JP2001184694A - 光ピックアップ装置および光源ユニット - Google Patents

光ピックアップ装置および光源ユニット

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JP2001184694A
JP2001184694A JP36948299A JP36948299A JP2001184694A JP 2001184694 A JP2001184694 A JP 2001184694A JP 36948299 A JP36948299 A JP 36948299A JP 36948299 A JP36948299 A JP 36948299A JP 2001184694 A JP2001184694 A JP 2001184694A
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semiconductor laser
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laser
package
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JP36948299A
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English (en)
Inventor
Hisahiro Ishihara
久寛 石原
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクからの戻り光以外の光が信号再生
用受光素子に入射することを防止可能な構成を備えた光
ピックアップ装置および光源ユニットを提供すること。 【解決手段】 光ピックアップ装置の光源ユニットで
は、パッケージに半導体レーザ2、信号再生用受光素子
3およびモニター用受光素子25が内蔵されている。パ
ッケージの内面のうち、半導体レーザ2の後方に位置す
るパッケージ本体21の後壁213には、信号再生用受
光素子3が位置する側とは反対側に向いた後方遮光壁6
50が形成され、この後方遮光壁650は、半導体レー
ザ2の後方出射端面2bから出射された後方レーザ光L
bのうち、迷光となるべき成分Lb1を信号再生用受光
素子3が位置する側とは反対側に反射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザおよ
び受光素子が共通のパッケージ内に組み込まれた構成の
光源ユニットを備えた光ピックアップ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】CD、DVD、MOなどの光ディスクの
記録・再生に用いられる光ピックアップ装置としては、
半導体レーザ、受光素子およびホログラム素子などの光
学素子がパッケージ内に組み込まれた構成の光源ユニッ
トを備えたものが知られている。このような光ピックア
ップ装置は、例えば、特開平3−278330号公報に
開示されている。
【0003】特開平3−278330号公報に開示され
た光ピックアップ装置では、半導体レーザから光ディス
クに向けて、ホログラム素子および対物レンズがこの順
序で配列されている。また、光ディスクから受光素子
(信号再生用)に向けて、対物レンズ、ホログラム素子
および反射ミラーがこの順序で配列されている。
【0004】この光ピックアップ装置では、半導体レー
ザはヒートシンクに固定された半導体基板上に設置さ
れ、これらが光源ユニットとして一体化されている。こ
の光源ユニットでは、半導体基板の上にサブヒートシン
クが載置され、この上面に半導体レーザが載置され、半
導体基板の基板面に平行な方向にレーザ光を出射する。
半導体基板の基板面における半導体レーザの後方には受
光素子(信号再生用)が形成され、この受光素子の上方
に反射ミラーが配置されている。また、半導体レーザの
後方には、信号再生用の受光素子に加えて、当該半導体
レーザのレーザ光出力をフィードバック制御するための
モニター用受光素子も形成されている。
【0005】この光ピックアップ装置において、半導体
レーザの前方出射端面から出射されたレーザ光(前方レ
ーザ光)は、ホログラム素子を透過した後、対物レンズ
を介して光ディスクに集光する。光ディスクからの戻り
光は、ホログラム素子で回折された後、反射ミラーによ
って立ち下げられて信号再生用の受光素子に導かれる。
この受光素子の検出結果に応じて信号再生、トラッキン
グ誤差検出および焦点誤差検出が行われる。
【0006】また、このタイプの光ピックアップ装置で
は、半導体レーザの後方出射端面から出射されたレーザ
光(後方レーザ光)の一部は半導体基板表面に形成され
たモニター用の受光素子を直に照射する。このモニター
用の受光素子の検出結果に基づいて、半導体レーザのレ
ーザ光出力が一定となるようにフィードバック制御が行
われる。
【0007】ここで、半導体レーザの前方および後方出
射端面から出射される前方および後方レーザ光は有効広
がり角より外側にも広がり持っている。特に、活性層に
垂直な方向の広がりが大きい。従来の光ピックアップ装
置では、後方レーザ光のうち、有効広がり角を持った光
強度の大きな光成分(有効光束)をモニター用光として
利用している。
【0008】このように構成した光ピックアップ装置に
おいて、信号再生用受光素子に光ディスクからの戻り光
以外の不要な光(迷光)が入射すると、信号再生用受光
素子の出力信号に含まれるノイズ成分の割合が増加す
る。この結果、S/N比が大幅に低下し、また、対物レ
ンズのトラッキングおよびフォーカス制御の動作が不安
定になるなどの弊害が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ピックアップ装置において、モニター用光としては利
用されていない有効光束の外側に広がる光成分は、モニ
ター用受光素子の受光面から外れた方向に放射されるの
で、その一部が半導体レーザの後方に配置されている信
号再生用受光素子に直に入射する恐れがあるという問題
点がある。
【0010】そこで、モニター用光として利用されない
後方レーザ光の成分が信号再生用受光素子に直に入射し
ないように、信号再生用受光素子を半導体レーザの側方
に配置することが考えられる。しかし、この場合でも、
その光はパッケージの後壁で反射して間接的に信号再生
用受光素子に入射する恐れがある。
【0011】同様に、前方レーザ光においても有効光束
の外側に広がる光成分の一部が信号再生用受光素子に入
射する恐れがある。
【0012】本発明の課題は、上記の点に鑑みて、光デ
ィスクからの戻り光以外の光が信号再生用受光素子に入
射することを防止可能な構成を備えた光ピックアップ装
置および光源ユニットを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、前方および後方出射端面から前方およ
び後方レーザ光を出射する半導体レーザと、該半導体レ
ーザの前記前方出射端面から出射された前記前方レーザ
光を光記録媒体に集光させるための集光手段と、光記録
媒体からの戻り光を検出するための信号再生用受光素子
と、前記戻り光を前記信号再生用受光素子に導くための
導光系とを有し、前記半導体レーザおよび前記信号再生
用受光素子が共通のパッケージに内蔵された構成の光源
ユニットを備えた光ピックアップ装置において、前記信
号再生用受光素子は、前記半導体レーザの光軸を挟む左
右両側のうちの一方側に配置され、前記パッケージの内
面のうち、前記半導体レーザの後方に位置する後壁に
は、前記半導体レーザの前記後方出射端面から出射され
た前記後方レーザ光が当該信号再生用受光素子に向けて
反射するのを防止する後方遮光壁が形成されていること
を特徴とする。
【0014】本発明において、半導体レーザの後方出射
端面から出射された後方レーザ光は、後方遮光壁によっ
て信号再生用受光素子とは反対側に反射されるので、信
号再生用受光素子に向けて反射されない。従って、信号
再生用受光素子の出力信号から迷光に起因したノイズ成
分を除去できるので、S/N比を高めることができ、か
つ、トラッキングおよびフォーカス制御動作の安定化を
図ることできる。
【0015】本発明において、前記半導体レーザの前記
後方出射端面と前記パッケージの後壁との間には、たと
えば、前記半導体レーザの前記後方出射端面から出射さ
れた前記後方レーザ光の一部を受光するモニター用受光
素子を有している。
【0016】本発明において、前記後方遮光壁は、たと
えば、前記半導体レーザの前記後方出射端面と対向する
位置で前記後方レーザ光の光軸に直交する方向に対して
前記信号再生用受光素子が位置する側とは反対側に傾斜
している構成を有している。
【0017】本発明において、前記後方遮光壁は、前記
後方レーザ光の光軸に対して前記信号再生用受光素子が
位置する側で前記後壁から突出した突起であってもよ
い。
【0018】本発明において、前記半導体レーザの光軸
と前記信号再生用受光素子との間には、前記半導体レー
ザから出射された前記前方および後方レーザ光が迷光と
して入射するのを防止する迷光遮断壁を有していること
が好ましい。このように構成すると、半導体レーザから
出射した前方レーザ光のうち、有効光束として利用され
ない微弱な光(迷光)は迷光遮光壁によって遮られる。
また、半導体レーザから出射した後方レーザ光が後方遮
光壁によって信号再生用受光素子とは反対側に反射され
たとき、他のパッケージ内面で反射して信号再生用受光
素子の方に反射してきても、この迷光は迷光遮光壁によ
って遮られる。従って、信号再生用受光素子の出力信号
から迷光に起因したノイズ成分を確実に除去できるの
で、S/N比を一層、高めることができ、かつ、トラッ
キングおよびフォーカス制御動作のより一層の安定化を
図ることできる。
【0019】本発明において、前記パッケージは、前記
半導体レーザおよび前記信号再生用受光素子が載置され
たパッケージ本体と、該パッケージ本体に被さる蓋体と
から構成され、前記後方遮光壁は、たとえば、前記パッ
ケージ本体側に形成されている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
【0021】(光ピックアップ装置の全体構成)図1に
光ピックアップ装置の光学系の概略構成を示してある。
光ピックアップ装置1は、半導体レーザ2と、ここから
出射されたレーザ光Lf(前方レーザ光)を立ち上げる
立ち上げミラー11と、立ち上げられたレーザ光Lfを
光ディスク4に集光させるための対物レンズ(集光手
段)12と、光ディスク4からの戻り光Lrを検出する
ための信号再生用受光素子3と、光ディスク4からの戻
り光Lrを信号再生用受光素子3に導くための導光系7
0とを有している。また、半導体レーザ2から立ち上げ
ミラー11に到る光路の途中位置に配置された第1の回
折素子(分離手段)13を有している。この第1の回折
素子13は、半導体レーザ2から出射されたレーザ光を
信号再生用レーザ光およびトラッキング誤差検出用レー
ザ光に分割するための素子である。
【0022】導光系70は光ディスク4からの戻り光L
rを回折する第2の回折素子14と、この第2の回折素
子14で回折された光を信号再生用受光素子3に導くた
めの反射ミラー15とを備えている。
【0023】本例の光ピックアップ装置1では、半導体
レーザ2、信号再生用受光素子3、導光系70および第
1の回折素子13は共通のパッケージ20に内蔵され、
光源ユニット10として一体化されている。
【0024】(光源ユニットの構成)図2および図3は
光源ユニットを示してある。図2(A)は光源ユニット
の平面図、図2(B)および(C)は、それぞれ、図2
(A)のA−A’線における断面図およびB−B’線に
おける断面図である。図3は、光源ユニットを前方(図
2(A)における矢印Cの方向)から見たときの正面図
である。なお、図2(A)では光源ユニットの内部構成
を分かり易くするために、パッケージの一部を省略して
示してある。また、以下の説明では、パッケージの幅方
向をX方向、パッケージの上下方向をY方向、パッケー
ジの前後方向をZ方向として説明する。
【0025】これらの図に示すように、光源ユニット1
0のパッケージ20は偏平な直方体形状をしており、こ
のパッケージ20の内部には、半導体基板11と、この
半導体基板11の基板面111に載置したサブマウント
24と、このサブマウント24の上面に設置された半導
体レーザ2と、半導体基板11の基板面111に形成さ
れた信号再生用受光素子3とが備わっている。また、パ
ッケージ20には、反射ミラー15、第1および第2の
回折素子13および14が取り付けられている。
【0026】パッケージ20の前面204には前方に向
けて垂直に突出した筒状突起201が形成されている。
この筒状突起201により、光通過孔203が形成され
ており、ここに第1、第2の回折素子13、14が取り
付けられている。これらの素子13、14を介して半導
体レーザ2から出射された前方レーザ光Lfが外部に出
射されると共に、光ディスク4からの戻り光Lrがパッ
ケージ20の内部に導かれる。
【0027】パッケージ20は、上方が開放状態になっ
たほぼ升型のパッケージ本体21と、この上側開口を塞
いでいるパッケージ蓋板22(蓋体)とから構成されて
いる。パッケージ本体21とパッケージ蓋板22によっ
て、半導体基板11やサブマウント24などが装着され
る室202が区画形成されると共に、筒状突起201が
構成される。
【0028】図4(A)はパッケージ本体の平面図、図
4(B)および(C)は、それぞれ、図4(A)のD−
D’線における断面図およびE−E’線における断面図
である。
【0029】これらの図に示すように、パッケージ本体
21は、ほぼ矩形状の底壁211と、この底壁211の
四方の辺から立ち上がっている前壁212、後壁213
および左右の側壁214、215とを備えている。前壁
212の一部は凹状に切りかかれており、その両側から
左右一対の突出側壁216、217が前壁212に垂直
に延びている。これらの突出側壁216、217の下端
部は底壁211から前方に延びる突出底壁218によっ
て繋がっている。これら突出側壁216、217、突出
底壁218によって、前方に突き出た延設部219が形
成されている。
【0030】延設部219の幅はパッケージ本体21の
幅よりも狭く、また、延設部219はパッケージ本体2
1の幅方向の中心から片寄った位置に形成されている。
【0031】パッケージ本体21の底壁211の表面は
平坦とされており、半導体レーザ2、サブマウント24
および半導体基板11の位置を規定するための基準面3
0とされている。この基準面30には、リードフレーム
23における矩形板状のステージ231が固定されてい
る。リードフレーム23のリード(本例では、12本の
リード)232は、そのパッド部分が基準面30に位置
しており、その外部接続用端子となる部分がパッケージ
本体21の後壁213(パッケージ後壁)を貫通して外
部まで延びている。これらの外部接続端子部分はパッケ
ージの幅方向に一定の間隔をもって配列されている。
【0032】(半導体基板およびその周辺部分の構成)
図5は半導体基板およびその周辺部分を拡大して示す斜
視図であり、図6は半導体基板の基板面を示す平面図で
ある。図2、図5および図6に示すように、リードフレ
ーム23のステージ231には半導体基板11が銀ペー
ストによってボンディングされている。半導体基板11
の基板面111において、その幅方向の一方の側には、
前後方向に長いほぼ矩形状の電極部111aが形成さ
れ、他方の側には信号処理回路26が形成されている。
電極部111aの上にはサブマウント24が銀ペースト
によって固定されている。このサブマウント24は一定
の厚さの半導体基板からなり、その上面には半導体レー
ザ2が銀ペーストによって固定されている。
【0033】半導体レーザ2は、前方レーザ光Lfが出
射される前方出射端面2fと、後方レーザ光Lbが出射
される後方出射端面2bとを備えている。これらの出射
端面2f、2bからは、半導体基板11の基板面111
に平行な方向に各レーザ光Lf、Lbがそれぞれ前方お
よび後方に向けて出射される。半導体レーザ2の前方レ
ーザ光Lfの発光点は、前方出射端面2fにおけるパッ
ケージ20の上下方向のほぼ中央に位置しており、ここ
から出射された前方レーザ光Lfは光通過孔203に取
り付けられている第1および第2の回折素子13、14
を通って、外部に出射される。
【0034】半導体基板11の基板面111において、
電極部111aの側方に形成されている信号処理回路2
6は、信号再生用受光素子3の出力信号のレベルを高め
て、外部の制御装置でピット信号(RF信号)、トラッ
キング誤差信号(TE信号)、焦点誤差信号(FE信
号)の生成処理を行いやすくするための回路である。こ
の信号処理回路26の前方には信号再生用受光素子3が
形成されている。従って、この信号再生用受光素子3
は、半導体レーザ2の前方出射端面2fの前方位置であ
って、前方レーザ光Lfの光軸Luから側方に外れた位
置に形成されている。
【0035】サブマウント24の上面における半導体レ
ーザ2の後方位置には、半導体レーザ2のレーザ光出力
をフィードバック制御するためのモニター用受光素子2
5が形成されている。半導体レーザ2の後方出射端面2
bから出射された後方レーザ光Lbの一部は、このモニ
ター用受光素子25に直接に入射する。
【0036】(信号再生用受光素子の構成)図7には信
号再生用受光素子3を拡大して示してある。この図に示
すように、信号再生用受光素子3は幅方向(X方向)に
細長い形状の7つの受光面A、B1、B2、C、D1、
D2、Eを備えている。受光面Aはピット信号(RF信
号)検出用のものであり、残りの受光面はトラッキング
誤差信号(TE信号)および焦点誤差信号(FE信号)
検出用のものである。信号再生用受光素子3では、受光
面Aを中心にして、残りの受光面が前後方向に3つづつ
配列されている。受光面Aの前方には受光面B1、受光
面Cおよび受光面B2がこの順序で配列され、受光面A
の後方には受光面D1、受光面Eおよび受光面D2がこ
の順序で配列されている。これらの受光面における受光
量が電気信号に変換されて信号処理回路26に供給され
る。なお、トラッキング誤差信号(TE信号)および焦
点誤差信号(FE信号)の生成方法については後述す
る。
【0037】信号処理回路26は、各受光面から供給さ
れた電気信号を増幅しつつ受光光量に応じた電圧に変換
するI/Vアンプ部やI/Vアンプ部で得られる信号を
適時演算する演算回路部などから構成されている。この
信号処理回路26の出力は半導体基板11の基板面11
1に形成された各電極111bから外部に取り出され
る。
【0038】ここで、信号再生用受光素子3と信号処理
回路26のI/Vアンプ部までの接続パターンの長さは
信号処理を高速化する上で重要な要素である。すなわ
ち、この接続パターンが長くなると、接続パターン自体
の容量が大きくなるので、周波数特性が劣化して信号処
理の高速化が妨げられる。これに対して、本例の光源ユ
ニット10では、半導体基板11の基板面111に形成
された信号処理回路26と信号再生用受光素子3は前後
方向において隣り合っている。このため、信号再生用受
光素子3と信号処理回路26のI/Vアンプ部までの接
続パターンが短いので、信号処理の高速化を図れる。
【0039】各電極111bは、リードフレーム23の
所定のリードのパッド部とワイヤーボンディングによっ
て電気的に接続されている(図2参照)。また、半導体
レーザ2およびサブマウント24に形成された電極(図
示せず)も所定のリード232のパッド部とワイヤーボ
ンディングによって電気的に接続されている。各電極1
11bからの出力信号がリードフレーム23を介して光
源ユニット10の外部に配置されている制御装置(図示
せず)に導かれ、RF信号、TE信号、FE信号が生成
され、また、半導体レーザ2のレーザ光出力のフィード
バック制御が行われる。
【0040】ここで、半導体レーザ2およびサブマウン
ト24が半導体基板11の基板面111の中央に位置し
ている場合、これらに形成された電極と所定のリード2
32との間を直にワイヤーボンディングすると、配線ワ
イヤー長が長くなるので、その配線ワイヤーがたわんで
他の配線ワイヤーに接触する等の恐れがある。このた
め、半導体レーザ2などが基板面111の中央に配置さ
れる場合は、配線ワイヤーの途中位置を半導体基板11
にボンディングすることにより、ボンディング間の配線
ワイヤー長を短くする必要がある。
【0041】これに対して、本例の光源ユニット10で
は、半導体レーザ2およびサブマウント24は半導体基
板11の基板面111の中央から幅方向に偏った位置に
設置されている。接続対象のリード232を、半導体レ
ーザ2の側に配置しておけば、これらの間隔を狭くで
き、従って、それらの間に接続される配線ワイヤーも短
くて済み、それらがたわむことはない。
【0042】(反射ミラーの取付け構造)図2および図
3に示すように、光源ユニット10においては、パッケ
ージ20の予め定められた位置に反射ミラー15が取り
付けられている。反射ミラー15は矩形形状をしてお
り、パッケージ20の半導体基板11の基板面111に
対向するパッケージ20の内面部分を規定しているパッ
ケージ蓋板22に取り付けられている。
【0043】図8(A)はパッケージ蓋板22の平面
図、同図(B)および(C)は、それぞれ、左側側面図
および正面図である。また、図8(D)は図8(A)の
F−F’線における断面図である。パッケージ蓋板22
は、パッケージ本体21の上側開口を封鎖しており、パ
ッケージ20の上壁を規定している上壁部分221と、
この上壁部分221の前端側から前方に延びた延設部分
222とから基本的に構成されている。上壁部分221
のパッケージ内側面には反射ミラー15のミラー取付け
部50が一体形成されている。
【0044】このミラー取付け部50は、信号再生用受
光素子3のほぼ真上から後方に向けて形成された台形状
断面の突起である。この台形状のミラー取り付け部50
の前面は前方に向けて45度傾斜したミラー取付面51
であり、ここに反射ミラー15が接着剤などによって固
定されている。
【0045】第1および第2の回折素子13、14を介
してパッケージ内に入射する光ディスク4からの戻り光
Lrは反射ミラー15に当たり、このミラー15によっ
て直角に立ち下げられて信号再生用受光素子3を照射す
る。
【0046】(迷光対策)このように構成したミラー取
付け部50において、その後面52は垂直な面であり、
サブマウント24に載置された半導体レーザ2の後方出
射端面2bよりも後方に位置している。このため、後述
するように、ミラー取付け部50の後面52は、半導体
レーザ2の後方出射端面2bから出射された後方レーザ
光Lbが信号再生用受光素子3に入射するのを防止す
る。
【0047】また、本形態では、パッケージ蓋板22の
上壁部分221において、ミラー取付け部50の側方に
は、半導体レーザ2から信号再生用受光素子3に向かう
光成分(半導体レーザ2の前方出射端面2fから出射さ
れた前方レーザ光Lfの一部など)を遮る迷光遮断用突
起(迷光遮断用壁)60が形成されている。この迷光遮
断用突起60は、ミラー取付け部50と一体成形されて
おり、上壁部分221から先窄まりの状態で下方に延び
る角錐台部分61と、この下面から更に下方に向かって
垂直に延びる角柱部分62を備えている。迷光遮断用突
起60の下端面63はミラー取付け部50の下端面53
とほぼ同じ高さにあり、半導体レーザ2の光軸と信号再
生用受光素子3との間において、半導体レーザ2の前方
出射端面2fと信号再生用受光素子3とを結ぶ線上に位
置している。
【0048】図9は、半導体レーザ2から出射された前
方および後方レーザ光Lf、Lbの出射状態を模式的に
示す平面図である。
【0049】図9に示すように、半導体レーザ2の各出
射端面2f、2bから出射された前方および後方レーザ
光Lf、Lbはその有効広がり角の外側にも広がりを持
っている。このため、半導体レーザ2の前方出射端面2
fから出射された前方レーザ光Lfの一部の光成分(迷
光)Lf1が、その前方出射端面2fより前方に位置す
る信号再生用受光素子3に直接に入射する恐れがある。
【0050】しかるに、本例の光源ユニット10では、
前方出射端面2fと信号再生用受光素子3との間には迷
光遮断用突起60が配置されており、この迷光遮断用突
起60によって前方出射端面2fと信号再生用受光素子
3とが実質的に仕切られた状態にある。従って、上記の
光成分Lf1は迷光遮断用突起60によって遮られるの
で、光成分Lf1が信号再生用受光素子3に到達してし
まうことを防止できる。
【0051】なお、本例では、迷光遮断用突起60は、
半導体レーザ2の前方出射端面2fから出射された前方
レーザ光Lfが信号再生用受光素子3に到達することを
確実に防止できる機能を有するものであり、その突出量
や形状はその機能を充分に発揮できるように決定される
べきものである。
【0052】一方、半導体レーザ2の後方出射端面2b
から出射された後方レーザ光Lbの一部(有効光束)は
モニター用受光素子25に直接に入射し、半導体レーザ
2のレーザ光出力をフィードバック制御するためのモニ
ター光として用いられる。後方レーザ光Lbのうち、モ
ニター用受光素子25に結合しない光成分(迷光)Lb
1はパッケージ20の内壁などで多重反射して信号再生
用受光素子3に向かう恐れがある。
【0053】そこで、本形態では、パッケージ20の内
面のうち、パッケージ本体21の後壁213で半導体レ
ーザ2の後方出射端面2bと対向する部分65(図2お
よび図3において○で囲った部分)には、半導体レーザ
2の後方出射端面2bから出射された後方レーザ光Lb
(レーザ光Lbのうち、モニター用受光素子25に結合
しない光成分Lb1)が信号再生用受光素子3に向けて
反射するのを防止する後方遮光壁650が形成されてい
る。本形態において、後方遮光壁650は、パッケージ
本体21の後壁213のうち、半導体レーザ2の後方出
射端面2bと対向する位置で後方レーザ光Lbの光軸に
直交する方向に対して信号再生用受光素子3が位置する
側とは反対側に傾斜した構成を有している。すなわち、
後方遮光壁650は、信号再生用受光素子3が形成され
ている面に対して垂直に起立しているが、後方レーザ光
Lbの光軸に直交するX方向に対して斜めに傾いてい
る。
【0054】このため、本形態において、半導体レーザ
2の後方出射端面2bから出射された後方レーザ光Lb
のうち、モニター用受光素子25に結合しない光成分L
b1は、後方遮光壁650によって信号再生用受光素子
3が位置する側とは反対側に向かって反射され、信号再
生用受光素子3に向けて反射されることがない。従っ
て、後方レーザ光Lbのうち、モニター用受光素子25
に結合しない光成分Lb1が信号再生用受光素子3に入
射することはない。
【0055】しかも、後方遮光壁650は、信号再生用
受光素子3が形成されている面に対して垂直に起立して
いるため、後方遮光壁B650で反射した光は、パッケ
ージ20内で上下方向に多重反射しながら信号再生用受
光素子3の方に向かうこともない。
【0056】また、前述したように、本例の光源ユニッ
ト10のミラー取付け部50は、パッケージ蓋板22の
側から半導体基板11の基板面111に向けて突出して
いると共に、後方に向けて延びている。このため、半導
体レーザ2と信号再生用受光素子3との間はミラー取付
け部50によって実質的に仕切られている。よって、上
記の光成分Lb1がたとえ、信号再生用受光素子3に向
かって反射してきてもこの光成分Lb1はミラー取付け
部50によって遮られるので、後方レーザ光Lbの一部
Lb1が信号再生用受光素子3に入射することを防止で
きる。しかも、ミラー取付け部50の後端面52は半導
体レーザ2の後方出射端面2bよりも後方に位置してい
る。このようにすると、この後端面52が後方出射端面
2bよりも前方に位置している場合に比して、パッケー
ジ内の迷光が信号再生用受光素子3に入射してしまうこ
とをより確実に防止できる。なお、ミラー取付け部50
の突出量は、上記の光成分Lb1を確実に遮光できるよ
うに決定されるべき性質のものである。
【0057】さらに、半導体レーザ2と信号再生用受光
素子3との間には、迷光遮断用突起60が形成されてい
るため、半導体レーザ2から出射した前方レーザ光のう
ち、有効光束として利用されない微弱な光(迷光)は迷
光遮断用突起60によって遮られる。また、半導体レー
ザ2から出射した後方レーザ光Lbの一部が後方遮光壁
650によって信号再生用受光素子3とは反対側に反射
されたとき、他のパッケージ内面で反射して信号再生用
受光素子3の方に向かってきても、この迷光は迷光遮断
用突起60によって遮られ、信号再生用受光素子3に入
射することがない。
【0058】このように、本例の光源ユニット10で
は、前方レーザ光および後方レーザ光の双方について、
光ディスク4からの戻り光Lr以外の光(迷光)が信号
再生用受光素子3に入射してしまうことを防止できる。
従って、信号再生用受光素子3の出力信号から迷光に起
因したノイズ成分を除去できるので、S/N比を高める
ことができ、また、対物レンズ12のトラッキングおよ
びフォーカス制御動作の安定化を図ることができる。
【0059】(後方遮光壁の変形例)後方遮光壁として
は、半導体レーザ2の後方出射端面2bから出射された
後方レーザ光Lbを信号再生用受光素子3が位置する側
とは反対側に反射させる構成であれば、図9に示す構成
のものに代えて、図10に示す構成の遮光用後方突起5
を用いてもよい。この構成では、パッケージ本体21の
後壁213のうち、半導体レーザ2の後方出射端面2b
と対向する部分65の付近で、半導体レーザ2の光軸に
対してやや信号再生用受光素子3が位置する側、すなわ
ち、X方向において半導体レーザ2と信号再生用受光素
子3との間に相当する位置では遮光用後方突起5がZ方
向に向かって垂直に突き出しており、その一方の面65
6は、半導体レーザ2の後方出射端面2bから出射され
た後方レーザ光Lbを信号再生用受光素子3が位置する
側とは反対側に反射させる。しかも、後壁213および
遮光用後方突起5はいずれも、信号再生用受光素子3が
形成されている面に対して垂直に起立しているため、後
壁213および遮光用後方突起5で反射した光は、パッ
ケージ20内では上下方向に多重反射しながら信号再生
用受光素子3の方に向かうこともない。
【0060】なお、図9に示す後方遮光壁650と、図
10に示す遮光用後方突起5とを組み合わせて構成して
もよい。
【0061】(第1および第2の回折素子の取付け構
造)第1の回折素子13および第2の回折素子14は共
に矩形形状をしており、パッケージ本体21に取り付け
られている。
【0062】図11には第1の回折素子13の取付け構
造を模式的に示してあり、図12には第2の回折素子1
4の取付け構造を模式的に示してある。図4および図1
1に示すように、パッケージ本体21の基準面30にお
いて、延設部219との境界には、基準面30より一段
低くなった水平な段面31が形成されている。この段面
31はパッケージ20の幅方向に沿って形成されてお
り、その前後方向の長さ寸法は一定である。この段面3
1と基準面30との境界には段面31に直交する段差面
32が形成され、段面31と延設部219との境界には
段面31に直交する段差面(取付面)33が形成されて
いる。
【0063】従って、第1の回折素子13を段差面33
に接するように配置すると、その前後方向の配置位置が
自動的に規定される。また、第1の回折素子13の光軸
が光通過孔203から出射される半導体レーザ2からの
前方レーザ光Lfの光軸Luとほぼ平行となるように、
当該第1の回折素子13の姿勢が自動的に規定される。
なお、第1の回折素子13は、この状態でパッケージ2
0の幅方向における配置位置が微調整された後、接着剤
などによって固定される。
【0064】図3、図4および図12に示すように、延
設部219の前面35は垂直面である。また、第2の回
折素子14は光通過孔203の開口より若干大きな寸法
となっている。従って、第2の回折素子14を、この前
面35におけるパッケージ20の光通過孔203の開口
の一部を規定している縁部分(取付面)36に接するよ
うに配置すると、その前後方向の配置位置が自動的に規
定される。また、第2の回折素子14の光軸が光通過孔
203から出射される半導体レーザ2からの前方レーザ
光Lfの光軸Luとほぼ平行となるように、当該第2の
回折素子14の姿勢が自動的に規定される。なお、第2
の回折素子14は、この状態でパッケージ20の幅方向
における配置位置が微調整された後、接着剤などによっ
て固定される。
【0065】(パッケージの外形形状)図3に示すよう
に、パッケージ本体21において、延設部219の突出
側壁216、217の外側面には、光通過孔203から
出射される前方レーザ光Lfの光軸Luを中心とする4
つの円弧面40a、40b、40c、40dが形成され
ている。これらの円弧面40a〜40dは、それぞれ突
出側壁216、217の角部分に形成され、同一の中心
角を持っている。また、これらの円弧面40a〜40d
のうち、2つの円弧面40a、40cは光軸Luに線対
称であり、残りの2つの円弧面40b、40dも光軸L
uに線対称である。パッケージ本体21の前壁212の
前面41a、41bは、光軸Luに直交する平坦な基準
面である。
【0066】従って、光源ユニット10を光ピックアッ
プ装置1に搭載するときに、基準面41a、41bを利
用すれば、対物レンズ12などの光軸と前方レーザ光L
fの光軸Luとが一致するように光源ユニット10の姿
勢を設定できる。また、基準面41a、41bを利用す
れば、光源ユニット10の光ピックアップ装置1への取
付けが容易となる。一方、円弧面40a〜40dを利用
して、光源ユニット10の回転角度調整を行うことによ
り、3ビーム方式によるトラッキングを行うためのサブ
ビーム(トラッキング誤差検出用レーザ光)と光ディス
ク4のトラックとの回転角度調整を容易に行うことがで
きる。すなわち、第1の回折素子13における回折方向
を適切に設定できる。このように、光源ユニット10の
光通過孔203から出射される前方レーザ光Lfの光軸
Luと第1および第2の回折素子13、14の光軸との
相互関係、および第1の回折素子13の回折特性(回折
方向)を適切に設定できるので、光学的特性に優れた光
ピックアップ装置を実現できる。また、当該光軸Luを
中心とする円弧面40a〜40dを作製すれば良いの
で、その光軸Luに対称な円弧面を作製し易く、その円
弧面の面精度を高め易いという効果も奏する。さらに、
光軸Luを中心とした円弧面40a〜40dであるの
で、回転角度調整時は光源ユニットが光軸Luを中心に
回転する。このため、回転角度調整に伴って、当該光軸
Luの位置が変化しない。
【0067】(光ピックアップ装置の基本動作)次に、
図1を参照して、光ピックアップ装置の基本動作を説明
する。光源ユニット10において、半導体レーザ2から
出射された前方レーザ光Lfは、第1の回折素子13に
対してほぼ垂直に入射する。第1の回折素子13には回
折格子面(図示せず)が形成されている。この回折格子
面は、ほぼ垂直に入射した前方レーザ光Lfをメインビ
ームと2つのサブビームに分割する機能を有している。
また、2つのサブビームが光ディスク4において光軸方
向の前後に焦点を結ぶように、当該2つのサブビームの
波面を変換する機能を有している。この回折格子面は、
光ディスク4からの戻り光が再び第1の回折素子13に
入射した時に再び回折格子面を通過しない位置に形成さ
れている。
【0068】このため、前方レーザ光Lfは、この回折
素子13でメインビームおよび2つのサブビームに分離
される。これらのビームのうち、メインビームは信号再
生用のレーザ光(信号再生用レーザ光)として使用さ
れ、2つのサブビームはトラッキング誤差検出用のレー
ザ光(トラッキング誤差検出用レーザ光)として使用さ
れる。
【0069】信号再生用レーザ光および2つのトラッキ
ング誤差検出用レーザ光は、第2の回折素子14に到
る。第2の回折素子14は、この3つのレーザ光が光デ
ィスク4に到る光路での0次回折効率と、光ディスク4
から信号再生用受光素子3に到る光路での1次回折効率
との積が最大となるように設定されている。この第2の
回折素子14に形成されている回折格子面は第1の回折
素子13の回折格子面とほぼ平行である。
【0070】3つのレーザ光のうち、第2の回折素子1
4を透過した光成分(0次回折光)は光源ユニット10
から出射されて、立ち上げミラー11で直角に折り曲げ
られた後、対物レンズ12を介して光ディスク4の記録
面に集光する。このとき、信号再生用レーザ光がその記
録面に焦点を結び、2つのトラッキング誤差検出用レー
ザ光は前焦点状態および後焦点状態になる。
【0071】光ディスク4の記録面に集光した3つのレ
ーザ光は、そこで反射されて光ディスク4から信号再生
用受光素子3に向かう戻り光Lrとなる。これらの戻り
光Lrは、再び対物レンズ12および立ち上げミラー1
1を介して光源ユニット10の第2の回折素子14に入
射する。
【0072】ここで、第2の回折素子14は、各戻り光
を半導体基板11の基板面111に平行な方向、本例で
は、パッケージ20の幅方向に回折する機能のみを有し
ており、各戻り光Lrに対して集束発散などの波面変換
を行う機能はない。このため、第2の回折素子14に入
射した3つの戻り光Lrは、その回折素子14の回折作
用によって回折されて進行方向を変える。
【0073】第2の回折素子14で回折された光は第1
の回折格子13に入射する。前述したように、第1の回
折格子13の回折格子面はこれらの回折光が入射する範
囲には形成されていない。このため、回折格子13に入
射したそれぞれの回折光は、第1の回折格子13を通過
して反射ミラー15に到る。これらの回折光は反射ミラ
ー15によって垂直に立ち下げられて信号再生用受光素
子3の各受光面を照射する。
【0074】図7に示すように、信号再生用レーザ光の
戻り光の回折光は受光面Aに光スポットをs1、s2を
形成する。また、一方のトラッキング誤差検出用レーザ
光の戻り光の回折光は受光面B1、B2、Cに光スポッ
トs3、s4を形成する。他方のトラッキング誤差検出
用レーザ光の戻り光の回折光は受光面D1、D2、Eに
光スポットs5、s6を形成する。
【0075】本例では、信号再生用受光素子3の受光面
Aの受光量に基づいてRF信号が検出される。TE信号
は、受光面B1、B2、Cの受光量の総和S1と受光面
D1、D2、Eの受光量の総和S2との差を求めること
により検出される。FE信号は、受光面B1、B2、E
の受光量の総和S3と受光面D1、D2、Cの受光量の
総和S4との差を求めることにより検出される。なお、
これらの信号は光源ユニット10のリードフレーム23
のリード232と電気的に接続された制御装置(図示せ
ず)で生成される。
【0076】半導体レーザ2の後方出射端面2bから出
射された後方レーザ光Lbは、その一部がサブマウント
24の上面に形成されたモニター用受光素子25に直接
に入射する。このモニター用受光素子25の出力信号に
基づき半導体レーザ2のレーザ光出力のフィードバック
制御が行なわれる。なお、このフォードバック制御も上
記の制御装置で行なわれる。
【0077】このように本例の光ピックアップ装置1で
は、第2の回折素子14の回折方向がパッケージ20の
幅方向に設定されている。このため、第2の回折素子1
4で回折された光が半導体基板11の電極111bとリ
ードフレーム23のリード232のパッド部分との間を
配線接続しているワイヤーに干渉してしまうことを防止
できる。従って、光ディスク4の再生やトラッキングお
よびフォーカシング制御を精度良く行なうことができ
る。また、第2の回折素子14の回折方向がパッケージ
20の上下方向に設定されている場合に比べて、光源ユ
ニット10における厚さ寸法を小さくできる。
【0078】ここで、本例の光ピックアップ装置1で
は、第2の回折素子14は光ディスク4からの戻り光を
回折する機能を有し、波面変換する機能は有していな
い。このため、半導体レーザ2から第2の回折素子14
までの光路長と、第2の回折素子14から信号再生用受
光素子3までの光路長とが等しくなっている。これによ
り、戻り光の光路長を従来に比べて短くでき、光ピック
アップ装置の光学系をコンパクトにできる。この結果、
装置の小型化を図ることができる。
【0079】具体的には、第2の回折素子14が戻り光
を回折する機能を有し、波面変換する機能は有していな
いので、この回折素子14で回折された光の収束点は、
半導体レーザ2と、第1の回折素子13で分割生成され
た2つのトラッキング誤差検出用レーザ光の仮想的な発
光点と光学的に共役となる。従って、半導体レーザ2の
前方レーザ光Lfの発光点と信号再生用受光素子3の中
心とは次の関係が成り立つ。
【0080】図13および図14に示すように、サブマ
ウント24の厚さ、サブマウント24と半導体レーザ2
が接した面から発光点Oまでの高さ、半導体レーザ2の
波長における第2の回折素子14での光路分離角度、お
よび半導体レーザ2と第2の回折素子14の回折格子面
までのレーザ光Lfの光軸Luに沿った光学的な距離
を、それぞれ、ts、hLD、θbs、およびdbsと
する。このように定めると、信号再生用受光素子3が形
成される(X、Z)面内の発光点Oを原点としたときの
当該信号再生用受光素子3の中心のXZ座標は式(1)
および(2) X=dbs×sin(θbs) ・・・(1) Z=dbs×{1ーcos(θbs)}+ts+hLD ・・・(2) の通りである。
【0081】なお、半導体レーザ2と第2の回折素子1
4の回折格子面までの前方レーザ光Lfの光軸Luに沿
った光学的な距離は、図13から分かるように、第2の
回折素子14の光入射面から半導体レーザ2の側に若干
シフトした位置と半導体レーザ2との間の距離に相当す
る。また、図13および図14においては、反射ミラー
15の反射角が45度に設定された場合を示してあり、
ミラー15の反射角のずれや光軸回りの角度ずれは考慮
していない。
【0082】本例の光ピックアップ装置1では、トラッ
キング誤差検出用レーザ光を用いて対物レンズ12の焦
点誤差信号を生成しており、光ディスク4からの戻り光
を回折分離する第2の回折素子14として、単純な光路
分離機能のみを備えたものを採用している。このため、
回折素子14の回折パターンを単純化できる。例えば、
直線状の回折パターンを採用できる。このような回折パ
ターンを備えた回折素子は波長変動、各光学素子の取付
け位置のずれなどの回折特性を劣化する要因に対して比
較的安定である。従って、目標とする光学的特性を安定
して得ることができる。また、単純化した回折パターン
を作製すれば良いので、回折パターンの作製誤差許容度
を大きくでき、回折素子の作製コストを低減できる。
【0083】(その他の実施の形態)なお、光ピックア
ップ装置1では、パッケージ蓋板22に迷光遮断用突起
60を一体に形成しているが、遮光部材をパッケージ蓋
板22に別途取り付けることにより、迷光遮断用突起6
0を形成しても良い。また、半導体基板11の基板面1
11に遮光部材を取付けた構成としても良い。
【0084】また、光ピックアップ装置1では、個別独
立した第1および第2の回折素子13、14を使用して
いるが、一方の面に第1の回折素子13の光学特性を備
え、他方の面に第2の回折素子の光学特性を備えた単独
の光学素子を採用しても勿論良い。
【0085】さらに、サブマウント24を半導体基板1
1の基板面111に搭載した構成を採用しているが、サ
ブマウント24をリードフレーム23のステージ231
やリード232に搭載する構成としても良い。
【0086】さらにまた、光ピックアップ装置1の光学
系には、図1に示した光学素子だけでなく、レーザ光L
fを平行光束に変換するためのレンズ、レーザ光の直交
する2方向の光束径を揃えるためのビーム整形プリズ
ム、異なる仕様の光ディスクの情報を読み取るめの開口
制限手段や波長選択性光学素子などの光学素子が含まれ
る場合もある。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において、
半導体レーザの後方出射端面から出射された後方レーザ
光は、後方遮光壁によって信号再生用受光素子とは反対
側に反射されるので、信号再生用受光素子に向けて反射
されない。従って、信号再生用受光素子の出力信号から
迷光に起因したノイズ成分を除去できるので、S/N比
を高めることができ、かつ、トラッキングおよびフォー
カス制御動作の安定化を図ることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ピックアップ装置の光学系
の概略構成図である。
【図2】(A)は光源ユニットの概略構成図、(B)は
(A)のA−A’線における断面図、(C)は(A)の
B−B’線における断面図である。
【図3】図2に示す光源ユニットの正面図である。
【図4】(A)は光源ユニットのパッケージの構成要素
であるパッケージ本体の平面図、(B)は(A)のD−
D’線における断面図、(C)は(A)のE−E’線に
おける断面図である。
【図5】光ピックアップ装置の光源ユニットにおける半
導体基板およびその周辺部分を拡大して示す斜視図であ
る。
【図6】光ピックアップ装置の光源ユニットにおける半
導体基板の基板面を拡大して示す平面図である。
【図7】光ピックアップ装置の光源ユニットにおける信
号再生用受光素子を拡大して示す平面図である。
【図8】(A)は光源ユニットのパッケージの構成要素
であるパッケージ蓋板の平面図、(B)および(C)
は、それぞれ左右の側面図、(D)は(A)のF−F’
線における断面図である。
【図9】図2に示す光源ユニットにおいて、半導体レー
ザから出射された前方および後方レーザ光の出射状態、
およびこのように出射された光が迷光として信号再生用
受光素子に入射するのを防止するための構成を模式的に
示す平面図である。
【図10】図2に示す光源ユニットにおいて、半導体レ
ーザから出射された前方および後方レーザ光の出射状
態、およびこのように出射された光が迷光として信号再
生用受光素子に入射するのを防止するための別の構成を
模式的に示す平面図である。
【図11】光ピックアップ装置の光源ユニットにおける
第1の回折素子の取付け構造を説明するための図であ
る。
【図12】光ピックアップ装置の光源ユニットにおける
第2の回折素子の取付け構造を説明するための図であ
る。
【図13】光ピックアップ装置の光源ユニットにおける
信号再生用受光素子のパッケージの幅方向の形成位置を
説明するための図である。
【図14】光ピックアップ装置の光源ユニットにおける
信号再生用受光素子のパッケージの前後方向の形成位置
を説明するための図である。
【符号の説明】
1 光ピックアップ装置 2 半導体レーザ 2f 前方出射端面 2b 後方出射端面 3 信号再生用受光素子 4 光ディスク 10 光源ユニット 12 対物レンズ 13 第1の回折素子 14 第2の回折素子 15 反射ミラー 20 パッケージ 21 パッケージ本体 22 パッケージ蓋板 24 サブマウント 25 モニター用受光素子 50 ミラー取付け部 60 迷光遮断用突起(迷光遮断壁) 65 半導体レーザの後方出射端面と対向するパッケー
ジ部分 70 導光系 213 パッケージ本体の後壁 650 後方遮光壁 655 遮光用後方突起(後方遮光壁) Lf 前方レーザ光 Lb 後方レーザ光

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前方および後方出射端面から前方および
    後方レーザ光を出射する半導体レーザと、該半導体レー
    ザの前記前方出射端面から出射された前記前方レーザ光
    を光記録媒体に集光させるための集光手段と、光記録媒
    体からの戻り光を検出するための信号再生用受光素子
    と、前記戻り光を前記信号再生用受光素子に導くための
    導光系とを有し、前記半導体レーザおよび前記信号再生
    用受光素子が共通のパッケージに内蔵された構成の光源
    ユニットを備えた光ピックアップ装置において、 前記信号再生用受光素子は、前記半導体レーザの光軸を
    挟む左右両側のうちの一方側に配置され、 前記パッケージの内面のうち、前記半導体レーザの後方
    に位置するパッケージ後壁には、前記半導体レーザの前
    記後方出射端面から出射された前記後方レーザ光が当該
    信号再生用受光素子に向けて反射するのを防止する後方
    遮光壁が形成されていることを特徴とする光ピックアッ
    プ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記半導体レーザと
    前記パッケージの後壁との間には、前記半導体レーザの
    前記後方出射端面から出射された前記後方レーザ光の一
    部を受光するモニター用受光素子を有していることを特
    徴とする光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記後方遮
    光壁は、前記半導体レーザの前記後方出射端面と対向す
    る位置で前記後方レーザ光の光軸に直交する方向に対し
    て前記信号再生用受光素子が位置する側とは反対側に傾
    斜していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記後方遮
    光壁は、前記後方レーザ光の光軸に対して前記信号再生
    用受光素子が位置する側で前記後壁から突出した突起で
    あることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記半導体レーザの光軸と前記信号再生用受光素子との
    間には、前記半導体レーザから出射された前記前方およ
    び後方レーザ光が迷光として入射するのを防止する迷光
    遮断壁を有していることを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記パッケージは、前記半導体レーザおよび前記信号再
    生用受光素子が載置されたパッケージ本体と、該パッケ
    ージ本体に被さる蓋体とから構成され、 前記後方遮光壁は、前記パッケージ本体側に形成されて
    いることを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかの項に記載
    の光源ユニット。
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