JP2001181833A - スパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット - Google Patents
スパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲットInfo
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- JP2001181833A JP2001181833A JP2000000593A JP2000000593A JP2001181833A JP 2001181833 A JP2001181833 A JP 2001181833A JP 2000000593 A JP2000000593 A JP 2000000593A JP 2000000593 A JP2000000593 A JP 2000000593A JP 2001181833 A JP2001181833 A JP 2001181833A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大電力スパッタリングを行っても割れ発生が
ない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット
を提供する。 【解決手段】 二酸化ケイ素:10〜30mol%、C
u:0.5〜10mol%を含有し、残りがカルコゲン
化亜鉛からなる組成を有する焼結体からなるスパッタリ
ングターゲット。
ない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット
を提供する。 【解決手段】 二酸化ケイ素:10〜30mol%、C
u:0.5〜10mol%を含有し、残りがカルコゲン
化亜鉛からなる組成を有する焼結体からなるスパッタリ
ングターゲット。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スパッタリング
時に割れが発生することがなくかつ機械的強度に優れた
カルコゲン化亜鉛(ZnS、ZnSe、ZnTe)−二
酸化ケイ素系焼結体からなる光記録媒体保護膜形成用ス
パッタリングターゲットに関するものである。
時に割れが発生することがなくかつ機械的強度に優れた
カルコゲン化亜鉛(ZnS、ZnSe、ZnTe)−二
酸化ケイ素系焼結体からなる光記録媒体保護膜形成用ス
パッタリングターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを用いて情報の記録お
よび消去を行う光ディスクなどの光記録媒体には、その
表面に保護膜が形成されており、この光記録媒体保護膜
は純度:99.999重量%以上の二酸化ケイ素と純
度:99.999重量%以上の硫化亜鉛からなり、相対
密度が90%以上有する焼結体で構成されたターゲット
をスパッタすることにより形成されることは知られてい
る。
よび消去を行う光ディスクなどの光記録媒体には、その
表面に保護膜が形成されており、この光記録媒体保護膜
は純度:99.999重量%以上の二酸化ケイ素と純
度:99.999重量%以上の硫化亜鉛からなり、相対
密度が90%以上有する焼結体で構成されたターゲット
をスパッタすることにより形成されることは知られてい
る。
【0003】この従来の光記録媒体保護膜形成用スパッ
タリングターゲットは、純度:99.999重量%以上
の硫化亜鉛粉末に対し、純度:99.999重量%以上
の二酸化ケイ素粉末:10〜30mol%を添加し、均
一に混合し、得られた混合粉末を加圧後焼結することに
より製造することも知られている(特開平6−6572
5号公報参照)。
タリングターゲットは、純度:99.999重量%以上
の硫化亜鉛粉末に対し、純度:99.999重量%以上
の二酸化ケイ素粉末:10〜30mol%を添加し、均
一に混合し、得られた混合粉末を加圧後焼結することに
より製造することも知られている(特開平6−6572
5号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、光記録媒体の製
造効率を向上させるために大型の光記録媒体保護膜形成
用スパッタリングターゲットを用いて高出力スパッタリ
ングすることにより高速かつ効率良く光記録媒体保護膜
を形成し、それによって光ディスクなど光記録媒体の生
産効率の向上およびコスト削減を行おうとしている。し
かし、従来の硫化亜鉛−二酸化ケイ素焼結体からなる大
型化した光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲ
ットを用いて高出力スパッタリングを行うとターゲット
に割れ発生し(以下、スパッタリング中にターゲットに
割れ発生する現象を「スパッタ割れ」という)、そのた
めに大型の光記録媒体保護膜形成用スパッタリングター
ゲットを用いて高出力スパッタリングを行うことはでき
なかった。また、従来の硫化亜鉛−二酸化ケイ素焼結体
からなる光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲ
ットは、機械的強度、特に曲げ応力に対する強度(曲げ
強さ)が不足しているところから、ターゲットを大型化
すると運搬中に破損することがあり、ターゲットの大型
化には限界があった。
造効率を向上させるために大型の光記録媒体保護膜形成
用スパッタリングターゲットを用いて高出力スパッタリ
ングすることにより高速かつ効率良く光記録媒体保護膜
を形成し、それによって光ディスクなど光記録媒体の生
産効率の向上およびコスト削減を行おうとしている。し
かし、従来の硫化亜鉛−二酸化ケイ素焼結体からなる大
型化した光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲ
ットを用いて高出力スパッタリングを行うとターゲット
に割れ発生し(以下、スパッタリング中にターゲットに
割れ発生する現象を「スパッタ割れ」という)、そのた
めに大型の光記録媒体保護膜形成用スパッタリングター
ゲットを用いて高出力スパッタリングを行うことはでき
なかった。また、従来の硫化亜鉛−二酸化ケイ素焼結体
からなる光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲ
ットは、機械的強度、特に曲げ応力に対する強度(曲げ
強さ)が不足しているところから、ターゲットを大型化
すると運搬中に破損することがあり、ターゲットの大型
化には限界があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
高出力スパッタリングを行ってもスパッタ割れがなくか
つ高い曲げ強さを有する大型の光記録媒体保護膜形成用
スパッタリングターゲットを得るべく研究を行なった結
果、(a)従来の二酸化ケイ素:10〜30mol%を
含有し、残りが硫化亜鉛からなる組成を有するスパッタ
リングターゲットに、さらにCuを0.5〜10mol
%を含有せしめたスパッタリングターゲットは、高出力
スパッタリングを行ってもスパッタリング中にターゲッ
トに割れが発生することはなく、またこのCuを0.5
〜10mol%を含有せしめたスパッタリングターゲッ
トは、従来の光記録媒体保護膜形成用スパッタリングタ
ーゲットよりも高い曲げ強さを有するところから一層大
型化することができる、(b)光記録媒体保護膜形成用
スパッタリングターゲットの成分として硫化亜鉛(Zn
S)が最も好ましいが、硫化亜鉛(ZnS)に代えてセ
レン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)を
用いても同じく優れた効果を奏するところから、二酸化
ケイ素:10〜30mol%を含有し、残りがカルコゲ
ン化亜鉛からなる組成を有するスパッタリングターゲッ
トに、さらにCuを0.5〜10mol%を含有せしめ
たスパッタリングターゲットであっても良い、という研
究結果が得られたのである。
高出力スパッタリングを行ってもスパッタ割れがなくか
つ高い曲げ強さを有する大型の光記録媒体保護膜形成用
スパッタリングターゲットを得るべく研究を行なった結
果、(a)従来の二酸化ケイ素:10〜30mol%を
含有し、残りが硫化亜鉛からなる組成を有するスパッタ
リングターゲットに、さらにCuを0.5〜10mol
%を含有せしめたスパッタリングターゲットは、高出力
スパッタリングを行ってもスパッタリング中にターゲッ
トに割れが発生することはなく、またこのCuを0.5
〜10mol%を含有せしめたスパッタリングターゲッ
トは、従来の光記録媒体保護膜形成用スパッタリングタ
ーゲットよりも高い曲げ強さを有するところから一層大
型化することができる、(b)光記録媒体保護膜形成用
スパッタリングターゲットの成分として硫化亜鉛(Zn
S)が最も好ましいが、硫化亜鉛(ZnS)に代えてセ
レン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)を
用いても同じく優れた効果を奏するところから、二酸化
ケイ素:10〜30mol%を含有し、残りがカルコゲ
ン化亜鉛からなる組成を有するスパッタリングターゲッ
トに、さらにCuを0.5〜10mol%を含有せしめ
たスパッタリングターゲットであっても良い、という研
究結果が得られたのである。
【0006】この発明は、かかる研究結果に基づいて成
されたものであって、(1)二酸化ケイ素:10〜30
mol%、Cu:0.5〜10mol%を含有し、残り
がカルコゲン化亜鉛からなる組成を有する焼結体からな
るスパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタ
リングターゲット、(2)二酸化ケイ素:10〜30m
ol%、Cu:0.5〜10mol%を含有し、残りが
硫化亜鉛からなる組成を有する焼結体からなるスパッタ
割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングター
ゲット、に特徴を有するものである。
されたものであって、(1)二酸化ケイ素:10〜30
mol%、Cu:0.5〜10mol%を含有し、残り
がカルコゲン化亜鉛からなる組成を有する焼結体からな
るスパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタ
リングターゲット、(2)二酸化ケイ素:10〜30m
ol%、Cu:0.5〜10mol%を含有し、残りが
硫化亜鉛からなる組成を有する焼結体からなるスパッタ
割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングター
ゲット、に特徴を有するものである。
【0007】この発明の光記録媒体保護膜形成用スパッ
タリングターゲットにおいて、Cuの含有量を0.5〜
10mol%に限定した理由は、Cuの含有量が0.5
mol%未満ではスパッタリング中にターゲットが割れ
るスパッタ割れを十分に防ぐことはできず、またターゲ
ットの十分な曲げ強さ向上効果も得られないので好まし
くない。一方、Cuが10mol%を越えて含有する
と、スパッタリングして得られた膜の透明度が減少し、
光記録媒体保護膜としての機能が低下するので好ましく
ない。したがってこの発明の光記録媒体保護膜形成用ス
パッタリングターゲットに含まれるCuは0.5〜10
mol%に定めた。Cuの含有量の一層好ましい範囲は
2〜8mol%であり、さらに一層好ましい範囲は3〜
7mol%である。
タリングターゲットにおいて、Cuの含有量を0.5〜
10mol%に限定した理由は、Cuの含有量が0.5
mol%未満ではスパッタリング中にターゲットが割れ
るスパッタ割れを十分に防ぐことはできず、またターゲ
ットの十分な曲げ強さ向上効果も得られないので好まし
くない。一方、Cuが10mol%を越えて含有する
と、スパッタリングして得られた膜の透明度が減少し、
光記録媒体保護膜としての機能が低下するので好ましく
ない。したがってこの発明の光記録媒体保護膜形成用ス
パッタリングターゲットに含まれるCuは0.5〜10
mol%に定めた。Cuの含有量の一層好ましい範囲は
2〜8mol%であり、さらに一層好ましい範囲は3〜
7mol%である。
【0008】なお、この発明の光記録媒体保護膜形成用
スパッタリングターゲットに含まれる二酸化ケイ素の含
有量は10〜30mol%であるが、この二酸化ケイ素
の含有量は通常の含有量であるからその限定理由の説明
は省略する。
スパッタリングターゲットに含まれる二酸化ケイ素の含
有量は10〜30mol%であるが、この二酸化ケイ素
の含有量は通常の含有量であるからその限定理由の説明
は省略する。
【0009】この発明の光記録媒体保護膜形成用スパッ
タリングターゲットは、Ar雰囲気中で加熱して脱ガス
した純度:99.999重量%以上を有するカルコゲン
化亜鉛粉末に対し、純度:99.999重量%以上の二
酸化ケイ素粉末:10〜30mol%およびCu:0.
5〜10mol%を添加し、これをポリポットに入れ、
4〜6時間乾式混合を行うことにより均一に混合し、得
られた混合粉末をホットプレスすることにより製造す
る。
タリングターゲットは、Ar雰囲気中で加熱して脱ガス
した純度:99.999重量%以上を有するカルコゲン
化亜鉛粉末に対し、純度:99.999重量%以上の二
酸化ケイ素粉末:10〜30mol%およびCu:0.
5〜10mol%を添加し、これをポリポットに入れ、
4〜6時間乾式混合を行うことにより均一に混合し、得
られた混合粉末をホットプレスすることにより製造す
る。
【0010】前記ホットプレスは、Arガス雰囲気中、
圧力:29.4〜39.2MPa(300〜400kg
f/cm2 )、温度:850〜1000℃(好ましく
は、950〜970℃)、5〜7時間保持し、この保持
温度から冷却速度:1〜3℃/minで常温まで冷却す
ることにより行われる。
圧力:29.4〜39.2MPa(300〜400kg
f/cm2 )、温度:850〜1000℃(好ましく
は、950〜970℃)、5〜7時間保持し、この保持
温度から冷却速度:1〜3℃/minで常温まで冷却す
ることにより行われる。
【0011】この様にして製造したホットプレス焼結体
からなるこの発明の光記録媒体保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットは、高い曲げ強さを有するところから直
径を大きくして大型のターゲットを製造しても破損する
ことがなく、さらに高出力スパッタリングを行ってもタ
ーゲットに割れが発生しにくいところから成膜効率は一
層向上する。また、この発明のCuを0.5〜10mo
l%含有したターゲットを用いて作製した光記録媒体保
護膜を積層した光記録媒体は、オーバーライトの繰り返
しに伴うジッターの増大を抑える作用もある。
からなるこの発明の光記録媒体保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットは、高い曲げ強さを有するところから直
径を大きくして大型のターゲットを製造しても破損する
ことがなく、さらに高出力スパッタリングを行ってもタ
ーゲットに割れが発生しにくいところから成膜効率は一
層向上する。また、この発明のCuを0.5〜10mo
l%含有したターゲットを用いて作製した光記録媒体保
護膜を積層した光記録媒体は、オーバーライトの繰り返
しに伴うジッターの増大を抑える作用もある。
【0012】
【発明の実施の形態】原料粉末として、純度:99.9
99重量%以上を有する市販のSiO2粉末、純度:9
9.999重量%以上を有する市販のZnS粉末、Zn
Se粉末、ZnTe粉末およびCu粉末を用意した。前
記ZnS粉末、ZnSe粉末およびZnTe粉末につい
てはガスを除去する目的でAr雰囲気中、昇温速度:
2.2℃/minで加熱したのち650℃で1時間保持
の熱処理を施した。
99重量%以上を有する市販のSiO2粉末、純度:9
9.999重量%以上を有する市販のZnS粉末、Zn
Se粉末、ZnTe粉末およびCu粉末を用意した。前
記ZnS粉末、ZnSe粉末およびZnTe粉末につい
てはガスを除去する目的でAr雰囲気中、昇温速度:
2.2℃/minで加熱したのち650℃で1時間保持
の熱処理を施した。
【0013】実施例1 SiO2粉末、熱処理したZnS粉末およびCu粉末を
表1に示される割合になるように配合し、この配合粉末
をポリポットの中に入れ、5時間乾式混合し、得られた
混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充填し、Arガス雰
囲気中、圧力:34.3MPa(350kgf/c
m2)、温度:1000℃、6時間保持の条件でホット
プレスし、次いで2℃/minの冷却速度で冷却するこ
とによりホットプレス体を作製し、このホットプレス体
を機械加工することにより直径:500mm、厚さ:5
mmの寸法を有し、前記配合組成と同じ成分組成を有す
る円盤状の本発明光記録媒体保護膜形成用スパッタリン
グターゲット(以下、本発明ターゲットという)1〜1
4、比較光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲ
ット(以下、比較ターゲットという)1〜2および従来
光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット(以
下、従来ターゲットという)1を作製した。
表1に示される割合になるように配合し、この配合粉末
をポリポットの中に入れ、5時間乾式混合し、得られた
混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充填し、Arガス雰
囲気中、圧力:34.3MPa(350kgf/c
m2)、温度:1000℃、6時間保持の条件でホット
プレスし、次いで2℃/minの冷却速度で冷却するこ
とによりホットプレス体を作製し、このホットプレス体
を機械加工することにより直径:500mm、厚さ:5
mmの寸法を有し、前記配合組成と同じ成分組成を有す
る円盤状の本発明光記録媒体保護膜形成用スパッタリン
グターゲット(以下、本発明ターゲットという)1〜1
4、比較光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲ
ット(以下、比較ターゲットという)1〜2および従来
光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット(以
下、従来ターゲットという)1を作製した。
【0014】これら本発明ターゲット1〜14、比較タ
ーゲット1〜2および従来ターゲット1について相対密
度を測定し、さらにJISR1601による3点曲げ強
さを測定してその結果を表1に示したのち、これらター
ゲットをモリブデン製の冷却用バッキングプレートに純
度:99.999重量%のイリジウムろう材にてハンダ
付けし、これを高周波マグネトロンスパッタリング装置
にセットし、 ・スパッタガス:Ar、 ・スパッタガス圧力:5×10-3Torr、 ・スパッタ電力:13.56MHzの高周波電力150
0Kw(約8.5W/cm2)、 の条件で30時間大電力スパッタリングを行い、ターゲ
ットに割れが発生したか否かを目視にて観察し、その結
果を表1に示した。
ーゲット1〜2および従来ターゲット1について相対密
度を測定し、さらにJISR1601による3点曲げ強
さを測定してその結果を表1に示したのち、これらター
ゲットをモリブデン製の冷却用バッキングプレートに純
度:99.999重量%のイリジウムろう材にてハンダ
付けし、これを高周波マグネトロンスパッタリング装置
にセットし、 ・スパッタガス:Ar、 ・スパッタガス圧力:5×10-3Torr、 ・スパッタ電力:13.56MHzの高周波電力150
0Kw(約8.5W/cm2)、 の条件で30時間大電力スパッタリングを行い、ターゲ
ットに割れが発生したか否かを目視にて観察し、その結
果を表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】実施例2 SiO2 粉末、熱処理したZnSe粉末およびCu粉末
を表2に示される割合になるように配合し、この配合粉
末をポリポットの中に入れ、5時間乾式混合し、得られ
た混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充填し、Arガス
雰囲気中、圧力:34.3MPa(350kgf/cm
2)、温度:1000℃、6時間保持の条件でホットプ
レスし、次いで2℃/minの冷却速度で冷却すること
によりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を
機械加工することにより直径:500mm、厚さ:5m
mの寸法を有し、前記配合組成と同じ成分組成を有する
円盤状の本発明ターゲット15〜28、比較ターゲット
3〜4および従来ターゲット2を作製した。
を表2に示される割合になるように配合し、この配合粉
末をポリポットの中に入れ、5時間乾式混合し、得られ
た混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充填し、Arガス
雰囲気中、圧力:34.3MPa(350kgf/cm
2)、温度:1000℃、6時間保持の条件でホットプ
レスし、次いで2℃/minの冷却速度で冷却すること
によりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を
機械加工することにより直径:500mm、厚さ:5m
mの寸法を有し、前記配合組成と同じ成分組成を有する
円盤状の本発明ターゲット15〜28、比較ターゲット
3〜4および従来ターゲット2を作製した。
【0017】これら本発明ターゲット15〜28、比較
ターゲット3〜4および従来ターゲット2について相対
密度を測定し、さらにJISR1601による3点曲げ
強さを測定してその結果を表2に示したのち、これらタ
ーゲットをモリブデン製の冷却用バッキングプレートに
純度:99.999重量%のイリジウムろう材にてハン
ダ付けし、これを高周波マグネトロンスパッタリング装
置にセットし、 ・スパッタガス:Ar、 ・スパッタガス圧力5×10-3Torr、 ・スパッタ電力:13.56MHzの高周波電力150
0Kw(約8.5W/cm2)、 の条件で30時間大電力スパッタリングを行い、ターゲ
ットに割れが発生したか否かを目視にて観察し、その結
果を表2に示した。
ターゲット3〜4および従来ターゲット2について相対
密度を測定し、さらにJISR1601による3点曲げ
強さを測定してその結果を表2に示したのち、これらタ
ーゲットをモリブデン製の冷却用バッキングプレートに
純度:99.999重量%のイリジウムろう材にてハン
ダ付けし、これを高周波マグネトロンスパッタリング装
置にセットし、 ・スパッタガス:Ar、 ・スパッタガス圧力5×10-3Torr、 ・スパッタ電力:13.56MHzの高周波電力150
0Kw(約8.5W/cm2)、 の条件で30時間大電力スパッタリングを行い、ターゲ
ットに割れが発生したか否かを目視にて観察し、その結
果を表2に示した。
【0018】
【表2】
【0019】実施例3 SiO2 粉末、熱処理したZnTe粉末およびCu粉末
を表3に示される割合になるように配合し、この配合粉
末をポリポットの中に入れ、5時間乾式混合し、得られ
た混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充填し、Arガス
雰囲気中、圧力:34.3MPa(350kgf/cm
2)、温度:1000℃、6時間保持の条件でホットプ
レスし、次いで2℃/minの冷却速度で冷却すること
によりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を
機械加工することにより直径:500mm、厚さ:5m
mの寸法を有し、前記配合組成と同じ成分組成を有する
円盤状の本発明ターゲット29〜42、比較ターゲット
5〜6および従来ターゲット3を作製した。
を表3に示される割合になるように配合し、この配合粉
末をポリポットの中に入れ、5時間乾式混合し、得られ
た混合粉末をホットプレスの黒鉛型に充填し、Arガス
雰囲気中、圧力:34.3MPa(350kgf/cm
2)、温度:1000℃、6時間保持の条件でホットプ
レスし、次いで2℃/minの冷却速度で冷却すること
によりホットプレス体を作製し、このホットプレス体を
機械加工することにより直径:500mm、厚さ:5m
mの寸法を有し、前記配合組成と同じ成分組成を有する
円盤状の本発明ターゲット29〜42、比較ターゲット
5〜6および従来ターゲット3を作製した。
【0020】これら本発明ターゲット29〜42、比較
ターゲット5〜6および従来ターゲット3について相対
密度を測定し、さらにJISR1601による3点曲げ
強さを測定してその結果を表3に示したのち、これらタ
ーゲットをモリブデン製の冷却用バッキングプレートに
純度:99.999重量%のイリジウムろう材にてハン
ダ付けし、これを高周波マグネトロンスパッタリング装
置にセットし、 ・スパッタガス:Ar、 ・スパッタガス圧力5×10-3Torr、 ・スパッタ電力:13.56MHzの高周波電力150
0Kw(約8.5W/cm2)、 の条件で30時間大電力スパッタリングを行い、ターゲ
ットに割れが発生したか否かを目視にて観察し、その結
果を表3に示した。
ターゲット5〜6および従来ターゲット3について相対
密度を測定し、さらにJISR1601による3点曲げ
強さを測定してその結果を表3に示したのち、これらタ
ーゲットをモリブデン製の冷却用バッキングプレートに
純度:99.999重量%のイリジウムろう材にてハン
ダ付けし、これを高周波マグネトロンスパッタリング装
置にセットし、 ・スパッタガス:Ar、 ・スパッタガス圧力5×10-3Torr、 ・スパッタ電力:13.56MHzの高周波電力150
0Kw(約8.5W/cm2)、 の条件で30時間大電力スパッタリングを行い、ターゲ
ットに割れが発生したか否かを目視にて観察し、その結
果を表3に示した。
【0021】
【表3】
【0022】表1〜表3に示される結果から、Cuを
0.5〜10モル%含む本発明ターゲット1〜42は、
Cuを含まない従来ターゲット1〜3およびCuの含有
量が0.5モル%未満である比較ターゲット1、3、5
に比べて曲げ強さが高く、またCuを0.5〜10モル
%含む本発明ターゲット1〜42は、大電力スパッタリ
ングを30時間行ってもスパッタ割れが発生しないが、
Cuを含まない従来ターゲット1〜3およびCuの含有
量が0.5モル%未満である比較ターゲット1、3、5
は大電力スパッタリングを行なうと割れが発生すること
が分かる。また、Cuを10モル%越えて含む比較ター
ゲット2、4、6は、このターゲットを使用して得られ
た膜の透明度が低下するので好ましくないことが分か
る。
0.5〜10モル%含む本発明ターゲット1〜42は、
Cuを含まない従来ターゲット1〜3およびCuの含有
量が0.5モル%未満である比較ターゲット1、3、5
に比べて曲げ強さが高く、またCuを0.5〜10モル
%含む本発明ターゲット1〜42は、大電力スパッタリ
ングを30時間行ってもスパッタ割れが発生しないが、
Cuを含まない従来ターゲット1〜3およびCuの含有
量が0.5モル%未満である比較ターゲット1、3、5
は大電力スパッタリングを行なうと割れが発生すること
が分かる。また、Cuを10モル%越えて含む比較ター
ゲット2、4、6は、このターゲットを使用して得られ
た膜の透明度が低下するので好ましくないことが分か
る。
【0023】
【発明の効果】上述のように、この発明のCuを含む光
記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲットは、曲
げ強さが高いので大型のターゲットを作製することがで
き、さらに大電力スパッタリングを行ってもスパッタ割
れが発生しないので従来よりも効率良く相変化型光ディ
スクなどの保護膜を形成することができ、したがって光
ディスクの生産効率の向上およびコスト削減を行うこと
ができ、光メディア産業の発展に大いに貢献し得るもの
である。
記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲットは、曲
げ強さが高いので大型のターゲットを作製することがで
き、さらに大電力スパッタリングを行ってもスパッタ割
れが発生しないので従来よりも効率良く相変化型光ディ
スクなどの保護膜を形成することができ、したがって光
ディスクの生産効率の向上およびコスト削減を行うこと
ができ、光メディア産業の発展に大いに貢献し得るもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 AA37 AA56 AA61 BA01 GA29 GA33 4K029 BD12 CA05 DC05 DC09 5D029 LA13 LA14 LA15 5D121 AA04 EE03 EE09 EE13
Claims (2)
- 【請求項1】 二酸化ケイ素:10〜30mol%、C
u:0.5〜10mol%を含有し、残りがカルコゲン
化亜鉛からなる組成を有する焼結体からなることを特徴
とするスパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパ
ッタリングターゲット。 - 【請求項2】 前記カルコゲン化亜鉛は硫化亜鉛である
ことを特徴とする請求項1記載のスパッタ割れのない光
記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000000593A JP2001181833A (ja) | 1999-10-13 | 2000-01-06 | スパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29062799 | 1999-10-13 | ||
JP11-290627 | 1999-10-13 | ||
JP2000000593A JP2001181833A (ja) | 1999-10-13 | 2000-01-06 | スパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001181833A true JP2001181833A (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=26558158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000000593A Withdrawn JP2001181833A (ja) | 1999-10-13 | 2000-01-06 | スパッタ割れのない光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001181833A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003036633A1 (fr) * | 2001-10-25 | 2003-05-01 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Procede de production d'un film sur un disque optique |
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KR100760152B1 (ko) | 2006-06-07 | 2007-09-18 | 현대하이스코 주식회사 | 핫스탬핑을 이용하여 아연도금강판으로 고강도 자동차용부품을 제조하는 방법 |
EP2266722A1 (en) | 2004-09-15 | 2010-12-29 | Nippon Steel Corporation | High strength part and method of production of the same |
-
2000
- 2000-01-06 JP JP2000000593A patent/JP2001181833A/ja not_active Withdrawn
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