域を設定し直し(ステップ
S27a)、関心領域の設定が完了する。一方、点線の
四角形22が頭皮部分23を含んでいない場合は(ステ
ップS26)、この時点で関心領域の設定が完了する。
これ以降は、上記第1の実施形態と同様であるため、そ
の説明を省略する。
【0086】このように、本実施の形態では、頭部の中
心が静磁場中心から大きく外れていない場合には、第1
の実施形態のように操作者が関心領域を設定し直すとい
う手間が省け、頭部の中心が静磁場中心から大きく外れ
ている場合に限り、操作者が関心領域を設定し直せば良
いことになる。これにより、あらゆる場合に即応して、
脂肪組織が励起されてデータに混入することを防止で
き、水及び脂肪以外の代謝物質の濃度分布を視覚的に明
確に捉えることができる。
【0087】〔第4の実施形態〕(請求項3、4、6に
記載の発明に対応)以下に本発明の第4の実施形態につ
いて、主に図9に基づいて説明する。上記第3の実施形
態では、頭部の中心が静磁場中心から大きく外れている
場合には、位置決め画像上の関心領域を設定し直すこと
としたが、本実施形態では、関心領域を設定し直さず、
上記第2の実施形態で自動的に行っていた傾斜磁場の極
性の反転を操作者が手動で行うことを可能としたもので
ある。そのため、本実施の形態では、入力器13に、関
心領域の直交3方向の傾斜磁場の極性を反転させるため
の図示しないスイッチ機構を設けている。このように、
本実施形態は、上記第3の実施形態の変形例の1つであ
り、傾斜磁場の極性を反転させるスイッチ機構以外は、
上記第3の実施形態と同様の構成であるため、その説明
を省略する。
【0088】次に、本実施形態の動作について図9を用
いて説明する。尚、位置決め動作に関しては、図9に示
すアルゴリズムに基づいて処理されるが、ステップS2
6までは上記第3の実施形態と同じであるため、それ以
降の処理から説明する。
【0089】上記の如く、点線の四角形22が頭皮部分
23を含んでいるように表示された場合には(ステップ
26)、操作者は、入力器13のスイッチ機構により、
手動で傾斜磁場の極性(磁場勾配の正・負)を反転させ
る(ステップS27b)。一方、点線の四角形23が頭
皮部分23を含んでいない場合は(ステップS26)、
この時点で関心領域の設定が完了する。これ以降は、上
記第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略す
る。
【0090】このように、本実施形態では、頭部の中心
が静磁場中心から大きく外れていない場合には、第1の
実施形態のように操作者が関心領域を設定し直すという
手間が省け、頭部の中心が静磁場中心から大きく外れて
いる場合に限り、操作者が傾斜磁場の極性を反転させれ
ば良いことになる。これにより、第3の実施形態と同様
に、あらゆる場合に対応して、脂肪組織が励起されてデ
ータに混入することを防止でき、水及び脂肪以外の代謝
物質の濃度分布を視覚的に明確に捉えることができる。
【0091】〔第5の実施形態〕(請求項5、7に記載
の発明に対応)以下に本発明の第5の実施形態につい
て、主に図10に基づいて説明する。上記第4の実施形
態では、入力器13のスイッチ機構により傾斜磁場の極
性を反転させることとしたが、本実施形態では、脂肪の
励起される領域を示す点線の四角形22を位置決め画面
上で移動させると、これに対応して自動的に傾斜磁場の
極性が反転するような機能にしたものである。
【0092】即ち、本実施の形態では、図2に示す脂肪
の励起される領域を示す点線の四角形22を、関心領域
を表す実線の四角形21に独立して移動させることがで
きるようにし、操作者が点線の四角形22を移動させる
と、これに合わせて傾斜磁場の極性が変化する機能とし
たものである。
【0093】具体的には、入力器13により移動させた
点線の四角形22の位置は、ホスト計算機6により認識
され、これに基づいて、シーケンサ5に送るパルスシー
ケンス情報が変更されることになる。この変更されたパ
ルスシーケンス情報は、送信器8Tが加える傾斜磁場の
極性を反転させるものである。
【0094】尚、点線の四角形22を移動させる機構
は、入力器13に新たに設けてもよいし、関心領域(実
線の四角形23)を設定する際に使用する機構を使用し
てもよい。
【0095】このように、本実施形態は、上記第3の実
施形態の変形例の1つであり、点線の四角形22を移動
させると、これに合わせて傾斜磁場の極性が変化するこ
と以外は、上記第3の実施形態と同様の構成であるた
め、その説明を省略する。
【0096】次に、本実施形態の動作について図10を
用いて説明する。尚、位置決め動作に関しては、図10
に示すアルゴリズムに基づいて処理されるが、ステップ
S26までは上記第3の実施形態と同じであるため、そ
れ以降の処理から説明する。
【0097】上記の如く、点線の四角形22が頭皮部分
23を含んでいるように表示された場合に(ステップ2
6)、操作者は、入力器13により、手動で図2に示す
点線の四角形22を頭皮部分23から遠ざけるように移
動させると、傾斜磁場の磁場勾配が自動的に反転する
(ステップS27c)。一方、点線の四角形23が頭皮
部分23を含んでいない場合は(ステップS26)、こ
の時点で関心領域の設定が完了する。これ以降は、上記
第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略す
る。
【0098】このように、本実施形態によれば、脂肪の
励起される領域である点線の四角形22を位置決め画面
上で直接移動させるため、上記第3及び第4の実施形態
に比べて、より直観的かつ視覚的な動作を行うことがで
きる。
【0099】尚、上記各実施形態では、設定した関心領
域(水信号の励起される領域)を実線で表し、脂肪信号
の励起される領域を点線で表したが、これに限るもので
はなく、関心領域と脂肪の励起される領域が区別して表
示さえすれば、共に実線で表してもよい。また、これら
の違いは、表示態様が異なるのであればどのような表示
をしてもよい。ここで、表示態様が異なる例として、例
えば、これらの違いをカラー表示の色の違いにより表し
たり、太い線と細い線とで区別して表しり、実線と波線
で区別して表すことが挙げられる。更に、入力器13の
操作により、関心領域と脂肪の励起される領域を1つの
位置決め画像(MRI画像)上で切り替えて表示した
り、2つの位置決め画像上でそれぞれを独立に表示させ
てもよい。
【0100】また、上記各実施形態では、中心周波数を
水信号に合わせて、水の励起される領域を関心領域とし
ているが、これに限るものではなく、水と脂肪の共鳴周
波数の中間に存在する測定対象の特定の代謝物質に合わ
せてもよい。また、中間周波数を水と脂肪の中間の位置
に合わせてもよい。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
MRS画像を得るための関心領域の位置決めをする場合
に、設定した関心領域が脂肪組織を多く含む部分をでき
るだけ含まないようにすることができるため、水及び脂
肪以外の代謝物質の濃度分布を視覚的に明確に捉えるこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るMRS装置の構成の一
例を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るMRS装置の位置決め
画像(MRI画像)を示す図。
【図3】本発明の第1の実施形態の特徴部分である、関
心領域の設定が完了するまでのフローチャート。
【図4】本発明の第2の実施形態の特徴部分である、既
定義の傾斜磁場極性を示した図。
【図5】本発明の第2の実施形態の特徴部分である、関
心領域の設定が完了するまでのフローチャート。
【図6】本発明の第3の実施形態を説明する前提として
用いた、位置決め画像(MRI画像)を示す図。
【図7】本発明の第3の実施形態を説明する前提として
用いた、位置決め画像(MRI画像)を示す図。
【図8】本発明の第3の実施形態の特徴部分である、関
心領域の設定が完了するまでのフローチャート。
【図9】本発明の第4の実施形態の特徴部分である、関
心領域の設定が完了するまでのフローチャート。
【図10】本発明の第5の実施形態の特徴部分である、
関心領域の設定が完了するまでのフローチャート。
【図11】一般的なMRI画像とMRスペクトルを示す
図。
【図12】従来から使用されている、シングルボクセル
スペクトロスコピーのパルスシーケンスを示す図。
【図13】従来から使用されている、選択励起法と位相
エンコードを組み合わせた空間2D(2次元)のMRS
I法のパルスシーケンスを示す図。
【図14】ケミカルシフトによるスライス位置のずれを
示す図。
【図15】従来の位置決め画像を示す図(点線の四角形
102は実際には表示されていない)。
【図16】選択励起の際の傾斜磁場の極性の相違による
スライス位置のずれを示す図。
【符号の説明】
1 磁石 2 静磁場電源 3 傾斜磁場コイルユニット 4 傾斜磁場電源 5 シーケンサ 6 コントローラ 7 RFコイル 8T 送信器 8R 受信器 10 演算ユニット 11 記憶ユニット 12 表示器 13 入力器 16 音声発生器 17 ECGセンサ 18 ECGユニット

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 関心領域の位置決め画像上で関心領域を
    設定することにより、当該設定した関心領域における代
    謝物質ごとの濃度分布を示すスペクトルデータを表示す
    ることができる磁気共鳴スペクトロスコピー装置におい
    て、 前記関心領域の位置決め画像上に、前記設定した関心領
    域とは別に、脂肪の励起される領域を表示することを特
    徴とする磁気共鳴スペクトロスコピー装置。
  2. 【請求項2】 関心領域の位置決め画像上で関心領域を
    設定することにより、当該設定した関心領域における代
    謝物質ごとの濃度分布を示すスペクトルデータを表示す
    ることができる磁気共鳴スペクトロスコピー装置におい
    て、 前記位置決め画像上における関心領域の設定位置に応じ
    て傾斜磁場の極性を制御することを特徴とする磁気共鳴
    スペクトロスコピー装置。
  3. 【請求項3】 関心領域の位置決め画像上で関心領域を
    設定することにより、当該設定した関心領域における代
    謝物質ごとの濃度分布を示すスペクトルデータを表示す
    ることができる磁気共鳴スペクトロスコピー装置におい
    て、 前記位置決め画像上における関心領域の設定位置に応じ
    て傾斜磁場の極性を制御する磁場極性制御手段と、 前記関心領域の位置決め画像上に、前記設定した関心領
    域とは別に、脂肪の励起される領域を表示させる脂肪領
    域表示手段と、 を具備したことを特徴とする磁気共鳴スペクトロスコピ
    ー装置。
  4. 【請求項4】 関心領域の位置決め画像上で関心領域を
    設定することにより、当該設定した関心領域における代
    謝物質ごとの濃度分布を示すスペクトルデータを表示す
    ることができる磁気共鳴スペクトロスコピー装置におい
    て、 前記位置決め画像上における関心領域の設定位置に応じ
    て傾斜磁場の極性を制御する磁場極性制御手段と、 前記関心領域の位置決め画像上に、前記設定した関心領
    域とは別に、脂肪の励起される領域を表示させる脂肪領
    域表示手段と、 前記設定した関心領域を再設定する関心領域再設定手段
    と、 を具備したことを特徴とする磁気共鳴スペクトロスコピ
    ー装置。
  5. 【請求項5】 関心領域の位置決め画像上で関心領域を
    設定することにより、当該設定した関心領域における代
    謝物質ごとの濃度分布を示すスペクトルデータを表示す
    ることができる磁気共鳴スペクトロスコピー装置におい
    て、 前記位置決め画像上における関心領域の設定位置に応じ
    て傾斜磁場の極性を制御する磁場極性制御手段と、 前記関心領域の位置決め画像上に、前記設定した関心領
    域とは別に、脂肪の励起される領域を表示させる脂肪領
    域表示手段と、 前記磁場極性制御手段により制御された傾斜磁場の極性
    を再制御する磁場極性再制御手段と、 を具備したことを特徴とする磁気共鳴スペクトロスコピ
    ー装置。
  6. 【請求項6】 代謝物質ごとの濃度分布を示すスペクト
    ルデータの表示対象となる関心領域を位置決めする方法
    において、 前記位置決め画像上における関心領域の設定位置に応じ
    て傾斜磁場の極性を制御する磁場極性制御処理と、 前記関心領域の位置決め画像上に、前記設定した関心領
    域とは別に、脂肪の励起される領域を表示させる脂肪領
    域表示処理と、 前記磁気極性制御処理及び前記脂肪領域表示処理の後
    に、前記設定した関心領域を再設定する関心領域再設定
    処理と、 を行うことを特徴とする関心領域位置決め方法。
  7. 【請求項7】 代謝物質ごとの濃度分布を示すスペクト
    ルデータの表示対象となる関心領域を位置決めする方法
    において、 前記位置決め画像上における関心領域の設定位置に応じ
    て、傾斜磁場の極性を制御する磁場極性制御処理と、 前記関心領域の位置決め画像上に、前記設定した関心領
    域とは別に、脂肪の励起される領域を表示させる脂肪領
    域表示処理と、 前記磁気極性制御処理及び前記脂肪領域表示処理の後
    に、前記磁場極性制御処理により制御された傾斜磁場の
    極性を再制御する磁場極性再制御処理と、 を行うことを特徴とする関心領域位置決め方法。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の
    磁気共鳴スペクトロスコピー装置又は請求項6又は7に
    記載の関心領域位置決め方法において、前記傾斜磁場の
    極性を制御するとは、前記脂肪の励起される領域が前記
    関心領域よりも静磁場の中心側に位置するように、傾斜
    磁場の極性を変化することであることを特徴とする装置
    又は方法。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載の磁気共鳴スペクトロス
    コピー装置又は請求項7に記載の関心領域位置決め方法
    において、前記磁場極性再制御手段又は前記磁気極性再
    制御処理により傾斜磁場の極性を再制御するとは、前記
    磁場極性制御手段又は前記磁気極性制御処理により制御
    された傾斜磁場の極性を反転することであることを特徴
    とする装置又は方法。
  10. 【請求項10】 請求項5に記載の磁気共鳴スペクトロ
    スコピー装置又は請求項7に記載の関心領域位置決め方
    法において、前記磁場極性再制御手段又は前記磁気極性
    再制御処理による傾斜磁場の極性の再制御は、前記脂肪
    領域表示手段又は前記脂肪領域表示処理により表示され
    ている脂肪の励起された領域を移動させることにより始
    動することを特徴とする装置又は方法。
  11. 【請求項11】 請求項1、3、4若しくは5に記載の
    磁気共鳴スペクトロスコピー装置又は請求項6若しくは
    7に記載の関心領域位置決め方法において、前記関心領
    域と前記脂肪の励起される領域との表示態様を異ならせ
    ることを特徴とする装置又は方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の磁気共鳴スペクト
    ロスコピー装置又は関心領域位置決め方法において、前
    記関心領域と脂肪の励起される領域の表示態様を異なら
    せることは、関心領域の外枠を実線で表し、脂肪の励起
    される領域を点線で表すことであることを特徴とする装
    置又は方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の磁気共鳴スペクト
    ロスコピー装置又は関心領域位置決め方法において、前
    記関心領域と脂肪の励起される領域の表示態様を異なら
    せることは、カラー表示における色の違いにより行うこ
    とであることを特徴とする装置又は方法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれか一項に記
    載の磁気共鳴スペクトロスコピー装置、関心領域位置決
    め方法における各手段又は各処理を実行可能なプログラ
    ムを記録した記録媒体。
JP37523699A 1999-12-28 1999-12-28 磁気共鳴スペクトロスコピー装置 Expired - Fee Related JP4380867B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37523699A JP4380867B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 磁気共鳴スペクトロスコピー装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37523699A JP4380867B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 磁気共鳴スペクトロスコピー装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009177903A Division JP4862069B2 (ja) 2009-07-30 2009-07-30 磁気共鳴診断装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001187038A true JP2001187038A (ja) 2001-07-10
JP2001187038A5 JP2001187038A5 (ja) 2007-02-22
JP4380867B2 JP4380867B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=18505194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37523699A Expired - Fee Related JP4380867B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 磁気共鳴スペクトロスコピー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4380867B2 (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002017704A (ja) * 2000-06-30 2002-01-22 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
KR100463363B1 (ko) * 2001-10-04 2004-12-29 지이 메디컬 시스템즈 글로발 테크놀러지 캄파니 엘엘씨 자기 공명 촬상 장치
JP2008043436A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
JP2008099820A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
US7847548B2 (en) 2007-03-05 2010-12-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic resonance diagnosing apparatus and medical image display apparatus
WO2011040289A1 (ja) * 2009-09-29 2011-04-07 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置および励起領域調整方法
US8054078B2 (en) 2006-07-12 2011-11-08 Ge Medical Systems Global Technology Company, Llc Parallel imaging method and MRI apparatus
JP2012055745A (ja) * 2011-12-19 2012-03-22 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
JP2012210316A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断装置及びその制御プログラム
CN103654786A (zh) * 2012-09-26 2014-03-26 三星电子株式会社 用于从磁共振图像去除由脂质导致的失真的方法和设备
WO2014125966A1 (ja) * 2013-02-12 2014-08-21 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置およびその測定方法
WO2015093222A1 (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置における撮像条件設定支援方法
WO2016046686A1 (en) * 2014-09-26 2016-03-31 Koninklijke Philips N.V. Imaging system for single voxel spectroscopy
JP2016187607A (ja) * 2010-11-26 2016-11-04 東芝メディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴診断装置
CN108272440A (zh) * 2018-01-24 2018-07-13 上海联影医疗科技有限公司 新陈代谢速率显示方法、装置、终端及医疗设备

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4537542B2 (ja) * 2000-06-30 2010-09-01 株式会社東芝 磁気共鳴診断装置
JP2002017704A (ja) * 2000-06-30 2002-01-22 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
KR100463363B1 (ko) * 2001-10-04 2004-12-29 지이 메디컬 시스템즈 글로발 테크놀러지 캄파니 엘엘씨 자기 공명 촬상 장치
US8054078B2 (en) 2006-07-12 2011-11-08 Ge Medical Systems Global Technology Company, Llc Parallel imaging method and MRI apparatus
US7612561B2 (en) 2006-08-11 2009-11-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic resonance diagnosing apparatus and its operating method
JP2008043436A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
JP2008099820A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
US7847548B2 (en) 2007-03-05 2010-12-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic resonance diagnosing apparatus and medical image display apparatus
WO2011040289A1 (ja) * 2009-09-29 2011-04-07 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置および励起領域調整方法
US9594135B2 (en) 2009-09-29 2017-03-14 Hitachi, Ltd. Magnetic resonance imaging apparatus and method for adjusting excitation region
JP2016187607A (ja) * 2010-11-26 2016-11-04 東芝メディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴診断装置
JP2012210316A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断装置及びその制御プログラム
JP2012055745A (ja) * 2011-12-19 2012-03-22 Toshiba Corp 磁気共鳴診断装置
CN103654786A (zh) * 2012-09-26 2014-03-26 三星电子株式会社 用于从磁共振图像去除由脂质导致的失真的方法和设备
US9710906B2 (en) 2012-09-26 2017-07-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for removing distortion by lipids from magnetic resonance image
CN103654786B (zh) * 2012-09-26 2017-04-19 三星电子株式会社 用于从磁共振图像去除由脂质导致的失真的方法和设备
WO2014125966A1 (ja) * 2013-02-12 2014-08-21 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置およびその測定方法
JPWO2014125966A1 (ja) * 2013-02-12 2017-02-02 株式会社日立製作所 磁気共鳴イメージング装置およびその測定方法
JPWO2015093222A1 (ja) * 2013-12-16 2017-03-16 株式会社日立製作所 磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置における撮像条件設定支援方法
WO2015093222A1 (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置における撮像条件設定支援方法
WO2016046686A1 (en) * 2014-09-26 2016-03-31 Koninklijke Philips N.V. Imaging system for single voxel spectroscopy
CN106796275A (zh) * 2014-09-26 2017-05-31 皇家飞利浦有限公司 用于单体素波谱分析的成像系统
RU2689893C2 (ru) * 2014-09-26 2019-05-29 Конинклейке Филипс Н.В. Система визуализации для одновоксельной спектроскопии
US10761166B2 (en) 2014-09-26 2020-09-01 Koninklijke Philips N.V. Imaging system for single voxel spectroscopy
CN108272440A (zh) * 2018-01-24 2018-07-13 上海联影医疗科技有限公司 新陈代谢速率显示方法、装置、终端及医疗设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4380867B2 (ja) 2009-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8571288B2 (en) Image display apparatus and magnetic resonance imaging apparatus
US10168405B2 (en) Method and apparatus for quantifying properties of an object through magnetic resonance imaging (MRI)
US8805473B2 (en) MRI diffusion weighted imaging with estimated motion probing gradient b-factors based on acquired apparent diffusion coefficients for each pixel
JP2004129724A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4380867B2 (ja) 磁気共鳴スペクトロスコピー装置
JP2006255189A (ja) 磁気共鳴映像装置
US20140002077A1 (en) System for simultaneous dual-slab acquisition of mr images
KR101811720B1 (ko) 자기 공명 영상 장치 및 그에 따른 자기 공명 영상 생성 방법
JP2004024783A (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴イメージングのデータ収集方法
JP5405732B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
KR101819030B1 (ko) 자기 공명 영상 장치 및 자기 공명 영상 장치를 위한 방법
CN107595285B (zh) 磁共振成像装置以及其控制台装置
US10509089B2 (en) Method and magnetic resonance apparatus to acquire trace-weighted magnetic resonance data with anisotropic diffusion directions
US8143891B2 (en) System for image acquisition with fast magnetic resonance gradient echo sequences
JP2005087375A (ja) 磁気共鳴撮影装置および磁気共鳴画像生成方法
KR101797674B1 (ko) 자기 공명 영상 촬영 장치 및 그에 따른 자기 공명 영상 촬영 방법
JP4862069B2 (ja) 磁気共鳴診断装置
JP5068606B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置,プログラム
US10254364B2 (en) Optimizing a slice orientation
JP2006519650A (ja) Mrイメージング方法
JP2009207755A (ja) 磁気共鳴撮像装置
JP2005152534A (ja) 磁気共鳴撮影装置およびrf波生成方法
JP3069286B2 (ja) Mri装置
JP3907944B2 (ja) 磁気共鳴イメージング方法及び装置
JP2003325477A (ja) 磁気共鳴イメージング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090915

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4380867

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees