JP2001176115A - 光学ヘッド装置、光ディスク装置、トラッキングエラー信号の検出方法及び回折格子 - Google Patents

光学ヘッド装置、光ディスク装置、トラッキングエラー信号の検出方法及び回折格子

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JP2001176115A
JP2001176115A JP35085999A JP35085999A JP2001176115A JP 2001176115 A JP2001176115 A JP 2001176115A JP 35085999 A JP35085999 A JP 35085999A JP 35085999 A JP35085999 A JP 35085999A JP 2001176115 A JP2001176115 A JP 2001176115A
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diffraction
error signal
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Junichi Suzuki
潤一 鈴木
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録トラックのトラックピッチの異なる信号
記録媒体について3ビーム法によるトラッキングエラー
信号の検出を可能にする。 【解決手段】 光源から出射された光ビームを、DVD
及びCDの信号記録面に記録された信号を再生するため
の再生用光ビームと、DVDに対するトラッキングエラ
ー信号を生成するための第1のトラッキングエラー信号
用光ビームと、CDに対するトラッキングエラー信号を
生成するための第2のトラッキングエラー信号用光ビー
ムとを含む複数の光ビームに分割するための回折格子2
であって、互いに格子定数の異なる略短冊状の第1の回
折領域2a1と第2の回折領域2a2とが交互に配列され
てなるものを光ディスク装置は備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを照射し
て、信号記録媒体に記録されている信号を読み取る光学
ヘッド装置、そのような光学ヘッド装置を備えて、光学
ヘッド装置が読み取った信号を再生する光ディスク装
置、信号記録媒体に対するトラッキングを行うトラッキ
ングエラー信号の検出方法、及び光ビームを回折する回
折格子に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、いわゆるCD、いわ
ゆるDVD等の光ディスクから信号を再生することがで
きる。光ディスク装置は、光学ヘッド装置を備え、光デ
ィスクの信号記録面上に光ビームを集光させて、信号記
録面に記録されている信号を読み取っている。そして、
トラッキングにより光スポットを信号列に追従されるこ
とにより、クロストーク等を防止して、再生信号の劣化
を防止している。
【0003】トラッキングをとる手段として、いわゆる
3ビーム法によるものが挙げられる。3ビーム法は、図
10に示すように、光源から出射された光ビームによ
り、主光スポットBS0、第1及び第2の副光スポット
BS1,BS2を信号記録面に形成して、トラッキングを
行うことを可能にするものである。具体的には、副光ス
ポットBS1,BS2の戻り光からトラッキングエラー信
号を取得して、取得したトラッキングエラー信号に基づ
いて主光スポットBS0を記録トラックに沿って追従さ
せている。以下に、3ビーム法を採用して構成される光
学ヘッド装置について説明する。
【0004】光学ヘッド装置は、図11に示すように、
光源101、回折格子102、ビームスプリッタ10
3、対物レンズ104及び光検出器105を備えてい
る。
【0005】この光学ヘッド装置は、光源101から光
ビームを出射する。光源101は、例えば、レーザダイ
オードである。光源101から出射された光ビームは、
回折格子102にて回折される。
【0006】図12中(A)に示す回折格子102の格
子面102aは、図12中(B)に示すように、凹凸形
状とされ、溝が形成されている。例えば、格子面102
aは、回折格子102においてビームスプリッタ103
に対向される面に形成されている。このような形状から
なる回折格子102を透過される光ビームは、格子面1
02aにおいて、0次回折光、+1次回折光及び−1次
回折光に回折される。なお、回折格子102により2次
以上の回折光も発生するがここでは図示しない。0次回
折光、+1次回折光及び−1次回折光に分割された光ビ
ームは、ビームスプリッタ103を透過して、対物レン
ズ104に入射される。
【0007】光ビームは、対物レンズ104により、光
ディスク200の信号記録面200a上に集光される。
ここで、対物レンズ104は、図示しない操作手段、例
えば2軸アクチュエータにより、トラッキング方向、フ
ォーカシング方向に移動可能に支持されている。また、
光ディスク200は、いわゆるCDやいわゆるDVDで
ある。
【0008】光ディスク200の信号記録面200a上
には、0次回折光、+1次回折光及び−1次回折光によ
り、図10に示したように、主光スポットBS0、第1
及び第2の副光スポットBS1,BS2が形成される。主
光スポットBS0、第1及び第2の副光スポットBS1
BS2は、光ディスク200の記録トラックに沿った方
向と略同方向に一列に配列される。オントラック状態で
は、主光スポットBS0が記録トラックのピットP上に
位置される。
【0009】具体的には、第1及び第2の副光スポット
BS1,BS2は、主光スポットBS0に対して光ディス
ク200の記録トラックに沿った方向(前後方向)にお
いて、所定のピッチだけずれて位置される。このよう
に、主光スポットBS0、第1及び第2の副光スポット
BS1,BS2は、所定の位置関係とされて信号記録面2
00a上に形成されるが、主光スポットBS0、第1及
び第2の副光スポットBS1,BS2の位置関係は、上述
した回折格子102の形状等によって決定されている。
【0010】信号記録面200aに記録されているピッ
トPによって変調された主光スポットBS0、第1及び
第2の副光スポットBS1,BS2による戻り光、すなわ
ち、0次回折光、±1次回折光の戻り光は、対物レンズ
104を透過され、ビームスプリッタ103に入射され
る。戻り光は、ビームスプリッタ103の反射面103
aにおいて反射されて、光検出器105にて受光され
る。
【0011】光検出器105は、図13に示すように、
0次回折光、±1次回折光の戻り光を受光できるように
第1乃至第3の受光部1051,1052,1053を備
えている。例えば、第1乃至第3の受光部1051,1
052,1053は、光電変換素子である。また、0次回
折光の戻り光を受光する第1の受光部1051は4分割
されており、第1乃至第4の受光領域10511,105
12,10513,10514から構成されている。このよう
に第1の受光部1051を4分割された第1乃至第4の
受光領域10511,10512,10513,10514によ
り構成することにより、例えば、非収差法によるフォー
カスエラー信号の検出が可能になる。
【0012】このような光検出器105の第1乃至第3
の受光部1051,1052,1053において、0次回
折光、±1次回折光の戻り光がそれぞれ受光される。例
えば、このとき、図13に示すように、第1の受光部1
051において、0次回折光の戻り光による光スポット
BS01が形成され、また、第2の受光部1052におい
て+1次回折光の戻り光による光スポットBS11が形成
され、また、第3の受光部1053において、−1次回
折光の戻り光による光スポットBS21が形成されてい
る。
【0013】そして、光ディスク装置は、第1の受光部
1051における光検出信号により、再生信号やフォー
カスエラー信号を得ている。また、第2及び第3の受光
部1052,1053における光検出信号によりトラッキ
ングエラー信号を得ている。
【0014】具体的には、トラッキングエラー信号は、
第1の受光部1051と第2の受光部1053との差信号
として得られる。光ディスク200に偏心やトラックに
うねり等があった場合、記録トラックと第1及び第2の
副光スポットBS1,BS2との相対位置がずれることか
ら、それにより第2の受光部1052と+1次回折光に
よる戻り光の光スポットBS11とにずれが生じ、また、
第3の受光部1053と−1次回折光による戻り光の光
スポットBS21とにずれが生じる。このズレとトラッキ
ングエラー信号とが所定の関係を有していることから、
トラッキングエラー信号の変化から、光ディスク200
に偏心やトラックにうねり等によりオントラックされて
いないことを検出することができる。例えば、記録トラ
ックと第1及び第2の副光スポットBS1,BS2との相
対位置のずれとトラッキングエラー信号TEとは、
(5)式のような関係式として示される。
【0015】 TE=SIN(2×π×ΔE/Tp)×SIN(2×π×ΔD/Tp)・・・(5) ここで、Tpは、図10に示すように、記録トラックの
トラックピッチであり、また、ΔEは、ディスク回転方
向の±1次回折光と0次回折光との相対ずれ(μm)
で、例えば、好ましくはトラックピッチTpの4分の1
の値をとるものであり、また、ΔDは、光ディスク20
0の偏心等によって生じた3ビーム(主光スポット、第
1及び第2の副光スポット)と記録トラックとの相対ず
れ(μm)である。よって、この(5)式により、トラ
ッキングエラー信号に基づいて、3ビームと記録トラッ
クとの相対ずれ(μm)であるΔDを求めることができ
る。
【0016】光学ヘッド装置は、上述のようなトラッキ
ングエラー信号やフォーカスエラー信号に基づいて、図
示しない操作手段を駆動させて、対物レンズ104を微
動させ、トラッキング及びフォーカシングを行う。トラ
ッキングでは、主光スポットBS0が記録トラックに追
従動作される。
【0017】このように、光ディスク装置は、3ビーム
法によりトラッキングエラー信号等を得ている。3ビー
ム法によるトラッキングエラー信号の検出では、ピット
と同じ成分から信号を創りだしているので、トラッキン
グエラー信号の安定性が良い。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した3
ビーム法によるトラッキングエラー信号の検出では、ト
ラックピッチの異なる光ディスク、例えばCDとDVD
に対し同時に採用することできない。これは、3ビーム
法が光ディスクの記録トラックのトラックピッチに強く
依存するからである。
【0019】例えば、この課題を回避する手段として従
来は2つの検出法を組み合わせていた。例えば、CDの
再生時には上述した3ビーム法によりトラッキングエラ
ー信号を検出し、DVDの再生時にはDPD(Differen
tial Phase Detection)法を採用して1ビームの戻り光
からトラッキングエラー信号を検出していた。しかし、
上述したように3ビーム法によるトラッキングエラー信
号の検出の方が信号の安定性が良く、トラックピッチの
異なる異なる光ディスクに対しても3ビーム法によりト
ラッキングエラー信号を検出することができれば光ディ
スク装置の再生性能の向上に繋がる。
【0020】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてな
されたものであり、記録トラックのトラックピッチの異
なる信号記録媒体について3ビーム法によるトラッキン
グエラー信号の検出を可能にする光学ヘッド装置、光デ
ィスク装置、及びトラッキングエラー検出方法、及び回
折格子を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光学ヘッド
装置は、上述の課題を解決するために、光源から出射さ
れた光ビームを回折して、少なくとも、記録トラックの
トラックピッチの異なる第1及び第2の信号記録媒体の
信号記録面に記録された信号を再生するための再生用光
ビームと、第1の信号記録媒体に対するトラッキングエ
ラー信号を生成するための第1のトラッキングエラー信
号用光ビームと、第2の信号記録媒体に対するトラッキ
ングエラー信号を生成するための第2のトラッキングエ
ラー信号用光ビームとを含む複数の光ビームに分割する
回折手段と、回折手段により分割された複数の光ビーム
をそれぞれ集束して、信号記録媒体の信号記録面上に複
数の光スポットを形成させる集光手段と、信号記録面上
で反射された複数の光ビームの戻り光を受光してそれに
応じた光検出信号を出力する受光手段とを備える。
【0022】このような構成を有する光学ヘッド装置
は、光源から出射された光ビームを回折して、少なくと
も、記録トラックのトラックピッチの異なる第1及び第
2の信号記録媒体の信号記録面に記録された信号を再生
するための再生用光ビームと、第1の信号記録媒体に対
するトラッキングエラー信号を生成するための第1のト
ラッキングエラー信号用光ビームと、第2の信号記録媒
体に対するトラッキングエラー信号を生成するための第
2のトラッキングエラー信号用光ビームとを含む複数の
光ビームに回折手段により分割し、回折手段により分割
された複数の光ビームをそれぞれ集束して、信号記録媒
体の信号記録面上に複数の光スポットを集光手段により
形成し、信号記録面上で反射された複数の光ビームの戻
り光を受光手段により受光してそれに応じた光検出信号
を出力する。
【0023】これにより、光学ヘッド装置は、回折手段
で分割した第1のトラッキングエラー信号用光ビームを
第1の信号記録媒体に照射して得た戻り光により、3ビ
ーム法を採用してトラッキングエラー信号を検出し、ま
た、回折手段で分割した第2のトラッキングエラー信号
用光ビームを第1の信号記録媒体とは記録トラックのト
ラックピッチが異なる第2の信号記録媒体に照射して得
た戻り光により、3ビーム法を採用してトラッキングエ
ラー信号を検出する。
【0024】また、本発明に係る光ディスク装置は、上
述の課題を解決するために、光源から出射された光ビー
ムを回折して、少なくとも、再生用光ビームと、第1の
トラッキングエラー信号用光ビームと、第2のトラッキ
ングエラー信号用光ビームとを含む複数の光ビームに分
割する回折手段と、回折手段により分割された複数の光
ビームをそれぞれ集束して、記録トラックのトラックピ
ッチの異なる第1及び第2の信号記録媒体の信号記録面
上に複数の光スポットを形成させる集光手段と、信号記
録面上で反射された複数の光ビームの戻り光を受光して
それに応じた光検出信号を出力する受光手段と、受光手
段が検出した再生用光ビームの戻り光に応じた光検出信
号に基づいて再生信号を生成し、受光手段が検出した第
1のトラッキングエラー信号用光ビームの戻り光に応じ
た光検出信号に基づいて第1の信号記録媒体に対応され
るトラッキングエラー信号を生成し、受光手段が検出し
た第2のトラッキングエラー信号用光ビームの戻り光に
応じた光検出信号に基づいて第2の信号記録媒体に対応
されるトラッキングエラー信号を生成する信号処理手段
とを備える。
【0025】このような構成を有する光ディスク装置
は、光源から出射された光ビームを回折して、少なくと
も、再生用光ビームと、第1のトラッキングエラー信号
用光ビームと、第2のトラッキングエラー信号用光ビー
ムとを含む複数の光ビームに回折手段により分割し、回
折手段により分割された複数の光ビームをそれぞれ集束
して、記録トラックのトラックピッチの異なる第1及び
第2の信号記録媒体の信号記録面上に複数の光スポット
を集光手段により形成し、信号記録面上で反射された複
数の光ビームの戻り光を受光手段により受光してそれに
応じた光検出信号を出力し、信号処理手段により、受光
手段が検出した再生用光ビームの戻り光に応じた光検出
信号に基づいて再生信号を生成し、また、受光手段が検
出した第1のトラッキングエラー信号用光ビームの戻り
光に応じた光検出信号に基づいて第1の信号記録媒体に
対応されるトラッキングエラー信号を生成し、そして、
受光手段が検出した第2のトラッキングエラー信号用光
ビームの戻り光に応じた光検出信号に基づいて第2の信
号記録媒体に対応されるトラッキングエラー信号を生成
する。
【0026】これにより、光ディスク装置は、回折手段
で分割した第1のトラッキングエラー信号用光ビームを
第1の信号記録媒体に照射して得た戻り光により、3ビ
ーム法を採用してトラッキングエラー信号を検出し、ま
た、回折手段で分割した第2のトラッキングエラー信号
用光ビームを第1の信号記録媒体とは記録トラックのト
ラックピッチが異なる第2の信号記録媒体に照射して得
た戻り光により、3ビーム法を採用してトラッキングエ
ラー信号を検出する。
【0027】また、本発明に係るトラッキングエラー信
号の検出方法は、上述の課題を解決するために、光源か
ら出射された光ビームを回折手段を用いて回折し、少な
くとも、記録トラックのトラックピッチの異なる第1及
び第2の信号記録媒体の信号記録面に記録された信号を
再生するための再生用光ビームと、第1の信号記録媒体
に対するトラッキングエラー信号を生成するための第1
のトラッキングエラー信号用光ビームと、第2の信号記
録媒体に対するトラッキングエラー信号を生成するため
の第2のトラッキングエラー信号用光ビームとを含む複
数の光ビームに分割し、分割された複数の光ビームを集
光手段により集束して、信号記録媒体の信号記録面上に
複数の光スポットを形成し、信号記録面上で反射された
複数の光ビームの戻り光を受光手段によりそれぞれ受光
して、それに応じた光検出信号を出力し、受光手段から
出力された第1のトラッキングエラー信号用光ビームの
戻り光に応じた光検出信号に基づいて、第1の信号記録
媒体に対する第1のトラッキングエラー信号を生成し、
受光手段から出力された上記第2のトラッキングエラー
信号用光ビームの戻り光に応じた光検出信号に基づい
て、第2の信号記録媒体に対する第2のトラッキングエ
ラー信号を生成する。
【0028】このようなトラッキングエラー信号の検出
方法は、回折手段で分割した第1のトラッキングエラー
信号用光ビームを第1の信号記録媒体に照射して得た戻
り光により、3ビーム法を採用してトラッキングエラー
信号を検出し、また、回折手段で分割した第2のトラッ
キングエラー信号用光ビームを第1の信号記録媒体とは
記録トラックのトラックピッチが異なる第2の信号記録
媒体に照射して得た戻り光により、3ビーム法を採用し
てトラッキングエラー信号を検出する。
【0029】また、本発明に係る回折格子は、上述の課
題を解決するために、記録トラックのトラックピッチが
異なる第1及び第2の信号記録媒体に対応した光学ヘッ
ドに用いられ、光源から出射された光ビームを、少なく
とも、第1及び第2の信号記録媒体の信号記録面に記録
された信号を再生するための再生用光ビームと、第1の
信号記録媒体に対するトラッキングエラー信号を生成す
るための第1のトラッキングエラー信号用光ビームと、
第2の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信号を
生成するための第2のトラッキングエラー信号用光ビー
ムとを含む複数の光ビームに分割するための回折格子で
あって、互いに格子定数の異なる略短冊状の第1の回折
領域と第2の回折領域とが交互に配列されてなる。
【0030】このような回折格子により、第1の回折領
域にて回折して第1のトラッキングエラー信号を生成す
るための第1のトラッキングエラー信号用光ビームを得
て、また、第2の回折領域にて回折して第2のトラッキ
ングエラー信号を生成するための第2のトラッキングエ
ラー信号用光ビームを得る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳しく説明する。この実施の形態は、光
ディスクに対する信号の記録及び再生をすることができ
る光ディスク装置である。
【0032】光ディスク装置は、図1に示すように、光
源1、回折格子2、ビームスプリッタ3、対物レンズ4
及び光検出器5を備えた光学ヘッド装置を備えている。
この光ディスク装置は、記録トラックのトラックピッチ
の異なる第1及び第2の信号記録媒体に対する記録や再
生を行うように構成されている。ここで、第1の信号記
録媒体、第2の信号記録媒体として、いわゆるDVDと
いわゆるCDが挙げられる。よって、記録トラックのト
ラックピッチの狭い第1の信号記録媒体がDVDに該当
し、第1の信号記録媒体より記録トラックのトラックピ
ッチが広い第2の信号記録媒体がCDに該当する。
【0033】光学ヘッド装置は、光源1から光ビームを
出射する。光源1は、例えば、レーザダイオードであ
る。光源1から出射されたレーザ光は、光路上に配設さ
れている回折格子2において回折される。
【0034】回折格子2は、入射された光ビームを回折
して、複数の光ビームに分割する回折手段である。回折
格子2は、少なくとも、記録トラックのトラックピッチ
が異なる第1及び第2の信号記録媒体の信号記録面に記
録された信号を再生するための再生用光ビームと、第1
の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信号を生成
するための第1のトラッキングエラー信号用光ビーム
と、第2の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信
号を生成するための第2のトラッキングエラー信号用光
ビームとを含む複数の光ビームに分割する。
【0035】回折格子2は、具体的には、図2に示すよ
うに、光ビームを回折するいわゆる格子面2aが形成さ
れている。例えば、格子面2aは、回折格子2おいてビ
ームスプリッタ3に対向される面、すなわち、回折格子
2から光ビームが出射される出射面に形成されている。
【0036】格子面2aは、格子定数の異なる略短冊状
の第1の回折領域2a1と第2の回折領域2a2とが交互
に配列されて、全体として略短冊状の領域が繰り返しパ
ターンとされて形成されている。
【0037】第1及び第2の格子領域2a1,2a2は互
いに異なる格子定数とされて形成されている。具体的に
は、第1の格子領域2a1の格子定数は、第2の格子領
域2a2の格子定数より小さな値とされており、すなわ
ち、第1の格子領域2a1の方が粗い格子パターンとな
っている。
【0038】以下、第1及び第2の格子領域2a1,2
2が交互に配列される方向をX方向とし、その直角方
向をY方向として説明する。すなわち、それぞれの格子
領域2a1,2a2内において形成されている溝の配列方
向(或いは凹凸形状の形成方向、或いは格子ピッチの方
向)はY方向に略一致する。
【0039】光ビームが、このような形状からなる回折
格子2の格子面2aに、図3中(A)に示すように照射
されると、第1及び第2の格子領域2a1,2a2におい
て異なる回折を受け、図3中(B)に示すように、複数
の光ビームに分離される。具体的には、光ビームは、第
1の格子領域2a1における回折により0次回折光、±
1次回折光とされ、第2の格子領域2a2における回折
により0次回折光、±1次回折光とされる。
【0040】ここで、第1の格子領域2a1の0次回折
光と第2の格子領域2a2の0次回折光とは回折格子2
からの出射方向が一致する。また、第1の格子領域2a
1にて回折された±1次回折光はその0次回折光の両側
に位置され、また、第2の格子領域2a2に回折された
±1次回折光はその第1の格子領域2a1にて回折され
た±1次回折光の外側に位置され、各格子領域2a1
2a2による+1次回折光と−1次回折光とが0次回折
光に関して対称となるといった分布を示す。すなわち、
それらの回折光は、Y方向、すなわち格子ピッチの方向
に一致されて一列に配列される分布をとる。このような
分布をとるのは、回折方向は一致するが、各格子領域2
1,2a2とでは、格子定数が異なり、回折角度が異な
るからである。回折角度については、信号記録面200
a上において光スポットとして形成された際、光スポッ
ト間の距離が所定の距離をなすように決定されている。
これについては後述する。
【0041】このように光ビームが回折格子2にて回折
されて複数の光ビームとされるが、第1及び第2の回折
領域2a1,2a2による0次回折光は第1及び第2の信
号記録媒体の記録トラックに記録されている信号を再生
するための再生用光ビームとなり、第1の回折領域2a
1による±1次回折光は第1の信号記録媒体のトラッキ
ングエラー信号を検出するための第1のトラッキングエ
ラー信号用光ビームとなり、第2の回折領域2a2によ
る±1次回折光は第2の信号記録媒体のトラッキングエ
ラー信号を検出するための第2のトラッキングエラー信
号用光ビームとなる。
【0042】そして、このような再生用光ビームとされ
る0次回折光、第1のトラッキングエラー信号用光ビー
ムとされる第1の格子領域2a1による±1次回折光
(以下、±1a次回折光という。)及び第2のトラッキ
ングエラー信号用光ビームとされる第2の格子部2a2
による±1次回折光(以下、±1b次回折光という。)
は、ビームスプリッタ3を透過され、対物レンズ4に入
射される。
【0043】光ビームは、対物レンズ4により、光ディ
スク200(第1の信号記録媒体又は第2の信号記録媒
体。以下、同じ。)上の信号記録面200a上に集光さ
れる。ここで、対物レンズ4は、図示しない操作手段、
例えば2軸アクチュエータにより、トラッキング方向、
フォーカシング方向に移動可能に支持されている。
【0044】光ディスク200上には、0次回折光、±
1a次回折光及び±1b次回折光により、複数の光スポ
ットが形成される。
【0045】図4には記録トラックが第1のトラックピ
ッチtpaとされている第1の信号記録媒体(DVD)
を示し、図5には第1のトラックピッチtpaよりも広
い第2のトラックピッチtpbとされている第2の信号
記録媒体(CD)を示し、0次回折光、±1a次回折光
及び±1b次回折光によりその信号記録面上に形成され
た複数の光スポットを示している。具体的には、0次回
折光により主光スポットBS0が形成され、±1a次回
折光により第1及び第2の副光スポットBS1,BS2
形成され、±1b次回折光により第3及び第4の副光ス
ポットBS3,BS4が形成されている。
【0046】この図4及び図5に示すように、±1a次
回折光による第1及び第2の副光スポットBS1,BS2
が0次回折光に基づく主光スポットBS0を中心に対称
とされて、主光スポットBS0から所定の間隔を有して
形成され、また、±1b次回折光に基づく第3及び第4
の副光スポットBS2,BS4が0次回折光に基づく主光
スポットBS0を中心に対称とされて、且つ第1及び第
2の副光スポットBS1,BS2の外側に、主光スポット
BS0から所定の間隔を有して形成されている。このよ
うにして、主光スポットBS0及び第1乃至第4の副光
スポットBS1,BS2,BS3,BS4が光ディスク20
0の記録トラックに沿った方向と略同方向に一列に配列
される。
【0047】よって、回折格子2は、光スポット間の距
離がこのような位置関係となるように、第1及び第2の
格子領域2a1,2a2の格子定数、或いは第1及び第2
の格子領域2a1,2a2による回折角度が決定されてい
るといえる。
【0048】主光スポットBS0及び第1乃至第4の副
光スポットBS1,BS2,BS3,BS4の配列は上述し
たように一列になされるが、その配列は記録トラックに
形成されているピット列の中心線から所定の角度を有し
ている。よって、主光ビームBS0のオントラック状態
の場合では、主光スポットBS0はピットP上に位置さ
れ、第1乃至第4の光スポット副光スポットBS1,B
2,BS3,BS4はピット列から所定の距離離間され
て配置される。具体的には、オントラック状態におい
て、第1及び第2の副光スポットBS1,BS2について
はピットPの近傍に第1の距離D1とされて位置され、
第3及び第4の副光スポットBS3,BS4についてはピ
ットPから第1の距離D1よりも遠い第2の距離D2と
されて位置される。
【0049】光ディスク装置は、このように信号記録面
200a上に形成される複数の光スポットの戻り光BS
0,BS1,BS2,BS3,BS4を光ディスク200の
種類に応じて選択的に使用して、トラッキングエラー信
号の検出等をしている。具体的には、主光スポットBS
0を、第1及び第2の信号記録媒体の再生信号検出用及
びフォーカスエラー信号検出用として共通に使用し、第
1及び第2の副光スポットBS1,BS2を、第1のトラ
ックピッチtpaの第1の信号記録媒体についてのトラ
ッキングエラー信号検出用として使用して、第3及び第
4の副光スポットBS3,BS4を、第2のトラックピッ
チtpbの第2の信号記録媒体についてのトラッキング
エラー信号検出用として使用する。
【0050】すなわち、複数の光スポットBS0,B
1,BS2,BS3,BS4は第1及び第2のトラックピ
ッチtpa,tpbに応じて所定の配列とされて形成さ
れており、第1のトラックピッチtpaに応じて形成さ
れたピット列と所定の位置関係をなす第1及び第2の副
光スポットBS1,BS2を第1の信号記録媒体のトラッ
キングエラー信号検出用として用い、さらに、第2の信
号記録媒体の第2のトラックピッチtpbに応じて形成
されたピット列と所定の位置関係をなす第3及び第4の
副光スポットBS3,BS4を第2の信号記録媒体のトラ
ッキングエラー信号検出用として用いている。このよう
にすることで、記録トラックのトラックピッチが異なる
第1及び第2の信号記録媒体に対して3ビーム法による
トラッキングエラー信号の検出が可能になる。
【0051】信号記録面200aに形成されたピットP
等によって変調された主光スポットBS0、第1乃至第
4の副光スポットBS1,BS2,BS3,BS4による戻
り光は、対物レンズ4を透過され、ビームスプリッタ3
に入射される。
【0052】戻り光は、ビームスプリッタ3の反射面3
aにおいて反射されて、光検出器5において受光され
る。
【0053】光検出器5は、図6に示すように、0次回
折光、±1a次回折光及び±1b次回折光の戻り光を受
光できるように第1乃至第5の受光部51,52,53
4,55を備えている。なお、受光部51,52,53
4,55は、例えば、光電変換素子である。また、0次
回折光の戻り光を受光する第1の受光部51は縦方向に
おいて2分割され、横方向において2分割されて、第1
乃至第4の受光領域511,512,513,514から構成さ
れている。このように第1の受光部51を4分割された
第1乃至第4の受光領域511,512,513,514により
構成することで、例えば、非収差法によるフォーカスエ
ラー信号の検出が可能になる。
【0054】このような光検出器5の第1乃至第5の受
光部51,52,53,52,53において、0次回折光、
±1a次回折光及び±1b次回折光の戻り光がそれぞれ
受光される。具体的には、0次回折光の戻り光は第1の
受光部51にて受光され、+1a次回折光の戻り光は第
2の受光部52にて受光され、−1a次回折光の戻り光
は第3の受光部53にて受光され、+1b次回折光の戻
り光は第4の受光部54にて受光され、−1b次回折光
の戻り光は第5の受光部55にて受光される。このと
き、図6に示すように、第1乃至第5の受光部51
2,53,54,55において、0次回折光、±1a次回
折光及び±1b次回折光の戻り光による複数の光スポッ
トBS01,BS11,BS21,BS31,BS41が形成され
る。
【0055】光ディスク装置は、第1の信号記録媒体の
再生時においては、3ビーム法に基づいて、第1の受光
部51の光検出信号により再生信号やフォーカスエラー
信号を取得し、第2の受光部52と第3の受光部53の光
検出信号の差信号によりトラッキングエラー信号を取得
する。また、第2の信号信号記録媒体の再生時において
は、3ビーム法に基づいて、第1の受光部51における
光検出信号により再生信号やフォーカスエラー信号を取
得して、第4の受光部54と第5の受光部55の光検出信
号の差信号によりトラッキングエラー信号を取得する。
再生信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー
信号の検出については、光ディスク装置の図示しない信
号処理部において検出する。
【0056】光学ヘッド装置では、このようにして得た
トラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号に基づ
いて、図示しない操作手段を駆動させて、対物レンズ4
を微動させて、トラッキング及びフォーカシングする。
トラッキングにより、主光スポットBS0が記録トラッ
クに追従動作される。
【0057】以上のように、光ディスク装置は、記録ト
ラックのトラックピッチが異なる第1の信号記録媒体や
第2の信号記録媒体に記録されている信号を再生するこ
とができる。そして、回折格子2により、信号記録面2
00a上に複数の光スポットを形成し、その複数の光ス
ポットが第1のトラックピッチtpaにより形成された
ピット列と所定の位置関係になるように、さらに、第2
のトラックピッチtpbにより形成されたピット列と所
定の位置関係になるように配列されることにより、光デ
ィスク装置は、トラックピッチが異なる第1及び第2の
信号記録媒体について3ビーム法によるトラッキングエ
ラー信号を得ることができるようになる。すなわち、ト
ラックピッチに強く依存する3ビーム法を、何ら影響な
く、第1及び第2の信号記録媒体について使用すること
ができるようになる。これにより、第1及び第2の信号
記録媒体についてトラッキングエラー信号を、3ビーム
法により安定した信号として検出することができる。
【0058】具体的には、以下のように、複数の光スポ
ットが第1のトラックピッチtpaにより形成されたピ
ット列と所定の位置関係を満たし、さらに、第2のトラ
ックピッチtpbにより形成されたピット列と所定の位
置関係を満たすことにより、3ビーム法を、第1及び第
2の信号記録媒体について使用することができるように
なる。
【0059】上述したように、トラッキングエラー信号
TEとトラックずれ量ΔDとの関係は(5)式のような
関係として得ることができる。そして、(5)式では、
±1次回折光と0次回折光との相対ずれ量を示すΔEが
トラックピッチTpとの関係において所定の値になるよ
うに決定されている。すなわち、例えば相対的ずれ量Δ
EがトラックピッチTpの4分の1となるといったよう
にである。よって、トラックピッチTpが異なれば、ず
れ量ΔEも変化する。
【0060】例えば、トラックピッチTpが変更された
場合、すなわち、相対的ずれ量ΔEが変更された場合、
それに拘わらず、変更前のままの相対的ずれ量ΔEによ
りなる(5)式により得られるトラッキングエラー信号
に基づいてトラッキング動作を実行してしまうと、本来
のずれ量とは異なる移動量により主光スポットを移動さ
せてしまうことになる。
【0061】よって、第1及び第2の副光スポットBS
11,BS21とピット列との間の距離である第1の距離D
1(ΔE)を第1のトラックピッチTpaの4分の1と
なるように決定し、また、第3及び第4の副光スポット
BS13,BS24とピット列との間の距離である第2の距
離D2(ΔE)を第2のトラックピッチTpbの4分の
1となるように決定し、第1の信号記録媒体のトラッキ
ングエラー信号を検出する場合には第1及び第2の副光
スポットBS11,BS21を使用し、第2の信号記録媒体
のトラッキングエラー信号を検出する場合には第3及び
第4の副光スポットBS13,BS24を使用することで、
(5)式により第1及び第2の信号記録媒体それぞれに
ついて正しいトラッキングエラー信号を得ることができ
る。なお、このような条件を満たすには、第1及び第2
の格子領域2a1,2a2の格子定数を適宜選択すること
により可能となる。すなわち、格子定数を(5)式が満
たされるように決定する。
【0062】第1の回折領域2a1の格子定数をPaと
し、第2の回折領域2a2の格子定数をPbとし、第1
の信号記録媒体のトラックピッチをTpaとし、第2の
信号記録媒体のトラックピッチをTpbとし、光源1か
ら出射された光ビームの波長をλとしたときに、第1の
回折領域2a1の格子定数Paと第2の回折領域2a2
格子定数Pbとが式(6)を満足するように決定する。
【0063】 Tpa:Tpb=λ×Pa:λ×Pb・・・(6) このように各格子定数を決定して、トラッキングエラー
信号を得ている。以上のように、光ディスク装置は、ト
ラックピッチに強く依存する3ビーム法を、何ら影響な
く、トラックピッチの異なる第1及び第2の信号記録媒
体に使用して、トラッキングエラー信号を検出すること
ができる。
【0064】なお、以下のようなことを要件に加えるこ
とによりさらに効果を得ることができる。
【0065】図2に示したように、第1の格子領域2a
1と第2の格子領域2a2とは交互に形成され、略短冊形
状とされている配列されているが、その配列間隔を、す
なわち、X方向における配列間隔を所定の間隔とするこ
とによりさらなる効果を得ることができる。それは、以
下のようなことからである。
【0066】格子面2aにおいてX方向に第1の格子領
域2a1と第2の格子領域2a2とが交互に形成されてい
ることは、X方向にパターンに格子面が形成されている
ことと等価である。すなわち、X方向に短冊形状とされ
たいわゆる開口スリットが配列されている領域を光ビー
ムが通過することと等価である。
【0067】このような場合、そのいわゆる開口スリッ
トの周期に依存した回折像が信号記録面200a上に発
生する。第1の格子領域2a1と第2の格子領域2a2
配列方向が、第1及び第2の格子領域2a1,2a2に形
成されている溝の形成方向と直角とされている場合に
は、図7に示すように、副光スポットBS1,BS2,B
3,BS4それぞれに対応して、その配列方向の略直角
方向に、回折像BS1d,BS2d,BS3d,BS4dが発生
する。
【0068】そして、各副光スポットBS1,BS2,B
3,BS4と、当該各副光スポットBS1,BS2,BS
3,BS4に対応して発生する回折像BS1d,BS2d,B
3d,BS4dとの間の距離は、複スリットの回折像の計
算から(7)式により与えられる。
【0069】(λ×N)/(2×NA)・・・(7) ここで、λは光の波長であり、Nは対物レンズの瞳内で
の開口スリットの数であり、NAは対物レンズの開口数
である。
【0070】よって、光検出器5においても、図8に示
すように、その戻り光が信号記録媒体200aに照射さ
れた形態として、そのまま受光されるようになる。これ
により、場合によっては、第2乃至第5の受光部52
3,54,55において、開口スリットによる回折像の
戻り光BS11d,BS21d,BS31d,BS41dが受光され
てしまう場合も生じる。これでは、回折像の戻り光が不
要光として光検出信号のS/Nを悪化させてしまう。
【0071】そこで、第1の格子領域2a1と第2の格
子領域2a2とのX方向における配列間隔を所定の間隔
とすることにより、そのような回折像による光検出信号
のS/Nの悪化を防止することができる。例えば、最低
でも格子領域により回折された光スポットBS0,B
1,BS2,BS3,BS4と、回折像による戻り光BS
11d,BS21d,BS31d,BS41dとの間の距離が5μm
をとることとすれば、例えば、(8)式を満たすよう
に、開口スリットの数N、すなわち、格子面2aを構成
する第1の回折領域2a1と第2の格子領域2a2との全
体としての配列数を決定する必要がある。
【0072】 (λ×N)/(2×NA)>5[μm]・・・(8) 例えば、NAが0.45であり、λが0.78(μm)
である場合には、N>5を満たす必要がある。好ましく
は、全体として10列以上である。
【0073】このように、第1の格子領域2a1と第2
の格子領域2a2とのX方向における配列間隔を所定の
間隔とすることにより、光検出信号のS/Nの悪化を防
止することができる。さらに、第1の格子領域2a1
第2の格子領域2a2との配列方向は、第1及び第2の
格子領域2a1,2a2に形成されている溝の形成方向と
直角とされているがこれは以下のような効果がある。
【0074】仮に、第1の格子領域2a1と第2の格子
領域2a2との配列方向と第1及び第2の格子領域2
1,2a2に形成されている溝の形成方向とがほぼ同一
方向とされた場合、開口スリットによる回折像BS1d
BS2d,BS3d,BS4dが副光スポットBS0,BS1
BS2,BS3,BS4と同一方向に並んでしまうことに
なる。
【0075】よって、信号記録媒体200aに照射され
た形態として、そのまま光検出器5で受光されるように
なるため、第2乃至第5の受光部52,53,54,55
おいて、開口スリットによる回折像の戻り光BS11d
BS21d,BS31d,BS41dが受光されてしまう場合も
生じ、回折像の戻り光が不要光として光検出信号のS/
Nを悪化させてしまうことになる。
【0076】したがって、図8に示すように、開口スリ
ットによる回折像の戻り光BS11d,BS21d,B
31d,BS41dが0次回折光、±1a次回折光及び±1
b次回折光の戻り光による光スポットBS11,BS21
BS31,BS41の配列方向に対する角度ψを所定の角度
になるようにする必要がある。このようなことから、好
ましい形態として、第1の格子領域2a1と第2の格子
領域2a2との配列方向に対して第1及び第2の格子領
域2a1,2a2に形成されている溝の形成方向を直角に
して、光検出信号のS/Nの悪化を防止している。
【0077】なお、光検出器5については、図6に示し
たように、0次回折光、±1a次回折光及び±1b次回
折光の戻り光に対応して、第1乃至第5の受光部51
2,53,54,55を設けることに限定されるものでは
ない。
【0078】例えば、図9に示すように、+1a次回折
光及び+1b次回折光の戻り光を受光する1個の受光部
2と、−1a次回折光及び−1b次回折光の戻り光を
受光するための1個の受光部53と備え、全体として3
個の第1乃至第3の受光部51,52,53から光検出器
5を構成することもできる。
【0079】また、本発明の実施の形態の説明では、記
録トラックのトラックピッチの異なる第1及び第2の信
号記録媒体としていわゆるDVDといわゆるCDとを挙
げて説明しているが、これに限定されないことはいうま
でもない。
【0080】
【発明の効果】本発明に係る光学ヘッド装置は、光源か
ら出射された光ビームを回折して、少なくとも、記録ト
ラックのトラックピッチの異なる第1及び第2の信号記
録媒体の信号記録面に記録された信号を再生するための
再生用光ビームと、第1の信号記録媒体に対するトラッ
キングエラー信号を生成するための第1のトラッキング
エラー信号用光ビームと、第2の信号記録媒体に対する
トラッキングエラー信号を生成するための第2のトラッ
キングエラー信号用光ビームとを含む複数の光ビームに
分割する回折手段と、回折手段により分割された複数の
光ビームをそれぞれ集束して、信号記録媒体の信号記録
面上に複数の光スポットを形成させる集光手段と、信号
記録面上で反射された複数の光ビームの戻り光を受光し
てそれに応じた光検出信号を出力する受光手段とを備え
ることにより、光源から出射された光ビームを回折し
て、少なくとも、第1及び第2の信号記録媒体の信号記
録面に記録された信号を再生するための再生用光ビーム
と、第1の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信
号を生成するための第1のトラッキングエラー信号用光
ビームと、第2の信号記録媒体に対するトラッキングエ
ラー信号を生成するための第2のトラッキングエラー信
号用光ビームとを含む複数の光ビームに回折手段により
分割し、回折手段により分割された複数の光ビームをそ
れぞれ集束して、信号記録媒体の信号記録面上に複数の
光スポットを集光手段により形成し、信号記録面上で反
射された複数の光ビームの戻り光を受光手段により受光
してそれに応じた光検出信号を出力することができる。
【0081】これにより、光学ヘッド装置は、回折手段
で分割した第1のトラッキングエラー信号用光ビームを
第1の信号記録媒体に照射して得た戻り光により、3ビ
ーム法を採用してトラッキングエラー信号を検出し、ま
た、回折手段で分割した第2のトラッキングエラー信号
用光ビームを第1の信号記録媒体とは記録トラックのト
ラックピッチが異なる第2の信号記録媒体に照射して得
た戻り光により、3ビーム法を採用してトラッキングエ
ラー信号を検出することを可能にする。
【0082】また、本発明に係る光ディスク装置は、光
源から出射された光ビームを回折して、少なくとも、再
生用光ビームと、第1のトラッキングエラー信号用光ビ
ームと、第2のトラッキングエラー信号用光ビームとを
含む複数の光ビームに分割する回折手段と、回折手段に
より分割された複数の光ビームをそれぞれ集束して、記
録トラックのトラックピッチの異なる第1及び第2の信
号記録媒体の信号記録面上に複数の光スポットを形成さ
せる集光手段と、信号記録面上で反射された複数の光ビ
ームの戻り光を受光してそれに応じた光検出信号を出力
する受光手段と、受光手段が検出した再生用光ビームの
戻り光に応じた光検出信号に基づいて再生信号を生成
し、受光手段が検出した第1のトラッキングエラー信号
用光ビームの戻り光に応じた光検出信号に基づいて第1
の信号記録媒体に対応されるトラッキングエラー信号を
生成し、受光手段が検出した第2のトラッキングエラー
信号用光ビームの戻り光に応じた光検出信号に基づいて
第2の信号記録媒体に対応されるトラッキングエラー信
号を生成する信号処理手段とを備えることにより、光源
から出射された光ビームを回折して、少なくとも、再生
用光ビームと、第1のトラッキングエラー信号用光ビー
ムと、第2のトラッキングエラー信号用光ビームとを含
む複数の光ビームに回折手段により分割し、回折手段に
より分割された複数の光ビームをそれぞれ集束して、記
録トラックのトラックピッチの異なる第1及び第2の信
号記録媒体の信号記録面上に複数の光スポットを集光手
段により形成し、信号記録面上で反射された複数の光ビ
ームの戻り光を受光手段により受光してそれに応じた光
検出信号を出力し、信号処理手段により、受光手段が検
出した再生用光ビームの戻り光に応じた光検出信号に基
づいて再生信号を生成し、また、受光手段が検出した第
1のトラッキングエラー信号用光ビームの戻り光に応じ
た光検出信号に基づいて第1の信号記録媒体に対応され
るトラッキングエラー信号を生成し、そして、受光手段
が検出した第2のトラッキングエラー信号用光ビームの
戻り光に応じた光検出信号に基づいて第2の信号記録媒
体に対応されるトラッキングエラー信号を生成すること
ができる。
【0083】これにより、光ディスク装置は、回折手段
で分割した第1のトラッキングエラー信号用光ビームを
第1の信号記録媒体に照射して得た戻り光により、3ビ
ーム法を採用してトラッキングエラー信号を検出し、ま
た、回折手段で分割した第2のトラッキングエラー信号
用光ビームを第1の信号記録媒体とは記録トラックのト
ラックピッチが異なる第2の信号記録媒体に照射して得
た戻り光により、3ビーム法を採用してトラッキングエ
ラー信号を検出することができる。
【0084】また、本発明に係るトラッキングエラー信
号の検出方法は、光源から出射された光ビームを回折手
段を用いて回折し、少なくとも、記録トラックのトラッ
クピッチの異なる第1及び第2の信号記録媒体の信号記
録面に記録された信号を再生するための再生用光ビーム
と、第1の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信
号を生成するための第1のトラッキングエラー信号用光
ビームと、第2の信号記録媒体に対するトラッキングエ
ラー信号を生成するための第2のトラッキングエラー信
号用光ビームとを含む複数の光ビームに分割し、分割さ
れた複数の光ビームを集光手段により集束して、信号記
録媒体の信号記録面上に複数の光スポットを形成し、信
号記録面上で反射された複数の光ビームの戻り光を受光
手段によりそれぞれ受光して、それに応じた光検出信号
を出力し、受光手段から出力された第1のトラッキング
エラー信号用光ビームの戻り光に応じた光検出信号に基
づいて、第1の信号記録媒体に対する第1のトラッキン
グエラー信号を生成し、受光手段から出力された上記第
2のトラッキングエラー信号用光ビームの戻り光に応じ
た光検出信号に基づいて、第2の信号記録媒体に対する
第2のトラッキングエラー信号を生成することにより、
回折手段で分割した第1のトラッキングエラー信号用光
ビームを第1の信号記録媒体に照射して得た戻り光によ
り、3ビーム法を採用してトラッキングエラー信号を検
出し、また、回折手段で分割した第2のトラッキングエ
ラー信号用光ビームを第1の信号記録媒体とは記録トラ
ックのトラックピッチが異なる第2の信号記録媒体に照
射して得た戻り光により、3ビーム法を採用してトラッ
キングエラー信号を検出することができる。
【0085】また、本発明に係る回折格子は、記録トラ
ックのトラックピッチが異なる第1及び第2の信号記録
媒体に対応した光学ヘッドに用いられ、光源から出射さ
れた光ビームを、少なくとも、第1及び第2の信号記録
媒体の信号記録面に記録された信号を再生するための再
生用光ビームと、第1の信号記録媒体に対するトラッキ
ングエラー信号を生成するための第1のトラッキングエ
ラー信号用光ビームと、第2の信号記録媒体に対するト
ラッキングエラー信号を生成するための第2のトラッキ
ングエラー信号用光ビームとを含む複数の光ビームに分
割するための回折格子であって、互いに格子定数の異な
る略短冊状の第1の回折領域と第2の回折領域とが交互
に配列されてなり、第1の回折領域にて回折して第1の
トラッキングエラー信号を生成するための第1のトラッ
キングエラー信号用光ビームを得て、また、第2の回折
領域にて回折して第2のトラッキングエラー信号を生成
するための第2のトラッキングエラー信号用光ビームを
得ることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の光学ヘッド装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】上述の光学ヘッド装置の回折格子を示す平面図
である。
【図3】上述の回折格子により回折された回折光を示す
図である。
【図4】上述の回折格子により回折された回折光によ
り、第1の信号記録媒体の信号記録面に形成された光ス
ポットを示す平面図である。
【図5】上述の回折格子により回折された回折光によ
り、第2の信号記録媒体の信号記録面に形成された光ス
ポットを示す平面図である。
【図6】上述の光学ヘッド装置の光検出器であって、5
個の受光部を備えるものを示す図である。
【図7】上述の回折格子の第1及び第2の回折領域の回
折により得られる光スポットと、開口スリットの効果に
よる回折像とが信号記録面に形成されている場合を示す
平面図である。
【図8】上述の第1及び第2の回折領域の回折により得
られる光スポットと、開口スリットの効果による回折像
とが信号記録面に形成された場合において、光検出器に
おける受光状態を説明するために用いた図である。
【図9】上述の光学ヘッド装置の他の形態の光検出器で
あって、3個の受光部を備えるものを示す図である。
【図10】従来において、3ビーム法によりトラッキン
グエラー信号を検出する場合を説明するために用いた平
面図である。
【図11】従来の光学ヘッド装置の構成を示すブロック
図である。
【図12】従来の回折格子の構成を示す断面図である。
【図13】従来の光学ヘッド装置の備える光検出器を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 光源、2、回折格子、2a 格子面、2a1 第1
の回折領域、2a2 第2の回折領域、3 ビームスプ
リッタ、4 対物レンズ、5 光検出器

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録トラックのトラックピッチが異なる
    第1及び第2の信号記録媒体に対応した光学ヘッド装置
    であって、 光ビームを出射する光源と、 上記光源から出射された光ビームを回折して、少なくと
    も、上記第1及び第2の信号記録媒体の信号記録面に記
    録された信号を再生するための再生用光ビームと、上記
    第1の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信号を
    生成するための第1のトラッキングエラー信号用光ビー
    ムと、上記第2の信号記録媒体に対するトラッキングエ
    ラー信号を生成するための第2のトラッキングエラー信
    号用光ビームとを含む複数の光ビームに分割する回折手
    段と、 上記回折手段により分割された複数の光ビームをそれぞ
    れ集束して、上記信号記録媒体の信号記録面上に複数の
    光スポットを形成させる集光手段と、 上記信号記録面上で反射された複数の光ビームの戻り光
    を受光してそれに応じた光検出信号を出力する受光手段
    とを備えたことを特徴とする光学ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 上記回折手段は、互いに格子定数の異な
    る略短冊状の第1の回折領域と第2の回折領域とが交互
    に配列されてなる格子面を有し、 上記回折手段の格子面を透過した0次回折光が上記再生
    用光ビームとされ、上記第1の回折領域にて回折された
    ±1次回折光が3ビーム法で上記第1のトラッキングエ
    ラー信号用光ビームとされ、上記第2の回折領域にて回
    折された±1次回折光が3ビーム法で上記第2のトラッ
    キングエラー信号用光ビームとされることを特徴とする
    請求項1記載の光学ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の回折領域の格子定数をPaと
    し、上記第2の回折領域の格子定数をPbとし、上記第
    1の信号記録媒体のトラックピッチをTpaとし、上記
    第2の信号記録媒体のトラックピッチをTpbとし、上
    記光源から出射された光ビームの波長をλとしたとき
    に、上記第1の回折領域の格子定数Paと上記第2の回
    折領域の格子定数Pbとが式(1)である Tpa:Tpb=λ×Pa:λ×Pb ・・・(1) を満たすことを特徴とする請求項2記載の光学ヘッド装
    置。
  4. 【請求項4】 上記回折手段の格子面には、上記第1の
    回折領域と第2の回折領域とが、全体として10列以上
    配列されていることを特徴とする請求項2記載の光学ヘ
    ッド装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の回折領域内における溝の配列
    方向及び第2の回折領域内における溝の配列方向が、上
    記格子面における第1の回折領域と第2の回折領域との
    配列方向と略直交した方向とされていることを特徴とす
    る請求項2記載の光学ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 上記受光手段は、上記回折手段の格子面
    を透過した0次回折光の戻り光と、上記第1の回折領域
    にて回折された±1次回折光の戻り光と、上記第2の回
    折領域にて回折された±1次回折光の戻り光とを各々個
    別に受光する5つの受光部を有することを特徴とする請
    求項2記載の光学ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 上記受光手段は、上記回折手段の格子面
    を透過した0次回折光の戻り光を受光する第1の受光部
    と、上記第1の回折領域にて回折された+1次回折光の
    戻り光及び上記第2の回折領域にて回折された+1次回
    折光の戻り光を受光する第2の受光部と、上記第1の回
    折領域にて回折された−1次回折光の戻り光及び上記第
    2の回折領域にて回折された−1次回折光の戻り光を受
    光する第3の受光部との少なくとも3つの受光部を有す
    ることを特徴とする請求項2記載の光学ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 上記集光手段は、上記0次回折光に基づ
    く主光スポット、上記主光スポットの両側に位置する上
    記第1の回折領域にて回折された±1次回折光に基づく
    第1及び第2の副光スポット、並びに主光スポットの両
    側であって、上記第1及び第2の副光スポットそれぞれ
    の外側に位置する上記第2の回折領域にて回折された±
    1次回折光に基づく第3及び第4の副光スポットをそれ
    ぞれ形成して、 上記主光スポット及び上記第1乃至第4の副光スポット
    が上記信号記録媒体の記録トラックに沿った方向と略同
    方向に一列に配列されることを特徴とする請求項2記載
    の光学ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 記録トラックのトラックピッチが異なる
    第1及び第2の信号記録媒体に対応した光ディスク装置
    であって、 上記第1の信号記録媒体又は上記第2の信号記録媒体を
    回転操作する回転操作手段と、 光ビームを出射する光源と、 上記光源から出射された光ビームを回折して、少なくと
    も、再生用光ビームと、第1のトラッキングエラー信号
    用光ビームと、第2のトラッキングエラー信号用光ビー
    ムとを含む複数の光ビームに分割する回折手段と、 上記回折手段により分割された複数の光ビームをそれぞ
    れ集束して、上記信号記録媒体の信号記録面上に複数の
    光スポットを形成させる集光手段と、 上記信号記録面上で反射された複数の光ビームの戻り光
    を受光してそれに応じた光検出信号を出力する受光手段
    と、 上記受光手段が検出した再生用光ビームの戻り光に応じ
    た上記光検出信号に基づいて再生信号を生成し、上記受
    光手段が検出した上記第1のトラッキングエラー信号用
    光ビームの戻り光に応じた上記光検出信号に基づいて上
    記第1の信号記録媒体に対応されるトラッキングエラー
    信号を生成し、上記受光手段が検出した上記第2のトラ
    ッキングエラー信号用光ビームの戻り光に応じた上記光
    検出信号に基づいて上記第2の信号記録媒体に対応され
    るトラッキングエラー信号を生成する信号処理手段とを
    備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  10. 【請求項10】 上記回折手段は、互いに格子定数の異
    なる略短冊状の第1の回折領域と第2の回折領域とが交
    互に配列されてなる格子面を有し、 上記回折手段の格子面を透過した0次回折光が上記再生
    用光ビームとされ、上記第1の回折領域にて回折された
    ±1次回折光が3ビーム法で上記第1のトラッキングエ
    ラー信号用光ビームとされ、上記第2の回折領域にて回
    折された±1次回折光が3ビーム法で上記第2のトラッ
    キングエラー信号用光ビームとされることを特徴とする
    請求項9記載の光ディスク装置。
  11. 【請求項11】 上記第1の回折領域の格子定数をPa
    とし、上記第2の回折領域の格子定数をPbとし、上記
    第1の信号記録媒体のトラックピッチをTpaとし、上
    記第2の信号記録媒体のトラックピッチをTpbとし、
    上記光源から出射された光ビームの波長をλとしたとき
    に、 上記第1の回折領域の格子定数Paと上記第2の回折領
    域の格子定数Pbとが式(2)である Tpa:Tpb=λ×Pa:λ×Pb ・・・(2) を満足することを特徴とする請求項10記載の光ディス
    ク装置。
  12. 【請求項12】 上記集光手段は、上記0次回折光に基
    づく主光スポット、上記主光スポットの両側に位置する
    上記第1の回折領域にて回折された±1次回折光に基づ
    く第1及び第2の副光スポット、並びに主光スポットの
    両側であって、上記第1及び第2の副光スポットそれぞ
    れの外側に位置する上記第2の回折領域にて回折された
    ±1次回折光に基づく第3及び第4の副光スポットをそ
    れぞれ形成して、 上記主光スポット及び上記第1乃至第4の副光スポット
    が上記信号記録媒体の記録トラックに沿った方向に略同
    方向に一列に配列され、 上記信号処理手段は、上記第1の回折領域にて回折され
    た±1次回折光の戻り光の光検出信号に基づいて3ビー
    ム法により第1のトラッキングエラー信号を検出し、上
    記第2の回折領域にて回折された±1次回折光の戻り光
    の光検出信号に基づいて3ビーム法により第2のトラッ
    キングエラー信号を検出することを特徴とする請求項1
    0記載の光ディスク装置。
  13. 【請求項13】 記録トラックのトラックピッチが異な
    る第1及び第2の信号記録媒体に対してトラッキングエ
    ラー信号を検出するトラッキングエラー信号の検出方法
    であって、 光源から出射された光ビームを回折手段を用いて回折
    し、少なくとも、上記信号記録媒体の信号記録面に記録
    された信号を再生するための再生用光ビームと、上記第
    1の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信号を生
    成するための第1のトラッキングエラー信号用光ビーム
    と、上記第2の信号記録媒体に対するトラッキングエラ
    ー信号を生成するための第2のトラッキングエラー信号
    用光ビームとを含む複数の光ビームに分割し、 分割された上記複数の光ビームを集光手段により集束し
    て、上記信号記録媒体の信号記録面上に複数の光スポッ
    トを形成し、 上記信号記録面上で反射された複数の光ビームの戻り光
    を受光手段によりそれぞれ受光して、それに応じた光検
    出信号を出力し、 上記受光手段から出力された上記第1のトラッキングエ
    ラー信号用光ビームの戻り光に応じた光検出信号に基づ
    いて、上記第1の信号記録媒体に対する第1のトラッキ
    ングエラー信号を生成し、上記受光手段から出力された
    上記第2のトラッキングエラー信号用光ビームの戻り光
    に応じた光検出信号に基づいて、上記第2の信号記録媒
    体に対する第2のトラッキングエラー信号を生成するこ
    とを特徴とするトラッキングエラー信号の検出方法。
  14. 【請求項14】 上記回折手段として、互いに格子定数
    の異なる略短冊状の第1の回折領域と第2の回折領域と
    が交互に配列されてなる格子面を有するものを用い、 上記回折手段の上記格子面を透過した0次回折光が上記
    再生用光ビームとされ、上記第1の回折領域にて回折さ
    れた±1次回折光が3ビーム法で上記第1のトラッキン
    グエラー信号用光ビームとされ、上記第2の回折領域に
    て回折された±1次回折光が3ビーム法で上記第2のト
    ラッキングエラー信号用光ビームとされることを特徴と
    する請求項13記載のトラッキングエラー信号の検出方
    法。
  15. 【請求項15】 上記回折手段として、上記第1の回折
    領域の格子定数をPaとし、上記第2の回折領域の格子
    定数をPbとし、上記第1の信号記録媒体のトラックピ
    ッチをTpaとし、上記第2の信号記録媒体のトラック
    ピッチをTpbとし、上記光源から出射された光ビーム
    の波長をλとしたときに、 上記第1の回折領域の格子定数Paと上記第2の回折領
    域の格子定数Pbとが式(3)である Tpa:Tpb=λ×Pa:λ×Pb ・・・(3) を満足するものを用いることを特徴とする請求項14記
    載のトラッキングエラー信号の検出方法。
  16. 【請求項16】 上記集光手段では、上記0次回折光に
    基づく主光スポット、上記主光スポットの両側に位置す
    る上記第1の回折領域にて回折された±1次回折光に基
    づく第1及び第2の副光スポット、並びに主光スポット
    の両側であって、上記第1及び第2の副光スポットそれ
    ぞれの外側に位置する上記第2の回折領域にて回折され
    た±1次回折光に基づく第3及び第4の副光スポットを
    それぞれ形成して、 上記主光スポット及び上記第1乃至第4の副光スポット
    が上記信号記録媒体の記録トラックに沿った方向と略同
    方向に一列に配列され、 上記第1の回折領域にて回折された±1次回折光の戻り
    光の光検出信号に基づいて3ビーム法により第1のトラ
    ッキングエラー信号を生成し、上記第2の回折領域にて
    回折された±1次回折光の戻り光の光検出信号に基づい
    て3ビーム法により第2のトラッキングエラー信号を生
    成することを特徴とする請求項14記載のトラッキング
    エラー信号の検出方法。
  17. 【請求項17】 記録トラックのトラックピッチが異な
    る第1及び第2の信号記録媒体に対応した光学ヘッドに
    用いられ、光源から出射された光ビームを、少なくと
    も、上記信号記録媒体の信号記録面に記録された信号を
    再生するための再生用光ビームと、上記第1の信号記録
    媒体に対するトラッキングエラー信号を生成するための
    第1のトラッキングエラー信号用光ビームと、上記第2
    の信号記録媒体に対するトラッキングエラー信号を生成
    するための第2のトラッキングエラー信号用光ビームと
    を含む複数の光ビームに分割するための回折格子であっ
    て、互いに格子定数の異なる略短冊状の第1の回折領域
    と第2の回折領域とが交互に配列されてなる格子面を有
    することを特徴とする回折格子。
  18. 【請求項18】 上記第1の回折領域の格子定数をPa
    とし、上記第2の回折領域の格子定数をPbとし、上記
    第1の信号記録媒体のトラックピッチをTpaとし、上
    記第2の信号記録媒体のトラックピッチをTpbとし、
    上記光源から出射された光ビームの波長をλとしたとき
    に、 上記第1の回折領域の格子定数Paと上記第2の回折領
    域の格子定数Pbとが式(4)である Tpa:Tpb=λ×Pa:λ×Pb ・・・(4) を満足することを特徴とする請求項17記載の回折格
    子。
  19. 【請求項19】 上記格子面には、上記第1の回折領域
    と第2の回折領域とが、全体として10列以上配列され
    ていることを特徴とする請求項18記載の回折格子。
  20. 【請求項20】 上記第1の回折領域内における溝の配
    列方向及び第2の回折領域内における溝の配列方向が、
    上記格子面における第1の回折領域と第2の回折領域と
    の配列方向と略直交した方向とされていることを特徴と
    する請求項18記載の回折格子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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