JP2001177893A - 振動板形スピーカ - Google Patents

振動板形スピーカ

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JP2001177893A
JP2001177893A JP36196399A JP36196399A JP2001177893A JP 2001177893 A JP2001177893 A JP 2001177893A JP 36196399 A JP36196399 A JP 36196399A JP 36196399 A JP36196399 A JP 36196399A JP 2001177893 A JP2001177893 A JP 2001177893A
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Meichu Osada
明柱 長田
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  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響特性を向上させると共に簡易に製造でき
る振動板形スピーカを提供する。 【解決手段】 スピーカAの振動板2は、その中心部に
形成された中心孔から、中心孔を廻る方向に等分割角度
で山21aと谷21bが交互に連続する状態で放射状に
延びる多数のリブ25から形成されて振動板本体21が
形成されるようにし、山21aの高さが中心孔から放射
状に延びる方向に向けて漸次低くなるようにしてその稜
線が直線をなすように形成され、振動板本体21の外周
部はこれに連続して同一平面上に位置するようにしてフ
レーム1に取り付けられるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動板形スピーカ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、振動板形スピーカとしては、エン
クロージャのバッフル板に、例えば低音域用スピーカユ
ニット、中音域用スピーカユニット、高音域用スピーカ
ユニット等を取り付けることで、これらスピーカユニッ
トをエンクロージャ内に収容したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした従来のスピー
カにおいては、前面のバッフル板にスピーカユニットが
取り付けられているため、スピーカユニットの振動板の
振動部や駆動部がスピーカユニットのフレーム等を介し
てエンクロージャに伝わって、このエンクロージャの振
動となってしまう。また、スピーカユニットのコーン部
の振動によりスピーカユニット後部の空気が圧縮され、
この空気圧によりエンクロージャの壁面が押圧されて振
動し、この振動とスピーカユニットのコーン部の振動と
が干渉する。このため、エンクロージャの音響特性が発
音に影響して、これが再生音質を低下させる原因となっ
ている。
【0004】このため、例えば特公平4−64240号
公報に記載されているような、取付枠に平板状の振動板
を取り付けてこの振動板を駆動させることで発音させる
スピーカが開発されてきた。しかし、こうした振動板
は、木質材等の硬質の材料から構成されているもので、
一般的なコーンに用いられる紙材料やプラスチック等の
軟質な材料を用いようとする場合には、その剛性が不足
することとなっていた。振動板は、適度な内部損失と剛
性を有していなければ、その基本的性能、すなわち、十
分な音響特性が得られること、再生周波数帯域が広いこ
と、歪みが少ないこと、等といった性能が劣化してしま
うこととなるため、その剛性を高めるための更なる工夫
が必要であった。また、こうしたスピーカは、振動板を
駆動させるための駆動部、すなわちボイスコイルと磁石
のうち何れか一方を振動板側に、何れか他方を取付枠側
に予め設けておき、両者の位置決め及びを組立を行って
製造されるものであるが、製造の最終段階において位置
決め等が難しい駆動部が構成されるので、その製造には
高度の熟練した技術が必要であった。そのため、工業的
に量産させることができるよう、更なる改善が望まれて
いた。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、音響特性を向上させると共に簡易に製造できる振動
板形スピーカを提供すること目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
振動板形スピーカであって、フレームと、該フレームの
内側に設けられた外形略円形の振動板と、前記フレーム
に設けられた取付部に固定されて前記振動板に振動を与
える駆動部とを備えた振動板形スピーカであって、前記
振動板には、その中心部に振動板を駆動させる駆動部と
連結されるための中心孔が形成され、該中心孔を廻る方
向に等分割角度で山と谷が交互に連続する状態で放射状
に延びる多数のリブからなる振動板本体が形成され、前
記山の高さが前記中心孔から放射状に延びる方向に向け
て漸次低くなるように形成され、該振動板本体の外周部
はこれに連続して同一平面上に位置するようにして前記
フレームに取り付けられていることを特徴とする。
【0007】このような構成としたことで、振動板本体
は、線状の折返し部が中心孔から放射状に延びる多数の
リブから形成されて、軟質材料を用いても、簡易な構成
で振動板の剛性を高めることができ、再生される音波の
音響特性が向上される。また、振動板に多数のリブが設
けられており、このリブによって振動板の一方あるいは
他方の面の音波を有する空気を保持して確実に送り出す
ために、音波が振動板の他方の面に回り込むことが防止
され、共振が抑制されるために、再生音質が向上され
る。更に、該振動板本体の外周部は同一平面上に位置す
るようにしているので、フレームに取り付ける際には、
略円盤形状の振動板を取り付けるのと同様の手段で取り
付けることができる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の振
動板形スピーカであって、前記山の高さが、前記中心孔
に臨む位置で最も高く、該山の稜線が直線的に前記放射
方向へ向けて漸次低くなるように形成されていることを
特徴とする。
【0009】このような構成としたことで、振動板本体
の成形をし易くできると共に、剛性を更に高いものとす
ることができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の振動板形スピーカであって、前記駆動部側に設け
られた第1の結合部と、前記振動板側に設けられた第2
の結合部との間にクリアランスが形成され、該クリアラ
ンスに接着剤が充填されることによって前記駆動部と前
記振動板とが連結、固定されていることを特徴とする。
【0011】このような構成としたことで、スピーカの
製造を容易にできる。すなわち、フレーム、駆動部及び
振動板を一体に組み立てた後で、別工程にて、第2の結
合部と第1の結合部との間に形成されたクリアランスに
接着剤を注入し固化させれば、スピーカは完成する。こ
のように、第2の結合部と第1の結合部とが寸法的に余
裕をもっているので、フレーム、駆動部及び振動板の組
立が容易となり、スピーカの製造を容易にできる。ま
た、スピーカを構成する部材に寸法的な余裕を持たせて
いるので、こうした部材に要求される寸法精度を緩和で
き、その製造をも容易にできる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の振
動板形スピーカであって、前記駆動部は、磁石を有する
固定部と、該固定部に対して移動可能なコイルを有する
可動部を有し、前記第1の結合部が、前記振動板に向け
て突出する突出部を有して前記コイルに接合された第1
のジョイント部材によって形成され、前記第2の結合部
が、前記突出部と対応する位置に溝部を有する第2のジ
ョイント部材によって形成され、これら突出部と溝部と
の間にクリアランスが形成されていることを特徴とす
る。
【0013】このような構成としたことで、スピーカの
製造を更に容易にできる。すなわち、フレーム、駆動部
及び振動板を一体に組み立てた後で、別工程にて溝部に
接着剤を注入しておき、その中に突出部を挿入すれば、
スピーカは完成するので、接着剤の注入を容易とでき、
ひいてはスピーカの製造を更に容易にできる。また、第
1のジョイント部材と第2のジョイント部材とに寸法的
な余裕を持たせているので、こうした部材に要求される
寸法精度を緩和でき、その製造をも容易にできる。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項3又は4に
記載の振動板形スピーカであって、前記接着剤は、反応
硬化型レジンモルタルであることを特徴とする。
【0015】このような構成としたことで、第2の結合
部と第1の結合部との接着作業性を向上させることがで
き、スピーカの製造時間が短縮される。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項3〜5のい
ずれかに記載の振動板形スピーカであって、前記第2の
結合部には、略半球形状をなすドーム型振動板が設けら
れていることを特徴とする。
【0017】このような構成としたことで、振動板及び
ドーム型振動板の2箇所から、音波を発することができ
る。そのため、例えば、振動板を低・中音域再生用、ド
ーム型振動板を高音域再生用として、再生音域を分ける
ことができ、再生音質を更に向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る振動板形スピ
ーカの実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0019】[第1の実施形態]本発明に係る振動板形
スピーカの第1の実施形態について、図1乃至図9を用
いて説明する。図1乃至図3、図8に示すように、スピ
ーカ(振動板形スピーカ)Aは、その主たる部分を、フ
レーム1、振動板2、駆動部4(固定部4a、可動部4
b)より構成されている。
【0020】フレーム1は、振動板形スピーカAの外枠
を形成しかつ振動板2や駆動部4を保持するもので、正
面の概略形状は略円盤形状をなしている。このフレーム
1は、従来のスピーカに用いられたエンクロージャある
いは箱形バッフル(キャビネット)の持つ主要な機能と
は異なるものであって、必要に応じ振動板2の保持及び
締結などに備える部位と、壁掛け、自立据え置き、はめ
込み取り付け等の各使用方式に適合する部位を持つもの
である。本実施形態ではその正面の概略形状を略円盤形
状としているが、他に楕円形、矩形等の形状でもよく、
主にスピーカの意匠的見地から自由に選択できるもので
ある。
【0021】フレーム1は、フロントフレーム11、リ
アフレーム12及び各種アタッチメントから構成されて
いる。フレーム1の主要部分、すなわち、フロントフレ
ーム11、リアフレーム12は、金属あるいは樹脂等の
成型品から形成されている。この他に、木質材から形成
されていてもよい。
【0022】フロントフレーム11は、略円盤形状の外
枠を構成するものであり、また、リアフレーム12は、
フロントフレーム11とともに略円盤形状の外枠を構成
する外枠部12aと、駆動部4の取付部16を有する梁
部12bを有している。リアフレーム12には、開放孔
13が形成されており、振動板4から発せられた音波
が、リアフレーム12側に放射されるようになってい
る。フロントフレーム11とリアフレーム12とは、図
示しない結合ねじによって連結、固定されている。な
お、結合ねじを用いずに、フロントフレーム11とリア
フレーム12とを接着剤等により接着、固定してもよ
い。
【0023】取付部16は、磁気回路、すなわち固定部
2を結合させるためのもので、梁部12bに設けられて
いる。この取付部16には、後記する固定部4aのヨー
ク42が、接着剤17によって結合、固定されている。
接着剤を用いずに、圧入による方法で固定してもよい。
また、取付部16とヨーク42とに若干の寸法的余裕を
持たせておいて、ヨーク42を梁部12bあるいは取付
部16にねじ止め等により固定するものであってもよ
い。
【0024】また、リアフレーム12には、図示しない
アンプ等の増幅装置と接続されるための電気的配線、す
なわち、コード6、ターミナル5及びムービングコイル
用リード線48が設けられている。コード6は、リアフ
レーム12に形成されたコード挿通部61からフレーム
1の内部に挿通され、一方の端部をターミナル5に固定
され、他方の端部(図示省略)は増幅装置と接続される
ものである。ターミナル5はリアフレーム12の内部に
固定されており、コード6からの信号を受けるものであ
る。このターミナル5は、ムービングコイル用リード線
48によって、後記するムービングコイル45と接続さ
れている。こうした電気的配線によって、増幅装置から
の信号はムービングコイル45に伝達され、駆動部2は
振動する。
【0025】フレーム1には、スピーカAを卓上や床上
に据置できるように、各種アタッチメントとして、先端
部に第1脚部71aが設けられたステー71、及び第2
脚部72、72が設けられている。ステー71は、リア
フレーム12に設けられたステー固定部73に固定され
ている。ステー71側には雄ねじが形成され、ステー固
定部73側には雌ねじが形成されて、これらが螺合する
ことにより両者は固定されている。ステー71の先端部
には、略球形状をなす第1脚部71aが設けられてい
る。ここでは、卓上や床上に据置した際の接触面積を少
なくするように略球形状としているが、これに限定され
るものではなく、他の形状であってもよい。第2脚部7
2は、雄ねじが形成されたねじ部72aを有しており、
このねじ部72aと、フレーム1内に設けられ雌ねじを
有するプレートナット74とが螺合することにより、フ
レーム1に固定されている。この第2脚部72も略球形
状をなしているが、他の形状であってもよいことは、第
1脚部71aの場合と同様である。これら第1脚部71
a及び第2脚部72、72によって、スピーカAは卓上
等に据置可能となる。
【0026】振動板2は、振動板本体21、エッジ部2
2、及び第2のジョイント部材(第2の結合部)23を
備えている。振動板本体21は、軽量で比較的剛性の高
い紙あるいは低発砲プラスチック、又はプラスチックフ
ィルム等が用いられる。紙材料を用いる場合は、パル
プ、木及び動植物の繊維のほか、金属ガラスなどの無機
繊維を、音響特性別に選択し混抄したものを用いるよう
にする。この振動板2には、剛性及び耐環境性能を高め
るために、塗装などの表面処理を適宜施す。
【0027】図6に示すように、振動板2には、その中
心部に中心孔21cが形成され、中心孔21cを廻る方
向に等分割角度で山21aと谷21bが交互に連続する
状態で放射状に延びる多数のリブ25からなる振動板本
体21が形成されている。山21aの高さは、中心孔2
1cに臨む位置で最も高く、山21aの稜線は直線的に
放射方向に延びながら漸次低くなるように形成されてい
る。そして、振動板本体21の外周部に至ると、山21
aと谷21bの高低差はなくなって、この外周部は同一
平面上に位置するようになる。この外周部には、エッジ
部22が設けられており、このエッジ部22をフレーム
1に固定することで、振動板2がフレーム1に支持、取
付されるようになっている。
【0028】ここで、振動板本体21の製造方法の一例
について説明する。ここで用いる振動板本体21は、等
材質、等材厚とされた紙材料である。先ず、図4(a)
に示すように、この紙材料を長さL、高さRの略矩形状
に成形するとともに、エッジ部22及び接合片21rを
設ける。エッジ部23は、フレーム1と接合するための
部分であり、ここでは振動板本体21と同じ紙材料を用
いているが、別の部材とされたものを振動板本体21に
接合して設けるものであってもよい。また、接合片21
rは、後記するように振動板本体21を円筒形状とした
ときに、他端部側と接合、接着するための糊代に相当す
る部分であり、振動板本体21と同じ紙材料からなる。
次に、図4(b)に示すように、振動板本体21に、山
21a及び谷21bが交互に等間隔で連続するように折
返し部を形成し、振動板本体21を、鋸歯状に成形す
る。ここでは、山及び谷が各々24本となるようにして
いる。すなわち、折返しのピッチは、L/48となって
いる。なお、この図においては、エッジ部22及び接合
片21rの図示は省略している。次に、図5に示すよう
に、接合片21rと他端部側とを接着し、振動板本体2
1を円筒形状とする。なお、このとき、エッジ部22に
はピッチ毎に切れ目を設けておく(図示省略)。この状
態で、筒型部材とされた振動板本体21を、図中下側を
中心方向に窄め、上側をこの筒型部材の外側に拡げて、
略円盤形状とする。この状態が図6である。この図に示
すように、24個のリブが連なることにより形成され、
その中央部には直径dを有する中心孔21cが形成さ
れ、直径が2R+dで外周長さがL(図示省略)とされ
た振動板本体21が得られる。
【0029】こうして製造された振動板本体は、図7
(a)及び(b)に示すように、2つの形態とされる。
すなわち、図7(a)に示す振動板本体21は、エッジ
部22を境に同図中上下対称となるようにされたリブ2
5から形成されている。一方、図7(b)に示す振動板
本体21は、エッジ部22から下側に突出するようにさ
れたリブ25から形成されている。すなわち、山21a
がエッジ部22と同一平面に位置するようになってい
る。これらのうち何れの形態を採るかは、振動板2の、
再生音質等の音響特性、あるいは意匠的見地等から選択
されるものである。
【0030】中心孔21cには、第2のジョイント部材
23が接合、固定されている。この第2のジョイント部
材23は、円筒形状をなしており、後記する駆動部2に
設けられた第1のジョイント部材47と接着されて、振
動板2に駆動部4からの振動を伝達するものである。そ
の外周部分には、全周にわたって溝部23aが形成さ
れ、この溝部23aには第1のジョイント部材47の突
出部47aが挿入されるようになっている。これら溝部
23aと突出部47aとの間には、クリアランスCが形
成されるように、寸法的な余裕が持たされている。
【0031】この振動板2は、図8あるいは図9に示す
ように、環状をなす振動板押さえ31及び押さえねじ3
2によって、エッジ部22が振動板押さえ31とフロン
トフレーム11とで挟持されることにより、フレーム1
に支持、取付される。
【0032】なお、上記の製造方法によらず、振動板本
体21あるいは振動板2を一体成形するものであっても
よい。例えばプラスチックを用いた場合には、振動板本
体21、エッジ部22及び第1のジョイント部材21c
を、全て一体に成形することもできる。
【0033】駆動部4は、図8に示すように、固定部4
aと可動部4bから構成されているもので、フレーム1
に対して振動板2を振動させるものである。固定部4a
は、ポール(磁石)21、ヨーク22により、ムービン
グコイル型用の磁気回路を構成するものである。ここで
は内磁型を示しているが、この例の他に、外磁型でもよ
い。
【0034】ポール41は、円柱型をなす永久磁石であ
り、ヨーク42は、環状をなす軟鋼製の部材である。ヨ
ーク42は、導磁片も一体となったもので、リアフレー
ム12に設けられた取付部18に取り付けられている。
また、ヨーク42には、ダンパ46を取り付けるダンパ
取付部43が一体に設けられている。
【0035】可動部4bは、コイルボビン44、ムービ
ングコイル(コイル)45、ダンパ46、ジョイント部
材47から構成されている。コイルボビン44は、ムー
ビングコイル45が巻回されている薄肉円筒形の巻芯で
ある。ムービングコイル45は、円筒形巻線をなすボイ
スコイルである。これらコイルボビン44とムービング
コイル45とで、固定部4aの磁気回路に対する駆動コ
イルを構成する。また、コイルボビン44の先端部に
は、その周囲から第2のジョイント部材23の溝部23
aに向けて突出する突出部47aを有する第1のジョイ
ント部材47が設けられている。このような駆動部4
は、ムービングコイル45と導通しているムービングコ
イル用リード線48を介し、駆動コイルに供給する電力
を制御する図示しないアンプ等の増幅装置によって、ム
ービングコイル45を固定部4aに対して進退駆動させ
るものである。ダンパ46は、弾性体からなるもので、
その一方側をダンパ取付部43に、その他方側をコイル
ボビン44に、各々固定されている。このダンパ46に
より、固定部4aに対して可動部4bが移動可能に連結
されている。
【0036】上記構成のスピーカAを製造するには、フ
ロントフレーム11と振動板2とを予め接合して一体に
組み立てておく。それとは別に、リアフレーム12と駆
動部4とを接合するとともに、ターミナル5やコード6
等の電気的な配線も施しておく。こうしておいて、フロ
ントフレーム11を、振動板2の山21aが下側になる
ように設置し、溝部23aに接着剤28を注入する。そ
して、組み立てておいたリアフレーム12側を、突出部
47aが溝部23aに挿入されるようにして、フロント
フレーム11側に取り付ける。このとき、溝部23aと
突出部47aとの間のクリアランスCには接着剤28が
充填されることとなり、接着剤28が固化すれば、振動
板2と駆動部4との結合は完了する。後は、フロントフ
レーム11とリアフレーム12とを図示しない結合ねじ
を用いて連結、固定し、ステー71や第2脚部72を固
定すれば、スピーカAは完成する。
【0037】接着剤28としては、例えば、反応硬化型
レジンモルタルが好適であり、光反応型、熱反応型等の
種類が、製造工程の条件等によって適宜選択される。な
お、これら以外の種類であっても差し支えない。
【0038】このスピーカAは、以下のように動作す
る。先ず、コード6、ターミナル5及びムービングコイ
ルリード線48を介して、アンプ等の増幅装置からの出
力信号を駆動部4に入力する。すると、ムービングコイ
ル45が振動し、この振動は第1のジョイント部材4
7、接着剤28、第2のジョイント部材23を介して振
動板2に伝達される。これにより、振動板4は振動し、
音波が放射される。
【0039】振動板2には多数のリブ25が設けられて
いるので、振動板2の剛性は高まって、その結果、再生
される音波の音響特性が向上される。また、振動板2の
フロントフレーム11側の音波を有する空気がこのリブ
25により保有されて、振動板2のフロントフレーム1
1側に押し出される。すなわち、音波が振動板2の上下
左右に四散したり、振動板2の反対側に回り込むことが
防止される。そのため、振動板2からフロントフレーム
11側に放射される音波と、リアフレーム12側に放射
される音波とが、互いに殆ど干渉し合わなくなり、何れ
の側においても非常にクリアな高音質を得ることができ
る。
【0040】本実施形態に係るスピーカAにおいては、
振動板2は、その中心部に形成された中心孔21cか
ら、中心孔21cを廻る方向に等分割角度で山21aと
谷21bが交互に連続する状態で放射状に延びる多数の
リブ25から形成されて振動板本体21が形成されるよ
うにし、山21aの高さが中心孔21cから放射状に延
びる方向に向けて漸次低くなるようにしてその稜線が直
線をなすように形成され、振動板本体21の外周部はこ
れに連続して同一平面上に位置するようにしてフレーム
1に取り付けられるようにしている。このため、振動板
本体21の構成を簡易なものとしながら、振動板2の剛
性を高めることができるとともに、音波が振動板2の他
方の面に回り込むことが防止され、再生される音波の音
響特性が向上される。また、振動板本体21の外周部は
同一平面上に位置するようにしているので、フレームに
取り付ける際には、略円盤形状の振動板を取り付けるの
と同様の手段で、エッジ部22をフレーム1に取り付け
ることができる。このため、スピーカAの製造時の作業
性を向上させるとともに、振動板2をフレーム1に強固
にかつ確実に取り付けることができ、耐久性を向上させ
ることができる。
【0041】また、第2のジョイント部材23の溝部2
3aと、第1のジョイント部材47の突出部47aとの
間にクリアランスCが形成されるようにし、このクリア
ランスCに接着剤を注入、固化させれば振動板2と駆動
部4とは結合されるようにしているので、スピーカAの
製造を容易にできる。また、第2のジョイント部材23
と第1のジョイント部材47とに寸法的な余裕を持たせ
ているので、こうしたスピーカAを構成する部材に要求
される寸法精度を緩和でき、その製造をも容易にでき
る。このように、スピーカAの製造に高度の熟練を要す
ることなく、製造コストを低減でき、製造時間の短縮化
が図れる。更に、接着剤28を、光あるいは熱等によっ
て硬化する反応硬化型レジンモルタルとしているので、
第2のジョイント部材23と第1のジョイント部材47
との接合に要する時間が短縮され、スピーカAの製造時
間が更に短縮されるようにできる。
【0042】[第2の実施形態]本発明に係る振動板形
スピーカの第2の実施形態について、図10及び図11
を用いて説明する。なお、本実施形態が上記第1の実施
形態と異なる点は、第1のジョイント部材及び第2のジ
ョイント部材のみであるので、その他の構成要素につい
ては第1の実施形態と同一の符号を付し、詳しい説明は
省略する。
【0043】図10に示すように、第1のジョイント部
材23には、略半球形状をなすドーム型振動板81が設
けられている。このドーム型振動板81は、振動板2と
一体的に振動するものであるが、その形状から、主とし
て高音域の音波を再生するものである。また、ここで用
いる第2のジョイント部材23には、図10及び図11
に示すように、グリル23gが形成されており、ドーム
型振動板81からの音波を放射できるようになってい
る。更に、グリル23の内側、すなわちドーム型振動板
81側には、防塵のためのメッシュ29が設けられてい
る。
【0044】本実施形態に係るスピーカAにおいては、
振動板2及びドーム型振動板81の2箇所から、音波を
発することができるので、振動板2を低・中音域再生
用、ドーム型振動板81を高音域再生用として、再生音
域を分けることができる。そのため、スピーカAをいわ
ゆるツーウェイス型ピーカとすることができ、再生され
る音波の音域を広くして音響特性を更に向上させ、更に
クリアな音質を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る振動
板形スピーカは、上記の如き構成としているので、音響
特性を向上させると共に簡易に製造できる振動板形スピ
ーカを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る振動板形スピーカの第1の実
施形態を示す正面図である。
【図2】 同振動板形スピーカの側面図である。
【図3】 同振動板形スピーカの背面図である。
【図4】 振動板本体の製造方法を示す図であって、
(a)は製造前、(b)は製造途中を示す概略斜視図で
ある。
【図5】 図4における振動板本体を円筒形状とした
ときの概略斜視図である。
【図6】 完成した振動板本体を示す平面図である。
【図7】 同振動板本体の側面図であって、(a)は
一の形態を、(b)は他の一の形態を示す図である。
【図8】 図1の振動板形スピーカの部分断面側面図
である。
【図9】 エッジ部とフレームとの接合状態を示す概
略側断面図である。
【図10】 本発明に係る振動板形スピーカの第2の
実施形態を示す部分断面側面図である。
【図11】 同振動板形スピーカの部分断面正面図で
ある。
【符号の説明】 A スピーカ(振動板形スピーカ) C クリアランス 1 フレーム 2 振動板 4 駆動部 4a 固定部 4b 可動部 21 振動板本体 21a 山 21b 谷 21c 中心孔 23 第2のジョイント部材(第2の結合部) 23a 溝部 25 リブ 28 接着剤 41 ポール(磁石) 45 ムービングコイル(コイル) 47 第1のジョイント部材(第1の結合部) 47a 突出部 81 ドーム型振動板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームと、 該フレームの内側に設けられた外形略円形の振動板と、 前記フレームに設けられた取付部に固定されて前記振動
    板に振動を与える駆動部とを備えた振動板形スピーカで
    あって、 前記振動板には、その中心部に振動板を駆動させる駆動
    部と連結されるための中心孔が形成され、該中心孔を廻
    る方向に等分割角度で山と谷が交互に連続する状態で放
    射状に延びる多数のリブからなる振動板本体が形成さ
    れ、前記山の高さが前記中心孔から放射状に延びる方向
    に向けて漸次低くなるように形成され、該振動板本体の
    外周部はこれに連続して同一平面上に位置するようにし
    て前記フレームに取り付けられていることを特徴とする
    振動板形スピーカ。
  2. 【請求項2】 前記山の高さが、前記中心孔に臨む位
    置で最も高く、該山の稜線が直線的に前記放射方向へ向
    けて漸次低くなるように形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の振動板形スピーカ。
  3. 【請求項3】 前記駆動部側に設けられた第1の結合
    部と、前記振動板側に設けられた第2の結合部との間に
    クリアランスが形成され、該クリアランスに接着剤が充
    填されることによって前記駆動部と前記振動板とが連
    結、固定されていることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の振動板形スピーカ。
  4. 【請求項4】 前記駆動部は、磁石を有する固定部
    と、該固定部に対して移動可能なコイルを有する可動部
    を有し、前記第1の結合部が、前記振動板に向けて突出
    する突出部を有して前記コイルに接合された第1のジョ
    イント部材によって形成され、 前記第2の結合部が、前記突出部と対応する位置に溝部
    を有する第2のジョイント部材によって形成され、これ
    ら突出部と溝部との間にクリアランスが形成されている
    ことを特徴とする請求項3記載の振動板形スピーカ。
  5. 【請求項5】 前記接着剤は、反応硬化型レジンモル
    タルであることを特徴とする請求項3又は4に記載の振
    動板形スピーカ。
  6. 【請求項6】 前記第1の結合部には、略半球形状を
    なすドーム型振動板が設けられていることを特徴とする
    請求項3〜5のいずれかに記載の振動板形スピーカ。
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