JP2001175197A - 光学装置 - Google Patents
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Abstract
て、光自らを制御し、コントラスト比の高い高品質な表
示機能を有し、大画面化が可能であり、更には集合発光
演算も行える光学装置において、光スイッチ部分に取込
まれた光を、視野角依存性を考慮して所望の出射角で効
率よく取出せる光取出し機構を備えた光学装置を提供す
ること。 【解決手段】 複数の第1の光導波路(又は光ファイバ
ー)32と、これらの第1の光導波路(又は光ファイバ
ー)32に直交又は略直交した複数の第2の光導波路
(又は光ファイバー)33と、第1及び第2の光導波路
(又は光ファイバー)32、33の交差部には各光導波
路(又は光ファイバー)内でそれぞれ導かれるレーザ光
4と紫外光5の光強度によって励起される光スイッチ3
とを具備し、この光スイッチ3の外部又は/及び内部に
光路変更手段としてたとえば反射板36を設け、光スイ
ッチ3と反射板36を介して第1光導波路32又は第2
光導波路33内の光を外部へ取出せるようにした、少な
くとも光学的表示機能を有する光学装置。
Description
なくとも画像の光学的表示機能を有するディスプレイデ
バイスあるいは2次元光演算装置などの光学装置に関す
るものである。
マシンインターフェースとして、ますます需要が高まっ
てきており、一般的には、自発光型と受光型とに分類さ
れている。自発光型としては、CRT(cathode ray tub
e)、PDP(プラズマディスプレイ)、ELD(エレクトロル
ミネセッセンスディスプレイ)、VFD(蛍光表示管)、LE
D(発光ダイオード) などが挙げられる。一方、受光型と
してはLCD(液晶ディスプレイ)、ECD(エレクトロクロミ
ックディスプレイ) などが挙げられる。これらのディス
プレイはすべて、エレクトロニクスの発展によって高性
能化してきており、品質、価格ともに既に成熟段階にあ
ったり、或いは、早晩その段階に入るものと予想され
る。
プレイは、ディスプレイ画面に電界、電流を使用するた
め電極を用いる必要があり、ディスプレイパネルを大型
化しようとすると、電極又はその配線による電気抵抗が
不可避的に上昇する。これがパネルの大型化を阻む最大
の要因であり、ディスプレイの画面サイズには制約があ
る。加えて、ディスプレイの使用材料が硬質なものが多
いので、ディスプレイを所望のサイズや形状にすること
が著しく困難である。
ンなどのエレクトロニクスを利用したディスプレイを例
にとると、容積や消費電極が大きかったり、ハイディフ
ィニション信号に追従するときに応答スピードが足りな
いなど、省スピード・省電力・高画質の点から、改善の
余地が残されている。
スの開発に際し、エレクトロニクスを利用する従来技術
とは根本的に異なって、フォトニクスの本格的な利用に
着眼した。
プレイについては、1970年代に、光導波路と光スイ
ッチとを組み合わせた薄型ディスプレイが提案されたこ
とがある(USPat.3,838,908 "Guided lilght structure
s employing liquid crystal" D. J. Channin, RCA Cor
poration, Oct. 1,1974)。この薄型ディスプレイは液晶
によって屈折率を制御し、光導波路の全反射を変化させ
ようというものであるが、当時は、光源としてレーザ・
LEDなどがなく、光導波路の光伝送損失が多大であ
り、光スイッチに用いたネマティック液晶の配向制御な
どが十分に研究されていなかったので、(R. F. Bush a
nd P.E. Seiden, "Liquid crystal display device", I
BM Tech. Disc. bull. Vol. 14, No. 1, p.223, 1971)
実用性に甚だしく欠け、商品化されたことはなかった。
究の歴史こそ古いものの、未だかつて実用化、商品化さ
れたことはなく、またその具体的な製造方法も確立され
ていた訳ではない。
子のプロセスを対象とし、電界を用いるのに対し、電界
を用いずに光のプロセスを取り扱う技術である。
電粒子と強い相互作用を示す。分子中の荷電粒子、つま
りは原子中の荷電粒子は電子と陽子であるが、陽子と中
性子が詰まった核は質量が大きいため、光との相互作用
においては静止しているとみなしてよい。つまり、光と
物質の相互作用を考える場合は、光と核との相互作用は
考慮しなくてよいことになる。一方、電子は陽子の質量
の二千分の1程度であり、光の如き高い振動数領域でも
十分に振動電場に追随できる。従って、光と物質の相互
作用は光と分子中の電子との相互作用とみなせる。分子
中に多く存在する電子のうち、核に弱く束縛されている
外殻の電子の方が光との相互作用を受けやすい。
用におけるSo →Sn 遷移であり、フェムト秒オーダで
完了する。この不安定な状態(Frank-Condon状態) は長
続きせず、質量の大きい正電荷を帯びた核が、バランス
をとるために座標を変えて緩和が起きる。この緩和が起
こる時間スケールは、ピコ秒オーダである。核配置の緩
和と平行して、比較的安定な励起状態であるS1 が生成
するが、その寿命はナノ秒程度であるため、光の吸収に
よって起きる励起状態に関与する過程はほとんどすべて
この時間が支配していると考えてよい。
のフォトニクスを駆使した実用的なディスプレイデバイ
スを開発すべく鋭意研究努力を重ねた結果、所期の性能
を有するだけでなく、集合発光演算も行える光学装置の
開発に成功し、これを先に新規な光学装置として提唱し
た(特願平11−204037号)。以下、その詳細に
ついて説明する。
1光導波路(又は光ファイバー、以後、省略する。)
と;この第1の光導波路に交差した第2光導波路(又は
光ファイバー、以後、省略する。)と;この交差部に配
され、前記第1及び第2光導波路内でそれぞれ導かれる
光(例えば光の強度)によって励起される被励起素子
と;を具備し、少なくとも光学的表示機能及び2次元演
算機能を有する光学装置である。
の代わりに、主としてフォトニクスの技術が用いられ、
第1及び第2光導波路の交差部においてそれぞれの導波
光によって素子が励起される仕組みなので、この素子を
介して光の選択的な導出又は遮断が可能となる。従っ
て、光源に使われる半導体レーザ等は別として、ディス
プレイ画面に電界や電流は一切使用せず、光励起だけで
表示可能であるため、高コントラストの高品質表示が可
能であり、しかも、この光学的表示機能と同時に光学的
演算機能も実現できる。また、従来のパネルの大型化を
阻む最大の要因であった電極を使用しないので、この光
導波路型のディスプレイの画面サイズには制約はなく、
大画面化をはじめ任意のサイズとすることができる上
に、柔軟な材料を用いることによって、ディスプレイの
形状も意のままに工夫することができる。
被励起素子が、光励起によって屈折率変調する素子、屈
折率分布変調する素子、発光強度変調する素子、着色濃
度変調する素子、誘電率変調する素子、液晶配向状態を
変える液晶素子、及び光散乱する素子からなる群より選
ばれた1種、又は2種以上の組み合わせからなり、前記
光励起によって前記交差部において選択的に光が導出又
は遮断され、これによって光学的表示及び/又は演算が
行われるように構成することができる。
波路はそれぞれ複数個配列され、これらの複数の光導波
路に光源が直接又は間接的に光学結合(カップリング)
している(但し、直接的に光学結合している場合には、
前記光導波路と前記光源とが一対一に対応して設けら
れ、間接的に光学結合している場合には、前記光源と少
なくとも1つの前記光導波路とが光導波部材によって連
結されている。)。
記複数の第1光導波路と前記複数の第2光導波路とは互
いに直交又は略直交しており、これらの交差部は光学結
合しておらず、そしてこれらの交差部には、前記第1及
び第2光導波路内でそれぞれ導かれる光光強度によって
励起される前記被励起素子が配され、これらの被励起素
子は水平導波路としての前記第1光導波路内の光の強度
によってライン毎に選択されると共に、垂直導波路とし
ての前記第2光導波路内の光がデータ信号に応じて強度
変調され、この強度変調されたデータ信号光が、選択さ
れた前記被励起素子を介して外部に取出されるように構
成するのがよい。
らの第1光導波路に直交又は略直交する前記複数の第2
光導波路とは同一面内に配されており、前記第1及び第
2光導波路内でそれぞれ導かれる光の強度によって励起
される前記被励起素子が前記第1及び第2光導波路の交
差部に配され、水平導波路としての前記第1光導波路内
の光の強度によって前記被励起素子がライン毎に選択さ
れると共に、垂直導波路としての前記第2光導波路内の
光がデータ信号に応じて強度変調され、この強度変調さ
れたデータ信号光が、選択された前記被励起素子を介し
て外部に取出されるように構成するのもよい。
可能な素子又は高周波電界を印加可能な素子が設けられ
ていると、特に液晶素子の場合には、温度が高いときや
高周波の電界を印加するときに液晶の分極反転が均一に
生じ易くなる。
としてプラスチック等の柔軟な材料を使用することによ
って、迫力のある画面を有する120度曲面ディスプレ
イ、半球型ディスプレイ、全球型ディスプレイ、コクー
ン型ディスプレイ、更には、不使用時に巻き上げること
のできるディスプレイ(D)など、大型からコンパクト
に至るサイズにすることができる。
示するように構成してよい。即ち、各画素では2本の光
導波路1と2を直交又は略直交に交差させる。これらの
光導波路1、2は、導波効率の良い通信用石英ファイバ
やプラスチックファイバからなっていてよく、或いは、
十字型のパターンとなるように3次元高分子導波路をフ
ォトリソ法でフィルム基板上に作製してもよい。光源に
は、例えば半導体レーザを使用するのが実用的である。
分は光学結合(カップリング)していないが、その交差
部13には、照射光の光強度に対して識閾値(しきい
値)を持ち、その強度によって励起される有機材料、無
機材料あるいはこれらの複合材料を光スイッチ(変調素
子)3として配置する。即ち、この変調素子3とは、屈
折率を変える素子、発光強度を変える素子、着色濃度を
変える素子、誘電率を変える素子、透磁率を変える素
子、及び屈折率分布を変える素子のことであり、これら
は1種又は2種以上の組み合わせで用いることができ
る。更にこの光スイッチ3の構成材料の具体例を挙げる
と、例えば下記に説明するような屈折率変調を生じるフ
ォトクロミック材料などが好ましい。
て化学結合を組替えるチャンネルを持つため、光を受け
取ると、電子状態の異なる別の異性体へ変換する。2つ
の異性体は、分子量は同じであるが化学結合様式が異な
っていることから、異なった分子物性を持ち、色のみな
らず、屈折率、誘電率、立体構造なども異なっている。
これらの分子単独からなる結晶、アモルファス膜、或い
はこれらの分子を含む高分子膜は、外部から光を照射す
るだけで、その光物性及び電気的性質が可逆的に変化す
る。前述したように、光反応は電子の励起状態の寿命
(ナノ秒)で完了するが、通常のフォトクロミック材料
は吸収した光子数に比例して反応するため、光反応にし
きい値がない。従って、ディスプレイのためには、特殊
なフォトクロミック材料を使用する必要がある。
例として、2段階2光子反応を生じる材料を挙げること
ができる。例えば、図42に示すナフトピラン誘導体の
分子は、そのような2光子反応する材料である(内田学
及び入江正浩”ナフトピラン誘導体のフォトクロミック
反応”,「染料と薬品」、第42巻第6号、P11〜1
7(1997),M. Uchida and M. lr
ie; J. Am. Chem. Soc., 11
5, 6442 (1993))。
ン構造が着色しており、それが右側のビシクロ構造にな
ると、色は消える。ピラン構造は例えば波長405nm
の紫外光の1光子を受けると、同図中央に示すケト中間
体へ変換する。このケト中間体は基底状態にあるが、比
較的不安定であって、熱戻り反応で直ちにもとのピラン
構造に戻る。光(照射)強度が弱い時は、これらの2状
態でのフォトクロミック反応が起こるのみであり、光を
切ると、すべての分子が元のピラン構造に戻る。即ち、
光強度が弱い時は、恒常的な変化は起こらない。光強度
を上げると、ケト中間体が更に1光子吸収して、同図右
側に示す無色のビシクロ構造に変換する。このビシクロ
構造は安定であり、光強度に関してしきい値を持つ変換
が起きることになる。そして、このビシクロ構造は、例
えば波長334nmの紫外光の照射によってケト中間体
へ戻り、更に、このケト中間体は熱的にピラン構造へ戻
る。
フトピラン誘導体がピラン構造からケト中間体を経てビ
シクロ構造へと変換すると、図43に示すように、光強
度に応じて屈折率がn1 からn1 +Δnへと変化す
る。
用することができる。例えば、図39において、画素部
の上方に位置する視認者からみて反対側にある光導波路
2(屈折率n1 )には、可視光のレーザ光4を例えばデ
ータ信号で変調されたデータ信号光として常時導波して
おく一方、視認者からみて近い方の光導波路1(屈折率
n1 )には、紫外光5をオンオフさせながら導波させて
おく。この紫外光5は、図中の(A)のように、例えば
16.7msecのインターバルで60Hzの周波数の
パルスとしてよい。或いは図中の(B)のように、波長
405nm(2光子分に対応)及び334nm(1光子
分に対応)の紫外光を交互にパルス照射してもよく、こ
の場合は上述したピラン構造→ビシクロ構造への変化
(屈折率上昇)とビシクロ構造→ケト中間体→ピラン構
造への戻り反応が繰り返されることになる。
よって、その波長に吸収を持つ交差部の光スイッチ3の
例えば屈折率をn1 からn1 +Δnに変調させて、レー
ザ光4の光導波路2の全反射角を変調させることによ
り、図40に破線で示すように視認者側に可視光を取り
出すことができる。
ト信号としてライン選択し、光導波路2のレーザ光4を
両光導波路の交差部(画素部)から外部へ取り出すこと
により、データ信号に応じた信号光を表示画像として識
別することができるようになる。また、この画像表示機
能はデータ信号光を光導波路のセレクトによって選択的
に取出すものであるため、光信号を出力する演算機能も
併せ持つこと(或いは、いずれか一方の機能を有するこ
と)になり、集合発光表示素子としてのみならず、集合
発光演算素子又は2次元光演算装置としても有用であ
る。
(A)に示す2種の光ファイバー1、2から、同図
(B)のような画素部或いは同図(C)のような画素部
を構成しても、上記と同様の光スイッチ機能を発揮する
ことができる。
を述べたが、逆に屈折率が低下する変調素子を設けるこ
ともできる。
波路において、交差部が光学結合した両方の導波路1
1、12に同じ波長のレーザ光14、15をそれぞれ導
波させておく。そして、光強度がそれぞれの値の足し合
わせでしきい値以上になった場合に、同図の(B)の状
態から(A)のように例えば屈折率を低下させるように
変調させると、その可視光を視認者側に取り出すことが
できる。
えばnw =1.490、nw −Δn=1.485、nw
+Δn’=1.495とすると、θ0 =42.155
°、θ1 =47.845°、θ2 =48.058°、θ
3 =41.942°、θ4 =82.995°、θ’1 =
47.845°、θ’2 =47.634°となる。これ
によって、図45(B)のように、交差部13に一方の
レーザ光15が入射しないときには本来の屈折率(nW
+Δn’)によってレーザ14はそのまま通過するが、
レーザ光15が入射したときにはその光強度がレーザ光
14の光強度に足し合され、同図(A)のように、交差
部13の屈折率がnW −Δnと低下して入射レーザ光1
4が外部へ導出されることになる。なお、ここではレー
ザ光15をセレクト用、レーザ光14をデータ信号光と
してよい。
路において、その交差部13を光励起により屈折率が上
昇する材料で構成すると、図45とは逆の現象により、
光励起されないときには光を導出し、光励起されたとき
には屈折率上昇により光を遮断することができる。
46に示すように、十字型スイッチ素子を光ファイバー
11、12によって構成してもよい。これも、上記と同
様の光スイッチ機能を示すものである。
スプレイについて図47を参照しながら説明する。
た十字型光導波路を同一面内にてディスプレイの1画素
として配し、垂直方向に光導波路12を1600本、水
平方向に光導波路11を1200本並べると、その交点
は192万個になり、つまり192万画素のディスプレ
イを作製できる。その際、図47に例示するように、光
強度を制御する信号として、例えば垂直方向から、個々
の光導波路12へ各光源16から各画素の表示に合った
光強度を持つデータ信号光14を送り、また水平方向か
らは、個々の光導波路11へ各光源17からのセレクト
信号光15によって単に各光導波路全体を選択する(こ
のセレクト信号光は光強度しきい値と同値又はゼロ強度
でオンオフする)。なお、光源16、17はそれぞれ、
図示のように各光導波路に一対一に対応して直接的に光
学結合して配される以外に、例えば光ファイバーの如き
光導波部材を介して光導波路に接続(間接的に光学結
合)してもよい。また、共通の光源から光導波部材を介
して個々の光導波路に接続してもよく、更には直接、間
接の光学結合方式を併用してもよい。
視光である赤、緑、青の順に合計4800本並べれば、
192万の画素を有するフルカラーディスプレイとな
る。水平方向の光導波路11は、そのライン全体を選択
するため、光スイッチとしては、例えば現行のUXGA
プログレッシブ表示方式の場合、約14μ秒(1/60
/1200秒)の駆動時間が与えられる。この場合、ナ
ノ秒でスイッチするフォトニクスを使用しているので、
スイッチングは十二分に可能であり、フォトニクスなら
ではの駆動方法であることは明らかである。また、上記
材料とは異なって電子密度分布を変調させるような、メ
モリ性のない材料、例えばポリジアセチレンを光スイッ
チに使用した場合でも、約14μ秒間光を取り出すこと
ができれば、主にナノ秒間しか発光していない現在のC
RTディスプレイから考えて、人間の眼には十分な表示
時間である。また、1フレーム時間(1/60秒間)点
灯しつづけるために問題となっている、液晶ディスプレ
イにおけるような動画ぼけも発生しない。
電流を使わずに、光強度だけで、光自らを制御でき、コ
ントラスト比の高い高品質な表示装置、更には集合発光
演算装置)として新規でありかつ有用である。なお、図
47に示した如きレイアウトは、図39に示した構成の
画素部についても同様に適用してよい。
ては、光励起によって屈折率変調する素子、屈折率分布
変調する素子、発光強度変調する素子、着色濃度変調す
る素子、誘電率変調する素子、透磁率変調する素子、液
晶配向状態を変える液晶素子、及び光散乱する素子など
があり、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用い
ることが可能である。これらのうち、いくつかの変調に
ついて更に詳述する。
アボガドロ数、α:分極率である。) (*)化学大辞典8、昭和37年発行、共立出版株式会
社、p186による。
とにより屈折率を大きくし、また分極率を下げることに
より屈折率を小さくすることができる。有機化合物の分
極率を上げるためには、新たな原子や原子団と新たに結
合させる手法などが有効であり、既述したナフトピラン
誘導体はそうした手法によって得られる一例である。ま
た、分極率を下げるためには、逆に、共役部位などの結
合を切断する手法が容易に考えられる。特に光エネルギ
ーによって屈折率を変化させるには、例えば図48に示
すように、環状ケトンの開裂、オレフィンの付加反応、
芳香族置換ケトンのエノール化など、多くの手法があ
る。
ためには、光で励起された自由電子により、屈折率は文
献("Heterostructure Lasers",H.C.Casey,Jr.and M.B.
Panish,Academic Press,New York,1978)にあるように、
有効質量である。)に従って減少する。これは、ホール
についても同様である。p型材料の場合には、ホール濃
度をp、ホールの有効質量をmp で表す。
にとると、
うに、バンドギャップEgに等しい光を入射することに
より、屈折率を5〜10%程度上昇させることができ
る。
部に用いる材料)のうち、いくつかの例を構造式と共に
図49に示す。
りであるが、その他に、光強度に応じて屈折率変化を生
じる三次非線形光学材料としてのポリジアセチレン系の
有機高分子は、主鎖方向のπ電子共役系により導電性、
非線形光学特性といった機能を発現するので、異方性が
大きく、主鎖方向には大きな機能を示すが主鎖と直交す
る方向にはほとんど機能を示さないという特徴がある。
ンゾピラン(無色⇔青色)、アゾベンゼン(淡黄色⇔橙
色)、フルギド(淡黄色⇔橙色)、ジアリールエテン
(無色⇔赤色)などが使用可能である。また、液晶配向
膜材料であるベンゾフェノン系ポリイミドは、光照射に
よって構造が変化し、液晶配向状態を変化させる。
明する。
会社製:屈折率1.49)を用いて、ガラス基板上に十
字型の光導波路11、12をその交差部13を除いて印
刷法で作製する。そして、同図(B)に示すように、そ
の交差部13(十字の中央部分の凹所)にポリビニルア
ルコール(屈折率1.51)の20%水溶液にジアゾ系
色素(図49に示したアゾベンゼン)を10%分散させ
たものを滴下し、90℃で数時間乾燥させる。このジア
ゾ系色素含有層13の膜厚が、ポリシロキサン層11、
12と同程度となるまで積層を繰り返す。
0(C)に示すように、半導体レーザ(波長510n
m)14、15をプリズムを用いて光導波路11と12
へ導き、交差部13にてカップリングさせる。レーザは
1μ秒ずつのパルスで照射する。このようにすると、中
央の光スイッチ部分13からは緑色の導波光がオン、オ
フされるのを観測することができる。
(液晶の配向状態を変える)図49に示したベンゾフェ
ノン系ポリイミドを配向膜18としてガラス基板19に
スピンコートし、ラビングはせずに2枚合わせ、ギャッ
プ1.7μmのセル13を作製し、このセルを図50に
示した光導波路11、12の交差部13に配する。セル
中には、チッソ社製の強誘電性液晶材料(CS−102
5)23を等方相で注入して、室温まで徐冷する。ま
た、セルには、熱電対などの液晶温度検出素子20(但
し、この検出素子は必ずしも必要ではない。)を接続
し、この検出温度に基づいて液晶温度を制御するヒータ
ー素子21も接続する。
0℃、30℃、40℃の各温度に設定し、それぞれに図
50と同様に光導波路を通して高圧水銀ランプ光(波長
366nm)22を照射する。このようにすると、光照
射によって図51に示すように配向膜18が構造変化し
て液晶配向状態を変え、光22が選択的に外部に導出さ
れると共に、セル温度が高いほど、光の導出が十分とな
り、液晶の分極反転が均一に起きていることを知ること
ができる。
ン系ポリイミドからなる配向膜18をITO(Indium t
in oxide) からなる透明電極24付きのガラス基板19
にスピンコートし、ラビングはせずに2枚合わせ、ギャ
ップ1.7μmのセルを2種作製する。セル中には、チ
ッソ社製の強誘電性液晶材料(CS−1025)を等方
相で注入して、室温まで徐冷する。
し、このセルには±0.5Vの電圧を周波数10kHz
の矩形波として印加しながら、また他方のセルには電圧
を印加せずに、それぞれのセルに光導波路からの高圧水
銀ランプ光(波長366nm)22を照射する。このよ
うにすると、光励起により配向膜18の液晶配向状態を
変えて光を導出する際、高周波の電界を印加したセルの
方が、電界を印加しなかったセルよりも、光の導出が十
分となり、強誘電性液晶の分極反転が均一に(セルギャ
ップムラ等に依存せず)起きていることを知ることがで
きる。
折率変調や、無機・有機ハイブリッド材を用いるなどし
て光スイッチ機能を生ぜしめることができる。また、入
射光の強度以外にも、偏光や位相などを利用して光スイ
ッチ動作を行わせることができる。
技術を利用した、実用的な先願発明の光学装置について
詳細に説明してきた。しかしながら、この先願発明も含
めてこれまでの光学装置(光導波型ディスプレイ)に
は、視野角依存性があり、まだそれを考慮した効果的な
光取り出し機構は、存在しなかった。
っていかに重要であるかを、図面を参照しながら説明す
る。
うな光スイッチ素子3aを使用した場合を例にとる。こ
の光スイッチ素子3aの配置の仕方は図37に示すよう
に2種類考えられ、同図(A)は光導波路32(又は3
3)のクラッド層35に光スイッチ素子3aを、また同
図(B)は光導波路32のコア部分に光スイッチ素子3
aを配置したものである。
において光が空気層に出射するためには、下記の条件が
必要となる。この条件は、クラッド層35のさらに外側
にどのような層が配されても変わらない。
と右辺の分母)
タイプにおいて光が空気層に出射するためには、下記の
条件が必要となる。
立つ解はない。つまり、光スイッチが導波方向を変化さ
せることができても、光取り出し機構がなくては、空気
側すなわち人間の視覚側には光を取り出せないことにな
る。
の研究においては、光接続(取り出し)の研究は活発に
行われている。特にグレーティングカプラが有名である
(M.L. Dakss, et. al.,"Grating coupler for efficie
nt excitation of optical guided waves in thin film
s", Appl. Phys. Lett., Vol. 16, No.12, 523, 1970)
(H. Kogelnik and T. P. Sosnowski, "Holographic thi
n film couplers", Bell. Syst. Tech. J., Vol. 49, 1
602, 1970)(栖原敏明、西原浩、「グレーティング素子
を用いた導波路−自由空間の機能的接続」、光学、第1
9巻、第12号、813, 1990)(J.Nayuer and H. Hatami
-Hanza, "Optical intersecting-waveguide switches w
ith widened angle of deflection", IEEE Phtonics te
chnology letters, Vol. 4, No. 12, 1375, 1992)(P. D
ansas, N. Paraire and F. Lederer," Fast modelling
of light beam deffracution by multilayer strulctur
esincluding a grating coupler", Pure Appl. Opt. Vo
l. 4, 139, 1995)。しかし、これらの技術は、すべて、
光回路中の導波路から導波路へ、いかに効率よく光を移
行させるかに向けられたものであり、人間の眼に出射す
るディスプレイ仕様ではないため、当然のことながら視
野角依存性はまったく考慮されていない。
取りだし部分に関する具体的な記述は、反射板を兼用す
るようなメカニカルなスイッチ(X. Zhou and E. Gular
i, "Wavegude p@anel display using electromechanica
l spatial modulators", SID98 Digest, 1022, 1998)
以外ではなく、また本質的なアイディアを含む特許・文
献等も、未だ提出されていない(N. A. Clark and M.
A. Handschy, "Surface-stabilized ferroelectric liq
uid-crystal electro-optic waveguide switch", Appl.
Phys. Lett., Vol. 57, No. 18, 1852, 1990)(K. Yosh
ino, et. al.,"Electro-optic switching in polymer w
aveguide using surface stabilized ferroelectric li
quid crystal", Mol. Crys. Liq. Cryst., Vol. 202, 1
63, 1991)。
で、その目的は集合発光演算も行える光導波路型ディス
プレイの光スイッチ部分に取込まれた光を、視野角依存
性を考慮して所望の出射角で効率よく取り出せる光取出
し機構を備えた光学装置を提供することにある。
学装置は、第1光導波路(又は光ファイバー)と;この
第1光導波路に交差した第2光導波路(又は光ファイバ
ー)と;前記第1及び第2光導波路(又は光ファイバ
ー)の交差部に配され、前記第1及び第2光導波路(又
は光ファイバー)内でそれぞれ導かれる光によって励起
される被励起素子と;を具備し、この被励起素子の外部
又は/及び内部に光路変更手段を設け、前記被励起素子
及び前記光路変更手段を介して、前記第1又は第2光導
波路(又は光ファイバー)内の光を外部に取り出せるよ
うにした、少なくとも光学的表示機能を有することを特
徴とする。なお、以下において、光導波路(又は光ファ
イバー)を「光導波路」として表現することがある。
路と;この光導波路に交差した電極と;前記光導波路及
び前記電極の交差部に配され、前記電極による電界に応
答動作する電気光学素子と;を具備し、前記電気光学素
子の外部又は/及び内部に光路変更手段を設けて、前記
光導波路内の光を前記電気光学素子及び前記光路変更手
段を介して、外部に取り出せるようにした、少なくとも
光学的表示機能を有することを特徴とする。
導波路と第2光導波路の交差部分に配された前記被励起
素子の外部又は/及び前記光路変更手段(具体的には反
射板、微粒子、グレーティングカプラなど)を介して、
前記第1又は第2光導波路内の光を外部に取り出すもの
であるので、視野角依存性を考慮して、光スイッチ部分
に取込まれた光を、所望の出射角で効率よく外部に取り
出すことができる。
光学導波路と電極との交差部に、同電極による電界に応
答動作する電気光学素子が配され、この電気光学素子の
外部又は/及び内部に光路変更手段(前記に同じ)が設
けられているので、視野角依存性を考慮して光スイッチ
部分に取込まれた光を、前記電気光学素子及び前記光路
変更手段を介して、所望の出射角で効率よく外部に取出
すことができる。
は、前記被励起素子が、光励起によって屈折率変調する
素子、屈折率分布変調する素子、発光強度変調する素
子、着色濃度変調する素子、誘電率変調する素子、透磁
率変調する素子、液晶配向状態を変える液晶素子、及び
光散乱する素子からなる群より選ばれた1種、又は2種
以上の組み合わせからなり、前記光励起によって前記交
差部において選択的に光が導出又は遮断され、これによ
って光学的表示及び/又は演算が行われるように構成す
ることができる。
置においては、前記第1及び第2光導波路がそれぞれ複
数個配列され、これら複数の光導波路に光源が直接又は
間接的に光学結合しているのが好ましい。但し、直接的
に光学結合している場合には、前記光導波路と前記光源
とが一対一に対応して設けられ、また、間接的に光学結
合している場合には、前記光源と少なくとも1つの前記
光導波路(又は光ファイバー)とが光導波部材によって
連結されている。ことが好ましい。
は、複数の前記第1光導波路と、これらの第1光導波路
に直交又は略直交した複数の前記第2光導波路とを具備
し、前記第1及び第2光導波路の交差部は光学結合して
おらず、前記第1及び第2光導波路内でそれぞれ導かれ
る光によって励起される前記被励起素子が前記交差部に
配され、水平導波路としての前記第1光導波路内の光の
光強度によって前記被励起素子がライン毎に選択される
と共に、垂直導波路としての前記第2光導波路内の光が
データ信号に応じて強度変調され、この強度変調された
データ信号光が、選択された前記被励起素子を介して外
部に取出されるように構成するのがよい。
は、複数の前記第1光導波路と、これらの第1光導波路
に直交又は略直交して前記第1光導波路と同一面内に配
された複数の前記第2光導波路とを具備し、前記第1及
び第2光導波路内でそれぞれ導かれる光の光強度によっ
て励起される前記被励起素子が前記第1及び第2光導波
路の交差部に配され、水平導波路としての前記第1光導
波路内の光の光強度によって前記被励起素子がライン毎
に選択されると共に、垂直導波路としての前記第2光導
波路内の光がデータ信号に応じて強度変調され、この強
度変調されたデータ信号光が選択された前記被励起素子
を介して外部に取出されるように構成するのもよい。
御可能な素子又は高周波電界の印加可能な素子が設けら
れていると、特に液晶素子の場合には、温度が高いとき
や高周波の電界を印加する時に液晶の分極反転が均一に
生じ易くなる。
的な前記光路変更手段として、前記第1光導波路(又は
光ファイバー)又は前記第2光導波路上に積層されたク
ラッド層に、反射板、微粒子、気泡及びグレーティング
(カプラ)よりなる群から選ばれた1種以上が設けられ
ていることが望ましい。
は、前記電気光学素子が、電界によって屈折率変調する
素子、屈折率分布変調する素子、発光強度変調する素
子、着色濃度変調する素子、誘電率変調する素子、透磁
率変調する素子、液晶配向状態を変える液晶素子、及び
光散乱する素子からなる群より選ばれた1種、又は2種
以上の組み合わせからなり、前記電界によって前記交差
部において選択的に光が導出又は遮断され、これによっ
て光学的表示及び/又は演算が行われるように構成する
ことができる。
置においては、前記光導波路及び前記電極がそれぞれ複
数個配列され、これら複数の光導波路に光源が直接又は
間接的に光学結合しているのが好ましい。但し、直接的
に光学結合している場合には、前記光導波路と前記光源
とが一対一に対応して設けられ、また、間接的に光学結
合している場合には、前記光源と少なくとも1つの前記
光導波路とが光導波部材によって連結されているのが好
ましい。
前記光導波路と、これらの光導波路に直交又は略直交し
た複数の前記電極とを具備し、水平走査線としての前記
電極による電界で前記電気光学素子がライン毎に選択さ
れると共に、垂直走査線としての前記光導波路内の光が
データ信号に応じて強度変調され、この強度変調された
データ信号光が、選択された前記電気光学素子を介して
外部に取出されるように構成するのがよい。
前記電極と、これらの電極に直交又は略直交して前記電
極と同一面内に配された複数の前記光導波路とを具備
し、水平走査線としての前記電極による電界によって前
記電気光学素子がライン毎に選択されると共に、垂直走
査線としての前記光導波路内の光がデータ信号に応じて
強度変調され、この強度変調されたデータ信号光が選択
された電気光学素子を介して外部に取出されるように構
成するのがよい。
度を制御できる素子又は高周波の電界を印加できる素子
が設けられていることが好ましい。
的な前記光路変更手段として、前記電極又は前記光導波
路上に積層されたクラッド層に、反射板、微粒子、気泡
及びグレーティング(カプラ)よりなる群から選ばれた
1種以上が前記光路変更手段として設けられていること
が好ましい。
する。なお、以下は主に光取り出し機構を中心に説明
し、それ以外の構成、作用、効果等に関しては、既述し
た先願発明と同じなので、その詳細な説明は適宜省くこ
とにする。
プラスチックなどの柔軟性材料を用いることによって、
たとえば図36に示す如く、迫力のある画面を有する1
20度ディスプレイ(A)、半球型ディスプレイ
(B)、全球型ディスプレイ(C)、コクーン型ディス
プレイ(図示せず)、あるいは不使用時には巻き上げる
ことのできるディスプレイ(D)、更には衣料、帽子、
食器(コップなど)向けのディスプレイ(E)として、
コンパクトなサイズとすることができる。
化、高精細化が可能であるうえ、光源を効率よく使用す
る自発光型の非常に明るい光学装置であり、たとえば大
画面で必要とされるコントラスト比500:1も、容易
に実現することができる。
図35に示すように構成することができる。即ち、同図
(A)では、光導波路31と透明電極30とが、また同
図(B)では、光導波路32と光導波路33とが、互い
に直交又は略直交に交差されている。
よいたとえば無機ガラスファイバーもしくはプラスチッ
クファイバを使用し、また、3次元高分子導波路の場合
は、フォトリソ法を用いてフィルム基板上に光導波路を
形成することが好ましい。
は、被励起素子としてたとえば電界強度によって屈折率
を変える電気光学素子34を、また光導波路32と光導
波路33との交差部には、たとえば光強度によって屈折
率を変える被励起素子34aをそれぞれ光スイッチ3と
して配置する。
に制約は受けないが、実用上、半導体レーザが好まし
い。
起素子34aの、外部又は/及び内部に設けられる光路
変更手段について考察する。ここでは、最も単純な光路
変更手段として、図1に示す反射板36をクラッド層3
5に配置する例を説明する。なお、この例ではクラッド
層37は光スイッチ層3bを介して光導波路32(又は
33)上に積層されている。
式に示すような条件を満たすことが必要である。
出射することになる。極端な数値例として、(I)
nc :1.52,noff :1.50(II) nc :4.0
0,noff :1.38とし、解を求めた(図2参照)。
る。つまり、反射板36の空気層(人間の視覚側)に光
を取り出すことができるというわけである。特に反射板
36の角度を変えることによって、出射光の角度を変え
ることができる。即ち、上記の例でいえば、反射板36
の角度を変えることによって、出射角度をたとえば約±
70°程度、変化させることができる(図3参照)。
数とすることができる。とくに、図4に示すように光強
度を考慮した上で一つの画素内に角度をそれぞれ変えた
複数の反射板36を配設すれば、出射光をさまざまな角
度に制御することができる。たとえば図5に示すよう
に、100インチクラスの大画面の場合、一画素のサイ
ズは1mm2 以上と大きいので、1つの画素内に複数個
の反射板36を組込むことは、製作上、特に問題はない
と考えられる。
あれば、材質や形状等に制約を受けない。たとえば、ア
ルミミラーのような金属製でよいのはもちろんのこと、
反射屈折率を考慮すれば(周囲部分の屈折率より低い屈
折率を持つ材料を使用する)、透明であっても不透明で
あってもよい。また、平板に限らず、曲板であってもよ
いし、プリズム状やブロック状であってもよい。
層、たとえば図7に示すように光スイッチ層3bやその
他の層に組み込んでもよい。
35に設けるだけでなく、図8に示す如く、出射側対面
のクラッド層35aに設けてもよい。
36以外に、図6(B)、(C)に示すような微粒子4
1や気泡42も使用できる。これらの配設数について
は、特に制約をうけない。このうち、微粒子41は中身
の詰まった充填体でも中空体であってもよく、その材質
は金属、無機物、有機物のいずれでもよい。反射率を高
めるという点からすると、表面の粗い微粒子が好まし
い。
種類にとらわれないが、空気のバブルが好ましい。実用
的で、しかも高い反射率が得られるからである。
図9に示すように光スイッチ層3bを兼ねた光導波路
(コア層)32に設けても差し支えない。
て述べる。なお、以下はクラッド層に反射機構を形成す
る場合である。それ以外の層に反射機構を形成するとき
は、下記の方法又はそれに準じた形成方法が適用でき
る。
化しないうちに、反射板を最適化した角度でクラッド層
に挿入する手法か、あるいは反射板(好ましくはプリズ
ム状)を予め導波路の表面に貼着しておき、しかるのち
クラッド層を形成する手法がよい。
子の形状やサイズによる)で微粒子を分散させておき、
しかるのちクラッド層を硬化させる手法が好ましい。な
お、幾何光学的は光の散乱をさせるには、微粒子のサイ
ズとして、λ/π以上の粒径を選択することが必要であ
る。
の揮発性油分を分散させ、攪拌しながらエマルジョンを
形成する。この際、攪拌条件の如何によって気泡のサイ
ズや濃度をコントロールすることができる。次いで、こ
の揮発性油分を含むエマルジョンを硬化させる。する
と、硬化の過程でクラッド層から油分のみ揮発するの
で、クラッド層に気泡が形成されるようになる。なお、
気泡の形成を的確に行うために、たとえばマイクロカプ
セルの製作方法を利用し、油滴の周囲にポリマーの殻を
形成するとよい。なお、上記のほかに異種の高分子材料
(A)と高分子材料(B)とを混合し、ガスを発生させ
るような方法によっても、クラッド層に気泡を形成する
ことができる。
合、一般に外光の入射やその2次反射を防止する対策を
考えなければ、散乱光のため高品位の画質を得ることは
難しい。さもないと、コントラストが得られず、全体的
に白っぽい画質となることが多い。
反射と外光二次反射を示すが、反射板36が無い場合、
あるいは二次反射光が反射板36を経ない場合でも、図
11に示すように同様の問題は起こる。
通常、図12に示すように出射側に反射防止膜45を形
成することが必要となる。また、この反射防止膜45を
設けると、導波路型ディスプレイ内部に外光が入射する
ので、出射側対面にその外光を閉じ込めるような対策が
必要となる。これには同図に示すように、たとえばカー
ボン製の黒色吸収膜46を設けるとよい。
について述べてきたが、本発明では光路変更手段として
グレーティング機構も有効である。そこで、まず、図1
3に示すようなグレーティング機構40について考察す
る。
路側へも半分程度出射してしまう)と、導波路方向への
み出射する1ビーム結合とどちらが高効率であるか計算
する。1ビーム結合の方が光を全部導波路側へ出射でき
ることになるわけなので、効率が良いように考えられる
が、空間周波数と放射ビーム数の関係を計算すると図1
4に示すように、実効屈折率Nが3以下の場合には、n
s が空気で1.00の場合1ビーム結合は起こりえな
い。
スを導波路として使用すれば、実効屈折率が3.0以上
になり、効率の良い1ビーム結合のグレーティング機構
が作製できる。
して、導波路に高分子ファイバや石英ファイバ等使用し
た場合、実効屈折率は1.8以下であるので、1ビーム
結合のグレーティング機構を作製するための構造は、n
c とns の差を大きくすることを考える。例えば図15
のように、導波路32側に基板37として高分子層(P
VAn=1.52)を積層する対策である。ns が1.
52の場合、空間周波数と放射ビームの関係は図16の
ようになり、導波路32側への1ビーム結合の解が存在
する。
複数ビーム結合と1ビーム結合のグレーティング機構を
説明する。 (A)複数ビーム結合(導波路の外側は空気層) 図14の結果をもとに求めた最適なΛ値を図17に示
す。Λは、導波光波長にも依存するが、0.3〜1.5
μmビッチが好ましい。またΛは出射角度も決定する。
時の空気側への出射角とグレーティングピッチの関係を
示す。視野角依存性を考慮して、いろいろな角度に出射
するためには、Λは0.2〜1.2μmピッチまでさま
ざまな値を取るとよい。
計算した。その結果を図19〜図21に示す。入射角度
が大きいほど、同じグレーティングピッチでもさまざま
な出射角がとれる。
す。視野角の依存性を考慮して、いろいろな角度に出射
するためには、複数ビーム結合よりもピッチのバリエー
ションが多く必要となるが、Λは0.2〜数10μmピ
ッチまでさまざまな値を取れば良い。なお、図23〜図
25に、各色での入射角の違いによる出射角とグレーテ
ィングピッチとの関係を示す。グレーティングの放射
は、誘電率分布の変化で起こる。そのため、グレーティ
ング深さとグレーティング材質の屈折率の間には、次の
関係がある。
り、その強度はh2 に比例する* 。h>hc では飽和
し、一定値となる。したがって、グレーティングの深さ
は、hc以上にするとよい(図26参照)。 *「光集積回路」西原浩 他著、オーム社 例えば、導波路の屈折率とグレーティング材の屈折率が
ともに1.585であり、赤色レーザ(632.8n
m)を光源とし、入射角が70°、a=0.5である場
合、hc は0.1481μmと計算される。実際の作製
例としては、クラッド層にやすり等で一方向に傷をつけ
ることなどでよい。例えば、やすりは、#2000、#
5000、#8000、#10000、#15000な
どを組み合わせる。
クラッド層35内に収まっておらず、図34(A)に示
すように最も表面にあってもよい。グレーティングと同
様な効果が見込まれる。もちろん、同図(B)に示すよ
うにクラッド層35内に収まる気泡42と併用しても良
い。
が、本発明は、これらの実施例によって何ら限定される
ものではない。
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)で作製した光導波
路中に20wt%ドープすることによって光導波路を兼
ねた光スイッチ層(nf :1.518)を形成した。次
に、この光導波路上にポリビニルアルコール(PVA、
n:1.520)(n=500)の10wt%水溶液を
スピンコートし、この層に、100μm厚のガラス基板
上にアルミを200nm蒸着した反射板を差し込み、1
10℃で焼成して固定し、反射機構を備えた層を形成し
た(図27参照)。なお、反射板は、10°と20°と
30°と3種類の角度で固定した。そして、波長の63
3nmのヘリウム−ネオンレーザ光源をオンオフしたと
ころ、アゾンベンゼンをドープしたPMMAの屈折率は
3×10-3程度変化し、出射光が3種類の角度で出射オ
ンオフすることが確認できた。
PMMA製の導波路中に20wt%ドープすることによ
って、光導波路を兼ねた光スイッチ層(nf :1.51
8)を形成した。次にこの導波路上にPVA(前記と同
じ)の10wt%水溶液中に、10μmφのアルミ微粒
子を超音波分散させるとともにスピンコートし、110
℃で焼成し、反射機構を備えた層を形成した(図28参
照)。そして、波長633nmのヘリウム−ネオンレー
ザ光源をオンオフしたところ、アゾベンゼンをドープし
たPMMAの屈折率は3×10-3程度変化し、出射光が
さまざまな角度で出射オンオフすることが確認できた。
PMMA製の導波路中に20wt%ドープすることによ
って、光導波路を兼ねた光スイッチ層(nf :1.51
8)を形成した。次に、この光導波路上にPVA(前記
と同じ)の10wt%水溶液をスピンコートし、110
℃で焼成し、この表面をヤスリ#2000、#500
0、#8000、#10000、#15000などを組
み合わせて、1〜30回一方向にこすってグレーティン
グを作製し(図29参照)、導波光(He−Neレーザ
632.8nm)量がどの程度散乱するかを測定した。
この方法で作製したグレーティングでは、サインカーブ
の溝ができ、前述した(4)式のaは0.5となった。
また、各々のサンプルのグレーティング深さhをαステ
ップで測定し、それらの結果を比較した(図30参
照)。その結果、計算結果とよく一致した散乱光強度の
得られたことが判明した。また、波長633nmのヘリ
ウム−ネオンレーザ光源のオンオフにより、アゾベンゼ
ンをドープしたPMMAの屈折率は3×10-3程度変化
し、出射光がさまざまな角度で出射オンオフすることが
確認できた。
電性液晶材料M62344(no :1.489,ne :
1.666)〕を、光導波路として、三菱エンプラ社製
ユーピロンシリーズポリカーボネート(nf :1.58
5)を選択した。導波路と対向する基板は100μm厚
のポリカーボネートシートを選択した。通常の液晶パネ
ルと比較して非常に薄くフレキシビリティが高いため、
光スイッチ部分に十分なスペーサを導入する必要がある
と考え、スペーサを200〜500個/cm2 となるよ
うに散布した。なお、このスペーサには1.5μm径の
真し球を用い、これをエタノールに分散させてスピンコ
ートした。
と同じ)の10wt%水溶液を配向膜として使用し、ラ
ビング処理を行って、前記液晶を配向させた。矩形波を
印加した時の、この配向膜でのチルト角は20°、プレ
チルト角はゼロ度であったので、液晶層の法線方向と導
波法線方向の角度は60.17°(導波方向とからは、
29.83°)とした。実施例1と同様に、導波路上に
PVA(前記と同じ)の10wt%水溶液をスピンコー
トし、この層に100μm厚のガラス基板上にアルミを
200nm蒸着した反射板を差し込み、110℃で焼成
して固定し、クラッド層を形成した。反射板は、10°
と20°と30°と3種類の角度で固定した。なお、導
波路ファイバ上にスピンコートする際、図31に示すよ
うな押さえ治具50を使用し、図32に示すように、光
導波路32上に透明電極24、絶縁膜47、液晶層23
a、配向膜18、透明基板49及び反射板36入りクラ
ッド層35とこの順に重ねた。液晶スイッチをオンオフ
したところ、出射光のオンオフを確認した。液晶の駆動
は、2Hz矩形波を10V印加して行った。液晶の駆動
にあわせて、光源からの導波光がさまざまな角度で出射
オンオフすることが確認できた。
液晶材料M62344(no :1.489、ne :1.
666)を、光導波路には三菱エンプラ社製ユーピロン
シリーズポリカーボネート(nf :1.585)を選択
した。導波路と対向する基板は100μm厚のポリカー
ボネートシートを選択した。通常の液晶パネルと比較し
て非常に薄くフレキシビリティが高いため、光スイッチ
部分に十分なスペーサを導入する必要があると考え、ス
ペーサを200〜500個/mm2 となるように、散布
した。なお、このスペーサには1.5μm径の真し球を
用い、これをエタノールに分散させスピンコートした。
この基板に、PVA(前記と同じ)の10wt%水溶液
を配向膜として使用し、ラビング処理を行って、前記液
晶を配向させた。矩形波を印加した時の、この配向膜で
のチルト角は20°、プレチルト角はゼロ度であったの
で、液晶層の法線方向と導波法線方向の角度は60.1
7°(導波方向とからは、29.83°)とした。実施
例2と同様に、PVAの10wt%水溶液中に、10μ
mφのアルミ微粒子を超音波分散させ、これを上記基板
の光出射方向にスピンコートし、クラッド層を形成し
た。なお、導波路上にスピンコートする際、実施例4と
同様の押え治具50を使用し、図33に示すように導波
路32上に、透明電極24、絶縁膜47、液晶層23
a、配向膜18、透明電極24、基板49及び微粒子4
1入りクラッド層35をこの順に重ねた。2Hz矩形波
を10V印加して液晶スイッチをオンオフしたところ、
液晶の駆動にあわせて、光源からの導波光がさまざまな
角度で出射することが確認できた。
液晶材料M62344(no :1.489、ne :1.
666)を、導波路には三菱エンプラ社製ユーピロンシ
リーズポリカーボネート(nf :1.585)を選択し
た。PVA(前記と同じ)の10wt%水溶液を配向膜
として使用し、ラビング処理を行って、上記液晶を配向
させた。矩形波を印加した時の、この配向膜でのチルト
角は20°プレチルト角はゼロ度であったので、液晶層
の法線方向と導波法線方向の角度は60.17°(導波
方向とからは、29.83°)とした。上記ポリカーボ
ネートシートは、通常の液晶パネルと比較して非常に薄
くフレキシビリティが高いため、スイッチ部分に十分な
スペーサを導入する必要があると考え、スペーサを20
0〜500個/mm2 となるように散布した。なお、こ
のスペーサには1.5μm径の真し球を使用し、エタノ
ールに分散させスピンコートした。実施例3と同様に、
ヤスリ#2000、#5000、#8000、#100
00、#15000などを組み合わせて、対向基板上を
1〜30回一方向にこすることによって、光出射のため
のグレーティング機構を作製した。2Hz矩形波を10
V印加してこの液晶スイッチのオンオフを行ったとこ
ろ、光源からの導波光がさまざまな角度で出射オンオフ
することが確認できた。
の第1の光学装置は、第1光導波路と第2光導波路の交
差部分に配された被励起素子の外部又は/及び光路変更
手段を介して第1又は第2光導波路内の光を外部に取り
出す構成であるので、光スイッチ部分に取込まれた光
を、視野角依存性を考慮しながら所望の出射角で効率よ
く外部に取り出すことができる。
路と電極との交差部に前記電極による電界に応答動作す
る電気光学素子が配され、この電気光学素子の外部又は
/及び内部に光路変更手段が設けられているので、光ス
イッチ部分に取込まれた光を、上記電気光学素子及び上
記光路変更手段をして、視野角依存性を考慮に入れなが
ら所望の出射角で効率よく外部に取出すことができる。
ッド層に反射機構を設けた構造を示す。
る。
との関係を示す線図である。
クラッド層に配した構造を示す構成図である。
関係を示す線図である。
示す構成図である。
れた反射機構を示す構成図である。
た反射機構を示す構成図である。
ねる例を示す構成図である。
光二次反射の光路を示す構成図である。
外光二次反射の光路を示す構成図である。
部を示す構成図である。
グレーティング機構を示す構成図である。
の関係を示す線図である。
ム結合との関係を示す構成図である。
A膜を積層した場合の空間周波数と放射ビーム数との関
係を示す線図である。
チ)との関係を示す線図である。
ティングピッチの関係を示す線図である。
入射角と出射角との関係を示す線図である。
角と出射角との関係を示す線図である。
る出射角とグレーティングピッチとの関係を示す線図で
ある。
ティングピッチとの関係を示す線図である。
nm)の出射角とグレーティングピッチとの関係を示す
線図である。
m)出射角とグレーティングピッチとの関係を示す線図
である。
m)の出射角とグレーティングぴっちとの関係を示す線
図である。
さを示す構成図である。
導波兼用)と反射板入りクラッド層を示す構成図であ
る。
(光導波路と兼用)と微粒子入りクラッド層を示す構成
図である。
チ層(光導波路と兼用)とグレーティング機構を示す構
成図である。
を示す線図である。
具の一例を示す斜視図である。
工程を示す断面図である。
積層工程を示す断面図である。
の1つである気泡の配置状態を示す断面図である。
である。
る。
の配置を示す構成図で、(A)は光スイッチ部がクラッ
ド層に設けられる場合、(B)は光スイッチ部が光導波
路のコアを兼用する場合である。
ある。
部破断斜視図とその駆動例を示す概略図である。
導出される原理を説明する概略断面図である。
イ画素部(B)又は(C)を示す概略断面図である。
能な有機化合物の2段階2光子反応例を示すスキームで
ある。
示すグラフである。
大斜視図とその駆動例を示す概略図である。
導出される原理を説明する概略断面図である。
素部の拡大斜視図である。
レイアウトである。
物の光による構造変化を示す化学式である。
物の構造式である。
ー)の作成例とその駆動例を示す斜視図である。
ー)から光が導出される原理を説明する概略断面図であ
る。
バー)から光が導出される原理を説明する概略断面図で
ある。
3…光スイッチ、3a…光スイッチ素子、3b…光スイ
ッチ層、4、14、15…レーザ光、5…紫外光、13
…交差部(変調素子)、16、17…光源、18…配向
膜、19…ガラス基板、21…ヒータ、23…液晶材
料、23a…液晶層、24…透明電極、25…高周波電
源、30…透明電極、31、32(又は33)…光導波
路層、34…電気光学素子、35、35a…クラッド
層、36…反射板、37…基板、40…グレーティング
機構、41…微粒子、42…気泡、45…反射防止膜、
46…黒色吸収層、47…絶縁膜、48…スペーサ、4
9…透明基板
Claims (14)
- 【請求項1】 第1光導波路(又は光ファイバー)と;
この第1光導波路(又は光ファイバー)に交差した第2
光導波路(又は光ファイバー)と;前記第1及び第2光
導波路(又は光ファイバー)の交差部に配され、前記第
1及び第2光導波路(又は光ファイバー)内でそれぞれ
導かれる光によって励起される被励起素子と;を具備
し、この被励起素子の外部又は/及び内部に光路変更手
段を設け、前記被励起素子及び前記光路変更手段を介し
て、前記第1又は第2光導波路(又は光ファイバー)内
の光を外部に取り出せるようにした、少なくとも光学的
表示機能を有する光学装置。 - 【請求項2】 前記被励起素子が、光励起によって屈折
率変調する素子、屈折率分布変調する素子、発光強度変
調する素子、着色濃度変調する素子、誘電率変調する素
子、透磁率変調する素子、液晶配向状態を変える液晶素
子、及び光散乱する素子からなる群より選ばれた1種、
又は2種以上の組み合わせからなり、前記光励起によっ
て前記交差部において選択的に光が導出又は遮断され、
これによって光学的表示及び/又は演算が行われるよう
に構成した、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項3】 前記第1及び第2光導波路(又は光ファ
イバー)がそれぞれ複数個配列され、これら複数の光導
波路(又は光ファイバー)に光源が直接又は間接的に光
学結合している(但し、直接的に光学結合している場合
には、前記光導波路(又は光ファイバー)と前記光源と
が一対一に対応して設けられ、また、間接的に光学結合
している場合には、前記光源と少なくとも1つの前記光
導波路(又は光ファイバー)とが光導波部材によって連
結されている。)、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項4】 複数の前記第1光導波路(又は光ファイ
バー)と、これらの第1光導波路(又は光ファイバー)
に直交又は略直交した複数の前記第2光導波路(又は光
ファイバー)とを具備し、前記第1及び第2光導波路
(又は光ファイバー)の交差部は光学結合しておらず、
前記第1及び第2光導波路(又は光ファイバー)内でそ
れぞれ導かれる光によって励起される前記被励起素子が
前記交差部に配され、水平導波路(又は光ファイバー)
としての前記第1光導波路(又は光ファイバー)内の光
の光強度によって前記被励起素子がライン毎に選択され
ると共に、垂直導波路(又は光ファイバー)としての前
記第2光導波路(又は光ファイバー)内の光がデータ信
号に応じて強度変調され、この強度変調されたデータ信
号光が、選択された前記被励起素子を介して外部に取出
される、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項5】 複数の前記第1光導波路(又は光ファイ
バー)と、これらの第1光導波路(又は光ファイバー)
に直交又は略直交して前記第1光導波路(又は光ファイ
バー)と同一面内に配された複数の前記第2光導波路
(又は光ファイバー)とを具備し、前記第1及び第2光
導波路(又は光ファイバー)内でそれぞれ導かれる光の
光強度によって励起される前記被励起素子が前記第1及
び第2光導波路(又は光ファイバー)の交差部に配さ
れ、水平導波路(又は光ファイバー)としての前記第1
光導波路(又は光ファイバー)内の光の光強度によって
前記被励起素子がライン毎に選択されると共に、垂直導
波路(又は光ファイバー)としての前記第2光導波路
(又は光ファイバー)内の光がデータ信号に応じて強度
変調され、この強度変調されたデータ信号光が選択され
た前記被励起素子を介して外部に取出される、請求項1
に記載した光学装置。 - 【請求項6】 前記被励起素子に、素子温度を制御可能
な素子又は高周波電界を印加可能な素子が設けられてい
る、請求項1に記載した光学装置。 - 【請求項7】 前記第1光導波路(又は光ファイバー)
又は前記第2光導波路(又は光ファイバー)上に積層さ
れたクラッド層に、反射板、微粒子、気泡及びグレーテ
ィングよりなる群から選ばれた1種以上が前記光路変更
手段として設けられている、請求項1に記載した光学装
置。 - 【請求項8】 光導波路(又は光ファイバー)と;この
光導波路に交差した電極と;前記光導波路及び前記電極
の交差部に配され、前記電極による電界に応答動作する
電気光学素子と;を具備し、前記電気光学素子の外部又
は/及び内部に光路変更手段を設けて、前記光導波路
(又は光ファイバー)内の光を前記電気光学素子及び前
記光路変更手段を介して、外部に取り出せるようにし
た、少なくとも光学的表示機能を有する光学装置。 - 【請求項9】 前記電気光学素子が、電界によって屈折
率変調する素子、屈折率分布変調する素子、発光強度変
調する素子、着色濃度変調する素子、誘電率変調する素
子、透磁率変調する素子、液晶配向状態を変える液晶素
子、及び光散乱する素子からなる群より選ばれた1種、
又は2種以上の組み合わせからなり、前記電界によって
前記交差部において選択的に光が導出又は遮断され、こ
れによって光学的表示及び/又は演算が行われるように
構成した、請求項8に記載した光学装置。 - 【請求項10】 前記光導波路(又は光ファイバー)及
び前記電極がそれぞれ複数個配列され、これら複数の光
導波路(又は光ファイバー)に光源が直接又は間接的に
光学結合している(但し、直接的に光学結合している場
合には、前記光導波路(又は光ファイバー)と前記光源
とが一対一に対応して設けられ、また、間接的に光学結
合している場合には、前記光源と少なくとも1つの前記
光導波路(又は光ファイバー)とが光導波部材によって
連結されている。)、請求項8に記載した光学装置。 - 【請求項11】 複数の前記光導波路(又は光ファイバ
ー)と、これらの光導波路(又は光ファイバー)に直交
又は略直交した複数の前記電極とを具備し、水平走査線
としての前記電極による電界で前記電気光学素子がライ
ン毎に選択されると共に、垂直走査線としての前記光導
波路(又は光ファイバー)内の光がデータ信号に応じて
強度変調され、この強度変調されたデータ信号光が、選
択された前記電気光学素子を介して外部に取出される、
請求項8に記載した光学装置。 - 【請求項12】 複数の前記電極と、これらの電極に直
交又は略直交して前記電極と同一面内に配された複数の
前記光導波路(又は光ファイバー)とを具備し、水平走
査線としての前記電極による電界によって前記電気光学
素子がライン毎に選択されると共に、垂直走査線として
の前記光導波路(又は光ファイバー)内の光がデータ信
号に応じて強度変調され、この強度変調されたデータ信
号光が選択された電気光学素子を介して外部に取出され
る、請求項8に記載した光学装置。 - 【請求項13】 前記電気光学素子に、素子温度を制御
可能な素子又は高周波電界を印加可能な素子が設けられ
ている、請求項8に記載した光学装置。 - 【請求項14】 前記電極又は前記光導波路(又は光フ
ァイバー)上に積層されたクラッド層に、反射板、微粒
子、気泡及びグレーティングよりなる群から選ばれた1
種以上が前記光路変更手段として設けられている、請求
項8に記載した光学装置。
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---|---|---|---|
JP36086199A JP4348806B2 (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 光学装置 |
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JP36086199A JP4348806B2 (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 光学装置 |
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JP2001175197A true JP2001175197A (ja) | 2001-06-29 |
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JP36086199A Expired - Fee Related JP4348806B2 (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | 光学装置 |
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US11448896B2 (en) | 2017-04-04 | 2022-09-20 | Leia Inc. | Multilayer multiview display and method |
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1999
- 1999-12-20 JP JP36086199A patent/JP4348806B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4596817B2 (ja) * | 2004-05-24 | 2010-12-15 | 日本放送協会 | 光アドレス装置 |
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