JP2001185212A - 非水電解液及び該電解液を含む電池 - Google Patents

非水電解液及び該電解液を含む電池

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JP2001185212A
JP2001185212A JP36469499A JP36469499A JP2001185212A JP 2001185212 A JP2001185212 A JP 2001185212A JP 36469499 A JP36469499 A JP 36469499A JP 36469499 A JP36469499 A JP 36469499A JP 2001185212 A JP2001185212 A JP 2001185212A
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Kazuhiro Yamada
一博 山田
Toshiya Saito
俊哉 斎藤
Noriyuki Taki
敬之 滝
Satoshi Asano
聡 浅野
Kazutoshi Takatsuna
和敏 高綱
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Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 黒鉛系負極を用いた非水電解液電池において
も不可逆容量が小さい電解液、黒鉛系負極上でも電気分
解されず、低温特性に優れた電解液、及び該電解液を用
いた電池を提供する。 【解決手段】 電解質を含む電池用非水電解液におい
て、下記の化合物よりなる群から選ばれる少くとも1種
の化合物をさらに含有することを特徴とする非水電解
液。チオアルキレン基を有する有機ケイ素化合物、ジア
ルコキシシラン化合物 、トリアルコキシシラン化合
物、ピロール及びその誘導体、ピロリドン及びその誘導
体、ピロリジン及びその誘導体、窒素原子を有するオニ
ウム塩、硫黄原子を有するオニウム塩、リン原子を有す
るオニウム塩、不飽和炭化水素基を有するスルホン化合
物、ジアルキルスルフィド化合物、3個以上の硫黄原子
を含む環状化合物、ジケトン化合物 、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル、カルバゼート化合物、エ
ポキシ化合物、アルケニル基を有するオキソラン、およ
びファスファイト化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液及び該
電解液を含む非水電解液電池に関し、より詳細には充放
電特性、低温特性、および、サイクル特性に優れた電解
液に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非水電解液電池、特にリチウム系
電解質を用いた電池が、小型電子機器などの駆動用電源
として広く使用されている。該非水電解液電池は、主と
して正極、負極及び非水電解液から構成されている。特
に、LiCoO等のリチウム複合酸化物を正極とし、炭素
材料又はリチウム金属を負極としたリチウム2次電池が
好適に使用されている。
【0003】しかし、電気容量等の特性がより優れてい
る電池が求められている。特に、例えば天然黒鉛または
人造黒鉛等の高結晶化炭素材料を負極として用いたリチ
ウム2次電池では、電解液中の溶媒が充電時に負極上で
電気化学的に分解され、容量が不可逆になる問題があ
り、解決が求められている。プロピレンカーボネート
(PC)は融点が低く、誘電率が高く、且つ、低温におい
て高い電気伝導度を有するために、非水溶媒として多用
されているが、黒鉛負極を用いた電池に使用された場合
には、該負極上で分解されるという問題がある。エチレ
ンカーボネートは、負極上での分解は少ないが、容量の
不可逆性があり、さらに、室温では固体であるために取
り扱いが困難である。また、γ−ブチロラクトンは低温
特性により優れるが、サイクル特性が大きく劣化すると
いう問題がある。
【0004】そこで、上記の問題を解決するために、電
解液に種々の化合物を添加することが検討されている。
例えば、特開平11−67269号には、電解液に金属アルコ
キシドを添加した非水電解液を用いた2次電池が開示さ
れている。また、特開平5−47417号には、プロピレン
カーボネートの分解を防ぐために、電解質としてLiX(R
YO(XはC、N、P、Si、YはS、P、N、Rはアルキル
基、アリール基、それらの置換体)を用いた電池が開示
されている。
【0005】しかし、これらの電解液を用いた電池の電
気容量特性は十分であるとは言えない。特に、リチウム
2次電池に使用した場合には、電池のサイクル特性も十
分であるとは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、黒
鉛系負極を用いた非水電解液電池においても不可逆容量
が小さい電解液及び該電解液を用いた電池を提供するこ
とを目的とする。さらに、本発明は、黒鉛系負極上でも
電気分解されず、低温特性に優れた電解液及び該電解液
を用いた電池を提供することを目的とする。
【0007】本発明者らは、種々検討した結果、所定の
化合物を電解液に添加することにより、上記目的を達成
できることを見出した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、電
解質を含む電池用非水電解液において、下記の化合物よ
りなる群から選ばれる少くとも1種の化合物、チオアル
キレン基を有する有機ケイ素化合物、ジアルコキシシラ
ン化合物 、トリアルコキシシラン化合物、ピロール及
びその誘導体、ピロリドン及びその誘導体、ピロリジン
及びその誘導体、窒素原子を有するオニウム塩、硫黄原
子を有するオニウム塩、リン原子を有するオニウム塩、
不飽和炭化水素基を有するスルホン化合物、ジアルキル
スルフィド化合物、3個以上の硫黄原子を含む環状化合
物、ジケトン化合物 、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、カルバゼート化合物、エポキシ化合物、
アルケニル基を有するオキソラン、およびファスファイ
ト化合物、をさらに含有することを特徴とする非水電解
液である。また、本発明は、前記非水電解液を含む非水
電解液電池である。
【0009】さらに、本発明の好ましい実施態様とし
て、下記のものが挙げられる。 (1)前記チオアルキレン基を有する有機ケイ素化合物
が、HS−CH−Si(CH、またはHS−(CH−Si
(OCHであり、ジアルコキシシラン化合物が、CH
HSi(OCH、CH=CHSi(OCH)、CH Si(OC
H)、またはHN(CHSi(OCH)であり、ピ
ロールの誘導体がN−ビニルピロールであり、ピロリド
ンの誘導体がN‐メチルピロリドンまたはN−ビニルピロ
リドンであり、ピロリジンの誘導体がN−メチルピロリ
ジンであり、窒素原子を有するオニウム塩が(CH
N BFであり、硫黄原子を有するオニウム塩が(C
HS BF、(CHS BF、または(C
H(S=O) BFであり、リン原子を有するオニ
ウム塩が(CHP BFであり、不飽和炭化水素基
を有するスルホン化合物が(CH=CH−)S(=O)であ
り、ジアルキルスルフィド化合物がCH−S− CH
であり、3個以上の硫黄原子を含む環状化合物がトリチ
アニンまたはビニレントリチオカーボネートであり、ジ
ケトン化合物がCHCO(CH) CO CHであり、アクリル
酸エステルがアクリル酸メチルであり、メタクリル酸エ
ステルが、メタクリル酸メチルであり、カルバゼート化
合物がHN−NH−COOCHであり、エポキシ化合物が、
アリルグリシジルエーテルまたはシクロヘキサンオキシ
ドであり、アルケニル基を有するオキソラン化合物が2
−ビニル−1,3−オキソランであり、および、フォスフ
ァイト化合物が(CHO)Pである前記非水電解液。 (2)前記化合物が、非水電解液に対して約0.01〜10
重量%含有されていることを特徴とする前記非水電解
液。 (3)前記非水電解液に使用される非水溶媒が、エチレ
ンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカー
ボネート、γ−ブチロラクトンからなる群より選ばれた
少なくとも1種の非水溶媒であることを特徴とする前記
非水電解液。 (4)非水電解液に使用される電解質が、LiPF 、LiC
lO 、LiBF 、LiAsF 、LiSbF、LiAlCl、LiCF
SO 、LiN(SOCF 、LiN(SOCF
からなる群より選ばれた少なくとも1種の電解質である
ことを特徴とする前記非水電解液。 (5)前記非水電解液電池が、リチウムを吸蔵及び放出
する炭素系材料を負極とし、リチウム遷移金属化合物を
正極とするリチウムイオン2次電池であることを特徴と
する前記非水電解液電池。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の非水電解液に使用される
非水溶媒には特に制限がなく、公知の種々の溶媒であっ
てよい。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチル
カーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイ
ソプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、
エチルプロピルカーボネート、エチルイソプロピルカー
ボネート、エチルブチルカーボネート、ジプロピルカー
ボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカー
ボネート、1,2−ブチレンカーボネート、ビニレンカー
ボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエト
キシエタン、1,2−ジブトキシエタン、エトキシメト
キシエタン等が単独で、あるいは混合されて使用され
る。好ましくは、誘電率が高いプロピレンカーボネート
及びエチレンカーボネートの中から選ばれた少なくとも
1種と、粘性の低いジメチルカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、および、メチルエチルカーボネートの中か
ら選ばれた少なくとも1種を体積比1:9〜9:1、よ
り好ましくは1:2〜2:1で混合したものが用いられ
る。
【0011】本発明の非水電解液に使用される電解質に
ついても特に制限がなく、公知の種々の電解質であって
よい。例えばLiPF 、LiClO 、LiBF 、LiAsF
LiSbF 、LiAlCl 、LiCF SO 、LiN(SOCF
、LiN(SOCF等のリチウム系電解質などが
使用される。なかでも電池の性能の点からLiPF が好
ましい。
【0012】非水電解液は、非水溶媒に電解質を約0.5
〜2.0モル/l、好ましくは0.8〜1.3モル/lの濃度に
なるように、好ましくは不活性ガス雰囲気下で、又は、
湿度の低い環境中で溶解させて調製する。なお、非水溶
媒は、予め蒸留等により水分含有量を5ppm以下、特に1
ppm以下にしてから使用することが好ましい。
【0013】本発明の非水電解液は、下記の化合物、チ
オアルキレン基を有する有機ケイ素化合物、ジアルコキ
シシラン化合物 、トリアルコキシシラン化合物、ピロ
ール及びその誘導体、ピロリドン及びその誘導体、ピロ
リジン及びその誘導体、窒素原子を有するオニウム塩、
硫黄原子を有するオニウム塩、リン原子を有するオニウ
ム塩、不飽和炭化水素基を有するスルホン化合物、ジア
ルキルスルフィド化合物、3個以上の硫黄原子を含む環
状化合物、ジケトン化合物 、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、カルバゼート化合物、エポキシ化
合物、アルケニル基を有するオキソラン、およびファス
ファイト化合物、から選ばれる少なくとも一つの化合物
をさらに含有することを特徴とする。
【0014】上記化合物は、電解液に使用される非水溶
媒に対して親和性を有する。これらの化合物を含有する
ことによって、溶媒としてPC、もしくは、より低温特性
に優れるγ−ブチロラクトンを使用した場合において
も、黒鉛系負極表面に良好な皮膜(Solid Electrolyte
Interface)が形成され、電池の充放電特性、低温特性
及びサイクル特性が向上されるものと考えられる。以
下、各化合物について説明する。
【0015】本発明において、チオアルキレン基を有す
る有機ケイ素化合物としては下記化学式、
【化1】HS−(CH−SiRRR で表される化合物が挙げられる。上式において、nは1
〜10の整数、R〜 Rは互いに独立して炭素数1〜1
2の飽和もしくは不飽和炭化水素基、またはアルコキシ
基である。好ましくは、nは1〜5の整数、R〜 R
が炭素数1〜6のアルキル基もしくはアルコキシ基であ
り、より好ましい化合物として、nが1、R〜 R
メチル基であるところのHS−CH−Si(CH、およ
び、nが3、がR〜 Rがメトキシ基であるHS−(C
H−Si(OCHが挙げられる。
【0016】ジアルコキシシラン化合物としては、下記
式、
【化2】RRSi(OR)(OR) で表される化合物が、トリアルコキシシラン化合物とし
ては、下記式、
【化3】RSi(OR)(OR10)(OR11) で表される化合物がそれぞれ挙げられ、上式において、
R Rは互いに独立して水素原子、炭素数1〜12
のアルキル基、アルケニル基、アミノアルキル基、もし
くはアリール基であり、及び、R〜R11は互いに独立
して炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、アリ
ール基である。好ましくは、R〜R11が炭素数1〜6
のアルキル基、又は、アミノアルキル基である。 より
好ましい化合物として、CHHSi(OCH、CH=CHS
i(OCH)、CHSi(OCH)、及び、HN(CH
Si(OCH)が挙げられる。
【0017】ピロールその誘導体としてはN−ビニルピ
ロールが挙げられる。好ましくは、ピロールが使用され
る。
【0018】ピロリドンの誘導体としては、N‐アルキ
ルピロリドン、N−アルケニルピロリドンが挙げられ、
なかでもN‐メチルピロリドン、N−ビニルピロリドンが
好ましい。
【0019】ピロリジンの誘導体としては、N−メチル
ピロリジンが挙げられる。好ましくはピロリジンが好ま
しく使用される。
【0020】窒素原子を有するオニウム塩としては、
【化4】R12R13R14R15NX で表される化合物が、 硫黄原子を有するオニウム塩と
しては
【化5】R16R17R18SX、または、
【化6】R19R20R21S=OX で表される化合物が、及びリン原子を有するオニウム塩
としては、
【化7】R22R23R24 R25PX で表される化合物がそれぞれ挙げられ、前記式5〜7に
おいて、R12〜R25はそれぞれ独立に−C
H2m+1、であり、mは1〜3の整数、好ましく
は、1又は2であり、及び、Xは−BF、−PF、−CF
SO、又は、−ClO、好ましくは−BFである。よ
り好ましい化合物として、(CHN BF、(C
HS BF、(CHS BF、(CH(S
=O) BF、及び、(CHP BFが挙げられる。
【0021】不飽和炭化水素基を有するスルホン化合物
としては、下式
【化8】R26−S(=O)− R27 で表される化合物が挙げられ、該式においてR26は炭
素数2〜12の不飽和炭化水素基であり、R27 は水素
原子または炭素数2〜12の不飽和炭化水素基である。
好ましくはR26が炭素数2〜6の不飽和炭化水素基で
あり、且つ、R27が水素原子または炭素数2〜6の不
飽和炭化水素基であり、より好ましくは、(CH=CH−)
S(=O) である。
【0022】ジアルキルスルフィド化合物としては下記
式、
【化9】R28S R29で表される化合物が挙げられ、該
式において、R28およびR29は互いに独立に炭素数1
〜12、好ましくは1〜6のアルキル基であり、より好
ましくはCH−S− CHである。
【0023】3個以上の硫黄原子を含む環状化合物とし
ては、硫黄原子を3個含む環状化合物が好ましく、特
に、トリチアニン、ビニレントリチオカーボネートが好
ましい。
【0024】ジケトン化合物としては、α−ジケント
ン、β−ジケントン、及びγ−ジケントンジケトンが挙
げられ、好ましくは、下記式、
【化10】R28−CO−(CH)−CO −R29 で表される化合物が使用され、該式においてnは1〜
2、R28および R29は互いに独立して、炭素数1〜
12の飽和もしくは不飽和炭化水素基、アルコキシ基、
ビニルオキシ基、アリルオキシ基、アリールオキシ基で
ある。より好ましくは、CHCO(CH) CO CHであ
る。
【0025】アクリル酸エステルとしては、アクリル酸
メチルが、また、メタクリル酸エステルとしては、メタ
クリル酸メチルが好ましい。
【0026】カルバゼート化合物としては、下記式
【化11】HN−NH−COOR30 で表される化合物が挙げられ、ここでR30は、炭素数
1〜12の飽和もしくは不飽和基、アルコキシ基、アリ
ルオキシキ基、アリールオキシキ基である。好ましく
は、R30がアルキル基であり、より好ましくはHN−N
H−COOCHである。
【0027】エポキシ化合物としては、アリルグリシジ
ルエーテルおよびシクロヘキサンオキシドが好ましい。
また、アルケニル基を有するオキソラン化合物として
は、下記式で表される2−ビニル−1,3−オキソランが
好ましい。
【化12】
【0028】フォスファイト化合物としては、下記式、
【化13】(R31O)(R32O)(R33O)P で表される化合物が挙げられ、ここでR31〜R33は互
いに独立して水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基で
ある。好ましくはR31〜R33 が炭素数1〜5のアル
キル基であり、より好ましくは(CHO)Pである。
【0029】本発明において、上記化合物の少なくとも
1種を非水電解液に添加する。添加は、電池組立て前で
あっても電池組立て後の封缶前に行なってもよい。添加
方法としては公知の方法を使用することができるが、好
ましくは不活性ガス雰囲気下で、または、湿度の低い環
境中で、攪拌しながら添加する。該化合物の添加量は、
電極活物質の種類または比表面積、溶媒、電解質などに
依存して随意に定められるが、通常、電解液の全重量に
対して、約0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量
%、より好ましくは0.1〜5重量%の量で添加される。上
記下限量より少いと効果が得られず、一方、上記上限量
より多くなると、電解液の電気伝導度が低くなり、その
結果、電池の充放電特性を低下させる場合があるので、
好ましくない。
【0030】本発明の電解液は、リチウムイオン2次電
池に特に適しているが、リチウム1次電池、リチウム2
次電池、リチウムイオンポリマー2次電池、または、リ
チウムポリマー2次電池用の電解液としても使用するこ
とができる。
【0031】本発明は、上記非水電解液を含む電池にも
関する。該電池は、上記非水電解液、負極合剤、正極合
剤、及びセパレーターから主としてなる。負極活物質と
しては、例えば金属リチウム、カーボン系材料、例えば
天然黒鉛、不定形炭素等の有機高分子焼成体、天然黒鉛
と人造黒鉛の混合物等を、正極活物質としては、LiCoO
LiNiO、LiMnO等のTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、N
i、Mo、Al及びWから選ばれる少なくとも1種の金属とリ
チウムとを主として含有するリチウムイオン含有金属酸
化物を用いることができる。セパレーターとしてはポリ
エチレン微孔性フィルム等のポリオレフィン微孔性フィ
ルム、もしくはポリオレフィン不織布を用いることがで
きる。なかでも、孔径0.01〜1μm、厚み5〜50μmのポ
リオレフィン微孔性フィルムが好ましい。
【0032】本発明の電池は、公知の工程、すなわち、
電極を製造し、該電極の間にセパレーターを挿入して巻
き取り、所定の間に挿入し、次いで電解液を充填して封
缶することにより作ることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0034】電解液の調製 実施例1〜13の電解液は、予め水分含有量を1ppmにし
たエチレンカーボネートとジメチルカーボネートを体積
比1:1で混合した溶媒にLiPFを1モル/lの濃度に
なるように溶解させ、得られた溶液に、表1に示す各化
合物を電解液の0.5重量%で添加して調製した。また、
何も化合物を添加しない電解液を比較例1とした。な
お、水分は、電量滴定式水分測定装置を用い、カールフ
ィッシャー法により定量した。実施例14〜22の電解液
は、プロピレンカーボネートとジメチルカーボネートを
体積比1:1で混合した溶媒にLiPFを1モル/lの濃
度になるように溶解させた液に、表2に示す各化合物を
電解液の0.5重量%で添加して調製した。何も化合物を
添加しない電解液を比較例2とした。実施例23〜28の電
解液は、エチレンカーボネートとγ−ブチロラクトンを
体積比1:2で混合した溶媒にLiBFを1モル/lの濃
度になるように溶解させた液に、表3に示す各化合物を
電解液の0.5重量%で添加して調製した。何も化合物を
添加しない電解液を比較例3とした。
【0035】可逆容量及び不可逆容量の測定 負極半電池の充放電を行ない、可逆容量及び不可逆容量
を測定した。セルとして密閉型SUS製セルを用いた。該
セルは正極集電体としてSUSメッシュ、正極としてLi金
属板(厚さ0.1mm、13mmφ)、ポリエチレン微多孔膜セ
パレーター、不織布セパレーター、負極として天然黒鉛
(X線回折分析による(002)面の層間距離0.34nm、平均
孔径18μm、比表面積8.5m/g)および負極集電体と
してSUSメッシュを順に重ねたものであり、これに各実
施例及び比較例の電解液を注入して、負極半電池とし
た。なお、負極は、バインダーとしてPVDF12重量%のNM
P溶液を使用して天然黒鉛をペースト化した後、Cu箔上
にコーティングして真空乾燥し、その後、直径13mmに切
り出して、40MPaでプレスし、再度真空乾燥して作製し
た。該半電池を、室温にて上限電圧を1.5V、終止電極を
0.0V、電流密度0.1mA/cm で充放電を1サイクル行
い、可逆容量及び不可逆容量を測定した。サイクル特性(容量保持率)の測定 上記と同じ半電池を用いて、充放電を20サイクル行い、
下記式より容量保持率(%)を求めた。
【式1】容量保持率(%)=第20サイクル目の可逆容量
/第1サイクル目の可逆容量黒鉛電極を用いたサイクリックボルタンメトリー 下記条件で室温にてサイクリックボルタンメトリーを行
ない、第1サイクルからLiイオンの挿入及び脱離が観察
されることによって、プロピレンカーボネートの電気分
解が停止していることを確認した。装置としてポテンシ
オスタットとファンクションジェネレーターを用いた。
セルは、三極式のガラスセルであり、参照電極として
(Ag/Ag)、作用電極として天然黒鉛(X線回折分析
による(002)面の層間距離0.34nm、平均孔径18μm、比
表面積8.5m/g)を上記半電池の場合と同様に処理し
たもの、及び対抗電極としてPt板(厚み0.1mm、15mm×2
5mm)を用いた。Li/Li酸化還元電位に対して0Vまで
電位を下げ、次ぎに+3Vまで電位を上げた。なお電位
のスィープ速度は1.0mV/秒とした。また表1〜3中、
Liイオンの挿入及び脱離が観察されたものを○で表し、
観察されなかったものを×で表した。
【0036】結果を表1〜3に示す。比較例1の電解液
においては、不可逆容量が80mAh/gであったのに対
し、本発明における化合物を含む電解液(実施例1〜1
3)においては、いずれも70 mAh/g以下であった。ま
た、比較例2の電解液では、プロピレンカーボネートの
電気分解が1V付近で始まり、Liイオンの挿入が観察さ
れなかった。実施例14〜22の電解液では、約1Vから0
Vにする間にLiイオンの挿入が、また、0Vから1Vにす
る間にLiイオンの脱離が観察され、プロピオンカーボネ
ートの分解を起こすことなく、充放電が可能であること
が確認された。また、本発明における化合物を含む電解
液は、いずれもサイクル特性が93%以上であり、実施例
1〜13においては、97%以上であった。さらに、γ−ブ
チロラクトンを含む電解液に、本発明における化合物を
添加すると、サイクル特性(容量保持率)が顕著に向上
する(実施例23〜28)。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明の電解液は、所定の化合物を含有
するので、良好な皮膜が形成され、不可逆容量が小さ
く、且つ、サイクル特性(20回)も93%以上、特に好
ましいものでは97%以上、と優れる。また、負極とし
て黒鉛電極を用いた場合にも、プロピレンカーボネート
の使用を可能とし、低温特性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝 敬之 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目4番10 号 (72)発明者 浅野 聡 埼玉県朝霞市根岸台7丁目3番8号203 (72)発明者 高綱 和敏 埼玉県川口市仲町4丁目25番804号 Fターム(参考) 5H024 AA01 AA02 AA12 FF15 FF16 FF17 FF18 FF19 FF32 FF33 5H029 AJ02 AJ03 AJ05 AJ07 AK03 AL06 AL07 AL08 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質を含む電池用非水電解液におい
    て、下記の化合物よりなる群から選ばれる少くとも1種
    の化合物をさらに含有することを特徴とする非水電解
    液。 チオアルキレン基を有する有機ケイ素化合物、 ジアルコキシシラン化合物 、 トリアルコキシシラン化合物、 ピロール及びその誘導体、 ピロリドン及びその誘導体、 ピロリジン及びその誘導体、 窒素原子を有するオニウム塩、 硫黄原子を有するオニウム塩、 リン原子を有するオニウム塩、 不飽和炭化水素基を有するスルホン化合物、 ジアルキルスルフィド化合物、 3個以上の硫黄原子を含む環状化合物、 ジケトン化合物 、 アクリル酸エステル、 メタクリル酸エステル、 カルバゼート化合物、 エポキシ化合物、 アルケニル基を有するオキソラン、および ファスファイト化合物
  2. 【請求項2】 請求項1記載の非水電解液を含む非水電
    解液電池。
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