JP2001176365A - 圧力スイッチ - Google Patents

圧力スイッチ

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JP2001176365A
JP2001176365A JP35593799A JP35593799A JP2001176365A JP 2001176365 A JP2001176365 A JP 2001176365A JP 35593799 A JP35593799 A JP 35593799A JP 35593799 A JP35593799 A JP 35593799A JP 2001176365 A JP2001176365 A JP 2001176365A
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pressure switch
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diaphragm
closed space
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JP35593799A
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Eiji Yoshikawa
英治 吉川
Masahiro Tsugai
政広 番
Tatsu Araki
達 荒木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/0036Switches making use of microelectromechanical systems [MEMS]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H35/00Switches operated by change of a physical condition
    • H01H35/24Switches operated by change of fluid pressure, by fluid pressure waves, or by change of fluid flow
    • H01H35/34Switches operated by change of fluid pressure, by fluid pressure waves, or by change of fluid flow actuated by diaphragm

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に設けた密閉空間の気密性が長期に亙っ
て保持され、圧力スイッチが閉じる際、チャタリングが
発生しにくく、応答速度が速く、動作圧力が小さい半導
体圧力スイッチを提供する。 【解決手段】 ダイアフラムを有する上部基板に、第1
の導電層と、これと離間して包囲する第2の導電層と、
第1および第2導電層上に形成された一対の第1のコン
タクト領域とを設け、対向する下部基板に凹部とその内
部に第2のコンタクト領域とを設け、第1コンタクト領
域が凹部内に形成された構成を有する圧力スイッチであ
って、ダイヤフラムに外部から力が加えられると、圧力
スイッチが導通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一部がダイヤフラ
ムによって形成されている密閉空間を用いて、外部から
の力を検出する圧力スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、自動車や産業用機械の分野に
おいて、半導体基板の一部を薄層化したダイヤフラムを
用いた圧力スイッチがいくつか提案されている。これら
従来技術の一例として、特開平6−267381号公報
で開示された圧力スイッチを、図16ないし18を参照
しながら説明する。
【0003】図16に示す従来技術による圧力スイッチ
100は、概略、P形単結晶シリコン基板110とガラ
ス基板130とから構成されている。シリコン基板11
0は、その一方の面(上面)の中央部に凹部111、他
方の面(下面)に対向する窪み112が形成され、これ
ら凹部111と窪み112の間に薄肉(厚さ:数十ミク
ロンメートル)のダイヤフラム113が形成されてい
る。シリコン基板110の上面には凹部111の両側に
互いに絶縁されたP+拡散膜114、115が形成され
ており、シリコン基板110の端部に外部の電極端子用
アルミパッド116、117が被膜されている。さら
に、アルミ薄膜などによる配線118が拡散膜116
(左側)、凹部111の側壁部、および底部上に形成さ
れている。
【0004】一方、ガラス基板130は、この凹部11
1をカバーするようにシリコン基板110と接合するこ
とにより、凹部111とガラス基板130の間に密閉空
間(圧力基準室)119を形成しようとしている。この
ガラス基板130の拡散膜115(右側)に対向する面
に、同様のアルミ薄膜などによる配線131が被膜され
ている。配線118、131は、密閉空間114内にお
いて互いに対向しており、その先端部にはチタンなどの
接点用金属薄膜120、132が形成されている。この
ダイヤフラム113は、外部から力が加わると、ガラス
基板130側に湾曲して、先端部の金属薄膜120、1
32が接触し、電極端子用アルミパッド116、117
が、P+拡散膜114、115、配線118、131を
介して導通する。こうして圧力スイッチ100は、ダイ
ヤフラムの変形(湾曲)に基づいて開閉する。
【0005】さらにこの圧力スイッチ100によれば、
+拡散膜114、115に、配線118、131の厚
みを相殺するような段差121、133が事前に設けて
あって、シリコン基板110およびガラス基板130の
接合面を平坦にするよう工夫されている。一般に、信頼
性の高い圧力センサを得るためには、シリコン基板11
0およびガラス基板130とを気密性高く接合して、長
期間に亙って、密閉空間119の気密性を高く保持しな
ければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際の製造
工程においては、配線118、131の厚みと段差12
1、133が同程度となるよう精度よく制御することは
極めて困難である。特に、大量生産する場合に、高い歩
留まりが期待できない。
【0007】図17に詳細に示すシリコン基板110に
おいて、拡散膜114、115は、拡散膜が形成されな
い領域122を介して離間して形成されている。拡散膜
をシリコン基板に形成した場合、一般に、拡散膜表面は
拡散膜が形成されない表面から1μm程度隆起して、段
差が生じる。つまり上記の構成において、シリコン基板
110およびガラス基板130の接合面を平坦にするた
めには、配線118、131の厚みによる段差だけでな
く、拡散膜114、115の厚みによる段差についても
配慮する必要がある。したがって、実際に生産された上
記構成の圧力スイッチは図18に示すようになり、拡散
されない領域122においてガラス基板130はシリコ
ン基板110から離間した状態で接合することになる。
これは密閉空間119の気密性を著しく阻害し、圧力ス
イッチ100としての信頼性が損われるという問題を引
き起こす。
【0008】また図18に詳細に示すように、配線11
8、131の先端部にチタンなどの接点用金属薄膜12
0、132を形成すると、先端部において、配線11
8、131および金属薄膜120、132による凹凸部
を生じる。一般に、圧力スイッチを閉じた際の接点間抵
抗を小さくし、接点間のノイズ振動であるチャタリング
を抑え、さらに圧力スイッチが閉じる圧力にばらつきを
抑えるといった良好な圧力スイッチ特性を得るために
は、できるだけ金属薄膜の接触面積を大きくする必要が
ある。したがって、これら凹凸部が互いに補完し合うよ
うな形状で形成する必要がある。しかし、実際の工程に
おいて、そのように金属薄膜120、132の凹凸形成
を制御することは、ほとんど不可能である。
【0009】さらに、配線118(左側)は拡散膜11
6(左側)、凹部111の側壁部、および底部上に形成
されており、底部および側壁部の間、側壁部およびシリ
コン基板表面の間の折れ曲がった部分で断線しやすいと
いう問題がある。
【0010】そこで本発明は、このような課題を解決し
ようとしてなされたもので、その目的は、密閉空間の気
密性が長期に亙って保持される高信頼性の圧力スイッチ
を提供することにある。本発明のさらなる目的は、圧力
スイッチが閉じる際に、チャタリングが少なく、応答速
度が速く、スイッチ開閉に要する外力を最小限に抑えた
圧力スイッチを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
によれば、外部からの力により容易に変形し得るダイヤ
フラムを有する第1の基板と、第2の基板とを重ね合わ
せて、これら第1と第2の基板の間に密閉空間を形成
し、密閉空間内に配置された接点機構をダイヤフラムの
変形に基づいて開閉する圧力スイッチにおいて、第1基
板の第2基板に対向する面に、密閉空間に位置する第1
の接点と該第1の接点と電気的に絶縁された第2の接点
とを設け、第2基板の第1基板に対向する面に、第1の
接点と第2の接点に対向し、ダイヤフラムの変形に基づ
いて第1の接点と第2の接点とを導通する第3の接点を
設け、第1と第2の基板との間には、密閉空間の外側で
環状に連続し、密閉空間を大気から遮断する気密部を設
けた構成にしたので、長期に亙って密閉空間の気密性を
保持できる圧力スイッチを提供することができる。これ
により、長期に亙って接点が劣化しにくい信頼の高い圧
力スイッチとすることができる。
【0012】請求項2に記載の本発明によれば、第1基
板の第2基板に対向する面に、第1の導電層と、この第
1の導電層の周囲を離間して連続する第2の導電層を設
け、第1と第2の接点を各々第1と第2の導電層の上に
設け、気密部が第2の導電層である構成にしたので、導
電層および接点の厚みによる段差を生じることなく、長
期間に亙って密閉空間の気密性を保持できる圧力スイッ
チを提供することができる。
【0013】請求項3に記載の本発明によれば、第1の
基板が半導体、第2の基板がガラスからなる構成とした
ので、大量生産が容易で安価な圧力スイッチを提供する
ことができる。
【0014】請求項4に記載の本発明によれば、第1の
基板と、外部からの力により容易に変形し得るダイヤフ
ラムを有する第2の基板とを重ね合わせて、これら第1
と第2の基板の間に密閉空間を形成し、密閉空間内に配
置された接点機構をダイヤフラムの変形に基づいて開閉
する圧力スイッチにおいて、第1基板の第2基板に対向
する面に、密閉空間に位置する第1の接点と該第1の接
点と電気的に絶縁された第2の接点とを設け、第2基板
の第1基板に対向する面に、第1の接点と第2の接点に
対向し、ダイヤフラムの変形に基づいて第1の接点と第
2の接点とを導通する第3の接点を設け、第1と第2の
基板との間には、密閉空間の外側で環状に連続し、密閉
空間を大気から遮断する気密部を設けた構成としたの
で、長期に亙って密閉空間の気密性を保持できる圧力ス
イッチを提供することができる。これにより、長期に亙
って接点が劣化しにくい信頼の高い圧力スイッチとする
ことができる。
【0015】請求項5に記載の本発明によれば、第2基
板の第1基板に対向する面に、第1の導電層と、この第
1の導電層と電気的に絶縁した第2の導電層を密閉空間
内に設け、第2と第3の接点を第1と第2の導電層に設
けた構成にしたので、導電層と接点が密閉空間内にあっ
て、第1および第2基板の接合面が気密部として機能
し、これにより長期に亙って密閉空間の気密性を保持で
きる圧力スイッチを提供することができる。
【0016】請求項6に記載の本発明によれば、第1と
第2の基板が半導体からなる構成としたので、大量生産
が容易で安価な圧力スイッチを提供することができる。
【0017】請求項7に記載の本発明によれば、気密部
がアルカリガラス膜である構成としたので、長期に亙っ
て密閉空間の気密性を保持できる圧力スイッチを提供す
ることができる。
【0018】請求項8に記載の本発明によれば、第1の
基板が半導体、第2の基板がガラスからなる構成とした
ので、大量生産が容易で安価な圧力スイッチを提供する
ことができる。
【0019】請求項9に記載の本発明によれば、外部か
らの力により容易に変形し得るダイヤフラムを有する第
1の基板と、第2の基板と、第3の基板とを順に重ね合
わせて、これら第1、第2、および第3の基板の間に密
閉空間を形成し、密閉空間内に配置された接点機構をダ
イヤフラムの変形に基づいて開閉する圧力スイッチにお
いて、第1基板の第2基板に対向する面に、密閉空間に
位置する第1の接点を設け、第2基板の第1基板に対向
する面に、第1の接点に対向し、ダイヤフラムの変形に
基づいて、第1の接点を介して導通する第2と第3の接
点を設け、第1と第3の基板との間には、密閉空間の外
側で環状に連続し、密閉空間を大気から遮断する気密部
を設けた構成としたので、長期に亙って密閉空間の気密
性を保持できる圧力スイッチを提供することができる。
これにより、長期に亙って接点が劣化しにくい信頼の高
い圧力スイッチとすることができる。
【0020】請求項10に記載の本発明によれば、第2
の基板が、互いに離間して形成された第1の配線部、第
2の配線部、および気密部からなり、第2と第3の接点
を第1と第2の配線部に設けた構成としたので、大量生
産が容易で安価な圧力スイッチを提供することができ
る。
【0021】請求項11に記載の本発明によれば、第1
と第2の基板が半導体、第3の基板がガラスからなる構
成としたので、大量生産が容易で安価な圧力スイッチを
提供することができる。
【0022】請求項12に記載の本発明によれば、第
1、第2、および第3の接点に隣接するダイヤフラムの
部分の剛性を高める手段を設けた構成としたので、ダイ
ヤフラムの変形に基づいて開閉する際に、接点を平坦に
維持することができ、これにより良好な圧力スイッチ特
性を実現することができる。
【0023】請求項13に記載の本発明によれば、ダイ
ヤフラムが円形である構成としたので、ダイヤフラムの
位置による負荷のばらつきを抑制し、開閉に要する力を
最小化することができる。
【0024】請求項14に記載の本発明によれば、密閉
空間が不活性ガスで充たされる構成としたので、接点間
の放電、または接点の酸化を防止することができる。
【0025】請求項15に記載の本発明によれば、第1
と第2の導電層に電気的に導通する端子手段を設けた構
成としたので、この圧力スイッチを外部回路に電気的に
接続することができる。
【0026】請求項16に記載の本発明によれば、第1
と第2の配線部に電気的に導通する端子手段を設けた構
成としたので、この圧力スイッチを外部回路に電気的に
接続することができる。
【0027】請求項17に記載の本発明によれば、第
1、第2、および第3の接点が実質的に平坦である構成
としたので、チャタリングの少ない良好な圧力スイッチ
特性を実現することができる。
【0028】請求項18に記載の本発明によれば、第
1、第2、および第3の接点が、金からなる構成とした
ので、接点が酸化しにくく、長期信頼性の高い圧力スイ
ッチを得ることができる。
【0029】請求項19に記載の本発明によれば、第1
の基板が高抵抗である構成としたので、第1の基板を介
して第2と第3接点が導通しないようにすることができ
る。
【0030】請求項20に記載の本発明によれば、第1
基板の第2基板に対向する面に、絶縁層を設けた構成と
したので、第1の基板を介して第2と第3接点が導通し
ないようにすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
に係る圧力スイッチの実施の形態を説明する。各実施の
形態の説明において、理解を容易にするために方向を表
す用語(例えば、「上部」、「下部」、「右側」、「左
側」等)を適宜用いるが、これは説明のためのものであ
って、これらの用語は本発明を限定するものでない。
【0032】実施の形態1.図1と図2は、実施の形態
1に係る圧力スイッチ1を示す。特に、図1から明らか
なように、圧力スイッチ1は、概略、上部基板10と、
この上部基板10の下に配置された下部基板20とから
なる。上部基板10は、絶縁材料又は高抵抗の半導体材
料からなる所定の厚さ(例えば、250ないし400μ
m)の薄板である。下部基板20も同様に、絶縁材料又
は高抵抗の半導体材料からなる所定の厚さ(例えば、2
50ないし400μm)の薄板である。上部基板10を
構成する材料としてはシリコンが好適に用いられ、下部
基板20を構成する材料としてはガラスが用いられる。
しかし、本発明の圧力スイッチは、これらの材料によっ
て限定されるものでない。
【0033】上部基板10はその上面に窪み11が加工
されており、これにより窪み11の底部を構成する部分
に薄肉のダイヤフラム12が形成されている。窪み11
を形成する技術は、特定の技術に限るものでないが、上
部基板10が単結晶シリコンからなる場合にはエッチン
グが一般に利用できる。また、必要であれば、エッチン
グの前に、上部基板10を所定の厚さに加工してもよ
い。ダイヤフラム12の厚さは、外部から加えられる力
によって、厚さ方向(図面の上下方向)に比較的容易に
変形し得る厚さとする必要があり、例えば数十μmとす
るのが好ましい。
【0034】図2に詳細に示すように、上部基板10の
下面には第1の導電層13と第2の導電層14が形成さ
れており、第1の導電層13はダイヤフラム12の外側
で無端状(環状)に連続し、その内側に第2の導電層1
4が位置している。また、ダイヤフラム12の下面にお
いて、第1の導電層13は、図面上左側から右側に向か
って突出し、他方、第2の導電層14は、図面上右側か
ら左側に向かって突出し、これらの突出部がダイヤフラ
ム12のほぼ中央部で所定の間隔をあけて対向してい
る。
【0035】第1と第2の導電層13、14を形成する
方法は、例えば、上部基板10がN型シリコン基板から
なる場合、例えばボロンなどの不純物を該シリコン基板
に注入または拡散してP+拡散層(高濃度不純物層)を
形成する方法が好適に利用できる。また、ダイヤフラム
12に含まれる第1と第2の導電層13、14の一部分
にはそれぞれ、電気抵抗が小さく比較的柔らかい金属
(例えば、金)が被覆され、可動接点(可動コンタクト
領域)15、16が形成されている。金を被覆する面積
は、これら可動接点15、16と後述する固定接点との
接触面積を十分に大きくして接点間の電気抵抗を小さく
するために、できるだけ広くするのが好ましい。
【0036】第1と第2の導電層13、14にはまた、
ダイヤフラム12の外側の領域の一部分に金を被覆して
第1と第2の電極端子17、18が形成されている。
【0037】下部基板20の上面には、ダイヤフラム1
2に対向する領域に、周知のエッチング技術により、所
定の深さ(例えば、約5〜10μm)の凹部21が形成
されている。また、凹部21の中央部には、周知の薄膜
形成技術により、導電性の金属(例えば、金)の固定接
点(固定コンタクト領域)22が形成されている。他
方、下部基板20には、上部基板10に形成された第1
と第2の電極端子17、18に対向する領域に貫通穴2
3、24が形成されている。
【0038】以上のようにして形成された上部基板10
と下部基板20は、下部基板20の凹部21をダイヤフ
ラム12に対向し、また、貫通穴23、24を第1と第
2の電極端子17、18にそれぞれ対向し、適当な接着
技術(例えば、陽極接合)を用いて接着され、これによ
り、ダイヤフラム12の下には凹部21に対応した密閉
空間25が形成される。密閉空間25において、可動接
点15、16は所定の間隔をあけて固定接点22に対向
し、これら接点15、16、22により、接点機構が構
成される。また、貫通穴23、24を介して第1と第2
の電極端子17、18が露出している。
【0039】ところで、図1に示すように、シリコン基
板に不純物を拡散して得られた導電層13、14は、シ
リコン基板の表面から盛り上がっている。したがって、
上部基板10の下面に下部基板20を接着すると、導電
層13、14の盛り上がり量(高さ)だけ、上部基板1
0と下部基板20との間に隙間を生じる。しかし、上述
のように、第1の導電層13は、第2の導電層14を囲
んで環状に連続している。そのため、密閉空間25の周
囲で、この環状に連続した第1の導電層13が下部基板
20に連続的に接触し、密閉空間25を完全に大気から
隔離してその機密性を完全なものとしている。
【0040】このように構成された圧力スイッチ1の第
1と第2の電極端子17、18がそれぞれ、開閉すべき
回路に接続される。この状態で、外部から力(例えば、
機械的な力又は流体圧力)がダイヤフラム12に作用
し、図3に示すように、該ダイヤフラム12を下部基板
20に向けて変形(湾曲)すると、可動接点15、16
が固定接点22に接触し、第1と第2の電極端子17、
18が、第1と第2の導電層13、14、可動接点1
5、16、および固定接点22を介して導通する。逆
に、外部の力が解放されると、ダイヤフラム12がそれ
自身の弾性復帰力によって図1の状態に復帰し、可動接
点13、14が固定接点22から離間する。
【0041】実施の形態2.図4と図5は、実施の形態
2に係る圧力スイッチ2を示す。特に、図4から明らか
なように、圧力スイッチ2は、概略、上部基板30と、
この上部基板30の下に配置された下部基板40とから
なる。上部基板30は、絶縁材料又は高抵抗の半導体材
料からなる所定の厚さ(例えば、250ないし400μ
m)の薄板である。下部基板40も同様に、絶縁材料又
は高抵抗の半導体材料からなる所定の厚さ(例えば、2
50ないし400μm)の薄板である。上部基板30お
よび下部基板40を構成する材料としてはシリコンが好
適に用いられるが、本発明の圧力スイッチは、これらの
材料によって限定されるものでない。
【0042】上部基板30の上面には窪み31が加工さ
れており、その下面にはこれに対向する凹部33が加工
され、これらの間に薄肉のダイヤフラム32が形成され
ている。窪み31および凹部33を形成する技術は、特
定の技術に限るものでないが、上部基板30が単結晶シ
リコンからなる場合には、エッチングが一般に利用でき
る。また必要であれば、上面をエッチングする前に研磨
するなどして上部基板30を所定の厚さに加工してもよ
い。ダイヤフラム32の厚さは、外部から加えられる力
によって、厚さ方向(図面の上下方向)に比較的容易に
変形し得る厚さとする必要があり、例えば数十μmとす
るのが好ましい。また凹部33の深さは例えば、約5〜
10μmとするのが好ましい。さらに、凹部33の中央
部には、周知の薄膜形成技術により、導電性の金属(例
えば、金)の可動接点(可動コンタクト領域)34が形
成されている。
【0043】図5に詳細に示すように、下部基板40の
上面には第1の導電層41と第2の導電層42が上部基
板30の凹部33に対向する領域内部に離間して形成さ
れている。第1と第2の導電層41、42は、実施の形
態1と同様の手法で形成することができる。また導電層
41、42上には、同様に、導電性の金属(例えば、
金)の固定接点(固定コンタクト領域)43、44が上
部基板30の可動接点34に対向する位置に被膜されて
いる。また、接点機構を構成する可動接点34と固定接
点43、44の被覆面積をできるだけ広くして、接触面
積を大きくし、接点間の電気抵抗を小さくすることが好
ましい。
【0044】下部基板40の下面には、周知のエッチン
グ技術により、上述の第1と第2の導電層41、42の
一部を露出させる開口部43、44が形成されている。
導電層41、42の各露出部分には、例えば金などを被
膜して第1と第2の電極端子45、46が形成されてい
る。
【0045】以上のようにして形成された上部基板40
と下部基板50は、下部基板50の固定接点45、46
が上部基板30の可動接点34に対向して、適当な接着
技術(例えば、ニッケルシリサイド接合)を用いて接着
される。ニッケルシリサイド接合は、例えば、シリコン
からなる上部基板30のダイヤフラム32の外周部にT
i(チタン)を下地にNi(ニッケル)を被膜した後、
シリコンからなる下部基板40と接触させて400℃程
度に加熱することにより行われる。このとき、上部基板
30上のNiと下側基板40上のSiとにより接合膜4
8(共晶)が形成されることにより、上部基板30およ
び下部基板40が接合される。
【0046】こうして、上部基板30の凹部33と該凹
部33に対向する下部基板40の上面とにより密閉空間
47が形成される。この密閉空間47において、可動接
点34が所定の間隔をあけて固定接点43、44に対向
し、これら接点34、43、44により、接点機構が構
成される。また、開口部43、44を介して第1と第2
の電極端子45、46が露出している。
【0047】上述のように、導電層41、42とその上
部に被膜した固定接点43、44は、各々厚み(高さ)
を有するが、密閉空間47内に収容されているので、上
部基板30と下部基板40間の接合面で段差を生じるこ
とがない。つまり上部基板30と下部基板40間の接合
面、および接合膜48は、密閉空間47の周囲を環状に
連続している。したがって、密閉空間47を完全に大気
から隔離してその機密性を完全なものとしている。
【0048】このように構成された圧力スイッチ2は、
第1と第2の電極端子45、46がそれぞれ、開閉すべ
き回路に接続される。この状態で、外部から力(例え
ば、機械的な力又は流体圧力)がダイヤフラム32に作
用すると、該ダイヤフラム32を下部基板32に向けて
変形(湾曲)し、可動接点34が固定接点43、44に
接触し、第1と第2の電極端子45、46が、第1と第
2の導電層41、42、可動接点43、44、および固
定接点34を介して導通する。逆に、外部の力が解放さ
れると、ダイヤフラム32がそれ自身の弾性復帰力によ
って図4の状態に復帰し、可動接点34が固定接点4
3、44から離間する。
【0049】なお、上部基板30を構成する材料とし
て、択一的に、低抵抗シリコン基板を用いてもよい。た
だし図6に示すように、上部基板30の接合面に絶縁膜
35を被膜して固定接点43、44が上部基板40を介
して導通しないようにしなければならない。
【0050】実施の形態3.図7は、実施の形態3に係
る圧力スイッチ3を示す。図7から明らかなように、圧
力スイッチ3は、概略、上部基板50と、この上部基板
50の下に配置された下部基板60とからなる。上部基
板50は、絶縁材料又は高抵抗の半導体材料からなる所
定の厚さ(例えば、250ないし400μm)の薄板で
ある。下部基板60も同様に、絶縁材料又は高抵抗の半
導体材料からなる所定の厚さ(例えば、250ないし4
00μm)の薄板である。上部基板50および下部基板
60を構成する材料としてはシリコンが好適に用いら
れ。しかし、本発明の圧力スイッチ3は、これらの材料
によって限定されるものでない。
【0051】上部基板50の上面には窪み51が加工さ
れており、その下面にはこれに対向する凹部53が加工
され、これらの間に薄肉のダイヤフラム52が形成され
ている。窪み51および凹部53を形成する技術は、特
定の技術に限るものでないが、上部基板50が単結晶シ
リコンからなる場合には、エッチングが一般に利用でき
る。また必要であれば、上面をエッチングする前に研磨
するなどして上部基板50を所定の厚さに加工してもよ
い。ダイヤフラム52の厚さは、外部から加えられる力
によって、厚さ方向(図面の上下方向)に比較的容易に
変形し得る厚さとする必要があり、例えば数十μmとす
るのが好ましい。また凹部53の深さは例えば、約5〜
10μmとするのが好ましい。さらに、凹部53の中央
部には、周知の薄膜形成技術により、導電性の金属(例
えば、金)の可動接点(可動コンタクト領域)54が形
成されている。
【0052】図7に示すように、下部基板60の上面に
おいて、第1の固定接点61が左側端部付近から凹部5
3の中央部まで延び、第2の固定接点62が右側端部付
近から凹部53の中央部まで延び、互いに対向してい
る。また、接点機構を構成する上部基板50の可動接点
54と下部基板60の固定接点61、62とは、対向す
る位置に被覆されており、その被覆面積をできるだけ広
くして、接触面積を大きくし、接点間の電気抵抗を小さ
くすることが好ましい。
【0053】また下部基板60には、周知のエッチング
技術により、上述の固定接点61、62の一部を露出さ
せる貫通穴63、64が形成されている。
【0054】さらに、下部基板60の上面には、固定接
点61、62を包囲して連続する接合膜65が被膜され
る。この接合膜65は、例えば、カリウムおよびナトリ
ウムなどのアルカリイオンを含むアルカリガラス膜であ
ってもよく、例えばパイレックスガラスの電子ビーム蒸
着またはスパッタリングによる方法、およびスピンオン
グラス法などの手法を用いて被膜することができる。こ
のとき接合膜65は、少なくとも固定接点61、62よ
りも厚く被膜する必要がある。
【0055】こうして形成された接合膜65と上部基板
50が、適当な接着技術(例えば、陽極接合)を用いて
接着され、これにより、上部基板50の凹部53、下部
基板60の上面および接合膜65により密閉空間66が
形成される。この密閉空間66において、可動接点54
が所定の間隔をあけて固定接点61、62に対向し、接
点機構を構成する。
【0056】上述のように、固定接点61、62は厚み
(高さ)を有するが、より厚い接合膜65によってその
周囲が包囲されているので、上部基板50と接合膜65
間の接着面で段差を生じることがない。したがって、密
閉空間66を完全に大気から隔離してその機密性を完全
なものとすることができる。
【0057】このように構成された圧力スイッチ3は、
固定接点61、62が貫通穴63、64を介してそれぞ
れ、開閉すべき回路に接続される。この状態で、外部か
ら力(例えば、機械的な力又は流体圧力)がダイヤフラ
ム52に作用すると、該ダイヤフラム52を下部基板6
0に向けて変形(湾曲)し、可動接点61、62が固定
接点54を介して導通する。逆に、外部の力が解放され
ると、ダイヤフラム52がそれ自身の弾性復帰力によっ
て復帰し、可動接点54が固定接点61、62から離間
する。
【0058】なお、上部基板50を構成する材料とし
て、択一的に、低抵抗シリコンを用いてもよい。ただし
図7に示すように、上部基板50の下面に絶縁膜55を
被膜して固定接点61、62が上部基板50を介して導
通しないようにしなければならない。
【0059】実施の形態4.図8と図9は、実施の形態
4に係る圧力スイッチ4を示す。特に、図8から明らか
なように、圧力スイッチ4は、概略、上部基板70と、
中間基板80と、下部基板90とからなり、中間基板8
0は上部基板70と下部基板90の中間に配置されてい
る。上部基板70は、絶縁材料又は高抵抗の半導体材料
からなる所定の厚さ(例えば、250ないし400μ
m)の薄板である。中間基板80は、低抵抗の半導体材
料からなる所定の厚さ(例えば、250ないし400μ
m)を有する。下部基板90も同様に、絶縁材料又は高
抵抗の半導体材料からなる所定の厚さ(例えば、250
ないし400μm)の薄板である。上部基板70および
中間基板80を構成する材料としてはシリコンが好適に
用いられ、下部基板90を構成する材料としてはガラス
が用いられる。しかし、本発明の圧力スイッチ4は、こ
れらの材料によって限定されるものでない。
【0060】図8に詳細に示すように、上部基板70の
下面に所定の深さ(例えば、約5〜10μm)の凹部7
2を形成することにより、これに対応する領域に薄肉の
ダイヤフラム71を形成する。形成する技術は、特定の
技術に限るものでないが、上部基板70が単結晶シリコ
ンからなる場合には、エッチングが一般に利用できる。
ダイヤフラム71の厚さは、外部から加えられる力によ
って、厚さ方向(図面の上下方向)に比較的容易に変形
し得る厚さとする必要があり、例えば数十μmとするの
が好ましい。また、凹部72の中央部には、周知の薄膜
形成技術により、導電性の金属(例えば、金)の可動接
点(可動コンタクト領域)73が形成されている。
【0061】中間基板80の上面には、導電性の金属
(例えば、金)からなる第1の固定接点81と第2の固
定接点82が、可動接点73に対向する位置に被膜され
ている。また、接点機構を構成する可動接点73と固定
接点81、82の被覆面積をできるだけ広くして、接触
面積を大きくし、接点間の電気抵抗を小さくすることが
好ましい。
【0062】また図9に示すように、中間基板80は、
第1の固定接点81が被膜される第1の配線部80a
と、第2の固定接点82が被膜される第2の配線部80
bと、これら配線部80a、80bの周囲を離間して連
続する周辺部80cとからなる。すなわち、配線部80
a、80bと周辺部80cは、配線部80a、80bと
周辺部80cとの間を分断する空間83を介して、互い
に電気的に絶縁されている。この分断空間83を形成す
る手法として、中間基板80がシリコンからなる場合、
例えば、中間基板80を上部基板70に接合した後に、
ディープドライエッチングにより中間基板80を配線部
80a、80bと周辺部80cに分断する方法が好適に
利用できる。さらに配線部80a、80bの下面には、
導電性の金属(例えば、金)からなる第1と第2の電極
端子84、85が被膜されている。
【0063】図8を再び参照すると、下部基板90に
は、中間基板80の下面に形成された第1と第2の電極
端子84、85に対向する領域に貫通穴91、92が形
成されている。
【0064】以上のようにして形成された上部基板7
0、中間基板80、および下部基板90は、可動接点7
3を固定接点81、82に所定の距離をあけて対向し、
また、貫通穴91、92を第1と第2の電極端子84、
85にそれぞれ対向し、適当な接着技術(例えば、陽極
接合)を用いて接着され、これにより、ダイヤフラム7
3の下には凹部73に対応した密閉空間74が形成さ
れ、密閉空間74において、可動接点73と固定接点8
1、82が対向し、接点機構を構成する。また、貫通穴
91、92を介して第1と第2の電極端子84、85が
露出している。
【0065】ところで、密閉空間74は、配線部80
a、80bと周辺部80cとの間の分断空間83と連通
している。しかし、この分断空間83は、上部基板70
の下面、下部基板90の上面、および周辺部80cによ
り完全に包囲されている。そのため、密閉空間74を完
全に大気から隔離してその機密性を確保することができ
る。
【0066】このように構成された圧力スイッチ4は、
第1と第2の電極端子84、85がそれぞれ、開閉すべ
き回路に接続される。この状態で、外部から力(例え
ば、機械的な力又は流体圧力)がダイヤフラム71に作
用し、該ダイヤフラム71を中間基板80に向けて変形
(湾曲)すると、固定接点73が可動接点81、82に
接触し、第1と第2の電極端子84、85が、第1と第
2の配線層80a、80b、可動接点81、82、およ
び固定接点73を介して導通する。逆に、外部の力が解
放されると、ダイヤフラム71がそれ自身の弾性復帰力
によって図8の状態に復帰し、可動接点73が固定接点
81、82から離間する。
【0067】なお、上部基板71を構成する材料として
低抵抗シリコンを使用することもできる。ただし図8に
示すように、上部基板71の下面に絶縁膜75を被膜し
て固定接点81、82が上部基板70を介して導通しな
いようにする必要がある。
【0068】なお、これまで説明したすべての実施の形
態における密閉空間に、窒素またはヘリウムなどの不活
性ガスを封入することが好ましい。択一的に、密閉空間
を真空状態にしておいてもよい。これにより、金等によ
り形成された接点の開閉に伴う、接点の劣化および接点
間の放電を防止することができる。
【0069】変形例1.本発明に係る第1ないし第4の
実施の形態による圧力スイッチのダイヤフラムを改良し
た第1の変形例を、図10ないし12を参照しながら説
明する。なお、図10ないし12は、本発明に係る第1
の実施の形態による圧力スイッチ1の変形例を示してい
るが、他の実施の形態の圧力スイッチに対しても同様に
適用されることは明らかである。
【0070】上述のように、本発明の第1の実施の形態
による圧力スイッチ1は、外部からの力が加えられ、ダ
イヤフラム12が変形(湾曲)して、可動接点15、1
6が固定接点22に接触することにより導通する。圧力
スイッチが導通する時、ダイヤフラム12の中央部付近
が通常、最も大きく変形する。この導通状態を微視的に
見ると、図10(a)のようになり、可動接点15、1
6の表面全体で固定接点22と接触しにくいため、接点
間のノイズ振動であるチャタリングが生じやすい。また
一定の力を加え続けた場合でも、図11の破線で模式的
に示したように、可動接点15、16が固定接点22に
接触し始めてから(t=T0)、可動接点15、16の
表面全体で固定接点22と接触するまで(t=T1)あ
る程度の時間を要する。これは圧力スイッチとしての応
答が遅いことを意味し、好ましくない。
【0071】そこで、図12で示したように、可動接点
15、16が設けられたダイヤフラム12の中央部に突
起部19を設けることにより、突起部19におけるダイ
ヤフラム12の剛性を高くして、変形(湾曲)しにくく
する。この場合の導通状態を同様に微視的に見ると、可
動接点15、16が図10(b)のように平坦に維持さ
れ、可動接点15、16の表面全体で固定接点22と接
触させることができ、これにより、可動接点15、16
間の接点間抵抗を図12の実線で示すように瞬時に下げ
ることができる。こうして、チャタリングの少ない応答
速度の速い半導体圧力スイッチを得ることができる。
【0072】図12では、突起部19が直方体または円
錐形状を有する場合を説明したが、図13のように、例
えば円柱形など、ダイヤフラムに剛性を与える任意の形
状を有する突起部19を用いることができる。
【0073】さらに、変形例1について、この突起部1
9を実施例1のダイヤフラム12の上面に形成した場合
を図12を用いて説明したが、例えば、図14に示すよ
うに実施の形態2のダイヤフラム32の下面、すなわち
密閉空間47の内側に形成してもよく、同様にダイヤフ
ラムの剛性を高くすることができる。
【0074】変形例2.本発明に係る第1ないし第4の
実施の形態による圧力スイッチのダイヤフラムを改良し
た第2の変形例を、図15を参照しながら説明する。な
お、図15は、第1の実施の形態による圧力スイッチ1
の変形例を示しているが、他の実施の態様の圧力スイッ
チに対しても同様に適用されることは明らかである。
【0075】上述の通り、本発明の第1の実施の形態に
よる圧力スイッチ1は、外部からの力が加えられ、ダイ
ヤフラム12が変形(湾曲)して、可動接点15、16
が固定接点22に接触することにより導通する。図1の
ようにダイヤフラム12が正方形形状を有する場合、ダ
イヤフラム12の中央部から端部までの長さは、その方
向に依存する。そのため、ダイヤフラム12の位置によ
って生じる張力(負荷)が不均一となり、長期信頼性の
上で好ましくない。
【0076】そこで、図15に詳細に示すように、ダイ
ヤフラム12を正方形ではなく円形形状にすることによ
り、ダイヤフラム12内の位置による張力(負荷)のば
らつきを平均化することができ、これにより、破損しに
くい長期信頼性の高い圧力スイッチを実現することがで
きる。さらに好適にも、円形ダイヤフラムを用いた圧力
スイッチ12を導通させるのに必要な力を、同じ面積を
有する方形ダイヤフラムを用いた圧力スイッチに比べて
最小限に抑えることができる。より小さい力で圧力スイ
ッチ動作させたい場合に、この円形ダイヤフラムが好適
である。
【0077】
【発明の効果】請求項1ないし11に記載の本発明によ
れば、密閉空間の気密性が長期間に亙って保持される、
信頼性が高く、小型で、安価で、大量生産が可能な圧力
スイッチを実現することができる。
【0078】請求項12に記載の本発明によれば、圧力
スイッチを開閉する際に、チャタリングの少ない、応答
速度の速い圧力スイッチを得ることができる。
【0079】請求項13に記載の本発明によれば、より
頑健で信頼性の高い、開閉に必要な力を最小限に抑える
圧力スイッチを実現することができる。
【0080】請求項14に記載の本発明によれば、金属
接点の劣化および密閉空間における放電を抑制すること
ができる。
【0081】請求項15、16に記載の本発明によれ
ば、この圧力スイッチを外部回路に電気的に接続するこ
とができる。
【0082】請求項17に記載の本発明によれば、チャ
タリングの少ない良好な圧力スイッチ特性を実現するこ
とができる。
【0083】請求項18に記載の本発明によれば、接点
が劣化しにくく、長期信頼性の高い圧力スイッチを得る
ことができる。
【0084】請求項19、20に記載の本発明によれ
ば、第1の基板を介して第2と第3接点が導通しないよ
うにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力ス
イッチの断面図である。
【図2】 図1のII−II線から見た上部基板を示す図で
ある。
【図3】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力ス
イッチが導通する際の動作を示す図である。。
【図4】 本発明に係る実施の形態2による圧力スイッ
チの断面図である。
【図5】 図4のV−V線から見た下部基板を示す図で
ある。
【図6】 図6に示す圧力スイッチ2に絶縁膜を設けた
圧力スイッチを示す図である。
【図7】 本発明に係る第3の実施の形態による圧力ス
イッチの断面図である。
【図8】 本発明に係る第4の実施の形態による圧力ス
イッチの断面図である。
【図9】 図8のIX−IX線から見た第2シリコン基板を
示す図である。
【図10】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力
スイッチ、およびその変形例1による圧力スイッチが導
通する際の可動接点の接触状態を微視的に示す図であ
る。
【図11】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力
スイッチ、およびその変形例1による圧力スイッチが導
通する際の可動接点間の接触抵抗の時間的推移を示す図
である。
【図12】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力
スイッチの変形例1による圧力スイッチを示す図であ
る。
【図13】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力
スイッチの変形例1による別の圧力スイッチを示す図で
ある。
【図14】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力
スイッチの変形例1によるさらに別の圧力スイッチを示
す図である。
【図15】 本発明に係る第1の実施の形態による圧力
スイッチの変形例2による圧力スイッチを示す図であ
る。
【図16】 従来技術による圧力スイッチの断面図であ
る。
【図17】 図16のXVII−XVII線から見たシリコン基
板を示す図である。
【図18】 従来技術による圧力スイッチの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 2 3 4 圧力スイッチ、 10 30 50
70 110 上部基板(シリコン)、 20 40
60 80 90 130 下部基板(シリコンまたは
ガラス)、 11 32 52 71 111 ダイヤ
フラム、 13 14 41 42 導電層、 15 16 34 54
73 可動接点、 22 43 44 53 54
81 82 固定接点、 21 33 53 72 凹
部、 23 24 63 64 84 85 貫通穴、
43 44 開口部、 17 18 45 46 8
4 85 116 117 電極端子、25 47 6
6 74 119 密閉空間、 35 55 75 絶
縁膜、66 接合膜(ガラス)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 達 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB20 CC02 DD04 DD07 EE35 FF11 GG11 5G056 DA01 DA02 DB01 DE03 DE33 5J050 AA14 AA37 AA47 AA49 CC09 FF35

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの力により容易に変形し得るダ
    イヤフラムを有する第1の基板と、第2の基板とを重ね
    合わせて、これら第1と第2の基板の間に密閉空間を形
    成し、上記密閉空間内に配置された接点機構を上記ダイ
    ヤフラムの変形に基づいて開閉する圧力スイッチにおい
    て、 上記第1基板の上記第2基板に対向する面に、上記密閉
    空間に位置する第1の接点と該第1の接点と電気的に絶
    縁された第2の接点とを設け、 上記第2基板の上記第1基板に対向する面に、上記第1
    の接点と第2の接点に対向し、上記ダイヤフラムの変形
    に基づいて上記第1の接点と第2の接点とを導通する第
    3の接点を設け、 上記第1と第2の基板との間には、上記密閉空間の外側
    で環状に連続し、上記密閉空間を大気から遮断する気密
    部を設けたことを特徴とする圧力スイッチ。
  2. 【請求項2】 上記第1基板の上記第2基板に対向する
    面に、第1の導電層と、この第1の導電層の周囲を離間
    して連続する第2の導電層を設け、 上記第1と第2の接点を各々上記第1と第2の導電層の
    上に設け、 上記気密部が上記第2の導電層であることを特徴とする
    請求項1の圧力スイッチ。
  3. 【請求項3】 上記第1の基板が半導体、上記第2の基
    板がガラスからなることを特徴とする請求項2の圧力ス
    イッチ。
  4. 【請求項4】 第1の基板と、外部からの力により容易
    に変形し得るダイヤフラムを有する第2の基板とを重ね
    合わせて、これら第1と第2の基板の間に密閉空間を形
    成し、上記密閉空間内に配置された接点機構を上記ダイ
    ヤフラムの変形に基づいて開閉する圧力スイッチにおい
    て、 上記第1基板の上記第2基板に対向する面に、上記密閉
    空間に位置する第1の接点と該第1の接点と電気的に絶
    縁された第2の接点とを設け、 上記第2基板の上記第1基板に対向する面に、上記第1
    の接点と第2の接点に対向し、上記ダイヤフラムの変形
    に基づいて上記第1の接点と第2の接点とを導通する第
    3の接点を設け、 上記第1と第2の基板との間には、上記密閉空間の外側
    で環状に連続し、上記密閉空間を大気から遮断する気密
    部を設けたことを特徴とする圧力スイッチ。
  5. 【請求項5】 上記第2基板の上記第1基板に対向する
    面に、第1の導電層と、この第1の導電層と電気的に絶
    縁した第2の導電層を上記密閉空間内に設け、 上記第2と第3の接点を第1と第2の導電層に設けたこ
    とを特徴とする請求項4の圧力スイッチ。
  6. 【請求項6】 上記第1と第2の基板が半導体からなる
    ことを特徴とする請求項5の圧力スイッチ。
  7. 【請求項7】 上記気密部がアルカリガラス膜であるこ
    とを特徴とする請求項4の圧力スイッチ。
  8. 【請求項8】 上記第1の基板が半導体、上記第2の基
    板がガラスからなることを特徴とする請求項7の圧力ス
    イッチ。
  9. 【請求項9】 外部からの力により容易に変形し得るダ
    イヤフラムを有する第1の基板と、第2の基板と、第3
    の基板とを順に重ね合わせて、これら第1、第2、およ
    び第3の基板の間に密閉空間を形成し、上記密閉空間内
    に配置された接点機構を上記ダイヤフラムの変形に基づ
    いて開閉する圧力スイッチにおいて、 上記第1基板の上記第2基板に対向する面に、上記密閉
    空間に位置する第1の接点を設け、 上記第2基板の上記第1基板に対向する面に、上記第1
    の接点に対向し、上記ダイヤフラムの変形に基づいて、
    上記第1の接点を介して導通する第2と第3の接点を設
    け、 上記第1と第3の基板との間には、上記密閉空間の外側
    で環状に連続し、上記密閉空間を大気から遮断する気密
    部を設けたことを特徴とする圧力スイッチ。
  10. 【請求項10】 上記第2の基板が、互いに離間して形
    成された第1の配線部、第2の配線部、および上記気密
    部からなり、 上記第2と第3の接点を上記第1と第2の配線部に設け
    たことを特徴とする請求項9の圧力スイッチ。
  11. 【請求項11】 上記第1と第2の基板が半導体、上記
    第3の基板がガラスからなることを特徴とする請求項1
    0の圧力スイッチ。
  12. 【請求項12】 上記第1、第2、および第3の接点に
    隣接するダイヤフラムの部分の剛性を高める手段を設け
    たことを特徴とする請求項1、4、または9のいずれか
    の圧力スイッチ。
  13. 【請求項13】 上記ダイヤフラムが円形であることを
    特徴とする請求項1、4、または9のいずれかの圧力ス
    イッチ。
  14. 【請求項14】 上記密閉空間が不活性ガスで充たされ
    ることを特徴とする請求項1、4、または9のいずれか
    の圧力スイッチ。
  15. 【請求項15】 上記第1と第2の導電層に電気的に導
    通する端子手段を設けたことを特徴とする請求項2また
    は5の圧力スイッチ。
  16. 【請求項16】 上記第1と第2の配線部に電気的に導
    通する端子手段を設けたことを特徴とする請求項10の
    圧力スイッチ。
  17. 【請求項17】 上記第1、第2、および第3の接点が
    実質的に平坦であることを特徴とする請求項1、4、ま
    たは9の圧力スイッチ。
  18. 【請求項18】 上記第1、第2、および第3の接点
    が、金からなることを特徴とする請求項1、4、または
    9の圧力スイッチ。
  19. 【請求項19】 上記第1の基板が高抵抗であることを
    特徴とする請求項6、8、または11のいずれかの圧力
    スイッチ。
  20. 【請求項20】 上記第1基板の上記第2基板に対向す
    る面に、絶縁層を設けたことを特徴とする請求項6、
    8、または11のいずれかの圧力スイッチ。
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