JP2001183054A - 冷蔵庫及び冷蔵庫の製造方法 - Google Patents

冷蔵庫及び冷蔵庫の製造方法

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JP2001183054A
JP2001183054A JP36652899A JP36652899A JP2001183054A JP 2001183054 A JP2001183054 A JP 2001183054A JP 36652899 A JP36652899 A JP 36652899A JP 36652899 A JP36652899 A JP 36652899A JP 2001183054 A JP2001183054 A JP 2001183054A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃冷蔵庫の断熱材として用いられる発泡ウレ
タンの効率的な再利用方法を提供する。 【解決手段】 再生ポリオールと、新品ポリオールと、
前記ポリオール全体量に対して0.1〜5%の量の水と
を含有した発泡ウレタンの原料液を冷蔵庫の外箱と内箱
の間の空間内に注入発泡し冷蔵庫を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生ポリオールを
含んだ発泡ウレタンの原料液を用いて製造される冷蔵庫
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の環境保護の高まりや冷蔵庫を含む
大物家庭電化製品のリサイクルに関する法律が制定され
るなど、廃冷蔵庫の処理は重要な社会的課題となりつつ
ある。廃冷蔵庫のリサイクルを考える上で、冷蔵庫の断
熱材として用いられ冷蔵庫重量の約10%を占める構成
材料であり、嵩の高い発泡ウレタンの処理は非常に重要
な課題である。従来、使用に供された冷蔵庫などから排
出される発泡ウレタン屑は、回収後、主に埋設による廃
棄方法をとってきた。しかしながら、廃棄処分場の容量
が飽和状態に近づいていることや、環境保護の観点から
も発泡ウレタンの再利用の推進が必要となってきた。リ
サイクルという観点から見た場合、廃棄された材料を元
の製品に戻し、再利用することが最も望ましい形態であ
る。よって、廃冷蔵庫から排出される発泡ウレタンを、
冷蔵庫に再利用する方法の確立が必要となってきた。
【0003】発泡ウレタンは、熱硬化性樹脂であるた
め、熱可塑性樹脂のように溶融再生が困難である。よっ
て、従来より様々な再利用方法が検討されてきた。第一
に、例えば特開昭52−009162号公報に記述があ
る発泡ウレタンの粉砕物をウレタン原液と混合して再発
泡するといったフィラーとして再利用する方法、第二
に、例えば特開昭57−34926号公報に記述がある
ウレタンフォームの廃材を粉砕又は切断し、これに結合
剤を塗布、混合したものを熱圧縮成形するといったプレ
ス成形方法、第三に、例えば特開平10−152578
号公報に記述があるように、ある種の溶媒を用いて発泡
ウレタンを分解させ、それを再度発泡ウレタンの原料の
一部とする化学的分解方法である。
【0004】一方、冷蔵庫の断熱材に再利用することを
考えた場合、上記各方法で取り得る方法は次のようにな
る。第一の方法では、冷蔵庫の断熱材として発泡ウレタ
ンを注入する際、発泡ウレタン粉砕物を同時に混合し、
内箱と外箱から成る空間に流し込む。第二の方法では、
プレス成形にて得た板状物を冷蔵庫の断熱壁として適用
する。第三の方法では、発泡ウレタンの原料液の一部と
して冷蔵庫断熱箱体の製造工程に戻し、再利用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】冷蔵庫のリサイクルを
考える上で、重要な発泡ウレタンの再利用方法ではある
が、上記のような従来の方法は、次のような短所があ
る。第一の方法は、発泡ウレタン粉の密度が小さく、ウ
レタン原液との密度差のため混合しにくく、混合状態が
不均一になりやすい。そのため、ウレタン粉が局在化し
た箇所が脆くなり、冷蔵庫の箱体としての強度が発揮で
きない。また、品質上問題のない範疇でウレタン粉を混
合しようとすると混合率がかなり低く抑えられてしまう
という欠点がある。第二の方法は、一旦板状物に成形し
てから、冷蔵庫に断熱壁として貼り付けるため、従来の
製造工程・設備では対応できず、設備投資を伴う。ま
た、第二の方法では、断熱効果を生む独立気泡体が形成
しにくく、冷蔵庫の断熱材としての機能を考えた場合、
適用が難しい。第三の方法は、再度原料の一部とする方
法であるため、従来の製造工程を基本的に変えることな
く対応でき、経済的にも有利な方法であるが、冷蔵庫断
熱材としての品質を維持するためには、再生した原料の
混合率が低く抑えられ、有効利用できないという欠点が
あった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ために成されたものであり、品質を損なうこと無く、発
泡ウレタンを再利用した冷蔵庫とその製造方法を得るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る冷蔵庫
は、外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱の間に空間と
を設け、前記空間に発泡ウレタンの原料液を注入し発泡
充填して成る冷蔵庫において、前記発泡ウレタンの原料
液は、再生ポリオールと、新品ポリオールと、水とを含
有し、前記水の量は、前記新品ポリオールと前記再生ポ
リオールとを合わせたポリオール全体の量に対して0.
1〜5%とするものである。
【0008】また、請求項2に係る冷蔵庫は、再生ポリ
オールの量は、新品ポリオールと再生ポリオールを合わ
せたポリオール全体の量に対して1〜50%とするもの
である。
【0009】また、請求項3に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、前記外箱と前記内箱にて形成される箱体と、前
記箱体を複数の貯蔵室に仕切る複数の仕切壁と、前記外
箱と前記内箱との間の空間に発泡ウレタンの原料液を注
入するため冷蔵庫背面に設けられた複数の注入口とを備
え、前記複数の仕切壁が密に設けられている部分の後方
に設けられた注入口から注入する発泡ウレタンの原料液
は、前記複数の仕切壁が粗に設けられている部分の後方
に設けられた注入口から注入する発泡ウレタンの原料液
に比べ、含有する再生ポリオールの比率が大きいもので
ある。
【0010】また、請求項4に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、前記外箱と前記内箱にて形成される箱体と、前
記箱体を二つの貯蔵室に仕切る冷蔵庫の中央部より高い
位置に設けられた仕切壁と、前記外箱と前記内箱との間
の空間に発泡ウレタンの原料液を注入するため冷蔵庫背
面に設けられた複数の注入口とを備え、前記複数の注入
口は前記仕切壁の上下方向に設けられ、上方向に設けら
れた注入口から注入する発泡ウレタンの原料液は、下方
向に設けられた注入口から注入する発泡ウレタンの原料
液に比べ、含有する再生ポリオールの比率が大きいもの
である。
【0011】また、請求項5に係る冷蔵庫は、仕切壁は
高さ800乃至1100mmの範囲に設けたものであ
る。
【0012】また、請求項6に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、前記外箱と前記内箱にて形成される箱体と、前
記箱体を二つの貯蔵室に仕切る冷蔵庫の中央部より高い
位置に設けられた第一仕切壁と、前記第一仕切壁と冷蔵
庫底面との間に設けられた第二仕切壁と、前記外箱と前
記内箱との間の空間に発泡ウレタンの原料液を注入する
ため冷蔵庫背面に設けられた複数の注入口とを備え、前
記複数の注入口は前記第一仕切壁の上下方向に設けら
れ、上方向に設けられた注入口から注入する発泡ウレタ
ンの原料液は、下方向に設けられた注入口から注入する
発泡ウレタンの原料液に比べ、含有する再生ポリオール
の比率が大きい、または同じである。
【0013】また、請求項7に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、前記外箱と前記内箱にて形成される箱体と、前
記箱体を二つの貯蔵室に仕切る冷蔵庫の中央部より高い
位置に設けられた第一仕切壁と、前記第一仕切壁と冷蔵
庫底面との間に設けられた第二仕切壁と、前記第一仕切
壁と前記第二仕切壁との間に設けられた第三仕切壁と、
前記外箱と前記内箱との間の空間に発泡ウレタンの原料
液を注入するため冷蔵庫背面に設けられた複数の注入口
とを備え、前記複数の注入口は前記第一仕切壁の上下方
向に設けられ、上方向に設けられた注入口から注入する
発泡ウレタンの原料液は、下方向に設けられた注入口か
ら注入する発泡ウレタンの原料液に比べ、含有する再生
ポリオールの比率が小さい、または同じである。
【0014】また、請求項8に係る冷蔵庫は、第一仕切
壁の高さを800乃至1100mmの範囲に、第二仕切
壁の高さを300乃至500mmの範囲に設けたもので
ある。
【0015】また、請求項9に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、前記外箱と前記内箱にて形成される箱体と、前
記箱体の前面を覆う複数の扉と、前記外箱と前記内箱と
の間の空間に発泡ウレタンの原料液を注入するため冷蔵
庫背面に設けられた複数の注入口とを備え、最も大きな
扉の後方に設けられた注入口から注入する発泡ウレタン
の原料液は、前記注入口以外の注入口から注入する発泡
ウレタンの原料液に比べ、含有する再生ポリオールの比
率が小さい。
【0016】また、請求項10に係る冷蔵庫は、最も大
きな扉の後方に設けられた注入口から注入する発泡ウレ
タンの原料液には再生ポリオールを含まないものであ
る。
【0017】請求項11に係る冷蔵庫の製造方法は、再
生ポリオールと新品ポリオールとを混合する工程と、混
合した前記ポリオール全体の量に対して0.1〜5%の
水を混合し混合液をつくる工程と、前記混合液を含有し
た発泡ウレタンの原料液を冷蔵庫の外箱と内箱との間に
設けられた空間に注入し発泡充填して冷蔵庫を製造する
工程とを備えたものである。
【0018】また、請求項12に係る冷蔵庫の製造方法
は、発泡ウレタンで構成された箱体を破砕する工程と、
破砕した前記冷蔵庫から発泡ウレタンを分別する工程
と、分別された発泡ウレタン塊を粉砕する工程と、粉砕
した発泡ウレタン粉にポリオール、触媒を加えて加熱す
る工程と、加熱後の生成物を蒸留、ろ過して再生ポリオ
ールを生成する工程と、前記再生ポリオールを含有した
発泡ウレタンの原料液を冷蔵庫の外箱と内箱との間に設
けられた空間に注入し発泡充填して冷蔵庫を製造する工
程とを備えたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1に、冷蔵庫断
熱箱体の生産から、廃棄後のウレタンをもとにポリオー
ルを再生し、その再生したポリオールを用いて冷蔵庫を
製造する工程を示す。発泡ウレタンの原料液となるポリ
オール1とイソシアネート2を高圧発泡機3を用いて混
合する(ステップ1、以下、ステップはSと記載。)。
発泡ウレタンの原料液である、高圧発泡機3で生成した
混合液(ウレタン液)を冷蔵庫の外箱と内箱の間に形成
される空間内に流入させ、その空間内を発泡充填し冷蔵
庫断熱箱体4をつくる(S2)。冷蔵庫断熱箱体4に各
種部品、例えば棚や冷蔵庫扉などを取り付けて冷蔵庫5
を生産する(S3;図示せず)。尚、S3の各部品の取
り付けは、S1やS2より前に行っても良い。その冷蔵
庫5が廃棄され(S4)廃冷蔵庫6になる。廃冷蔵庫6
の処理として破砕回収方法を用いる場合では難破砕物や
再生利用する熱可塑性樹脂部品などを取除き(S5;図
示せず)破砕機7内に入れ破砕する(S6)。破砕され
た発泡ウレタンは塊状の発泡ウレタン塊8となる。ウレ
タン塊8を風力選別機などを用いてウレタン塊、金属、
その他樹脂に分別する(S7;図示せず)。分別された
ウレタン塊を粉砕機9に入れさらに細かく粉砕する(S
8)。粉砕された発泡ウレタン塊は粉状のウレタン粉1
0となる。ウレタン粉10とポリオール11、触媒1
1’を反応槽12内に入れ混合し加熱する(S9)。反
応槽12内の分解液13は蒸留装置14やろ過器14’
で蒸留・ろ過し低沸点物質や固形物を除去し(S1
0)、再生ポリオール15を生成する。所定量の再生ポ
リオール15をポリオール1に用い、S1、S2の工程
を経て再生ポリオールを使用した冷蔵庫を生産してい
く。以上、品質にすぐれ、経済的な廃棄ウレタンを再利
用した冷蔵庫を製造でき、冷蔵庫から排出されたものを
再度冷蔵庫へ戻す理想的なリサイクル工程を実現でき
る。
【0020】図1のフローチャートは、生成した再生ポ
リオール15をポリオール1として使用し続けるように
記載しているが、あまり多くの回数このフローを続けて
いると発泡ウレタンの強度等の品質が低下してくる。こ
のフローで生成した再生ポリオール15を使わずに、別
のフローで生成された再生ポリオールをポリオール1に
用いたり、新品ポリオールのみをポリオール1に用いる
ことも可能である。尚、ポリオール1の成分(再生ポリ
オールの混合率等)調整は、目的とする冷蔵庫断熱箱体
の強度等の品質に合わせて行う。また、以上は廃冷蔵庫
の断熱箱体を利用し新たな冷蔵庫の断熱箱体を製造して
いるが、冷蔵庫以外のものの廃棄ウレタンを冷蔵庫に利
用することも、冷蔵庫の廃棄ウレタンを冷蔵庫以外のも
のに再利用することも可能である。
【0021】図1を詳細に説明する。発泡ウレタンは一
般的にポリオールとイソシアネートを反応させて生成さ
れる。ポリオールはイソシアネートと反応させる前に、
発泡剤、水、触媒、整泡剤を添加しておく。発泡剤の種
類としては、HCFC141bのようなフロン類やシク
ロペンタンのような炭化水素などが用いられる。図1の
S1にて発泡させる際、ポリオール1とイソシアネート
2の2液を確実に反応、発泡させるため、高圧高速で衝
突混合させる必要があるが、一般的には高圧発泡機3が
用いられる。高圧発泡機3で混合されたウレタン液(発
泡ウレタンの原料液)は、冷蔵庫の外箱と内箱から形成
された空間に吐出され、反応と共に発生する熱により、
ウレタン液に含有されている発泡剤が気化し、空間を発
泡しながら充填していく。発泡固化した発泡ウレタン
は、冷蔵庫の外箱など接触する部材と接着固化し、冷蔵
庫の断熱箱体4を形成する。
【0022】断熱箱体4に各種部品、例えば棚や冷蔵庫
扉、冷蔵庫扉ポケット、冷却器、圧縮機などを装着し
(S3)、製品として出荷された冷蔵庫5は、使用者の
もとでその寿命を全うしたのち廃棄(S4)される。廃
棄された冷蔵庫6は、廃家電品をリサイクルする工場に
集められ処理される。その処理の一般的な方法について
説明する。廃冷蔵庫6は、必要な部品、例えば破砕回収
方法では冷媒のフロンや冷凍機油を回収し、難破砕物で
ある圧縮機や扉ガスケットのマグネット、再生利用可能
な熱可塑性樹脂部品等を事前に取り外し(S5)破砕機
7に投入される。ここで、断熱材である発泡ウレタン
は、数10mm前後の大きさのウレタン塊8に破砕され
る(S6)。ウレタン塊8を風力選別機などを用いてウ
レタン塊、金属(例えば、外箱などの鉄)、その他樹脂
(例えば、内箱などのABS樹脂)と分別する(S
7)。分別されたウレタン塊は、さらに嵩を少なくする
ため、粉砕機9にかけ、粉末状のウレタン粉10にする
(S8)。この発泡ウレタンを破砕(S6)、粉砕(S
8)する工程で発生するフロン類などの発泡剤を回収す
る装置を備えつけ、オゾン層破壊物質や温暖化ガスを大
気中に放出すること無く、適性に処理することが望まし
い。
【0023】次に、生成したウレタン粉10をもとに再
生ポリオールを製造する工程について説明する。再生ポ
リオールを製造する方法は、ポリオール分解法、アミン
分解法、加水分解法、タンデムケモリシス法、アンモニ
ア分解法等がある。ここではその中で最も効果的と思わ
れるポリオール分解法について述べる。ポリオール分解
法はエチレングリコール等の水酸基を持つ化合物を用い
てウレタン結合を分解するものである。再生ポリオール
15の原料となるウレタン粉10は、その分解反応を効
率よく進めるためにも、より細かく粉砕されることが望
ましい。例えば、数10mm前後のウレタン塊を反応に
用いた場合に比べ、数mm程度のウレタン粉を用いると
その分解反応時間は1/5程度に短縮される。ウレタン
粉10をポリオール11、触媒11’と共に反応槽12
に投入、攪拌しながら加熱する(S9)。投入されるポ
リオール11は、例えばエチレングリコールのような単
体物質でも良いし、水酸基数の異なる物質の混合体でも
良い。触媒11’は、例えば水酸化カリウムなどのアル
カリ触媒やアミン系触媒等を用いる。加熱(S9)は、
150〜250℃で1〜数時間実施する。冷却後、生成
した分解液13は、蒸留装置14にて減圧蒸留し、水な
どの低沸点物質を除去し、加圧等によりフィルタ14’
を通してろ過し、固形物を除去する(S10)。このよ
うにして得られた再生ポリオール15の性状は、反応に
使用するポリオール11の種類・形態と、投入されるウ
レタン粉10とポリオール11の比率によって変化しう
る。
【0024】冷蔵庫断熱材に適した性状になるよう設定
された条件で製造された再生ポリオール15は、新品ポ
リオールと混合しポリオール1として再度冷蔵庫断熱材
原料として使用される。再生ポリオールの混合形態を図
2乃至図7に示す。発泡に供するポリオール1(図1参
照)は、ポリオール以外に発泡に必要な整泡剤17、触
媒18、水19、発泡剤20を規定量添加し、ポリオー
ルシステム液、すなわちポリオール1として調整する必
要がある。図2は再生ポリオールの混合形態として、新
品ポリオール16、再生ポリオール15各々単独で整泡
剤17b、17a、触媒18b、18a、水19b、1
9aを添加した後、発泡剤20を混合する方法、図3は
新品ポリオール16にあらかじめ再生ポリオール15が
ある一定比率混合されることを前提として整泡剤17
c、触媒18c、水19cを添加しておき、再生ポリオ
ール15混合後、発泡剤20を混合する方法、図4は新
品ポリオール16、再生ポリオール15を混合した後、
整泡剤17d、触媒18d、水19dを添加し、発泡剤
20を混合する方法、図5は新品ポリオール16にあら
かじめ整泡剤17e、触媒18eを添加し、再生ポリオ
ール15混合後、水19eを添加、発泡剤20を混合す
る方法、図6は新品ポリオール16に整泡剤17f、触
媒18f、水19fを添加し、再生ポリオール15には
水19f’のみを添加、その両液を混合後、発泡剤20
を混合する方法、図7は図3の方法と再生ポリオール1
5を混合した後の工程が違っていて、新品ポリオール1
6にあらかじめ再生ポリオール15がある一定比率混合
されることを前提として整泡剤17g、触媒18g、水
19gを添加しておき、再生ポリオール15混合後、水
19g’を更に添加して発泡剤20を混合する方法であ
る以上のような6つの再生ポリオール混合形態が考えら
れるが、どの方法で実施されるかは、製造、品質管理の
面から決定される。
【0025】発泡ウレタンの製造工程上、ポリオール1
中の水分管理は重要な項目である。水分は、発泡ウレタ
ンの断熱性、強度、流動性に影響を及ぼす項目であるた
め、ポリオールの水分含有率を検査のうえ、適正な水分
量に調整する必要がある。水分管理という観点から、再
生ポリオール混合工程は、図2、図4、図5、図6、図
7の工程が望ましく、特に、新品ポリオール16と再生
ポリオール15とを混合後、水(19d、19e、19
g’)を添加する工程である図4、図5、図7が望まし
い。再生ポリオール15は製造工程上、蒸留(S10)
により低沸点物質の除去がなされるが、その際水分も除
去される。よって、生成した再生ポリオール15は、冷
蔵庫用断熱材の原料としては、水分量が不足している場
合が多い。そこで、再生ポリオール15及び新品ポリオ
ール16の水分含有率、もしくは再生ポリオール15と
新品ポリオール16が混合されたポリオール全体の水分
含有率を検査のうえ、適正量の水19を添加する必要が
ある。通常、新品ポリオール16は、原料メーカから冷
蔵庫製造メーカに供給される際、既に規定量の整泡剤1
7、触媒18、水19を添加された状態にあることが多
い。このような場合、再生ポリオール15をそのまま新
品ポリオール16と混合して、冷蔵庫の製造に用いる
と、再生ポリオール15の混合分相当の水分の不足が生
じ、主に流動性と強度の不足を招く。特に近年の複雑化
した冷蔵庫の形態に対応するには、流動性の確保は重要
であり、流動性確保のために、不足した水分19を新品
ポリオール16と再生ポリオール15とを混合後、添加
することとなる。その際、添加する水19の量は、生成
した再生ポリオールの水分量検査の結果や混合する新品
ポリオールの水分量、及び再生ポリオールの混合率に基
づき決定され、ポリオール全体に対して0.1〜5%の
範囲で添加される。尚、水分量を増加させることによ
り、水とイソシアネートとの反応により生じる尿素結合
が増え、強度が増す。しかし、尿素結合を生む反応は、
反応発熱量が高く、発泡時の反応速度が増すので、水分
添加量は5%程度が上限となる。
【0026】図8は、上述のような図2乃至図7の方法
により製造された再生ポリオール15を新品ポリオール
16に混合し、発泡成形した発泡ウレタンの圧縮強度を
示したものである。横軸は再生ポリオール15の混合率
(%)、縦軸は各混合率に対する発泡ウレタンの圧縮強
度である。混合率が20%を越えたあたりから圧縮強度
の低下が見られる。よって、従来の品質を保持しようと
すれば、混合率を20%程度に制限するか、過充填率を
上げ、強度を増すことが必要となる。しかし、過充填率
を上げることは、注入量の増大を招くため、経済的に得
策ではない。
【0027】図9は、2ドアタイプ冷蔵庫の模式図を示
したものである。(a)は冷蔵庫の正面図、(b)は冷
蔵庫の側面図である。この形態の冷蔵庫の場合、上側の
小さな扉を有する貯蔵室23と下側の大きな扉を有する
貯蔵室24の間には、仕切壁25が存在する。冷蔵庫の
背面にはウレタン原料液を注入するための注入口20
a、20bが各2個ずつ設けられている。底面22と仕
切壁25の距離と天井面21と仕切壁25との距離の違
いにより、また冷蔵庫の箱体は扉の大きさ、重量等の違
いにより、扉が大きい下側の貯蔵室24側の方が変形し
やすい。よって、再生ポリオールを混合することによ
り、強度低下が起きるので、変形しやすい最も大きな扉
の下側貯蔵室24側に設置された、その扉の後方にある
注入口20bからは、再生ポリオールを含まないウレタ
ン原料液を注入し、対向する上側貯蔵室23側に設置さ
れた注入口20aからのみ、再生ポリオール15を混合
したウレタン原料液を注入することにより、冷蔵庫箱体
強度に影響を与えることなく、再生ポリオール15が使
用できる。ただし、強度上影響を与えない再生ポリオー
ルの混合比率が、図8のごとく判明していれば、対向す
る位置にある上側貯蔵室23側の注入口20aより投入
するウレタン原料液の再生ポリオール混合率を上回ら
ず、かつ強度低下の現れない混合率の上限内で、再生ポ
リオールを混合したウレタン原料液を扉の大きい下側貯
蔵室24側の注入口20bより、投入しても構わない。
【0028】次に、冷蔵庫の形態別に、本発明の実施の
形態について述べる。図10は種々の形態の冷蔵庫模式
図を示したものである。図10(a)の冷蔵庫は、底面
22から高さ方向で800mm乃至1100mmの位置
に仕切壁25を設けて、上下二つの貯蔵室23、24に
分離している。この仕切壁25の高さは、上方の貯蔵室
23が使いにくくならない程度の高さに設定している。
また、仕切壁25の高さに幅をもたせているのは、冷蔵
庫全体の高さが高い場合、例えば1650mm程度以上
の場合には高めの位置に仕切壁25を設け、冷蔵庫全体
の高さが低い場合、例えば1600mm程度以下の場合
には低い位置に仕切壁25を設けるものである。底面2
2と仕切壁25の距離と天井面21と仕切壁25との距
離の違いにより、距離の小さい上方の貯蔵室23に比
べ、距離の大きい下方の貯蔵室24の方が変形しやす
い。よって、上方の注入口20a(図9参照)からは再
生ポリオールを混合したウレタン原料液を注入すること
が可能であるが、下方の注入口20b(図9参照)から
は新品ポリオールのみを混合した原料液を注入するか、
上方の注入口20aに注入するウレタン原料液の再生ポ
リオールの混合率を上回らず、かつ強度低下の現れない
混合率の上限内の原料液を注入する。
【0029】図10(b)の冷蔵庫は、第一仕切壁25
と底面22との間に第二の仕切壁26を底面22から高
さ方向で300mm乃至500mmの位置に設け図10
(a)の貯蔵室24を仕切り、3つの貯蔵室23、2
9,30を構成している。この第二仕切壁26の高さ
は、下方の貯蔵室30が使いにくくならない程度の高さ
に設定している。この冷蔵庫は第一仕切壁25にて、小
さな貯蔵室である上方貯蔵室23と大きな貯蔵室である
下方貯蔵室24に仕切られるが、大きな貯蔵室24を第
一仕切壁以外の仕切壁、第二仕切壁26で仕切ることに
より下方貯蔵室24の梁が出来て強度が増す。よって、
下方の注入口20bからは、再生ポリオール混合率が図
10(a)の場合より多く、かつ上方の注入口20aか
ら投入した原料液より小さいか、もしくは同等であるウ
レタン原料液を投入することができる。
【0030】図10(c)の冷蔵庫は図10(b)の冷
蔵庫の貯蔵室29を第三仕切壁27にて仕切ったもので
ある。また、図10(d)の冷蔵庫は図10(c)の貯
蔵室32を第四仕切壁28にて縦方向に仕切り貯蔵室3
3、34を形成し、図10(e)の冷蔵庫は図10
(c)の貯蔵室331を第四仕切壁28にて縦方向に仕
切り貯蔵室35、36を形成したものである。これらの
冷蔵庫は、第二仕切壁26と第三仕切壁27、もしくは
第二仕切壁26と第三仕切壁27と第四仕切壁28によ
りラーメン構造を形成している。よって、そのラーメン
構造を形成したその部分が最も強くなるので、図10
(b)とは逆に上方の注入口20aから投入するウレタ
ン原料液の再生ポリオール混合率より、下方の注入口2
0bから投入するウレタン原料液の再生ポリオール混合
率を大きくすることができる。また、下方の注入口20
bより投入するウレタン原料液の再生ポリオール混合率
を上方と同じにしても差し支えない。図10(c)の貯
蔵室の例としては、23は冷蔵室、31は野菜室、32
は第一の冷凍室、30は第二の冷凍室がある。図10
(d)の貯蔵室の例としては、23は冷蔵室、31は野
菜室、33は製氷室、34は切替室、30は冷凍室があ
る。図10(e)の貯蔵室の例としては、23は冷蔵
室、35は製氷室、36は切替室、32は野菜室、30
は冷凍室がある。
【0031】仕切壁の位置により再生ポリオールの比率
を変化させた原料液を注入すると良い。例えば、図10
(d)、(e)では、仕切壁が粗の状態である上方部に
対応する注入口20aには再生ポリオールの比率を小さ
くした原料液を、仕切壁が密の状態である下方部に対応
する注入口20bには再生ポリオールの比率を大きくし
た原料液を用いることにより、必要な箱体強度に対する
有効な再生ポリオール使用ができる。以上より、冷蔵庫
内の仕切壁の数を増やし冷蔵庫の強度を上げることによ
り、冷蔵庫の外箱と内箱からなる空間に注入するウレタ
ン原料液の新品ポリオールに対する再生ポリオールの混
合率を上げることができる。よって、リサイクル材料を
用いた信頼性の高い冷蔵庫が製造でき、廃冷蔵庫のリサ
イクル率も上がる。冷蔵庫の形態に応じて再生ポリオー
ルの混合比率を変化させることにより、品質を損なうこ
と無く、発泡ウレタンを再利用した冷蔵庫とその冷蔵庫
の製造方法を得ることができる。表1は、図10(e)
の冷蔵庫における再生ポリオール混合率による冷蔵庫箱
体強度の変化を示したものである。Xは上方注入口20
aに投入するウレタン原料液の再生ポリオールの混合率
(%)、Yは下方注入口20bに投入するウレタン原料
液の再生ポリオールの混合率(%)、Zは冷蔵庫箱体強
度指数である。
【0032】
【表1】
【0033】冷蔵庫箱体強度指数Zは、ウレタン原料液
において、再生ポリオール混合なしの状態を100とし
た時の相対指数であり、値が小さい方が強度は低い。
尚、合格ラインは90で、表1の再生ポリオール混合率
のうち合格であるものには下線を引いた。表1より、第
一仕切壁25より上方に設けた注入口20aからは、再
生ポリオールの混合率を図8で示した強度低下の生じな
い20%程度に抑えた原料液を注入し、第一の仕切壁よ
り下方に設けた注入口20bからは、再生ポリオールの
混合率を50%まで高めた原料液を注入しても、冷蔵庫
全体の強度にはあまり影響を及ぼさず、品質上問題とな
らないレベルを確保できることが分かった。この冷蔵庫
の形態では、上方注入口20aからの原料液注入量と下
方注入口20bからの原料液注入量がほぼ同じ場合に
は、Xが20%、Yが50%である原料液を注入したと
き、一番多く再生ポリオールを使ったことになる。これ
は、上述のように、第二仕切壁26と第三仕切壁27と
第四仕切壁28によりラーメン構造が形成され、その部
分が強固になったためだが、このように冷蔵庫の形態に
合わせて再生ポリオールの混合率を変化させることによ
り、有効的に再生ポリオールの使用が可能になる。以
上、第一仕切壁25が冷蔵庫の高さ方向に対して中央部
付近以上の位置に設けられた冷蔵庫につき記載したが、
中央部付近以下に第一仕切壁25がある場合には上方注
入口から注入するウレタン原料液の再生ポリオールの混
合率を下げるか、場合によっては下方注入口から注入す
るウレタン原料液の再生ポリオール混合率を上げる、ま
たは、梁となる他の仕切壁を設ければ良い。
【0034】また、再生ポリオールはその製造工程上受
ける熱履歴により、黒褐色を帯びている場合が多いの
で、注入口20により再生ポリオールの混合率を変化さ
せた場合、断熱材の色調が冷蔵庫の各箇所で異なること
となり、再生ポリオールの混合率が高い原料液を注入し
た注入口20近辺の断熱材が濃褐色となる。しかしなが
ら、通常断熱材は外箱と内箱におおわれているので、使
用者の目に触れることはなく意匠上の問題はない。
【0035】なお、冷蔵庫内の発泡ウレタンが充填され
ている位置を冷蔵庫の側面から見た断面図図11を用い
て説明する。外箱と内箱とで形成された空間部に冷蔵庫
背面に設けられた注入口20a、20bからウレタン原
料液が注入され断熱材である発泡ウレタン41が充填
(斜線部)されている。冷蔵庫の箱体だけでなく、冷蔵
庫扉にも断熱材である発泡ウレタン41が充填(斜線
部)されており、この冷蔵庫扉にも上記説明した再生ポ
リオールを使用することができる。尚、この冷蔵庫は、
3つの仕切壁55、56、57により仕切られ、4つの
貯蔵室51、52、53,54を形成している。この貯
蔵室は例えば51は冷蔵室、52は冷凍室、53は野菜
室、54は冷蔵室である。冷却器43の冷気をファン4
2にて各貯蔵室へ送り(白抜き矢印)、各貯蔵室から冷
気帰還風路45、48、49を通って冷却器43に戻す
(黒矢印)ことにより冷蔵庫内を冷気を循環させてい
る。
【0036】以上、第一仕切壁25より上方に注入口2
0aを2個、下方に注入口20bを2個、合計4箇所に
設けた冷蔵庫を示したが、冷蔵庫の外箱と内箱で形成さ
れる空間を均等に発泡ウレタンで充填するためには、注
入口20の高さ方向の位置は、冷蔵庫の高さを4分割し
底面22から1/4の位置付近に注入口20bを、3/
4の位置付近に注入口20aとするのが良く、必ずしも
第一仕切壁25の上下に分かれるというわけではない。
また、ウレタン原料液を注入する時の冷蔵庫箱体の設置
状況(縦、横、斜め置き等)に応じて、上方向や下方向
に位置を変えても良い。250L程度以上のタイプの冷
蔵庫に対しては、高さ方向に対して2箇所、左右に各2
個ずつの計4箇所が通常であるが、発泡時、外箱と内箱
で形成される空間を真空引き後ウレタン液を注入する方
法等をとることにより、注入口20は1箇所でも可能で
ある。注入口20はユーザから見えにくい、冷蔵庫背面
や底面や天井面等が良く、圧縮機が設置される機械室付
近に設けても良い。また、注入口20の位置は、仕切壁
の後部にあっても、各貯蔵室の背面にあっても良い。
【0037】
【発明の効果】請求項1に係る冷蔵庫は、外箱と、内箱
と、外箱と内箱の間に空間とを設け、空間に発泡ウレタ
ンの原料液を注入し発泡充填して成る冷蔵庫において、
発泡ウレタンの原料液は、再生ポリオールと、新品ポリ
オールと、水とを含有し、水の量は、新品ポリオールと
再生ポリオールとを合わせたポリオール全体の量に対し
て0.1〜5%とするので、原料液の流動性の確保がで
き、複雑化した冷蔵庫の形態にも対応できる。
【0038】また、請求項2に係る冷蔵庫は、再生ポリ
オールの量は、新品ポリオールと再生ポリオールを合わ
せたポリオール全体の量に対して1〜50%とするの
で、品質を損なうことのない発泡ウレタンを再利用した
冷蔵庫となる。
【0039】また、請求項3に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、外箱と内箱にて形成される箱体と、箱体を複数
の貯蔵室に仕切る複数の仕切壁と、外箱と内箱との間の
空間に発泡ウレタンの原料液を注入するため冷蔵庫背面
に設けられた複数の注入口とを備え、複数の仕切壁が密
に設けられている部分の後方に設けられた注入口から注
入する発泡ウレタンの原料液は、複数の仕切壁が粗に設
けられている部分の後方に設けられた注入口から注入す
る発泡ウレタンの原料液に比べ、含有する再生ポリオー
ルの比率が大きいので、必要強度に合わせた再生ポリオ
ール利用ができる。
【0040】また、請求項4に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、外箱と内箱にて形成される箱体と、箱体を二つ
の貯蔵室に仕切る冷蔵庫の中央部より高い位置に設けら
れた仕切壁と、外箱と内箱との間の空間に発泡ウレタン
の原料液を注入するため冷蔵庫背面に設けられた複数の
注入口とを備え、複数の注入口は仕切壁の上下方向に設
けられ、上方向に設けられた注入口から注入する発泡ウ
レタンの原料液は、下方向に設けられた注入口から注入
する発泡ウレタンの原料液に比べ、含有する再生ポリオ
ールの比率が大きいので、この冷蔵庫の形態に合った再
生ポリオールの含有率となり冷蔵庫の必要強度も満たさ
れる。
【0041】また、請求項5に係る冷蔵庫は、仕切壁は
高さ800乃至1100mmの範囲に設けたので、仕切
壁付近の貯蔵室が使用し易くなる。
【0042】また、請求項6に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、外箱と内箱にて形成される箱体と、箱体を二つ
の貯蔵室に仕切る冷蔵庫の中央部より高い位置に設けら
れた第一仕切壁と、第一仕切壁と冷蔵庫底面との間に設
けられた第二仕切壁と、外箱と内箱との間の空間に発泡
ウレタンの原料液を注入するため冷蔵庫背面に設けられ
た複数の注入口とを備え、複数の注入口は第一仕切壁の
上下方向に設けられ、上方向に設けられた注入口から注
入する発泡ウレタンの原料液は、下方向に設けられた注
入口から注入する発泡ウレタンの原料液に比べ、含有す
る再生ポリオールの比率が大きい、または同じであるの
で、この冷蔵庫の形態に合った再生ポリオールの含有率
となり冷蔵庫の必要強度も満たされる。
【0043】また、請求項7に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、外箱と内箱にて形成される箱体と、箱体を二つ
の貯蔵室に仕切る冷蔵庫の中央部より高い位置に設けら
れた第一仕切壁と、第一仕切壁と冷蔵庫底面との間に設
けられた第二仕切壁と、第一仕切壁と第二仕切壁との間
に設けられた第三仕切壁と、外箱と内箱との間の空間に
発泡ウレタンの原料液を注入するため冷蔵庫背面に設け
られた複数の注入口とを備え、複数の注入口は第一仕切
壁の上下方向に設けられ、上方向に設けられた注入口か
ら注入する発泡ウレタンの原料液は、下方向に設けられ
た注入口から注入する発泡ウレタンの原料液に比べ、含
有する再生ポリオールの比率が小さい、または同じであ
るので、この冷蔵庫の形態に合った再生ポリオールの含
有率となり冷蔵庫の必要強度も満たされる。
【0044】また、請求項8に係る冷蔵庫は、第一仕切
壁の高さを800乃至1100mmの範囲に、第二仕切
壁の高さを300乃至500mmの範囲に設けたので、
第一仕切壁付近の貯蔵室が使用し易くなると共に、第二
仕切壁付近の貯蔵室が使用し易くなる。
【0045】また、請求項9に係る冷蔵庫は、外箱と、
内箱と、外箱と前記内箱にて形成される箱体と、箱体の
前面を覆う複数の扉と、外箱と内箱との間の空間に発泡
ウレタンの原料液を注入するため冷蔵庫背面に設けられ
た複数の注入口とを備え、最も大きな扉の後方に設けら
れた注入口から注入する発泡ウレタンの原料液は、注入
口以外の注入口から注入する発泡ウレタンの原料液に比
べ、含有する再生ポリオールの比率が小さいので、冷蔵
庫箱体強度に影響を与えることなく再生ポリオールが使
用できる。
【0046】また、請求項10に係る冷蔵庫は、最も大
きな扉の後方に設けられた注入口から注入する発泡ウレ
タンの原料液には再生ポリオールを含まないので、更に
冷蔵庫箱体強度が強くなる。
【0047】請求項11に係る冷蔵庫の製造方法は、再
生ポリオールと新品ポリオールとを混合する工程と、混
合した前記ポリオール全体の量に対して0.1〜5%の
水を混合し混合液をつくる工程と、混合液を含有した発
泡ウレタンの原料液を冷蔵庫の外箱と内箱との間に設け
られた空間に注入し発泡充填して冷蔵庫を製造する工程
とを備えたので、発泡ウレタン原料液中の水の量を調節
しやすく、強度の高い冷蔵庫が製造できる。
【0048】また、請求項12に係る冷蔵庫の製造方法
は、発泡ウレタンで構成された箱体を破砕する工程と、
破砕した冷蔵庫から発泡ウレタンを分別する工程と、分
別された発泡ウレタン塊を粉砕する工程と、粉砕した発
泡ウレタン粉にポリオール、触媒を加えて加熱する工程
と、加熱後の生成物を蒸留、ろ過して再生ポリオールを
生成する工程と、再生ポリオールを含有した発泡ウレタ
ンの原料液を冷蔵庫の外箱と内箱との間に設けられた空
間に注入し発泡充填して冷蔵庫を製造する工程とを備え
たので、品質の優れたリサイクル工程を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 冷蔵庫の発泡ウレタン再生工程を示すフロー
チャートである。
【図2】 再生ポリオールと新品ポリオールの混合形態
を示すフローチャートである。
【図3】 再生ポリオールと新品ポリオールの混合形態
を示すフローチャートである。
【図4】 再生ポリオールと新品ポリオールの混合形態
を示すフローチャートである。
【図5】 再生ポリオールと新品ポリオールの混合形態
を示すフローチャートである。
【図6】再生ポリオールと新品ポリオールの混合形態を
示すフローチャートである。
【図7】 再生ポリオールと新品ポリオールの混合形態
を示すフローチャートである。
【図8】 再生ポリオール混合率による圧縮強度変化を
示すグラフである。
【図9】 2ドアタイプの冷蔵庫模式図である。
【図10】 冷蔵庫形態別の冷蔵庫模式図である。
【図11】 冷蔵庫の縦断面図である。
【符号の説明】
1 ポリオール、2 イソシアネート、5 冷蔵庫、6
廃冷蔵庫、10 ウレタン粉、15 再生ポリオー
ル、16 新品ポリオール、17 整泡剤、18触媒、
19 水、20 発泡剤、20 注入口、25 第一仕
切壁、26 第二仕切壁、27 第三仕切壁、28 第
四仕切壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L102 JA01 LB01 LB02 LB13 MA01 MB08 MB09 MB14 MB17 4J034 HA01 NA01 NA02 NA06 QC01 RA15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱の
    間に空間とを設け、前記空間に発泡ウレタンの原料液を
    注入し発泡充填して成る冷蔵庫において、前記発泡ウレ
    タンの原料液は、再生ポリオールと、新品ポリオール
    と、水とを含有し、前記水の量は、前記新品ポリオール
    と前記再生ポリオールとを合わせたポリオール全体の量
    に対して0.1〜5%とすることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 再生ポリオールの量は、新品ポリオール
    と再生ポリオールを合わせたポリオール全体の量に対し
    て1〜50%とすることを特徴とする請求項1記載の冷
    蔵庫。
  3. 【請求項3】 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱に
    て形成される箱体と、前記箱体を複数の貯蔵室に仕切る
    複数の仕切壁と、前記外箱と前記内箱との間の空間に発
    泡ウレタンの原料液を注入するため冷蔵庫背面に設けら
    れた複数の注入口とを備え、前記複数の仕切壁が密に設
    けられている部分の後方に設けられた注入口から注入す
    る発泡ウレタンの原料液は、前記複数の仕切壁が粗に設
    けられている部分の後方に設けられた注入口から注入す
    る発泡ウレタンの原料液に比べ、含有する再生ポリオー
    ルの比率が大きいことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱に
    て形成される箱体と、前記箱体を二つの貯蔵室に仕切る
    冷蔵庫の中央部より高い位置に設けられた仕切壁と、前
    記外箱と前記内箱との間の空間に発泡ウレタンの原料液
    を注入するため冷蔵庫背面に設けられた複数の注入口と
    を備え、前記複数の注入口は前記仕切壁の上下方向に設
    けられ、上方向に設けられた注入口から注入する発泡ウ
    レタンの原料液は、下方向に設けられた注入口から注入
    する発泡ウレタンの原料液に比べ、含有する再生ポリオ
    ールの比率が大きいことを特徴とする冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 仕切壁は高さ800乃至1100mmの
    範囲に設けたことを特徴とする請求項4記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱に
    て形成される箱体と、前記箱体を二つの貯蔵室に仕切る
    冷蔵庫の中央部より高い位置に設けられた第一仕切壁
    と、前記第一仕切壁と冷蔵庫底面との間に設けられた第
    二仕切壁と、前記外箱と前記内箱との間の空間に発泡ウ
    レタンの原料液を注入するため冷蔵庫背面に設けられた
    複数の注入口とを備え、前記複数の注入口は前記第一仕
    切壁の上下方向に設けられ、上方向に設けられた注入口
    から注入する発泡ウレタンの原料液は、下方向に設けら
    れた注入口から注入する発泡ウレタンの原料液に比べ、
    含有する再生ポリオールの比率が大きい、または同じで
    あることを特徴とする冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱に
    て形成される箱体と、前記箱体を二つの貯蔵室に仕切る
    冷蔵庫の中央部より高い位置に設けられた第一仕切壁
    と、前記第一仕切壁と冷蔵庫底面との間に設けられた第
    二仕切壁と、前記第一仕切壁と前記第二仕切壁との間に
    設けられた第三仕切壁と、前記外箱と前記内箱との間の
    空間に発泡ウレタンの原料液を注入するため冷蔵庫背面
    に設けられた複数の注入口とを備え、前記複数の注入口
    は前記第一仕切壁の上下方向に設けられ、上方向に設け
    られた注入口から注入する発泡ウレタンの原料液は、下
    方向に設けられた注入口から注入する発泡ウレタンの原
    料液に比べ、含有する再生ポリオールの比率が小さい、
    または同じであることを特徴とする冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 第一仕切壁の高さを800乃至1100
    mmの範囲に、第二仕切壁の高さを300乃至500m
    mの範囲に設けたことを特徴とする請求項6または7記
    載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱に
    て形成される箱体と、前記箱体の前面を覆う複数の扉
    と、前記外箱と前記内箱との間の空間に発泡ウレタンの
    原料液を注入するため冷蔵庫背面に設けられた複数の注
    入口とを備え、最も大きな扉の後方に設けられた注入口
    から注入する発泡ウレタンの原料液は、前記注入口以外
    の注入口から注入する発泡ウレタンの原料液に比べ、含
    有する再生ポリオールの比率が小さいことを特徴とする
    冷蔵庫。
  10. 【請求項10】 最も大きな扉の後方に設けられた注入
    口から注入する発泡ウレタンの原料液には再生ポリオー
    ルを含まないことを特徴とする請求項9記載の冷蔵庫。
  11. 【請求項11】 再生ポリオールと新品ポリオールとを
    混合する工程と、混合した前記ポリオール全体の量に対
    して0.1〜5%の水を混合し混合液をつくる工程と、
    前記混合液を含有した発泡ウレタンの原料液を冷蔵庫の
    外箱と内箱との間に設けられた空間に注入し発泡充填し
    て冷蔵庫を製造する工程とを備えたことを特徴とする冷
    蔵庫の製造方法。
  12. 【請求項12】 発泡ウレタンで構成された箱体を破砕
    する工程と、破砕した前記箱体から発泡ウレタン塊を分
    別する工程と、分別された発泡ウレタン塊を粉砕する工
    程と、粉砕した発泡ウレタン粉にポリオール、触媒を加
    えて加熱する工程と、加熱後の生成物を蒸留、ろ過して
    再生ポリオールを生成する工程と、前記再生ポリオール
    を含有した発泡ウレタンの原料液を冷蔵庫の外箱と内箱
    との間に設けられた空間に注入し発泡充填して冷蔵庫を
    製造する工程とを備えたことを特徴とする冷蔵庫の製造
    方法。
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WO2004016404A1 (ja) 2002-08-06 2004-02-26 Matsushita Refrigeration Company 断熱材のリサイクル処理方法、リサイクル物品および冷蔵庫
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