JP2001178159A - 超音波モータとその製造方法 - Google Patents

超音波モータとその製造方法

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JP2001178159A
JP2001178159A JP2000243149A JP2000243149A JP2001178159A JP 2001178159 A JP2001178159 A JP 2001178159A JP 2000243149 A JP2000243149 A JP 2000243149A JP 2000243149 A JP2000243149 A JP 2000243149A JP 2001178159 A JP2001178159 A JP 2001178159A
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Takashi Yamamoto
孝史 山本
Toshiatsu Nagaya
年厚 長屋
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Denso Corp
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/16Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors using travelling waves, i.e. Rayleigh surface waves
    • H02N2/163Motors with ring stator

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力が得られる超音波モータ及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 上記課題を解決するために、圧電素子1
と振動体21とを密着させた駆動体100の状態で測定
された圧電定数d31、アドミッタンスYm及び機械的
品質係数Qmの積が63×10-10m・S/V以上であ
る駆動体100を有する超音波モータとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低い駆動電圧で高
出力が得られる超音波モータ及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば自動車部品に対しては、小
型・軽量化に対する要求がますます高まってきている。
特に自動車に使用されるモータに関しては、低速で高出
力を得ることができるだけでなく、応答性や制御性に優
れ、かつ静粛であるといった特徴が要求されてきてい
る。
【0003】このような事情より、自動車に使用される
モータとして、大型で高重量の減速機を必要とするDC
モータから、減速機を必要としない圧電素子を使用した
超音波モータへの置き換えが検討されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来使
用されているこの圧電素子は低出力駆動用(150Vr
msで1N・m程度)でしかなく、従来の超音波用モー
タを高出力用として使用することが困難であった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑み、高出力が得ら
れる超音波モータおよびその製造方法を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明では、
請求項1として、円環状の圧電素子と、該圧電素子に配
設した振動体と、該振動体に加圧当接させた回転体とを
有してなり、上記圧電素子に位相が略90度異なる2種
類の高周波交流電圧を印加することにより、上記振動体
に進行波を発生させて上記回転体を摩擦駆動させる超音
波モータにおいて、上記圧電素子と上記振動体とを密着
させた駆動源の共振-反共振法で得られる圧電特性であ
る圧電定数d31、アドミッタンスYm及び機械的品質
係数Qmの積が、d31×Ym×Qm≧63×10-10
m・S/Vである超音波モータを採用するものである。
【0007】特に、請求項1においては、圧電素子と上
記振動体とを密着させた駆動源の共振−反共振法で得ら
れる圧電特性である圧電定数d31、アドミッタンスY
m及び機械的品質係数Qmの積が、d31×Ym×Qm
≧63×10-10m・S/Vである駆動源を採用するこ
とにより、高出力な超音波モータを提供することができ
ることを見出したものである。
【0008】さらに、請求項2においては、超音波モー
タにおいて、圧電素子と振動体を密着させた状態におけ
る駆動源の共振-反共振法での圧電特性の評価は、超音
波モータを駆動させる際に高周波交流電圧を印加する2
つの相のうち、一方の相にモータの共振―反共振周波数
を含む周波数範囲で、±1Vのsin波を印加すること
により行われることが好ましい。
【0009】このような条件にて、測定して選られる圧
電定数d31、アドミッタンスYm及び機械的品質係数
Qmの積に基づいて、d31×Ym×Qm≧63×10
-10m・S/Vとなる駆動源を採用することにより、さ
らに確実に高出力な超音波モータを提供することができ
る。
【0010】請求項3においては、超音波モータにおい
て、上記駆動源を構成する圧電素子と振動体との間に
は、接着層が介在され、この接着層の厚さが2〜10μ
mである超音波モータを提供するものである。
【0011】この時、接着層の厚さが、2μmより薄い
場合には、圧電素子と振動体の密着強度が低く、耐久性
が不十分となってしまう。
【0012】また、接着層の厚さが10μmより厚い場
合には、圧電体と振動体とを密着させた状態での誘電率
が急激に減少することから、圧電素子表面に形成した電
極の少なくとも一箇所が金属部品である振動体に接触し
ていない。そのため、モータの最大トルクを十分に大き
くすることができない。
【0013】請求項4において、円環状の圧電素子と、
該圧電素子に配設した振動体と、該振動体に加圧当接さ
せた回転体とを有してなり、上記圧電素子に位相が略9
0度異なる2種類の高周波交流電圧を印加することによ
り、上記振動体に進行波を発生させて上記回転体を摩擦
駆動させる超音波モータにおいて、上記圧電素子の組成
は 一般式として、Pba-bSrb{(ZrxTi1-x1-y-z
MnySbz}O3 a=0.90〜0.97 b=0.03〜0.07 x=0.48〜0.53 y=0.005〜0.02 z=0.01〜0.04 よりなる超音波モータを提供する。
【0014】上記圧電素子を用いた超音波モータによれ
ば、従来に比して高出力なモータを提供できるものであ
る。
【0015】請求項5においては、円環状の圧電素子
と、該圧電素子に配設した振動体と、該振動体に加圧当
接させた回転体とを有してなり、上記圧電素子に位相が
略90度異なる2種類の高周波交流電圧を印加すること
により、上記振動体に進行波を発生させて上記回転体を
摩擦駆動させる超音波モータにおいて、圧電素子と振動
体とを密着させた駆動源に対して、高周波交流電圧を印
加する2つの相のうち、一方の相にモータの共振―反共
振周波数を含む周波数範囲で、±1Vのsin波を印加
することでインピーダンスの共振―反共振特性を測定
し、これより得られる圧電定数d31、アドミッタンス
Ym及び機械的品質係数Qmを測定することにより、上
記圧電定数d31、アドミッタンスYm及び機械的品質
係数Qmの積、d31×Ym×Qm≧63×10-10
・S/Vとなるような駆動源を選択する超音波モータの
製造方法を提供するものである。
【0016】このような、製造方法を採用することによ
り、どのような駆動源を使用すれば、高出力な超音波モ
ータとすることができるかが判断できるので、容易に高
出力の超音波モータを製造することができる。
【0017】さらに、請求項6においては、上記駆動源
を構成する圧電素子と振動体との間には接着層が介在さ
れ、該接着層の厚さが2〜10μmである超音波モータ
の製造方法を提供するものである。
【0018】
【発明の実施形態】本願発明の超音波用モータを図1及
び図2を用いて説明する。
【0019】図1及び図2に示すごとく、圧電素子1の
表面は、例えば厚み5μm接着剤(一液性エポキシ配合
樹脂)で振動体21に対し接着され、駆動体100を形
成している。また、振動体21の圧電素子1を接着した
面の反対側は多数の歯状突起が設けてある(図2参
照)。この歯状突起210の先端に対し回転体22が積
層される。回転体22の振動体21と対面する側には摩
擦材220が設けられている。また、上記回転体22は
皿バネ23とシャフト24により振動体21に対し加圧
当接されている。
【0020】これら皿バネ23,回転体22,振動体2
1及び圧電素子1は全て円環状で、中央の貫通孔にシャ
フト24を配置する。また、これら部材らは、上部ハウ
ジング201と下部ハウジング202により構成された
ケース内に収納されている。尚、同図において、符号2
50はベアリングを示す。
【0021】また、後述する圧電素子1の両面に設けら
れた電極に対しては、駆動用の高周波(40KHz)の
交流電圧(電圧実効値210Vrms)を印加するため
の配線や検知出力を得るための配線等が設けてある(図
示略)。また、接地電極は振動体21側より取られてい
る(図示略)。
【0022】次に、本例の圧電素子1の構造を説明す
る。
【0023】本例の圧電素子1の表面を図3に、裏面を
図4に示した。
【0024】圧電素子1の表面側には、圧電素子1の円
周方向において180度の角度を隔てて配設された第1
検知用電極13及び第2検知用電極14を設けてなる。
さらに、これら第1及び第2検知用電極13,14の間
の2つの領域には、円周方向の長さがλ/2の複数の駆
動用電極111,112,121,122よりなる第1
及び第2駆動用電極群11,12を設けてなる。そし
て、これら圧電素子1の表面に形成された、上記第1及
び第2検知用電極13,14及び上記各駆動用電極11
1,112,121,122はそれぞれ隣接する電極と
逆方向となるよう分極処理されている。
【0025】また、図4に示す如く、上記圧電素子1の
裏面には、上記第1検知用電極13,上記第1及び第2
駆動用電極群11,12とそれぞれ対になるよう第1検
知用裏面電極17,第1及び第2駆動用裏面電極15,
16が配設されている。
【0026】さらに、圧電素子1の裏面には、円周方向
の長さが3λ/4に対応する位置に上記第2検知用電極
14と対になるよう第2検知用裏面電極群18が配設さ
れ、上記第2検知用裏面電極群18は円周方向の長さが
λ/4の3つの第2検知用裏面電極181よりなる。
【0027】次に、本例の圧電素子の製造方法を説明す
る。
【0028】本発明の圧電素子は、PZT(例えばPb
0.95Sr0.05 {(Zr0.52Ti0.4
8)0.96(Mn1/3Sb2/3)0.04}O3
よりなるPZT組成物)を主成分とし、その寸法は、外
径がφ60mm、内径がφ45mm及び厚みが0.5m
mよりなる円環状圧電素子である。そしてこの円環状圧
電素子の両面に主成分がAg(粒度:2〜3μm、粉末
重量:60wt%、フリット:4wt%、樹脂:8wt
%、溶剤:28wt%)をスクリーン印刷する。このス
クリーン印刷によって、表面には図3に示すような第1
駆動用電極群11及び第2駆動用電極群12及び第1検
知用電極13,第2検知用電極14を設ける。その後、
室温中で10分間の放置を行った後、100℃中で15
分間乾燥する。次に、裏面には、図4に示すように、第
1駆動用裏面電極15,第2駆動用裏面電極16,第1
検知用裏面電極17及び第2検知用裏面電極群18を設
ける。その後、室温中で10分間の放置を行った後、1
00℃中で15分間乾燥し、550℃にて焼付けをする
ことにより円環状圧電素子に電極を固着させ、両面に図
3及び図4に示すような電極を有する圧電素子1を得
る。
【0029】この後、100℃の絶縁液中にて2KV/
mmの電圧を20分間印加し、表面に形成された複数の
電極のうち隣合う電極間で分極方向が互いに逆方向(分
極方向が表面→裏面、裏面→表面)となるように分極処
理を行なう。
【0030】以上のように、本例の圧電素子1を得た。
【0031】このようにしてなる本例の超音波モータの
作動を説明する。
【0032】超音波モータを作動させる場合は、圧電素
子1の裏面の第1及び第2駆動用裏面電極15,16と
振動体21との間にそれぞれ電気的位相が略90度異な
る高周波(40KHz)の交流電流(電圧実効値210
Vrms)を印加する。これにより、2組の定在波が発
生し、両者が合成されて進行波となる。
【0033】この結果、圧電素子1に接着された振動体
21の歯状突起210の先端に楕円状の軌跡を描く振動
が発生する。
【0034】上記歯状突起210は摩擦材220を介し
て回転体22に接しており、またこの回転体22は皿バ
ネ23により加圧当接されている。従って、回転体22
は摩擦力により回転する。
【0035】このような作用により、本例の超音波モー
タが機能するのである。
【0036】さて、本発明の特徴である圧電素子1につ
いて以下詳細に説明する。
【0037】本例において、どのような圧電素子が、高
出力の超音波モータを得ることができるのか、鋭意研究
した。
【0038】そのため、組成の異なるPZT材料によ
り、円環状圧電素子を作成し、さらにこの円環状圧電素
子の両面に対して、図3及び図4に示すような電極パタ
ーンを形成した。
【0039】尚、この時の駆動体100の特性は、図5
のようにして評価した。
【0040】ここで、圧電定数d31、機械的品質係数
Qm、アドミッタンスYmの測定としては、以下のよう
に測定した。
【0041】即ち、圧電素子1としては、「日刊工業出
版社,超音波とその使い方」(第158頁参照)に記載
されるような、進行波型超音波モータの最も一般的な形
状(外径がφ60mm、内径がφ45mm、厚さが0.
5mmの大きさにおいて、2相9波)を採用した。
【0042】また、振動体21としては、金属製(材質
SPCC)を採用した。
【0043】そして、この圧電素子1と振動体21と
は、圧電素子1の表面に厚さ5μmの接着剤(一液性エ
ポキシ配合樹脂)よりなる接着層を介して接着され、駆
動源100を形成した。
【0044】そして、この駆動源100を構成する圧電
素子1の裏面の駆動電極の一方と振動体21との間に、
モータの共振―反共振周波数を含む周波数範囲で、±1
Vのsin波を印加することにより、圧電特性としての
圧電定数d31、アドミッタンスYm及び機械的品質係
数Qmを測定した。
【0045】なお、駆動体100の特性としての最大ト
ルクは、超音波モータを駆動させた時の回転数が極めて
0に近い場合におけるトルクを最大トルクとした。
【0046】図6は、横軸を駆動体100の状態におけ
る圧電定数d31とアドミッタンスYmと機械的品質係
数Qmの積、縦軸を最大トルクとした場合の関係を示し
た。また、図7は、横軸を圧電素子1のみからなる単体
における圧電定数d31とアドミッタンスYmと機械的
品質係数Qmの積、縦軸を最大トルクとした場合の関係
を示した。
【0047】その結果、図6に示されるように、駆動体
100における圧電定数d31とアドミッタンスYmと
機械的品質係数Qmの積とモータ最大トルクに相関があ
ることをはじめて見出した。
【0048】即ち、駆動体100における圧電定数d3
1とアドミッタンスYmと機械的品質係数Qmの積が大
であれば、最大トルクが大となる。特に、圧電定数d3
1とアドミッタンスYmと機械的品質係数Qmの積が6
3×10-10m・S/V以上とすることにより、所望の
高出力な超音波モータを得ることができることを見いだ
したのである。
【0049】ここで、駆動体100において、d31×
Ym×Qmの値が大きいほど最大トルクが増加するの
は、d31は振幅量でQmは共振時における振幅量の増
幅率であることより、駆動源100の駆動条件(定電
圧)下における素子の振幅量が、アドミッタンスYmは
同一電圧下における入力エネルギーがそれぞれ大きくな
る為と我々は判断した。
【0050】駆動体100に採用される接着層の厚さに
関して、以下詳細に述べる。
【0051】図8において、圧電素子1と振動体21と
を接着する接着層厚さに対する静電容量及び最大トルク
の変化を示した。
【0052】図8から、圧電素子1に振動体21を配設
するために使う接着層の厚さが10μm以上の場合に
は、圧電体1と振動体21とを密着させた状態での静電
容量が大きく減少していることから、圧電素子1表面に
形成した電極の少なくとも一箇所が金属部品である振動
体21に接触していないことがわかる。このため、超音
波モータにその駆動電圧である210Vrmsを入力し
ても、接着層で電圧ロスが起こり、圧電素子1に入力電
圧が有効に印加できなくなるため、モータの最大トルク
は大きく低下してしまうという問題が生じる。
【0053】表1には、接着層の厚さと作動可能回数を
示す。
【0054】作動は、数秒間隔のON-OFF作動で行
い、ON時の時間に駆動周波数を掛けたものを作動回数
とした。
【0055】
【表1】
【0056】表1により明らかなように、接着層が2μ
mより薄い場合には作動回数が低下し、耐久性が不十分
であることがわかる。
【0057】次に、どのような圧電素子1の材料であれ
ば場合には、駆動源100の圧電特性である圧電定数d
31、アドミッタンスYm及び機械的品質係数Qmの積
をd31×Ym×Qm≧63×10-10m・S/Vとす
ることができるかを以下述べる。
【0058】本実施の形態においては、圧電素子1の原
料として、Pb0、SrCO3、Zr02、Ti02、
Sb203、MnCO3を所定の組成になるように秤量
し、ボールミルで混合した。次に混合粉末をアルミナ匣
鉢に入れ、850℃で仮焼した後、ボールミルで粉砕し
た。この粉砕粉にPVA(ポリビニルアルコール)を加
えてスプレー造粒後、得られた造粒粉を100MPaで
成形し、1200〜1300℃で焼成した。次いで、得
られた焼結体をφ60−φ45-t0.5の円環形状に加
工し、表裏面に銀電極を形成した。この後、この試料を
100℃のシリコンオイル中で2KV/mmで分極し、
圧電素子とした。この圧電素子1を振動体21に接着
し、駆動体100を形成した状態で共振-反共振法で圧
電特性を評価した。その後、超音波モータに組み付け、
最大トルクを評価した。その結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】この表2から明らかなように、 一般式として、Pba-bSrb{(ZrxTi1-x)Mny
Sbz}O3 a=0.9〜0.97 b=0.03〜0.07 x=0.48〜0.53 y=0.005〜0.02 z=0.01〜0.04 の範囲以外の場合には、圧電特性の積d31×Ym×Q
mの積が小さく、モータの最大トルクが小さくなってし
まう(圧電特性の積d31×Ym×Qmの積とモータの
最大トルクの関係は図6参照)。
【0061】以上のように、本発明によれば、圧電体と
振動体とを密着させた駆動源100状態で、高周波交流
電圧を印加する2つの相のうち、一方の相にモータの共
振―反共振周波数を含む周波数範囲で、±1Vのsin
波を印加した場合に得られる、圧電定数d31、アドミ
ッタンスYm、機械的品質係数Qmの積を63×10
-10m・S/V以上とすることより、安定して、高出力
の超音波モータを得ることができることがわかった。
【0062】尚、本発明においては、高出力を得る超音
波モータを得るための圧電素子を示したが、本発明の圧
電素子は、従来の同等の大きさである場合には、従来よ
りも高出力を得ることができる圧電素子を提供すること
を目的としているのであるから、従来の同等の出力であ
りながら、より小型化を目的とした超音波モータにも適
用されることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における、超音波モータの断面説明
図である。
【図2】実施形態例における、超音波モータの展開説明
図である。
【図3】実施形態例における、圧電素子の表面の平面図
である。
【図4】実施形態例における、圧電素子の裏面の平面図
である。
【図5】振動体サブアッシー特性を測定を説明する説明
図である。
【図6】振動体サブアッシーにおける圧電定数d31、
アドミッタンスYm、機械的品質係数Qmの積と最大ト
ルクとの関係を示す特性図である。
【図7】素子単体における圧電定数d31、アドミッタ
ンスYm、機械的品質係数Qmの積と最大トルクとの関
係を示す特性図である。
【図8】接着層厚さに対する静電容量及び最大トルクと
の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1・・・圧電素子、21・・振動体、100・・駆動体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H680 AA01 BB03 CC02 CC10 DD01 DD23 DD53 DD75 DD87 DD92 EE03 FF08 GG02 GG20 GG41 GG42 GG43

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状の圧電素子と、該圧電素子に配設
    した振動体と、該振動体に加圧当接させた回転体とを有
    してなり、上記圧電素子に位相が略90度異なる2種類
    の高周波交流電圧を印加することにより、上記振動体に
    進行波を発生させて上記回転体を摩擦駆動させる超音波
    モータにおいて、 上記圧電素子と上記振動体とを密着させた駆動源の共振
    -反共振法で得られる圧電特性である圧電定数d31、
    アドミッタンスYm及び機械的品質係数Qmの積が、d
    31×Ym×Qm≧63×10-10m・S/Vであるこ
    とを特徴とする超音波モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波モータにおいて、
    圧電素子と振動体を密着させた状態における上記駆動源
    の共振-反共振法での圧電特性の評価は、超音波モータ
    を駆動させる際に高周波交流電圧を印加する2つの相の
    うち、一方の相にモータの共振―反共振周波数を含む周
    波数範囲で、±1Vのsin波を印加することにより行
    われることを特徴とする超音波モータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超音波モータにおいて、
    上記駆動源を構成する圧電素子と振動体との間には、接
    着層が介在され、該接着層の厚さが2〜10μmである
    ことを特徴とする超音波モータ。
  4. 【請求項4】 円環状の圧電素子と、該圧電素子に配設
    した振動体と、該振動体に加圧当接させた回転体とを有
    してなり、上記圧電素子に位相が略90度異なる2種類
    の高周波交流電圧を印加することにより、上記振動体に
    進行波を発生させて上記回転体を摩擦駆動させる超音波
    モータにおいて、上記圧電素子の組成は 一般式として、Pba-bSrb{(ZrxTi1-x1-y-z
    MnySbz}O3 a=0.90〜0.97 b=0.03〜0.07 x=0.48〜0.53 y=0.005〜0.02 z=0.01〜0.04 よりなることを特徴とする超音波モータ。
  5. 【請求項5】 円環状の圧電素子と、該圧電素子に配設
    した振動体と、該振動体に加圧当接させた回転体とを有
    してなり、上記圧電素子に位相が略90度異なる2種類
    の高周波交流電圧を印加することにより、上記振動体に
    進行波を発生させて上記回転体を摩擦駆動させる超音波
    モータにおいて、 圧電素子と振動体とを密着させた駆動源に対して、高周
    波交流電圧を印加する2つの相のうち、一方の相にモー
    タの共振―反共振周波数を含む周波数範囲で、±1Vの
    sin波を印加することでインピーダンスの共振―反共
    振特性を測定し、これより得られる圧電定数d31、ア
    ドミッタンスYm及び機械的品質係数Qmを測定するこ
    とにより、上記圧電定数d31、上記アドミッタンスY
    m及び上記機械的品質係数Qmの積が、d31×Ym×
    Qm≧63×10-10m・S/Vとなるように上記駆動
    源を選択することを特徴とする超音波モータの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の超音波モータの製造方法
    において、上記駆動源を構成する圧電素子と振動体との
    間には接着層が介在され、該接着層の厚さが2〜10μ
    mであることを特徴とする超音波モータの製造方法。
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